説明

ベータ擬似剤の異性体及び抗コリン作用剤を含む医薬組成物

【課題】
【解決手段】 吸入に適した剤形の医薬組成物は、ベータ擬似剤の治療効果の低い異性体を実質的に含んでいない前記擬似剤の治療上有効な異性体、又はその塩、溶媒和物、エステル、誘導体若しくは多形体と、場合によって抗コリン作用剤又はその塩、溶媒和物、エステル、誘導体、異性体若しくは多形体とを含む。好ましい組成物は、R−サルブタモール硫酸塩及び臭化イプラトロピウムを含む。本発明の組成物の製造方法をも提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベータ擬似剤を場合によって他の有効薬剤と組み合わせて含む医薬組成物であって、気管支収縮、喘息、及びそれらの関連障害の治療に有用である組成物、その組成物の調製方法、並びに治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
喘息は、世界中で約2000万〜3500万人が罹患し、その際患者は気管支の反応性亢進による可逆性気道閉塞の発症を経験する慢性炎症性疾患である。気管支組織の炎症のために気管支気道の拘束が発生して、それが気管支収縮へと導く。薬理学的処置は、喘息症状の予防及び制御、病状悪化の頻度及び重症度の軽減、並びに気流閉塞からの回復を目標とする。最も普通に投与される治療群の医薬はベータ擬似剤であり、単独、又は他の関連治療剤との組合せのいずれかで投与できる。ベータ擬似剤は、局所的作用を提供してそれにより望ましくない全身性作用を軽減するように、吸入によって投与されることが好ましい。喘息においてベータ擬似剤を吸入することによる、主要な2つの有益な効果は、気管支拡張と、運動及び他の誘発性刺激により誘発される気管支収縮の抑制とである。サルブタモール(アルブテロールとしても知られる)及びテルブタリンなどの短時間作用性ベータ擬似剤の吸入が急性症状の軽減のため推奨されるが、一方サルメテロールなどの長時間作用剤は、喘息を長期間制御するために、副腎皮質ステロイド、抗コリン作用剤、及びロイコトリエン阻害剤と併用され、吸入される薬剤への耐性を予防する。
【0003】
Duonebの商標名で入手可能である、サルブタモールのイプラトロピウムとのこのような合剤が、Dey Pharmaceuticals社から販売されている。これは、吸入溶液2.5ml当り、濃度0.5mgの臭化イプラトロピウムと、濃度3mg(アルブテロール2.5mgと等価)のアルブテロール硫酸塩とを含有する。これは米国特許第6632842号中に記載され、このアルブテロールとイプラトロピウムとを含む吸入溶液は、噴霧に適した単回調剤容器中に予備充填される。
【0004】
Glaxo Group Limitedへの特許出願国際公開第2003013633号は、ベータ擬似剤と抗コリン作用剤とを含む乾燥粉末の医薬組成物を記載している。
米国特許第2002189610号は、イプラトリウムと一緒にベータ擬似剤を含む医薬製剤であって、ベータ擬似剤が、吸入に適した緩衝溶液中におけるホルモテロール又はサルメテロール、或いはそれらからのそれらの塩である医薬製剤を特許請求している。
【0005】
一般に使用される気管支拡張剤であるラセミ体サルブタモールは、2つの鏡像異性体、R−異性体及びS−異性体、の正確に50:50の混合物であることが判明している。生体外研究により、2つの鏡像異性体は、ベータ−アドレナリン受容体に関し異なった結合親和性を有し、炎症に関し相反する効果を発現でき、粘膜毛様体の輸送に異なる影響を示し、また異なる薬物動態を呈することが示唆される。R−異性体はラセミ体よりも大きい気管支拡張効果を有しており、また抗炎症性状を有し得る。S−異性体は、ベータ−アドレナリン受容体に関する親和性が著しく小さい。
【0006】
レボアルブテロールのいくつかの調製方法が、酒石酸レバルブテロールの調製方法を記載しているKing Codeによる米国特許出願第20040115136号などの従来技術において記述されている。
Suzhou Junning New Drug Dev CT(中国)による特許出願CN第1413976号は、レボサルブタモールの合成を記述し、またCIPLA Limitedへの米国特許出願第2004054215号は、アルブテロールの光学的に純粋なR−異性体を得る方法を開示している。
【0007】
サルメテロールは、喘息などの閉塞性気道疾患を有する患者の治療に通常処方される、効力のある長時間持続性ベータ擬似剤である。サルメテロールは、商標SEREVENTのもとにラセミ体混合物として一般に販売される。
サルメテロールのR及びS異性体が知られている。欧州特許出願EP第0422889号及び米国特許第5919827号は、共にサルメテロールのR−異性体に関しており、R−異性体が特に有利な作用プロフィルを有することを示唆している。より詳細には、米国特許第5919827号は、とりわけ喘息の治療向けにR−異性体を使用することにより、安全且つ有効な治療が提供される一方、ベータ擬似剤に通常付随している望ましくない副作用が低減されることを示唆している。
米国特許出願第20040136918号は、キシナホ酸R−サルメテロール及びプロピオン酸フルチカゾンの組合せを、喘息、慢性閉塞性肺障害、及び気道障害を治療するための定量エーロゾル吸入物として特許請求している。
【0008】
ホルモテロールは、2つのキラル中心を有し、したがって入手可能な物質の4つの異なった異性体組合せの可能性を有する。しかし、R,Rホルモテロールが、そのS,S−異性体、又はどんな他の入手可能な異性体よりも1000倍有効である可能性があることが見出されている。このことは、例えば米国特許第6068833号、米国特許第5795564号、及び米国特許第6299863号において十分に記述されている。
【0009】
