説明

ヘパリンを含む滅菌済腹膜透析溶液

グリコサミノグリカン、例えばヘパリンを含有する滅菌済透析溶液、ならびにその作製および使用の方法を提供する。一実施形態では、本発明は、滅菌環境下で安定なヘパリンを含有するさまざまな腹膜透析溶液を提供する。例えば、この溶液は、腹膜透析用のオールインワン型の即時使用可能な滅菌済溶液が得られるように設計されている。一実施形態では、本発明は、合わせると透析溶液となる1種または複数種の透析成分およびグリコサミノグリカンを含み、透析成分とグリコサミノグリカンとを合わせた後で滅菌されている透析溶液を提供する。例として、この滅菌は、オートクレーブ、蒸気およびその組合せなどの手法により実施することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
本発明は全般に、医学的治療に関する。より具体的には、本発明は、透析療法に使用される滅菌済溶液に関する。
【背景技術】
【0002】
疾病、傷害または他の原因により、ヒトの腎臓系は機能しないことがある。原因の如何によらず腎不全においては、いくつかの生理的な乱れがみられる。水、ミネラルおよび1日の代謝量分の排泄の平衡を保つことは、腎不全においてはもはや不可能である。腎不全に罹患していると、毒性の窒素代謝最終産物(例えば、尿素、クレアチニン、尿酸など)が血中および組織中に蓄積する可能性がある。
【0003】
腎不全および腎機能低下は、透析により治療が行われている。透析は、正常に機能している腎臓により本来であれば除去されたと思われる老廃物、毒素および余分な水分を体から除去する。腎機能の代わりとなる透析治療は多くの人にとって極めて重要であるが、それは、この治療によって生命が維持されているからである。腎臓が機能不全を起こしている人は、少なくとも腎臓の濾過機能を別のもので代行しない限り生きていくことができない。
【0004】
腹膜透析は滅菌した透析溶液または「透析液」を利用して行い、この液を患者の腹腔内へ注入し、患者の腹膜と接触させる。老廃物、毒素および余分な水分は、患者の血流から腹膜を経由して透析液中へ排出される。血流から透析液中への老廃物、毒素および余分な水分の移動は、透析液中の浸透圧調整剤が膜内外の浸透圧勾配を作り出す貯留期間中に、拡散および浸透により生じる。使用済の透析液はその後、老廃物、毒素および余分な水分を患者から除去するために患者の腹腔から排液される。
【0005】
持続的携行式腹膜透析(「CAPD」)および自動腹膜透析など、さまざまな種類の腹膜透析療法がある。CAPDは手作業による透析治療であり、この場合、患者は新しい透析液バッグにカテーテルを接続し、カテーテルまたは他の適切なアクセス器具を通して患者の腹腔内へ新しい透析液を手作業で注入する。患者は新しい透析液バッグからカテーテルをはずし、透析液を腹腔内に貯留させ、患者の血流から透析液溶液へ老廃物、毒素および余分な水分を移動させる。貯留期間の後、患者は使用済の透析液を排液してから、手作業による透析手順を繰り返す。患者が行わなければならない接続の数を減らすことができる、溶液バッグおよび排液バッグ用の「Y」字型の接続具を備えたチューブセットが市販されている。このようなチューブセットには、例えば、空のバッグおよび透析液を詰めたバッグなど予め接続されたバッグが含まれていることがある。
【0006】
CAPDでは、患者は1日のうちに排液・注液・貯留のサイクルを数回、例えば1日当り約4回実施する。排液・注液・貯留を含む各治療サイクルは、約4時間を要する。
【0007】
透析治療が排液・注液・貯留のサイクルを含んでいるという点で、自動腹膜透析は持続的携行式腹膜透析に類似している。ただし、透析機は腹膜透析治療を3サイクル以上、通常は患者が就寝している間、夜通しで自動的に実施する。
【0008】
自動腹膜透析では、自動透析機は、埋め込まれたカテーテルに液体を介して接続している。また、自動透析機は、新しい透析液の供給源またはバッグ、および排液溜めにも液体を介して接続している。透析機は、使用済の透析液を、カテーテルを通して腹腔から排液溜めへ送出する。次に、透析機は新しい透析液を透析液供給源からカテーテルを通して患者の腹腔中へ送入する。自動式のこの機械は、患者の血流から透析溶液へ老廃物、毒素および余分な水分の移動が行われるように透析液を腹腔内に貯留させる。患者が透析機に接続されているとき、例えば、患者が就寝しているときに透析治療が自動的に行われるように、コンピューターが自動透析機を制御している。すなわち、透析システムは、自動的および連続的に液体を腹腔中に送入し、貯留させ、腹腔の外へ液体を送出してから、この手順を繰り返す。
【0009】
この治療中には、排液・注液・貯留のサイクルが数回行われることになろう。また、自動透析治療の終了時には通常、最終的な量である「最終注液」が使用され、患者が透析機とのその日の接続を終了する際にこれが患者の腹腔中に残る。自動腹膜透析は、1日のうちに排液・貯留・注液の処置を手作業で実施しなければならない状況から患者を解放する。
【0010】
