説明

ラミネート型エネルギーデバイス

【課題】ラミネート型エネルギーデバイスにおいても、積層体とこれを収容する封止体との封止性や密着性、省スペース性を向上させ、かつ、生産性や信頼性のよい封止手段を用いたラミネート型エネルギーデバイスを提供すること。
【解決手段】正負極の活物質電極10,12に、電解液イオンのみが通過するセパレータ30を介在させながら、正負極の引き出し電極32a,32bが露出するように、かつ正電極と負電極とが交互になるように積層した少なくとも2層以上の積層体80と、モジュール基板100にラミネート型エネルギーデバイスをスポット接合するためのコンタクトホール20a,20bとを備え、前記積層体80は、ラミネートシート40a,40bを前記積層体80の前面及び後面から重ねて圧縮封止することを特徴とするラミネート型エネルギーデバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラミネート型エネルギーデバイスに関し、より具体的には、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン電池等の内部電極などに有用なラミネート型エネルギーデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラミネート型エネルギーデバイスとしては、ラミネート型の蓄電デバイスや電気二重層キャパシタなどが知られている。例えば、ラミネート型の蓄電デバイスは、電極とセパレータとを積層し電解液を含浸させてなる積層体と、積層体を内部に封止するラミネートシート(アルミニウムラミネートパッケージ)と、積層体を外部と電気的に接続可能とするために積層体からラミネートシートの外部に引き出される引き出し電極とを有している。
【0003】
従来のラミネート型蓄電デバイスは、例えば、図2(a)に示すように、ラミネート型蓄電デバイス180から正負一対の引き出し電極220a,220bを長く出している構造が多かった。引き出し電極220a,220bのラインが長くなると、図2(b)に示すように、それだけモジュール基板100上のスペースを占有することになり、省スペース化が困難になる。また、高周波数において、リアクタンス(コイルの抵抗成分)が多く、インピーダンスを高くしてしまう。更に、ラミネート型蓄電デバイス180をモジュール基板100に載置するために半田接合部240a,240bの溶接孔250a,250bで半田溶接を行うと、ラミネート型蓄電デバイス180内部の電解液に熱負荷がかかり、特性の劣化につながる。
【0004】
また、従来のラミネート型蓄電デバイスでは、電極とセパレータとを積層した積層体を形成するために、その積層体構造が崩れないように積層体をテープで留めることも行われていた。あるいは、積層体の外にセパレータが露出するように積層し(すなわち、電極よりもセパレータの方を大きくしておき)、露出されたセパレータ同士を紐などで結ぶことで、積層体構造が崩れないようにする場合もあった。このように、テープや紐などの補強手段を用いると、ラミネートシートで積層体を封止した場合に補強した部分のテープや紐などの跡が浮き出て、密着性の不均一や外観の見劣りなどが生じる上、補強手段を講じるための複雑な工程が増えてコストの増加につながる。
【0005】
また、電極よりもセパレータの方を大きく(面積を広く)しないとショートしてしまうので、セパレータの大型化に伴い、その分パッケージも大型化し、セットへの組み込みが難しくなる。
【0006】
これらに関連して、例えば、分極性電極と集電極、セパレータを積み重ね、電解液を含浸させてなる電気二重層コンデンサにおいて、少なくとも分極性電極と集電極を縫製糸により縫製し一体化することを特徴とし、さらに、セパレータを含めて多積層して縫製糸により縫製し一体化することで、電極間の電気的接触を良好にすると共に作業性の向上を図る技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
一方、帯状の金属箔の表面に分極性電極層を設けた所要枚数の集電極と所要枚数の帯状セパレータとを交互に重ね、これを屏風状に折畳み、上記セパレータに電解液を含浸することによって、電気二重層コンデンサ素子を形成させ、これを適当な袋に封入し、各集電極には金属薄板製のリードタブを機械的かつ電気的に結合し、これらのリードタブを上記袋の封止口を通して外界へ導出することにより、薄型で高容量のコンデンサを提供する技術が開示されている。(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
更に、セパレータとそのセパレータを挟んで対向して積層された一対の電極と電解液とを有する基本セルが樹脂シート容器内に包装された電池および電気二重層コンデンサにおいて、基本セルがシート状集電体を介して直列に積層され、そのシート状集電体は、その両側に積層された基本セルの周囲にわたって樹脂シート容器の縁部まで延在し、その縁部にて樹脂シート容器に接着あるいは融着され、シート状集電体を介して隣接する基本セルが樹脂シート容器内で液密に分離された構成とすることにより、十分なセル電圧あるいはコンデンサ耐電圧を有し、且つ小型の電池および電気二重層コンデンサを提供する技術も開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−12407号公報
【特許文献2】特開2001−338848号公報
【特許文献3】特開2003−217646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、ラミネート型エネルギーデバイスにおいても、積層体とこれを収容する封止体との封止性や密着性、省スペース性を向上させ、かつ、生産性や信頼性のよい封止手段を用いたラミネート型エネルギーデバイスを提供することにある。
【0011】
また、本発明の目的は、コンパクトな形状で、高周波特性を向上させ、かつ、生産性や信頼性のよい封止手段を用いたラミネート型エネルギーデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によれば、(a)正負極の活物質電極に、電解液イオンのみが通過するセパレータを介在させながら、正負極の引き出し電極が露出するように、かつ正電極と負電極とが交互になるように積層した少なくとも2層以上の積層体と、(b)モジュール基板にラミネート型エネルギーデバイスをスポット接合するためのコンタクトホールとを備え、(c)前記積層体は、ラミネートシートを前記積層体の前面及び後面から重ねて圧縮封止することを特徴とするラミネート型エネルギーデバイスが提供される。
【0013】
他の態様によれば、(a)一連に繋がった正負極の活物質電極に、電解液のイオンのみが通過するセパレータを介在させながら、正負極の引き出し電極が露出するように、かつ正電極と負電極とが交互になるように積層し、前記積層体の最上部及び最下部には前記セパレータがそれぞれ積層されるように積層した少なくとも2層以上の積層体と、(b)前記活物質電極と前記セパレータとの前記積層体において前記セパレータ同士をまとめて打ち抜き、前記セパレータの端面で前記セパレータの端面同士の繊維構造が互いに絡み合って接合する接合構造とを備え、(c)前記セパレータは、前記活物質電極全体を覆うように、前記活物質電極よりも面積が広いことを特徴とするラミネート型エネルギーデバイスが提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ラミネート型エネルギーデバイスにおいても、積層体とこれを収容する封止体との封止性や密着性、省スペース性を向上させ、かつ、生産性や信頼性のよい封止手段を用いたラミネート型エネルギーデバイスを提供することができる。
【0015】
