説明

レーザ加工モニタリング装置

【課題】 光ファイバ伝送方式においてレーザ加工ヘッド側のレーザ出力状態や加工状態等をインライン方式でモニタリングしてレーザ加工の生産管理、品質管理、生産効率を向上させること。
【解決手段】 レーザ加工機本体10内のレーザ発振器10aで生成されたレーザ光LBは、光ファイバ14を通ってレーザ加工ヘッド12より被加工物Wの加工点WPに向けて集光照射される。レーザ加工ヘッド12の上面には、レーザ伝送用の光ファイバ14、モニタリング用のレーザ光検出器20、反射光検出器22及びCCDカメラ24が取り付けられている。モニタ装置本体16は、レーザ光検出器20、反射光検出器22及びCCDカメラ24より光強度検出信号SL,SR及び画像信号SVを受け取り、、加工点WPにおけるレーザ光LBのレーザ出力状態や、加工点WPにおける加工状態等に関するモニタリング情報をディスプレイ16bに表示出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバを用いるレーザ加工のモニタリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高出力レーザは、溶接、切断あるいは表面処理等の加工業の分野で広く利用されている。特にレーザ溶接加工は、高精度および高速の加工を実現できること、被加工物(ワーク)に与える熱歪が小さいこと、高度の自動化が可能になることから、ますますその重要性を高めている。また、光ファイバを利用した遠隔でのレーザ溶接も可能であり、レーザ発振器からたとえば30m〜50mも離れた遠隔の場所で溶接加工が行われることもめずらしくない。一般のレーザ溶接機は、本体に内蔵のレーザ発振器より発振出力されたレーザ光のレーザ出力をモニタリングする機能が備わっており、レーザ発振器に異常があればレーザ出力のモニタリングを通じて即時にその事態を検知できるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、遠隔でのレーザ加工にあっては、レーザ発振器より発振出力されたレーザ光が入射ユニット、光ファイバおよびレーザ加工ヘッド等の光学系を経て遠隔の場所で被加工物へ照射されるため、レーザ光路上の何処かの光学部品に生じた汚れや損傷・劣化によって被加工物の加工点でのレーザ出力が異常に低下していても本体側はそれを把握できない。このため、加工後の検査(外観検査、破壊検査または非破壊検査等)に至ってはじめて不良を発見するはめになり、生産管理の面で(不良品の多発等の)問題がある。また、各部のメンテナンス(チェック、清掃、修理、部品交換等)を短いサイクルで定期的に行う対処法は、メンテナンス作業のために生産ラインを頻繁にストップしなければならず、生産効率の面で問題がある。また、従来より、レーザ加工ヘッドから出射されたレーザ光の出力状態をレーザパワーメータによる計測でモニタリングすることも行われている。しかし、この方法も、レーザ加工を止めて実施されるものであり、やはり生産性を下げるという不利点がある。
【0004】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、光ファイバ伝送方式においてレーザ加工ヘッド側の実際のレーザ出力状態や加工状態あるいは光学系の状態等を信頼性の高いインライン方式でモニタリングしてレーザ加工の生産管理、品質管理、生産効率を向上させるレーザ加工モニタリング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明のレーザ加工モニタリング装置は、レーザ発振部より発振出力されたレーザ光をレーザ伝送用の光ファイバに通してレーザ加工ヘッドまで伝送し、前記レーザ加工ヘッドより前記レーザ光を被加工物の加工点に照射するレーザ加工のモニタリング装置であって、前記レーザ加工ヘッド内で前記光ファイバの終端面から出た前記レーザ光の光強度を測定するために前記レーザ加工ヘッド内に配置された受光面を有するレーザ光測定部と、前記被加工物の加工点から前記レーザ加工ヘッド内に反射されてきた光の光強度を測定するために前記レーザ加工ヘッド内に配置された受光面を有する反射光測定部と、前記被加工物の加工点付近を撮像するために前記レーザ加工ヘッドに取り付けられたカメラとを有する。
【0006】
