説明

ペースト塗布装置、これを用いた表示パネルの製造装置、及び、ペースト塗布方法

【課題】 ノズルからのペーストの吐出を停止させたときでも、ペーストの塗布精度が低下することを防止して、生産性が低下したり、或いは、ペーストが必要以上に消費されたりすることを防止すること。
【解決手段】 シリンジ27内に収容されたシール剤Sをノズル26から吐出させて基板8上に塗布するペースト塗布装置2において、シリンジ27内のシール剤Sに振動を付与する超音波振動子43と、ノズル26からのシール剤Sの吐出と超音波振動子43の駆動とを制御する制御装置36とを備え、制御装置36は、ノズル26からのシール剤Sの吐出を停止させているとき、超音波振動子43を駆動させるもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内に収容されたペーストをノズルから吐出させて基板上に塗布するペースト塗布装置、これを用いた表示パネルの製造装置、及び、ペースト塗布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ペースト塗布装置は、ノズルを有するシリンジ(容器)内にペーストとしてのシール剤を収容した吐出装置を備え、ノズルと一体的に設けられた距離センサで基板表面までの高さを測定しつつ、ノズルの先端と基板表面との間隔(ギャップ)を一定に維持するようにノズルの上下動を制御(ギャップ制御)し、ノズルからシール剤を吐出させて均一な厚み、塗布幅のパターンを基板上に塗布描画する。
【0003】
しかしながら、上記構成のペースト塗布装置の場合、以下の問題を有していた。
第1に、シール剤の塗布精度がばらつくという問題がある。
【0004】
シール剤を静置すると、シール剤は時間とともに粘度が高くなり硬化してしまうが、完全に硬化する前に攪拌してやるとシール剤は元の粘度に戻る。即ち、一般的にシール剤は、チキソ性(thixotropy)、即ち、攪拌すると流動性を増して元の状態に戻る性質(可逆性)を有する。
【0005】
ペースト塗布装置においては、ペースト塗布装置が吐出動作を行なって、シリンジ内のシール剤が流動している限り粘度は一定であるが、何らかの理由でペースト塗布装置が待ち状態或いは停止状態になると、この間に徐々に、シール剤の粘度が高くなる。シール剤の粘度が高くなると、ノズルからの吐出量が減少して塗布精度が低下する。
【0006】
第2に、コストアップを招くという問題がある。
上述の塗布精度の低下を防止するため、シリンジ先端部分の粘度が高くなったシール剤を、捨て打ちカップに廃棄する「捨て打ち」と呼ばれる作業が一般的に行なわれている。捨て打ち作業により高価なシール剤を無駄に捨ててしまうので、材料費のコストアップを招いていた。
【0007】
第3に、シール剤の捨て打ち作業の信頼性の低下という問題がある。
捨て打ちが確実に行なわれないと、粘度の高くなったシール剤がシリンジ内に残留し、吐出量が減少して塗布精度不良が発生する。しかしながら、シール剤の粘度は、吐出動作の停止時間、シリンジ内のシール剤の残量、又は、停止するまでの流動時間(連続吐出時間)等により変動するので、捨て打ちが不十分となることが多い。その結果、塗布不良が発生して捨て打ち作業の信頼性が低下する。
【0008】
第4に、捨て打ち作業の作業効率の低下、及び、ペースト塗布装置の稼働率の低下を招くという問題がある。
【0009】
捨て打ち作業の信頼性の低下を防止するために、シール剤の粘度が高くなるまでに未だ時間的な余裕がある場合でも、頻繁に捨て打ちを行なわなければならない。そして、捨て打ち作業中は、ペースト塗布装置が停止することから稼働率の低下を招き、生産性が低下する。
【0010】
近年、基板サイズの大型化につれ、ペースト塗布装置の生産性を上げるため、ペースト塗布装置1台当りの吐出装置の数を増やしている。また、1ラインで使用するペースト塗布装置の台数も増えている。その結果、捨て打ち数及び捨て打ちされるシール剤の量も増えることから、上述した問題が発生し易くなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、ノズルからのペーストの吐出を停止させたときでも、ペーストの塗布精度が低下することを防止して、生産性が低下したり、或いは、ペーストが必要以上に消費されたりすることを防止することのできるペースト塗布装置、これを用いた表示パネルの製造装置、及び、ペースト塗布方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の発明は、容器内に収容されたペーストをノズルから吐出させて基板上に塗布するペースト塗布装置において、容器内のペーストに振動を付与する振動発生器と、ノズルからのペーストの吐出と振動発生器の駆動とを制御する制御装置とを備え、制御装置は、ノズルからのペーストの吐出を停止させているときに振動発生器を駆動させるものである。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、制御装置は、ノズルからペーストを吐出させるときに振動発生器の駆動を停止させるようにしたものである。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、振動発生器はノズル又はノズ