多くの研究で、ヘパリンのさまざまな治療的アプローチにおけるヘパリン固有の抗炎症性が評価された。ヘパリンおよびグリコサミノグリカンは、侵襲刺激に対する炎症細胞の応答を調節し、活性化した白血球中のスーパーオキシドラジカルを中和し、好酸球による放出タンパク質を阻害し、内皮細胞壁への白血球の付着を阻害し、また、いくつかの動物モデルにおいては腹膜の固着を防止する。
【0011】
ヘパリンおよび新しい低分子量ヘパリン(LMWH)は、プラスミノーゲン活性化因子阻害因子−1(PAI−1)の合成を伴わない組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)の選択的誘導により、中皮細胞における線溶を刺激することが示されている。このことは、中皮の線溶能力が維持されていることを意味する。さらに、これらの薬剤は、bFGF(塩基性線維芽細胞成長因子)、VEGF(血管内皮成長因子)およびTF(組織因子)などの血管新生成長因子と併せ血管新生の過程を妨げる可能性がある。
【0012】
別の研究では、腹腔内のヘパリンは、血清中の最終糖化産物(AGE)を減少させ、貯留濃度を増加させた。
【0013】
臨床治療において、全身の凝血を変化させずに腹膜透析カテーテル中の固着およびフィブリン沈着を防止するために腹腔内でヘパリンを使用することは周知である。腹腔内でのヘパリンの安全性は十分確立されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
透析治療においてヘパリンを使用することに伴って生じる一問題は、例えば、滅菌した透析溶液にヘパリンを無菌的に添加しなければならないということである。これには広範にわたる訓練が必要であり、腹膜炎発症の増加という固有のリスクもある。ヘパリンまたは他のグリコサミノグリカンの使用については公知であるものの、これらの化合物を含有する即時使用可能な滅菌済溶液は、現在のところ存在しない。
【課題を解決するための手段】
【0015】
要旨
本発明は全般に、透析溶液、ならびにその作製および使用の方法に関する。より具体的には、本発明は、グリコサミノグリカン、好ましくはヘパリンを含有する即時使用可能な滅菌済腹膜透析溶液に関する。
【0016】
一実施形態では、本発明は、合わせると透析溶液となる1種または複数種の透析成分およびグリコサミノグリカンを含み、透析成分とグリコサミノグリカンとを合わせた後で滅菌されている透析溶液を提供する。例として、この滅菌は、オートクレーブ、蒸気およびその組合せなどの手法により実施することができる。
【0017】
代替的な一実施形態では、本発明は、合わせると透析溶液となる1種または複数種の透析成分およびヘパリンを含み、透析成分とヘパリンとを合わせた後で滅菌されている、即時使用可能な滅菌済透析溶液を提供する。この透析溶液は、別々に保存および滅菌することができる2種以上の透析成分を含むこともでき、この場合ヘパリンは、透析成分の少なくとも1種に添加された後、前記の透析成分と共に滅菌される。例として、ヘパリンは透析溶液中に約1000IU/L〜約5000IU/L、好ましくは2500IU/L周辺の濃度を有することができる。一実施形態では、ヘパリンは、非分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、組換え型低分子量ヘパリンおよびその組合せとすることができる。
【0018】
透析成分に関しては、例として、透析成分は1種または複数種の浸透圧調整剤、緩衝液、電解質およびその組合せを含むことができる。浸透圧調整剤は、例えば、グルコース、グルコース重合体、加工デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ポリオール、アミノ酸、ペプチド、グリセロールおよびその組合せとすることができる。緩衝液は、例えば、炭酸水素塩、乳酸/乳酸塩、ピルビン酸/ピルビン酸塩、酢酸/酢酸塩、クエン酸/クエン酸塩、クレブス回路の中間体およびその組合せとすることができる。
【0019】
一実施形態では、この滅菌済透析溶液のpHは4.5〜8の範囲とすることができる。pHは、乳酸、ピルビン酸、酢酸、クエン酸、クレブス回路の中間体、塩酸およびその組合せなどの酸の使用によりある程度調節することができる。
【0020】
別の一実施形態では、本発明は、滅菌済透析溶液を製造する方法を提供する。例えば、この方法は、透析成分を供給すること、およびヘパリンを供給することを含む。ヘパリンを透析成分と混合し、透析成分とヘパリンの該混合物を滅菌して、滅菌済透析溶液とすることができる。
【0021】
さらに別の一実施形態では、本発明は、滅菌済溶液を製造する方法を提供する。例えば、この方法は、2種以上の透析成分を供給することを含む。この透析成分は、浸透圧調整剤、緩衝液および電解質ならびにその組合せを含むことができる。ヘパリンは、透析成分のうち1種または複数種に添加し、ヘパリン添加後のその透析成分と共に滅菌することができる。
【0022】
