説明

マルチステップ化粧品として適用するための化粧品系

マルチステップ化粧品として肌に適用するのに適した化粧品系。系は、2つの組成物を包含する。第1の組成物は、1atm及び25℃での蒸気圧が10mmHgより小さい低揮発性物質約5〜約90%、及び前記低揮発性物質に溶解又は分散する乳化剤を約0.05〜約10%から成る。第2の組成物は、前記第1の組成物からの前記低揮発性物質との界面張力が少なくとも0dyn/cmである、連続相の流体、固体、ゲル、又は半固体から成る。前記第2の組成物は、第1の組成物の後で皮膚に局所的に適用される。本発明は、満足のいくファンデーションをユーザの皮膚に効率よく供給するための、前記化粧品系の使用方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチステップ化粧品として使用するのに適した化粧品系に関する。特に、前記化粧品系は、皮膚に局所的に連続して適用される少なくとも2種の組成物を包含する。
【背景技術】
【0002】
ファンデーションなどの化粧品組成物を用いて、テカリのコントロール、油の吸収、ナチュラルな肌外観、肌触り、そして色移り耐性を包含する肌効果を与えうることは、美容スキンケア分野では周知である。しかし、これらの肌効果は、前記組成物を配合して多数の消費者のニーズに合わせようとするために、一つのファンデーション系では同時に達成されない。たとえば、色移り耐性を有するファンデーションは典型的に、良好な肌触り特性を示さない。また、優れた油吸収効果のある組成物が、良好な色移り耐性を示さないこともある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
優れた色移り耐性、テカリのコントロール、塗布性、肌触り及び外観の効果が一つのファンデーション系で供給される化粧品組成物に対する要求は、今なお存在している。出願人らは、より高濃度のキーとなる効果活性物質を、同濃度の活性物質を単一の配合剤に混入することでもたらされるマイナスの塗布性、感触、又は外観特性を与えずに、消費者が皮膚表面に適用することができる2ステップの系を利用することで、上記効果を劇的に改善できることを見出した。さらに、2ステップの化粧品系の開発では、化粧用として許容可能なキャリアが塗布性、感触、そして外観特性の向上に相乗的に作用するように、2ステップの化粧用として許容可能なキャリアを設計することが重要であることもわかった。そのため、2ステップのファンデーション系によって優れた効果がもたらされるファンデーションに対する要求は、今なお存在しており、前記系中の第2ステップの展開特性は第2のステップが適用時に第1のステップに乳化されうる特定配合物の試みにより、優れたものになる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、マルチステップ化粧品として皮膚に適用するのに適した化粧品系に関する。前記系は、少なくとも2種の組成物を包含する第1の組成物は、1atm及び25℃での蒸気圧が少なくとも約0Pa〜約1,333Pa(約0mmHg〜約10mmHg)である低揮発性の流体、ゲル、又は半固体約5%〜約90%と、前記低揮発性物質に溶解又は分散する乳化剤0.05〜10%とから構成される。第2の組成物は、前記第1の組成物からの前記低揮発性物質と少なくとも部分的に不混和である連続相の流体、固体、ゲル、又は半固体から構成される。2種の連続相が流体である場合、このことは、2種の相間のメニスカスの存在と、0dyn/cmより大きい、測定可能な界面張力とによって定量化されうる前記第2の組成物は、典型的に、第1の組成物の後で皮膚に適用される。
【0005】
さらに、本発明は、満足のいくファンデーション製品をユーザの皮膚へ効率よく提供するための、前記化粧品系の使用方法にも関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明は、マルチステップ化粧品として適用するのに適した化粧品系に関する。驚くことに、本発明の発明者らは、2ステップのファンデーション系であって、適用時に第2のステップを第1のステップに乳化させることが可能な特定処方のアプローチによって、前記系中の第2ステップの展開特性が優れたものになる2ステップのファンデーション系によって、優れた効果を有するファンデーションを生み出せることを見出した。第2のステップを第1のステップに乳化する能力は、塗布/展開特性のみならず、滑らかな感触やナチュラルな外観にも予期せぬ効果をもたらす。それどころか、第2の組成物の連続相が第1の組成物からの被膜残余と実際に溶解/混和すれば、前記第2の組成物は、第1の組成物からの溶け残りを実際に再度可溶化して、より濃くかつよりトロッとした適用体験を生み出すであろう。この課題は、前記第2の組成物によって次に再溶解/再湿潤されるはずの被膜形成性ポリマー及び微粒子の混入とも折り合う。
【0007】
化粧品系の必須成分を以下に記載する。また、本発明の実施形態において有用な、さまざまな任意構成成分及び好ましい構成成分の非限定的な説明も含まれる。
【0008】
本明細書で使用する時、「安全かつ有効な量」とは、正の効果を有意にもたらす(例えば、顕著な化粧効果を付与する)のに十分であるが、健全な医学的判定の範囲内で、重い副作用(例えば、過度の毒性又はアレルギー反応)が起こらないほど十分に低い、即ち、合理的な利益対危険比を示す、化合物、構成成分、又は組成物(該当する場合)の量を意味する。
【0009】
本明細書で使用する時、「化粧品系」とは、着色化粧品又はスキンケア製品を示す。「化粧品系」には、これらに限定されないが、メーキャップ、リキッドファンデーション、マスカラ、コンシーラー、アイライナー、アイブロー、アイシャドウ、頬紅、口紅、リップクリーム、フェースパウダー、固形乳化ファンデーション、パウダーファンデーションなどの、顔に色合いを残す製品が包含される。「ファンデーション」という用語は、皮膚の全体的な着色を均等にするために化粧品会社によって作られる又は再導入される液体、クリーム、ムース、パンケーキ、コンパクト、コンシーラーなどの製品をいう。また、「化粧品系」には、保湿剤、日焼け止め製品、セルフ−タンニング製品、制汗剤組成物、シェービングクリーム、及び皮膚用のクレンザーが包含されていてもよい。
【0010】
本明細書において、「含む」とは、最終結果に影響を与えない他の工程及び他の成分を追加できることを意味する。この用語は、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語を包含する。本発明の製品、組成物、及び方法/プロセスは、本明細書内に記載する本発明の必須要素及び限定のみならず、本明細書内に記載する更なる又は任意の成分、構成成分、工程、又は限定をも含み、これらから成り、及び本質的にこれらから成る。
【0011】
百分率、部、及び割合はすべて、特に明記しない限り、本発明の組成物の全重量を基準とする。このようなすべての重量は、記載した成分に関する限り、有効濃度に基づくものであり、したがって、特に明記しない限りは、市販材料に含まれる可能性のある溶媒又は副産物を含まない。「重量百分率」という用語は、本明細書では「重量%」として表示されてもよい。
【0012】
化粧品組成物の好ましいpH範囲は、約pH3〜約pH10、好ましくは約pH4〜約pH9である。
指示がない限り、測定は全て25℃で行う。
【0013】
(第1の組成物)
A.低揮発性物質
本発明の化粧品系は、低揮発性物質を包含する。請求された化粧品系に包含される適した低揮発性物質としては、疎水性の非極性物質、親水性の極性物質、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の低揮発性の流体、ゲル、及び半固体は、1atm及び25℃において少なくとも約0Pa〜約1,333Pa(約0mmHg〜約10mmHg)、好ましくは1atm及び25℃において少なくとも約0Pa〜約667Pa(約0mmHg〜約5mmHg)、さらに好ましくは1atm及び25℃において少なくとも約0Pa〜約400Pa(約0mmHg〜約3mmHg)の蒸気圧を有すると定義される。
【0014】
本発明の疎水性の非極性物質は、ヒルデブランド(Hildebrand)スケールで求めた場合に、およそ11.0又はそれ未満の溶解パラメータを有すると定義される。本発明の親水性の極性物質は、ヒルデブランド(Hildebrand)スケールで求めた場合、約12.0又はそれより大きな溶解パラメータを有すると定義される。ヒルデブランド(Hildebrand)は、物質の沸点、分子量、及び比重から溶解パラメータを導き出す方法を開発した。ジェイ・エイチ・ヒルデブランド(J.H.Hildebrand)、ジェイ・エム・プラウシュニッツ(J.M.Prausnitz)及びアール・エル・スコット(R.L.Scott)著、正則溶液及び関連溶液(Regular and Related Solutions)、ニューヨーク(New York)、ファン・ノストランド・レイノルト(Van Nostrand Reinholdt)(1950)、この文献を本明細書に参考として組み込む。このヒルデブランド(Hildebrand)溶解パラメータは、多くの化粧用物質及び医薬品物質に関して、コスメティック・ベンチ・リファレンス(Cosmetic Bench Reference)、キャロル・ストリームIll.(Carol Stream Ill.)、アリュアード・パブリッシング(Allured Publishing)(1992)及エイ・エフ・バートン(A.F.Barton)著、ハンドブック・オブ・ソルビリティ・パラメータズ・アンド・アザー・コヒージョン・パラメータズ(Handbook of Solubility Parameters and Other Cohesion Parameters)第2版、ボカ・レイトン(Boca Raton);シー・アール・シー・プレス(CRC Press)(1992)に掲載されている。
【0015】
本発明の化粧品系は、当該化粧品系の重量に対して約5.0重量%〜約90.0重量%の、好ましくは当該化粧品系の重量に対して約8.0重量%〜約70.0重量%の低揮発性物質を含む。好ましい実施態様において、低揮発性物質は、化粧品系中に、当該化粧品系の重量に対して約10.0重量%〜約60.0重量%の量で存在する。