また、本発明によれば、コンパクトな形状で、高周波特性を向上させ、かつ、生産性や信頼性のよい封止手段を用いたラミネート型エネルギーデバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施形態により作製された、図16に示すラミネート型蓄電デバイスを実装したモジュール基板を例示する斜視図。
【図2】(a)従来のラミネート型の蓄電デバイスを示す斜視図、(b)従来のラミネート型の蓄電デバイスを実装したモジュール基板例を示す斜視図。
【図3】第1の実施形態により作製されるラミネート型蓄電デバイスにおける電極とセパレータとを積層した積層体を例示する上面図。
【図4】第1の実施形態において(a)図3に示した積層体で用いる封止材付きタブ電極(加工前)を例示する上面図、(b)図3に示した積層体で用いる封止材付きタブ電極(加工後)を例示する上面図。
【図5】第1の実施形態において、図3の積層体のアルミニウム引き出し電極に、図4(b)に示した封止材付きタブ電極を接合した蓄電デバイスを例示する上面図。
【図6】第1の実施形態において、図3の積層体のI−I線に沿った断面図。
【図7】第1の実施形態において、図3の積層体のII−II線に沿った断面図。
【図8】第1の実施形態において用いられる積層体の多層構造化を実現した例を示す図。
【図9】第1の実施形態において、図5に示したタブ電極のホール(孔)の位置に合わせた孔を予め空けたアルミニウムラミネートシートを例示する正面図。
【図10】第1の実施形態において、図5に示した蓄電デバイスに、図9に示したアルミニウムラミネートシートを重ねた様子を例示する上面図。
【図11】第1の実施形態において、図5に示した蓄電デバイスに、図9に示したアルミニウムラミネートシートを前面及び後面から圧縮して封止し、電解液注入口を設けた様子を例示する上面図。
【図12】第1の実施形態において、図11に示した蓄電デバイスを電解液槽に入れて電解液を含侵させ、通電エージングを行っている様子を例示する図。
【図13】第1の実施形態において、図12に示した蓄電デバイスを電解液槽から引き揚げ、アルミニウムラミネートシートで電解液注入口を閉じるように封止した蓄電デバイスを例示する図。
【図14】第1の実施形態において、図13に示した蓄電デバイスのアルミニウムタブ電極を切断した例を示す図であって、(a)はその上面図、(b)はII−II線に沿った断面図。
【図15】第1の実施形態において、図14に示した蓄電デバイスのアルミニウムラミネートシートを再度圧縮して、アルミニウム端面を絶縁した様子を例示する図であって、(a)はその上面図、(b)はIII−III線に沿った断面図。
【図16】第1の実施形態において、図15に示した蓄電デバイスをそれぞれ切り離して、1つのラミネート型蓄電デバイスとして完成させた様子を例示する図。
【図17】第1の実施形態において、ラミネート型蓄電デバイスに設けたタブ電極取り出し用ホールの位置のバリエーションを例示する図。
【図18】第1の実施形態において、図17に示したタブ電極取り出し用ホールの位置に合わせて、アルミニウムタブ電極を配置したラミネート型蓄電デバイスのバリエーションを例示する図であって、図18(a)及び(b)は図17(a)に対応し、図18(c)及び(d)は図17(c)に対応する。
【図19】第2の実施形態において、電気二重層キャパシタ内部電極を例示する正面図。
【図20】第2の実施形態において、リチウムイオンキャパシタ内部電極を例示する正面図。
【図21】第2の実施形態において、リチウムイオン電池内部電極を例示する正面図。
【図22】第2の実施形態において、アルミ箔の上面に活物質が塗り分けられたシートを例示する正面図であって、(a)は正極側の電極シート、(b)は負極側の電極シート。
【図23】第2の実施形態において、図22に示したシートを任意の電極構造に打ち抜いたアルミニウム電極を例示する正面図であって、(a)は正極側のアルミニウム電極、(b)は負極側のアルミニウム電極。
【図24】第2の実施形態において、図23に示したアルミニウム電極について、セパレータ、正極電極、セパレータ、負極電極、セパレータ、正極電極、…といったように、位置合わせをしながら引き出し電極を正極同士/負極同士に溶接(抵抗溶接、超音波溶接)した積層体を例示する斜視図。
【図25】第2の実施形態において、図24に示した積層体のIII−III線に沿った断面図。
【図26】第2の実施形態において、図24に示した積層体のセパレータを打ち抜くための打ち抜き型を例示する斜視図。
【図27】第2の実施形態において、図24に示した積層体の引き出し電極を、打ち抜きに先んじて溶接する溶接部を例示した積層体の斜視図。
【図28】第2の実施形態において、図27に示した積層体のセパレータを打ち抜き型で打ち抜く打ち抜き部を示した積層体を例示する斜視図。
【図29】第2の実施形態において、図28に示した積層体のセパレータを打ち抜き型で打ち抜いた後の様子を例示した積層体の斜視図。
【図30】第2の実施形態において、図29に示した積層体のIV−IV線に沿った断面図。
【図31】第2の実施形態において、図29に示した積層体の引き出し電極に外部取り出しタブ電極(アルミニウムタブ電極34a,34b)を溶接し、共通電極部をタブ電極として作製した後の様子を例示した積層体の正面図。
【図32】第2の実施形態において、図31に示した積層体(打ち抜き後のセパレータ)をアルミラミネート材でラミネートした様子を例示した積層体の正面図。
【図33】第2の実施形態において、図32に示したアルミラミネート材でラミネートした積層体(打ち抜き後のセパレータ)を例示する断面図。
【図34】第2の実施形態において、図32に示したアルミラミネート材でラミネートした積層体(打ち抜き後のセパレータ)の詳細を例示する断面図。
【図35】第2の実施形態において、図23に示したアルミニウム電極をロールプレス(ロールツウロール技術)により形成する例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各構成部品の厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0018】
又、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施の形態は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0019】
[第1の実施の形態]
(ラミネート型エネルギーデバイスの基本構造)
図1及び図3〜図18を参照して、第1の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス、例えば、蓄電デバイスの基本構造を説明する。
【0020】
第1の実施の形態に係るラミネート型蓄電デバイス18は、正負極の活物質電極10,12に、電解液イオンのみが通過するセパレータ30を介在させながら、正負極の引き出し電極32a,32bが露出するように、かつ正電極と負電極とが交互になるように積層した少なくとも2層以上の積層体80と、モジュール基板100にラミネート型エネルギーデバイスをスポット接合するためのコンタクトホール20a,20bとを備え、積層体80は、ラミネートシート40a,40bを積層体80の前面及び後面から重ねて圧縮封止する。
【0021】
第1の実施の形態に係るラミネート型蓄電デバイス18は、図1に例示するように、モジュール基板100にラミネート型蓄電デバイス18をスポット接合するためのコンタクトホール(接合孔)20a,20bを備えている。ラミネート型蓄電デバイス18は、例えば、基本モジュールとして用いられプリント基板に実装されるものを想定しており、一般にモジュール基板100には、ラミネート型蓄電デバイス18以外にも、例えば、ICチップ160,170、トランス120、その他デバイス部品140などが多数搭載されている。従って、ラミネート型蓄電デバイス18内に、コンタクトホール20a,20bを備えることにより、限られたスペースでのラミネート型蓄電デバイス18の搭載に寄与する。また、モジュール実装時に、コンタクトホール(接合孔)20a,20bでのスポット接合を実現しているので、ラミネート型蓄電デバイス180内部の積層体80に含侵させた電解液への熱負荷を抑え、コイル成分の寄与も小さくなり、高周波特性が良好になる。
