モバイルデバイスにインストラクションコンテントを提供するための方法および装置
本発明はモバイルデバイスでインストラクションコンテントを提供するための方法および装置に関する。実施例ではモバイルデバイス(102)にインストラクションコンテントを記憶でき、またはリモートサーバー(108)からダウンロードできる。モバイルデバイス(102)は、ユーザにインストラクションコンテントのリストを提供する。トピックの1つを選択した後にユーザーが特定のタスクを達成するのを支援するようになっているステップバイステップインストラクションがユーザに提供される。各ステップが実行される際にモバイルデバイス(102)により必要なアクションの完了の成功を促進するようユーザーにフィードバックが行なわれる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景技術)
社会において、無線通信デバイスは一般的なものとなっている。これらデバイスは複雑となっており、デバイスの高度な機能の多くが存在することをユーザーが知らないか、またはユーザーが単にデバイスの使用法を知ろうとしないかのいずれかの理由から、それら機能は、使用されないままとなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
歴史的に、デバイスに関して学習するのに使用される主な方法は、書類にプリントされたユーザーガイドを使用する方法である。書類によるユーザーガイドはかさばることが多く、印刷および配布に費用がかかる。デバイス内のソフトウェアが更新されれば、ユーザーガイドは無用のものとなる。デバイスの使用法に関するインストラクションは、特定のタスクを達成するために従うべきステップの静的リストとしてユーザーガイド内で提供されることが多い。ユーザーは自分がとっているステップを追跡し続け、既に実行したステップがどのステップであるかを認識していなければならない。更にユーザーはユーザーガイドを利用できるようにするか、または将来使用するためにインストラクションの記憶もしなければならない。ユーザーガイドは、ユーザーが表示されたステップを実際に実行したことを確認するためのフィードバックをユーザーに対して行わない。ユーザーがミスをした場合、ユーザーはすべてのステップを完了するまでインストラクションを実行できず、予想された結果を得ることができない。
【課題を解決するための手段】
【0003】
(発明の開示)
本発明はモバイルデバイスでインストラクションコンテントを提供するための方法および装置に関する。実施例ではモバイルデバイスのユーザーには種々のタスクの達成の仕方に関するインストラクショントピック(主題)のリストが提供される。トピックの1つを選択した後にユーザーが特定のタスクを達成するのを支援するようになっている1つ以上のステップがモバイルデバイスによって実行される。各ステップは1つ以上のアクションを含むことがあり、タスクを達成するためにこれらアクションを成功裏に完了しなければならない。各ステップが実行される際にモバイルデバイスは必要なアクションの完了の成功を促進するためにユーザーにフィードバックを行う。
【0004】
一部の実施例では、サーバが、モバイルデバイスにインストラクションコンテントを提供できるようになっている。サーバーはインストラクショントピックを記憶するためのデータレポジトリーとモバイルデバイスと通信するためのネットワークインターフェースとを含むことができる。サーバーが通信するモバイルデバイスはユーザーからの入力信号を受信すると共に、ユーザーに情報を提供するためのユーザーインターフェースを含むことができる。モバイルデバイスはユーザーインターフェースに接続されており、ユーザーが達成しようと試みている特定のタスクに関するインストラクショントピックをユーザーが選択できるようにする処理プラットフォームを含むこともできる。1つのトピックを選択すると、ユーザーにはタスクを達成するためにユーザーを支援するようになっているステップバイステップのインストラクションが提供される。ユーザーが各ステップを実行するにつれ、タスクの成功裏の達成を助けるよう、モバイルデバイスによってフィードバックが提供される。
【実施例】
【0005】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明はここに開示する実施例だけに限定されるものではないと理解すべきである。図1は、一実施例に係わる本発明の代表的なコンフィギュレーションの一例を示しており、この一実施例はモバイルデバイス102と、無線ネットワークシステム104と、ネットワーク接続部106と、リモートサーバー108とを含む。モバイルデバイス102は無線ネットワークシステム104を通して信号を送受信できる任意のタイプの通信デバイスでよい。このデバイスは従来のデバイス、例えば携帯電話、パーソナル通信システム、パーソナルデータアシスタント、従来のラップトップ、パームトップコンピュータ、インターネットアクセスデバイス、オルガナイザー、全地球測位受信機(GPS)またはその他の類似するデバイスを含むことができる。モバイルデバイス102はディスプレイ、キーパッドまたはスピーカーなどのユーザーインターフェースを含むことができる。ユーザーインターフェースによりデバイスのユーザーはモバイルデバイス102からの情報およびデータを受信したり、モバイルデバイス102へ情報およびデータを入力することが可能となっている。
【0006】
モバイルデバイス102は、無線ネットワーク104およびネットワーク接続部106を通してリモートサーバー108と通信する。無線ネットワークシステム104は信号を送受信できる任意のタイプの通信システムとすることができる。無線ネットワークシステム102は、ジェネラルパケット無線サービス(GPRS)またはワイドバンド符号分割マルチアクセス(W−CDMA)を使ってデータパケットを送受信できるモバイルのためのグローバルシステム(GMS)規格に従って作動できる。ネットワーク接続部106は、無線ネットワークシステム104とリモートサーバー108との間で信号を送受信できる任意のタイプの接続部とすることができる。図示されていないが、モバイルデバイス102とリモートサーバー108とは多数の有線または有線方法を使って接続できる。例えばモバイルデバイス102およびリモートサーバー108は、短距離の無線ブルートゥースまたはIrDA接続のような無線接続を有することができる。
【0007】
リモートサーバー108はモバイルデバイス102との間で信号を送受信できる任意のタイプのコンピュータシステムとすることができる。本明細書に開示するように、モバイルデバイス102は無線ネットワークシステム104およびネットワーク接続部106を通してリモートサーバー108からデータをダウンロードできる。このデータは特定のタスクの達成の仕方に関するステップバイステップのインストラクションを含むインストラクションコンテントを含むことができる。リモートサーバー108はインストラクトコンテントを記憶し、サーチし、検索し、そのコンテントを実行するために命令されたときに、そのコンテントをモバイルデバイス102へ送信する能力を含むことができる。インストラクトコンテントはこれまで利用できなかった新しいコンテントでもよいし、また、現在モバイルデバイス102に記憶されているコンテントを置き換わり、または更新するようになっているコンテントでもよい。
【0008】
リモートサーバー108からモバイルデバイス102へどのインストラクションコンテントをダウンロードすべきかを決定するためのプロセスを自動化してもよいし、またはマニュアルとしてもよい。モバイルデバイスは、当業者に公知の方法でインストラクションコンテントを選択し、次にダウンロードできるモバイルデバイスのユーザーはモバイルデバイス102で所定のインストラクションコンテントを削除すること選択することもできる。インストラクションコンテントは周期的に、またはモバイルデバイス102でコンテントの更新が必要となるごとにダウンロードしてもよい。モバイルデバイス102に記憶できるインストラクションコンテントの量はデバイスの制限によって限定される。新しいコンテントまたは改正されたコンテント(rerised content)のための空間を作成するために、時々モバイルデバイス102からインストラクションコンテントを削除しなければならないことがある。この削除プロセスはモバイルデバイス102により自動的に実行してもよいし、またはユーザーによってマニュアルで実行してもよい。
【0009】
当業者に公知の任意の数の方法でモバイルデバイス102のインストラクションコンテントをデバイスに送り、デバイスに記憶してもよい。例えばインストラクションコンテントをデバイス内にハードウェアで符号化してもよいし、工場でロードしてもよいし、リモートサーバー108からダウンロードしてもよい。モバイルデバイス102はデバイスにインストラクションコンテントに関する基本情報を記憶するのに使用できるレジストリを含むことができる。このレジストリは、モバイルデバイス102で現在利用できるインストラクションコンテントの容易にアクセスできるリストを維持することによって性能を増すことを助ける。デバイスでインストラクションコンテントが追加され、更新され、または削除される際に、モバイルデバイス102はコンテントが正確かつアップツーデートとなることを保証するよう、レジストリを維持する。
【0010】
特定のタスクを実行するための、モバイルデバイス102およびリモートサーバー108のための一連のインストラクションを含むアプリケーションソフトウェアを使い、モバイルデバイス102およびリモートサーバー108で本明細書に説明した発明を実施できる。インストラクションと組み合わされたモバイルデバイス102およびリモートサーバー108は本発明を実施するための手段を形成する。
【0011】
図1に示されているようなモバイルデバイスは、デバイスを使用する際にユーザーを支援したり、他の目的のために使用するのに利用できる多くの特徴、機能、アプリケーション、オプションおよびツールを有することが多い。特徴が存在していることをユーザーが知らないか、または単に使用法を知ろうとしないかのいずれかにより、これら特徴が使用されないことが多い。モバイルデバイス、例えば携帯電話ではユーザーが見ることができる特定の特徴、機能、アプリケーション、オプションまたはツールをユーザーが探すのを支援するために、一般にメニューに特徴がオーガナイズされている。図2はモバイルデバイスで利用できるメニューシステムの概観の一例を示す。1つのメニューシステム200はメニューヘディング202とメニューサブヘディング204とを含むことができる。このメニューヘディング202およびメニューサブヘディング204はモバイルデバイスで利用できる種々の特徴および機能、アプリケーション、オプションおよびツールを示す。ユーザーは電話帳(Phone book)のような特徴を選択し、将来使用するための電話帳(Phone book)のコンタクトを増すための連絡先追加(Add contact)を選択できる。更にユーザーはタイマーを設定するためにオーガナイザー(Organizer)を選択し、次にタイマー(Timer)も選択できる。モバイルデバイスは次にタイマーが終了したことをユーザーに警告する。
【0012】
メニューシステム200が示すように、モバイルデバイスのユーザーには多くの特徴を利用できることが多い。これら特徴はユーザーには複雑であることが多く、ユーザーが所定のタスクを実施するのに多数のステップを実行しなければならないことがある。例えばモバイルデバイス、例えばソニーエリクソンのT300での連絡先を増すには、ユーザーは(1)電話帳(Phone book)へスクロールし、YESを押し、連絡先追加(Add contact)へスクロールし、YESを押し、(2)ユーザーが満たしたいフィールドへスクロールし、YESを押し、(3)情報を入力し、YESを押し、(4)ユーザーが情報を入力した後に保存し、出る?(Save and exit?)へスクロールし、YESを押す。モバイルデバイスでの連絡先を編集するには、ユーザーは(1)連絡先リストへスクロールし、YESを押し、連絡先管理(Manage contact)へスクロールし、YESを押し、連絡先編集(Edit contact)へスクロールし、YESを押し、(2)コンタクトの第1文字を入力し、YESを押し、(3)コンタクトをハイライト表示した後にYESを押し、(4)情報編集(Edit Info)を選択し、YESを押し、(5)ユーザーが満たしたいフィールドへスクロールし、YESを押し、(6)情報を入力し、YESを押し、更に(7)ユーザーが情報を入力した後に保存し、出る?(Save and Exit?)へスクロールダウンし、YESを押さなければならない。
【0013】
本発明はインストラクションステップをブレークダウンし、タスクを完了させるためのステップをユーザーに対して一度に1ステップずつディスプレイする。各ステップが実行される際に、そのステップが成功裏に実行されたことを表示するように、ユーザーにフィードバックが行われる。予想されていることと異なる誤りまたは逸脱が検出された場合、即座にユーザーに通知される。一度に1つずつステップをディスプレイするだけで、モバイルデバイスにてステップをディスプレイするのに必要なディスプレイスペースが最小にされている。テキストスピーチ技術を使用し、ユーザーにインストラクションステップを提供し、ディスプレイスペースを全く不要にすることもできる。このテキストスピーチ技術はユーザーとのインターフェースをするのにモバイルデバイスのスピーカーを使用することになる。
