説明

ポートトランキングを使用するCATVシステムに関する広帯域DOCSIS

CMTSは、下り方向信号データの送信に使用される送信器にフレームを分配するフレーム分配器を備える。フレーム分配器は、CMにおけるフレームの適切な順序を保証するためにシーケンス番号を追加し、サービス品質の要求に従って伝送のスケジュールを作成する。各CMは、下り方向信号チャンネルで受信された全てのフレームを収集するフレーム収集器を備える。フレーム収集器は、全てのフレームの存在を確認し、それらを適切な順序に配置する。上り方向信号の広帯域DOCSISは、CMのフレーム分配器及びCMTSのフレーム収集器において同じように動作する。CMTSは、CMから帯域幅要求信号を受信すると共に、CMに、どの上り方向信号チャンネルを使用するかを指示し、複数のチャンネルでの同時伝送のための時刻を割り当てるUCD、MAP、ECEの各メッセージを送信することにより、上り方向信号広帯域DOCSIS伝送を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CATVシステムにおける広帯域DOCSISに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ケーブルモデム、及びDOCSIS標準は、ハイブリッドファイバ同軸(HFC)ケーブルテレビシステムを介したデジタルサービスの配信を可能な限り実行した。インターネットデータ、ビデオオンデマンドの映画、電話通信、インターネットを介した電話通信、双方向ゲーム、セキュリティカメラのデジタル写真のセキュリティサービスに対する上り方向信号配信、及び多数の他のアプリケーションに関するデジタルデータの配信が可能になっている。これらのサービスは、非常に有益で、他のものより相当価値がある。いくつかのサービスは、他のものより更に多くの帯域幅を必要とする。HFCシステム上のビデオオンデマンドは、多くによって未来のキラーアプリケーション(killer application)と考えられている。MPEGによって圧縮されるときでさえも、ビデオ及び映画は、多量の帯域幅を必要とすると共に、実質的にインターネットデータの配信より更に多くの帯域幅を必要とする。MPEG−2圧縮に関する一般的な経験則は、ビデオストリーム当たり3〜3.5[MB/s]である。38[MB/s]チャンネルを介した3.5[MB/s]ストリームの統計的多重化は、貧しい。加入者宅内機器あたりの速度を増加させると、統計的多重化を非常に改良することができる。これは顧客の利益にならないが、サービスプロバイダである、ケーブルモデム、及びケーブルモデム終端システムを購入するケーブルシステムオペレータにとって非常に有益である。
【0003】
ポートトランキング(port trunking)、またはリンク集合(link aggregation)と呼ばれる手法が、従来技術の電話、及び他のデータ通信システムにおいて使用された。HFCシステムの世界の外に、イーサネット(登録商標)を介したリンク集合のための“IEEE 802.3ad”、及び“RFC”1990年(http://www. faqs.org/rfcs/rfc1990.html)に説明された“Multilink-PPP”という、ポートトランキングに対する2つの関連した標準が存在する。これらの標準のどちらも、DOCSISに言及しないし、それらはDOCSISシステムに使用されない。これは、これらの標準の双方共がポイント・ツー・ポイント(point-to-point)リンクを必要とすると共に、DOCSISがポイント・ツー・マルチポイント(point-to-multipoint)リンクの環境だからである。発明者の知識に対して指定されたどこにも、ポートトランキングのポイント・ツー・マルチポイントバージョンは存在しない。
【0004】
HFCシステムは、マルチユーザによって共有されるので、従って各顧客の利用可能な帯域幅は無制限ではない。DOCSISの64値QAMチャンネルは、6メガヘルツ(MHz)の帯域幅、及び1秒間に27メガビット(MB/s)のペイロード容量を有している。256値QAM変調がDOCSISの更に進んだバージョンで使用されるが、しかし、それでもなお、それらのチャンネルは6[MHz]の帯域幅であり、そしてペイロード容量はわずか38[MB/s]である。ヨーロッパにおける64値QAMチャンネルは、帯域幅8[MHz]で38[Mb/s]のペイロード容量であり、そして256値QAMチャンネルは、51[MB/s]のペイロード容量を有している。各チャンネルは、それ自身の周波数スロットを有している。
【0005】
ペイロード容量は、その特定のチャンネルに同調される全てのケーブルモデム(CM)によって共有された、利用可能な全体の総計の帯域幅を表す。ペイロード容量は、同様に、適切な時に何時でも単一のCMに対して利用可能である最大のバーストレートを表す。いくらかのサービスは、これより更に多くのペイロード配信容量を必要とする。
【0006】
現在のDOCSISは、単に、ケーブルモデム終端システム(ヘッドエンド、またはCMTS)における複数のチャンネルの伝送を可能にすることによって、及びいくつかが利用可能なチャンネルのそれぞれに同調されるように、ケーブルモデムの集団を分割することによって、総計の容量の増加を提供するだけである。これは、CMの所定の集団の大きさを横断して総計した容量を増大させるが、しかし、1つのCMに対するバースト容量を全く増大させない。従って、その問題はまだ残ると共に、それは、データに関して高い需要を有する最も良い顧客にとって重大な問題である。
【0007】
DOCSISは、単一の下り方向信号(DS)チャンネルに同調されたCMを、負荷バランシングの目的のために別のDSチャンネルに同調するように導くためのメカニズムを備えている。しかし、この方法は、それが、新しいチャンネルに関して測定を実行するための他の誘因を待つと共に、新しいチャンネルに関する指定された測定ウィンドウの間、再度測定処理を実行するその受信器を再同調しているとき、その間CMがあらゆるデータを受信することができない数十ミリセカンドの時間を必要とする。(ここで、測定は、どのようにそれらがそれらのタイミング、周波数、位相、電力を調整すべきかを示すCMに対する下り方向信号メッセージを続いて送信すると共に、新しい上り方向信号の等化フィルタ係数の生成に使用するための上り方向信号の等化係数を含んでおり、これ以降単に“測定”と呼ばれることになる、DOCSISの測定と等化を意味する。)
【0008】
以下の3つの理由のためにCMに対するトラフィックレートを増加することが望ましい。“1.サービスのデータレートが時間の経過と共に上昇するので、接続されたCM全てで利用可能な平均データレートを増加するため。”、“2.単一のCMに対するバーストレートを増加するため。”、そして“3.チャンネルに関するデータトラフィックの統計的多重化のレベルを増加するため。”。
【0009】
現存するDOCSISプロトコルのみが、上記に記載された問題番号“1”を扱う。上記に記載された問題番号“2”及び問題番号“3”は、単に、単一のモデムに対して利用可能である瞬間的な帯域幅を増加することによって解決され得る。
【0010】
以下のような、単一の装置に対する容量を増大させる方法が2つだけある。“1.チャンネル当たりの容量を増大する。”、または“2.同時に複数のチャンネルに同調すると共に、それらの間で容量を分配する能力を有するケーブルモデムに対して利用可能なチャンネルの数を増加する。”。
【0011】
単一のCMに対する最大のバーストレートを増加するために、ブロードコム(Broadcom)社の技術者のような他の当業者が、ここに示されるアプローチ以外の他のアプローチを試みることによって、チャンネルの容量を増大させるというこの問題に取り組んでいる。一般的に、これらの他のアプローチは、物理階層技術を必要とする。これらの技術は、“シンボルレートを増加すること。”、“256値QAMから512値QAM、または1024値QAMに変更することによって、変調次数を増加すること。”、“既に最大能力で送信している固定帯域幅のチャンネルで更なるデータが送信されるときに、結果として生じるより多数のエラーを検出すると共に訂正することができるように、順方向誤り訂正(forward error correction:FEC)符号化を強化すること。”、または“場合により変調スキームを変更すること。”を含む。これらの技術の1つ以上は、ブロードコム社の製品において今使用中であるかもしれない。データ圧縮のような他のリンク階層技術が、同様に研究されつつある。
【0012】
512値QAM及び1024値QAMのような更に高密度の信号点配置(constellation)に変更することは、非常に静かなチャンネルと高い信号対雑音比(高品質のHFCシステム、及び良好な雑音抑圧)、またはペイロードデータストリームに付加された更に大きな数の誤り検出及び誤り訂正ビットによる順方向誤り訂正及びスループットの損失の高い程度を必要とする。高い信号対雑音比を有する静かなチャンネルは達成しにくいと共に、いくらかの更に古いシステムにおける高い十分なS/Nは達成することが不可能であるかもしれない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
これらの技術、またはアプローチの全ては、高い信号対雑音比のためにHFCシステムに課せられたスループットの損失、及び厳しい要求の他に、1つの共有された大変な欠点を有している。それらは下位互換性がなく、それは、これらの技術を考慮することによって設計されていない、HFCシステム上の全ての古い単一のDOCSISチャンネルのCMが旧式であることを示すと共に、CMTSの置換を要求することを意味する。ケーブルオペレータは、彼らの現存するCM及びCMTSの在庫に投資された数百万ドルを有していると共に、彼らは、その全てを交換するために、同様の量かそれ以上のお金を使用することを望まないので、これは、非常に大きい問題である。この特許出願以外では、出願人が承知している誰も、DOCSISシステムにおけるポートトランキングの使用に関して、開発もしくは提案のいずれもしなかった。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の教示によると、CMは、同時に複数のチャンネルを受信すると共に、それらのチャンネルを横断する容量を共有するように構成される。これは、明らかに従来技術のCMに対する、及びCMTSに対する変更を必要とするが、しかし、それは、システムがまだHFCシステム上にある更に古いCMと下位互換性を有するように、現存する従来技術のCMがまだ使用されることを可能にする。本発明の方法、及び装置は、チャンネルのポートトランキンググループ内の各チャンネルが完全なDOCSISチャンネルであるので、本質的に下位互換であると共に、同調された1チャンネルのみを受信することができる旧来のCMを備えることができる。
【0015】
CMTSは1つだけであるので、それに対する変更は、1つのCMを変更するためのコストに全ての顧客をサポートするのに必要とされる可能な限りの何千ものCMを掛けたコストほど高価ではない。CMのハードウェア変更コストだけが唯一のコストではない。同様に、それら全てがCMのハードウェア変更それ自体のコストを非常に越え得る、トラックを動かすコスト、及び労働者のコスト、及びあらゆる下取り/アップグレードプログラムのコストを含むサービスコールのコストが発生する。CMTSに要求されている変更は、同時に複数のチャンネルを受信すると共に、これらのチャンネルの全てを横断して容量を共有することによってポートトランキングを実行可能なCMがシステムに存在するという事実をそれに意識させるか、またはそれを判定可能にさせることである。CMTSは、CMがポートトランキング機能を有するものに交換されると共に、ポートトランキングCMが、単に単一のDOCSISチャンネルCMとして、旧式のCMTS上で良好に機能することになる前に、ポートトランキングをサポートするために、常にアップグレードされ得る。
【0016】
広帯域DOCSIS接続の下り方向信号を生成するためのポートトランキングの方法は、CMTSの観点から、一般的に以下を有する。
(1)CM性能を通知するデータを含むCM登録メッセージを受信し、このデータから、どのCMが広帯域DOCSIS性能を有すると共に、それぞれのCMが幾つの下り方向信号及び上り方向信号を同時に使用できるかを判定する段階。
(2)各広帯域DOCSIS性能を有するCMに、どの下り方向信号チャンネルが利用可能であるかを通知する拡張チャンネルイネーブルメッセージを送信する段階。
(3)サービス品質要求を満たすように、CMが同調される下り方向信号で送信する様々な送信器に対するフレームの分配スケジュールを作成するため、及び(IPフロー(IP flow)からの全てのフレームを同一のDOCSISチャンネルで適切な順序で送信するか、またはMPEG圧縮データに関するMPEG−2伝送体系のプライベートセクション(private section)にシーケンス番号を付加するように)受信器側においてフレームが適切な順序で配置され得ることを保証すると共に、フレームを分配するために、シーケンス番号を付加するか、または他のものを付加するように、ケーブルモデムに対して下り方向信号で送信されるべき入力フレームをフレーム分配器において処理する段階。
(4)特定のケーブルモデムに対してアドレス指定された放出フレームを、前記ケーブルモデムが同調するように指示された下り方向信号チャンネルで、そのケーブルモデムに対して送信する段階。
【0017】
この類概念の他の種類において、上り方向信号と下り方向信号の両方の広帯域DOCSIS動作が実行され、CMTSは、同様に、各CMからどのくらい多くの上り方向信号のトラフィックがあるかを前記CMTSが認識できるように、様々なケーブルモデムから上り方向信号の帯域幅要求信号を受信すると共に、フレーム分配器がルータより受信する情報から、各CMに対してどのくらい多くの下り方向信号のトラフィックがあるかを判定し、一定ビットレートのIPフローの保証されたビットレート、及び拘束された部分(committed portion)を有する可変ビットレートのIPフローの拘束されたビットレートを少なくとも満足するように、サービス品質アルゴリズムを使用して特定のCMに対する各IPフローに関する下り方向信号フレームの伝送スケジュールを作成し、一定ビットレートのIPフローの保証されたビットレート、及び拘束された部分を有する可変ビットレートのIPフローの拘束されたビットレートを少なくとも満足すると共に、帯域幅要求をできる限り実現するように、サービス品質アルゴリズムを使用して特定のCMからの各IPフローに関する上り方向信号フレームの伝送スケジュールを作成し、上り方向信号の広帯域DOCSIS動作を実現するように、各DOCSIS上り方向信号に関するMAPメッセージ及びUCDメッセージを生成すると共に、各広帯域性能を有するCMからの異なるDOCSIS上り方向信号での上り方向信号の同時伝送を可能にするMAPメッセージ内の許可情報によって送信し、広帯域性能を有するCMに対する広帯域DOCSISの下り方向信号の伝送を実現するように、各特定のCMに対してアドレス指定された様々なIPフローに関して、下り方向信号のフレームを、スケジュールによって定められた時刻に様々な下り方向信号送信器に対して放出し、様々なCMから上り方向信号の広帯域DOCSISフレームを受信し、全てのフレームが各CMからの各IPフローに存在することを確認すると共に、フレームを適切な順序に配置し、更なる処理に対してフレームを供給する。