【0016】
前記第1の組成物は、前記低揮発性物質と併せて、1atm及び25℃における蒸気圧が約1,333Pa(約10mmHg)より高い、より揮発性の高い物質を包含していてもよい。第1の組成物に適した親水性及び疎水性の流体の例は、本発明の揮発性評価基準に従うのであれば、以下の物質から選択されてよい。
【0017】
1.疎水性の非極性物質:
適した疎水性の非極性構成成分の非限定的な例としては、以下の物質群からなる群より選択されるものが挙げられる。
【0018】
(1)ペトロラタム液体としても既知であって、石油から生成される液体炭化水素の混合物である鉱油。ザ・メルク・インデックス(The Merck Index)、第10版、エントリー7048、1033頁(1983)、及び国際化粧品成分辞典(International Cosmetic Ingredient Dictionary)、第5版、第1巻、415〜417頁(1993)を参照のこと。
【0019】
(2)石油ゼリーとしても既知であり、非直鎖固体炭化水素及び高沸点液体炭化水素のコロイド状系である石油であって、液体炭化水素のほとんどがミセル内部に保持されているペトロラタム。ザ・メルク・インデックス(The Merck Index)、第10版、エントリー7047、1033頁(1983)、シンドラー(Schindler)著、ドラッグ・アンド・コスメティック・インダストリ(Drug.Cosmet.Ind.)、89、36−37、76、78−80、82(1961)、及び国際化粧品成分辞典(International Cosmetic Ingredient Dictionary)、第5版、第1巻、537頁(1993)を参照のこと。
【0020】
(3)炭素数約7〜約40の直鎖及び分岐鎖炭化水素。これら炭化水素物質の非限定的な例としては、ドデカン、イソドデカン、スクアラン、コレステロール、水素添加ポリイソブチレン、ドコサン(即ち、C22炭化水素)、ヘキサデカン、イソヘキサデカン(パーメチル(Permethy)(登録商標)101Aとしてプレスパース(Presperse)から市販されている)が挙げられる。C7〜C40分岐鎖炭化水素である、C7〜C40イソパラフィンも有用である。
【0021】
(4)直鎖及び分岐鎖物質並びに芳香族誘導体を包含する、C1〜C30カルボン酸及びC2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル類(疎水性構成成分に関して本明細書で使用する時、モノ−及びポリ−カルボン酸は、直鎖、分岐鎖及びアリールカルボン酸を包含する)。非限定的な例としては、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸メチル、プロピオン酸ミリスチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸セチル、べヘン酸ベヘニル、マレイン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、オクタン酸セチル、ジリノール酸ジイソプロピルが挙げられる。
【0022】
(5)C1〜C30カルボン酸のモノ−、ジ−、及びトリ−グリセリド類、例えば、(カプリル酸/カプリン酸)トリグリセリド、PEG−6(カプリル酸/カプリン酸)トリグリセリド、PEG−8(カプリル酸/カプリン酸)トリグリセリド。
【0023】
(6)C1〜C30カルボン酸のアルキレングリコールエステル類、例えば、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノ−及びジ−エステル、並びにC1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノ−及びジ−エステル、例えば、ジステアリン酸エチレングリコール。
【0024】
(7)前述の物質のプロポキシル化及びエトキシル化誘導体。
【0025】
(8)糖類及び関連物質のC1〜C30モノ−及びポリ−エステル類これらのエステルは、糖又はポリオール部分及び1つ以上のカルボン酸部分に由来する。これらのエステルは、構成要素である酸及び糖に応じて、室温で液体又は固体の形態である場合がある。液状エステルの例としては、テトラオレイン酸グルコース、大豆油脂肪酸(不飽和)のグルコーステトラエステル、混合大豆油脂肪酸のマンノーステトラエステル、オレイン酸のガラクトーステトラエステル、リノール酸のアラビノーステトラエステル、テトラリノール酸キシロース、ペンタオレイン酸ガラクトース、テトラオレイン酸ソルビトール、不飽和大豆油脂肪酸のソルビトールヘキサエステル、ペンタオレイン酸キシリトール、テトラオレイン酸スクロース、ペンタオレイン酸スクロー、ヘキサオレイン酸スクロース、へプタオレイン酸スクロース、オクタオレイン酸スクロース、及びこれらの混合物が挙げられる。固体エステルの例には、カルボン酸エステル部分が1:2のモル比のパルミトレエートとアラキデートであるソルビトールヘキサエステル、カルボン酸エステル部分が1:3のモル比のリノレートとベヘネートであるラフィノースのオクタエステル、エステル化カルボン酸部分が3:4のモル比のヒマワリ種油脂肪酸とリグノセレートであるマルトースのヘプタエステル、エステル化カルボン酸部分が2:6のモル比のオレエートとベヘネートであるスクロースのオクタエステル、及びエステル化カルボン酸部分が1:3:4のモル比のラウレート、リノレートとベヘネートであるスクロースのオクタエステルが挙げられる。好ましい固体物質は、エステル化度が7〜8であり、脂肪酸部分がC18モノ−及び/又はジ−不飽和脂肪酸及びベヘン酸であり、不飽和脂肪酸とベヘン酸のモル比が1:7〜3:5であるスクロースポリエステルである。特に好ましい固体の糖ポリエステルは、分子中に約7つのベヘン脂肪酸部分と約1つのオレイン酸部分があるスクロースのオクタエステルである。その他の物質としては、スクロースの綿実油又は大豆油脂肪酸エステルが挙げられる。前記エステル物質は、米国特許第2,831,854号、米国特許第4,005,196号、米国特許第4,005,195号、米国特許第5,306,516号、米国特許第5,306,515号、米国特許第5,305,514号、米国特許第4,797,300号、米国特許第3,963,699号、米国特許第4,518,772、及び米国特許第4,517,360号にも記載されている。
【0026】
(9)オルガノポリシロキサンオイル適したシリコーン類の非限定的な例は、米国特許第5,069,897号に開示されている。適したオルガノポリシロキサンオイル類の例には、ポリアルキルシロキサン類、環式ポリアルキルシロキサン類、及びポリアルキルアリールシロキサン類が挙げられる。
【0027】
本明細書中の前記組成物に有用なポリアルキルシロキサン類としては、25℃での粘度が約0.5〜約1,000,000センチストークのポリアルキルシロキサン類が挙げられる。このようなポリアルキルシロキサン類は、一般化学式R3SiO[R2SiO]xSiR3で表され、前記式中、Rは、炭素数が約1〜約30のアルキル基(好ましくはRはメチル又はエチルであり、より好ましくはメチルであり、混成アルキル基も同分子中で使用されうる)であり、及びxは、約0〜約10,000の整数であって、約10,000,000超までの範囲を取り得る所望の分子量を達成するように選択される。市販のポリアルキルシロキサン類には、ジメチコンとしても既知のポリジメチルシロキサン類が挙げられ、その例としては、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)より販売されるビカシル(Vicasil)(登録商標)シリーズ、及びダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)より販売されるダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)200シリーズが挙げられる。適したポリジメチルシロキサン類の具体例としては、粘度が6.5E−7m2/s(0.65センチトーク)及び沸点が100℃のダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)200流体、粘度が1E−5m2/s(10センチトーク)及び沸点が200℃を超えるダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)225流体、及び粘度がそれぞれ5E−5、35E−5及び0.0125m2/s(50、350及び12,500センチトーク)及び沸点が200℃を超えるダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)200流体が挙げられる。適したジメチコン類には、化学式(CH33SiO[(CH32SiO]x[CH3RSiO]ySi(CH33で表されるものが包含され、式中、Rは炭素数が約2〜約30の直鎖又は分岐鎖アルキルであり、x及びyはそれぞれ1又はそれより大きい整数であって、約10,000,000超までの範囲を取り得る所望の分子量を達成するように選択される。これらのアルキル置換ジメチコン類の例には、セチルジメチコン及びラウリルジメチコンが挙げられる。
【0028】
前記組成物中での使用に適した環状ポリアルキルシロキサン類としては、化学式[SiR2−O]nで表されるものが挙げられ、式中、Rはアルキル基(好ましくはRがメチル又はエチル、より好ましくはメチル)であり、nは約3〜約8の整数であり、より好ましくはnは約3〜約7の整数であり、さらに好ましくはnは約4〜約6の整数である。Rがメチルの時には、これらの物質は、典型的にはシクロメチコン類と呼ばれる。市販のシクロメチコン類には、主としてシクロメチコンテトラマー(即ち、n=4)を含有する、粘度が2.5E−6m2/s(2.5センチストーク)で沸点が172℃のダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)244流体、主としてシクロメチコンペンタマー(即ち、n=5)を含有する、粘度が2.5E−6m2/s(2.5センチストーク)で沸点が178℃のダウ・コーニング(登録商標)344流体、主としてシクロメチコンテトラマー及びペンタマー(即ち、n=4及び5)の混合物を含有する、粘度が4.2E−6m2/s(4.2センチストーク)で沸点が205℃のダウ・コーニング(登録商標)245流体、並びに主としてシクロメチコンテトラマー、ペンタマー、及びヘキサマー(即ち、n=4,5,及び6)の混合物を含有する、粘度が4.5E−6m2/s(4.5センチストーク)で沸点が217℃のダウ・コーニング(登録商標)345流体が挙げられる。