気管支拡張治療におけるR,R−ホルモテロールの副腎皮質ステロイドとの組合せが、R,R−ホルモテロール及びロフルミラストの組合せを特許請求している国際公開第2004047828号中に、またR,R−ホルモテロール及びロフレポニドの組合せを特許請求している米国特許第2004019025号中に記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明はここに、医薬組成物であって、ベータ擬似剤の治療上有効な異性体又はその塩、溶媒和物、エステル、多形体、若しくは誘導体を、場合によって抗コリン作用剤又はその塩、溶媒和物、エステル、異性体、多形体、若しくは誘導体などの適切な気管支拡張剤と共に含み、それにより相加作用をもたらす医薬組成物を提供する。
ベータ擬似剤の治療上有効な異性体又はその塩、溶媒和物、エステル、多形体、若しくは誘導体を用いることによって、効力のある、且つ選択的な治療活性の利点をもたらす製剤を提供することが、本発明の1つの目的である。
【0011】
ベータ擬似剤の治療上より有効な異性体又はその塩、溶媒和物、エステル、多形体、若しくは誘導体を、場合によって、抗コリン作用剤又はその塩、溶媒和物、エステル、異性体、多形体、若しくは誘導体と組み合わせて含み、それにより喘息及びCOPDなどの気道の慢性障害を有する患者のために相加作用をもたらす製剤を提供することが、本発明の他の目的である。
【0012】
ベータ擬似剤の治療上より有効な異性体又はその塩、溶媒和物、エステル、多形体、若しくは誘導体を用い、それによってより効力のある製剤をもたらし、したがって投与量の増加に伴う副作用を避ける製剤を提供することが、本発明のさらに他の目的である。
本発明の他の目的は、喘息、慢性閉塞性肺障害(COPD)、及び気管支収縮の原因となる障害などの呼吸障害の治療向けの医薬組成物を提供することである。
本発明の医薬組成物の調製方法を提供することが、本発明のさらに他の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明により、吸入に適した剤形の医薬組成物であって、ベータ擬似剤の治療効果の低い異性体を実質的に含んでいない、前記擬似剤の治療上有効な異性体、又はその塩、溶媒和物、エステル、誘導体若しくは多形体と、場合によって抗コリン作用剤又はその塩、溶媒和物、エステル、誘導体、異性体若しくは多形体とを含む医薬組成物を提供している。
本発明による医薬組成物の調製方法をも提供している。
新規な医薬組成物であって、喘息、COPDなどの呼吸の及び関連障害、並びに気管支収縮の原因となるこのような他の障害を治療するための医薬組成物をも提供している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明ではベータ擬似剤の、治療的に言って最も有効な異性体を用いる。治療効果の低い異性体を実質的に含んでいないとは、これらの異性体が任意の有意な量で存在しないことを意味する。好適には、このような異性体がベータ擬似剤のせいぜい10重量パーセント、より好ましくは1重量パーセント以下で存在することが適切である。したがって、例えばレボサルブタモール、(R)−サルメテロール、又はR,R−ホルモテロールを含む組成物には、これらの化合物のS−異性体が実質的に存在しない。
【0015】
ベータ擬似剤は、気道平滑筋及び気管支平滑筋内におけるβ−2アドレナリン性受容体に作用することにより、患者に気管支拡張剤効果をもたらし、無呼吸の症状を軽減することになることが知られている。より詳細には、ベータ擬似剤は、気道筋肉細胞におけるカリウムチャンネルのコンダクタンスを増加させ、それが膜の過分極及び弛緩につながることが知られている。したがってそれらの活性が非常に選択的であるため、ベータ擬似剤は好ましい部類の気管支拡張剤である。この部類のものは、サルブタモール、サルメテロール、ホルモテロール、リメテロール、及びアセブトロールなどの化合物を含む。
【0016】
本発明は、これらの化合物の治療上有効な異性体を用いる点で有利である。サルブタモール、サルメテロール、及びホルモテロールなどの化合物は、それらのR−及びS−異性体として存在することが知られており、またそれぞれのこれらの化合物についてR−異性体は、S−異性体よりも活性である。活性の差異は、ベータアドレナリン受容体についてS−異性体は、R−異性体よりも親和性が著しく小さいというようなものである。R−異性体はより大きい気管支拡張効果を有し、また抗炎症性状を有する。したがって、R−異性体は遙かに治療的により活性であり、このため好ましい。これらの化合物だけの使用で、軽減をもたらすように気管支の血管の十分な拡張を起こす助けとなるが、このような医薬への耐性が発現することを避けるためには、他の気管支拡張剤と組み合わせて与えることが好ましい。このような組合せにより、相加作用のため気管支拡張活性が高められる。抗コリン作用剤は好ましい部類の化合物であり、活性の強化をもたらし且つどんな副作用をも避けるように、相加的に作用することができる。抗コリン作用剤には、イプラトロピウム、アトロピン、チオトロピウムなどの化合物又はそれらの塩、溶媒和物、エステル、異性体、多形体、若しくは誘導体が含まれる。ベータ擬似剤及び抗コリン作用剤の特定の組合せは、両医薬が異なった作用機序によって気管支拡張をもたらし、したがってそれが相加作用をもたらすので、高度に有効であることが判明している。これらの抗コリン作用剤は、中枢大気道に存在するムスカリン受容体に作用し、こうして中枢気道を弛緩させる。またレボサルブタモール、(R)−サルメテロール、及びR,R−ホルモテロールなどの化合物は、周辺気道に作用し、これらの筋肉を弛緩させる。したがって、この組合せは、相加作用のため活性の強化をもたらす。レボサルブタモール、(R)−サルメテロール、又はR,R−ホルモテロールなどの治療上有効な異性体を使用するため作用の開始が遙かに早くなり、またイプラトロピウム及びチオトロピウムなどの抗コリン作用性化合物のため作用性の持続時間が長くなる。(R)−サルメテロール及びR,R−ホルモテロールなどの長時間作用性ベータ擬似剤を使用すると、作用の持続時間はさらに延長される。
