説明

リアルタイムの動的CD制御方法

【課題】限界寸法(CD)制御及びレジストがコーティングされたウエハの熱処理の最適化をリアルタイムで動的に行う。
【解決手段】複数の温度制御領域に分割されたホットプレート表面の温度プロファイルを設定する工程、及びホットプレート上でウエハを順次熱処理する工程を有する。さらに、熱処理されたウエハ上の複数の検査領域からCD計測データを取得する工程を有する。2以上の熱処理されたウエハについて異なる群の検査領域が選択される。CD計測データマップが構築され、そのCD計測データマップを用いることによって、ホットプレート表面について調節された温度プロファイルが設定される。従って別のウエハが熱処理される。当該方法はまた、複数のホットプレート上でのウエハの熱処理にも適用されて良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はウエハの処理方法に関し、より具体的にはレジストがコーティングされたウエハの熱処理の限界寸法(CD)制御及び最適化をリアルタイムで動的に行う方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子及び液晶ディスプレイ(LCD)を製造するリソグラフィプロセスでは、レジストが基板上にコーティングされ、その結果成膜されたフォトレジストコーティング膜が露光されて、現像される。一連の処理段階は、たとえばプリベーキングユニット及びポストベーキングユニットのような各分離した加熱部を有するコーティング/現像処理システム内で実行される。各加熱部は、抵抗加熱型の組み込みヒーターを有するホットプレートを内蔵する。
【0003】
半導体素子回路の特徴部位の大きさは0.1μm未満にまで減少してきた。典型的には個々の素子回路を相互接続するパターン配線は、サブミクロンライン幅で形成される。再現性を有し、かつ正確な特徴部位の大きさ及びライン幅を供するためには、露光パラメータ及びフォトレジスト膜の熱処理温度をより正確に制御することが強く望まれる。基板又はウエハ(つまり処理される対象物)には、大抵の場合、ユニット単位(つまりロット)で同一のプロセスレシピ(つまり個々の処理プログラム)を用いた処理又はプロセスが行われる。各ユニットはたとえば25のウエハで構成される。個々のプロセスレシピは、プリベーキング及びポストベーキングが実行される熱処理条件を定義する。同一ロットに属するウエハは、大抵の場合同一条件下で加熱される。
【0004】
フォトレジストの熱処理は、フォトレジストの処理において重要な役割を果たしている。フォトレジストの熱処理は、フォトレジストからの溶媒の除去からフォトレジスト中の化学増幅への触媒作用まで、多くの目的を有して良い。そのような意図した結果に加えて、熱処理は数多くの問題を引き起こす恐れがある。たとえばフォトレジストの感光性成分は、溶媒を除去するのに一般的に用いられる温度で分解してしまう。これは化学増幅レジスト(CAR)にとって極めて深刻なことである。なぜなら残った溶媒は拡散及び増幅速度に強い影響を有するからである。また熱処理は、レジストの分解特性に影響を及ぼしうるので、現像されたレジストプロファイルへの直接的に影響を及ぼしうる。CARは熱処理中の温度のばらつきに特に敏感であるので、温度がばらつく結果、ウエハ表面にわたって限界寸法(CDs)がばらついてしまう恐れがある。
【特許文献1】米国特許出願第11/536991号明細書
【特許文献2】米国特許出願第11/536978号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って熱処理プロセスにおいて露光パラメータ及びウエハにわたる温度プロファイルを最適化するため、処理されたレジストがコーティングされたウエハの物理特性についてリアルタイムでデータを収集することが必要となる。高いウエハ処理能力を可能にしながらも、露光プロセス及び熱処理プロセスを制御及び最適化するために必要な高計測データ密度を供する新たな方法が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例は、レジストがコーティングされたウエハの限界寸法(CD)制御及び熱処理の最適化をリアルタイムで動的に行う方法を供する。当該方法は、高いウエハ処理能力を可能にしながら、熱処理プロセスの制御及び最適化に必要な高い計測データ密度を供する。
【0007】
本発明の一の実施例に従うと、当該方法は、複数の温度制御領域に分割されたホットプレート表面の温度プロファイルを設定する工程、及びホットプレート上でレジストがコーティングされたウエハを順次熱処理する工程を有する。当該方法はさらに、熱処理されたウエハ上の複数の検査領域からCD計測データを取得する工程を有する。ここで2以上の熱処理されたウエハについて異なる群の検査領域が選択される。CD計測データマップが、CD計測データを用いて構築される。そのCD計測データマップを用いることによって、ホットプレート表面について調節された温度プロファイルが設定される。従って別のウエハの熱処理が可能となる。
【0008】
本発明の他の実施例に従うと、当該方法は、各々が複数の温度制御領域に分割されている複数のホットプレート表面について温度プロファイルを設定する工程、及び複数のホットプレート上でレジストがコーティングされたウエハを熱処理する工程を有する。CD計測データは、熱処理されたウエハ上の検査領域から得られる。ここで、同一ホットプレート上で熱処理された2以上の熱処理されたウエハについて異なる群の検査領域が選択される。各ホットプレートについてのCD計測データマップがCD計測データから構築される。複数のホットプレート表面について調節された温度プロファイルが、CD計測データマップを用いることによって設定される。従って別のウエハの熱処理が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以降の詳細な説明を参照することにより、特に添付の図を一緒に参照することで、本発明をより完全に理解し、かつ付随する利点は明らかになる。
【0010】
本発明の実施例は、処理システム内の複数のホットプレート上でのレジストがコーティングされた製造用ウエハの熱処理をインラインで監視及び制御する方法を供する。当該方法は、高いウエハ処理能力を可能にしながらも信頼区間の小さな熱処理プロセスを最適化するのに必要な高計測データ密度を供する。同一の熱処理レシピを用いた加熱に用いられるホットプレート同士の温度差は、各ホットプレートから得られるCD計測データを比較することによって監視及び解析されて良い。CD計測データは、1以上のホットプレートの温度を調節する数学的モデルによって処理されて良い。試験用ウエハを用いた現在の監視及び制御方法と比較したとき、本発明の実施例は、レジストがコーティングされた製造用ウエハを監視することで、温度調節能力及びウエハ処理能力を大幅に改善する。本明細書で用いられているように、“試験用ウエハ”とは非製造用ウエハのことを指す。つまり製造処理の周期的試験にのみ用いられるウエハで、半導体素子にはならないウエハのことである。一般的には試験用ウエハは、製造用ウエハが有する複数の材料層を全く含まない、レジストがコーティングされたSiウエハである。
【0011】
“ウエハ”及び“基板”の語は本明細書では同義的に、シリコン結晶又はガラス材料のような材料の薄いスライスであって、たとえば様々な材料の拡散、堆積及びエッチングによって上に超小型回路が形成されるもののことを指す。
【0012】
図1−図3を参照すると、コーティング/現像処理システム1は、搬入/搬出部10、処理部11及びインターフェース部12を有する。搬入/搬出部10はカセットテーブル20を有する。その上は、各々が複数の(たとえば25の)半導体ウエハ(W)14を保持するカセット(CR)13が搬入され、かつ処理システム1から搬出される。処理部11は、ウエハ14を1枚1枚順次処理するための様々な単一ウエハ処理ユニットを有する。これらの処理ユニットは、たとえば第1(G1)の複数のステージを有する処理ユニット31群、第2(G2) の複数のステージを有する処理ユニット32群、第3(G3) の複数のステージを有する処理ユニット33群、第4(G4) の複数のステージを有する処理ユニット34群、及び第5(G5) の複数のステージを有する処理ユニット35群内部のような、複数のステージの所定位置に備えられている。インターフェース部12は、処理部11と1以上の露光システム(図示されていない)との間に設けられ、処理部間でのレジストがコーティングされたウエハの搬送を行うように備えられている。1以上の露光システムは、たとえば回路又は構成部品の像をウエハ表面上のレジストへ転写するフォトリソグラフィ装置のようなレジストパターニングシステムを有して良い。