一実施形態では、この方法は、滅菌済透析成分を別々に保存することを含む。透析治療の前または実施中に、滅菌済透析成分を合わせて即時使用可能な透析溶液とすることができる。例として、透析成分は、グルコース、グルコース重合体、加工デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ポリオール、アミノ酸、ペプチド、グリセロールおよびその組合せなどの浸透圧調整剤とすることができる。また、透析成分は、乳酸、ピルビン酸、酢酸、クエン酸、塩酸、クレブス回路の中間体およびその組合せなどの酸を含むこともできる。
【0023】
さらに別の一実施形態では、本発明は、患者に透析を施す方法を提供する。例えば、この方法は、浸透圧調整剤、緩衝液および電解質を供給すること、ヘパリンをこの浸透圧調整剤、緩衝液および電解質の少なくとも1つと混合して透析混合物とすること、この透析混合物を滅菌すること、ならびにこの透析混合物を含んだ透析溶液を患者に提供することを含む。あるいは、ヘパリンは、浸透圧調整剤、緩衝液および電解質の全てと滅菌前に混合することもできる。
【0024】
本発明の一利点は、改良された透析溶液を提供することである。
【0025】
本発明の別の一利点は、ヘパリンを含有する即時使用可能な滅菌済透析溶液を提供することである。
【0026】
本発明のさらに別の一利点は、改良された透析溶液、および、ヘパリンを含有する同透析溶液の使用方法を提供することである。
【0027】
本発明のさらに別の一利点は、ヘパリンを含有する滅菌済透析溶液の、改良された作製および使用の方法を提供することである。
【0028】
その他の特徴および利点は本明細書中に記載してあり、また、以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(詳細な説明)
本発明は全般に、透析溶液に関する。より具体的には、本発明は、滅菌済腹膜透析溶液、ならびにその作製および使用の方法に関する。例えば、本発明の実施形態の透析溶液は、少なくとも1種のグリコサミノグリカン、好ましくはヘパリンを含有する、オールインワン型の即時使用可能な滅菌済透析溶液が得られるように設計されている。
【0030】
一実施形態では、本発明は、滅菌環境下で安定なグリコサミノグリカンを含有するさまざまな腹膜透析溶液を提供する。滅菌の手法は、例えば、オートクレーブ滅菌および蒸気滅菌とすることができる。例えば、透析溶液は、1種または複数種の透析成分とグリコサミノグリカンとを合わせた後で滅菌される。本明細書で使用する場合、グリコサミノグリカンには、ヘパリン、コンドロイチン硫酸、スロジオキシド、デルマタン硫酸、ヒアルロン酸、ヘパラン硫酸、およびケラタン硫酸が含まれる。ヘパリンは、例えば、非分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、および組換え型低分子量ヘパリンならびにその組合せとすることができる。本明細書においては、「組換え型」という用語は、遺伝子操作法で作製されていることを意味すると理解すべきである。例えば、組換え型低分子量ヘパリンは、遺伝子工学の従来手法により遺伝子操作された細菌中で作製することができる。
【0031】
代替的な一実施形態では、本発明は、合わせると透析溶液となる1種または複数種の透析成分およびグリコサミノグリカンを含む、さまざまな滅菌済透析溶液を提供する。例えば、この透析溶液は、透析成分とグリコサミノグリカンとを合わせた後で滅菌される。例として、グリコサミノグリカン、例えばヘパリンは、透析溶液中に約1000IU/L〜約5000IU/L、好ましくは2500IU/L周辺の濃度を有することができる。
【0032】
グリコサミノグリカンに加え、本発明の滅菌済透析溶液は、透析治療の一部として、または透析治療中に通常使用される、適切な任意の数、種類および量の透析成分を含むことができる。例として、透析成分は、1種または複数種の適切な浸透圧調整剤、緩衝液、電解質およびその組合せを含むことができる。浸透圧調整剤の例としては、グルコース、グルコース重合体、加工デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ポリオール、アミノ酸、ペプチド、グリセロールなど、およびその組合せが挙げられる。緩衝液の例としては、炭酸水素塩、乳酸/乳酸塩、ピルビン酸/ピルビン酸塩、酢酸/酢酸塩、クエン酸/クエン酸塩、クレブス回路の中間体など、およびその組合せが挙げられる。電解質の例としては、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、塩化物など、およびその組合せが挙げられる。
【0033】
一実施形態では、この滅菌済透析溶液は2種以上の透析成分を有する。これら2種以上の成分は、別々に滅菌および保存することができる。例えば、ヘパリンは、透析成分のうち少なくとも1種に添加し、その透析成分と共に滅菌することができる。ヘパリンを含有していない透析成分を滅菌することもできる。透析成分は別々に、例えば、分かれた区画またはチャンバー中に保存し、透析治療の前または実施中に合わせることができる。あるいは、滅菌済透析成分を合わせて、即時使用可能な透析溶液とすることもできる。
【0034】
