マルチアンテナ通信システムのための送信ダイバーシティ処理
【課題】マルチアンテナ通信システムのための送信ダイバーシティ処理
【解決手段】マルチアンテナOFDMシステムにおける送信ダイバーシティに対して、データシンボルを得るために送信機はトラフィックデータを符号化し、インターリーブし、そしてシンボルマップする。送信機は、1対のアンテナから伝送に対する2対の送信シンボルを得るためにデータシンボルの各対を(1)空間-時間送信ダイバーシティに対しては2個のOFDMシンボル期間中に、あるいは(2)空間-周波数送信ダイバーシティに対しては2個のサブバンド上でのいずれかで処理する。NT(NT−1)/2個の異なったアンテナ対が、隣接のサブバンドに対して使用されている異なったアンテナ対とともに、データ伝送に対して使用される。ここでNTはアンテナの数である。システムは複数のOFDMシンボルサイズをサポートすることが可能である。
【解決手段】マルチアンテナOFDMシステムにおける送信ダイバーシティに対して、データシンボルを得るために送信機はトラフィックデータを符号化し、インターリーブし、そしてシンボルマップする。送信機は、1対のアンテナから伝送に対する2対の送信シンボルを得るためにデータシンボルの各対を(1)空間-時間送信ダイバーシティに対しては2個のOFDMシンボル期間中に、あるいは(2)空間-周波数送信ダイバーシティに対しては2個のサブバンド上でのいずれかで処理する。NT(NT−1)/2個の異なったアンテナ対が、隣接のサブバンドに対して使用されている異なったアンテナ対とともに、データ伝送に対して使用される。ここでNTはアンテナの数である。システムは複数のOFDMシンボルサイズをサポートすることが可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
I.35U.S.C.SS119に基く優先権の請求
本特許出願は、“MIMO WLANシステム” と題された、2002年10月25日に出願され、この譲受人に譲渡され、そしてそれによってこの中に参照によって明確に組み込まれた、仮出願シリアル番号60/421,309に対して優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
I.分野
本発明は、一般的に通信、そしてより特定的にはマルチアンテナ通信システムにおいて送信ダイバーシティに対するデータ処理のための技術に関する。
【0003】
II.背景
マルチアンテナ通信システムはデータ伝送のために、複数の(NT個の)送信アンテナおよび1個あるいはそれ以上の(NR個の)受信アンテナを使用する。NT個の送信アンテナは、これらのアンテナから独立したデータストリームを送信することによってシステムスループットを増加するために使用することが可能である。NT個の送信アンテナはまたこれらのアンテナから1個のデータストリームを冗長に送信することによって信頼性を改善するために使用することが可能である。
【0004】
マルチアンテナシステムはまた、直交周波数分割多重(OFDM)を使用することが可能である。OFDMは、全体のシステム帯域幅を複数の(NF個の)直交サブバンドに効率的に分割する変調技術である。各サブバンドはデータで変調されることが可能なそれぞれのサブキャリアと組み合わせられている。サブバンドはまた一般的にトーン、サブキャリア、ビン、および周波数チャネルとして参照される。
【0005】
マルチアンテナシステムに対しては送信および受信アンテナの各対の間に伝播経路が存在する。NT・NR個の伝播経路が、NT個の送信アンテナおよびNR個の受信アンテナ間に形成される。これらの伝播経路は異なったチャネル条件(たとえば、異なったフェージング、マルチパスおよび干渉効果)を経験することが可能であり、そして異なった信号対雑音および干渉比(SNR)を得ることが可能である。NT・NR個の伝播経路のチャネル応答は、その結果経路ごとに変化することが可能である。分散性通信チャネルに対しては、各伝播経路に対するチャネル応答もまたNF個のサブバンドに亙って変化する。チャネル条件は時間とともに変化することが可能であるために、伝播経路に対するチャネル応答もまた同様に変化することが可能である。
【0006】
送信ダイバーシティは、データ伝送の信頼性を改善するために、空間、周波数、時間、あるいはこれらの3個のディメンションの組み合わせを、冗長的に亙るデータの伝送のことである。送信ダイバーシティの一つの目標は、強い特性を得るために可能な限り多くのディメンションにわたってデータ伝送に対するダイバーシティを最大とすることである。他の目標は、送信機および受信機の両者において送信ダイバーシティに対する処理を簡素化することである。その結果、当業界においては、マルチアンテナシステムにおける送信ダイバーシティに対して効率的にデータを処理する技術に対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【0007】
マルチアンテナOFDMシステムにおいて、送信ダイバーシティ処理を実行するための技術がこの中に与えられる。送信機は、符号化されたデータを得るためにコーディング方式に従ってトラフィックデータを符号化する。コーディング方式は、固定されたレートのベース符号および、システムによってサポートされる符号レートのセットに対する、反復および/あるいはパンクチャリングパターンのセットを含むことが可能である。送信機はインターリーブされたデータを得るためにインターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリーブする。送信機は次にデータシンボルのストリームを得るために変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマップする。システムは、改善された効率のために、複数のOFDMシンボルサイズをサポートすることが可能である。同じ、あるいは類似のコーディング、インターリービング、および変調方式が、異なったOFDMシンボルサイズに対して送信機および受信機における処理を簡素化するために使用されることが可能である。
【0008】
送信機は、1対の送信アンテナからの伝送に対する2対の送信シンボルを得るために各々のデータシンボルの対を処理する。各々の送信シンボルは、データシンボルの変形(version)である。2対の送信シンボルは1対のアンテナから(1)空間-時間送信ダイバーシティ(STTD:space-time transmit diversity)に対しては2個のOFDMシンボル期間中に同じサブバンド上に、あるいは(2)空間-周波数送信ダイバーシティ(SFTD:space-frequency transmit diversity)に対しては同じOFDMシンボル期間中に2個のサブバンド上に、のいずれかで送信されることが可能である。もしもNT個の送信アンテナがデータ伝送に対して使用可能であれば、そこでNT・(NT−1)/2個の異なったアンテナ対がデータシンボルのストリームを送信するために使用可能である。送信機は送信アンテナに対する対応するOFDMシンボルのストリームを得るために、選択されたOFDMシンボルサイズに従って、各送信アンテナに対する送信シンボルのストリームを変換(たとえばOFDM変調オンを実行)する。
【0009】
受信機はトラフィックデータを回復するために以下に記述されると相補的な処理を実行する。本発明の種々の観点および実施例がさらに詳細に以下に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、マルチアンテナOFDMシステムにおけるアクセスポイントおよび2個のユーザ端末を示す。
【図2】図2は、アクセスポイントの送信機部分を示す。
【図3】図3は、エンコーダを示す。
【図4】図4は、反復/パンクチャユニットおよびチャネルインターリーバを示す。
【図5】図5は、サブバンド-アンテナ指定方式を示す。
【図6】図6は、STTD方式に対する送信(TX)空間的処理装置を示す。
【図7】図7は、SFTD方式に対するTX空間的処理装置を示す。
【図8】図8は、変調器を示す。
【図9】図9は、複数のアンテナを有するユーザ端末を示す。
【図10】図10は、送信機において、送信ダイバーシティ処理を実行するための処理を示す。
【図11】図11は、受信機において送信ダイバーシティを有するデータ受信を実行するための処理を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
用語“典型的な”は、この中では“実例、事実、あるいは例証として役立つ”ことを意味するために使用される。この中に“典型的な”として記述されたいかなる実施例も選定され、あるいは他の実施例よりも優れて有利であるとして解釈される必要はない。
【0012】
この中に記述される送信ダイバーシティ処理技術は、(1)複数の送信アンテナおよび1個の受信アンテナを有する多入力、単出力(MISO)システム、および(2)複数の送信アンテナおよび複数の受信アンテナを有する多入力、多出力(MIMO)システムに対して使用することが可能である。これらの技術はまた上りリンクと同様に下りリンクに対しても使用することが可能である。下りリンク(すなわち順方向リンク)は、アクセスポイント(たとえば基地局)からユーザ端末(たとえば移動局)への通信リンクであり、そして上りリンク(すなわち逆方向リンク)は、ユーザ端末からアクセスポイントへの通信リンクである。明確化のために、これらの技術はOFDMを使用する典型的なマルチアンテナシステム内の下りリンクに対して記述される。この典型的なシステムに対してはアクセスポイントは、4個のアンテナを装備され、そして各ユーザ端末は1個あるいはそれ以上のアンテナを装備される。
【0013】
図1は、マルチアンテナOFDMシステム100における1個のアクセスポイント110および2個のユーザ端末150xおよび150yの実施例に関するブロック線図を示す。ユーザ端末150xは1個のアンテナ152xを装備され、そしてユーザ端末150yは複数のアンテナ152a〜152rを装備される。
【0014】
下りリンク上のアクセスポイント110において、送信(TX)データ処理装置120はデータソース112からトラフィックデータ(たとえば情報ビット)、制御器130から制御データ、そしてスケジューラ134からもしもあれば他のデータを受信する。種々の形式のデータは、異なった輸送チャネル上に送出されることが可能である。TXデータ処理装置120は、変調シンボルのストリームを得るために1個あるいはそれ以上のコーディングおよび変調方式に基づいてデータの異なった形式を処理(たとえば形成し、スクランブルし、符号化し、インターリーブし、そしてシンボルマップ)する。この中に使用されるように、“データシンボル”はデータに対する変調シンボルを参照し、そして“パイロットシンボル”はパイロットに対する変調シンボルを参照する。TX空間的処理装置122はTXデータ処理装置120からデータシンボルストリームを受信し、データシンボルに送信ダイバーシティのための空間的処理を実行し、パイロットシンボルの中にマルチプレクスし、そして各送信アンテナに対する送信シンボルの1個のストリームを与える。TXデータ処理装置120およびTX空間的処理装置122による処理は、以下に記述される。
【0015】
各変調器(MOD)126は、OFDMシンボルのストリームを得るためにそれぞれの送信シンボルストリームを受信しそして処理し、そしてさらに下りリンク信号を発生するためにOFDMシンボルストリームを調整(たとえば増幅し、濾波し、そして周波数アップコンバート)する。4個の変調器126a〜126dからの4個の下りリンク信号は4個のアンテナ128a〜128dからそれぞれユーザ端末に送信される。
【0016】
各ユーザ端末150において1個あるいは複数のアンテナ152は送信された下りリンク信号を受信し、そして各アンテナは受信された信号をそれぞれの復調器(DEMOD)154に与える。各復調器154は、変調器126において実行されたそれと相補的な処理を実行し、そして受信されたシンボルのストリームを与える。受信(RX)空間的処理装置160は、アクセスポイント110によって送信されたデータシンボルのストリームの推定である、回復されたデータシンボルのストリームを得るために、すべての復調器154からの受信されたシンボルストリームに空間的処理を実行する。RXデータ処理装置170は回復されたデータシンボルを受信し、そしてそのそれぞれの輸送チャネルの中にデマルチプレクスする。各輸送チャネルに対する回復されたデータシンボルはそこでその輸送チャネルに対する復号されたデータを得るために処理され(たとえばデマップされ、デインターリーブされ、復号され、そしてデスクランブルされ)る。各輸送チャネルに対する復号されたデータは回復されたユーザデータ、制御データ、等々を含むことが可能である。そしてそれは、記憶のためのデータシンク172、および/あるいはさらなる処理のための制御器180に与えることが可能である。
【0017】
各ユーザ端末150において、チャネル推定器(図1には示さず)は下りリンクチャネル応答を推定し、そしてチャネル利得(あるいは経路利得)推定値、SNR推定値、等を含むことが可能なチャネル推定値を与える。RXデータ処理装置170はまた、下りリンク上に受信された各パケット/フレームの状態を与えることが可能である。制御器180は、チャネル推定値およびパケット/フレーム状態を受信し、そしてアクセスポイント110に対する帰還情報を構成する。帰還情報および上りリンクデータはTXデータ処理装置190によって処理され、TX空間的処理装置192(もしもユーザ端末150にある場合は)によって空間的に処理され、パイロットシンボルとマルチプレクスされ、1個あるいはそれ以上の変調器154によって調整され、そして1個あるいはそれ以上のアンテナ152を経由してアクセスポイント110に送信される。
【0018】
アクセスポイント110においては、送信された上りリンク信号はアンテナ128によって受信され、復調器126によって復調され、そしてRX空間的処理装置140およびRXデータ処理装置142によって、ユーザ端末150において実行されたそれと相補的な方法で処理される。回復された帰還情報は、制御器130およびスケジューラ134に与えられる。スケジューラ134は、(1)下りリンクおよび上りリンクへのデータ伝送に対するユーザ端末のセットを予定し、そして(2)予定された端末に対して利用可能な下りリンクおよび上りリンク資源を割り当てる等の、いくつかの機能を実行するために帰還情報を使用することが可能である。
【0019】
制御器130および180は、アクセスポイント110およびユーザ端末150それぞれにおける種々の処理ユニットの動作を制御する。たとえば、制御器180は、ユーザ端末150に対する下りリンクによってサポートされる最大レートを決定することが可能である。制御器130は、各予定されたユーザ端末に対するレート、ペイロードサイズ、およびOFDMシンボルサイズを選択することが可能である。
【0020】
アクセスポイント110およびユーザ端末150における上りリンクに対する処理は下りリンクに対する処理と同じかあるいは異なるかも知れない。
【0021】
システム100は、異なったデータの形式を送信するために輸送チャネルのセットを使用する。典型的な設計においては、下りリンク上のアクセスポイント110は、放送チャネル(BCH:broadcast channel)上にシステム情報、順方向制御チャネル(FCCH:forward control channel)上に制御データ、そして順方向チャネル(FCH:forward channel)上に特定のユーザ端末に対するトラフィックデータを送信する。上りリンク上のユーザ端末150は、ランダムアクセスチャネル(RACH:random access channel)上にアクセスデータおよびメッセージを、そして逆方向チャネル(RCH:reverse channel)にトラフィックデータを送信する。他のシステム設計も異なったおよび/あるいは他の輸送チャネルを使用することが可能である。送信ダイバーシティは、輸送チャネルの各々に対して使用されることが可能である。
【0022】
図2は、アクセスポイント110の送信機部分に関するブロック線図を示す。TXデータ処理装置120の中で、たとえば巡回冗長検査(CRC)値を発生し、そしてパケットに対してヘッダを付加することによって、フレーミングユニット212は各データパケットをフォーマットする。CRC値は、パケットが正しくあるいは誤りをもって復号されるか否かを決定するために受信機によって使用されることが可能である。フレーミングは若干の輸送チャネルに対して実行され、そして他の輸送チャネルに対しては省略されることが可能である。フレーミングはまた、異なった輸送チャネルに対して異なることが可能である。各パケットは別々に符号化されそして変調され、そして特定の期間(たとえば1個あるいはそれ以上のOFDMシンボル期間)に亙る伝送に対して指定される。スクランブラ214は、データをランダム化するためにフレームされた/フレームされないデータをスクランブルする。
【0023】
エンコーダ216は、コーディング方式に従ってスクランブルされたデータを符号化し、そして符号ビットを与える。符号化はデータ伝送の信頼性を増加する。反復/パンクチャユニット218は、各パケットに対する必要とされる符号レートを得るために符号ビットの若干を反復しあるいはパンクチャ(すなわち削除)する。一つの実施例においては、エンコーダ216はレート1/2バイナリ畳み込みエンコーダである。1/4の符号レートは各符号ビットを一度反復することによって得ることが可能である。1/2よりもより大きい符号レートはエンコーダ216から符号ビットの若干を削除することによって得られることが可能である。インターリーバ220は、インターリービング方式に基づいて反復/パンクチャユニット218からの符号ビットをインターリーブ(すなわち再配列)する。インターリービングは、符号ビットに対して時間、周波数、および/あるいは空間的ダイバーシティを与える。
【0024】
シンボルマッピングユニット222は、選択された変調方式に従ってインターリーブされたデータをマップし、そしてデータシンボルを与える。シンボルマッピングは、(1)B-ビットバイナリ値を形成するためにB個のビットのセットを一団とし、ここでB≧1であり、そして(2)各B-ビットバイナリ値を選択された変調方式に対応する信号コンスタレーション内の点にマッピングすることによって達成することが可能である。各マップされた信号ポイントは複素値でありそしてデータシンボルに対応する。シンボルマッピングユニット222は、TX空間的処理装置122にデータシンボルのストリームを与える。
【0025】
エンコーダ216、反復/パンクチャユニット218、インターリーバ220、およびシンボルマッピングユニット222に対する典型的な設計は以下に記述される。符号化、インターリービング、およびシンボルマッピングは、制御器130によって与えられる制御信号に基づいて実行されることが可能である。
【0026】
TX空間的処理装置122はTXデータ処理装置120からのデータシンボルのストリームを受信し、そして以下に記述されるように送信ダイバーシティのための空間的処理を実行する。TX空間的処理装置122は、1個の送信シンボルのストリームを4個の送信アンテナに対する4個の変調器126a〜126dの各々に与える。
【0027】
図3は、システムに対してベース符号(base code)を実行するエンコーダ216の実施例を示す。この実施例においては、ベース符号は、レート1/2、拘束長7(K=7)、133および171発生器を用いた畳み込み符号(オクタル)である。
【0028】
エンコーダ216の中でマルチプレクサ312は、スクランブラ214からの各パケットに対するスクランブルされたビットおよびテールビット(たとえば0)を受信し、そして6個のテールビットが付随したスクランブルされたビットを最初に与える。エンコーダ216はまた、連続して結合された6個の遅延エレメント314a〜314fを含む。4個の加算器316a〜316dがまた連続して結合され、そして第1の発生器(133)を実現するために使用される。同様に、4個の加算器318a〜318dが連続して結合され、そして第2の発生器(171)を実現するために使用される。加算器はさらに図3に示したように133および171の2個の発生器を実現するような方法で、遅延エレメント314に結合される。
【0029】
スクランブルされたビットは、第1の遅延エレメント314aおよび加算器316aおよび318aに与えられる。各クロックサイクルに対して加算器316a〜316dは、そのクロックサイクルに対する第1の符号ビットを得るために、到来ビットおよび遅延エレメント314b、314c、314eおよび314fに記憶された4個の先のビット間に、モジューロ2加算を実行する。同様に、加算器318a〜318dはそのクロックサイクルに対する第2の符号ビットを得るために到来ビットおよび遅延エレメント314a、314b、314c、および314fに記憶された4個の先のビット間にモジューロ2加算を実行する。マルチプレクサ320は、2個の発生器からの符号ビットの2個のストリームを受信し、符号ビットの1個のストリームにマルチプレクスする。各スクランブルされたビットqnに対して、ここでnはビットインデックスであるが、2個の符号ビットc1nおよびc2nが発生され、そしてそれは、1/2の符号レートに帰着する。
【0030】
システム100はデータ伝送に対する“レート”のセットをサポートする。表1は、システムによってサポートされる、0から13のレートインデックスによって識別される、14個のレートの典型的なセットを表示している。インデックス0を有するレートはヌルデータレート(すなわちデータ伝送はない)に対するものである。0でないレートの各々は、特定のスペクトル効率、特定の符号レート、特定の変調方式、およびフェージングのないAWGNチャネルに対する特性の望まれるレベル(たとえば1%のパケット誤り率(PER))を達成するために必要とされる、特定の最小のSNRと組み合わせられている。スペクトル効率はシステム帯域幅によって正規化されたデータレート(すなわち情報ビットレート)として参照され、そして秒あたり、ヘルツあたりのビットの単位(bps/Hz)で与えられる。各レートに対するスペクトル効率はコーディング方式およびそのレートに対する変調方式によって決定される。表1内の符号レート、および各レートに対する変調方式は、典型的なシステムに対して特定的である。
