説明

メタン化による処理段階および高温好気性の処理段階を組み合わせて廃棄物を処理するプロセス

本発明は、廃棄物の液体含有分に対するメタン化による第1処理過程と、高温性もしくは中温性の好気性段階における上記廃棄物の半固体含有分の第2処理過程と、中温性もしくは高温性の好気性段階処理により更に処理されてコンポストに帰着するという基材を形成するために上記処理済みの液体および固体の含有部分が混合されるという第3過程とを備えて成る、有機的な液体状および固体状の廃棄物の処理法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物の液体含有分に対するメタン化による第1処理過程と、高温性もしくは中温性の好気性段階における上記廃棄物の半固体含有分の第2処理過程と、中温性もしくは高温性の好気性段階処理により更に処理されてコンポストに帰着するという基材を形成するために上記処理済みの液体および固体の含有部分が混合されるという第3過程とを備えて成る、有機的な液体状および固体状の廃棄物の処理法に関する。
【背景技術】
【0002】
人口の増加に伴い、有機廃棄物の廃棄は公共企業体の懸念の主たる原因となってきた。実際、有機廃棄物が適切に廃棄されなければ、それらを単に埋立地に送ると地表水および地下水の深刻な汚染に繋がり得ると共に、感染物質のリスクが増大し得ることは公知である。
【0003】
廃棄物の発生量は、生活の基準の発達と並行して増加する。この発達の結果は:
−環境を保護するための廃棄物の処理および廃棄のコストの増大、
−上記処理を実施するために利用できる原料およびエネルギ資源に対する制限の認識、である。
【0004】
問題のある埋立地への投棄量もしくは不都合な焼却量を少なくするために廃棄物から最大量の使用可能成分を取出す目的で、廃棄物を根源で分類する方針が推奨されてきた。
【0005】
しかし、有機廃棄物の処理に関し、廃水、家庭廃棄物、農業食品産業廃棄物、空き地の維持管理に由来する植物性廃棄物、流出水などの様に、廃棄物の発生源および種類はいずれも多様であることから、分類は困難である。
【0006】
概略的に有機廃棄物は、最も頻繁には下水施設を介して別体的に収集されると共、問題は主として、処理を要する基材の体積および異質性に関して生ずる。
【0007】
有機廃棄物を“価格安定化”し、すなわち、それらから経済的価値を取出す公知方法は、バイオガス、すなわちメタンと二酸化炭素とから構成される燃焼可能な混合気を獲得するための嫌気性発酵により廃棄物を処理する段階を伴うメタン化による、有機廃棄物の処理である。
【0008】
嫌気性発酵は、死滅有機物を単純な気体および無機元素へと分解することを助長する自然プロセスのひとつである。それは本質的に、
−巨大分子が更に単純な生成物へと分解されるという加水分解であって、分子を脂肪酸、塩または気体へと変換する液化もしくは気化であるという加水分解;
−その酸、塩または気体の、メタンおよび他の気体への変換;
という2つの過程において行われる複雑な微生物作用の結果である。
【0009】
メタノバクテリウム族、メタノバシラス族、メタノコッカス族およびメタノサルチナ族に分類されるメタン生成バクテリアは、この種の発酵に関与する微生物の主要部分を構成する。
【0010】
それらは、低速の成長により特徴付けられると共に、厳しい嫌気生活下で生存する。故に、蒸解釜と称される適切な発酵器におけるメタン合成に対して不可欠な条件は、以下の如くである:
−空気の不在下における分解のみがメタンの形成に繋がることから、嫌気性媒体;
−微生物作用を許容する10〜65℃の温度、と言うのも、メタン生成バクテリアの酵素はこの温度を超えると破壊されるからである。最も頻繁には、メタン化は20〜40℃の間に在る温度で行われる。
【0011】
これらの条件は処理され得る体積を制限する、と言うのも、収容に加え、基材の体積および品質に従い、廃棄物の分解のためには略々数日ないし数週間に亙るという時間が必要とされるからである。
【0012】
現在は、メタン化による廃棄物の連続処理に対して2種類の設備が区別され得る。第1の種類の設備は、固体状廃棄物に対して更に特に適しており、工業埋立地現場(TLS)に見られる。
【0013】
工業埋立地現場は、廃棄物が適切に蓄積される数ヘクタールの現場である。それらは、有機廃棄物が廃棄されて土で覆われたときに10,000〜1,000,000m3の穴を掘り抜くという好適な水理地質学的体系で配置される。バイオガスの回収を意図した排出デバイスが設置されると共に、複数層の廃棄物中で20〜30メートルの深さまで下降する井戸により埋立地発生ガスが抜き出される。
【0014】
この種の設備は、埋立地現場からの地下ガスであって爆発または土壌汚染の虞れを呈するという温室効果ガスであるという地下ガスを抽出する必要性により正当化される相当な設計処理投資額を要する。この投資額は、業界に対する、または、まさに消費者に対するバイオガスの販売の収益を大きく上回る。
