説明

マウントを介した搭載部品の車両搭載方法

【課題】組付状態におけるマウントのニュートラル位置の保証を正確に行うことを可能とし、マウントのNVH低減効果を最大限に発揮させる。
【解決手段】実際にマウント16を介してエンジン、デファレンシャルギヤユニットを車体に搭載した状態で、マウント16に加えられる三軸方向の荷重を分離して測定する。そして、車体とマウント16又はマウント16とエンジンの締結状態を調整することにより、組付状態におけるマウント16の三軸方向の荷重を荷重基準値に合わせる。よって、マウント16の設計上のニュートラル位置を保証し、マウントのNVH低減効果を最大限に発揮させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マウントを介した搭載部品の車両搭載方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図2には、フロントエンジンリヤドライブ車の、エンジン10と、デファレンシャルギヤユニット12と、エンジン10の駆動力をデファレンシャルギヤユニット12に伝達するプロペラシャフト14(14A、14B)とが、模式的に示されている。又、従来から、エンジン10、デファレンシャルギヤユニット12等、振動の発生源となる搭載部品を原因とするノイズ、バイブレーション、ハーシュネス(NVH)を低減するために、ゴム等の弾性体を用いたマウント16、18を介して、エンジン10等を車体に搭載する手法が一般的となっている(例えば、特許文献1参照)。
そして、NVH低減を目的として用いられるマウント16、18は、組付状態で所定の荷重を受けて弾性体が変形し、設計上のニュートラル位置となったときに、最もNVHの低減効果を発揮するものである。従って、NVHの低減効果を高めるためのチューニングを行うにあたり、組付状態でマウント16、18に加わる荷重を正確に把握することが必要となる。
【0003】
【特許文献1】特開2006−176109号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、マウント16、18のように弾性変形する部材に加えられる荷重を把握する手法としては、例えば、図3に示されるように、マウント16、18の荷重測定手段として、三軸方向の歪みを測定するに適した三箇所に歪みゲージ20を貼り付け(図3には、便宜上、一箇所のみ示されている。)、それぞれの歪みゲージから得られた歪みから、三軸方向の荷重Fx、Fy、Fzを求める手法が一般的である。しかしながら、三軸方向の荷重の実測値Fx、Fy、Fzは、歪みゲージ20を貼り付ける位置に大きく影響を受けることから、マウント16、18に歪みゲージ20を貼り付ける作業には、熟練を要するものである。
又、歪みゲージ20を最適の位置に貼り付けたとしても、求められる三軸方向の荷重の実測値Fx、Fy、Fzには、それぞれの荷重に係る入力軸以外の成分も含まれることから、結局のところ、三軸方向の荷重の実測値Fx、Fy、Fzに基づいて得られる歪みモデルMは、三軸方向の設計上の荷重基準値Fx、Fy、Fzを、正確に再現するものとならない。
【0005】
このように、マウント16、18に加えられる荷重を正確に把握できないことから、マウントの設計上のニュートラル位置を保証するための最適手法を確立するには至っておらず、従来は、組付状態におけるマウント16、18のこじりや捩りの影響を排除することが困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、組付状態におけるマウントのニュートラル位置の保証を正確に行うことを可能とし、マウントのNVH低減効果を最大限に発揮させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
【0007】
(1)マウントを介して搭載部品を車体に搭載した状態で、前記マウントの三軸方向の荷重を分離して測定するステップと、車体とマウント又はマウントと搭載部品の締結状態を調整し、前記三軸方向の荷重を荷重基準値に合わせるステップとを含む、マウントを介した搭載部品の車両搭載方法。
本項に記載のマウントを介した搭載部品の車両搭載方法は、実際にマウントを介して搭載部品を車体に搭載した状態で、マウントに加えられる三軸方向の荷重を分離して測定する。そして、車体とマウント又はマウントと搭載部品の締結状態を調整することにより、組付状態におけるマウントの三軸方向の荷重を荷重基準値に合わせ、マウントの設計上のニュートラル位置を保証するものである。
なお、車体とマウント又はマウントと搭載部品の締結状態を調整する手法としては、車体に対するエンジン位置の調整、車体とマウント又はマウントとエンジンとを結合するボルトの締め付け順序や締め付けトルクの変更等が挙げられる。
