説明

ミクロ孔性材料及び少なくとも1種の珪素含有結合剤を含有する成形体、その製法及び特にメチルアミンの連続的合成法における触媒としてのその使用

本発明は、工程(I)ミクロ孔性材料、結合剤及び潤滑剤を含有する混合物の製造、(II)混合物の混合及び圧縮、(III)圧縮した混合物を成形して成形体を製造する工程及び(IV)成形体のか焼を包含する、ミクロ孔性材料及び少なくとも1種の珪素含有結合剤を含有する成形体の製法(その際、結合剤として軟化点≧30℃を有するシリコーン樹脂を使用する)、この方法で製造可能な成形体、特に有機合成、極めて特にはメチルアミンの製法における、その触媒としての使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミクロ孔性材料及び少なくとも1種の珪素含有結合剤を含有する成形体、工程(I)ミクロ孔性材料、結合剤及び潤滑剤を含有する混合物の製造、(II)混合物の混合及び圧縮、(III)圧縮した混合物を成形して成形体を製造する工程及び(IV)成形体のか焼を包含するその製法及び特にメチルアミンの連続的合成法における触媒としてのその使用に関する。
【0002】
モノメチルアミン(MMA)は、医薬(例えばテオフィリン)、農薬(カルバリール、メタムナトリウム、カルボフラン)、界面活性剤、写真現像剤、爆発物及び溶剤、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)の合成で使用される中間生成物である。
【0003】
ジメチルアミン(DMA)も合成中間生成物である。ジメチルアミンをベースとする生成物の例は、殺菌剤及び加硫促進剤(亜鉛−ビス−ジメチルジチオカルバメート)(Ziram)、テトラメチル−チオペルオキシジ炭酸ジアミド(TMTD)、テトラメチルーチオ炭酸−ジアミド(MTMT)、噴射剤1,1−ジメチルヒドラジン、種々の医薬、モノマー、例えばジメチルアミノエチルメタクリレート、溶剤(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)、触媒[例えば2,4,6−ビス[(ジメチルアミノ)メチル]フェノール(DMP30)]、殺虫剤Dimefax、界面活性剤及びイオン交換樹脂である。
【0004】
トリメチルアミン(TMA)は、コリン塩、陽イオン澱粉、消毒薬、浮選剤、甘味料及びイオン交換樹脂の製造で使用される。
【0005】
モノメチルアミン(MMA)、ジメチルアミン(DMA)及びトリメチルアミン(TMA)の典型的な合成は、アンモニア及びメタノールから気相中で非晶質非形状選択性シリカ−アルミナ(酸化アルミニウム及び酸化珪素の混合形)を用いて圧力10〜50バールで行う。比較的高い温度(350〜475℃)を使用する場合には、反応器中の滞留時間が所定の圧力及び所定の温度で十分である場合には、この不均一系触媒で熱動力学的平衡が確立されるか又はほぼそれに到達する。この"平衡触媒"の特徴は、反応器搬出物中のトリメチルアミンの割合が、モノメチルアミン、ジメチルアミン及びトリメチルアミンの合計に対して35〜60質量%であることである。生成物分布は、温度及びN/C比に左右される。生成物混合物中のトリメチルアミンの割合は、反応混合物中にアンモニアが比較的大過剰に(比較的大きいN/C比)存在する場合に減少させることができる。公知後処理後に取り出した所望の生成物混合物のモノメチルアミン及び/又はジメチルアミンの割合が、反応器からの搬出物のそれより大きい場合には、過剰のトリメチルアミン及び未反応アンモニアの両方を反応器に再循環させる必要があり、その際大量のアンモニア及びトリメチルアミン循環が生じる。
【0006】
トリメチルアミンの世界的消費は、メチルアミンの総量に対して10〜20質量%である。DMA及びMMAの割合を反応混合物の再循環なしに高めることが望ましい。これは温度250〜400℃で形状選択性触媒を使用することによって達成される。主としてジメチルアミン及びモノメチルアミンから成り、ごく少量のトリメチルアミンしか含有しない生成物混合物が得られる。
【0007】
形状選択性触媒は、モレキュラーシーブの細孔直径が約6.1Åのトリメチルアミンの動的直径より小さい場合に生じる(Stud.Surf.Sci.Catal.1993、75、1273〜1283頁)。5.5Åより小さい、特に有利には5.0Åより小さい細孔直径を有するモレキュラーシーブを使用するのが有利である。
【0008】
6.1Å以上の細孔直径を有するモレキュラーシーブを化学的変性によって形状選択性材料に変えることができる。変性によって5.5Åより小さい、特に有利には5.0Åより小さい有効細孔直径に減少させることができる。変性にはアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属及び/又はランタニドイオンを用いる部分的イオン交換、モレキュラーシーブの珪素及び/又は燐含有物質を用いる処理及び/又はモレキュラーシーブの蒸気を用いる処理が含まれる。
【0009】
特にモレキュラーシーブの、特にゼオライトの気相中での珪素含有化合物を用いる処理が挙げられる。
【0010】
この気相法にモルデナイト触媒を珪素化合物、例えばSiCl(JP262540/1991;J.Catal.1991、131、482;US5137854)及びSi(OMe)又はSi(OEt)(Shokubai、1987、29、322、J.Chem.Soc.、Chem.Commun.1982、819)と反応させるのが有利である。チャバサイト、エリオナイト、ZK−5及びRhoをベースとする触媒を用いるその他の例及びそれらの珪素−、アルミニウム−、硼素−及び/又は燐含有化合物を用いる処理が、JP254256/1986及びUS4683334に記載されている。
【0011】
テトラアルコキシシランを用いる液相中でのモルデナイト触媒のシリル化がEP−A593086に記載されている。
【0012】
珪素含有有機化合物、例えばシラン、シロキサン及び/又はシリコーンを用いるゼオライト触媒のシリル化がUS5567666に記載されている。シリル化を用いて表面の活性中心を脱活性化させ、触媒の選択性を改善する。シリコーンとしてはシロキサン基1〜9個から成る線状ポリシロキサン及びシロキサン単位2〜10個から成る環状ポリシロキサンが挙げられる。
【0013】
処理したゼオライトのシリル化後に熱処理(=か焼工程)を行うことも公知である(J.Chem.Soc.、Faraday Trans.1984、180、3135;EP−A593086)。
【0014】
液相並びに気相シリル化は、反応で生じる生成物[SiClの場合にはHCl又はSi(OR)の場合にはROH]をゼオライト粉末から分離しなくてはならないという欠点を有する。
【0015】
SiClを用いるシリル化の場合には、その際生じるHClの腐蝕特性によって工業的使用が困難になる。
【0016】
SiClを用いる処理後にSiO層を製造するために1つ以上の工程が必要である。テトラアルコキシシランSi(OR)を用いる液相中でのゼオライト粉末のシリル化では、成形工程で使用する前に、その際生じる脱離生成物ROHの他に、溶剤(通常C1−6−アルコール、C−C−(シクロ)アルカン及び/又はトルエン)も除去し、粉末を後で乾燥させる必要がある。
【0017】
両方のシリル化法のためには、シリル化触媒を製造するために付加的な操作工程を必要である。この付加的な操作工程及び/又はシリル化で生じる生成物によって、このような方法の工業的反応が費用面及び実施上の理由から不経済となることが懸念される。
【0018】