【0013】
コーティング/現像処理システム1はまた、パターニングされたウエハ上の検査領域からCD計測データを得るCD計測システムをも有する。CD計測システムは処理システム1内部に設けられて良い。たとえばCD計測システムは複数ステージ処理ユニット群31,32,33,34,35のうちの1に設けられて良い。CD計測システムは、たとえばオプティカル・デジタル・プロフィロメトリ(ODP)システムのような光散乱システムであって良い。ODPシステムは、散乱計、内蔵ビームプロファイル偏光解析法(偏光解析装置)及びビームプロファイル反射率測定法(反射率測定装置)を有して良い。これらは、サーマ・ウエーブ(Therma−Wave)社又はナノメトリクス(Nanometrics)社から市販されている。ODPソフトウエアはティンバーテクノロジー(Timbre Technologies)社から市販されている。
【0014】
たとえば散乱計測のような光計測を実行するとき、たとえば半導体ウエハ又はフラットパネルのような基板上の構造は電磁(EM)放射線によって照射され、その構造から得られる回折信号はその構造のプロファイルを再構築するのに利用される。その構造は周期構造を有して良いし又は非周期構造を有しても良い。それに加えて、構造は基板上に動作構造(つまりマスク層内に形成されたビア若しくはコンタクトホール、又は相互接続配線若しくは溝、又は特徴部位)を有して良いし、又は、基板上に形成された動作構造の近傍に形成された周期回折格子又は非周期回折格子を有しても良い。たとえば周期回折格子は基板上に形成されたトランジスタに隣接して形成されて良い。あるいはその代わりに周期回折格子は、トランジスタの動作に干渉しないトランジスタ領域内に形成されても良い。周期回折格子のプロファイルが得られることで、周期回折格子ひいてはそれに隣接する動作構造が仕様通りに作製されているか否かが判断される。
【0015】
複数の突起20aがカセットテーブル20上に形成される。これらの突起20aによって、複数のカセット13はそれぞれ処理部11に対して正しい位置に置かれている。カセットテーブル20上に設けられている各カセット13は処理部11に対向する搬入/搬出用開口部9を有する。
【0016】
搬入/搬出部10は第1副アーム機構21を有する。第1副アーム機構21は、各カセット13からのウエハWを搬入及び各カセット13へのウエハWの搬出に関与する。第1副アーム機構21は、ウエハ14を保持するホルダ部、そのホルダ部を前後に移動させる前後移動機構(図示されていない)、X軸方向にホルダ部を移動させるX軸移動機構(図示されていない)、Z軸方向にホルダ部を移動させるZ軸移動機構(図示されていない)、及びZ軸の周りでホルダ部を揺動させるθ(シータ)回転機構(図示されていない)を有する。以降で詳述するように、第1副アーム機構21によって、第3処理ユニット群33に属する位置合わせユニット(ALIM)41及び拡張ユニット(EXT)42とアクセスすることが可能となる。
【0017】
さらに図3を参照すると、主アーム機構22は、処理部11の中心で持ち上げ可能なように備えられている。処理ユニットG1−G5は、主アーム機構22の周りに備えられている。主アーム機構22は円筒支持体49内部に備えられている。また主アーム機構22は持ち上げ可能なウエハ搬送システム46を有する。円筒支持体49はモーターの駆動シャフト(図示されていない)に接続する。駆動シャフトはZ軸の周りを、ウエハ搬送システム46と同時にθだけ回転して良い。ウエハ搬送システム46は、搬送用下部テーブル47の前後方向に可動な複数のホルダ部48を有する。
【0018】
第1(G1)処理ユニット31群及び第2(G2)処理ユニット群32に属するユニットは、コーティング/現像処理システム1の前方部分2に備えられている。第3(G3)処理ユニット群33に属するユニットは、搬入/搬出部10の隣に備えられている。第4(G4)処理ユニット群34に属するユニットは、インターフェース部12の隣に備えられている。第5(G5)処理ユニット群35に属するユニットは、コーティング/現像処理システム1の後方部分3に備えられている。
【0019】
図2を参照すると、第1(G1)処理ユニット群31は、スピンチャック(図示されていない)上にマウントされているウエハ14に所定の処理を行う2のスピナー型処理ユニットをカップ(CP)38内部に有する。第1(G1)処理ユニット群31では、たとえば、底部からレジストコーティングユニット(COT)36及び現像ユニット(DEV)37の順序で、これらのユニットが2のステージで積層する。第2(G2)処理ユニット群32では、2のスピナー型処理ユニット、たとえばレジストコーティングユニット(COT)36及び現像ユニット(DEV)37のような、が底部から連続して2のステージで積層する。典型的実施例では、レジストコーティングユニット(COT)36は、現像ユニット(DEV)37よりも低いステージに設けられている。その理由は、レジスト廃液は現像廃液よりも放出が困難であるため、レジスト廃液用の放出ラインは、現像廃液用の放出ラインよりも短いことが望ましいからである。しかし必要な場合には、レジストコーティングユニット(COT)36は、現像ユニット(DEV)37よりも上のステージに備えられて良い。
【0020】
図3を参照すると、第3(G3)処理ユニット群33は、冷却ユニット(COL)39、位置合わせユニット(ALIM)41、接合ユニット(AD)40、拡張ユニット(EXT)42、2のプリベーキングユニット(PREBAKE)43、及び2のポストベーキングユニット(POBAKE)44を有する。これらのユニットは底部から上記順序で積層している。
【0021】
同様に、第4(G4)処理ユニット群34は、冷却ユニット(COL)39、拡張冷却ユニット(EXTCOL)45、拡張ユニット(EXT)42、別の冷却ユニット(COL)39、2のプリベーキングユニット(PREBAKE)43、及び2のポストベーキングユニット(POBAKE)44を有する。これらのユニットは底部から上記順序で積層している。
【0022】
典型的実施例では、低処理温度で動作する冷却ユニット(COL)39及び拡張冷却ユニット(EXTCOL)45は下のステージに備えられる。高処理温度で動作するプリベーキングユニット(PREBAKE)43、ポストベーキングユニット(POBAKE)44及び接合ユニット(AD)40は上のステージに備えられる。この配置により、ユニット間の熱干渉を減少させることが可能である。あるいはその代わりに、これらのユニットは異なる配置を有しても良い。
【0023】
インターフェース部12の前面では、可動ピックアップカセット(PCR)15及び非可動バッファカセット(BR)16が2のステージに備えられている。インターフェース部12の背面では、付随の露光システム23が備えられている。付随の露光システム23はリソグラフィ装置及びオプティカル・デジタル・プロファイロメトリー(ODP)システムを有して良い。あるいはその代わりに、リソグラフィ装置及びODPシステムは、コーティング/現像処理システム1から離れていて、かつそのシステム1と協働するように結合して良い。インターフェース部12の中心には、第2副アーム機構24が供される。第2副アーム機構24は、X方向及びZ方向に独立して可動である。また第2副アーム機構24によって、カセット(PCR)15とカセット(BR)16の両方及び付随の露光システム23へのアクセスが可能となる。それに加えて、第2副アーム機構24はZ軸の周りに角度θだけ回転することが可能で、かつ第4(G4)処理ユニット内の拡張ユニット(EXT)42へのアクセスのみならず、離れた場所にある露光システム(図示されていない)付近のウエハ搬送テーブル(図示されていない)へのアクセスをも可能にするように設計されている。
【0024】
処理システム1では、第5(G5)処理ユニット群35は、主アーム機構22の背面の後方部分3に備えられている。第5(G5)処理ユニット群35は、案内レール25に沿ってY軸方向へスライドするように移動して良い。第5(G5)処理ユニット群35が上述のように移動することが可能なので、背面からの主アーム機構22への保守操作を容易に行うことが可能である。
【0025】
プリベーキングユニット(PREBAKE)43、ポストベーキングユニット(POBAKE)44及び接合ユニット(AD)40はそれぞれ、ウエハ14が室温よりも高温に加熱される熱処理システムを有する。図4及び図5を参照すると、各熱処理システム51は、処理チャンバ50、ホットプレート58、及び該ホットプレート58に埋め込まれている抵抗ヒーター(図示されていない)を有する。