上記の構成においては、レーザ加工ヘッド内でレーザ光が出射される直前の光強度(レーザ出力)をレーザ光測定部で測定し、かつ被加工物の加工点からの反射光の光強度を反射光測定部で測定することで、光ファイバを含むレーザ光学系の状態や被加工物の加工点に照射される前後のレーザ出力状態あるいは加工点の加工状態をインラインで適確に監視することができる。すなわち、レーザ光測定部の測定結果から異常が検出されたなら、その原因はレーザ照射ユニットの手前の光学系にあるとのモニタリング情報を得ることができ、レーザ光測定部の測定からは異常が検出されず、反射光測定部の測定から異常が検出されたときはレーザ照射ユニット内の光学系または光学部品あるいは被加工物に原因があるとのモニタリング情報を得ることができる。しかも、レーザ加工ヘッドに搭載のカメラが被加工物の加工点付近を撮像し、可視的なモニタリング情報(画像情報)を提供するので、より適確なインラインの監視を可能とする。
【0007】
本発明の好適な一態様によれば、レーザ光測定部より出力されたレーザ光の光強度を表す第1の電気信号に基づいてレーザ加工ヘッドより被加工物の加工点に照射される直前のレーザ光のレーザパワーに関するモニタリング情報を生成する第1の信号処理部、および/または反射測定部より出力された反射光の光強度を表す第2の電気信号に基づいて加工点におけるレーザパワーの状態に関するモニタリング情報を生成する第2の信号処理部が設けられる。また、ビデオカメラより出力された映像信号に基づいて被加工物の加工点付近の画像を表示するディスプレイが設けられる。好ましくは、モニタ装置本体が、これら第1、第2の信号処理部およびディスプレイを1つのユニットに備える。
【0008】
好適な一態様によれば、レーザ加工ヘッド内に、光ファイバの終端面から出たレーザ光を被加工物の加工点に集束させるための光学レンズと、この光学レンズとカメラとの間に配置され、光ファイバの終端面からのレーザ光を光学レンズに向けて反射するとともに、被加工物の加工点側からの可視光をカメラに向けて透過させる第1のミラーが設けられる。また、光ファイバの終端面から出たレーザ光を第1のミラーに向けて反射するための第2のミラー、レーザ光に対応する第1のミラーの裏側に漏れる光をレーザ光測定部の受光面に向けて反射するための第3のミラー、さらには第1のミラーを透過した所定の非可視光を反射光測定部の受光面に向けて反射するための第4のミラーが設けられる。
【0009】
また、好適な一態様によれば、レーザ加工ヘッドにおいて、カメラが上記レーザ集束用の光学レンズと同軸上に配置される。光ファイバの終端部を取り付けるための光ファイバ接続部は、カメラから光学レンズの光軸と平行にオフセットした位置でレーザ加工ヘッドに設けられる。レーザ光測定部は、ビデオカメラから光ファイバ接続部とは反対側に光学レンズの光軸と平行にオフセットした位置に設けられる。また、反射光測定部が、カメラから光ファイバ接続部とは直交する側にレーザ集束用の光学レンズの光軸と平行にオフセットした位置に設けられる。このように、光ファイバ、レーザ光測定部、反射光測定部および/またはカメラをレーザ加工ヘッドの同じ面に並列的に取付する構成においては、光ファイバや信号線をヘッド上方に集約して架空配線ないし敷設することができるため、加工ヘッドの取付または搭載が簡単であり、加工場所付近のスペース効率や使い勝手が改善され、加工ヘッド自体のメンテナンス性やレーザ漏れ時の安全性も向上する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のレーザ加工ヘッドまたはレーザ加工装置によれば、上記のような構成および作用により、光ファイバ伝送方式において被加工物の加工点に照射される前後のレーザ出力状態や加工点の加工状態さらにはレーザ光学系の状態等をインラインで適確にモニタリングしてレーザ加工の生産管理、品質管理、生産効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0012】
図1に、本発明の一実施形態におけるレーザ加工モニタリング装置の適用可能なレーザ加工装置の全体構成を示す。このレーザ加工装置は、基本構成として、レーザ加工用のレーザ光(たとえばパルスレーザ光)LBを発振出力するレーザ発振器10aを内蔵するレーザ加工機本体10と、所望の加工場所に配置されるレーザ加工ヘッド12と、レーザ加工機本体10とレーザ加工ヘッド12とを光学的に結ぶ光ファイバ14と、モニタリング用の所要の信号処理や表示出力等を行うモニタ装置本体16と、システム全体のシーケンスを制御するコントローラ18とを有する。
