説明

メタン発酵処理装置およびメタン発酵処理方法

【課題】メタン発酵槽内をメタン発酵に適したpHに維持しつつ、膜透過液導出配管内におけるMAPの析出を十分に抑制することが可能な低コストのメタン発酵処理装置を提供する。
【解決手段】メタン発酵槽12内の消化汚泥を固液分離して濃縮する膜分離手段13と、膜分離手段13の分離膜15を透過した膜透過液を生物処理する生物処理槽16とが備えられ、生物処理槽16は、脱窒素槽23と、曝気手段24を備えた硝化槽22とを有し、膜透過液を膜分離手段13から脱窒素槽23へ移送する膜透過液導出配管27と、硝化槽22の槽内液を膜透過液導出配管27中に注入する注入配管30とが備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸留酒やアルコール製造工程における蒸留廃液、生ごみ、食品工場廃棄物等のリン、マグネシウム、窒素分を多く含んだ有機性物質をメタン発酵処理するメタン発酵処理装置およびメタン発酵処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のメタン発酵処理装置としては、図2に示すように、メタン発酵槽51内の消化汚泥を膜分離槽53との間で循環しながら浸漬型の膜分離手段52で濃縮してメタン発酵処理を行なうものがある。膜分離手段52は膜分離槽53内に設置され、膜分離槽53はメタン発酵槽51に連通している。メタン発酵槽51の前段には可溶化槽54が設置されている。また、メタン発酵槽51の後段には、膜分離手段52の分離膜を透過した膜透過液を生物処理する生物処理槽55が設置されている。
【0003】
膜分離槽53と生物処理槽55との間には、膜透過液を膜分離手段52から生物処理槽55へ移送する膜透過液導出配管56が設けられている。
これによると、可溶化槽54において可溶化された有機性物質は、メタン発酵槽51に投入され、メタン発酵処理される。メタン発酵槽51内の消化汚泥は膜分離手段52で固液分離されて濃縮される。この際、膜分離手段52の分離膜を透過した膜透過液は、吸引ポンプ57によって吸引され、膜透過液導出配管56内を流れて生物処理槽55に送られ、生物処理槽55において生物処理された後、処理水として河川等に放流される。
【0004】
リン、マグネシウム等の無機分と窒素の含有率が高い有機性物質をメタン発酵槽51内でメタン発酵処理すると、SSを含む発酵液中にリン酸マグネシウムアンモニウム(以下、MAPと略記する)が析出し易くなる。特に、膜透過液は、メタン発酵槽51内では外気よりも高温であるが、膜透過液導出配管56では外気により次第に冷却されるため、膜透過液導出配管56の内周面にMAPの無機結晶が生成し易くなり、この無機結晶が次第に成長して膜透過液導出配管56が閉塞するといった問題がある。
【0005】
このような問題の対策として、MAPの無機結晶の生成を抑制するために、塩鉄等の薬剤を多量にメタン発酵槽51内に添加して、リンの除去とpH調整を行なっている。
また、下記特許文献1には、メタン発酵槽内の消化汚泥の一部を引き抜き、濃縮機で濃縮し、濃縮機の濃縮分離液を処理水として下水道等へ放流することが記載されており、さらには、濃縮分離液の移送配管中にMAPの結晶が析出する場合、濃縮分離液に水道水、工業用水、下水二次処理水等を導入して濃度を下げ、MAPの析出を抑制する点が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−199258
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら上記図2に示した従来形式では、薬剤の添加に要するコストが高いといった問題や、或いは、薬剤の添加によってメタン発酵槽51内のpHが変動し、メタン発酵槽51内をメタン発酵に最適なpHに維持することが困難になるといった問題がある。
【0008】
また、上記特許文献1に示したものでは、濃縮分離液を薄めて濃縮分離液に含まれるアンモニアやリン等の濃度を下げるだけであるため、MAPの析出を十分に抑制する効果を得ることは困難であった。