【0026】
ホットプレート58は、複数の貫通穴60及び該貫通穴60に挿入された複数のリフトピン62を有する。リフトピン62はアーム80と接続し、かつそのアーム80によって支持されている。またさらに、アーム80は持ち上げ可能な垂直シリンダ84の棒84aと接続し、かつその棒84aによって支持されている。棒84aが垂直シリンダ84から突き出るように作動するとき、リフトピン62がホットプレート58から突き出ることで、ウエハ14は持ち上げられる。
【0027】
続いて図4及び図5を参照すると、処理チャンバ50は、側壁52、水平遮蔽板55及びカバー68によって画定される。開口部50Aは処理チャンバ50の前面(主アーム機構22の通路側)に、そして開口部50Bは処理チャンバ50の背面にそれぞれ形成される。ウエハ14は、開口部50A及び開口部50Bを介して、処理チャンバ50へ搬入され、かつ処理チャンバ50から搬出される。円形開口部56は水平遮蔽板55の中心に形成される。ホットプレート58は、支持板76の助けを借りた水平遮蔽板55によって支持されている。
【0028】
環状シャッター66が、ホットプレート76の外周に取り付けられている。空気穴64は、シャッター66の周囲に沿って、中心角2°の間隔で形成される。空気穴64は、冷却ガス供給源(図示されていない)とやり取りをする。
【0029】
シャッター66は、シャッターアーム78を介し、シリンダ82によって持ち上げ可能なように支持されている。シャッター66は、非動作時間では、ホットプレート58よりも低い位置に存在している。しかし動作時間では、シャッター66は、ホットプレート58よりも高い位置であって、ホットプレート58とカバー68との間の位置へ持ち上げられる。シャッター66が持ち上げられるとき、窒素ガス又は空気のような冷却ガスは空気穴64から排出される。
【0030】
図4を参照すると、カバー68の中心にある排出ポート68aは排気パイプとやり取りをする。熱処理の際に検出された温度・時間でのウエハ14表面から発生したガスは排気ポート68aを介して排気され、かつ処理チャンバ50から排気パイプ70を介して排気ユニット(図示されていない)へ排気される。
【0031】
図4及び図5を参照すると、分室74は、水平遮蔽板55、2の側壁53、及び水平遮蔽板55の下に形成される底部板72によって画定される。ホットプレート支持板76、シャッターアーム78、リフトピン80、及び持ち上げ可能なシリンダ82,84は、分室74内に備えられている。
【0032】
図5を参照すると、ウエハ14を正確に位置設定するための複数の突起86がホットプレート58の上側表面上に形成される。それに加えて、複数の小さな突起(図示されていない)が、ホットプレート58の上側表面上に形成されている。ウエハ14がホットプレート58上にマウントされるとき、これらの小さな突起の上部はウエハ14と接する。それによりウエハ14とホットプレート58との間に小さなギャップが生じるので、ウエハ14の下側表面の歪み及び損傷が防止される。
【0033】
図6を参照すると、本発明の実施例に従った熱処理システム600は、制御装置610、通気システム615、及びホットプレート620を有する。ホットプレート620は、ヒーター625、センサ630、及びウエハ支持用ピン635を有する。ウエハ690は、ウエハ支持用ピン635を用いることによってホットプレート620上に位置設定されて良い。
【0034】
ホットプレート620は、円形形状を有し、かつ多数の部分(図示されていない)を有して良い。それに加えて、ヒーター625は、多数の加熱素子(図示されていない)を有して良い。たとえば加熱素子は、ホットプレート620の各部分内部に位置設定されて良い。代替実施例では、ホットプレート620は、加熱素子ではなく、冷却素子及び/又は結合した加熱/冷却素子を内蔵して良い。
【0035】
ホットプレート620はセンサ630を有して良い。センサ630は、物理センサ及び/又は仮想センサで当てよい。たとえばセンサ630は、各ホットプレート部分内部に設けられている温度センサであって良い。それに加えて、センサ630は、少なくとも1の圧力センサを有して良い。制御装置610は、ヒーター625及びセンサ630と結合して良い。様々な型の物理温度センサ630が用いられて良い。たとえばセンサ630は、熱電対、温度表示レジスタ、放射型温度センサ等を有して良い。他の物理センサ630は接触型センサ及び非接触型センサを有して良い。
【0036】
熱処理システム600は、処理システム制御装置680と結合して良い。処理システム制御装置680は、熱処理システム600に入るウエハのデータをその熱処理システム600へ供する能力を有する。データは、ウエハ情報、層情報、プロセス情報、及び計測情報を有して良い。ウエハ情報は、組成データ、サイズデータ、厚さデータ、及び温度データを有して良い。層情報は、層数、層の組成、及び層の厚さを有して良い。プロセス情報は、過去の工程及び現在の工程に係るデータを有して良い。計測情報は、たとえば限界寸法(CD)データ、プロファイルデータ、及び均一性データのようなオプティカル・デジタル・プロファイルデータ、並びに、たとえば屈折率(n)データ及び消散係数(k)データのような光学データを有して良い。たとえばCDデータ及びプロファイルデータは、1層以上の層中の特徴部位及び開口領域についての情報、及び均一性に関するデータをも有して良い。
【0037】
制御装置610は、複数のホットプレート部分(制御領域)の各々の温度を制御することで、ホットプレート表面の温度プロファイルを設定して良い。制御装置610は、図13に図示されているCD最適化システム1300から命令を受けることで、熱処理されたウエハから得られたCD計測データに基づいて、複数のホットプレート部分の温度を調節して良い。CD最適化システム1300は処理システム制御装置680内に含まれて良い。又は、CD最適化システム1300は制御装置610内に含まれても良い。複数のホットプレート部分の温度を調節することで、別なレジストがコーティングされたウエハのホットプレート表面について調節された温度プロファイルが設定される。
【0038】
制御装置610は、マイクロプロセッサ、メモリ(たとえば揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリ)、及びデジタルI/Oポートを有して良い。メモリ内に保存されるプログラムは、プロセスレシピに従って、熱処理システムの上述の構成部品を制御するのに利用されて良い。制御装置610は、プロセスデータを解析し、そのプロセスデータとターゲットのプロセスデータと比較し、かつその比較結果を用いて、プロセスの変更及び/又は処理システム構成部品の制御を行うように備えられて良い。
【0039】
通気システム615はホットプレート620の周囲に供される。通気システム615によって、空気又は窒素ガスが、ホットプレート620の1以上の表面に供されて良い。たとえばシャッター66及び空気穴64(図5)が用いられて良い。通気システム615は上流でガス供給源(図示されていない)とやり取りして良い。制御装置610は、通気システム615からのガス流の流速を制御して良い。代替実施例では、熱処理システム600は、たとえばウエハの光学監視を可能にする監視装置(図示されていない)を有して良い。
【0040】
図7A及び図7Bは、本発明の実施例に従ったホットプレートの典型的概略図を図示している。図7Aでは、円形ホットプレート620は、円形部分710、及び複数の環状部分720,730,740,750及び760を有する。ホットプレート620は如何なる数の部分を有して良い。その部分は、如何なる適切な幾何学形状及び/又は大きさを有しても良い。たとえば環状部分は、ホットプレートの中心線に対して各異なる半径を有しても良い。図示された実施例では、各部分710,720,730,740,750及び760は、複数の加熱素子715,725,735,745,755及び765のうちの対応する一を有する。各々は独立して制御されて良い。
【0041】
図7Bを参照すると、円形ホットプレート620aは、円形中心部分769及び複数の扇形770,775,780,785を有する。半径長の等しい部分A,B,C,Dが図7Bには図示されているが、これは本発明にとって必須ではない。ホットプレート620aは、如何なる数の扇形及び部分を有して良い。これらは、如何なる適切な幾何学形状及び/又は大きさを有しても良い。図示された実施例では、扇形770、扇形775、扇形780、扇形785内の個々の部分A,B,C及びD並びに中心部分769はそれぞれ、複数の加熱素子771のうちの少なくとも1を有する。複数の加熱素子771の各々は独立して制御されて良い。