【0029】
ジメチコノール類もまた前記組成物への使用に適している。これらの化合物は、化学式R3SiO[R2SiO]xSiR2OH及びHOR2SiO[R2SiO]xSiR2OHで表すことができ、式中、Rはアルキル基(好ましくはRがメチル又はエチル、より好ましくはメチルである)であり、そしてxは0〜約500の整数であって、望ましい分子量を達成するように選択される。市販のジメチコノール類は典型的に、ジメチコン又はシクロメチコンとの混合物として販売されている(例えば、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)1401、1402、1403流体)。
【0030】
ポリアルキルアリールシロキサン類も前記組成物で使用するのに適している。25℃での粘度が1.5E−5〜6.5E−5m2/s(約15〜約65センチストーク)のポリメチルフェニルシロキサン類が、特に有用である。
【0031】
本明細書での利用で好ましいものは、ポリアルキルシロキサン類、アルキル置換ジメチコン類、シクロメチコン類、トリメチルシロキシシリケート類、ジメチコノール類、ポリアルキルアリールシロキサン、及びこれらの混合物からなる群より選択されるオルガノポリシロキサン類である。本明細書で用いるのにより好ましいのは、ポリアルキルシロキサン類及びシクロメチコン類である。ポリアルキルシロキサン類の中で好ましいのは、ジメチコン類である。
【0032】
(10)植物油類及び硬化植物油類。植物油類及び硬化植物油類の例としては、ベニバナ油、ヒマシ油、ココヤシ油、綿実油、メンハーデン油、パーム核油、パーム油、ピーナツ油、大豆油、菜種油、アマニ油、米糠油、松根油、ゴマ油、ヒマワリ種子油、硬化ベニバナ油、硬化ヒマシ油、硬化ココヤシ油、硬化綿実油、硬化メンハーデン油、硬化パーム核油、硬化パーム油、硬化ピーナツ油、硬化大豆油、硬化菜種油、硬化アマニ油、硬化米糠油、硬化ゴマ油、硬化ヒマワリ種子油、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0033】
(11)動物油脂類(例えば、ラノリン及びその誘導体、タラ肝油)。
【0034】
(12)フッ素含有炭化水素流体例としては、これらに限定されないが、スリー・エム社(3M Corporation)のヒドロフルオロエーテル類、及びパーフルオロポリエーテル(モンテフルオス社(Montefluos)製のフォンブラン(Fomblin)シリーズ、ダイキン工業株式会社(Daikin Industries)製のデムナム(Demnum)シリーズ及びデュポン・コーポレイション社(DuPont Corporation)製のクライトックス(Krytox)シリーズ)が挙げられる。
【0035】
(13)ポリプロピレングリコールのC4〜C20アルキルエーテル、ポリプロピレングリコールのC1〜C20カルボン酸エステル、及びジ−C8〜C30アルキルエーテルも有用である。これらの物質の非限定的な例としては、PPG−14ブチルエーテル、PPG−15ステアリルエーテル、ジオクチルエーテル、ドデシルオクチルエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0036】
2.親水性の極性物質
親水性の極性物質の例としては、これらに限定されないが、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコールあるいは1atm及び25℃での蒸気圧が少なくとも約0Pa〜約1,333Pa(約0mmHg〜約10mmHg)であるいかなるアルコール又はグリコールも挙げられる。
【0037】
本明細書において有用な親水性の極性物質の例としては、これらに限定されないが、尿素、グアニジン、グリコール酸及びグリコール酸塩(例えば、アンモニウム塩及び4級アルキルアンモニウム塩)、乳酸及び乳酸塩(例えば、アンモニウム塩及び4級アルキルアンモニウム塩)、種々の形態のいずれかのアロエベラ(例えば、アロエベラゲル)、ソルビトール、グリセロール、ヘキサントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのような多価アルコール類、ポリエチレングリコール、糖類及びデンプン類、糖及びデンプン誘導体(例えば、アルコキシル化グルコース)、ヒアルロン酸、キチン、サンウェット(Sanwet)(登録商標)IM−1000、IM−1500、及びIM−2500(セラニーズ・スーパー・アブソーベント・マテリアルズ社(Celanese Superabsorbent Materials)製)のようなデンプン−グラフト化ポリアクリル酸ナトリウム、ラクトアミドモノエタノールアミン、アセトアミドモノエタノールアミン、(米国特許第4,976,953号に記載の)プロポキシル化グリセロール、及びこれらの混合物のような物質が挙げられる。
【0038】
B.乳化剤及び両親媒性分子
本発明の第1の組成物は、乳化剤、両親媒性分子、又はこれらの混合物を含む。好ましい実施態様において、前記組成物は、形成された前記組成物の重量に対して、約0.05重量%〜約10重量%の乳化剤、より好ましくは約0.1重量%〜約7.5重量%の、そして更に好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の乳化剤又は両親媒性分子を含有する。
【0039】
既知の又は汎用の乳化剤は、選択された乳化剤又は両親媒性分子が、第1の組成物に混和、溶解又は分散して、1)第1の組成物及び第2の組成物の外部の相間の界面張力を有効に低下させる能力及び/又は2)第2の組成物の連続相を第1の組成物の連続層に乳化させる能力を発揮するのであれば、前記組成物中で使用されうる。適した乳化剤としては、先願の特許及び他の参考文献に開示されている、広く様々な非イオン性の、カチオン性の、アニオン性の、及び双性イオン性の乳化剤が挙げられる。マカッチャンの洗剤及び乳化剤(McCutcheon's,Detergents and Emulsifiers)、北米版(1986年)、アルレッド・パブリッシング・コーポレーション(Allured Publishing Corporation)から発行、米国特許第5,011,681号、米国特許第4,421,769号、及び米国特許第3,755,560号を参照されたい。
【0040】
適した乳化剤種には、グリセリンのエステル、プロピレングリコールのエステル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールの脂肪酸エステル、ソルビトールのエステル、無水ソルビタンのエステル、カルボン酸コポリマー、グルコースのエステル及びエーテル、エトキシル化エーテル、エトキシル化アルコール、アルキルホスフェート、ポリオキシエチレン脂肪エーテルホスフェート、脂肪酸アミド、乳酸アシル、石けん、及びこれらの混合物が包含される。本明細書中で使用するのに適した、シリコーンを含有しない乳化剤の非限定的な例としては、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ポリエチレングリコール5大豆ステロール、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ポリソルベート80、セチルホスフェート、カリウムセチルホスフェート、ジエタノールアミンセチルホスフェート、ポリソルベート60、グリセリルステアレート、ポリエチレングリコール−100ステアレート、ポリオキシエチレン20ソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン−4ラウリルエーテルナトリウムステアレート、ポリグリセリル−4イソステアレート、ラウリン酸ヘキシル、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ジエタノールアミンセチルホスフェート、グリセリルステアレート、ポリエチレングリコール−100ステアレート、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0041】
適した乳化剤には、典型的には有機変性されたオルガノポリシロキサンであって、当業者にはシリコーン界面活性剤として既知の、シリコーン乳化剤が包含されていてもよい。有用なシリコーン乳化剤には、ジメチコンコポリオールが挙げられる。これらの物質は、ポリエチレンオキシド鎖、ポリプロピレンオキシド鎖、これらの鎖の混合物などのポリエーテル側鎖、並びにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両方に由来する部分を含有するポリエーテル鎖を包含するように修飾されたポリジメチルシロキサン類である。他の例には、アルキル変性ジメチコンコポリオール類、即ち、C2〜C30のペンダント側鎖を含有する化合物が挙げられる。更に他の有用なジメチコンコポリオール類としては、様々なカチオン性、アニオン性、両性、及び双性イオン性のペンダント部分を有する物質が挙げられる。
【0042】
本明細書において有用なジメチコンコポリオール乳化剤は、次の一般構造で表すことができる。
【0043】
【化1】

式中、Rは、C1〜C30の直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキルであり、及びR2は、
−(CH2n−O−(CH2CHR3O)m−H、
及び
−(CH2n−O−(CH2CHR3O)m−(CH2CHR4O)o−H、
