説明

レーザーダイシング装置及びレーザーダイシング方法

【課題】
厚さの違うウェーハが供給された場合にも加工不良を発生させず、高品質なダイシングが迅速に行えるレーザーダイシング装置及びレーザーダイシング方法を提供すること。
【解決手段】
レーザーダイシング装置10において、ウェーハWの厚さを測定する測定手段16と、ウェーハWの各厚さに対応した改質領域形成条件が記載されたデータベースが保存されている記録手段22と、測定手段16により測定されたウェーハの厚さに基づき、データベースから測定されたウェーハWの厚さに適合した改質領域形成条件を自動に選択してレーザーダイシング装置10を制御する制御手段21とを備えたことにより、最適な改質領域形成条件が自動的に設定されるため、厚さの違うウェーハWが供給された場合にも加工不良を発生させず、高品質なダイシングを迅速に行うことが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置や電子部品等のチップを製造するダイシング装置及びダイシング方法に関するもので、特にレーザー光を利用したレーザーダイシング装置及びレーザーダイシング方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、表面に半導体装置や電子部品等が形成されたウェーハを個々のチップに分割するには、細かなダイヤモンド砥粒で形成された厚さ30μm程度の薄い砥石により、ウェーハに研削溝を入れてウェーハをカットするダイシング装置が用いられていた。
【0003】
ダイシング装置では、薄い砥石(以下、ダイシングブレードと称する)を30,000〜60,000rpmで高速回転させてウェーハを研削し、ウェーハを完全切断(フルカット)又は不完全切断(ハーフカット或いはセミフルカット)を行う。
【0004】
しかし、このダイシングブレードによる研削加工の場合、ウェーハが高脆性材料であるため脆性モード加工となり、ウェーハの表面や裏面にチッピングが生じ、このチッピングが分割されたチップの性能を低下させる要因になっていた。特に裏面に生じたチッピングは、クラックが徐々に内部に進行するため大きな問題となっていた。
【0005】
このような問題に対して、従来のダイシングブレードによる切断に替えて、ウェーハの内部に集光点を合わせたレーザー光を入射し、ウェーハ内部に多光子吸収による改質領域を複数形成して引き離し、個々のチップに分割するレーザーダイシング装置及びレーザーダイシング方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−111946号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献で提案されている技術では、ウェーハ内の改質領域を形成する位置、改質領域の本数、又は改質領域の密度などを決定する為、ダイシングするウェーハの厚みをレーザーダイシング装置に予め設定する必要がある。
【0007】
通常、半導体装置や電子部品等を製造する工程では、ウェーハ表面、又は裏面のポリッシングやグラインディングが行われる。この工程においては、加工後のウェーハの厚さを設定して加工が行なわれるが、加工後のウェーハの厚さを全てのウェーハで同等にすることは困難であり、厚さにバラツキが生じる。このため、一定の厚みに合わせた改質領域形成条件で加工を続けると、厚さの違うウェーハが供給された際に加工不良が発生する。よって、オペレータがウェーハの厚みを測定し、その厚みに最適の改質領域形成条件をオペレータが再設定する必要があった。
【0008】
本発明はこのような問題に対して成されたものであり、厚さの違うウェーハが供給された場合にも加工不良を発生させず、高品質なダイシングが迅速に行えるレーザーダイシング装置及びレーザーダイシング方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は前記目的を達成するために、ウェーハ表面よりレーザー光を入射して前記ウェーハの内部に改質領域を形成するレーザーダイシング装置において、前記ウェーハの厚さを測定する測定手段と、前記ウェーハの各厚さに対応した改質領域形成条件が記載されたデータベースが保存されている記録手段と、前記測定手段により測定された前記ウェーハの厚さに基づき、前記データベースから該ウェーハの厚さに適合した前記改質領域形成条件を自動に選択して前記レーザーダイシング装置を制御する制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