ルの近傍に設けられるようにしたものである。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1〜3の発明において更に、制御装置は、ノズルからのペーストの吐出量に基づいて、振動発生器の出力を調整するようにしたものである。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1〜3の発明において更に、制御装置は、容器内のペーストの残量に基づいて、振動発生器の出力を調整するようにしたものである。
【0017】
請求項6の発明は、容器内に収容されたペーストをノズルから吐出させて基板上に塗布するペースト塗布方法において、ノズルからのペーストの吐出を停止させているときに容器内のペーストに振動を付与するものである。
【0018】
請求項7の発明は、請求項6の発明において更に、ノズルからペーストを吐出させるときに容器内のペーストに対する振動の付与を停止させるようにしたものである。
【0019】
請求項8の発明は、請求項6又は7の発明において更に、ノズルからのペーストの吐出量に基づいて、振動出力を調整するようにしたものである。
【0020】
請求項9の発明は、請求項6又は7の発明において更に、容器内のペーストの残量に基づいて、振動出力を調整するようにしたものである。
【0021】
請求項10の発明は、2枚の基板のうち少なくとも一方の基板にペーストを塗布し、ペーストを介して一方の基板と他方の基板を貼り合わせる表示パネルの製造装置において、請求項1〜5のいずれかに記載のペースト塗布装置を備えたものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ノズルからのペーストの吐出を停止させたときでも、ペーストの塗布精度が低下することが防止されるので、生産性が低下したり、ペーストが必要以上に消費されたりすること等を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1はペースト塗布装置を示す斜視図、図2は図1のペースト塗布装置における第1実施例の吐出装置の要部拡大断面図、図3は図2の吐出装置のシリンジを押し下げて超音波振動子に密着させる構造を示す模式図、図4はノズルからの吐出量の測定を説明するための模式図で、(A)はレーザ変位計にて塗布パターンを走査するときの模式図、(B)は塗布パターンの断面積の算出方法を説明するための模式図、図5は第2実施例のフローチャート、図6は第3実施例における吐出装置の要部拡大断面図、図7は第4実施例における吐出装置の要部拡大断面図、図8は液晶表示パネル製造装置の構成を説明するためのブロック図である。
【実施例】
【0024】
(第1実施例)
以下、図面を参照しながらこの発明の第1実施例を説明する。
【0025】
画像表示用の液晶表示パネル6は、図8に示す如く、以下の装置からなる液晶表示パネル製造装置1を用いて、概略、以下の工程を経て製造される。
【0026】
工程(1)で、ペースト塗布装置2にて2つの矩形の透明なガラス基板7、8のうち下基板8に形成された表示領域を囲む周辺部に、ペーストとしてのシール剤Sを所定の厚み(例えば、30μm)で枠状に塗布した後、工程(2)で、液晶滴下装置3にて下基板8のシール剤Sの内側の表示領域に液晶Lを滴下する。尚、シール剤Sを上基板7に塗布して、対向する下基板8の表示領域に液晶を滴下しても良い。次に、工程(3)で、基板貼り合わせ装置4にて下基板8の上に上基板7を不図示の真空チャンバ中で位置合わせをした後、上下の基板7、8を上下方向に押圧して貼り合わせる。工程(4)で、紫外線照射装置5にてシール剤Sに紫外線を照射して硬化させ、2つの基板7、8とシール剤Sの内側に液晶を封入した液晶表示パネル6を製造する。
【0027】
図1に示すペースト塗布装置2は、上記の工程(1)の上基板7又は下基板8の周辺部にペーストとしてのシール剤Sを枠状に塗布するために使用するものである。
【0028】
図1中、X軸とY軸は互いに直交しそれぞれ水平方向に延び、Z軸はX軸とY軸に対して垂直方向に延びる。ペースト塗布装置2は直方体状のベース11を備え、ベース11の上面に、図1に示すように、Yテーブル12がY軸方向(図1中、ペースト塗布装置2の前後方向)に沿って設けられ、Yテーブル12は不図示のボールねじとナット及びボールねじを回動するサーボモータ13からなる駆動手段を有する。Yテーブル12の上面にθ回転機構14を介してステージ15が設けられる。ステージ15はθ回転機構14によって、図1に示すように、Z軸(図1中、ペースト塗布装置2の上下方向)回りに水平面内で回転可能となっている。ステージ15の上面には、例えば液晶表示パネル6の製造に用いられるガラス製の矩形の基板8が載置され、不図示の真空吸着等の手段によって吸着保持される。
【0029】
