説明

ポリエーテルおよび裏打ちにおけるその使用

受部材(例えば、ボア)に圧縮された構成要素(例えば、管)を取り付ける方法。この方法は、100℃以上のガラス転移温度(Tg)を有する重合体材料(例えば、ポリエーテルエーテルケトン)から製造されている選択された構成要素を圧縮する工程と、圧縮された構成要素を受部材内の所定の場所に配置する工程と、圧縮された構成要素を圧縮された構成要素が膨張する条件、例えば、温度または圧力に置く工程と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は重合体材料に関する。詳細には、排他的にではないが、本発明は、重合体材料を含み、受部材内に取り付けられるように適合された、構成要素に関する。好適な実施形態は構成要素のスエージングを行うことに関する。このスエージングによって、構成要素が受部材内に取り付けられ、続いてスエージングの行われた構成要素を膨張させ、受部材の部分に対して押し付ける。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(Tubovit)には、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)または他のビニル樹脂を用いて金属パイプの裏打ちを行う処理が開示されている。この処理には、PVCライナーをそのビカット軟化温度(約90℃)と140℃またはそれより高い温度との間の温度まで加熱する第1の加熱工程と、ライナーを機械的に変形する工程と、それを上述の昇温した温度で金属パイプへ導入する工程とが含まれる。これによって、ライナーが自然に冷却される。その後、管およびライナーは、第1の加熱工程の温度またはその付近の温度であり得る温度まで再び加熱され、これによって、ライナーおよび金属が互いに付着する。
【特許文献1】英国特許第807413号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述に関する1つの問題は、スエージングが行われた、すなわち、直径の減少された構成要素、例えば、ライナーが、それが受部材、例えば、金属管に取り付けられる前に、その元の直径または直径付近まで回復するという危険である。別の問題は、第1の例において直径の減少された構成要素を形成するように用いられることが必要な場合のある加熱領域と、直径の減少された構成要素を、それが受部材へ導入されるまで、その減少された状態に保持するために用いられることが必要な場合のある冷却領域との注意深い制御が必要なことである。
【0004】
本発明の1つの目的は、上述の問題に対処することである。
本発明の別の目的は、受部材への構成要素の取り付けの問題に対処することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様では、圧縮された構成要素を受部材に取り付ける方法を提供する。この方法は、
(a)重合体材料を含む圧縮された構成要素を選択する工程と、重合体材料は100℃以上のガラス転移温度(Tg)を有する第1の重合体を含むことと、
(b)圧縮された構成要素を受部材内の所定の場所に配置する工程と、
(c)圧縮された構成要素を圧縮された構成要素が膨張する条件に置く工程と、を含む。
【0006】
本発明は、選択された構成要素を受部材内に取り付ける方法を含む。ここで、選択された構成要素は重合体材料を含み、重合体材料は100℃以上のガラス転移温度(Tg)を有する第1の重合体を含む。この方法は、
(a)選択された構成要素を圧縮することによって、圧縮された構成要素を製造する工程と、
(b)圧縮された構成要素を受部材内の所定の場所に配置する工程と、
(c)圧縮された構成要素を圧縮された構成要素が膨張する条件に置く工程と、を含む。
【0007】
ガラス転移温度は以下の「手順1」に記載のように測定される。
有利には、この方法によって、選択された構成要素から圧縮された構成要素が比較的低温、例えば、周囲温度で製造されることが可能となるので、選択された構成要素が圧縮されることを可能とするために選択された構成要素を加熱する別個の工程を不要とすることができる。圧縮後、圧縮された構成要素は、周囲温度未満に冷却される必要もなく、その膨張を制限するために力を加えられる必要もなく、相当な期間、例えば実質的に無限に、そのような状態に留まることができる。したがって、圧縮された構成要素を受部材内の所定の場所に取り付けるのを遅らせることが可能である。
【0008】
選択された構成要素は、受部材において所定の位置に取り付けられるには大き過ぎる場合がある。したがって、そのサイズを調整する必要がある。
適切には、受部材は、受部材において選択された構成要素の所定の位置へのアクセスを提供する開口部を有するので、選択された構成要素は、開口部を通過して所定の位置へ至るには大き過ぎる場合がある。
【0009】
好適には、選択された構成要素は空隙の領域を含み、例えば、少なくとも部分的に中空であってよい。選択された構成要素は、圧縮された構成要素を製造するために圧縮されるとき、選択された構成要素の圧縮可能領域が圧縮の処理によって空隙の領域へ移動されるように配置され得る。
【0010】
圧縮可能領域は壁を含んでよく、この壁の少なくとも一部は選択された構成要素の外面を形成し得る。壁は、選択された構成要素の寸法に寄与し、選択された構成要素が受部材において所定の位置に取り付けられることを制限するように配置されてよい。壁の厚さは0.25cm以上、好適には0.5cm以上である。壁の厚さは選択された構成要素の直径に応じて選択されてよく、より大きな直径を有する選択された構成要素は、より厚い壁を有する。壁の厚さは2cm未満、好適には1.5cm未満である。壁は、選択された構成要素の少なくとも外壁の表面積の50%以上、好適には75%以上、より好適には90%以上の面積を通じて、上述の厚さを有し得る。
【0011】
1mm以上、好適には5mm以上、特には1cm以上の距離を通じて外面を移動させるために、壁へ力が加えられてよい。
好適には、この方法において、選択された構成要素を圧縮するように配置された力は、選択された構成要素へほぼ対称的に加えられる。すなわち、1つの方向に外部的に加えられる各々の個々の力は、反対の方向に外部的に加えられる等しい力によって、ほぼ平衡が保たれる。
【0012】
好適には、選択された構成要素は、第1の平面および第2の平面についてほぼ対称である。ここで、第1の平面と第2の平面とは互いに垂直である。また、選択された構成要素は、第3の平面について対称であってもよい。ここで、第1の平面、第2の平面および第3の平面は、互いに直交している。
【0013】
圧縮された構成要素は、第1の平面および第2の平面についてほぼ対称であってよい。ここで、第1の平面と第2の平面とは互いに垂直である。また、圧縮された構成要素は、第3の平面について対称であってもよい。ここで、第1の平面、第2の平面および第3の平面は、互いに直交している。
【0014】
選択された構成要素が第1の平面および第2の平面について対称である場合、圧縮された構成要素は、好適には、同じ第1の平面および第2の平面について対称である。選択された構成要素が第3の平面について対称である場合、圧縮された構成要素は、好適には、同じ第3の平面について対称である。
【0015】
この方法は、好適には、受部材の第1の位置と第2位置との間に圧縮された構成要素を取り付ける工程を含む。ここで、第1の位置と第2の位置との間の距離は、方法の工程(b)において受部材の第1の位置および第2の位置に隣接する(好適には接する)ように配置される選択された構成要素(すなわち、圧縮前)の第1の表面と第2の表面(例えば、外面)との間の距離未満である。