【0013】
このレーザ加工装置において、レーザ加工機本体10内のレーザ発振器10aで生成または発振出力されたレーザ光LBは、光ファイバ14を通って遠隔のレーザ加工ヘッド12まで伝送され、レーザ加工ヘッド12よりワーク(被加工物)Wの加工点WPに向けて集光照射される。たとえば溶接加工の場合、ワークWの加工点WPでは、互いに重ね合わされた(または突き合わされた)2つの部材がレーザ光LBのレーザエネルギーにより溶融接合する。モニタ装置本体16は、後述するレーザ加工ヘッド12に取り付けられているモニタリング用のレーザ光検出器20、反射光検出器22およびCCDカメラ24より光強度検出信号SL,SRおよび画像信号SVを受け取り、インラインでレーザ伝送路上の光学部品の状態、加工点WPにおけるレーザ光LBのレーザ出力状態、加工点WPにおける加工状態等に関するモニタリング情報を文字および画像の形態で表示出力するようになっている。
【0014】
レーザ発振器10aは、たとえばYAGレーザ、ファイバレーザ、ディスクレーザ等のような固体レーザのレーザ発振器あるいは炭酸ガスレーザ等のガスレーザのレーザ発振器を有している。レーザ加工機本体10には、レーザ発振器10aより出射されたレーザ光LBを光ファイバ14の一端面に集光入射させる入射ユニット(図示せず)や、光ファイバ14に入射する直前のレーザ光LBのレーザ出力を測定するレーザ出力測定部(図示せず)等も設けられている。光ファイバ14は、たとえば任意のマルチモード光ファイバでよい。
【0015】
レーザ加工ヘッド12は、たとえばアルミニウムからなる中空のハウジングまたはヘッド本体26を有し、このヘッド本体26内の所定位置に後述する光学レンズやミラー等を配置している。このヘッド本体26において、ワークWの加工点WPと向き合う本体下面にはレーザ出射口28が設けられ、このレーザ出射口28とは反対側の本体上面には光ファイバ14の終端部よりレーザ光を出射させるための光ファイバ出射部30および上記モニタリング用のレーザ光検出器20、反射光検出器22およびCCDカメラ24が取り付けられている。
【0016】
図2〜図4に、この実施形態におけるレーザ加工ヘッド12の具体的な構成を示す。図2の平面図、図3は図2のIII−III線断面図、図4は図2のIV−IV線断面図である。
【0017】
図3および図4に示すように、このレーザ加工ヘッド12においては、ヘッド本体26の下面中心部から下方に延びる筒部32が形成され、この筒部32の下端部に位置するレーザ出射口28に保護ガラス36が取り付けられ、この保護ガラス36の内奥近傍に集束レンズ38が配置されている。
【0018】
集束レンズ38の直上にはヘッド本体26内部のほぼ中心位置にてベントミラー40がその反射面40aをたとえば45°の角度で斜め下方に向けて配置され、その直上にはベントミラー42およびビデオレンズ44が配置され、さらにその直上にCCDカメラ24が配置されている。
【0019】
図3に示すように、ヘッド本体26の上面には、集束レンズ38と同軸上にCCDカメラ24が取り付けられ、CCDカメラ24から一方向(図2、図3では右側)に集束レンズ38の光軸と平行にオフセットした位置で、筒状の光ファイバ出射部30が垂直上方に延びている。この光ファイバ出射部30の上端には、光ファイバ14の終端部を着脱可能に受けるコネクタまたはレセプタクル46が設けられている。
【0020】
光ファイバ出射部30の内部には、光ファイバ14の終端面14aから放射状に出たレーザ光LBを平行光にするためのコリメートレンズ48が配置されるとともに、このコリメートレンズ48の真下にベントミラー50がその反射面50aをたとえば45°の角度で斜め上方に向けて配置されている。ここで、ベントミラー50の反射面50aはベントミラー40の反射面40aと光学的に対向しており、光ファイバ14の終端面14aからのレーザ光LBはベントミラー50で光路を垂直方向から水平方向に直角に曲げてからベントミラー40に入射し、ベントミラー40で光路を水平方向から垂直下方に直角に曲げて集束レンズ38に入射するようになっている。集束レンズ38は、ワークWの加工点WPにレーザ光LBを集光させる。
【0021】