ベース11の上面には、Yテーブル12を跨ぐ状態で門型の支持体20が設けられる。この支持体20の水平な梁部の前面にY軸方向に直交するX軸方向(図1中、ペースト塗布装置2の左右方向)に沿ってガイドレール21が固定される。ガイドレール21上に2つのXテーブル22がX軸方向に移動可能に設けられ、2つのXテーブル22は不図示のリニアモータからなる駆動手段によって駆動される。リニアモータはガイドレール21上に設けられたマグネットとXテーブル22に設けられたコイルからなる。
【0030】
各Xテーブル22上にZテーブル23がそれぞれZ軸方向(上下方向)に移動可能に設けられ、Zテーブル23はボールねじとナット及びボールねじを回動するサーボモータ24からなる駆動手段を有する。
【0031】
また、各Zテーブル23上に、シール剤Sを吐出するための吐出装置25がそれぞれ設けられる。吐出装置25は、円筒状のノズル26を着脱自在に先端部に取付けた円筒状のシリンジ27(容器)を備え、ノズル26を取付けたシリンジ27はZテーブル23上に固定して設けられたシリンジホルダ29に着脱自在に取付けられる。シリンジ27とノズル26はそれぞれステンレス製で、シリンジ27内にはペーストとしてのシール剤Sが充填される。シリンジ27はそれぞれ管路30を介して不図示の加圧気体源に接続され、シリンジ27と加圧気体源との間にはそれぞれ電磁開閉弁31と、電磁開閉弁31の下流側に電空レギュレータ32が介装される。シリンジ27内に充填されたシール剤Sは加圧気体源からの加圧気体により加圧されて、シリンジ27先端のノズル26から吐出される。
【0032】
Zテーブル23上には、レーザ変位計28からなる距離検出器がシリンジ27と一体的に取付け固定され、レーザ変位計28は基板8の上面までの距離を測定する。
【0033】
ペースト塗布装置2のベース11の一側には制御装置36が設けられる。制御装置36はYテーブル12のサーボモータ13、Xテーブル22の不図示のリニアモータ、Zテーブル23のサーボモータ24をそれぞれ制御する。
【0034】
また、制御装置36は管路30に介装された電磁開閉弁31と電空レギュレータ32を制御する。
【0035】
また、各Zテーブル23上には、それぞれステージ15上に載置された基板8の位置を検出するためのCCDカメラ37からなる撮像装置が設けられる。
制御装置36にはモニタ用のディスプレイ38と入力用のキーボード39が接続される。
【0036】
次に、上記構成のペースト塗布装置2によって基板8上にシール剤Sを塗布する動作について説明する。
【0037】
まず、不図示のロボット等の搬送手段によって基板8がステージ15の上面に供給載置されると、基板8に付された不図示のアライメントマークがCCDカメラ37によって撮像され、撮像信号が制御装置36に入力される。制御装置36は、撮像された画像から画像認識により予め設定された位置との間の位置ずれを検出し、そのずれが零となるようにXテーブル22、Yテーブル12、及び、θ回転機構14を制御する。
【0038】
制御装置36は、電空レギュレータ32を制御して電空レギュレータ32の下流側の気体の圧力を調整してシール剤Sの吐出圧を調整する。
【0039】
制御装置36は、Xテーブル22のリニアモータとYテーブル12のサーボモータ13を駆動してノズル26とステージ15を原点位置から所定の距離だけ水平方向に移動させ、Zテーブル23のサーボモータ24を駆動してノズル26を原点位置から所定の距離だけ上下方向に移動させる。
【0040】
制御装置36は、予め設定されたパターンにしたがってノズル26とステージ15とをXY方向に相対移動させるとともに、電磁開閉弁31の開閉を制御してノズル26からシール剤Sを吐出させて、基板8上に矩形枠状のパターン33を塗布描画する。2つの吐出装置25は、4つのパターン33のうち図中後方側のX軸方向に並んだ2つのパターン33を同時に塗布描画した後、一旦ノズル26からのシール剤Sの吐出を停止させた状態で、各塗布終了位置から図中前方側のX軸方向に並んだ2つのパターン33の形成予定位置における各塗布開始点に吐出装置25を移動させ、前方側の2つのパターン33を同時に塗布描画する。
【0041】
上述のパターンの塗布描画中、レーザ変位計28は基板8の上面までの距離を測定し、制御装置36は、ノズル26の先端と基板8の上面との間隔(以下、ギャップと言う)が常時一定となるようにサーボモータ24を駆動制御(以下、ギャップ制御と言う)して、均一な幅及び厚さのパターン33を基板8上に塗布描画する。
【0042】
以上の如く、4つの矩形枠状のパターン33を基板8上に塗布描画し、塗布作業が完了すると、不図示のロボットがステージ15上から基板8を取り出すとともにステージ15上に新たな基板8を搬入する。
【0043】
しかるに、ペースト塗布装置2は、以下に説明する如く、シリンジ27内のシール剤Sに振動を付与する振動発生器を備える。
【0044】
上述のシリンジ27は、図2に示す如く、円筒部27Aと、シリンジ27の先端側に形成されたテーパ部27Bを介して接続する小径の円筒部27Cとからなり、小径の円筒部27Cの内周に円筒状のノズル26が着脱自在にねじ止めされる。シリンジ27内には液晶の封止材として用いられるチキソ性を有する紫外線硬化性のシール剤Sが収容される。