【0016】
この方法は、好適には、選択された構成要素を選択する工程と、それを第1の表面と第2の表面(例えば、外面)との間の距離が減少されるように方法の工程(a)において圧縮する工程とを含む。
【0017】
第1の表面および第2の表面は、好適には、選択された構成要素の対向する側に、例えば、選択された構成要素の対称面に関し対向する側に存在する。
上述のように、選択された構成要素の第1の表面は、好適には、圧縮可能領域の一部である。好適には、上述のように、第1の表面および第2の表面はいずれも圧縮可能領域(適切には、異なる圧縮可能領域)の一部である。
【0018】
選択された構成要素は、好適には、管を含む。この管は、好適には、2.5cm以上、より好適には4cm以上、特には5cm以上の外径を有する。外径は好適には30cm未満、より好適には25cm未満である。例えば、化学プラントにおいては、直径約10cm(4インチ)の管が用いられ、ガス管では、直径は20cm(8インチ)より大きい場合がある。
【0019】
圧縮のために選択される管の直径に対する壁厚の比は0.06未満、好適には0.05未満、より好適には0.04未満であってよい。この比は、0.01以上、適切には0.02以上、好適には0.025以上であってよい。
【0020】
この管は、好適には、ほぼ円形の内部断面を有する。
管の壁の断面は、好適には、ほぼ環状である。
管は、好適には、ほぼ平滑な外面を、好適には、そのほぼ全長に沿って備える。
【0021】
好適には、管の外円周面上のほぼすべての点は、円周面がその周囲に形成されている中心から、ほぼ等距離に間隔を置かれている。
管の外径は、好適には、管の外側のほぼすべての点についてほぼ一定である。好適には、外径は管のほぼ全長に沿ってほぼ一定である。
【0022】
選択された構成要素(例えば、管)の長さ(すなわち、最大の寸法)は、1m以上、適切には5m以上、好適には10m以上、より好適には50m以上、特には100m以上であってよい。一部の場合には、構成要素は、さらに長く、例えば、200m以上であってよい。
【0023】
選択された構成要素が管である方法では、工程(a)において、管の外径が5〜15%、例えば10〜15%だけ減少され得る。したがって、圧縮された構成要素(例えば、圧縮された管)の外径に対する選択された構成要素(例えば、管)の外径の比は、1.05以上、好適には1.1以上であってよい。この比は、0.3未満、好適には0.25未満、より好適には0.2未満であってよい。
【0024】
選択された構成要素が第1の重合体のTgより20℃以上低い温度、適切には100℃未満、好適には80℃未満、より好適には50℃未満、特には35℃未満にあり得る方法では、選択された構成要素は、構成要素を圧縮して圧縮された構成要素を製造するための
圧縮手段にさらされる、例えば、圧縮手段と接触させられる。好適には、選択された構成要素が80℃未満、好適には50℃未満、より好適には35℃未満の温度であるとき、選択された構成要素は圧縮手段に最初に接触させられる。適切には、選択された構成要素が圧縮手段にさらされる、例えば、最初に接触させられるときの選択された構成要素の温度は、80℃未満、好適には50℃未満、より好適には35℃未満である。この温度は、0℃より高く、好適には10℃より高く、より好適には15℃より高くてよい。有利には、選択された構成要素が圧縮手段にさらされるとき、圧縮手段に最初に接触させられるときまたはその両方のとき、選択された構成要素は周囲温度であってよく、したがって、適切には、外部熱源から熱を供給する必要はない。
【0025】
圧縮中、選択された構成要素に対し機械的な作業が行われるにつれ、選択された構成要素の温度は上昇し得る。好適には、温度は第1の重合体のTgの20℃以内まで上昇せず、好適には40℃以内まで上昇しない。
【0026】
選択された構成要素を圧縮するのに用いられる力の除去後、圧縮された構成要素は、有利には、積極的に冷却される必要がない場合があり、単に周囲温度にさらされ得る。
適切には、方法の工程(a)における圧縮の後、かつ、工程(b)の前に、圧縮された構成要素は、50℃未満、好適には40℃未満、より好適には35℃未満の温度(以下、「圧縮後温度」と呼ぶ)にさらされる(また、保持されてもよい)。圧縮後温度は、0℃より高く、好適には10℃より高く、より好適には15℃より高くてよい。有利には、圧縮後温度は周囲温度であってよい。選択された構成要素は、5分間以上、好適には30分間以上、より好適には1時間以上、圧縮後温度で保持されてよい。選択された構成要素は、13時間を超えて圧縮後温度で保持されてもよい。有利には、圧縮された構成要素は1日間もしくは数日間またはそれよりも長く(数週間、あるいは実質的に無限に)、圧縮後温度で保持されてもよく、これによって、選択された構成要素が圧縮された構成要素を製造するために圧縮されることが可能となり、圧縮された構成要素が方法の工程(b)において用いられる前に貯蔵できるようになり得ることが見出された。圧縮された構成要素を工場で製造し、それらが用いられ得る場所へ輸送することが可能である。
【0027】
工程(a)の終了と工程(b)の終了との間の時間(すなわち、圧縮された構成要素がその所定の位置にある時間)は、15分以上、30分以上、1時間以上、2時間以上、5時間以上またはそれ以上であってよい。例えば、工程(b)おける使用の前に圧縮された構成要素が貯蔵される一部の場合には、これは、12時間、24時間、36時間または48時間を超えてもよい。
【0028】
有利には、圧縮された構成要素は、この重合体の固有の物性のため、上述の温度条件の下で、上述の時間に渡って、またはその両方において、その圧縮された状態に保持されてよい。
【0029】
選択された構成要素は、その温度が重合体材料の関連するガラス転移温度、例えば、この重合体材料の第1の重合体のガラス転移温度を超えない限り、その圧縮された状態がほぼ保持される場合がある。したがって、この方法は、好適には、工程(a)と(b)との間に、圧縮された構成要素の温度を重合体材料の第1の重合体のTg未満に保持する工程を含む。
【0030】
したがって、適切には、圧縮された構成要素に固有の1つ以上の物性は、構成要素が第1の重合体のTg未満にある間、圧縮された構成要素をその圧縮された状態に保持するのに充分である。好適には、工程(a)の終了後、かつ、工程(b)の前(すなわち、適切には、提供されたときには圧縮手段の除去後)に、圧縮された構成要素に固有の1つ以上の物性によって、圧縮された構成要素はその圧縮された状態に保持される。好適には、工
程(a)と(b)との間において、圧縮された構成要素が膨張するのを制限するため、例えば、選択された構成要素の形態、寸法またはその両方へ復帰(すなわち、そちらに向かって移動)するのを制限するために、圧縮された構成要素へ外力が加えられない(例えば、力を加える手段によって張力または圧縮力などの物理的な力は加えられない)。
【0031】
