説明

ホログラフィー用転写熱可塑性シート

コーティングおよびPETフィルムがコンポジットとして横に延伸されている、乾燥した一軸延伸PETフィルム、PETフィルムに適用されたコーティング、および牽引の際にPET表面に含侵することが可能な樹脂を含む直接エンボス可能な、圧力下エンボスを受ける表面および、コーティングが低熱ヒートシール性を有するフィルム表面を与える、コートされたポリエチレンテレフタレートフィルム、ならびにコートされた直接エンボス可能なポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホログラフィー的にエンボス可能なシートに関する。さらに本発明は、例外的なエンボス特徴を有するコーティングされたフィルム、および他の表面へのホログラムの転写に関する。本発明はまたコートされたフィルムの製法に関する。
【背景技術】
【0002】
ホログラムと解析格子は、熱および圧力の下で、基材のテクスチャライジング(texturizing)により、作り出された解析光の画像である。そうした画像は、装飾パッケージ、セキュリティー製品および多くの他の用途に使用される。エンボスされた基材は、コントラストを出すために多くの場合金属被覆される。こうした金属皮膜基材は、クレジットカード、会員制の素材(membership materials)、ボードのラミネート、ラベル、玩具、包装材および多くの日用製品に見出される。
【0003】
現在、ナイロン(登録商標)、または他のプラスチック材料等のポリビニルクロライド(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、2軸延伸ポリプロピレン(BOPP)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド類(PA)をエンボスすることによるホログラムの製造が技術的に知られている。基材がBOPPまたはPETの場合、コーティングプロセスによった基材上の比較的厚いアクリル層のコーティングによるホログラフィー用基材の製造も技術的に知られている。PET基材の場合には、コーティングは、ウェブ基材(web substrate)の使用の間際にホログラム製造機によるオフラインプロセスで行われる。しかし、予めコーティングされエンボス可能なPETフィルムを、ホログラフィック生地を直接受け入れることが可能な基材製造業者から入手することが望ましい。そうした基材は、ホログラム製造業者が基材のコートを行う必要性をなくし、全体的な製造コストを下げる。さらに、紙ボードストック(paper board stock)等の別表面にホログラフィック画像を転写することが、多くの場合望ましい。下にある基材は、そこでホログラフィック画像を転写する際に、ホログラムを基材上に定着させるために剥離される。直接エンボスされたPVCまたはBOPPの場合では、ホログラフィック生地とプラスチックフィルムそれ自体の一体化により、基材からホログラフィック生地を剥離するのは、事実上不可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フィルム製造の間際に直接エンボスされたフィルムを製造するために、PETフィルムの上に厚くエンボス可能な表面を準備することが必要と考えられている。そうした表面は、共押し出しプロセスまたは、例えばインラインコーティングプロセスのいずれかを経て、準備されることが可能である。共押し出しの場合には、多数の同一特徴のPETを有する表面層を製造することが必要である。したがって、IV、溶融強度、溶融粘度およびその同類のものが、PETフィルムの製造プロセスにおいては、重要なパラメーターである。本プロセスを何とか切り抜ける(survive)ことが出来る典型的な材料は、多くの場合PET自身の類似物である。これらの材料は、低結晶性を有するという問題に弱点(suffer)があり、したがってヒートシールが可能である。ヒートシールが可能な材料は、多くの場合エンボスのシム(shim)に付着し、その結果、ほとんど商業的品質のないエンボス生地を与える。
【0005】
米国特許第4,913,858号に、ホログラフィーのエンボス使用のためのオフラインコーティングの記載がある。
【0006】
米国特許第3,758,649号に、熱可塑性シートへの直接的なエンボスの記載がある。
【0007】
共通の譲受人で同時に出願継続中の米国公開特許出願番号第2003 0108756号では、乾燥一軸延伸PETフィルムを含む直接的にエンボスされ、コーティングされたポリエチレンテレフタレートフィルム;および、PETフィルムがコンポジットとして横にストレッチされ、PETフィルムにコーティングが適用されていること;牽引(drawing)されているPET表面に含浸可能なコーティング樹脂;圧力下でエンボスを受け易くするフィルム表面、および低ヒートシール性を有するコーティングを与えること、コートされ直接エンボス可能なポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法、を記載する。
【0008】
