ラスタ化された画像の垂直成分と水平成分とを分離する方法
【課題】ラスタ化された画像の垂直成分と水平成分とを分離する方法を提供する。
【解決手段】画像を分離する方法であって、複数の画素を含む少なくとも1つの多角形のビットマップ画像を距離フィルタにかけ、モジュロ演算によるフィルタリングの後で形成された前記多角形をスケルトン化し、前記スケルトン化された画像と特定の頻度の1ビットの太さの水平線及び垂直線からそれぞれ成る2つのマスクとで論理的にAND演算を行って、水平エッジの画像及び垂直エッジの画像を形成し、得られた画像を2より大きいサイズの粒子を除去する粒子フィルタでフィルタリングするステップ、を含む。
【解決手段】画像を分離する方法であって、複数の画素を含む少なくとも1つの多角形のビットマップ画像を距離フィルタにかけ、モジュロ演算によるフィルタリングの後で形成された前記多角形をスケルトン化し、前記スケルトン化された画像と特定の頻度の1ビットの太さの水平線及び垂直線からそれぞれ成る2つのマスクとで論理的にAND演算を行って、水平エッジの画像及び垂直エッジの画像を形成し、得られた画像を2より大きいサイズの粒子を除去する粒子フィルタでフィルタリングするステップ、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な実施形態は、一般に画像処理システムに関し、より具体的には、ラスタ化された画像の垂直成分と水平成分とを分離する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント回路基板、即ちPCBは、一般のポケベル、即ちペイジャー、及びラジオから、高性能なレーダ及びコンピュータ・システムに及ぶ装置内で見られる、相互接続された電子部品の内蔵モジュールである。回路は一般に、基板として知られる絶縁盤表面に堆積された、又は「印刷された」、導電性材料の薄層によって形成される。個々の電子部品は、基板の表面に配置され、相互接続回路にはんだ付けされる。基板の1つ又はそれ以上の縁部に沿ったコンタクト・フィンガは、他のPCB又はオン・オフ・スイッチといった外部の電気装置へのコネクタとして作動する。プリント回路基板は、信号増幅器といった単一機能、又は多機能を実行する回路を有することができる。
【0003】
回路組立体の他の2つのタイプは、プリント回路基板に関連する。IC又はマイクロチップと呼ばれることもある集積回路は、ICの方が、シリコンの非常に小さなチップの表面の所定位置で電気化学的に「成長」する、より多くの回路と部品を含むことができることを除けば、プリント回路基板と同様の機能を実行する。ハイブリッド回路は、その名前が意味するように、プリント回路基板のように見えるが、表面に配置されてはんだ付けされるのでなく、基板の表面上で成長するいくつかの部品を含む。
【0004】
回路のインクジェット印刷は、費用のかかるリソグラフィ・プロセスを単純な印刷操作で置き換えることにより生産に関連するコスト削減を試みる、台頭しつつある技術である。従来の製造で使用されている繊細で時間を要するリソグラフィ・プロセスを用いるのではなく、基板上にパターンを直接印刷することにより、印刷システムは、生産コストを大幅に削減することができる。印刷されたパターンは、実際の形状(feature)(即ち、薄膜トランジスタのゲート領域、ソース領域、及びドレーン領域、信号線、オプトエレクトロニクス機器部品等といった、最終回路に組み込まれることになる素子)を含むことができ、或いは、その後の半導体又はプリント基板処理(例えばエッチング、注入等)のためのマスクとすることができる。
【0005】
エッチング・マスク印刷のいくつかの形態が存在する。1つの例は、PCBを作るための銅エッチング・マスクとして用いられる、印刷されたワックス・パターンの形態である。別の例は、PCB上の銅エッチング・マスクのために現在使用されている、マスクレスのリソグラフィ法であるレーザ・ダイレクト・イメージング(LDI)である。これは、レーザを用いて、直接フォトレジスト上にパターンのラスタ像を描く。これを費用対効果が高いものにするためには、特別な高速なレジストを有することが必要である。また、レーザを用いる、はんだマスク・パターン形成に適した方法は存在しない。
【0006】
典型的には、回路印刷は、固体基板を横切る単一の軸(「印刷移動軸」)に沿って、ラスタ・ビットマップにより、印刷溶液(一般的には有機材料)を堆積させることを含む。プリントヘッド、及び特にそれらのプリントヘッドに組み込まれたエゼクタの配置は、この印刷移動軸に沿って印刷するように最適化される。パターンの印刷はラスタ様式で行われ、プリントヘッド内のエゼクタが基板上に印刷材料の個別の液滴を小出しにするに従って、プリントヘッドが、基板を横切る「印刷パス」を作り出す。各印刷パスの終わりで、新しい印刷パスの開始前に、プリントヘッドは、印刷移動軸に対して垂直にシフトする。プリントヘッドは、パターンが全体に印刷されるまで、この様式で基板を横切って印刷パスを作り続ける。
【0007】
いったんプリントヘッドのエゼクタから小出しにされると、印刷溶液の液滴は、濡れ作用を通じて基板に自身を付着させ、次にその場所で凝固し始める。堆積される材料の大きさと形状は、凝固と濡れの競合するプロセスに左右される。エッチング・マスク製造のための相変化材料を印刷する場合、凝固は、印刷された液滴が基板へとその熱エネルギーを失って固体状態に戻るときに、生じる。別の場合、溶剤又は担体中の、有機ポリマのようなコロイド懸濁液、及び電子材料の懸濁液が印刷され、基板を濡らし、印刷された形状を残す。印刷溶液及び基板の熱的条件及び材料の性質が周囲の雰囲気条件と共に、堆積された印刷溶液が液体から固体へと変化する特定の速度を決定する。
【0008】
ワックス・プリンタは、凝固した液滴上に印刷するのとは対照的に、部分的に溶融した液滴上に新しい液滴を射出するため、処理方向において、処理方向に交差する方向よりも細いラインを生成する。これは、印刷の前に画像を垂直成分と水平成分とに分離することを必然的に伴う。これは、.dxfファイルのようなベクトルと円弧tpから形成される画像では容易に行うことができるが、ラスタ化された画像及びビットマップについては問題を生じる。
【0009】
典型的な印刷プロセスでは、セルのサイズ/アドレス指定能力は、スポットのサイズと同等であるので、その結果、画像の良好な再現がもたらされる。半導体の製造プロセスの場合、良好なスポット配置精度(〜5um)が所望される。これを得るためには、特にプリントヘッドが不均等に離間配置されたエゼクタを有する場合には、高いアドレス指定能力(〜5umのセル・サイズに対応する4800DPI)で印刷することが必要である。セルのサイズがスポットのサイズよりずっと小さいとき(例えば、セル・サイズが〜5umでスポット・サイズが〜50um)、図1に示されるように、印刷された材料の大量の蓄積が観察されることになる。図の領域の一部は、印刷された材料の高さが不均一であるため焦点が合っていない。セルのサイズがスポットのサイズに対応する解像度(DPI)で印刷すると、図2に示されるように、最良の結果がもたらされるはずである。画像のラスタ化が高いアドレス指定能力で行われ、次いで印刷される場合、印刷されたマスキング層の大量の3次元的蓄積があり、これが、図3に示されるように、得られる形状を破壊する。これは、デシメーション(通常の方法での画素の除去)を必要とする場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の問題点等を克服する方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態では、画像を分離する方法が提供される。この方法は、複数の画素を含む少なくとも1つの多角形のビットマップ画像を距離フィルタにかけ、モジュロ演算によるフィルタリングの後で形成された多角形をスケルトン化し、スケルトン化された画像と特定の頻度で1ビットの太さの水平線及び垂直線からそれぞれ成る2つのマスクとで論理的にAND演算を行って、水平エッジの画像及び垂直エッジの画像を形成し、得られた画像を2より大きいサイズの粒子を除去する粒子フィルタでフィルタリングするステップを含む。
【0012】