触媒成形体の製造用のSiO結合剤としてのコロイド状シリカの使用が、"Catalyst Support and Supportes Catalysts"(A.B.Stiles)、1987、第1章1〜9頁及び第3章57〜62頁、"Applied Heterogeneous Catalysis−Design、Manufacture、Use Of Solid Catalysts"(J.−F.Lepage、J.Cosyns、P.Courty、E.B.Miller)、1987、第5章75〜123頁、"Heterogeneous Catalysis In Industrial Practice"(C.N.Satterfield)、第2版、1991、第4章87〜130頁及び特に121頁並びに"Studies in Surface Science and Catalysis"(E.B.M.Doesburg、J.H.C.Hooff)、1993、第8章309〜332頁に記載されている。
【0019】
ZSM−5−粉末の成形用のSiO結合剤としてのコロイド状シリカ及び特にDuPont社のLudox(R)AS40の使用がUS6077984に記載されている。
【0020】
WO−A−05/053842(BASF AG)は、アルカリ−及びアルカリ土類金属含量≦150ppmを有し、結合剤としてコロイド状シリカを用いて成形した球状一次粒子に関する特異性を有するペンタシル構造の特定のゼオライト材料及びその触媒としての使用に関する。
【0021】
WO−A−01/23089によればZSM−5−粉末及びSiO結合剤から成り、1kgより大きい切断硬度を有する触媒成形体が得られる。SiO結合剤としてはコロイド状シリカを使用する。
【0022】
WO−A−03/092887(DE−A1−10219879)は触媒担体の製法に関するが、その製法では二酸化ジルコニウム粉末を結合剤と一緒に成形して成形体にし、乾燥させ、か焼するが、その際、結合剤はモノマー、オリゴマー又はポリマーの有機珪素化合物である。出願の目的はこうして製造した触媒担体自体、この担体を含有する触媒並びに脱水素触媒としてのその使用でもある。
【0023】
先の2つのドイツ特許出願18.06.04のNr.102004029544.1及び09.06.05のNr.102005026515.4(BASF AG)は、工程(I)ミクロ孔性材料、結合剤、練和剤及び溶剤を含有する混合物の製造、(II)混合物の混合及び圧縮、(III)圧縮した混合物を成形して成形体にする工程、(IV)成形体の乾燥及び(V)乾燥させた成形体のか焼を包含し、その際結合剤として有機珪素化合物を使用する方法によって製造可能な、ミクロ孔性材料及び少なくとも1種の珪素含有結合剤を含有する触媒成形体及びTEDA又はメチルアミンの製造におけるその使用に関する。
【0024】
PL138037及びPL150056には、ゼオライト粉末、酸化アルミニウム及び/又は水酸化アルミニウム及びエチルシリケートの加水分解生成物(=テトラエチルオルトシリケート)から成る混合物を成形することによるゼオライト触媒の製造が記載されている。
【0025】
PL163601では、式(EtO)Si−O−[Si(OEt)−O]−Si(OEt)(x=1〜9)を有するオリゴマーのテトラエチルオルトシリケートであるエチルシリケート−40を加水分解用の先駆物質として使用する。加水分解は温度30〜79℃で水及びアルコールの存在でpH>7で行う。
【0026】
US6780805B2では例4に、ZSM−5−粉末(PQ CorporationのCBV−3002)を"二塩基性エステル溶液"中のシリコーン樹脂(Dow Corning(R)6−2230)の溶液と一緒に成形することを記載している。
【0027】
(I)ゼオライト粉末、"二塩基性エステル"溶液中に溶解させたシリコーン樹脂、セルロース−エーテル−誘導体の群からの有機結合剤及び水から成る混合物を混合し、(II)(I)からの混合物を成形して成形体にし、(III)(II)からの成形体を乾燥させ、(IV)(III)からの成形体を硬化させるために熱処理することによる触媒成形体の製造が、US5633217に記載されている。
【0028】
US5492883には、US5633217に記載の製法と同様にしてハニカム構造を有するモノリスを製造する方法が公開されているが、その際、シリコーン樹脂を水性エマルジョンとして使用する。
【0029】
遷移金属酸化物、層状珪酸塩及び粘土を有する晶状モレキュラーシーブの成形及び成形体のメタノール及びアンモニアからのメチルアミンの形状選択性製造用の使用が、特許出願JP2000−005604(=EP−A−967011)に記載されている。晶状モレキュラーシーブとしては、シリコアルモホスフェート、モルデナイト及びチャバサイトが有利である。結合剤としては、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム及び酸化チタンが有利であり、その割合は有利には1〜20質量%である。
【0030】
公開公報CN−A−1095645にはメチルアミンの製造用に使用される形状選択性モレキュラーシーブ触媒を製造するための不活性結合剤材料としての珪素含有無機物質の使用が記載されている。結合剤の質量比(完成した押出成形物中のSiOに対する)は、30〜70質量%である。成形法でゲル化剤、例えば硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム又は硝酸カリウム並びに細孔拡大剤、例えば界面活性剤又は植物澱粉を添加することができる。細孔拡大剤の割合は、有利には10質量%より少なく、有利には3〜7質量%である。
【0031】
メタノール及びアンモニアから主としてジメチルアミン(DMA)を製造するために形状選択性ゼオライト触媒を使用する場合に、1年以上の触媒寿命を保証するために、等温又はほぼ等温の操作方法を使用するのが有利である。
【0032】
等温操作法の有利な態様は、等温反応器の使用及び特にWO−A−04/048313(BASF AG)に記載されているようなリンデ−コイル反応器の使用である。リンデ反応器は、変性された熱交換体であるが、その際熱交換体管の間の間隔を調整して、空隙を触媒成形体で充填することができ、反応条件に最適な冷却面が得られるようにする。冷却剤は管中に存在する。
【0033】
リンデ反応器を触媒成形体で最適に充填し、空にすることができるように、触媒成形体はできる限り明確に定義される形状及び少なくとも10Nの切断硬度を有す必要があることは公知であった。この理由からタブレット又はプレス加工品の使用が有利である。
【0034】
タブレット(又はプレス加工品)を製造するために通常、活性成分、潤滑剤及び場合より結合剤から成る混合物を粉末形で混合し、引き続き錠剤機で機械的に圧縮する。
【0035】
"Handbook of Heterogeneous Catalysis"(Eds.:G.Ertl、H.Knoeziger、J.Weitkamp)、第1巻、VCH−Verlag、1997、414〜415頁に記載されているように、潤滑剤として液体(水、鉱油)並びに固体(滑石、石墨、ステアリン酸及びステアリン酸塩)を使用することができる。
【0036】
潤滑剤として石墨が最も頻繁に使用される。"Catalyst Manufacture"(A.B.Stiles)、Marcel Dekker Inc.、1983、第9章、70〜75頁には、潤滑剤としての石墨の利点及び欠点が記載されている。石墨の割合は、通常0.5〜1質量%である。更に潤滑剤としてポリビニルアルコール、ステアリン酸、ポリエチレン並びにワックス及び脂肪が挙げられるが、その割合は通常少なくとも1質量%である。前記の全ての潤滑剤は、潤滑剤をか焼を用いて燃焼後に余分な細孔又は空隙が成形体中に残留する(=細孔形成剤として作用する)特性を有する。燃焼により除去することができない潤滑剤は、例えば酸化マグネシウム及び滑石である。
【0037】