【表1】
【0031】
表1において、BPSKはバイナリ位相シフトキーイングを示し、QPSKは直交位相変調を示し、そしてQAMは直交振幅変調を示す。
【0032】
エンコーダ216は、各パケットを符号化し、1個のベース符号に基づいてレート1/2符号ビットを発生する。システムによってサポートされるすべての他の符号レートは(表1に示されるように)符号ビットを反復するかあるいはパンクチャするかの何れかによって得ることが可能である。
【0033】
図4は、1/2のベース符号レートに基づいて種々の符号レートを発生するために使用されることが可能な、反復/パンクチャユニット218の実施例を示す。反復/パンクチャユニット218の中で、エンコーダ216からのレート1/2符号ビットは、反復ユニット412あるいはパンクチャリングユニット414のいずれかに与えられる。反復ユニット412は、1/4の実効符号レートを得るために各レート1/2符号ビットを一度反復する。パンクチャリングユニット414は、必要とされる符号レートを得るために特定のパンクチャリングパターンに基づいてレート1/2符号ビットの若干を削除する。表2は、システムによってサポートされる符号レートに対して使用することが可能な典型的なパンクチャリングパターンを示す。他のパンクチャリングパターンもまた使用されることが可能である。
【表2】
【0034】
k/n符号レートに対して、すべてのk個の情報ビットに対してn個の符号化されたビットが存在する。レート1/2ベース符号は、すべてのk個の情報ビットに対して2k個のレート1/2符号ビットを与える。k/nの符号レートを得るために、パンクチャリングユニット218は、エンコーダ216から受信された2k個のレート1/2符号ビットの各入力グループに対してn個の符号ビットを出力する。したがって、2k−n個の符号ビットが、n個のレートk/n符号ビットを得るために2k個のレート1/2符号ビットの各グループから削除される。各グループから削除されるべき符号ビットは、パンクチャリングパターンにおいて0によって示される。たとえば、7/12の符号レートを得るために、パンクチャリングパターン“11111110111110”によって示されるように、グループ内の8番目、および14番目のビットである削除されるビットをもって、エンコーダ216からの14個の符号ビットの各グループから2個の符号ビットが削除される。もしも望まれる符号レートが1/2である場合は、パンクチャリングは実行されない。
【0035】
マルチプレクサ416は、反復ユニット412から符号ビットのストリームをそしてパンクチャリングユニット414から符号ビットのストリームを受信する。マルチプレクサ416は、もしも望まれる符号レートが1/4である場合は反復ユニット412からの符号ビットを、そしてもしも望まれる符号レートが1/2あるいはより高い場合はパンクチャリングユニット414からの符号ビットを与える。論理ユニット418は、コーディング制御を受信し、そしてパンクチャリングユニット414に対するパンクチャリング制御、およびマルチプレクサ416に対するマルチプレクサ制御を発生する。
【0036】
上に記述されたそれら以外に、他のコーディング方式およびパンクチャリングパターンがまた、使用されることが可能である。そしてこれは、本発明の範囲内にある。たとえば、ターボ(Turbo)符号、低密度パリティチェック(LDPC)符号、ブロック符号、若干の他の符号、あるいはこれらの任意の組み合わせはデータを符号化するために使用することが可能である。また、異なったコーディング方式は、異なった輸送チャネルに対して使用することが可能である。たとえば、畳み込み符号はシステム情報および制御データを搬送する輸送チャネルに対して使用することが可能であり、そしてターボ符号はトラフィックデータを搬送する輸送チャネルに対して使用することが可能である。
【0037】
以上に記述されたコーディングおよびパンクチャリング方式を用いて、複数の符号レートがアクセスポイントにおいて同じエンコーダで、そしてユーザ端末において同じ復号器でサポートされることが可能である。このことは、アクセスポイントおよびユーザ端末の設計を大いに簡素化することが可能である。
【0038】
システム100は、より大きい効率を得るために2個のOFDMシンボルサイズを使用する。典型的な設計においては、“短い”OFDMシンボルは64個のサブバンドを含み、そして“長い”OFDMシンボルは256個のサブバンドを含む。短いOFDMシンボルに対しては、64個のサブバンドは−32から+31までのインデックスを割り当てられ、48個のサブバンド(たとえばKS=±{1,…,6,8,…,20,22,…,26}のインデックスを有する)はデータ伝送に使用されそしてデータサブバンドとして参照され、4個のサブバンド(たとえば±{7,21}のインデックスを有する)はパイロット伝送に対して使用され、DCサブバンド(0のインデックスを有する)は使用されず、そして残りのサブバンドもまた使用されず、そして防護サブバンドとして役立つ。長いOFDMシンボルに対しては、256個のサブバンドは−128から+127のインデックスを割り当てられ、192個のサブバンド(たとえばKL=±{1,…,24,29,…,80,85,…,104}のインデックスを有する)はデータ伝送に使用され、16個のサブバンド(たとえば±{25,…,28,81,…,84}のインデックスを有する)はパイロット伝送に対して使用され、DCサブバンドは使用されず、そして残りのサブバンドもまた使用されず、そして防護サブバンドとして役立つ。
【0039】
長いOFDMシンボルに対するパイロットおよびデータサブバンドは、次に基づいて短いOFDMシンボルに対するパイロットおよびデータサブバンドにマップされることが可能である。
【0040】
kl=4・ks−sgn(ks)・kos 式(1)
ここで、ksは短いOFDMシンボルのサブバンドに対するインデックスであり(ks
∈KS)、
kosはサブバンドインデックスオフセットであり(kos∈{0,1,2,3})
sgn(ks)はksの符号を与え、(すなわち“+”あるいは“−”)そして
klは長いOFDMシンボルのサブバンドに対するインデックスである(kl∈KL)。
【0041】
短いOFDMシンボルの各データ/パイロットサブバンドは、長いOFDMシンボルの、サブバンドインデックスオフセットkosに対する4個の値と組み合わせられた、4個のデータ/パイロットサブバンドと組み合わせられる。
【0042】
表1はまた各0でないレートに対する各々の短い、そして長いOFDMシンボルの中に送出されることが可能なデータビットの数を示している。データパケットは、任意の数の長いOFDMシンボルおよび短いOFDMシンボルの小さい数を使用して送出することが可能である。たとえば、データパケットはNL個の長いOFDMシンボルおよびNS個の短いOFDMシンボルを使用して送出されることが可能であり、ここでNL≧0、そして3≧NS≧0である。NL個の長いOFDMシンボルの終端部における、NS個の短いOFDMシンボルは、使用されていない容量の総量を減少する。したがって異なったサイズのOFDMシンボルは、パッキング効率を最大とするために、パケットペイロードに対するOFDMシンボルのデータ搬送容量をよりよく整合するために使用することが可能である。
【0043】
一つの実施例においては、同じインターリービング方式が短い、および長いOFDMシンボルの両者に対して使用される。各短いOFDMシンボル内に送信されるべき符号ビットはすべての48個のデータサブバンドに亙ってインターリーブされる。各長いOFDMシンボル内に送信されるべき符号ビットは4個のブロックに分割され、そして各ブロック内の符号ビットは48個のデータサブバンドの各々のグループに亙ってインターリーブされる。両者の場合に対して、インターリービングは1個のOFDMシンボル期間中に実行される。
【0044】
図4はまた、短い、および長いOFDMシンボルの両者に対して使用することが可能であるインターリーバ220の実施例を示す。インターリーバ220の中で、デマルチプレクサ422は反復/パンクチャユニット218からの各OFDMシンボルに対する符号ビットのシーケンスを受信する。符号ビットシーケンスは{ci}として示され、ここで短いOFDMシンボルに対しては、i∈{0,…,48・B−1}であり、長いOFDMシンボルに対してはi∈{0,…,192・B−1}であり、そしてBは各変調シンボルに対する符号ビットの数である。
【0045】
短いOFDMシンボルに対して、マルチプレクサ422はブロックインターリーバ424aに次々にすべての48・B符号ビットを与える。インターリーバ424aはそこで、表3に示される周波数インターリービング方式に従って短いOFDMシンボルの48個のデータサブバンドに亙って符号ビットをインターリーブ(すなわち再配列)する。このインターリービング方式に対してシーケンス{ci}内の各符号ビットはiモジューロ-48のビットインデックスを割り当てられる。シーケンス内の符号ビットは、各グループが0〜47のビットインデックスを割り当てられた48個の符号ビットを含む、B個のグループに効率的に分割される。各ビットインデックスはそれぞれのデータサブバンドと組み合わせられる。同じビットインデックスを有するすべての符号ビットはそのビットインデックスと組み合わせられたデータサブバンド上に送信される。たとえば、各グループにおける第1の符号ビット(0のビットインデックスを有する)は、サブバンド-26上に送信され、第2の符号ビット(1のビットインデックスを有する)はサブバンド1上に送信され、第3の符号ビット(2のビットインデックスを有する)はサブバンド-17上に送信される等々である。符号ビットの全シーケンスがインターリーブされてしまっている後にブロックインターリーバ424aはインターリーブされたビットをマルチプレクサ426に与える。短いOFDMシンボルに対しては、ブロックインターリーバ424b,424c、および424dは使用されず、そしてマルチプレクサ426はブロックインターリーバ424aのみからインターリーブされたビットを与えられる。
【表3】
【0046】
長いOFDMシンボルに対しては、デマルチプレクサ422はシーケンス内の48・B符号ビットの第1のブロックをブロックインターリーバ424aに、48・B符号ビットの次のブロックをブロックインターリーバ424bに、48・B符号ビットの第3のブロックをブロックインターリーバ424cに、そして48・B符号ビットの最後のブロックをブロックインターリーバ424dに与える。インターリーバ424a〜424d内の符号ビットの4個のブロックは、それぞれkos=0,1,2,および3のサブバンドインデックスオフセットを割り当てられる。各ブロックインターリーバ424は、短いOFDMシンボルに対して上に記述された方法で、48個のデータサブバンドに亙ってその符号ビットをインターリーブする。符号ビットの全シーケンスがインターリーブされてしまっている後に、マルチプレクサ426は、ブロックインターリーバ424a〜424dからのインターリーブされたビットを受信し、そしてこれらのビットを長いOFDMシンボルの対応するサブバンドに対する固有の順序にマップする。とくに、短いOFDMシンボルサブバンドインデックスksおよび、各ブロックインターリーバ424に対するサブバンドインデックスオフセットkosは、式(1)に示されたように、対応する長いOFDMシンボルサブバンドインデックスklを発生するために使用される。論理ユニット428は制御器130からOFDMシンボルサイズを受信し、そしてデマルチプレクサ422およびマルチプレクサ426に対する制御を発生する。
【0047】
図4はチャネルインターリーバ220に対する典型的な設計を示す。短い、および長いOFDMシンボルの両者をサポートすることが可能な、他の設計もまた使用することが可能である。たとえば、インターリーブされるべき符号ビットのすべてを記憶するために、1個のインターリーバが使用されるかも知れない。マルチプレクサ426あるいはデマルチプレクサ422は、そこでこのインターリーバからの符号ビットを固有のサブバンドにマップするであろう。
【0048】
表3に示された周波数インターリービング方式は符号ビットを、偶数のインデックスを有する(パンクチャリングの後に)符号ビットを負のインデックスを有するサブバンドに、そして奇数のインデックスを有する符号ビットを正のインデックスを有するサブバンドに割り当てる。符号レート1/2に対しては第1の発生器133からの符号ビットは負のインデックスを有するサブバンド上に送信され、そして第2の発生器171からの符号ビットは正のインデックスを有するサブバンド上に送信される。符号ビットはまた、各発生器からの符号ビットがすべてのデータサブバンド上に亙って拡散されるように混合されるかも知れない。
【0049】
インターリービングは種々の他の方法で実行されるかも知れない。たとえば、データサブバンドに亙るインターリービングの後に、各サブバンドに対する符号ビットは、時間ダイバーシティを得るために複数のOFDMシンボル期間に亙ってさらにインターリーブされることが可能である。
【0050】
短い、および長いOFDMシンボルの両者に対して、インターリーバ220は各々のOFDMシンボルに対してインターリーブされた符号ビットのシーケンスを与える。シーケンスは、各データサブバンドに対するB個のインターリーブされた符号ビットを含む。シンボルマッピングユニット222はそこで、表1に示されたように選択されたレートによって決定される変調方式に基づいて、インターリーブされた符号ビットをデータシンボルにマップする。
【0051】
表4は、システムによってサポートされる6個の変調方式に対するシンボルマッピングを示す。各変調方式に対して(BPSKに対するものを除き)B/2符号ビットは同相(I)成分にマップされそして他のB/2符号ビットは直交(Q)成分にマップされる。一つの実施例においては、各変調方式に対する信号コンスタレーションは、グレイ(Gray)マッピングに基づいて定義されている。グレイマッピングにおいては信号コンスタレーション内の隣接する点(IおよびQ成分の両者において)は、ただ1ビットの位置だけ異なる。グレイマッピングはより起こりそうな誤り事象に対するビット誤りの数を減少し、そしてそれは、正しい位置の近くの位置にマップされている受信されたシンボルに対応しており、いずれの場合においてもただ1個の符号ビットが誤りをもって検出されるであろう。
【表4】
【0052】
表4に示した4個のQAM変調方式の各々に対して、各成分に対する最も左のビット(the left-most bit)は、誤りをもって受信されることがもっとも起こりそうにないものであり、そして各成分に対する最も右のビット(the right-most bit)は、誤りをもって受信されることが最も起こりそうなものである。各ビット位置に対して誤りに関する等しい可能性を得るために、各QAMシンボルを構成するB個のビットは混合されることが可能である。これは事実上、QAMシンボルを形成する符号ビットがQAMシンボルの異なったビット位置にマップされるようにQAMシンボルのディメンションに亙ってインターリービングを実行することであろう。
【0053】
表4に示された各変調方式に対するIおよびQの値は、組み合わせられた信号コンスタレーション内のすべての信号ポイントの平均電力がユニティに等しくなるように正規化係数Kmodによって換算される(are scaled)。各変調方式に対する正規化係数は表4に示されている。正規化係数に対する量子化された値もまた使用可能である。各データサブバンドに対するデータシンボルs(k)はそこで次の形態を有するであろう。
【0054】
s(k)=(I+jQ)・Kmod 式(2)
ここで、短いOFDMシンボルに対しては、k∈KSであり、そして長いOFDMシンボ
ルに対しては、k∈KLである。
【0055】
IおよびQは、選択された変調方式に対する表4内の値である。そして
Kmodは、選択された変調方式によって異なる。
【0056】
システム100は2個の次元に亙る送信ダイバーシティを得るために空間的処理を実行する。一つの実施例においては、システム100は、(1)短いOFDMシンボルに対して空間および時間ダイバーシティを得るために、サブバンドあたり、およびOFDM-シンボル-対基準当りの空間-時間送信ダイバーシティ(STTD)および(2)長いOFDMシンボルに対して空間および周波数ダイバーシティを得るために、サブバンド-対当りおよびOFDM-シンボル基準当りの空間-周波数送信ダイバーシティ(SFTD)を実行する。
【0057】
短いOFDMシンボルに対する典型的なSTTD方式は次のように動作する。s1およびs2として示される2個のデータシンボルが与えられたサブバンド上に送信されるべきものであると仮定しよう。アクセスポイントは2個のベクトル
【数1】
【0058】
および
【数2】
【0059】
を発生する。ここで、“*”は、複素共役を示しそして“T”は転置(transpose)を示す。各ベクトルは、1個のOFDMシンボル期間中に2個のアンテナから送信されるべき2個の送信シンボルを含む(たとえば、ベクトルX_1は、第1のOFDMシンボル期間中に2個のアンテナから送信され、そしてベクトルX_2は、次のOFDMシンボル期間中に2個のアンテナから送信される)。各データシンボルは、このように2個のOFDMシンボル期間に亙って送信される(たとえば、送信シンボルs1は第1のOFDMシンボル期間中に、1個のアンテナから送信され、そして、送信シンボル−s1*は、次のOFDMシンボル期間中に他のアンテナから送信される)。
【0060】
もしもユーザ端末が1個のアンテナを装備されている場合は、そこで、受信されたシンボルは
r1=h1s1+h2s2+n1、そして
r2=h1s2*−h2s1*+n2 式(3)
として表されることが可能である。
ここで、r1およびr2は、2個の連続したOFDMシンボル期間に対する2個の受
信されたシンボルであり、
h1およびh2は、考慮対象のサブバンドに対する、2個の送信アンテナから受
信アンテナまでの経路利得であり、そして
n1およびn2は、2個の受信されたシンボルr1およびr2それぞれに対する
雑音である。
【0061】
ユーザ端末は、2個のデータシンボルの推定値s1およびs2を次のように導出することが可能である。
【数3】
【0062】
あるいは、アクセスポイントは2個のベクトルを、X_1=〔s1−s2*〕T
およびX_2=〔s2−s1*〕Tとして発生し、そしてこれらの2個のベクトルを続けて2個のOFDMシンボル期間中に送信することが可能である。ユーザ端末は2個のデータシンボルの推定値を
【数4】
【0063】
として導出することが可能である。
【0064】
上の記述は、2個あるいはそれ以上の送信アンテナ、複数の受信アンテナ、および複数のサブバンドを有するシステムに対して拡張することが可能である。2個の送信アンテナは、各データサブバンドに対して使用される。s1(k)およびs2(k)として示される2個のデータシンボルは、与えられたサブバンドk上に送信されるべきものであると仮定しよう。アクセスポイントは2個のベクトル、x_1(k)=〔s1(k)s2(k)〕Tおよびx_2(k)=〔s2*(k)−s1*(k)〕T、あるいは等価的に2個のシンボルセット{xi(k)}={s1(k)s2*(k)}および{xj(k)}={s2(k)−s1*(k)}を発生する。各シンボルセットは、サブバンドk上のそれぞれのアンテナから、2個のOFDMシンボル期間中に連続して送信されるべき2個の送信シンボルを含む。(すなわち、シンボルセット{xi(k)}は、2個のOFDMシンボル期間中にアンテナiからサブバンドk上に送信され、そしてシンボルセット{xj(k)}は、同じ2個のOFDMシンボル期間中にアンテナjからサブバンドk上に送信される)。
【0065】
もしもユーザ端末が複数のアンテナを装備される場合はそこで、受信されたシンボルは、
r_1(k)=h_i(k)s1(k)+h_j(k)s2(k)+n_1(k)そして、
r_2(k)=h_i(k)s2*(k)−h_j(k)s1*(k)+n_2(k)
式(5)
として表されることが可能である。
【0066】
ここで、r_1(k)およびr_2(k)は、ユーザ端末において2個の連続したOFD
M期間中にサブバンドk上に受信された2個のシンボルベクトル
であり、なお各ベクトルはNR個の受信アンテナに対するNR個の
受信されたシンボルを含んでおり、
h_i(k)およびh_j(k)は、サブバンドkに対する送信アンテナiおよ
びjに対するそれぞれ経路利得のベクトルであり、なお、各ベクト
ルは、組み合わせられた送信アンテナからNR個の受信アンテナの
各々までのチャネル利得を含んでおり、そして
n_1(k)およびn_2(k)は、2個の受信されたシンボルベクトルr_1(k)お
よびr_2(k)それぞれに対する雑音ベクトルである。
【0067】
ユーザ端末は、2個のデータシンボルs1(k)およびs2(k)の推定値を次のように導出することが可能である。
【数5】
【0068】
あるいは、アクセスポイントは2個のシンボルセットxi(k)={s1(k)s2(k)}およびxj(k)={−s2*(k)s1*(k)}を発生し、そしてこれらのシンボルセットをアンテナiおよびjから送信することが可能である。ユーザ端末は2個のデータシンボルの推定値を、
【数6】
【0069】
および
【数7】
【0070】
として導出することが可能である。ここで、
【数8】
【0071】
である。
【0072】
STTD方式は各データサブバンドに対して1対の送信アンテナを使用する。もしもアクセスポイントが2個の送信アンテナを装備される場合は、そこで両アンテナは短いOFDMシンボルのすべての48個のデータサブバンドに対して使用される。もしもアクセスポイントが4個の送信アンテナを装備される場合は、そこで各アンテナは48個のデータサブバンドの半分に対して使用される。表5は、短いOFDMシンボルに対するSTTD方式のための典型的なサブバンド-アンテナ割り当て方式を示す。
【表5】
【0073】