【0015】
更に普及している第2の種類の設備は概略的に、数億人の住民により引き起こされる廃水を処理する大規模な習用の水処理ユニット(CWT)の一体的部分を形成する。此処では、処理は連続的に実施される。先ず、廃水の前処理が実施されて懸濁液中の物質の脱脂および除去が許容されてから、獲得されたスラッジが、その中に含まれた微生物を活性化するために好気生活により処理される。スラッジの形態の廃棄物は次に、有機物がメタン生成微生物により分解される間に圧力下でバイオガスの捕捉を可能とする鐘状形式のガスホルダを備えた密閉蒸解釜内へと導入される。
【0016】
このシステムの生産性の理由により、上記蒸解釜において有機物の分解は完了され得ない。故に上記蒸解釜から出力される残留物は、川への放出、野原への散布、または、投棄のためには有機物の担持量が多すぎるままである、という劣化したスラッジの形態である。
【0017】
故に、メタン化処理の完了時には、これらの残留物は特別に処理されまたは排除されねばならない。
【0018】
上述の有機廃棄物のメタン化による連続処理に対する両方の種類の設備は大規模な設備で存在し、当面は自律的な処理ユニットを構成しないことが示される。たとえば、養豚屎尿からバイオガスを生成する小規模なメタン化ユニットは存在しているが、これらは連続的には動作しない。
【0019】
設備の種類に関わらず、メタン化により生成されるバイオガスは水蒸気で飽和されること、および、それはメタンとは別のガスであって可能的に危険であるというガスを含むことが強調されねばならない。故に上記バイオガスは、販売され得るために処理段階もしくは濃縮段階を受けねばならず、これは現在においてはその生成を不経済としている。
【0020】
更に、特許文献1に記述された、中温性もしくは高温性の微生物を用いた有機廃棄物の好気性発酵プロセスが公知である。この発酵プロセスは、能動的酸素供給処理の存在により、50〜80℃の間に在る高温で作用する。この温度で増殖する微生物は、有機物の急速な分解を許容することから、24〜48時間程度の短時間内に有機廃棄物の有効な無機質化を許容する。
【0021】
上記中温性および高温性の微生物はまた、有機物の分解の間に生じ得るpH変動であって、特に廃棄物が異なる起源を有するときに生ずるというpH変動に対して感度が低いという利点も有している。
【0022】
これらの微生物は概略的に、処理されるべき種々の基材中に先在している。それらの成長は、発酵タンクは外部熱源を用いて高温に維持されるという事実により促進される。
【0023】
これらの微生物が廃棄物により形成された基材内で成長せしめられるとき、上記タンクの内側の温度は部分的に微生物自体により維持される、と言うのも、それらの殆どは発熱代謝を行うからである。
【0024】
これらの高温条件下で、抗体を含めての医薬、合成ホルモン、殺虫剤、界面活性剤、および、毒素の如き有機廃棄物のリサイクルにおいて安全性の不都合さを引き起こし得る作用物質の大部分は、殆ど蒸解もしくは破壊される。上記温度が更に高められることが許容されるなら、無機質化の間においては廃棄物の殺菌も行われ得る。次に、毒物学的および微生物学的に安全なコンポストの形態で、最終生成物が得られる。コンポストという語句によれば、概略的に50重量%より多い、好適には70%より多い乾燥物含有量を有する固体生成物であって、その組成が1週間以上に亙り安定化されているという固体生成物が意味される。
【0025】
上記最終生成物は農業において、たとえば作物栽培における肥料コンポストとして使用され得る。
【0026】
この高温性発酵プロセスは、大容量の有機廃棄物が有用な有機的かつ非汚染的な生成物へと変換され得る様に迅速に変換されることを許容する点で特に好適である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0027】
【特許文献1】米国特許第5,810,903号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
しかし、その実施方式には幾つかの欠点が在る。
【0029】
第1に、それは、大容量の廃棄物を約50℃の温度までもたらす必要性の故に相当の入力量の外部エネルギを要する。この制約条件の故に、周囲温度で動作する習用の好気性処理システムにおいては存在しない加熱設備が必要とされる。これらの設備の動作のために必要とされるエネルギに加え、該設備は、生産性上昇に関しては過剰的と思われる余分なコストを強いる。
【0030】
第2に、発酵の活性化のためには、十分な酸素を有する空気の能動的な供給が必要であり、これは概略的に発酵タンクの基部においてポンプ供給される。最終的に、これらは、微生物と接触すべき相当の体積の空気であって、その後に大気中へと放出されるという空気である。汚染されたものと分類され得るこの空気は、この種の設備の近くで生活する居住者に対してまさに不快さを示す悪臭放出物を含んでいる。