【0014】
モバイルデバイスは多数の異なるトピックに対するインストラクションコンテントを含むことができ、これらインストラクショントピックは特定のタスクをユーザーが達成するのを支援するようになっているステップバイステップのインストラクションをユーザーに提供する。例えば電話帳への新規連絡先追加方法または電話帳内の連絡先の編集方法を含むことができる。インストラクショントピックはモバイルデバイスで利用できる特徴、機能、アプリケーション、オプションおよびツールの多くの使用方法を含むが、これらだけに限定されるものではない。しかしながらモバイルデバイスで利用できるインストラクションコンテントはモバイルデバイスの使用または作動に関連しないタスクに関するインストラクションも含むことができる。例えば自動車のタイヤの交換方法または電子レンジのプログラムの仕方なども含むことができる。
【0015】
図3Aは本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。このディスプレイ300は垂直に配列されたリスト内に配置された多数のメニューヘディング302(図2参照)を含む。図3Aにはメニューヘディング1〜8としてメニューヘディング302が示されている。メニューヘディング302はテキストリスト内に示されているが、当業者であれば本発明のメニューヘディング302は他の方法、例えばアイコンを使用することにより表示することも可能であることが容易に理解できよう。そのときに選択されているメニューヘディング302はリバースビデオモードを使ってハイライト表示される。ディスプレイ300の底部に沿って種々のアイコンおよびインジケータ304が示される。アイコンおよびインジケータ304はモバイルデバイスのそのときのステータスに関する情報を提供するか、またはモバイルデバイスで作動中の種々のプロセスまたはプログラムを表示する。
【0016】
図3Bは本発明の別の実施例に係わるモバイルデバイスディスプレイを示す。ユーザーがメニューヘディング302をスクロールダウンする際に、モバイルデバイスがそのときに選択されたメニューヘディング302に対してインストラクショントピックが存在することを判断し、これをユーザーに通知できる。そのときに選択されているメニューヘディングに対し、モバイルデバイスにインストラクショントピックが存在する場合、モバイルデバイスはインストラクションアイコン306をディスプレイできる。インストラクションアイコン306がディスプレイされない場合、モバイルデバイスがそのときに選択されたメニューヘディング302に対するインストラクショントピックがないことを表示する。インストラクショントピックが存在する場合、インストラクショントピックを実行するか、またはそのメニューヘディング302に利用できるインストラクショントピックのリストをディスプレイするのに、キーパッド、または当業者が知っている他の手段上の特定のボタンを押すなどの操作により、デバイス固有の機構をユーザーが使用できる。
【0017】
図4は、モバイルデバイスでインストラクショントピックの利用可能性をユーザーに通知するためのモバイルデバイスのプロセスの一実施例を示すフローチャートである。このプロセスはユーザーがモバイルデバイス上のメニューヘディングにナビゲートするブロック402でスタートする。プロセスは404まで続き、ここでモバイルデバイスによりナビゲーションイベントが検出される。ナビゲーションイベントはユーザーがメニューヘディングのリスト(図3A参照)をスクロールするか、またはユーザーが特定のメニューヘディングを選択することにより発生できる。ナビゲーションイベントが一旦検出されると、プロセスはブロック406まで続き、ここでモバイルデバイスはそのときのメニューヘディングに対するインストラクショントピックが存在するかどうかを判断する。メニューヘディングに対してインストラクショントピックが存在する場合、モバイルデバイスは408でユーザーに通知する。メニューヘディングに対してインストラクショントピックが存在しない場合、またはメニューヘディングに対し、インストラクショントピックが存在することがユーザーに通知された後に、プロセスは終了する。
【0018】
本発明は上記のようなインストラクショントピックの利用可能性をユーザーに通知するためのモバイルデバイスのプロセスの実施例だけに限定されないことに留意されたい。このプロセスは、使用されるモバイルデバイスに応じて変わり得る。通信および計算技術に精通する者であれば容易に認識できるように、モバイルデバイスのプロセスのための上記ステップは変化したり、別の順序にしたり、または本明細書に開示していない別のステップに関係し、更に本発明は上記プロセスだけに限定されない。図3Cは本発明の別の実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。モバイルデバイスのユーザーはキーパッド上のボタン、例えばHelpを押すことにより、インストラクショントピックのリストを見ることを選択できる。インストラクショントピックのリスト308を提供でき、このリストからユーザーは関心のある特定のトピックを選択できる。種々のパラメータに基づき、インストラクショントピックのリスト308が発生される。例えばユーザーは特定の主題に関するトピックをサーチする入力を提供できる。このリストはモバイルデバイスのディスプレイにそのときにディスプレイされている情報またはユーザーが前に選択したメニューに基づき発生できる。このリストはそのときにモバイルデバイスで作動中のプログラムまたはアプリケーション、もしくはそのときにモバイルデバイスに記憶されているインストラクショントピックに基づき発生してもよい。最後に、インストラクショントピック308のリストをリモートサーバーに記憶されたインストラクショントピックに基づき発生してもよい。
【0019】
図5はモバイルデバイスでインストラクショントピックを実行するためのモバイルデバイスプログラムの一実施例を示すフローチャートである。モバイルデバイスのユーザーは特定のタスクを完了するためのインストラクショントピックを選択する。インストラクショントピックが選択された後に、タスクを実行するためのステップが実行され、タスクを完了するのに必要な種々のアクションがとられる。プロセスはユーザーがインストラクショントピックを選択したトピック502でスタートする。インストラクショントピックが精通された後に、ブロック504で入力することがユーザーに求められる。このユーザーへのプロンプトはユーザーが認識できる任意のタイプのプロンプトでよく、モバイルデバイスでユーザーインターフェースが利用できる場合、入力は、ユーザーから受信できる任意のタイプの入力でよい。プロセスはブロック504まで続き、このブロックであるイベントが生じたことが受信される。このイベントはユーザーまたはモバイルデバイスでによって一般に開始される任意のタイプのイベントでよい。例えばこのイベントはユーザーのイベント、例えばジョイスティックの運動またはキーの押圧でよい。更にこのイベントはモバイルデバイス、例えば1日のうちの時間、またはタイマーの終了に関する通知によって内部で発生してもよい。このイベントは当業者が容易に理解できるように、リモートデバイスによって発生してもよい。
【0020】
1つのイベントが受信された後に、プロセスはブロック508で続けられ、このブロックにおいてモバイルデバイスは受信したイベントと出口理由とを比較し、受信したイベントが出口理由に対応するかどうかを判断する。出口理由がブロック504に従って入力することをユーザーが促されたときに発生し、検出されると予想される応答であり得る。例えばユーザープロンプトが「4キーを押す」である場合、出口理由はキーを押すこととなる。受信したイベントがモバイルデバイスにおけるジョイスティックの移動であった場合、そのイベントは出口理由に対応しない。受信したイベントが出口理由に対応する場合、プロセスはイベントイベントを受信するブロック510まで続く。受信したイベントが出口理由に対応しない場合、プロセスはブロック514まで進み、このブロックでモバイルデバイスは予想されないイベントの最大数に達したかどうかを判断する。
【0021】
ブロック510でイベントデータが受信された後に、モバイルデバイスはイベントデータと出口値とを比較し、ブロック512においてイベントデータが出口値に対応するかどうかを判断する。出口値は出口理由に対応するイベントによって発生される任意の値となり得る。次のパラグラフにおける例で説明するように、ユーザープロンプトが「4キーを押す」であり、出口理由がキーを押す場合、イベントデータは押されたキーの識別となり、出口値は4キーとなる。イベントデータが出口値に対応する場合、プロセスは514まで続き、このブロックにおいて、実行するそれ以上のステップがあるかどうかをモバイルデバイスが判断する。実行すべきそれ以上のステップがある場合、プロセスはブロック518まで続き、次のステップまで進み、次にブロック504まで進み、再びユーザーが入力することを促す。ブロック516においてそれ以上実行すべきステップがない場合、プロセスが終了する。ブロック512において、イベントデータが出口値に対応しない場合、プロセスがブロック514まで続き、ここでモバイルデバイスは予想されないイベントの最大数に達したかどうかを判断する。
【0022】
ブロック508または512において、予想されないイベントまたはイベントデータが受信された場合、モバイルデバイスは最大数の予想されないイベントが生じたかどうかを判断する。予想されないイベントの最大数に達した場合、プロセスは終了する。最大数に達していない場合、プロセスはブロック506まで戻り、イベントが生じた旨の次の通知を受信する。モバイルデバイスはブロック506に戻る前に、所望するアクションの達成に成功しなかったことをユーザーに通知できる。認められる予想されないイベントの最大数は、モバイルデバイスのユーザーによって設定できる値であるか、またはモバイルデバイスで利用できる技術に基づき検討または決定できる任意の数の他の要素に基づいてもよい。ブロック506、508、510および512に対応するステップの完了に成功した場合、処理中のそのときのステップのアクションを完了する。プロセスが特定のステップで所望するアクションを完了することなく終了した場合、ユーザーにはアクションの完了に成功しなかった旨が通知される。
【0023】
当業者であれば容易に理解できるように、所定のモバイルデバイスで可能な出口理由と出口値の多くの組み合わせが存在し、これらの組み合わせはモバイルデバイスで利用できる特定の特徴、機能、アプリケーション、オプションおよびツールに応じて決まる。出口理由と出口値はモバイルデバイスで利用できるユーザーインターフェースに応じて決定してもよい。例えばモバイルデバイスはジョイスティックを有してもよいし、有していなくてもよい。モバイルデバイスはこのデバイスがユーザーに入力を促すことができるようにするテキストスピーチ技術またはモバイルデバイスが音声プロンプトに応答してユーザーからの入力を取り込むことができるようにするスピーチテキスト技術を利用できる能力を有していてもよいし、有していなくてもよい。前に説明したように、モバイルデバイスは内部でイベントを発生してもよい。出口理由はタイマーイベントが生じたことでもよい。また、出口値はタイマーが終了した値でもよい。
【0024】
本発明は上記インストラクショントピックを実行するためのモバイルデバイスのプロセスの実施例だけに限定されるものでないことに留意されたい。真のプロセスは使用するモバイルデバイスに応じ変わる。通信および計算技術に精通する当業者であればすぐに認識できるように、モバイルデバイスプロセスのための上記ステップは変わっていてもよいし、別の順序でもよいし、本明細書に開示しない別のステップを実行してもよい。本発明は上記プロセスだけに限定されるものではない。
【0025】
図3Dは本発明の別の実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。ユーザーが図5に示されたプロセスに従ってインストラクショントピックを選択した後に、ユーザーは特定のタスクを達成するためにユーザーを支援するようになっているステップの一部として入力することが促される。図3Dはユーザープロンプト310がディスプレイの1つの領域における「YESキーを押す」であり、ディスプレイの別の領域に他の情報がディスプレイされている本発明の一実施例を示す。ユーザープロンプト310に応答し、ユーザーはタスクを達成するのに必要なアクションをとると予想される。この場合、タスクはYESキーを押すことである。図5に関連して説明するように、出口理由はキーを押すことであり、出口値はYESキーとなる。このステップを完了した後に、タスクを完成する際の次のステップは情報を入力し、別のキーを押すか、またはディスプレイに示されているリストをスクロールダウンすることとなり得る。目的は、タスクを完了するのに必要な種々のアクションをとることを実質的にユーザーに求めることにより、ユーザーがタスクを完了するのを支援することである。ユーザーによって選択されたインストラクショントピックはユーザーに提示されるステップおよびこれらステップを完了しなければならない順序を決定する。