【0017】
特許、米国特許第6632842号中に記載されるDey Pharmaceuticals社によるラセミ体サルブタモール硫酸塩と臭化イプラトロピウムとの市販製剤は、2.5mgのサルブタモール硫酸塩、及び500mcgの臭化イプラトロピウムを含む組合せを特許請求している。しかし、治療上有効な異性体、すなわちレボサルブタモールの使用により、投与されるベータ擬似剤の用量は半分又は半分未満にも減少する。この減少した投与量のため、気管支拡張剤の用量増加に伴う心血管性合併症がより少なくなる。したがって、治療上有効な異性体及び抗コリン作用剤を含むこのような組合せを使用することにより、患者の服薬遵守性の向上をもたらす。
【0018】
本発明の一態様により、レボサルブタモールは固体経口剤形、例えば錠剤、カプセル剤、延長放出性顆粒/錠剤などとして製剤できる。これらは、どんな当分野の技術者にも知られている技術により製剤される。
レボサルブタモールを希釈剤、結合剤、崩壊剤、流動促進剤、滑剤とブレンドし、得られた混合物を圧縮することができる。
【0019】
本発明の他の態様により、レボサルブタモールは液体として製剤できる。この液体製剤は、レボサルブタモールに加えて、増粘剤、甘味剤、緩衝剤、保存剤、人工着色剤、キレート剤/金属イオン封鎖剤、及び芳香剤、並びに、他の成分などの、液体製剤に適した1種又は複数の成分を含むことができる。
本発明による液体製剤は、3.0〜5.0の範囲にあるpHを有するのが好ましい。
【0020】
本発明のさらなる態様において、適切な液体担体中においてレボサルブタモールを含む医薬組成物の製造方法を提供している。
この製造方法は、指定量の精製水中に保存剤、金属イオン封鎖剤、及び緩衝剤を溶解し、続いて本医薬を添加するステップを含む。これに続いて上記溶液に他の成分を添加する。pHをチェックし、最後に体積を調整する。
本発明によるレボサルブタモールは、30mcg〜8mgの用量で投与することができる。
【0021】
本発明の組成物において、ベータ擬似剤の量、及び抗コリン作用剤の量についての好ましい範囲は(それぞれ別個に)0.005〜0.5重量パーセント、及び0.05〜0.2重量パーセントを含む。好ましい組成物は、レボサルブタモール0.005〜0.5重量パーセント及びイプラトロピウム0.005〜0.5重量パーセント、より好ましくはレボサルブタモール0.05〜0.2重量パーセント及びイプラトロピウム0.05〜0.2重量パーセントを含む。
【0022】
レボサルブタモールは、例えば1日3〜4回まで0.63mcg〜1.5mgの用量で投与できる。臭化イプラトロピウムは、例えば1日3〜4回100mcg〜500mcgの濃度で投与することができる。(R)−サルメテロールは、例えば1日1〜4回8mgまで投与することができるが、一方R,R−ホルモテロールは、例えば1日8mcg〜25mcg間の用量で投与することができる。合剤は、局所的作用を提供して、こうして望ましくない全身性作用を避けるように、吸入経路によって投与される。
【0023】
R−サルブタモール、R−サルメテロール、及びR,R−ホルモテロールのいずれか1つと、イプラトロピウム、アトロピン、又はチオトロピウムのいずれか1つとの特定の組合せを、任意の本発明の吸入製剤、例えばMDI、DPI、又は吸入用溶液/懸濁液形態において使用できる。
この合剤は、適切な製剤を提供するために、医薬として許容し得る賦形剤とさらに組み合わせることができる。この組合せは、例えば噴霧用吸入溶液として、エーロゾル組成物として、吸入用乾燥粉末組成物として製剤できる。
【0024】
エーロゾル組成物では、噴射剤中に溶液又は懸濁液として一緒に若しくは別個に本医薬を添加できる。本発明によるエーロゾル製剤は、レボサルブタモール、イプラトロピウム、及び少なくとも1種の噴射剤のほかに、共溶媒、酸化防止剤、及び/又は界面活性剤などの他の医薬として許容し得る薬剤を、場合によって含むことができる。
【0025】
適切な噴射剤には、n−プロパン、n−ブタン、又はイソブタンなどの炭化水素、或いは2つ以上のこれらの炭化水素の混合物、モノフルオロトリクロロメタン、ジクロロジフルオロメタン、及びハロゲン置換炭化水素など、例えばフッ素置換されたメタン、エタン、プロパン、ブタン、シクロプロパン又はシクロブタン、特に、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA134a)、及び1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA227)、或いは2つ以上のこのようなハロゲン置換炭化水素の混合物が含まれる。有効成分が噴射剤中の懸濁物として存在する場合、すなわち噴射剤中に分散された微粒子として存在する場合、このエーロゾル組成物は滑剤及び界面活性剤をも含有でき、これらは当技術分野で知られている滑剤及び界面活性剤から選択できる。
【0026】
他の適切なエーロゾル組成物には、界面活性剤のない、又は実質的に界面活性剤のないエーロゾル組成物が含まれる。存在する場合、滑剤及び界面活性剤は、それぞれエーロゾル組成物の5重量%まで及び0.5重量%までの量とすることができる。エーロゾル組成物は、特に加圧式定量吸入装置から投与するため、組成物の30重量%までの量でエタノールなどの共溶媒をも含有できる。界面活性剤は、有効物質に対して0.0001〜15重量%の範囲で、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油及びヒマワリ油などの油、流動パラフィンなどの鉱油、オレイン酸、レシチンなどのリン脂質、並びにクエン酸、トリオレイン酸ソルビタン、グリセロール、グリコールなどの当分野で知られているものから選択できる。
【0027】