上述のように選択された構成要素が管であるとき、選択された管が方法の工程(a)においてスエージングを行われることによって、圧縮された管(工程(a)において選択され得る)が製造され得る。これには、管の外径未満の直径を有する開口部(適切には、円形の開口部)に、選択された管(適切には、円形の断面の管)を通す工程が含まれ得る。開口部の入口を形成する開口部の口は、好適には、開口部を通じた管の配置および通過を容易にするように、内部に向かって細くなっている。管は、開口部に通されるにつれ、適切には圧縮される。好適には、開口部に管を通す工程は、管の長手軸の方向へ管に力を加えることを含む。この力を加えるために開口部を通じて管が押されてもよく、引かれてもよく、あるいは、押し引きの組み合わせが用いられてもよい。開口部の上流において、管はキャリア、例えば、スプール(など)の上に支持されてよく、開口部の通過のためにスプールから解かれる。工程(a)において、5m以上、好適には10m以上、より好適には25m以上、より好適には50m以上、特には100m以上の長さの管のスエージングが行われてもよい。開口部の下流において、圧縮されたまたはスエージングが行われた管はキャリア上に支持されてよく、例えば、スプール(など)の周囲に巻かれてよい。
【0032】
工程(b)では、圧縮された構成要素は、受部材を係合するように操作され、受部材内の所定の場所に配置されてよい。適切には、選択された構成要素に所定の位置へのアクセスを提供するために受部材が上述のような開口部を有するとき、圧縮された構成要素は開口部を通じて所定の位置へ移動される。工程(b)において、好適には工程(b)の全体を通じて、圧縮された構成要素の温度は第1の重合体のTgより高く上昇しない。したがって、適切には、圧縮された構成要素は、固定された配置にあるか、その寸法、形状もしくはその両方が拡大、変化もしくはその両方を示さないか、またはその両方であるとき、配置されてよい。
【0033】
工程(c)では、圧縮された構成要素は、好適には、選択された構成要素の形状、寸法またはその両方へ向かって膨張して戻る。好適には、受部材内にしっかりと適合するように膨張する。
【0034】
工程(c)において、圧縮された構成要素の置かれ得る条件は、温度上昇および圧力印加の一方又は両方であってよい。温度が上昇される場合、10℃以上、20℃以上、30℃以上または40℃以上だけ上昇されてよい。この温度は、適切には、第1の重合体のTgより50℃を超えては上昇されない。圧力が加えられる場合、約1.379MPa(200psi)以上、適切には約3.447MPa(500psi)以上、好適には約5.171MPa(750psi)以上が用いられてよい。用いられる圧力は、約34.47MPa(5000psi)未満、好適には約17.24MPa(2500psi)未満であってよい。
【0035】
一般には、工程(c)における第1の重合体のTgに対して温度が低いほど、圧縮された構成要素を適切に膨張させるために必要となり得る圧力は高くなる。第1の重合体のTgまで(またはそれを超えて)温度が上昇される場合、上述のように圧力を加える必要がない場合がある。
【0036】
工程(c)において温度が上昇されるとき、好適には、構成要素に対し内部にまたは外部に熱を向けるために、加熱手段が提供される。適切には、加熱手段は、構成要素内の一定の位置、例えば、構成要素の空隙から、圧縮された構成要素へ熱を向けるように配置さ
れている。構成要素が管であるとき、加熱手段は、管内において内部に熱を向けるように管内に配置されてよい。適切には、加熱手段は加熱された流体を含む。
【0037】
工程(c)において圧力が上昇される場合、好適には圧力印加手段が提供され、適切には、選択された構成要素が最初に圧縮された方向の反対の方向に、圧縮された構成要素に対する圧力を向けるように配置される。この圧力印加手段は、構成要素内の一定の位置、例えば、構成要素の空隙から、圧力を印加してもよい。構成要素が管であるとき、圧力印加手段は、管内の位置から外側へ圧力を向けるように管内に配置されてよい。適切には、圧力印加手段は流体を含む。
【0038】
同じ流体が、構成要素、例えば、管に、加熱および加圧の両方を行うために用いられてもよい。
一般には、工程(a)において構成要素がその弾性限界(降伏点)を越えていない場合、工程(c)において膨張を起こさせるには熱のみで充分である。この場合、第1の重合体のTgまたはTg付近の温度まで構成要素を昇温させることによって、弾性的に凍結された残留応力を回復させ、構成要素を膨張させることが可能となる。
【0039】
永久歪みが生じた場合、すなわち、工程(a)において材料の降伏応力を超えた場合、工程(c)において構成要素の膨張を起こさせるには加熱および加圧の両方が必要となり得る。膨張は回復可能な任意の残留応力に基づいており、それを確実に得るために、材料に充分に高い応力を生成する。重合体の降伏応力は温度の関数であり、一般に温度が上昇するにつれて降伏応力は減少する。したがって、膨張を起こさせるのに必要な圧力は、構成要素の温度とその環境との関数である。
【0040】
圧縮された構成要素が環状の断面を有する管であるとき、工程(c)において膨張を生じるのに必要な圧力は、P=2SH/Dの式から推定可能である。ここで、P=膨張を起こさせるための推定圧力(Pa)、D=管の外径(m)、H=壁厚(m)、S=膨張実施温度における材料の降伏応力(Pa)である。
【0041】
これらの環境の下では、膨張による任意の変形および降伏には、回復可能な弾性変形の要素が含まれる。したがって、構成要素がその膨張した寸法を確実に保持するために、この回復可能な弾性変形が減衰することを可能とするため、膨張過程に続く一定の期間、圧力および温度を保持することが必要となる。圧力および温度の保持が必要な期間は、構成要素の温度およびその環境に応じて異なる。温度が高いほど、必要な期間は短い。第1の重合体の温度がTgより高い場合、必要な時間は、材料がそのTg未満にある場合に必要な時間より非常に短い。
【0042】
したがって、圧縮された構成要素が管であるとき、好適には、この管には、P=2SH/Dの式を用いて必要であると推定される圧力の80%(好適には90%以上、より好適には95%以上、特には100%以上)〜150%である内部圧力が加えられる。ここで、P,D,H,Sは上述の通りである。一般には、上述の必要であると推定される圧力が高いほど、膨張速度は速くなる。
【0043】
圧縮された構成要素は、工程(c)においてこの条件に置かれた後、受部材における所定の位置から圧縮された構成要素が除去されるには大き過ぎるように、膨張してよい。例えば、所定の位置へのアクセスを提供する開口部を受部材が備えるとき、工程(c)の後、構成要素は、開口部から除去されるには大き過ぎる。方法が、受部材の第1の位置と第2位置との間に圧縮された構成要素を取り付ける工程を含むとき(ここで、第1の位置と第2の位置との間の距離は、上述のように選択された構成要素の第1の表面と第2の表面との間の距離未満である)、好適には、工程(c)において、第1の表面と第2の表面と
の間の距離は増大されるので、それらの表面は、受部材の第1の位置および第2の位置のより近くに移動する(好適には接する)。工程(c)における第1の表面と第2の表面との間の距離の膨張%は、5%以上、好適には10%以上である。工程(c)の後の第1の表面と第2の表面との間の距離は、工程(a)において圧縮された選択された構成要素におけるそれらの表面の間の距離未満である場合がある。しかしながら、この距離がより大きいことも可能である。すなわち、工程(c)における膨張後の構成要素が選択された構成要素における対応する寸法より大きな寸法を有するような膨張が可能である。
【0044】
圧縮された構成要素が管であるとき、工程(c)において製造された膨張した管の外径に対する工程(a)において製造された圧縮された管の外径の比は、0.8以上、好適には0.85以上であってよい。この比は0.95未満であってよい。
【0045】
圧縮された構成要素が管であるとき、工程(c)において製造された膨張した管の外径に対する工程(a)における圧縮前の選択された管の外径の比は、0.9〜1.1の範囲、好適には0.9〜1の範囲にあってよい。