共通の譲受人で同時に出願継続中の米国公開特許出願番号第2003 0077467号では、乾燥一軸延伸PETフィルムを含む直接的にエンボスされ、コーティングされたポリエチレンテレフタレートフィルム;およびPETフィルムが、コンポジットとして、横にストレッチされ、PETフィルムにコーティングが適用されていること;非架橋ポリスチレン−アクリルエマルジョンおよび非架橋ポリエステルディスパージョンを用いた、厚みが約0.1μm〜約0.4μmとなる水性溶液でコートされているフィルム;約20℃より大きく且つ約70℃より小さいコーティング樹脂のTg;牽引されているPET表面に含浸可能なコーティング樹脂;圧力下でエンボスを受け易くするフィルム表面および低ヒートシール性を有するコーティングを与えること、を記載する。また、一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの製造のための、一軸ストレッチングポリエチレンテレフタレートフィルムの形成を含むコートされ直接エンボス可能なポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法;一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの乾燥;有機材料の水性溶液を用いた一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの少なくとも一表面でのコーティング;コートされた一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを形成するためのコーティングの乾燥;コートされた一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを横にストレッチすることにより、一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面へ、少なくともコーティングの一部を含侵させることによって、直接エンボスを受け易くすることができるコートされた一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの少なくとも1つの表面を与えること、について記載している。
【0009】
他の既知文献は以下を含む:
着色剤を有さない熱可塑性フィルム上での干渉色の作製(Creating Interference Colors on Thermoplastic Films Without Colorants), ターディー・バイソン(Trudy Bryson),コバーン社(Coburn Corporation), 1982;
ディメンジョン、デザインおよび印刷適性(Dimension, design and printability), ジェームズ・コバーン(James Coburn);
ホログラフィーの進歩は、コンバーターの新次元を開く(Holographic Advances Open New Dimensions For Converters), S.F.マン(S.F. Mann)、デニソンMFG社(Dennison Mfg. Co.) 1986; および
光学的エンボス(Optical Embossing)、ジェームズ・リバー プロダクツ(James River Products)。
【0010】
先行文献の開示は、参照することでここに全体を取り込む。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、一軸延伸PETベースフィルムを含む転写可能で、エンボス可能で、コートされたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一面;コーティングおよびPETベースフィルムがコンポジットとして横にストレッチされたPETベースフィルムへのコーティングの適用;横へのストレッチで、PETベースフィルムの表面部分へコーティング樹脂が含侵すること、その結果エンボスを受け易くすることが出来る表面部分を与えること、に関する。
【0012】
本発明は、一軸延伸PETベースフィルムを含むエンボス可能で、転写可能で、コートされたポリエチレンテレフタレートフィルム;コーティングおよびPETベースフィルムがコンポジットとして横にストレッチされたPETベースフィルムに適用されたコーティング;横へのストレッチで、PETベースフィルムの表面部分へコーティング樹脂が含侵すること、その結果、エンボスを受け易くすることができるベースフィルムの表面部分、および低Tgラミネート接着層を経て第2の基材にコーティングを転写できる低Tgラミネート接着層を与えること、にも関する。
【0013】
さらに本発明は、一軸延伸PETフィルムを形成するために、PETフィルムのストレッチを含むコートされた直接エンボス可能なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの製造方法;一軸延伸PETフィルムの乾燥;有機材料の水性溶液を用いた一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面のコーティング;コートされた一軸延伸PETフィルムを横にストレッチすることにより、一軸延伸PETフィルムの表面に少なくともコーティングの一部を含侵させることによって、直接エンボスを受け易くすることが可能な結果としてコートされた一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面を与えること;およびコーティングへの低Tgラミネート接着層の適用、に関する。
【0014】
さらに本発明は、一軸延伸PETフィルムを形成するために、PETフィルムのストレッチを含むホログラフィック画像を含むラミネート構造の作製;一軸延伸PETフィルムの乾燥;有機材料の水性溶液で、一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面のコーティング;コートされた一軸延伸PETフィルムを横にストレッチすることで、一軸延伸PETフィルムの表面に、少なくともコーティングの一部を含侵させることによって直接エンボスを受け易くすることができる結果としてコートされた一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面を与えること;コーティング上の金属層を適用すること;低Tgラミネート接着フィルムを金属層に適用すること;接着層へ転写基材をラミネートすること、に関する。