また、前記発明において、前記改質領域形成条件は、形成される前記改質領域の数、形成される前記改質領域の位置、形成される前記改質領域の厚さ、前記レーザー光を移動させる速度、前記レーザー光の周波数、及び前記レーザー光の形状であることを特徴としている。
【0011】
更に、本発明では、ウェーハ表面よりレーザー光を入射して前記ウェーハの内部に改質領域を形成するレーザーダイシング装置において、測定手段により測定された前記ウェーハの厚みに基づき、予め記録手段に保存されているデータベース内に記載された前記ウェーハの各厚さに対応した改質領域形成条件を制御手段が自動で選択し、選択された該改質領域形成条件によりレーザーダイシングを行うことも特徴としている。
【0012】
本発明によれば、ダイシング前のウェーハは、レーザーダイシング装置に備えられた、接触、又は非接触式の測定手段により厚さが自動的に測定される。記録手段には、ウェーハの各厚さ対応した、形成される改質領域の数、形成される改質領域の位置、形成される改質領域の厚さ、レーザー光を移動させる速度、レーザー光の周波数、及びレーザー光の形状により構成される改質領域形成条件が記載されたデータベースが保存されている。
【0013】
制御手段は、測定されたウェーハの厚さに基づき、記録手段に保存されたデータベース内に記載されている改質領域形成条件より、測定したウェーハの厚さに適合した改質領域形成条件を選択してレーザーダイシング装置に自動的に設定する。レーザーダイシング装置は、設定された改質領域形成条件でウェーハの加工を行なう。
【0014】
これにより、厚みにバラツキのあるウェーハが次々にレーザーダイシング装置に供給されても、自動的にウェーハ厚みが計測され、予め用意された改質領域形成条件より最適な改質領域形成条件が選ばれてダイシングが行われるため、突然の厚みに違いによる加工不良を発生させず、高品質なダイシングが迅速に行うことが可能になる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明のレーザーダイシング装置及びレーザーダイシング方法によれば、自動的にウェーハ厚みが計測されて最適な改質領域形成条件が設定されるため、厚さの違うウェーハが供給された場合にも加工不良を発生させず、高品質なダイシングが迅速に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下添付図面に従って本発明に係るレーザーダイシング装置及びレーザーダイシング方法の好ましい実施の形態について詳説する。
【0017】
はじめに、本発明に係るレーザーダイシング装置について説明する。図1は、レーザーダイシング装置の構成を模式的に示した上面図である。
【0018】
レーザーダイシング装置10は、本体19内部に、チャックテーブル12、Xガイドベース15、Yガイドベース41、Zガイドベース51、エレベータ13、待機テーブル14、レーザーヘッド31、測定手段16、制御手段21、及び記録手段22が備えられている。
【0019】
チャックテーブル12は、ウェーハWを吸着載置し、不図示のθ回転軸により、矢印θ
方向に回転されるとともに、Xガイドベース上に取り付けられた不図示のXテーブルにより矢印X方向に加工送りされる。
【0020】
チャックテーブル12の上方にはYガイドベース41が設けられている。Yガイドベース41には、図示しない2個のYテーブルが設けられ、夫々のYテーブルには、Zガイドレール51、51が取り付けられている。
【0021】
夫々のZガイドレール51、51には、不図示のZテーブルが設けられ、夫々のZテーブルには、ホルダ32を介してレーザーヘッド31が取付けられており、2個のレーザーヘッド31、31は夫々独立してZ方向に移動されるとともに、独立してY方向に割り出し送りされるようになっている。
【0022】
エレベータ13は、ウェーハWが格納されたカセットを収納して上下に移動し、ウェーハWを不図示の搬送装置により待機テーブル15へ供給する。待機テーブルは、チャックテーブル12と同等の高さに設けられ、待機テーブル上に載置されたウェーハWには、加工前後に必要な各種処理が行なわれる。