【0046】
第1の重合体は、110℃以上、適切には120℃以上、好適には130℃以上、より好適には140℃以上のTgを有してよい。
第1の重合体は、260℃未満、例えば、220℃未満または200℃未満のTgを有してよい。一部の場合、Tgは190℃未満、180℃未満または170℃未満であってよい。
【0047】
重合体材料における任意の重合体の最低のTgは、100℃以上、適切には110℃以上、好適には120℃以上、より好適には130℃以上、特には140℃以上であってよい。重合体材料における任意の重合体の最低のTgは、220℃未満、適切には200℃未満であってよい。190℃未満または180℃未満であってもよい。
【0048】
第1の重合体は、適切には0.06kNsm−2以上の溶融粘度(MV)を有し、好適には0.09kNsm−2以上、より好適には0.12kNsm−2以上、特には0.15kNsm−2以上のMVを有する。
【0049】
MVは、0.5×3.175mmの炭化タングステン製ダイを用い、剪断速度1000s−1、400℃で動作するキャピラリーレオメータ測定を用いて、適切には測定される。
【0050】
第1の重合体は、1.00kNsm−2未満、好適には0.5 kNsm−2未満のMVを有してよい。
第1の重合体は、0.09〜0.5kNsm−2の範囲、好適には0.14〜0.5kNsm−2の範囲のMVを有してよい。
【0051】
第1の重合体は、ASTM D790に則して測定される、40MPa以上、好適には60MPa以上、より好適には80MPa以上の引張強度を有してよい。引張強度は、好適には80〜110MPaの範囲、より好適には80〜100MPaの範囲にある。
【0052】
第1の重合体は、ASTM D790に則して測定される、145MPa以上の曲げ強度を有してよい。曲げ強度は、好適には145〜180MPaの範囲、より好適には145〜165MPaの範囲にある。
【0053】
第1の重合体は、ASTM D790に則して測定される、2GPa以上、好適には3GPa以上、より好適には3.5GPa以上の曲げ弾性率を有してよい。曲げ弾性率は、
好適には3.5〜4.5GPaの範囲、より好適には3.5〜4.1GPaの範囲にある。
【0054】
重合体材料は、ASTM D790に則して測定される、20MPa以上、好適には60MPa以上、より好適には80MPa以上の引張強度を有してよい。引張強度は、好適には80〜110MPaの範囲、より好適には80〜100MPaの範囲にある。
【0055】
重合体材料は、ASTM D790に則して測定される、50MPa以上、好適には100MPa以上、より好適には145MPa以上の曲げ強度を有してよい。曲げ強度は、好適には145〜180MPaの範囲、より好適には145〜164MPaの範囲にある。
【0056】
重合体材料は、ASTM D790に則して測定される、1GPa以上、適切には2GPa以上、好適には3GPa以上、より好適には3.5GPa以上の曲げ弾性率を有してよい。曲げ弾性率は、好適には3.5〜4.5GPaの範囲、より好適には3.5〜4.1GPaの範囲にある。
【0057】
受部材は、形状において、好適には、取り付けられる選択された構成要素の形状に少なくとも部分的に対応する形状を有する。選択された構成要素が管を含むとき、受部材は管と同じ断面形状を有してよく、好適には円形の断面を有する。
【0058】
好適には、第1の重合体は次式の部位のうちの1つ以上を有する。
【0059】
【化1】

ここで、単位構造I,II,IIIのフェニル部位は独立に随意で置換され、随意で架橋され、m,r,s,t,v,w,およびzは独立に0または正の整数を表し、EおよびE
’は独立に酸素もしくは硫黄の原子または直接の結合を表し、Gは酸素もしくは硫黄の原子、直接の結合または−O−Ph−O−部位を表し、Phはフェニル基を表し、Arは、次式の部位(i)**,(i)〜(vi)のうちの1つから選択され、そのフェニル部位のうちの1つ以上を介して隣接部位へ結合されている。
【0060】
【化2】

本明細書では特に述べない限り、フェニル部位は結合されている部位に対して1,4−結合を有する。
【0061】
(i)では、中間のフェニル基は、1,4−置換されても、1,3−置換されてもよい。1,4−置換が好適である。
第1の重合体は、2つ以上の異なる種類の式Iの繰り返し単位を含んでもよく、2つ以上の異なる種類の式IIの繰り返し単位を含んでもよく、2つ以上の異なる種類の式IIIの繰り返し単位を含んでもよい。しかしながら、好適には、1種類の式I,IIまたはIIIの繰り返し単位のみが提供される。
【0062】
この部位I,IIおよびIIIは、適切には、繰り返し単位である。第1の重合体では、単位I,IIまたはIIIは、適切には、互いに結合されている。すなわち、単位I,IIおよびIIIの間に他の原子または基は結合されていない。
【0063】
単位I,IIおよびIIIのフェニル部位は、好適には、無置換である。フェニル部位は、好適には、架橋されていない。
wまたはzが0より大きい場合、式IIまたはIIIの繰り返し単位において、それぞれのフェニレン部位は独立に他の部位に対する1,4−結合または1,3−結合を有してよい。好適には、フェニレン部位は1,4−結合を有する。
【0064】
好適には、第1の重合体の重合鎖は、−S−部位を含まない。好適には、Gは直接の結合を表す。
適切には、「a」は第1の重合体における式Iの単位のモル%を表し(ここで、適切には各単位Iは同じである)、適切には、「b」は第1の重合体における式IIの単位のモル%を表し(ここで、適切には各単位IIは同じである)、「c」は第1の重合体における式IIIの単位のモル%を表す(ここで、適切には各単位IIIは同じである)。好適には、aは、45〜100の範囲、より好適には45〜55の範囲、特には48〜52の範囲である。好適には、bおよびcの合計は、0〜55の範囲、より好適には45〜55の範囲、特には48〜52の範囲である。好適には、bおよびcの合計に対するaの比は0.9〜1.1の範囲であり、より好適には、ほぼ約1である。適切には、a,b,cの合計は90以上、好適には95以上、より好適には99以上、特には、ほぼ100である。好適には、第1の重合体は本質的に部位I,IIまたはIIIからなる。
【0065】
第1の重合体は、次の一般式の繰り返し単位を有するホモ重合体であってもよく、
【0066】
【化3】

次の一般式の繰り返し単位を有するホモ重合体であってもよく、
【0067】
【化4】

IV、Vの一方または両方の2つ以上の異なる単位からなるランダム共重合体またはブロック共重合体であってもよい。ここで、A,B,C,Dは独立に0または1を表し、E,E’,G,Ar,m,r,s,t,v,w,zは、本明細書のいずれかの記載の通りである。
【0068】
上述の単位IVまたはVを含む第1の重合体の代替として、第1の重合体は次の一般式の繰り返し単位を有するホモ重合体であってもよく、
【0069】
【化5】

次の一般式の繰り返し単位を有するホモ重合体であってもよく、
【0070】
【化6】

IV、Vの一方または両方の2つ以上の異なる単位からなるランダム共重合体またはブロック共重合体であってもよい。ここで、A,B,C,Dは独立に0または1を表し、E,E’,G,Ar,m,r,s,t,v,w,zは、本明細書のいずれかの記載の通りである。
【0071】
好適には、mは、0〜3の範囲、より好適には0〜2の範囲、特には0〜1の範囲である。好適には、rは、0〜3の範囲、より好適には0〜2の範囲、特には0〜1の範囲である。好適には、tは、0〜3の範囲、より好適には0〜2の範囲、特には0〜1の範囲である。好適には、sは0または1である。好適には、vは0または1である。好適には、wは0または1である。好適には、zは0または1である。