別の実施形態では、データ処理装置で実行可能であり、且つ、画像の分離に使用可能な1組のプログラム命令を格納する記憶媒体が提供される。1組のプログラム命令は、複数の画素を含む少なくとも1つの多角形のビットマップ画像を距離フィルタにかけるための命令と、モジュロ演算によるフィルタリングの後で形成された多角形をスケルトン化するための命令と、スケルトン化された画像と特定の頻度で1ビットの太さの水平線及び垂直線からそれぞれ成る2つのマスクとで論理的にAND演算を行って、水平エッジの画像及び垂直エッジの画像を形成するための命令と、得られた画像を2より大きいサイズの粒子を除去する粒子フィルタでフィルタリングするための命令を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下の詳細な説明のいくつかの部分は、中央処理装置(CPU)、CPUのためのメモリ記憶装置、及び連結された表示装置を含む、従来のコンピュータ・コンポーネントにより実行される、データ・ビット上の演算のアルゴリズム及び記号表記で提示される。これらのアルゴリズム的記載と表記は、データ処理技術分野の当業者によって、他の当業者にその研究の内容を最も効果的に伝えるために用いられる手段である。アルゴリズムは一般に、所望の結果に導く首尾一貫した一連のステップとして理解されている。これらのステップは、物理量の物理的操作を要するステップである。通常は、必ずしも必須ではないが、これらの量は、記憶、転送、組み合わせ、比較、及びそれ以外の操作が可能な、電気的又は磁気的な信号の形態をとる。主として一般に慣例であるという理由により、これら信号を、ビット、値、要素、記号、文字、項、数、又はその種の他のものとして言及することが、ときとして便利であることが証明されている。
【0014】
しかしながら、これらの全て及び同様の用語は、適切な物理量と関連づけられるものであり、これらの量に適用される便利な標識にすぎないことを理解すべきである。以下の議論から明らかなように、別に特記されない限りは、記載全体を通して、「処理」又は「計算(computing)」又は「計算(calculating)」又は「判定」又は「表示」等のような用語を用いた議論は、コンピュータ・システムのレジスタ及びメモリ内部の物理(電子的)量として表されるデータを、コンピュータ・システム・メモリ若しくはレジスタ、又は他のそのような情報記憶装置、伝送装置、若しくは表示装置内の物理量として同様に表される他のデータへと操作及び変換するための、コンピュータ・システム又は同様の電子的計算装置の作用とプロセスに言及していることが認識される。
【0015】
例示的な実施形態はまた、本明細書において議論される操作を実行する装置にも関連する。この装置は、必要な目的に特化して構築することができ、又はコンピュータに格納されたコンピュータ・プログラムによって選択的に作動され又は再設定される、汎用コンピュータを含むことができる。そのようなコンピュータ・プログラムは、各々コンピュータ・システム・バスに連結される、フロッピー(登録商標)・ディスク、光学ディスク、CD−ROM、及び磁気光学ディスクを含む任意のタイプのディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気又は光学カード、又は電子的命令を格納するのに適した任意の媒体といった、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができるが、これらに限られるものではない。
【0016】
本明細書において提示されるアルゴリズム及び表示は、いずれの特定のコンピュータ又は他の装置にも固有に関連付けられるものではない。多様な汎用システムを本明細書における教示に従ったプログラムと共に使用することができ、或いは、本明細書において説明される方法を実行するための、さらに特化した装置を構築することが便利であると立証できる。これら多様なシステムの構造は、以下の説明から明白となる。それに加えて、例示的な実施形態は、いずれの特定のプラグラミング言語にも関連して説明されるものではない。本明細書において説明される例示的な実施形態の教示を実施するために、多様なプログラミング言語を使用することができることが認識される。
【0017】
機械可読媒体は、機械(例えばコンピュータ)によって可読な形態で情報を格納又は伝送するためのいずれかの機構を含む。例として、機械可読媒体は、いくつかの例を挙げるだけでも、読み込み専用メモリ(「ROM」)、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュ・メモリ装置、及び電気的、光学的、音響的又は他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号等)を含む。
【0018】
例示的な実施形態の説明において、「データ」という用語は、本明細書においては、情報を示す又は含む、物理的信号を指す。この場合、物理光のパターン又は物理光を表すデータの集合としての「画像」は、文字、単語、及び文書、並びに図形及び回路レイアウトといった他の形状を含むことができる。画像の一部又は全てに関するデータの項目を操作する場合、その操作は「画像処理」を実行する。
【0019】
画像のたった1つの画素が、その全てが多様な実施形態に適用することができる多くの既知のシナリオの1つでフォーマットされ、サンプリングされ、又は生成されるだけでも、その画像は高いアドレス指定能力を持つ画像であり得る。高いアドレス指定能力を持つ画素は、高いアドレス指定能力を持つ複数の画素事象を含む画素であることができ、ここで、例えば、高いアドレス指定能力を持つ画素事象の各々は、その画素に関しての書込みスポットの特定の空間配置に対応し、且つ、その特定の空間配置における書込みスポットの性質を表す値を有する。例えば、2進の高いアドレス指定能力を持つ画素において、高いアドレス指定能力を持つ画素事象の各々は、書込みスポットが、対応する空間配置で「オン」か「オフ」かを示すシングル・ビットである。
【0020】
高いアドレス指定能力はまた、一般に、画像化装置が書込みスポットのサイズよりも細かい精度で書込みスポットを位置決めできる、画像化方法に当てはまる。例として、典型的な高いアドレス指定能力のシステムは、40μmの書込みスポット、ラスタ・ラインに対して、垂直の方向に600DPIのアドレス指定能力、及びラスタ・ライン方向に4800DPIのアドレス指定能力で作動することができる。
【0021】
高いアドレス指定能力はまた、書込みシステムへの入力よりも高いサンプリング解像度での画像の書込みに当てはまる。同様に、高いアドレス指定能力はまた、少なくとも1つの次元での、入力解像度よりも高い画素サンプリング解像度にも当てはまる。例えば、300DPIの入力解像度は600DPIに変換することができ、その解像度変換は、高いアドレス指定能力と称される。
【0022】
高アドレス指定能力の画像を書き込むシステムは、典型的には、クロック変調、振幅変調、パルス幅変調、パルス幅位置変調又は同等の手順を用いた、レーザ又は同様の書込み装置を制御する。レーザ・スキャナ以外の画像化装置もまた、高いアドレス指定能力を用いる。例として、インクジェット装置は、高いアドレス指定能力でのスポット配置をもたらす液滴噴射速度を有することができ、LED画像バーは、スポット・サイズとダイオード間隔に対して相関が高い速度で、LED「オン」事象をクロック制御することができる。
【0023】
本明細書において説明される例示的な実施形態の1つ又はそれ以上の特徴は、例えば高いアドレス指定能力の画像を含む、どのようなデジタル画像にも適用することができる。
【0024】
以下の詳細な説明において、印刷されたパターンを用いて、基板上に滑らかなマイクロスケール形状をジェット印刷する方法が説明される。本明細書において開示される実施形態は、説明の目的で回路印刷に関して説明されるが、これら実施形態は、画像化システムによりもたらされる高解像度の形状が必要とされるどのような状況にも適用できることに留意のこと。
【0025】
図4は、IC及びPCB印刷に適した印刷システム100の斜視図である。本明細書で開示される実施形態は、説明の目的でIC及びPCB印刷に関して記載されるが、これらの実施形態は、デジタル・リソグラフィのパターンにおいて、均一で、滑らかな壁に囲まれた形状が要求されるいかなる状況にも適用できることに留意されたい。