【0022】
また、図3〜図18に示すように、第1の実施の形態に係るラミネート型蓄電デバイス18内に備えるコンタクトホール20a,20bは、タブ電極34(34a,34b)を取り出すためのタブ電極取り出し用孔20a,20bを兼ねることができるので、タブ電極34(34a,34b)を外部に引き出す構造にする必要がない。従って、ラミネート型蓄電デバイス18では、引き出し電極が不要になり、コンパクトな形状を実現でき、モジュールに組み込みやすい。すなわち、モジュール化の際に、ラミネート型蓄電デバイスからタブ電極を引き回す必要がない。
【0023】
具体的には、図3〜図8に例示するように、(アルミニウム)引き出し電極32a,32bに用いる(アルミニウム)タブ電極34(34a,34b)の封止部(シーラント)36の両面の一部をタブ電極34(34a,34b)のアルミニウム材が露出するまで削ってタブ電極取り出し用孔20a,20bを形成し、図9に例示するように、アルミニウムラミネート40についてもタブ電極取り出し用孔20a,20bと同じ位置に合わせて孔44a,44bを予め空けておく。内部電極の積層体80を封止する際には、図10〜図15に例示するように、ラミネートシート40を積層体80の前面及び後面からタブ電極取り出し用孔20a,20bと孔44a,44bとの位置を合わせて圧縮し封止する。尚、タブ電極取り出し用孔20a,20b及び孔44a,44bは、円形の孔である必要はなく、所望の形状の孔を採用することもできる。
【0024】
第1の実施の形態に係るラミネート型蓄電デバイス18における内部電極構造体(例えば蓄電素子)は、図6〜図9に例示するように、少なくとも2層以上の活物質電極10,12に、電解液44のイオンのみが通過するセパレータ30を介在させながら、引き出し電極32(32a,32b)が露出するように、かつ正電極10と負電極12とが交互になるように積層した多層構造の積層体80で構成される。引き出し電極32(32a,32b)は、封止部(シーラント)52a,52b内でタブ電極34a,34bにそれぞれ接合される。セパレータ30は、図6〜図9に例示するように、活物質電極10,12全体を覆うように、活物質電極10,12よりも大きいもの(面積の広いもの)を用い、更に、図9に例示するように、積層体の最上部及び最下部には、電極ではなく、セパレータ30がそれぞれ積層されるように積層していく。セパレータ30は、エネルギーデバイスの種類には原理的に依存しないが、特にリフロー対応が必要とされる場合には、耐熱性が要求される。耐熱性が必要ない場合にはポリプロピレン等を、耐熱性が必要な場合にはセルロース系のものを用いることができる。
【0025】
図14に例示するように、ラミネート型蓄電デバイス18を製品化する際には、封止部36から露出しているタブ電極34a,34bを切断する。但し、通電エージング(初期通電)を行う必要があるので、図12に例示するように、蓄電デバイス18を電解液浴槽45に入れて電解液44に浸けて、積層された活物質電極10,12間に電解質を含有させ、通電エージングを行うまでは、タブ電極34a,34bの上部はそのまま残しておく。尚、電解液44は、図14に例示するように、ラミネートシート40を前面及び後面から圧縮して封止した際に形成される電解液注入口48から侵入させる。
【0026】
図15に例示するように、蓄電デバイス18のラミネートシート40を再度圧縮して(再シールを行って)、タブ電極34a,34bの切断端面を絶縁する。圧縮され広がった封止部(シーラント)52a,52bにより、切断されたタブ電極34a,34bの先端が覆われて(熱圧縮されて封止部材が溶けて広がった封止部52a,52bにより、タブ電極34a,34bの切断端面がまとわりつくように覆われて)保護されて、絶縁される。これにより、タブ電極34a,34bの切断端面が露出して、ショートしたり、他のデバイス120,140,160,170と接触して通電してしまうなどのトラブルを防止できる。また、タブ電極取り出し用孔20a,20b及び孔44a,44bの周囲も、圧縮され広がった封止部52a,52bにより覆われるので、積層体80に含侵させた電解液44が漏れるのを防止し、ラミネートシート40に形成された孔44a,44bの端から露出しているアルミニウム材の露出端面とタブ電極34a,34bとの接触によるショートなどのトラブルを防止できる。
【0027】
また、直列、並列におけるバランス端子も、タブ電極取り出し用孔20a,20b及び孔44a,44bからコンタクトをとるようにすることもできる。
【0028】
(ラミネート型エネルギーデバイスの製造方法)
図1及び図3〜図18を参照して、第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス、例えば、蓄電デバイス18の製造方法を説明する。
【0029】
(a)図3、図6〜図8に例示するように、少なくとも2層以上の活物質電極10,12を、正電極10、負電極12が交互になるように積層した積層体である内部電極構造体(例えば蓄電素子)80を構成する。このとき、引き出し電極32a,32bが、内部電極構造体80から露出するようにする。また、各活物質電極10,12の層間には、セパレータ30をそれぞれ介在させながら積層していく。また、ショートを防ぐために、セパレータ30は、活物質電極10,12全体を覆うように、活物質電極10,12よりも大きいもの(面積の広いもの)を用い、積層体の最上部及び最下部には、電極ではなく、セパレータ30がそれぞれ積層されているように積層していく。
【0030】
(b)次に、積層体80から露出している引き出し電極32a,32bと接合するための封止部36付きタブ電極34を形成加工する。図4(a)は加工前の封止部36付きタブ電極34を例示しており、図4(b)は加工後のの封止部36付きタブ電極34を例示している。タブ電極34は、例えば、Al、Ni,Cuなどから形成するこができる。封止部(シーラント)36は、例えば、ポリプロピレン樹脂などから形成するこができる。封止部36には、両面(表裏双方)にタブ電極取り出し用孔20(20a,20b)を形成する。タブ電極取り出し用孔20は、封止部36の両面をタブ電極34の素材(例えば、Al)が見えるようになるまで削ることで形成される。
【0031】
(c)次に、図5〜図8に例示するように、積層体80から露出している引き出し電極32a,32bとタブ電極34a,34bとを、封止部36a,36bにおいて接合して電極付けを行う。このような電極付けの接合には、例えば、超音波溶接などが用いられる。
【0032】
(d)一方で、図9に例示するように、タブ電極取り出し用孔20(20a,20b)の位置に合わせた孔44a,44bを予め空けたラミネートシート40を2枚(前面用のラミネートシート40aおよび後面用のラミネートシート40b)予め用意しておく。
【0033】
(e)次に、図10〜図11に例示するように、図5に示した積層体80に、図9に示したラミネートシート40a,40bを前面及び後面から重ねて圧縮封止する。ラミネートシート40a,40bを圧縮封止する際には、ラミネートライン(圧縮ライン)46に沿って圧縮する。これにより、同時に電解液注入口48が形成される。尚、この圧縮封止工程で、封止したラミネートシート40a,40bから封止部36a,36bの一部が所定の長さだけ外に出るようにしておき、タブ電極34a,34bもラミネートシート40a,40bの外部に露出させたままにしておく。