表5は、表5内に示されたサブバンド-アンテナ割り当て方式を示す。この方式に対しては、送信アンテナ1および2は、インデックス{−26,−19,−13,−6,2,9,15,22}を有するサブバンドに対して使用され、送信アンテナ3および4は、インデックス{-25,-18,−12,−5,1,8,14,20}を有するサブバンドに対して使用される、等である。4個の送信アンテナに対して6個の異なったアンテナ対が存在する。6個のアンテナ対の各々は、48個のデータサブバンドに亙ってほぼ均一に間隔をあけられている、8個のデータサブバンドに対して使用される。サブバンド割り当てに対するアンテナ対は、異なったアンテナが隣接したサブバンドに対して使用されるようになっており、そしてそれは、より大きい周波数および空間的ダイバーシティを与えることが可能である。たとえば、アンテナ1および2は、サブバンド−26に対して使用され、そしてアンテナ3および4は、サブバンド−25に対して使用される。
【0074】
表5におけるアンテナ-サブバンド割り当てはまた、すべての4個の送信アンテナが最低の1/4の符号レートに対する各符号ビットに対して使用されるようになっている。そしてそれは、空間的ダイバーシティを最大とする。符号レート1/4に対しては、各符号ビットは反復され、そしてすべての4個のアンテナがその符号ビットを送信するために使用されるように、2個のばらばらなアンテナ対に対してマップされた2個のサブバンド上に送出される。たとえば、図3においてビットインデックス0および1は、同じ反復された符号ビットに対応し、インデックス0を有する符号ビットはアンテナ1および2からサブバンド−26上に送信され、そしてインデックス1を有する符号ビットはアンテナ3および4からサブバンド1上に送信される。
【0075】
長いOFDMシンボルは、短いOFDMシンボル期間の約4倍である。処理遅延およびバッファリング必要条件を最小にするために、空間-周波数送信ダイバーシティが、2個の長いOFDMシンボルを2個のアンテナから2個のサブバンド上に同時に送信するために使用される。
【0076】
長いOFDMシンボルに対する典型的なSFTD方式は次のように動作する。s(kl)およびs(kl+1)として示される2個のデータシンボルが発生され、そして長いOFDMシンボルの2個の隣接したサブバンドにマップされると仮定しよう。アクセスポイントは、シンボルs(kl)およびs(kl+1)を2個のアンテナからサブバンドkl上に送信し、そしてシンボルs*(kl+1)および−s*(kl)を、同じ2個のアンテナからサブバンドkl+1上に送信する。隣接したサブバンドは、チャネル応答は2個のサブバンドに亙って近似的に一定であると仮定されることからデータシンボルの対に対して使用される。
【0077】
もしもアクセスポイントが2個の送信アンテナを装備される場合は、そこで両アンテナは長いOFDMシンボルのすべての192個のデータサブバンドに対して使用される。もしもアクセスポイントが4個の送信アンテナを装備される場合は、そこで表5に示されたと同じサブバンド-アンテナ割り当てが長いOFDMシンボルに対してもまた使用されることが可能である。この場合、長いOFDMシンボルに対するインデックスklのサブバンドは短いOFDMシンボルに対する対応するインデックスksのサブバンドに次のように最初にマップされる。
【数9】
【0078】
ここで、
【数10】
【0079】
は、zに対する最も近いより低い整数を与えるフロア演算子であり、そして
kosは長いOFDMサブバンドインデックスklに対するサブバンドインデックスオフセットである(kos∈{0,1,2,3})。マップされた短いOFDMシンボルサブバンドインデックスksに対応するアンテナ対は、表5から決定され、そしてインデックスklを有する長いOFDMシンボルサブバンドに対して使用される。
【0080】
SFTD方式に対しては、ユーザ端末における2個のデータシンボルの推定を得るための処理は、式(4)および(6)に示されたようにして実行されることが可能である。しかしながら、計算は2個のOFDMシンボル期間の代わりに2個のサブバンド上で得られた受信されたシンボル上で実行される。
【0081】
図6は、短いOFDMシンボルに対してSTTD方式を実行するTX空間的処理装置122aに関するブロック線図である。TX空間的処理装置122aは、図1におけるTX空間的処理装置122の一つの実施例である。
【0082】
TX空間的処理装置122aの中で、デマルチプレクサ612は、TXデータ処理装置120からデータシンボル{s(k)}のストリームを受信し、短いOFDMシンボルの48個のデータサブバンドに対する48個のデータシンボルサブストリームの中にストリームをデマルチプレクスし、そして各サブストリームをそれぞれの空間-時間エンコーダ620に与える。各サブストリームはTs−1のシンボルレートに対応する各短いOFDMシンボル期間に対する1個のデータシンボルを含む。ここでTsは1個の短いOFDMシンボルの期間である。
【0083】
各空間-時間エンコーダ620の中でデマルチプレクサ622は、データシンボルサブストリームを、(2Ts)−1のシンボルレートを有する各シーケンスで2個のシンボルシーケンスの中にデマルチプレクスする。第1のシンボルシーケンスは、シーケンス内の各シンボルを反転(invert)し、そして結合(conjugate)するスイッチ628aおよびユニット624bの“0”入力に与えられる。第2のシンボルシーケンスは、シーケンス内の各シンボルを結合するスイッチ628bおよびユニット624aの“0”入力に与えられる。遅延ユニット626aはユニット624aからのシンボルを1個の短いOFDMシンボル期間だけ遅延し、そして遅延したシンボルをスイッチ628aの“1”入力に与える。遅延ユニット626bはユニット624bからのシンボルを1個の短いOFDMシンボル期間だけ遅延し、そして遅延したシンボルをスイッチ628bの“1”入力に与える。スイッチ628aは短いOFDMシンボルレートでトグル(toggle)し、シンボルセット{xi(k)}={s1(k)s2*(k)}を、1個の送信アンテナに対して各2個のOFDMシンボル期間与える。同様に、スイッチ628bは、短いOFDMシンボルレートでトグルし、そしてシンボルセット{xj(k)}={s2(k)−s1*(k)}を、他の送信アンテナに対して各2個のOFDMシンボル期間与える。
【0084】
バッファ/マルチプレクサ630a〜630dは、空間-時間エンコーダ620からの送信シンボルをバッファしそしてマルチプレクスする。各バッファ/マルチプレクサ630は、表5によって決定されたように適切な空間-時間エンコーダ620からのパイロットシンボルおよび送信シンボルを受信する。とくに、バッファ/マルチプレクサ630aは、アンテナ1にマップされたすべてのサブバンド(たとえばサブバンド−26,−24,−22,−19等)に対する送信シンボルを受信し、バッファ/マルチプレクサ630bは、アンテナ2にマップされたすべてのサブバンド(たとえばサブバンド−26,−23,−20,−19等)に対する送信シンボルを受信し、バッファ/マルチプレクサ630cは、アンテナ3にマップされたすべてのサブバンド(たとえばサブバンド−25,−24,−20,−18等)に対する送信シンボルを受信し、そしてバッファ/マルチプレクサ630dは、アンテナ4にマップされたすべてのサブバンド(たとえばサブバンド−25,−23,−22,−18等)に対する送信シンボルを受信する。
【0085】
各バッファ/マルチプレクサ630はそこで、各短いOFDMシンボル期間中に4個のパイロットサブバンドに対する4個のパイロットシンボル、24個のデータサブバンドに対する24個の送信シンボル、そして64個の全サブバンドに対する64個の送信シンボルのシーケンスを形成するために、36個の使用されないサブバンドに対する36個の0の信号値(すなわち“ゼロ”シンボル)をマルチプレクスする。短いOFDMシンボルに対しては、48個のデータサブバンドが存在するが、各サブバンドに対して2個のアンテナのみが使用され、そして各アンテナに対する使用されないサブバンドの実効数はしたがって12の代りに36であるために、24個のサブバンドのみがSTTD方式に対する各送信アンテナとして使用される。シーケンス内の各送信シンボルは、エンコーダ620からの送信シンボル、パイロットシンボル、あるいはゼロシンボルであることが可能であり、そして1個の短いOFDMシンボル期間中に1個のサブバンド上に送出される。各バッファ/マルチプレクサ630は、送信シンボル{xi(k)}のストリームを1個の送信アンテナに与える。各送信シンボルストリームは、64個の送信シンボルの連鎖状になったシーケンス、各OFDMシンボル期間に対する1個のシーケンスを含む。
【0086】
図7は、長いOFDMシンボルに対するSFTD方式を実行するTX空間的処理装置122bに関するブロック線図を示す。TX空間的処理装置122bは、図1におけるTX空間的処理装置122の他の実施例である。
【0087】
TX空間的処理装置122bの中で、デマルチプレクサ712はTXデータ処理装置120からデータシンボル{s(k)}のストリームを受信し、長いOFDMシンボルの192個のデータサブバンドに対する192個のデータシンボルサブストリームの中にストリームをデマルチプレクスし、そして各サブストリームの対をそれぞれの空間-周波数エンコーダ720に与える。各サブストリームは、TL−1のシンボルレートに対応する各長いOFDMシンボル期間に対する1個のデータシンボルを含む。ここで、TLは、1個の長いOFDMシンボルの期間である。
【0088】
各空間-周波数エンコーダ720は、2個のサブバンドklおよびkl+1に対するデータシンボルサブストリームの対を受信する。各エンコーダ720の中で、ユニット724aはサブバンドkl+1に対するサブストリーム内の各シンボルを結合し、そしてユニット724bは、サブバンドklに対するサブストリーム内の各シンボルを反転しそして結合する。各エンコーダ720は、(1)サブバンドkl上への伝送のための2個の組み合わせられたアンテナに対する2個のバッファ/マルチプレクサ730に対する2個のデータシンボルサブストリーム、(2)サブバンドkl+1上への伝送のための同じ2個のアンテナに対する、ユニット724aおよび724bからの2個のサブストリームを与える。各空間-周波数エンコーダ720へのそして、からのすべてのサブストリームに対するシンボルレートはTL−1である。
【0089】
各バッファ/マルチプレクサ730は、式(7)および表5によって決定されたように、パイロットシンボルを受信し、適切な空間-周波数エンコーダ720からのシンボルを送信する。とくに、バッファ/マルチプレクサ730a、730b、730c、および730dは、アンテナ1,2,3、および4、それぞれにマップされたすべてのサブバンドに対する送信シンボルを受信する。各バッファ/マルチプレクサ730はそこで、各長いOFDMシンボル期間に対して、16個のパイロットサブバンドに対する16個のパイロットシンボル、192個のデータサブバンドに対する192個の送信シンボル、そして256個の全サブバンドに対する256個の送信シンボルのシーケンスを形成するために、48個の使用されないサブバンドに対する48個のゼロシンボルをマルチプレクスする。SFTD方式に対しては、すべての192個のデータサブバンドがデータ伝送に対して使用される。各バッファ/マルチプレクサ730は、1個の送信アンテナに対する送信シンボル{xi(k)}のストリームを与える。
【0090】
図8は、図1における変調器126a〜126dの各々に対して使用されることが可能な変調器126xの実施例に関するブロック線図である。変調器126xは、送信機ユニット(TMTR)820と結合されたOFDM変調器810を含む。OFDM変調器810は、可変サイズ逆高速フーリエ変換(IFFT)ユニット812および周期的プレフィックス発生器814を含む。IFFTユニット812は、送信シンボル{xi(k)}のストリームを受信し、ストリーム{xi(k)}内のL個の送信シンボルの各シーケンス上にL-ポイントIFFTを実行し、そして変換されたシンボルに対するL個の時間-領域チップに関する対応するシーケンスを与える。OFDMシンボルサイズLは制御器130によって与えられた制御信号によって示され、そして短いOFDMシンボルに対してはL=64であり、そして長いOFDMシンボルに対しては、L=256である。周期的プレフィックス発生器814は、対応するOFDMシンボルを形成するためにIFFTユニット812からの各変換されたシンボルの一部を反復する。OFDMシンボル期間は1個のOFDMシンボルの期間に対応する。周期的プレフィックス発生器814の出力は制御信号によって決定されるサイズを有するOFDMシンボルのストリームである。送信機ユニット820は、OFDMシンボルのストリームを1個あるいはそれ以上のアナログ信号に変換し、そしてさらに組み合わせられたアンテナ128xからの伝送に対して適切な下りリンク信号を発生するために、アナログ信号を調整(たとえば、増幅し、濾波し、そして周波数アップコンバート)する。
【0091】
図9は、複数のアンテナを有する(NR>1)ユーザ端末150yに関するブロック線図を示す。アクセスポイント110からの下りリンク信号は、アンテナ152a〜152rの各々によって受信される。各アンテナは受信された信号をそれぞれの復調器154に与える。
【0092】
各復調器154の中で受信機ユニット(RCVR)912は、その受信した信号を調整(たとえば、周波数ダウンコンバートし、増幅し、そして濾波)し、そしてディジタイズし、そしてOFDM復調器にサンプルのストリームを与える。OFDM復調器は、周期的プレフィックス除去ユニット914および可変サイズ高速フーリエ変換(FFT)ユニット916を含む。ユニット914は、各OFDMシンボル内の周期的プレフィックスを削除し、そしてL個のサンプルを含む対応する受信され、変換されたシンボルを与える。ここでLは、OFDMシンボルサイズによって異なる。可変サイズFFTユニット916は、ユニット914からサンプルのストリームを受信し、受信され変換されたシンボルに対するストリーム内のL個のサンプルの各シーケンスに対してL-ポイントFFTを実行し、そしてL個の受信されたシンボルの対応するシーケンスを変換されたシンボルに与える。復調器154a〜154rは、受信されたシンボル(データに対する)のNR個のストリームをRX空間的処理装置160yに、そして受信されたパイロットシンボルをチャネル推定器960に与える。
【0093】
RX空間的処理装置160yは、たとえば式(6)に示されたように、受信されたシンボルのNR個のストリーム上に、チャネル推定器960からのチャネル利得推定との空間的処理を実行する。RX空間的処理装置160yは、RXデータ処理装置170yに、アクセスポイント110により送信された、データシンボル{s(k)}のストリームの推定である、回復されたデータシンボル
【数11】
【0094】
を与える。
【0095】
RXデータ処理装置170yの中で、シンボルデマッピングユニット972は、制御器180yによって与えられた復調制御によって示されたように、データストリームに対して使用された変調方式に従って回復されたデータシンボルを復調する。チャネルデインターリーバ974はそこで、制御器180yによって与えられたデインターリービング制御によって示されたようにアクセスポイント110において実行されたインターリービングと相補的な方法で復調されたデータをデインターリーブする。短いOFDMシンボルに対しては、デインターリービングは、各短いOFDMシンボルに対する48個のデータサブバンドに亙って、上に記述されたインターリービングと相補的に実行される。長いOFDMシンボルに対しては、デインターリービングはまた上に記述されたようにして48個のデータサブバンドの4個のブロックの各々に亙って実行される。復号器976はそこでデインターリーブされたデータを、制御器180yによって与えられた復号制御によって示されたように、アクセスポイント110において実行された符号化と相補的な方法で復号する。ビタビ(Viterbi)復号器が上に記述された畳み込みコーディング方式に対する復号器976として使用されることが可能である。デスクランバ978はアクセスポイント110において実行されたスクランブリングと相補的な方法で復号されたデータをデスクランブルする。図9には示されないがCRC検査器はパケットが正しくあるいは誤りをもって受信されたか否かを決定するためにパケット内に含まれるCRC値に基づいて各パケットを検査することが可能である。パケット状態はユーザ端末150yによって誤って受信されたパケットの再伝送を開始するために使用されることが可能である。
【0096】
チャネル推定器960は、受信されたパイロットシンボルに基づいて種々のチャネル特性(たとえば経路利得および雑音分散)を推定する。チャネル推定器960は、これらの経路利得推定値を式(6)に示されたようにして送信されたデータシンボルを回復するために使用する、RX空間的処理装置160yへの各アクセスポイントアンテナに対して経路利得推定値のベクトル
【数12】
【0097】
を与える。チャネル推定器960はまた、制御器180yにチャネル推定を与える。制御器180yは、ユーザ端末150yにおける送信ダイバーシティ処理に関する種々の機能を実行することが可能である。制御器180yはまた、チャネル推定および/あるいは他の考慮に基づいてデータ伝送に対して使用するための固有のレートおよびOFDMシンボルサイズを選択することが可能である。
【0098】
1個のアンテナ152xを装備されたユーザ端末150xに対して、復調器154xは受信したシンボルの1個のストリームを与える。RX空間的処理装置160xは受信したシンボルのストリーム上でチャネル利得推定との(たとえば式(4)に示されたようにして)空間的処理を実行し、そして回復したデータシンボルのストリーム
【数13】
【0099】
を与える。RXデータ処理装置170xはそこで、上にユーザ端末150yに対して記述された方法で回復されたデータシンボルストリームをシンボルデマップし、デインターリーブし、復号し、そしてデスクランブルする。
【0100】
明確化のために、送信ダイバーシティ処理技術は典型的なマルチアンテナOFDMシステム内の下りリンクに対して上に記述されてきている。これらの技術はまた複数のアンテナを装備したユーザ端末によって上りリンクに対して使用することが可能である。また明確化のためにこれらの技術はOFDMシステムに対して記述されてきている。1個のOFDMシンボルサイズ、(上に記述したように)2個のOFDMシンボルサイズ、あるいは2個以上のOFDMシンボルサイズをサポートすることが可能である。これらの技術の多くは単一搬送波マルチアンテナシステムに対して使用されることがまた可能である。
【0101】
図10はマルチアンテナOFDMシステム内の送信機における送信ダイバーシティ処理を実行するための処理1000に関するフロー線図である。送信機は符号化されたデータを得るために、トラフィックデータをコーディング方式に従って符号化する(ブロック1012)。コーディング方式は固定されたレートのベース符号(fixed rate base code)および反復および/あるいはシステムによってサポートされる符号レートのセットに対するパンクチャリングパターンを含む。送信機はそこでインターリーブされたデータを得るために(ブロック1014)インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリーブする。送信機は次にデータシンボルのストリームを得るために(ブロック1016)変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマップする。送信機はそこで、送信アンテナの対からの伝送のために2対の送信シンボルを得るためにデータシンボルの各々の対を処理する。各送信シンボルはデータシンボルの変形である。2対の送信シンボルは、2個のOFDMシンボル期間中あるいは2個のサブバンド上のいずれかでアンテナの対から送信される。もしもNT個の送信アンテナがデータ伝送に対して使用可能である場合は、そこでNT・(NT−1)/2個の異なったアンテナの対がデータシンボルを送信するために使用されることが可能である。もしもシステムが複数のOFDMシンボルサイズをサポートする場合は、そこで送信機は送信アンテナに対するOFDMシンボルの対応するストリームを得るために選択されたOFDMシンボルサイズに従って各送信アンテナに対して送信シンボルのストリームを変換(たとえばOFDM変調オンを実行)する(ブロック1020)。
【0102】
図11は、マルチアンテナOFDMシステム内の受信機において送信ダイバーシティを有するデータ受信を実行するための処理1100に関するフロー線図を示す。受信機は、受信アンテナに対する受信されたシンボルの対応するストリームを得るために、選択されたOFDMシンボルサイズに従ってNR個の受信アンテナの各々に対するサンプルのストリームを変換する。ここでNR>1である(ブロック1112)。受信機は受信されたシンボルのベクトルのストリームを得る。ここで各ベクトルはNR個のアンテナに対するNR個の受信されたシンボルを含み、そして1個のOFDMシンボル期間中の1個のサブバンドに対するものである(ブロック1114)。受信機は式(4)あるいは(6)に示されたように2個の回復されたデータシンボルを得るために、受信されたシンボルのベクトルの各対をチャネル推定値とともに処理する(ブロック1116)。2個のベクトルは、STTD方式においては2個のOFDMシンボル期間に対するものであり、SFTD方式においては2個のサブバンドに対するものである。回復されたデータシンボルのストリームは、受信されたシンボルのベクトルのストリームに対して得られる。受信機はそこで、復調されたデータを得るために復調方式に従って回復されたデータシンボルのストリームをシンボルデマップし(ブロック1118)、デインターリーブされたデータを得るためにデインターリービング方式に従って復調されたデータをデインターリーブし(ブロック1120)、そして復号されたデータを得るために復号方式に従ってデインターリーブされたデータを復号する(ブロック1122)。復調、デインターリービング、および復号方式は、送信機において使用された、変調、インターリービング、およびコーディング方式とそれぞれ相補的である。
【0103】
