説明

ルーバーフェンス

【課題】 ルーバーフェンスを可及的に薄く形成して、ルーバー機能を充分に発揮するものとする。
【解決手段】 2色押出成形によって透明基板31に目隠し部位を50度程度の傾斜角度に埋込成形して、目隠し部位32と透明部位33を上下交互に傾斜配置した成形パネル3を形成し、この成形パネル3をアルミ枠1に鉛直に直列配置してルーバーフェンスAとする。傾斜配置の目隠し部位32はその上下端で相互に僅かに重なるようにして、正背面からの透視を防止する。成形パネル3の配置はアルミ枠1の縦枠11間に架設して断面C字状等の風止板23を有する架設枠2に保持して行い、架設枠2の風止板23間に上下に連通する通風空間26を配置する。薄型のルーバー機能を有するフェンスとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、採光、通風及び目隠しのルーバー機能を有するルーバーフェンスに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の採光、通風及び目隠しの機能を有するルーバーフェンスとして、例えば、ASA、ポリカーボネート等の合成樹脂を押出成形して、微小ピッチの波状に屈曲した幅方向全長の凹凸部位を上下方向に多数平行に成形した成形パネルを用い、該成形パネルをその隣接相互に通風空間を介してアルミ枠内に傾斜して並列配置することによってルーバー機能を付与したものが知られており、このとき該波状の成形パネルは、これを、アルミ枠内における対向した縦枠に架設した架設枠にパネル端部を保持することによって、該架設枠間に上記通風空間を設置したものとし、また、該波状の成形パネルの上記傾斜配置の角度は、これを、例えば70度程度の角度としたものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−196272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この場合、該ルーバーフェンスは、波状の成形パネルを用いたことによって、乱反射透過光による採光性、目隠し性、成形パネル間、特にその架設枠間の通風空間による通風性を備えたものとなり、道路や隣地との境界の、例えば、ブロック塀の上に載置固定することによって、これらの機能を発揮するルーバーフェンスとして使用することができる。
【0005】
しかし乍ら、この場合、成形パネルを傾斜して並列配置することによって、ルーバーフェンスの奥行は、該成形パネル設置のための傾斜奥行幅とこれを保持する架設枠の奥行幅を合計した寸法のものとなることによって、ルーバーフェンスの奥行が比較的厚いものとなり、その結果、ルーバーフェンスを設置するためのスペースの増大、成形パネルの配置に用いるアルミ枠のアルミ使用量の増大等を招来することになる。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、その解決課題とするところは、ルーバー機能を発揮しつつ奥行を可及的薄く形成し得るようにしたルーバーフェンスを提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に沿って本発明は、2色押出成形によって透明基板に半透明又は不透明樹脂による帯状の目隠し部位と、その余の透明部位を上下交互に配置した成形パネルを用いて、該成形パネルをアルミ枠内に鉛直に直列配置することによって、上記目隠し部位による目隠し性、透明部位による光透過の採光性を確保する一方、鉛直の直列配置による成形パネル設置奥行幅の可及的減少によりルーバーフェンスの奥行を薄くし且つ上記アルミ枠への設置に際して成形パネル間に通風空間を配置することにより通風性を確保するようにして、ルーバー機能を発揮しつつ可及的に薄幅のルーバーフェンスとしたものであって、即ち、請求項1に記載の発明を、透明樹脂と半透明又は不透明樹脂を2色押出成形して透明基板に帯状にして幅方向全長の目隠し部位を多数平行に埋込成形することによって該目隠し部位と透明基板に残余の透明部位を上下方向に交互配置した成形パネルを用い、該成形パネルをその隣接相互に通風空間を介してアルミ枠内に鉛直に直列設置することによってルーバー機能を付与してなることを特徴とするルーバーフェンスとしたものである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、屋外使用のルーバーフェンスとして成形パネルの耐候性を有効に確保し得るものとするように、これを、上記成形パネルの透明と半透明又は不透明樹脂を、アクリル系、ポリカーボネート系、ASA系、AES系等の高耐候性樹脂によるものとしてなることを特徴とする請求項1に記載のルーバーフェンスとしたものである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、成形パネルを可及的に薄く且つ目隠し部位を細幅とすることによってルーバーフェンス用の成形パネルとしてその外観を可及的に良好のものとし、更に採光性も向上し得るように、これを、上記成形パネルの肉厚を1〜5mm、上記目隠し部位の肉厚を3mm以下としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のルーバーフェンスとしたものである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、目隠し部位の目隠し性を可及的有効に確保するとともに透明部位を太陽に向けるように設置することによって、該太陽光の光透過を可及的有効になし得るものとするように、これを、上記成形パネルの目隠し部位を、透明基板に対して傾斜して埋込成形してなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のルーバーフェンスとしたものである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、目隠し部位の目隠し性を確実に確保して正背面からの透視可能性を解消するように、これを、上記傾斜して埋込成形した上位の目隠し部位の下端と下位の目隠し部位の上端を相互に水平配置又は重ね配置して透明部位の露出による正背面の透視を防止してなることを特徴とする請求項4に記載のルーバーフェンスとしたものである。
【0012】
請求項6に記載の発明は、同じく上記に加えて、透明部位を、年間、特に春季と秋季に太陽に向けて、太陽光の光透過を可及的有効に行なってルーバーフェンスの背面下方に対する太陽光の照射を確保するものとするように、これを、上記成形パネルの目隠し部位の傾斜埋込成形の角度を、透明基板平面に対して50±5度としてなることを特徴とする請求項4又は5に記載のルーバーフェンスとしたものである。
【0013】
請求項7に記載の発明は、同じく上記に加えて、アルミ枠に対する成形パネルの配置を安定且つ確実に行なうとともに成形パネル間の通風空間設置を好ましい態様のものとするように、これを、上記成形パネルのアルミ枠内上下の配置を、アルミ枠における対向した縦枠に架設した架設枠にパネル端部を保持して該架設枠間に上記通風空間を設置してなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載のルーバーフェンスとしたものである。
【0014】
請求項8に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記アルミ枠に固定した架設枠に風止板を配置することによってルーバーフェンスに対する風圧を弱めてスムーズな通風をなし得るものとするように、これを、上記架設枠に、その幅方向一端から他端に向けた風止板を備えるとともに上記通風空間を該風止板間の上下に連通する開口によるものとしてなることを特徴とする請求項8に記載のルーバーフェンスとしたものである。
【0015】
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明は以上のとおりに構成したから、請求項1に記載の発明は、2色押出成形によって透明基板に半透明又は不透明樹脂による帯状の目隠し部位と、その余の透明部位を上下交互に配置した成形パネルを用いて、該成形パネルをアルミ枠内に鉛直に直列配置することによって、上記目隠し部位による目隠し性、透明部位による光透過の採光性を確保する一方、鉛直の直列配置による成形パネル設置奥行幅の可及的減少によりルーバーフェンスの奥行を薄くし且つ上記アルミ枠への設置に際して成形パネル間に通風空間を配置することにより通風性を確保するようにして、ルーバー機能を発揮しつつ可及的に薄幅としたルーバーフェンスを提供することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、屋外使用のルーバーフェンスとして成形パネルの耐候性を有効に確保したものとすることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、成形パネルを可及的に薄く且つ目隠し部位を細幅とすることによってルーバーフェンス用の成形パネルとしてその外観を可及的に良好のものとし、更に採光性も向上したものとすることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、目隠し部位の目隠し性を可及的有効に確保するとともに透明部位を太陽に向けるように設置することによって、該太陽光の光透過を可及的有効になし得るものとすることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、目隠し部位の目隠し性を確実に確保して正背面からの透視可能性を解消したものとすることができる。