【0031】
第3に、タンクの吐出口にて処理された廃棄物は、正しい条件下で搬送され得るべく好適に脱水されねばならないが、このこともまた、該システムのエネルギ消費量を増大する。
【0032】
故に、高温性微生物を使用する既存の処理デバイスを、特にコストおよび位置選定に関して更に魅力的とするために、該デバイスを改良することが必要であろう。
【0033】
理想的には公共企業体は、地下、あるいは建築物の基底部にさえも配置され得る更にコンパクトな廃棄物処理ユニットであって、更に多数とされて、我々が今日知り得る大規模のユニットよりも良好に国中に分布され得るという処理ユニットの利用を望んでいる。
【0034】
本発明に係るデバイスの目的は、上述の各欠点を緩和もしくは排除する一方で、これらの要件の幾つかを満足するに在る。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本発明に依れば、嫌気生活によるメタン化を用いる廃棄物処理ユニットは、高温性もしくは中温性の処理ユニットと連結され得る。
【0036】
この連結によれば、上記メタン化処理ユニットの体積寸法は、上記中温性もしくは高温性の好気生活段階において処理タンクの壁部を加熱する要件に対して十分な量のエネルギがバイオガスの形態で供給される様に設計される。
【発明の効果】
【0037】
特定実施例に依れば、上記嫌気生活処理段階の酸素供給処理を提供して汚染された空気は、上記バイオガス燃焼デバイスに対して酸素を供給すべく使用される。この様にして、本発明に係る上記プロセスによれば、不経済な再処理を必要とすると共に外部処理ユニットまでの搬送を要するという残留物および臭気の発生を回避することが可能とされる。
【0038】
故に、本発明に係る上記プロセスを実施する処理ユニットは、エネルギに関して自給自足式であり、処理されるべき廃棄物の体積に関して効率的であり、且つ、同一デバイス内で使用される異なる複数の資源の接近性の故にコンパクトであり得る。
【0039】
本発明のこれらのおよび他の目的および利点は、添付図面と併せて以下に例示的に与えられる本発明の実施例の説明から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】実施例において操作法が記述される自給自足式のモジュール式処理ユニットの概略図を与えている。
【発明を実施するための形態】
【0041】
各矢印は、廃棄物を処理するために使用される種々の資源間で生じ得る種々の材料の流れを示している。これらの流れは、上記デバイスの外部で処理されるべき残留物を可及的に減少すべく設計される。このユニットは、エネルギと、コンポストの形態の最終生成物の生成とに関してシステムの自給自足性が意図された本発明に係るデバイスの発展形態に対応する。
【0042】
故に、本発明の見地に依れば、メタン化により廃棄物を処理する第1過程と、中温性もしくは高温性の好気性段階において廃棄物を処理する第2過程とを備えることを特徴とする、有機廃棄物を処理するプロセスが提供される。
【0043】
このプロセスにおいて、上記メタン化処理過程によればバイオガスを生成することが可能とされ、其処からのエネルギは、中温性もしくは高温性の好気性段階における廃棄物の処理に必要な加熱を行うために使用される。
【0044】
“中温性もしくは高温性の好気性段階処理”という語句によれば、酸素レベルが大気中に見られるレベルと近く、すなわち約15%〜約25%であるという囲繞体内で中温性もしくは高温性の微生物により操作される有機廃棄物の生物学的処理のプロセスが意味される。中温性微生物は約20℃〜約50℃の間に在る温度にて成長し、且つ、高温性微生物は約50℃〜約80℃で成長する。好適には、これらの微生物は、処理される前に有機廃棄物中に存在すると共に、処理される種々の基材中の温度上昇により成長促進されるが、それらはまた処理の間において、濃縮された胞子または培養株の形態でも加えられてプロセスを活性化し得る。
【0045】
“基材(substrate)”によれば、微生物による有機廃棄物の部分的もしくは全体的な分解から帰着する生物的および非生物的な物質の混合物が意味される。
【0046】
メタン化による上記処理は、メタン生成バクテリアを用いた有機廃棄物の嫌気生活による発酵に関して通常的な手法に従い実施される。使用される廃棄物は、更に効果的なメタン化を実現するために当業者に知られた判断基準に従い、処理されるべき廃棄物の混合物の厳密な主題とされ得る。この点に関し、このメタン化過程の実施方式に対しては、高い炭素含有量を有する乳清、醸造カビ、食肉処理流出物の如き農業食品分野において発生する有機廃棄物が好適である。本発明に係る上記プロセスは可及的に、上記中温性もしくは高温性の好気性段階処理を受ける廃棄物の全体の一部のみのメタン化による処理までも包含する。