【0026】
図4は、典型的には相変化材料のリザーバ108をその材料が液体状態を保つのに十分な温度にまで加熱する熱源104を含む。システム100は、典型的には、個別の液滴を制御可能に噴射して、パターン形成された保護層又はコーティングを、所望の形状の輪郭及び塗りつぶし領域を定める基板の領域の上に形成するためのプリンタを用いて、パターンを生成するのに適している。保護層によって一度も覆われなかった領域は、多様な形状を形成するのに用いられる材料の堆積(又は除去)を受けることになる。従って、形状サイズは、液滴のサイズによって制限されるのではなく、液滴のスポットが、結合した形状を形成するように一体化することなく、どれだけ互いに近くに位置することができるかによって制限されることになる。一般に、リザーバ108の温度は、摂氏100度より高く維持され、いくつかの実施形態においては、ほとんどの相変化有機物を液化するのに十分な摂氏140度より高く維持される。
【0027】
相変化材料は、低温で融解する有機媒体とすることができる。相変化材料の他の望ましい特性としては、パターン形成材料が典型的な半導体材料処理に用いられる有機及び無機材料に対して非反応性であること、及び相変化材料がエッチャントに対して高選択性を有することが挙げられる。液体状懸濁液が用いられる場合、基板材料は液体の沸点より上に維持され、パターン形成材料が堆積した後、液体担体は基板表面と接触したら蒸発する。蒸発が用いられる場合、相変化プロセスは、液体から固体でなく、液体から気体へと向かう。
【0028】
相変化パターン形成材料の更なる望ましい特性は、得られたパターンが、湿式化学プロセス又はドライエッチング・プロセスに耐えるのに十分に強固であるべきである、ということである。ワックスは、これらのプロセス両方のための相変化材料の一例である。コネチカット州スタンフォードのXerox Corporation社の、Kemamide 180ベースのワックスは、相変化パターン形成材料として使用するのに適したワックスのほんの一例である。
【0029】
プリントヘッドのような1つ又はそれ以上の液滴供給源112が、リザーバ108から液状の相変化マーキング材料を受け取り、基板120上に堆積させるために液滴116を射出する。典型的な基板120の材料は、シリコン、ガラス、及びプリント回路基板である。基板120は、液滴が堆積後に急速に冷えるような温度に保たれる。濡れを増強し、それによりパターンと基板との間に良好な接触を形成するのに十分な濡れが生じることを確実にするために、典型的には二酸化シリコン、SiO2又は窒化シリコン、Si3N4のような誘電体材料である湿潤剤を基板上に含めることができる。システムの温度は、エッチングされる表面の増強された濡れ性にもかかわらず、冷却速度が基板120に接触後の液滴の挙動を制御するのに十分であるように保たれる。
【0030】
隣接する印刷された液滴の合体の増進が必要であるとき、液滴の拡がりを増進し、それにより合体を増進させるために、基板温度を高めることができる。Kemamideベースのワックスのラインを音響インクジェット・プリンタで印刷する場合、基板温度を摂氏30度から40度に上げることで、パターンの印刷品質が向上することがわかっている。Kemamideベースのワックスの場合、表面が、ワックスの凝固点より約摂氏20度低い、摂氏40度に保たれているときに、優れた結果が達成されることがわかっている。摂氏40度でもなお、基板の温度は、基板120に接触すると液滴が急速に「凝固する」ためには十分に低い。
【0031】
液滴供給源112と基板120との間で液滴が空間121内で部分的に空中で凝固する可能性を最小限にするために、電界122を印加して、液滴供給源112から基板120へ液滴を加速することができる。電界122は、液滴供給源112と基板120の下の電極又は圧盤109との間に、典型的には1キロボルトから3キロボルトの間の電圧を印加することによって発生させることができる。この電圧のために、プリントヘッドと基板との間の空間121は、対応する典型的な範囲である0.5−1.0mmに保持されるべきである。電界122は、空間121を通る液滴の通過時間を最小化して、基板表面温度が相変化操作を制御する主要因となるようにさせる。さらに、空間121内での液滴速度の増大は液滴の方向性を改良し、改良された直線形状を可能にする。
【0032】
マーキング材料の液滴が基板120上に堆積した後は、基板と液滴供給源の相対位置は、液滴供給源がパターン形成される第2の位置の上に再位置決めされるように調整される。再位置決め操作は、液滴供給源112を移動させること、又は基板120を移動させることのいずれかによって達成できる。制御回路124は、液滴供給源と基板120との間の相対運動を所定のパターンで確立する。駆動回路128は、液滴供給源112がパターン形成される基板120の領域に対向して位置決めされたときに、液滴供給源112にエネルギーを供給して、液滴の噴射を引き起こす。液滴供給源112の移動を液滴供給源の射出のタイミングと協調させることにより、パターンが基板120上に「印刷される」ことができる。
【0033】
各スポットが印刷されているときに、フィードバック・システムを用いて、スポットに対して適切なサイズを保証することができる。カメラ130のような画像化装置を用いて、スポット・サイズを監視することができる。より小さな形状を印刷すべき場合、又は他にスポット・サイズが小さくされる場合は、温度制御回路123が、基板120の表面の温度を下げる。より低い温度は、基板120と接触したときの相変化パターン形成材料の急速な凝固をもたらす急冷速度を高める。より大きなスポット・サイズが必要とされる場合は、通常はより大きな形状を形成するようにスポットをまとめ合わせるために、温度制御回路123は基板120の温度を上げる。温度制御回路123は、基板の周囲の媒体の雰囲気加熱を最低限にするように、基板120と熱的に結合した加熱要素を含むことができる。
【0034】
一般に、相変化材料は、およそ摂氏60度より低い温度では固体である。従って、前述のように、相変化材料の凝固点と基板温度との間に20度の温度差が維持されれば、十分に小さな液滴は急速に冷えるので、基板を室温よりも低い温度に冷却することは必要でない場合がある。そのような場合、温度制御回路は、より大きな形状サイズが印刷されるべき場合に基板を室温よりも少し高くする、単なるセンサ及びヒータであっても良い。
【0035】
液滴供給源112の移動を制御し、位置合わせするために、先立ってパターン形成された層からパターン形成されたマーク113のような印刷された位置合わせマークを用いて、次の上に重なる層を整合することができる。前述のカメラのような画像処理システムを用いて、先にパターン形成された層の向きを取り込むことができる。次いで、処理システムは、パターン層の実際の印刷の前にパターン画像データ・ファイルを変更することにより、上に重なるパターン層の位置を調整する。
【0036】
各液滴供給源は、従来のインクジェット技術、及び、音響インク印刷システムで行われているようなパターン形成材料の液滴の噴射を引き起こす音波の使用を含む、多様な技術を用いて実現することができる。
【0037】
印刷システム100から所望のパターン結果を得るために、レイアウト・データは適切に処理されなければならず、プリントヘッド112は正しく構成されなければならず、プリントヘッド112は基板120に対して正確に位置合わせされ、較正されなければならない。
【0038】
前述のように、印刷システムは、凝固した液滴上に印刷するのとは対照的に、部分的に溶融した液滴上に新しい液滴を射出するため、処理方向において、処理方向と交差する方向よりも細いラインを生成する。これは、印刷の前に画像を垂直成分と水平成分とに分離することを必然的に伴う。また、画像のラスタ化が高いアドレス指定能力で行われ、次いで印刷される場合、印刷されたマスキング層の大量の3次元的な蓄積があり、これが、得られる形状を破壊する。これは、デシメーション(すなわち、通常の方法での画素の除去)を必要とする場合がある。それゆえ、図5で概説される方法は、これらの課題の両方を実行する。