【0023】
測定手段16は、接触、又は非接触式の変位測定器であり、ウェーハWの高さを変位量から測定する。
【0024】
本体19内部に収納された制御手段21は、CPU、メモリ、入出力回路部等からなる。制御手段21は、同じく本体19内部に収納された記録手段22に保存されているデータベースより、加工に必要な情報を呼び出しレーザーダイシング装置10の各部の動作を制御する。
【0025】
レーザーダイシング装置10はこの他に、図示しないウェーハ搬送手段、操作板、テレビモニタ、及び表示灯等から構成されている。
【0026】
操作板には、レーザーダイシング装置10の各部を操作するスイッチ類や表示装置が取付けられている。テレビモニタは、図示しないCCDカメラで撮像したウェーハ画像の表示、又はプログラム内容や各種メッセージ等を表示する。表示灯は、レーザーダイシング装置10の加工中、加工終了、非常停止等の稼動状況を表示する。
【0027】
図2はレーザーヘッド31の構成を説明する側面図である。レーザーヘッド31は、レーザーダイシング装置10のベース11に設けられたチャックテーブル12に載置されたウェーハWにレーザー光Lを照射するよう、ウェーハWの上方に位置付けられる。
【0028】
レーザーヘッド31は、レーザー発振器31A、コリメートレンズ31B、ミラー31C、コンデンスレンズ31D等からなり、図2に示すように、レーザー発振器31Aから発振されたレーザー光Lは、コリメートレンズ31Bで水平方向に平行光線とされ、ミラー31Cで垂直方向に反射され、コンデンスレンズ31Dによって集光される。
【0029】
レーザー光Lの集光点を、チャックテーブル12に載置されたウェーハWの厚さ方向内部に設定すると、ウェーハWの表面を透過したレーザー光Lは集光点でエネルギーが集中され、ウェーハ内部の集光点近傍に多光子吸収によるクラック領域、溶融領域、屈折率変化領域等の改質領域を形成する。
【0030】
また、レーザーヘッド31は、図示しない傾斜機構を有しており、レーザー光Lをウェーハ面に対して任意の角度に傾斜させて照射させることができるようになっている。
【0031】
図3は、ウェーハ内部の集光点近傍に形成される改質領域を説明する概念図である。図3(a)は、ウェーハWの内部に入射されたレーザー光Lが集光点に改質領域Pを形成した状態を示ししている。この状態でウェーハWが水平方向に移動され、改質領域Pが連続して形成されることにより、図3(b)に示すように、連続した改質領域P1が形成される。
【0032】
改質領域P1はレーザー光Lの集光点を変更して複数形成され、ウェーハWは改質領域P1、P1・・・を起点として自然に割断するか、或いは僅かな外力を加えることによって改質領域P1、P1・・・を起点として割断される。この場合、ウェーハWは表面や裏面にはチッピングが発生せずに容易にチップに分割される。
【0033】
また、ウェーハWよりも薄いウェーハW1の場合は、改質領域形成条件を変更することにより、改質領域P1よりも狭い改質領域P2を形成して割断される。更に、ウェーハWよりも厚いウェーハW2の場合は、改質領域形成条件を変更して改質領域P1よりも広い改質領域P3をウェーハWの場合より多く形成して割断される。
【0034】
これにより、ウェーハWの各厚さに最適な改質領域を形成して割断されるため、チップの割断の失敗による不良等が発生しない。
【0035】
図4は、測定手段の構成を説明する側面図である。測定手段16はレーザーヘッド31の側面部に取り付けられ、レーザーヘッド31と同様にYテーブルとZテーブルとにより、Y方向、及びZ方向に移動される。
【0036】
測定手段16には、接触式の変位量測定器18が備えられ、変位量測定器18は、エアシリンダ20によりZ方向へ上下に移動し、測定時以外は測定子17を測定面より退避させている。
【0037】
本発明のレーザーダイシング装置10でウェーハWをレーザーダイシングする場合、通常、図6に示すように、ウェーハWは片方の面に粘着剤を有するダイシングテープTを介してダイシング用のフレームFにマウントされ、レーザーダイシング工程中はこの状態で搬送される。
【0038】