結合剤材料としての粘土の使用は、"Heterogeneous Catalysis in Industrial Practice"(C.N.Satterfield)、2版、McGraw−Hill、1991、97頁に記載されている。粘土は、比較的高い温度で粘土中に存在するアルカリ−及び/又はアルカリ土類金属が触媒活性材料の活性中心と交換するという欠点を有する。この作用を回避するためにコロイド状又は水和アルミナを使用することもできる。
【0038】
結合剤としての粘土及び/又は酸化アルミニウムの使用はアミノ化反応には不適当である。それは結合剤が選択した反応条件下で触媒的に活性であり、選択性にマイナスの影響を及ぼすからである。
【0039】
活性炭素のタブレット成形用に、結合剤としての澱粉の使用が記載されている("Handbook of Heterogeneous Catalysis"(Eds.:G.Ertl、H.Knoezinger、J.Weitkamp)第1巻、VCH−Verlag、1997、414頁参照)。同じくその中に、顆粒の表面を前もって活性化(解凝固)して、粉末の機械的圧縮によってタブレット又はプレス加工品を製造する方法も記載されている。
【0040】
"Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry"(Ed.:W.Gerhartz)、A5卷、5版、VCH−Verlag、1986、353頁に記載されているように、ゼオライト粉末(=晶状材料)を用いるタブレット又はプレス加工品の製造は平凡なものではない。
【0041】
この理由から、機械的に安定な錠剤又はプレス加工品を活性成分としてゼオライト及びアミノ化反応で不活性な結合剤(例えばSiO、ZrO、TiO又はその混合物)を用いて製造することはこれまでは不可能であった。
【0042】
本発明の根底をなす課題は、触媒として使用可能な、ミクロ孔性の、特にゼオライトの材料及び少なくとも1種の珪素含有結合剤を含有する改良された成形体を提供することであり、これは特に改良された機械的安定性、例えば切断硬度(ニュートン(N))として測定して、例えば10N以上の切断硬度を有する。触媒として化学反応で、特にメチルアミンの合成で、使用される成形体は、より良好な変換率及び時空収率、より高い選択性及び長い耐用時間を可能にする必要もある。メチルアミン(MMA、DMA、TMA;特にDMA)を製造するための改善された経済的方法を見出すことも課題であった。方法は公知方法の1個以上の欠点を克服するものでなければならない。方法は、特にメタノールとアンモニアの反応の場合には、ジメチルアミン(DMA)に対する高い選択性を有すべきであり、これは特にメチルアミンの熱動力学的平衡より高いものである。
【0043】
成形体は特に、特別な反応器、例えばEP−A1−534195(BASF AG)によるコイル反応器及び特にいわゆるリンデ反応器[DE−A−3414717(Linde AG)、Reports on Science and Technology49/1991、57頁以降]でも有利に使用できるものでなければならない。
【0044】
これに従って、工程(I)ミクロ孔性材料、結合剤及び潤滑剤を含有する混合物の製造、(II)混合物の混合及び圧縮、(III)圧縮した混合物を成形して成形体を製造する工程及び(IV)成形体のか焼を包含する、ミクロ孔性材料及び少なくとも1種の珪素含有結合剤を含有する成形体の製法を見出したが、これは結合剤として軟化点≧30℃を有するシリコーン樹脂を使用することを特徴とする。
【0045】
成形体は有利にはペレット成形又はタブレット成形によって得られる。
【0046】
更にこの方法を用いて製造可能な成形体、特に有機合成、極めて特にはメタノール/及び又はジメチルエーテルとアンモニアとの反応によるメチルアミンの連続的合成用の方法における触媒としてのその使用を見出した。
【0047】
意外にも、ミクロ孔性材料、特にゼオライト材料(例えばモルデナイト粉末)を固体のシリコーン樹脂、即ち軟化点≧30℃を有するシリコーン樹脂と一緒に成形(特にタブレット成形)することによって、その機械特性(特に切断硬度)が、SiOを用いて成形したゼオライト成形体又は結合剤の添加なしに製造した成形体より遙かに優れている、安定な成形体を得ることができることを見出した。更にメタノール及びアンモニアの反応で触媒として本発明による触媒成形体を使用することによってDMAの割合を高めることができることを見出した。
【0048】
本発明による方法で触媒として使用される本発明による成形体は、改良された機械的安定性、例えば切断硬度(ニュートン(N))として測定して、例えば≧10Nの切断硬度を有する。
【0049】
更にメチルアミンの形状選択性合成で触媒として使用される成形体は、より良好な変換率及び時空収率及び高いDMA選択性を可能にする。
【0050】
本発明によるメチルアミン合成法でメチルアミン−生成物混合物中のTMAの割合は、各々3種の全てのメチルアミン(MMA、DMA、TMA)の質量に対して有利には10質量%より小さく、特に5質量%より小さい。
【0051】
本発明による方法で使用される本発明による触媒成形体について:
結合剤としてのシリコーン樹脂(工程I)
結合剤としては、例えばUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、A24巻、21〜56頁及びLehrbuch der Anorganischen Chemie(A.F.Holleman、E.Wiberg)、100版、第2.6.5章、786〜788頁に記載されているように、シラン、アルコキシシラン、アシルオキシシラン、オキシミノシラン、ハロゲンシラン、アミノキシシラン、アミノシラン、アミドシラン、シラザン又はシリコーンをベースとするオリゴマー又はポリマーの有機珪素化合物が好適である。オリゴマー又はポリマーの有機珪素化合物(=シリコーン樹脂)は、相応するモノマーの化合物、特に群Aからの下記式(A)から(F)のモノマーの化合物及び群Bからの下記式(G)から(L)のモノマー化合物を水及び/又は酸素の存在で縮合させることによって得られる。群Bからの化合物の割合は通常0〜90質量%である。
【0052】
【化1】

[式中、Halは相互に無関係にハロゲン(F、Cl、Br又は特にCl)を表し、R、R、R、Rは相互に無関係にH又は場合により置換されたアルキル−、アルケニル−、アルキニル−、アシル−、シクロアルキル−、シクロアルケニル−、アリールアルキル−又はアリール基を表し、xは0〜3の整数を表す]。
【0053】
アルキル基ではC1−6−アルキル基が有利である。これらは線状であっても枝分れでもあってよい。有利な例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、s−ブチル又はt−ブチルであり、特にメチル又はエチルである。
【0054】
アリール基としては、C6−10−アリール基、例えばフェニルが有利である。有利なアリールアルキル基は、C7−20−アリールアルキル基、特にベンジルである。有利なアルケニル基は、C2−6−アルケニル基、特にビニル又はアリルである。アルキニル基としてはC2−6−アルキニル基、例えばエチニル又はプロパルギルが有利である。アシル基ではC2−6−アシル基、特にアセチルが有利である。有利なシクロアルキル基は、C5−8−シクロアルキル基、特にシクロペンチル又はシクロヘキシルである。有利なシクロアルケニル基は、C5−8−シクロアルケニル基、例えば1−シクロペンテニル又は1−シクロヘキセニルである。
【0055】
好適な式(A)の有機珪素化合物の例は、MeSiCl、PhSiCl、MeSiBr、PhSiBr、MeSil及びPhSil(Me=メチル)である。
【0056】