【0008】
(2)上記(1)項の、前記マウントの三軸方向の分担荷重を分離して測定するステップにおいて、前記マウントの複数の任意の測定対象部位に荷重測定手段を設置し、前記マウントにランダム荷重を入力して得られる荷重測定結果を、三軸方向の成分へと分離処理することにより、三軸方向の分担荷重を求める、マウントを介した搭載部品の車両搭載方法(請求項1)。
本項に記載のマウントを介した搭載部品の車両搭載方法は、実際にマウントを介して搭載部品を車体に搭載した状態で、前記マウントの三軸方向の荷重を分離して測定する。そして、車体とマウント及びマウントと搭載部品の締結状態を調整することにより、組付状態におけるマウントの三軸方向の荷重を荷重基準値に合わせ、マウントの設計上のニュートラル位置を保証するものである。
【0009】
しかも、マウントの三軸方向の分担荷重を独立して測定するステップにおいて、マウントの複数の測定対象部位に荷重測定手段を設置し、マウントにランダム荷重を入力して得られる荷重測定結果を、三軸方向の成分へと分離処理し、三軸方向の分担荷重を求めることで、求められた三軸方向の分担荷重に基づき、組付状態におけるマウントの三軸方向の荷重を荷重基準値に合わせるための、車体、マウント及び搭載部品の締結状態の調整を、適切に行うものである。
なお、マウントの複数の任意の測定対象部位は、ひずみゲージ等の荷重測定手段の取り付けを容易に行うことが可能な位置とすることができる。又、測定対象部位の数(荷重測定手段の数)が多いほど、三軸方向の成分へと分離処理する際の情報量が増加し、より正確な値を得ることができる。一方、情報量の増加は情報処理量の増加を来たすことにもなるので、適宜、測定対象部位の数を設定することとする。
【0010】
(3)前記三軸方向の荷重を荷重基準値に合わせるステップに続き、締結状態を調節したマウントの位置を示す代表点の、車体に対する三次元方向の位置を計測するステップを含む、マウントを介した搭載部品の車両搭載方法。
本項に記載のマウントを介した搭載部品の車両搭載方法は、組付状態におけるマウントの三軸方向の荷重を荷重基準値に合わせ、マウントの設計上のニュートラル位置を保証した状態における、マウントの位置を示す代表点の、車体に対する三次元方向の位置を計測することで、マウントの設計上のニュートラル位置を保証するための、車体に対する、マウントの三次元方向の位置を定量的に把握する。
なお、マウントの位置を示す代表点としては、マウント上の点のみならず、マウントを介して車体に搭載される搭載部品上の点を用いて、間接的にマウントの位置を把握することとしても良い。
【0011】
(4)上記(3)項において、計測された前記代表点の三次元方向の位置を基準位置として、生産ラインにおける前記搭載部品の搭載工程にて、前記代表点を前記基準位置に合わせて搭載を行うステップを含む、マウントを介した搭載部品の車両搭載方法(請求項2)
本項に記載のマウントを介した搭載部品の車両搭載方法は、生産ラインにおける前記搭載部品の搭載工程にて、マウントの位置を示す代表点を前記基準位置に合わせて搭載を行うことで、量産車両の各々に、マウントの設計上のニュートラル位置を再現するものである。
【0012】
(5)前記搭載部品がエンジンであり、前記マウントがエンジンマウントであるマウントを介した搭載部品の車両搭載方法(請求項3)。
本項に記載のマウントを介した搭載部品の車両搭載方法は、エンジンマウントにおいて、上記作用効果を得るものである。
【0013】
(6)前記搭載部品がデファレンシャルユニットであり、前記マウントがデフマウントであるマウントを介した搭載部品の車両搭載方法。
本項に記載のマウントを介した搭載部品の車両搭載方法は、デフマウントにおいて、上記作用効果を得るものである。
(7)前記搭載部品がエンジン及びデファレンシャルユニットであり、前記マウントがエンジンマウント及びデフマウントであるマウントを介した搭載部品の車両搭載方法。
本項に記載のマウントを介した搭載部品の車両搭載方法は、エンジンマウント及びデフマウントの双方において、上記作用効果を得るものである。そして、エンジン及びデファレンシャルユニットのアライメントを狙い値に一致させることで、エンジンとデファレンシャルユニットとをつなぐプロペラシャフトのジョイントアングルも、設計のねらい値へと整合させるものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明はこのように構成したので、組付状態におけるマウントのニュートラル位置の保証を正確に行うことが可能となり、マウントのNVH低減効果を最大限に発揮させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、従来技術と同一部分若しくは相当する部分については、詳しい説明を省略する。
