説明

プロセスカートリッジ

【課題】現像剤担持体と感光体との相対的な位置決め精度の向上を図ることができるプロセスカートリッジを提供すること。
【解決手段】プロセスカートリッジ11が、感光ドラム15を支持するドラムカートリッジ24と、現像ローラ16を支持する現像カートリッジ25と、右軸受部材111とを備え、感光ドラム15の左軸受嵌合部91に駆動力が入力可能な状態、および、現像カートリッジ25の現像カップリング62に駆動力が入力可能な状態において、感光ドラム15の軸受当接面93および現像カートリッジ25の現像ローラ軸カラー77を、右軸受部材111に当接させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置に装着されるプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、プロセスカートリッジが着脱自在に装着される、電子写真方式のプリンタが知られている。プロセスカートリッジは、ドラムフレームおよびドラムフレームに回転可能に支持される感光ドラムを備えるドラムカートリッジと、ドラムカートリッジに着脱自在に装着され、筐体および筐体に回転可能に支持される現像ローラを備える現像カートリッジとを備えている。
【0003】
そのようなプロセスカートリッジとしては、例えば、ドラムフレームには、その右側壁に本体電極と接触可能な中継電極が埋設され、現像カートリッジの筐体には、その右側壁に板ばねから形成されて中継電極と接触可能なバイアス電極が設けられ、その左側壁に入力ギヤが設けられるプロセスカートリッジが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
そして、そのようなプロセスカートリッジでは、プリンタ本体に装着された状態において、入力ギヤに、プリンタ本体に設けられる現像カップリングが嵌合するとともに、バイアス電極が中継電極と接触する。
【0005】
このとき、バイアス電極の反力(付勢力)が、現像カップリングの押圧力よりも大きいために、現像カートリッジは、ドラムフレームの左側壁と当接されて、ドラムフレームに対して位置決めされる。すなわち、現像カートリッジに支持される現像ローラは、ドラムフレームの左側壁を基準として位置決めされる。
【0006】
一方、ドラムカートリッジに支持される感光ドラムは、プリンタ本体において、現像カップリングと同じ側(左側)に設けられる感光体カップリングにより、右側に押圧されて、ドラムフレームの右側壁と当接する。すなわち、感光ドラムは、ドラムフレームの右側壁を基準として位置決めされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−162908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
つまり、特許文献1に記載のプロセスカートリッジでは、現像ローラおよび感光ドラムが、ドラムフレームに対して、それぞれドラムフレームの逆側の側壁を基準として位置決めされている。そのため、現像ローラと感光ドラムとの相対的な位置決め精度が不十分である。
【0009】
そこで、本発明の目的は、現像剤担持体と感光体との相対的な位置決め精度の向上を図ることができるプロセスカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記目的を達成するために、本発明のプロセスカートリッジは、現像フレームと、前記現像フレームに対して回転可能に構成される現像剤担持体と、前記現像フレームにおける前記現像剤担持体の軸線方向の一方側に設けられ、前記現像剤担持体を回転駆動させるための駆動力が入力されるように構成される第1駆動入力部とを備える現像カートリッジと、前記現像フレームに対して前記軸線方向に遊びを持って前記現像フレームを装着可能な感光体フレームと、前記軸線方向に沿って延びる感光体であって、前記感光体フレームに対して回転可能かつ前記軸線方向に遊びを持つ感光体と、前記軸線方向における前記感光体の一方側に設けられ、前記感光体を回転駆動させるための駆動力が入力されるように構成される第2駆動入力部とを備える感光体カートリッジと、を備えている。
【0011】
前記感光体カートリッジは、前記軸線方向における前記感光体の他方側に設けられる端部部材を備え、前記端部部材は、前記第2駆動入力部に駆動力が入力可能な状態および前記第1駆動入力部に駆動力が入力可能な状態において、前記軸線方向における前記感光体の他方側端部と当接する感光体当接面と、前記軸線方向における前記現像フレームの他方側端部と当接する現像フレーム当接面と、前記感光体当接面および前記現像フレーム当接面よりも前記軸線方向外側に設けられ、外部部材の当接する外部当接面とを備えている。
【0012】
このような構成によれば、第2駆動入力部に駆動力が入力可能な状態および第1駆動入力部に駆動力が入力可能な状態において、端部部材と、感光体および現像フレームとが当接する。つまり、感光体および現像フレームが、共通の部材である端部部材と当接することにより位置決めされるので、感光体と現像フレームに設けられる現像剤担持体との相対的な位置決め精度の向上を図ることができる。
(2)また、前記端部部材は、前記感光体を回転可能に保持する軸受部と、前記現像フレームが前記感光体フレームに装着されたときに前記現像剤担持体を支持する支持部と、を有していてもよい。
【0013】
このような構成によれば、端部部材が、感光体と現像剤担持体との両方を支持するので、感光体と現像剤担持体との相対的な位置決め精度の向上を図ることができる。
(3)また、前記感光体カートリッジは、前記軸線方向における前記感光体の一方側に設けられる感光体ギヤを備え、前記現像カートリッジは、前記軸線方向における前記現像剤担持体の一方側に設けられる現像剤担持体ギヤを備えている。
【0014】
この場合、前記感光体ギヤと前記現像剤担持体ギヤとは、前記感光体の軸線方向に投影したときに、重なるように配置されていてもよい。
【0015】
このような構成によれば、簡易な構成でありながら、感光体と現像剤担持体とを近傍に位置させることができる。
【0016】
そのため、プロセスカートリッジの小型化を図ることができる。
(4)また、前記現像剤担持体ギヤは、前記感光体ギヤよりも前記軸線方向内側に配置されていてもよい。
【0017】
現像剤は現像剤担持体から感光体に供給されるので、感光体の軸線方向長さは、感光体以外の部分に現像剤が付着することを防止する観点から、現像剤担持体の軸線方向長さよりも長く形成されることが望ましい。
【0018】
そのため、このような構成によれば、所望しない現像剤が付着することを防止できながら、感光体と現像剤担持体とを近傍に位置させることができる。
(5)また、前記軸線方向における前記感光体の前記感光体フレームに対する移動可能な距離は、前記軸線方向における前記感光体ギヤと前記現像剤担持体ギヤとの間隔よりも短くてもよい。
【0019】
このような構成によれば、感光体が軸線方向に移動しても、感光体ギヤと現像剤担持体ギヤとの接触を防止することができる。
(6)また、前記感光体カートリッジは、前記軸線方向における前記感光体フレームの一方側に設けられた案内部であって、前記現像カートリッジが前記感光体カートリッジに装着されるときに、前記現像カートリッジを前記軸線方向の他方側に向けて案内する案内部を備えていてもよい。
【0020】
このような構成によれば、現像カートリッジを感光体カートリッジに装着するときに、現像カートリッジを端部部材側に案内することができる。
【0021】
そのため、現像カートリッジが感光体カートリッジに装着された状態において、現像フレームと端部部材とを近傍に位置させることができる。つまり、第1駆動入力部に駆動力が入力可能な状態において、現像フレームと端部部材とを近傍に位置させることができるので、現像フレームと端部部材との確実な当接を確保することができる。
(7)また、前記現像カートリッジは、前記軸線方向における前記現像フレームの一方側に設けられた当接部であって、前記現像カートリッジが前記感光体カートリッジに装着されるときに、前記案内部と当接する傾斜面を有する当接部を備えていてもよい。
【0022】
このような構成によれば、簡易な構成でありながら、現像カートリッジを感光体カートリッジに装着するときに、現像カートリッジを円滑に端部部材側に案内することができる。
(8)また、前記軸線方向における前記現像カートリッジの最大長さは、前記軸線方向における前記感光体カートリッジの最大長さと同じ長さであってもよい。
【0023】
このような構成によれば、現像カートリッジを感光体カートリッジに装着するときに、それぞれの軸線方向端部を一致させるように、現像カートリッジを感光体カートリッジに挿入することができる。