好適な式(B)の有機珪素化合物の例は、MeSi(OMe)、MeSi(OEt)、PhSi(OMe)及びPhSi(OEt)(Et=エチル、Ph=フェニル)である。
【0057】
好適な式(C)の有機珪素化合物の例は、MeSi(NMe、PhSi(NMe、MeSi(NEt及びPhSi(NEtである。
【0058】
好適な式(D)の有機珪素化合物は、例えばMeSiCl(OMe)、MeSiCl(OMe)、PhSiCl(OMe)及びPhSiCl(OMe)である。
【0059】
好適な式(E)の化合物は、例えばMeSiCl(NMe)、MeSiCl(NMe、PhSiCl(NMe)及びPhSiCl(NMeである。
【0060】
好適な式(F)の化合物は、例えばMeSiCl(OMe)(NMe)及びPhSiCl(OMe)(NMe)である。
【0061】
好適な式(G)の有機珪素化合物の例は、MeSiCl、PhSiCl及びPhMeSiClである。
【0062】
好適な式(H)の有機珪素化合物の例は、MeSi(OMe)、PhSi(OMe)及びPhMeSi(OMe)である。
【0063】
好適な式(I)の有機珪素化合物の例は、MeSi(NMe、PhSi(NMe及びPhMeSi(NMeである。
【0064】
好適な式(J)の有機珪素化合物の例は、MeSiCl(OMe)、PhSiCl(OMe)及びPhMeSiCl(OMe)である。
【0065】
好適な式(K)の有機珪素化合物の例は、MeSiCl(NMe)、PhSiCl(NMe)及びPhMeSiCl(NMe)である。
【0066】
好適な式(L)の有機珪素化合物の例は、MeSi(OMe)(NMe)、PhSi(OMe)(NMe)及びPhMeSi(OMe)(NMe)である。
【0067】
生成されかつ結合剤として使用されるシリコーン樹脂は、軟化点≧30℃、特に≧45℃、極めて特には≧60℃を有する。軟化点は有利には≦100℃である。
【0068】
例えばPhSiX(X=Cl、OMe)又はPhMeSiX(X=Cl、OMe)の加水分解又は熱分解によって得られる、PhSiO−単位及びPhMeSiO−単位から成るフェニルシリコーン樹脂を使用するのが有利である。フェニルシリコーン樹脂中のPhMeSiO−単位の割合は、有利には0〜50質量%、特に有利には1〜15質量%である。
【0069】
このような市販の固体フェニルシリコーン樹脂の例は、Wacker社のSilres(R)60x(x=1〜5)、Dow Corning社のDow Corning(R)220、249又は6−2230、General Electric社のSR−355、Gelest Inc.社のPDS−9931及び/又はRohm und Haas社のMorkote(R)S−101である。Wacker社のSilres(R)601及び603を使用するのが特に有利である。
【0070】
シリコーン樹脂でなお存在するOH基の数は有利にはシリコーン樹脂中のSiのモル量に対して2〜5%である。
【0071】
成形体中の使用されるシリコーン樹脂の質量割合は、有利には2〜50質量%の範囲、特には3〜35質量%の範囲である。
【0072】
触媒成形体のか焼で、有機珪素結合剤の少なくとも一部の有機基(例えばR、R、R及び/又はR)が除去される。その際SiOが生成され、これは成形体中に非常に微細に分配されている。これからミクロ孔性活性成分の一次粒子間の高い結合強さ及び得られる触媒成形体の非常に良好な機械的安定性が生じる。有機珪素結合剤の有機基の少なくとも部分的な燃焼によって付加的な細孔が生じる。この細孔は成形体中の有機珪素結合剤の均質な分布によって同じく非常に均質に分布されている。これによって触媒担体の全多孔率が高められる。
【0073】
有利には工程IVによる成形体のか焼によって有機珪素化合物の少なくとも15質量%、特には少なくとも25質量%を高分散SiOに変える。こうして生成した高分散SiOの完成した触媒成形体中の質量割合は、有利には0.5〜40質量%の範囲、特に0.8〜25質量%の範囲、極めて特には1〜10質量%の範囲である。
【0074】
ミクロ孔性、特にゼオライト材料(工程I)
ミクロ孔性材料は有利には、5Åより小さい細孔直径を有するモレキュラーシーブである。その際、詳細にはレントゲン検査による配置がABW−、ACO−、AEI−、AEN−、AFN−、AFT−、AFX−、ANA−、APC−、APD−、ATN−、ATT−、ATV−、AWO−、AWW−、BIK−、BRE−、CAS−、CDO−、CHA−、DDR−、DFT−、EAB−、EDI−、ERI−、ESV−、GIS−、GOO−、ITE−、ITW−、JBW−、KFI−、LEV−、LTA−、MER−、MON−、MOR−、MTF−、PAU−、PHI−、RHO−、RTE−、RTH−、RUT−、SAS−、SAT−、SAV−、THO−、TSC−、UEI−、UFI−、VNI−、YUG−、ZON−構造並びに2種以上の前記構造からなる混合構造を有するタイプのモレキュラーシーブが挙げられる。有利にはモレキュラーシーブは結晶性アルミノ珪酸塩(=ゼオライト材料)、結晶性シリコアルモホスフェート及び/又は結晶性アルモホスフェートである。特に結晶性アルミノ珪酸塩、特にゼオライトが有利である。
【0075】
ゼオライトは、有利には約0.9nmより小さいミクロ孔を有する配列した管路−及びかご形構造を有する結晶性アルミノ珪酸塩である。このようなゼオライトの網状構造は、共通の酸素橋を介して結合しているSiO−及びAlO−四面体から構成されている。公知構造の概観は、例えば、W.M.Meier、D.H.Olson及びCh.Baerlocher、"Atlas of Zeolithe Structure Types"、Elsevier、5版、Amsterdam 2001に記載されている。
【0076】
有利には結晶性アルミノ珪酸塩中のSi対Alのモル比は5より大きい。
【0077】
場合により、その有効細孔直径を1種以上の化学的変性によって5Åより小さくさせた5Åより大きい細孔直径を有するモレキュラーシーブを使用することもできる。その際、詳細にはレントゲン検査による配置がBEA−、EUO−、FAU−、FER−、HEU−、MEL−、MFI−、MOR−、MWW−及びOFF−構造並びに2種以上の前記構造からなる混合構造を有するタイプのモレキュラーシーブが挙げられる。有利なモレキュラーシーブは、結晶性アルミノ珪酸塩(=ゼオライト材料)、結晶性シリコアルモホスフェート及び/又は結晶性アルモホスフェートである。特に結晶性アルミノ珪酸塩、特にゼオライトが有利である。
【0078】
化学的変性の概説は、"Catalysis and Zeolites; Fundamenntals and Applications"(Springer Verlag、Heidelberg、1999、81〜179頁)の第3章及び特に3.1、3.3及び3.5章に記載されている。変性には、EP−A−0125616によるアルカリ−、アルカリ土類−、遷移金属−及び/又はランタニドイオンを用いるモレキュラーシーブの部分的交換、WO−A−99/02483による硼素−及びアルミニウム含有化合物、JP−B2−3001162、EP−A−593086及びKR2002/0047532による珪素含有化合物又はWO−A−99/02483及びWO−A1−2004/002937による燐含有化合物を用いるモレキュラーシーブの処理並びにEP−A−0130407による水(蒸気)を用いるモレキュラーシーブの処理が含まれる。変性は数回繰り返すことができ、相互に組み合わせることができる。
【0079】
前記モレキュラーシーブ中で、CHA−、ERI−、EUO−、FAU−、FER−、HEU−、KFI−、LEV−、LTA−、MEL−、MFI−、MOR−、OFF−、PHI−、PHO−構造のレントゲン検査配置を有する種類のゼオライトを使用するのが有利である。