【0018】
サービス品質アルゴリズムを実行するための好ましい処理は、以下の、各広帯域DOCSIS性能を有するCMが、登録データ及び送信されたECEメッセージからのデータを使用して同調される特定の下り方向信号を判定すると共に、ルータより受信されたパケット内のヘッダから、各広帯域CMに向けられた特定のIPフローを判定する段階と、特定のCMが同調されると共に、CMに対して送信されるべきIPフローを有する下り方向信号が、伝送に利用可能であるかを確認すると共に、各IPフローのサービス品質要求を判定する段階と、CMが同調されると共に、一定ビットレートのフローであるか、または保証された部分を有する可変ビットレートのフローである、サービス品質要求を備えるIPフローを有する利用可能な下り方向信号DOCSISチャンネルに関する、一定ビットレートのフローの保証された部分、及び可変ビットレートのフローの拘束された部分のスケジュールを作成する段階と、一定ビットレートのサービス品質IPフローの前記保証されたビットレートを実現すると共に、及び可変ビットレートのサービス品質IPフローの拘束されたビットレート部分を実現するために、予定される時刻に、フレーム放出信号を生成すると共に、適切な下り方向信号DOCSISチャンネル上にフレームを放出して送信する段階と、あらゆる広帯域下り方向信号に関して、保証されたビットレートのサービス品質IPフロー、または拘束された部分を有する可変ビットレートのサービス品質IPフロー以外で、それに対して向けられたIPフローを有するCMが、前記CMが同調されるDOCSIS下り方向信号で、前記CM、または他のCMに対するフレームの放出が予定されないあらゆる時刻、または前記CMに向けられると共に、保証されたビットレートのサービス品質IPフロー、または拘束された部分を有する可変ビットレートのサービス品質IPフロー以外で、それに対して向けられたIPフローを有するフレームを放出するトラフィックが存在しないあらゆる時刻を使用する段階とを有する。
【0019】
CMの観点からの広帯域DOCSIS下り方向信号は、以下の段階を有する。
(1)電源が投入されるか、もしくはリブートされると、DOCSIS下り方向信号を検索してロックする段階。
(2)ケーブルモデムがロックしたDOCSIS下り方向信号と関連するDOCSIS上り方向信号を使用して測定を実行すると共に、CMTSにシステム上のCMとして登録する段階。
(3)CMが広帯域DOCSIS下り方向信号に使用可能であるチューナを幾つ備えるかを示す情報をCMTSに送信する段階。
(4)前記CMTSから、前記CMに対する広帯域DOCSIS伝送に幾つの下り方向信号チャンネルを、及びどの下り方向信号チャンネルが使用されることになるかを示すECEメッセージを受信すると共に、前記ECEメッセージにおいて指定された下り方向信号チャンネルのそれぞれに前記CMのチューナを同調することによってそれに応答する段階。
(5)前記ECEメッセージにおいて指定された2つ以上の下り方向信号チャンネルで同時に送信された広帯域下り方向信号DOCSISフレームを受信すると共に、全フレームが受信されたかを確認する段階。
(6)前記受信されたフレームを適切な順序に配置すると共に、更なる処理のために、前記CMに接続された周辺機器に対して前記フレームを供給する段階。
【0020】
IPフローの送信されたフレームが、送信された後で、受信器によって適切な順序で配置されることが重要であると共に、これは広帯域DOCSISの上り方向信号及び下り方向信号のいずれにも適用される。これは、少なくとも2つの方法で実行され得る。第1に、IPフローの全てのフレームは、同一の下り方向信号チャンネルで送信されるように制限され得る。それらが適切な順序で送信される限り、それらは、異なるフレームに異なって影響を及ぼす同一チャンネル上の異なる待ち時間に関係なく、この種類の実施例において適切な順序で受信されることになる。第2の種類の実施例において、フレーム分配器は、送信された全てのフレーム、そして特に単一のIPフローにおける全てのフレームに対して、それらが送信された異なるチャンネル上の異なる待ち時間のために、たとえ順序が狂ってそれらが送信されるとしても、もしくはたとえ順序が狂ってそれらが受信されるとしても、それらがシーケンス番号を使用して、受信器においてまだ適切な順序で配置され得るように、シーケンス番号を付加し得る。
【0021】
広帯域上り方向信号のDOCSISプロセスの類概念は、以下のとおりに定義される。
1)CMTSは、その内の各1つが、複数のそのようなチャンネルの内の1つである特定されたDOCSIS上り方向信号の周波数、シンボルレート、変調の種類、及び他のパラメータを定義するUCDメッセージを頻繁に放送する。CMの観点から見ると、CMは、UCDメッセージを受信すると共に、後で上り方向信号が有効にされるときに使用するために、それについてのデータを記憶する。
2)CMは、電源が投入されると、下り方向信号DOCSISチャンネルを発見すると共に、通常の方法でDOCSIS上り方向信号に関する測定、及び登録を実行する。CMTSの観点から見ると、CMTSは、測定バーストを受信し、測定及び等化収束を実行すると共に、CMのタイミング、周波数、及び電力オフセット、そして次の上り方向信号のバーストを制御すると共にフィルタ処理する際に使用する上り方向信号等化係数を与える測定バーストを送信した各CMに対して、1つ以上の下り方向信号メッセージを送信する。CMは、その次に、訓練に成功したという肯定応答メッセージを送信すると共に、CMが上り方向信号及び下り方向信号の広帯域DOCSIS性能を有するか、そして幾つのDOCSIS上り方向信号をCMが同時に送信することができるかということを含む、CMの性能を示す上り方向信号の登録メッセージを送信する。CMTSは、これらのメッセージを受信すると共に、少なくともその中のDOCSIS性能を考慮する幾つかのデータを記憶する。
3)CMは、上り方向信号のデータを送信するか、及び/または下り方向信号のデータを受信することを要求する利用者アプリケーションから要求を受信する。CMは、CMTSに対して、上り方向信号の帯域幅要求信号、及び要求された下り方向信号データに関連する情報を送信することによって対応する。CMTSは、CMから上り方向信号の帯域幅要求信号を受信すると共に、どのCMが上り方向信号の広帯域DOCSIS性能を有するかを判定するために登録データを使用し、要求された帯域幅を備えるCMが幾つの上り方向チャンネルを同時に伝送できるかを判定する。
5)もしCMとCMTSの両方が広帯域DOCSIS性能を有する場合、その場合に、CMTSは、上り方向信号のトラフィック要求を分析すると共に、上り方向信号のトラフィックを有し、かつ広帯域DOCSIS性能を有すると共に、上り方向信号の広帯域DOCSIS動作に関する認可を有するCMに関する上り方向信号のポートトランキング機能をオンにするかどうかを決定する。
6)CMTSが、各CMからの各IPフローに関する上り方向信号の許可のスケジュールを作成するために、サービス品質アルゴリズムを使用すると共に、CMが上り方向信号の広帯域DOCSISに使用するように予定される各DOCSIS上り方向信号に関して、MAPメッセージ内の許可情報を有するCMまたは複数のCMが、MAPメッセージの関連するDOCSIS上り方向信号で伝送することができるときを予定する個別のMAPメッセージを生成する。
7)上り方向信号の広帯域DOCSISは、上り方向信号において、広帯域DOCSIS性能を有するどのCMが複数の上り方向信号DOCSISチャンネルを使用する必要があるかを判定するために、MAPメッセージ内の許可情報を使用するCMTSによってオンにされる。上り方向信号の広帯域DOCSISは、その場合に、CMに対して、どの上り方向信号を上り方向信号の広帯域DOCSIS伝送に使用するかをそれに通知するECEメッセージを送信することによって、そのようなCMに関してオンにされる。上記の段階“6)”におけるMAPメッセージも、同様に送信される。CMは、これらのECEメッセージを受信すると共に、そのDOCSIS上り方向信号に関連するUCDメッセージによって確立されたパラメータに従って指定されたDOCSIS上り方向信号で送信するように、その送信器を調整する。CMは、これらのMAPメッセージを受信すると共に、ECEメッセージによって有効にされた上り方向信号チャンネルでの上り方向信号の伝送時刻を決めるために、その中のデータを使用する。
8)CMTSは、CMによって送信された全てのフレームを受信し、それらを、全てのCMによって送信された全てのIPフローの全てのフレームが存在することを確認し、そして各IPフローに関して適切な順序でそれらを配置すると共に、処理のためにそれらを分配するフレーム収集器に渡す。キーポイントは、旧式の単一チャンネルのCMが、下り方向信号に関して広帯域CMによって同時に受信される複数のチャンネルの中のあらゆる単一のチャンネルを共有することができるか、またはシステムを下位互換にするように、ポートトランク(port trunk)におけるあらゆる上り方向信号DOCSISチャンネルを従来の方法で使用できるということである。
【0022】
本発明は、ここでDOCSISと、ケーブルモデム終端システム及びケーブルモデムとに関して説明されるが、本発明の教示は、携帯電話システム、または固定無線システムのような、ポイント・ツー・マルチポイントシステム構造において、共有された媒体によって単一の送受信器を複数の送受信器に接続する、あらゆる伝送メカニズム、及びあらゆる伝送媒体に広く適用できる。セルラシステム、及びPCSシステムは、どの特定のセルにおいても、ポイント・ツー・マルチポイントシステムである。特許請求の範囲及びここでの他の場所におけるCMTSに対する言及は、単一の送受信器に対する言及として理解されるべきであると共に、特許請求の範囲及びここでの他の場所におけるCMに対する言及は、単一の送受信器と通信するために媒体及び伝送メカニズムを共有する複数の送受信器に対する言及として理解されるべきである。特許請求の範囲及びここでの他の場所におけるHFCまたはハイブリッドファイバ同軸に対する言及は、ケーブルシステムに置き換えるための携帯電話またはPCSシステム、及び固定無線方式の提案を含むポイント・ツー・マルチポイント構造における伝送のあらゆる共有された媒体に対する言及として理解されるべきである。DOCSISに対する言及は、ポイント・ツー・マルチポイント通信のためのあらゆる伝送メカニズムに対する言及として理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1を参照すると、ポートトランキングの概念を使用することができない従来技術のDOCSISシステムの機能ブロック図が示される。この図は、バックグラウンドの従来技術、及びDOCSISシステムにおいてポートトランキングを実行する方法を理解する際に役に立つ。CMTS12における“DS MAC/PHY/RF”インタフェースブロック10は、FEC符号化、及びMACデータフレームのカプセル化、及び6[MHz]か8[MHz]の帯域幅を有するRFチャンネルまたは搬送波信号への(多重化を含む)変調に必要とされる既知のハードウェア及びソフトウェアの全てを備える。CM16における“チューナ、PHY、及びMAC”ブロック14は、HFC18上で伝送された1つのRFチャンネルに同調し、復調し、そしてカプセルから出して、受信データフレームのエラーを訂正するための既知の回路構成及びソフトウェアの全てを備える。これらの2ブロックは、7階層のOSIモデルにおけるPHY階層、及びLINK階層の一部分を含む。
【0024】
CMTS12は、下り方向信号の広帯域DOCSISに対応する、4台の個別の下り方向信号送信器10、下り方向信号送信器11、下り方向信号送信器13、及び下り方向信号送信器15を備える(上り方向信号受信器はこの図では示されない)が、しかし図12を参照すると、ここではCMTS236は、上り方向信号の広帯域DOCSISのための複数の上り方向信号DOCSIS受信器を備えている。代替実施例において、上り方向信号の広帯域DOCSISのみを受信する複数の上り方向信号DOCSIS受信器を備えるCMTSが使用されることができる。CMTSは、同様に、CMの内部またはCMの後方に位置する(例えば、バス、またはLANによってCMと接続されたパーソナルコンピュータ)様々なIPアドレスまたはMACアドレスにアドレス指定されたパケットを、適切な下り方向信号送信器10、下り方向信号送信器11、下り方向信号送信器13、及び下り方向信号送信器15に対して経路指定する、経路指定及び/またはブリッジ機能(routing and/or bridging function)20を備えている。3つの個別のCM16、CM22、及びCM24は、同一のHFCシステム18と接続されることが示されると共に、それぞれは、どんな特定の時間においても、単一のDOCSISチャンネルだけに同調し得る。それぞれは、ここでは“NI”と呼ばれ、符号26が代表的である、ネットワークインタフェースまたはバスインタフェースを備えている。“NI”は、イーサネット(登録商標)または“802.11 WiFi”と同様に、USB、USB2、Firewireであり得る。
【0025】
ポートトランキングを提供するために、“1.特定のCMにアドレス指定されたフレームをCMTSの経路指定/ブリッジエンジンからCMが同調されるRFチャンネルに対して分配するための方法。”と、“2.CMにおいて、複数のRFチャンネルを受信すると共に、各チャンネルからフレームを集め、そしてそれらを、適切な順序での再構築のために高い階層に渡す方法。”という2つのものが必要とされる。
【0026】
図2は、CMTSからCMに対して複数のDOCSISチャンネルで同時にデータを送信するためにポートトランキングを実行する広帯域DOCSISシステムの図である。CMTS28は、CM32、CM34、及びCM36に対して、またはコンピュータに対して、またはCMの後方に位置すると共に、LANによってCMに接続された、またはバスによってフレーム分配器38に接続された他の周辺機器に対してアドレス指定された全てのパケットを経路指定するか、またはブリッジ(橋渡し)する、経路指定またはブリッジ機能30を備える。ルータ30は、入力パケット内のOSIモデル階層3のIPアドレスを使用する従来のルーティング機能を実行することができる。入力パケットにおけるアドレス情報は、ルーティングテーブルに従って、そのパケットがどのCMに対して送信されるべきであるかを決定するために使用される。もしブリッジがルータの代りに使用される場合、ブリッジ機能は従来通りに機能する。各CMは、パーソナルコンピュータ、マッキントッシュコンピュータ、及び/またはバス経由、及びローカルエリアネットワーク経由で接続された他の周辺装置のような、1つ以上の周辺装置と接続される。各コンピュータまたは周辺装置は、もしイーサネット(登録商標)LANが使用されている場合、イーサネット(登録商標)アドレスに対応するMACアドレスを有している。周辺装置上で実行される処理、または周辺装置それ自身は、IPアドレスを有している。ルータの1つの機能は、各IPアドレスが、どのCMの中、またはCMの後方に位置するかを決定することである。ルータの機能は、正しい場所に対する正しいパケットを得ることであると共に、いかに正確にそれが実行されるかは重要なことではなく、実装時の固有事項である。