【0024】
そのため、現像カートリッジの挿入時の視認性の向上を図ることができ、感光体カートリッジに対する現像カートリッジの装着作業の円滑化を図ることができる。
(9)また、前記現像カートリッジは、前記軸線方向における前記現像フレームの両端部を被覆するための被覆部材を備えていてもよい。
【0025】
このような構成によれば、現像カートリッジの損傷を防止することができる。
(10)また、前記感光体は、前記軸線方向に延びる素管と、前記第2駆動入力部を有し、前記軸線方向における前記素管の一方側端部に嵌合されるフランジ部材とを備えていてもよい。
【0026】
この場合、前記フランジ部材は、前記軸線方向における前記素管の端部と対向する縁部を備え、前記縁部は、前記軸線方向における前記素管の前記端部と間隔をあけて対向する対向部と、前記軸線方向における前記素管の前記端部と当接する複数の突出部であって、前記対向部から前記素管の内方に向けて突出する複数の突出部とを備えている。
【0027】
このような構成によれば、複数の突出部が素管の軸線方向の両端面と当接するので、素管とフランジ部材との位置関係を一定に保つことができる。
【0028】
その結果、感光体の感光フレームに対する相対的な位置決め精度の向上を図ることができる。
(11)また、複数の前記突出部は、少なくとも3つであってもよい。
【0029】
このような構成によれば、簡易な構成でありながら、素管とフランジ部材との位置関係を確実に一定に保つことができる。
(12)また、前記複数の突出部は、前記素管の軸線方向に投影したときに、前記素管の軸線が、隣り合う各前記突出部を結ぶ線分により形成される多角形の内側に位置してもよい。
【0030】
このような構成によれば、簡易な構成でありながら、素管とフランジ部材との位置関係を確実に一定に保つことができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明のプロセスカートリッジでは、感光体と現像剤担持体との相対的な位置決め精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、プリンタの一実施形態を示す側断面図である。
【図2】図2は、本発明のプロセスカートリッジの一実施形態を左上側から見た斜視図である。
【図3】図3は、図2に示すドラムカートリッジの左上側から見た斜視図である。
【図4】図4は、図3に示す感光ドラムおよび軸受部材を示す拡大図であって、(a)は、感光ドラムおよび軸受部材の分解斜視図、(b)は、軸受部材が装着された状態の感光ドラムの右端部の正断面図である。
【図5】図5は、図4に示すカップリング部材の拡大図であって、(a)は、カップリング部材を右前側から見た斜視図、(b)は、カップリング部材の右側面図である。
【図6】図6は、図2に示す現像カートリッジがドラムカートリッジに装着された状態における、現像カートリッジおよび右軸受部材の右側面図である。
【図7】図7は、図2に示すプロセスカートリッジが本体ケーシングに装着された状態における、現像カートリッジ、感光ドラムおよび右軸受部材の正面図である。
【図8】図8は、図2に示す現像カートリッジがドラムカートリッジに装着された状態における、感光ドラムと現像ローラとの位置関係を説明するための説明図であって、(a)は、右軸受部材および現像カートリッジが、ドラムフレームに対して左側に片寄せされた状態の平面図、(b)は、右軸受部材および現像カートリッジが、ドラムフレームに対して右側に片寄せされた状態の平面図、(c)は、(a)および(b)に示す感光ドラムギヤおよび現像ギヤの左側面図である。
【図9】図9は、図2に示す現像カートリッジがドラムカートリッジに装着される途中における、現像カートリッジおよびドラムカートリッジを前左側から見た斜視図である。
【図10】図10は、図2に示すロックレバーによる現像カートリッジの案内を説明するための説明図であって、(a)は、ロックレバーに案内される前の現像カートリッジの左端部の拡大図、(b)は、ロックレバーに案内される途中の現像カートリッジの左端部の拡大図、(c)は、ロックレバーに案内された後の現像カートリッジの左端部の拡大図である。
【図11】図11は、図2に示すプロセスカートリッジが本体ケーシングに装着された状態の正面図である。
【図12】図12は、本発明の現像カートリッジの他の実施形態におけるカップリング部材の右側面図であって、(a)は、当接部が2つ形成された態様のカップリング部材、(b)は、サイズの異なる当接部が6つ形成された態様のカップリング部材、(c)は、当接部の設けられる位置が変更された態様のカップリング部材の右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
1.プリンタの全体構成
図1に示すように、プリンタ1は、横置きタイプのダイレクトタンデム型カラープリンタである。
【0034】
なお、以下の説明において、方向について言及する場合には、プリンタ1およびプロセスカートリッジ11を水平に載置した状態を基準として、図1における紙面右側を前側とし、図1における紙面左側を後側とする。また、プリンタ1を前側から見たときを左右の基準とする。すなわち、図1の紙面手前側が左側であり、紙面奥側が右側である。
【0035】
プリンタ1は、本体ケーシング2内において、用紙Sを給紙するための給紙部3と、給紙された用紙Sに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2は、給紙部3および画像形成部4を収容する側面視略矩形状のボックス形状に形成されている。本体ケーシング2の上端部には、各プロセスカートリッジ11(後述)を着脱するための本体開口部5が形成されている。また、本体ケーシング2の上端部には、本体開口部5を開閉するトップカバー6が、その後端部を支点として揺動可能に設けられている。
(2)給紙部
給紙部3は、本体ケーシング2の底部に着脱自在に装着され、用紙Sを収容する給紙トレイ7を備えている。給紙トレイ7の前端部上側には、ピックアップローラ8と、1対の給紙ローラ9とが設けられている。また、両給紙ローラ9の上側には、1対のレジストローラ10が設けられている。
【0036】
給紙トレイ7に収容されている用紙Sは、ピックアップローラ8、両給紙ローラ9の回転により、両レジストローラ10間に向けて1枚ずつ給紙され、所定のタイミングで、画像形成部4(感光ドラム15(後述)と搬送ベルト19(後述)との間)に向けて搬送される。
(3)画像形成部
画像形成部4は、各色に対応する複数(4つ)のプロセスカートリッジ11、および、複数(4つ)のLEDユニット12、転写ユニット13および定着ユニット14を備えている。
(3−1)プロセスカートリッジ
各プロセスカートリッジ11は、本体ケーシング2に対して着脱可能であり、給紙部3の上側において、互いに前後方向に沿って間隔を隔てて並列配置されている。また、各プロセスカートリッジ11は、感光体カートリッジの一例としてのドラムカートリッジ24と、ドラムカートリッジ24に着脱可能に装着される現像カートリッジ25とを備えている。
【0037】
ドラムカートリッジ24は、感光体の一例としての感光ドラム15およびスコロトロン型帯電器26を備えている。
【0038】
感光ドラム15は、左右方向に長手の円筒形状に形成されており、ドラムカートリッジ24に回転可能に設けられている。
【0039】
スコロトロン型帯電器26は、感光ドラム15の後側に間隔を隔てて対向配置されている。
【0040】
現像カートリッジ25は、現像剤担持体の一例としての現像ローラ16を備えている。
【0041】
現像ローラ16は、現像カートリッジ25の後端部において後側から露出されるように設けられ、感光ドラム15に対して前上側から接触されている。
【0042】
また、現像カートリッジ25は、現像ローラ16にトナーを供給する供給ローラ27、現像ローラ16に供給されたトナーの厚みを規制する層厚規制ブレード28を備え、それらの上側において、現像剤の一例としてのトナーを収容している。
(3−2)LEDユニット
各LEDユニット12は、対応するプロセスカートリッジ11の後上側において、対応する感光ドラム15に上側から対向するように設けられている。各LEDユニット12は、所定の画像データに基づいて、対応する感光ドラム15の表面を露光する。
(3−3)転写ユニット
転写ユニット13は、給紙部3の上側であって、各プロセスカートリッジ11の下側に、前後方向に沿って配置されている。転写ユニット13は、互いに前後方向に間隔を隔てて対向配置される駆動ローラ17および従動ローラ18と、各感光ドラム15に対して下側から対向され、その上側部分が各感光ドラム15と接触するように、駆動ローラ17および従動ローラ18の周りに掛け渡される搬送ベルト19とを備えている。搬送ベルト19は、駆動ローラ17の駆動により、各感光ドラム15と接触する上側部分が前側から後側に向かって移動するように、周回移動されている。