この中に記述された送信ダイバーシティ処理技術は、種々の手段によって実現されることが可能である。たとえば、これらの技術はハードウエア、ソフトウエア、あるいはそれらの組み合わせによって実現されることが可能である。ハードウエア実現に対しては、アクセスポイントおよびユーザ端末の各々において送信ダイバーシティ処理を実行するために使用される処理ユニットは、1個あるいはそれ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、ディジタル信号処理装置(DSP)、ディジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、処理装置、制御器、マイクロ制御器、マイクロ処理装置、この中に記述された機能を実行するために設計された他の電子的ユニット、あるいはこれらの組み合わせの中で実現されることが可能である。記憶ユニットは処理装置の中で、あるいは処理装置の外部で実現されることが可能であり、いずれの場合もそれは当業界において知られた種々の手段によって処理装置と通信的に結合されることが可能である。
【0104】
ソフトウエア実現に対しては、送信ダイバーシティ処理技術は、この中に記述された機能を実行するモジュール(たとえばたとえば手順、機能等々)で実現されることが可能である。ソフトウエアコードは記憶ユニット(たとえば図1における記憶ユニット132、182x,あるいは182y)内に記憶され、そして処理装置(たとえば制御器130、180x、あるいは180y)によって実行されることが可能である。
【0105】
開示された実施例に関する以上の記述は、当業界において熟練したいかなる人にも本発明を作成しそして使用することを可能とするために与えられる。これらの実施例に対する種々の変形が、当業界において熟練した人々には容易に明白であり、そしてこの中に定義された一般的な原理は本発明の精神あるいは範囲から逸脱することなしに他の実施例に適用することが可能である。したがって、本発明はこの中に示された実施例に限定されることを意図したものではなく、しかし、この中に開示された原理および新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲に一致されるべきものである。
【技術分野】
【0001】
I.35U.S.C.SS119に基く優先権の請求
本特許出願は、“MIMO WLANシステム” と題された、2002年10月25日に出願され、この譲受人に譲渡され、そしてそれによってこの中に参照によって明確に組み込まれた、仮出願シリアル番号60/421,309に対して優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
I.分野
本発明は、一般的に通信、そしてより特定的にはマルチアンテナ通信システムにおいて送信ダイバーシティに対するデータ処理のための技術に関する。
【0003】
II.背景
マルチアンテナ通信システムはデータ伝送のために、複数の(NT個の)送信アンテナおよび1個あるいはそれ以上の(NR個の)受信アンテナを使用する。NT個の送信アンテナは、これらのアンテナから独立したデータストリームを送信することによってシステムスループットを増加するために使用することが可能である。NT個の送信アンテナはまたこれらのアンテナから1個のデータストリームを冗長に送信することによって信頼性を改善するために使用することが可能である。
【0004】
マルチアンテナシステムはまた、直交周波数分割多重(OFDM)を使用することが可能である。OFDMは、全体のシステム帯域幅を複数の(NF個の)直交サブバンドに効率的に分割する変調技術である。各サブバンドはデータで変調されることが可能なそれぞれのサブキャリアと組み合わせられている。サブバンドはまた一般的にトーン、サブキャリア、ビン、および周波数チャネルとして参照される。
【0005】
マルチアンテナシステムに対しては送信および受信アンテナの各対の間に伝播経路が存在する。NT・NR個の伝播経路が、NT個の送信アンテナおよびNR個の受信アンテナ間に形成される。これらの伝播経路は異なったチャネル条件(たとえば、異なったフェージング、マルチパスおよび干渉効果)を経験することが可能であり、そして異なった信号対雑音および干渉比(SNR)を得ることが可能である。NT・NR個の伝播経路のチャネル応答は、その結果経路ごとに変化することが可能である。分散性通信チャネルに対しては、各伝播経路に対するチャネル応答もまたNF個のサブバンドに亙って変化する。チャネル条件は時間とともに変化することが可能であるために、伝播経路に対するチャネル応答もまた同様に変化することが可能である。
【0006】
送信ダイバーシティは、データ伝送の信頼性を改善するために、空間、周波数、時間、あるいはこれらの3個のディメンションの組み合わせを、冗長的に亙るデータの伝送のことである。送信ダイバーシティの一つの目標は、強い特性を得るために可能な限り多くのディメンションにわたってデータ伝送に対するダイバーシティを最大とすることである。他の目標は、送信機および受信機の両者において送信ダイバーシティに対する処理を簡素化することである。その結果、当業界においては、マルチアンテナシステムにおける送信ダイバーシティに対して効率的にデータを処理する技術に対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【0007】
マルチアンテナOFDMシステムにおいて、送信ダイバーシティ処理を実行するための技術がこの中に与えられる。送信機は、符号化されたデータを得るためにコーディング方式に従ってトラフィックデータを符号化する。コーディング方式は、固定されたレートのベース符号および、システムによってサポートされる符号レートのセットに対する、反復および/あるいはパンクチャリングパターンのセットを含むことが可能である。送信機はインターリーブされたデータを得るためにインターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリーブする。送信機は次にデータシンボルのストリームを得るために変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマップする。システムは、改善された効率のために、複数のOFDMシンボルサイズをサポートすることが可能である。同じ、あるいは類似のコーディング、インターリービング、および変調方式が、異なったOFDMシンボルサイズに対して送信機および受信機における処理を簡素化するために使用されることが可能である。
【0008】
送信機は、1対の送信アンテナからの伝送に対する2対の送信シンボルを得るために各々のデータシンボルの対を処理する。各々の送信シンボルは、データシンボルの変形(version)である。2対の送信シンボルは1対のアンテナから(1)空間-時間送信ダイバーシティ(STTD:space-time transmit diversity)に対しては2個のOFDMシンボル期間中に同じサブバンド上に、あるいは(2)空間-周波数送信ダイバーシティ(SFTD:space-frequency transmit diversity)に対しては同じOFDMシンボル期間中に2個のサブバンド上に、のいずれかで送信されることが可能である。もしもNT個の送信アンテナがデータ伝送に対して使用可能であれば、そこでNT・(NT−1)/2個の異なったアンテナ対がデータシンボルのストリームを送信するために使用可能である。送信機は送信アンテナに対する対応するOFDMシンボルのストリームを得るために、選択されたOFDMシンボルサイズに従って、各送信アンテナに対する送信シンボルのストリームを変換(たとえばOFDM変調オンを実行)する。
【0009】
受信機はトラフィックデータを回復するために以下に記述されると相補的な処理を実行する。本発明の種々の観点および実施例がさらに詳細に以下に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、マルチアンテナOFDMシステムにおけるアクセスポイントおよび2個のユーザ端末を示す。
【図2】図2は、アクセスポイントの送信機部分を示す。
【図3】図3は、エンコーダを示す。
【図4】図4は、反復/パンクチャユニットおよびチャネルインターリーバを示す。
【図5】図5は、サブバンド-アンテナ指定方式を示す。
【図6】図6は、STTD方式に対する送信(TX)空間的処理装置を示す。
【図7】図7は、SFTD方式に対するTX空間的処理装置を示す。
【図8】図8は、変調器を示す。
【図9】図9は、複数のアンテナを有するユーザ端末を示す。
【図10】図10は、送信機において、送信ダイバーシティ処理を実行するための処理を示す。
【図11】図11は、受信機において送信ダイバーシティを有するデータ受信を実行するための処理を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
用語“典型的な”は、この中では“実例、事実、あるいは例証として役立つ”ことを意味するために使用される。この中に“典型的な”として記述されたいかなる実施例も選定され、あるいは他の実施例よりも優れて有利であるとして解釈される必要はない。
【0012】
この中に記述される送信ダイバーシティ処理技術は、(1)複数の送信アンテナおよび1個の受信アンテナを有する多入力、単出力(MISO)システム、および(2)複数の送信アンテナおよび複数の受信アンテナを有する多入力、多出力(MIMO)システムに対して使用することが可能である。これらの技術はまた上りリンクと同様に下りリンクに対しても使用することが可能である。下りリンク(すなわち順方向リンク)は、アクセスポイント(たとえば基地局)からユーザ端末(たとえば移動局)への通信リンクであり、そして上りリンク(すなわち逆方向リンク)は、ユーザ端末からアクセスポイントへの通信リンクである。明確化のために、これらの技術はOFDMを使用する典型的なマルチアンテナシステム内の下りリンクに対して記述される。この典型的なシステムに対してはアクセスポイントは、4個のアンテナを装備され、そして各ユーザ端末は1個あるいはそれ以上のアンテナを装備される。
【0013】
図1は、マルチアンテナOFDMシステム100における1個のアクセスポイント110および2個のユーザ端末150xおよび150yの実施例に関するブロック線図を示す。ユーザ端末150xは1個のアンテナ152xを装備され、そしてユーザ端末150yは複数のアンテナ152a〜152rを装備される。
【0014】
下りリンク上のアクセスポイント110において、送信(TX)データ処理装置120はデータソース112からトラフィックデータ(たとえば情報ビット)、制御器130から制御データ、そしてスケジューラ134からもしもあれば他のデータを受信する。種々の形式のデータは、異なった輸送チャネル上に送出されることが可能である。TXデータ処理装置120は、変調シンボルのストリームを得るために1個あるいはそれ以上のコーディングおよび変調方式に基づいてデータの異なった形式を処理(たとえば形成し、スクランブルし、符号化し、インターリーブし、そしてシンボルマップ)する。この中に使用されるように、“データシンボル”はデータに対する変調シンボルを参照し、そして“パイロットシンボル”はパイロットに対する変調シンボルを参照する。TX空間的処理装置122はTXデータ処理装置120からデータシンボルストリームを受信し、データシンボルに送信ダイバーシティのための空間的処理を実行し、パイロットシンボルの中にマルチプレクスし、そして各送信アンテナに対する送信シンボルの1個のストリームを与える。TXデータ処理装置120およびTX空間的処理装置122による処理は、以下に記述される。
【0015】
各変調器(MOD)126は、OFDMシンボルのストリームを得るためにそれぞれの送信シンボルストリームを受信しそして処理し、そしてさらに下りリンク信号を発生するためにOFDMシンボルストリームを調整(たとえば増幅し、濾波し、そして周波数アップコンバート)する。4個の変調器126a〜126dからの4個の下りリンク信号は4個のアンテナ128a〜128dからそれぞれユーザ端末に送信される。
【0016】
各ユーザ端末150において1個あるいは複数のアンテナ152は送信された下りリンク信号を受信し、そして各アンテナは受信された信号をそれぞれの復調器(DEMOD)154に与える。各復調器154は、変調器126において実行されたそれと相補的な処理を実行し、そして受信されたシンボルのストリームを与える。受信(RX)空間的処理装置160は、アクセスポイント110によって送信されたデータシンボルのストリームの推定である、回復されたデータシンボルのストリームを得るために、すべての復調器154からの受信されたシンボルストリームに空間的処理を実行する。RXデータ処理装置170は回復されたデータシンボルを受信し、そしてそのそれぞれの輸送チャネルの中にデマルチプレクスする。各輸送チャネルに対する回復されたデータシンボルはそこでその輸送チャネルに対する復号されたデータを得るために処理され(たとえばデマップされ、デインターリーブされ、復号され、そしてデスクランブルされ)る。各輸送チャネルに対する復号されたデータは回復されたユーザデータ、制御データ、等々を含むことが可能である。そしてそれは、記憶のためのデータシンク172、および/あるいはさらなる処理のための制御器180に与えることが可能である。
【0017】
各ユーザ端末150において、チャネル推定器(図1には示さず)は下りリンクチャネル応答を推定し、そしてチャネル利得(あるいは経路利得)推定値、SNR推定値、等を含むことが可能なチャネル推定値を与える。RXデータ処理装置170はまた、下りリンク上に受信された各パケット/フレームの状態を与えることが可能である。制御器180は、チャネル推定値およびパケット/フレーム状態を受信し、そしてアクセスポイント110に対する帰還情報を構成する。帰還情報および上りリンクデータはTXデータ処理装置190によって処理され、TX空間的処理装置192(もしもユーザ端末150にある場合は)によって空間的に処理され、パイロットシンボルとマルチプレクスされ、1個あるいはそれ以上の変調器154によって調整され、そして1個あるいはそれ以上のアンテナ152を経由してアクセスポイント110に送信される。
【0018】
アクセスポイント110においては、送信された上りリンク信号はアンテナ128によって受信され、復調器126によって復調され、そしてRX空間的処理装置140およびRXデータ処理装置142によって、ユーザ端末150において実行されたそれと相補的な方法で処理される。回復された帰還情報は、制御器130およびスケジューラ134に与えられる。スケジューラ134は、(1)下りリンクおよび上りリンクへのデータ伝送に対するユーザ端末のセットを予定し、そして(2)予定された端末に対して利用可能な下りリンクおよび上りリンク資源を割り当てる等の、いくつかの機能を実行するために帰還情報を使用することが可能である。
【0019】
制御器130および180は、アクセスポイント110およびユーザ端末150それぞれにおける種々の処理ユニットの動作を制御する。たとえば、制御器180は、ユーザ端末150に対する下りリンクによってサポートされる最大レートを決定することが可能である。制御器130は、各予定されたユーザ端末に対するレート、ペイロードサイズ、およびOFDMシンボルサイズを選択することが可能である。
【0020】
アクセスポイント110およびユーザ端末150における上りリンクに対する処理は下りリンクに対する処理と同じかあるいは異なるかも知れない。
【0021】
システム100は、異なったデータの形式を送信するために輸送チャネルのセットを使用する。典型的な設計においては、下りリンク上のアクセスポイント110は、放送チャネル(BCH:broadcast channel)上にシステム情報、順方向制御チャネル(FCCH:forward control channel)上に制御データ、そして順方向チャネル(FCH:forward channel)上に特定のユーザ端末に対するトラフィックデータを送信する。上りリンク上のユーザ端末150は、ランダムアクセスチャネル(RACH:random access channel)上にアクセスデータおよびメッセージを、そして逆方向チャネル(RCH:reverse channel)にトラフィックデータを送信する。他のシステム設計も異なったおよび/あるいは他の輸送チャネルを使用することが可能である。送信ダイバーシティは、輸送チャネルの各々に対して使用されることが可能である。
【0022】
図2は、アクセスポイント110の送信機部分に関するブロック線図を示す。TXデータ処理装置120の中で、たとえば巡回冗長検査(CRC)値を発生し、そしてパケットに対してヘッダを付加することによって、フレーミングユニット212は各データパケットをフォーマットする。CRC値は、パケットが正しくあるいは誤りをもって復号されるか否かを決定するために受信機によって使用されることが可能である。フレーミングは若干の輸送チャネルに対して実行され、そして他の輸送チャネルに対しては省略されることが可能である。フレーミングはまた、異なった輸送チャネルに対して異なることが可能である。各パケットは別々に符号化されそして変調され、そして特定の期間(たとえば1個あるいはそれ以上のOFDMシンボル期間)に亙る伝送に対して指定される。スクランブラ214は、データをランダム化するためにフレームされた/フレームされないデータをスクランブルする。
【0023】
エンコーダ216は、コーディング方式に従ってスクランブルされたデータを符号化し、そして符号ビットを与える。符号化はデータ伝送の信頼性を増加する。反復/パンクチャユニット218は、各パケットに対する必要とされる符号レートを得るために符号ビットの若干を反復しあるいはパンクチャ(すなわち削除)する。一つの実施例においては、エンコーダ216はレート1/2バイナリ畳み込みエンコーダである。1/4の符号レートは各符号ビットを一度反復することによって得ることが可能である。1/2よりもより大きい符号レートはエンコーダ216から符号ビットの若干を削除することによって得られることが可能である。インターリーバ220は、インターリービング方式に基づいて反復/パンクチャユニット218からの符号ビットをインターリーブ(すなわち再配列)する。インターリービングは、符号ビットに対して時間、周波数、および/あるいは空間的ダイバーシティを与える。
【0024】
シンボルマッピングユニット222は、選択された変調方式に従ってインターリーブされたデータをマップし、そしてデータシンボルを与える。シンボルマッピングは、(1)B-ビットバイナリ値を形成するためにB個のビットのセットを一団とし、ここでB≧1であり、そして(2)各B-ビットバイナリ値を選択された変調方式に対応する信号コンスタレーション内の点にマッピングすることによって達成することが可能である。各マップされた信号ポイントは複素値でありそしてデータシンボルに対応する。シンボルマッピングユニット222は、TX空間的処理装置122にデータシンボルのストリームを与える。
【0025】
エンコーダ216、反復/パンクチャユニット218、インターリーバ220、およびシンボルマッピングユニット222に対する典型的な設計は以下に記述される。符号化、インターリービング、およびシンボルマッピングは、制御器130によって与えられる制御信号に基づいて実行されることが可能である。
【0026】
TX空間的処理装置122はTXデータ処理装置120からのデータシンボルのストリームを受信し、そして以下に記述されるように送信ダイバーシティのための空間的処理を実行する。TX空間的処理装置122は、1個の送信シンボルのストリームを4個の送信アンテナに対する4個の変調器126a〜126dの各々に与える。
【0027】
図3は、システムに対してベース符号(base code)を実行するエンコーダ216の実施例を示す。この実施例においては、ベース符号は、レート1/2、拘束長7(K=7)、133および171発生器を用いた畳み込み符号(オクタル)である。
【0028】
エンコーダ216の中でマルチプレクサ312は、スクランブラ214からの各パケットに対するスクランブルされたビットおよびテールビット(たとえば0)を受信し、そして6個のテールビットが付随したスクランブルされたビットを最初に与える。エンコーダ216はまた、連続して結合された6個の遅延エレメント314a〜314fを含む。4個の加算器316a〜316dがまた連続して結合され、そして第1の発生器(133)を実現するために使用される。同様に、4個の加算器318a〜318dが連続して結合され、そして第2の発生器(171)を実現するために使用される。加算器はさらに図3に示したように133および171の2個の発生器を実現するような方法で、遅延エレメント314に結合される。
【0029】
スクランブルされたビットは、第1の遅延エレメント314aおよび加算器316aおよび318aに与えられる。各クロックサイクルに対して加算器316a〜316dは、そのクロックサイクルに対する第1の符号ビットを得るために、到来ビットおよび遅延エレメント314b、314c、314eおよび314fに記憶された4個の先のビット間に、モジューロ2加算を実行する。同様に、加算器318a〜318dはそのクロックサイクルに対する第2の符号ビットを得るために到来ビットおよび遅延エレメント314a、314b、314c、および314fに記憶された4個の先のビット間にモジューロ2加算を実行する。マルチプレクサ320は、2個の発生器からの符号ビットの2個のストリームを受信し、符号ビットの1個のストリームにマルチプレクスする。各スクランブルされたビットqnに対して、ここでnはビットインデックスであるが、2個の符号ビットc1nおよびc2nが発生され、そしてそれは、1/2の符号レートに帰着する。
【0030】
システム100はデータ伝送に対する“レート”のセットをサポートする。表1は、システムによってサポートされる、0から13のレートインデックスによって識別される、14個のレートの典型的なセットを表示している。インデックス0を有するレートはヌルデータレート(すなわちデータ伝送はない)に対するものである。0でないレートの各々は、特定のスペクトル効率、特定の符号レート、特定の変調方式、およびフェージングのないAWGNチャネルに対する特性の望まれるレベル(たとえば1%のパケット誤り率(PER))を達成するために必要とされる、特定の最小のSNRと組み合わせられている。スペクトル効率はシステム帯域幅によって正規化されたデータレート(すなわち情報ビットレート)として参照され、そして秒あたり、ヘルツあたりのビットの単位(bps/Hz)で与えられる。各レートに対するスペクトル効率はコーディング方式およびそのレートに対する変調方式によって決定される。表1内の符号レート、および各レートに対する変調方式は、典型的なシステムに対して特定的である。