【0009】
本発明は、メタン発酵槽内をメタン発酵に適したpHに維持しつつ、膜透過液導出配管内におけるMAPの析出を十分に抑制することが可能な低コストのメタン発酵処理装置およびメタン発酵処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本第1発明は、メタン発酵槽内の消化汚泥を膜分離手段で濃縮しながらメタン発酵処理を行なうメタン発酵処理装置であって、
膜分離手段の分離膜を透過した膜透過液を好気状態で生物処理する工程を含む生物処理手段と、膜透過液を膜分離手段から生物処理手段へ移送する膜透過液導出配管と、
生物処理手段からの生物処理工程液を膜透過液導出配管中に注入する注入手段とを有するものである。
【0011】
これによると、有機性物質はメタン発酵槽内でメタン発酵処理され、メタン発酵槽内の消化汚泥は膜分離手段で固液分離されて濃縮される。この際、膜分離手段の分離膜を透過した膜透過液は、膜透過液導出配管内を流れて生物処理手段に送られ、生物処理手段において好気状態で生物処理される。このようにして生物処理された生物処理手段の生物処理工程液のpHはメタン発酵槽の槽内液のpHよりも低下しており、上記生物処理手段の生物処理工程液が注入手段によって膜透過液導出配管中に注入されることにより、膜透過液導出配管中を流れる膜透過液のpHがメタン発酵槽の槽内液のpHよりも低下する。これにより、膜透過液導出配管の内周面にMAPが析出するのを抑制することができる。
【0012】
また、生物処理手段の槽内の汚泥成分(SS)が注入手段によって膜透過液導出配管中に注入されることで、汚泥成分が膜透過液導出配管の内周面に付着し、このため、MAPが膜透過液導出配管の内周面に析出するのをさらに抑制することができる。
【0013】
これにより、塩鉄等の薬剤の添加量(使用量)を大幅に削減することができるため、コストを低減することが可能であり、さらに、容易にメタン発酵槽内をメタン発酵に最適なpHに維持することができる。
【0014】
本第2発明におけるメタン発酵処理装置は、生物処理手段は好気状態で生物処理を行なう第1の処理部を有し、
注入手段は第1の処理部の生物処理工程液を膜透過液導出配管中に注入するものである。
【0015】
これによると、第1の処理部において、汚泥中の微生物が溶解性のリン成分を取り込み、さらにその一部は沈殿するため、注入手段によって第1の処理部から膜透過液導出配管中に注入される生物処理工程液に含まれる溶解性のリン成分の濃度が低下する。これにより、膜透過液導出配管中を流れる膜透過液が上記生物処理工程液によって希釈され、膜透過液導出配管内のリン成分の濃度が下がるため、膜透過液導出配管の内周面にMAPが析出するのをさらに抑制することができる。
【0016】
本第3発明におけるメタン発酵処理装置は、生物処理手段は嫌気状態で生物処理を行なう第2の処理部を有し、
第1の処理部の生物処理工程液を第2の処理部へ移送する移送配管が備えられ、
注入手段は移送配管から分岐して生物処理工程液を膜透過液導出配管中に注入するものである。
【0017】
これによると、第2の処理部において窒素が除去されるため、注入手段によって第1の処理部から膜透過液導出配管中に注入される生物処理工程液に含まれる窒素成分の濃度が低下する。これにより、膜透過液導出配管中を流れる膜透過液が上記生物処理工程液によって希釈され、膜透過液導出配管内の窒素成分の濃度が下がるため、膜透過液導出配管の内周面にMAPが析出するのをさらに抑制することができる。
【0018】
本第4発明は、メタン発酵槽内の消化汚泥を膜分離手段で濃縮しながらメタン発酵処理を行なうメタン発酵処理方法であって、
膜分離手段の分離膜を透過した膜透過液を、膜透過液導出配管から生物処理手段に移送して、生物処理手段において好気状態で生物処理しながら、
生物処理手段の生物処理工程液を膜透過液導出配管中に注入するものである。
【0019】
本第5発明におけるメタン発酵処理方法は、生物処理手段の第1の処理部において膜透過液を好気状態で生物処理し、