【0042】
図8は、本発明の実施例に従った、複数、たとえば25、の正方形部分を有する別のホットプレート620aの概略図を図示している。ホットプレート620bは様々な数の部分810を有して良い。部分810は異なった形状であって良い。たとえば長方形形状が用いられても良い。図示された実施例では、ホットプレート620bの各部分810は加熱素子820を有する。各加熱素子820はそれぞれ独立に制御されて良い。
【0043】
あるいはその代わりに、ホットプレート620及びホットプレート620a−bのいずれも、少なくとも1の空洞及び少なくとも1の凹部を有する被覆物形式で構築されて良い。ウエハ690(図6)は、加熱媒体を凹部へ循環させることによって加熱されて良い。それはたとえばヒーター又は加熱パイプ(図示されていない)を、液体(加熱媒体)を含む1以上の凹部に挿入することによって行われて良い。あるいはその代わりに、1以上の凹部で加熱媒体を加熱し、蒸気で少なくとも1の空洞が満たされることによって、ホットプレートは、所定の熱処理温度にまで加熱されて良い。
【0044】
図9は、本発明の実施例に従って、レジストがコーティングされた製造用ウエハをパターニングする方法を単純化したプロセスのフローダイヤグラムである。パターニング処理はパターンを生成する。そのパターンは、レジストを有するウエハの一部を覆う。たとえばフォトリソグラフィ処理中では、リソグラフィ装置によって複雑な回路パターンが感光性材料上に像として生成される。さらにウエハが処理される間に、物理バリヤが供されることで、半導体素子が作製される。そのさらなるウエハ処理の間に、レジストによって覆われていないウエハ材料の選択的除去を誘起するエッチング処理によって、リソグラフィパターンは下地のウエハ又はウエハ層に転写されて良い。
【0045】
処理900は、本発明の実施例の適用が可能な典型的処理を表す。図1−図3及び図13を参照すると、910から始まり、図1−図3に図示されたコーティング/現像処理システム1内にウエハが供される。
【0046】
920ではレジストがウエハに塗布される。たとえばレジスト材料は、カップ(図示されていない)を有するスピンチャック(図示されていない)上にマウントされたウエハ上にレジスト材料を含む液体を分散させることによって塗布されて良い。たとえばレジストは化学増幅レジスト(CAR)であって良い。CARは酸性成分、急冷された成分及び抑制剤によって特徴付けられて良い。一例では、レジスト材料が塗布される前に、接合層又はサーファクタント層がウエハ表面上に供されて良い。
【0047】
CARが現像されることで露光処理が改善される。なぜなら深紫外(DUV)放射線が低スペクトルエネルギーを有するためである。CARは、現像溶液中で不溶である1以上の成分を含む。これらの成分は化学防護剤を有して良い。CARはまた、光酸発生剤(PAG)を含んでも良い。放射線露光工程中、PAGはパターニング処理用の酸性分子を生成する。酸性分子は、露光後ベーキング(PEB)が実行される前までは不活性であることが望ましい。PEBは脱保護反応を進行させる。この反応では、熱エネルギーによって、酸が化学防護剤と反応する。
【0048】
930では、塗布後ベーキング(PAB)が、コーティング/現像システム1内で実行されることで、塗布されたレジストを硬化させる。代替実施例では、硬化工程は必要ない。それに加えて、冷却工程がPAB後に実行されて良い。PAB加熱ユニットでは、レジストは、少なくとも室温よりも高温に加熱されて良い。冷却ユニットでは、レジストは、室温以下の温度に冷却されて良い。
【0049】
940では、レジストは、光照射又は電子のような荷電粒子を用いることによって、リソグラフィ装置23A内でパターニングされる。所望のパターンはたとえば、高エネルギー電子ビーム又はレーザービーム、及びパターンのサイズ及び形状を画定するマスクを用いることによって、レジスト上に生成されて良い。たとえば深紫外(DUV)放射線が用いられて良い。DUVリソグラフィは、0.25ミクロン(ミクロン=10−6m)以下の特徴部位を有する半導体素子の製造を可能にする上でカギとなる技術である。
【0050】
他の例では、極紫外(EUV)光源が、0.05ミクロン未満の限界寸法に用いられて良い。EUVリソグラフィは約5nmから50nmの範囲で最も一般的には約13nmの波長を有する光を用いる。
【0051】
940では、レジストパターンが、所定期間、光又は荷電粒子に曝露されることで、所望の露光量が実現される。露光量とは、リソグラフィ装置23Aによる露光によってレジストが受ける(単位面積あたりの)エネルギー量を意味する。光リソグラフィについては、露光量は光強度と露光時間の積に等しい。レジストのパターニングでは、分解能とは、(たとえば所与の処理及び処理システムについて)十分な品質でのプリントが可能な最小の部位である。プロセス変数として焦点及び露光量を用いることが一般的である。それにより、分解能は、特定の焦点深度でのプリントが可能な所与の種類の最小部位として定義される。特徴部位の焦点深度は大抵の場合、特定の露光範囲にわたり、所与の特徴部位のレジストプロファイルを全ての仕様(たとえばライン幅、側壁角度、レジスト損失)の範囲内に保つ焦点の範囲として定義される。
【0052】
リソグラフィ装置23Aは、パターニングされるウエハにわたって露光量及び焦点を制御する制御装置(図示されていない)を有して良い。制御装置は、CD最適化システム1300からの命令を受け、パターニングされたウエハから得られるCD計測データに基づいて露光量及び焦点を調節して良い。別のレジストがコーティングされたウエハをパターニングするため、リソグラフィ装置23Aの露光量及び焦点を調節することで、ウエハにわたって調節された露光量及び焦点を設定する。
【0053】
950では、コーティング/現像処理システム1内でPEB処理が実行されることで、脱保護反応が進行する。脱保護反応は酸によって促進され、かつ放射線又は荷電粒子によって露光された領域で起こる。それに加えて、コーティング工程がPEB後に実行されても良い。PEB処理では、レジストは、少なくとも室温よりも高温に加熱されて良く、また冷却ユニットでは、レジストは室温以下の温度に冷却されて良い。
【0054】
PEB処理は、処理900において重要な役割を果たす。レジストの熱処理は、フォトレジストからの溶媒の除去からフォトレジスト中の化学増幅への触媒作用まで、多くの目的を有して良い。そのような意図した結果に加えて、熱処理は数多くの問題を引き起こす恐れがある。たとえばフォトレジストの感光性成分は、溶媒を除去するのに一般的に用いられる温度で分解してしまう。これは化学増幅レジスト(CAR)にとって極めて深刻なことである。なぜなら残った溶媒は拡散及び増幅速度に強い影響を有するからである。それに加えて、熱処理は、レジストの分解特性に影響を及ぼしうるので、現像されたレジストプロファイルへの直接的に影響を及ぼしうる。
【0055】
960では、レジストは、コーティング/現像処理システム1内で、選択的にレジストの露光領域を分解することによって現像される。たとえば、2.3wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)溶液のような現像液が用いられて良い。それに加えて、洗浄工程が実行されても良い。たとえば現像液及び/又は洗浄液は、ウエハをカップ(図示されていない)内のスピンチャック(図示されていない)上にマウントすることによって用いられて良い。
【0056】
970では、現像後ベーキング(PDB)が、コーティング/現像処理システム1内で実行されることで、下地のウエハ又はウエハ層へのパターン転写に備えて、レジストパターンを硬化する。たとえば現像後ベーキングは、下地ウエハのプラズマエッチング中でのパターニングされたレジストのエッチング耐性を改善させることが可能である。
【0057】
パターニングされたレジストの生成に続いて、パターニングされたレジストの限界寸法(CD)が、光回折システム23Bによって、ウエハ上の複数の検査領域で検査されて良い。その検査によって、パターンが正確に作製されたか否かが判断される。CDとは一般的にレジスト中に形成された特徴部位のサイズ(幅)を意味する。ウエハ処理に関する重要な要件は、確実なCD制御、確実なプロファイル制御、及び確実な均一性制御−ウエハ内部及びウエハ間で−である。たとえばCD測定、プロファイル測定、及び均一性測定でのばらつきは、ウエハにわたる温度プロファイルのばらつき、及びウエハ間の熱応答のばらつきによって引き起こされる。