【0015】
またさらに本発明は、一軸延伸PETフィルムを形成するために、PETフィルムのストレッチを含む基材上のホログラフィック画像作製の方法;一軸延伸PETフィルムの乾燥;有機材料の水性溶液で一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面のコーティング;コートされた一軸延伸PETフィルムを横にストレッチすることにより、一軸延伸PETフィルムの表面に、少なくともコーティングの一部を含侵させることによって、直接エンボスを受け易くすることができる結果としてコートされた一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面を与えること;コーティング上の金属層を適用すること;低Tgラミネート接着フィルムを金属層に適用すること;接着層へ転写基材をラミネートすること;PETベースフィルムの剥離、に関する。
【0016】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、以下に続く本発明のいくつかの具体的な態様からさらに充分に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
我々は、独特な表面コーティングの組み込みによって、エンボス可能なPETを与える方法を発見した。PETへの含侵とフィルム構造の上表面を柔軟化することにより、エンボス可能なPETフィルム自身を与えるために、フィルム製造工程の間、PETフィルムにコーティングを適用可能である。そこでコンポジットの構造は、二次的なコーティング段階の必要なくエンボス可能である。さらに、容易にヒートシール可能な材料として作用することなく、その材料のエンボスの可能性を維持する。そうした特性は、ホログラフィック画像の低コストの製造のためには、有利である。
【0018】
滑性表面材料、及び所望によりコーティング表面としての共押し出しコポリエステル表面層の使用により、コートされたポリエステルフィルムのエンボスの可能性が高まることを、我々はさらに発見した。そうしたベースシートポリエステルは、技術的に既知の設備および材料で、準備可能である。高められた画像特性を有する、即ち共押し出しフィルムの構造およびインラインのエンボス可能なフィルムのコーティング工程の組み合わせによって、エンボス画像の粒度または粒状性が減少した、エンボス可能な熱可塑性シートが発見された。
【0019】
上記で説明するように、一軸延伸PETフィルムは、フィルムの製造工程の間にコーティング可能である。そして本コーティングは乾燥され、横にストレッチされる。我々は、横へのストレッチ工程の間に、ポリエステルフィルムの上表面に含侵するいくつかのコーティングを決定した。これは、ポリエステルの上表面に改質を与える。さらに我々は、ポリエステルフィルムの改質が、熱および圧力下でエンボス可能なコンポジットフィルム構造を与えるといったポリエステルフィルムの上表面を柔軟にするが、ヒートシール性がない、いくつかのコーティングを発見した。これは、第2のコーティング段階の必要なく、ホログラフィー用フィルムの使用のために、加工可能なコンポジットPETフィルムを作製する。
【0020】
我々は、またさらにホログラム画像のアピアランス(appearance)を増す(increase)ために、PETフィルムの上表面の柔軟性が改質できることを発見した。コポリエステルの共押し出しまたは滑性表面材料は、ホログラムの全体的な質を増す結果となる。したがって、共押し出しされて少なくとも2層を形成するPETベースフィルムを使用することが好ましい。また、PETのベースフィルムは、好ましくは他と同様にシリカ、アルミナ、カルシウムおよびそれらの混合物等、これらに限られるわけではないが、の粒子を含んでいる。これらの粒子は、好ましくはPETフィルムの重量基準で、約0.005重量%(wt%)〜約0.6wt%の量で存在する。
【0021】
PETフィルムは好ましくは約4.5μm〜60μmの厚みを有する。PETのベースフィルムは、好ましくは約3.4〜約5.4倍の量、ストレッチされ、コートされたPETフィルムは、コンポジットとして、好ましくは、横方向に約3.3〜約4.6倍の量、ストレッチされる。
【0022】
上に記載のように、他のコーティングが使用されることは可能であるが、コーティング材料は、もっとも好ましくは、非架橋ポリスチレン−アクリルエマルジョンおよび非架橋ポリエステルディスパージョンから選択される。コーティングは、もっとも好ましくは約0.1μm〜約0.4μmの厚みを有する。
【0023】
共押し出し層は、好ましくはポリエステル層およびコポリエステル層を含む。コポリエステル層は、他の構成部分と同様に、イソフタル酸またはシクロヘキサンジメタノールの誘導体から形成されていても良い。コポリエステル層は、好ましくは約0.1μm〜約3.0μmの厚みを有する。さらにコポリエステル層は、好ましくは、コーティングと接する表面を有しており、粗面度Raが約40nmより小さい。
【0024】
発明の側面に従ったラミネート基材は、好ましくは、以下を含む、しかしこれらに限られない:
布、
紙ボード、