【0039】
処理前の1つ又はそれ以上の多角形200の完全なビットマップ画像(又はラスタ画像)が図6に示される。全ての閉じた多角形200を、塗りつぶされた領域と想定する。多角形の塗りつぶされた領域200は、まず、各画素を自身がその一部となっている多角形のエッジ211からの距離の値でコード化するダニエルソン・フィルタ(Danielsson filter)のような距離フィルタを通される(210)。ダニエルソン・フィルタは、閉じた多角形のためのエッジ距離フィルタの一種である。これは、多角形の内側の各ビットを取り出し、多角形の最も近いエッジまでの画素を単位とした距離を求め、次いで、それを画素の値としてコード化する。これは、各画素が閉じた多角形のエッジ211からどのくらい離れているかを計数し、それを画素値としてコード化する単純な距離フィルタであってもよい。図7に示される画像では、第1の線212は、多角形のエッジから1画素離れた画素を示し、第2の線214は、2画素離れた画素を示し、第3の線216は、3画素離れた画素を示し、第4の線218は、4画素離れた画素を示し、以下同様である。
【0040】
次に、多角形は、エッジから1よりも大きい整数の画素値に1の値を与え、残りに0の値を与えることにより、モジュラ演算を用いてスケルトン化される(220)。モジュラ演算(モジュロ演算、又は24時間時計系を用いることから時計算法とも呼ばれる)は、整数の演算システムであり、数字は、特定の値―モジュラスに到達した後は「循環」する。そして、簡単に言うと、画像のスケルトン化は、画像の前景領域を減少させて骨格的な残余(remnant)にするための処理である。この残余は、元の領域の範囲及び接続性を大部分保存する一方で、元の前景の画素のほとんどを棄却している。スケルトン化は、通常、2つの方法のうちの1つで実施される。1つのクラスの技術では、それ以上の間引き(thinning)がもはや可能ではなく中央の線が残されるような方法で、各稜線のエッジから連続的に画素を侵食する、形態学的間引きが提供される。残ったものが骨格を近似する。他のクラスの技術では、画像の距離変換が計算され、骨格は、距離変換における特異点に沿って位置する。どちらの場合も、当業者に既知の方法を用いて、得られたスケルトン化画像を処理して、線が終了又は分岐する点を定めることができる。
【0041】
この処理が、図8に示されるようなダニエルソン・スケルトン化された画像222を生成する。示された例では、n=6が選択され、これは、6、12、18、24、30、36...の値を有する画素が値1を与えられ、他の画素は全て値0が与えられることを意味する。他の値nが選択されても良いことが理解されるべきである。
【0042】
このダニエルソン・スケルトン化された画像222は、2つのマスクとそれぞれ別に論理的にAND演算され、第1のマスクは太さ1ビットの垂直線から成り、第2のマスクは太さ1ビットの水平線から成る(230)。各々のマスクの線と線との間隔は0より大きいいずれの整数であってもよく、これは、理想的には、デシメーション頻度である。デシメーション頻度は、液滴同士が互いに積み重なることによる材料の蓄積を妨げるように選択され、これは、液滴サイズ及び画素の解像度によって決定される。典型的には、スケルトン化された画像を生成した値と同じ値が用いられ、この例では、それは6である。
【0043】
得られた画像は、2より大きいサイズの粒子(又は材料の小塊)を棄却するように粒子フィルタを通してフィルタリングされる(240)。サイズ2の粒子は、単一画素に縮小されてもよく、されなくてもよい。粒子のサイズは、隣接するオンの(turned on)画素から構成される小塊の最長軸のさしわたしで測定される。角のみで接している互いに対角線上のオンの画素は、画素が共通のエッジを共有しているので隣接している。
【0044】
印刷された液滴のエッジを所望の多角形のエッジに合わせるためにエッジを多角形内に移動させることが所望される場合があるので、エッジは、同様にではあるが別々に処理される。この場合、ダニエルソン・フィルタリングされた多角形は、値nの全画素がオンとなり他は全てオフとなるように処理される。Nは典型的には、画素におけるスポット直径の半分であり、この例では、それは3である。水平及び垂直マスクとAND演算された後、水平エッジ及び垂直エッジをそれぞれ示す図9及び図10が生成される。
【0045】
図11は、水平の塗りつぶしを有する画像を示すのに対し、図12は、垂直の塗りつぶしを有する画像を示す。所望のデシメーション頻度が異なる場合がよくあるので、塗りつぶし領域はエッジとは別に処理することが望ましい。画像を実際に印刷する前に、水平エッジは水平塗りつぶしとOR演算され、垂直エッジは垂直塗りつぶしとOR演算されることになる。
【0046】
得られた画像同士でOR演算を行って、図13に示されるような、デシメーションされていない画像を生成するように、間隔1の初期マスクの逆数を用いることができる。このように、この方法は、デシメーションをせずに水平成分と垂直成分を分離する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】高いアドレス指定能力で印刷され、印刷材料の大量の蓄積を示す、塗りつぶしを示す。
【図2】600DPIで印刷され、良好な被覆を示す、塗りつぶしを示す。
【図3】適切なデシメーションをせずに高いアドレス指定能力で印刷された画像を示す。
【図4】回路印刷に適した印刷システムの斜視図である。
【図5】例示的な実施形態に従って垂直成分と水平成分に分離する方法のフローチャートを示す。
【図6】処理前の完全なビットマップ画像を示す。
【図7】ビットマップ画像を示す。
【図8】ダニエルソン・フィルタリング及びn=6でのスケルトン化の後の画像を示す。
【図9】水平エッジを示す。
【図10】垂直エッジを示す。
【図11】画像の水平塗りつぶしを示す。
【図12】画像の垂直塗りつぶしを示す。
【図13】水平及び垂直のOR演算された塗りつぶしを示す。
【符号の説明】
【0048】
100:印刷システム
104:熱源
108:リザーバ
109:圧盤
112:液滴供給源
113:マーク
116:液滴
120:基板
121:空間
122:電界
123:温度制御回路
124:制御回路
128:駆動回路
130:カメラ
200:多角形
211:エッジ
212、214、216、218:線
222:スケルトン化された画像
【技術分野】
【0001】
例示的な実施形態は、一般に画像処理システムに関し、より具体的には、ラスタ化された画像の垂直成分と水平成分とを分離する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント回路基板、即ちPCBは、一般のポケベル、即ちペイジャー、及びラジオから、高性能なレーダ及びコンピュータ・システムに及ぶ装置内で見られる、相互接続された電子部品の内蔵モジュールである。回路は一般に、基板として知られる絶縁盤表面に堆積された、又は「印刷された」、導電性材料の薄層によって形成される。個々の電子部品は、基板の表面に配置され、相互接続回路にはんだ付けされる。基板の1つ又はそれ以上の縁部に沿ったコンタクト・フィンガは、他のPCB又はオン・オフ・スイッチといった外部の電気装置へのコネクタとして作動する。プリント回路基板は、信号増幅器といった単一機能、又は多機能を実行する回路を有することができる。
【0003】
回路組立体の他の2つのタイプは、プリント回路基板に関連する。IC又はマイクロチップと呼ばれることもある集積回路は、ICの方が、シリコンの非常に小さなチップの表面の所定位置で電気化学的に「成長」する、より多くの回路と部品を含むことができることを除けば、プリント回路基板と同様の機能を実行する。ハイブリッド回路は、その名前が意味するように、プリント回路基板のように見えるが、表面に配置されてはんだ付けされるのでなく、基板の表面上で成長するいくつかの部品を含む。
【0004】