から成る群より選択され、前記式中、nは、約3〜約10の整数であり、R3及びR4は、H及びC1〜C6直鎖又は分岐鎖アルキルから成る群より選択されるが、R3及びR4は同時に同じものではなく、並びにm、o、x及びyは、前記分子の全分子量が約200〜約10,000,000であるように選択されるが、m、o、x及びyは、mとoの両者が同時に0ではないように0又はそれより大きな整数から独立して選択され、そしてzは、1又はそれより大きな整数から独立して選択される。これらのコポリオール類の位置異性体が実現可能であることが認められている。R3及びR4基を含有するR2部分について前述した化学的表現は、限定的ではなく、便宜上そのように示している。
【0044】
厳密にはジメチコンコポリオール類としては分類されないが、前段落の構造式で表されるシリコーン界面活性剤も本明細書で有用であり、式中、R2は、
−(CH2n−O−R5
であり、式中、R5は、カチオン、アニオン、両性イオン、又は双性イオン部分である。
【0045】
本明細書で乳化剤として有用なジメチコンコポリオール類及び他のシリコーン界面活性剤類の非限定的な例には、ペンダントのポリエチレンオキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントのポリプロピレンオキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ポリエチレンオキシド側鎖とポリプロピレンオキシド側鎖の混合したペンダントを有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントの混合ポリ(エチレン)(プロピレン)オキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントのオルガノベタイン側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントのカルボキシレート側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントの四級アンモニウム側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、及びペンダントのC2〜C30の直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル部分を含有する前記コポリマーの更なる変性体がある。本発明において有用な、ダウ・コーニング社((Dow Corning Corporation)から市販されているジメチコンコポリオール類の例は、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)190、193、Q2−5220、2501ワックス、2−5324流体、及び3225C(この最後の物質は、シクロメチコンとの混合物として販売されている)である。セチルジメチコンコポリオールは、ポリグリセリル−4イソステアレート(及び)ラウリン酸ヘキシルとの混合物として市販されており、商品名エイビル(ABIL)(登録商標)WE−09(ゴールドシュミット社(Goldschmidt)から市販)で販売されている。セチルジメチコンコポリオールは、ラウリン酸ヘキシル(及び)ポリグリセリル−3オレエート(及び)セチルジメチコンとの混合物としても市販されており、エイビル(ABIL)(登録商標)WS−08(ゴールドシュミット社(Goldschmidt)から市販)で販売されている。他の非限定的な例としては、クロンプトン/オー・エス・アイ社(Crompton/OSi)から市販されているシルウェット(SILWET)シリーズ及びシルソフト(SILSOFT)シリーズが挙げられる。ジメチコンコポリオール類の他の非限定的な例には、ラウリルジメチコンコポリオール、ジメチコンコポリオールアセテート、ジメチコンコポリオールアジパート、ジメチコンコポリオールアミン、ジメチコンコポリオールベヘネート、ジメチコンコポリオールブチルエーテル、ジメチコンコポリオールヒドロキシステアレート、ジメチコンコポリオールイソステアレート、ジメチコンコポリオールラウレート、ジメチコンコポリオールメチルエーテル、ジメチコンコポリオールホスフェート、及びジメチコンコポリオールステアレートが挙げられる。国際化粧品成分辞典(International Cosmetic Ingredient Dictionary)、第5版(1993年)を参照のこと。
【0046】
(第2の組成物)
化粧品系の第2の組成物は、第1の組成物からの低揮発性物質との界面張力が0dyn/cmより大きい、連続相の流体、固体、ゲル、又は半固体を含む。第2の組成物は、概して、第1の組成物の後で皮膚に適用される。
【0047】
(乳化剤又は両親媒性分子を除く)第1の組成物の連続相の低揮発性物質と第2の組成物の連続相との間に0dyn/cmより大きな界面張力が働くことにより、前記2種の組成物は、定義により少なくとも部分的に不混和である。このことは、前記2種の組成物の連続相の流体が、1atm及び25℃においてビーカー中で混合されると、メニスカスを発現することを意味する。目に見えるメニスカスがあれば、流体は、少なくとも部分的に不混和であり、その結果、本発明の記載と一致する。組成物間に少なくとも部分的に不混和の部分があるかどうかを調べる方法は、ハンドブック・オブ・ケミストリ・アンド・フィジックス(Handbook of Chemistry and Physics)、第65版、シー・アール・シー・プレス(CRC Press)発行、C−703頁、ダビリュ・エム・ジャクソン(W.M.Jackson)及びジェイ・エス・ドリュリ(J.S.Drury)著、表題「ミシビリティ・オブ・オーガニック・ソルベント・ペアズ("Miscibility of Organic Solvent Pairs")」に記載されている。第1の組成物からの低揮発性物質の屈折率と第2の組成物の連続相中の当該物質の屈折率とが同等である環境下では、メニスカスは、存在しても目に見えないことがある。この可能性を説明するためには、第1の組成物流体相と第2の組成物流体相を混合する前に、極性染料を親水性の連続相に溶解する必要がある。少なくとも部分的に不混和の部分の存在は、極性の染料分子がより多く存在する、より高い極性の相中で色がより強くなることから、色の強度差を観察することによって目に見えるようになる。また、2つの相の間に測定可能な界面張力があるか否かを判定するのに、張力計が必要な場合もある。容認可能な界面張力の測定方法の例は、ASTM法D971−99aである。
【0048】
特許請求された化粧品系に包含される適した連続相の流体、固体、ゲル、又は半固体としては、限定されないが、第1の組成物において上述のように、疎水性の非極性物質、親水性の極性物質、及びそれらの混合物が挙げられる。本発明の化粧品系は、連続相の流体、固体、ゲル、又は半固体を、化粧品系の重量に対して約5.0重量%〜約90.0重量%、好ましくは化粧品系の重量に対して約8.0重量%〜約70.0重量%含んでいる。好ましい実施態様では、連続相の流体、固体、ゲル、又は半固体は、化粧品系中に、化粧品系の重量に対して約10.0重量%〜約60.0重量%の量で含まれている。
第2の組成物は、その揮発性又は蒸気圧によって制限されない。第2の組成物における適した親水性の流体及び疎水性の流体の例は、第1の組成物について記載したものと同じである。
【0049】
(任意成分)
A.着色剤
化粧品系の前記組成物は、更に着色料を含んでいてもよい。適した着色剤としては、以下に限定されないが、D&C黄色7号、D&C赤色36号、FD&C赤色4号、D&C橙色4号、D&C赤色6号、D&C赤色34号、FD&C黄色6号、D&C赤色33号、FD&C黄色5号、D&C茶色1号、D&C赤色17号、FD&C緑色3号、D&C青色4号、D&C黄色8号、D&C橙色5号、D&C赤色22号、D&C赤色21号、D&C赤色28号、D&C橙色11号、D&C黄色10号、D&C紫色2号、Ext.D&C紫色2号、D&C緑色6号、D&C緑色5号、D&C赤色30号、D&C緑色8号、D&C赤色7号、FD&C青色1号、D&C黄色7号、D&C赤色27号、D&C橙色10号、D&C赤色31号、FD&C赤色40号、D&C黄色11号、アンナット抽出物、βカロチン、グアニン、カルミン、アルミニウム粉末、群青、オキシ塩化ビスマス、酸化クロム緑、水酸化クロム緑、酸化鉄、フェロシアン化第二鉄、マンガンバイオレット、二酸化チタン、チタン酸雲母(即ち二酸化チタンによりコーティングされた雲母)、チタン酸酸化鉄雲母、酸化亜鉛、カラメル色素、雲母、フェロシアン化アンモニウム第二鉄、ジヒドロキシアセトン、グアイアズレン、葉蝋石、ブロンズ粉末、銅粉末、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ラクトフラビン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、カプサンチン/カプソルビン、ベントナイト、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、カーボンブラック、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、着色シリカ、シリカ(球状シリカ、含水シリカ及びシリカビーズを含む)、CI 10020、CI 11680、CI 15630、CI 15865、CI 16185、CI 16255、CI 16255、CI 45430、CI 69825、CI 73000、CI 73015、CI 74160、CI 75100、CI 77002、CI 77346、CI 77480、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、エチレンアクリレート類コポリマー粉末、メタクリレート粉末、ポリスチレン粉末、絹粉末、結晶性セルロース、デンプン、オキシ塩化ビスマス、グアニン、カオリン、チョーク、珪藻土、マイクロスポンジ、窒化ホウ素などが挙げられる。さらに、レーキ類又はこれらの着色剤類の複合材料も使用してよい。本明細書において有用な更なる着色料、顔料及び粉末は、米国特許第5,505,937号に記載されている。
【0050】
B.被膜形成剤
化粧品系の前記組成物は、被膜形成剤を更に含んでいてもよい。好ましくは、前記組成物は、組成物の重量に対して約0重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、さらに好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の被膜形成剤を含む。