フィルム状の基材、ただしこれらに限られない;PVC(ポリビニルクロライド)、BOPP(二軸延伸ポリプロピレン)、BOPET(二軸延伸ポリエチレンテレフタレート)、
及びその同類のもの。
【0025】
低Tgラミネート接着層は、好ましくは、以下を含むが、これらに限られない:
内部または外部の熱可塑性のコポリマー、
内部または外部の熱可塑性のアクリル類、
エポキシベースの樹脂、
PVA(ポリビニルアセテート)ベースの樹脂、
ポリウレタンベースのラミネート接着剤およびその同類のもの、
Tgの範囲は約−40℃〜約20℃である。
【0026】
本発明は、本発明の実例となるための実施例を参照しながら、下にさらに記載されるであろうが、決してこれらに限定されるとは解釈されない。
【0027】
コートされたフィルムのエンボスの評価は、下記に示す様に実施された。
【0028】
6×6インチの熱プラテンを有する12トンのカーバー油圧ホットプレス型番#3912が、コートされたフィルム材料のエンボス能力を評価するために使用された。4×4インチのニッケル製エンボスシムが、4×4インチのサンプルの上に置かれた。両プラテンは220華氏まで熱された。フィルムサンプルおよびシムは400psi.で共に10秒間プレスされた。サンプルは剥離されて冷却のために、実験台の上に置かれた。そしてフィルムは45°の角度でシムを剥離された。
【0029】
そしてサンプルは、エンボスの画像の視認性を高めるために、黒いバックグラウンドに置かれ、次のように外観上評価された:
エクセレント=エンボスされていないエリアで多くの角度から見ても明るい色が見られた。
グッド=異なる角度から見て強くはない色彩。
フェアー(Fair)=明るくない色彩。
プアー=エンボスされていないエリアで鈍い色彩。
【0030】
続くホログラムの転写特性を評価するために、以下の評価が実施された。
【0031】
上記のように、ホログラフィー的にエンボスされたフィルムは、接着システムでコートされる。これは、ワイヤーを巻きつけた(マイヤー)バーで達成される。接着でコートされたフィルムは、熱ロールラミネーターを用いて基材を転写するためにホットロールでラミネートされる。ラミネートのニップ圧は、約80psiで、材料は約0.5フィート/秒で加工された。ラミネート構造物は、短い冷却期間の後、剥離された。転写の量が定量化された。
【実施例】
【0032】
実施例1〜3のための滑性ベースフィルムの準備
ポリエチレンテレフタレートが既知の方法で重合された:エチレングリコールおよび精製したテレフタル酸の溶融スラリーは、エステル化触媒の存在下で加熱された。水と過剰量のエチレングリコールが減圧下で除かれ、ポリエステルの残留溶融物を残した。溶融物は、ストランドダイを経て、冷却トラフに放出され、パレットに載せられ、そしてさらに50ppmより小さくなるように残留する湿気を除くために乾燥された。トリメチルホスフェート0.032wt %、マグネシウムアセテート0.060 wt%、三酸化アンチモン0.026 wt %、水酸化テトラエチルアンモニウム0.252 wt %が、またポリエステルAを準備するために使用された。外部パーティクルはポリエステルAに加えられなかった。
【0033】
ポリエチレンテレフタレートは、既知の方法で重合された:エチレングリコールおよび精製したテレフタル酸の溶融スラリーは、エステル化触媒の存在下暖められた。水と過剰量のエチレングリコールが除去され、減圧下でポリエステルの残留溶融物を残した。本溶融物はストランドダイを経て冷却トラフに排出され、パレットに載せられ、50ppmより小さくなるように湿気を除くためにさらに乾燥された。0.226%の脱水リチウムアセテート, 0.181wt%のトリメチルホスフェート、0.020wt%のリン酸、0.04wt%の三酸化アンチモン、および 0.119wt%のカルシウムアセテートが、ポリマーBの調製のために使用された。
【0034】
約2.6μmの平均粒径を有するSiO粒子(粒子(A))が、既知の方法でポリマー化されたポリエチレンテレフタレートの中へ混合された:エチレングリコールおよび精製したテレフタル酸の溶融スラリーが、エステル化触媒の存在下暖められた。水と過剰量のエチレングリコールが除去され、減圧下でポリエステルの残留溶融物を残した。本溶融物はストランドダイを経て冷却トラフに排出され、パレットに載せられ、50ppmより小さくなるように残留湿気が除くためにさらに乾燥された。0.049wt%のテトラエチル水酸化アンモニウム、0.882wt%の脱水リチウムアセテート、0.039wt%の三酸化アンチモン、0.090wt%のカルシウムアセテート、および0.042wt%のトリメチルホスフェートが、ポリマーCの調製のために使用された。ポリエステル(C)から形成されたペレット中の粒子(A)の含有率は、2.0%であった。
【0035】
次に、ポリエステル(A)から形成された48.5重量部のペレット、ポリエステル(B)から形成された48.5重量部のペレット、および3.0重量部ペレット(C)が混合された。混合ペレットは、ヴェント(vent)型の2スクリュー押し出し機で溶融流(I)を製造するために押し出された。次に、48.5重量部のペレット(A)、48.5重量部のペレット(B)、3.0重量部のペレット(C)が混合された。終了したフィルムからなる55%までのリサイクルは、等量のポリマーAおよびポリマーBで置換可能である。混合されたペレットは、減圧下150℃で3時間乾燥され、溶融流(II)を製造するために押し出された。溶融流(I)は、ポリエステル(II)の溶融流にラミネートされる長方形の結合ゾーンを通って供給された。ポリマー(I)及びポリマー(II)が実質的に同一である3層の共押し出しI/II/I構造が、ラミネートで製造された。押し出し成形されたポリマーは、溶融カーテンの形でダイを通ってデリバリーされた。結果として生じた溶融カーテンは、キャスティングドラム上で急冷され、そして、続いて技術的に既知であるローラートレイン(roller train)上でのストレッチ段階、およびチェーン駆動された横へのストレッチャーを経て2軸延伸された。フィルムの総厚みは特に重要ではない。典型的なエンドユースの条件は、約4.5μm〜60μmの範囲である。