この腹膜透析溶液は、好ましくは、溶液の浸透圧を生理的浸透圧より高く(例えば、約285mOsmol/kg超)保つために浸透圧調整剤などの透析成分を含有する。例えば、グルコースは好ましい浸透圧調整剤であるが、それは、グルコースによって速い限外濾過速度が得られるからである。その他適切な種類の浸透圧調整剤を、グルコースに加えて、またはその代わりとして使用することができる。透析溶液は、浸透圧調整剤とヘパリンとを合わせた後に、引き続いて滅菌することができる。
【0035】
腹膜透析溶液中で浸透圧調整剤として機能することが可能な別の化合物群は、イコデキストリン、マルトデキストリン、ヒドロキシエチルデンプンなどといったグルコース重合体またはその誘導体の一群である。このような化合物は浸透圧調整剤としての使用に適しているものの、特に滅菌中および長期保存中に低pHおよび高pHの影響を受けやすい場合がある。イコデキストリンなどのグルコース重合体は、腹膜透析溶液中のグルコースに加えて、またはその代わりに使用することができる。一般的に、イコデキストリンは、トウモロコシデンプンの加水分解により誘導されるグルコースの重合体である。その分子量は12〜20000ダルトンである。イコデキストリン中のグルコース分子の大部分がα(1−4)グルコシド結合で直線的に結合しており(>90%)、一方、わずかな部分(<10%)はα(l−6)結合により結合している。
【0036】
本発明の滅菌済透析溶液は、多様な好適用途に使用することができる。好ましくは、この透析溶液は、持続的携行式腹膜透析中、自動腹膜透析中など、腹膜透析中に使用される。しかし、本発明は、腎不全を治療するための広い範囲の多様で適切な透析療法において使用できることを理解すべきである。透析療法は、この用語または同様の用語を本文を通して使用する場合、老廃物、毒素および余分な水分を患者から除去するために患者の血液を利用するありとあらゆる適切な療法形態を含み、網羅することを意図している。そのような療法、例えば血液透析、血液濾過および血液濾過透析などには、持続的腎代替療法(CRRT)に使用される間欠的療法および持続的療法の両方が含まれる。持続的療法としては、例えば、持続的緩徐式限外濾過(SCUF)、持続的静静脈血液濾過(CVVH)、持続的静静脈血液透析(CVVHD)、持続的静静脈血液濾過透析(CVVHDF)、持続的動静脈血液濾過(CAVH)、持続的動静脈血液透析(CAVHD)、持続的動静脈血液濾過透析(CAVHDF)、持続的限外濾過/周期的間欠血液透析などが挙げられる。
【0037】
好ましくは、この透析溶液は、自動腹膜透析、持続的携行式腹膜透析、連続流腹膜透析などの腹膜透析中に使用される。さらに、一実施形態では、本発明を慢性的な腎不全または腎臓病に罹患している患者のための透析療法を提供する方法において利用することができるが、本発明は、緊急に透析が必要な場合に、例えば、救急治療室環境において使用できることを理解すべきである。最後に、当業者には理解されるように、間欠型の療法(すなわち、血液濾過、血液透析、腹膜透析および血液濾過透析)は、医療施設内、自己/限定看護、ならびに在宅環境で使用してもよい。
【0038】
透析成分は、炭酸水素塩および酸を含むこともできる。ガスバリア用外袋などを使用しなくても炭酸水素塩が安定な状態を維持できるように、炭酸水素塩は、アルカリ性溶液を構成することができる。炭酸水素塩溶液は、pHを約8.6〜約10.0の範囲、好ましくは約9.0とすることができる。炭酸水素塩溶液部分のpHは、水酸化ナトリウムなどといった適切な種類の任意の成分を用いて調節することができる。本発明の炭酸水素塩溶液を説明している例は、米国特許第6309673号、表題BICARBONATE−BASED SOLUTION IN TWO PARTS FOR PERITONEAL DIALYSIS OR SUBSTITUTION IN CONTINUOUS RENAL REPLACEMENT THERAPY、2001年10月30日交付において見出すことができるが、この特許の開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0039】
酸は、乳酸、ピルビン酸、酢酸、クエン酸、塩酸などといった、生理学的に許容可能な1種または複数種の酸を含むことができる。このような酸は、約5.0以下、約4.0以下、約3.0以下、約2.0以下、約1.0以下の範囲のpH、およびその他適切な任意の酸性pHの溶液中に存在することができる。一実施形態に従えば、乳酸などの有機酸を単独で、または、塩酸を含む適切な無機酸など別の適切な酸、別の適切な有機酸(例えば、乳酸、ピルビン酸、酢酸、クエン酸)などと組み合わせて酸の溶液中で使用すると、この溶液をより生理学的に許容可能な状態とすることができる。
【0040】
本発明の透析溶液は、上述の溶液成分に加え、透析治療に適したその他任意の溶液成分を含むことができることを、理解すべきである。この(混合済)透析溶液のpHは、広い範囲、好ましくは4.5〜8.0とすることができる。
【0041】
非限定的な例としては、以下が、滅菌可能なグリコサミノグリカンを含有する本発明の透析溶液の実施形態の例である。
【表A】