第1の処理部の生物処理工程液を膜透過液導出配管中に注入するものである。
【0020】
本第6発明におけるメタン発酵処理方法は、生物処理手段の第2の処理部において膜透過液を嫌気状態で生物処理し、
第1の処理部の生物処理工程液を第2の処理部へ移送するとともに、その一部を膜透過液導出配管中に注入するものである。
【発明の効果】
【0021】
以上のように本発明によると、メタン発酵槽内をメタン発酵に適したpHに維持しつつ、低コストで、膜透過液導出配管内におけるMAPの析出を十分に抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態におけるメタン発酵処理装置の図である。
【図2】従来のメタン発酵処理装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明における実施の形態を、図1を参照しながら説明する。
11は、メタン発酵槽12内の消化汚泥を膜分離槽17との間で循環しながら浸漬型の膜分離手段13で固液分離により濃縮してメタン発酵処理を行なうメタン発酵処理装置である。メタン発酵槽12の前段には、原料である有機性物質を可溶化する可溶化槽14が設置され、メタン発酵槽12の後段には、膜分離手段13の分離膜15を透過した膜透過液を生物処理する生物処理槽16(生物処理手段の一例)が設置されている。
【0024】
膜分離手段13は、メタン発酵槽12に連通する膜分離槽17内に設けられており、所定間隔をあけて平行に配列された複数枚の平板状の膜カートリッジを鉛直方向に配置し、各膜カートリッジの相互間に流路を形成したものである。各膜カートリッジは、濾板の両面に分離膜15(濾過膜)を配置している。
【0025】
また、膜分離槽17内には、メタン発酵槽12内のバイオガスを膜分離手段13の下方から散気することにより分離膜15の表面を洗浄する散気手段18が設けられている。尚、メタン発酵槽12内のバイオガスを散気手段18へ供給するガス供給流路19には、ブロワ装置20が設けられている。また、メタン発酵槽12内の消化汚泥は、膜分離槽17内の散気手段18からの散気によるエアリフト効果により、メタン発酵槽12と膜分離槽17との間で循環され攪拌される。
【0026】
生物処理槽16は、好気状態で生物処理を行なう硝化槽22(第1の処理部の一例)と、嫌気状態で生物処理を行なう脱窒素槽23(第2の処理部の一例)とを有している。硝化槽22内の底部には、空気を吹き出す曝気手段24が設けられている。また、空気を曝気手段24へ供給する空気供給流路25には、ブロワ装置26が設けられている。
【0027】
硝化槽22は脱窒素槽23の後段に設置され、脱窒素槽23の槽内液が隣の硝化槽22へ越流するように構成されている。
膜分離手段13と生物処理槽16との間には、膜分離手段13の分離膜15を透過した膜透過液を膜分離手段13から脱窒素槽23へ移送する膜透過液導出配管27が設けられている。膜透過液導出配管27の一端は膜カートリッジの内部に形成された透過液流路に連通し、他端は脱窒素槽23に連通している。また、膜透過液導出配管27には吸引ポンプ28が介装され、膜分離手段13は、吸引ポンプ28によって、膜分離槽17内の消化汚泥を吸引濾過するものである。
【0028】
メタン発酵処理装置11には、硝化槽22の槽内液(生物処理工程液の一例であり、活性汚泥又は余剰汚泥)を脱窒素槽23へ移送する移送配管32と、硝化槽22の槽内液を膜透過液導出配管27中に注入する注入配管30(注入手段の一例)とが備えられている。
【0029】
移送配管32の一端部は硝化槽22の底部に連通し、他端部は脱窒素槽23の上部に連通している。移送配管32には循環ポンプ31が設けられている。注入配管30は、一端部が移送配管32の途中から分岐しており、他端部が吸引ポンプ28の吐出側において膜透過液導出配管27に連通している。
【0030】
尚、可溶化槽14内のpHとメタン発酵槽12内のpHと膜透過液導出配管27内のpHとはそれぞれpH計34〜36で測定される。