【0034】
(f)次に、図12に例示するように、電解液44が入った電解液浴槽45にラミネートされた蓄電デバイス18を浸して、電解液注入口48から積層体80内に電解液44を含侵させ、積層された活物質電極10,12間に電解質を含有させる。このとき、ラミネートシート40a,40bの外部に露出させたタブ電極34a,34bから通電エージングも同時に行い、デガス処理を行う。
【0035】
(g)その後、図13に例示するように、電解液浴槽45から引き揚げた蓄電デバイス18のラミネートシート40a,40bを、ラミネートライン51に沿って前面及び後面から圧縮して、電解液注入口48を閉じる。
【0036】
(h)次に、図14に例示するように、封止部36から露出しているタブ電極34a,34bを切断する。
【0037】
(i)次に、図15に例示するように、ラミネートシート40a,40bを前面及び後面から再度圧縮して、タブ電極34a,34bのアルミニウム切断端面を絶縁する。このとき、圧縮され広がった封止部(シーラント)52a,52bにより、切断されたタブ電極34a,34bの先端が覆われて(熱圧縮されて封止部材が溶けて広がった封止部52a,52bにより、タブ電極34a,34bの切断端面がまとわりつくように覆われて)保護されて、絶縁される。図14(b)は、切断されたタブ電極34a,34bの先端面が露出している様子を示しており、図15(b)は、切断されたタブ電極34a,34bの先端面が、圧縮され広がった封止部52a,52bにより覆われた様子を示している。
【0038】
(j)次に、図16に例示するように、図15に示した蓄電デバイスをそれぞれ切り離して、1つ1つのラミネート型蓄電デバイス18として完成させる。
【0039】
尚、図17は、ラミネート型蓄電デバイス18に設けたタブ電極取り出し用孔20(20a,20b)の位置取りのバリエーションを例示しており、図18は、図17に示したタブ電極取り出し用孔20(20a,20b)の位置に合わせて、タブ電極34a,34bを配置したラミネート型蓄電デバイス18のバリエーションを例示する図であって、図18(a)及び(b)は、図17(a)に対応し、図18(c)及び(d)は、図17(c)に対応する。
【0040】
以上、説明したように、第1の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、ラミネート型蓄電デバイス18に、モジュール基板100にラミネート型蓄電デバイス18をスポット接合するためのコンタクトホール(接合孔)20a,20bを備えているので、限られたスペースでのラミネート型蓄電デバイス18の搭載に寄与する。また、モジュール実装時に、コンタクトホール20a,20bでのスポット接合を実現しているので、ラミネート型蓄電デバイス180内部の積層体80に含侵させた電解液への熱負荷を抑え、コイル成分の寄与も小さくなり、高周波特性が良好になる。
【0041】
また、第1の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、コンタクトホール20a,20bは、タブ電極34(34a,34b)を取り出すためのタブ電極取り出し用孔20a,20bを兼ねることができるので、タブ電極34(34a,34b)を外部に引き出す構造にする必要がない。従って、モジュール化の際に、ラミネート型蓄電デバイスからタブ電極を引き回す必要がなく、コンパクトな形状を実現でき、モジュールに組み込みやすい。
【0042】
また、第1の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、ラミネート型蓄電デバイス18を製品化する際には、封止部36から露出しているタブ電極34a,34bを切断するが、通電エージング(初期通電)を行うまでは、タブ電極34a,34bの上部はそのまま残しておくことで通電エージングが可能である。
【0043】
第1の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、図15に例示するように、蓄電デバイス18のラミネートシート40を圧縮して、タブ電極34a,34bの切断端面を絶縁する。圧縮され広がった封止部(シーラント)52a,52bにより、切断されたタブ電極34a,34bの先端が覆われて保護され、絶縁される。これにより、タブ電極34a,34bの切断端面が露出して、ショートしたり、他のデバイス120,140,160,170と接触して通電してしまうなどのトラブルを防止できる。また、タブ電極取り出し用孔20a,20b及び孔44a,44bの周囲も、圧縮され広がった封止部52a,52bにより覆われるので、積層体80に含侵させた電解液44が漏れるのを防止し、ラミネートシート40に形成された孔44a,44bの端から露出しているアルミニウム材の露出端面とタブ電極34a,34bとの接触によるショートなどのトラブルを防止できる。
【0044】
[第2の実施の形態]
(ラミネート型エネルギーデバイスの基本構造)
図19〜図33を参照して、第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス(例えば、蓄電デバイス)の基本構造を説明する。
【0045】
図19は、第2の実施形態における電気二重層キャパシタ内部電極の基本構造を例示している。第2の実施形態における電気二重層キャパシタ内部電極は、少なくとも1層の活物質電極10,12に、電解液44のイオンのみが通過するセパレータ30を介在させ、引き出し電極32a,32bが活物質電極10,12から露出するように構成され、引き出し電極32a,32bは電源電圧に接続されている。引き出し電極32a,32bは、例えば、アルミ箔から形成され、活物質電極10,12は、例えば、活性炭から形成される。セパレータ30は、活物質電極10,12全体を覆うように、活物質電極10,12よりも大きいもの(面積の広いもの)を用いる。セパレータ30は、エネルギーデバイスの種類には原理的に依存しないが、特にリフロー対応が必要とされる場合には、耐熱性が要求される。耐熱性が必要ない場合にはポリプロピレン等を、耐熱性が必要な場合にはセルロース系のものを用いることができる。電気二重層キャパシタ内部電極には、電解液44が含侵されており、セパレータ30を通して、電解液のイオンのみが充放電時に移動する。
【0046】
図20は、第2の実施形態におけるリチウムイオンキャパシタ内部電極の基本構造を例示している。第2の実施形態におけるリチウムイオンキャパシタ内部電極は、少なくとも1層の活物質電極11,12に、電解液44のイオンのみが通過するセパレータ30を介在させ、引き出し電極33a,32bが活物質電極10,12から露出するように構成され、引き出し電極33a,32bは電源電圧に接続されている。正極側の活物質電極12は、例えば、活性炭から形成され、負極側の活物質電極11は、例えば、Liドープカーボンから形成される。正極側の引き出し電極32bは、例えば、アルミ箔から形成され、負極側の引き出し電極33aは、例えば、銅箔から形成される。セパレータ30は、活物質電極11,12全体を覆うように、活物質電極11,12よりも大きいもの(面積の広いもの)を用いる。リチウムイオンキャパシタ内部電極には、電解液44が含侵されており、セパレータ30を通して、電解液のイオンのみが充放電時に移動する。
【0047】