【0027】
CM32、CM34、及びCM36が、1台のチューナ40を備えた従来のDOCSISのCMである旧式のCM34ばかりでなく、2台のチューナを備えた広帯域DOCSIS性能を有するCM36と、3台のチューナを備えた広帯域DOCSIS性能を有するCM32の両方を含む点に注意が必要である。CM36は、2台のチューナ42、及びチューナ44を備えていると共に、同時に2つのDOCSISチャンネルに同調し得る。CM32は、3台のチューナ46、チューナ48、及びチューナ50を備えていると共に、同時に3つのDOCSISチャンネルに同調し得る。各CMは、符号50、符号52、及び符号54で示されたネットワークインタフェースカード、または“NI”を備えている。各広帯域DOCSIS性能を有するCMは、フレーム収集器を備えており、フレーム収集器46、及びフレーム収集器48が代表的である。各NIの機能は、CMと接続された周辺装置に対してデータを送信すると共に、該周辺装置からデータを受信することである。
【0028】
「フレーム分配器の機能」
フレーム分配器38(または、制御ロジックまたは制御コンピュータと連携するフレーム分配器、そしてDOCSIS送信器及びDOCSIS受信器のようなCMTS内の他の回路)の機能は、以下の通りである。
(1)登録データからどのCMが広帯域性能を有するかを判定すること。(各CMは、それがDOCSIS電源投入測定シーケンスを実行したとき、DOCSISチャンネルでCMを訓練するために、1つのチューナ及び送信器を使用するが、しかしそれがDOCSIS登録処理を実行するとき、それは、CMTSに、CMが広帯域性能を有すると共に、それが幾つのチューナを備えるかを通知するメッセージを送信し、CMTSは、その場合に、登録テーブルまたは他のメモリにその情報を記録する。)
(2)各広帯域性能を有するCM(これ以降、広帯域CMと称する)に、広帯域CMが同調される下り方向信号DOCSISチャンネルを指定する下り方向信号のメッセージを送信すること。(CMTSは、利用者が代金を支払った申し込みのレベル、またはCMの使用によって発注された特定のサービス、効果的にそのサービスを配信するために広帯域性能を使用する必要性に基づいて、広帯域性能を使用するか使用しないかを選択し得る。)
(3)どのCMがルータからの入力パケットを有するか、及びどのパケットが広帯域性能を有するCMに対してアドレス指定されるかをあらゆる方法で判定すると共に、トラフィックを有する広帯域CMがどのチャンネルに同調されるかを判定すること。
(4)あらゆる特定の広帯域CMにアドレス指定されたパケットが、適切な順序で配信されることを保証するか、または特定の広帯域CMにアドレス指定されたパケットがたとえもし順序が狂ってそれらが受信されるとしても、受信された後で適切な順序で配置され得るように、シーケンス番号によってタグを付けられることを保証するために、幾つかのメカニズムを実装すること(あらゆる既知のメカニズムが使用され得る)。
(5)特定の広帯域CMにアドレス指定されたパケットを、広帯域CMが下り方向信号の伝送のために同調される下り方向信号DOCSISチャンネルに接続された送信器に分配すること。好ましい実施例において、サービス品質アルゴリズムは、各パケットがどのチャンネルで送信されるべきか、及び以下で更に論じられるべき様々な要因に基づいて、何時送信されるべきか、について判定を行うことになる。
【0029】
一般的に、フレーム分配器は、各CMを1つ以上のチャンネルと関連付けるテーブルを備えることになる。一般的に、このテーブルは、制御コンピュータにおけるソフトウェアによって管理される。制御コンピュータは、図2には示されていないが、しかし、ここで参照される制御コンピュータは、図12におけるCPU242である。いくつかの実施例において、FPGA、または状態機械(ステートマシーン)、または他のハードウェアだけの回路は、CPU242と置き換えることができると共に、特許請求の範囲における制御コンピュータ、または制御手段に対するあらゆる言及は、これらの代替実施例を同様にカバーすることを意図している。上述の機能(1)から(3)は、フレーム分配器と共に機能する制御コンピュータ内の制御ソフトウェアによって、もしくはフレーム分配器と共に機能する制御回路によって通常実行される。上述の機能(4)、及び機能(5)は、本質的にフレーム分配器自体のコア機能である。しかしながら、図2で表されたいくつかの実施例において、フレーム分配器は、フレーム分配器を上述のリストアップされた機能の5つ全てを実行するように制御するために必要な、全ての制御ロジックまたは制御ソフトウェア及びマイクロプロセッサを備えている。
【0030】
代替実施例におけるフレーム分配器の別の機能は、キャッシュ期間に送信されたフレームを記憶すると共に、フレーム収集器からの肯定応答メッセージを監視することである。これらの肯定応答メッセージは、IPフローの全てのフレームが受信されたこと(そのIPフローのキャッシュがフラッシュされる原因となる)か、または再送信される必要がある指定されたフレームを示す。
【0031】
「フレーム収集器の機能」
フレーム収集器の機能は、以下の通りである。
(1)同一のCMに対してアドレス指定されると共に、CMが同調された異なるDOCSISチャンネルで受信されたフレームまたはパケットを収集すること。
(2)受信されたパケットまたはフレームを適切な順序で配置する(もしそれらが適切な順序で受信されない場合)と共に、LANでの伝送のために、それらをネットワークインタフェースカードに分配すること。
【0032】
代替実施例において、フレーム収集器は、同様に、全てのパケットがそこに存在することを確認する(少なくとも実施例において、ここでシーケンス番号が使用される)と共に、肯定応答メッセージをCMTSに送信する。このメッセージは、全てのフレームが受信されたということか、もしくは、もし欠けているパケット、またはフレームがある場合、少なくとも欠けているフレームの再伝送を要求することのいずれかを示す。全てのフレームが受信されたことを確認することは、フレーム分配器によってシーケンス番号が挿入されない実施例においてさえも実行され得ると共に、もしIPフローを生成すると共に、それをMPEG圧縮方式によって圧縮するサーバが、MPEG伝送パケットのプライベートセクションにシーケンス番号を付加する場合、IPフローの全てのフレームは、単一のDOCSISチャンネルで送信される。フレーム分配器は、その場合に、全てのMPEG伝送パケットが受信されたことを確認するためのこれらのシーケンス番号をチェックするために、各受信器内のMPEGデコーダと連携する。
【0033】
フレーム分配器、及びフレーム収集器の機能を実現する多くの方法がある。例えば、双方共が、純粋にソフトウェアで実行されることができるか、または、それらは、データ経路におけるハードウェアで実行されることができる。どちらか、または双方共が、ハードウェア及びソフトウェアの組合せにおいて実行されることができる。最終的に、各々の機能は、1つの機能ブロックによって実行されることができるか、または、その機能は、複数のブロックを横断して分散されることができる。例えば、CMTSのフレーム分配器は、(ハードウェアまたはソフトウェアのいずれかによって)経路指定/ブリッジ機能内に実現されたその機能の一部分と、RFチャンネル内に実現された残りの部分とを備えることができる。CMTSにおけるフレーム分配器の機能、及びCMにおけるフレーム収集器の機能が、どのように、またはどこにあるかにかかわらず、広帯域性能を有するフレーム分配器及び各CM内のフレーム収集器が存在しなければならない。
【0034】
「フレームの順序付け」
DOCSISの仕様は、1つのIPフローに属するフレームが順番に供給されなければならないことを必要とする。一般的な場合において、各チャンネルは、異なって構成されることができると共に、従って、各チャンネルは、異なるデータ配信レート、及び待ち時間を有している可能性がある。従って、フレームは、同一のIPフローのフレームが順序が狂って配信される原因となるので、チャンネルに手当たりしだいに割り当てらる可能性はないと共に、受信器によって受信の順序で配信される。従って、フレームが送信されると共に受信される方法において、いくらかの注意が払われなければならない。
【0035】
「トランスペアレントの方法」
もし、単一のIPフローからの全てのフレームが、広帯域CMが同調される複数の論理チャンネルの内の1つだけを介して送信されることを要求する制限が実行される場合、単一のIPフローからの全てのフレームが順序通りに到着するのを保証することが可能である。もしそれらのフレームが適切な順番で送信される場合、これは配信の適切な順序を保証する。これは、従来技術のポートトランキングシステムに使用される、“IEEE 802.3ad”の仕様に従う方法である。
【0036】
このトランスペアレントの方法(transparent method)は、フレームが送信されるとき、処理全てがCMTSによって実行されると共に、余分の処理がCMで必要とされないという事実を含むいくつかの利点を有してる。CMは、最もコストに敏感な構成要素であると共に、それらは大変に多いので、比較的少ないソフトウェア、及びハードウェアでCMを単純化することは著しい利点である。同様に、トランスペアレントの方法は、フレームを送信するために、各フレームの余分のカプセル化を実行する必要がないと共に、追加のヘッダーデータがCMTSによって各フレームに付加される必要がない。従って、より少ないデータ経路のオーバヘッドは、この方法を必要とする。
【0037】
同様に、いくつかの欠点がこのトランスペアレントの方法にはある。例えば、全てのIPフローを確認するのは難しいと共に、恐らくは実行するのに多くの費用がかかる。同様に、トランスペアレントの方法は、もしそのトラフィックが1つ、または2、3のIPフローである場合、1つのCMに対する最大のデータレートを制限することになる。同様に、いくらかの高レートビデオストリーム(3.5[MB/s])の配信の場合におけるトランスペアレントの方法の使用は、実行される可能性がある統計的多重化の効率を制限することがあり得る。
【0038】
「シーケンス番号付け方法」
トランスペアレントの方法の制限なしの受信の後で、パケットまたはフレームが正しい順序で組み立てられ得ることを保証するための代替方法は、シーケンス番号を各フレームのヘッダに加えることである。このシーケンス番号は、広帯域CMが同調されるチャンネルのマルチチャンネルグループを横断して送信された各フレームに関する伝送の終わりで、インクリメントされなければならない。シーケンス番号は、一般的に、フレーム分配回路または処理38によって付加される。
【0039】
受信の終わりにおいて、CMは、各チャンネルから受信されたフレームのシーケンス番号を調査すると共に、フレームは、連続してそれらを供給するのに十分に長くバッファされる。この方法は、“Multilink-PPP RFC 1990”に基づく非HFCシステムに使用される。
【0040】
「カプセル化」
シーケンス番号を付加する1つの方法は、カプセル化の別の段階を使用することである。フレームカプセル化を実行する多くの方法があると共に、シーケンス番号が付加され得る限り、それらのうちどれでも本発明を実行するのに十分であろう。図3は、広帯域DOCSISを実行する目的のためにシーケンス番号を加えるのにカプセル化を使用する1つの方法の例である。図3Aは、“IEEE 802.3”の仕様において定義されたLLCカプセル化に従ってPDUもしくはデータ部分をカプセル化する、イーサネット(登録商標)パケットの形式のオリジナルのDOCSISパケットの図である。イーサネット(登録商標)パケットヘッダは、送り先アドレス56、送り元アドレス58、パケットのタイプを示すタイプ/長さ(T/L)フィールド60、及びPDUと呼ばれると共に、通常はIPパケットである符号62で示されたデータ部分を備える。図3Bは、フレーム分配器によって付加されたシーケンス番号を有すると共に、本発明の一実施例の教示に基づく広帯域DOCSISにおける使用に適当である変更されたDOCSISパケットの図である。IPフローの全てのフレームが受信器で適切な順序に戻され得るように、シーケンス番号をカプセル化するためのあらゆる他のメカニズムが、本発明を実行することを同様に満足させるであろう。例えば、シーケンス番号は、各IPフローを生成するサーバによって、MPEG伝送ストリームのパケットのプライベートセクションに付加されることができ、そしてこれらのシーケンス番号は、全てのフレームが受信されたことを確認すると共に、それらを適切な順序で配置するために、フレーム収集器によって使用され得る。シーケンス番号がフレーム分配器によって付加される実施例において、送り先アドレス、及び送り元アドレスは変更されないが、しかしタイプ/長さフィールド“T/L”に関する新しい値が計算されて符号64の場所に含まれる。新しいフィールド66は、このパケットにシーケンス番号を含むために付加されると共に、新しい“T/L”フィールドは、シーケンス番号フィールドの長さを考慮する。オリジナルの“T/L”フィールドは、フィールド60に含まれる。オリジナルの“PDU”データは、符号62で示される。
【0041】
「DOCSISカプセル化における拡張されたヘッダ」
DOCSISプロトコルは、図4において示されたように、データの各フレームのカプセル化を既に実行する。図4のフレームは、7バイトの“preamble”フィールド68、1バイトの“syncbyte”フィールド70、及び符号74の拡張されたフォーマットで示される1バイトの“Frame Control(FC)”フィールド72から構成される。“FC”フィールドは、3バイトの“MAC−PARM”フィールド74、及び“LENGTH”フィールド76におけるMAC制御データを従えている。任意の5バイト拡張ヘッダフィールド“EHDR”78は、ケーブル設備上のプライバシに関する暗号化目的のために使用される。別の任意の拡張ヘッダフィールドは、ペイロードヘッダの抑制を表す拡張された“PHS”フィールド80である。このフィールドは、長さ2バイトであると共に、反復的ヘッダを抑制するために、DOCSISの性能を拡張するために使用され得る。DOCSISは、他の拡張ヘッダを付加する能力を提供し、従って、従来のDOCSISの広帯域DOCSISへの拡張のために必要とされるシーケンス番号は、現在のDOCSISで定義されなかった新しい拡張ヘッダフィールドに付加され得る。これは、好ましい実施例である。広帯域DOCSISをサポートするのに必要とされるシーケンス番号を有するこの新しい拡張ヘッダフィールドは、符号82で示される。
【0042】
“HCS”フィールド83は、エラーに関してヘッダー情報をチェックすると共に、それらを訂正することを可能にするための誤り検出訂正バイトを含むメディアアクセスコントロールチェックシーケンスフィールド(media access control check sequence field)である。
【0043】