【0036】
一軸延伸共押し出しPETフィルムは、フィルムの製造工程の間にコート可能である。本コーティングは、乾燥され横方向にストレッチされる。こうした工程は、技術的に既知である。我々は、明るくエンボスされたPETフィルム材料を与えるために、エンボス可能な表面コーティングと組み合わせた、スムーズおよび/又はアモルファスのベースフィルムの有利な使用を発見した。
粒状性の記載。
【0037】
エンボスの質の判断は、主観的で、観察者の気分と同様に、観察者の視覚の鋭敏さおよび観察角度に依存する。乾燥の粒状性(graininess arid)、したがってエンボスの質を、より良く定量化するために、光沢レベルによってエンボスの質を判断するために使用できる方法が考案された。
設備:
BYKケミー光沢計(Chemie glossmeter)
フィルムホルダー
手順:
1.レインボーシムパターン(当該産業でよく知られている標準のエンボスのパターン)が、サンプルへイメージをエンボスするために使用された。
2.ベルジャーメタライザー(bell jar metallizer)内か、または幅の広いウェブ(web)で出来たサンプルであれば、ロールツーロールのメタライザーで、サンプルはアルミニウムがメタライズされる。
3.エンボスされ、メタライズされたサンプルは、フィルムホルダー内でピンと張られた。
4.角度85°の照明が使用された。
5.フィルムの横軸方向で3つの測定がなされ、平均化された。
【0038】
グロス読み(gloss readings)がエンボスの主観的視覚評価で、比較された。
実施例1
コーティング溶液 #1
アクリル−スチレンエマルジョン(1) 49.0部
アセチレン界面活性剤(2) 0.01部
プロピレングリコールフェニルエーテル(3) 1.2部
脱イオン水 49.0部
(1)アクゾーノーベル(Akzo Nobel)社から販売されたセタラックス(Setalux) 37-3372
(2)エアープロダクツ(Air Products)社から販売されたサーフィノール(Surfynol)440
(3)ドワノール(Dowanol) PPH、ダウケミカル社(Dow Chemical Inc.)
コーティング溶液#1は、#4のワイヤーを巻きつけたバーを使用して、一軸延伸PETの上にコートされた。コーティングは乾燥され、次にPETフィルムは、約0.4μmの表面コーティング厚みを有するコンポジットPETを製造するために、横方向に約3.8のストレッチ比率で牽引された。テスト条件下では非常に良いエンボスが受容された。そして、フィルムはホログラムのコントラストを増すためにメタライズされ、さらに転写特性の評価を容易(facilitate)にした。
【0039】
ホログラフィーの転写を決定するために、次の手順が行われた:
1.ホログラフィー的にエンボスされ、メタライズされたシートは、接着剤でコートされた。
2.接着剤がコートされたシートは、キャリアー溶剤または水性ビークルを除去するために、オーブン内で乾燥された。
3.接着剤がコートされたホログラムは、手の軽い圧力を使って、転写基材と表面接触した。
4.軽くラミネートされた構造物は、ホットロールラミネーターに入れられ、熱と圧力下、サンドイッチ構造を形成するように、完全にラミネートされた。
5.サンドイッチ構造は分離され、ホログラフィーの転写量および、ホログラムの視覚特性が決定された。
実施例1a
【0040】
ジョンソンポリマー社(Johnson Polymers)から、"ジョンクリル(Joncryl)750"として商業的に有用なアクリル−スチレンの熱シール接着剤が、メタライズされ、エンボスされたホログラム上にコートされた。材料は熱と圧力下で、サンドイッチ構造にラミネートされた。ラミネート後、PET層は剥離され、ホログラフィーの転写の量がエクセレントと決定された。
実施例1b
【0041】
エアープロダクツ社(AirProducts)から"エアーフレックス(Airflex)4514"として商業的に有用な、水性(エチレンビニルクロライド)ベースのラミネート接着剤が、エンボスされ、メタライズされたホログラム上に#30のメイヤーロッドを使用してコートされた。材料は、熱と圧力下で、サンドイッチ構造にラミネートされた。ラミネート段階の後、層は剥離された。エンボスされ、メタライズされたホログラフィックコーティングの約90%が転写された。
実施例1c
【0042】
エアープロダクツ社から"エアーフレックス4514"として、商業的に有用な水性(エチレンビニルクロライド)ベースのラミネート接着剤が、エンボスされメタライズされたホログラム上に、#10のメイヤーロッドを使用して、コートされた。材料は、熱と圧力下で、サンドイッチ構造にラミネートされた。ラミネート段階の後、層は剥離された。エンボスされメタライズされたホログラフィックコーティングの約60%が転写された。これは、商業的転写として許容できる最小量であると考えられる。
実施例1d
【0043】