本発明の実施の形態に係る、マウントを介した搭載部品の車両搭載方法の一例として、図1に示されるように、マウント16、18の荷重測定手段に歪みゲージ20を用いることが可能である。
【0016】
具体的手順については、図1、図2を参照しながら、以下に説明する。
(ステップ1)マウント16、18を介してエンジン10又はデファレンシャルギヤユニット12を車体に搭載した状態で、マウント16、18の複数の任意の測定対象部位に、荷重測定手段である歪みゲージ20を貼り付ける。そして、加振機等任意の荷重を与えることが可能な手段を用い、車体やエンジンに振動を加えることにより、マウント16、18に時系列ランダム荷重(ホワイトノイズ)を入力する。そして、各歪みゲージ20から得られる複数の荷重測定結果を、電子計算機等の情報処理手段22により、直交する三軸方向の成分へと分離処理し、三軸方向の分担荷重Fx、Fy、Fzを求める。
【0017】
なお、図1において、Fx、Fy、Fzは、三軸方向の設計上の基準位置である。又、ε〜εは、電子計算機等の情報処理手段22により得られる三軸方向の分担荷重Fx、Fy、Fzに基づき、各歪みゲージ20が貼り付けられた測定対象部位における三軸方向の分担荷重を、遡及的に分離表示したものである(実際に各歪みゲージ20から得られる生データは、三軸方向の分担荷重が渾然一体となったものである。)。そして、点線はX軸方向の荷重成分を、太い実線はY軸方向の荷重成分を、細い実線はZ軸方向の荷重成分を示している。
【0018】
又、マウント16、18の複数の任意の測定対象部位は、ひずみゲージ20の取り付けを容易に行うことが可能な位置とする。更に、測定対象部位の数が多いほど、三軸方向の成分へと分離処理する際の情報量が増加し、より正確な値を得ることができる。一方、情報量の増加は情報処理量の増加を来たすことにもなるので、情報処理手段22の負荷が大きくなることも考慮し、適宜、測定対象部位の数を設定する。
【0019】
(ステップ2)上記ステップ1にて求めた、各測定対象部位における三軸方向の荷重Fx、Fy、Fzが、荷重基準値Fx、Fy、Fzと一致するように、車体とマウント16、18、マウント16とエンジン10、マウント18とデファレンシャルギヤユニット12の締結状態を調整する。
車体とマウント16、18又はマウント16、18とエンジン10、デファレンシャルユニット12の締結状態を調整する手法としては、車体に対する搭載部品10、12の位置の調整、車体とマウント16、18又はマウント16、18とエンジン10、デファレンシャルユニット12とを結合するボルトの締め付け順序や締め付けトルクの変更等が挙げられる。
【0020】
(ステップ3)上記ステップ2に続き、締結状態を調節したマウント16、18の位置を示す代表点の、車体に対する三次元方向の位置を計測する。代表点の測定には、必要に応じ、接触式又は被接触式の三次元測定器を用いる。又、マウント16、18の位置を示す代表点としては、マウント16、18上の点のみならず、マウント16、18を介して固定されるエンジン10、デファレンシャルユニット12上の点を用いて、間接的にマウント16、18の位置を把握することも可能である。この代表点の位置は、測定作業のしやすさや測定精度を考慮して、適宜決定される。
【0021】
(ステップ4)上記ステップ3で計測された、代表点の三次元方向の位置を基準位置として、生産ラインにおけるエンジン10、デファレンシャルユニット12の搭載工程にて、マウント16、18上の代表点、又は、エンジン10、デファレンシャルユニット12上の代表点を、基準位置に一致させるようにして、搭載を行う。
【0022】
なお、図1では、マウント16、18の荷重測定手段に歪みゲージ20を用いる場合を例示したが、非接触式の測定手段等、他の荷重測定手段を用いることも可能である。又、高い測定精度が必要とされないような場合には、ステップ1、ステップ2において、感圧紙を使用して簡易的に三軸方向の荷重を測定することとしても良い。
【0023】
上記構成をなす、本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能となる。
本発明の実施の形態に係る、マウントを介した搭載部品の車両搭載方法は、実際にマウント16、18を介してエンジン10、デファレンシャルギヤユニット12を車体に搭載した状態で、マウント16、18に加えられる三軸方向の荷重を分離して測定し、車体とマウント16、18又はマウント16、18とエンジン10、デファレンシャルギヤユニット12の締結状態を調整することにより、組付状態におけるマウント16、18の三軸方向の荷重を荷重基準値に合わせ、マウント16、18の設計上のニュートラル位置を保証するものである。
【0024】