図21は、第2の実施形態におけるリチウムイオン電池内部電極の基本構造を例示している。第2の実施形態におけるリチウムイオン電池内部電極は、少なくとも1層の活物質電極11,13に、電解液44のイオンのみが通過するセパレータ30を介在させ、引き出し電極33a,32bが活物質電極11,13から露出するように構成され、引き出し電極33a,32bは電源電圧に接続されている。正極側の活物質電極13は、例えば、LiCOO2から形成され、負極側の活物質電極11は、例えば、Liドープカーボンから形成される。正極側の引き出し電極32bは、例えば、アルミ箔から形成され、負極側の引き出し電極33aは、例えば、銅箔から形成される。セパレータ30は、活物質電極11,13全体を覆うように、活物質電極11,13よりも大きいもの(面積の広いもの)を用いる。リチウムイオン電池内部電極には、電解液44が含侵されており、セパレータ30を通して、電解液のイオンのみが充放電時に移動する。
【0048】
第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイスは、一連に繋がった正負極の活物質電極10,12に、電解液44のイオンのみが通過するセパレータ30を介在させながら、正負極の引き出し電極32a,32bが露出するように、かつ正電極と負電極とが交互になるように積層し、最上部及び最下部にはセパレータ30がそれぞれ積層されるように積層した少なくとも2層以上の積層体80と、活物質電極10,12とセパレータ30との積層体80においてセパレータ30同士をまとめて打ち抜き、セパレータ30の端面でセパレータ30の端面同士の繊維構造が互いに絡み合って接合する接合構造とを備え、セパレータ30は、活物質電極10,12全体を覆うように、活物質電極10,12よりも面積が広いものを用いる。
【0049】
第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス(例えば、蓄電デバイス)の内部電極構造体(例えば蓄電素子)80は、図22〜図25に例示するように、少なくとも2層以上の活物質電極10,12に、電解液44のイオンのみが通過するセパレータ30を介在させながら、引き出し電極32a,32bが露出するように、かつ正電極10と負電極12とが交互になるように積層した多層構造の積層体構造で、一連の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80がそれぞれ構成される。図25に例示するように、セパレータ30は、活物質電極10,12全体を覆うように、活物質電極10,12よりも大きいもの(面積の広いもの)を用い、更に、積層体80の最上部(及び最下部)には、電極ではなく、セパレータ30が積層されるように積層していく。セパレータ30は、セルロースやガラス繊維など、繊維物質を含む素材を用いる。
【0050】
尚、一連の活物質電極10,12及び引き出し電極32a,32bは、例えば、アルミ箔からなる2枚で1組の電極シートからそれぞれ形成される。図22(a)は正極側の電極シートを例示しており、(b)は負極側の電極シートを例示している。それぞれの電極シート上で、活性炭などの活物質が塗られた部分は活物質電極10,12(正極側の活物質電極12、負極側の活物質電極12)として用いられ、活物質が塗られていない部分(未塗布の部分)は引き出し電極32a,32b(正極側の引き出し電極32b、負極側の引き出し電極32a)として用いられる。このように、活物質が塗り分けられたシート電極シートは、図23に例示するように、任意の電極構造に打ち抜かれてアルミニウム電極として用いられる。尚、電極シート上には、活性炭以外にもバインダー(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やフッ化ビニリデン樹脂(PUDF))や導電助剤(アセチレンブラックやケッチェンブラック)が混入したペーストを塗布する。
【0051】
活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体(各セル)80で、セパレータ30同士をまとめて打ち抜く際に、セパレータ30端面でセパレータ30の端面同士を接合する構造を有する。すなわち、一連に繋がった活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体(各セル)80で、図26に例示するような打ち抜き刃102,104でセパレータ30同士をまとめて打ち抜くと、図27〜図29に例示するように、セパレータ30の端面同士の繊維構造が互いに絡み合い、それによって、セパレータ30同士が接着される。従って、形成した積層体80が崩れないようにするために、積層体80をテープで留めたり、露出されたセパレータ30同士を紐などで結んだりする必要がない。よって、(アルミニウム)ラミネートシート40で積層体80を封止した場合に、補強した部分のテープや紐などの跡が浮き出て密着性の不均一や外観の見劣りなどが生じることもなく、補強手段を講じるための複雑な工程を省くこともできる。また、セパレータ30の端面同士のみが接着されるので、活物質電極10,12がはみ出すことがなく、従ってセパレータを活物質電極10,12の大きさまで可能な限り最小化できる。その分ラミネートシート40が小さくなり、パッケージも小型化でき、セットへの組み込みも容易である。
【0052】
図23〜25及び図27〜図29に例示するように、活物質電極10,12の活物質電極構造は、共通の電極部材(引き出し電極32a,32b)により一連に複数個の電極構造が連なっている構造になっており(図示した例では、5つの電極構造が連なっている)、一連の活物質電極10,12の活物質電極構造は、それに応じた1枚のセパレータ30と交互に積層されていく。具体的には、図25に例示するように、セパレータ30、正極活物質電極12、セパレータ30、負極活物質電極10、セパレータ30、正極活物質電極12、セパレータ30、負極活物質電極10、セパレータ30、…といったように、1枚ずつを所定の枚数分、位置合わせをしながら積層していく。更に、図25に例示するように、積層体80の最上部及び最下部には、電極ではなく、セパレータ30がそれぞれ積層されるように積層する。
【0053】
また、図26に例示するように、活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80において、セパレータ30同士をまとめて打ち抜く際に用いる打ち抜き型は、打ち抜き型の台101上に、打ち抜き刃102,104と、打ち抜き刃102,104の内側に形成されるクッション(スポンジ配置部)103を備える。打ち抜き刃102,104は、図28に示すように、活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80においてセパレータ30同士を打ち抜く部分である打ち抜き部35の位置に合わせて配置されている。
【0054】
尚、打ち抜き部35に対応して配置される打ち抜き刃102,104には、セパレータ30から露出している正負極の引き出し電極32a,32bが打ち抜れないように(打ち抜きの範囲外になるように)、いわゆる「逃がし」部分を設けてある。つまり、引き出し電極32a,32b部分のセパレータ30を打ち抜かないように打ち抜き刃102,104を打ち抜き型の台101上に形成配置する。クッション(スポンジ配置部)103は、打ち抜き工程の際に、活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80を保護する。
【0055】
尚、一連の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80を積層して行く際に、図27に例示するように、打ち抜き工程に先んじて、積層された各引き出し電極32a,32bを正極同士/負極同士に、溶接部37a,37bで溶接して、各引き出し電極32a,32bがバラバラになったり、ずれたりしないようにしておく。これにより、打ち抜き工程前に、各引き出し電極32a,32bの各電極が縦方向に揃うので、打ち抜き工程時に打ち抜き刃102,104が引き出し電極32a,32bに接触したりすることなく、セパレータ30の端面同士をまとめて打ち抜いて接着させることができる。尚、各引き出し電極32a,32bを各溶接部37a,37bでそれぞれ溶接する際には、例えば、抵抗溶接、超音波溶接などが用いられる。