【0058】
得られたCD計測データは、ウエハにわたる検査された検査領域でのパターニングされたレジストのCD及びCD均一性に関する情報を有する。検査処理によって得られたCD計測データは、露光工程中での露光及び焦点設定、並びに、たとえばPEB工程のような熱処理工程中での温度に関連したばらつきに起因したCDのばらつきを減少させるのに用いられて良い。
【0059】
光回折システム23BからのCD計測データは、CD最適化システム1300へ受け渡されて良い。熱処理されたウエハのCDのばらつきを減少させるため、上述の調節された露光量及び焦点設定に加えて、CD最適化システム1300は、リソグラフィ装置23A内で露光されるウエハの調節された露光量及び焦点設定、並びに、コーティング/現像処理システム1内においてホットプレート上で熱処理されるウエハの調節された温度プロファイルを供して良い。CD最適化装置は、リアルタイム補正用の露光モデルを利用してホットプレート表面の温度プロファイルを調節することで、ホットプレート表面にわたって生じ、かつ異なるホットプレート間で生じる温度プロファイルのばらつきに起因するCDの均一性を改善して良い。熱処理は、複数の温度制御領域(ホットプレート部分)を有するホットプレート、並びに、ホットプレート温度領域及びホットプレートにわたる温度プロファイルを操作するフィードバック及びフィードフォワード制御装置を用いて実行されて良い。
【0060】
パターニングされた/熱処理されたウエハ上の複数の検査領域でCDを検査するときに生じる一般的な問題は、ウエハ上の多数の検査領域を検査する必要性及び/又はそのような欲求によって生じる。係る必要性及び/又は欲求は、良好なCDの最適化を行うために、ウエハにわたって高CD計測データ密度を得ようとすることに起因する。しかしパターニングされたウエハの各々について高CD計測データ密度を得るために必要な検査時間は相対的には非常に長いため、コーティング/現像処理システム1のウエハ処理能力を直接的に制限する恐れがある。一例では、所望である1時間につき120枚のウエハを処理する能力(wph)を得るには、各パターニングされた/熱処理されたウエハ上の5の異なる検査領域でCD計測データを取得することしか許されない。しかし良好なCDの最適化を行うには、より多くの検査領域でCD計測データを取得することが必要でかつ/又は望ましい。よって各ウエハにつき5よりも多くの検査領域でCD計測データが得られる場合には、120wphのウエハ処理能力は実現不可能である。
【0061】
本発明の実施例は、高ウエハ処理能力を可能にしながらも高CD計測データ密度を得る方法を供する。本発明の実施例は、高CD計測データ密度を供するCD制御、並びに、限界寸法(CD)のばらつきを減少させ、特徴部位のプロファイルのばらつきを減少させ、及びウエハ上のパターニングされたレジストにわたる均一性のばらつきを減少させる最適化をリアルタイムで動的に供する。CD及びプロファイル測定は、溝、ビア及び他の特徴部位にも適用されて良い。
【0062】
本発明の一の実施例に従うと、CD計測データは各被処理ウエハ上の複数の検査領域から得られる。ここで2以上の被処理ウエハについて異なる群の検査領域が選択される。異なる群の検査領域が有するウエハ上の位置は、他の被処理ウエハとは異なる。各被処理ウエハについて得られたCD計測データが重ねられることで、良好な最適化を行うための、ウエハにわたって高CD計測データ密度を有するCD計測データマップが構築される。これにより、コーティング/現像処理システム1の所望のウエハ処理能力を実現しながらも、ウエハにわたって所望のCD計測データ密度を得ることが可能となる。
【0063】
本発明の一の実施例に従うと、CD計測データは、”N”の被処理ウエハの各々の上の”m”の検査領域から得られる。ここではm及びNは整数である。被処理ウエハ上の各検査領域の位置は、たとえばウエハ端部の位置合わせ用の切り込みのようなウエハマーカーによって決定されて良い。CD計測データマップは、m×Nの検査領域からのCD計測データから構築されて良い。全部で”y”回の繰り返し検査が行われた(つまり各異なる被処理ウエハ上の同一検査位置(たとえばウエハ中心)からCD計測データが得られた)場合、CD計測データマップ上の各異なる検査領域の数(mmap)は、
map=mN−y (1)
と表すことができる。
【0064】
複数のホットプレートを有する熱処理システムでは、式(1)は、
i(map)=mN−y i=1,2,3…(2)
と書くことができる。
ここでiはホットプレートの指標、Nはホットプレートiによって被処理ウエハの数で、yはホットプレートiによって被処理ウエハ上で実行された検査の繰り返し回数である。
【0065】
CD計測データマップ上の異なる検査領域の所望数mmapでは、式(1)及び(2)を用いることによって、m,N及びyについての複数の組み合わせが決定されて良い。さらに、各異なるm,N及びyについての複数の組み合わせについてコーティング/現像処理システム1の処理能力が決定され、かつ所望の処理能力と比較されて良い。m,N及びyについての所定の組み合わせでは所望のウエハ処理能力が得られない場合には、m,N及びyのうちの1以上を変化させることで、所望のウエハ処理能力が実現されて良い。
【0066】
図10A−図10Dは、CD計測データを得るための各異なる群の検査領域を概略的に図示している。図10Eは、本発明の一の実施例に従って、図10A−図10Dの各異なる群の検査領域から構築されたCD計測データマップを概略的に図示している。一の実施例の一例では、10×10の格子をなす検査領域が構築される。4の被処理ウエハの各々について、丸で示された5の検査領域を選択するのに、100の検査領域に区分けがなされる。繰り返し検査の合計数”y”は、図10Eの正方形で示されている。この例ではy=3である。M=5、N=4及びy=3について式(1)を用いると、図10EのCD計測データマップでは、mmap=17である。
【0067】
他の例では、良好なCDの最適化を行うには、33以上の異なる検査領域を有するCD計測データマップが望ましいとか考えられる。mmap=33であるCD計測データマップは、m,N及びyをそれぞれ5,8,及び7に選ぶことによって実現されて良い。この例では、5の検査領域が、全部で7回の繰り返し検査と共に、8の被処理ウエハ上で検査される。
【0068】
さらに他の例では、mmap=35であるCD計測データマップは、m,N及びyをそれぞれ5,7,及び0に選ぶことによって実現されて良い。この例では、5の検査領域が、繰り返し検査なく、7の被処理ウエハ上で検査される。
【0069】
本発明の実施例に従うと、所望のウエハ処理能力を実現する如何なるm,N及びyについての組み合わせが用いられても良い。一般的には、所望のウエハ処理能力が向上すればするほど、各被処理ウエハ上で検査される検査領域は少なくなる。実際には、各ウエハ上で多数の測定を行うのに要する時間は、コーティング/現像処理システム1の所望の処理能力を実現するのに長すぎると考えられる。
【0070】
本発明の一の実施例に従うと、CD計測データマップは、全ての検査された被処理ウエハからのCD計測データを累積的に重ね合わせることによって構築されて良い。各検査領域での累積的な重ね合わせは、たとえば取得されたCD計測データの平均又は重み付けされた平均として生成されて良い。たとえば重み付けされた平均は、初期の被処理ウエハよりも最新の被処理ウエハを重視して良い。
【0071】
本発明の別な実施例に従うと、CD計測データマップは、取得されたCD計測データの時間変化の平均又は時間変化の重み付け平均として構築されて良い。たとえばCD計測データマップは、所定数の最新の被処理ウエハの時間変化の平均又は時間変化の重み付け平均として構築されて良い。所定数は、良好なCDの最適化を行うためのCD計測データマップを構築するのに必要な、ウエハにわたるCD計測データ密度の観点から選ばれて良い。たとえば時間変化する重み付け平均は、初期の被処理ウエハよりも最新の被処理ウエハを重視して良い。
【0072】