エアープロダクツ社から"エアーフレックス420"として商業的に有用な、水性(エチレンビニルクロライド)ラテックスが、エンボスされメタライズされたホログラム上に、コートされた。材料は、熱と圧力下でサンドイッチ構造にラミネートされた。ラミネート段階の後、層は剥離された。エンボスされメタライズされたホログラフィックコーティングの約90%が転写された。
比較実施例1
【0044】
ナショナルスターチ社(National Starch)から38-8569として商業的に有用な、溶剤ベースのアクリル系ラミネート接着剤が、エンボスされメタライズされたホログラム上に、コートされた。材料は、熱と圧力下でサンドイッチ構造にラミネートされた。ラミネート段階の後、材料は分離された。ホログラフィーの転写は全く観察されなかった。
比較実施例2
【0045】
上に記載したPETベースフィルムが、1番目と2番目のストレッチ操作の間に、以下の表面処理でコートされた:
コーティング溶液#2
スルホポリエステルディスパージョン(4) 20部
スルホポリエステルディスパージョン(5) 40部
アセチレン界面活性剤(2) 0.01部
脱イオン水 40部
(4)ローターインターナショナル社(Lawter International)から販売されているイーステック(Eastek)1200- 10
(5)ローターインターナショナル社から販売されているイーステック1000
一軸延伸PET上に、#4のワイヤーを巻きつけたバーを使用して、コート溶液#2がコートされた。本コートは、乾燥され、表面のコーティング厚みが約0.4μmのコンポジットPETフィルムを製造するために、本PETフィルムが横方向に牽引された。そして、このコートされたPETフィルムは、そして横に延伸された。本テスト条件下では、非常に良いエンボスが受容された。
【0046】
そして、ホログラフィーの転写を決定するために、上に記載の手順が行われた。
【0047】
本フィルムは、そして以下のように接着剤がコートされた:
ジョンソンポリマー社(Johnson Polymers)から”ジョンクリル(Joncryl)750”として商業的に有用な、アクリル−スチレン熱シール接着剤が、メタライズされエンボスされたホログラム上に、#30のメイヤーロッドを使用して、コートされた。材料は、熱と圧力下でサンドイッチ構造にラミネートされた。ラミネート後、PET層は剥離され、ホログラフィーの転写の量は、プアーと決定された:
実施例2〜3のための共押し出しコポリエステルのベース層
【0048】
ポリエステル熱可塑性フィルムのための、アモルファス共押し出し表面層は、以下の様に準備された:
デュポン社(Dupont)からセラー(Selar)8306として有用な、約0.65のIV、およびモル比で約82%のテレフタル酸に対して約18%のイソフタル酸を有する、イソフタル酸コテレフタル酸ランダムコポリエステルコポリマーが、ポリエチレンテレフタレートのベースシート上に、共押し出しされた。ポリエチレンテレフタレートのベースシートは、上に記載のようにコア層として準備可能である。代わりにイーストマンケミカル社(Eastman Chemical)から商業的に有用な、約0.70のIVを有するシクロヘキサンジメタノール残渣のランダムコポリマーからなるコポリエステルが、アモルファス層として利用可能である。アモルファス層の厚みは様々であった。
【0049】
A/B共押し出しフィルムの前方への牽引の後で、アモルファスコポリエステルの表面は、下に記載のようにコートされた。次にコートされたフィルムは、最終のフィルム構造を製造するために、乾燥され横にストレッチされた。
実施例2
コーティング溶液#1
アクリル−スチレンエマルジョン(1) 49.0部
アセチレン界面活性剤(2) 0.01部
ポリエチレングリコールフェニルエステル(3) 1.2部
脱イオン水 49.0部
コーティング溶液#1は、#4のワイヤーを巻きつけたバーを使用して、一軸延伸コポリエステルPETの上にコートされた。I−PETの表面層は約0.6μmであった。本コーティングは乾燥され、次にPETフィルムは、約0.4μmの表面コーティング厚みを有するコンポジットPETを製造するために、横方向に約3.8のストレッチ比率で牽引された。テスト条件下では、エクセレントのエンボスが受容された。
【0050】
実施例3
実施例2に示されているベース層は、以下の表面層でコートされた:
コーティング溶液#2
スルホポリエステルディスパージョン(3) 20部
スルホポリエステルディスパージョン(4) 40部
アセチレン界面活性剤(2) 0.01部
脱イオン水 40部
コーティング溶液#2は、#4のワイヤーを巻きつけたバーを使用して、一軸延伸PETの上にコートされた。本コーティングは乾燥され、次にPETフィルムは、約0.4μmの表面コーティング厚みを有するコンポジットPETを製造するために、横方向に牽引された。コートされたPETフィルムは、そして横に牽引された。テスト条件下では、エクセレントのエンボスが受容された。
【0051】
参照比較実施例1
商業的に有用なAETのエンボス可能なA-Bossのサンプルが、本テスト条件下でエンボスされた。サンプルは低粒状性の、グッドのエンボス特性を示した。
【0052】
ジョンソンポリマー社から、"ジョンクリル750"として商業的に有用なアクリル−スチレンの熱シール接着剤が、メタライズされエンボスされたホログラム上に、コートされた。材料は熱と圧力下、サンドイッチ構造にラミネートされた。ラミネート後、ポリプロピレン層は剥離され、ホログラフィーの転写度および量が0%転写と決定された。本製品/本プロセスは、エンボスの転写において使用に適していない。
【0053】
比較実施例3