【0056】
また、図31は、セパレータ30の打ち抜き工程後の引き出し電極32a,32bに外部取り出し用のアルミニウムタブ電極34a,34bを溶接し、共通電極部をタブ電極として作製した様子を例示している。このとき、タブ電極34a,34bより上に共通の電極部材(引き出し電極32a,32b)が配置されるようにする。正負極のタブ共通アルミニウム電極90a,90bをタブ電極34a,34bに溶接した後、共通の電極部材(引き出し電極32a,32b)は切り取って除去する。引き出し電極32a,32bとアルミニウムタブ電極34a,34bとは、封止材36a,36bの孔20a,20bでそれぞれ熱溶接する。封止材36a,36bは、例えば、ポリプロピレン等の樹脂素材により形成される。
【0057】
また、一連の活物質電極構造とセパレータ30との積層体(各セル)80におけるセパレータ30同士の打ち抜き工程後にセパレータ30が打ち抜かれて除去された部分(スペース)は、図32に例示するように、2枚のラミネートシート40により表裏からラミネートされる箇所となる。このとき、一連の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80は、連なったままラミネートシート40によりラミネートされるので、量産効果が高まる。また、図35に例示するように、打ち抜き刃106が表面に形成されたロール110を用いたロールプレス(ロールツウロール技術)により、樹脂モールド台82上に載置された積層電極構造80にアルミニウム電極50を量産できるので、その効果も高い。
【0058】
更に、ラミネートシート40によりラミネートされる際には、各積層体(各セル)80の下部のラミネートシート40はラミネートせずに、電解液注入口48として用いられる。この電解液注入口48は、蓄電デバイス18を電解液浴槽45に入れて電解液44に浸けて、積層された活物質電極10,12間に電解質を含有させ、通電エージングを行って、電解液浴槽45から引き揚げられた後、ラミネートされて封止される。このようにラミネートされる際に電解液注入口48を設けることで、電解液44を各積層体(各セル)80に同時に含侵させることができるので、量産効果が高まる。尚、電解液44を注入する際には、一連の活物質電極構造がそれぞれタブ共通アルミニウム電極90a,90bに溶接されているので、電解液浴槽45に浸す際に、1つの通電端子で複数の積層体(セル)80に通電エージングを行うことができる。
【0059】
また、ラミネートシート40は、図33〜図34に例示するように、ラミネートする際に内側となる面43(熱シール面)が、例えば、ポリプロピレン等から形成され、ラミネートする際に外側となる面41が、PET等の素材で形成される、そして、アルミ箔42が内側面43と外側面41とに挟まれてラミネートシート40(40a,40b)として形成される。図34に例示した積層体80は、2層構造のものを示しているが、層数はこれに限定されず、任意の層数にすることができる。
【0060】
(ラミネート型エネルギーデバイスの製造方法)
図22〜図33を参照してを参照しながら、第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス、例えば、蓄電デバイス18の製造方法を説明する。
【0061】
(a)図22に例示するように、2枚で1組のアルミ箔からなる電極シートを用意し、各電極シートの上面に活物質を塗り分ける。図22(a)は正極側の電極シートを例示しており、(b)は負極側の電極シートを例示している。それぞれの電極シート上で、活性炭などの活物質が塗られた部分は活物質電極10,12(正極側の活物質電極12、負極側の活物質電極12)として用いられ、活物質が塗られていない部分(未塗布の部分)は引き出し電極32a,32b(正極側の引き出し電極32b、負極側の引き出し電極32a)として用いられる。
【0062】
(b)次に、活物質が塗布された各電極シートを、図23に例示するように、任意の電極構造に打ち抜いてアルミニウム電極を形成する。活物質電極10,12の活物質電極構造は、共通の電極部材(引き出し電極32a,32b)により一連に複数個の電極構造が連なっている構造になっている(図示した例では、5つの電極構造が連なっている)。実際に量産する際には、各電極シートを長くロール状に巻き取っていく。
【0063】
(c)次に、図22〜図25に例示するように、少なくとも2層以上の活物質電極10,12に、電解液44のイオンのみが通過するセパレータ30を介在させながら、引き出し電極32a,32bが露出するように、かつ正電極10と負電極12とが交互になるように積層した多層構造の積層体構造で、一連の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80がそれぞれ構成される。具体的には、図25に例示するように、セパレータ30、正極活物質電極12、セパレータ30、負極活物質電極10、セパレータ30、正極活物質電極12、セパレータ30、負極活物質電極10、セパレータ30、…といったように、1枚ずつを所定の枚数分、位置合わせをしながら積層していく。更に、積層体80の最上部及び最下部には、電極ではなく、セパレータ30がそれぞれ積層されるように積層する。
【0064】
(d)一方で、図26に例示するように、活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80において、セパレータ30同士をまとめて打ち抜く際に用いる打ち抜き型を用意する。
【0065】
(e)次に、図27に例示するように、打ち抜き工程に先んじて、積層された各引き出し電極32a,32bを正極同士/負極同士に、溶接部37a,37bで溶接する。各引き出し電極32a,32bを各溶接部37a,37bでそれぞれ溶接する際には、例えば、抵抗溶接、超音波溶接などが用いられる。
【0066】
(f)次に、図28〜図29に例示するように、一連に繋がった活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80で、図26に例示したような打ち抜き刃102,104で、打ち抜き部35に沿ってセパレータ30同士をまとめて打ち抜くと、セパレータ30の端面同士の繊維構造が互いに絡み合い、それによって、セパレータ30同士が接着される。図30に例示するように、セパレータ30同士を打ち抜かれた個々の積層体80の打ち抜き部35は、押しつぶされ切断された箇所はセパレータ30同士の繊維絡み合い袋状になる。従って、積層体80が崩れないようにするために、積層体80をテープで留めたり、露出されたセパレータ30同士を紐などで結んだりする工程の必要がない。また、最外層のセパレータ30は、中心付近のセパレータ30よりも大きくなるが、これは切断時に、形状に応じて綺麗に調整される。
【0067】
(g)次に、図31に例示するように、セパレータ30の打ち抜き工程後の引き出し電極32a,32bに、外部取り出し用のアルミニウムタブ電極34a,34bを溶接し、共通電極部をタブ電極として作製する。このとき、タブ電極34a,34bより上に共通の電極部材(引き出し電極32a,32b)が配置されるようにする。正負極のタブ共通アルミニウム電極90a,90bをタブ電極34a,34bに溶接した後、共通の電極部材(引き出し電極32a,32b)は切り取って除去する。引き出し電極32a,32bとアルミニウムタブ電極34a,34bとは、封止材36a,36bの孔20a,20bでそれぞれ熱溶接する。
【0068】
(h)次に、図32に例示するように、一連に繋がった活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80を、2枚のラミネートシート40により表裏からラミネートする。この際、各積層体(各セル)80の下部のラミネートシート40はラミネートせずに、電解液注入口48として用いる。