図11は、本発明の実施例に従った、動的CD制御及び最適化方法についての単純化された処理のフローダイヤグラムである。処理フロー1100は、1110において、ホットプレート表面の温度プロファイルを設定する工程を有する。ホットプレート表面は、複数の温度制御領域に分割されて良い。全温度制御領域についてほぼ等しい温度が設定されて良い。あるいはその代わりに、1以上の温度制御領域について異なる温度が設定されても良い。本発明の実施例に従うと、温度プロファイルを設定する工程は、複数の温度制御領域の各々について既知の温度を設定する工程を有して良い。たとえば温度プロファイルは、この種類のウエハ及びレジストの履歴データに基づいて設定されて良い。
【0073】
一の実施例では、1以上のヒーターが各温度制御領域内部に設けられて良い。あるいはその代わりに、冷却素子が供されても良い。それに加えて、1以上の温度センサが各温度制御領域内部に設けられて良い。あるいはその代わりに、光学手法が温度測定に用いられても良い。
【0074】
1120では、レジストがコーティングされたウエハは、ホットプレート上で順次熱処理される。熱処理はたとえば、PEB処理又はPDB処理を有して良い。PEB処理は熱的に活性化されるプロセスである。またPEB処理は、フォトレジスト処理において複数の目的を供する。第1に、ベーキングの温度を上げることで、光分解生成物の拡散が促進される。定在波効果を最小にするには、少量の拡散が有効であると考えられる。定在波効果とは膜の深さ全体にわたる露光量の周期的変化である。定在波効果は、入射放射線と反射放射線との干渉によって生じる。PEBの他の主目的は、多くの化学増幅レジストでのポリマーの溶解度を変化させる酸を触媒とする反応を促進することである。
【0075】
化学増幅は、単一の光分解生成物が多くの溶解度変化反応を引き起こすことを可能にすることで、これらのフォトレジスト系の感度を増大させるので、重要である。酸の輸送量は、単一の酸が多くの反応性ポリマーの位置へ移動できる程度必要である。しかし名目上露光された領域から露光されていない領域への酸の輸送ことで、レジスト特徴部位の大きさの制御が困難になる恐れがある。これらの反応系を介した酸の輸送は機構上複雑である。測定結果は、酸に対して反応性を有する開始材料と、もはや反応性を有していない生成材料との間では酸の移動度に大きな非常に差が存在することを示している。
【0076】
CAR反応が熱モデルに組み込まれることで、PEB処理中でのウエハ内での様々な位置での熱量が決定されて良い。熱量の計算は、熱軌道部分を増やす手順、熱軌道部分を安定化させる手順、熱軌道部分を処理する手順、及び熱軌道部分を冷却する手順が含まれて良い。これらの手順は、単純に“その温度で”計算するよりも正確にすることが可能である。
【0077】
1130では、CD計測データは、熱処理されたウエハ上の検査領域から得られる。本発明の実施例に従うと、2以上の熱処理されたウエハについて各異なる群の検査領域が選択される。ウエハあたりの検査領域の合計数は同一であって良い。あるいはその代わりに、ウエハあたりの検査領域の合計数は異なっていても良い。本発明の一の実施例に従うと、検査領域は、たとえば図10に図示されているように、格子上にランダムなパターンを形成して良い。本発明の他の実施例に従うと、検査領域は、ウエハ間を所定角度で回転させたパターンを形成して良い。たとえば各ウエハは、ウエハ上の所定パターンに従って分布する5の検査領域で検査されて良い。5の検査領域はウエハ間を所定角度で回転する。一般的には、CD計測データマップは、ウエハにわたって所望のデータ密度を供する適切な幾何学的配置であれば如何なる配置を有しても良い。
【0078】
本発明の一の実施例に従うと、CD計測データは、熱処理されたウエハの所望処理能力を選択し、かつその選択された熱処理されたウエハの処理能力に基づいて熱処理されたウエハ上の検査領域数を選択することによって得られて良い。
【0079】
1140では、CD計測データマップはCD計測データから構築される。CD計測データマップは、各異なる検査領域でCD計測データを重ねることによって構築されて良い。本発明の一の実施例に従うと、CD計測データマップは、所定数の熱処理されたウエハからの累積的平均又は重み付けされた平均として構築されて良い。本発明の他の実施例に従うと、CD計測データマップは、所定数の連続的に熱処理されたウエハからのCD計測データの累積的平均又は重み付けされた平均として構築されて良い。
【0080】
1150では、CD計測データマップを用いることによって、ホットプレートについて調節された温度プロファイルが設定される。本発明の実施例に従うと、調節された温度プロファイルを設定する工程は、複数の温度制御領域の各々について第2の既知温度を設定する工程を有して良い。CD計測データマップはCD最適化システムへ送られて良く、温度制御領域及び温度プロファイルはCD最適化システムの出力に基づいて調節される。CD最適化システムは、リアルタイム補正用の熱モデルを利用してホットプレート表面の温度プロファイルを調節することで、ウエハにわたる温度プロファイルのばらつきに起因するCDの均一性を改善して良い。CD最適化システムは、ホットプレート温度領域及びホットプレート表面にわたる温度プロファイルを操作する出力制御装置及び温度センサを用いて温度プロファイルを調節するように備えられている。
【0081】
ホットプレート表面について調節された温度プロファイルが設定されるときには、他のレジストがコーティングされたウエハがホットプレート上で熱処理されて良い。本発明の一の実施例に従うと、ホットプレート表面にわたる温度プロファイルは、ホットプレート上で熱処理される各ウエハ間で調節されて良い。あるいはその代わりに、ホットプレート表面にわたる温度プロファイルは、ホットプレート上で熱処理される所定数のウエハ間で調節されても良い。
【0082】
単一のホットプレートを用いたレジストがコーティングされたウエハの熱処理に加えて、本発明の実施例は、複数のホットプレートを用いたレジストがコーティングされたウエハの熱処理に適用されても良い。複数のホットプレートを用いるときには、各異なるホットプレートについて、各異なるレベルの温度変調が観測されて良い。温度プロファイルが大きく変化する(複数の)ホットプレートを高密度CD制御及び最適化し、並びに、温度プロファイルが小さく変化する(複数の)ホットプレートを低密度CD制御及び最適化する方法が供される。従って、温度プロファイルが大きく変化する(複数の)ホットプレート上で熱処理されたウエハで検査される試験領域は、温度プロファイルが小さく変化する(複数の)ホットプレート上で熱処理されたウエハで検査される試験領域よりも多い。
【0083】
よって複数のホットプレートを用いるコーティング/現像処理システムでは、当該方法は、各々が複数の温度制御領域に分割されている複数のホットプレート表面について温度プロファイルを設定する工程を有する。レジストがコーティングされたウエハは、複数のホットプレート上で熱処理される。CD計測データは、熱処理されたウエハ上の検査領域から得られる。同一のホットプレート上で熱処理された2以上のウエハについて異なる群の検査領域が選択される。各ホットプレートについてのCD計測データマップがCD計測データから構築される。CD計測データマップを用いることによって、複数のホットプレート表面について調節された温度プロファイルが設定される。
【0084】
よって複数のホットプレートについては、熱処理されたウエハ上で検査される検査領域の数は、どのホットプレートがウエハの熱処理に用いられるのかに依存して変化して良い。一の実施例に従うと、所望のウエハ処理能力は、熱処理されたウエハ上で検査される検査領域数を変化させることによって実現されて良い。他の実施例に従うと、高CD計測データ密度を得ることで、温度プロファイルが大きく変化する(複数の)ホットプレートに良好なCD制御及び最適化を供するために、ウエハ処理能力を低下させても良い。換言すると、高CD計測データ密度は、良好なCD制御及び最適化と引き替えに供されて良い。
【0085】
図12は、本発明の別な実施例に従った、動的CD制御及び最適化方法についての単純化された処理のフローダイヤグラムである。処理フロー1200は、1210において、所定の露光及び焦点設定を用いてレジストがコーティングされたウエハをリソグラフィによってパターニングする工程を有する。所定の露光及び焦点設定は、その種類のウエハ及びレジストの履歴データに基づいて良い。
【0086】