測定手段16は、チャックテーブル12上に載置されたウェーハWに貼着されているダイシングテープTの面と、ウェーハW表面との位置の差を、X、Y方向に測定子17を移動させて測定し、その位置の差よりウェーハWの厚みを測定する。測定されたウェーハWの厚みは制御手段21へ送られて処理される。
【0039】
これにより、厚みにバラツキのあるウェーハWが次々にレーザーダイシング装置10に供給されても、自動的にウェーハ厚みが計測され、予め記録手段22に保存されたデータベースより最適な改質領域形成条件が選ばれてレーザーダイシングが行われる。
【0040】
なお、測定手段16は、図5に示すように、レーザー変位計、又はIRカメラ等の非接触式の測定手段16Aを用いてもよい。
【0041】
次に本発明に係わるレーザーダイシング装置のレーザーダイシング方法について説明する。図7は、本発明に係わるレーザーダイシング方法のフロー図である。
【0042】
レーザーダイシング装置10では、まず、図6に示すダイシングテープTに貼着され、フレームFにマウントされたウェーハWをカセットに収納し、カセットをエレベータ13へセットする(ステップS1)。
【0043】
ウェーハサイズ、インデックス量等の加工データの入力の必要がある場合は、この時点で不図示の操作板より入力して設定を行う。設定後、加工開始指示の操作をすることで加工が開始され、エレベータ13が移動を始める。
【0044】
所定の高さまで移動したエレベータ13から不図示の搬送装置により、フレームFにマウントされたウェーハWが搬送され、待機テーブル14上に運ばれる(ステップ2)。
【0045】
待機テーブル14上では、ウェーハW表面の清掃、ウェーハWのサイズや欠けのチェック、又はアライメント用マークの位置確認等、加工前に必要な各種処理が行われる。
【0046】
待機テーブル14上での処理が終了した後、ウェーハWは、不図示の搬送装置により搬送されて原点位置に位置するチャックテーブル12上に載置され、Xテーブルによりチャックテーブル12がX方向に移動してYガイドベース41の下方の加工位置まで移動する(ステップS3)。
【0047】
加工位置まで移動したチャックテーブル12上のウェーハWは測定手段16により厚みが測定される(ステップS4)。
【0048】
ウェーハWの厚み測定では、Zテーブルと図4に示すエアシリンダ20とがZ方向に下がり、X、Yテーブルが移動して測定子17をダイシングテープT上に接触させる。これにより、ダイシングテープT表面の位置を基準位置として設定する。
【0049】
基準位置を設定後、測定子17をX、Y方向に移動させることによりウェーハW表面上に接触させる。これにより、ダイシングテープT表面の位置とウェーハW表面との位置が計測され、その差からウェーハWの厚さの値が測定される。ウェーハWの厚さの測定は、ウェーハW内の一箇所、複数個所、又はレーザーダイシングが行われるライン上の全てで行われる。
【0050】
測定されたウェーハWの厚みの値は、制御手段21へ送られ処理される(ステップS5)。
【0051】
制御手段21に送られたウェーハWの厚みの値は、記録手段22に保存されたデータベースと照合され、データベースに記載されたウェーハWの各厚さに対応した改質領域形成条件の中から測定されたウェーハWの厚みに適合した改質領域形成条件が選択される(ステップS6)。
【0052】
改質領域形成条は、形成される改質領域の数、形成される改質領域の位置、形成される改質領域の厚さ、レーザー光を移動させる速度、レーザー光の周波数、及びレーザー光の形状からなり、データベース内には想定される全てのウェーハWの厚さ別に夫々の条件が記載されている。
【0053】
選択された改質領域形成条件は、制御装置21によりレーザーダイシング装置10に設定され、設定された条件に基づきレーザーダイシングが開始される(ステップS7)。
【0054】
レーザーダイシング終了後、チャックテーブルが原点位置まで戻り、搬送装置によりレーザーダイシングれたウェーハWが待機テーブル14に戻される(ステップS8)。
【0055】
待機テーブル14上では、ウェーハWのエキスパンド、ウェーハWの清掃、又はウェーハ表面のチェック等、加工後に必要な各種処理が行われる。
【0056】