【表1】
【0031】
表1において、BPSKはバイナリ位相シフトキーイングを示し、QPSKは直交位相変調を示し、そしてQAMは直交振幅変調を示す。
【0032】
エンコーダ216は、各パケットを符号化し、1個のベース符号に基づいてレート1/2符号ビットを発生する。システムによってサポートされるすべての他の符号レートは(表1に示されるように)符号ビットを反復するかあるいはパンクチャするかの何れかによって得ることが可能である。
【0033】
図4は、1/2のベース符号レートに基づいて種々の符号レートを発生するために使用されることが可能な、反復/パンクチャユニット218の実施例を示す。反復/パンクチャユニット218の中で、エンコーダ216からのレート1/2符号ビットは、反復ユニット412あるいはパンクチャリングユニット414のいずれかに与えられる。反復ユニット412は、1/4の実効符号レートを得るために各レート1/2符号ビットを一度反復する。パンクチャリングユニット414は、必要とされる符号レートを得るために特定のパンクチャリングパターンに基づいてレート1/2符号ビットの若干を削除する。表2は、システムによってサポートされる符号レートに対して使用することが可能な典型的なパンクチャリングパターンを示す。他のパンクチャリングパターンもまた使用されることが可能である。
【表2】
【0034】
k/n符号レートに対して、すべてのk個の情報ビットに対してn個の符号化されたビットが存在する。レート1/2ベース符号は、すべてのk個の情報ビットに対して2k個のレート1/2符号ビットを与える。k/nの符号レートを得るために、パンクチャリングユニット218は、エンコーダ216から受信された2k個のレート1/2符号ビットの各入力グループに対してn個の符号ビットを出力する。したがって、2k−n個の符号ビットが、n個のレートk/n符号ビットを得るために2k個のレート1/2符号ビットの各グループから削除される。各グループから削除されるべき符号ビットは、パンクチャリングパターンにおいて0によって示される。たとえば、7/12の符号レートを得るために、パンクチャリングパターン“11111110111110”によって示されるように、グループ内の8番目、および14番目のビットである削除されるビットをもって、エンコーダ216からの14個の符号ビットの各グループから2個の符号ビットが削除される。もしも望まれる符号レートが1/2である場合は、パンクチャリングは実行されない。
【0035】
マルチプレクサ416は、反復ユニット412から符号ビットのストリームをそしてパンクチャリングユニット414から符号ビットのストリームを受信する。マルチプレクサ416は、もしも望まれる符号レートが1/4である場合は反復ユニット412からの符号ビットを、そしてもしも望まれる符号レートが1/2あるいはより高い場合はパンクチャリングユニット414からの符号ビットを与える。論理ユニット418は、コーディング制御を受信し、そしてパンクチャリングユニット414に対するパンクチャリング制御、およびマルチプレクサ416に対するマルチプレクサ制御を発生する。
【0036】
上に記述されたそれら以外に、他のコーディング方式およびパンクチャリングパターンがまた、使用されることが可能である。そしてこれは、本発明の範囲内にある。たとえば、ターボ(Turbo)符号、低密度パリティチェック(LDPC)符号、ブロック符号、若干の他の符号、あるいはこれらの任意の組み合わせはデータを符号化するために使用することが可能である。また、異なったコーディング方式は、異なった輸送チャネルに対して使用することが可能である。たとえば、畳み込み符号はシステム情報および制御データを搬送する輸送チャネルに対して使用することが可能であり、そしてターボ符号はトラフィックデータを搬送する輸送チャネルに対して使用することが可能である。
【0037】
以上に記述されたコーディングおよびパンクチャリング方式を用いて、複数の符号レートがアクセスポイントにおいて同じエンコーダで、そしてユーザ端末において同じ復号器でサポートされることが可能である。このことは、アクセスポイントおよびユーザ端末の設計を大いに簡素化することが可能である。
【0038】
システム100は、より大きい効率を得るために2個のOFDMシンボルサイズを使用する。典型的な設計においては、“短い”OFDMシンボルは64個のサブバンドを含み、そして“長い”OFDMシンボルは256個のサブバンドを含む。短いOFDMシンボルに対しては、64個のサブバンドは−32から+31までのインデックスを割り当てられ、48個のサブバンド(たとえばKS=±{1,…,6,8,…,20,22,…,26}のインデックスを有する)はデータ伝送に使用されそしてデータサブバンドとして参照され、4個のサブバンド(たとえば±{7,21}のインデックスを有する)はパイロット伝送に対して使用され、DCサブバンド(0のインデックスを有する)は使用されず、そして残りのサブバンドもまた使用されず、そして防護サブバンドとして役立つ。長いOFDMシンボルに対しては、256個のサブバンドは−128から+127のインデックスを割り当てられ、192個のサブバンド(たとえばKL=±{1,…,24,29,…,80,85,…,104}のインデックスを有する)はデータ伝送に使用され、16個のサブバンド(たとえば±{25,…,28,81,…,84}のインデックスを有する)はパイロット伝送に対して使用され、DCサブバンドは使用されず、そして残りのサブバンドもまた使用されず、そして防護サブバンドとして役立つ。
【0039】
長いOFDMシンボルに対するパイロットおよびデータサブバンドは、次に基づいて短いOFDMシンボルに対するパイロットおよびデータサブバンドにマップされることが可能である。
【0040】
kl=4・ks−sgn(ks)・kos 式(1)
ここで、ksは短いOFDMシンボルのサブバンドに対するインデックスであり(ks
∈KS)、
kosはサブバンドインデックスオフセットであり(kos∈{0,1,2,3})
sgn(ks)はksの符号を与え、(すなわち“+”あるいは“−”)そして
klは長いOFDMシンボルのサブバンドに対するインデックスである(kl∈KL)。
【0041】
短いOFDMシンボルの各データ/パイロットサブバンドは、長いOFDMシンボルの、サブバンドインデックスオフセットkosに対する4個の値と組み合わせられた、4個のデータ/パイロットサブバンドと組み合わせられる。
【0042】
表1はまた各0でないレートに対する各々の短い、そして長いOFDMシンボルの中に送出されることが可能なデータビットの数を示している。データパケットは、任意の数の長いOFDMシンボルおよび短いOFDMシンボルの小さい数を使用して送出することが可能である。たとえば、データパケットはNL個の長いOFDMシンボルおよびNS個の短いOFDMシンボルを使用して送出されることが可能であり、ここでNL≧0、そして3≧NS≧0である。NL個の長いOFDMシンボルの終端部における、NS個の短いOFDMシンボルは、使用されていない容量の総量を減少する。したがって異なったサイズのOFDMシンボルは、パッキング効率を最大とするために、パケットペイロードに対するOFDMシンボルのデータ搬送容量をよりよく整合するために使用することが可能である。
【0043】
一つの実施例においては、同じインターリービング方式が短い、および長いOFDMシンボルの両者に対して使用される。各短いOFDMシンボル内に送信されるべき符号ビットはすべての48個のデータサブバンドに亙ってインターリーブされる。各長いOFDMシンボル内に送信されるべき符号ビットは4個のブロックに分割され、そして各ブロック内の符号ビットは48個のデータサブバンドの各々のグループに亙ってインターリーブされる。両者の場合に対して、インターリービングは1個のOFDMシンボル期間中に実行される。
【0044】
図4はまた、短い、および長いOFDMシンボルの両者に対して使用することが可能であるインターリーバ220の実施例を示す。インターリーバ220の中で、デマルチプレクサ422は反復/パンクチャユニット218からの各OFDMシンボルに対する符号ビットのシーケンスを受信する。符号ビットシーケンスは{ci}として示され、ここで短いOFDMシンボルに対しては、i∈{0,…,48・B−1}であり、長いOFDMシンボルに対してはi∈{0,…,192・B−1}であり、そしてBは各変調シンボルに対する符号ビットの数である。
【0045】
短いOFDMシンボルに対して、マルチプレクサ422はブロックインターリーバ424aに次々にすべての48・B符号ビットを与える。インターリーバ424aはそこで、表3に示される周波数インターリービング方式に従って短いOFDMシンボルの48個のデータサブバンドに亙って符号ビットをインターリーブ(すなわち再配列)する。このインターリービング方式に対してシーケンス{ci}内の各符号ビットはiモジューロ-48のビットインデックスを割り当てられる。シーケンス内の符号ビットは、各グループが0〜47のビットインデックスを割り当てられた48個の符号ビットを含む、B個のグループに効率的に分割される。各ビットインデックスはそれぞれのデータサブバンドと組み合わせられる。同じビットインデックスを有するすべての符号ビットはそのビットインデックスと組み合わせられたデータサブバンド上に送信される。たとえば、各グループにおける第1の符号ビット(0のビットインデックスを有する)は、サブバンド-26上に送信され、第2の符号ビット(1のビットインデックスを有する)はサブバンド1上に送信され、第3の符号ビット(2のビットインデックスを有する)はサブバンド-17上に送信される等々である。符号ビットの全シーケンスがインターリーブされてしまっている後にブロックインターリーバ424aはインターリーブされたビットをマルチプレクサ426に与える。短いOFDMシンボルに対しては、ブロックインターリーバ424b,424c、および424dは使用されず、そしてマルチプレクサ426はブロックインターリーバ424aのみからインターリーブされたビットを与えられる。
【表3】
【0046】
長いOFDMシンボルに対しては、デマルチプレクサ422はシーケンス内の48・B符号ビットの第1のブロックをブロックインターリーバ424aに、48・B符号ビットの次のブロックをブロックインターリーバ424bに、48・B符号ビットの第3のブロックをブロックインターリーバ424cに、そして48・B符号ビットの最後のブロックをブロックインターリーバ424dに与える。インターリーバ424a〜424d内の符号ビットの4個のブロックは、それぞれkos=0,1,2,および3のサブバンドインデックスオフセットを割り当てられる。各ブロックインターリーバ424は、短いOFDMシンボルに対して上に記述された方法で、48個のデータサブバンドに亙ってその符号ビットをインターリーブする。符号ビットの全シーケンスがインターリーブされてしまっている後に、マルチプレクサ426は、ブロックインターリーバ424a〜424dからのインターリーブされたビットを受信し、そしてこれらのビットを長いOFDMシンボルの対応するサブバンドに対する固有の順序にマップする。とくに、短いOFDMシンボルサブバンドインデックスksおよび、各ブロックインターリーバ424に対するサブバンドインデックスオフセットkosは、式(1)に示されたように、対応する長いOFDMシンボルサブバンドインデックスklを発生するために使用される。論理ユニット428は制御器130からOFDMシンボルサイズを受信し、そしてデマルチプレクサ422およびマルチプレクサ426に対する制御を発生する。
【0047】
図4はチャネルインターリーバ220に対する典型的な設計を示す。短い、および長いOFDMシンボルの両者をサポートすることが可能な、他の設計もまた使用することが可能である。たとえば、インターリーブされるべき符号ビットのすべてを記憶するために、1個のインターリーバが使用されるかも知れない。マルチプレクサ426あるいはデマルチプレクサ422は、そこでこのインターリーバからの符号ビットを固有のサブバンドにマップするであろう。
【0048】
表3に示された周波数インターリービング方式は符号ビットを、偶数のインデックスを有する(パンクチャリングの後に)符号ビットを負のインデックスを有するサブバンドに、そして奇数のインデックスを有する符号ビットを正のインデックスを有するサブバンドに割り当てる。符号レート1/2に対しては第1の発生器133からの符号ビットは負のインデックスを有するサブバンド上に送信され、そして第2の発生器171からの符号ビットは正のインデックスを有するサブバンド上に送信される。符号ビットはまた、各発生器からの符号ビットがすべてのデータサブバンド上に亙って拡散されるように混合されるかも知れない。
【0049】
インターリービングは種々の他の方法で実行されるかも知れない。たとえば、データサブバンドに亙るインターリービングの後に、各サブバンドに対する符号ビットは、時間ダイバーシティを得るために複数のOFDMシンボル期間に亙ってさらにインターリーブされることが可能である。
【0050】
短い、および長いOFDMシンボルの両者に対して、インターリーバ220は各々のOFDMシンボルに対してインターリーブされた符号ビットのシーケンスを与える。シーケンスは、各データサブバンドに対するB個のインターリーブされた符号ビットを含む。シンボルマッピングユニット222はそこで、表1に示されたように選択されたレートによって決定される変調方式に基づいて、インターリーブされた符号ビットをデータシンボルにマップする。
【0051】
表4は、システムによってサポートされる6個の変調方式に対するシンボルマッピングを示す。各変調方式に対して(BPSKに対するものを除き)B/2符号ビットは同相(I)成分にマップされそして他のB/2符号ビットは直交(Q)成分にマップされる。一つの実施例においては、各変調方式に対する信号コンスタレーションは、グレイ(Gray)マッピングに基づいて定義されている。グレイマッピングにおいては信号コンスタレーション内の隣接する点(IおよびQ成分の両者において)は、ただ1ビットの位置だけ異なる。グレイマッピングはより起こりそうな誤り事象に対するビット誤りの数を減少し、そしてそれは、正しい位置の近くの位置にマップされている受信されたシンボルに対応しており、いずれの場合においてもただ1個の符号ビットが誤りをもって検出されるであろう。
【表4】
【0052】
表4に示した4個のQAM変調方式の各々に対して、各成分に対する最も左のビット(the left-most bit)は、誤りをもって受信されることがもっとも起こりそうにないものであり、そして各成分に対する最も右のビット(the right-most bit)は、誤りをもって受信されることが最も起こりそうなものである。各ビット位置に対して誤りに関する等しい可能性を得るために、各QAMシンボルを構成するB個のビットは混合されることが可能である。これは事実上、QAMシンボルを形成する符号ビットがQAMシンボルの異なったビット位置にマップされるようにQAMシンボルのディメンションに亙ってインターリービングを実行することであろう。
【0053】
表4に示された各変調方式に対するIおよびQの値は、組み合わせられた信号コンスタレーション内のすべての信号ポイントの平均電力がユニティに等しくなるように正規化係数Kmodによって換算される(are scaled)。各変調方式に対する正規化係数は表4に示されている。正規化係数に対する量子化された値もまた使用可能である。各データサブバンドに対するデータシンボルs(k)はそこで次の形態を有するであろう。
【0054】
s(k)=(I+jQ)・Kmod 式(2)
ここで、短いOFDMシンボルに対しては、k∈KSであり、そして長いOFDMシンボ
ルに対しては、k∈KLである。
【0055】
IおよびQは、選択された変調方式に対する表4内の値である。そして
Kmodは、選択された変調方式によって異なる。
【0056】
システム100は2個の次元に亙る送信ダイバーシティを得るために空間的処理を実行する。一つの実施例においては、システム100は、(1)短いOFDMシンボルに対して空間および時間ダイバーシティを得るために、サブバンドあたり、およびOFDM-シンボル-対基準当りの空間-時間送信ダイバーシティ(STTD)および(2)長いOFDMシンボルに対して空間および周波数ダイバーシティを得るために、サブバンド-対当りおよびOFDM-シンボル基準当りの空間-周波数送信ダイバーシティ(SFTD)を実行する。
【0057】
短いOFDMシンボルに対する典型的なSTTD方式は次のように動作する。s1およびs2として示される2個のデータシンボルが与えられたサブバンド上に送信されるべきものであると仮定しよう。アクセスポイントは2個のベクトル
【数1】
【0058】
および
【数2】
【0059】
を発生する。ここで、“*”は、複素共役を示しそして“T”は転置(transpose)を示す。各ベクトルは、1個のOFDMシンボル期間中に2個のアンテナから送信されるべき2個の送信シンボルを含む(たとえば、ベクトルX_1は、第1のOFDMシンボル期間中に2個のアンテナから送信され、そしてベクトルX_2は、次のOFDMシンボル期間中に2個のアンテナから送信される)。各データシンボルは、このように2個のOFDMシンボル期間に亙って送信される(たとえば、送信シンボルs1は第1のOFDMシンボル期間中に、1個のアンテナから送信され、そして、送信シンボル−s1*は、次のOFDMシンボル期間中に他のアンテナから送信される)。
【0060】
もしもユーザ端末が1個のアンテナを装備されている場合は、そこで、受信されたシンボルは
r1=h1s1+h2s2+n1、そして
r2=h1s2*−h2s1*+n2 式(3)
として表されることが可能である。
ここで、r1およびr2は、2個の連続したOFDMシンボル期間に対する2個の受
信されたシンボルであり、
h1およびh2は、考慮対象のサブバンドに対する、2個の送信アンテナから受
信アンテナまでの経路利得であり、そして
n1およびn2は、2個の受信されたシンボルr1およびr2それぞれに対する
雑音である。
【0061】
ユーザ端末は、2個のデータシンボルの推定値s1およびs2を次のように導出することが可能である。
【数3】
【0062】
あるいは、アクセスポイントは2個のベクトルを、X_1=〔s1−s2*〕T
およびX_2=〔s2−s1*〕Tとして発生し、そしてこれらの2個のベクトルを続けて2個のOFDMシンボル期間中に送信することが可能である。ユーザ端末は2個のデータシンボルの推定値を
【数4】
【0063】
として導出することが可能である。
【0064】
上の記述は、2個あるいはそれ以上の送信アンテナ、複数の受信アンテナ、および複数のサブバンドを有するシステムに対して拡張することが可能である。2個の送信アンテナは、各データサブバンドに対して使用される。s1(k)およびs2(k)として示される2個のデータシンボルは、与えられたサブバンドk上に送信されるべきものであると仮定しよう。アクセスポイントは2個のベクトル、x_1(k)=〔s1(k)s2(k)〕Tおよびx_2(k)=〔s2*(k)−s1*(k)〕T、あるいは等価的に2個のシンボルセット{xi(k)}={s1(k)s2*(k)}および{xj(k)}={s2(k)−s1*(k)}を発生する。各シンボルセットは、サブバンドk上のそれぞれのアンテナから、2個のOFDMシンボル期間中に連続して送信されるべき2個の送信シンボルを含む。(すなわち、シンボルセット{xi(k)}は、2個のOFDMシンボル期間中にアンテナiからサブバンドk上に送信され、そしてシンボルセット{xj(k)}は、同じ2個のOFDMシンボル期間中にアンテナjからサブバンドk上に送信される)。
【0065】
もしもユーザ端末が複数のアンテナを装備される場合はそこで、受信されたシンボルは、
r_1(k)=h_i(k)s1(k)+h_j(k)s2(k)+n_1(k)そして、
r_2(k)=h_i(k)s2*(k)−h_j(k)s1*(k)+n_2(k)
式(5)
として表されることが可能である。
【0066】
ここで、r_1(k)およびr_2(k)は、ユーザ端末において2個の連続したOFD
M期間中にサブバンドk上に受信された2個のシンボルベクトル
であり、なお各ベクトルはNR個の受信アンテナに対するNR個の
受信されたシンボルを含んでおり、
h_i(k)およびh_j(k)は、サブバンドkに対する送信アンテナiおよ
びjに対するそれぞれ経路利得のベクトルであり、なお、各ベクト
ルは、組み合わせられた送信アンテナからNR個の受信アンテナの
各々までのチャネル利得を含んでおり、そして
n_1(k)およびn_2(k)は、2個の受信されたシンボルベクトルr_1(k)お
よびr_2(k)それぞれに対する雑音ベクトルである。
【0067】
ユーザ端末は、2個のデータシンボルs1(k)およびs2(k)の推定値を次のように導出することが可能である。
【数5】
【0068】
あるいは、アクセスポイントは2個のシンボルセットxi(k)={s1(k)s2(k)}およびxj(k)={−s2*(k)s1*(k)}を発生し、そしてこれらのシンボルセットをアンテナiおよびjから送信することが可能である。ユーザ端末は2個のデータシンボルの推定値を、
【数6】
【0069】
および
【数7】
【0070】
として導出することが可能である。ここで、
【数8】
【0071】
である。
【0072】
STTD方式は各データサブバンドに対して1対の送信アンテナを使用する。もしもアクセスポイントが2個の送信アンテナを装備される場合は、そこで両アンテナは短いOFDMシンボルのすべての48個のデータサブバンドに対して使用される。もしもアクセスポイントが4個の送信アンテナを装備される場合は、そこで各アンテナは48個のデータサブバンドの半分に対して使用される。表5は、短いOFDMシンボルに対するSTTD方式のための典型的なサブバンド-アンテナ割り当て方式を示す。
【表5】
【0073】