【0080】
ゼオライトとしては、"Catalysis and Zeolites;Fundamentals and Applications"(Springer Verlag、Heidelberg、1999、41〜42頁)に記載されているようなsmall−port特性を有するモルデナイトが特に有利である。このsmall−portモルデナイトは合成により当業者に公知の方法で製造することができるし又は天然生成物として使用することもできる。
【0081】
(I)によるマクロ孔性材料は有利には少なくとも部分的にH−及び/又はNH−型で存在する。特に(I)によるミクロ孔性材料を少なくとも部分的にH−型で、特に有利には60%(ゼオライト中のブレーンステッド中心の数に対して)より多くをH−型で使用するのが有利である。
【0082】
(I)によるミクロ孔性材料の一次粒子に関しては、10μmより小さい、特に5μmより小さい、特別には2μmより小さい粒度が有利である。ミクロ孔性材料の粒度分布は少なくとも80%、有利には少なくとも90%が有利な粒度の範囲であるべきである。
【0083】
一次粒子の形状にはなにも制限がない。有利には1より大きい、有利には2より大きい、特に有利には5より大きいアスペクト比を有する一次粒子を使用する。アスペクト比は、一次粒子の長さ(μm)対直径(μm)の比として定義される。一次粒子は、別々でも又は最低2個、例えば2〜5個の一次粒子から成る凝集体として粉末中に存在してもよい。
【0084】
本発明で記載されているように、一次粒子の大きさ及び形状は、例えば例電子顕微鏡による方法SEM(Scanning Electron Microscopy)及びTEM(Transmission Electron Microscopy)により測定することができる。一次粒子の大きさ分布は、例えばレーザー回析を用いる粒度分布の測定によって求めることができる。
【0085】
有利な結晶性ゼオライト材料の比表面積はDIN66131(BET)により測定し、有利には少なくとも200m/g、特に有利には少なくとも300m/gである。例えば比表面積は、200〜650m/gの範囲、特には300〜550m/gの範囲である。
【0086】
有利な結晶性ゼオライト材料の細孔容量はDIN66134(Langmuir;p/p=0.9995)により測定して、有利には少なくとも0.5ml/g、特に有利には少なくとも0.6ml/g、特別有利には少なくとも0.75ml/gである。例えば細孔容量は、0.5〜1.5ml/gの範囲、更に有利には0.6〜1.4ml/gの範囲、特に有利には0.75〜1.3ml/gの範囲である。
【0087】
潤滑剤(工程I)
結合剤及びミクロ孔性の、特にゼオライト材料から成る工程Iによる混合物に少なくとも1種の潤滑剤を加える。
【0088】
潤滑剤としては、液体(例えば水、鉱油)並びに固体(例えば滑石、石墨、ステアリン酸及びステアリン酸塩)又はその混合物を使用することができる。
【0089】
液体潤滑剤は有利には水及び/又は鉱油であるが、その際水の場合にはpH値は3〜10である。
【0090】
固体潤滑剤では、か焼によってほぼ完全に除去される潤滑剤とか焼に対して安定な潤滑剤に区別される。か焼により除去される潤滑剤の例は、石墨、ポリビニルアルコール、ステアリン酸、ポリエチレン並びにワックス及び脂肪である。有利にはポリビニルアルコール、ステアリン酸及び/又はポリエチレン、特に有利にはステアリン酸を使用する。
【0091】
前記の固体及び液体潤滑剤は、か焼を用いる燃焼後に成形体中に余分な細孔又は空隙を残し、それによって孔形成剤として作用するという特性を有する。
【0092】
か焼によって除去することができない固体潤滑剤には酸化マグネシウム及び滑石が含まれる。
【0093】
Iによる混合物中の潤滑剤の割合は、通常≧0.2〜≦5質量%、有利には≧0.5〜≦3質量%である。
【0094】
特に有利な態様では工程Iによる混合物は、溶剤、例えば非環状又は環状、特に脂肪族の、炭素原子2〜12個を有するエーテル、例えばジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル又はその異性体、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、THF、ピラン又はラクトン、例えばγ−ブチロールアセトン、ポリエーテル、例えばモノグリム、ジグリムなど、芳香族又は脂肪族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン及び石油エーテル又はその混合物、特にN−メチルピロリドン(NMP)又は水又は前記したような水性有機溶剤又は希釈剤を、全く含有しない。
【0095】
もう一つの特別に有利な態様では工程Iによる混合物は、練和剤、例えば有機、特に親水性の、ポリマー、例えばセルロース、セルロース誘導体、例えばメチルセルロース、澱粉、例えば馬鈴薯澱粉、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリイソブテン(PIB)又はポリテトラヒドロフラン(PTHF)を、全く含有しない。
【0096】
特に工程Iによる混合物は、練和剤も溶剤も含有しない。
【0097】
混合及び圧縮(工程II)
(I)による混合物の製造後、混合物を例えば10〜180分間の範囲の間均質化する。特に有利には均質化するために特に、混練機、パンミル又は押出機を使用する。比較的小さな規模では混合物を混練するのが有利である。工業的な、比較的大きな規模では均質化は有利にはパンミルで行う。
【0098】
均質化では有利には約10℃から80℃までの範囲の温度で操作する。こうして得た混合物を予備圧縮(圧縮)に好適な材料が生成するまで均質化する。
【0099】
予備圧縮は有利には打抜プレスにより行う。圧縮した混合物は有利には引き続き篩で0.05〜3mm、有利には0.1〜1.5mmの粒度に調整する。
【0100】
均質化し、予備圧縮した混合物を下記工程で成形する。
【0101】
圧縮した混合物を成形して成形体にする工程(工程III)
成形方法としては打抜プレス、ローラプレス、リングローラプレスによるタブレット成形又はペレット成形が有利である。タブレット成形又はペレット成形は有利には単式又は複式型を有する偏心プレスで行う。
【0102】
成形は数百バ−ルまでの圧力で行う。更に成形は、周囲温度又は周囲温度に比して高めた温度で、例えば20〜300℃の温度範囲で行う。乾燥及び/又は燃焼が成形工程の構成要素である場合には、1500℃までの温度が考えられる。最後に成形は周囲の雰囲気中で行ってもよいし、制御雰囲気中で行ってもよい。制御雰囲気は、例えば保護気体−雰囲気、還元性及び/又は酸化性雰囲気である。
【0103】
本発明により製造した成形体の形は任意に選択することができる。特に球形、楕円形、円筒形又はタブレットであってよい。
【0104】
成形体として特に有利なタブレットでは厚さ:直径比は、有利には0.5〜2、有利には0.7〜1.5、特に有利には約1.0である。タブレットの直径は1〜10mm、有利には1.5〜5mm、特に有利には3〜5mmである。
【0105】
成形体のか焼(工程IV)
工程(III)に引き続いて少なくとも1回のか焼工程を行う。か焼は有利には350〜750℃、特には500〜730℃及び特別には600〜700℃の範囲の温度で行う。
【0106】
か焼は各々好適な気体雰囲気下で行うことができるが、その際空気及び/又は希薄空気が有利である。
【0107】
(IV)によるか焼は水素、窒素、ヘリウム、アルゴン及び/又はこれらの蒸気又は混合物の存在で行うこともできる。
【0108】