【0072】
好適には、第1の重合体は一般式IVの繰り返し単位を有するホモ重合体である。
好適には、Arは次の部位(vii)〜(xiii)および(xi)**から選択される。
【0073】
【化7】

(vii)では、中間のフェニル基は、1,4−置換されても、1,3−置換されてもよい。1,4−置換が好適である。
【0074】
好適には、(xi)は、1,2−、1,3−または1,5−部位から選択され、(xii)は、1,6−、2,3−、2,6−または2,7−部位から選択される。
適切な部位Arは、部位(i),(ii),(iii),(iv)であり、これらのうちで部位(i),(ii),(iv)が好適である。他の好適な部位Arは、部位(vii),(viii),(ix),(x)であり、これらのうちで部位(vii),(viii),(x)が特に好適である。
【0075】
特に好適な種類の第1の重合体は、本質的にフェニル部位と、ケトン部位およびエーテル部位の一方または両方とからなる重合体(または共重合体)である。すなわち、好適な種類では、第1の高分子材料は、−S−,−SO−またはフェニル基以外の芳香族基を含む繰り返し単位を含まない。記載の種類の好適な第1の重合体には、次のものが含まれ
る。
【0076】
(a)本質的に化学式IVの単位からなる重合体。ここで、Arは部位(iv)を表し、EおよびE’は酸素原子を表し、mは0を表し、wは1を表し、Gは直接の結合を表し、sは0を表し、AおよびBは1を表す(すなわち、ポリエーテルエーテルケトン)。
【0077】
(b)本質的に化学式IVの単位からなる重合体。ここで、Eは酸素原子を表し、E’は直接の結合を表し、Arは構造(i)の部位を表し、mは0を表し、Aは1を表し、Bは0を表す(すなわち、ポリエーテルケトン)。
【0078】
(c)本質的に化学式IVの単位からなる重合体。ここで、Eは酸素原子を表し、Arは部位(i)を表し、mは0を表し、E’は直接の結合を表し、Aは1を表し、Bは0を表す(すなわち、ポリエーテルケトンケトン)。
【0079】
(d)本質的に化学式IVの単位からなる重合体。ここで、Arは部位(i)を表し、EおよびE’は酸素原子を表し、Gは直接の結合を表し、mは0を表し、wは1を表し、rは0を表し、sは1を表し、AおよびBは1を表す(すなわち、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン)。
【0080】
(e)本質的に化学式IVの単位からなる重合体。ここで、Arは部位(iv)を表し、EおよびE’は酸素原子を表し、Gは直接の結合を表し、mは0を表し、wは0を表し、s,r,A,Bは1を表す(すなわち、ポリエーテルエーテルケトンケトン)。
【0081】
(f)化学式IVの単位を含む重合体。ここで、Arは部位(iv)を表し、EおよびE’は酸素原子を表し、mは1を表し、wは1を表し、Aは1を表し、Bは1を表し、r,sは0を表し、Gは直接の結合を表す(すなわち、ポリエーテル−ジフェニル−エーテル−フェニル−ケトン−フェニル−)。
【0082】
第1の重合体は非晶性であってもよく、半結晶性であってもよい。非晶性の重合体は、例えば、使用時に構成要素が苛酷な化学的環境にさらされない場合に用いられ得る。
第1の重合体は好適には半結晶性である。重合体における結晶化度および範囲は、好適には、例えば、ブランデル(Blundell)およびオズボーン(Osborn)によって記載されるように(Polymer、1983年、第24巻、p.953)、広角X線回折(広角X線散乱、すなわち、WAXSとも呼ばれる)によって測定される。これに代えて、結晶化度は示差走査熱量測定(DSC)によって評価されてもよい。
【0083】
第1の重合体における結晶化度は、1%以上、適切には3%以上、好適には5%以上、より好適には10%以上であってよい。特に好適な実施形態では、結晶化度は30%より高く、より好適には40%より高く、特には45%より高くてよい。
【0084】
第1の重合体(結晶の場合)における融解吸熱(Tm)の主ピークは、300℃以上であってよい。
第1の重合体は、上述において規定した単位(a)〜(f)のうちの1つから本質的になってよい。これに代えて、第1の重合体は、上述において規定した(a)〜(f)から選択される2つ以上の単位を含む共重合体を含んでよい。好適な共重合体は単位(a)を含む。例えば、共重合体は単位(a)および(f)を含んでもよく、または、単位(a)および(e)を含んでもよい。
【0085】
第1の重合体は、好適には次式(XX)の繰り返し単位を含み、より好適には本質的に次式(XX)の繰り返し単位からなる。
【0086】
【化8】

ここで、t1,w1は独立に0または1を表し、v1は0,1または2を表す。好適な重合体材料は、この繰り返し単位を含み、ここで、t1=1,v1=0およびw1=0であるか、t1=0,v1=0およびw1=0であるか、t1=0,w1=1,v1=2であるか、またはt1=0,v1=1およびw1=0である。より好適には、t1=1,v1=0およびw1=0であるか、またはt1=0,v1=0およびw1=0である。最も好適には、t1=1,v1=0およびw1=0である。
【0087】
好適な実施形態では、第1の重合体は、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトンおよびポリエーテルケトンケトンから選択される。より好適な一実施形態では、重合体材料はポリエーテルケトンおよびポリエーテルエーテルケトンから選択される。特に好適な一実施形態では、重合体材料はポリエーテルエーテルケトンである。
【0088】
重合体材料は重合体のブレンドを含んでよく、このブレンドは第1の重合体および第2の重合体を含む。
第2の重合体は第1の重合体のTgより高いTgを有してもよく、第1の重合体のTgより低いTgを有してもよい。
【0089】
第2の重合体は、上述において第1の重合体について記載した任意の種類のまたは特定の重合体の任意の特徴を有し、また、それらの重合体から選択されてよい。第2の重合体は、適切には、第1の重合体と比較して化学的に異なっている。
【0090】
第2の重合体は、重合体材料の物性が、重合体材料における第1の重合体の存在のみによる物性とは異なるように選択されてよい。例えば、第1の重合体によって形成される連続相における別個の相として第2の重合体が分散されるよう、第1の重合体が第2の重合体とブレンドされる場合、重合体材料において第1の重合体の多くの物性(例えば、耐溶剤性など)がほぼ保持される。しかしながら、第2の重合体の存在は他の物性に影響を与え得る。例えば、第2の重合体は、第1の重合体、例えば、PEEKのマトリクス内に分散された、フッ素重合体(例えば、PTFE)であり得る。フッ素重合体によって、選択された構成要素(例えば、管)の表面における摩擦係数が減少され、受部材における取り付けが容易となる場合がある。しかしながら、記載のように材料のTgおよび重合体材料の膨張する能力は、第1の重合体単独のものに類似する場合がある。
【0091】
一方、第2の重合体を用いると、重合体材料の最低のTgは、第1の重合体単独のTgを超えて上昇することがある。例として、ULTEM CRS5001(商標)などのポリエーテルイミドをポリエーテルエーテルケトン(Tg=143℃)と、ポリエーテルエーテルケトンに対するポリエーテルイミドの比で約0.4未満でブレンドし、ポリエーテルエーテルケトンによって形成された連続相に分散したイミドを含む非相溶性ブレンドを生成することが可能である。この場合、ブレンドは2つのTgを有し、低い方のTgは143℃よりも充分高い。