【0042】
【表B】

【0043】
【表C】

【0044】
【表D】

【0045】
【表E】

【0046】
【表F】

【0047】
本発明の透析溶液を効果的に調製、滅菌、保存および使用することができるように、この透析溶液を適切な任意の方法で容器に収め、または入れることができることを理解すべきである。本発明の透析溶液は、適切な任意の方法で変更できることを理解すべきである。これまでに考察してきたように、腹腔溶液には多様な浸透圧調整剤または添加剤を加えることができる。
【実施例】
【0048】
実験的滅菌の実施例
非限定的な例として、以下の実施例は本発明の多様な実施形態を例証し、透析溶液を用いて実施した実験的試験をさらに例証しているが、ここでは本発明の実施形態に従い滅菌工程の前または後にヘパリンを添加した。使用する滅菌方法は、蒸気滅菌およびオートクレーブ滅菌とした。ただし、その他適切な任意の滅菌手法を使用してもよいことを理解すべきである。
【0049】
本試験の目的の一部は、即時使用可能な腹膜透析(PD)溶液中のヘパリンの、製造に際しての通常の滅菌工程中における安定性を評価することであった。滅菌工程の前または後にヘパリンを添加した滅菌済バッグの結果比較により、それらの条件下でのヘパリンの安定性に与える滅菌工程そのものの影響が示される。一般に認められている定義としては、最大10%の活性変化は許容可能であり(Trissel、LA.、Handbook on Injectable Drugs、第11編、Bethesda MD、American Society of Health−System Pharmacists、2000年を参照)、安定性の基準として用いうる。
【0050】
試験デザイン
比較試験は、Baxter Healthcare Corporationから市販されているDIANEAL(登録商標)、EXTRANEAL(登録商標)およびPHYSIONEAL(登録商標)の溶液で実施した。表1に記載のように、ヘパリン(それぞれ非分画および低分子量)を溶液中に添加した。PHYSIONEAL(登録商標)については、添加は緩衝液区画または電解質区画のいずれかに行った。血液凝固試験により、非分画ヘパリンおよび低分子量ヘパリンの活性を評価した。ヘパリンの安定性に与える滅菌工程そのものの影響を評価するため、溶液中にヘパリンを含有させてから滅菌したバッグを、滅菌工程後にヘパリンを添加したバッグと比較した。各サンプルは3組について2回ずつ測定した。
【0051】
表1:調製したバッグの概要
【0052】
【表1】