【0051】
本発明のキットの組成物に有用な、適した被膜形成剤類の例には次のものが挙げられる。
a)スルホポリエステル樹脂類、例えば、AQ29D、AQ35S、AQ38D、AQ38S、AQ48S、及びAQ55S(イーストマン・ケミカルズ社(Eastman Chemicals)から入手可能)のようなAQスルホポリエステル樹脂類、
b)ポリビニルアセテート/ポリビニルアルコールポリマー類、例えばビネックス(Vinex)2034、ビネックス(Vinex)2144、及びビネックス(Vinex)2019を含む、エア・プロダクツ(Air Products)から入手可能なビネックス(Vinex)樹脂類、
c)アクリル樹脂類、例えばダーマクリル(Dermacryl)LTを含む、ナショナル・スターチ社(National Starch)から商品名「ダーマクリル(Dermacryl)」として入手可能な水分散性アクリル樹脂類、
d)ポリビニルピロリドン類(PVP)、例えば、ルビスコール(Luviskol)K17、K30、及びK90(バスフ社(BASF)から入手可能)、PVP/VA S−630及びW−735などのPVPの水溶性コポリマー類、及びISPから入手可能なコポリマー845及びコポリマー937などのPVP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー類、並びに、高分子工業科学百科辞典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)、第2版、第17巻、198〜257頁中にE.S.バラバス(Barabas)によって開示されている他のPVPポリマー類、
e)高分子量シリコーン類、例えば、ジメチコン及び有機置換ジメチコン類、とりわけ約50,000mPasを超える粘度のもの、
f)約50,000mPasを超える粘度の高分子量炭化水素ポリマー類、
g)シリコーン−アクリレートコポリマー類、例えばVS−70(スリー・エム社(3M))、SA−70(スリー・エム社(3M))、KP−545(信越化学工業社(Shin-Etsu))、
h)オルガノシロキサン類、例えばオルガノシロキサン樹脂類、流動性ジオルガノポリシロキサンポリマー類、及びシリコーンエステルワックス類、
i)ポリウレタン類、例えばアルゾ社(Alzo,Corp.)からのポリマーのポリダーム(Polyderm)シリーズ、並びに
j)疎水性アクリレートコポリマー、例えばアクリレート/アルキルメタクリレートコポリマーであるリパクリル(Lipacryl)(ローム・アンド・ハース社(Rohm & Haas))又はその乳化した水分散性バージョンであるアライアンツ(Allianz)OPT(アイエスピー社(ISP))。
【0052】
これらポリマー及びこれらポリマーを含有する化粧品組成物の例は、PCT国際特許出願WO96/33689、PCT国際特許出願WO97/17058、及び米国特許第5,505,937号に記載されている。本明細書での使用に適した、追加の被膜形成性ポリマーとしては、PCT国際特許出願WO98/18431に記載の水性エマルション中の水不溶性ポリマー材料及び水溶性被膜形成性ポリマーが挙げられる。粘度が約50,000mPasよりも高い、高分子量の炭化水素ポリマー類の例としては、ポリブテン、ポリブテンテレフタレート、ポリデセン、ポリシクロペンタジエン、及び類似の線状及び分岐状の高分子量炭化水素類が挙げられる。
【0053】
適した被膜形成性ポリマーには、R3SiO1/2「M」単位、R2SiO「D」単位、RSiO3/2「T」単位、SiO2「Q」単位の組み合わせを、RnSiO(4-n)/2なる関係式(nは1.0〜1.50の値、Rはメチル基)を満足する相対比で含む、オルガノシロキサン樹脂類が含まれる。なお、5%までの少量のシラノール又はアルコキシ官能性も、処理の結果として樹脂構造内に存在する場合があることに留意すべきである。オルガノシロキサン樹脂は、約25℃において固体でなければならず、約1,000〜約10,000グラム/モルの分子量範囲を有さなければならない。樹脂は、トルエン、キシレン、イソパラフィン類、及びシクロシロキサン類のような有機溶媒又は揮発性キャリアに可溶であり、このことは、樹脂が、揮発性キャリアに不溶であるほど十分には架橋していないことを示す。特に好ましいのは、繰り返し1官能性若しくはR3SiO1/2「M」単位及び四官能性若しくはSiO2「Q」単位を含む樹脂であり、これは別名「MQ」樹脂として既知であって、米国特許第5,330,747号に開示されている。本発明では、「M」官能性単位と「Q」官能性単位との比は、好ましくは約0.7であり、nの値は1.2である。そのようなオルガノシロキサン樹脂は、例えば、ワッカー・シリコーンズ社(Wacker Silicones Corporation)からのワッカー(Wacker)803及び804、並びにゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)からのG.E.1170−002のように、市販されている。
【0054】
装用耐性又は付着耐性を高めるその他の材料にはトリメチル化シリカが挙げられる。適したこの種のシリカ及びそれを含有する化粧品組成物は、米国特許第5,800,816号に記載されている。
【0055】
C.吸収剤類
本発明の組成物は1つ以上の吸収性材料を含む。これらの吸収剤は、皮膚上に通常存在する様々な流体、例えば、汗、油、及び/又は皮脂などの取り込みを達成するのに有用である。適した吸収剤類には、以下に限定されないが、シリカ類、シリケート類、ポリアクリレート類、架橋シリコーン類、架橋炭化水素類、活性炭、デンプンベースの物質類(例えば、コーンスターチ(原則的にデンプン)、タルク、米デンプン、オート麦デンプン、タピオカデンプン、芋デンプン、豆科植物デンプン類、大豆デンプン、カブデンプンなど)、微結晶セルロース(例えば、アビセル(Avicel)(登録商標))、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム(ナショナルスターチ・アンド・ケミカル社(National Starch & Chemical Co.)によりドライフロ(Dry Flo)(登録商標)ピュア(Pure)、ドライフロ(Dry Flo)(登録商標)XT、ドライフロ(Dry Flo)(登録商標)PC、及び/又はドライフロ(Dry Flo)(登録商標)AF(アルミニウムを含有しない品種)として販売されている)、カオリン、ケイ酸カルシウム、非晶質シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、又は炭酸亜鉛、及びこれらの混合物が挙げられる。本発明で有用なケイ酸塩類及び炭酸塩類の幾つかの具体例は、バン・ノストランド・レインホールド(Van Nostrand Reinhold)の化学百科事典(Encyclopedia of Chemistry)、第4版、155、169、556、及び849頁(1984年)に更に詳細に説明されている。
【0056】
D.抗ニキビ活性物質
本発明の有用な抗ニキビ活性物質の例としては、以下に限定されないが、サリチル酸(o−ヒドロキシ安息香酸)、5−オクタノイルサリチル酸等のサリチル酸の誘導体、及びレゾルシノール等の角質溶解剤、レチノイン酸及びその誘導体(例えば、シス及びトランス)等のレチノイド、イオウを含有するD型及びL型アミノ酸及びこれらの誘導体及び塩、特にこれらのN−アセチル誘導体であって、好ましい例はN−アセチル−L−システインであり、リポ酸、過酸化ベンゾイル、オクトピロックス(octopirox)、テトラサイクリン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロバニライド(trichlorobanilide)、アゼライン酸及びその誘導体、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、酢酸エチル、クリンダマイシン、及びメクロサイクリン(meclocycline)等の抗生物質及び抗菌剤、フラボノイド等のセボスタット(sebostats)、並びにスキムノール硫酸塩及びその誘導体、デオキシコール酸塩、及びコール酸塩等の胆汁酸塩が挙げられる。
【0057】
E.制汗活性物質類
制汗活性物質類が、本発明の組成物中に包含されていてもよい。適した制汗活性物質類には、収斂性のある金属塩、特にアルミニウム、ジルコニウム、及び亜鉛の無機塩及び有機塩、並びにそれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは、ハロゲン化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、ヒドロキシハロゲン化アルミニウム、オキシハロゲン化ジルコニル、ヒドロキシハロゲン化ジルコニル、及びそれらの混合物などの、アルミニウム含有、及び/又はジルコニウム含有の物質又は塩である。
【0058】
F.抗しわ活性物質類及び皮膚萎縮防止活性物質類
本発明に有用な抗しわ活性物質類及び皮膚萎縮防止活性物質類の例としては、レチノイン酸及びその誘導体(例えば、シス及びトランス)、レチノール、レチニルエステル類、ナイアシンアミド、及びその誘導体、イオウを含有するD型及びL型アミノ酸類及びこれらの誘導体及び塩、特にN−アセチル誘導体類であって、好ましい例はN−アセチル−L−システインであり、チオール類(例えば、エタンチオール)、テルペンアルコール類(例えば、ファルネソール)、ヒドロキシ酸、フィチン酸、リポ酸、リソフォスファチド酸、α−ヒドロキシ酸類(例えば、乳酸及びグリコール酸)、β−ヒドロキシ酸類(例えば、サリチル酸)、及び皮膚剥離剤類(例えば、フェノール等)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
G.人工日焼け活性物質類及び促進剤類
本発明の組成物に有用な人工日焼け活性物質類及び促進剤類の例としては、ジヒドロキシアセトン、チロシン、チロシン酸エチル等のチロシンエステル類、及びホスホ−DOPA、ならびにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