以下、上記構成における作用を説明する。
【0031】
可溶化槽14において可溶化された有機性物質は、メタン発酵槽12に投入され、メタン発酵処理される。この際、メタン発酵槽12内に発生したバイオガスは、脱硫塔37で脱硫された後に、ガスホルダーにて貯留され、エネルギー源として利用される。
【0032】
また、メタン発酵槽12内の消化汚泥は膜分離手段13で固液分離されて濃縮される。この際、膜分離手段13の分離膜15を透過した膜透過液は、吸引ポンプ28によって吸引され、膜透過液導出配管27内を流れて生物処理槽16の脱窒素槽23へ送られ、脱窒素槽23において脱窒された後、脱窒素槽23から硝化槽22へ越流し、硝化槽22において曝気されて生物処理により硝化される。そして、循環ポンプ31を駆動することにより、硝化槽22の槽内液(生物処理工程液の一例)が移送配管32を流れて脱窒素槽23へ移送(返送)され、硝化槽22と脱窒素槽23との間で槽内液が循環し、硝化槽22の槽内液の一部が処理水として硝化槽22から排出され、河川等に放流される。
【0033】
この際、硝化槽22の槽内液(硝化液)のpH(例えば約pH7)はメタン発酵槽12の槽内液(消化汚泥)のpH(例えば約pH8)よりも低下しており、循環ポンプ31の駆動により、上記硝化槽22の槽内液が移送配管32から注入配管30を通って膜透過液導出配管27中に注入(例えば膜透過液流量の等倍以上の流量)される。これにより、膜透過液導出配管27中を流れる膜透過液のpHがメタン発酵槽12の槽内液のpHよりも低下し、膜透過液導出配管27の内周面にMAPが析出するのを抑制することができる。
【0034】
また、脱窒素槽23において窒素が除去されるため、後段の硝化槽22の槽内液に含まれる窒素成分の濃度が低下し、さらに、硝化槽22内の汚泥中の微生物が溶解性のリン成分を取り込み、さらにその一部が沈殿する。これにより、移送配管32から注入配管30を通って硝化槽22から膜透過液導出配管27中に注入される槽内液に含まれる窒素成分の濃度と溶解性のリン成分の濃度とが低下する。このように窒素成分の濃度と溶解性のリン成分の濃度とが低下した槽内液を注入配管30から膜透過液導出配管27中に注入することにより、膜透過液導出配管27中を流れる膜透過液が上記槽内液によって希釈され、膜透過液導出配管27内の窒素成分の濃度と溶解性のリン成分の濃度とが下がるため、膜透過液導出配管27の内周面にMAPが析出するのをさらに抑制することができる。
【0035】
また、硝化槽22内の汚泥成分(SS)が注入配管30を通って膜透過液導出配管27中に注入されることで、汚泥成分が膜透過液導出配管27の内周面に付着し、このため、MAPが膜透過液導出配管27の内周面に析出するのをさらに抑制することができる。尚、膜透過液導出配管27の内周面に付着した汚泥成分はMAPの結晶のように成長することは無く、また、ある程度の量の汚泥成分が膜透過液導出配管27の内周面に付着すると、膜透過液導出配管27内の流れによってそれ以上汚泥成分が付着し難くなる。このようなことから、膜透過液導出配管27を閉塞するまで汚泥成分が付着することはない。
【0036】
これにより、従来に比べて塩鉄等の薬剤の添加量(使用量)を大幅に削減することができるため、コストを低減することが可能であり、さらに、容易にメタン発酵槽12内をメタン発酵に最適なpHに維持することができる。
【0037】
また、1台の循環ポンプ31を用いて、硝化槽22の槽内液の一部を脱窒素槽23へ返送することと膜透過液導出配管27中に注入することができるため、コスト低減を図ることができる。
【0038】
上記実施の形態では、注入配管30の他端部を、吸引ポンプ28の吐出側において膜透過液導出配管27に連通させたが、吸引ポンプ28の吸込側において膜透過液導出配管27に連通させてもよく、MAPの析出が問題となる箇所に連通させればよい。
【0039】