又、マウント16、18を介してエンジン10、デファレンシャルギヤユニット12を車体に搭載した状態で、マウント16、18の三軸方向の荷重Fx、Fy、Fzを分離して測定し、車体とマウント16、18及びマウント16、18とエンジン10、デファレンシャルギヤユニット12の締結状態を調整することにより、組付状態におけるマウント16、18の三軸方向の荷重を荷重基準値Fx、Fy、Fzに合わせ、マウント16、18の設計上のニュートラル位置を保証するものである。
しかも、マウント16、18の三軸方向の分担荷重を分離して測定するステップ1において、マウント16、18の複数の測定対象部位に歪みゲージ20を設置し、マウント16、18にランダム荷重(図1参照)を入力して得られる荷重測定結果を、三軸方向の成分へと分離処理し、三軸方向の分担荷重Fx、Fy、Fzを求めることで、求められた三軸方向の分担荷重Fx、Fy、Fzに基づき、組付状態におけるマウント16、18の三軸方向の荷重を荷重基準値Fx、Fy、Fzに合わせるための、車体、マウント16、18及びエンジン10、デファレンシャルギヤユニット12の締結状態の調整を、適切に行うことができる。
【0025】
更に、組付状態におけるマウント16、18の三軸方向の荷重を荷重基準値Fx、Fy、Fzに合わせ、マウント16、18の設計上のニュートラル位置を保証した状態における、マウント16、18の位置を示す代表点の、車体に対する三次元方向の位置を計測することで、マウントの設計上のニュートラル位置を保証するための、車体に対する、マウントの三次元方向の位置を定量的に把握することができる。
そして、生産ラインにおけるエンジン10、デファレンシャルギヤユニット12の搭載工程にて、マウント16、18の位置を示す代表点を基準位置に合わせて搭載を行うことで、量産車両の各々に、マウントの設計上のニュートラル位置を再現することが可能となる。
【0026】
更に、エンジンマウント16及びデフマウント18の双方において、エンジン10及びデファレンシャルユニット12のアライメントを狙い値に一致させることで、エンジン10とデファレンシャルユニット12とをつなぐプロペラシャフト14A、14Bのジョイントアングルも、必然的に、設計のねらい値へと整合させることが可能となる。
なお、本発明をFR車のみならず、フロントエンジンフロントドライブ車、リヤエンジンリヤドライブ車、ミッドシップ車、四輪駆動車の何れの場合における、マウントを介した搭載部品の車両搭載方法としても適用可能であることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態に係る、マウントを介した搭載部品の車両搭載方法として、マウントの荷重測定手段に歪みゲージを用いる場合を例示した説明図である。
【図2】フロントエンジンリヤドライブ車の駆動系統を示す模式図である。
【図3】マウントの荷重測定手段に歪みゲージを用いる場合の、従来の計測手法を例示した説明図である。
【符号の説明】
【0028】
16、18:マウント、 20:歪みゲージ、22:情報処理手段、 Fx、Fy、Fz:三軸方向の分担荷重、 Fx、Fy、Fz:三軸方向の設計上の荷重基準値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マウントを介して搭載部品を車体に搭載した状態で、前記マウントの複数の任意の測定対象部位に荷重測定手段を設置し、前記マウントにランダム荷重を入力して得られる荷重測定結果を、三軸方向の成分へと分離処理することにより、三軸方向の分担荷重を求めるステップと、
車体とマウント又はマウントと搭載部品の締結状態を調整し、前記三軸方向の荷重を荷重基準値に合わせるステップとを含むことを特徴とするマウントを介した搭載部品の車両搭載方法。
【請求項2】
前記三軸方向の荷重を基準値に合わせるステップに続き、締結状態を調節したマウントの位置を示す代表点の、車体に対する三次元方向の位置を計測するステップと、
計測された前記代表点の三次元方向の位置を基準位置として、生産ラインにおける前記搭載部品の搭載工程にて、前記代表点を前記基準値に合わせて搭載を行うステップとを含むことを特徴とする請求項1記載のマウントを介した搭載部品の車両搭載方法。
【請求項3】
前記搭載部品がエンジンであり、前記マウントがエンジンマウントであることを特徴とする請求項1又は2記載のマウントを介した搭載部品の車両搭載方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−154667(P2009−154667A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−334215(P2007−334215)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】