【0092】
第2の重合体は、それが第1の重合体より安価であり、したがって重合体材料をより安
価に調製できることによって、選択されてよい。
例として、第2の重合体は約220℃のTgを有するポリエーテルスルホンであり、第1の重合体はやはりポリエーテルエーテルケトン(Tg=143℃)であり得る。ポリエーテルエーテルケトンに対するスルホンの比で約0.4未満でポリエーテルエーテルケトンの連続相に分散されたポリエーテルスルホンの非相溶性のブレンドを形成することによって、良好な耐化学薬品性を有し、本明細書に記載の方法において使用可能であるとともに、ポリエーテルエーテルケトンのみからなる重合体材料より安価であり得る、重合体材料を製造することができる。この材料のTgは約143℃である。
【0093】
本明細書の記載として有用であり得る非相溶性ブレンドの例は(3つの重合体のブレンドを含め)、国際公開第2002/14404号パンフレット、欧州特許第211604号明細書、米国特許第4895913号明細書および米国特許第4624997号明細書に記載されている。一部の場合、3つ以上の重合体のブレンドが用いられ得る。一部の場合、米国特許第5110880号明細書に記載されているように、単一のTgを有する相溶性の重合体ブレンドが用いられてよい。
【0094】
第1の重合体は、重合体材料における1つ以上の熱可塑性重合体の総量の60wt%以上、適切には70wt%以上、好適には80wt%以上、より好適には90wt%以上、特には95wt%以上を構成してよい。好適には、実質的に、重合体材料における唯一の熱可塑性重合体は第1の重合体である。
【0095】
重合体材料が第2の重合体を含むとき、好適には、重合体材料は、30wt%未満、好適には25wt%未満、より好適には20wt%未満の第2の重合体を含む。
重合体材料はフィラー手段を含み得る。
【0096】
フィラー手段は、繊維フィラーまたは非繊維フィラーを含んでよい。フィラー手段は、繊維フィラーおよび非繊維フィラーの両方を含んでよい。
繊維フィラーは連続的であってもよく、不連続であってもよい。好適な実施形態では、繊維フィラーは不連続である。
【0097】
繊維フィラーは、無機繊維材料、アラミド繊維などの非溶融および高融点の有機繊維材料、ならびに炭素繊維から選択されてよい。
繊維フィラーは、ガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素繊維、ボロン繊維、フッ素樹脂繊維およびチタン酸カリウム繊維から選択されてよい。好適な繊維フィラーはガラス繊維および炭素繊維である。
【0098】
繊維フィラーはナノ繊維を含んでよい。
非繊維フィラーは、マイカ、シリカ、タルク、アルミナ、カオリン、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸化物、フェライト、クレイ、ガラス粉末、亜鉛酸化物、炭酸ニッケル、鉄酸化物、石英粉末、炭酸マグネシウム、フッ素樹脂、グラファイト、炭素粉末、ナノチューブおよび硫酸バリウムから選択されてよい。非繊維フィラーは、粉末またはフレーク状粒子の形態で導入されてよい。
【0099】
好適には、フィラー手段は、ガラス繊維、炭素繊維、カーボンブラックおよびフッ素樹脂から選択される1つ以上のフィラーを含む。より好適には、フィラー手段は、ガラス繊維または炭素繊維を含み、特には不連続な、例えば、チョップドガラス繊維またはチョップド炭素繊維を含む。
【0100】
適切には、重合体材料におけるフィラー手段の総量は、40%未満、好適には30wt
%未満である。好適には、重合体材料は実質的にフィラー手段を含まない。
重合体材料には、次のものが含まれてよい。
(i)70〜100wt%の1つ以上の熱可塑性重合体、および、
(ii)0〜40wt%(適切には0〜30wt%、好適には0〜20wt%、より好適には0〜10wt%、特には0〜5wt%)のフィラー手段。
【0101】
重合体材料には、次のものが含まれてよい。
(i)70〜100wt%の第1の重合体、好適には上述の式(XX)の重合体、
(ii)0〜30wt%の第2の重合体、
(iii)0〜20wt%のフィラー手段、
(iv)0〜10wt%の他の添加剤。これは例えば、他の重合体、加工助剤、着色剤から選択されてよい。
【0102】
適切には、重合体材料は、80wt%以上、好適には90wt%以上、より好適には95wt%以上、特には99wt%以上の第1の重合体、特には、上述の式(XX)の重合体を含む。
【0103】
本発明の第2の態様では、選択された構成要素を受部材内に取り付ける方法を提供する。ここで、選択された構成要素は、受部材内の所定の位置に取り付けられるには大き過ぎ、選択された構成要素は、上述の部位I,IIまたはIIIを含む第1の重合体を含む重合体材料を含む。この方法は、
(a)選択された構成要素を圧縮することによって、圧縮された構成要素を製造する工程と、
(b)圧縮された構成要素を受部材内のその所定の場所に配置する工程と、
(c)圧縮された構成要素を圧縮された構成要素が膨張する条件に置く工程と、を含む。
【0104】
第2の態様の第1の重合体は、必要な変更を加えて、第1の態様の第1の重合体の任意の特徴を有してよい。
第2の態様の重合体材料は、必要な変更を加えて、第1の態様の重合体材料の任意の特徴を有してよい。
【0105】
第2の態様の工程(a)、(b)または(c)は、必要な変更を加えて、第1の態様の工程(a)、(b)または(c)の任意の特徴を有してよい。
第2の態様の第1の重合体は、好適には、式(XX)である。好適には、ポリエーテルエーテルケトンを含む。
【0106】
本発明の第3の態様では、第1または第2の態様に記載の受部材においてその所定の位置に取り付けられた、第1または第2の態様に記載の選択された構成要素を含む組立品を提供する。
【0107】
本発明の第4の態様では、本明細書に記載の方法により製造された圧縮された構成要素を提供する。
圧縮された構成要素、例えば、管は、次の技術のうちの1つ以上を用いて押し出された(しかし、圧縮されていない)管などの構成要素と区別され得る。
・構成要素上の外部的な印の視覚的な観察。
・サンプルのアニール処理。スエージング処理は、径方向の収縮に加え、幾らかの軸方向への拡張を生じる。一般に、押し出された管は、押出処理による残留応力のため、(Tg以上での)アニール処理時に軸方向および径方向に収縮することが期待される。スエージングの行われた管では、スエージング処理中に降伏点を超えた場合であっても、軸方向には少し収縮するが、径方向には膨張する。Tg未満では寸法の減少が凍結されるという事
実は、この技術によって評価が可能であることを意味している。
・ラマン分光法を用いて表面(外部および内部)を分析し、構成要素における重合体の応力状態を決定してもよい。
【0108】
本発明は、本明細書に記載の第1の重合体を含む圧縮された構成要素を含む。圧縮された構成要素は、好適には、管の形態であり、好適には参照した式XXの重合体を含む。
本発明は、さらに、キャリア上に圧縮された構成要素を含む組立品も含む。圧縮された構成要素は、好適には、管であり、組立品は適切にはキャリアの周囲に巻かれた管を含む。キャリアはスプールであってよく、管はスプールの周囲に巻かれてよい。管の長さは、5m以上、好適には10m以上、より好適には20m以上、特には50m以上であってよい。この長さは500m未満であってよい。
【0109】