実施例2および3に記載された、共押し出しコポリエステルのベース層は、表面コーティングなしで用意された。他の実施例に示された標準的なエンボスの条件下で、フィルムはエンボスされた。サンプルは限界に近いエンボスの特徴を示した。これらのフィルムは、さらに転写特徴の評価をされなかった。
【0054】
比較実施例4
10.41として知られる商業的に有用なPETフィルムの包装グレードが、東レプラスチックスヨーロッパから入手された。本フィルムは、共押し出しCHDMコポリエステルの裏面の一面にアクリルコーティングされて製造されている。ここの他の実施例に記載された条件下で、コポリエステルの表面がエンボスされた。サンプルは限界的なエンボスの特徴を有していた。これらのフィルムはさらに転写特性のための評価をされなかった。
【0055】
いくつかの態様を参照することによって本発明が記載される一方、記載された本発明の概念の精神と範囲に含まれている無数の変化は、理解されるべきである。したがって、発明は開示された態様に限定されないが、請求の範囲の言語によって認められる全範囲を有することを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンボス可能および転写可能な、コートされたポリエチレンテレフタレートフィルムであって:
一軸延伸(oriented)PETベースフィルムと;
PETベースフィルムに適用されたコーティングと;
該コーティングおよびPETベースフィルムは、コンポジットとして横にストレッチ(stretch)されており、横へのストレッチ(stretching)の際にPETベースフィルムの表面部分に、コーティングレジンが含侵し、エンボスを受け易くするベースフィルムの表面部分を与え;および
エンボスに続いて、該コーティングの第2の基材への転写を可能とする低Tgラミネート接着層、
とを含むポリエチレンテレフタレートフィルム。
【請求項2】
少なくとも2つの層を含むために、当該PETベースフィルムが、共押し出しされている請求項1のフィルム。
【請求項3】
当該PETフィルムが、約4.5μm〜約60μmの厚みを持つ請求項1のフィルム。
【請求項4】
当該PETベースフィルムが、粒子(particles)を含有する請求項1のフィルム。
【請求項5】
当該粒子が、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウムおよびこれらの混合物からなる群から選択された請求項4のフィルム。
【請求項6】
当該粒子がPETフィルムの重量を基準として、約0.005wt%〜約0.6wt%の量で存在する請求項4のフィルム。
【請求項7】
当該接着層が、アクリル、ウレタンまたはポリエステル溶剤ベースの接着剤を含む請求項1のフィルム。
【請求項8】
前記PETベースフィルムが約3.4〜約5.4倍の量でストレッチされる請求項1のフィルム。
【請求項9】
コートされた前記PETフィルムが、コンポジットとして、横方向に約3.3〜約4.6倍の量でストレッチされる請求項1のフィルム。
【請求項10】
前記コーティングが、非架橋ポリスチレン−アクリルエマルジョン、および非架橋ポリエステルディスパージョンからなる群から選択された材料から、形成されている請求項1のフィルム。
【請求項11】
前記コーティングが約0.1μm〜約0.4μmの厚みを有する請求項1のフィルム。
【請求項12】
前記共押し出し層が、ポリエステル層およびコポリエステル層を含む請求項2のフィルム。
【請求項13】
当該コポリエステル層が、イソフタル酸またはシクロヘキサンジメタノールの誘導体から形成される請求項12のフィルム。
【請求項14】
当該コポリエステル層が、約0.1μm〜約3.0μmの厚みを有する請求項1のフィルム。
【請求項15】
当該コポリエステル層が前記コーティングと接触する上表面を有し、約40nmの粗面度Raを有する請求項1のフィルム。
【請求項16】
さらに前記コーティングおよび接着層との間に位置する金属層を含む請求項1のフィルム。
【請求項17】
前記ベースフィルムおよび当該金属層の表面が、エンボスされている請求項16のフィルム。
【請求項18】
前記ベースフィルムの表面が、エンボスされている請求項1のフィルム。
【請求項19】
前記低Tgラミネート接着層が、内部または外部の熱可塑性コポリエステル、内部または外部の熱可塑性アクリル、エポキシベース樹脂、PVA(ポリビニルアセテート)ベース樹脂、およびポリウレタンベースのラミネート接着剤からなる群から選択される請求項1のフィルム。
【請求項20】
ホログラフィー用ラミネート構造であって:
一軸延伸PETベースフィルムと;
該PETベースフィルムに適用されたコーティングと;
PETベースフィルムの該コーティングが、コンポジットとして横にストレッチされており、横へのストレッチの際にPETベースフィルムの表面部分にコーティング樹脂が含侵し、エンボスを受け易くするベースフィルムの表面部分を与え;
該ベースフィルムの表面および該金属層がエンボスされていて、該金属層がコーティングに適用され;
該金属層に適用された低Tgラミネート接着層と;および
該接着層にラミネートされた転写基材、
とを含むラミネート構造。
【請求項21】
コートされた、直接エンボス可能なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの製造方法であって:
一軸延伸PETフィルムを形成するための該PETフィルムのストレッチと;
該一軸延伸PETフィルムの乾燥と;
有機材料の水性溶液を用いた、該一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面のコーティングと;