【0021】
請求項6に記載の発明は、同じく上記に加えて、透明部位を、年間、特に春季と秋季に太陽に向けて、太陽光の光透過を可及的有効に行なってルーバーフェンスの背面下方に対する太陽光の照射を確保するものとすることができる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、同じく上記に加えて、アルミ枠に対する成形パネルの配置を安定且つ確実に行なうとともに成形パネル間の通風空間設置を好ましい態様のものとすることができる。
【0023】
請求項8に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記アルミ枠に固定した架設枠に風止板を配置することによってルーバーフェンスに対する風圧を弱めてスムーズな通風をなし得るものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】目隠し部位表示を省略したルーバーフェンスの正面図である。
【図2】目隠し部位表示を省略したルーバーフェンスの縦断面図である。
【図3】ルーバーフェンスの平面図である。
【図4】成形パネルの保持状態を示す拡大縦断面図である。
【図5】成形パネルの縦断面図である。
【図6】成形パネルの拡大縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば、Aはルーバーフェンスであり、該ルーバーフェンスAは、透明と半透明又は不透明樹脂を2色押出成形して透明基板31に帯状にして幅方向全長の目隠し部位32を多数平行に埋込成形することによって該目隠し部位32と透明基板31に残余の透明部位33を上下方向に交互配置した成形パネル3を用い、該成形パネル3をその隣接相互に通風空間26を介してアルミ枠1内に鉛直に直列設置することによってルーバー機能を付与したものとしてあり、本例にあって該成形パネル3は、その透明及び半透明樹脂を、アクリル系、ポリカーボネート系、ASA系、AES系等の高耐候性樹脂によるものとしてある。
【0026】
成形パネル3は、例えば8〜15cm程度、本例にあっては10cm程度の上下の幅にして、横の長さを1〜2m程度、本例にあっては2mとした横長の長尺のものとしてあり、このときその肉厚は、これを1〜5mm、本例にあっては2mm、上記目隠し部位32の肉厚を3mm以下、本例にあっては0.05mmとしたものとしてある。
【0027】
該成形パネル3は、透明基板31用の透明樹脂と、例えば、透明樹脂に白色顔料を添加した目隠し部位32用の半透明又は不透明樹脂とを2色押出成形したものとしてあり、該2色押出成形は、異なる流路を介して供給した溶融樹脂を金型内部で合流し、溶融の透明樹脂に対して同じく溶融の半透明又は不透明樹脂を、例えば表裏一方から他方に向けるように押出交差方向に供給し、該半透明又は不透明樹脂を透明樹脂の透明基板31内に、長手方向帯状に多数埋込成形したものとしてある。このとき、本例の成形パネル3における半透明樹脂は、透明基板31の表裏一端から他端又はその中間位置に至るようにして、該表裏一方に半透明樹脂32の一端を露出し、表裏他方にあって同じく露出し又はその先端を透明樹脂が覆うようにして、その埋込成形を行なったものとしてある。
【0028】
本例にあって、上記成形パネルの目隠し部位32は、これを、透明基板31に対して傾斜して埋込成形してあり、このとき該傾斜して埋込成形した上位の目隠し部位32の下端と下位の目隠し部位32の上端を相互に水平配置又は重ね配置して透明部位33の露出による正背面の透視を防止したものとしてあり、更にこのとき上記成形パネル3の目隠し部位32の傾斜埋込成形の角度は、これを、70度以下とすることができるが、本例にあって該角度は、透明基板平面に対して50±5度としてある。
【0029】
即ち、2色押出成形に際して、上記半透明又は不透明樹脂の供給を、溶融の透明樹脂に対して押出交差方向に向けて斜め方向に向けて供給することによって、該半透明又は不透明樹脂の埋込成形を傾斜した状態としてあり、このとき該斜め方向に向けた供給は、これを上記50±5度、好ましくは後述の春季及び秋季の太陽の角度の略50度に合せて50±3度となるようにしてある。
【0030】