ヘッド本体26の上面には、CCDカメラ24から光ファイバ出射部30とは反対側(図2、図3では左側)に集束レンズ38の光軸と平行にオフセットした位置に、レーザ光検出器20がその受光面20aを垂直下方に向けて取り付けられている。このレーザ光検出器20の真下には、ベントミラー52がその反射面52aをたとえば45°の角度で斜め上方に向けて配置されている。ここで、ベントミラー52の反射面52aはベントミラー50の反射面50aとベントミラー40を介して光学的に対向しており、光ファイバ14の終端面14aからのレーザ光LBがベントミラー40で反射する際にベントミラー40の後方(左方)へ漏れた光MLBがベントミラー52に入射し、ベントミラー52で光路を水平方向から垂直上方に直角に曲げてレーザ光検出器20の受光面20aに入射するようになっている。ベントミラー40とベントミラー52との間には、たとえばセラミックからなる光拡散板54が配置されている。光拡散板54とレーザ光検出器20との間の光通路56は円筒(横断面が円形のトンネル)に形成されている。
【0022】
レーザ光検出器20は、光電変換素子たとえばフォトダイオードを有しており、ベントミラー40から水平方向の後方に漏れるレーザ光LBの一部または漏れ光MLBを受光してその光強度を表す電気信号SLを発生する。ここで、漏れ光MLBの光強度は、光ファイバ14の終端面14aより出射された直後のレーザ光LBの光強度またはレーザ出力PLと一定の比例関係にある。レーザ光検出器20の出力信号(レーザ光強度検出信号)SLは信号線58を介してモニタ装置本体16へ送られる。
【0023】
ヘッド本体26の上面には、CCDカメラ24から光ファイバ出射部30およびレーザ光検出器20と直交する側に集束レンズ38の光軸と平行にオフセットした位置に、反射光検出器22がその受光面22aを垂直下方に向けて取り付けられている。図4に示すように、反射光検出器22の真下には、ベントミラー60がその反射面60aをたとえば45°の角度で斜め上方に向けて配置されている。ここで、ベントミラー60の反射面60aはベントミラー42の反射面42aと光学的に対向しており、ベントミラー42はその反射面42aをたとえば45°の角度で斜め下方に向けて配置されている。ワークWの加工ポイントWPから光学レンズ38およびベントミラー40を透過してきた所定波長(たとえばレーザ光LBと同じ波長)の反射光RLBが、ベントミラー42で光路を垂直上方から水平方向(図4では左方)に直角に曲げてベントミラー60に入射し、ベントミラー60で光路を水平方向から垂直上方に直角に曲げて反射光検出器22の受光面22aに入射するようになっている。ベントミラー42とベントミラー60との間には、たとえばセラミックからなる光拡散板62が配置されている。光拡散板62と反射光検出器22との間の光通路64は円筒(横断面が円形のトンネル)に形成されている。
【0024】
反射光検出器22は、光電変換素子たとえばフォトダイオードを有しており、ベントミラー42,60からの反射光RLBを受光してその光強度を表す電気信号SRを発生する。ここで、反射光RLBの光強度は、ワークWの加工点WPにおける表面反射率、溶け込み具合等にも依存するが、少なくとも加工点WPにおけるレーザ出力とは一定の比例関係にある。反射光検出器28の出力信号(反射光強度検出信号)SRは信号線66を介してモニタ装置本体16へ送られる。
【0025】
CCDカメラ24は、ビデオレンズ44、ベントミラー42,40、光学レンズ38および保護ガラス36を通して、被加工物Wの加工点WPおよびその周囲を撮像する。すなわち、加工点WP付近からの可視光LWPが保護ガラス36、光学レンズ38、ベントミラー40,42およびビデオレンズ44を通り抜けてCCDカメラ24の受光面に入射し、CCDカメラ24のCCD素子により光電変換される。ビデオレンズ44は、加工点WPからの可視光LWPをCCDカメラ24の受光面に集光させるための集光レンズである。焦点合わせのために、外側のローレット70を回転させることによりビデオレンズ44の位置を光軸方向で調整できるようになっている。CCDカメラ24は、被加工物Wの加工点WP付近の画像を表すたとえばNTSC方式の画像信号SVを生成する。この画像信号SVは信号線68を介してモニタ装置本体16へ送られる。
【0026】