【0045】
円筒状のノズル26は、基端部外周の取付部26Aと、取付部26Aに水平段部を介して連接する大径の基部26Bとを有し、ノズル26の先端側の外周はテーパ部を介して小径に形成される。取付部26Aの外周には、シリンジ27の小径の円筒部27Cの内周に形成された雌ねじ部に対応する雄ねじ部が形成される。ノズル26の大径の基部26Bの外周には内周に向かって縮径するテーパ面34Aを有する断面台形状の環状溝34が形成される。ノズル26の内周には小径のノズル孔26Cが形成される。
【0046】
Zテーブル23上に2つのブロック29A、29Bからなるシリンジホルダ29が固定して設けられ、2つのブロック29A、29Bは不図示の締結手段により一体に結合される。尚、ブロック29A、29Bは一体に形成されても良い。シリンジホルダ29に形成された取付孔40にノズル26を取付けたシリンジ27が着脱自在に挿入される。取付孔40は、上部ブロック29A側に形成された上部の大内径部40Aと、下部の小内径部40Cと、大内径部40Aと小内径部40Cとの間に形成された環状溝40Bと、下部ブロック29B側に形成され底部を有する孔41からなり、底部にはノズル26を挿通する小径孔41Aが形成される。
【0047】
上部ブロック29A側の大内径部40Aはシリンジ27の円筒部27Aの外周を収容する内径を有し、小内径部40Cは、シリンジ27の小径の円筒部27Cの外周を収容する内径を有する。上部ブロック29Aの環状溝40B内には圧電セラミック等の圧電素子からなるリング状の超音波振動子43(振動発生器)が固定される。超音波振動子43の内周にはシリンジ27のテーパ部27Bを収容するテーパ面43Aが形成され、超音波振動子43は、シリンジ27の先端側のテーパ部27Bの外周、即ち、シリンジ27の先端部のノズル26の近傍に配置される。
【0048】
下部ブロック29B側の底部を有する孔41は、ノズル26の基部26Bの外周を収容する内径を有する。また、下部ブロック29Bに、めねじ部を有する横孔44が形成され、横孔44は孔41に連通するように開口する。横孔44にクランプボルト45が進退自在にねじ込まれ、クランプボルト45の先端には、図3に示すように、先端側に向かって縮径する円錐台状のテーパ部45Aが形成される。
【0049】
ノズル26を取付けたシリンジ27をシリンジホルダ29の取付孔40に上方から挿入して、シリンジ27のテーパ部27Bを超音波振動子43のテーパ面43Aに当接させる。この状態で、ノズル26の基部26B外周に形成された環状溝34がクランプボルト45のテーパ部45Aに対向し、クランプボルト45をねじ込んでクランプボルト45の先端のテーパ部45Aをノズル26の環状溝34内に係合させることにより、ノズル26を取付けたシリンジ27をシリンジホルダ29の取付孔40内に固定する。
【0050】
尚、シリンジ27外周のテーパ部27Bと超音波振動子43の内周のテーパ面43Aは当接していた方が、超音波振動がシリンジ27に効率良く伝わるため、好ましい。また、クランプボルト45のねじ込みによって、シリンジ27が押し下げられる構造にしておくと、シリンジ27のテーパ部27Bが超音波振動子43のテーパ面43Aに密接するので好ましい。シリンジ27を押し下げる構造としては、例えば、図3に示す如く、クランプボルト45の先端のテーパ部45Aをノズル26の基部26B外周に形成された環状溝34の下部テーパ面34Aに当接させ、図3中、2点鎖線で示す如く、クランプボルト45のねじ込みにより環状溝34の下部テーパ面34Aを押し下げる構造が考えられる。
【0051】
尚、超音波振動子43をシリンジ27に接触させてこのシリンジ27を介してシール剤S(ノズル26内やノズル26近傍のシール剤S)に超音波振動を付与するものとしたが、ノズル26に直接印加するようにしても良い。超音波振動をノズル26に直接印加する構造としては、超音波振動子43をクランプボルト45に固定する構造が考えられる。この場合、超音波振動はクランプボルト45を伝播してノズル26に印加される。
【0052】
制御装置36は超音波振動子43の駆動を制御する。即ち、超音波振動子43は不図示の発振回路を介して制御装置36に接続され、制御装置36は、キーボード39等の操作部から不図示の記憶部に入力された制御データ、例えば、前記発振回路の出力電圧値(振動の振幅)や発振回路の発振周波数(振動数)、発振の時間(超音波振動を間欠的に付与する場合に超音波振動を付与する時間と停止させる時間をどのくらいの値にするか)、電圧の印加開始タイミング(シール剤の吐出を停止してから超音波振動の印加を開始するまでの時間)に基づいて、制御信号を発振回路に出力し、発振回路が高周波電圧を超音波振動子43に印加する。
【0053】
上記の構成からなる吐出装置25は、以下の如く、動作する。