【0047】
概略的に、上記高温性の好気性段階における処理は第1過程を備え、該過程の間においては、乾燥物含有量が約20〜約50%、好適には約35〜約45%の間に在るという基材を獲得するために様々な種類の廃棄物(複数種の液体および複数種の固体)が均質化される。機械的な操作機器により支援される選択的な分類過程の後、固体状廃棄物は破砕されると共に、必要な量の水と混合される。加えられる水は、好適には廃水であり、且つ、更に好適には上記メタン化処理過程から帰着する残留水であり得る。
【0048】
第2過程において上記基材は、中温性もしくは高温性の微生物の成長を許容する温度へともたらされる。概略的に、上記基材を加熱する段階は、第1タンクの壁部を加熱することにより、対流により該タンク内で実施される。この点に関し、この第1タンクは好適には、中空の壁部、または、蒸気もしくは温水が内側で循環する二重壁部を有する。好適には上記蒸気は、上記メタン化処理から得られたバイオガスにより燃料供給されるボイラにより加熱される。
【0049】
第3過程の間において上記基材は、持続的な酸素供給により微生物の活性が維持されるという第2タンクへと送られる。この酸素はたとえば、上記タンクの基部から表面へとポンプ供給され得る。
【0050】
微生物の代謝は概略的に、上記タンクの温度が約20℃〜約100℃、好適には約40℃〜約80℃、更に好適には約50℃〜約70℃に維持されることを許容する。この温度においては、化学的な化合物、毒素、医薬または他の作用物質の大部分が破壊される。
【0051】
第4過程によれば上記基材はひとつ以上のタンクへと搬送されることが可能とされ、其処で該基材は冷却されると共に、該基材からは、半固体形態の最終的基材を得るために水分が蒸発される。
【0052】
本発明の見地に依れば、同一のデバイス内で固体状および液体状の有機廃棄物が一緒に処理され得ると共に、以下の各過程が実施される:
固体状および液体状の廃棄物を粉砕する過程、
上記廃棄物の高液体量含有分を回収する過程であって、該高液体量含有分の乾燥物含有量は約5〜約20%、好適には約5〜約10%であるという過程、
10%より多い、好適には20%より多い乾燥物含有量を有する低液体量含有分である上記廃棄物の別の含有分は高温性または中温性の好気生活処理ユニットへと移送される過程、
上記高液体量含有分をメタン化により処理してガスを生成すると共に、該ガスを用いて、上記好気性段階の中温性もしくは高温性の処理ユニットにおける上記廃棄物の処理のために必要とされる熱を生成する過程、
次に、約10〜約50%、好適には約20〜約40%の間に在る乾燥物含有量を有する基材を獲得するために、高温性もしくは中温性の好気生活により処理された上記低液体量含有分に対し、メタン化処理された上記高液体量含有分を取入れる過程、
結果的な基材を中温性もしくは高温性の嫌気生活により処理する過程、および、
コンポストの形態で上記処理済み基材を回収する過程。
【0053】
上記中温性もしくは高温性の好気生活処理段階の終了時に、上記プロセスは結果的な処理済み基材を乾燥もしくは殺菌する最終過程を備え得る。
【0054】
上記基材はたとえば、これもまたメタン化により生成されたバイオガスによりエネルギが供給され得る加熱炉を通して迅速に通過され得る。上記基材は次に非活性化されると共に、有機肥料として販売され得るコンポストが得られる。
【0055】
本発明に依れば、上記メタン化に由来する残留水は、中温性もしくは高温性の処理段階の間に処理される有機廃棄物を希釈するために使用される。
【0056】
同様に、メタン化による第1処理過程に由来する残留物は、上記高温好気性処理段階において存在する廃棄物中へと一体的に取入れられ得る。
【0057】
メタン化により、次に高温性好気生活により処理された上記廃棄物は好適に、5〜20%、好適には10〜15%の間に在る乾燥物含有量を含む。それらの性質が非常に液状であるという事実の故に、メタン化による処理の終了時におけるこれらの廃棄物の残留物は、高温性好気生活段階において処理された基材中へと容易に取入れられ得る。
【0058】
メタン化による処理過程の間に生成された上記バイオガスは、少なくとも50%のメタンにより構成され、残りが本質的にCO2および水蒸気であるというガスの混合物である。大量にメタンを生成することが意図された先行技術の設備において、バイオガスは純粋なメタンにより構成されてはおらず、且つ、それは水蒸気により飽和されるという事実は、その価格安定化に対する障害を呈する。本発明の体系内において、上記バイオガスは現場で燃焼されて特に蒸気を生成することが意図されることから、該バイオガスが水蒸気により飽和されるとしても、且つ、それが不純であるとしても、問題ではない。この蒸気は、中温性もしくは高温性好気生活による処理段階の間に各タンクを加熱すべく、または、電気を生成すべく使用される。生成された電気もまた、必要であれば、熱交換器を介して上記各タンクを加熱すべく使用され得る。