表5は、表5内に示されたサブバンド-アンテナ割り当て方式を示す。この方式に対しては、送信アンテナ1および2は、インデックス{−26,−19,−13,−6,2,9,15,22}を有するサブバンドに対して使用され、送信アンテナ3および4は、インデックス{-25,-18,−12,−5,1,8,14,20}を有するサブバンドに対して使用される、等である。4個の送信アンテナに対して6個の異なったアンテナ対が存在する。6個のアンテナ対の各々は、48個のデータサブバンドに亙ってほぼ均一に間隔をあけられている、8個のデータサブバンドに対して使用される。サブバンド割り当てに対するアンテナ対は、異なったアンテナが隣接したサブバンドに対して使用されるようになっており、そしてそれは、より大きい周波数および空間的ダイバーシティを与えることが可能である。たとえば、アンテナ1および2は、サブバンド−26に対して使用され、そしてアンテナ3および4は、サブバンド−25に対して使用される。
【0074】
表5におけるアンテナ-サブバンド割り当てはまた、すべての4個の送信アンテナが最低の1/4の符号レートに対する各符号ビットに対して使用されるようになっている。そしてそれは、空間的ダイバーシティを最大とする。符号レート1/4に対しては、各符号ビットは反復され、そしてすべての4個のアンテナがその符号ビットを送信するために使用されるように、2個のばらばらなアンテナ対に対してマップされた2個のサブバンド上に送出される。たとえば、図3においてビットインデックス0および1は、同じ反復された符号ビットに対応し、インデックス0を有する符号ビットはアンテナ1および2からサブバンド−26上に送信され、そしてインデックス1を有する符号ビットはアンテナ3および4からサブバンド1上に送信される。
【0075】
長いOFDMシンボルは、短いOFDMシンボル期間の約4倍である。処理遅延およびバッファリング必要条件を最小にするために、空間-周波数送信ダイバーシティが、2個の長いOFDMシンボルを2個のアンテナから2個のサブバンド上に同時に送信するために使用される。
【0076】
長いOFDMシンボルに対する典型的なSFTD方式は次のように動作する。s(kl)およびs(kl+1)として示される2個のデータシンボルが発生され、そして長いOFDMシンボルの2個の隣接したサブバンドにマップされると仮定しよう。アクセスポイントは、シンボルs(kl)およびs(kl+1)を2個のアンテナからサブバンドkl上に送信し、そしてシンボルs*(kl+1)および−s*(kl)を、同じ2個のアンテナからサブバンドkl+1上に送信する。隣接したサブバンドは、チャネル応答は2個のサブバンドに亙って近似的に一定であると仮定されることからデータシンボルの対に対して使用される。
【0077】
もしもアクセスポイントが2個の送信アンテナを装備される場合は、そこで両アンテナは長いOFDMシンボルのすべての192個のデータサブバンドに対して使用される。もしもアクセスポイントが4個の送信アンテナを装備される場合は、そこで表5に示されたと同じサブバンド-アンテナ割り当てが長いOFDMシンボルに対してもまた使用されることが可能である。この場合、長いOFDMシンボルに対するインデックスklのサブバンドは短いOFDMシンボルに対する対応するインデックスksのサブバンドに次のように最初にマップされる。
【数9】
【0078】
ここで、
【数10】
【0079】
は、zに対する最も近いより低い整数を与えるフロア演算子であり、そして
kosは長いOFDMサブバンドインデックスklに対するサブバンドインデックスオフセットである(kos∈{0,1,2,3})。マップされた短いOFDMシンボルサブバンドインデックスksに対応するアンテナ対は、表5から決定され、そしてインデックスklを有する長いOFDMシンボルサブバンドに対して使用される。
【0080】
SFTD方式に対しては、ユーザ端末における2個のデータシンボルの推定を得るための処理は、式(4)および(6)に示されたようにして実行されることが可能である。しかしながら、計算は2個のOFDMシンボル期間の代わりに2個のサブバンド上で得られた受信されたシンボル上で実行される。
【0081】
図6は、短いOFDMシンボルに対してSTTD方式を実行するTX空間的処理装置122aに関するブロック線図である。TX空間的処理装置122aは、図1におけるTX空間的処理装置122の一つの実施例である。
【0082】
TX空間的処理装置122aの中で、デマルチプレクサ612は、TXデータ処理装置120からデータシンボル{s(k)}のストリームを受信し、短いOFDMシンボルの48個のデータサブバンドに対する48個のデータシンボルサブストリームの中にストリームをデマルチプレクスし、そして各サブストリームをそれぞれの空間-時間エンコーダ620に与える。各サブストリームはTs−1のシンボルレートに対応する各短いOFDMシンボル期間に対する1個のデータシンボルを含む。ここでTsは1個の短いOFDMシンボルの期間である。
【0083】
各空間-時間エンコーダ620の中でデマルチプレクサ622は、データシンボルサブストリームを、(2Ts)−1のシンボルレートを有する各シーケンスで2個のシンボルシーケンスの中にデマルチプレクスする。第1のシンボルシーケンスは、シーケンス内の各シンボルを反転(invert)し、そして結合(conjugate)するスイッチ628aおよびユニット624bの“0”入力に与えられる。第2のシンボルシーケンスは、シーケンス内の各シンボルを結合するスイッチ628bおよびユニット624aの“0”入力に与えられる。遅延ユニット626aはユニット624aからのシンボルを1個の短いOFDMシンボル期間だけ遅延し、そして遅延したシンボルをスイッチ628aの“1”入力に与える。遅延ユニット626bはユニット624bからのシンボルを1個の短いOFDMシンボル期間だけ遅延し、そして遅延したシンボルをスイッチ628bの“1”入力に与える。スイッチ628aは短いOFDMシンボルレートでトグル(toggle)し、シンボルセット{xi(k)}={s1(k)s2*(k)}を、1個の送信アンテナに対して各2個のOFDMシンボル期間与える。同様に、スイッチ628bは、短いOFDMシンボルレートでトグルし、そしてシンボルセット{xj(k)}={s2(k)−s1*(k)}を、他の送信アンテナに対して各2個のOFDMシンボル期間与える。
【0084】
バッファ/マルチプレクサ630a〜630dは、空間-時間エンコーダ620からの送信シンボルをバッファしそしてマルチプレクスする。各バッファ/マルチプレクサ630は、表5によって決定されたように適切な空間-時間エンコーダ620からのパイロットシンボルおよび送信シンボルを受信する。とくに、バッファ/マルチプレクサ630aは、アンテナ1にマップされたすべてのサブバンド(たとえばサブバンド−26,−24,−22,−19等)に対する送信シンボルを受信し、バッファ/マルチプレクサ630bは、アンテナ2にマップされたすべてのサブバンド(たとえばサブバンド−26,−23,−20,−19等)に対する送信シンボルを受信し、バッファ/マルチプレクサ630cは、アンテナ3にマップされたすべてのサブバンド(たとえばサブバンド−25,−24,−20,−18等)に対する送信シンボルを受信し、そしてバッファ/マルチプレクサ630dは、アンテナ4にマップされたすべてのサブバンド(たとえばサブバンド−25,−23,−22,−18等)に対する送信シンボルを受信する。
【0085】
各バッファ/マルチプレクサ630はそこで、各短いOFDMシンボル期間中に4個のパイロットサブバンドに対する4個のパイロットシンボル、24個のデータサブバンドに対する24個の送信シンボル、そして64個の全サブバンドに対する64個の送信シンボルのシーケンスを形成するために、36個の使用されないサブバンドに対する36個の0の信号値(すなわち“ゼロ”シンボル)をマルチプレクスする。短いOFDMシンボルに対しては、48個のデータサブバンドが存在するが、各サブバンドに対して2個のアンテナのみが使用され、そして各アンテナに対する使用されないサブバンドの実効数はしたがって12の代りに36であるために、24個のサブバンドのみがSTTD方式に対する各送信アンテナとして使用される。シーケンス内の各送信シンボルは、エンコーダ620からの送信シンボル、パイロットシンボル、あるいはゼロシンボルであることが可能であり、そして1個の短いOFDMシンボル期間中に1個のサブバンド上に送出される。各バッファ/マルチプレクサ630は、送信シンボル{xi(k)}のストリームを1個の送信アンテナに与える。各送信シンボルストリームは、64個の送信シンボルの連鎖状になったシーケンス、各OFDMシンボル期間に対する1個のシーケンスを含む。
【0086】
図7は、長いOFDMシンボルに対するSFTD方式を実行するTX空間的処理装置122bに関するブロック線図を示す。TX空間的処理装置122bは、図1におけるTX空間的処理装置122の他の実施例である。
【0087】
TX空間的処理装置122bの中で、デマルチプレクサ712はTXデータ処理装置120からデータシンボル{s(k)}のストリームを受信し、長いOFDMシンボルの192個のデータサブバンドに対する192個のデータシンボルサブストリームの中にストリームをデマルチプレクスし、そして各サブストリームの対をそれぞれの空間-周波数エンコーダ720に与える。各サブストリームは、TL−1のシンボルレートに対応する各長いOFDMシンボル期間に対する1個のデータシンボルを含む。ここで、TLは、1個の長いOFDMシンボルの期間である。
【0088】
各空間-周波数エンコーダ720は、2個のサブバンドklおよびkl+1に対するデータシンボルサブストリームの対を受信する。各エンコーダ720の中で、ユニット724aはサブバンドkl+1に対するサブストリーム内の各シンボルを結合し、そしてユニット724bは、サブバンドklに対するサブストリーム内の各シンボルを反転しそして結合する。各エンコーダ720は、(1)サブバンドkl上への伝送のための2個の組み合わせられたアンテナに対する2個のバッファ/マルチプレクサ730に対する2個のデータシンボルサブストリーム、(2)サブバンドkl+1上への伝送のための同じ2個のアンテナに対する、ユニット724aおよび724bからの2個のサブストリームを与える。各空間-周波数エンコーダ720へのそして、からのすべてのサブストリームに対するシンボルレートはTL−1である。
【0089】
各バッファ/マルチプレクサ730は、式(7)および表5によって決定されたように、パイロットシンボルを受信し、適切な空間-周波数エンコーダ720からのシンボルを送信する。とくに、バッファ/マルチプレクサ730a、730b、730c、および730dは、アンテナ1,2,3、および4、それぞれにマップされたすべてのサブバンドに対する送信シンボルを受信する。各バッファ/マルチプレクサ730はそこで、各長いOFDMシンボル期間に対して、16個のパイロットサブバンドに対する16個のパイロットシンボル、192個のデータサブバンドに対する192個の送信シンボル、そして256個の全サブバンドに対する256個の送信シンボルのシーケンスを形成するために、48個の使用されないサブバンドに対する48個のゼロシンボルをマルチプレクスする。SFTD方式に対しては、すべての192個のデータサブバンドがデータ伝送に対して使用される。各バッファ/マルチプレクサ730は、1個の送信アンテナに対する送信シンボル{xi(k)}のストリームを与える。
【0090】
図8は、図1における変調器126a〜126dの各々に対して使用されることが可能な変調器126xの実施例に関するブロック線図である。変調器126xは、送信機ユニット(TMTR)820と結合されたOFDM変調器810を含む。OFDM変調器810は、可変サイズ逆高速フーリエ変換(IFFT)ユニット812および周期的プレフィックス発生器814を含む。IFFTユニット812は、送信シンボル{xi(k)}のストリームを受信し、ストリーム{xi(k)}内のL個の送信シンボルの各シーケンス上にL-ポイントIFFTを実行し、そして変換されたシンボルに対するL個の時間-領域チップに関する対応するシーケンスを与える。OFDMシンボルサイズLは制御器130によって与えられた制御信号によって示され、そして短いOFDMシンボルに対してはL=64であり、そして長いOFDMシンボルに対しては、L=256である。周期的プレフィックス発生器814は、対応するOFDMシンボルを形成するためにIFFTユニット812からの各変換されたシンボルの一部を反復する。OFDMシンボル期間は1個のOFDMシンボルの期間に対応する。周期的プレフィックス発生器814の出力は制御信号によって決定されるサイズを有するOFDMシンボルのストリームである。送信機ユニット820は、OFDMシンボルのストリームを1個あるいはそれ以上のアナログ信号に変換し、そしてさらに組み合わせられたアンテナ128xからの伝送に対して適切な下りリンク信号を発生するために、アナログ信号を調整(たとえば、増幅し、濾波し、そして周波数アップコンバート)する。
【0091】
図9は、複数のアンテナを有する(NR>1)ユーザ端末150yに関するブロック線図を示す。アクセスポイント110からの下りリンク信号は、アンテナ152a〜152rの各々によって受信される。各アンテナは受信された信号をそれぞれの復調器154に与える。
【0092】
各復調器154の中で受信機ユニット(RCVR)912は、その受信した信号を調整(たとえば、周波数ダウンコンバートし、増幅し、そして濾波)し、そしてディジタイズし、そしてOFDM復調器にサンプルのストリームを与える。OFDM復調器は、周期的プレフィックス除去ユニット914および可変サイズ高速フーリエ変換(FFT)ユニット916を含む。ユニット914は、各OFDMシンボル内の周期的プレフィックスを削除し、そしてL個のサンプルを含む対応する受信され、変換されたシンボルを与える。ここでLは、OFDMシンボルサイズによって異なる。可変サイズFFTユニット916は、ユニット914からサンプルのストリームを受信し、受信され変換されたシンボルに対するストリーム内のL個のサンプルの各シーケンスに対してL-ポイントFFTを実行し、そしてL個の受信されたシンボルの対応するシーケンスを変換されたシンボルに与える。復調器154a〜154rは、受信されたシンボル(データに対する)のNR個のストリームをRX空間的処理装置160yに、そして受信されたパイロットシンボルをチャネル推定器960に与える。
【0093】
RX空間的処理装置160yは、たとえば式(6)に示されたように、受信されたシンボルのNR個のストリーム上に、チャネル推定器960からのチャネル利得推定との空間的処理を実行する。RX空間的処理装置160yは、RXデータ処理装置170yに、アクセスポイント110により送信された、データシンボル{s(k)}のストリームの推定である、回復されたデータシンボル
【数11】
【0094】
を与える。
【0095】
RXデータ処理装置170yの中で、シンボルデマッピングユニット972は、制御器180yによって与えられた復調制御によって示されたように、データストリームに対して使用された変調方式に従って回復されたデータシンボルを復調する。チャネルデインターリーバ974はそこで、制御器180yによって与えられたデインターリービング制御によって示されたようにアクセスポイント110において実行されたインターリービングと相補的な方法で復調されたデータをデインターリーブする。短いOFDMシンボルに対しては、デインターリービングは、各短いOFDMシンボルに対する48個のデータサブバンドに亙って、上に記述されたインターリービングと相補的に実行される。長いOFDMシンボルに対しては、デインターリービングはまた上に記述されたようにして48個のデータサブバンドの4個のブロックの各々に亙って実行される。復号器976はそこでデインターリーブされたデータを、制御器180yによって与えられた復号制御によって示されたように、アクセスポイント110において実行された符号化と相補的な方法で復号する。ビタビ(Viterbi)復号器が上に記述された畳み込みコーディング方式に対する復号器976として使用されることが可能である。デスクランバ978はアクセスポイント110において実行されたスクランブリングと相補的な方法で復号されたデータをデスクランブルする。図9には示されないがCRC検査器はパケットが正しくあるいは誤りをもって受信されたか否かを決定するためにパケット内に含まれるCRC値に基づいて各パケットを検査することが可能である。パケット状態はユーザ端末150yによって誤って受信されたパケットの再伝送を開始するために使用されることが可能である。
【0096】
チャネル推定器960は、受信されたパイロットシンボルに基づいて種々のチャネル特性(たとえば経路利得および雑音分散)を推定する。チャネル推定器960は、これらの経路利得推定値を式(6)に示されたようにして送信されたデータシンボルを回復するために使用する、RX空間的処理装置160yへの各アクセスポイントアンテナに対して経路利得推定値のベクトル
【数12】
【0097】
を与える。チャネル推定器960はまた、制御器180yにチャネル推定を与える。制御器180yは、ユーザ端末150yにおける送信ダイバーシティ処理に関する種々の機能を実行することが可能である。制御器180yはまた、チャネル推定および/あるいは他の考慮に基づいてデータ伝送に対して使用するための固有のレートおよびOFDMシンボルサイズを選択することが可能である。
【0098】
1個のアンテナ152xを装備されたユーザ端末150xに対して、復調器154xは受信したシンボルの1個のストリームを与える。RX空間的処理装置160xは受信したシンボルのストリーム上でチャネル利得推定との(たとえば式(4)に示されたようにして)空間的処理を実行し、そして回復したデータシンボルのストリーム
【数13】
【0099】
を与える。RXデータ処理装置170xはそこで、上にユーザ端末150yに対して記述された方法で回復されたデータシンボルストリームをシンボルデマップし、デインターリーブし、復号し、そしてデスクランブルする。
【0100】
明確化のために、送信ダイバーシティ処理技術は典型的なマルチアンテナOFDMシステム内の下りリンクに対して上に記述されてきている。これらの技術はまた複数のアンテナを装備したユーザ端末によって上りリンクに対して使用することが可能である。また明確化のためにこれらの技術はOFDMシステムに対して記述されてきている。1個のOFDMシンボルサイズ、(上に記述したように)2個のOFDMシンボルサイズ、あるいは2個以上のOFDMシンボルサイズをサポートすることが可能である。これらの技術の多くは単一搬送波マルチアンテナシステムに対して使用されることがまた可能である。
【0101】
図10はマルチアンテナOFDMシステム内の送信機における送信ダイバーシティ処理を実行するための処理1000に関するフロー線図である。送信機は符号化されたデータを得るために、トラフィックデータをコーディング方式に従って符号化する(ブロック1012)。コーディング方式は固定されたレートのベース符号(fixed rate base code)および反復および/あるいはシステムによってサポートされる符号レートのセットに対するパンクチャリングパターンを含む。送信機はそこでインターリーブされたデータを得るために(ブロック1014)インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリーブする。送信機は次にデータシンボルのストリームを得るために(ブロック1016)変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマップする。送信機はそこで、送信アンテナの対からの伝送のために2対の送信シンボルを得るためにデータシンボルの各々の対を処理する。各送信シンボルはデータシンボルの変形である。2対の送信シンボルは、2個のOFDMシンボル期間中あるいは2個のサブバンド上のいずれかでアンテナの対から送信される。もしもNT個の送信アンテナがデータ伝送に対して使用可能である場合は、そこでNT・(NT−1)/2個の異なったアンテナの対がデータシンボルを送信するために使用されることが可能である。もしもシステムが複数のOFDMシンボルサイズをサポートする場合は、そこで送信機は送信アンテナに対するOFDMシンボルの対応するストリームを得るために選択されたOFDMシンボルサイズに従って各送信アンテナに対して送信シンボルのストリームを変換(たとえばOFDM変調オンを実行)する(ブロック1020)。
【0102】
図11は、マルチアンテナOFDMシステム内の受信機において送信ダイバーシティを有するデータ受信を実行するための処理1100に関するフロー線図を示す。受信機は、受信アンテナに対する受信されたシンボルの対応するストリームを得るために、選択されたOFDMシンボルサイズに従ってNR個の受信アンテナの各々に対するサンプルのストリームを変換する。ここでNR>1である(ブロック1112)。受信機は受信されたシンボルのベクトルのストリームを得る。ここで各ベクトルはNR個のアンテナに対するNR個の受信されたシンボルを含み、そして1個のOFDMシンボル期間中の1個のサブバンドに対するものである(ブロック1114)。受信機は式(4)あるいは(6)に示されたように2個の回復されたデータシンボルを得るために、受信されたシンボルのベクトルの各対をチャネル推定値とともに処理する(ブロック1116)。2個のベクトルは、STTD方式においては2個のOFDMシンボル期間に対するものであり、SFTD方式においては2個のサブバンドに対するものである。回復されたデータシンボルのストリームは、受信されたシンボルのベクトルのストリームに対して得られる。受信機はそこで、復調されたデータを得るために復調方式に従って回復されたデータシンボルのストリームをシンボルデマップし(ブロック1118)、デインターリーブされたデータを得るためにデインターリービング方式に従って復調されたデータをデインターリーブし(ブロック1120)、そして復号されたデータを得るために復号方式に従ってデインターリーブされたデータを復号する(ブロック1122)。復調、デインターリービング、および復号方式は、送信機において使用された、変調、インターリービング、およびコーディング方式とそれぞれ相補的である。
【0103】