該コートされた一軸延伸PETフィルムを、横にストレッチすることにより、一軸延伸PETフィルムの表面に、少なくとも該コーティングの一部を含侵させることによって、結果として直接エンボスを受け易くするコートされた一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面を与え;
および、該低Tgラミネート接着層のコーティングへの適用、
とを含む製造方法。
【請求項22】
当該PETベースフィルムが共押し出しされ、少なくとも2つ層を形成する請求項21の方法。
【請求項23】
当該PETフィルムが、約4.5μm〜約60μmの厚みを有する請求項21の方法。
【請求項24】
当該PETフィルムが、粒子を含む請求項21の方法。
【請求項25】
当該PETフィルムが、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウムおよびこれらの混合物からなる群から選択された粒子を含む請求項21の方法。
【請求項26】
当該PETフィルムが粒子を含み、該粒子がPETフィルムの重量ベースで約0.005wt%〜約0.6wt%の量で存在する請求項21の方法。
【請求項27】
当該PETフィルムが約3.4〜約5.4倍にストレッチされる請求項21の方法。
【請求項28】
前記コートされたPETフィルムが、横方向に約3.3〜約4.6倍の量でストレッチされる請求項21の方法。
【請求項29】
前記コーティングが、非架橋ポリスチレン−アクリルエマルジョンおよび非架橋ポリエステルディスパージョンからなる群から選択された材料から、形成されている請求項21の方法。
【請求項30】
前記コーティングが、約0.1μm〜約0.4μmの厚みを有する請求項21の方法。
【請求項31】
前記共押し出し層が、ポリエステル層およびコポリエステル層を含む請求項21の方法。
【請求項32】
当該コポリエステル層が、イソフタル酸またはシクロヘキサンジメタノールから形成される請求項21の方法。
【請求項33】
さらに、圧力下でPETフィルムの選択された前記表面部分が、エンボスを含む請求項21の方法。
【請求項34】
前記コポリエステル層が、約0.1μm〜約3.0μmの厚みを有する請求項21の方法。
【請求項35】
前記コポリエステル層が、前記コーティングと接触する上表面を有し、約40nmの粗面度Raを有する請求項34の方法。
【請求項36】
さらに前記コーティング上に金属層を適用することを含む請求項21の方法。
【請求項37】
ホログラフィック画像を含むラミネート構造の製造方法であって:
一軸延伸PETフィルムを形成するためにPETフィルムのストレッチと;
該一軸延伸PETフィルムの乾燥と;
有機材料の水性溶液で、該一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面のコーティングと;
該コートされた一軸方向に延伸されたPETフィルムを横にストレッチすることにより、該一軸延伸PETフィルムの表面に少なくとも該コーティングの一部を含侵させて、直接エンボスを受け易くする、結果として生じるコートされた一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面を与え;
該コーティングへの金属層の適用と;
該コーティングおよび金属層のエンボスと;
該金属層への低Tgラミネート接着フィルムの適用と;および
該接着層への転写基材のラミネート、
とを含む製造方法。
【請求項38】
前記転写基材が布、紙ボード、並びにPVC(ポリビニルクロライド)、BOPP(二軸延伸ポリプロピレン)およびBOPET(二軸延伸ポリエチレンテレフタレート)からなる群から選択されたフィルム基材、からなる群から選択された材料から製造されている、請求項37の方法。
【請求項39】
前記金属層が、減圧下で適用される請求項37の方法。
【請求項40】
基材上にホログラフィック画像を作る方法であって:
一軸延伸PETフィルムを形成するためにPETフィルムのストレッチと;
該一軸延伸PETフィルムの乾燥と;
有機材料の水性溶液での、一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面のコーティングと;
該コートされた一軸方向に延伸された該PETフィルムを横にストレッチすることにより、一軸延伸PETフィルムの表面に少なくともコーティングの一部を含侵させて、直接エンボスを受け易くする、結果として生じるコートされた一軸延伸PETフィルムの少なくとも1つの表面を与え;
該コーティングへの金属層の適用と;
該コーティングおよび金属層のエンボスと;
該金属層への低Tgラミネート接着フィルムの適用と;
該接着層への転写基材のラミネートと;および
該PETベースフィルムの剥離、
とを含む製造方法。
【請求項41】
前記第2の基材が、布、紙ボードおよびフィルム材料からなる群から選択される請求項1のフィルム。

【公表番号】特表2008−500210(P2008−500210A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527350(P2007−527350)
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/017159
【国際公開番号】WO2005/116756
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(501142548)トーレイ プラスティクス(アメリカ),インコーポレイティド (5)
【Fターム(参考)】