上記実施の形態では、移送配管32を流れる硝化槽22の槽内液の一部を注入配管30から膜透過液導出配管27に注入し、残りを脱窒素槽23へ返送しているが、移送配管32を流れる硝化槽22の槽内液を、脱窒素槽23へ返送せず、全て注入配管30から膜透過液導出配管27に注入してもよい。また、移送配管32又は注入配管30にバルブを設け、注入配管30から膜透過液導出配管27に注入する液量と移送配管32から脱窒素槽23へ返送する液量とを調節してもよい。
【0040】
上記実施の形態では、膜分離手段13として、平膜を用いたが、平膜に限定されるものではなく、平膜以外に例えば中空糸膜やセラミック管状膜等を用いてもよい。また、膜分離槽17の代わりに、消化汚泥を加圧ポンプで供給して膜分離を行なう加圧型の膜分離手段でもよい。
【0041】
上記実施の形態では、原料を可溶化槽14で可溶化した後、メタン発酵処理を行なっているが、初めから液状又はスラリー状の原料や易分解性の原料の場合には、可溶化槽14による可溶化工程を省略することができる。
【0042】
上記実施の形態では、メタン発酵槽12から膜分離槽17への消化汚泥の移送に、散気手段18によるエアリフト効果を利用しているが、ポンプを用いて移送してもよい。
上記実施の形態では、生物処理槽16は硝化槽22と脱窒素槽23との2つの槽を備えているが、これに限定されるものではなく、1槽又は3槽以上の複数槽を備えたものでもよく、或いは、曝気工程を含む他の公知の生物処理も当然適用可能である。
【符号の説明】
【0043】
11 メタン発酵処理装置
12 メタン発酵槽
13 膜分離手段
15 分離膜
16 生物処理槽(生物処理手段)
22 硝化槽(第1の処理部)
23 脱窒素槽(第2の処理部)
27 膜透過液導出配管
30 注入配管(注入手段)
32 移送配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メタン発酵槽内の消化汚泥を膜分離手段で濃縮しながらメタン発酵処理を行なうメタン発酵処理装置であって、
膜分離手段の分離膜を透過した膜透過液を好気状態で生物処理する工程を含む生物処理手段と、膜透過液を膜分離手段から生物処理手段へ移送する膜透過液導出配管と、
生物処理手段からの生物処理工程液を膜透過液導出配管中に注入する注入手段とを有することを特徴とするメタン発酵処理装置。
【請求項2】
生物処理手段は好気状態で生物処理を行なう第1の処理部を有し、
注入手段は第1の処理部の生物処理工程液を膜透過液導出配管中に注入することを特徴とする請求項1記載のメタン発酵処理装置。
【請求項3】
生物処理手段は嫌気状態で生物処理を行なう第2の処理部を有し、
第1の処理部の生物処理工程液を第2の処理部へ移送する移送配管が備えられ、
注入手段は移送配管から分岐して生物処理工程液を膜透過液導出配管中に注入することを特徴とする請求項2記載のメタン発酵処理装置。
【請求項4】
メタン発酵槽内の消化汚泥を膜分離手段で濃縮しながらメタン発酵処理を行なうメタン発酵処理方法であって、
膜分離手段の分離膜を透過した膜透過液を、膜透過液導出配管から生物処理手段に移送して、生物処理手段において好気状態で生物処理しながら、
生物処理手段の生物処理工程液を膜透過液導出配管中に注入することを特徴とするメタン発酵処理方法。
【請求項5】
生物処理手段の第1の処理部において膜透過液を好気状態で生物処理し、
第1の処理部の生物処理工程液を膜透過液導出配管中に注入することを特徴とする請求項4記載のメタン発酵処理方法。
【請求項6】
生物処理手段の第2の処理部において膜透過液を嫌気状態で生物処理し、
第1の処理部の生物処理工程液を第2の処理部へ移送するとともに、その一部を膜透過液導出配管中に注入することを特徴とする請求項5記載のメタン発酵処理方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−207699(P2010−207699A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−55793(P2009−55793)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】