【0059】
本発明の好適な見地に依れば、上記電気の生成により、本発明に係る上記プロセスを実施する本発明に係る上記デバイスのエネルギ需要に対処することが可能とされる。
【0060】
故に、本発明に依れば、バイオガス・エネルギは上記ガスの燃焼により回収される。この燃焼によれば、廃棄物中における高温性もしくは中温性の微生物の叢の成長を促進するために、中温性もしくは高温性の好気性処理の段階の間において廃棄物を収容する各タンクの壁部を温水もしくは蒸気と接触させて載置することにより、これらの壁部を加熱することが可能とされる。
【0061】
本発明の特定の見地に依れば、中温性もしくは高温性の処理段階に由来する空気であって、処理済み基材を通しての拡散による放出物が担持されたという空気は、第1のメタン化処理過程に由来するバイオガスの燃焼の間に加熱処理される。換言すると、中温性もしくは高温性の微生物の増加を活性化するために好気生活処理タンク内へとポンプ供給される酸素担持空気は、本発明に依れば、バイオガス燃焼のための燃焼補助剤として使用され得る。燃焼反応に依れば、空気中に含まれる汚れ臭の放出物を形成する化合物を破壊することが可能とされる。故に、上記デバイスからの出射時に空気を清浄化することが可能である。この選択的なプロセスの措置によれば、中温性もしくは高温性の好気性段階における処理に伴う嗅覚的汚染を低減することが可能とされる。
【0062】
本発明に依れば、メタン化による処理の過程、および、高温性もしくは中温性の好気性段階における処理の過程は好適には、連続的および/または同時的な様式で行われる。上記処理は、処理されるべき新たな廃棄物の規則的な供給を許容するときに、連続的と称される。このことは必ずしも、上記デバイスを備える処理手段中への廃棄物の連続的入力は意味しない。メタン化および好気生活による各処理段階は、相互に独立して、同一デバイスにおいて同時に操作され得るならば、同時的と称され得る。
【0063】
本発明の主題はまた、前述のプロセスが実施されることを許容するデバイスである。
【0064】
本発明は特に、有機廃棄物を処理するデバイスにおいて、該デバイスは、廃棄物のメタン化による少なくともひとつの第1処理手段と、中温性もしくは高温性の好気性段階によるこれらの同一の廃棄物に対する少なくともひとつの第2処理手段とを備えて成ることを特徴とするデバイスに関する。
【0065】
本発明の別の見地に依れば、
固体および液体の形態の廃棄物に対する取入口と、
上記廃棄物を粉砕する粉砕装置と、
上記廃棄物の液相および固相を分離する分離器と、
上記廃棄物の高液体量含有相を処理するメタン化ユニットと、
半固体状態下における上記廃棄物の低液体量含有相を処理する中温性もしくは高温性の好気性段階処理ユニットと、
上記廃棄物のメタン化処理済み高液体量含有相を、上記中温性もしくは高温性の好気性段階ユニットへと移送する管路もしくはコンベアと、
上記高液体相および半固体の低液体相を均質化し、中温性もしくは高温性の好気性段階処理に委ねられた半固体基材を形成する均質化装置と、
が配備され得る、固体状および液体状の有機廃棄物を一緒に処理する設備が提供される。
【0066】
前述の如く、本発明の目的は、液体および固体の形態の種々の有機廃棄物を好適には同時的に処理し得るコンパクトな処理設備である。実施例に依れば、液体状および固体状の有機廃棄物の混合は、好適には粉砕および/または均質化の後で、それらの乾燥物含有量に依存して2つの相に分離される。上記高液体量含有相はメタン化により処理され、且つ、概略的には半固体形態下の低液体量含有相は中温性もしくは高温性の好気性段階において処理される。上記高液体量含有相の処理の後、該相は、基材を形成するなどのために、中温的もしくは高温的に好気的に処理された低液体量含有相と混合され、結果的な基材は中温性もしくは高温性の好気性段階処理において更に処理される。実施例において上記高液体量含有相は、上記基材を形成するに先立ち、メタン化により生成されたバイオガスを燃焼することにより加熱される。上記で示された如く、メタン化による処理の手段は概略的に、先行技術に記述された如く、平均的な寸法を有する蒸解釜である。該蒸解釜は、嫌気生活条件下で生成されたガスを収集すべく設計されねばならない。
【0067】
本発明の好適な見地に依れば、メタン化による上記処理過程および関連手段は、中温性もしくは高温性の処理過程のエネルギ要件に対して設計される。故に上記蒸解釜の体積は好適には、本発明に係る上記プロセスを実施するために必要とされるエネルギと調和を保つ量のバイオガスを生成すべく調節される。
【0068】
本発明に係る中温性もしくは高温性の好気生活段階における処理手段は、有機廃棄物により構成された基材中での好気生活条件下で微生物が培養されることを許容する少なくともひとつのタンクを備えて成る。好適には、上記中温性もしくは高温性の好気生活処理手段は、相互に直列に連結された数台の発酵器により構成される。