更にか焼は、有利にはマッフル炉、回転管炉及び/又はバンドか焼炉(Bandcalcinierofen)中で行うが、その際か焼時間は有利には1時間以上、例えば1〜24時間の範囲又は3〜12時間の範囲である。従って、本発明による方法で例えば成形体を1回、2回又はそれより多い回数で各々少なくとも1時間、例えば各々3〜12時間の範囲でか焼することが可能であるが、その際温度をか焼工程の間同じに保つか又は連続的にか又は不連続的に変えることもできる。2回以上か焼する場合には、個々の工程でか焼温度は異なってもよいし、同じであってもよい。
【0109】
か焼工程後にか焼した材料を例えば粉砕することができる。その際、有利には、粒子直径0.1〜5mm、特に0.5〜2mmを有する顆粒又は砕片が得られる。
【0110】
得られる成形体は、有利には2〜150N(ニュートン)の範囲、特に有利には5〜100Nの範囲、極めて特に有利には少なくとも10N、例えば10〜75Nの範囲である硬度を有する。
【0111】
前記硬度は本発明で予備力0.5N、予備力剪断速度10mm/分及び次の試験速度1.6mm/分でZwick社の装置、Typ BZ2.5/TS1Sで測定した。この装置は固定された回転皿及び厚さ0.3mmの刃を取り付けた自由に可動するスタンプを有する。刃を有する可動性スタンプは力吸収用の力測定容器と結合しており、測定の間試験される触媒成形体が載っている固定回転皿に向かって作動するものであった。試験装置はコンピューターで制御し、測定結果を記録し、評価した。得られた値は各々10個の触媒成形体の測定の平均値である。
【0112】
か焼後に(VI)、成形体を場合により濃縮したか又は希釈したブレーンステッド酸又は2種以上のブレーンステッド酸から成る混合物で処理することができる。好適な酸は、例えば塩酸、硫酸、燐酸、硝酸又はカルボン酸、ジカルボン酸又はオリゴ−又はポリカルボン酸、例えばニトリロトリ酢酸、スルホサリチル酸又はエチレンジアミンテトラ酢酸である。
【0113】
この処理は、場合により水性の、液相中で10〜120℃の範囲の有利な温度及び0.5〜12時間の範囲の時間行う。
【0114】
有利には少なくとも1種のブレーンステッド酸を用いるこの少なくとも1回の処理に引き続いて、各々前記した条件下で行う少なくとも1回の乾燥工程及び/又は少なくとも1回のか焼工程を行う。
【0115】
本発明の方法のもう一つの有利な態様によれば、触媒押出物に更に硬化をよくするために水蒸気処理を施し、その後有利にはもう一度少なくとも1回乾燥させ及び/又は少なくとも1回か焼する。例えば少なくとも1回の乾燥工程及びその次ぎの少なくとも1回のか焼工程後に、か焼した成形体に水蒸気処理を施し、引き続きもう一度少なくとも1回乾燥させ及び/又は少なくとも1回か焼する。
【0116】
メタノール及び/又はジメチルエーテルとアンモニアの反応によるメチルアミンの連続的合成法における触媒成形体の使用:
本発明による方法の触媒を用いるメチルアミンの製造は、アンモニア及びメタノール及び/又ジメチルエーテルを気相中で高めた圧力及び高めた温度で反応させることによって行う。その代わりに、反応混合物に水、モノメチルアミン、ジメチルアミン及び/又はトリメチルアミンを添加するか又はこれらを含有させてもよい。
【0117】
触媒負荷は、1時間当たりの触媒キログラム当たりのメタノールのキログラムで表して有利には0.1〜2.0h−1の範囲、特に0.2〜1.5h−1の範囲、極めて特には0.4〜1.0h−1の範囲である。
【0118】
使用物質の合計に対するN/Cのモル比は有利には0.6〜4.0、特に0.8〜2.5、極めて特には1.0〜2.0の範囲である。
【0119】
反応は有利には250〜450℃、特に280〜350℃、極めて特には290〜330℃の範囲である。
【0120】
反応の絶対圧力は、5〜50バール、特に10〜30バール、特には15〜25バールの範囲である。
【0121】
メタノールの変換率は、≧85%、特に有利には90〜99%、特には90〜95%である。
【0122】
モノ−、ジ−及びトリメチルアミンに関する反応の選択性は有利には≧95%、特に有利には≧98%である。
【0123】
本発明による方法ではメチルアミンは、有利にはモノメチルアミン(MMA):ジメチルアミン(DMA):トリメチルアミン(TMA)=<35:>55:≦10、特にMMA:DMA:TMA=≦35:≧60:≦5の質量比で生じる。
【0124】
特に有利には反応は等温条件下で、即ち前記反応温度の最高+/−20℃、有利には+/−15℃、特に有利には+/−10℃、特には+/−5℃、極めて特には+/−4℃の偏差で行う。
【0125】
このために好適な反応器は、例えばDE−A−3414717(Linde AG、"Lindereaktor")、EP−A1−534195(BASF AG)及びWO−A1−04/048313(BASF AG)に、メチルアミン合成用に記載されているような管束形反応器又は等温反応器又は中間冷却を有する断熱反応器である。
【0126】
反応器搬出物の後処理は、当業者に公知の方法により、例えばDD−125533(VEB Leuna−Werke)により行うことができる。
【0127】
本発明による形状選択性触媒を用いるメチルアミンの製法用には、US4485261及びPEP−Review、No.89−3−4による平衡触媒を含有する反応器と接続するのが有利である。
【0128】
形状選択性触媒の長い寿命を確保するために、供給中のアルデヒドの割合、特にホルムアルデヒドの割合が有利には1時間当たりの触媒kg当たり0.15gより少なくなければならない(EP−A−342999参照)。
【0129】
場合により使用されるジメチルエーテル(DME)、トリメチルアミン(TMA)及び/又は場合により使用されるモノメチルアミン(MMA)は、本発明の特別な態様では方法の後処理反応生成物からの各再循環流である。
【0130】
メタノール及び/又はジメチルエーテルとアンモニアとの反応によるメチルアミンの連続合成後の触媒成形体の再生:
本発明の方法のもう一つの態様では、触媒を使用後にその形に無関係に例えば活性及び/又は選択性の減少後に、不活性化の原因である付着物の目的にあった燃焼(例えば350〜650℃の範囲の温度で)によって再生を行う方法により、再生する。その際、有利には正確に定義された量の酸素又は酸素を供給する物質を含有する不活性気体雰囲気中で操作する。このような再生法は特にWO−A−98/55228及びDE−A1−19723949に記載されており、特にメチルアミンの製造用の触媒に関してはJP−08157428及びEP−A−0118に記載されており、これに関する開示は参照までに全て本発明に含まれる。
【0131】
再生後、触媒の活性及び/又は選択性は、再生直前の状態と比較して、高められている。
【0132】
再生される本発明により使用されたゼオライト触媒を、反応装置(反応器)中又は外部の炉中で酸素0.1〜約20容量部を供給する物質、特に有利には酸素0.1〜20容量部を含有する雰囲気中で、250〜800℃、有利には400〜650℃、特に425〜500℃範囲の温度に加熱する。その際、加熱は有利には加熱速度0.1℃/分〜20℃/分、有利には0.3℃/分〜15℃/分、特には0.5℃/分〜10℃/分で行う。
【0133】
この加熱段階の間、触媒は、自体そこに存在する、大抵は有機付着物が分解し始める温度まで加熱され、一方同時に温度は酸素含量により制御され、従って触媒構造が損なわれる程は上昇しない。相応する酸素含量及び相応する熱効率の調整による温度の緩慢な上昇又は低い温度での滞留は、再生される触媒の高い有機負荷に際して、触媒の局部的な過加熱を抑制する実質的な工程である。
【0134】
反応器出口の廃ガス流の温度がガス流中の酸素を供給する物質の量の増加にも拘わらず下がり及び/又は反応搬出物中の酸素の濃度が最初の値に上昇する場合に、有機付着物の燃焼は完了している。処理時間は有利には各々1〜30時間、有利には約2〜約20時間、特には約3〜約10時間である。