“PDU”フィールド84は、可変長であると共に、一般的にイーサネット(登録商標)パケットにカプセル化されるIPパケットを含む。それは、符号86で示される拡張された形式において、6バイトの送り先アドレス(DA)88、6バイトの送り元アドレス(SA)90、2バイトのタイプ/長さ(T/L)フィールド92、ペイロード(PAYLOAD)データセクション94、及び誤り検出訂正データを有する4バイトの“CRC”フィールド96を備える。これは、イーサネット(登録商標)パケットフォーマットである。イーサネット(登録商標)パケットのPDUは、通常、それ自身が、UDP、もしくはTCPのヘッダ、及びペイロード部分を有するUDP、もしくはTCPデータグラムであるPDUを備えるIPパケットである。UDPパケットのペイロード部分は、通常、MPEG伝送ストリームを含む複数のMPEGパケットである。
【0044】
図5A、及び図5Bから成る図5は、DOCSISプロトコルを使用するHFCシステムを横断してポートトランクされたポイント・ツー・マルチポイントリンクを確立するために、CMとCMTS(しかし、主としてCM)の両方で実行される処理のフローチャートである。ステップ98は、広帯域性能を有するCMの起動と従来のDOCSIS下り方向信号の検索の処理である。広帯域DOCSISで使用される各下り方向信号は、完全に従来形式である。新しいことは、ポイント・ツー・マルチポイントの物的設備、及びプロトコルにおいて、1つ以上のIPフローからのデータを同一のCMに対して送信するために、CMTS、及びCMを、複数の従来の下り方向信号を同時に使用するように適応させることである。DOCSISシステムにおける全てのCMは、それが最初に電源投入された時にDOCSIS下り方向信号を検索すると共に、測定のためにそれにロックする。CMTSは、異なる下り方向信号に変更するように後でCMに通知する可能性があるが、しかし、CMは最初に、それが発見する最初のDOCSIS下り方向信号にロックされる。
【0045】
ステップ100において、CMは、CMが以前にロックしたDOCSIS下り方向信号に関連付けられたDOCSIS上り方向信号を使用して、測定及びチャンネル等化を含む、その従来のDOCSIS測定を実行する。CMによって使用するのための利用可能な1つより多いDOCSIS上り方向信号があり得る。同様に、全ての広帯域DOCSIS下り方向信号は、同一の上り方向信号を共有することができる。これをするための技術は、この発明の受託者によって所有されると共に、参照によってこれに組み込まれる、“PROCESS FOR SHARING AN UPSTREAM AMONG MULTIPLE DOWNSTREAMS”と表題をつけられ、2002年11月15日に出願された米国の特許出願のシリアル番号“10/295,712”において説明される。
【0046】
ステップ102において、測定が完了された後で、CMは、上り方向信号の登録要求メッセージをCMTSに送信する。ここで使用される用語“測定”は、上り方向信号の同期を確立し、測定バーストのプリアンブルシンボルからケーブルモデムに特有の位相と振幅のオフセット補正率を整備し、そして上り方向信号と下り方向信号の等化を実行するために、適切な送信タイミングオフセットを発見するための従来のDOCSISの測定処理を参照する。登録要求メッセージは、新しいモデム性能フィールドを除いて従来形式である。このモデム性能フィールドは、モデムの拡張された下り方向信号及び上り方向信号の性能を示すデータを含む。従って、もしCMが、同時に異なる3つの下り方向信号に同調すると共にそれからデータを再生し、各下り方向信号に関連付けられた上り方向信号で送信することが可能である3台のチューナを備えている場合、これらの性能は、モデム性能フィールドにおけるデータにコード化されることになる。これは、下位互換性を有すると共に、一度に1つのチャンネルのみに同調し得る旧式のCMを備え得るDOCSISシステムに不可欠であるが、しかし、個々のCMの性能が上り方向信号の登録要求メッセージにおいて説明される必要がないような、全てのCMが同一の広帯域DOCSIS性能を有する新しく構築されるシステムにおいては不可欠ではない旧式のモデムが存在するシステムにおいては、登録要求メッセージにおけるこの新しいフィールドが必要とされると共に、広帯域DOCSISを実現するために、少なくとも、幾つのDOCSIS下り方向信号チャンネル(及びいくつかの実施例において、特定のCMのチューナが受信できるチャンネルパラメータに関して、どの種類の下り方向信号チャンネル)をCMが同時に受信すると共に、処理することができるかを示す記述を含まなければならない。任意に、この新しいフィールドは、同様に、同時に幾つの上り方向信号チャンネルが使用され得るかを示す。この類概念の中のこの種類において、ステップ102は、同様に、どのくらいCMが上り方向信号の帯域幅を必要とするかをCMTSに通知するための、CMTSに対する上り方向信号の帯域幅要求信号の送信の処理を表す。
【0047】
ステップ104は、登録メッセージを受信すると共に、通常の方法でモデムを登録するCMTSの処理と、広帯域性能を有し、それゆえそれらの性能を示すと共に通知するCMの登録メッセージを備えた登録メッセージを送信する、測定に成功したCMの処理を表す。CMTSは、その場合に、DOCSISプロトコルにおける新しいメッセージをCMに対して送信する。この新しいメッセージは、拡張チャンネルイネーブル(Extended Channel Enable:ECE)メッセージと呼ばれる。ECEメッセージは、広帯域DOCSIS性能を有効にするか、または無効にするかをCMに指示することを単に記録した、CMに対する下り方向信号メッセージである。ECEメッセージは、同様に、周波数、及びCMが下り方向信号の広帯域DOCSISデータを受信するために使用する複数の下り方向信号チャンネルの他の動作パラメータを指定する。ECEメッセージは、あらゆるCMによる広帯域DOCSIS動作を無効にするために、CTMSによって何時でも使用され得ると共に、広帯域DOCSISによってあらゆる特定のCMに対する容量を拡大するか、または減少するために、下り方向信号チャンネル(いくつかの実施例においては上り方向信号チャンネル)を追加するか、または削除する。
【0048】
この類概念の他の種類において、CMTSは、各CMからどのくらい多くの上り方向信号のトラフィックがあるかを前記CMTSが認識できるように、様々なケーブルモデムから上り方向信号の帯域幅要求信号を受信すると共に、フレーム分配器がルータより受信する情報から、各CMに対してどのくらい多くの下り方向信号のトラフィックがあるかを判定し、一定ビットレートのIPフローの保証されたビットレート、及び拘束された部分を有する可変ビットレートのIPフローの拘束されたビットレートを少なくとも満足するように、サービス品質アルゴリズムを使用して特定のCMに対する各IPフローに関する下り方向信号フレームの伝送スケジュールを作成し、一定ビットレートのIPフローの保証されたビットレート、及び拘束された部分を有する可変ビットレートのIPフローの拘束されたビットレートを少なくとも満足すると共に、帯域幅要求をできる限り実現するように、サービス品質アルゴリズムを使用して特定のCMからの各IPフローに関する上り方向信号フレームの伝送スケジュールを作成し、上り方向信号の広帯域DOCSIS動作を実現するように、各DOCSIS上り方向信号に関するMAPメッセージ及びUCDメッセージを生成すると共に、各広帯域性能を有するCMからの異なるDOCSIS上り方向信号での上り方向信号の同時伝送を可能にするMAPメッセージ内の許可情報によって送信し、広帯域性能を有するCMに対する広帯域DOCSISの下り方向信号の伝送を実現するように、各特定のCMに対してアドレス指定された様々なIPフローに関して、下り方向信号のフレームを、スケジュールによって定められた時刻に様々な下り方向信号送信器に対して放出する。
【0049】
テストのステップ106は、ECEメッセージを受信すると共に、広帯域DOCSISが有効にされたかどうかを判定するCMの処理を表す。もし、有効にされていた場合、CMが、幾つか、または全てのその追加のチューナを、ECEメッセージで指定された追加の下り方向信号チャンネルに同調すると共に、追加の下り方向信号チャンネルにロックするステップ108が実行される。代替実施例において、1つの12[MHz]チューナは、2つの隣接した6[MHz]帯域幅のチャンネルを受信することができると共に、デジタル信号プロセッサは、チャンネルを分割し得て、そして個別の復調器は、2つのチャンネル上のデータを再生し得るのだが、通常は下り方向信号チャンネル当たり1台のチューナがある。複数のDOCSISチューナに対する特許請求の範囲における参照は、この代替実施例を同様に参照するとして理解されるべきである。CMは、その場合に、各下り方向信号チャンネルに関する測定を、それらに関連する上り方向信号チャンネルを使用して実行する。新しく割り当てられた下り方向信号と関連する上り方向信号チャンネルは、CMが既に使用しているのと同一の上り方向信号である可能性があるか、もしくは各新しく割り当てられた下り方向信号は、それ自身の関連する上り方向信号を有する可能性がある。上り方向信号は、大部分のネットワークプロトコルのために必要とされる。下り方向信号の方向における広帯域DOCSISに関して、上り方向信号は、下り方向信号で通信を確立するためのDOCSISプロトコルのために必要とされる。特に、DOCSISプロトコルの一部分は、CMTSが、測定バーストのプリアンブルから、この特定のCMに対する位相及び振幅の誤り補正率を決定するために使用すると共に、CMに対して送り返されるべき上り方向信号の等化係数を決定するために使用する、上り方向信号の測定データを送信することである。ここで上り方向信号の等化係数は、CMTSに対して伝送する上り方向信号をフィルタ処理するために使用される等化フィルタに関して、新しい上り方向信号の等化フィルタ係数を導出する際に、CMによって使用される。等化フィルタ係数は、CMに対して、それが同調される下り方向信号のいずれでも送信されることができる。更に特に、測定の後で、測定が完了したCMが広帯域性能を有すると共に、それが幾つの下り方向信号チャンネルを使用して同時にデータを受信することができるかをCMTSに通知する登録メッセージを送信するために、上り方向信号が必要とされる。
【0050】
ステップ112において、CMによって使用される広帯域DOCSISグループのDOCSIS下り方向信号に参照を付けられた上り方向信号チャンネルで測定が成功したか、または失敗したかのいずれかの後で、CMは、肯定応答メッセージを送信する。DOCSISプロトコルメッセージは、どの上り方向信号が各DOCSIS下り方向信号に関連付けられるかを定義する。新しく有効にされた下り方向信号に関連する各上り方向信号に対する測定における成功または失敗を示す肯定応答メッセージは、CMTSに対する上り方向信号で送信される。CMは、その次に、測定が成功裏に完了した広帯域DOCSIS下り方向信号を使用する広帯域DOCSIS動作を開始する。
【0051】
ステップ122は、任意のステップであると共に、1つ以上の追加の上り方向信号が広帯域DOCSIS動作において使用される実施例においてのみ実行される。ステップ122は、1つ以上の追加の上り方向信号を有効にすることを要求する、1つ以上の追加のECEメッセージが受信されたかどうかを決定するためのテストを表す。もしそうでなければ、ステップ120によって象徴されるように、CMによる動作は、電源が落とされるか、またはリブートされるまで、以前に指定された下り方向信号チャンネルで継続される。もしテストのステップ122のが、1つ以上の追加の上り方向信号を有効にするECEメッセージが既に受信されたことを示す場合、次にステップ124が実行される。ステップ124において、CMは、各要求された上り方向信号に関する測定を実行すると共に、各上り方向信号に関する測定が成功裏に実行されたことを示す成功メッセージをCMTSに送信する。CMTSは、その場合に、従来のDOCSISプロトコルのMAPメッセージを使用する特定のCMからの新しく有効にされた上り方向信号上の上り方向信号のトラフィックを制御する。
【0052】
最終的に、新しく獲得された上り方向信号に関する動作を開始するために、ステップ126が実行されると共に、電源が落とされるか、またはリブートされるまで、以前に獲得された下り方向信号に関する広帯域DOCSIS動作の実行を継続する。しかしながら、CMは、チャンネルを追加するか、または削除する新しいECEメッセージを聞き取ることを継続しなければならないと共に、それに適切に応答しなければならない。この機能は、ステップ126をステップ114のテストと関連付けるライン127で表される。
【0053】
テストのステップ106に戻ると、もしテストのステップ106が、広帯域DOCSISは有効にされなかったと判定する場合、以前に獲得された単一の下り方向信号チャンネル(または、登録後の、そして新しい下り方向信号チャンネルに関する測定を実行した後の下り方向信号メッセージにおいて、CMTSにより指定された新しい下り方向信号チャンネル)に関する従来の単一のチャンネルのDOCSIS動作を実行するために、ステップ110が実行される。
【0054】
テストのステップ114は、何か新しいECEメッセージがCMTSから受信されたかどうかを判定する。もしそうでなければ、継続的な単一のチャンネルのDOCSIS動作であることを表されるステップ110は実行されることが継続される。もし新しいECEメッセージが受信された場合、ECEメッセージが下り方向信号を追加するか、もしくは削除するかを判定するために、テストのステップ116が実行される。もし新しい下り方向信号チャンネルが、CMの広帯域DOCSISの収集物に追加される場合、CMが未使用のチューナをECEメッセージにおいて示された新しい下り方向信号チャンネルに同調すると共に、それらにロックするステップ108が再び実行される。CMは、その次に、新しく指定された下り方向信号の関連する上り方向信号を使用して測定を実行すると共に、ステップ108に続く処理を以前に示されたように続行する。
【0055】
もしテストのステップ116が、新しいECEメッセージは1つ以上の下り方向信号の削除を要求することを示す場合、指定されたチャンネルを削除するためにステップ118が実行されると共に、その次に、電源が落とされるか、またはリブートされるまで、残存するチャンネルに関するDOCSIS動作を継続するために、ステップ120が実行される。
【0056】
図6A、及び図6Bから構成される図6は、パケット配信、受信、及び単一のIPフローに関する順序づけの観点から広帯域DOCSIS動作を実行するために、CTMS及びCM(しかし主としてCMTS)に実装される処理を示す更に詳細なフローチャートである。多くのIPフローがあり得ると共に、従って、CMTS側のパケットの経路指定及び配信と、各CMにおけるパケットの収集及び適切な順序への順序づけに関して、図6A、及び図6Bの処理が、各IPフローに関して繰り返される。
【0057】