【0069】
各タンクの内の少なくともひとつのタンクは、上記有機廃棄物が上述の温度まで加熱されることを許容する熱交換手段を備えて成る。この熱交換手段は、たとえば、電気抵抗を用いて、または、蒸気もしくは温水の循環により動作し得る。好適には上記基材は、上記熱交換手段に対して自身が接触する上記タンクの壁部との接触により加熱される。上記中温性もしくは高温性の好気生活処理手段は好適には上記基材の空気混入手段を備え、該空気混入手段は、スクリュの如き攪拌器の形態とされ得るか、タンクの底部においてポンプ供給される空気とされ得る。この手段はまた、上記好気生活処理タンクの機械的動作の最適化を可能とする他の要素であって当業者に公知であるという他の要素も備え得る。本発明に係る好気生活処理手段の例は、特許文献1において更に詳細に記述されている。
【0070】
本発明に係る上記デバイスは概略的に、メタン化処理から帰着する廃棄物を、中温性もしくは高温性の好気生活により該廃棄物を処理する手段へと移送することを可能とする手段を備えて成る。この手段はたとえば、上記蒸解釜を各好気生活処理タンクの内のひとつへと直接的に接続する導管であって、上記蒸解釜からの排出を可能とすると共に、メタン化処理の残留物を、中温性もしくは高温性の好気生活により処理された基材と混合することを可能にするという導管の形態を取り得る。
【0071】
上記デバイスの好適な見地に依れば、メタン化による上記処理手段は、メタン化により生成されたバイオガスの燃焼を許容するボイラと組み合わされ、該ボイラは好適には、蒸気および/または電気の形態でエネルギを生成し得る熱併給発電機である。このエネルギは次に、上記ボイラから、エネルギ伝達により上記廃棄物を加熱もしくは事前加熱する上記手段へと伝達される。電気生成の場合、この伝達手段は、電気を生成する発電器を、好気生活処理タンクに備えられた熱交換器へと接続する電気ケーブルの形態を取ることができ、且つ、蒸気生成の場合にそれは、蒸気動力設備を、廃棄物を加熱もしくは事前加熱する上記手段に対して接続する加圧蒸気ネットワークから成り得る。
【0072】
処理される廃棄物の種類に依存して、上記デバイスは、廃棄物の性質に従い該廃棄物を分類する上流区別手段、特に、該区別処理手段に進入する廃棄物の水分の調節を可能とする液相/固相分離器を備えることが有用であり得る。
【0073】
以下の実施例は、上記記述に対する何らの限定を意味することなく、該記述を補足することが意図される。
【実施例】
【0074】
自給自足式でモジュール式の処理ユニットの形態である本発明に係るデバイス。
【0075】
上記処理ユニットは取入口を備え、該取入口を通し、固体および液体の形態である未処理の有機廃棄物は上記自給自足式処理ユニットの囲繞体内へと導入される。相分離器を用いて、液体状廃棄物は更に固体状の廃棄物から分離される。上記固体状廃棄物は、破砕され得ない廃棄物を除去するために、コンベア・ベルト上での手動的な分類を受ける。木材の断片の如きこの種の廃棄物は、バイオガスが燃焼される上記ボイラ内で焼却される。他の廃棄物は破砕されてからコンベア・ベルト上で上記高温性もしくは中温性の好気性段階処理ユニットの第1タンクへと移送され、其処に蓄積される。この第1タンクは、約110m3の容量を有する。液体状廃棄物は、蒸解釜内へと開口する収集器のレベルにおいて重力により回収される。上記蒸解釜は、約3,000m3の容量を有する円筒状タンクの形態である。この円筒状タンク内で上記液体状廃棄物は、蒸発により約10%へと調節された固形物含有量を有する混合物が得られるまで混合される。上記デバイスは、バイオガスの殆ど連続的な生成を行うために交互的に動作する2台の蒸解釜を備えて成る。第1の蒸解釜は、圧力下のバイオガスの回収が意図された鐘状形式のガスホルダが密閉様式でメタン化タンク上に載置されたときに始動される。発酵の間、その蒸解サイクルを終了した第2の蒸解釜であって、鐘状形式のガスホルダが取り外されたという第2蒸解釜は、その内容物が完全排出される。メタン化処理の残留物は、約10%程度の固形物含有量を有する。上記蒸解釜からのそれらの排出は、該蒸解釜の下位箇所に配置された排出管により流体様式で実施される。流体残留物は、上記排出管を上記高温性の好気生活処理ユニットの第1タンク内へと延長する導管を使用して重力により搬送され、該タンクにおいて固体状もしくは半固体状の廃棄物は蓄積される。この第1タンクは、旋回により上記基材が均質化されることを可能とするスクリュを備えている。必要であれば、加圧温水が注入され、均質化が向上される。この温水によれば、周囲温度よりも高い温度へと基材をもたらすこと、および、40%程度の固形物含有量に到達するまで該基材を希釈することが可能とされる。
【0076】