H.収斂剤類
本発明の組成物は、収斂剤類を包含していてよい。収斂剤類は、皮膚の毛穴を収縮させるのに有用である。適した収斂剤類には、以下に限定されないが、丁子油、ツリガネタケ(fomes officinalis)抽出物、西洋ナツユキソウ抽出物、メントール、樟脳、ユーカリ油、オイゲノール、乳酸メンチル、ウィッチヘーゼル留出物、アルミニウム塩、タンニン類、エタノール、及びこれらの組み合わせなどが挙げられる。
【0061】
I.親水性コンディショニング剤類
本発明は、又はそれ以上の親水性コンディショニング剤も含みうる。親水性コンディショニング剤類の非限定的な例としては、多価アルコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリエチレングリコール類、尿素類、ピロリドンカルボン酸類、エトキシル化及び/又はプロポキシル化C3〜C6ジオール類及びトリオール類、α−ヒドロキシC2〜C6カルボン酸類、エトキシル化及び/又はプロポキシル化糖類、ポリアクリル酸コポリマー類、炭素原子数約12までの糖類、炭素原子数約12までの糖アルコール類、及びこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。有用な親水性コンディショニング剤の具体的な例としては、尿素、グアニジン、グリコール酸及びグリコール酸塩(例えば、アンモニウム及び第四級アルキルアンモニウム)、乳酸及び乳酸塩(例えば、アンモニウム及び第四級アルキルアンモニウム)、スクロース、フルクトース、グルコース、エリトロース、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセロール、ヘキサントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等、PEG−2、PEG−3、PEG−30、PEG−50等のポリエチレングリコール類、PPG−9、PPG−12、PPG−15、PPG−17、PPG−20、PPG−26、PPG−30、PPG−34等のポリプロピレングリコール類、アルコキシル化グルコース、ヒアルロン酸、カチオン性のスキンコンディショニングポリマー(例えば、ポリクオタニウムポリマーのような四級アンモニウムポリマー)、並びにこれらの混合物等の物質が挙げられる。特に、グリセロールが、本発明における好ましい親水性コンディショニング剤である。種々の形態のアロエベラ(例えば、アロエベラゲル)、キトサン及びキトサン誘導体(例えば、キトサンラクテート、ラクタミドモノエタノールアミ)、アセトアミドモノエタノールアミン、並びにこれらの混合物等の物質も有用である。米国特許第4,976,953号記載のプロポキシル化グリセロール類に記されているようなプロポキシル化グリセロールも有用である。
【0062】
J.疎水性コンディショニング剤類
前記組成物は、1つ以上の疎水性のコンディショニング剤を含んでいてよい。好ましい疎水性コンディショニング剤類は、鉱油、ペトロラタム、レシチン、水添レシチン、ラノリン、ラノリン誘導体、C7〜C40分岐鎖炭化水素類、C1〜C30カルボン酸のC1〜C30アルコールエステル類、C2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル類、C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル類、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル類、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル類、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、糖のC1〜C30カルボン酸モノエステル類及びポリエステル類、ポリジアルキルシロキサン類、ポリジアリールシロキサン類、ポリアルキルアリールシロキサン類、3〜9個のケイ素原子を有するシクロメチコン類、植物油類、硬化植物油類、ポリプロピレングリコールC4〜C20アルキルエーテル類、ジ(C8〜C30アルキル)エーテル類、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0063】
K.光散乱剤類
前記組成物は、光散乱剤を含んでいてよい。光散乱剤類は、毛穴や小皺などのきめの現れを最小限にすることによって、皮膚の外観を改善するのに有用である。本発明の系の前記組成物中に包含するのに適した光散乱剤は、以下に限定されないが、シリカ、ナイロン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、メチルシロキサンコポリマー、ポリテトラフルオロエチレンコポリマー、窒化ホウ素、シリコーン樹脂粉末、シリコーンゴム粉末、エチレンアクリレートコポリマー類、雲母、二酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0064】
L.油溶性ポリマーゲル化剤類
本発明の組成物は、油溶性であり、そして該組成物に含有されている疎水性物質(例えば、油)と共にゲルを形成する1つ以上のポリマー物質を任意に含んでいてもよい。このようなポリマー類は、これらの物質の構造化に有利であり、安定性及び剪断抵抗を改善して適応性のあるゲルをもたらす。
【0065】
特に適したのは、軟化点160℃未満で、少なくとも部分的に架橋した油溶性高分子物質である。適した物質は、PE(ポリエチレン類)、PVA(ポリビニルアルコール類)及び誘導体、PVP(ポリビニルピロリドン類)及び誘導体、PVP/アルケンコポリマー類、PVP/VAコポリマー類、PVM/MA(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)コポリマー類並びにそのエステル類及びエーテル類、特にポリ(アルキルビニルエーテル−co−無水マレイン酸)コポリマー類、エチレン/VAコポリマー類、アクリレート類/アルキルメタクリレートコポリマー類、スチレン/イソプレン、スチレン/エチレン/ブチレン、スチレン/エチレン/プロピレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン、スチレン/ブタジエンコポリマー類、ベントナイト粘土類、ヘクトライト粘土類、有機ワックス類及びシリコーンワックス類の化学物質群に由来する。適した物質は、例えば、デュポン社(Dupont)(エルバックス(ELVAX)(登録商標)の種類)、BASF社(ルビスコール(LUVISKOL)(登録商標)の種類)、シェル社(Shell)(クラトン(KRATON)(登録商標)ポリマー類)、ISP社(PVP、ガントレッツ(GANTREZ)(登録商標)、ガネックス(GANEX)(登録商標)、及びアライアンツOPT(ALLIANZ OPT)(登録商標)の種類)、及びローム・アンド・ハース社(Rohm & Haas)(リパクリル(LIPACRYL)(登録商標))より入手可能である。
【0066】
M.親水性ゲル化剤
本発明の前記組成物は、任意に、親水性ゲル化剤を含有していてよい。該ゲル化剤は、好ましくは、少なくとも約4000mPa・s、より好ましくは少なくとも約10,000mPa・s、とりわけ少なくとも50,000mPa・sの粘度(1%水溶液、20℃、ブルックフィールド粘度計RVT(Brookfield RVT))を有する。
【0067】
適した親水性ゲル化剤は、一般に、水溶性又はコロイド状水溶性ポリマーとして記述することができ、セルロースエーテル類(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ベントナイト粘土類、ヘクトライト粘土類、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリクオタニウム−10、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、及びキサンタンガムが挙げられる。
【0068】
適した親水性ゲル化剤の中には、ビー・エフ・グッドリッチ社(B.F.Goodrich Company)からカーボポール(Carbopol)樹脂という名称で販売されているアクリル酸/アクリル酸エチルコポリマー及びカルボキシビニルポリマーがある。これらの樹脂は本質的に、0.75%〜2.00%の架橋剤、例えば、ポリアリルスクロース又はポリアリルペンタエリスリトールで架橋されたアクリル酸のコロイド状水溶性ポリアルケニルポリエーテル架橋ポリマーからなる。例としては、カーボポール(Carbopol)934、カーボポール940、カーボポール950、カーボポール980、カーボポール951、及びカーボポール981が挙げられる。カルボポール934は、各スクロース分子に平均約5.8個のアリル基を有するスクロースのポリアリルエーテル約1%と架橋した水溶性アクリル酸ポリマーである。カーボポール(Carbopol)1382、カーボポール1342、及びペムレン(Pemulen)TR−1(CTFA名、アクリレート/10〜30 アルキルアクリレートクロスポリマー)の商標名で入手可能な両親媒性を有するアクリル酸の疎水変性架橋ポリマーもまた本明細書で用いるのに適している。ポリアルケニルポリエーテル架橋アクリル酸ポリマーと疎水変性架橋アクリル酸ポリマーとの組み合わせも、本明細書に用いるのに好適である。本発明で用いるのに適したその他のゲル化剤は、トリヒドロキシステアリン及びヒドロキシステアリン酸アルミニウムマグネシウムなどのオレオゲルである。本明細書のゲル化剤は、常温及び高温の両方に対する卓越した安定性を提供するために特に有効である。
本明細書の親水性ゲル化剤に含有されている酸性基の中和に使用するのに適した中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。
【0069】
N.架橋シリコーンポリマー類