図1において、モニタ装置本体16は、正面のパネルにキーまたはボタン類を含む入力部16aや液晶パネル等のディスプレイ16bを備えるとともに、本実施形態のモニタリングに必要な各種演算処理を行う電子回路を内蔵している。このモニタ装置本体16内蔵の電子回路は、たとえばマイクロコンピュータや周辺回路を含み、機能的には図5に示すように制御部72、レーザ光計測演算部74、反射光計測演算部76、比較部78,80、モニタ区間設定部82、演算区間設定部84等を有している。制御部72は、パネル入力部16aおよびディスプレイ16bを通じてユーザとマン・マシン・インタフェースを行うほか、レーザ溶接機本体10でレーザ光LBが発振出力される度に本体10より同期用のタイミング信号を受け取り、コントローラ18からはレーザ加工条件または条件番号を受け取って、ユニット内の各部に所要の制御信号またはデータを与える。
【0027】
図5において、レーザ光計測演算部74は、レーザ照射ユニット12に搭載のレーザ光検出器20より送られてくる光強度検出信号SLを基に、レーザ加工ヘッド12内で光ファイバ14の終端面より出射された直後のレーザ光LBの光強度測定値PLを求める。一般に、レーザ溶接用のレーザ光LBは、図6の(a)に示すように略矩形のレーザ出力波形を有するパルスレーザ光として発振出力される。このようなパルスレーザ光LBを光ファイバ14に通すと、図6の(b)に示すように振幅または光強度(レーザ出力)がファイバ伝送中に減衰するものの、光ファイバ14から出た直後も略矩形のレーザ出力波形は大体維持されている。レーザ光計測演算部74は、レーザ光検出器20からの光強度検出信号SLのピーク値または平均値を求め、それに所定の係数を乗じてレーザ光LBのファイバ出射直後の光強度測定値PLを求める。レーザ光計測演算部74で得られたレーザ光強度測定値PLは、制御部72に与えられるとともに、両比較部78,80にも与えられる。制御部72は、レーザ光計測演算部74からのレーザ光強度測定値PLをそのままディスプレイ16bに表示出力してもよい。
【0028】
比較部78には、制御部72より比較基準値APLと判定基準値Jとが与えられる。ここで、比較基準値APLは、コントローラ18より与えられるレーザ光LBのレーザ出力設定値、あるいはレーザ加工機本体10のレーザ出力測定部より与えられるレーザ光LBのレーザ出力測定値に対応している。比較部78は、比較基準値APLに対するレーザ光強度測定値PLの割合または比率(PL/APL)を求め、その比率(PL/APL)と判定基準値Jとを比較する。制御部72は、比較部78からの比較結果を受け、比率(PL/APL)>Jのときはレーザ加工ヘッド12内で光ファイバ14の終端面より出射された直後のレーザ光LBのレーザ出力が基準値を超えている、つまり正常と判定し、比率(PL/APL)≦Jのときは該レーザ光LBのレーザ出力は基準値よりも低下している、つまり異常であると判定する。
【0029】
このようにレーザ光検出器20にてレーザ出力の異常低下が検出されるときは、レーザ発振元のレーザ発振器10aからレーザ加工ヘッド12内のベントミラー40に至るレーザ伝送路上の光学部品の何れかに許容度を超える汚れ・損傷・劣化等がある場合である。レーザ発振器10a回りに異常があれば、レーザ加工機本体10内のレーザ出力測定部によるモニタリングで検出される。本体10側の異常でなければ、通常は、ベントミラー50,40に汚れ・損傷・劣化等は殆ど発生しないので、光ファイバ14の何処かに原因(主に損傷・劣化)があると断定ないし推定することができる。制御部72は、ディスプレイ16bを通じて判定結果を表示出力し、異常の判定結果を出すときは適当な警報またはメッセージを発してもよい。さらにコントローラ18にも判定結果を送ることができる。
【0030】
反射光計測演算部76は、レーザ加工ヘッド12に搭載の反射光検出器22より送られてくる光強度検出信号SRを基に、レーザ溶接中にワークWの加工点WPから加工ヘッド12側へ放射された反射光RLBの光強度測定値PRを求める。一般に、この種の反射光RLBは、図6の(c)に示すように矩形から相当崩れたレーザ出力波形として検知される。この実施形態では、モニタ区間設定部82および演算区間設定部84が設けられており、ユーザがパネル入力部16aを通じて所望のモニタ区間TMよび演算区間TCを任意に設定入力できるようになっている。
【0031】