【0026】
インストラクショントピックは、トピックに関する情報および実行しなければならないステップを含むファイルの形態となり得る。ファイルモバイルデバイスに記憶してもよいし、図1に示されるようにリモートサーバーからダウンロードしてもよい。図6は本発明の一実施例に係わるインストラクショントピックのためのファイル構造を示す。ファイルバージョン602は、インストラクショントピックの特定のレイアウトまたはフォーマットを表示する。バージョン情報はモバイルデバイスがファイル内に含まれるステップを実行する際に役立つ。モバイルデバイスで利用できるソフトウェアは、所定のバージョン番号よりも小さいインストラクショントピックファイルしか実行できないようなバージョンでもよい。
【0027】
インストラクショントピックのユニークな識別子604(UID)は、各インストラクショントピックをユニークな方法で識別する。2つ以上のインストラクショントピックに対して同じタイトルを使用することがあるので、タイトルだけを使用することは十分でないことがある。UID604はインストラクショントピックを最初に作成したときに割り当てられる十分大きな番号(32ビット)でなければならない。UID604がモバイルデバイスのメーカー識別子、デバイスの識別子、またはそのときの日にちおよび時刻に基づくランダムに発生された番号を含むアルゴリズムを使用して構成される。本例では、一旦決定されると、UID604は特定のインストラクショントピックに対して変化しない。インストラクショントピックが変化した場合でも、UID604は同じままである。
【0028】
インストラクショントピックバージョン606はファイルが含むインストラクショントピックのバージョンを表示する。トピックバージョン606はモバイルデバイスがインストラクショントピックの古いバージョンを新しいバージョンに置換できるようにする。インストラクショントピックが変化した場合、インストラクショントピックバージョン606は大きくなるが、UID604は同じままである。言語608はタイトルおよびユーザープロンプトを記憶する言語を表示する。スタートイベント610は選択されたインストラクショントピックに対するスタートロケーションを表示し、スタートイベント610はインストラクショントピックが開始したメニューヘディングをモバイルデバイスが決定するのを助ける。タイトル612は、インストラクショントピックのタイトルである。タイトル610の一例は「電話帳への連絡先の追加」または「キーパッドロックのターンオフ」となる。タイトルスピーチ614はテキストスピーチ情報を処理できるモバイルデバイスによって使用される。タイトルスピーチ614はテキスト−スピーチプロセッサへの発音補助手段として機能する。このタイトルスピーチはテキスト−スピーチ出力が正確かつ理解可能となるように、タイトル612の発音を含む。ステップ616の番号はインストラクショントピックにどれだけ多くのステップが含まれているかを表示する。アイテム618、620および622は、達成に必要なステップの実際のコンテントおよびアクションを提供する。
【0029】
図7は本発明の一実施例に係わるインストラクショントピックに対するステップコンテントを示す。図6にはアイテム618、620および622としてインストラクショントピック内のステップが示されている。図7は、ステップごとに利用できるコンテントを示す。ユーザープロンプト702はステップを達成するのにユーザーにディスプレイされるテキストを示す。例えば「5のキーを押す」または「10秒待つ」が表示される。ユーザープロンプト702は空またはブランクでもよい。ユーザープロンプト702はボールド体、イタリクス体およびアンダーラインをフォーマット化する種々のテキストで装飾できる。ユーザープロンプトスピーチ704はテキスト−スピーチ情報を処理できるモバイルデバイスによって使用される。ユーザープロンプトスピーチ704はテキスト−スピーチプロセッサに対する発音補助手段として機能する。これはテキスト−スピーチ出力が正確かつ理解可能となるように、ユーザープロンプト702の音声発音を含む。例えばユーザープロンプト702が「#キーを押す」である場合、ユーザープロンプトスピーチ704は「ポンドキーを押す」となる。その理由は、テキスト−スピーチプロセッサは#記号をポンドと発音すべき旨を理解できないからである。出口理由はユーザープロンプト702によってユーザーが促されたときに発生され、検出されることが予想される応答である。出口値708は出口理由706に対応するユーザープロンプト702に応答して発生されるモバイルデバイスのイベントによって発生され得る任意の値となり得る。キーカウント710は、出口理由706が「キーを押す」であるときにステップを出る前にどれだけ多くのキーの押圧を受信すべきかを表示する。図8は本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのユーザーにインストラクションコンテントを提供するためのアプリケーションソフトウェアによってプログラムされたモバイルデバイスのブロック図である。本発明は通信ネットワークを通して信号を送受信できる他のタイプの通信デバイスでも同じように良好に作動する。
【0030】
図8に示されるように、モバイルデバイスは無線ブロック802と、ベースバンドロジックブロック804と、メインプロセッサおよび制御ロジックブロック806とオーディオインターフェースブロック808とを含む。無線ブロック802において、送受信された情報は種々の搬送波タイプの無線周波数(RF)に変換されたり、無線周波数に変換され、当業者であれば理解できるようなベースバンドまたは中間周波数回路を使ってフィルタリングされる。デバイスのアンテナシステム810は無線ブロック802に接続されており、ベースバンドロジックブロック804において基本信号処理、例えば当業者であれば理解できるような同期化、チャンネル符号化、復号化およびバーストフォーマット化が行われる。オーディオインターフェースブロック808は、音声処理だけでなく、アナログ−デジタル(A/D)およびデジタル−アナログ(D/A)処理もとり扱う。このブロックは更にマイク812を通して入力信号を受信し、スピーカー814を通して出力を発生する。
【0031】
モバイルデバイスはブルートゥースベースバンドロジックブロック826およびブルートゥースRFブロック828を使って短距離の無線信号を送受信できる能力を有することができる。ブルートゥースRFブロック828内にて、送受信された情報は当業者が理解できるように、ブルートゥース規格を使って無線周波数(RF)に変換したり、この無線周波数から変換される。ブルートゥースRFブロック828には短距離のアンテナ830が接続されている。ブルートゥースベースバンドロジックブロック826では、当業者であれば理解できるように、基本的信号処理、例えば同期化、チャンネル符号化、復号化およびバーストフォーマット化が行われる。
【0032】
メインプロセッサ兼制御ロジックブロック806は上記ブロックをコーディネートし、更に入力機器816、例えばキーパッドおよびディスプレイ818、例えば液晶ディスプレイ(LCD)を制御するのに重要な役割も果たす。ユーザー入力信号を受信し、情報を発生するマイク812、スピーカー814、入力機器816およびディスプレイ818を本明細書では共に、または別々にモバイルデバイスのユーザーインターフェースと称すことができる。メインプロセッサ兼制御ロジックブロック806は1つ以上のマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサを使って上記送受信ブロックの機能の命令制御も行う。加入者識別モジュール(SIM)820を設けることができるこのモジュールは、メインプロセッサ兼制御ロジックブロックに作動的に接続されるように示されている。メインメモリ822も含まれる。本発明を実施するのに必要なアプリケーションソフトウェアおよび命令824をSIM820またはメインメモリ822に記憶することができ、このメモリはメインプロセッサ兼制御ブロック806を通してデバイスの作動を制御する。デバイス全体を制御するプロセッサおよびメモリは、本明細書では、モバイルデバイスの処理プラットフォームと総称できる。一部の実施例では、ハードウェアを制御するアプリケーションソフトウェアにより、本発明の一部の特徴が実現される。メインプロセッサと制御ロジックとメモリとSIMとの間の相互接続は、単に明瞭にするために略図で示されているが、内部バスとなっていることが多い。
【0033】
図8はポジションインフォメーションを取り込むのにモバイルデバイスが使用できるオプションのGPSサブシステムを示していない。しかしながら、双方向通信能力を有するが、音声能力を輸しないGPS受信機内で本は爪印を受信できる。しかしながら、一実施例では、本発明はGPSサブシステムを追加した図8のデバイスのようなモバイルデバイス内で本発明が実現されている。当業者にはGPSは周知のものである。GPSは、地球上のどの場所でも測定できる、衛星およびコンピュータを使用して、空間に基づく三角測量システムである。GPSは最初にナビゲーションシステムとして米国国防省によって開発されたものであり、他の地上をベースとするシステムと比較し、GPSはそのカバー範囲に制限がなく、気象条件に係わらず、連続して24時間カバーを行うことができ、極めて正確である。現在の実施状況では、ある配置の地球の軌道を回る24個の衛星が、所定のチップ周波数でGPS無線周波数信号を連続的に発射している。GPS受信機は最も近い衛星からの無線信号を受信し、GPS衛星からGPS受信アンテナまで伝搬するのに無線信号がかかる時間を測定している。GPS受信機は伝搬時間に光の速度を乗算することにより、ビュー内の各衛星に対する距離を計算できる。衛星の軌道および速度、並びに搭載クロックに対する相関性を含む、衛星からの無線信号から提供される別の情報からGPSプロセッサは三角測量処理を通してGPS受信機の位置を計算できる。
【0034】
オプションの位置情報も含む本発明の一実施例を実現するモバイルデバイスは、メインプロセッサ兼制御ロジックブロック806によって管理されるGPS機能と従来のモバイルデバイスの機能とを適当に切り替える完全なGPSサブシステムも含む。かかるGPSサブシステムはGPS RFセクションと、GPSアンテナとを備え、更に専用のベースバンド兼制御ロジックを含むことができる。GPSとモバイルデバイス機能の多くはモバイルデバイスが作動する周波数バンドに応じてミキサーおよび発信機、更にアンテナのような部品を共用することもできる。いずれのケースにおいても、同じメインプロセッサが通常モバイルデバイスとGPS機能の双方を制御することになる。
【0035】
図9は、本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのユーザーにインストラクションコンテントを提供するアプリケーションソフトウェアによりプログラムされたパソコンシステムの形態をしたリモートサーバーを示す。システムバス902が主要部品を相互に接続している。このシステムは、システムに対する中央処理ユニット(CPU)として働くプロセッサ904によって制御されている。システムメモリ906は一般に多数のタイプのメモリ、すなわちリードオンリーメモリ(ROM)のようなメモリ領域とランダムアクセスメモリ(RAM)に分割されている。複数の標準的入出力(I/O)アダプタまたはデバイス908が存在している。一般的なシステムは、任意の数のかかるデバイスを有することができるが、図では簡略にするために4つのデバイスしか示されていない。これらデバイスは固定ディスクドライブ910および取り外し自在なメディア光デバイス912を含む種々のデバイスに接続されている。このドライブは、914で示されるような書き込み可能なディスクおよびリードオンリー光ディスク、例えばコンパクトディスク(CD)およびデジタル汎用ディスク(DVD)を受け入れる。
【0036】
固定ディスク910にはインストラクションコンテントの記憶および送信を含む種々の機能916を実施するためのアプリケーションソフトウェア命令が記憶されている。システムが作動しているとき、インストラクションの一部はメモリ906にロードされ、プロセッサ904によって実行される。デバイス全体の作動を制御するプロセッサ904およびメモリ906は、本明細書では共にリモートサーバーの処理プラットフォームと称すことができる。一部の実施例では、ハードウエェアを制御するアプリケーションソフトウェアにより、本発明の一部の特徴が実施される。固定ディスク910または光ディスク914が光ドライブ912に挿入されると、これらディスクの間でインストラクションコンテントが読み出されたり、または書き込みができる。固定ディスク910および光ディスク914を、リモートサーバーにインストラクショントピックを記憶するためのデータレポジトリーとして別々に、または共に使用することができる。
【0037】