【0069】
(i)次に、ラミネートされた一連に繋がった活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80を、電解液浴槽45に入れて電解液44に浸けて、電解液注入口48から、活物質電極10,12間に電解質を含有させる。また、正負極のタブ共通アルミニウム電極90a,90bから、通電エージングを同時に行い、デガス処理を行う。第1の実施形態においては、積層体80毎に露出したアルミニウムタブ電極34a,34bに通電端子をそれぞれ接続して通電エージングを行っていたが(図12参照)、第2の実施形態においては、一連の活物質電極構造がそれぞれタブ共通アルミニウム電極90a,90bに溶接されているので、電解液浴槽45に浸す際に、1つの通電端子で複数の積層体(セル)80に同時に通電エージングを行うことができる。
【0070】
(j)次に、一連に繋がった積層体80を電解液浴槽45から引き揚げた後、各積層体80の電解液注入口48の部分をラミネートして封止する。
【0071】
(k)次に、ラミネートされた一連に繋がった活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80を、それぞれ切り離し、正負極のタブ共通アルミニウム電極90a,90bも切断し、個々の蓄電デバイス18として完成させる。
【0072】
以上、説明したように、第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、セパレータ30同士をまとめて打ち抜くと、セパレータ30の端面同士の繊維構造が互いに絡み合い、それによって、セパレータ30同士が接着される。従って、形成された積層体80が崩れないようにするために、積層体80をテープで留めたり、露出されたセパレータ30同士を紐などで結んだりする必要がない。よって、ラミネートシート40で積層体80を封止した場合に、補強した部分のテープや紐などの跡が浮き出て密着性の不均一や外観の見劣りなどが生じることもなく、補強手段を講じるための複雑な工程を省くこともできる。また、セパレータ30の端面同士のみが接着されるので、活物質電極10,12がはみ出すことがなく、従ってセパレータを活物質電極10,12の大きさまで可能な限り最小化できる。その分ラミネートシート40が小さくなり、パッケージも小型化でき、セットへの組み込みも容易である。
【0073】
また、第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、打ち抜き部35に対応して配置される打ち抜き刃102,104には、セパレータ30から露出している正負極の引き出し電極32a,32bが打ち抜れないように、いわゆる「逃がし」部分を設けてある。これにより、引き出し電極32a,32b部分のセパレータ30を打ち抜かないようにしてある。更に、クッション(スポンジ配置部)103は、打ち抜き工程の際に、活物質電極10,12の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80を保護する。
【0074】
また、第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、活物質電極10,12の活物質電極構造は、共通の電極部材(引き出し電極32a,32b)により一連に複数個の電極構造が連なっている構造になっており(図示した例では、5つの電極構造が連なっている)、一連の活物質電極10,12の活物質電極構造は、それに応じた1枚のセパレータ30と交互に積層されていく。また、打ち抜き工程に先んじて、一連の積層された各引き出し電極32a,32bを正極同士/負極同士に、溶接部37a,37bで溶接して、各引き出し電極32a,32bがバラバラになったり、ずれたりしないようにしておく。これにより、打ち抜き工程前に、各引き出し電極32a,32bの各電極が縦方向に揃うので、打ち抜き工程時に打ち抜き刃102,104が引き出し電極32a,32bに接触したりすることなく、セパレータ30の端面同士をまとめて打ち抜いて接着させることができる。
【0075】
また、第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、一連の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80におけるセパレータ30同士の打ち抜き工程後にセパレータ30が打ち抜かれて除去された部分(スペース)は、2枚のラミネートシート40により表裏からラミネートされる箇所となる。このとき、一連の活物質電極構造とセパレータ30との積層体80は、連なったままラミネートシート40によりラミネートされるので、量産効果が高まる。また、図35に例示するように、打ち抜き刃106が表面に形成されたロール110を用いたロールプレス(ロールツウロール技術)により、樹脂モールド台82上に載置された積層電極構造80にアルミニウム電極50を量産できるので、その効果も高い。
【0076】
また、第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、ラミネートシート40によりラミネートされる際には、各積層体80の下部のラミネートシート40はラミネートせずに、電解液注入口48として用いられる。このようにラミネートされる際に電解液注入口48を設けることで、電解液44を各積層体(各セル)80に同時に含侵させることができるので、量産効果が高まる。更に、電解液44を注入する際には、一連の活物質電極構造がそれぞれタブ共通アルミニウム電極90a,90bに溶接されているので、電解液浴槽45に浸す際に、1つの通電端子で複数の積層体(セル)80に通電エージングを行うことができる。
【0077】
以上説明したように、第1乃至第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、ラミネート型エネルギーデバイスにおいても、積層体とこれを収容する封止体との封止性や密着性、省スペース性を向上させ、かつ、生産性や信頼性のよい封止手段を用いたラミネート型エネルギーデバイスを提供することができる。
【0078】
また、第1乃至第2の実施の形態に係るラミネート型エネルギーデバイス及びその製造方法によれば、コンパクトな形状で、高周波特性を向上させ、かつ、生産性や信頼性のよい封止手段を用いたラミネート型エネルギーデバイスを提供することができる。
【0079】
[その他の実施の形態]
上記のように、本発明は第1〜第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0080】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態などを含む。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明に係るラミネート型エネルギーデバイスは、LED−Flashモジュール、通信(高出力)モジュール、太陽電池モジュール、電源モジュール、玩具等のバックアップ用電源などとして適用可能である。また、ラミネート型蓄電デバイスとしては、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン電池などに適用できる。
【0082】