使用材料
DIANEAL(登録商標)PD4(Baxter)、1.36%グルコース、2500ml。
PHYSIONEAL(登録商標)40(Baxter)、2.27%グルコース、2000ml。
EXTRANEAL(登録商標)(Baxter)、2000ml。
CALPARINE(登録商標)(Sanofi)、5000IUの非分画ヘパリン入りシリンジ(0.2ml)。
FRAGMIN(登録商標)(Pharmacia)、2500IUの低分子量ヘパリン入りシリンジ(0.2ml)。
サンプルの調製
(実施例1)
DIANEAL(登録商標)+低分子量ヘパリン
市販の標準的な乳酸緩衝腹膜透析溶液(DIANEAL(登録商標)PD4、2500ml)中における低分子量ヘパリンの安定性を測定するため、DIANEAL(登録商標)を準備し、1バッグ当り2000IU/Lの濃度になるように低分子量ヘパリンを添加した。低分子量ヘパリンの添加後すぐに、ヘパリン入り溶液およびヘパリン無し溶液を標準条件下で蒸気滅菌した。比較のため、滅菌工程後でまだヘパリンを含有していない滅菌済溶液に、薬剤ポートを通して同量の低分子量ヘパリンを添加した。
【0053】
より低濃度および高濃度の低分子量ヘパリンの安定性を測定するため、1000IU/Lおよび5000IU/Lの濃度のバッグを、それぞれ同じ方法で作製した。
【0054】
表2:実験的溶液実施例1の組成
【0055】
【表2】

(実施例2)
EXTRANEAL(登録商標)+非分画ヘパリン
市販の標準的なイコデキストリン含有腹膜透析溶液(EXTRANEAL(登録商標)、2000ml)中における非分画ヘパリンの安定性を測定するため、EXTRANEAL(登録商標)を準備し、1バッグ当り2500IU/Lの濃度になるように非分画ヘパリンを添加した。非分画ヘパリンの添加後すぐに、ヘパリン入り溶液およびヘパリン無し溶液を標準条件下で蒸気滅菌した。比較のため、滅菌工程後でまだヘパリンを含有していない滅菌済溶液に、薬剤ポートを通して同量の非分画ヘパリンを添加した。
【0056】
表3:実験的溶液実施例2の組成
【0057】
【表3】

(実施例3)
EXTRANEAL(登録商標)+低分子量ヘパリン
市販の標準的なイコデキストリン含有腹膜透析溶液(EXTRANEAL(登録商標)、2000ml)中における低分子量ヘパリンの安定性を測定するため、EXTRANEAL(登録商標)を準備し、1バッグ当り2500IU/Lの濃度になるように低分子量ヘパリンを添加した。低分子量ヘパリンの添加後すぐに、ヘパリン入り溶液およびヘパリン無し溶液を標準条件下で蒸気滅菌した。比較のため、滅菌工程後でまだヘパリンを含有していない滅菌済溶液に、薬剤ポートを通して同量の低分子量ヘパリンを添加した。
【0058】
表4:実験的溶液実施例3の組成
【0059】
【表4】

(実施例4)
PHYSIONEAL(登録商標)+非分画ヘパリン(緩衝液に添加)
市販の炭酸水素塩/乳酸緩衝腹膜透析溶液(PHYSIONEAL(登録商標)40、2000ml)の緩衝液区画中における非分画ヘパリンの安定性を測定するため、PHYSIONEAL(登録商標)を準備し、1バッグ当り2500IU/Lの濃度になるように非分画ヘパリンを添加した。非分画ヘパリンの添加後すぐに、ヘパリン入り溶液およびヘパリン無し溶液を標準条件下で蒸気滅菌した。比較のため、滅菌工程後でまだヘパリンを含有していない滅菌済溶液に、薬剤ポートを通して同量の非分画ヘパリンを添加した。
【0060】
表5:実験的溶液実施例4の組成
【0061】
【表5】

(実施例5)
PHYSIONEAL(登録商標)+非分画ヘパリン(電解質に添加)
市販の炭酸水素塩/乳酸緩衝腹膜透析溶液(PHYSIONEAL(登録商標)40、2000ml)の電解質区画中における非分画ヘパリンの安定性を測定するため、PHYSIONEAL(登録商標)を準備し、1バッグ当り2500IU/Lの濃度になるように非分画ヘパリンを添加した。非分画ヘパリンの添加後すぐに、ヘパリン入り溶液およびヘパリン無し溶液を標準条件下で蒸気滅菌した。比較のため、滅菌工程後でまだヘパリンを含有していない滅菌済溶液に、薬剤ポートを通して同量の非分画ヘパリンを添加した。
【0062】
表6:実験的溶液実施例5の組成
【0063】
【表6】