ステップ128、及びステップ130は、どのCMが広帯域性能を有すると共に、複数の下り方向信号を有効にするかを単に規定すると共に、それらは広帯域の下り方向信号DOCSISを確立するための図5A、及び図5Bで説明される処理と同一の処理である。ステップ128は、どのCMが広帯域DOCSIS性能を有するかを判定すると共に、各CMがそれぞれ幾つのチューナを備えているかを判定するために、登録メッセージデータを調査する、CMTSのフレーム分配器または制御CPU、または両方の処理を表す。好ましい実施例は、CMからの上り方向信号の登録メッセージを受信するために、図12におけるCPU242のような制御CPUを、上り方向信号のDOCSIS受信器と協力させることである。制御CPUは、同様に、上り方向信号の帯域幅要求信号を受信すると共に、どのCMが上り方向信号のトラフィックを有しているかを判定し、そしてルータ/ブリッジ30からどのCMがそれらにアドレス指定された下り方向信号のトラフィックを有しているかに関する情報を受信する。制御CPUは、その場合に、どのCMが広帯域DOCSIS性能を有するか、そして各々が同時に幾つの下り方向信号チャンネルに同調し得るかを判定するために、登録データを調査する。制御CPUは、その次に、CMを下り方向信号に割り当てるデータを、一般的にフレーム分配器内にあるテーブルに投入する。これは、わずか1台のチューナを備える旧式のCMが存在する可能性があるシステム、及び様々なCMが様々な数のチューナを備えている可能性があるシステムにおいて、重要である。
【0058】
ステップ130において、CMTS(CMに下り方向信号チャネルを割り当てるテーブルを使用する下り方向信号送信器と協力した制御CPU)は、広帯域性能を有すると共に、広帯域DOCSISサービスに関する認可を有する各CMに対して、下り方向信号のECE−REQメッセージを送信する。各CMに対するECEメッセージは、それに、どの下り方向信号を広帯域DOCSIS動作のために使用するかを指示すると共に、各下り方向信号チャンネルの動作パラメータを指定する。いくつかの実施例において、CMTSは、そのCMに対するトラフィックが存在しないとしても、広帯域CMが同調し得る全ての下り方向信号を自動的に有効にするために、ECEメッセージを送信することができる。他の実施例においては、ステップ134がそのスケジューリング(日程計画)機能を実行した後でECEメッセージが送信されるだけであると共に、激しいトラフィックを伴う特定のCMに対する追加の下り方向信号チャンネルの必要性は明確である。他の実施例において、ECEメッセージは、トラフィックの負荷、CMが広帯域DOCSISに関する認可を有しているかどうか、オペレータの選択等のようないくつかの基準に基づいて、特定のCMに送信されることができる。
【0059】
ステップ132において、CMTSのフレーム分配器は、ルータから入力パケットを受信すると共に、パケットがどのCMに対して送信されなければならないかを判定するために、各パケット内のアドレス情報を使用する。一般的に、WANからの各入力パケットは、CMに対してローカルエリアネットワーク、もしくはバス接続によって接続された周辺装置、もしくは周辺装置において動作する処理のIPアドレスを特定するアドレス情報を含む。ルータは、各CMの後方に位置するIPアドレスと、CMのルーティングテーブルに記憶されたCMのMACアドレスとの間のマッピングを有している。ルータは、その場合に、各パケット内のIPアドレスを判定すると共に、そのルーティングテーブル内で、パケットがアドレス指定されるCMの後方に位置する周辺装置(加入者宅内機器(Customer Premises Equipment)またはCPEとも呼ばれる)のMACアドレスを検索するために、そのIPアドレスを使用する。ルータは、各IPアドレスを、CMの後方に位置する各CPE、及びCMそれ自身に関するMACアドレスに割り当てるARPテーブルを備えている。いくつかの実施例において、フレーム分配器が、ARPテーブル内のデータに基づいて、どのチャンネルで各パケットを送信するかを決定できるように、ARPテーブルは、チャンネル番号を検索するために、フレーム分配器によって使用され得る番号を記憶するために使用される。各CMは、ブリッジであると共に、従って、ルータは、CPEのMACアドレスをパケットに挿入すると共に、CMは、CPEと接続されたLAN、または、バスにそれをブリッジ(橋渡し)する。他の実施例において、他のルータ処理、及びフレーム分配スキームは、各パケットがどのCMに送信されるべきかを決定するために使用され得る。
【0060】
周波数、変調の種類、インターリーブの深さ、シンボルレート等のような下り方向信号のパラメータは、CMによって、それがロックした最初のDOCSIS下り方向信号に関して自動的に決定されるが、しかし追加のDOCSIS下り方向信号に関して、それはCMTSによりECEメッセージにおいて指定されるべきである。
【0061】
フレーム分配器の次の仕事は、ステップ134によって象徴されるように、CMに対して順序通りに送信されることを前提とされる各IPフローの全てのパケットをCMに対して供給することか、またはパケットが受信器において正しい順序で配置され得るように少なくとも伝送を管理することである。一般的に、ステップ134は、配信を最適化すると共に、サービス品質の要求を満足するようにパケットを分配するフレーム分配器の処理を表す。フレーム分配器は、IPフローの中でのパケットの順序を保護するために、各広帯域CMによって使用される複数の下り方向信号のDOCSISチャンネル上の伝送を常に管理しなければならない。これは、2つの方法のどちらにおいてでも実行され得る。実施例の第1の種類において、各IPフローにおけるフレームの正しい順序は、各特定のIPフローからの全てのIPパケットを、単一のDOCSIS下り方向信号のみで正しい順序において送信するように、フレーム分配器の動作を制限することによって保護される。別のIPフローからのパケットは、同様の方式で、それらがアドレス指定されたCMに対して別の下り方向信号で送信され得ると共に、同一のCMに対する別のIPフローは、前記同一のCMによって使用される広帯域トランクの別の下り方向信号で順序通り送信され得る。実施例の第2の種類において、フレーム分配器は、各MACフレームにシーケンス番号を追加すると共に、その場合に、各広帯域DOCSIS性能を有するCMに対してアドレス指定されたMACフレームを、複数の下り方向信号チャンネルを同時に使用してCMに送信する。
【0062】
どの種類の実施例においても、フレーム分配器は、各CMに対する下り方向信号トラフィックの伝送のスケジュールを作成するために、あらゆるサービス品質アルゴリズムを使用すると共に、その場合に、第1の種類または第2の種類の実施例のどちらが実行されているかに従って、上記のように各広帯域DOCSIS性能を有するCMが同調される複数の下り方向信号チャンネルを使用する。
【0063】
ステップ136は、CMが同調される各広帯域DOCSISチャンネルから、MACフレームを受信すると共に再生するCMの処理を表す。特定の下り方向信号チャネルに同調された全てのCMに対して送信される全てのMACフレームは、その下り方向信号チャンネルに同調された各CMによって受信される。CMが同調される全ての広帯域DOCSISチャンネルから収集された全てのこれらのMACフレームは、CMにおけるフレーム収集器に送信される。
【0064】
ステップ138において、フレーム収集器は、受信された全てのMACフレームを分類すると共に、このCMに対してアドレス指定されなかったあらゆるMACフレームを廃棄する。いくつかの実施例において、フレームコレクタは、その場合に、このCMにアドレス指定された全てのMACフレームが受信されたと判定する。これは、MPEGフレームにカプセル化されたMPEG符号化におけるシーケンス番号か、またはフレーム分配器によってDOCSISのフレームヘッダに追加されたシーケンス番号を使用して実行される。好ましい実施例において、DOCSISが“ベストエフォート(最善努力式)”の伝送メカニズムであるので、ステップ138は全て省略される。ステップ138は、DOCSISの“ベストエフォート”の伝送メカニズムを改良するための努力が行われる実施例において実行される。
【0065】
最終的に、ステップ140において、フレーム収集器は、このCMにアドレス指定されたMACフレームを適切な順序に配置すると共に、それらをネットワークインタフェースに供給する。
【0066】
「サービス品質」
追加のDOCSIS下り方向信号チャネルが、MPEG圧縮されると共に、カプセル化されたビデオ、または高い待ち時間に耐え得ない他の高帯域幅サービスを伝送している可能性があるので、バッファのアンダーラン(underun)が発生しないように、サービス品質は重要である。サービス品質(Qos)は、各CMが指示したサービスの要求を検査するための方法論であり、それに対してCMは正当な認可を有すると共に、CMの性能を考慮し、その場合に、CMの能力を十分に利用する一方で、サービスのニーズを満たすように伝送のスケジュールを作成する。
【0067】
複数のBチャンネルが使用されるISDNサービスのようなポイント・ツー・ポイントのトランクされた(trunked)ラインは、ピークレート、平均レート等のようなQosパラメータによって特定される拡大されたフローを伝送することができる。ポイント・ツー・ポイントのトランクされたラインにおけるQoSの問題は、従来技術において既に解決されたが、しかしトランクされたポイント・ツー・マルチポイントのDOCSIS下り方向信号においてQoSを供給することの問題は、以前には解決されなかった。
【0068】
ポイント・ツー・マルチポイント環境に関するQosアルゴリズムの類概念を示す目的のために、次の用語が定義される。
【0069】
“フロー(Flow)”:所定の規則に適合するか、またはそれらをポート4000上のUDPプロトコルによってIPアドレス“4.4.4.4”に行こうとする全てのデータフレームのような別のフローの他のデータフレームと区別する特定のヘッダー情報を有するデータフレームのストリームである。
【0070】
“QoS”:ピークレート、平均レート、バーストサイズ、最大許容遅延値、及び最大許容ジッタ値のようなトラフィックパラメータに従ってフローを形成すると共に、どのモデムが広帯域性能を有し、そしてそれぞれ幾つのチューナを備えているかというような位相幾何学的制限に従う能力である。
【0071】
“リンク(Link)”:これを通じてDOCSIS下り方向信号のようなパケットが送信される一定方向の固定帯域幅のパイプである(帯域幅は、CMTSによってDOCSIS下り方向信号に割り当てられた固定シンボルレートによって固定される)。リンクは、多くのフローを伝送することができる。例えば、複数のフローは、統計的多重化の使用によって、もしくはあらゆる他の多重化の形式の使用を通じてリンクに多重化され得る。
【0072】
“トランク(Trunk)”:同一の方向に進行すると共に、1つの仮想リンクを形成するリンクのセットである。リンクを束ねる目的は、フローの統計的多重化を向上させることと同様に、単一のリンクの帯域幅性能を越える帯域幅性能を有するフローを備えるためである。トランクにおける各リンクは、トランクされたリンクと言われる。
【0073】
“ポイント・ツー・マルチポイントトランク(Point to Multipont Trunk)”:1つの送信器またはCMTS、及び少なくともいくつかがトランクにおける複数のリンクに同調し得る複数の受信器を備えるトランクである。
【0074】
図7は、ここで教示されたQoSアルゴリズムを説明する目的のためにHFCシステム上のポイント・ツー・マルチポイントの物理チャンネル構造及び論理チャンネル構造を説明する図である。CMTS142は、下り方向信号146、及び下り方向信号148が代表的である4つの個別のDOCSIS下り方向信号を送信する4台の下り方向信号送信器を備えている。この例において、これらの4つのDOCSIS下り方向信号は、チャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、及びチャンネル4と言われることになる。4つの個別のケーブルモデム150、ケーブルモデム152、ケーブルモデム154、及びケーブルモデム156が示される。ケーブルモデム152は、単一の論理チャンネルだけに同調し得ると共に、広帯域DOCSIS性能を備えない旧式のCMである。他の3つのCMは、広帯域DOCSIS性能を備えている。例えば、CM150は、上述のプロトコルが実行された後で、チャンネル1、及びチャンネル2に同調される2台のチューナを備えていると共に、CMTSは、チャンネル1、及びチャンネル2に同調するようにCM150に命令する。CM154は、論理チャンネル3、及び論理チャンネル4に同調するように指示されたと共に、CM156は、チャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、及びチャンネル4に同調するように指示された。全ての4つの論理チャンネル1から論理チャンネル4までは、HFC144の下り方向信号の媒体上において、異なる中心周波数で送信されたDOCSIS下り方向信号であると共に、トランクされたラインを形成する。チャンネル1からチャンネル4の各々は、各チャンネルのチャンネルパラメータを与えるCMTSからの下り方向信号のUCDメッセージによって下り方向信号に関して設定されたシンボルレートによって設定されるそれに関連する既知の帯域幅を備えている。
【0075】
CMTS142は、4つのチャンネルの内のいずれかを使用して、または全ての4つのチャンネルを同時に使用して下り方向信号を送信できるが、しかし大部分のCMは、それらが備えるチューナの数によってそれらの性能を制限されると共に、チャンネル1からチャンネル4のサブセット上でのみ、同時にデータを受信することができる。
【0076】
各広帯域DOCSIS性能を有するCMは、データをCMに渡すために使用され得る下り方向信号のECEメッセージによって確立された多くのフローを有している。フローの各々は、満たすべき任意のQoS要求を有することができる。図8は、サービス品質の要求に関する、各フローの送り元及び送り先、フローID、及びフローの特性を示す図7の例の全てのフローを記載するテーブルである。図8における各行は、1つのフローIDに対応すると共に、フローIDは列158において与えられる。フローの送り元及び送り先は、列160において与えられると共に、QoS要求は、列162において与えられる。例えば、フローID“f−TA−1”は、“pA1”のピークレートによってベストエフォートのQoS要求を備えている。
【0077】
CMTSが様々なフローによって情報をCM150からCM156に送信するので、それは、(どのCMにデータを送信するためにどのチャンネルが使用され得るかというような)受信器の接続形態によって引き起こされた様々な制限を満たすと共に、所望のフロー特性を満たすチャンネル1からチャンネル4上の伝送スケジュールを作成するためのアルゴリズムを必要とする。この問題が解決されるまで、ポートトランキングの総合性能の効果的な使用は発生し得ない。
【0078】
この問題に対する解決方法は、全ての位相幾何学的制限、及び所望のフロー特性を満たすためにフローのスケジュールを作成するスケジューラ処理である。以下で説明されるこの問題を解決するスケジューラアルゴリズムのあらゆる変形は、本発明の教示の中にある。以下で説明される“DOCSIS HFC”システムのようなポイント・ツー・マルチポイント環境に関するQoSアルゴリズムのあらゆるハードウェア、またはソフトウェアの実現は、本発明の教示の中にある。
【0079】