1220では、CD計測データは、パターニングされたウエハ上の検査領域から得られる。本発明の実施例に従うと、2以上のパターニングされたウエハについて各異なる群の検査領域が選択される。ウエハあたりの検査領域の合計数は同一であって良い。あるいはその代わりに、ウエハあたりの検査領域の合計数は異なっていても良い。本発明の一の実施例に従うと、検査領域は、たとえば図10に図示されているように、格子上にランダムなパターンを形成して良い。本発明の他の実施例に従うと、検査領域は、ウエハ間を所定角度で回転させたパターンを形成して良い。たとえば各ウエハは、ウエハ上の所定パターンに従って分布する5の検査領域で検査されて良い。5の検査領域はウエハ間を所定角度で回転する。一般的には、CD計測データマップは、ウエハにわたって所望のデータ密度を供する適切な幾何学的配置であれば如何なる配置を有しても良い。
【0087】
本発明の一の実施例に従うと、CD計測データは、処理されたウエハの所望処理能力を選択し、かつその選択された処理されたウエハの処理能力に基づいて処理されたウエハ上の検査領域数を選択することによって得られて良い。
【0088】
1230では、CD計測データマップはCD計測データから構築される。CD計測データマップは、各異なる検査領域でCD計測データを重ねることによって構築されて良い。本発明の一の実施例に従うと、CD計測データマップは、所定数の熱処理されたウエハからの累積的平均又は重み付けされた平均として構築されて良い。本発明の他の実施例に従うと、CD計測データマップは、所定数の連続的に処理されたウエハからのCD計測データの累積的平均又は重み付けされた平均として構築されて良い。
【0089】
1240では、CD計測データマップを用いることによって、調節された露光量及び焦点が設定される。CD計測データマップはCD最適化システムへ送られて良く、ウエハにわたる露光量及び焦点設定はCD最適化システムの出力に基づいて調節される。CD最適化システムは、露光モデルを利用して、ウエハにわたる温度プロファイルのばらつきに起因するCDの均一性を改善して良い。
【0090】
リソグラフィ装置について調節された露光量及び焦点が設定されたとき、1250において、他のレジストがコーティングされたウエハが露光されて良い。本発明の一の実施例に従うと、露光量及び焦点は、露光される各ウエハ間で調節されて良い。あるいはその代わりに、露光量及び焦点は、露光される所定数のウエハ間で調節されても良い。
【0091】
本発明が様々な実施例の説明によって例示され、かつこれらの実施例がかなり詳細に説明されているとしても、「特許請求の範囲」に記載された請求項の技術的範囲を係る詳細に限定することは出願人の意図するところではない。別な利点及び修正型は当業者にはすぐに明らかとなる。従って広い態様での本発明は、図示及び説明された、特定の詳細、代表的システム及び方法、並びに例示に限定されない。よって出願人の全体的な発明についての考え方の技術的範囲から逸脱することなく、係る詳細から逸脱することがあっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施例に従って利用するためのコーティング/現像システムの上面概略図である。
【図2】図1のコーティング/現像システムの正面図である。
【図3】線3−3に沿った図1のコーティング/現像システムの背後から見た部分断面図である。
【図4】図3の単一熱処理システムの断面図である。
【図5】線5−5に沿った図4の熱処理システムの上面図である。
【図6】本発明の実施例に従った熱処理システムのホットプレートの概略図である。
【図7A】本発明の実施例に従ったホットプレートの概略図である。
【図7B】本発明の実施例に従ったホットプレートの概略図である。
【図8】本発明の別な実施例に従ったホットプレートの概略図である。
【図9】本発明の実施例に従って、レジストがコーティングされた製造用ウエハをパターニングする方法を単純化したプロセスのフローダイヤグラムである。
【図10A】本発明の実施例に従った、CD計測データを取得するための異なる群の検査領域を概略的に図示している。
【図10B】本発明の実施例に従った、CD計測データを取得するための異なる群の検査領域を概略的に図示している。
【図10C】本発明の実施例に従った、CD計測データを取得するための異なる群の検査領域を概略的に図示している。
【図10D】本発明の実施例に従った、CD計測データを取得するための異なる群の検査領域を概略的に図示している。
【図10E】本発明の実施例に従った、図10A−図10Dに図示された異なる群の検査領域から構築されたCD計測データマップを概略的に図示している。
【図11】本発明の実施例に従った、動的CD制御及び最適化方法についての単純化された処理のフローダイヤグラムである。
【図12】本発明の別な実施例に従った、動的CD制御及び最適化方法についての単純化された処理のフローダイヤグラムである。
【図13】本発明の実施例に従った、コーティング/現像処理システム、リソグラフィ装置、及び光散乱システムと結合するCD最適化システムを概略的に図示している。
【符号の説明】
【0093】
1 コーティング/現像システム
2 前方部分
3 後方部分
9 搬入/搬出用開口部
10 搬入/搬出部
11 処理部
12 インターフェース部
13 カセット
14 ウエハ
15 カセット
16 カセット
20 カセットテーブル
20a 突起
21 副アーム機構
22 主アーム機構
23 付属露光システム
23A リソグラフィ装置
23B 光散乱システム
24 第2副アーム機構
25 案内用レール
31 多段階処理ユニット群
32 多段階処理ユニット群
33 多段階処理ユニット群
34 多段階処理ユニット群
35 多段階処理ユニット群
36 レジストコーティングユニット
37 現像ユニット
38 カップ
39 冷却ユニット
40 接合ユニット
41 位置合わせユニット
42 拡張ユニット
43 プリベーキングユニット
44 ポストベーキングユニット
45 拡張冷却ユニット
46 ウエハ搬送システム
47 搬送用下部テーブル
48 ホルダ部
49 円筒支持体
50 処理チャンバ
50A 開口部
50B 開口部
51 熱処理システム
52 側壁
53 側壁
55 水平遮蔽板
56 開口部
58 ホットプレート
62 リフトピン
64 空気穴
66 シャッター
68 カバー
68a 排気ポート
70 排気パイプ
72 底部板
74 分室
76 支持板
78 シャッターアーム
80 アーム
82 シリンダ
84 持ち上げ可能な垂直シリンダ
84a 棒
86 突起
600 熱処理システム
610 制御装置
615 通気システム
620 ホットプレート
620a ホットプレート
620b ホットプレート
625 ヒーター
630 センサ
635 支持用ピン
680 制御装置
690 ウエハ
710 部分
715 加熱素子
720 部分
725 加熱素子
730 部分
735 加熱素子
740 部分
745 加熱素子
750 部分
755 加熱素子
760 部分
765 加熱素子
769 中心部分
770 扇形
771 加熱素子
775 扇形
780 扇形
785 扇形
810 部分
820 加熱素子
1300 CD最適化装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1のホットプレート上でレジストがコーティングされたウエハを熱処理する方法であって:
複数の温度制御領域に分割されたホットプレート表面の温度プロファイルを設定する工程;
前記ホットプレート上でレジストがコーティングされたウエハを順次熱処理する工程;
前記熱処理されたウエハ上の検査領域からCD計測データを取得する工程であって、2以上の前記熱処理されたウエハについてそれぞれ異なる群の検査領域が選択されている、工程;
前記CD計測データからCD計測データマップを構築する工程;
前記CD計測データマップを用いることによって、前記ホットプレート表面について調節された温度プロファイルを設定する工程;
を有する方法。
【請求項2】
前記の温度プロファイルを設定する工程が、前記複数の温度制御領域の各々について既知の温度を設定する工程を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の順次熱処理する工程が:
前記レジストがコーティングされたウエハをパターニングする工程;
露光後ベーキング(PEB)において前記のパターニングされたウエハを順次熱処理する工程;及び
前記の熱処理されたウエハを現像する工程;
を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
現像後ベーキング(PDB)において前記の現像されたウエハを順次熱処理する工程をさらに有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記のCD計測データを取得する工程が:
前記の熱処理されたウエハの処理能力を選択する工程;及び
前記の選択された熱処理されたウエハの処理能力に基づいて、各熱処理されたウエハ上の検査領域数を選択する工程;
をさらに有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記のCD計測データを取得する工程が、m(map)=mN−yの式を用いることによって各熱処理されたウエハ上の検査領域数を選択する工程を有し、
(map)は前記の熱処理されたウエハ上の異なる検査領域の数で、
mは各熱処理されたウエハ上の検査領域の合計数で、
Nは熱処理されたウエハ数で、かつ
yは前記熱処理されたウエハ上で同一の位置を有する繰り返し検査された領域の累積数である、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記各異なる群の検査領域が、同数の検査領域又は1以上の前記検査領域について各異なる位置、を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記各異なる群の検査領域が、各異なる数の検査領域及び/又は1以上の前記検査領域について各異なる位置、を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記CD計測データがODP法を用いることによって取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記のCD計測データマップを構築する工程が、各検査領域からの前記CD計測データを重ね合わせる工程を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記の重ね合わせる工程が、各検査領域での前記CD計測データを、所定数の熱処理されたウエハの累積的平均又は重み付けされた累積的平均として平均化する工程を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記の重ね合わせる工程が、各検査領域での前記CD計測データを、所定数の連続して熱処理されたウエハの累積的平均又は重み付けされた累積的平均として平均化する工程を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記の調節された温度プロファイルを設定する工程が:
前記CD計測マップをCD最適化システムへ送る工程;及び
前記CD最適化システムの出力に基づいて前記温度プロファイルを調節する工程;
を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記の調節する工程が、前記複数の温度制御領域の各々について第2既知温度を設定する工程を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記のホットプレート表面について調節された温度プロファイルの設定後、別なレジストがコーティングされたウエハを熱処理する工程をさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
複数のホットプレート上でレジストがコーティングされたウエハを熱処理する方法であって:
各々が複数の温度制御領域に分割された複数のホットプレート表面の温度プロファイルを設定する工程;
前記複数のホットプレート上でレジストがコーティングされたウエハを順次熱処理する工程;
前記熱処理されたウエハ上の検査領域からCD計測データを取得する工程であって、2以上の前記熱処理されたウエハについてそれぞれ異なる群の検査領域が選択される、工程;
前記CD計測データから各ホットプレートについてのCD計測データマップを構築する工程;
前記CD計測データマップを用いることによって、前記複数のホットプレート表面について調節された温度プロファイルを設定する工程;
を有する方法。
【請求項17】
前記の温度プロファイルを設定する工程が、前記複数の温度制御領域の各々について既知の温度を設定する工程を有する、請求項16の方法。
【請求項18】
前記の熱処理工程が:
前記レジストがコーティングされたウエハをパターニングする工程;
露光後ベーキング(PEB)において前記のパターニングされたウエハを熱処理する工程;及び
前記の熱処理されたウエハを現像する工程;
を有する、
請求項16の方法。
【請求項19】
現像後ベーキング(PDB)において前記の現像されたウエハを熱処理する工程をさらに有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記のCD計測データを取得する工程が:
前記の熱処理されたウエハの処理能力を選択する工程;及び
前記の選択された熱処理されたウエハの処理能力に基づいて、各熱処理されたウエハ上の検査領域の合計数を選択する工程;
をさらに有する、
請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記のCD計測データを取得する工程が、mi(map)=mN−yの式を用いることによって各熱処理されたウエハ上の検査領域の合計数を選択する工程を有し、
i(map)はホットプレートi上で処理された前記の熱処理されたウエハ上の異なる検査領域の数で、
mは各熱処理されたウエハ上の検査領域の合計数で、
はホットプレートi上で処理された前記の熱処理されたウエハ数で、かつ
は前記の熱処理されたウエハ上で同一の位置を有する繰り返し検査された領域の合計数である、
請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記各異なる群の検査領域が、同数の検査領域を有するが、又は1以上の前記検査領域について各異なる位置を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記各異なる群の検査領域が、各異なる数の検査領域又は1以上の前記検査領域について各異なる位置、を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記CD計測データがODP法を用いることによって取得される、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記のCD計測データマップを構築する工程が、同一ホットプレート上熱処理されたウエハの各検査領域からの前記CD計測データを重ね合わせる工程を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記の重ね合わせる工程が、各検査領域での前記CD計測データを、所定数の熱処理されたウエハの累積的平均又は重み付けされた累積的平均として平均化する工程を有する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記の重ね合わせる工程が、各検査領域での前記CD計測データを、所定数の連続して熱処理されたウエハの累積的平均又は重み付けされた累積的平均として平均化する工程を有する、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記の調節された温度プロファイルを設定する工程が:
各ホットプレートについてのCD計測マップをCD最適化システムへ送る工程;及び
前記CD最適化システムの出力に基づいて各ホットプレートについての前記温度プロファイルを調節する工程;
を有する、
請求項16に記載の方法。
【請求項29】
前記の調節する工程が、前記複数の温度制御領域の各々について第2既知温度を設定する工程を有する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記の複数のホットプレート表面について調節された温度プロファイルの設定後、別なレジストがコーティングされたウエハを熱処理する工程をさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
上でウエハが熱処理されるホットプレートが異なれば、検査領域数が異なる、請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−103710(P2008−103710A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−255606(P2007−255606)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【出願人】(505390680)ト−キョ−・エレクトロン・アメリカ・インコーポレーテッド (64)
【Fターム(参考)】