血液凝固試験
滅菌工程の前後にヘパリンを添加した溶液中におけるヘパリンの安定性を、欧州薬局方5.02(方法2.7.5)中に記載のとおりの血液凝固試験を用いてヘパリンの活性を測定することにより評価した。
結果
上述のとおりの実験的配合物それぞれについての結果を、表7〜11に示してある。
【0064】
表7:DIANEAL(登録商標)+低分子量ヘパリンの血液凝固試験結果
【0065】
【表7】

mv:平均値、n:サンプル数、s:標準偏差
表8:EXTRANEAL(登録商標)+非分画ヘパリンの血液凝固試験結果
【0066】
【表8】

表9:EXTRANEAL(登録商標)+低分子量ヘパリンの血液凝固試験結果
【0067】
【表9】

表10:PHYSIONEAL(登録商標)(緩衝液)+非分画ヘパリンの血液凝固試験結果
【0068】
【表10】

表11:PHYSIONEAL(登録商標)(電解質)+非分画ヘパリンの血液凝固試験結果(例A)
【0069】
【表11】

結論
表12は、滅菌前に添加したヘパリンの、滅菌後に添加したヘパリンに対する比率の一覧を示したものである。血液凝固試験は、滅菌後にヘパリンを添加した溶液に対する滅菌前にヘパリンを含有している溶液の活性比について、102%〜94%の分散を示している。この分散は、滅菌工程中におけるヘパリンの安定性を示している。記載してある全ての溶液/ヘパリン配合物は、既に記述されている実験例に示されているように、オートクレーブ滅菌および蒸気滅菌環境下で安定である。
【0070】
また、PHYSIONEAL(登録商標)については、どちらの区画にヘパリンを添加するかということは問題ではない。酸性の電解質区画(pH約4.2)またはアルカリ性の緩衝液区画(pH約7.5)のいずれかで、結果は比較可能である。
【0071】
表12:ヘパリン安定性の比較
【0072】
【表12】