本発明のさらなる態様において、エーロゾル組成物の製造方法を提供しており、その方法は、I)適切な缶へのレボサルブタモール及びイプラトロピウムの添加、II)この缶への計量弁の圧着、III)適切な噴射剤の装填を含む。この方法はまた場合によって、本医薬を添加した後、共溶媒中に界面活性剤を溶解するステップをも含む。
【0028】
乾燥粉末吸入について、本医薬を単独で、又は場合によって、存在することが好ましい微粉化した医薬として許容し得る担体と一緒に使用でき、この担体は、乾燥粉末吸入組成物において担体として知られている物質、例えば、アラビノース、グルコース、フルクトース、リボース、マンノース、スクロース、トレハロース、ラクトース、マルトース、デンプン、デキストラン、又はマニトールなどの単糖、二糖、多糖、及び糖アルコールを含む糖から選択できる。特に好ましい担体は、ラクトースである。乾燥粉末は、ゼラチン若しくはHPMCのカプセル中に、又はブリスター中に入れることができ、或いは別法として乾燥粉末は、容器としての多回投与乾燥粉末吸入装置内に入れることができる。乾燥粉末組成物中における有効成分の粒径、及び存在する場合担体の粒径は、従来の方法によって、例えばエアジェットミル、ボールミル又は振動子ミル中での粉砕、微小析出、噴霧乾燥、凍結乾燥、或いは超臨界媒質からの再結晶によって、所望のレベルまで小さくすることができる。
本発明により、レボサルブタモールとイプラトロピウムとを含む乾燥粉末吸入器の製造方法であって、有効成分を場合によって適切な担体と混合するステップと、これらの成分を適切な乾燥粉末吸入器中に供給するステップとを含む方法をも提供している。
【0029】
吸入溶液については、本医薬を、適切な媒体中において等張性調節剤、pH調節剤、キレート化剤などの適切な賦形剤と組み合わせることができる。好ましい等張性調節剤は塩化ナトリウムである。pH調節剤は、医薬として許容し得る無機酸若しくは有機酸又は塩基から選択できる。好ましい無機酸は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などからなる群から選択される。好ましい有機酸は、アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酢酸、ギ酸、及びプロピオン酸からなる群から選択される。好ましい無機酸は、塩酸及び硫酸である。有機酸については、アスコルビン酸、クエン酸、及びフマル酸が好ましい酸である。好ましい無機塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウムからなる群から選択される。好ましい有機塩基は、メチルアミン、エチレンイミン、ヒドロキノン、エチレンイミン、エチルアミン、ジメチルアミン、エタノールアミン、ブチルアミン、ジエチルアミンからなる群から選択される。好ましい塩基は、水酸化ナトリウムである。本発明が提供する鼻吸入製剤は、3〜5の範囲にあるpHを有することが好ましい。
【0030】
適切なキレート化剤又は錯化剤を本発明の組成物において使用でき、錯体結合中に入ることが可能な分子とすることができる。好ましいこれらの化合物はカチオンを、最も好ましくは金属カチオンを錯化する効果を有するはずである。好ましい薬剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、又は二ナトリウム塩などのその塩である。
【0031】
本発明の組成物(特に吸入用溶液又は懸濁液)において使用するための液体媒体には、ヒドロキシル基又は他の極性基を含有する化合物を含むがそれらに限定されない極性溶媒が含まれるが、それらに限定されない。このような溶媒には、水、又は、エタノール、イソプロパノール、並びに、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリコールエーテル、グリセロール及びポリオキシエチレンアルコールを含むグリコールなどのアルコールが含まれるが、それらに限定されない。
【0032】
さらなる極性溶媒には、水、1種若しくは複数の医薬として許容し得る塩を有する生理食塩水、アルコール、グリコール、又はそれらの混合物を含むがそれらに限定されないプロトン性溶媒も含まれる。溶媒として又はその成分としての生理食塩水について特に適切な塩は、投与後に薬理活性を全く示さない、若しくはごく僅かしか示さないものである。
【0033】
多回投与包装物については抗菌性保存剤を添加できる。適切な保存剤、特に、従来技術から知られている濃度の塩化ベンザルコニウム、又は安息香酸若しくは安息香酸ナトリウムなどの安息香酸塩、ソルビン酸若しくはソルビン酸カリウムなどのソルビン酸塩は、当分野の技術者には明らかであろう。本製剤には、塩化ベンザルコニウムを添加するのが好ましい。
【0034】
本発明により、レボサルブタモール及びイプラトロピウムを含む吸入溶液の製造方法をも提供している。その方法は、本医薬と、場合によってキレート化剤、等張性調節剤、及び任意の他の適切な成分とを媒体中に溶解するステップ、並びに適切なpH調節剤を使用してpHを調節するステップを含む。
【0035】
本明細書において開示される発明に対し、本発明の範囲を逸脱せずに、種々の置換え及び修正を実施できることは、当分野の技術者には容易に明らかであろう。したがって、本発明は好ましい実施形態及び任意選択的特徴により具体的に開示されているが、当分野の技術者は本明細書において開示される概念の修正及び変更に行うことができることが、また、そのような修正及び変更は本発明の範囲内に納まると考えられ、その範囲は、この文書が提供する特許請求の範囲によってのみ限定されることが理解されるべきである。
【実施例】
【0036】
サルブタモール硫酸塩のR−異性体は、ラセミ体サルブタモール硫酸塩と比較して、微粒子投与率(FPD)における改善を示している。その結果は下記の通りである:
【表1】