【0043】
なお、転写ユニット13は、搬送ベルト19の上側部分を挟んで各感光ドラム15に対向する4つの転写ローラ20を備えている。
(3−4)定着ユニット
定着ユニット14は、転写ユニット13の後側に配置され、加熱ローラ21、および、加熱ローラ21に圧接される加圧ローラ22を備えている。
(4)画像形成動作
現像カートリッジ25内のトナーは、供給ローラ27に供給され、さらに、現像ローラ16に供給され、供給ローラ27と現像ローラ16との間で正極性に摩擦帯電される。
【0044】
現像ローラ16に供給されたトナーは、現像ローラ16の回転に伴って、層厚規制ブレード28によって厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ16の表面に担持される。
【0045】
一方、各感光ドラム15の表面は、スコロトロン型帯電器26によって一様に帯電された後、LEDユニット12によって露光される。これにより、各感光ドラム15の表面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。そして、現像ローラ16に担持されるトナーが各感光ドラム15の表面上の静電潜像に供給されることにより、感光ドラム15の表面上にトナー像(現像剤像)が担持される。
【0046】
そして、給紙部3から給紙された用紙Sは、搬送ベルト19によって、前側から後側に向かって搬送される。用紙Sには、各感光ドラム15と各転写ローラ20との間(転写位置)を通過するときに各色のトナー像が順次転写され、カラー画像が形成される。
【0047】
そして、転写ユニット13において用紙Sに転写されたカラー画像は、用紙Sが加熱ローラ21と加圧ローラ22との間を通過するときに、加熱および加圧されることによって用紙Sに熱定着される。
【0048】
その後、用紙Sは、前上側へUターンするように搬送されて、トップカバー6に設けられる排紙トレイ23に排紙される。
2.プロセスカートリッジ
(1)ドラムカートリッジ
(1−1)ドラムフレーム
ドラムカートリッジ24は、図3に示すように、感光体フレームの一例としてのドラムフレーム31を備えている。
【0049】
ドラムフレーム31は、略矩形有底枠形状に形成され、左右1対の側壁32、両側壁32の前端部間に架設される前壁33、両側壁32の下端部間に架設される下壁35、および、両側壁32の後端部間の上方に架設される上壁34を備えている。
【0050】
両側壁32は、前後方向(詳しくは、前上側と後下側とを結ぶ方向)に延びる側面視略矩形状に形成されている。
【0051】
両側壁32には、現像カートリッジ装着部47(後述)に対応する前側部分において、鍔部51が形成され、ドラム収容部48(後述)に対応する後側部分において、ドラム軸受部50が形成されている。
【0052】
鍔部51は、両側壁32の前側部分における上端部から左右方向外方へ突出する略平板形状に形成されている。
【0053】
各鍔部51の左右方向外側端部間の間隔は、現像カートリッジ25における左右方向の最大長さ(後述)と略同じ長さに形成されている(図2および図11参照)。
【0054】
ドラム軸受部50は、両側壁32の左右方向外側面から左右方向外方に突出する略円筒形状に形成されている。各ドラム軸受部50は、左右方向に連通されており、その内径は、筒状部112および127(後述)の外径と略同径(僅かに大径)に形成されている。
【0055】
また、左側の側壁32には、現像カップリング62(後述)を露出する現像カップリング露出溝36と、ロックレバー支持穴44とが形成されている。
【0056】
現像カップリング露出溝36は、左側の側壁32の前後方向略中央において、上端縁から下方へ向かって切り欠かれるように、上側が開放される側面視略V字形状に形成されている。
【0057】
ロックレバー支持穴44は、現像カップリング露出溝36の前側において、側面視略円形状に貫通形成されている。ロックレバー支持穴44の直径は、ロックレバー38(後述)の回動軸40(後述)の直径と略同径である。
【0058】
前壁33は、左右方向に延びる略平板形状に形成されている。
【0059】
下壁35は、前壁33の下端部に連続して、前後左右に延びる略平板形状に形成されている。
【0060】
上壁34は、左右方向に延びる略平板形状に形成され、感光ドラム15を上側から被覆するように設けられている。また、上壁34には、スコロトロン型帯電器26が支持されている。
(1−2)現像カートリッジ装着部
そして、ドラムフレーム31において、両側壁32の前側部分、それに対応する前壁33および下壁35、および、上壁34の前端部によって、現像カートリッジ25を装着するための現像カートリッジ装着部47が区画されている。
【0061】
現像カートリッジ装着部47内には、現像カップリング露出溝36の後側において、左側の側壁32の右側(左右方向内側)に、現像カートリッジ25を装着状態にロックするロックレバー38が設けられている。
【0062】
ロックレバー38は、回動軸40と、回動軸40から上側へ延びる操作部41とを一体的に備えている。
【0063】
回動軸40は、左右方向に延びる略円柱形状に形成されている。
【0064】
操作部41は、回動軸40の右端部から上側へ向かって、左側の側壁32の上端縁よりも上側へ延びる略杆形状に形成されている。また、操作部41の上端部には、左右方向に延びる略平板形状の案内部43が設けられている(図11参照)。案内部43の右端部は、現像カートリッジ25のドラムカートリッジ24への着脱軌跡内に進出するように、回動軸40の右端部よりも右側へ突出されている。
【0065】
そして、ロックレバー38は、回動軸40の左端部が左側の側壁32のロックレバー支持穴44に回動可能に挿通されることにより、左側の側壁32において、操作部41が起立されるロック位置(図10(c)参照)と、操作部41が傾倒されるロック解除位置とに回転可能に支持されている。
【0066】
また、ロックレバー38は、図示しない付勢部材により、常には、ロック位置に配置されるように、左側面視反時計回りに付勢されている。
(1−2)ドラム収容部
また、ドラムフレーム31において、両側壁32の後側部分および上壁34によって、感光ドラム15が収容されるドラム収容部48が区画されている。
【0067】
ドラム収容部48内には、感光ドラム15およびドラムクリーニングローラ29が収容されている(図1参照)。
【0068】
感光ドラム15は、図4(a)に示すように、素管80と、素管80の右端部に設けられる右フランジ部材81と、素管80の左端部に設けられるフランジ部材の一例としての左フランジ部材82とを備えている。
【0069】
素管80は、金属から形成され、左右方向に延びる略円筒形状に形成されている。素管80の外周面には、感光層が被覆されている。
【0070】
右フランジ部材81は、樹脂から形成され、図4(b)に示すように、右素管嵌合部84と、縁部85と、右軸受嵌合部86とを一体的に備えている。
【0071】
右素管嵌合部84は、略円筒形状に形成され、その中央部分には、シャフト挿通穴102が形成されている。シャフト挿通穴102は、右素管嵌合部84を左右方向に沿って貫通するように、側面視略円形状に形成されている。
【0072】
縁部85は、右素管嵌合部84の右端部における外周面から径方向外方に突出するように形成されている。
【0073】
右軸受嵌合部86は、右素管嵌合部84の外径よりも小径の略円筒形状に形成され、右素管嵌合部84(シャフト挿通穴102)と中心軸線を共有するように、右素管嵌合部84から右方に断面凸状に突出するように形成されている。
【0074】
また、右軸受嵌合部86内におけるシャフト挿通穴102の周端縁は、ドラム当接面124(後述)と当接する軸受当接面93として形成されている。
【0075】
そして、右フランジ部材81は、右素管嵌合部84が素管80の右側に相対回転不能に挿入され、縁部85の左端面が素管80の右端面と対向接触するように、素管80の右端部に嵌合されている。
【0076】
左フランジ部材82は、樹脂から形成され、図5(a)に示すように、左素管嵌合部89と、縁部の一例としての縁部90と、第2駆動入力部の一例としての左軸受嵌合部91とを一体的に備えている。
【0077】
左素管嵌合部89は、左端面が閉鎖される略有底円筒形状に形成されている。
【0078】
縁部90は、左素管嵌合部89の左端部における外周面から径方向外方に突出するように形成され、その右端面が対向部147として形成されている。
【0079】