上記蒸解釜における液体状廃棄物の発酵の間において微生物により生成されたバイオガスであって、バルブを備えた鐘状形式のガス計量器の元で蓄積されるというバイオガスは、管材を通し、温水および加圧蒸気が生成されるボイラ内に配置されたバーナまで搬送される。
【0077】
上記バーナは、バイオガスが上記ボイラに到達すると該ガスが直ちに燃焼される如き持続的な点火源を備える。圧力下の水蒸気によれば、タービンにより電気を生成することが可能とされる。電気変圧器に結合されたこのタービンによれば、12,500Kw/時/日の程度である上記ユニットのエネルギ要件に対処することが可能とされる。上記温水は、上記好気生活処理ユニットの上記第2タンク内に収容された基材が60℃程度の温度に到達するまで該基材を加熱するために、該タンクのinox(登録商標)で作成された二重壁の内側へと圧力下で数時間に亙り送られる。上記基材は次に、壁部がポリウレタン発泡体ライニングにより遮断されて覆われたタンクへと移送される。上記好気生活処理はこのタンクにおいて、50℃より高い温度にて約48時間に亙り継続する。この過程において温度は主として、上記基材中で且つ能動的酸素供給処理により成長する中温性もしくは高温性の微生物により維持される。
【0078】
上記基材は、上記タンクの基部において空気をポンプ供給することにより連続的に酸素供給される。上記タンクは覆われていることから、上記基材の表面に存在する空気はinox(登録商標)導管中へと吸引される。この導管は、上記ボイラの燃焼チャンバ内へと開口する。故に、上記タンク内の上記基材の表面において回収された放出物が担持された空気はバイオガス燃焼のための燃焼補助剤の役割を果たし、且つ、上記放出物中に含まれた臭いは熱衝撃により破壊される。上記ボイラは煙突を備え、これを通して燃焼煙が排出される。この煙突は、大気中への塵埃の放出を回避するフィルタを備える。
【0079】
上記処理の間において上記基材は、蒸発によりその水分の大部分を喪失する。この水分の喪失は、必要に応じ、圧力下で上記タンク内へと注入される温水により補充され得る。
【0080】
上記基材は次に、開放空気中のタンクであって、先のタンクよりも大寸であり且つ約70cmの深度を有して更に浅底であるというタンク中へと導管により移送される。上記基材は拡開されて大気と接触する。それは、水分が30〜50%で変化するという半固体状態に到達するまで、蒸発により水分を失い且つ安定し乍ら、冷まされる。2時間後に上記基材は、取り込まれ、且つ、上記ボイラ内のバイオガス燃焼チャンバを低速で通過するコンベア・ベルト上で移送される。上記燃焼チャンバ内の上記コンベア・ベルトの進行の速度は、該チャンバの温度と、入力時における上記基材の水分とに関連する。この様にして、上記基材は比較的に均一な様式で乾燥かつ殺菌される。そのときに上記基材は、園芸肥料として使用されるために、上記コンベア・ベルトの終端に配置されたダンプカーの荷台本体へと積載されるコンポストの形態を取る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体状および液体状の有機廃棄物の混合物を処理するプロセスにおいて、該プロセスが、
前記固体状および前記液体状の廃棄物を粉砕する過程と、
前記廃棄物の高液体量含有分を回収する過程であって、前記廃棄物の前記高液体量含有分の乾燥物含有量が約5〜約20%である過程と、
20%より多い乾燥物含有量を有する低液体量含有分である前記廃棄物の別の含有分が高温性または中温性の好気生活処理ユニットへと移送される過程と、
前記高液体量含有分をメタン化により処理してガスを生成すると共に、該ガスを用いて、前記好気性段階の中温性もしくは高温性の処理ユニットにおける前記廃棄物の処理のために必要とされる熱を生成する過程と、
次いで、約20〜約50%の間に在る乾燥物含有量を有する基材を獲得するために、高温性もしくは中温性の好気生活により処理された前記低液体量含有分に対し、メタン化処理された前記高液体量含有分を取入れる過程と、
獲得した前記基材を中温性もしくは高温性の嫌気生活により処理する過程と、
コンポストの形態で処理済みの前記基材を回収する過程と、
を含むことを特徴とする、プロセス。
【請求項2】
前記メタン化に由来する残留水が、前記中温性もしくは高温性の好気生活処理段階の間に処理された有機廃棄物を希釈すべく使用されることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
メタン化による前記第1処理過程に由来する残留物が、前記中温性もしくは高温性の処理段階において存在する前記廃棄物に対して一体的に取入れられることを特徴とする、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項4】
メタン化による前記処理過程が、前記中温性もしくは高温性の好気生活処理過程のエネルギ要件に適応すべく設計されることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項5】