また、電気二重層キャパシタ内部電極としては、LED−Flash、モータ駆動用パワー電源(例えば、玩具向け)、電気自動車用蓄電素子(例えば、回生、スタータ用として)、太陽電池や振動発電からのエネルギー蓄電素子、高出力通信向けパワー蓄電素子、耐環境性蓄電素子(例えば、道路鋲、自転車用ライトの蓄電素子)などに適用できる。リチウムイオンキャパシタ内部電極としては、太陽電池や風力発電からのエネルギー蓄電素子、モータ駆動用パワー電源などに適用できる。リチウムイオン電池キャパシタ内部電極としては、携帯機器用のバッテリー、電気自動車用蓄電素子(定常運転時)、大規模蓄電素子(一般家庭向け)などに適用できる。
【符号の説明】
【0083】
10,11,12,13…活物質電極
18…ラミネート型の蓄電デバイス
20a,20b…コンタクトホール(接合孔)兼タブ電極取り出し用孔
30…セパレータ
32(32a,32b,33a)…(アルミニウム)引き出し電極
34a,34b…(アルミニウム)タブ電極
36(36a,36b)…封止部(シーラント)
37a,37b…接合部(溶接部)
40…(アルミニウム)ラミネートシート
40a…ラミネートシート(前面)
40b…ラミネートシート(後面)
41…ラミネートする際に外側となる面
42…アルミ箔
43…ラミネートする際に内側となる面
45…電解液浴槽
44…電解液
44a,44b…孔
46…ラミネートライン(圧縮ライン)
48…電解液注入口
50…アルミニウム電極
51…ラミネートライン
52a,52b…(圧縮され広がった)封止部(シーラント)
60…枠材
63,64…貫通孔(兼電解液注入孔)
80…積層した電極構造体
82…樹脂モールド台
90a,90b…タブ共通アルミニウム電極
100…モジュール基板
101…打ち抜き型の台
102…打ち抜き刃
104…打ち抜き刃
103…クッション(スポンジ配置部)
110…ロール
106…打ち抜き刃
160,170…IC
140…トランス
120…その他デバイス部品
180…ラミネート型の蓄電デバイス
220a…引き出し電極(正)
220b…引き出し電極(負)
240a,240b…接合部
250a,250b…溶接孔
V…電源電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正負極の活物質電極に、電解液イオンのみが通過するセパレータを介在させながら、正負極の引き出し電極が露出するように、かつ正電極と負電極とが交互になるように積層した少なくとも2層以上の積層体と、
モジュール基板にラミネート型エネルギーデバイスをスポット接合するためのコンタクトホールと
を備え、
前記積層体は、ラミネートシートを前記積層体の前面及び後面から重ねて圧縮封止することを特徴とするラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項2】
前記コンタクトホールは、前記引き出し電極に接合されたタブ電極を取り出すためのタブ電極取り出し用孔を兼ねることを特徴とする請求項1に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項3】
前記ラミネートシートを前記積層体の前面及び後面から重ねて圧縮封止する際に電解液注入口を形成し、
電解液が入った電解液浴槽に前記ラミネートされた積層体を浸して、前記電解液注入口から前記積層体内に電解液を含侵させ、積層された活物質電極間に電解質を含有させ、露出している前記タブ電極から通電エージングを同時に行うことを特徴とする請求項2に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項4】
前記通電エージング後に、前記露出しているタブ電極を切断することを特徴とする請求項3に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項5】
前記積層体から露出している前記引き出し電極と前記タブ電極とは、封止部内で接合され、
前記ラミネートシートを前記積層体の前面及び後面から重ねて圧縮封止する際に、同時に圧縮され広がった前記封止部により、前記切断されたタブ電極の先端が覆われて絶縁されることを特徴とする請求項4に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項6】
前記圧縮され広がった前記封止部により、前記タブ電極取り出し用孔の周囲も覆われることを特徴とする請求項5に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項7】
一連に繋がった正負極の活物質電極に、電解液のイオンのみが通過するセパレータを介在させながら、正負極の引き出し電極が露出するように、かつ正電極と負電極とが交互になるように積層し、最上部及び最下部には前記セパレータがそれぞれ積層されるように積層した少なくとも2層以上の積層体と、
前記活物質電極と前記セパレータとの前記積層体において前記セパレータ同士をまとめて打ち抜き、前記セパレータの端面で前記セパレータの端面同士の繊維構造が互いに絡み合って接合する接合構造と
を備え、
前記セパレータは、前記活物質電極全体を覆うように、前記活物質電極よりも面積が広いことを特徴とするラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項8】
前記引き出し電極部分の前記セパレータは前記打ち抜きの範囲外であることを特徴とする請求項7に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項9】
前記活物質電極の活物質電極構造は、共通の電極部材により一連に複数個の電極構造が連なっている構造を有し、一連の前記活物質電極構造は、当該活物質電極構造に応じた前記セパレータと交互に積層されることを特徴とする請求項7に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項10】
前記セパレータ同士の前記打ち抜きに先んじて、一連の積層された前記引き出し電極を正極同士及び負極同士に溶接することを特徴とする請求項9に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項11】
前記セパレータ同士の前記打ち抜き後に前記セパレータが打ち抜かれて除去された部分は、ラミネートシートにより表裏からラミネートされる箇所と対応し、前記積層体は連なったまま前記ラミネートシートによりラミネートされることを特徴とする請求項7に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項12】
前記ラミネートシートによりラミネートされる際には、各積層体の下部のラミネートシートをラミネートせずに、電解液を各積層体に同時に含侵させるための電解液注入口として開口しておくことを特徴とする請求項11に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項13】
前記セパレータ同士の前記打ち抜き後の各引き出し電極に外部取り出し用のタブ共通電極を溶接し、
前記電解液を前記電解液注入口から注入する際に、前記タブ共通電極から1つの通電端子で複数の前記積層体に通電エージングを行うことを特徴とする請求項12に記載のラミネート型エネルギーデバイス。
【請求項14】
一連の前記正負極の活物質電極及び前記正負極の引き出し電極は、2枚で1組の電極シートからそれぞれ形成され、
各電極シート上において、活物質が塗られた部分は前記活物質電極として用いられ、前記活物質が塗られていない部分は前記引き出し電極として用いられることを特徴とする請求項7に記載のラミネート型エネルギーデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2012−221589(P2012−221589A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83014(P2011−83014)
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】