図9は、HFCに実装されたDOCSISシステムのポイント・ツー・マルチポイント環境において、QoSの機能性を提供するためのスケジューラを実現するために実行される必要がある機能のブロック図である。スケジューラ164は、QoSアルゴリズムを実行すると共に、待ち行列(Queue)メモリ166から送信されるべきフレームの放出を制御する。スケジューラによって管理された各個別のフローのためのメモリ166のような1つの待ち行列メモリが存在することになる。スケジューラは、1つの入力として、ライン168上のクロックを受信する。スケジューラは、同様に、ライン170上で、少なくともそれらのパケットがメモリ166に記憶されるフローのフローパラメータを受信する。新しく入ってくる送信されるべきフレームのそれぞれは、ライン172を経由してメモリ166に記憶されるので、新しいフレームがメモリに記憶されたという表示と、フレームのサイズに関する情報がライン174によりスケジューラ164に送信される。これは、スケジューラが、フレームが幾つメモリ166内に記憶されたか、及びそのサイズに関して、そしてフレームが幾つ伝送のために時間の所定期間に放出されたかに関して保持する情報に基づいて、メモリがどのように満たされるか、経過を追うことができるように実行される。そのスケジューラは、メモリ166のオーバフローを回避するために、この情報を維持する。フローのフレームが放出されなければならないことをスケジューラが決定するとき、それは、ライン176上のフレームパス信号を生成する。これは、メモリ166に、伝送のためのフレームをライン178上に出力させる。1つのIPフローからの全てのフレームが、同一のリンクまたはチャンネルに送信されるように制限される第1の実施例においては、メモリ166はFIFOである。もしシーケンス番号付けパケット化実施例(sequence numbering packetization embodiment)が実行される場合、メモリ166に記憶されるフレームは、シーケンス番号の追加によって既に修正されたことになるので、従って、メモリ166は、この実施例においてFIFOである必要がない。
【0080】
図10は、1つのIPフローに関するフローのスケジュールを作成するための好ましいQoSアルゴリズムのフローチャートである。この処理は、各IPフローに関して繰り返される。CMTSがスケジュールの作成を実行している下り方向信号の広帯域DOCSISに関してその処理が示されるが、それは、同様に、上り方向信号の広帯域DOCSISのために使用され得る。しかし、以下に説明されることになるように、CMTSは、同様に上り方向信号に関する広帯域DOCSISのスケジュールの作成を実行する。ステップ180は、トランクを結合する各CMに関するデータを収集する処理を表す。このステップは、トランクを結合したCMが、同時に幾つのリンク、もしくは下り方向信号のチャンネルに同調し得るかを決定する。この情報は、CMによって提供された、それがチューナを幾つ備えるかを示す登録データから収集される。ステップ182において、QoSアルゴリズムは、各CMのために有効にされたと共に、この特定の時間にCMが広帯域DOCSISのために実際に使用できる特定のリンク、または下り方向信号チャネルを決定するために、CMTSを制御する。これは、CMTSが各CMに対して送信した下り方向信号のMAPメッセージ、及びECE−REQメッセージから収集され、様々な下り方向信号を有効にする(ECEメッセージ)と共に、その上のフローのスケジュールを作成する(MAPメッセージ)。ステップ184は、フレームを放出するスケジュールを作成する処理を表す。このステップは、CMが同調されるリンクが伝送に利用可能であることを確認するためにチェックする。もし前記CMが、保証された部分を備える一定ビットレートのデータの割り当て、または拘束された部分を備える可変ビットレートのデータの割り当てを有する場合、これは実行されるが、しかし他の実施例において、それは、フローに対するQoSの要求に関係なくあらゆるデータの割り当てを有するあらゆるCMに関して実行されることになる。その考え方は、保証された部分のスケジュールの作成が実行され得るように、リンクが利用可能であることを確認することである。
【0081】
ステップ186は、一定ビットレートを有するフローが方向付けられたCMに対する割り当ての保証された部分の送信を管理するために、フレームの放出のスケジュールを作成する処理を表すか、またはそれに対して方向付けられたそのようなフローを有するCMに対する可変ビットレートのフローの拘束された部分の送信を管理するために、フレームの放出のスケジュールを作成する処理を表す。スケジュールは、保証された部分、もしくは拘束された部分のフローの要求を満たすように、フレームの放出の時間を設定する。
【0082】
ステップ190は、ステップ186において設定されたスケジュールに従って、適切な時刻にメモリ166に対するフレーム放出信号を生成する処理を表す。これは、フローの帯域幅の保証された部分、もしくは拘束された部分を実現する。スケジューラは、フローの放出が予定されていないあらゆる時刻、またはベストエフォートまたは可変ビットレートのフローの保証されない部分のような、他のフローの一部分であるフレームに対するフレーム放出信号を生成するためのトラフィックが存在しないあらゆる時刻を使用する。フレーム放出信号は、これらの時刻の間に、適合しているフローを最高点まで引き上げるように生成される。
【0083】
QoSを有する下り方向信号の広帯域DOCSIS処理の全ての種類が共有することになる必要な要素は、以下の通りである。
(1)どのCMが広帯域性能を有するか、及びそれぞれが広帯域DOCSISのために使用され得るチューナを幾つ備えるかを判定するための処理がある。
(2)各CMに対して、幾つの下り方向信号に同調するか、及びそれらのパラメータは何かを通知するメッセージを送信するための処理がある。
(3)CMに対する各IPフローに関するQoSパラメータ、そして全てのIPフローに存在する一定ビットレートのIPフローの保証された部分、及び全てのIPフローに存在する可変ビットレートのIPフローの拘束された部分が何であるかを決定する処理がある。
(4)各入力IPフローからのフレームを記憶し、一定ビットレートのIPフローの各保証された部分のフレームを放出するスケジュールを作成すると共に、可変ビットレートのIPフローの拘束された部分のフレームを放出するスケジュールを作成する処理がある。
(5)IPフローの保証された部分、及び拘束された部分を実現するために、スケジュールによってフレームを放出するための信号を生成し、トラフィックが存在しないか、または予定された放出がないスケジュール内のすき間を探し、それらの時間を、ベストエフォートのフロー、及び一定ビットレートのフローの保証されない部分か、または可変ビットレートのフローの拘束されない部分のような他のIPフローのフレームを放出するために使用する処理がある。
【0084】
図11A、及び図11Bから構成される図11は、上り方向信号の広帯域DOCSISを実行する処理のフローチャートである。ステップ192は、CMTSが、全ての利用可能な上り方向信号、及び中心周波数、シンボルレート、変調の種類等のようなそれらのチャンネルパラメータを特定するDOCSIS上り方向信号チャンネル記述子(Upstream Channel Descriptor:UCD)メッセージを放送する処理を表す。ステップ194は、電源が投入されると、あらゆるDOCSIS下り方向信号を検索してそれにロックし、それがロックした下り方向信号に関連付けられた上り方向信号を使用して測定を実行し、同じ上り方向信号を使用すると共に、CMが上り方向信号の広帯域DOCSISのために使用され得るチューナを幾つ備えるかを示すデータをCMTSに送信して登録する、CMの処理を表す。CMTSは、同様に、CMに対して、CMに別の下り方向信号、及びそれに関連する上り方向信号に変更するよう要求することを示すチャンネル変更メッセージを送信でき、これはステップ194によって同様に象徴されるであろう。
【0085】
ステップ196において、CMは、利用者アプリケーションからの要求を受信すると共に、従来のDOCSIS方式でCMが同調される上り方向信号のチャンネルに関する上り方向信号のマップにおいて、帯域幅要求信号の競合期間の間、上り方向信号の帯域幅要求信号メッセージをCMTSに対して送信する。
【0086】
ステップ198において、CMTSは、各CMからこれらの上り方向信号の帯域幅要求信号を収集すると共に、どのCMが上り方向信号に関する広帯域DOCSIS性能を有するかを判定するために、登録メッセージデータを使用する。CMTSは、その次に、各広帯域性能を有するCMが、広帯域DOCSIS上り方向信号動作に使用され得るチューナを幾つ備えるかを判定するために、登録データを使用する。
【0087】
ステップ200は、上り方向信号の広帯域DOCSIS性能を有する各CMからの各IPフローに関する上り方向信号の許可のスケジュールを作成するために、図10のフローチャートにおいて描写されたものを含むあらゆるサービス品質アルゴリズムを使用する処理を表す。スケジュールは、上り方向信号当たり1つのMAPメッセージである、MAPメッセージに入れられる。各MAPメッセージは、一連の許可情報において、サービス識別子がMAPメッセージに含まれる各CMが、MAPが関連する上り方向信号で送信できるときを特定する。送信パラメータは、その上り方向信号に関するUCDメッセージに記載されることになる。
【0088】
ステップ202において、CMTSは、上り方向信号の広帯域DOCSIS動作のためにMAPメッセージにおいて予定された各CMに対するECE−REQメッセージを生成して、送信するために、ステップ200において生成されたMAPメッセージ内のスケジュール情報を使用する。そのようなCMそれぞれに対するECEメッセージは、幾つの上り方向信号、及びどの上り方向信号が有効にされるかをCMに通知する。CMは、指定された上り方向信号にそのチューナを同調することによって対応すると共に、その送信器を、その上り方向信号に関するUCDメッセージのパラメータを使用して、その上り方向信号で送信するように調整する。CMTSは、その場合に、関係する上り方向信号が割り当てられる下り方向信号に同調された全てのCMに対する各上り方向信号に関してステップ200において生成されたMAPメッセージを放送する。
【0089】
ステップ204において、CMは、ECEメッセージ、及びMAPメッセージを受信すると共に、各CMは、上り方向信号の広帯域DOCSISがそれのために有効にされたかどうかを判定する。これは、MAPメッセージまたはECEメッセージから、もしくはいくつかの実施例における急行通知メッセージ(express notification message)から、推定を引き出すことによって実行され得る。例えば、CMが複数の上り方向信号を有効にすることをそれに通知するECEメッセージを受信するという事実、及びECEメッセージは広帯域DOCSISに特有であるという事実は、CMは広帯域DOCSIS動作のために有効にされた上り方向信号チャンネルを使用するべきであるという結論を支援する。CMが、有効にするために既に通知された、全ての上り方向信号チャンネルに関するMAPメッセージを調査すると共に、複数の上り方向信号チャンネルで同時にそれに対する複数の許可情報を発見するとき、これは確認され得る。
【0090】
ステップ206において、CMは、有効にされた上り方向信号チャンネルに関連するUCDメッセージ内のパラメータによって、そのチューナ、及び各有効にされた上り方向信号に関する送信パラメータを設定する。CMは、その次に、そのデータを、各上り方向信号チャンネルに関連するMAPメッセージにおいて指定された時刻に、有効にされた上り方向信号チャンネルで同時に送信する。CMは、フレームを様々な上り方向信号送信器に分散するために、フレーム分配器を使用してこれを実行すると共に、フレーム分配器は、MAPタイミングに基づいた適切な時刻にフレームを放出する。QoSアルゴリズムによるトラフィックが予定されないか、またはトラフィックが存在しない場合のMAPの許可情報は、CMが、ベストエフォートのピークレート以下の、保証された一定ビットレート、または可変ビットレートのフローの拘束されたビットレート部分を備えない他のQoS種類のIPフローのフレーム、及び保証されたか、または拘束されたビットレート以外の他のIPフローのフレームを放出するスケジュールを作成するのに使用される。
【0091】
CMにおけるフレーム分配器は、1つの上り方向信号で送信されるべき1つのIPフローからの全てのフレームを制限することか、または前述のように下り方向信号の広帯域DOCSIS動作のためのシーケンス番号を付加することのいずれかにより、IPフローからの全てのフレームの受信の正しい順序を保証し得る。
【0092】
ステップ208において、CMTSは、それに割り当てられた全ての上り方向信号のチャンネルで、CMから全てのフレームを受信すると共に、それらをそのフレーム収集器に渡す。ステップ210において、フレーム収集器は、そこに存在すると考えられている全てのフレームがそこに存在することを確認すると共に、各IPフローが単一のチャンネルに制限される第1の実施例においてIPフロー毎にFIFOを使用することか、またはシーケンス番号を使用することのいずれかによって、それらを順序正しく配置する。ステップ212において、フレーム収集器は、その次に、CMTSによる更なる処理のための適切な順序で、全てのIPフローのフレームを出力する。
【0093】
図12は、全てが1つのCMTSに対する共有されたHFCシステムによって接続された、1つ以上の従来の単一のDOCSISチャンネルのCMと、上り方向信号及び下り方向信号の両方の方向において、広帯域DOCSIS伝送の性能を有する複数の広帯域DOCSIS性能を有するCMとから構成されるシステムのブロック図である。ブロック214は、それが複数のDOCSIS送信器、及び複数のDOCSIS受信器(それらは複数のDOCSIS送受信器に結合され得る)を備えるので、上り方向信号と下り方向信号の両方の広帯域性能を備えた広帯域DOCSIS性能を有するCMである。2台の従来のDOCSIS受信器が、符号216、及び符号218で示されると共に、フレーム収集器が符号220で示される。DOCSIS受信器は、下り方向信号の広帯域DOCSISのフレーム、またはパケットを受信すると共に、それらをフレーム収集器に渡す。受信器は、同様に、下り方向信号のUCDメッセージ、及びMAPメッセージ、及びECEメッセージを受信すると共に、それらを制御コンピュータ217に渡す。フレーム収集器は、存在すると考えられている全てのパケットが存在することを確認すると共に、それらを“NI”またはバスインタフェース222に対する引き渡しのための適切な順序に配置する。インタフェース222は、LANまたはバスによってCMに接続される全ての周辺装置にそれらを配信する。
【0094】