前記ガスのエネルギが前記ガスの燃焼により回収されることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
前記第2の中温性もしくは高温性の好気生活処理段階に由来する汚染空気が、メタン化による前記第1処理過程に由来する前記ガスの燃焼の間に加熱処理されることを特徴とする、請求項5に記載のプロセス。
【請求項7】
前記廃棄物における高温性もしくは中温性の微生物の叢の成長を促進するために、前記廃棄物を収容するタンクの壁部が、前記中温性もしくは高温性の好気生活処理段階の間に加熱されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記タンクの壁部が、メタン化により生成された前記ガスの燃焼により加熱された温水もしくは蒸気に対して該壁部を接触させて載置することにより所定温度に維持されることを特徴とする、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
前記好気生活処理の間における前記廃棄物の温度が50〜80℃の間に在ることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
当該プロセスが、前記中温性もしくは高温性の好気生活処理段階の終了時に得られた最終生成物を乾燥または殺菌する最終過程を更に備えることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項11】
スラッジを乾燥または殺菌する前記過程が、メタン化による前記処理過程の間に生成されたエネルギの一部を使用することを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項12】
メタン化による前記過程および高温性もしくは中温性の好気性段階における前記処理過程が、連続的且つ/又は同時的に行われることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項13】
有機廃棄物を処理するデバイスにおいて、
該デバイスが、
固体および液体の形態の廃棄物に対する取入口と、
前記廃棄物を粉砕する粉砕装置と、
前記廃棄物の液相および固相を分離する分離器と、
前記廃棄物の高液体量含有相を処理するメタン化ユニットと、
半固体状態下における前記廃棄物の低液体量含有相を処理する中温性もしくは高温性の好気性段階処理ユニットと、
前記廃棄物のメタン化処理済み高液体量含有相を、前記中温性もしくは高温性の好気性段階ユニットへと移送する管路もしくはコンベアと、
前記高液体相および半固体の低液体相を均質化し、中温性もしくは高温性の好気性段階処理に委ねられた半固体基材を形成する均質化装置と、
を具備することを特徴とする、デバイス。
【請求項14】
前記メタン化処理手段が、前記メタン化により生成されたバイオガスが燃焼することを可能とするボイラと組み合わされることを特徴とする、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記ボイラが蒸気または電気の形態でエネルギを生成することを特徴とする、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
中温性もしくは高温性の好気生活により廃棄物を処理する前記手段が、前記廃棄物を加熱もしくは事前加熱する手段を有することを特徴とする、請求項13乃至15のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項17】
前記ボイラからのエネルギを、前記廃棄物を加熱もしくは事前加熱する前記手段に対して伝達する手段を更に具備することを特徴とする、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記中温性もしくは高温性の好気性処理手段が、相互に直列に連結された数台の発酵器により構成されることを特徴とする、請求項13乃至17のいずれか一項に記載のデバイス。

【図1】
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【公表番号】特表2011−505238(P2011−505238A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−535472(P2010−535472)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際出願番号】PCT/IB2008/003670
【国際公開番号】WO2009/068995
【国際公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(510148142)ソシエテ シビル デエルエムエール (1)
【Fターム(参考)】