このように半透明樹脂を埋込成形した成形パネル3は、これを、上記アルミ枠1内に鉛直、即ち、直立して上下に直列設置することによって、ルーバーフェンスAとしてあり、このとき、本例にあって、上記成形パネル3のアルミ枠1内上下の配置は、これを、アルミ枠1における対向した縦枠11に架設した架設枠2にパネル端部を保持して該架設枠2間に上記通風空間26を設置したものとしてあり、また、上記架設枠2は、これに、その幅方向一端から他端に向けた風止板23を備えるとともに上記通風空間26を該風止板23間の上下に連通する開口によるものとしてある。
【0031】
本例にあってアルミ枠1は、ルーバーフェンスAの外枠をなすようにアルミ押出材による、例えば2cm程度の比較的細い奥行幅とした縦枠11と横枠12よりなり、該縦枠11に、同じくアルミ押出材による、縦枠11より更に奥行幅の小さい架設枠2を上下方向に多数固定し、最上位及び最下位に位置する成形パネル3の上端及び下端を、それぞれ上記アルミ枠1の横枠12に直接に保持する以外、該成形パネル3は、その上下端を各架設枠2に保持することによってアルミ枠1に上記鉛直に直列配置し、そのアルミ枠1への設置を行ってある。
【0032】
架設枠2は、上下一方にパネル受入溝21とタッピングホール22を配置し、上下他方に風止板23を一体に配置するとともにパネル受入溝21に嵌め込んだ成形パネル固定用の押縁25とを備えて形成してあり、このとき風止板23は、これを、架設枠2の幅方向一方、即ち、パネル受入溝21又はタッピングホール22、本例にあってはパネル受入溝21の、例えば幅方向端部から幅方向中間位置に向けて風を受入れてその風圧を減衰し得るように風圧減衰溝24を備えた断面C字状乃至コ字状を呈して、例えばパネル受入溝21の先端から風圧減衰溝24先端までの高さを2cm程度としたものとしてある。上記最上位及び最下位の成形パネル3を保持するアルミ枠1の横枠12は、上記風止板23を除いた同様にパネル受入溝21とタッピングホール22及び押縁25を備えたものとしてある。
【0033】
該架設枠2は、本例にあって単一のアルミ押出材を上下に反転して、成形パネル3の上下端を保持するように使用した上下に共通部材としてあり、該架設枠2は、長手方向両端を縦枠の幅方向両端のリブ間に挿入して該縦枠11の対向面に対接して、該縦枠11側からのネジ4をタッピングホール22に螺入することによって該縦枠11間に架設固定してあり、該架設枠2には、その上記パネル受入溝21にそれぞれ成形パネル3の上端又は下端を挿入するとともに該パネル受入溝21の成形パネル3との空隙に上記押縁25を嵌め込むことによって、該成形パネル3の保持を行なってあり、このとき上記横枠12に対する最上位及び最下位の成形パネル3の上端又は下端も架設枠2におけると同様にパネル受入溝21に押縁25を用いてその保持を行なってある。
【0034】
該縦枠11に対して架設枠2は、その上記風止板23の幅方向一方から幅方向中間位置に向けた風圧減衰溝24の上端と下端を水平とするか、僅かに重なるように配置するようにその固定を行なうことによって、該風圧減衰溝24を画する上端と下端との間に、例えば1cm程度の幅の上下に連通する開口を配置し、該上下に連通する開口によって上記通風空間26としてある。
【0035】
成形パネル3は、縦枠11の幅方向中間位置、特に中央位置に鉛直に起立した状態で上下方向に直列してその保持を行なってあり、これによって上記成形パネル3に傾斜して埋込配置した目隠し部位32が該傾斜状態を維持してアルミ枠1に保持されるようにし、該目隠し部位32と上下方向に交互に配置した透明部位33の露出による正背面の透視を防止するようにしてある。また、目隠し部位32の傾斜角度を上記50±5度、好ましくは50±3度としたことよって、該目隠し部位32と上下交互に配置した透明部位33を同じ傾斜角度として、該透明部位33を、春季及び秋季に太陽の方向に向けることにより、ルーバーフェンスAの設置高さの如何に拘らず、太陽光が該透明部位33を透過する結果、ルーバーフェンスAの背面側の地表に対する太陽光の到達を可能としてある。従って該地表は、ルーバーフェンスAの未設置状態と略同様な太陽光の照射を享受することができるとともに夏季には目隠し部位32によって該太陽光の透過を緩和し、その照射を制限することができ、従って、該地表は、これを、例えば植物の生育に適したものとすることができる。
【0036】
本例にあって該成形パネル3のアルミ枠1内への直列配置は、多数枚、例えば4枚、5枚及び7枚として、ルーバーフェンスの高さを変化したものを数種用意してある。即ち、成形パネル3を4枚としたとき、該ルーバーフェンスAの高さは約50cm、5枚のとき約60cm、7枚のとき約80cmとして、その高さを異ならしめることによって、設置現場の状況に応じて設置できるようにしてあり、このとき本例のルーバーフェンスAは、その奥行幅を、上記縦枠11の奥行幅の2cm程度と薄く形成することができ、従って上記ルーバー機能を発揮しつつ奥行を可及的に薄く形成したルーバーフェンスAとすることができる。