対向部147には、複数(3つ)の突出部95が形成されている。
【0080】
突出部95は、対向部147から右方へ突出するように、側面視略矩形状に形成されている(図5(b)参照)。
【0081】
複数(3つ)の突出部95は、図5(b)に示すように、対向部147において、周方向に等間隔を隔てて、互いに約120°変位するように配置されており、左右方向に投影したときに、それぞれの周方向中央部分を結ぶ線分が形成する三角形の内側に、左素管嵌合部89の軸線が位置するように配置されている。
【0082】
左軸受嵌合部91は、左素管嵌合部89の外径よりも小径の略円柱形状に形成され、左素管嵌合部89と中心軸線を共有するように、左素管嵌合部89から左方に断面凸状に突出するように形成されている。
【0083】
左軸受嵌合部91の左端面には、図4に示すように、本体ケーシング2内に設けられたドラム側本体カップリング142(図8(a)および(b)参照)が結合される、4つのカップリング嵌合穴83が設けられている。
【0084】
4つのカップリング嵌合穴83は、径方向外方に開放される側面視略コ字状に形成され、左軸受嵌合部91の左端面において、周方向に等間隔を隔てて、互いに約90°変位するように配置されている。
【0085】
また、左軸受嵌合部91には、感光体ギヤの一例としての感光ドラムギヤ87が、相対回転不能に設けられている。
【0086】
感光ドラムギヤ87は、左軸受嵌合部91の右端部の外周面から径方向外方へ広がる円環板状に形成され、その周端面には、係合歯88が形成されている。
【0087】
そして、左フランジ部材82は、左素管嵌合部89が素管80の左側に相対回転不能に挿入され、対向部147が素管80の左端面と間隔をあけて対向するとともに、各突出部95が素管80の左端面と当接するように、素管80の左端部に嵌合されている。
【0088】
なお、左素管嵌合部89は、その中心軸線が、素管80の軸線X(図5(b)参照)と一致するように、素管80の左端部に嵌合されている。
【0089】
また、図8(a)および(b)に示すように、右フランジ部材81の縁部85の右端部から左フランジ部材82の縁部90の左端部までの長さは、両側壁32の間隔よりも短く形成されている。なお、図8(a)および(b)において、左軸受部材126(後述)は省略する。
【0090】
ドラムクリーニングローラ29は、図4(a)に示すように、クリーニングローラ軸96と、クリーニングローラ軸96を被覆するように設けられるスポンジローラ97とを備えている。
【0091】
クリーニングローラ軸96の左端部には、クリーニングギヤ98が相対回転不能に設けられている。
【0092】
クリーニングギヤ98は、クリーニングローラ軸96の外周面に設けられ、その周端面には、係合歯99が形成されている。
【0093】
そして、感光ドラム15とドラムクリーニングローラ29とは、連結部材105および軸受部材110により、相対移動が規制されるように連結され、感光ドラムギヤ87とクリーニングギヤ98とが噛合している。
【0094】
連結部材105は、後方に向かうに従って幅狭となる側面視雫形状の略平板形状に形成され、クリーニング軸挿入部106と、カップリング部材挿通穴107とを有している。
【0095】
クリーニング軸挿入部106は、連結部材105の後端部において、連結部材105の左面から左方へ突出する略円筒形状に形成されている。クリーニング軸挿入部106の内径は、クリーニングローラ軸96の軸径と略同径に形成されている。
【0096】
カップリング部材挿通穴107は、連結部材105の前側において、連結部材105を左右方向に貫通する側面視略円形状に形成され、その穴径は、左軸受嵌合部91の外径よりも大径に形成されている。
【0097】
軸受部材110は、端部部材の一例としての右軸受部材111と、左軸受部材126とを備えている。
【0098】
右軸受部材111は、軸受部の一例としての筒状部112と、鍔部113と、下ガイド部114と、上ガイド部120と、クリーニング軸支持部115とを一体的に備えている。
【0099】
筒状部112は、略円筒形状に形成され、その内径が、右軸受嵌合部86の外径と略同径(僅かに大径)に形成されている。
【0100】
また、筒状部112は、その右端部が、図6に示すように、閉鎖壁116により閉鎖されている。
【0101】
閉鎖壁116には、図4に示すように、シャフト保持部117が形成されている。
【0102】
シャフト保持部117は、閉鎖壁116の中央部分を、左右方向に貫通する略円筒形状に形成されている。また、シャフト保持部117には、シャフト119が保持されている。シャフト119は、その両端部がシャフト保持部117から左右方向に突出するように配置されている。
【0103】
また、シャフト保持部117は、その右端面が、外部当接面の一例としての本体当接面118として形成され、その左端面が、感光体当接面の一例としてのドラム当接面124として形成されている。
【0104】
鍔部113は、筒状部112の外周面における左右方向途中部から、筒状部112の径方向外方へ延びる略円環板状に形成されている。
【0105】
下ガイド部114は、鍔部113の前下側部分から前方へ延びる略平板形状に形成されている。下ガイド部114の左端面は、現像フレーム当接面121として形成されている。すなわち、本体当接面118は、ドラム当接面124および現像フレーム当接面121よりも、右側に設けられている。
【0106】
上ガイド部120は、下ガイド部114と上下方向に間隔を隔てて対向するように、鍔部113の前上側部分から前方へ延びる略平板形状に形成されている。また、上ガイド部120は、その前後方向長さが、下ガイド部114の前後方向長さよりも短く形成され(図6参照)、その厚みが、下ガイド部114の厚みよりも薄く形成されている(図7参照)。
【0107】
そして、下ガイド部114の上面、上ガイド部120の下面、および、対応する鍔部113によって、前方に向かって開放される側面視略U字形状のガイド溝122(支持部の一例)が区画されている。
【0108】
クリーニング軸支持部115は、延長部123と、筒部125とを備えている。
【0109】
延長部123は、鍔部113の後上側部分から連続して、後方へ延びる側面視略三角形状の略平板形状に形成されている。
【0110】
筒部125は、延長部123を左右方向に貫通する略円筒形状に形成されている。
【0111】
左軸受部材126は、筒状部127と、鍔部128と、下ガイド部129と、上ガイド部130と、クリーニング軸受部131と、平板部132とを一体的に備えている。
【0112】
筒状部127は、略円筒形状に形成されており、その内径が、左軸受嵌合部91の外径と略同径(僅かに大径)に形成され、その外径が、右軸受部材111の筒状部112の外径と略同径に形成されている。
【0113】
鍔部128は、筒状部127の外周面における左右方向途中部から、筒状部127の径方向外方へ延びる略円環板状に形成されている。
【0114】
下ガイド部129は、鍔部128の前下側部分から前方へ延びる略平板形状に形成されている。
【0115】
上ガイド部130は、下ガイド部129と上下方向に間隔を隔てて対向するように、鍔部128の前上側部分から前方へ延びる略平板形状に形成されている。
【0116】
そして、下ガイド部129の上面、上ガイド部130の下面、および、対応する鍔部128によって、前方に向かって開放される側面視略U字形状のガイド溝133が区画されている。
【0117】
クリーニング軸受部131は、鍔部128の後上側部分から後上方へ延びる略平板形状に形成されている。クリーニング軸受部131には、クリーニング軸受穴134が形成されている。クリーニング軸受穴134は、クリーニング軸受部131の中央部分を左右方向に貫通する側面視略円形状に形成され、その内径がクリーニング軸挿入部106の外径と略同径に形成されている。
【0118】
平板部132は、鍔部128の上側部分から上方へ延びる略平板形状に形成されている。
【0119】
そして、右軸受部材111は、筒状部112が右フランジ部材81の右軸受嵌合部86を嵌合(右軸受嵌合部86の径方向外側から嵌合)するとともに、シャフト119がシャフト挿通穴102に挿通されるように、感光ドラム15の右端部に設けられている。
【0120】
また、左軸受部材126は、筒状部127が左フランジ部材82の左軸受嵌合部91を嵌合(左軸受嵌合部91の径方向外側から嵌合)するように、感光ドラム15の左端部に設けられている。
【0121】
そして、感光ドラム15は、右軸受嵌合部86を嵌合する筒状部112、および、左軸受嵌合部91を嵌合する筒状部127が、各ドラム軸受部50に支持されることにより、ドラムフレーム31に回転可能に支持されている。