回路のインクジェット印刷は、費用のかかるリソグラフィ・プロセスを単純な印刷操作で置き換えることにより生産に関連するコスト削減を試みる、台頭しつつある技術である。従来の製造で使用されている繊細で時間を要するリソグラフィ・プロセスを用いるのではなく、基板上にパターンを直接印刷することにより、印刷システムは、生産コストを大幅に削減することができる。印刷されたパターンは、実際の形状(feature)(即ち、薄膜トランジスタのゲート領域、ソース領域、及びドレーン領域、信号線、オプトエレクトロニクス機器部品等といった、最終回路に組み込まれることになる素子)を含むことができ、或いは、その後の半導体又はプリント基板処理(例えばエッチング、注入等)のためのマスクとすることができる。
【0005】
エッチング・マスク印刷のいくつかの形態が存在する。1つの例は、PCBを作るための銅エッチング・マスクとして用いられる、印刷されたワックス・パターンの形態である。別の例は、PCB上の銅エッチング・マスクのために現在使用されている、マスクレスのリソグラフィ法であるレーザ・ダイレクト・イメージング(LDI)である。これは、レーザを用いて、直接フォトレジスト上にパターンのラスタ像を描く。これを費用対効果が高いものにするためには、特別な高速なレジストを有することが必要である。また、レーザを用いる、はんだマスク・パターン形成に適した方法は存在しない。
【0006】
典型的には、回路印刷は、固体基板を横切る単一の軸(「印刷移動軸」)に沿って、ラスタ・ビットマップにより、印刷溶液(一般的には有機材料)を堆積させることを含む。プリントヘッド、及び特にそれらのプリントヘッドに組み込まれたエゼクタの配置は、この印刷移動軸に沿って印刷するように最適化される。パターンの印刷はラスタ様式で行われ、プリントヘッド内のエゼクタが基板上に印刷材料の個別の液滴を小出しにするに従って、プリントヘッドが、基板を横切る「印刷パス」を作り出す。各印刷パスの終わりで、新しい印刷パスの開始前に、プリントヘッドは、印刷移動軸に対して垂直にシフトする。プリントヘッドは、パターンが全体に印刷されるまで、この様式で基板を横切って印刷パスを作り続ける。
【0007】
いったんプリントヘッドのエゼクタから小出しにされると、印刷溶液の液滴は、濡れ作用を通じて基板に自身を付着させ、次にその場所で凝固し始める。堆積される材料の大きさと形状は、凝固と濡れの競合するプロセスに左右される。エッチング・マスク製造のための相変化材料を印刷する場合、凝固は、印刷された液滴が基板へとその熱エネルギーを失って固体状態に戻るときに、生じる。別の場合、溶剤又は担体中の、有機ポリマのようなコロイド懸濁液、及び電子材料の懸濁液が印刷され、基板を濡らし、印刷された形状を残す。印刷溶液及び基板の熱的条件及び材料の性質が周囲の雰囲気条件と共に、堆積された印刷溶液が液体から固体へと変化する特定の速度を決定する。
【0008】
ワックス・プリンタは、凝固した液滴上に印刷するのとは対照的に、部分的に溶融した液滴上に新しい液滴を射出するため、処理方向において、処理方向に交差する方向よりも細いラインを生成する。これは、印刷の前に画像を垂直成分と水平成分とに分離することを必然的に伴う。これは、.dxfファイルのようなベクトルと円弧tpから形成される画像では容易に行うことができるが、ラスタ化された画像及びビットマップについては問題を生じる。
【0009】
典型的な印刷プロセスでは、セルのサイズ/アドレス指定能力は、スポットのサイズと同等であるので、その結果、画像の良好な再現がもたらされる。半導体の製造プロセスの場合、良好なスポット配置精度(〜5um)が所望される。これを得るためには、特にプリントヘッドが不均等に離間配置されたエゼクタを有する場合には、高いアドレス指定能力(〜5umのセル・サイズに対応する4800DPI)で印刷することが必要である。セルのサイズがスポットのサイズよりずっと小さいとき(例えば、セル・サイズが〜5umでスポット・サイズが〜50um)、図1に示されるように、印刷された材料の大量の蓄積が観察されることになる。図の領域の一部は、印刷された材料の高さが不均一であるため焦点が合っていない。セルのサイズがスポットのサイズに対応する解像度(DPI)で印刷すると、図2に示されるように、最良の結果がもたらされるはずである。画像のラスタ化が高いアドレス指定能力で行われ、次いで印刷される場合、印刷されたマスキング層の大量の3次元的蓄積があり、これが、図3に示されるように、得られる形状を破壊する。これは、デシメーション(通常の方法での画素の除去)を必要とする場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の問題点等を克服する方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態では、画像を分離する方法が提供される。この方法は、複数の画素を含む少なくとも1つの多角形のビットマップ画像を距離フィルタにかけ、モジュロ演算によるフィルタリングの後で形成された多角形をスケルトン化し、スケルトン化された画像と特定の頻度で1ビットの太さの水平線及び垂直線からそれぞれ成る2つのマスクとで論理的にAND演算を行って、水平エッジの画像及び垂直エッジの画像を形成し、得られた画像を2より大きいサイズの粒子を除去する粒子フィルタでフィルタリングするステップを含む。
【0012】
別の実施形態では、データ処理装置で実行可能であり、且つ、画像の分離に使用可能な1組のプログラム命令を格納する記憶媒体が提供される。1組のプログラム命令は、複数の画素を含む少なくとも1つの多角形のビットマップ画像を距離フィルタにかけるための命令と、モジュロ演算によるフィルタリングの後で形成された多角形をスケルトン化するための命令と、スケルトン化された画像と特定の頻度で1ビットの太さの水平線及び垂直線からそれぞれ成る2つのマスクとで論理的にAND演算を行って、水平エッジの画像及び垂直エッジの画像を形成するための命令と、得られた画像を2より大きいサイズの粒子を除去する粒子フィルタでフィルタリングするための命令を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下の詳細な説明のいくつかの部分は、中央処理装置(CPU)、CPUのためのメモリ記憶装置、及び連結された表示装置を含む、従来のコンピュータ・コンポーネントにより実行される、データ・ビット上の演算のアルゴリズム及び記号表記で提示される。これらのアルゴリズム的記載と表記は、データ処理技術分野の当業者によって、他の当業者にその研究の内容を最も効果的に伝えるために用いられる手段である。アルゴリズムは一般に、所望の結果に導く首尾一貫した一連のステップとして理解されている。これらのステップは、物理量の物理的操作を要するステップである。通常は、必ずしも必須ではないが、これらの量は、記憶、転送、組み合わせ、比較、及びそれ以外の操作が可能な、電気的又は磁気的な信号の形態をとる。主として一般に慣例であるという理由により、これら信号を、ビット、値、要素、記号、文字、項、数、又はその種の他のものとして言及することが、ときとして便利であることが証明されている。
【0014】
しかしながら、これらの全て及び同様の用語は、適切な物理量と関連づけられるものであり、これらの量に適用される便利な標識にすぎないことを理解すべきである。以下の議論から明らかなように、別に特記されない限りは、記載全体を通して、「処理」又は「計算(computing)」又は「計算(calculating)」又は「判定」又は「表示」等のような用語を用いた議論は、コンピュータ・システムのレジスタ及びメモリ内部の物理(電子的)量として表されるデータを、コンピュータ・システム・メモリ若しくはレジスタ、又は他のそのような情報記憶装置、伝送装置、若しくは表示装置内の物理量として同様に表される他のデータへと操作及び変換するための、コンピュータ・システム又は同様の電子的計算装置の作用とプロセスに言及していることが認識される。
【0015】
例示的な実施形態はまた、本明細書において議論される操作を実行する装置にも関連する。この装置は、必要な目的に特化して構築することができ、又はコンピュータに格納されたコンピュータ・プログラムによって選択的に作動され又は再設定される、汎用コンピュータを含むことができる。そのようなコンピュータ・プログラムは、各々コンピュータ・システム・バスに連結される、フロッピー(登録商標)・ディスク、光学ディスク、CD−ROM、及び磁気光学ディスクを含む任意のタイプのディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気又は光学カード、又は電子的命令を格納するのに適した任意の媒体といった、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができるが、これらに限られるものではない。