この中に記述された送信ダイバーシティ処理技術は、種々の手段によって実現されることが可能である。たとえば、これらの技術はハードウエア、ソフトウエア、あるいはそれらの組み合わせによって実現されることが可能である。ハードウエア実現に対しては、アクセスポイントおよびユーザ端末の各々において送信ダイバーシティ処理を実行するために使用される処理ユニットは、1個あるいはそれ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、ディジタル信号処理装置(DSP)、ディジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、処理装置、制御器、マイクロ制御器、マイクロ処理装置、この中に記述された機能を実行するために設計された他の電子的ユニット、あるいはこれらの組み合わせの中で実現されることが可能である。記憶ユニットは処理装置の中で、あるいは処理装置の外部で実現されることが可能であり、いずれの場合もそれは当業界において知られた種々の手段によって処理装置と通信的に結合されることが可能である。
【0104】
ソフトウエア実現に対しては、送信ダイバーシティ処理技術は、この中に記述された機能を実行するモジュール(たとえばたとえば手順、機能等々)で実現されることが可能である。ソフトウエアコードは記憶ユニット(たとえば図1における記憶ユニット132、182x,あるいは182y)内に記憶され、そして処理装置(たとえば制御器130、180x、あるいは180y)によって実行されることが可能である。
【0105】
開示された実施例に関する以上の記述は、当業界において熟練したいかなる人にも本発明を作成しそして使用することを可能とするために与えられる。これらの実施例に対する種々の変形が、当業界において熟練した人々には容易に明白であり、そしてこの中に定義された一般的な原理は本発明の精神あるいは範囲から逸脱することなしに他の実施例に適用することが可能である。したがって、本発明はこの中に示された実施例に限定されることを意図したものではなく、しかし、この中に開示された原理および新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲に一致されるべきものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおいて、伝送のためにデータを処理する方法であって、
符号化されたデータを得るために、コーディング方式に従ってトラフィックデータをコーディングし、
インターリーブされたデータを得るために、インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリービングし、
データシンボルのストリームを得るために、変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマッピングし、そして
1対のアンテナから伝送のための送信シンボルの2対を得るために、ストリーム内のデータシンボルの各対を処理する、ここで各送信シンボルはデータシンボルの変形である、
ことを含む方法。
【請求項2】
ここで、データシンボルの各対に対する送信シンボルの2個の対は、2個のOFDMシンボル期間中に同じサブバンド上のアンテナの対から送信される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ここで、データシンボルの各対に対する送信シンボルの2個の対は、1個のOFDMシンボル期間中に2個のサブバンド上の1対のアンテナから送信される、請求項1記載の方法。
【請求項4】
ここで、N個のアンテナがデータ伝送のために使用可能であり、そしてNT・(NT−1)/2個の異なったアンテナの対がストリーム内のデータシンボルの対を送信するために使用される、ここでN>2である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
ここで、複数のサブバンドがデータ伝送に対して使用され、そしてここで、異なったアンテナの対がデータ伝送に対して使用される隣接したサブバンドに対して使用される、請求項1記載の方法。
【請求項6】
ここで、システムはS個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートする、ここでSは1よりも大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、請求項1記載の方法。
【請求項7】
さらに、
複数のアンテナに対する複数の送信シンボルのストリームを形成し、そして
OFDMシンボルの対応するストリームを得るために、第1あるいは第2のOFDMシンボルサイズに従って送信シンボルの各ストリームを変換する
ことを含む、請求項6記載の方法。
【請求項8】
ここで、コーディングは
固定された符号レートで符号ビットを得るために、ベース符号に従ってトラフィックデータをコーディングし、そして
システムによってサポートされる複数の符号レートの一つで符号ビットを含む符号化されたデータを得るために、固定された符号レートで符号ビットをパンクチャする
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
ここで、ベース符号はレート1/2畳み込み符号である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
ここで、複数の符号レートは複数のパンクチャリングパターンと組み合わせられている、請求項8記載の方法。
【請求項11】
ここで、コーディングは、
固定された符号レートで符号ビットを得るために、ベース符号に従ってトラフィックデータをコーディングし、
固定された符号レートよりもより低い符号レートで符号ビットを含む符号化されたデータを得るために、固定された符号レートで符号ビットを反復する
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項12】
ここで、インターリービングは
符号化されたデータからの符号ビットのシーケンスを形成し、そして
シーケンスの各々に対してインターリービング方式に基づいて、シーケンス内の各符号ビットを複数のサブバンドの1個にマッピングする
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項13】
ここで、符号ビットの各シーケンスは1個のOFDMシンボル期間中に複数のサブバンド上の伝送に対して指定されている、請求項12記載の方法。
【請求項14】
ここで、インターリービングは
符号化されたデータから符号ビットのシーケンスを形成し、
シーケンスの各々を、サブバンドのM個のばらばらなグループ上に伝送のためにM個の符号ビットのブロックに分割し、なお符号ビットの1個のブロックはサブバンドの各グループに対するものであり、ここでM≧2であり、そして
各シーケンスに対するM個のブロックの各々に対して、インターリービング方式に基づいてブロック内の各符号ビットをそのブロックに対するグループ内のサブバンドの一つに対してマッピングする、
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項15】
ここで、シンボルマッピングは
インターリーブされたデータ内のB個のビットのセットをB-ビットのバイナリ値を形成するために分類し、ここでB≧1であり、そして
変調方式に基づいてB-ビットバイナリ値の各々をデータシンボルにマッピングする、ここで変調方式はその変調方式に対する信号コンスタレーション内の、2個の隣接したデータシンボルが、B個のビットの中の多くて1ビットだけ異なるようにグレイマッピングで定義されている
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項16】
ここで、シンボルマッピングはさらに、
セットの各々に対してB個のビットを再配列する、そしてここで再配列されたB個のビットのセットはB-ビットバイナリ値を形成するために使用される、
ことを含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける送信機であって、
符号化されたデータを得るために、コーディング方式に従ってトラフィックデータを符号化する能力を有するエンコーダと、
インターリーブされたデータを得るために、インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリーブする能力を有するインターリーバと、
データシンボルのストリームを得るために、変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマップする能力を有するシンボルマッピングユニットと、そして
1対のアンテナから伝送のための2対の送信シンボルを得るために、ストリーム内のデータシンボルの各々の対を処理する能力を有する送信空間的処理装置と、ここで、各送信シンボルはデータシンボルの変形である
を含む送信機。
【請求項18】
ここで、送信空間的処理装置は空間-時間送信ダイバーシティを実行し、そして2個のOFDMシンボル期間中にデータシンボルの各々の対に対する2対の送信シンボルを与える能力を有する、請求項17記載の送信機。
【請求項19】
ここで、送信空間的処理装置は空間-周波数送信ダイバーシティを実行し、そして2個のサブバンド上にデータシンボルの各々の対に対する2対の送信シンボルを与える能力を有する、請求項17記載の送信機。
【請求項20】
ここで、システムはS個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートする、ここでSは1より大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、請求項17記載の送信機。
【請求項21】
さらに、
複数のアンテナに対する複数の変調器を含む、なお各変調器はアンテナに対するOFDMシンボルの対応するストリームを得るために組み合わせられたアンテナに対する送信シンボルのストリームを変換する能力を有する、請求項20記載の送信機。
【請求項22】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける装置であって、
符号化されたデータを得るために、コーディング方式に従ってトラフィックデータをコーディングするための手段と、
インターリーブされたデータを得るために、インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリービングするための手段と、
データシンボルのストリームを得るために、変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマッピングするための手段と、そして
アンテナの1対からの伝送に対する2対の送信シンボルを得るために、ストリーム内のデータシンボルの各々の対を処理するための手段とを有する、ここで各送信シンボルはデータシンボルの変形である、
装置。
【請求項23】
ここで、データシンボルの各対に対する2対の送信シンボルは、2個のOFDMシンボル期間中に1対のアンテナから送信される、請求項22記載の装置。
【請求項24】
ここで、データシンボルの各対に対する2対の送信シンボルは、2個のサブバンド上に1対のアンテナから送信される、請求項22記載の装置。
【請求項25】
ここで、システムは、S個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートし、ここでSは1よりもより大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、請求項22記載の装置。
【請求項26】
さらに、
複数のアンテナに対する送信シンボルの複数のストリームを形成するための手段と、そして
OFDMシンボルの対応するストリームを得るために、第1あるいは第2のOFDMシンボルサイズに従って送信シンボルの各ストリームを変換するための手段と
を含む、請求項25記載の装置。
【請求項27】
無線マルチアンテナ通信システムにおいて、伝送のためにデータを処理する方法であって、方法は、
符号化されたデータを得るために、コーディング方式に従ってトラフィックデータをコーディングし、
インターリーブされたデータを得るために、インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリービングし、
データシンボルのストリームを得るために、変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマッピングし、そして
ストリーム内のデータシンボルの各々の対は1対のアンテナから送信され、そしてストリーム内のデータシンボルの連続的な対は異なったアンテナ対から送信されるように、データシンボルのストリームをデマルチプレクスする
ことを含む、方法。
【請求項28】
ここで、デマルチプレクシングはさらに、符号化されたデータの各符号ビットは、符号ビットの符号レートに基づいて符号ビットに対して達成可能な最大数(番号)のアンテナから送信されるようになっている、請求項27記載の方法。
【請求項29】
ここで、MIMOシステムは直交周波数分割多重(OFDM)を実行する、請求項27記載の方法。
【請求項30】
ここで、ストリーム内のデータシンボルの各々の対は、1個のサブバンド上の1対のアンテナから送信され、そしてここで隣接したサブバンドに対するデータシンボルの対は、異なったアンテナの対から送信される、請求項29記載の方法。
【請求項31】
ここで、符号化されたデータに対するS個の符号ビットの各グループはインターリーブされる、ここでSはデータ伝送に使用されるサブバンドの数である、請求項29記載の方法。
【請求項32】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおいて、伝送のためにデータを処理する方法であって、方法は、
符号化されたデータを得るために、コーディング方式に従ってトラフィックデータをコーディングし、
インターリーブされたデータを得るために、インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリービングし、
データシンボルのストリームを得るために、変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマッピングし、そして
ストリーム内のデータシンボルの各々の対が2個のサブバンド上の1対のアンテナから送信されるように、データシンボルのストリームをデマルチプレクスする
ことを含む方法。
【請求項33】
ここで、ストリーム内のデータシンボルの各々の対は、データ伝送に対して使用可能な2個の隣接したサブバンド上に送信される、請求項32記載の方法。
【請求項34】
さらに、
送信シンボルの第1および第2の対を得るために、ストリーム内のデータシンボルの各々の対を処理することを含む、なお送信シンボルはデータシンボルの対におけるデータシンボルの一つの変形であり、ここで送信シンボルの第1の対は第1のサブバンド上のアンテナの対から送信され、そして送信シンボルの第2の対は第2のサブバンド上のアンテナの対から送信される、請求項32記載の方法。
【請求項35】
ここで、送信シンボルの第1および第2の対は、一つのOFDMシンボル期間中に第1および第2のサブバンド上にそれぞれ同時に送信される、請求項34記載の方法。
【請求項36】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおいて、受信機においてデータを処理する方法であって、方法は、
受信されたシンボルのベクトルのストリームを取得し、なお各ベクトルはN個の受信アンテナに対するN個の受信されたシンボルを含み、ここでNは1あるいはより大きく、
それは2個の送信アンテナからの送信シンボルの2対として送信された2個のデータシンボルの推定値である、2個の回復されたデータシンボルを得るために、ストリーム内の受信されたシンボルのベクトルの対の各々を処理し、なお各送信シンボルはデータシンボルの変形であり、ここで回復されたデータシンボルのストリームは、受信されたシンボルのベクトルのストリームに対して得られており、
復調されたデータを得るために、復調方式に従って回復されたデータシンボルのストリームをシンボルデマッピングし、
デインターリーブされたデータを得るために、デインターリービング方式に従って復調されたデータをデインターリービングし、そして
復号されたデータを得るために、復号方式に従ってデインターリーブされたデータを復号する
ことを含む方法。
【請求項37】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの対の各々は2個のOFDMシンボル期間に対するものである、請求項36記載の方法。
【請求項38】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの対の各々は2個のサブバンドに対するものである、請求項36記載の方法。
【請求項39】
ここで、システムはS個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートし、ここでSは1よりもより大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、請求項36記載の方法。
【請求項40】
さらに、
受信アンテナに対して受信されたシンボルの対応するストリームを得るために、第1のあるいは第2のOFDMシンボルサイズに従ってN個の受信アンテナの各々に対するサンプルのストリームを変換することを含む、そしてここで受信されたシンボルのベクトルのストリームは、N個の受信アンテナに対する受信されたシンボルのN個のストリームから得られている、請求項39記載の方法。
【請求項41】
ここで、N=1であり、そして各ベクトルは1個の受信アンテナに対する1個の受信されたシンボルを含む、請求項36記載の方法。
【請求項42】
ここで、N>1であり、そして各ベクトルは複数の受信アンテナに対する複数の受信されたシンボルを含む、請求項36記載の方法。
【請求項43】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける受信機であって、
受信されたシンボルのベクトルのストリームを受信し、2個の送信アンテナからの2対の送信シンボルとして送信された2個のデータシンボルの推定値である、2個の回復されたデータシンボルを得るために、ストリーム内の受信されたシンボルのベクトルの各々の対を処理する能力を有する受信空間的処理装置と、ここで、各ベクトルはN個の受信アンテナに対するN個の受信されたシンボルを含み、ここでNは1あるいはより大きく、そしてここで、回復されたデータシンボルのストリームは受信されたシンボルのベクトルのストリームに対して得られており、
復調されたデータを得るために、復調方式に従って回復されたデータシンボルのストリームをシンボルデマップする能力を有するシンボルデマッピングユニットと
デインターリーブされたデータを得るために、デインターリービング方式に従って復調されたデータをデインターリーブする能力を有するデインターリーバと、そして
復号されたデータを得るために、復号方式に従ってインターリーブされたデータを復号する能力を有する復号器とを含む
受信機。
【請求項44】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの各々の対は2個のOFDMシンボル期間に対するものである、請求項43記載の受信機。
【請求項45】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの各々の対は2個のサブバンドに対するものである、請求項43記載の受信機。
【請求項46】
ここで、システムはS個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートする、ここでSは1よりもより大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、
請求項43記載の受信機。
【請求項47】
さらに、
N個の受信アンテナに対するN個の復調器を含む、なお各復調器は、受信アンテナに対する受信されたシンボルの対応するストリームを得るために第1あるいは第2のOFDMシンボルサイズに従って、組み合わせられた受信アンテナに対するサンプルのストリームを変換する能力を有しており、そしてここで、受信されたシンボルのベクトルのストリームはN個の受信アンテナに対する受信されたシンボルのN個のストリームから得られている、請求項46記載の受信機。
【請求項48】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける装置であって、
受信されたシンボルのベクトルのストリームを得るための手段と、なお各ベクトルはN個の受信アンテナに対するN個の受信されたシンボルを含んでおり、ここでNは1あるいはより大きく
2個の送信アンテナからの送信シンボルの2個の対として送信された2個のデータシンボルの推定である、2個の回復されたデータシンボルを得るためにストリーム内の受信されたシンボルのベクトルの各々の対を処理するための手段と、なお各送信シンボルはデータシンボルの変形であり、ここで回復されたデータシンボルのストリームは受信されたシンボルのベクトルのストリームに対して得られており、
復調されたシンボルを得るために、復調方式に従って受信されたデータシンボルのストリームをシンボルデマッピングための手段と、
デインターリーブされたデータを得るために、デインターリービング方式に従って復調されたデータをデインターリービングするための手段と、そして
復号されたデータを得るために、復号方式に従ってデインターリーブされたデータを復号するための手段と
を含む装置。
【請求項49】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの対の各々は、2個のOFDMシンボル期間に対するものである、請求項48記載の装置。
【請求項50】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの対の各々は、2個のサブバンドに対するものである、請求項48記載の装置。
【請求項51】
ここで、システムはS個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートする、ここで、Sは1よりもより大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、請求項48記載の装置。