試験前に、R−異性体及びラセミ体の両方を、同一の方法で微粉化している。
カスケード分析により、肺に到達する可能性を有する粒子量の目安を示すFPDの値(微粒子投与率:4.7ミクロン未満粒子)/%FPF(微粒子分率)を求めている。
試験は、カスケードインパクタを使用しUSP(アメリカ薬局方)により行っている。
【0037】
定量吸入器により投与したレボサルブタモール硫酸塩、及びラセミ体サルブタモール硫酸塩の気管支拡張剤反応性を、無作為二重盲検法による単回投与交差試験で比較するための研究を行った。この試験では、レボサルブタモール硫酸塩100mcg、及びラセミ体サルブタモール硫酸塩200mcgの単回投与量をMDIにより、安定軽微〜中程度の気管支喘息を有する被験者について投与し、次いでその被験者を6時間の期間にわたって監視した。レボサルブタモール硫酸塩100mcg、及びラセミ体サルブタモール硫酸塩200mcgにより、6時間にわたって同等の時間依存性の気管支拡張剤反応を生じることが見出された。
【0038】
したがって、この試験から、同一の治療効果を有するために、ラセミ体サルブタモール硫酸塩と比較して、レボサルブタモール硫酸塩が低用量で済むことが明らかである。
本発明者らは、レボサルブタモールはラセミ体よりも易流動性であり、またより良好な懸濁及び分散特性を示す利点を有することを見出している。
下記の実施例は、例証のためのものであるが、本発明の範囲を限定するものではない。
【0039】
(実施例1)
CFC吸入器
【表2】