【0122】
つまり、右軸受部材111の筒状部112、および、左軸受部材126の筒状部127は、右軸受嵌合部86および左軸受嵌合部91を回転可能に保持している。
【0123】
また、感光ドラム15は、図8(a)および(b)に示すように、右フランジ部材81の縁部85の右端部から左フランジ部材82の縁部90の左端部までの長さが、両側壁32の間隔よりも短く形成されているので、左右方向に遊びを有するように、両側壁32に支持されている。すなわち、感光ドラム15は、両側壁32に対して、左右方向における距離L1を移動可能なように支持されている。
【0124】
感光ドラム15の移動可能な距離L1は、左右方向における感光ドラムギヤ87と現像ギヤ55との間隔L2(後述)よりも短く設定されている。
【0125】
また、左軸受嵌合部91のカップリング嵌合穴83は、図3に示すように、左側のドラム軸受部50から露出している。右軸受部材111のシャフト保持部117の右端部は、図8(a)、図8(b)および図11に示すように、右側のドラム軸受部50から突出している。つまり、本体当接面118は、右側のドラム軸受部50よりも右側に位置している。
(2)現像カートリッジ
現像カートリッジ25は、図2に示すように、現像フレーム61を備えている。
【0126】
現像フレーム61は、左右方向に延びる略ボックス形状に形成されている。
【0127】
現像フレーム61内には、その後端部において、現像ローラ16が収容されている(図1参照)。
【0128】
現像ローラ16は、図8(a)および(b)に示すように、現像ローラ軸53と、現像ローラ軸53を被覆するように設けられるゴムローラ54とを備えている。
【0129】
現像ローラ軸53の左端部には、その外周面において、現像剤担持体ギヤの一例としての現像ギヤ55が相対回転不能に設けられている。
【0130】
そして、現像ローラ16は、現像ローラ軸53の左右両端部が、現像フレーム61の左右両側壁を回動可能に貫通することにより、回転可能に支持されている。
【0131】
また、現像フレーム61には、図7に示すように、その左側壁に駆動ユニット60が設けられ、その右側壁に給電ユニット73が設けられている。
【0132】
駆動ユニット60は、現像側軸受部材56(図8(a)および(b)参照)と、第1駆動入力部の一例としての現像カップリング62と、被覆部材の一例としての駆動側ギヤカバー63とを備えている。
【0133】
現像側軸受部材56は、図8(a)および(b)に示すように、側面視略矩形の平板形状に形成されている。現像側軸受部材56は、現像ローラ軸支持穴57、供給ローラ軸支持部67、カップリング支持軸58およびアイドルギヤ支持軸59を有している。
【0134】
現像ローラ軸支持穴57は、現像側軸受部材56の上側後端部において、側面視略円形状に左右方向に貫通形成されている。現像ローラ軸支持穴57の内径は、現像ローラ軸53の軸径と略同径(わずかに大径)に形成されている。
【0135】
供給ローラ軸支持部67は、現像ローラ軸支持穴57の前下側において、現像側軸受部材56の右面から右方へ突出する略円筒形状に形成されている。
【0136】
カップリング支持軸58は、現像ローラ軸支持穴57の前側において、現像側軸受部材56の左面から左方へ突出する略円柱形状に形成されている。
【0137】
アイドルギヤ支持軸59は、現像側軸受部材56の前端部において、現像側軸受部材56の左面から左側へ突出する略円柱形状に形成されている。アイドルギヤ支持軸59には、駆動側ギヤカバー63内の図示しないギヤ列(後述)のアイドルギヤ(図示せず)が、回転可能に支持されている。
【0138】
そして、現像側軸受部材56は、現像ローラ軸支持穴57に、現像ローラ軸53の左端部(現像ギヤ55よりも右側の部分)が挿通されるとともに、供給ローラ軸支持部67に、供給ローラ9の回転軸(図示せず)の左端部が挿通されるように、現像フレーム61の左側壁の左側に組み付けられている。
【0139】
現像カップリング62は、左右方向に延びる略円柱形状に形成されている。現像カップリング62の左端面には、図2に示すように、結合凹部69が形成されている。そして、現像カップリング62は、カップリング露出開口68(後述)から結合凹部69が露出されるように、駆動側ギヤカバー63内に回転可能に収容されている。
【0140】
そして、現像カップリング62は、その内部空間に現像側軸受部材56のカップリング支持軸58が左側から挿通されることにより、現像フレーム61の左側壁に支持されている。
【0141】
駆動側ギヤカバー63は、左右方向に延び、左端部が閉鎖された略筒形状に形成されている。
【0142】
また、駆動側ギヤカバー63の左壁には、図9に示すように、カップリング露出開口68と、被押圧部66と、規制部71と、当接部65とが設けられている。
【0143】
カップリング露出開口68は、駆動側ギヤカバー63の前後方向略中央において、現像カップリング62の左面を露出させるように、側面視略円形状に貫通形成されている。
【0144】
被押圧部66は、カップリング露出開口68の前側において、駆動側ギヤカバー63の左面から左方へ突出する略平板形状に形成されている。
【0145】
規制部71は、被押圧部66の下側において、被押圧部66の下面と略平行となるように、駆動側ギヤカバー63の左面から左方へ突出する略平板形状に形成されている。
【0146】
当接部65は、規制部71の前下側において、駆動側ギヤカバー63の左面から左方へ膨出する略楔形状に形成されている。
【0147】
詳しくは、当接部65は、断面三角形状に形成され、その下面が左方へ向かうに従って上方へ傾斜する傾斜面140として形成されている。
【0148】
そして、駆動側ギヤカバー63は、現像フレーム61の左側壁を被覆するように設けられている。
【0149】
給電ユニット73は、図6に示すように、電極部材74と、新品検知ギヤ75と、被覆部材の一例としての給電側ギヤカバー64とを備えている。
【0150】
電極部材74は、導電性の樹脂材料(例えば、POM(ポリアセタール)樹脂)などから形成され、図8(a)および(b)に示すように、側面視略矩形の平板形状に形成されている(図6参照)。
【0151】
電極部材74は、現像ローラ軸カラー77と、供給ローラ軸支持部149と、受電部150とを一体的に備えている。
【0152】
現像ローラ軸カラー77は、略円筒形状に形成され(図6参照)、電極部材74の右面から右方へ突出するように形成されている。
【0153】
また、現像ローラ軸カラー77は、図6、図8(a)および図8(b)に示すように、その左側部分(基端部側)が大径部分136として形成され、その右側部分が小径部分135として形成され、ている。
【0154】
大径部分136は、図6に示すように、略円筒形状に形成され、その基端部に突部137が設けられている。
【0155】
突部137は、大径部分136の外周面から径方向外方へ突出する側面視略矩形状に形成され、径方向に対向するように2つ設けられている。
【0156】
小径部分135は、大径部分136よりも小径の略円筒形状に形成され、大径部分136と中心軸線を共有するように、大径部分136から右方に断面凸状に突出するように形成されている。
【0157】
供給ローラ軸支持部149は、図8(a)および(b)に示すように、現像ローラ軸カラー77の前下側において、電極部材74の左面から左方へ延びる略円筒形状に形成されている。
【0158】
受電部150は、電極部材74の前端部において、電極部材74の右面から右方へ延びる略円筒形状に形成されている。
【0159】
そして、電極部材74は、現像ローラ軸カラー77に現像ローラ軸53の右端部が挿通されるとともに、供給ローラ軸支持部149に、供給ローラ9の回転軸(図示せず)の右端部が挿通されるように、現像フレーム61の右側壁の右側に組み付けられている。
【0160】
なお、現像ローラ軸53の左端部は、略円筒形状のカラー部材146に挿通されている(図7参照)。
【0161】
新品検知ギヤ75は、図6および図7に示すように、左右方向に延びる略円柱形状に形成されている。新品検知ギヤ75の右端部には、被検知端部139が設けられている。そして、新品検知ギヤ75は、被検知端部露出開口78(後述)から被検知端部139が露出されるように、給電側ギヤカバー64内に回転可能に収容されている。
【0162】
そして、新品検知ギヤ75は、その内部空間に電極部材74の受電部150が右側から挿通されることにより、現像フレーム61の右側壁に支持されている。
【0163】
なお、現像カートリッジ25が本体ケーシング2内に装着された状態で、新品検知ギヤ75の被検知端部139と、本体ケーシング2内に備えられる本体電極(図示せず)との接触により、現像カートリッジ25の新品検知がなされる。