待機テーブル14上での処理が終了した後、ウェーハWは、搬送装置によりカセットへ戻され、全てのウェーハWの加工終了後、エレベータ13がカセット取り出し位置まで移動して加工を終了する(ステップS9)。
【0057】
これにより、ウェーハWの厚みがウェーハW毎に計測され、予め記録手段22に保存されたデータベースより最適な改質領域形成条件が選ばれてレーザーダイシングが行われる。
【0058】
なお、本発明ではウェーハWの厚みの測定をチャックテーブル12上に載置して加工位置にて行っているが、本発明はこれに限らず、待機テーブル14付近に測定手段16を設け、待機テーブル14上で測定してもよい。
【0059】
以上説明したように、本発明に係るレーザーダイシング装置及びレーザーダイシング方法によれば、自動的にウェーハ厚みが計測されて最適な改質領域形成条件が設定されるため、厚みにバラツキのあるウェーハが次々にレーザーダイシング装置に供給されても、突然の厚みに違いによる加工不良を発生させず、高品質なダイシングが迅速に行うことが可能になる。
【0060】
なお、本発明では図1に示されるレーザーダイシング装置10のような構成の装置で説明しているが、本発明はこれに限らず、レーザー光を用いたダイシングが行われる装置であれば、いずれも好適に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係わるレーザーダイシング装置の構成を模式的に示した上面図。
【図2】レーザーヘッドの構成を説明する側面図。
【図3】ウェーハ内部の集光点近傍に形成される改質領域を説明する概念図。
【図4】測定手段の構成を示した側面図。
【図5】別の測定手段の構成を示した側面図。
【図6】フレームにマウントされたウェーハを示した斜視図。
【図7】本発明に係わるレーザーダイシング方法を示したフロー図。
【符号の説明】
【0062】
10…レーザーダイシング装置,11…ベース,12…チャックテーブル,13…エレベータ,14…待機テーブル,15…Xガイドベース,16…測定手段,17…測定子,18…変位量測定器,19…本体,20…エアシリンダ,21…制御手段,22…記録手段,31…レーザーヘッド,31D…コンデンスレンズ,32…ホルダ,F…フレーム,L…レーザー光,P、P1、P2…改質領域,T…ダイシングテープ,W…ウェーハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェーハ表面よりレーザー光を入射して前記ウェーハの内部に改質領域を形成するレーザーダイシング装置において、
前記ウェーハの厚さを測定する測定手段と、
前記ウェーハの各厚さに対応した改質領域形成条件が記載されたデータベースが保存されている記録手段と、
前記測定手段により測定された前記ウェーハの厚さに基づき、前記データベースから該ウェーハの厚さに適合した前記改質領域形成条件を自動に選択して前記レーザーダイシング装置を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするレーザーダイシング装置。
【請求項2】
前記改質領域形成条件は、形成される前記改質領域の数、形成される前記改質領域の位置、形成される前記改質領域の厚さ、前記レーザー光を移動させる速度、前記レーザー光の周波数、及び前記レーザー光の形状であることを特徴とする請求項1に記載のレーザーダイシング装置。
【請求項3】
ウェーハ表面よりレーザー光を入射して前記ウェーハの内部に改質領域を形成するレーザーダイシング装置において、
測定手段により測定された前記ウェーハの厚みに基づき、予め記録手段に保存されているデータベース内に記載された前記ウェーハの各厚さに対応した改質領域形成条件を制御手段が自動で選択し、選択された該改質領域形成条件によりレーザーダイシングを行うことを特徴とするレーザーダイシング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−95952(P2007−95952A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−282587(P2005−282587)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【出願人】(000151494)株式会社東京精密 (592)
【Fターム(参考)】