a)レボサルブタモール硫酸塩及びレシチンに噴射剤11を添加し、
(b)生成したスラリーを缶内に充填した。
(c)この缶に適切な弁を圧着し、
(d)この弁を通して噴射剤12を装填した。
【0040】
(実施例2)
HFA吸入器
【表3】

a)レボサルブタモール硫酸塩を缶に加えた。
b)この缶に計量弁を圧着し、
c)1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA134a)を装填し、超音波処理した。
【0041】
(実施例3)
HFA吸入器
【表4】

a)レボサルブタモール硫酸塩を缶に加えた。
b)この缶に計量弁を圧着し、
c)1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA227)を装填し、超音波処理した。
【0042】
(実施例4)
HFA吸入器
【表5】

a)レボサルブタモール硫酸塩を缶に加えた。
b)アルコール及び界面活性剤を(a)に添加し、超音波処理した。
c)この缶に計量弁を圧着し、また
d)1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA134a)を装填した。
【0043】
(実施例5)
【表6】

a)レボサルブタモール硫酸塩を缶に加えた。
b)ラクトースを(a)に添加した。
c)缶に計量弁を圧着し、
d)1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA134a)を装填し、超音波処理した。
【0044】
(実施例6)
【表7】

a)レボサルブタモールを缶に加えた。
b)アルコールを(a)に添加し、且つ超音波処理した。
c)缶に計量弁を圧着し、
d)HFA227を装填した。
【0045】
(実施例7)
【表8】

a)レボサルブタモールを缶に加えた。
b)ステアリン酸マグネシウムを(a)に添加した。
c)缶に計量弁を圧着し、
d)HFA227を装填し、超音波処理した。
【0046】
(実施例8)
【表9】

a)レボサルブタモールを缶に加えた。
b)ミリスチン酸イソプロピルを(a)に添加し、
c)缶に計量弁を圧着し、
d)HFA227を装填し、超音波処理した。
【0047】
(実施例9)
HFA吸入器
【表10】

a)レボサルブタモール硫酸塩を缶に加えた。
b)アルコール及び界面活性剤を(a)に添加し、且つ超音波処理した。
c)この缶に計量弁を圧着し、
d)HFA227を装填した。
【0048】
(実施例10)
錠剤処方
【表11】

方法:
1、及び2の一部を同時にふるいにかけて、プレミックスAを形成した。プレミックスAと一緒に2、3、4、5を製品ボウルに装填した。6、7、8を使用してデンプンゼラチンペーストを形成した。デンプンゼラチンペーストを、製品ボウル内のブレンドに噴霧して、顆粒を形成した。そのようにして得られた顆粒を、9、10、11で滑らかにし、圧縮した。
【0049】
(実施例11)
【表12】

方法:
1、及び2の一部を同時にふるいにかけて、プレミックスAを形成した。プレミックスAと一緒に2、3、4、5を製品ボウルに装填した。6、7、8を使用してデンプンゼラチンペーストを噴霧した。デンプンゼラチンペーストを、製品ボウル内のブレンドに噴霧して、顆粒を形成した。そのようにして得られた顆粒を、9、10、11で滑らかにし、圧縮した。
【0050】
(実施例12)
【表13】