【0164】
給電側ギヤカバー64は、左右方向に延び、右端部が閉鎖された略筒形状に形成されている。
【0165】
また、給電側ギヤカバー64の右壁には、図6に示すように、被検知端部露出開口78と、膨出部79とが設けられている。
【0166】
被検知端部露出開口78は、給電側ギヤカバー64の前後方向略中央において、新品検知ギヤ75の右端部を露出させるように、側面視略円形状に貫通形成されている。
【0167】
膨出部79は、被検知端部露出開口78の前側において、給電側ギヤカバー64の右面から右方へ突出する側面視略矩形状に形成されている。
【0168】
そして、給電側ギヤカバー64は、現像フレーム61の右側壁を被覆するように設けられている。
【0169】
また、現像カートリッジ25における左右方向の最大長さは、図2および図11に示すように、ドラムカートリッジ24の左右方向の最大長さと略同じ長さに形成されている。
【0170】
詳しくは、駆動側ギヤカバー63の被押圧部66の左端部と、給電側ギヤカバー64の膨出部79の右端部との間の左右方向長さが、両側壁32の各鍔部51の左右方向外側端部間の左右方向長さと略同じ長さに形成されている。
3.本体ケーシングに対するプロセスカートリッジの装着
次に、本体ケーシング2に対するプロセスカートリッジ11の装着について説明する。
(1)ドラムカートリッジに対する現像カートリッジの装着
本体ケーシング2にプロセスカートリッジ11を装着するには、まず、ドラムカートリッジ24に現像カートリッジ25を装着する。
【0171】
なお、ドラムカートリッジ24に対する現像カートリッジ25の装着の説明において、方向について言及するときには、プロセスカートリッジ11を、ドラムカートリッジ24の下壁35が下側となるように水平面に載置した状態を基準とし、現像ローラ16が支持されている側を現像カートリッジ25の後側とし、層厚規制ブレード28が支持されている側を上側とする。
【0172】
ドラムカートリッジ24に現像カートリッジ25を装着するには、図2および図9に示すように、駆動側ギヤカバー63の被押圧部66と、給電側ギヤカバー64の膨出部79(図6参照)とが、対応する各鍔部51の上側に配置されるように、現像カートリッジ25を現像カートリッジ装着部47の上側に配置する。
【0173】
そして、現像カートリッジ25の後端部を、現像ローラ軸カラー77の小径部分135が右軸受部材111のガイド溝122に挿入されるとともに、現像ローラ軸53のカラー部材146(図7参照)が左軸受部材126のガイド溝133に挿入されるように、現像カートリッジ装着部47の後端部内に挿入する。これにより、小径部分135がガイド溝122に支持され、カラー部材146がガイド溝133に支持される。
【0174】
次いで、現像カートリッジ25を、図9および図10(a)に示すように、その後端部を支点として、その前端部を左側面視時計回り方向に回動させるように、現像カートリッジ25の前端部を現像カートリッジ装着部47の前端部内に押し込む。
【0175】
そうすると、図10(b)現像カートリッジ25の当接部65の傾斜面140が、ロックレバー38の案内部43の右端部に上側から当接する。
【0176】
そして、さらに現像カートリッジ25の前端部を現像カートリッジ装着部47の前端部内に押し込むと、現像カートリッジ25は、傾斜面140の傾斜に沿って、右方へ案内されながら、現像カートリッジ装着部47の前端部内に押し込まれる。
【0177】
このとき、現像カートリッジ25は、図2および図10(c)に示すように、右方へ移動されるとともに前方に移動され、案内部43の後端部における右側部分が、規制部71の前端部と当接する。これにより、現像カートリッジ25は、ドラムフレーム31に対する前後方向の移動が規制される。
【0178】
なお、現像カートリッジ25は、左右方向に遊びを有するように、ドラムフレーム31に装着されており、左右方向に移動可能である。
【0179】
以上により、現像カートリッジ25が現像カートリッジ装着部47内に収容され、ドラムカートリッジ24に対する現像カートリッジ25の装着が完了する。
【0180】
このとき、図8(a)および(b)に示すように、感光ドラム15の素管80と、現像ローラ16のゴムローラ54とは接触している。
【0181】
また、現像ギヤ55は、感光ドラムギヤ87の前側であって、かつ、右側に配置されている。また、図8(a)に示すように、感光ドラム15および現像カートリッジ25が、ドラムフレーム31に対して、最も左側に片寄せされた状態において、現像ギヤ55の左端部と感光ドラムギヤ87の右端部とは、左右方向に間隔L2を隔てて配置されている。
【0182】
また、感光ドラムギヤ87と現像ギヤ55とは、左右方向に投影したときに、感光ドラムギヤ87の前端部と現像ギヤ55の後端部とが重なるように配置されている。
【0183】
なお、図8(c)に示すように、現像カートリッジ25が現像カートリッジ装着部47内に完全に収容されると、当接部65が案内部43の右端部を上下方向に通過して、案内部43に対する当接部65の当接が解除される。
【0184】
また、ドラムカートリッジ24から現像カートリッジ25を離脱させるには、まず、ロックレバー38の案内部43を押圧して、ロックレバー38を、付勢部材(図示せず)の付勢力に抗して、左側面視時計回りに回動させ、ロック解除位置(図示せず)に位置させる。
【0185】
そうすると、ロックレバー38のリフト部(図示せず)が、現像カートリッジ25の被押圧部66を下側から押圧する。
【0186】
これにより、現像カートリッジ25の前端部が、ドラムカートリッジ24の現像カートリッジ装着部47から上側へ持ち上げられる。
【0187】
そして、現像カートリッジ25の前端部を把持して、現像カートリッジ25をドラムカートリッジ24の現像カートリッジ装着部47から上側へ離脱させる。
【0188】
これにより、ドラムカートリッジ24からの現像カートリッジ25の離脱が完了する。
(2)本体ケーシングに対するプロセスカートリッジの装着
次に、本体ケーシング2に対するプロセスカートリッジ11の装着を説明する。
【0189】
プロセスカートリッジ11を本体ケーシング2に装着するには、図1が参照されるように、トップカバー6を開放して、対応する位置にプロセスカートリッジ11を上側から挿入する。
【0190】
そうすると、プロセスカートリッジ11は、その後側(ドラムカートリッジ24に対する現像カートリッジ25の装着の説明における後側)がプリンタ1の後下側、その前側(ドラムカートリッジ24に対する現像カートリッジ25の装着の説明における前側)がプリンタ1の前上側となるように、本体ケーシング2に装着される。
(3)感光ドラムおよび現像ローラに対する駆動力の入力
図7に示すように、本体ケーシング2には、本体ケーシング2にプロセスカートリッジ11が装着された状態において、感光ドラム15の左フランジ部材82と左右方向に対向するドラム側本体カップリング142と、現像カートリッジ25の現像カップリング62と左右方向に対向する現像側本体カップリング144とが設けられている。
【0191】
ドラム側本体カップリング142は、プロセスカートリッジ11が本体ケーシング2に装着された後、右方へと進出し、左フランジ部材82を右方へと押圧しながら、カップリング嵌合穴83に相対回転不能に結合される。
【0192】
これにより、感光ドラム15に対してドラム側本体カップリング142から駆動力が伝達され、感光ドラム15が回転駆動される。
【0193】
また、感光ドラム15は、ドラム側本体カップリング142の押圧力が左フランジ部材82を介して、感光ドラム15に作用することにより、右方へと移動される。
【0194】
そうすると、図4(b)に示すように、右フランジ部材81の軸受当接面93と、右軸受部材111のドラム当接面124とが当接する。
【0195】
現像側本体カップリング144は、プロセスカートリッジ11が本体ケーシング2に装着された後、右方へと進出し、現像カップリング62を右方へと押圧しながら、現像カップリング62の結合凹部69に相対回転不能に結合される。
【0196】
そうすると、現像カップリング62に対して現像側本体カップリング144から駆動力が伝達され、駆動側ギヤカバー63内の図示しないギヤ列を介して、その駆動力が現像ギヤ55に伝達される。これにより、現像ローラ16が回転駆動される。
【0197】
また、現像フレーム61は、現像側本体カップリング144の押圧力が現像カップリング62を介して、現像フレーム61に作用することにより、右方へと移動される。
【0198】
そうすると、図7に示すように、現像ローラ軸カラー77の大径部分136の下側部分および下側の突部137が、右軸受部材111の現像フレーム当接面121と当接する(図6参照)。