塗布描画が完了した基板8をステージ15上から搬出するとともに、新たな基板8をステージ15上に搬入し、新たな基板8をステージ15上に位置決めする間、或いは、一枚の基板8上に複数のパターン33を塗布描画する際に、塗布描画を終えたパターン33の塗布終了位置から同じ基板8上の次の塗布開始位置に吐出装置25のノズル26を移動させる間、或いは、基板8や塗布パターンの変更に伴う段取り替え時、或いは、ペースト塗布装置2の故障等による停止時等のノズル26からのシール剤Sの吐出を停止させているときに、制御装置36は超音波振動子43を駆動させる。即ち、電磁開閉弁31を閉操作してシール剤Sの吐出動作を停止させた状態で設定された時間が経過すると、制御装置36内のプログラムは発振回路から超音波振動子43に高周波電圧を印加して超音波振動子43を駆動させて、シリンジ27を微小振動させ、或いは、シリンジ27内のシール剤Sに直接微小振動を伝播させることにより、シール剤Sに超音波振動を付与する。
【0054】
超音波振動子43の内周のテーパ面43Aに接するシリンジ27の先端側のテーパ部27B(ノズル26近傍)内のシール剤S及びノズル孔26C内のシール剤Sが振動攪拌され、シール剤Sの分子が運動を始める。これにより粘度が高くなり始めたシール剤Sを停止前の元の粘度に回復させる。このようにシール剤Sに振動を付与することは、液晶の封止材として用いられる紫外線硬化性のシール剤S等のチキソ性を有するシール剤Sに適用した場合に、特に有効である。
【0055】
次いで、ペースト塗布装置2の吐出動作の停止後にペースト塗布装置2の塗布動作を再び開始させてノズル26からシール剤Sを吐出させるときには、制御装置36は超音波振動子43の駆動を停止させて、シール剤Sに対する振動の付与を停止する。例えば、電磁開閉弁31の開操作信号と同じタイミングで超音波振動の発振停止信号を出力する。その結果、シール剤Sの塗布動作中はノズル26に振動が加わらないので、塗布精度に影響を及ぼすことがない。
【0056】
以上のようにして、制御装置36は、ノズル26からシール剤Sを吐出停止させているときにシール剤Sの硬化を自動的に防止する。
【0057】
第1実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)ノズル26からのシール剤Sの吐出を停止させているときに、シリンジ(容器)27内のシール剤Sに振動を付与する。その結果、塗布の停止中にシリンジ27内のシール剤Sの粘度が高くなることを防止することができ、塗布を停止した後のノズル26からのシール剤Sの吐出の開始時に、シール剤Sの粘度が高くなったことに起因する吐出量の減少を防止することができる。従って、パターン33の塗布精度の低下を防止することができる。
【0058】
また、シール剤Sの粘度が高くなることが防止されることにより、塗布を停止した後の塗布開始前に行なう捨て打ちに要する時間を無くする乃至は短縮することができるので、生産性を向上することができ、また、捨て打ちによりシール剤Sが必要以上に消費されることを防止することができる。
【0059】
(b)ノズル26からのシール剤(ペースト)Sの吐出を停止させているときにシリンジ27内のシール剤Sに振動を付与し、かつ、ノズル26からシール剤Sを吐出させるときには、シリンジ27内のシール剤Sに対する振動の付与を停止させるので、塗布中にノズル26が振動してパターン33をきれいに描画できなかったり、塗布量がばらついたりすることを確実に防止することができる。
【0060】
(c) ノズル孔26Cの断面積はシリンジ27の円筒部27Aの断面積よりも小さいので、ノズル孔26C内はシリンジ27の円筒部27A内よりもシール剤Sが流れ難い傾向がある。そのため、そもそもシール剤Sが流れ難い傾向にあるノズル26内やその近傍でシール剤Sの粘度が高くなった場合には、シリンジ27内の上部でシール剤Sの粘度が高くなった場合に比べ、吐出量に及ぼす影響が大きい。従って、ノズル26又はノズル26の近傍のシール剤Sに超音波振動を与えてシール剤Sの粘度が高くなることを抑制した方がシール剤の粘度が高くなることに起因する吐出量の減少を防止する点で効果的である。
【0061】
本実施例においては、超音波振動子43をノズル26又はその近傍に設け、ノズル26内のシール剤Sやノズル26の近傍のシール剤Sに超音波振動を付与するので、ノズル26内やその近傍のシール剤Sの粘度が高くなるのを防止することができる。よって、効果的にシール剤Sの吐出量の減少を防止することができる。
【0062】
また、超音波振動子43をノズル26又はノズル26の近傍に設けるので、ノズル26内やその近傍のシール剤Sに効率良く超音波振動を付与することができる。そのため、シリンジ27全体に亘って超音波振動子を配置する等して振動発生器が複雑化、大型化することがないので、実用上好適である。
【0063】
また、超音波振動子43をクランプボルト45に固定する構造とした掲合には、超音波振動をノズル26に直接付与することができるので、ノズル26内のシール剤Sによリ効率良く超音波振動を付与することができ、ノズル26内のシール剤Sの粘度が増加することをより効果的に防止することができる。
【0064】