ステアリン酸マグネシウムを除く全ての錠剤形成成分をふるいにかけた。次いでステアリン酸マグネシウムを使用して、ふるいにかけた成分を滑らかにした。そのようにして形成したブレンドを圧縮して、錠剤を形成した。酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリエチレングリコールを、エタノール及び塩化メチレン混合物中に入れて、フィルムコート溶液を形成させた。次いで錠剤はこのフィルムコート溶液で被覆し、またレーザー穿孔機で孔をあけた。
【0051】
(実施例13)
【表14】

レボサルブタモール硫酸塩及びラクトースを同時にふるいにかけて、プレミックスIを形成した。HPMC、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及びプレミックスIのブレンドを作製した。次いで、このブレンドをスラッグ法に掛けた。そのように形成した錠剤を、次いで粉砕し、さらに適正な篩目を通過させた。次いでそのようにして得られた顆粒をステアリン酸マグネシウムで滑らかにした。
【0052】
(実施例14)
【表15】

レボサルブタモール硫酸塩、硫酸カルシウム、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウム、及びコロイド状二酸化ケイ素をふるいにかけて、プレミックスAを形成した。プレミックスAは、エタノールを使用して造粒した。そのようにして形成した顆粒を、ステアリン酸マグネシウムを使用して滑らかにし、圧縮して錠剤を形成した。エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリエチレングリコールを、エタノール及び塩化メチレン混合物中に入れて、フィルムコート溶液を形成させた。次いで錠剤はこのフィルムコート溶液で被覆し、またレーザー穿孔機で孔をあけた。
【0053】
(実施例15)
液体
【表16】

手順:指定した量の精製水中に、成分2、4、5、及び6を溶解した。上記溶液に1を添加し、続いて成分9、7、及び3を添加した。pHを、3.0〜5.0間に調節した。成分8及び10を添加し、且つ11を使用して体積を調整し、指定した時間混合した。
【0054】
(実施例16)
液体
【表17】

手順:指定した量の精製水に成分2、4、5、及び6を溶解した。上記溶液に1を添加し、続いて成分9及び3を添加した。pHを、3.0〜5.0間に調節した。成分8及び10を添加し、且つ11を使用して体積を調整し、指定した時間混合した。
【0055】
(実施例17)
液体
【表18】

手順:指定した量の精製水中に、成分2、4、5、及び6を溶解した。上記溶液に1を添加し、続いて成分9、7、及び3を添加した。pHを、3.0〜5.0間に調節した。成分8及び10を添加し、且つ11を使用して体積を調整し、指定した時間混合した。
【0056】
(実施例18)
液体
【表19】

手順:指定した量の精製水中に、成分2、4、5、及び6を溶解した。上記溶液に1を添加し、続いて成分9、7、及び3を添加した。pHを、3.0〜5.0間に調節した。成分8及び10を添加し、且つ11を使用して体積を調整し、指定した時間混合した。
【0057】
(実施例19)
【表20】

エデト酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、レボサルブタモール硫酸塩を水中に溶解し、pHを調節した。
【0058】
(実施例20)
【表21】

エデト酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、レボサルブタモール硫酸塩を水中に溶解し、pHを調節した。
【0059】
(実施例21)
【表22】

エデト酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、レボサルブタモール硫酸塩を水中に溶解し、pHを調節した。
【0060】
(実施例22)
【表23】

全ての成分をブレンドし、適正な大きさのカプセル内に充填した。
【0061】
(実施例23)
【表24】

方法:
1.エデト酸二ナトリウム及び塩化ナトリウムを、新たに沸騰させ、冷却した水中に添加し、溶解させる。
2.臭化イプラトロピウム及びレボサルブタモール硫酸塩を、上記溶液中に添加し、溶解させる。
3.必要な場合、硫酸を援用して溶液のpHを調節し、体積を100mlにする。
【0062】
(実施例24)
【表25】

方法:
1.レボサルブタモール硫酸塩及び臭化イプラトロピウムをアルミニウム缶中に計り入れる。
2.レシチンを、十分な量の噴射剤P11中に溶解し、ステップ1のアルミニウム缶に加える。
3.アルミニウム缶を圧着し、密閉する。
4.次いで、アルミニウム缶を通して、噴射剤P12を装填する。
【0063】
(実施例25)
【表26】

方法:
1.レボサルブタモール硫酸塩及び臭化イプラトロピウムをアルミニウム缶中に計り入れる。
2.次いで缶を圧着し、且つ密閉する。
3.噴射剤P134aを添加して、所要量に調整する。
【0064】
(実施例26)
【表27】

方法:
1.レボサルブタモール硫酸塩及び臭化イプラトロピウムをアルミニウム缶中に計り入れる。
2.ラクトースを、ステップ1に加える。
3.次いで、缶を圧着処理し、密閉する。
4.次いで、缶に噴射剤P227を充填する。
【0065】
(実施例27)
【表28】