追加I/Oデバイスは特定の機能を有する。本発明のすべてまたは一部を実施するパソコンシステムはネットワーク920または短距離の無線ブルートゥースインターフェース922に接続するための通信(COM)アダプタ918の形態をしたI/Oデバイスを含むことができる。ネットワークまたはブルートゥースインターフェースを使用し、本発明を実施するソフトウェアをモバイルデバイスに転送したり、またはインストラクションコンテントまたはインストラクショントピックをモバイルデバイスに送信したりすることができ、このネットワークまたはインターフェースを本明細書ではリモートサーバーのネットワークインターフェースと称すことができる。キーボード926と同じように、ディスプレイ924も接続されている。ユーザー入力を受けるキーボード926を本明細書においてリモートサーバーのユーザーインターフェースと称すことができる。これらアダプタのいずれも、ハードウェアのディスクリート部品というよりも機能素子と見なすべきである。パソコンシステムは1つの回路基板で実現できるアダプタエンティティのすべてまたは一部を有することができる。
【0038】
図9のリモートサーバは、単なる例にすぎないと理解すべきである。多数のタイプの汎用コンピュータシステムおよび他の類似システムを入手し、使用できる。利用できるシステムとしてマイクロソフト社のウィンドウズ(登録商標)、UNIX(登録商標)の種々のバージョン、LINUX(登録商標)の種々のバージョン、アップル社のMac(登録商標)のOSのようなオペレーティングシステムを作動させるシステムを挙げることができる。
【0039】
本発明のアプリケーションソフトウェア要素はハードウェアおよび/または(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)ソフトウェアで具現化できる。これまで示したように、本発明はアプリケーションソフトウェアの形態をとることができ、このアプリケーションソフトウェアはデバイスによって使用するための、またはデバイスに関連して使用するための媒体内で具現化される、コンピュータで使用可能な、またはコンピュータで読み取り可能な命令またはコードを有する、コンピュータで使用可能な、またはコンピュータで読み取り可能な媒体によって具現化できる。かかる媒体は光ディスクまたは固定ディスクを示すよう、図9内に示されている。本明細書の関連において、コンピュータで使用可能な、またはコンピュータで読み取り可能な媒体は、装置またはデバイスによって使用するための、または装置またはデバイスに関連して使用するためのソフトウェアを含み、記憶し、伝送し、伝搬させ、または搬送できる任意の媒体とすることができる。コンピュータで使用可能な、またはコンピュータで読み取り可能な媒体は、例えば電子、磁気、光、電磁気、赤外線または半導体システム、装置、デバイスまたはインターネットのような伝搬媒体とすることができるが、これらに限定されるものではない。コンピュータで使用可能な、またはコンピュータで読み取り可能な媒体は、例えば紙またはその他の媒体を光学的にスキャンすることによって、ソフトウェアを電子的に捕捉し、コンパイルし、解読し、または適当な態様で処理することができるように、ソフトウェアをプリントする紙またはその他の適当な媒体でもよいことに留意されたい。図9に示されたアプリケーションソフトウェアおよびハードウェアは、実施例の一部における機能を実施するための種々の手段を形成するものである。
【0040】
以上で、本明細書において、本発明の特定の実施例について説明した。通信および計算技術に精通する当業者であれば、本発明は他の環境においても別の用途を有することが容易に認識できよう。実際に多くの実施例および実現例が可能である。特許請求の範囲は、本発明の範囲をこれまで示した特定の実施例だけに限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスおよびリモートサーバーの代表的なコンフィギュレーションの一例である。
【図2】代表的なモバイルデバイスで利用できるメニューシステムの概観の一例である。
【図3A】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。
【図3B】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。
【図3C】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。
【図3D】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。
【図4】本発明を実施するためのモバイルデバイスのプロセスの一実施例を示すフローチャートである。
【図5】本発明を実施するためのモバイルデバイスのプロセスの一実施例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例に係わるインストラクショントピックファイル構造を示す。
【図7】本発明の一実施例に係わるステップコンテントを示す。
【図8】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのユーザーにインストラクションコンテントを提供するためのアプリケーションソフトウェアでプログラムされたモバイルデバイスのブロック図である。
【図9】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのユーザーにインストラクションコンテントを提供するためのアプリケーションソフトウェアでプログラムされた、パソコンシステムの形態をしたリモートサーバーを示す。
【技術分野】
【0001】
(背景技術)
社会において、無線通信デバイスは一般的なものとなっている。これらデバイスは複雑となっており、デバイスの高度な機能の多くが存在することをユーザーが知らないか、またはユーザーが単にデバイスの使用法を知ろうとしないかのいずれかの理由から、それら機能は、使用されないままとなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
歴史的に、デバイスに関して学習するのに使用される主な方法は、書類にプリントされたユーザーガイドを使用する方法である。書類によるユーザーガイドはかさばることが多く、印刷および配布に費用がかかる。デバイス内のソフトウェアが更新されれば、ユーザーガイドは無用のものとなる。デバイスの使用法に関するインストラクションは、特定のタスクを達成するために従うべきステップの静的リストとしてユーザーガイド内で提供されることが多い。ユーザーは自分がとっているステップを追跡し続け、既に実行したステップがどのステップであるかを認識していなければならない。更にユーザーはユーザーガイドを利用できるようにするか、または将来使用するためにインストラクションの記憶もしなければならない。ユーザーガイドは、ユーザーが表示されたステップを実際に実行したことを確認するためのフィードバックをユーザーに対して行わない。ユーザーがミスをした場合、ユーザーはすべてのステップを完了するまでインストラクションを実行できず、予想された結果を得ることができない。
【課題を解決するための手段】
【0003】
(発明の開示)
本発明はモバイルデバイスでインストラクションコンテントを提供するための方法および装置に関する。実施例ではモバイルデバイスのユーザーには種々のタスクの達成の仕方に関するインストラクショントピック(主題)のリストが提供される。トピックの1つを選択した後にユーザーが特定のタスクを達成するのを支援するようになっている1つ以上のステップがモバイルデバイスによって実行される。各ステップは1つ以上のアクションを含むことがあり、タスクを達成するためにこれらアクションを成功裏に完了しなければならない。各ステップが実行される際にモバイルデバイスは必要なアクションの完了の成功を促進するためにユーザーにフィードバックを行う。
【0004】
一部の実施例では、サーバが、モバイルデバイスにインストラクションコンテントを提供できるようになっている。サーバーはインストラクショントピックを記憶するためのデータレポジトリーとモバイルデバイスと通信するためのネットワークインターフェースとを含むことができる。サーバーが通信するモバイルデバイスはユーザーからの入力信号を受信すると共に、ユーザーに情報を提供するためのユーザーインターフェースを含むことができる。モバイルデバイスはユーザーインターフェースに接続されており、ユーザーが達成しようと試みている特定のタスクに関するインストラクショントピックをユーザーが選択できるようにする処理プラットフォームを含むこともできる。1つのトピックを選択すると、ユーザーにはタスクを達成するためにユーザーを支援するようになっているステップバイステップのインストラクションが提供される。ユーザーが各ステップを実行するにつれ、タスクの成功裏の達成を助けるよう、モバイルデバイスによってフィードバックが提供される。
【実施例】
【0005】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明はここに開示する実施例だけに限定されるものではないと理解すべきである。図1は、一実施例に係わる本発明の代表的なコンフィギュレーションの一例を示しており、この一実施例はモバイルデバイス102と、無線ネットワークシステム104と、ネットワーク接続部106と、リモートサーバー108とを含む。モバイルデバイス102は無線ネットワークシステム104を通して信号を送受信できる任意のタイプの通信デバイスでよい。このデバイスは従来のデバイス、例えば携帯電話、パーソナル通信システム、パーソナルデータアシスタント、従来のラップトップ、パームトップコンピュータ、インターネットアクセスデバイス、オルガナイザー、全地球測位受信機(GPS)またはその他の類似するデバイスを含むことができる。モバイルデバイス102はディスプレイ、キーパッドまたはスピーカーなどのユーザーインターフェースを含むことができる。ユーザーインターフェースによりデバイスのユーザーはモバイルデバイス102からの情報およびデータを受信したり、モバイルデバイス102へ情報およびデータを入力することが可能となっている。
【0006】
モバイルデバイス102は、無線ネットワーク104およびネットワーク接続部106を通してリモートサーバー108と通信する。無線ネットワークシステム104は信号を送受信できる任意のタイプの通信システムとすることができる。無線ネットワークシステム102は、ジェネラルパケット無線サービス(GPRS)またはワイドバンド符号分割マルチアクセス(W−CDMA)を使ってデータパケットを送受信できるモバイルのためのグローバルシステム(GMS)規格に従って作動できる。ネットワーク接続部106は、無線ネットワークシステム104とリモートサーバー108との間で信号を送受信できる任意のタイプの接続部とすることができる。図示されていないが、モバイルデバイス102とリモートサーバー108とは多数の有線または有線方法を使って接続できる。例えばモバイルデバイス102およびリモートサーバー108は、短距離の無線ブルートゥースまたはIrDA接続のような無線接続を有することができる。
【0007】
リモートサーバー108はモバイルデバイス102との間で信号を送受信できる任意のタイプのコンピュータシステムとすることができる。本明細書に開示するように、モバイルデバイス102は無線ネットワークシステム104およびネットワーク接続部106を通してリモートサーバー108からデータをダウンロードできる。このデータは特定のタスクの達成の仕方に関するステップバイステップのインストラクションを含むインストラクションコンテントを含むことができる。リモートサーバー108はインストラクトコンテントを記憶し、サーチし、検索し、そのコンテントを実行するために命令されたときに、そのコンテントをモバイルデバイス102へ送信する能力を含むことができる。インストラクトコンテントはこれまで利用できなかった新しいコンテントでもよいし、また、現在モバイルデバイス102に記憶されているコンテントを置き換わり、または更新するようになっているコンテントでもよい。
【0008】
リモートサーバー108からモバイルデバイス102へどのインストラクションコンテントをダウンロードすべきかを決定するためのプロセスを自動化してもよいし、またはマニュアルとしてもよい。モバイルデバイスは、当業者に公知の方法でインストラクションコンテントを選択し、次にダウンロードできるモバイルデバイスのユーザーはモバイルデバイス102で所定のインストラクションコンテントを削除すること選択することもできる。インストラクションコンテントは周期的に、またはモバイルデバイス102でコンテントの更新が必要となるごとにダウンロードしてもよい。モバイルデバイス102に記憶できるインストラクションコンテントの量はデバイスの制限によって限定される。新しいコンテントまたは改正されたコンテント(rerised content)のための空間を作成するために、時々モバイルデバイス102からインストラクションコンテントを削除しなければならないことがある。この削除プロセスはモバイルデバイス102により自動的に実行してもよいし、またはユーザーによってマニュアルで実行してもよい。
【0009】