(d)シール剤Sに超音波振動を付与することにより、シール剤Sとシール剤S中に混入した気泡との分離及び脱泡が促進されるので、シール剤S中の気泡の混入による塗布不良を防止することができ、塗布精度を向上させることができる。
【0065】
(e)2枚の基板7、8のうち少なくとも一方の基板8に、基板8に形成された表示領域を囲むようにシール剤Sを塗布し、シール剤Sを介して一方の基板8と他方の基板7を貼り合わせる液晶表示パネルの製造装置1は、上述のノズル26からのシール剤Sの吐出を停止させているときにシリンジ27内のシール剤Sに振動を付与するペースト塗布装置2を備える。その結果、シール剤Sの粘度が高くなることを防止でき、塗布停止後に再び塗布を開始する際に塗布精度が低下することを防止することができる。従って、ペースト塗布装置2にて均一な厚み及び塗布幅のパターン33を基板8上に塗布することができるので、シール剤Sで囲まれた液晶表示パネル6の内部の液晶等が漏れたり、液晶表示パネル6内に空気が入ったりすることを防止でき、液晶表示パネル6の不良の発生を防止することができる。
【0066】
尚、上記の(a)〜(d)の効果は、それぞれペースト塗布装置2の吐出装置25の数が多いほど、効果が大きくなる。
【0067】
(第2実施例)
第2実施例は、ノズル26からの吐出量に基づいて、超音波振動子43の振動出力を調整するようにしたものである。これは、吐出条件(シール剤Sを加圧するシリンジ27内の気体圧力、即ち、吐出圧)が同じであれば、シール剤Sの粘度が低いほど吐出され易いという知見に基づくものである。第2実施例のフローチャートを図5に示す。
【0068】
(ステップ(以下、Sで表す)1)シール剤Sを基板8上に、設定されたパターンにしたがって塗布する。
【0069】
(S2)パターンを基板8上に塗布描画し終えたならば、塗布を停止する。
【0070】
(S3)吐出装置25の塗布動作が停止して一定の時間が経過すると、超音波振動子43を駆動させてシリンジ27内のシール剤Sに振動を付与する。
【0071】
(S4)振動付与開始から制御装置36の記憶部に予め設定した時間が経過したところで、超音波振動子43を停止させて超音波振動子43の振動を止め、図4(A)に示す如く、ノズル26からシール剤Sを吐出させて、捨て塗布用のガラス基板50上に、本塗布の場合と同じ吐出圧と相対移動速度で、線状に捨て塗布して直線状のパターン51を描画する。
【0072】
(S5)図4(A)に示す如く、描画されたパターン51(本塗布したパターン33でも良い)の幅方向にレーザ変位計28を走査して、そのとき、得られるレーザ変位計28からの出力(高さデータ)を用いて、図4(B)に示す如く、パターン51のエッジ位置E1、E2と高さHを求め、更に、求めたエッジ位置E1、E2からパターン51の幅Wを求め、パターン33の高さHと幅Wから断面積Aを計算(積分)して求める。
【0073】
(S6)次いで、パターン51の断面積Aをノズル26からの吐出量とみなして吐出量を許容値と比較する。
【0074】
(S8)吐出量が許容値内であれば、現在の超音波振動の出力(振動の振幅、振動数、振動の付与時間(振動を間欠的に付与する場合に振動の付与時間と停止時間の値をどの位にするか)等)を停止時間中維持してシール剤Sの粘度が高くなることを防ぐ。
【0075】
(S7)、(S8)許容値以上であれば、現在の超音波振動の出力を小さく調整して、停止時間中にシール剤Sの粘度が低くなり過ぎることを防ぎ、許容値以下であれば出力を大きく調整して、停止時間中にシール剤Sの粘度が高くなることを防ぐ。
【0076】
振幅の調整は、超音波振動子43に印加する電圧を変えること、又は、振動周波数の調整は超音波振動子43に印加する高周波電圧の周波数を変えること、又は、振動の付与時間は超音波振動子43に印加する電圧の印加時間と停止時間の値を変えることにより、それぞれ増減させることができる。また、超音波振動の出力の調整は、吐出条件を一定とした条件で、超音波振動の出力(例えば、印加電圧)とシール剤Sの吐出量との関係を予め実験で求めておくことで行なうことができる。また、図5のフローチャートでは、振幅の増減と振動周波数の増減と振動時間の増減を並列(OR)としたが、これらを直列(AND)としても良いし、一部を直列(AND)としても良い。
【0077】
第2実施例によれば、第1実施例における(a)〜(d)の作用効果に加え、更に、以下の作用効果を奏する。
【0078】
(f)ノズル26からのシール剤Sの吐出量はシール剤Sの粘度により変動する。従って、ノズル26からの吐出量を測定し、即ち、ノズル26からの吐出量に基づいて、振動出力を調整することにより、吐出装置25が停止してシール剤Sに振動を付与している間、シール剤Sの粘度を適正値に保つことができる。その結果、吐出装置25が停止した後に塗布を開始する場合にパターン33の塗布精度の低下を防止することができる。
【0079】
また、ノズル26からのシール剤Sの吐出量に基づいて、振動出力を調整するので、振動が不足してシール剤Sの粘度が高くなったり振動を与えすぎて低くなり過ぎたりすることがなくなり、シール剤Sの粘度維持作業の効率をアップすることができる。