本明細書に記載の現時点で好ましい実施形態に加えうるさまざまな改変及び変更は、当業者には恐らく明らかであることは理解すべきである。そのような改変及び変更は、本主題の精神及び範囲を逸脱することなく、また、その意図する利点を減じることなく行うことができる。したがって、そのような改変及び変更が添付の特許請求の範囲により包含されることを意図するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合わせると透析溶液を形成する透析成分およびヘパリンを含み、前記透析成分と前記ヘパリンとを合わせた後で滅菌されている透析溶液。
【請求項2】
前記滅菌が、オートクレーブ、蒸気およびその組合せからなる群から選択される手法により行われている、請求項1に記載の溶液。
【請求項3】
前記ヘパリンが、非分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、組換え型低分子量ヘパリンおよびその組合せからなる群から選択されている、請求項1に記載の溶液。
【請求項4】
前記透析成分が、浸透圧調整剤、緩衝液、電解質およびその組合せからなる群から選択されている、請求項1に記載の溶液。
【請求項5】
前記浸透圧調整剤が、グルコース、グルコース重合体、加工デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ポリオール、アミノ酸、ペプチド、グリセロールおよびその組合せからなる群から選択されている、請求項4に記載の溶液。
【請求項6】
前記緩衝液が、炭酸水素塩、乳酸、ピルビン酸、酢酸、クエン酸、クレブス回路の中間体およびその組合せからなる群から選択されている、請求項4に記載の溶液。
【請求項7】
少なくとも2種の透析成分を含み、前記ヘパリンが前記透析成分のうち少なくとも1種に添加され前記透析成分と共に滅菌されている、請求項1に記載の溶液。
【請求項8】
前記2種の透析成分が別々に保存および滅菌されている、請求項7に記載の溶液。
【請求項9】
前記ヘパリンが、前記透析溶液中に約1000IU/L〜約5000IU/Lの濃度を有する、請求項1に記載の溶液。
【請求項10】
乳酸/乳酸塩、ピルビン酸/ピルビン酸塩、酢酸/酢酸塩、クエン酸/クエン酸塩、クレブス回路の中間体、塩酸およびその組合せからなる群から選択される酸を含む、請求項1に記載の溶液。
【請求項11】
透析成分を供給すること、
前記透析成分と混合されるヘパリンを供給すること、および
前記透析成分と前記ヘパリンとの混合物を滅菌すること
を含む、滅菌済透析溶液を製造する方法。
【請求項12】
前記滅菌が、オートクレーブ、蒸気およびその組合せからなる群から選択される手法により行われる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ヘパリンが、非分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、組換え型低分子量ヘパリンおよびその組合せからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記透析成分が、浸透圧調整剤、緩衝液、電解質およびその組合せからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記浸透圧調整剤が、グルコース、グルコース重合体、加工デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ポリオール、アミノ酸、ペプチド、グリセロールおよびその組合せからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
緩衝液が、炭酸水素塩、乳酸/乳酸塩、ピルビン酸/ピルビン酸塩、酢酸/酢酸塩、クエン酸/クエン酸塩、クレブス回路の中間体およびその組合せからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記透析溶液が少なくとも2種の透析成分を含み、前記ヘパリンが前記透析成分のうち少なくとも1種に添加され、前記透析成分と共に滅菌される、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記2種の透析成分が別々に保存および滅菌される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記滅菌済透析溶液が、乳酸/乳酸塩、ピルビン酸/ピルビン酸塩、酢酸/酢酸塩、クエン酸/クエン酸塩、クレブス回路の中間体、塩酸およびその組合せからなる群から選択される酸を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1種の透析成分を供給すること、
前記透析成分にグリコサミノグリカンを添加すること、および
前記グリコサミノグリカンを含有する前記透析成分を滅菌すること
を含む、滅菌済溶液を製造する方法。
【請求項21】
少なくとも2種の透析成分を含み、前記グリコサミノグリカンが前記透析成分のうち少なくとも1種に添加され、前記透析成分と共に滅菌される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記2種の透析成分は、合わせると即時使用可能な透析溶液を形成する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記滅菌が、オートクレーブ、蒸気およびその組合せからなる群から選択される手法により行われる、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記グリコサミノグリカンが、非分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、組換え型低分子量ヘパリンおよびその組合せからなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記透析成分が、緩衝液、浸透圧調整剤、電解質およびその組合せからなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記浸透圧調整剤が、グルコース、グルコース重合体、加工デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ポリオール、アミノ酸、ペプチド、グリセロールおよびその組合せからなる群から選択される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記溶液が、乳酸、ピルビン酸、酢酸、クエン酸、塩酸、クレブス回路の中間体およびその組合せからなる群から選択される酸を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
透析を必要とする患者に透析を施す方法であって、
浸透圧調整剤、緩衝液および電解質を供給すること、
ヘパリンを前記浸透圧調整剤、前記緩衝液および前記電解質のうち少なくとも1つと混合して透析混合物を形成すること、
前記透析混合物を滅菌すること、ならびに
前記透析混合物を含む透析溶液を前記患者に提供すること
を含む方法。
【請求項29】
前記滅菌が、オートクレーブ、蒸気およびその組合せからなる群から選択される手法により行われる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記ヘパリンが、非分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、組換え型低分子量ヘパリンおよびその組合せからなる群から選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記浸透圧調整剤が、グルコース、グルコース重合体、加工デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ポリオール、アミノ酸、ペプチド、グリセロールおよびその組合せからなる群から選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記緩衝液が、炭酸水素塩、乳酸/乳酸塩、ピルビン酸/ピルビン酸塩、酢酸/酢酸塩、クエン酸/クエン酸塩、クレブス回路の中間体およびその組合せからなる群から選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記透析溶液が、乳酸/乳酸塩、ピルビン酸/ピルビン酸塩、酢酸/酢酸塩、クエン酸/クエン酸塩、クレブス回路の中間体、塩酸およびその組合せからなる群から選択される酸を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記ヘパリンが、前記浸透圧調整剤、緩衝液および電解質の全てと共に滅菌前に混合される、請求項28に記載の方法。
【請求項35】
合わせると透析溶液を形成する透析成分およびグリコサミノグリカンを含み、前記透析成分と前記グリコサミノグリカンとを合わせた後で滅菌されている透析溶液。
【請求項36】
前記滅菌が、オートクレーブ、蒸気およびその組合せからなる群から選択される手法により行われている、請求項35に記載の溶液。
【請求項37】
前記透析成分が、緩衝液、浸透圧調整剤、電解質およびその組合せからなる群から選択されている、請求項35に記載の溶液。
【請求項38】
前記緩衝液が、炭酸水素塩、乳酸、ピルビン酸、酢酸、クエン酸、クレブス回路の中間体およびその組合せからなる群から選択されている、請求項37に記載の溶液。
【請求項39】
少なくとも2種の透析成分を含み、前記グリコサミノグリカンが前記透析成分のうち少なくとも1種に添加され、前記透析成分と共に滅菌されている、請求項35に記載の溶液。
【請求項40】
前記透析成分が別々に保存および滅菌されている、請求項35に記載の溶液。
【請求項41】
前記滅菌済透析溶液が4.5〜8の範囲のpHを有する、請求項35に記載の溶液。
【請求項42】
前記グリコサミノグリカンが、前記透析溶液中で約1000IU/L〜約5000IU/Lの濃度を有する、請求項35に記載の溶液。
【請求項43】
乳酸/乳酸塩、ピルビン酸/ピルビン酸塩、酢酸/酢酸塩、クエン酸/クエン酸塩、クレブス回路の中間体、塩酸およびその組合せからなる群から選択される酸を含む、請求項35に記載の溶液。

【公表番号】特表2009−522054(P2009−522054A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549520(P2008−549520)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際出願番号】PCT/US2006/062077
【国際公開番号】WO2007/079338
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】