当業者に公知の任意の数の方法でモバイルデバイス102のインストラクションコンテントをデバイスに送り、デバイスに記憶してもよい。例えばインストラクションコンテントをデバイス内にハードウェアで符号化してもよいし、工場でロードしてもよいし、リモートサーバー108からダウンロードしてもよい。モバイルデバイス102はデバイスにインストラクションコンテントに関する基本情報を記憶するのに使用できるレジストリを含むことができる。このレジストリは、モバイルデバイス102で現在利用できるインストラクションコンテントの容易にアクセスできるリストを維持することによって性能を増すことを助ける。デバイスでインストラクションコンテントが追加され、更新され、または削除される際に、モバイルデバイス102はコンテントが正確かつアップツーデートとなることを保証するよう、レジストリを維持する。
【0010】
特定のタスクを実行するための、モバイルデバイス102およびリモートサーバー108のための一連のインストラクションを含むアプリケーションソフトウェアを使い、モバイルデバイス102およびリモートサーバー108で本明細書に説明した発明を実施できる。インストラクションと組み合わされたモバイルデバイス102およびリモートサーバー108は本発明を実施するための手段を形成する。
【0011】
図1に示されているようなモバイルデバイスは、デバイスを使用する際にユーザーを支援したり、他の目的のために使用するのに利用できる多くの特徴、機能、アプリケーション、オプションおよびツールを有することが多い。特徴が存在していることをユーザーが知らないか、または単に使用法を知ろうとしないかのいずれかにより、これら特徴が使用されないことが多い。モバイルデバイス、例えば携帯電話ではユーザーが見ることができる特定の特徴、機能、アプリケーション、オプションまたはツールをユーザーが探すのを支援するために、一般にメニューに特徴がオーガナイズされている。図2はモバイルデバイスで利用できるメニューシステムの概観の一例を示す。1つのメニューシステム200はメニューヘディング202とメニューサブヘディング204とを含むことができる。このメニューヘディング202およびメニューサブヘディング204はモバイルデバイスで利用できる種々の特徴および機能、アプリケーション、オプションおよびツールを示す。ユーザーは電話帳(Phone book)のような特徴を選択し、将来使用するための電話帳(Phone book)のコンタクトを増すための連絡先追加(Add contact)を選択できる。更にユーザーはタイマーを設定するためにオーガナイザー(Organizer)を選択し、次にタイマー(Timer)も選択できる。モバイルデバイスは次にタイマーが終了したことをユーザーに警告する。
【0012】
メニューシステム200が示すように、モバイルデバイスのユーザーには多くの特徴を利用できることが多い。これら特徴はユーザーには複雑であることが多く、ユーザーが所定のタスクを実施するのに多数のステップを実行しなければならないことがある。例えばモバイルデバイス、例えばソニーエリクソンのT300での連絡先を増すには、ユーザーは(1)電話帳(Phone book)へスクロールし、YESを押し、連絡先追加(Add contact)へスクロールし、YESを押し、(2)ユーザーが満たしたいフィールドへスクロールし、YESを押し、(3)情報を入力し、YESを押し、(4)ユーザーが情報を入力した後に保存し、出る?(Save and exit?)へスクロールし、YESを押す。モバイルデバイスでの連絡先を編集するには、ユーザーは(1)連絡先リストへスクロールし、YESを押し、連絡先管理(Manage contact)へスクロールし、YESを押し、連絡先編集(Edit contact)へスクロールし、YESを押し、(2)コンタクトの第1文字を入力し、YESを押し、(3)コンタクトをハイライト表示した後にYESを押し、(4)情報編集(Edit Info)を選択し、YESを押し、(5)ユーザーが満たしたいフィールドへスクロールし、YESを押し、(6)情報を入力し、YESを押し、更に(7)ユーザーが情報を入力した後に保存し、出る?(Save and Exit?)へスクロールダウンし、YESを押さなければならない。
【0013】
本発明はインストラクションステップをブレークダウンし、タスクを完了させるためのステップをユーザーに対して一度に1ステップずつディスプレイする。各ステップが実行される際に、そのステップが成功裏に実行されたことを表示するように、ユーザーにフィードバックが行われる。予想されていることと異なる誤りまたは逸脱が検出された場合、即座にユーザーに通知される。一度に1つずつステップをディスプレイするだけで、モバイルデバイスにてステップをディスプレイするのに必要なディスプレイスペースが最小にされている。テキストスピーチ技術を使用し、ユーザーにインストラクションステップを提供し、ディスプレイスペースを全く不要にすることもできる。このテキストスピーチ技術はユーザーとのインターフェースをするのにモバイルデバイスのスピーカーを使用することになる。
【0014】
モバイルデバイスは多数の異なるトピックに対するインストラクションコンテントを含むことができ、これらインストラクショントピックは特定のタスクをユーザーが達成するのを支援するようになっているステップバイステップのインストラクションをユーザーに提供する。例えば電話帳への新規連絡先追加方法または電話帳内の連絡先の編集方法を含むことができる。インストラクショントピックはモバイルデバイスで利用できる特徴、機能、アプリケーション、オプションおよびツールの多くの使用方法を含むが、これらだけに限定されるものではない。しかしながらモバイルデバイスで利用できるインストラクションコンテントはモバイルデバイスの使用または作動に関連しないタスクに関するインストラクションも含むことができる。例えば自動車のタイヤの交換方法または電子レンジのプログラムの仕方なども含むことができる。
【0015】
図3Aは本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。このディスプレイ300は垂直に配列されたリスト内に配置された多数のメニューヘディング302(図2参照)を含む。図3Aにはメニューヘディング1〜8としてメニューヘディング302が示されている。メニューヘディング302はテキストリスト内に示されているが、当業者であれば本発明のメニューヘディング302は他の方法、例えばアイコンを使用することにより表示することも可能であることが容易に理解できよう。そのときに選択されているメニューヘディング302はリバースビデオモードを使ってハイライト表示される。ディスプレイ300の底部に沿って種々のアイコンおよびインジケータ304が示される。アイコンおよびインジケータ304はモバイルデバイスのそのときのステータスに関する情報を提供するか、またはモバイルデバイスで作動中の種々のプロセスまたはプログラムを表示する。
【0016】
図3Bは本発明の別の実施例に係わるモバイルデバイスディスプレイを示す。ユーザーがメニューヘディング302をスクロールダウンする際に、モバイルデバイスがそのときに選択されたメニューヘディング302に対してインストラクショントピックが存在することを判断し、これをユーザーに通知できる。そのときに選択されているメニューヘディングに対し、モバイルデバイスにインストラクショントピックが存在する場合、モバイルデバイスはインストラクションアイコン306をディスプレイできる。インストラクションアイコン306がディスプレイされない場合、モバイルデバイスがそのときに選択されたメニューヘディング302に対するインストラクショントピックがないことを表示する。インストラクショントピックが存在する場合、インストラクショントピックを実行するか、またはそのメニューヘディング302に利用できるインストラクショントピックのリストをディスプレイするのに、キーパッド、または当業者が知っている他の手段上の特定のボタンを押すなどの操作により、デバイス固有の機構をユーザーが使用できる。
【0017】
図4は、モバイルデバイスでインストラクショントピックの利用可能性をユーザーに通知するためのモバイルデバイスのプロセスの一実施例を示すフローチャートである。このプロセスはユーザーがモバイルデバイス上のメニューヘディングにナビゲートするブロック402でスタートする。プロセスは404まで続き、ここでモバイルデバイスによりナビゲーションイベントが検出される。ナビゲーションイベントはユーザーがメニューヘディングのリスト(図3A参照)をスクロールするか、またはユーザーが特定のメニューヘディングを選択することにより発生できる。ナビゲーションイベントが一旦検出されると、プロセスはブロック406まで続き、ここでモバイルデバイスはそのときのメニューヘディングに対するインストラクショントピックが存在するかどうかを判断する。メニューヘディングに対してインストラクショントピックが存在する場合、モバイルデバイスは408でユーザーに通知する。メニューヘディングに対してインストラクショントピックが存在しない場合、またはメニューヘディングに対し、インストラクショントピックが存在することがユーザーに通知された後に、プロセスは終了する。
【0018】
本発明は上記のようなインストラクショントピックの利用可能性をユーザーに通知するためのモバイルデバイスのプロセスの実施例だけに限定されないことに留意されたい。このプロセスは、使用されるモバイルデバイスに応じて変わり得る。通信および計算技術に精通する者であれば容易に認識できるように、モバイルデバイスのプロセスのための上記ステップは変化したり、別の順序にしたり、または本明細書に開示していない別のステップに関係し、更に本発明は上記プロセスだけに限定されない。図3Cは本発明の別の実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。モバイルデバイスのユーザーはキーパッド上のボタン、例えばHelpを押すことにより、インストラクショントピックのリストを見ることを選択できる。インストラクショントピックのリスト308を提供でき、このリストからユーザーは関心のある特定のトピックを選択できる。種々のパラメータに基づき、インストラクショントピックのリスト308が発生される。例えばユーザーは特定の主題に関するトピックをサーチする入力を提供できる。このリストはモバイルデバイスのディスプレイにそのときにディスプレイされている情報またはユーザーが前に選択したメニューに基づき発生できる。このリストはそのときにモバイルデバイスで作動中のプログラムまたはアプリケーション、もしくはそのときにモバイルデバイスに記憶されているインストラクショントピックに基づき発生してもよい。最後に、インストラクショントピック308のリストをリモートサーバーに記憶されたインストラクショントピックに基づき発生してもよい。
【0019】
図5はモバイルデバイスでインストラクショントピックを実行するためのモバイルデバイスプログラムの一実施例を示すフローチャートである。モバイルデバイスのユーザーは特定のタスクを完了するためのインストラクショントピックを選択する。インストラクショントピックが選択された後に、タスクを実行するためのステップが実行され、タスクを完了するのに必要な種々のアクションがとられる。プロセスはユーザーがインストラクショントピックを選択したトピック502でスタートする。インストラクショントピックが精通された後に、ブロック504で入力することがユーザーに求められる。このユーザーへのプロンプトはユーザーが認識できる任意のタイプのプロンプトでよく、モバイルデバイスでユーザーインターフェースが利用できる場合、入力は、ユーザーから受信できる任意のタイプの入力でよい。プロセスはブロック504まで続き、このブロックであるイベントが生じたことが受信される。このイベントはユーザーまたはモバイルデバイスでによって一般に開始される任意のタイプのイベントでよい。例えばこのイベントはユーザーのイベント、例えばジョイスティックの運動またはキーの押圧でよい。更にこのイベントはモバイルデバイス、例えば1日のうちの時間、またはタイマーの終了に関する通知によって内部で発生してもよい。このイベントは当業者が容易に理解できるように、リモートデバイスによって発生してもよい。
【0020】
1つのイベントが受信された後に、プロセスはブロック508で続けられ、このブロックにおいてモバイルデバイスは受信したイベントと出口理由とを比較し、受信したイベントが出口理由に対応するかどうかを判断する。出口理由がブロック504に従って入力することをユーザーが促されたときに発生し、検出されると予想される応答であり得る。例えばユーザープロンプトが「4キーを押す」である場合、出口理由はキーを押すこととなる。受信したイベントがモバイルデバイスにおけるジョイスティックの移動であった場合、そのイベントは出口理由に対応しない。受信したイベントが出口理由に対応する場合、プロセスはイベントイベントを受信するブロック510まで続く。受信したイベントが出口理由に対応しない場合、プロセスはブロック514まで進み、このブロックでモバイルデバイスは予想されないイベントの最大数に達したかどうかを判断する。
【0021】