【0199】
これにより、感光ドラム15および現像ローラ16が、それぞれ右軸受部材111に当接され、感光ドラム15と現像ローラ16との相対的な位置決めが達成される。
【0200】
また、図11に示すように、本体ケーシング2には、本体ケーシング2にプロセスカートリッジ11が装着された状態において、右軸受部材111の本体当接面118と左右方向に対向する、外部部材の一例としての位置決め面143が設けられている。
【0201】
そして、左フランジ部材82にドラム側本体カップリング142が結合されるとともに、現像カップリング62に現像側本体カップリング144が結合されると、ドラム側本体カップリング142および現像側本体カップリング144の押圧力で、軸受当接面93と右軸受部材111のドラム当接面124とが当接し、また、現像ローラ軸カラー77の大径部分136の下側部分および下側の突部137と、右軸受部材111の現像フレーム当接面121とが当接することで、プリセスカートリッジ11が右方へ移動される。
【0202】
そうすると、右軸受部材111の本体当接面118が、位置決め面143と当接する。
【0203】
これにより、感光ドラム15および現像ローラ16が、本体ケーシング2に対して位置決めされる。
4.作用効果
(1)プロセスカートリッジ11は、右軸受部材111を備えている。
【0204】
右軸受部材111は、図4に示すように、現像フレーム当接面121と、ドラム当接面124と、本体当接面118とを備えている。
【0205】
そして、左フランジ部材82の左軸受嵌合部91に駆動力が入力可能な状態(左軸受嵌合部91と、ドラム側本体カップリング142とが結合した状態(図7参照))において、右フランジ部材81の軸受当接面93が、ドラム当接面124と当接する。
【0206】
また、図6および図7に示すように、現像カップリング62に駆動力が入力可能な状態(現像カップリング62と、現像側本体カップリング144とが結合した状態(図7参照))において、電極部材74の大径部分136における下側部分および下側の突部137が、現像フレーム当接面121と当接する。
【0207】
そのため、感光ドラム15および現像フレーム61が、共通の部材である右軸受部材111と当接することにより位置決めされるので、感光ドラム15の素管80と現像ローラ16のゴムローラ54との相対的な位置決め精度の向上を図ることができる。
【0208】
また、プリンタ1では、図11に示すように、左フランジ部材82および現像カップリング62に駆動力が入力可能な状態において、プロセスカートリッジ11全体が右方(駆動が入力される側の反対側)に移動され、本体当接面118が、本体ケーシング2に設けられる位置決め面143に当接される。
【0209】
そのため、感光ドラム15および現像ローラ16が、右軸受部材111を介して、本体ケーシング2に位置決めされる。
【0210】
すなわち、プリンタ1は、本体ケーシング2に対する感光ドラム15および現像ローラ16の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0211】
さらに、共通の部材である右軸受部材111に、右フランジ部材81および現像フレーム61の右端部(大径部分136の下側部分および下側の突部137)を当接させるので、感光ドラム15と現像ローラ16とを近傍に位置させることができる(図8(a)および(b)参照)。そのため、プロセスカートリッジ11の小型化を図ることができる。
【0212】
従って、プロセスカートリッジ11は、感光ドラム15と現像ローラ16との相対的な位置決め精度の向上を図ることができながら、プロセスカートリッジ11の小型化を図ることができる。
(2)また、右軸受部材111は、筒状部112と、鍔部113と、下ガイド部114と、上ガイド部120とを一体的に備えている。また、下ガイド部114の上面、上ガイド部120の下面、および、対応する鍔部113によって、ガイド溝122が区画されている。
【0213】
そして、右軸受部材111は、ドラムカートリッジ24に現像カートリッジ25を装着された状態において、筒状部112が右軸受嵌合部86を回転可能に保持し、ガイド溝122が現像ローラ軸カラー77の小径部分135を支持している。
【0214】
そのため、右軸受部材111が、感光ドラム15と現像ローラ16との両方を支持するので、感光ドラム15と現像ローラ16との相対的な位置決め精度の向上を図ることができる。
(3)また、図8(a)および(b)に示すように、感光ドラム15の左フランジ部材82には、感光ドラムギヤ87が設けられ、現像ローラ16の現像ローラ軸53の左端部には、現像ギヤ55が設けられている。
【0215】
そして、ドラムカートリッジ24に現像カートリッジ25が装着された状態において、現像ギヤ55は、感光ドラムギヤ87の前右側に配置され、左右方向に投影したときに、その後端部が感光ドラムギヤ87の前端部と重なるように配置されている。
【0216】
そのため、簡易な構成でありながら、所望しないトナーの付着を防止でき、かつ、感光ドラム15と現像ローラ16とを近傍に位置させることができる。その結果、プロセスカートリッジ11の小型化を図ることができる。
(4)また、感光ドラム15は、両側壁32に左右方向に移動可能なように支持されており、その移動可能な距離L1は、感光ドラム15および現像カートリッジ25が、ドラムフレーム31に対して最も左側に片寄せされた状態の感光ドラムギヤ87と現像ギヤ55との左右方向における間隔L2よりも短く形成されている。
【0217】
そのため、感光ドラム15が左右方向に移動しても、感光ドラムギヤ87と現像ギヤ55との接触を防止することができる。
(5)また、ドラムフレーム31の左側の側壁32には、図10に示すように、ロックレバー38が設けられている。
【0218】
ロックレバー38は、操作部41を備え、操作部41の上端部には、案内部43が設けられている。
【0219】
そして、現像カートリッジ25がドラムカートリッジ24に装着されるときに、駆動側ギヤカバー63の当接部65の傾斜面140が、ロックレバー38の案内部43の右端部に上側から当接して、現像カートリッジ25を右側に案内することができる。
【0220】
そのため、現像カートリッジ25がドラムカートリッジ24に装着された状態において、現像フレーム61と右軸受部材111とを近傍に位置させることができる。
【0221】
つまり、現像カップリング62に駆動力が入力可能な状態において、現像フレーム61と右軸受部材111とを近傍に位置させることができるので、大径部分136の下側部分および下側の突部137と、現像フレーム当接面121との確実な当接を確保することができる。
(6)また、図11に示すように、駆動側ギヤカバー63の被押圧部66の左端部と、給電側ギヤカバー64の膨出部79の右端部との間の左右方向長さが、両側壁32の各鍔部51の左右方向外側端部間の左右方向長さと略同じ長さに形成されている。
【0222】
そのため、現像カートリッジ25をドラムカートリッジ24に装着するときに、被押圧部66の左端部と左側の鍔部51の左端部とを一致させるとともに、膨出部79の右端部と右側の鍔部51の右端部とを一致させるように、現像カートリッジ25をドラムカートリッジ24に挿入することができる。
【0223】
その結果、ドラムカートリッジ24に対する、現像カートリッジ25の挿入時の視認性の向上を図ることができ、ドラムカートリッジ24に対する現像カートリッジ25の装着作業の円滑化を図ることができる。
(7)また、現像フレーム61は、図7に示すように、その左側壁に駆動側ギヤカバー63を備え、その右側壁に給電側ギヤカバー64を備えている。
【0224】
そのため、現像フレーム61(現像カートリッジ25)の損傷を防止することができる。
(8)また、感光ドラム15は、図4(a)に示すように、素管80と、左フランジ部材82とを備えている。左フランジ部材82は、図5に示すように、左素管嵌合部89と、縁部90と、左軸受嵌合部91とを一体的に備えている。
【0225】
縁部90は、素管80の左端面と間隔をあけて対向する右端面が、対向部147として形成されている。対向部147には、複数(3つ)の突出部95が形成されている。
【0226】
そして、複数(3つ)の突出部95は、素管80の左端面と当接している(図8(a)および(b)参照)。そのため、素管80と左フランジ部材82との位置関係を一定に保つことができる。
【0227】
その結果、感光ドラム15のドラムフレーム31に対する相対的な位置決め精度の向上を図ることができる。
【0228】