方法:
レボサルブタモール硫酸塩及び臭化イプラトロピウムをラクトースと一緒にブレンドし、カプセル内に充填する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸入に適した剤形の医薬組成物であって、ベータ擬似剤の治療効果の低い異性体を実質的に含んでいない、前記擬似剤の治療上有効な異性体、又はその塩、溶媒和物、エステル、誘導体若しくは多形体と、場合によって抗コリン作用剤又はその塩、溶媒和物、エステル、誘導体、異性体若しくは多形体とを含む、前記医薬組成物。
【請求項2】
前記治療上有効な異性体が、前記ベータ擬似剤のR−異性体である、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記ベータ擬似剤が、R−サルブタモール、R−サルメテロール、又はR,R−ホルモテロール、或いはその塩、溶媒和物、エステル、プロドラッグ、多形体、若しくは誘導体である、請求項1又は2記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記抗コリン作用剤が、臭化イプラトロピウム、チオトロピウム、又はアトロピン、或いはその塩、溶媒和物、エステル、異性体、プロドラッグ、多形体、若しくは誘導体である、請求項1、2又は3記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記ベータ擬似剤が、R−サルブタモール硫酸塩である、請求項1から4のいずれかに記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記抗コリン作用剤が、臭化イプラトロピウムである、請求項1から5のいずれかに記載の医薬組成物。
【請求項7】
吸入製剤を形成するために、適切な医薬として許容し得る賦形剤を含む、請求項1から6のいずれかに記載の医薬組成物。
【請求項8】
請求項7記載の医薬組成物を含む、定量吸入器。
【請求項9】
前記組成物が、定量吸入器向けの組成物を形成するのに適した医薬として許容し得る賦形剤を含む、請求項8記載の医薬組成物を含む定量吸入器。
【請求項10】
前記組成物が、R−サルブタモール硫酸塩、臭化イプラトロピウム、1種以上のフッ化炭化水素噴射剤、及び場合によって1種以上の界面活性剤、又は1種以上の共溶媒、並びに/或いは1種以上の酸化防止剤を含む、請求項7記載の医薬組成物、或いは請求項8又は9記載の定量吸入器。
【請求項11】
請求項7記載の医薬組成物を含む、乾燥粉末吸入器。
【請求項12】
前記組成物が、乾燥粉末吸入器向けの組成物を形成するのに適した医薬として許容し得る賦形剤を含む、請求項11記載の医薬組成物を含む乾燥粉末吸入器。
【請求項13】
前記組成物が、R−サルブタモール硫酸塩、臭化イプラトロピウム、及び微粉化した医薬として許容し得る担体を含む、請求項7記載の医薬組成物、或いは請求項11又は12記載の乾燥粉末吸入器。
【請求項14】
吸入用溶液/懸濁液の形態をとる、請求項7記載の医薬組成物。
【請求項15】
吸入用溶液又は懸濁液を形成するのに適した医薬として許容し得る賦形剤を含む、請求項14記載の医薬組成物。
【請求項16】
R−サルブタモール硫酸塩、臭化イプラトロピウム、極性溶媒、等張性調節剤、酸、及び場合によってキレート化剤を含む、請求項14又は15記載の医薬組成物。
【請求項17】
請求項8、9、又は10記載の定量吸入器の作製方法であって、前記有効成分を適切な缶に加えるステップと、前記缶に定量弁を圧着するステップと、前記缶に噴射剤を装填するステップとを含む、前記方法。
【請求項18】
請求項11、12、又は13に記載の乾燥粉末吸入器の作製方法であって、前記有効成分を場合によって適切な担体と混合するステップと、乾燥粉末吸入器中に前記組成物を供給するステップとを含む、前記方法。
【請求項19】
請求項14、15、又は16に記載の医薬組成物の作製方法であって、場合によってキレート化剤、等張性調節剤、及び任意の他の適切な賦形剤と一緒に、前記有効成分を液体媒体中に溶解させ、若しくは懸濁させるステップと、pHを調節するステップとを含む、前記方法。
【請求項20】
喘息、COPD、及び他の障害を含む、気管支収縮の原因となる呼吸障害を治療するための、請求項1から16のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項21】
喘息、COPD、及び他の障害を含む、気管支収縮の原因となる呼吸障害を治療するための薬物の製造における、請求項1から16のいずれか一項記載の医薬組成物の使用。
【請求項22】
錠剤、又は経口液体である、請求項1から6のいずれか一項記載の組成物。

【公表番号】特表2008−512434(P2008−512434A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530766(P2007−530766)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【国際出願番号】PCT/GB2005/003475
【国際公開番号】WO2006/027595
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(501312451)シプラ・リミテッド (56)
【Fターム(参考)】