ブロック510でイベントデータが受信された後に、モバイルデバイスはイベントデータと出口値とを比較し、ブロック512においてイベントデータが出口値に対応するかどうかを判断する。出口値は出口理由に対応するイベントによって発生される任意の値となり得る。次のパラグラフにおける例で説明するように、ユーザープロンプトが「4キーを押す」であり、出口理由がキーを押す場合、イベントデータは押されたキーの識別となり、出口値は4キーとなる。イベントデータが出口値に対応する場合、プロセスは514まで続き、このブロックにおいて、実行するそれ以上のステップがあるかどうかをモバイルデバイスが判断する。実行すべきそれ以上のステップがある場合、プロセスはブロック518まで続き、次のステップまで進み、次にブロック504まで進み、再びユーザーが入力することを促す。ブロック516においてそれ以上実行すべきステップがない場合、プロセスが終了する。ブロック512において、イベントデータが出口値に対応しない場合、プロセスがブロック514まで続き、ここでモバイルデバイスは予想されないイベントの最大数に達したかどうかを判断する。
【0022】
ブロック508または512において、予想されないイベントまたはイベントデータが受信された場合、モバイルデバイスは最大数の予想されないイベントが生じたかどうかを判断する。予想されないイベントの最大数に達した場合、プロセスは終了する。最大数に達していない場合、プロセスはブロック506まで戻り、イベントが生じた旨の次の通知を受信する。モバイルデバイスはブロック506に戻る前に、所望するアクションの達成に成功しなかったことをユーザーに通知できる。認められる予想されないイベントの最大数は、モバイルデバイスのユーザーによって設定できる値であるか、またはモバイルデバイスで利用できる技術に基づき検討または決定できる任意の数の他の要素に基づいてもよい。ブロック506、508、510および512に対応するステップの完了に成功した場合、処理中のそのときのステップのアクションを完了する。プロセスが特定のステップで所望するアクションを完了することなく終了した場合、ユーザーにはアクションの完了に成功しなかった旨が通知される。
【0023】
当業者であれば容易に理解できるように、所定のモバイルデバイスで可能な出口理由と出口値の多くの組み合わせが存在し、これらの組み合わせはモバイルデバイスで利用できる特定の特徴、機能、アプリケーション、オプションおよびツールに応じて決まる。出口理由と出口値はモバイルデバイスで利用できるユーザーインターフェースに応じて決定してもよい。例えばモバイルデバイスはジョイスティックを有してもよいし、有していなくてもよい。モバイルデバイスはこのデバイスがユーザーに入力を促すことができるようにするテキストスピーチ技術またはモバイルデバイスが音声プロンプトに応答してユーザーからの入力を取り込むことができるようにするスピーチテキスト技術を利用できる能力を有していてもよいし、有していなくてもよい。前に説明したように、モバイルデバイスは内部でイベントを発生してもよい。出口理由はタイマーイベントが生じたことでもよい。また、出口値はタイマーが終了した値でもよい。
【0024】
本発明は上記インストラクショントピックを実行するためのモバイルデバイスのプロセスの実施例だけに限定されるものでないことに留意されたい。真のプロセスは使用するモバイルデバイスに応じ変わる。通信および計算技術に精通する当業者であればすぐに認識できるように、モバイルデバイスプロセスのための上記ステップは変わっていてもよいし、別の順序でもよいし、本明細書に開示しない別のステップを実行してもよい。本発明は上記プロセスだけに限定されるものではない。
【0025】
図3Dは本発明の別の実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。ユーザーが図5に示されたプロセスに従ってインストラクショントピックを選択した後に、ユーザーは特定のタスクを達成するためにユーザーを支援するようになっているステップの一部として入力することが促される。図3Dはユーザープロンプト310がディスプレイの1つの領域における「YESキーを押す」であり、ディスプレイの別の領域に他の情報がディスプレイされている本発明の一実施例を示す。ユーザープロンプト310に応答し、ユーザーはタスクを達成するのに必要なアクションをとると予想される。この場合、タスクはYESキーを押すことである。図5に関連して説明するように、出口理由はキーを押すことであり、出口値はYESキーとなる。このステップを完了した後に、タスクを完成する際の次のステップは情報を入力し、別のキーを押すか、またはディスプレイに示されているリストをスクロールダウンすることとなり得る。目的は、タスクを完了するのに必要な種々のアクションをとることを実質的にユーザーに求めることにより、ユーザーがタスクを完了するのを支援することである。ユーザーによって選択されたインストラクショントピックはユーザーに提示されるステップおよびこれらステップを完了しなければならない順序を決定する。
【0026】
インストラクショントピックは、トピックに関する情報および実行しなければならないステップを含むファイルの形態となり得る。ファイルモバイルデバイスに記憶してもよいし、図1に示されるようにリモートサーバーからダウンロードしてもよい。図6は本発明の一実施例に係わるインストラクショントピックのためのファイル構造を示す。ファイルバージョン602は、インストラクショントピックの特定のレイアウトまたはフォーマットを表示する。バージョン情報はモバイルデバイスがファイル内に含まれるステップを実行する際に役立つ。モバイルデバイスで利用できるソフトウェアは、所定のバージョン番号よりも小さいインストラクショントピックファイルしか実行できないようなバージョンでもよい。
【0027】
インストラクショントピックのユニークな識別子604(UID)は、各インストラクショントピックをユニークな方法で識別する。2つ以上のインストラクショントピックに対して同じタイトルを使用することがあるので、タイトルだけを使用することは十分でないことがある。UID604はインストラクショントピックを最初に作成したときに割り当てられる十分大きな番号(32ビット)でなければならない。UID604がモバイルデバイスのメーカー識別子、デバイスの識別子、またはそのときの日にちおよび時刻に基づくランダムに発生された番号を含むアルゴリズムを使用して構成される。本例では、一旦決定されると、UID604は特定のインストラクショントピックに対して変化しない。インストラクショントピックが変化した場合でも、UID604は同じままである。
【0028】
インストラクショントピックバージョン606はファイルが含むインストラクショントピックのバージョンを表示する。トピックバージョン606はモバイルデバイスがインストラクショントピックの古いバージョンを新しいバージョンに置換できるようにする。インストラクショントピックが変化した場合、インストラクショントピックバージョン606は大きくなるが、UID604は同じままである。言語608はタイトルおよびユーザープロンプトを記憶する言語を表示する。スタートイベント610は選択されたインストラクショントピックに対するスタートロケーションを表示し、スタートイベント610はインストラクショントピックが開始したメニューヘディングをモバイルデバイスが決定するのを助ける。タイトル612は、インストラクショントピックのタイトルである。タイトル610の一例は「電話帳への連絡先の追加」または「キーパッドロックのターンオフ」となる。タイトルスピーチ614はテキストスピーチ情報を処理できるモバイルデバイスによって使用される。タイトルスピーチ614はテキスト−スピーチプロセッサへの発音補助手段として機能する。このタイトルスピーチはテキスト−スピーチ出力が正確かつ理解可能となるように、タイトル612の発音を含む。ステップ616の番号はインストラクショントピックにどれだけ多くのステップが含まれているかを表示する。アイテム618、620および622は、達成に必要なステップの実際のコンテントおよびアクションを提供する。
【0029】
図7は本発明の一実施例に係わるインストラクショントピックに対するステップコンテントを示す。図6にはアイテム618、620および622としてインストラクショントピック内のステップが示されている。図7は、ステップごとに利用できるコンテントを示す。ユーザープロンプト702はステップを達成するのにユーザーにディスプレイされるテキストを示す。例えば「5のキーを押す」または「10秒待つ」が表示される。ユーザープロンプト702は空またはブランクでもよい。ユーザープロンプト702はボールド体、イタリクス体およびアンダーラインをフォーマット化する種々のテキストで装飾できる。ユーザープロンプトスピーチ704はテキスト−スピーチ情報を処理できるモバイルデバイスによって使用される。ユーザープロンプトスピーチ704はテキスト−スピーチプロセッサに対する発音補助手段として機能する。これはテキスト−スピーチ出力が正確かつ理解可能となるように、ユーザープロンプト702の音声発音を含む。例えばユーザープロンプト702が「#キーを押す」である場合、ユーザープロンプトスピーチ704は「ポンドキーを押す」となる。その理由は、テキスト−スピーチプロセッサは#記号をポンドと発音すべき旨を理解できないからである。出口理由はユーザープロンプト702によってユーザーが促されたときに発生され、検出されることが予想される応答である。出口値708は出口理由706に対応するユーザープロンプト702に応答して発生されるモバイルデバイスのイベントによって発生され得る任意の値となり得る。キーカウント710は、出口理由706が「キーを押す」であるときにステップを出る前にどれだけ多くのキーの押圧を受信すべきかを表示する。図8は本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのユーザーにインストラクションコンテントを提供するためのアプリケーションソフトウェアによってプログラムされたモバイルデバイスのブロック図である。本発明は通信ネットワークを通して信号を送受信できる他のタイプの通信デバイスでも同じように良好に作動する。
【0030】
図8に示されるように、モバイルデバイスは無線ブロック802と、ベースバンドロジックブロック804と、メインプロセッサおよび制御ロジックブロック806とオーディオインターフェースブロック808とを含む。無線ブロック802において、送受信された情報は種々の搬送波タイプの無線周波数(RF)に変換されたり、無線周波数に変換され、当業者であれば理解できるようなベースバンドまたは中間周波数回路を使ってフィルタリングされる。デバイスのアンテナシステム810は無線ブロック802に接続されており、ベースバンドロジックブロック804において基本信号処理、例えば当業者であれば理解できるような同期化、チャンネル符号化、復号化およびバーストフォーマット化が行われる。オーディオインターフェースブロック808は、音声処理だけでなく、アナログ−デジタル(A/D)およびデジタル−アナログ(D/A)処理もとり扱う。このブロックは更にマイク812を通して入力信号を受信し、スピーカー814を通して出力を発生する。
【0031】
モバイルデバイスはブルートゥースベースバンドロジックブロック826およびブルートゥースRFブロック828を使って短距離の無線信号を送受信できる能力を有することができる。ブルートゥースRFブロック828内にて、送受信された情報は当業者が理解できるように、ブルートゥース規格を使って無線周波数(RF)に変換したり、この無線周波数から変換される。ブルートゥースRFブロック828には短距離のアンテナ830が接続されている。ブルートゥースベースバンドロジックブロック826では、当業者であれば理解できるように、基本的信号処理、例えば同期化、チャンネル符号化、復号化およびバーストフォーマット化が行われる。
【0032】
メインプロセッサ兼制御ロジックブロック806は上記ブロックをコーディネートし、更に入力機器816、例えばキーパッドおよびディスプレイ818、例えば液晶ディスプレイ(LCD)を制御するのに重要な役割も果たす。ユーザー入力信号を受信し、情報を発生するマイク812、スピーカー814、入力機器816およびディスプレイ818を本明細書では共に、または別々にモバイルデバイスのユーザーインターフェースと称すことができる。メインプロセッサ兼制御ロジックブロック806は1つ以上のマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサを使って上記送受信ブロックの機能の命令制御も行う。加入者識別モジュール(SIM)820を設けることができるこのモジュールは、メインプロセッサ兼制御ロジックブロックに作動的に接続されるように示されている。メインメモリ822も含まれる。本発明を実施するのに必要なアプリケーションソフトウェアおよび命令824をSIM820またはメインメモリ822に記憶することができ、このメモリはメインプロセッサ兼制御ブロック806を通してデバイスの作動を制御する。デバイス全体を制御するプロセッサおよびメモリは、本明細書では、モバイルデバイスの処理プラットフォームと総称できる。一部の実施例では、ハードウェアを制御するアプリケーションソフトウェアにより、本発明の一部の特徴が実現される。メインプロセッサと制御ロジックとメモリとSIMとの間の相互接続は、単に明瞭にするために略図で示されているが、内部バスとなっていることが多い。
【0033】