【0135】
こうして再生した触媒の引き続いての冷却は有利には、冷却が過度に急激に行われないように行う。そうでないと触媒の機械的強度が不利な影響を受ける恐れがあるからである。
【0136】
出発物質の汚染によって場合により残留する触媒の無機付着物(痕跡のアルカリ等)を除去するために、触媒を再生実施後に前記したようにか焼し、水及び/又は希釈した酸、例えば塩酸で洗浄する必要があるかもしれない。引き続き再び触媒の乾燥及び/又は再びか焼を行うことができる。
【0137】
本発明による方法のもう一つの態様では、少なくとも部分的に不活性化された触媒を再生処置により加熱する前に、なお付着している貴重な生成物を除去するために、反応器中又は外部の反応器中で溶剤で洗浄する。その際、洗浄は各々触媒に付着している貴重な生成物を除去することができるが、しかし温度及び圧力を大抵の有機付着物が同様に除去されるほど高くは選択しないようにして行う。その際、有利には触媒を好適な溶剤で単に洗い流す。従ってこの洗浄工程には、各々の反応生成物が良好に溶解する全ての溶剤が好適である。溶剤の必要量並びに洗浄工程の時間は重要ではない。洗浄工程は数回繰り返すことができ、高めた温度で実施することができる。COを溶剤として使用する際には、超臨界圧が有利であるが、そうでなければ洗浄工程を常圧又は高めたか又は超臨界の圧力で行うことができる。洗浄工程終了後に触媒を通常乾燥させる。乾燥工程は一般に重要ではないが、細孔、特にミクロ孔中で溶剤の急激な蒸発を回避するために、乾燥温度は洗浄用に使用される溶剤の沸騰温度を著しく超えてはならない。それはこれによってまた触媒の損傷が生じる恐れがあるからである。
【0138】
製法の有利な態様の本質は、方法通過量を高めるために、メチルアミンの合成用の本発明による連続的な方法は本発明による触媒の再生で中断する必要がないことに存する。これは少なくとも2個の並列に接続した、交互に稼動させることができる反応器を使用することによって達成することができる。
【0139】
触媒再生は、並列に接続した反応器の少なくとも1個が各々反応工程から切り離され、この反応器に含有される触媒が再生され、その際連続的方法の進行中に各段階で常に少なくとも1個の反応器が1種以上の出発物質の反応用に使用されるようにして実施することができる。
【0140】
実施例:
BET表面積(m/g)及び細孔容量(ml/g)は、DIN66131又はDIN66134により測定した。
【0141】
GC−分析:
反応搬出物はオンライン−ガスクロマトグラフィーを用いて分析した。その際、メチルアミンの分離は単鎖アミンに関して最適化したGCカラム(Varian CP−Volamine)で行い、検出用には熱伝導率検出器(WLD)を使用した。未反応メタノールの含量を測定し、これから触媒の活性を導き出した。
【0142】
切断硬度の決定/測定は、WO−A−04/108280(BASF AG)に記載されているようにして行った:
切断硬度は、Zwick社の装置(型:BZ2.5/TS1S(前記参照))予備力:0.5N、予備力剪断速度:10mm/分;試験速度:1.6mm/分)で測定し、各10個の測定した触媒押出成形物の平均値である。
【0143】
タブレット成形は、単式型を有するKorsch AG社の偏心プレスKorsch EK0で行った。
【0144】
例1
Silres(R)601 50g及びステアリン酸1.5gから成る混合物を機械的に圧縮し、引き続き篩を用いて0.5〜1.5mmフラクションに粉砕した。この混合物から12.5gをステアリン酸1.0g及びモルデナイト粉末(H−型、SiO/Al=12)37.5gと一緒に混合し、タブレット成形機で圧縮して3×5mmのタブレットにした。タブレットを次いでマッフル炉中で500℃で2時間か焼した。切断硬度12.3Nを有する無色のタブレットが得られた。
【0145】
例2
Silres(R)603 33.3g、モルデナイト粉末(H−型、SiO/Al=12)100g及びステアリン酸4.0gから成る混合物を機械的に圧縮し、引き続き篩を用いて0.5〜1.5mmフラクションに破砕した。この混合物を引き続き圧縮して3×5mmのタブレットにした。その後タブレットをマッフル炉中で650℃で2時間か焼した。切断硬度50.6Nを有する無色のタブレットが得られた。
【0146】
例1及び2の比較は、高い切断硬度(>25N)を有する錠剤が≧600℃のか焼温度で得られることを示す。
【0147】
比較例1:
Silres(R)601 50g及び石墨1.5gから成る混合物を機械的に圧縮し、引き続き篩を用いて0.6〜1.6mmフラクションに粉砕した。この混合物から12.5gを石墨1.0g及びモルデナイト粉末(H−型、SiO/Al=12)37.5gと一緒に混合し、圧縮して3×5mmのタブレットにした。タブレットを次いでマッフル炉中で650℃で2時間か焼した。タブレットは安定でなく、か焼後に灰色に着色した発泡粉末が得られた。
【0148】
比較例2:
Silres(R)603 50g及び石墨1.5gから成る混合物を機械的に圧縮し、引き続き篩を用いて0.6〜1.6mmフラクションに粉砕した。この混合物から12.5gを石墨1.0g及びモルデナイト粉末(H−型、SiO/Al=12)37.5gと一緒に混合し、圧縮して3×5mmのタブレットにした。タブレットを次いでマッフル炉中で650℃で2時間か焼した。タブレットは安定でなく、か焼後に灰色に着色した発泡粉末が得られた。
【0149】
比較例3:
モルデナイト粉末(H−型形、SiO/Al=12)175g、Ludox(R)AS40(Grace Davison社のコロイド状シリカ、水中の40質量%溶液)、メチルセルロース8.7g及び水63gから成る混合物を混練機で圧縮し、材料を引き続き押出プレスで2mmの押出成形物に成形した。押出成形物を乾燥箱中で120℃で16時間乾燥させ、引き続きマッフル炉中で650℃で2時間か焼した。切断硬度9.0Nを有する無色の触媒成形体が得られた。
【0150】
この例は、シリコーン樹脂Silres(R)603を用いるタブレット成形(例2)によって成形体が同じか焼条件下でコロイダルシリカを有する押出成形物と比して著しく高い剪断硬度を有することを示す。
【0151】
試験例1:
例1からの触媒を篩を用いて0.6〜1.5mm砕片に粉砕した。その後電気的に加熱した管形反応器(φ=11mm)に触媒12.8g(=24ml)を充填し、システムを320℃及び20バール圧力にし、引き続きアンモニア(17.5g/h)及びメタノール(18.3g/h)を添加した。液体反応搬出物を室温に冷却し、放圧して15バールにし、液体入口弁を通してGC中に注入した。組成並びに操業時間8.4及び26.0時間後の変換率及び選択性を第1表にまとめる。
【0152】
【表1】

U=変換率
TOS=time on stream(操業時間)
【0153】
試験例2:
例2からの触媒を篩を用いて0.6〜1.5mm砕片に粉砕した。その後電気的に加熱した管形反応器(φ=11mm)に触媒13.0g(=27ml)を充填し、システムを320℃及び20バール圧力にし、引き続きアンモニア(19.5g/h)及びメタノール(20.5g/h)を添加した。液体反応搬出物を室温に冷却し、放圧して15バールにし、液体入口弁を通してGC中に注入した。生成物組成並びに操業時間8.4及び26.0時間後のメタノール変換率及び選択性を第2表にまとめる。
【0154】
【表2】

【0155】
試験例3:
比較例3からの触媒を篩を用いて0.6〜1.5mm砕片に粉砕した。その後電気的に加熱した管形反応器(φ=11mm)に触媒13.9g(=25ml)を充填し、システムを320℃及び20バール圧力にし、引き続きアンモニア(18.1g/h)及びメタノール(18.9g/h)を添加した。液体反応搬出物を室温に冷却し、放圧して15バールにし、液体入口弁を通してGC中に注入した。生成物組成並びに操業時間8.5及び26.1時間後のメタノール変換率及び選択性を第3表にまとめる。
【0156】
【表3】

【0157】
比較例3は、比較例3からの触媒を用いて比較的高いメタノール変換率が達成されるが、TMA含分が5質量%より著しく多いことを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程(I)〜(IV)
(I)ミクロ孔性材料、結合剤及び潤滑剤を含有する混合物の製造、
(II)混合物の混合及び圧縮、
(III)圧縮した混合物を成形して成形体を製造する工程、及び
(IV)成形体のか焼
を含む、ミクロ孔性材料及び少なくとも1種の珪素含有結合剤を含有する成形体の製造方法において、結合剤として軟化点≧30℃を有するシリコーン樹脂を使用することを特徴とする方法。
【請求項2】
軟化点≧45℃を有するシリコーン樹脂を使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
成形体中の使用されるシリコーン樹脂の質量割合が2〜50質量%の範囲であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
結合剤としてフェニルシリコーン樹脂を使用することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
フェニルシリコーン樹脂がPhSiO−単位及びPhMeSiO−単位から構成されていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
(I)によるミクロ孔性材料が結晶性珪酸塩、結晶性アルミノ珪酸塩(=ゼオライト材料)、結晶性シリコアルモホスフェート及び/又は結晶性アルモホスフェートであることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
結晶性アルミノ珪酸塩がゼオライトであり、構造型MOR、CHA、ERI、KFI、RHO、BEA、FAU、OFF、NES、HEU、FER、MFI又はMELを有することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ゼオライトがsmall−port特性を有するモルデナイトであることを特徴とする、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
結晶性アルミノ珪酸塩中のSi対Alのモル比が5より大きいことを特徴とする、請求項6から8までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
ゼオライト材料が少なくとも200m/gの比表面積(DIN66131(BET)による)を有し、少なくとも0.5ml/gの細孔容量(DIN66134(Langmuir)による)を有する細孔を含有することを特徴とする、請求項6から9までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
ミクロ孔性材料が少なくとも部分的にH−及び/又はNH−型で存在することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
潤滑剤がポリビニルアルコール、ステアリン酸及び/又はポリエチレンであることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
工程Iによる混合物中の使用される潤滑剤の質量割合が0.2〜5質量%の範囲であることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
触媒成形体の製法で工程(I)による混合物が練和剤を含有しないことを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
触媒成形体の製法で工程(I)による混合物が溶剤を含有しないことを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
工程IIIによる成形をタブレット成形又はペレット成形により行うことを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
得られたタブレットの直径が1〜10mmの範囲であり、厚さが0.5〜20mmの範囲であることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
工程IVによるか焼を350〜750℃の範囲の温度で行うことを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
請求項1から18までのいずれか1項に記載の方法により製造可能な成形体。
【請求項20】
切断硬度≧10Nを有することを特徴とする、請求項19に記載の成形体。
【請求項21】
請求項19又は20に記載の成形体の触媒としての使用。
【請求項22】
触媒をメチルアミンの合成用に使用することを特徴とする、請求項21に記載の使用。
【請求項23】
メタノール及び/又はジメチルエーテルをアンモニアと不均一系触媒の存在で反応させることによるメチルアミンの連続的合成法において、該反応を触媒としての請求項19から20までのいずれか1項に記載の成形体上で行うことを特徴とする、メチルアミンの連続的合成法。
【請求項24】
供給流がメタノール及び/又はジメチルエーテル及びアンモニアの他にモノメチルアミン、ジメチルアミン及び/又はトリメチルアミンを含有することを特徴とする、請求項23に記載のメチルアミンの連続的合成法。
【請求項25】
供給混合物中のN/C−モル比が0.6〜4.0の範囲であることを特徴とする、請求項23又は24に記載の方法。
【請求項26】
反応温度が250〜450℃の範囲であることを特徴とする、請求項23から25までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
絶対圧力が5〜50バールの範囲であることを特徴とする、請求項23から26までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
1時間当たりの触媒キログラム当たりのメタノールのキログラム数で表される、触媒負荷が0.1〜2.0h−1の範囲にあることを特徴とする、請求項23から27までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
メチルアミンの合計に対する生成物混合物中のトリメチルアミン(TMA)の割合が5質量%より少ないことを特徴とする、請求項23から28までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
使用された触媒の再生を不活性化の原因である付着物の目標を定めた燃焼により行うことを特徴とする、請求項23から28までのいずれか1項に記載の方法。

【公表番号】特表2009−518184(P2009−518184A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−544961(P2008−544961)
【出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【国際出願番号】PCT/EP2006/069331
【国際公開番号】WO2007/068629
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】