【0080】
また、振動を与えすぎてシール剤Sが加熱し、シール剤Sの劣化を招いたりすることを防止することができる。その結果、シール剤Sの廃棄による損失の発生を未然に防止することができる。
【0081】
(第3実施例)
第3実施例はシリンジ27内のシール剤Sの残量に基づいて、超音波振動子43の振動出力を調整するようにしたものである。これは、シリンジ27内のシール剤Sの残量が多いときには振動出力を上げ、残量が少ないときには振動出力を下げる必要があることによるものである。
【0082】
第2実施例と異なる点は、図6に示す如く、シリンジ27の円筒部27Aの側壁にシール剤Sの液面を検出するための透明なガラス又は樹脂製の長窓60を軸方向に設け、この長窓60に沿って複数(4つ)の反射型の光学的センサ61a、61b、61c、61dからなる残量検出器を配置して、シリンジ27内のシール剤Sの残量を段階的に検知することができるようにした点である。この実施例ではONしているセンサ61b、61c、61dにより残量を検出することができる。
【0083】
この場合、超音波振動子43の振動出力を一定とした条件で、予めシリンジ27内のシール剤Sの残量と塗布量との関係を求め、この関係から各残量値において目標の吐出量を得るための超音波振動の出力を実験等により求める。制御装置36は、シール剤Sの塗布が停止してから設定された時間が経過したとき、シリンジ27に設けた光学的センサ61からなる残量検出器の出力値に対応する超音波振動の出力(印加電圧)を求め、求めた印加電圧を超音波振動子43に付与するように制御する。
【0084】
尚、実験によれば、シリンジ27内のシール剤Sの残量が多いときに残量が少ないときよりも超音波振動の出力を大きくした場合に、シール剤Sの吐出量を目標の吐出量に保つことができた。
【0085】
第3実施例によれば、第1実施例における(a)〜(d)の作用効果に加え、更に、以下の作用効果を奏する。
【0086】
(g)制御装置は、シリンジ27内のシール剤Sの残量の検出値に基づいて超音波振動子43の振動出力を調整するので、ノズルからのシール剤Sの吐出を停止させているときに、シリンジ27内のシール剤Sの残量に応じてシール剤Sを適正な粘度に維持することができる。
【0087】
(第4実施例)
第4実施例は、超音波振動をシール剤Sに付与することにより、シール剤Sの温度が上昇してシール剤Sが劣化することを防止するために、以下に説明する如く、ペルチェ素子71からなるシール剤Sの冷却機構70を設けたものである。
【0088】
図7に示すように、シリンジホルダ29の内周に温度検出用の温度センサ72が埋設され、温度センサ72は温度コントローラ73に接続される。また、シリンジホルダ29の上部のシリンジ27の外周にペルチェ素子71が取付けられ、ペルチェ素子71は駆動電源74を介して温度コントローラ73に接続される。
【0089】
以上の構成からなる冷却機構70は、以下の如く、動作する。
ノズル26からのシール剤Sの吐出を停止させているときに超音波振動子43を駆動させて超音波振動をシール剤Sに付与すると、その振動エネルギーのためにシール剤Sの温度が上昇することがある。温度コントローラ73は、温度センサ72の検出値を取り込み、シール剤Sの温度が予め設定された設定値となるように、ペルチェ素子71の駆動電源74の出力を調整する。駆動電源74からの出力によりペルチェ素子71がシリンジ27内のシール剤Sを冷却する。
【0090】
第4実施例によれば、ペルチェ素子71からなる冷却機構70を設けることによりシール剤Sの温度上昇を防止することができるので、シール剤Sの劣化を防止することができる。
【0091】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0092】
例えば、本実施例では、振動発生器は超音波振動子であるが、振動発生器は超音波振動以外の振動を付与するものであっても良い。例えば、電磁ソレノイド式アクチュエータ等に周期的に電圧を印加して振動を付与するものであっても良い。
【0093】
また、本実施例では、シリンジ27はステンレス製であるが、シリンジは樹脂からなるものであっても良い。しかしながら、シリンジをステンレス鋼等の金属で形成した方が、テーパ部の成形を精度良く行なえるので、樹脂で形成する場合よりも超音波振動子との密着性を向上させることができ、超音波振動を効率良く伝播させることができて好ましい。
【0094】
また、ペースト塗布装置は、基板上にシール剤を塗布するものに限らない。例えば、プリント基板等の回路基板に導電性回路パターンを形成するものであっても良い。
【0095】
また、超音波振動子43の振動を、記憶部に記憶された時間が経過した時点から開始するものとして説明したが、ノズル26からのシール剤Sの吐出を停止させたときから、つまり、電磁開閉弁31を閉操作すると同時に開始するようにしても良い。
【0096】
また、このような場合、超音波振動の出力、例えば、印加電圧を設定された値まで徐所に増加させるように制御しても良い。