【0016】
本明細書において提示されるアルゴリズム及び表示は、いずれの特定のコンピュータ又は他の装置にも固有に関連付けられるものではない。多様な汎用システムを本明細書における教示に従ったプログラムと共に使用することができ、或いは、本明細書において説明される方法を実行するための、さらに特化した装置を構築することが便利であると立証できる。これら多様なシステムの構造は、以下の説明から明白となる。それに加えて、例示的な実施形態は、いずれの特定のプラグラミング言語にも関連して説明されるものではない。本明細書において説明される例示的な実施形態の教示を実施するために、多様なプログラミング言語を使用することができることが認識される。
【0017】
機械可読媒体は、機械(例えばコンピュータ)によって可読な形態で情報を格納又は伝送するためのいずれかの機構を含む。例として、機械可読媒体は、いくつかの例を挙げるだけでも、読み込み専用メモリ(「ROM」)、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュ・メモリ装置、及び電気的、光学的、音響的又は他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号等)を含む。
【0018】
例示的な実施形態の説明において、「データ」という用語は、本明細書においては、情報を示す又は含む、物理的信号を指す。この場合、物理光のパターン又は物理光を表すデータの集合としての「画像」は、文字、単語、及び文書、並びに図形及び回路レイアウトといった他の形状を含むことができる。画像の一部又は全てに関するデータの項目を操作する場合、その操作は「画像処理」を実行する。
【0019】
画像のたった1つの画素が、その全てが多様な実施形態に適用することができる多くの既知のシナリオの1つでフォーマットされ、サンプリングされ、又は生成されるだけでも、その画像は高いアドレス指定能力を持つ画像であり得る。高いアドレス指定能力を持つ画素は、高いアドレス指定能力を持つ複数の画素事象を含む画素であることができ、ここで、例えば、高いアドレス指定能力を持つ画素事象の各々は、その画素に関しての書込みスポットの特定の空間配置に対応し、且つ、その特定の空間配置における書込みスポットの性質を表す値を有する。例えば、2進の高いアドレス指定能力を持つ画素において、高いアドレス指定能力を持つ画素事象の各々は、書込みスポットが、対応する空間配置で「オン」か「オフ」かを示すシングル・ビットである。
【0020】
高いアドレス指定能力はまた、一般に、画像化装置が書込みスポットのサイズよりも細かい精度で書込みスポットを位置決めできる、画像化方法に当てはまる。例として、典型的な高いアドレス指定能力のシステムは、40μmの書込みスポット、ラスタ・ラインに対して、垂直の方向に600DPIのアドレス指定能力、及びラスタ・ライン方向に4800DPIのアドレス指定能力で作動することができる。
【0021】
高いアドレス指定能力はまた、書込みシステムへの入力よりも高いサンプリング解像度での画像の書込みに当てはまる。同様に、高いアドレス指定能力はまた、少なくとも1つの次元での、入力解像度よりも高い画素サンプリング解像度にも当てはまる。例えば、300DPIの入力解像度は600DPIに変換することができ、その解像度変換は、高いアドレス指定能力と称される。
【0022】
高アドレス指定能力の画像を書き込むシステムは、典型的には、クロック変調、振幅変調、パルス幅変調、パルス幅位置変調又は同等の手順を用いた、レーザ又は同様の書込み装置を制御する。レーザ・スキャナ以外の画像化装置もまた、高いアドレス指定能力を用いる。例として、インクジェット装置は、高いアドレス指定能力でのスポット配置をもたらす液滴噴射速度を有することができ、LED画像バーは、スポット・サイズとダイオード間隔に対して相関が高い速度で、LED「オン」事象をクロック制御することができる。
【0023】
本明細書において説明される例示的な実施形態の1つ又はそれ以上の特徴は、例えば高いアドレス指定能力の画像を含む、どのようなデジタル画像にも適用することができる。
【0024】
以下の詳細な説明において、印刷されたパターンを用いて、基板上に滑らかなマイクロスケール形状をジェット印刷する方法が説明される。本明細書において開示される実施形態は、説明の目的で回路印刷に関して説明されるが、これら実施形態は、画像化システムによりもたらされる高解像度の形状が必要とされるどのような状況にも適用できることに留意のこと。
【0025】
図4は、IC及びPCB印刷に適した印刷システム100の斜視図である。本明細書で開示される実施形態は、説明の目的でIC及びPCB印刷に関して記載されるが、これらの実施形態は、デジタル・リソグラフィのパターンにおいて、均一で、滑らかな壁に囲まれた形状が要求されるいかなる状況にも適用できることに留意されたい。
【0026】
図4は、典型的には相変化材料のリザーバ108をその材料が液体状態を保つのに十分な温度にまで加熱する熱源104を含む。システム100は、典型的には、個別の液滴を制御可能に噴射して、パターン形成された保護層又はコーティングを、所望の形状の輪郭及び塗りつぶし領域を定める基板の領域の上に形成するためのプリンタを用いて、パターンを生成するのに適している。保護層によって一度も覆われなかった領域は、多様な形状を形成するのに用いられる材料の堆積(又は除去)を受けることになる。従って、形状サイズは、液滴のサイズによって制限されるのではなく、液滴のスポットが、結合した形状を形成するように一体化することなく、どれだけ互いに近くに位置することができるかによって制限されることになる。一般に、リザーバ108の温度は、摂氏100度より高く維持され、いくつかの実施形態においては、ほとんどの相変化有機物を液化するのに十分な摂氏140度より高く維持される。
【0027】
相変化材料は、低温で融解する有機媒体とすることができる。相変化材料の他の望ましい特性としては、パターン形成材料が典型的な半導体材料処理に用いられる有機及び無機材料に対して非反応性であること、及び相変化材料がエッチャントに対して高選択性を有することが挙げられる。液体状懸濁液が用いられる場合、基板材料は液体の沸点より上に維持され、パターン形成材料が堆積した後、液体担体は基板表面と接触したら蒸発する。蒸発が用いられる場合、相変化プロセスは、液体から固体でなく、液体から気体へと向かう。
【0028】
相変化パターン形成材料の更なる望ましい特性は、得られたパターンが、湿式化学プロセス又はドライエッチング・プロセスに耐えるのに十分に強固であるべきである、ということである。ワックスは、これらのプロセス両方のための相変化材料の一例である。コネチカット州スタンフォードのXerox Corporation社の、Kemamide 180ベースのワックスは、相変化パターン形成材料として使用するのに適したワックスのほんの一例である。
【0029】
プリントヘッドのような1つ又はそれ以上の液滴供給源112が、リザーバ108から液状の相変化マーキング材料を受け取り、基板120上に堆積させるために液滴116を射出する。典型的な基板120の材料は、シリコン、ガラス、及びプリント回路基板である。基板120は、液滴が堆積後に急速に冷えるような温度に保たれる。濡れを増強し、それによりパターンと基板との間に良好な接触を形成するのに十分な濡れが生じることを確実にするために、典型的には二酸化シリコン、SiO2又は窒化シリコン、Si3N4のような誘電体材料である湿潤剤を基板上に含めることができる。システムの温度は、エッチングされる表面の増強された濡れ性にもかかわらず、冷却速度が基板120に接触後の液滴の挙動を制御するのに十分であるように保たれる。
【0030】