図8はポジションインフォメーションを取り込むのにモバイルデバイスが使用できるオプションのGPSサブシステムを示していない。しかしながら、双方向通信能力を有するが、音声能力を輸しないGPS受信機内で本は爪印を受信できる。しかしながら、一実施例では、本発明はGPSサブシステムを追加した図8のデバイスのようなモバイルデバイス内で本発明が実現されている。当業者にはGPSは周知のものである。GPSは、地球上のどの場所でも測定できる、衛星およびコンピュータを使用して、空間に基づく三角測量システムである。GPSは最初にナビゲーションシステムとして米国国防省によって開発されたものであり、他の地上をベースとするシステムと比較し、GPSはそのカバー範囲に制限がなく、気象条件に係わらず、連続して24時間カバーを行うことができ、極めて正確である。現在の実施状況では、ある配置の地球の軌道を回る24個の衛星が、所定のチップ周波数でGPS無線周波数信号を連続的に発射している。GPS受信機は最も近い衛星からの無線信号を受信し、GPS衛星からGPS受信アンテナまで伝搬するのに無線信号がかかる時間を測定している。GPS受信機は伝搬時間に光の速度を乗算することにより、ビュー内の各衛星に対する距離を計算できる。衛星の軌道および速度、並びに搭載クロックに対する相関性を含む、衛星からの無線信号から提供される別の情報からGPSプロセッサは三角測量処理を通してGPS受信機の位置を計算できる。
【0034】
オプションの位置情報も含む本発明の一実施例を実現するモバイルデバイスは、メインプロセッサ兼制御ロジックブロック806によって管理されるGPS機能と従来のモバイルデバイスの機能とを適当に切り替える完全なGPSサブシステムも含む。かかるGPSサブシステムはGPS RFセクションと、GPSアンテナとを備え、更に専用のベースバンド兼制御ロジックを含むことができる。GPSとモバイルデバイス機能の多くはモバイルデバイスが作動する周波数バンドに応じてミキサーおよび発信機、更にアンテナのような部品を共用することもできる。いずれのケースにおいても、同じメインプロセッサが通常モバイルデバイスとGPS機能の双方を制御することになる。
【0035】
図9は、本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのユーザーにインストラクションコンテントを提供するアプリケーションソフトウェアによりプログラムされたパソコンシステムの形態をしたリモートサーバーを示す。システムバス902が主要部品を相互に接続している。このシステムは、システムに対する中央処理ユニット(CPU)として働くプロセッサ904によって制御されている。システムメモリ906は一般に多数のタイプのメモリ、すなわちリードオンリーメモリ(ROM)のようなメモリ領域とランダムアクセスメモリ(RAM)に分割されている。複数の標準的入出力(I/O)アダプタまたはデバイス908が存在している。一般的なシステムは、任意の数のかかるデバイスを有することができるが、図では簡略にするために4つのデバイスしか示されていない。これらデバイスは固定ディスクドライブ910および取り外し自在なメディア光デバイス912を含む種々のデバイスに接続されている。このドライブは、914で示されるような書き込み可能なディスクおよびリードオンリー光ディスク、例えばコンパクトディスク(CD)およびデジタル汎用ディスク(DVD)を受け入れる。
【0036】
固定ディスク910にはインストラクションコンテントの記憶および送信を含む種々の機能916を実施するためのアプリケーションソフトウェア命令が記憶されている。システムが作動しているとき、インストラクションの一部はメモリ906にロードされ、プロセッサ904によって実行される。デバイス全体の作動を制御するプロセッサ904およびメモリ906は、本明細書では共にリモートサーバーの処理プラットフォームと称すことができる。一部の実施例では、ハードウエェアを制御するアプリケーションソフトウェアにより、本発明の一部の特徴が実施される。固定ディスク910または光ディスク914が光ドライブ912に挿入されると、これらディスクの間でインストラクションコンテントが読み出されたり、または書き込みができる。固定ディスク910および光ディスク914を、リモートサーバーにインストラクショントピックを記憶するためのデータレポジトリーとして別々に、または共に使用することができる。
【0037】
追加I/Oデバイスは特定の機能を有する。本発明のすべてまたは一部を実施するパソコンシステムはネットワーク920または短距離の無線ブルートゥースインターフェース922に接続するための通信(COM)アダプタ918の形態をしたI/Oデバイスを含むことができる。ネットワークまたはブルートゥースインターフェースを使用し、本発明を実施するソフトウェアをモバイルデバイスに転送したり、またはインストラクションコンテントまたはインストラクショントピックをモバイルデバイスに送信したりすることができ、このネットワークまたはインターフェースを本明細書ではリモートサーバーのネットワークインターフェースと称すことができる。キーボード926と同じように、ディスプレイ924も接続されている。ユーザー入力を受けるキーボード926を本明細書においてリモートサーバーのユーザーインターフェースと称すことができる。これらアダプタのいずれも、ハードウェアのディスクリート部品というよりも機能素子と見なすべきである。パソコンシステムは1つの回路基板で実現できるアダプタエンティティのすべてまたは一部を有することができる。
【0038】
図9のリモートサーバは、単なる例にすぎないと理解すべきである。多数のタイプの汎用コンピュータシステムおよび他の類似システムを入手し、使用できる。利用できるシステムとしてマイクロソフト社のウィンドウズ(登録商標)、UNIX(登録商標)の種々のバージョン、LINUX(登録商標)の種々のバージョン、アップル社のMac(登録商標)のOSのようなオペレーティングシステムを作動させるシステムを挙げることができる。
【0039】
本発明のアプリケーションソフトウェア要素はハードウェアおよび/または(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)ソフトウェアで具現化できる。これまで示したように、本発明はアプリケーションソフトウェアの形態をとることができ、このアプリケーションソフトウェアはデバイスによって使用するための、またはデバイスに関連して使用するための媒体内で具現化される、コンピュータで使用可能な、またはコンピュータで読み取り可能な命令またはコードを有する、コンピュータで使用可能な、またはコンピュータで読み取り可能な媒体によって具現化できる。かかる媒体は光ディスクまたは固定ディスクを示すよう、図9内に示されている。本明細書の関連において、コンピュータで使用可能な、またはコンピュータで読み取り可能な媒体は、装置またはデバイスによって使用するための、または装置またはデバイスに関連して使用するためのソフトウェアを含み、記憶し、伝送し、伝搬させ、または搬送できる任意の媒体とすることができる。コンピュータで使用可能な、またはコンピュータで読み取り可能な媒体は、例えば電子、磁気、光、電磁気、赤外線または半導体システム、装置、デバイスまたはインターネットのような伝搬媒体とすることができるが、これらに限定されるものではない。コンピュータで使用可能な、またはコンピュータで読み取り可能な媒体は、例えば紙またはその他の媒体を光学的にスキャンすることによって、ソフトウェアを電子的に捕捉し、コンパイルし、解読し、または適当な態様で処理することができるように、ソフトウェアをプリントする紙またはその他の適当な媒体でもよいことに留意されたい。図9に示されたアプリケーションソフトウェアおよびハードウェアは、実施例の一部における機能を実施するための種々の手段を形成するものである。
【0040】
以上で、本明細書において、本発明の特定の実施例について説明した。通信および計算技術に精通する当業者であれば、本発明は他の環境においても別の用途を有することが容易に認識できよう。実際に多くの実施例および実現例が可能である。特許請求の範囲は、本発明の範囲をこれまで示した特定の実施例だけに限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスおよびリモートサーバーの代表的なコンフィギュレーションの一例である。
【図2】代表的なモバイルデバイスで利用できるメニューシステムの概観の一例である。
【図3A】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。
【図3B】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。
【図3C】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。
【図3D】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのディスプレイを示す。
【図4】本発明を実施するためのモバイルデバイスのプロセスの一実施例を示すフローチャートである。
【図5】本発明を実施するためのモバイルデバイスのプロセスの一実施例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例に係わるインストラクショントピックファイル構造を示す。
【図7】本発明の一実施例に係わるステップコンテントを示す。
【図8】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのユーザーにインストラクションコンテントを提供するためのアプリケーションソフトウェアでプログラムされたモバイルデバイスのブロック図である。
【図9】本発明の一実施例に係わるモバイルデバイスのユーザーにインストラクションコンテントを提供するためのアプリケーションソフトウェアでプログラムされた、パソコンシステムの形態をしたリモートサーバーを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが少なくとも1つのインストラクショントピック(502、504)を選択することができるインストラクショントピックのリストを提供するステップと、
ユーザーが選択した少なくとも1つのインストラクショントピック(506〜518)に基づき、少なくとも1つのステップを実行するステップとを備え、前記少なくとも1つのステップがタスクを完了するのに必要な少なくとも1つのアクションの成功裏の完了を実質的に求めることにより、モバイルデバイスを使用して特定のタスクをユーザーが達成するのを支援するようになっている、モバイルデバイスにインストラクションコンテントを提供する方法。
【請求項2】
ディスプレイ、スピーカーおよびそれらの組み合わせから成る群から選択されたユーザーインターフェースデバイスを使って前記インストラクショントピックを提供する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記インストラクショントピックのリストを提供するステップが、ユーザー入力、モバイルデバイスにディスプレイされるコンテント、ユーザーによって選択されたメニュー、モバイルデバイスで実行中のプログラム、モバイルデバイスに記憶されたインストラクショントピックおよびそれらの組み合わせから成る群から選択されたモバイルデバイスパラメータに基づき、インストラクショントピックのリストを発生することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記モバイルデバイスに前記少なくとも1つのインストラクショントピックを記憶する、請求項1記載の方法。
【請求項5】
リモートサーバーを使ってモバイルデバイスに記憶された前記少なくとも1つのインストラクショントピックを更新することを更に含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザーによって選択された少なくとも1つのインストラクショントピックをリモートサーバーに記憶する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記インストラクショントピックのリストを提供するステップが、リモートサーバーに記憶されたインストラクショントピックに基づき、インストラクショントピックのリストを発生することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザーによって選択された少なくとも1つのインストラクショントピックに基づき、少なくとも1つのステップを実行するステップが、前記少なくとも1つのアクションが成功裏に完了していないことをユーザーに通知することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのアクションが、
ユーザーに入力をすることを促すことと、
1つのイベントが生じた旨の通知を受信することと、
受信したイベントと出口理由とを比較することと、
受信したイベントが出口理由に対応するときに、イベントデータを受信することと、
イベントデータと出口値を比較することと、
イベント値が実質的に出口値に対応するときに少なくとも1つのアクションを完了することとを備えた、請求項1記載の方法。
【請求項10】
ユーザーが少なくとも1つのインストラクショントピック(102、108、824、926)を選択することができるインストラクショントピックのリストを提供する手段と、