本発明の組成物は、任意に、本質的に非直鎖のポリマーを含む。特許請求された組成物に包含される適したポリマーとしては、架橋オルガノポリシロキサンポリマーゲルネットワークであるポリシロキサン類が挙げられるが、これに限定されない。例えば、特に非常に適した架橋オルガノポリシロキサンポリマーゲルネットワークは、酸触媒の存在下でのエポキシ官能性オルガノシロキサンの重合によって形成される。オルガノポリシロキサンポリマーは、非乳化ポリマーゲルネットワーク、乳化ポリマーゲルネットワーク、及びこれらの組み合わせから選択される架橋オルガノポリシロキサンポリマーゲルネットワークである。このような具体例は、米国特許第6,531,540B1号、米国特許第6,538,061B2号、米国特許第6,444,745B1号、米国特許第6,346,583B1号、米国特許第5,654,362号、米国特許第5,811、487号、米国特許5,880,210号、米国特許第5,889,108号、米国特許第5,929,164号、米国特許第5,948,855号、米国特許第5,696,035号、米国特許第5,977,280号、米国特許第6,080,394号、米国特許第6,168,782号、米国特許第6,177,071号、米国特許第6,200,581号、米国特許第6,207,717号、米国特許第6,221,927号、米国特許第6,221,979号、米国特許第6,238,657号、及び米国特許第4,987,169号に記載されている。
【0070】
適したオルガノポリシロキサンポリマーネットワーク粉末類としては、信越化学工業社の(Shin-Etsu)のKSP−100、KSP−101、KSP−102、KSP−103、KSP−104、KSP−105のようなビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサンクロスポリマー類、信越化学工業社のKSP−200のようなフルオロアルキル基を含有するハイブリッドシリコーン粉末類、信越化学工業社のKSP−300、及びダウ・コーニング(Dow Corning)のDC9506のようなフェニル基含有ハイブリッドシリコーン粉末類が挙げられる。
【0071】
好ましいオルガノポリシロキサン組成物は、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーである。このようなジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー類は、ダウ・コーニング社(Dow Corning)(DC9040及びDC9041)、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric)(ベルベシル(Velvesil)125)、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric)(SFE839)、信越化学工業社(Shi Etsu)(KSG−15、16、18[ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマー]、及びKSG−21[ジメチコンコポリオールクロスポリマー])、グラント・インダストリーズ社(Grant Industries)(グランシル(Gransil)(商標)系列の物質)を包含する様々な供給元から供給されており、ラウリルジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー類は信越化学工業から供給され(例えば、KSG−41、KSG−42、KSG−43、及びKSG−44)、ラウリルジメチコン/ジメチコンコポリオールクロスポリマー類も信越化学工業社(Shin-Etsu)(例えば、KSG−31、KSG−32、KSG−33、及びKSG−34)、及びワッカー(ベルシル(Belsil)RG−100)から供給される。本発明に用いるのに適した、信越化学工業社(Shin-Etsu)製の追加のポリマーとしては、KSG−210、−310、320、330、及び340が挙げられる。本発明において有用な架橋型オルガノポリシロキサンポリマーゲルネットワーク及びその製造方法は、米国特許第4,970,252号、米国特許第5,760,116号、米国特許第5,654,362号、日本特許出願JP61−18708にも記載されている。
【0072】
O.日焼け止め活性物質
日焼け止め活性物質は、本明細書でも有用である。広く様々な日焼け止め活性物質が、米国特許第5,087,445号;米国特許第5,073,372号;米国特許第5,073,371号、及びセイガリン(Sagarin)ら著、コスメティック・サイエンス・アンド・テクノロジ(Cosmetics Science and Technology)、第VIII章、189頁以下参照に記載されている。本発明の組成物において有用な日焼け止め剤の非限定的な例には、p−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチル−p−アミノ安息香酸2−エチルヘキシル、p−アミノ安息香酸、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、オクトクリレン、オキシベンゾン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、4,4’−メトキシ−t−ブチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、3−ベンジリデンカンファー、3−(4−メチルベンジリデン)カンファー、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸化鉄、及びこれらの混合物からなる群より選択されるものがある。その他の有用な日焼け止め剤は、米国特許第4,937,370号(サバテリ(Sabatelli)、1990年6月26日発行)、及び米国特許第4,999,186号(サバテリ(Sabatelli)ら、1991年3月12日発行)に開示のものである。これらの日焼け止め剤のとりわけ好ましい例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4−ヒドロキシジベンゾイルメタンとの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)ジベンゾイルメタンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、及びこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。使用し得る日焼け止め剤の正確な量は、選択する日焼け止め剤及び達成すべき所望の日焼け防止指数(SPF)に依って変わる。SPFとは、一般に使用される、紅斑に対する日焼け止め剤の光防護指標である。
【0073】
P.上記以外の任意成分
本発明の前記組成物は、表皮落屑剤、美白剤、皮膚沈静活性物質及び皮膚治療(skin healing)物質、ビタミン化合物及び前駆体、キレート化剤、酵素、フラビノイド類(米国特許第5,686,082号及び米国特許第5,686,367号に概括的に開示されている)、及びステロール化合物に分類される成分を包含していてもよい。
【0074】
(関連方法)
本出願人らは、本発明の組成物が、哺乳類の皮膚の機能強化を指向する種々の適用に有用であることを見出した。本明細書で開示され、特許請求されている組成物の使用方法には次の方法が挙げられるが、これらに限定されない:1)皮膚に対する化粧品の実在性を高める方法、2)皮膚に潤いを与える方法、3)皮膚の自然な外観を改善する方法、4)皮膚に着色化粧品を適用する方法、5)しわを防ぎ、その発生を遅らせ、及び/又はそれを処置する方法、6)皮膚にUV保護を提供する方法、7)油っぽい外観を防ぎ、その発生を遅らせ、及び/又はそれを制御する方法、8)皮膚の感触及びキメを改質する方法、9)均一な皮膚の色調を提供する方法、10)クモの巣状血管及び静脈瘤の出現を防ぎ、遅らせ、及び/又は処置する方法、11)皮膚上にうぶ毛が見えるのを覆い隠す方法、及び12)ニキビ、しみ、ソバカス、ほくろ、傷跡、目の下のくま、あざ、炎症後の色素沈着過度などを含むヒトの皮膚における欠点及び/又は欠陥を隠す方法、13)明るくする、暗くする、よりピンク色にする、黄味を強くする、くすみを低減する、青白さを低減する、赤味を低減する、もっと輝きを与えるなどの、肌色を高める又は変える方法、14)人工的に日焼けさせる方法、15)白斑を隠す方法、16)例えば、美容整形、やけど、皮膚の伸展のような、外傷の結果として皮膚が受けたダメージを隠す方法、並びに17)しわ、小じわ、毛穴、不均一な皮膚表面などを隠す方法。本明細書で取り上げた各方法には、特許請求された組成物を皮膚に局所的に適用することが含まれている。
【実施例】
【0075】
以下のものは、本発明の組成物非限定的な実施例である。これらの実施例は単に例示目的で示すものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、その種々の改変が可能であって、当該分野における一般的な知識を有する者であれば、これらのことは理解できよう。実施例において、濃度はすべて、特に明記しない限り、重量百分率で表されるが、希釈剤、充填剤、などの、微量物質は除外されている。そのため、列記する配合物は、列挙した構成成分及びこのような構成成分に関連するいずれかの微量物質を含む。当業者にとって明白なように、このような微量成分の選択は、本明細書に記載されるように本発明を作るために選択された特定成分の物理的及び化学的特質に依存して変化することになる。
【0076】
(実施例1〜5)
シリコーン中の水及び油中の水の第1の組成物の実施例:
【0077】
【表1】

1.コボ・プロダクツ社(Kobo Products)−シリカ・シェルズ(Silica Shells)
2.ゼネラル・エレクトリック・シリコーンズ社(General Electric Silicones)−ベルベシル(Velvesil)125
3.ゼネラル・エレクトリック・シリコーンズ社(General Electric Silicones)−1120−21−381
4.ローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas)−アライアンツ(Allianz)OPT
【0078】
工程:
1.成分D1及びD5を大きいステンレス鋼製ビーカーに入れて混ぜ合わせる。空気を入り込ませずに、最大のプロペラ混合機混合を行う。
2.A及びB相の成分をステンレス鋼製容器に入れる。混合物を、15分間、又は均一性が達成されるまで高剪断力で混合する。
3.C相の成分を別のビーカーに添加する。パラベンが溶解するまで手動で混合する。
4.C相をバッチに添加する。均質に成るまで、高い剪断力で、剪断を続ける。
5.ABC相が均質になったらホモジナイザーに移し、その後、D相を加えて、均一になるまで均質化を続ける。
6.E相を加えて、見かけ上及び濃度が均一になるまでプロペラミキサーで混合する。
【0079】
(実施例6〜10)
水中のシリコーン及び水中の油の第2の組成物の実施例:
【0080】
【表2】

1.コボ・プロダクツ社(Kobo Products)−ITT被覆顔料
2.コボ・プロダクツ社(Kobo Products)−シリカ・シェルズ(Silica Shells)
3.ユニキマ社(Uniquima)−アーラトン(Arlatone)V−175
4.ナショナル・スターチ社(National Starch)−ドライ・フロ・エリート(Dry Flo Elite)BN
5.セピック社(Seppic)−シマルゲル(Simulgel)NS
【0081】
実施例6に関する工程:
1.C相成分をプロペラミキサーで10分間混ぜ合わせる。相を75℃まで加熱する。
2.別のステンレス鋼容器内で、A相成分とB相成分を混合し、高い剪断力(6000rpm)を用いて粒子を20〜30分間分散させる。相を混合しながら、75℃まで加熱する。
3.高い剪断力(6000rpm)を用いながら、AB相をC相に導入する。20〜30分間均質化する。
4.生成物を60℃まで冷却して、D1を加える。10分間剪断する
5.D2を加えて、10分間又は均一になるまでプロペラ混合する。
【0082】
実施例7〜10に関する工程:
1.成分C1及びC9を最大プロペラ混合機で混ぜ合わせる。
2.C相の成分C2、C3、C5、C6、C7、C8及びC10を添加する。空気を入り込ませずに、最大のプロペラ混合機混合を行う。
3.C相を70〜80℃まで加熱する。バッチが70〜80℃に達したら、C4の50%を加える。
4.A相の成分A1〜A5を別の容器に添加し、バッチの均質化を開始する。
5.A相を70〜80℃まで加熱する。
6.B相をA相に添加し、約20〜30分間、高い剪断力で剪断する。
7.AB相が70〜80℃に達したら、A相の成分A6〜A8を加える。
8.プロペラ混合しながらAB相をC相に移す。外観が均一になるまでブレンドする。
9.高い剪断力でバッチを均質化する。C4の残りの50%を加える。均一になるまで均質化を続ける。
【0083】
(実施例11〜15)
水中の油及び水中のシリコーンの第1の組成物の実施例:
【0084】
【表3】

1.コボ・プロダクツ社(Kobo Products)−シリカ・シェルズ(Silica Shells)
2.ゼネラル・エレクトリック社(General Electric)−トスパール(Tospearl)145
3.ナショナル・スターチ社(National Starch)−ドライ・フロー・エリート(Dry Flow Elite)BN
4.ナショナル・スターチ社(National Starch)−ストラクチャ・ジー(Structure Zea)
5.ユニキマ社(Uniquima)−アーラトン(Arlatone)V−175
【0085】
工程:
1.成分C1とC10を最大のプロペラ混合機で混ぜ合わせる。
2.C相の成分C2、C3、C5、C6、C7、C8、及びC9を加える。空気を混入させずに最大のプロペラ混合機ブレンドを行う。
3.C相を70〜80℃まで加熱する。バッチが70〜80℃に達したら、C4を加える。
4.A相の成分1〜5を別の容器に添加し、バッチの均質化を開始する。
5.A相を70〜80℃まで加熱する。
6.B相をA相に添加し、約20〜30分間、高い剪断力で剪断する。
7.AB相が70〜80℃に達したら、A相の成分A6〜A7を加える。
8.プロペラ混合しながらAB相をC相に移す。外観が均一になるまでブレンドする。
9.高剪断でバッチを均質化する。均一になるまで均質化を続ける。
【0086】
(実施例16〜21)
シリコーン中の水及び油中の水の第2の組成物の実施例:
【0087】
【表4】

1.デグサ・ゴールドスミス社(DeGussa Goldsmith)エイビル(Abil)WE−09
2.ローディア社(Rhodia)−ローダサーフ(Rhodasurf)L−7/90
3.ナショナル・スターチ社(National Starch)−ドライ・フロ・エリート(Dry Flo Elite)BN
4.GE社−トスパール(Tospearl)145A
5.コボ社(Kobo)−BPD−500T
6.ダウ・コーニング社(Dow Corning)−9506パウダー(Powder)
7.GE社−ベルベシル(Velvesil)125
8.コボ社(Kobo)−シリカ・シェルズ(Silica Shells)
【0088】
工程:
1.D相の成分の脱イオン水とシリカシェルズ(Silica Shells)を混ぜ合わせて、プロペラ混合機又は分散攪拌機(dispersator)で均質化するまで混合する。
2.残りのD相成分を添加し、プロペラ混合機又は分散機ブレンドを続ける。
3.冷却筒付きの容器中でA相の成分を合わせ、ロータステータミル(rotor stator mill)で混合を開始する。冷却筒付き容器に冷水を循環させる。
4.B相の成分を合わせて10分間混合する。混合したB相をA相の成分に添加する。
5.C相の成分をAB相に添加する。ABC相が完全に解凝集し、顔料が最初の粒径に戻るまで、ABC相を剪断する。
6.中程度の剪断力でD相をABC相に乳化させる。均一になるまでABCD相を壁面掃流混合(sweep wall mixing)してブレンドする。
【0089】
(実施例22)
第2の組成物として使用するのに適したパウダーファンデーション。
【0090】
【表5】

A相の成分をバルク混合(例えば、リボンブレンダー、ダブルコーンブレンダー、又は手動)で混ぜ合わせ、続いて、高剪断混合して(例えば、ハンマーミル、粉砕機、又はチョッピングブレード)、あらゆる粒塊を破壊する。B相の成分をプロペラ混合機で混ぜ合わせて、75℃に加熱する。B相の成分をA相に添加し、バルクと高剪断混合とを組み合わせて分散させる。
【0091】
本発明の特定の実施形態を例示及び記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような変更及び修正のすべてを、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
「背景技術」、「課題を解決するための手段」、及び「発明を実施するための最良の形態」で引用されるすべての文献は、その関連個所で、本発明に参考として組み込まれるが、どの文献の引用も、本発明に対する先行技術であるという容認として解釈されるべきではない。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチステップの皮膚用化粧品として適用するのに適した化粧品系であって、前記系は、
a.
i.1atm及び25℃での蒸気圧が少なくとも0Pa〜1333Pa(0mmHg〜10mmHg)である低揮発性物質5〜90重量%、好ましくは8〜70重量%、より好ましくは10〜60重量%、及び
ii.前記低揮発性物質に溶解又は分散する乳化剤又は両親媒性分子0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜7.5重量%、より好ましくは0.5〜5重量%
を含む第1の組成物、及び
b.前記第1の組成物中の前記低揮発性物質との界面張力が0dyn/cmより大きい、連続相の流体、固体、ゲル、又は半固体を含む第2の組成物
を含み、前記第2の組成物が、第1の組成物の後で皮膚に局所的に適用するのに適している、化粧品系。
【請求項2】
前記第1の組成物、前記第2の組成物、又は、前記第1の組成物と第2の組成物との両方が、着色剤を更に含む、請求項1に記載の化粧品系。
【請求項3】
前記第1の組成物、前記第2の組成物、又は、前記第1の組成物と第2の組成物との両方が、被膜形成剤を更に含む、請求項1又は2に記載の化粧品系。
【請求項4】
前記第1の組成物、前記第2の組成物、又は、前記第1の組成物と第2の組成物との両方が、架橋シリコーンポリマーを更に含む、前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧品系。
【請求項5】
前記架橋シリコーンポリマーが前記第1の組成物中に存在している請求項4に記載の化粧品系。
【請求項6】
前記第1の組成物、前記第2の組成物、又は、前記第1の組成物と第2の組成物との両方が、吸収性材料を更に含む、前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧品系。
【請求項7】
前記化粧品がファンデーションである、前記請求項1〜6のいずれか1項に記載の化粧品系。
【請求項8】
マルチステップ化粧品を皮膚へ提供する方法であって、前記方法は、
a.
i.1atm及び25℃での蒸気圧が少なくとも0Pa〜1333Pa(0mmHg〜10mmHg)である低揮発性物質5〜90重量%、及び
ii.前記低揮発性物質に溶解又は分散する乳化剤0.05〜10重量%
を含む第1の組成物を皮膚に適用する工程、及び
b.前記第1の組成物からの前記低揮発性物質との界面張力が0dyn/cmより大きい、連続相の流体、固体、ゲル、又は半固体を含む第2の組成物を皮膚に適用する工程
を含む、マルチステップ化粧品の皮膚への適用方法。


【公表番号】特表2006−526018(P2006−526018A)
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−514876(P2006−514876)
【出願日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/015321
【国際公開番号】WO2004/103302
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】