隣接する印刷された液滴の合体の増進が必要であるとき、液滴の拡がりを増進し、それにより合体を増進させるために、基板温度を高めることができる。Kemamideベースのワックスのラインを音響インクジェット・プリンタで印刷する場合、基板温度を摂氏30度から40度に上げることで、パターンの印刷品質が向上することがわかっている。Kemamideベースのワックスの場合、表面が、ワックスの凝固点より約摂氏20度低い、摂氏40度に保たれているときに、優れた結果が達成されることがわかっている。摂氏40度でもなお、基板の温度は、基板120に接触すると液滴が急速に「凝固する」ためには十分に低い。
【0031】
液滴供給源112と基板120との間で液滴が空間121内で部分的に空中で凝固する可能性を最小限にするために、電界122を印加して、液滴供給源112から基板120へ液滴を加速することができる。電界122は、液滴供給源112と基板120の下の電極又は圧盤109との間に、典型的には1キロボルトから3キロボルトの間の電圧を印加することによって発生させることができる。この電圧のために、プリントヘッドと基板との間の空間121は、対応する典型的な範囲である0.5−1.0mmに保持されるべきである。電界122は、空間121を通る液滴の通過時間を最小化して、基板表面温度が相変化操作を制御する主要因となるようにさせる。さらに、空間121内での液滴速度の増大は液滴の方向性を改良し、改良された直線形状を可能にする。
【0032】
マーキング材料の液滴が基板120上に堆積した後は、基板と液滴供給源の相対位置は、液滴供給源がパターン形成される第2の位置の上に再位置決めされるように調整される。再位置決め操作は、液滴供給源112を移動させること、又は基板120を移動させることのいずれかによって達成できる。制御回路124は、液滴供給源と基板120との間の相対運動を所定のパターンで確立する。駆動回路128は、液滴供給源112がパターン形成される基板120の領域に対向して位置決めされたときに、液滴供給源112にエネルギーを供給して、液滴の噴射を引き起こす。液滴供給源112の移動を液滴供給源の射出のタイミングと協調させることにより、パターンが基板120上に「印刷される」ことができる。
【0033】
各スポットが印刷されているときに、フィードバック・システムを用いて、スポットに対して適切なサイズを保証することができる。カメラ130のような画像化装置を用いて、スポット・サイズを監視することができる。より小さな形状を印刷すべき場合、又は他にスポット・サイズが小さくされる場合は、温度制御回路123が、基板120の表面の温度を下げる。より低い温度は、基板120と接触したときの相変化パターン形成材料の急速な凝固をもたらす急冷速度を高める。より大きなスポット・サイズが必要とされる場合は、通常はより大きな形状を形成するようにスポットをまとめ合わせるために、温度制御回路123は基板120の温度を上げる。温度制御回路123は、基板の周囲の媒体の雰囲気加熱を最低限にするように、基板120と熱的に結合した加熱要素を含むことができる。
【0034】
一般に、相変化材料は、およそ摂氏60度より低い温度では固体である。従って、前述のように、相変化材料の凝固点と基板温度との間に20度の温度差が維持されれば、十分に小さな液滴は急速に冷えるので、基板を室温よりも低い温度に冷却することは必要でない場合がある。そのような場合、温度制御回路は、より大きな形状サイズが印刷されるべき場合に基板を室温よりも少し高くする、単なるセンサ及びヒータであっても良い。
【0035】
液滴供給源112の移動を制御し、位置合わせするために、先立ってパターン形成された層からパターン形成されたマーク113のような印刷された位置合わせマークを用いて、次の上に重なる層を整合することができる。前述のカメラのような画像処理システムを用いて、先にパターン形成された層の向きを取り込むことができる。次いで、処理システムは、パターン層の実際の印刷の前にパターン画像データ・ファイルを変更することにより、上に重なるパターン層の位置を調整する。
【0036】
各液滴供給源は、従来のインクジェット技術、及び、音響インク印刷システムで行われているようなパターン形成材料の液滴の噴射を引き起こす音波の使用を含む、多様な技術を用いて実現することができる。
【0037】
印刷システム100から所望のパターン結果を得るために、レイアウト・データは適切に処理されなければならず、プリントヘッド112は正しく構成されなければならず、プリントヘッド112は基板120に対して正確に位置合わせされ、較正されなければならない。
【0038】
前述のように、印刷システムは、凝固した液滴上に印刷するのとは対照的に、部分的に溶融した液滴上に新しい液滴を射出するため、処理方向において、処理方向と交差する方向よりも細いラインを生成する。これは、印刷の前に画像を垂直成分と水平成分とに分離することを必然的に伴う。また、画像のラスタ化が高いアドレス指定能力で行われ、次いで印刷される場合、印刷されたマスキング層の大量の3次元的な蓄積があり、これが、得られる形状を破壊する。これは、デシメーション(すなわち、通常の方法での画素の除去)を必要とする場合がある。それゆえ、図5で概説される方法は、これらの課題の両方を実行する。
【0039】
処理前の1つ又はそれ以上の多角形200の完全なビットマップ画像(又はラスタ画像)が図6に示される。全ての閉じた多角形200を、塗りつぶされた領域と想定する。多角形の塗りつぶされた領域200は、まず、各画素を自身がその一部となっている多角形のエッジ211からの距離の値でコード化するダニエルソン・フィルタ(Danielsson filter)のような距離フィルタを通される(210)。ダニエルソン・フィルタは、閉じた多角形のためのエッジ距離フィルタの一種である。これは、多角形の内側の各ビットを取り出し、多角形の最も近いエッジまでの画素を単位とした距離を求め、次いで、それを画素の値としてコード化する。これは、各画素が閉じた多角形のエッジ211からどのくらい離れているかを計数し、それを画素値としてコード化する単純な距離フィルタであってもよい。図7に示される画像では、第1の線212は、多角形のエッジから1画素離れた画素を示し、第2の線214は、2画素離れた画素を示し、第3の線216は、3画素離れた画素を示し、第4の線218は、4画素離れた画素を示し、以下同様である。
【0040】
次に、多角形は、エッジから1よりも大きい整数の画素値に1の値を与え、残りに0の値を与えることにより、モジュラ演算を用いてスケルトン化される(220)。モジュラ演算(モジュロ演算、又は24時間時計系を用いることから時計算法とも呼ばれる)は、整数の演算システムであり、数字は、特定の値―モジュラスに到達した後は「循環」する。そして、簡単に言うと、画像のスケルトン化は、画像の前景領域を減少させて骨格的な残余(remnant)にするための処理である。この残余は、元の領域の範囲及び接続性を大部分保存する一方で、元の前景の画素のほとんどを棄却している。スケルトン化は、通常、2つの方法のうちの1つで実施される。1つのクラスの技術では、それ以上の間引き(thinning)がもはや可能ではなく中央の線が残されるような方法で、各稜線のエッジから連続的に画素を侵食する、形態学的間引きが提供される。残ったものが骨格を近似する。他のクラスの技術では、画像の距離変換が計算され、骨格は、距離変換における特異点に沿って位置する。どちらの場合も、当業者に既知の方法を用いて、得られたスケルトン化画像を処理して、線が終了又は分岐する点を定めることができる。
【0041】
この処理が、図8に示されるようなダニエルソン・スケルトン化された画像222を生成する。示された例では、n=6が選択され、これは、6、12、18、24、30、36...の値を有する画素が値1を与えられ、他の画素は全て値0が与えられることを意味する。他の値nが選択されても良いことが理解されるべきである。
【0042】
このダニエルソン・スケルトン化された画像222は、2つのマスクとそれぞれ別に論理的にAND演算され、第1のマスクは太さ1ビットの垂直線から成り、第2のマスクは太さ1ビットの水平線から成る(230)。各々のマスクの線と線との間隔は0より大きいいずれの整数であってもよく、これは、理想的には、デシメーション頻度である。デシメーション頻度は、液滴同士が互いに積み重なることによる材料の蓄積を妨げるように選択され、これは、液滴サイズ及び画素の解像度によって決定される。典型的には、スケルトン化された画像を生成した値と同じ値が用いられ、この例では、それは6である。