上り方向信号のパケットは、“NI”/バスインタフェース222によって受信されると共に、フレーム分配器224に渡される。フレーム分配器は、制御パス230経由で、制御コンピュータ217から、各パケットを上り方向信号のDOCSIS送信器226、及びDOCSIS送信器228の内のいずれに送信するか、及び何時送信するかに関する情報を受信する。制御コンピュータは、CMTSからの下り方向信号のECEメッセージ、及びMAPメッセージ内の情報から、各パケットがどの上り方向信号の送信器に転送されるべきか、及び何時転送されるべきかを判定する。制御コンピュータは、同様に、問題になっているDOCSIS上り方向信号に関連するUCDメッセージ内のDOCSIS上り方向信号に関して指定されたパラメータを使用して、下り方向信号のECEメッセージにおいて指定されたDOCSIS上り方向信号の内の1つで送信するように、制御パス232によって各上り方向信号のDOCSIS送信器を設定する。DOCSIS受信器は、それらのDOCSIS下り方向信号のパラメータが何であってもそれに従い、ECEメッセージにおいて指定されたDOCSIS下り方向信号を受信するように、制御パス232によって設定される。制御コンピュータ217は、以下の機能を実行するために、それらの全ての回路の動作を編成する。電源が投入されると、DOCSIS下り方向信号を発見すると共にそれにロックし、測定と等化を含む従来のDOCSIS測定を実行するために、DOCSIS上り方向信号を使用し、測定が成功したかどうかを示す肯定応答メッセージを送信し、前記CMTSにCMの広帯域DOCSIS上り方向信号性能を通知する登録メッセージを送信し、各々が周波数、シンボルレート、変調の種類、及びDOCSIS上り方向信号の他のパラメータを示す複数の上り方向信号チャンネル記述子(UCD)メッセージを受信し、利用者アプリケーションから上り方向信号のデータを送信する要求を受信すると共に、上り方向信号の帯域幅要求信号を送信することによってそれに対応し、広帯域DOCSIS上り方向信号動作のためにどの上り方向信号DOCSISチャンネルを使用するかを示す拡張チャンネルイネーブルメッセージを受信し、単一のDOCSIS上り方向信号チャンネルとそれぞれ関係があると共に、前記CMが何時前記チャンネルで送信することができるかを定義する複数のMAPメッセージを受信し、適切な上り方向信号チャンネルに関連するUCDメッセージ内のパラメータに従って、前記ECEメッセージにおいて指定された上り方向信号DOCSISチャンネルで送信するように前記CMの送信器を調整し、前記チャンネルに関連する前記MAPメッセージ内の許可情報によって、指定されたチャンネルでの上り方向信号データの伝送時刻を決定する。
【0095】
広帯域性能を有するCMTS236は、下り方向信号に関して、図2に示す上述のものと同じに構成されると共に、同じに動作する。CMTSの広帯域DOCSISの上り方向信号に関する部分は、CMに対して送信された下り方向信号のUCDメッセージ内のデータに従って、制御コンピュータ242によって設定される複数のDOCSIS受信器238、及びDOCSIS受信器240を備えている。CMTSの制御コンピュータは、MAPメッセージから、どのCMのデータがあらゆる特定のミニスロットで受信されるか、及びそれが割り当てられた上り方向信号DOCSISチャンネルはどれかを認識する。それは、同様に、その上り方向信号チャンネルのパラメータを認識するので、従ってそれは各受信器を、制御パス246によって、適切なパラメータに基づいて受信するように調整する。受信器は、それらが受信する全てのフレームを、あらゆる特定のCMに対する許可の間に送信されたと考えられている全てのフレームが到着したことを確認するために、CM内のフレーム収集器のように機能するフレーム収集器244に渡す。フレーム収集器は、その次に、各IPフローのフレームを適切な順序に配置すると共に、パス248経由でそれらをルータ30に供給する。
【0096】
本発明がここに開示された好ましい実施例、及び代替実施例に関して発表されたが、当業者は、発明の精神及び範囲からはずれない、ここに開示された教示に対する可能な代替実施例及び他の変更を認識することになる。全てのそのような代替実施例、及び他の変更は、これに関して添付された特許請求の範囲内に含まれることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】あらゆるDOCSISシステムにおいて必要とされる機能ブロックを示す、従来技術の非ポートトランキングDOCSISシステムの図である。
【図2】CMTSからCMに対して複数のDOCSISチャンネルで同時にデータを送信するためにポートトランキングを実行する広帯域DOCSISシステムの図である。
【図3A】オリジナルの従来技術の“DOCSIS PDU”カプセル化スキームの図である。
【図3B】広帯域DOCSISを実行するためのカプセル化方法に必要とされるシーケンス番号を追加するように修正されたオリジナルの“DOCSIS PDU”カプセル化スキームの図である。
【図4】広帯域DOCSISをサポートするためのシーケンス番号を備えるように修正された従来技術のDOCSISフレームカプセル化スキームの図である。
【図5A】DOCSISプロトコルを使用するHFCシステムを横断してポートトランクされたポイント・ツー・マルチポイントリンクを確立して使用するために実行される処理のフローチャートである。
【図5B】DOCSISプロトコルを使用するHFCシステムを横断してポートトランクされたポイント・ツー・マルチポイントリンクを確立して使用するために実行される処理のフローチャートである。
【図6A】パケット配信、受信、及び順序づけの観点から広帯域DOCSIS動作を実行するために、CTMS及びCM(しかし主としてCMTS)に実装される処理を示す更に詳細なフローチャートである
【図6B】パケット配信、受信、及び順序づけの観点から広帯域DOCSIS動作を実行するために、CTMS及びCM(しかし主としてCMTS)に実装される処理を示す更に詳細なフローチャートである
【図7】ここで教示されたQoSアルゴリズムを説明する目的のためにHFCシステム上のポイント・ツー・マルチポイントの物理チャンネル構造及び論理チャンネル構造を説明する図である。
【図8】サービス品質の要求に関する、各フローの送り元及び送り先、フローID、及びフローの特性を示す図7の例の全てのフローを記載するテーブルである。
【図9】HFCに実装されたDOCSISシステムのポイント・ツー・マルチポイント環境において、QoSの機能性を提供するためのスケジューラを実現するために実行される必要がある機能のブロック図である。
【図10】好ましいQoSアルゴリズムのフローチャートである。
【図11A】好ましい上り方向信号の広帯域DOCSISプロトコルのフローチャートである。
【図11B】好ましい上り方向信号の広帯域DOCSISプロトコルのフローチャートである。
【図12】全てが1つのCMTSに対する共有されたHFCシステムによって接続された、1つ以上の従来の単一のDOCSISチャンネルのCMと、上り方向信号及び下り方向信号の両方の方向において、広帯域DOCSIS伝送の性能を有する複数の広帯域DOCSIS性能を有するCMとから構成されるシステムのブロック図である。
【符号の説明】
【0098】
10 “DS MAC/PHY/RF”インタフェースブロック
12 CMTS
14 “チューナ、PHY、及びMAC”ブロック
16、22、24 CM
18 HFCシステム
10、11、13、15 下り方向信号送信器
20 経路指定またはブリッジ機能(ルータ/ブリッジ)
26 インタフェース
28 CMTS
30 経路指定またはブリッジ機能(ルータ/ブリッジ)
32、34、36 CM
38 フレーム分配器
40、42、44、46、48、50 チューナ
50、52、54 ネットワークインタフェースカード(または“NI”)
46、48 フレーム収集器
60 オリジナルの“T/L”フィールド
62 PDUデータ部分
64 タイプ/長さフィールド“T/L”
66 新しい“T/L”フィールド
68 “preamble”フィールド
70 “syncbyte”フィールド
72 “Frame Control(FC)”フィールド
74 “MAC−PARM”フィールド
76 “LENGTH”フィールド
78 拡張ヘッダフィールド“EHDR”
80 “PHS”フィールド
82 新しい拡張ヘッダフィールド
83 “HCS”フィールド
84 “PDU”フィールド
88 送り先アドレス(DA)
90 送り元アドレス(SA)
92 タイプ/長さ(T/L)フィールド
94 ペイロード(PAYLOAD)データセクション
96 “CRC”フィールド
142 CMTS
144 HFC
146 下り方向信号
148 下り方向信号
150 ケーブルモデム(CM)
152 ケーブルモデム(CM)
154 ケーブルモデム(CM)
156 ケーブルモデム(CM)
164 スケジューラ
166 待ち行列(Queue)メモリ
168、170、172、174、176、178 ライン
214 ブロック
216、218 DOCSIS受信器
217 制御コンピュータ
220 フレーム収集器
222 “NI”またはバスインタフェース
224 フレーム分配器
226、228 DOCSIS送信器
230、232 制御パス
236 CMTS
238、240 DOCSIS受信器
242 CPU
244 フレーム収集器
248 パス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共有された伝送媒体によって複数のケーブルモデム(CM)に接続されたケーブルモデム終端システム(CMTS)を備えるポイント・ツー・マルチポイント環境において、下り方向信号の広帯域DOCSISを実行するための方法であって、
どのケーブルモデムが広帯域性能を有すると共に、それぞれが幾つの下り方向信号チャンネルを同時に使用できるかを判定する段階と、
各広帯域性能を有するケーブルモデムに、広帯域下り方向信号DOCSIS伝送を受信するためにそれがどの下り方向信号チャンネルに同調するべきかを通知する拡張チャンネルイネーブルメッセージを送信する段階と、
サービス品質要求を満たすように、CMが同調される下り方向信号で送信する様々なCMTS送信器に対するフレームの分配スケジュールを作成するために、各特定のケーブルモデムに対して下り方向信号で送信されるべき入力フレームをフレーム分配器において処理する段階と、
受信器側でフレームが適切な順序で配置され得ることを保証すると共に、送信器にフレームを分配するために、シーケンス番号を付加するか、または他の何かを付加する段階と、
特定のケーブルモデムに対してアドレス指定された放出フレームを、前記ケーブルモデムが同調するように指示された下り方向信号チャンネルで、そのケーブルモデムに対して送信する段階と
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
同一のIPフローの異なるフレームが、異なる時間に、または異なる待ち時間により、異なる下り方向信号チャンネルで送信され得ると共に、更にフレームが受信器において適切な順序で配置され得るように、IPフローの各フレームにシーケンス番号を付加することにより、送信されたフレームが受信後に適切な順序で配置されるのを前記フレーム分配器が保証する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
単一の下り方向信号チャンネルで伝送するために各IPフローからCMに対して送信されるべきフレームの伝送を制限することにより、送信されたフレームが受信後に適切な順序で配置されるのを前記フレーム分配器が保証する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記CMTSが、同様に、
各CMからどのくらい多くの上り方向信号のトラフィックがあるかを前記CMTSが認識できるように、様々なCMから上り方向信号の帯域幅要求信号を受信すると共に、フレーム分配器がルータより受信する情報から、各CMに対してどのくらい多くの下り方向信号のトラフィックがあるかを判定し、
一定ビットレートのIPフローの保証されたビットレート、及び拘束された部分を有する可変ビットレートのIPフローの拘束されたビットレートを少なくとも満足するように、サービス品質アルゴリズムを使用して特定のCMに対する各IPフローに関する下り方向信号フレームの伝送スケジュールを作成し、
一定ビットレートのIPフローの保証されたビットレート、及び拘束された部分を有する可変ビットレートのIPフローの拘束されたビットレートを少なくとも満足すると共に、帯域幅要求をできる限り実現するように、サービス品質アルゴリズムを使用して特定のCMからの各IPフローに関する上り方向信号フレームの伝送スケジュールを作成し、
上り方向信号の広帯域DOCSIS動作を実現するように、各DOCSIS上り方向信号に関するMAPメッセージ及びUCDメッセージを生成すると共に、各広帯域性能を有するCMからの異なるDOCSIS上り方向信号での上り方向信号の同時伝送を可能にするMAPメッセージ内の許可情報によって送信し、
広帯域性能を有するCMに対する広帯域DOCSISの下り方向信号の伝送を実現するように、各特定のCMに対してアドレス指定された様々なIPフローに関して、下り方向信号のフレームを、スケジュールによって定められた時刻に様々な下り方向信号送信器に対して放出し、
様々なCMから上り方向信号の広帯域DOCSISフレームを受信し、全てのフレームが各CMからの各IPフローに存在することを確認すると共に、フレームを適切な順序に配置し、更なる処理に対してフレームを供給する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記各ケーブルモデムにおいて、
電源が投入されるか、もしくはリブートされると、DOCSIS下り方向信号を検索してロックする段階と、
ケーブルモデムがロックしたDOCSIS下り方向信号と関連するDOCSIS上り方向信号を使用して測定を実行すると共に、CMTSにシステム上のCMとして登録する段階と、
CMが下り方向信号の広帯域DOCSISに使用可能であるチューナを幾つ備えるかを示す情報をCMTSに送信する段階と、
前記CMTSから、前記CMに対する広帯域DOCSIS伝送に幾つの下り方向信号チャンネルを使用すると共に、どの下り方向信号チャンネルを使用することになるかを示すECEメッセージを受信すると共に、前記ECEメッセージにおいて指定された下り方向信号チャンネルのそれぞれに前記CMのチューナを同調することによってそれに応答する段階と、
前記ECEメッセージにおいて指定された2つ以上の下り方向信号チャンネルで同時に送信された広帯域下り方向信号DOCSISフレームを受信すると共に、全フレームが受信されたかを確認する段階と、
前記受信されたフレームを適切な順序に配置すると共に、更なる処理のために、前記CMに接続された周辺機器に対して前記フレームを供給する段階と
を更に有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記CMTSから何か新しいECEメッセージが到着したかどうかを判定するために調査する段階と、
もし新しいECEメッセージが到着していた場合、前記ECEメッセージがいずれか下り方向信号チャンネルを追加するか、または削除するかどうかを判定する段階と、
もし前記ECEメッセージが下り方向信号DOCSISチャンネルを追加する場合、新しく指定されたチャンネルに1つ以上のチューナを同調すると共に、新しく指定されたDOCSIS下り方向信号のそれぞれに対して、それらに関連するDOCSIS上り方向信号を使用して測定を実行する段階と、
新しく使用可能にされたDOCSIS下り方向信号のそれぞれに対する測定における成功または失敗を示す肯定応答メッセージを送信する段階と、
あらゆる新しく獲得した下り方向信号に関する広帯域DOCSIS動作を開始する段階と、