本発明の第5の態様では、100℃以上のガラス転移温度(Tg)を有する第1の重合体を含むか、上述の部位I,IIまたはIIIを含むか、またはその両方である重合体材料を含む選択された構成要素から、圧縮された構成要素を製造する方法を提供する。この方法は、選択された構成要素を圧縮することによって、圧縮された構成要素を製造する工程を含む。
【0110】
本発明は組立品を製造する方法を含む。この方法は、圧縮された構成要素を上述のように巻く工程、記載の方法により生産されたときには、キャリア、例えば、スプールの周囲に巻く工程、またはその両方を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0111】
本明細書に記載の任意の発明または実施形態の任意の態様の任意の特徴は、必要な変更を加えて、本明細書に記載の他の任意の発明または実施形態の任意の態様の任意の特徴と組み合わされてよい。
【0112】
ここで、添付の図面を参照して、例として、本発明の特定の実施形態について記載する。
以降では、次を参照する。VICTREX(登録商標)PEEK重合体は、英国、ソーントン・クリブリーズ(Thornton Cleveleys)のVictrex Plcから入手されるポリエーテルエーテルケトンを指す。
【0113】
本明細書に記載の重合体のガラス転移温度(Tg)は、次の手順1にしたがって測定できる。
手順1
重合体のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC)を用いて、10mg±10マイクログラムの重合体の粉末試料を、流量40ml/minの窒素下で、TA Instruments DSC Q100により試験することによって決定できる。
【0114】
走査の手順は次のとおりである。
工程1 以前の熱履歴を消去するために30℃から450℃まで20℃/minでサンプルを加熱することによって、予備熱サイクルの実行および記録を行う。
工程2 2分間保持する。
工程3 30℃まで10℃/minで冷却し、5分間保持する。
工程4 20℃/minで30℃から450℃まで加熱し、Tgを記録する。
【0115】
得られる曲線において、Tgの発現は、転移前のベースラインに沿って引かれた線と転移中に得られる最大勾配に沿って引かれた線との交点として得られる。
ここで本発明の実施形態について記載する。
【0116】
一般には、ポリエーテルエーテルケトンから製造された中空の構成要素は、開口部に取り付けられるように寸法が減少され得る。また続いて、構成要素は、開口部を充填するように、開口部を形成する壁に接するように、またはその両方であるように、膨張させられ得る。したがって、構成要素は、他の場合には容易に開口部内に取り付けられることは可能でないが、開口部内に取り付けられ、固定されることが可能である。
【0117】
VICTREX PEEK重合体から押出によって製造される長さの長い管は、受部材の管(図示せず)内に取り付けられることが可能であるように、その外径が減少されてもよい。図1には、管のスエージングを行う(すなわち、直径を減少させる)ための装置を通じて通過されるときの、VICTREX PEEK重合体から製造されたライナー管2の一部分を示す。ライナー管2は、ダイ4の通過前には外径Aを有し、ダイ4の通過後には外径Cを有する。
ダイ4は、図示しない手段によって、所定の場所に保持される。ダイ4は、最初に管2を受け入れるための比較的広い口を形成するために、ダイ4を通じて管2の進行方向5に内向きのテーパを有する。この口は、ダイの最小径Bを規定するように狭まっている。ダイ4の上流には、反対に回転する1対のフィードローラ6が存在し、上流には、4つのアイドラーローラ8が存在する。ローラ8は、管2がフィードローラ6によってダイ4まで運ばれるように、管2を支持する。アイドラーローラの上流には長さの非常に長い管(図示せず)が存在し、これはスプール(など)の上に乗せられていてもよい。ダイ4の下流には、ダイ4を通じて管が通過すること容易とするための、さらなるローラ10が存在する。使用時には、管2はスプールから徐々に解かれ、ダイ4を通されて、このとき、直径が直径Bまで減少する。管は、ダイから出て来た後、直径Cを有する。直径BおよびCは、ほぼ等しいが、ダイの通過後に管がわずかに緩和する場合、Cが直径Bよりわずかに大きくなり得る。いずれの場合にも、直径Cは直径Aより小さく、例えば、約10%だけ小さい。
【0118】
管2は、ダイの通過前または通過中に外部の加熱手段にさらされる必要はなく、また、ダイの通過後に冷却手段にさらされる必要もない。したがって、管の処置は周囲温度にて実施されてよい。
【0119】
VICTREX PEEK重合体のガラス転移温度は143℃である。記載のように製造される直径の減少された管がガラス転移温度付近の温度まで加熱されない限り、かつ、管が相当な内部圧力にさらされない限り、管は、実質的に無限に、また確実にその製造後の数日間また数週間、その減少された直径Cのままである。したがって、直径の減少された管は工場で製造されてよく、それが使用される場所へ輸送される前に、スプールまたは他のキャリアに巻かれてよい。
【0120】
直径の減少された管を用いて、別の管、例えば、摩損または腐食した金属管の裏打ちを行うことができる。この金属管は、化学プラントにおける流体供給管またはガス本管などであり得る。使用時には、裏打ちされる管(以下、「受管」と呼ぶ)は、約Aの内径を有してよい。すなわち、受管の内径は、ダイ4の通過による減少前の管2の外径Aとほぼ同じであってよい。したがって、減少前には、管2は受管内に適合せず、減少後、管2が外径Cを有すると、受管に滑り込むことができる。この工程は、適切には、周囲温度で実施される。受管内に配置されたとき、管2の外壁と受管の内壁との間にわずかな間隙があってもよい。
【0121】
所定の場所に着くと、管2は膨張させられ、その外壁が受管の内壁に対して押し付けられて、管2は受管内の締まりばめとなる。膨張の手段は場合毎に選択されてよく、管2が最初に圧縮された条件、その壁厚および直径、膨張の完了に利用可能な時間、および管を
加熱する手段、例えば、内部から管を加熱するための手段の利用可能性に応じて異なってよい。様々な膨張過程は次のようであり得る。
【0122】
(i)スエージング中に管2がその弾性限界(降伏点)を越えて圧縮されなかったとき、膨張は熱のみの使用によって行われ得る。したがって、管の温度をそのTg以上まで上昇させるために熱が加えられてよい(管を加圧するための手段は存在しない)。TgまたはTg付近で、管の弾性的に凍結された応力は回復可能であり、管が膨張する。
【0123】
(ii)圧縮中に管2の永久歪みが生じたとき(すなわち、圧縮中にVICTREX PEEK重合体の降伏応力を超えたとき)、膨張を起こすために熱および圧力が用いられ得る。
【0124】
必要な圧力は、P=2SH/Dの式によって与えられる。ここで、P=膨張を起こさせるための推定圧力(Pa)、D=管の外径(m)、H=壁厚(m)、S=関連の温度における材料の降伏応力(Pa)である。
【0125】
一例として、壁厚5mm、外径100mmのポリエーテルエーテルケトン管を膨張させるのに必要な圧力は、室温で12.5MPa、100℃で7MPa、150℃で4.5MPaである。
【0126】
ライナー管へ熱または圧力を加える簡便な手段は、加熱または圧力調節された流体(例えば、過熱蒸気)の使用であり、管の中へ投入され得る。ライナー管を膨張させるのに熱のみが必要であり、受管が金属である場合、ライナー管の外側が適切な手段によって加熱されてよく、ライナー管へ熱が伝達される。
【0127】