【0043】
得られた画像は、2より大きいサイズの粒子(又は材料の小塊)を棄却するように粒子フィルタを通してフィルタリングされる(240)。サイズ2の粒子は、単一画素に縮小されてもよく、されなくてもよい。粒子のサイズは、隣接するオンの(turned on)画素から構成される小塊の最長軸のさしわたしで測定される。角のみで接している互いに対角線上のオンの画素は、画素が共通のエッジを共有しているので隣接している。
【0044】
印刷された液滴のエッジを所望の多角形のエッジに合わせるためにエッジを多角形内に移動させることが所望される場合があるので、エッジは、同様にではあるが別々に処理される。この場合、ダニエルソン・フィルタリングされた多角形は、値nの全画素がオンとなり他は全てオフとなるように処理される。Nは典型的には、画素におけるスポット直径の半分であり、この例では、それは3である。水平及び垂直マスクとAND演算された後、水平エッジ及び垂直エッジをそれぞれ示す図9及び図10が生成される。
【0045】
図11は、水平の塗りつぶしを有する画像を示すのに対し、図12は、垂直の塗りつぶしを有する画像を示す。所望のデシメーション頻度が異なる場合がよくあるので、塗りつぶし領域はエッジとは別に処理することが望ましい。画像を実際に印刷する前に、水平エッジは水平塗りつぶしとOR演算され、垂直エッジは垂直塗りつぶしとOR演算されることになる。
【0046】
得られた画像同士でOR演算を行って、図13に示されるような、デシメーションされていない画像を生成するように、間隔1の初期マスクの逆数を用いることができる。このように、この方法は、デシメーションをせずに水平成分と垂直成分を分離する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】高いアドレス指定能力で印刷され、印刷材料の大量の蓄積を示す、塗りつぶしを示す。
【図2】600DPIで印刷され、良好な被覆を示す、塗りつぶしを示す。
【図3】適切なデシメーションをせずに高いアドレス指定能力で印刷された画像を示す。
【図4】回路印刷に適した印刷システムの斜視図である。
【図5】例示的な実施形態に従って垂直成分と水平成分に分離する方法のフローチャートを示す。
【図6】処理前の完全なビットマップ画像を示す。
【図7】ビットマップ画像を示す。
【図8】ダニエルソン・フィルタリング及びn=6でのスケルトン化の後の画像を示す。
【図9】水平エッジを示す。
【図10】垂直エッジを示す。
【図11】画像の水平塗りつぶしを示す。
【図12】画像の垂直塗りつぶしを示す。
【図13】水平及び垂直のOR演算された塗りつぶしを示す。
【符号の説明】
【0048】
100:印刷システム
104:熱源
108:リザーバ
109:圧盤
112:液滴供給源
113:マーク
116:液滴
120:基板
121:空間
122:電界
123:温度制御回路
124:制御回路
128:駆動回路
130:カメラ
200:多角形
211:エッジ
212、214、216、218:線
222:スケルトン化された画像
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を分離する方法であって、
複数の画素を含む少なくとも1つの多角形のビットマップ画像を距離フィルタにかけ、
モジュロ演算によるフィルタリングの後で形成された前記多角形をスケルトン化し、
前記スケルトン化された画像と特定の頻度の1ビットの太さの水平線及び垂直線からそれぞれ成る2つのマスクとで論理的にAND演算を行って、水平エッジの画像及び垂直エッジの画像を形成し、
得られた画像を2より大きいサイズの粒子を除去する粒子フィルタでフィルタリングするステップ、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記距離フィルタが、前記画像の各画素が前記多角形の前記エッジからどのくらい離れているかを計数し、それを画素値としてコード化することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
データ処理装置で実行可能であり、且つ、画像を分離するために使用可能な1組のプログラム命令を格納する記憶媒体であって、前記1組のプログラム命令が、
複数の画素を含む少なくとも1つの多角形のビットマップ画像を距離フィルタにかけるための命令と、
モジュロ演算によるフィルタリングの後で形成された前記多角形をスケルトン化するための命令と、
前記スケルトン化された画像と特定の頻度で1ビットの太さの水平線及び垂直線からそれぞれ成る2つのマスクとで論理的にAND演算を行って、水平エッジの画像及び垂直エッジの画像を形成するための命令と、
得られた画像を2より大きいサイズの粒子を除去する粒子フィルタでフィルタリングするための命令、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
前記距離フィルタが、前記画像の各画素が前記多角形の前記エッジからどのくらい離れているかを計数し、それを画素値としてコード化することを特徴とする請求項3に記載の記憶媒体。
【請求項1】
画像を分離する方法であって、
複数の画素を含む少なくとも1つの多角形のビットマップ画像を距離フィルタにかけ、
モジュロ演算によるフィルタリングの後で形成された前記多角形をスケルトン化し、
前記スケルトン化された画像と特定の頻度の1ビットの太さの水平線及び垂直線からそれぞれ成る2つのマスクとで論理的にAND演算を行って、水平エッジの画像及び垂直エッジの画像を形成し、
得られた画像を2より大きいサイズの粒子を除去する粒子フィルタでフィルタリングするステップ、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記距離フィルタが、前記画像の各画素が前記多角形の前記エッジからどのくらい離れているかを計数し、それを画素値としてコード化することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
データ処理装置で実行可能であり、且つ、画像を分離するために使用可能な1組のプログラム命令を格納する記憶媒体であって、前記1組のプログラム命令が、
複数の画素を含む少なくとも1つの多角形のビットマップ画像を距離フィルタにかけるための命令と、
モジュロ演算によるフィルタリングの後で形成された前記多角形をスケルトン化するための命令と、
前記スケルトン化された画像と特定の頻度で1ビットの太さの水平線及び垂直線からそれぞれ成る2つのマスクとで論理的にAND演算を行って、水平エッジの画像及び垂直エッジの画像を形成するための命令と、
得られた画像を2より大きいサイズの粒子を除去する粒子フィルタでフィルタリングするための命令、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
前記距離フィルタが、前記画像の各画素が前記多角形の前記エッジからどのくらい離れているかを計数し、それを画素値としてコード化することを特徴とする請求項3に記載の記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−159050(P2008−159050A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−324406(P2007−324406)
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(504407000)パロ アルト リサーチ センター インコーポレイテッド (65)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(504407000)パロ アルト リサーチ センター インコーポレイテッド (65)
【Fターム(参考)】
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