【0097】
また、超音波振動を、シール剤Sにシリンジ27やノズル26を介して印加する例で説明したが、超音波振動子43をシリンジ27内においてシール剤S中に没するように設け、シール剤Sに直接印加するようにしてもよい。
【0098】
また、超音波振動子43を、シリンジホルダ29に超音波振動を増幅して伝播するホーンを介して連結、或いは、超音波振動子43を固定したホーンをシリンジ27内においてシール剤Sに没するように配置し、ホーンにて増幅された超音波振動をシール剤Sに印加するようにしても良い。
【0099】
また、シリンジ27の外周に、冷却機構70としてペルチェ素子71を取付ける代わりに、水やガス等の流体を流通させる管を配置し、この管内に流体を流通させることで、シール剤Sを冷却するようにしても良い。
【0100】
また、線状のパターンを塗布する例で説明したが、点状のパターンを塗布するものであっても良い。
【0101】
また、液晶表示パネル製造装置の例で説明したが、表示パネルの製造装置は液晶以外の物質、例えば、有機又は無機EL物質であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】図1はペースト塗布装置を示す斜視図である。
【図2】図2は図1のペースト塗布装置における第1実施例の吐出装置の要部拡大断面図である。
【図3】図3は図2の吐出装置のシリンジを押し下げて超音波振動子に密着させる構造を示す模式図である。
【図4】図4はノズルからの吐出量の測定を説明するための模式図で、(A)はレーザ変位計にて塗布パターンを走査するときの模式図、(B)は塗布パターンの断面積の算出方法を説明するための模式図である。
【図5】図5は第2実施例のフローチャートである。
【図6】図6は第3実施例における吐出装置の要部拡大断面図である。
【図7】図7は第4実施例における吐出装置の要部拡大断面図である。
【図8】図8は液晶表示パネル製造装置の構成を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
【0103】
1 表示パネルの製造装置
2 ペースト塗布装置
7、8 基板
26 ノズル
27 シリンジ(容器)
36 制御装置
43 超音波振動子(振動発生器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器内に収容されたペーストをノズルから吐出させて基板上に塗布するペースト塗布装置において、
前記容器内のペーストに振動を付与する振動発生器と、
前記ノズルからのペーストの吐出と該振動発生器の駆動とを制御する制御装置とを備え、
該制御装置は、該ノズルからのペーストの吐出を停止させているときに該振動発生器を駆動させることを特徴とするペースト塗布装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記ノズルからペーストを吐出させるときに前記振動発生器の駆動を停止させる請求項1に記載のペースト塗布装置。
【請求項3】
前記振動発生器は前記ノズル又はノズルの近傍に設けられる請求項1又は2に記載のペースト塗布装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記ノズルからのペーストの吐出量に基づいて、前記振動発生器の出力を調整する請求項1〜3に記載のペースト塗布装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記容器内のペーストの残量に基づいて、前記振動発生器の出力を調整する請求項1〜3に記載のペースト塗布装置。
【請求項6】
容器内に収容されたペーストをノズルから吐出させて基板上に塗布するペースト塗布方法において、
前記ノズルからのペーストの吐出を停止させているときに前記容器内のペーストに振動を付与することを特徴とするペースト塗布方法。
【請求項7】
前記ノズルからペーストを吐出させるときに前記容器内のペーストに対する振動の付与を停止させる請求項6に記載のペースト塗布方法。
【請求項8】
前記ノズルからのペーストの吐出量に基づいて、前記振動出力を調整する請求項6又は7に記載のペースト塗布方法。
【請求項9】
前記容器内のペーストの残量に基づいて、前記振動出力を調整する請求項6又は7に記載のペースト塗布方法。
【請求項10】
2枚の基板のうち少なくとも一方の基板にペーストを塗布し、ペーストを介して一方の基板と他方の基板を貼り合わせる表示パネルの製造装置において、
請求項1〜5のいずれかに記載のペースト塗布装置を備えたことを特徴とする表示パネルの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−167791(P2007−167791A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−370662(P2005−370662)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】