VICTREX PEEK重合体は、優れた物理的・化学的性質を有する高機能熱可塑性プラスチック材料であるが、比較的高価である。機能を犠牲にし過ぎることなく、記載の使用におけるライナー管の費用を削減するため、VICTREX PEEK重合体を他の材料、例えば、より安価な熱可塑性プラスチック材料とブレンドすることができる。VICTREX PEEK重合体は、30wt%までの非相溶性の第2の重合体(ポリエーテルスルホン(例えば、Ultrason(登録商標)E3010(Ex Basf)など)など)とブレンドされてよい。ブレンドされた材料は、VICTREX PEEK重合体のマトリクスと、そこに小粒子として分散された第2の重合体とを含む。VICTREX PEEK重合体がマトリクスを形成するので、本明細書に記載のように圧縮され膨張することを可能とするTgおよび他の物理的性質など、ブレンドの物性は、マトリクス重合体の物性に類似する。
【0128】
これに代えて、VICTREX PEEK重合体が、相溶性ブレンドを形成する30wt%までの別の重合体(米国特許第5110880号明細書に記載のポリエーテルイミドなど)とブレンドされることも可能である。この場合、ブレンドは、Tgなど、ブレンドの複数の構成要素の中間の物性を有し得る。これによって、圧縮後の膨張に、重合体材料の抵抗を増大させる手段が提供され得る。これは、ライナー管(または他の圧縮された構成要素)がその減少された状態にあるときに高温(または高圧)環境へ導入される場合、有用であり得る。膨張に対する追加の抵抗によって、ライナー管(または他のコンパウンド)が所定の場所に無事に取り付けられるまで、膨張を遅延させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】管のスエージングを行う(すなわち、直径を減少させる)ために用いられる装置を部分的には断面により示す概略図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受部材に構成要素を取り付ける方法であって、
(a)選択された構成要素を圧縮することによって、圧縮された構成要素を製造する工程と、前記選択された構成要素は重合体材料を含み、前記重合体材料は100℃以上のガラス転移温度(Tg)を有する第1の重合体を含むことと、
または
(a)重合体材料を含む圧縮された構成要素を選択する工程と、前記重合体材料は100℃以上のガラス転移温度(Tg)を有する第1の重合体を含むことと、
のいずれかと、
(b)圧縮された構成要素を受部材内の所定の場所に配置する工程、
および
(c)圧縮された構成要素を圧縮された構成要素が膨張する条件に置く工程、
との組み合わせからなる方法。
【請求項2】
前記選択された構成要素または前記圧縮された構成要素は管を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
圧縮のために選択される管の直径に対する壁厚の比は0.01以上かつ0.06未満である請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記選択された構成要素は、前記第1の重合体のTgより20℃以上低い温度にある状態において、構成要素を圧縮して前記圧縮された構成要素を製造するための圧縮手段にさらされる請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
工程(a)における圧縮の後、かつ、工程(b)の前に、前記圧縮された構成要素は10℃以上かつ50℃未満の温度にさらされる請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
工程(a)と(b)との間において、前記圧縮された構成要素が膨張するのを制限するために前記圧縮された構成要素へ外力が加えられることはない請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
工程(b)の全体を通じて、圧縮された構成要素の温度は前記第1の重合体のTg付近に上昇しない請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
工程(c)において、圧縮された構成要素は温度上昇および圧力印加の一方又は両方を受ける請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記圧縮された構成要素は管であり、工程(c)において膨張した管の外径に対する工程(a)において製造された圧縮された管の外径の比は0.8以上である請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の重合体は120℃以上かつ260℃未満のTgを有する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の重合体は次式の部位のうちの1つ以上を有する請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【化1】

(ここで、単位構造I,II,IIIのフェニル部位は独立に随意で置換され、随意で架橋され、m,r,s,t,v,w,およびzは独立に0または正の整数を表し、EおよびE’は独立に酸素もしくは硫黄の原子または直接の結合を表し、Gは酸素もしくは硫黄の原子、直接の結合または−O−Ph−O−部位を表し、Phはフェニル基を表し、Arは、次式の部位(i)**,(i)〜(vi)のうちの1つから選択され、そのフェニル部位のうちの1つ以上を介して隣接部位へ結合されている)
【化2】

【請求項12】
前記第1の重合体は、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトンおよびポリエーテルケトンケトンから選択される請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の重合体はポリエーテルエーテルケトンである請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記重合体材料は、前記第1の重合体と第2の重合体とを含む重合体のブレンドである請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法により製造され、受部材において所定の位置に取り付けられた選択された構成要素を含む組立品。
【請求項16】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法により製造された圧縮された構成要素。
【請求項17】
キャリア上に請求項16に記載の圧縮された構成要素を含む組立品。

【図1】
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【公表番号】特表2009−505858(P2009−505858A)
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−527498(P2008−527498)
【出願日】平成18年8月14日(2006.8.14)
【国際出願番号】PCT/GB2006/003002
【国際公開番号】WO2007/023253
【国際公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(501097318)ビクトレックス マニュファクチャリング リミテッド (15)
【氏名又は名称原語表記】VICTREX MANUFACTURING LIMITED
【Fターム(参考)】