【0037】
図中13は、成形パネル3の横幅が長いときに、該成形パネル3の背面に配置して、
ネジ4によって固定することによって成形パネル3の風圧による揺動を防止する
ように、必要に応じて用いる中間縦枠を示す。
【0038】
図示した例は以上のとおりとしたが、成形パネルを、目隠し部位と透明部位を上下方向鉛直又は上下方向水平に交互配置し、目隠し部位によって透明部位を断続することによる目隠し性を確保したものとすること、この場合を含めて、上記成形パネルの目隠し部位の傾斜埋込成形の角度を、透明基板平面に対して0〜70度とすること、目隠し部位の断面形状を、例えば菱形断面、円形断面等の適宜な形状とし、残余の形状の透明部位を上下方向に交互配置すること、目隠し部位を透明基板に傾斜して埋込成形するとき、正背面に透明部位を細幅に残存するようにして、該透明部位を断続することによって同じく目隠し性を確保したものとすること、架設枠の配置を省略して、成形パネルをアルミ枠内に直付け状に配置して、該成形パネル間に通風空間を配置すること等を含めて、本発明の実施に当って、ルーバーフェンス、透明及び半透明樹脂、2色押出成形、成形パネル、その透明基板、目隠し部位、透明部位、アルミ枠、通風空間、必要に応じて用いる高耐候性樹脂、目隠し部位の傾斜埋込成形の角度、架設枠等の各具体的形状、構造、材質、用途、組成、これらの関係、これらに対する付加等は、上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。
【符号の説明】
【0039】
A ルーバーフェンス
1 アルミ枠
11 縦枠
12 横枠
13 中間縦枠
2 架設枠
21 パネル受入溝
22 タッピングホール
23 風止板
24 風圧減衰溝
25 押縁
26 通風空間
3 成形パネル
31 透明基板
32 目隠し部位
33 透明部位
4 ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明樹脂と半透明又は不透明樹脂を2色押出成形して透明基板に帯状にして幅方向全長の目隠し部位を多数平行に埋込成形することによって該目隠し部位と透明基板に残余の透明部位を上下方向に交互配置した成形パネルを用い、該成形パネルをその隣接相互に通風空間を介してアルミ枠内に鉛直に直列設置することによってルーバー機能を付与してなることを特徴とするルーバーフェンス。
【請求項2】
上記成形パネルの透明と半透明又は不透明樹脂を、アクリル系、ポリカーボネート系、ASA系、AES系等の高耐候性樹脂によるものとしてなることを特徴とする請求項1に記載のルーバーフェンス。
【請求項3】
上記成形パネルの肉厚を1〜5mm、上記目隠し部位の肉厚を3mm以下としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のルーバーフェンス。
【請求項4】
上記成形パネルの目隠し部位を、透明基板に対して傾斜して埋込成形してなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のルーバーフェンス。
【請求項5】
上記傾斜して埋込成形した上位の目隠し部位の下端と下位の目隠し部位の上端を相互に水平配置又は重ね配置して透明部位の露出による正背面の透視を防止してなることを特徴とする請求項4に記載のルーバーフェンス。
【請求項6】
上記成形パネルの目隠し部位の傾斜埋込成形の角度を、透明基板平面に対して50±5度としてなることを特徴とする請求項4又は5に記載のルーバーフェンス。
【請求項7】
上記成形パネルのアルミ枠内上下の配置を、アルミ枠における対向した縦枠に架設した架設枠にパネル端部を保持して該架設枠間に上記通風空間を設置してなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載のルーバーフェンス。
【請求項8】
上記架設枠に、その幅方向一端から他端に向けた風止板を備えるとともに上記通風空間を該風止板間の上下に連通する開口によるものとしてなることを特徴とする請求項8に記載のルーバーフェンス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−1774(P2011−1774A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−146494(P2009−146494)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【出願人】(000222130)東洋エクステリア株式会社 (102)
【出願人】(391059849)株式会社エクセル東海 (5)
【Fターム(参考)】