【請求項52】
さらに、
受信アンテナに対する受信されたシンボルの対応するストリームを得るために第1あるいは第2のOFDMシンボルサイズに従ってN個の受信アンテナの各々に対するサンプルのストリームを変換するための手段を含む、そしてここで受信されたシンボルのベクトルのストリームはN個の受信アンテナに対する受信されたシンボルのN個のストリームから得られている、請求項51記載の装置。
【請求項1】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおいて、伝送のためにデータを処理する方法であって、
符号化されたデータを得るために、コーディング方式に従ってトラフィックデータをコーディングし、
インターリーブされたデータを得るために、インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリービングし、
データシンボルのストリームを得るために、変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマッピングし、そして
1対のアンテナから伝送のための送信シンボルの2対を得るために、ストリーム内のデータシンボルの各対を処理する、ここで各送信シンボルはデータシンボルの変形である、
ことを含む方法。
【請求項2】
ここで、データシンボルの各対に対する送信シンボルの2個の対は、2個のOFDMシンボル期間中に同じサブバンド上のアンテナの対から送信される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ここで、データシンボルの各対に対する送信シンボルの2個の対は、1個のOFDMシンボル期間中に2個のサブバンド上の1対のアンテナから送信される、請求項1記載の方法。
【請求項4】
ここで、N個のアンテナがデータ伝送のために使用可能であり、そしてNT・(NT−1)/2個の異なったアンテナの対がストリーム内のデータシンボルの対を送信するために使用される、ここでN>2である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
ここで、複数のサブバンドがデータ伝送に対して使用され、そしてここで、異なったアンテナの対がデータ伝送に対して使用される隣接したサブバンドに対して使用される、請求項1記載の方法。
【請求項6】
ここで、システムはS個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートする、ここでSは1よりも大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、請求項1記載の方法。
【請求項7】
さらに、
複数のアンテナに対する複数の送信シンボルのストリームを形成し、そして
OFDMシンボルの対応するストリームを得るために、第1あるいは第2のOFDMシンボルサイズに従って送信シンボルの各ストリームを変換する
ことを含む、請求項6記載の方法。
【請求項8】
ここで、コーディングは
固定された符号レートで符号ビットを得るために、ベース符号に従ってトラフィックデータをコーディングし、そして
システムによってサポートされる複数の符号レートの一つで符号ビットを含む符号化されたデータを得るために、固定された符号レートで符号ビットをパンクチャする
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
ここで、ベース符号はレート1/2畳み込み符号である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
ここで、複数の符号レートは複数のパンクチャリングパターンと組み合わせられている、請求項8記載の方法。
【請求項11】
ここで、コーディングは、
固定された符号レートで符号ビットを得るために、ベース符号に従ってトラフィックデータをコーディングし、
固定された符号レートよりもより低い符号レートで符号ビットを含む符号化されたデータを得るために、固定された符号レートで符号ビットを反復する
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項12】
ここで、インターリービングは
符号化されたデータからの符号ビットのシーケンスを形成し、そして
シーケンスの各々に対してインターリービング方式に基づいて、シーケンス内の各符号ビットを複数のサブバンドの1個にマッピングする
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項13】
ここで、符号ビットの各シーケンスは1個のOFDMシンボル期間中に複数のサブバンド上の伝送に対して指定されている、請求項12記載の方法。
【請求項14】
ここで、インターリービングは
符号化されたデータから符号ビットのシーケンスを形成し、
シーケンスの各々を、サブバンドのM個のばらばらなグループ上に伝送のためにM個の符号ビットのブロックに分割し、なお符号ビットの1個のブロックはサブバンドの各グループに対するものであり、ここでM≧2であり、そして
各シーケンスに対するM個のブロックの各々に対して、インターリービング方式に基づいてブロック内の各符号ビットをそのブロックに対するグループ内のサブバンドの一つに対してマッピングする、
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項15】
ここで、シンボルマッピングは
インターリーブされたデータ内のB個のビットのセットをB-ビットのバイナリ値を形成するために分類し、ここでB≧1であり、そして
変調方式に基づいてB-ビットバイナリ値の各々をデータシンボルにマッピングする、ここで変調方式はその変調方式に対する信号コンスタレーション内の、2個の隣接したデータシンボルが、B個のビットの中の多くて1ビットだけ異なるようにグレイマッピングで定義されている
ことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項16】
ここで、シンボルマッピングはさらに、
セットの各々に対してB個のビットを再配列する、そしてここで再配列されたB個のビットのセットはB-ビットバイナリ値を形成するために使用される、
ことを含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける送信機であって、
符号化されたデータを得るために、コーディング方式に従ってトラフィックデータを符号化する能力を有するエンコーダと、
インターリーブされたデータを得るために、インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリーブする能力を有するインターリーバと、
データシンボルのストリームを得るために、変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマップする能力を有するシンボルマッピングユニットと、そして
1対のアンテナから伝送のための2対の送信シンボルを得るために、ストリーム内のデータシンボルの各々の対を処理する能力を有する送信空間的処理装置と、ここで、各送信シンボルはデータシンボルの変形である
を含む送信機。
【請求項18】
ここで、送信空間的処理装置は空間-時間送信ダイバーシティを実行し、そして2個のOFDMシンボル期間中にデータシンボルの各々の対に対する2対の送信シンボルを与える能力を有する、請求項17記載の送信機。
【請求項19】
ここで、送信空間的処理装置は空間-周波数送信ダイバーシティを実行し、そして2個のサブバンド上にデータシンボルの各々の対に対する2対の送信シンボルを与える能力を有する、請求項17記載の送信機。
【請求項20】
ここで、システムはS個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートする、ここでSは1より大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、請求項17記載の送信機。
【請求項21】
さらに、
複数のアンテナに対する複数の変調器を含む、なお各変調器はアンテナに対するOFDMシンボルの対応するストリームを得るために組み合わせられたアンテナに対する送信シンボルのストリームを変換する能力を有する、請求項20記載の送信機。
【請求項22】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける装置であって、
符号化されたデータを得るために、コーディング方式に従ってトラフィックデータをコーディングするための手段と、
インターリーブされたデータを得るために、インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリービングするための手段と、
データシンボルのストリームを得るために、変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマッピングするための手段と、そして
アンテナの1対からの伝送に対する2対の送信シンボルを得るために、ストリーム内のデータシンボルの各々の対を処理するための手段とを有する、ここで各送信シンボルはデータシンボルの変形である、
装置。
【請求項23】
ここで、データシンボルの各対に対する2対の送信シンボルは、2個のOFDMシンボル期間中に1対のアンテナから送信される、請求項22記載の装置。
【請求項24】
ここで、データシンボルの各対に対する2対の送信シンボルは、2個のサブバンド上に1対のアンテナから送信される、請求項22記載の装置。
【請求項25】
ここで、システムは、S個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートし、ここでSは1よりもより大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、請求項22記載の装置。
【請求項26】
さらに、
複数のアンテナに対する送信シンボルの複数のストリームを形成するための手段と、そして
OFDMシンボルの対応するストリームを得るために、第1あるいは第2のOFDMシンボルサイズに従って送信シンボルの各ストリームを変換するための手段と
を含む、請求項25記載の装置。
【請求項27】
無線マルチアンテナ通信システムにおいて、伝送のためにデータを処理する方法であって、方法は、
符号化されたデータを得るために、コーディング方式に従ってトラフィックデータをコーディングし、
インターリーブされたデータを得るために、インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリービングし、
データシンボルのストリームを得るために、変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマッピングし、そして
ストリーム内のデータシンボルの各々の対は1対のアンテナから送信され、そしてストリーム内のデータシンボルの連続的な対は異なったアンテナ対から送信されるように、データシンボルのストリームをデマルチプレクスする
ことを含む、方法。
【請求項28】
ここで、デマルチプレクシングはさらに、符号化されたデータの各符号ビットは、符号ビットの符号レートに基づいて符号ビットに対して達成可能な最大数(番号)のアンテナから送信されるようになっている、請求項27記載の方法。
【請求項29】
ここで、MIMOシステムは直交周波数分割多重(OFDM)を実行する、請求項27記載の方法。
【請求項30】
ここで、ストリーム内のデータシンボルの各々の対は、1個のサブバンド上の1対のアンテナから送信され、そしてここで隣接したサブバンドに対するデータシンボルの対は、異なったアンテナの対から送信される、請求項29記載の方法。
【請求項31】
ここで、符号化されたデータに対するS個の符号ビットの各グループはインターリーブされる、ここでSはデータ伝送に使用されるサブバンドの数である、請求項29記載の方法。
【請求項32】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおいて、伝送のためにデータを処理する方法であって、方法は、
符号化されたデータを得るために、コーディング方式に従ってトラフィックデータをコーディングし、
インターリーブされたデータを得るために、インターリービング方式に従って符号化されたデータをインターリービングし、
データシンボルのストリームを得るために、変調方式に従ってインターリーブされたデータをシンボルマッピングし、そして
ストリーム内のデータシンボルの各々の対が2個のサブバンド上の1対のアンテナから送信されるように、データシンボルのストリームをデマルチプレクスする
ことを含む方法。
【請求項33】
ここで、ストリーム内のデータシンボルの各々の対は、データ伝送に対して使用可能な2個の隣接したサブバンド上に送信される、請求項32記載の方法。
【請求項34】
さらに、
送信シンボルの第1および第2の対を得るために、ストリーム内のデータシンボルの各々の対を処理することを含む、なお送信シンボルはデータシンボルの対におけるデータシンボルの一つの変形であり、ここで送信シンボルの第1の対は第1のサブバンド上のアンテナの対から送信され、そして送信シンボルの第2の対は第2のサブバンド上のアンテナの対から送信される、請求項32記載の方法。
【請求項35】
ここで、送信シンボルの第1および第2の対は、一つのOFDMシンボル期間中に第1および第2のサブバンド上にそれぞれ同時に送信される、請求項34記載の方法。
【請求項36】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおいて、受信機においてデータを処理する方法であって、方法は、
受信されたシンボルのベクトルのストリームを取得し、なお各ベクトルはN個の受信アンテナに対するN個の受信されたシンボルを含み、ここでNは1あるいはより大きく、
それは2個の送信アンテナからの送信シンボルの2対として送信された2個のデータシンボルの推定値である、2個の回復されたデータシンボルを得るために、ストリーム内の受信されたシンボルのベクトルの対の各々を処理し、なお各送信シンボルはデータシンボルの変形であり、ここで回復されたデータシンボルのストリームは、受信されたシンボルのベクトルのストリームに対して得られており、
復調されたデータを得るために、復調方式に従って回復されたデータシンボルのストリームをシンボルデマッピングし、
デインターリーブされたデータを得るために、デインターリービング方式に従って復調されたデータをデインターリービングし、そして
復号されたデータを得るために、復号方式に従ってデインターリーブされたデータを復号する
ことを含む方法。
【請求項37】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの対の各々は2個のOFDMシンボル期間に対するものである、請求項36記載の方法。
【請求項38】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの対の各々は2個のサブバンドに対するものである、請求項36記載の方法。
【請求項39】
ここで、システムはS個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートし、ここでSは1よりもより大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、請求項36記載の方法。
【請求項40】
さらに、
受信アンテナに対して受信されたシンボルの対応するストリームを得るために、第1のあるいは第2のOFDMシンボルサイズに従ってN個の受信アンテナの各々に対するサンプルのストリームを変換することを含む、そしてここで受信されたシンボルのベクトルのストリームは、N個の受信アンテナに対する受信されたシンボルのN個のストリームから得られている、請求項39記載の方法。
【請求項41】
ここで、N=1であり、そして各ベクトルは1個の受信アンテナに対する1個の受信されたシンボルを含む、請求項36記載の方法。
【請求項42】
ここで、N>1であり、そして各ベクトルは複数の受信アンテナに対する複数の受信されたシンボルを含む、請求項36記載の方法。
【請求項43】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける受信機であって、
受信されたシンボルのベクトルのストリームを受信し、2個の送信アンテナからの2対の送信シンボルとして送信された2個のデータシンボルの推定値である、2個の回復されたデータシンボルを得るために、ストリーム内の受信されたシンボルのベクトルの各々の対を処理する能力を有する受信空間的処理装置と、ここで、各ベクトルはN個の受信アンテナに対するN個の受信されたシンボルを含み、ここでNは1あるいはより大きく、そしてここで、回復されたデータシンボルのストリームは受信されたシンボルのベクトルのストリームに対して得られており、
復調されたデータを得るために、復調方式に従って回復されたデータシンボルのストリームをシンボルデマップする能力を有するシンボルデマッピングユニットと
デインターリーブされたデータを得るために、デインターリービング方式に従って復調されたデータをデインターリーブする能力を有するデインターリーバと、そして
復号されたデータを得るために、復号方式に従ってインターリーブされたデータを復号する能力を有する復号器とを含む
受信機。
【請求項44】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの各々の対は2個のOFDMシンボル期間に対するものである、請求項43記載の受信機。
【請求項45】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの各々の対は2個のサブバンドに対するものである、請求項43記載の受信機。
【請求項46】
ここで、システムはS個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートする、ここでSは1よりもより大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、
請求項43記載の受信機。
【請求項47】
さらに、
N個の受信アンテナに対するN個の復調器を含む、なお各復調器は、受信アンテナに対する受信されたシンボルの対応するストリームを得るために第1あるいは第2のOFDMシンボルサイズに従って、組み合わせられた受信アンテナに対するサンプルのストリームを変換する能力を有しており、そしてここで、受信されたシンボルのベクトルのストリームはN個の受信アンテナに対する受信されたシンボルのN個のストリームから得られている、請求項46記載の受信機。
【請求項48】
無線マルチアンテナ直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおける装置であって、
受信されたシンボルのベクトルのストリームを得るための手段と、なお各ベクトルはN個の受信アンテナに対するN個の受信されたシンボルを含んでおり、ここでNは1あるいはより大きく
2個の送信アンテナからの送信シンボルの2個の対として送信された2個のデータシンボルの推定である、2個の回復されたデータシンボルを得るためにストリーム内の受信されたシンボルのベクトルの各々の対を処理するための手段と、なお各送信シンボルはデータシンボルの変形であり、ここで回復されたデータシンボルのストリームは受信されたシンボルのベクトルのストリームに対して得られており、
復調されたシンボルを得るために、復調方式に従って受信されたデータシンボルのストリームをシンボルデマッピングための手段と、
デインターリーブされたデータを得るために、デインターリービング方式に従って復調されたデータをデインターリービングするための手段と、そして
復号されたデータを得るために、復号方式に従ってデインターリーブされたデータを復号するための手段と
を含む装置。
【請求項49】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの対の各々は、2個のOFDMシンボル期間に対するものである、請求項48記載の装置。
【請求項50】
ここで、受信されたシンボルのベクトルの対の各々は、2個のサブバンドに対するものである、請求項48記載の装置。
【請求項51】
ここで、システムはS個のサブバンドを有する第1のOFDMシンボルサイズおよびL個のサブバンドを有する第2のOFDMシンボルサイズをサポートする、ここで、Sは1よりもより大きい整数であり、そしてLはSの倍数の整数である、請求項48記載の装置。
【請求項52】
さらに、
受信アンテナに対する受信されたシンボルの対応するストリームを得るために第1あるいは第2のOFDMシンボルサイズに従ってN個の受信アンテナの各々に対するサンプルのストリームを変換するための手段を含む、そしてここで受信されたシンボルのベクトルのストリームはN個の受信アンテナに対する受信されたシンボルのN個のストリームから得られている、請求項51記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−30262(P2011−30262A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−223417(P2010−223417)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【分割の表示】特願2005−501685(P2005−501685)の分割
【原出願日】平成15年10月27日(2003.10.27)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−223417(P2010−223417)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【分割の表示】特願2005−501685(P2005−501685)の分割
【原出願日】平成15年10月27日(2003.10.27)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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