ユーザーが選択した少なくとも1つのインストラクショントピック(102、108、824、926)に基づき、少なくとも1つのステップを実行する手段とを備え、前記少なくとも1つのステップがタスクを完了するのに必要な少なくとも1つのアクションの成功裏の完了を実質的に求めることにより、装置を使用して特定のタスクをユーザーが達成するのを支援するようになっている、インストラクションコンテントを提供する装置。
【請求項11】
ディスプレイ、スピーカーおよびそれらの組み合わせから成る群から選択されたユーザーインターフェースデバイスを使って前記インストラクショントピックを提供する、請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記インストラクショントピックのリストを提供する手段が、ユーザー入力、モバイルデバイスにディスプレイされるコンテント、ユーザーによって選択されたメニュー、モバイルデバイスで実行中のプログラム、前記装置に記憶されたインストラクショントピックおよびそれらの組み合わせから成る群から選択されたモバイルデバイスパラメータに基づき、インストラクショントピックのリストを発生する手段を含む、請求項10記載の装置。
【請求項13】
前記装置に前記少なくとも1つのインストラクショントピックを記憶する、請求項10記載の装置。
【請求項14】
リモートサーバーを使って前記装置に記憶された前記少なくとも1つのインストラクショントピックを更新することを更に含む、請求項13記載の装置。
【請求項15】
前記ユーザーによって選択された少なくとも1つのインストラクショントピックをリモートサーバーに記憶する、請求項10記載の装置。
【請求項16】
前記インストラクショントピックのリストを提供する手段が、リモートサーバーに記憶されたインストラクショントピックに基づき、インストラクショントピックのリストを発生する手段を含む、請求項10記載の装置。
【請求項17】
前記ユーザーによって選択された少なくとも1つのインストラクショントピックに基づき、少なくとも1つのステップを実行する手段が、前記少なくとも1つのアクションが成功裏に完了していないことをユーザーに通知する手段を含む、請求項10記載の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのインストラクショントピックがファイルバージョン、ユニークな識別子、インストラクショントピックのバージョン、言語、スタートイベント、タイトル、タイトルのスピーチ、多数のステップ、ステップコンテントおよびそれらの組み合わせから成る群から選択されたデータを有するインストラクショントピックファイルを含む、請求項10記載の装置。
【請求項19】
少なくとも1つのアクションが、
ユーザーに入力をすることを促すことと、
1つのイベントが生じた旨の通知を受信することと、
受信したイベントと出口理由とを比較することと、
受信したイベントが出口理由に対応するときに、イベントデータを受信することと、
イベントデータと出口値を比較することと、
イベント値が実質的に出口値に対応するときに少なくとも1つのアクションを完了することとを備えた、請求項10記載の装置。
【請求項20】
インストラクショントピックを記憶するようになっているデータレポジトリー(910、914)と、
モバイルデバイスと通信し、モバイルデバイスにインストラクショントピックを提供するようになっているネットワークインターフェース(920、922)を備え、
前記モバイルデバイスが、
ユーザー入力を受信し、情報を提供するようになっているユーザーインターフェース(812、814、816、818)と、
インストラクションを使用することにより、ユーザーがインストラクショントピックから少なくとも1つのインストラクショントピックを選択でき、ユーザーが選択した少なくとも1つのインストラクショントピックに基づき、少なくとも1つのステップを実行するように作動するユーザーインターフェースに作動的に接続された処理プラットフォーム(806、820、822)とを備え、前記少なくとも1つのステップがタスクを完了するのに必要な少なくとも1つのアクションの完了の成功を実質的に求めることにより、モバイルデバイスを使用して特定のタスクをユーザーが達成することを支援するようになっている、モバイルデバイスにインストラクションコンテントを提供するためのサーバー。
【請求項1】
ユーザーが少なくとも1つのインストラクショントピック(502、504)を選択することができるインストラクショントピックのリストを提供するステップと、
ユーザーが選択した少なくとも1つのインストラクショントピック(506〜518)に基づき、少なくとも1つのステップを実行するステップとを備え、前記少なくとも1つのステップがタスクを完了するのに必要な少なくとも1つのアクションの成功裏の完了を実質的に求めることにより、モバイルデバイスを使用して特定のタスクをユーザーが達成するのを支援するようになっている、モバイルデバイスにインストラクションコンテントを提供する方法。
【請求項2】
ディスプレイ、スピーカーおよびそれらの組み合わせから成る群から選択されたユーザーインターフェースデバイスを使って前記インストラクショントピックを提供する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記インストラクショントピックのリストを提供するステップが、ユーザー入力、モバイルデバイスにディスプレイされるコンテント、ユーザーによって選択されたメニュー、モバイルデバイスで実行中のプログラム、モバイルデバイスに記憶されたインストラクショントピックおよびそれらの組み合わせから成る群から選択されたモバイルデバイスパラメータに基づき、インストラクショントピックのリストを発生することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記モバイルデバイスに前記少なくとも1つのインストラクショントピックを記憶する、請求項1記載の方法。
【請求項5】
リモートサーバーを使ってモバイルデバイスに記憶された前記少なくとも1つのインストラクショントピックを更新することを更に含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザーによって選択された少なくとも1つのインストラクショントピックをリモートサーバーに記憶する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記インストラクショントピックのリストを提供するステップが、リモートサーバーに記憶されたインストラクショントピックに基づき、インストラクショントピックのリストを発生することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザーによって選択された少なくとも1つのインストラクショントピックに基づき、少なくとも1つのステップを実行するステップが、前記少なくとも1つのアクションが成功裏に完了していないことをユーザーに通知することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのアクションが、
ユーザーに入力をすることを促すことと、
1つのイベントが生じた旨の通知を受信することと、
受信したイベントと出口理由とを比較することと、
受信したイベントが出口理由に対応するときに、イベントデータを受信することと、
イベントデータと出口値を比較することと、
イベント値が実質的に出口値に対応するときに少なくとも1つのアクションを完了することとを備えた、請求項1記載の方法。
【請求項10】
ユーザーが少なくとも1つのインストラクショントピック(102、108、824、926)を選択することができるインストラクショントピックのリストを提供する手段と、
ユーザーが選択した少なくとも1つのインストラクショントピック(102、108、824、926)に基づき、少なくとも1つのステップを実行する手段とを備え、前記少なくとも1つのステップがタスクを完了するのに必要な少なくとも1つのアクションの成功裏の完了を実質的に求めることにより、装置を使用して特定のタスクをユーザーが達成するのを支援するようになっている、インストラクションコンテントを提供する装置。
【請求項11】
ディスプレイ、スピーカーおよびそれらの組み合わせから成る群から選択されたユーザーインターフェースデバイスを使って前記インストラクショントピックを提供する、請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記インストラクショントピックのリストを提供する手段が、ユーザー入力、モバイルデバイスにディスプレイされるコンテント、ユーザーによって選択されたメニュー、モバイルデバイスで実行中のプログラム、前記装置に記憶されたインストラクショントピックおよびそれらの組み合わせから成る群から選択されたモバイルデバイスパラメータに基づき、インストラクショントピックのリストを発生する手段を含む、請求項10記載の装置。
【請求項13】
前記装置に前記少なくとも1つのインストラクショントピックを記憶する、請求項10記載の装置。
【請求項14】
リモートサーバーを使って前記装置に記憶された前記少なくとも1つのインストラクショントピックを更新することを更に含む、請求項13記載の装置。
【請求項15】
前記ユーザーによって選択された少なくとも1つのインストラクショントピックをリモートサーバーに記憶する、請求項10記載の装置。
【請求項16】
前記インストラクショントピックのリストを提供する手段が、リモートサーバーに記憶されたインストラクショントピックに基づき、インストラクショントピックのリストを発生する手段を含む、請求項10記載の装置。
【請求項17】
前記ユーザーによって選択された少なくとも1つのインストラクショントピックに基づき、少なくとも1つのステップを実行する手段が、前記少なくとも1つのアクションが成功裏に完了していないことをユーザーに通知する手段を含む、請求項10記載の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのインストラクショントピックがファイルバージョン、ユニークな識別子、インストラクショントピックのバージョン、言語、スタートイベント、タイトル、タイトルのスピーチ、多数のステップ、ステップコンテントおよびそれらの組み合わせから成る群から選択されたデータを有するインストラクショントピックファイルを含む、請求項10記載の装置。
【請求項19】
少なくとも1つのアクションが、
ユーザーに入力をすることを促すことと、
1つのイベントが生じた旨の通知を受信することと、
受信したイベントと出口理由とを比較することと、
受信したイベントが出口理由に対応するときに、イベントデータを受信することと、
イベントデータと出口値を比較することと、
イベント値が実質的に出口値に対応するときに少なくとも1つのアクションを完了することとを備えた、請求項10記載の装置。
【請求項20】
インストラクショントピックを記憶するようになっているデータレポジトリー(910、914)と、
モバイルデバイスと通信し、モバイルデバイスにインストラクショントピックを提供するようになっているネットワークインターフェース(920、922)を備え、
前記モバイルデバイスが、
ユーザー入力を受信し、情報を提供するようになっているユーザーインターフェース(812、814、816、818)と、
インストラクションを使用することにより、ユーザーがインストラクショントピックから少なくとも1つのインストラクショントピックを選択でき、ユーザーが選択した少なくとも1つのインストラクショントピックに基づき、少なくとも1つのステップを実行するように作動するユーザーインターフェースに作動的に接続された処理プラットフォーム(806、820、822)とを備え、前記少なくとも1つのステップがタスクを完了するのに必要な少なくとも1つのアクションの完了の成功を実質的に求めることにより、モバイルデバイスを使用して特定のタスクをユーザーが達成することを支援するようになっている、モバイルデバイスにインストラクションコンテントを提供するためのサーバー。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2007−515128(P2007−515128A)
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545322(P2006−545322)
【出願日】平成16年8月16日(2004.8.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/026542
【国際公開番号】WO2005/069662
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月16日(2004.8.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/026542
【国際公開番号】WO2005/069662
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】
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