もしDOCSIS下り方向信号を削除する新しいECEメッセージが到着した場合、指定されたチャンネルを削除すると共に、あらゆる残っているDOCSIS下り方向信号に関するDOCSIS下り方向信号動作を継続する段階と
を更に有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
フレームの分配スケジュールを作成するために、各特定のケーブルモデムに対して下り方向信号で送信されるべき入力フレームをフレーム分配器において処理する前記段階が、
各広帯域DOCSIS性能を有するCMが、登録データ及び送信されたECEメッセージからのデータを使用して同調される特定の下り方向信号を判定すると共に、ルータより受信されたパケット内のヘッダデータから、各広帯域CMに向けられた特定のIPフローを判定する段階と、
特定のCMが同調されると共に、CMに対して送信されるべきIPフローを有するどの下り方向信号が、伝送に利用可能であるかを確認すると共に、各IPフローのサービス品質要求を判定する段階と、
CMが同調されると共に、一定ビットレートのフローであるか、または保証された部分を有する可変ビットレートのフローである、サービス品質要求を備えるIPフローを有する利用可能な下り方向信号DOCSISチャンネルに関する、一定ビットレートのフローの保証された部分、及び可変ビットレートのフローの拘束された部分のスケジュールを作成する段階と、
一定ビットレートのサービス品質IPフローの前記保証されたビットレートを実現すると共に、及び可変ビットレートのサービス品質IPフローの拘束されたビットレート部分を実現するために、予定される時刻に、フレーム放出信号を生成すると共に、適切な下り方向信号DOCSISチャンネル上にフレームを放出して送信する段階と、
あらゆる広帯域下り方向信号に関して、保証されたビットレートのサービス品質IPフロー、または拘束された部分を有する可変ビットレートのサービス品質IPフロー以外で、それに対して向けられたIPフローを有するCMが、前記CMが同調されるDOCSIS下り方向信号で、前記CM、または他のCMに対するフレームの放出が予定されないあらゆる時刻、または前記CMに向けられると共に、保証されたビットレートのサービス品質IPフロー、または拘束された部分を有する可変ビットレートのサービス品質IPフロー以外で、それに対して向けられたIPフローを有するフレームを放出するトラフィックが存在しないあらゆる時刻を使用する段階と
を用いて実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
広帯域DOCSIS下り方向信号処理の間、ケーブルモデム(CM)において実行される方法であって、
電源が投入されると、DOCSIS下り方向信号にロックし、測定と等化を含むDOCSIS測定を実行すると共に、ケーブルモデム終端システム(CMTS)からのメッセージに含まれる時刻、周波数、位相、及び電力オフセットを受信する段階と、
もし前記測定が成功した場合に肯定応答メッセージを送信すると共に、前記CMの広帯域DOCSIS性能に関するデータを含む登録メッセージによって、CMTSにシステムにおけるCMとして登録する段階と、
前記CMがどのDOCSIS下り方向信号上の広帯域DOCSISデータを受信する準備をするべきかを示す拡張チャンネルイネーブル(ECE)メッセージを前記CMTSから受信すると共に、前記ECEメッセージで指定されるDOCSIS下り方向信号メッセージ上のデータを受信するように、複数のDOCSIS受信器を調整することによってそれに対処する段階と、
1つ以上のIPフローを表す複数のDOCSISチャンネルで同時に送信された複数のフレーム、またはパケットを受信する段階と、
受信されるべきと考えられる全てのパケットまたはフレームが受信されたことを確認する段階と、
前記フレームまたは前記パケットを適切な順序で配置すると共に、更なる処理に対して前記フレームまたは前記パケットを提供する段階と
を有することを特徴とする方法。
【請求項9】
共有された伝送媒体によってケーブルモデム終端システムに接続された複数のケーブルモデム(CM)の一部分であるケーブルモデム(CM)からの上り方向信号の広帯域DOCSIS伝送を実行するための方法であって、
前記CMTSから、上り方向信号チャンネル記述子(UCD)メッセージで特定されるDOCSIS上り方向信号の周波数、シンボルレート、変調の種類、及びその他のパラメータをそれぞれが定義する複数の上り方向信号チャンネル記述子(UCD)メッセージを放送する段階と、
CMが下り方向信号にロックされると共に、測定バーストを送信した後で、CMTSが測定を実行すると共に、等化収束を実行し、CMTSに時刻、周波数、及び電力オフセット、そして上り方向信号の等化係数を提供する前記CMに、1つ以上の下り方向信号のメッセージを送信する段階と、
CMが測定に成功すると共に、それらの肯定応答を送信し、そしてその性能を通知する登録メッセージを送信した後で、CMTSが、これらのメッセージを受信すると共に、CMの広帯域性能を示すその中のデータの幾つかを少なくとも記憶し、CMが広帯域性能を有するかどうかを判定する段階と、
CMTSが、CMからの上り方向信号の帯域幅要求信号を受信すると共に、どのCMが上り方向信号の広帯域DOCSIS性能を有するかを判定するために登録データを使用し、要求された帯域幅を備えるCMが幾つの上り方向チャンネルを同時に伝送できるかを判定する段階と、
CMTSが、要求された上り方向信号のトラフィックと、登録データ及び認可データを分析すると共に、上り方向信号の広帯域DOCSIS動作のために、どの上り方向信号チャンネルをどのCMに割り当てるかを判定する段階と、
CMTSが、各CMからの各IPフローに関する上り方向信号の許可のスケジュールを作成するために、サービス品質アルゴリズムを使用すると共に、CMが上り方向信号の広帯域DOCSISに使用するように予定される各DOCSIS上り方向信号に関して、MAPメッセージ内の許可情報を有するCMまたは複数のCMが、MAPメッセージの関連するDOCSIS上り方向信号で伝送することができるときを予定する個別のMAPメッセージを生成する段階と、
広帯域性能を有するどのCMが複数の上り方向信号DOCSISチャンネルを使用する必要があるかを判定するために、CMTSがMAPメッセージ内の許可情報を使用すると共に、上り方向信号の広帯域DOCSIS伝送を送信する権限を与えらている各CMに、CMがどの上り方向信号のDOCSISチャンネルを使用してMAPメッセージを送信できるかを指定するECEメッセージを送信する段階と、
上り方向信号の広帯域DOCSISに関して利用可能にされたCMが、MAPメッセージ、ECEメッセージ、及びUCDメッセージに基づくデータを送信した後に、CMTSが、全てのフレームを受信し、全てのフレームがそこに存在することを確認すると共に、それらを配信のために適切な順序に配置するフレーム収集器にそれらを渡す段階と
を有することを特徴とする方法。
【請求項10】
前記CMにおいて、
電源が投入されると、DOCSIS下り方向信号を見つけて、それにロックし、測定と等化を含む従来のDOCSIS測定を実行するために、DOCSIS上り方向信号を使用すると共に、測定が成功したか、または失敗したかを示す肯定応答メッセージを送信し、そして前記CMTSにCMの広帯域上り方向信号DOCSIS性能を通知する登録メッセージを送信する段階と、
DOCSIS上り方向信号の周波数、シンボルレート、変調の種類、及びその他のパラメータをそれぞれが記述する複数の上り方向信号チャンネル記述子(UCD)メッセージを受信する段階と、
利用者アプリケーションから上り方向信号で送信する要求を受信すると共に、上り方向信号の帯域幅要求信号を送信することによりそれに対応する段階と、
広帯域DOCSIS上り方向信号動作のために、どの上り方向信号のDOCSISチャンネルを使用するかを示す拡張チャンネルイネーブル(ECE)メッセージを受信すると共に、単一のDOCSIS上り方向信号チャンネルと関連し、前記チャンネルで何時前記CMが送信できるかを定義する複数のMAPメッセージを受信する段階と、
前記ECEメッセージで指定された上り方向信号のDOCSISチャンネルで送信するように、前記CMの送信器を調整すると共に、前記チャンネルと関連する前記MAPメッセージ内の許可情報によって指定されたチャンネルでの上り方向信号データの伝送時刻を決定する段階と
を更に有することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
それぞれが入力を有する複数のDOCSIS送信器と、
前記送信器の前記入力に接続された複数の出力を有すると共に、入力を有するフレーム分配器と、
ハイブリッドファイバ同軸ケーブルシステムに接続されるための入力を有すると共に、複数の出力を有する複数のDOCSIS受信器と、
前記複数のDOCSIS受信器の前記複数の出力に接続された複数の入力を有すると共に、以下の段階を実行するように構成され、かつ出力を有するフレーム収集器と、
前記フレーム収集器の出力に接続された入力を有すると共に、前記フレーム分配器に接続された出力を有するネットワークインタフェースまたはバスインタフェースと、
前記複数のDOCSIS送信器と、前記複数のDOCSIS受信器と、前記フレーム分配器と、前記フレーム収集器とに接続されると共に、以下の段階を実行するために、前記ケーブルモデムの上記の回路類の調整を編成するようにプログラムされる制御コンピュータとを備え、
電源が投入されると、DOCSIS下り方向信号を見つけて、それにロックし、測定と等化を含む従来のDOCSIS測定を実行するために、DOCSIS上り方向信号を使用すると共に、測定が成功したか、または失敗したかを示す肯定応答メッセージを送信し、そして前記CMTSにCMの広帯域上り方向信号DOCSIS性能を通知する登録メッセージを送信する段階と、
DOCSIS上り方向信号の周波数、シンボルレート、変調の種類、及びその他のパラメータをそれぞれが記述する複数の上り方向信号チャンネル記述子(UCD)メッセージを受信する段階と、
利用者アプリケーションから上り方向信号で送信する要求を受信すると共に、上り方向信号の帯域幅要求信号を送信することによりそれに対応する段階と、
広帯域DOCSIS上り方向信号動作のために、どの上り方向信号のDOCSISチャンネルを使用するかを示す拡張チャンネルイネーブル(ECE)メッセージを受信すると共に、単一のDOCSIS上り方向信号チャンネルと関連し、前記チャンネルで何時前記CMが送信できるかを定義する複数のMAPメッセージを受信する段階と、
適切な上り方向信号に関連するUCDメッセージ内のパラメータに従って、前記ECEメッセージで指定された上り方向信号のDOCSISチャンネルで送信するように、前記CMの送信器を調整すると共に、前記チャンネルと関連する前記MAPメッセージ内の許可情報によって指定されたチャンネルでの上り方向信号データの伝送時刻を決定する段階と
を実行することを特徴とするケーブルモデム装置。
【請求項12】
前記制御コンピュータが、同様に、以下の段階を実行するために、前記ケーブルモデムの前記回路類の調整を編成するようにプログラムされ、
前記CMがどのDOCSIS下り方向信号上の広帯域DOCSISデータを受信する準備をするべきかを示す拡張チャンネルイネーブル(ECE)メッセージを前記CMTSから受信すると共に、前記ECEメッセージで指定されるDOCSIS下り方向信号メッセージ上のデータを受信するように、複数のDOCSIS受信器を調整することによってそれに対処する段階と、
1つ以上のIPフローを表す複数のDOCSIS下り方向信号チャンネルで同時に送信された複数のフレーム、またはパケットを受信する段階と、
受信されるべきと考えられる全てのパケットまたはフレームが受信されたことを確認する段階と、
前記フレームまたは前記パケットを適切な順序で配置すると共に、更なる処理に対して前記フレームまたは前記パケットを提供する段階と
を実行することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
広帯域DOCSIS動作を実行可能であるケーブルモデム終端システムであって、
それぞれがハイブリッドファイバ同軸(HFC)ケーブルシステムに接続されるための出力を有すると共に、それぞれが入力を有する複数のDOCSIS送信器と、
それぞれが前記DOCSIS送信器の内の1つの前記入力に接続された複数の出力を有すると共に、入力を有するフレーム分配器と、
それぞれが前記HFCシステムに接続されるための入力を有すると共に、それぞれが出力を有する複数のDOCSIS受信器と、
それぞれが前記DOCSIS受信器の内の1つの出力に接続された複数の入力を有すると共に、出力を有するフレーム収集器と、
前記フレーム収集器の前記出力に接続された入力を有すると共に、前記フレーム分配器の前記入力に接続された出力を有するルータと、
前記複数のDOCSIS送信器及び受信器と、前記フレーム分配器と、前記フレーム収集器と、前記ルータとに接続されると共に、以下の段階を実行するために、前記ケーブルモデム終端システム内の上記の回路類を編成するようにプログラムされる制御コンピュータとを備え、
前記CMから登録メッセージデータを受信すると共に、どのケーブルモデムが下り方向信号の広帯域DOCSIS性能を有するか、及びそれぞれが幾つの下り方向信号チャンネルを同時に使用可能であるかをそれらから判定する段階と、
各広帯域性能を有するケーブルモデムに対して、広帯域下り方向信号DOCSIS伝送の受信のためにどの下り方向信号チャンネルに同調するべきかをそれに通知する拡張チャンネルイネーブルメッセージを送信する段階と、
サービス品質要求を満たすように、CMが同調される下り方向信号チャンネルで送信する様々なCMTSの下り方向信号送信器に対するフレームの分配スケジュールを作成するために、特定のCMに対して下り方向信号で送信されるべき前記ルータからの入力フレームをフレーム分配器において処理する段階と、
CMにおいてフレームが適切な順序で配置され得ることを保証するために、シーケンス番号を付加するか、または他の処理手続きを付加する段階と、
前記スケジュールに従って、前記CMTSの下り方向信号送信器にフレームを分配する段階と、
特定のCMに対してアドレス指定された放出フレームを、前記CMが同調するように指示された下り方向信号チャンネルで、そのCMに対して送信する段階と
を実行することを特徴とするケーブルモデム終端システム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【公表番号】特表2007−516644(P2007−516644A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533077(P2006−533077)
【出願日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/015183
【国際公開番号】WO2004/107634
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マッキントッシュ
【出願人】(501474601)テラヨン コミュニケーションズ システムズ, インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】