さらに、図5(b)に示すように、3つの突出部95は、対向部147において、周方向に等間隔を隔てて、互いに約120°変位するように配置されているので、ドラム側本体カップリング142により、左フランジ部材82が押圧されたときに均等な力で感光ドラム15の素管80を右方へ押圧することができる。その結果、より感光ドラム15の素管70と現像ローラ16のゴムローラ54との相対的な位置決め精度の向上を図ることができる。
5.変形例
また、上記した左フランジ部材82では、図5(b)に示すように、対向部147に3つの突出部95が設けられているが、突出部95の数は特に制限されず、図12(a)に示すように、突出部95を2つ設けてもよく、図12(b)に示すように、突出部95を6つ設けてもよい。
【0229】
図12(a)に示すように、対向部147に2つの突出部95を設ける場合、2つの突出部95は、径方向に対向するように設けられ、その周方向長さが、上記実施形態における突出部95よりも長く形成されている。
【0230】
また、図12(b)に示すように、対向部147に6つの突出部95を設ける場合、6つの突出部95は、周方向に等間隔を隔てて、互いに約60°変位するように形成されている。また、突出部95の周方向長さは、上記実施形態における突出部95よりも短く形成されてもよい。
【0231】
この変形例において、6つの突出部95は、左右方向に投影したときに、素管80(左素管嵌合部89)の軸線Xが、隣り合う各突出部95の周方向中央部分を結ぶ線分により形成される六角形の内側に位置するように配置されている。
【0232】
また、上記した左フランジ部材82では、図5(b)に示すように、3つの突出部95が、周方向に等間隔を隔てて、互いに約120°変位するように配置されているが、図12(c)に示すように、各突出部95の間隔は、等間隔に形成されていなくてもよい。
【0233】
なお、図12(c)に示す変形例においても、左右方向に投影したときに、それぞれの周方向中央部分を結ぶ線分が形成する三角形の内側に、素管80(左素管嵌合部89)の軸線Xが位置するように配置されている。
【0234】
つまり、複数の突出部95を備える左フランジ部材82において、隣り合う各突出部95の周方向中央部分を結ぶ線分により形成される多角形は、素管80(左素管嵌合部89)の軸線Xが、その多角形の内側に位置されれば、特に限定されない。
【0235】
これら変形例においても、上記した作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0236】
11 プロセスカートリッジ
15 感光ドラム
16 現像ローラ
24 ドラムカートリッジ
25 現像カートリッジ
31 ドラムフレーム
43 案内部
61 現像フレーム
62 現像カップリング
65 当接部
82 左フランジ部
90 縁部
91 左軸受嵌合部
93 軸受当接面
95 突出部
111 右軸受部材
112 筒状部
118 本体当接面
122 ガイド溝
140 傾斜面
143 位置決め面
147 対向部
X 素管の軸線
L1 感光ドラムの移動可能な距離
L2 感光ドラムギヤと現像ギヤとの間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像フレームと、前記現像フレームに対して回転可能に構成される現像剤担持体と、前記現像フレームにおける前記現像剤担持体の軸線方向の一方側に設けられ、前記現像剤担持体を回転駆動させるための駆動力が入力されるように構成される第1駆動入力部とを備える現像カートリッジと、
前記現像フレームに対して前記軸線方向に遊びを持って前記現像フレームを装着可能な感光体フレームと、前記軸線方向に沿って延びる感光体であって、前記感光体フレームに対して回転可能かつ前記軸線方向に遊びを持つ感光体と、前記軸線方向における前記感光体の一方側に設けられ、前記感光体を回転駆動させるための駆動力が入力されるように構成される第2駆動入力部とを備える感光体カートリッジと、
を備えるプロセスカートリッジであって、
前記感光体カートリッジは、前記軸線方向における前記感光体の他方側に設けられる端部部材を備え、
前記端部部材は、
前記第2駆動入力部に駆動力が入力可能な状態および前記第1駆動入力部に駆動力が入力可能な状態において、
前記軸線方向における前記感光体の他方側端部と当接する感光体当接面と、
前記軸線方向における前記現像フレームの他方側端部と当接する現像フレーム当接面と、
前記感光体当接面および前記現像フレーム当接面よりも前記軸線方向外側に設けられ、外部部材の当接する外部当接面とを備えることを特徴とする、プロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記端部部材は、前記感光体を回転可能に保持する軸受部と、前記現像フレームが前記感光体フレームに装着されたときに前記現像剤担持体を支持する支持部と、を有することを特徴とする、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記感光体カートリッジは、
前記軸線方向における前記感光体の一方側に設けられる感光体ギヤを備え、
前記現像カートリッジは、
前記軸線方向における前記現像剤担持体の一方側に設けられる現像剤担持体ギヤを備え、
前記感光体ギヤと前記現像剤担持体ギヤとは、前記軸線方向に投影したときに、重なるように配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記現像剤担持体ギヤは、前記感光体ギヤよりも前記軸線方向内側に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記軸線方向における前記感光体の前記感光体フレームに対する移動可能な距離は、前記軸線方向における前記感光体ギヤと前記現像剤担持体ギヤとの間隔よりも短いことを特徴とする、請求項4に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記感光体カートリッジは、
前記軸線方向における前記感光体フレームの一方側に設けられた案内部であって、前記現像カートリッジが前記感光体カートリッジに装着されるときに、前記現像カートリッジを前記軸線方向の他方側に向けて案内する案内部を備えていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記現像カートリッジは、
前記軸線方向における前記現像フレームの一方側に設けられた当接部であって、前記現像カートリッジが前記感光体カートリッジに装着されるときに、前記案内部と当接する傾斜面を有する当接部を備えていることを特徴とする、請求項6に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記軸線方向における前記現像カートリッジの最大長さは、前記軸線方向における前記感光体カートリッジの最大長さと同じ長さであることを特徴とする、請求項6または7に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
前記現像カートリッジは、前記軸線方向における前記現像フレームの両端部を被覆するための被覆部材を備えていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項10】
前記感光体は、
前記軸線方向に延びる素管と、
前記第2駆動入力部を有し、前記軸線方向における前記素管の一方側端部に嵌合されるフランジ部材とを備え、
前記フランジ部材は、
前記軸線方向における前記素管の端部と対向する縁部を備え、
前記縁部は、
前記軸線方向における前記素管の前記端部と間隔をあけて対向する対向部と、
前記軸線方向における前記素管の前記端部と当接する複数の突出部であって、前記対向部から前記素管の内方に向けて突出する複数の突出部と、を備えていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項11】
前記複数の突出部は、少なくとも3つであることを特徴とする、請求項10に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項12】
前記複数の突出部は、前記素管の軸線方向に投影したときに、前記素管の軸線が、隣り合う各前記突出部を結ぶ線分により形成される多角形の内側に位置することを特徴とする、請求項11に記載のプロセスカートリッジ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−54060(P2013−54060A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190039(P2011−190039)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】