モニタ区間TMは、たとえば、図7および図8に示すように1個(単ショット)のパルスレーザ光のみを含む期間に設定することも可能であれば、図9および図10に示すように複数個(複数ショット)のパルスレーザ光を含む期間に設定することも可能である。後者(複数ショット)の場合は、パルス列全体(一括)で良否判定の評価を行うことも可能である。演算区間TCは、パルスレーザ光の立ち上がりエッジ(ta)より所望時間後の第1の時点(tb)から立ち下がりエッジ(td)よりも所望時間前の第2の時点(tc)までの区間(ta〜tb)として設定することができる。実際、ワークWからの反射光RLBは、パルスレーザ光の立ち上がり時にはワーク表面状態の影響を受けて不安定なオーバーシュート波形を示し、それが落ち着いた後に本来のレーザ出力に応じた反射光強度を示す。反射光計測演算部76は、制御部72(あるいはユーザ)からの指示にしたがい、反射光RLBの光強度測定値PRを求めるために、演算区間TCでたとえば積分値ERあるいは平均値PAVを演算する。積分値ERは、当該パルスレーザ光のレーザエネルギー(ジュール)に相当する。平均値PAVは、光強度検出信号SRを適当な周期でサンプリングして相加平均としてよい。図示省略するが、演算区間TC内の最大値またはピーク値をもって光強度測定値PRとすることもできる。1パルス毎のモニタリングと複数ショット分のモニタリングとは、基本的にはユーザの設定するモニタ区間TMの長さが違うだけであり、アルゴリズムやハードウェアまたはソフトウェアで特別な切り替えを要しない。
【0032】
反射光計測演算部76で得られた光強度測定値PRは、制御部72に与えられるとともに比較部80にも与えられる。制御部72は、反射光計測演算部76からの光強度測定値PRをそのままディスプレイ16bに表示出力してもよい。比較部80には、上記のように反射光計測演算部76から光強度測定値PRを与えられ、制御部72からは加工部正常/異常判定用の判定基準値Dおよび溶接良否判定用の判定基準値Fや所要の係数Kを与えられる。ここで、係数Kは、レーザ加工条件(特にワークWの材質等)に応じて設定される。溶接良否判定用の判定基準値Dは、コントローラ18より与えられるレーザ光LBのレーザ出力設定値、あるいは溶接機本体10のレーザ出力測定部より与えられるレーザ光LBのレーザ出力測定値に対応したものでよく、上限値FHおよび下限値FLとして設定されてよい。
【0033】
加工部正常/異常判定のために、比較部80は、光ファイバ出射直後のレーザ光強度測定値PLBに対する反射光強度測定値PRの割合または比率(PR/PLB)を求め、その比率(PR/PLB)を判定基準値Dと比較する。制御部72は、比較部80からの比較結果を受け、比率(PR/PLB)>Dのときはレーザ光LBの加工点WPにおけるレーザ出力が基準値または閾値を超えている、つまり加工部は正常(異常なし)であると判定し、比率(PR/PLB)≦Dのときはレーザ光LBの加工点WPにおけるレーザ出力が基準値または閾値よりも低下している、つまり加工部に異常ありと判定する。
【0034】
このように加工部に異常ありと判定されるときは、ワークWの状態(特に表面状態)に異常があるか、あるいはレーザ加工ヘッド12内の光路上の光学部品つまりベントミラー50,40,42、集束レンズ38および保護レンズ36のいずれかに許容度を超える汚れ・損傷・劣化等がある場合である。いずれにしても、レーザ加工をいったん停止して加工部の検査を行うべき場面である。
【0035】
ワークW側の異常が想定できないときは、光学部品側に原因があると断定ないし推定できる。通常、加工ヘッド12に内蔵されているベントミラー50,40,42や集束レンズ38に原因(汚れ・損傷・劣化等)があることはめったになく、ワークWと向き合う保護レンズ36が汚れているケースが原因の殆どである。一般に、保護レンズ36の汚れは経時的に増大する。したがって、比率(PR/PLB)が経時的に低下する様子をモニタリングすることも可能である。制御部72は、ディスプレイ16bを通じて検査や点検を促す判定結果を表示出力し、異常の判定結果を出すときは適当な警報またはメッセージを発してもよい。さらに、コントローラ18に判定結果を送ってもよい。
【0036】
溶接良否判定のために、比較部80は、反射光強度測定値PRを判定基準値F(上限値FHおよび下限値FL)と比較する。制御部72は、比較部80からの比較結果を受け、FL<PR<FHのときはレーザ光LBの加工点WPにおけるレーザ出力が正常範囲内にあり溶接良好と判定し、PR≦FLまたはPR≧FHときはレーザ光LBの加工点WPにおけるレーザ出力が正常範囲外にあり、溶接不良と判定する。制御部72は、溶接良否についての判定結果をディスプレイ16bを通じて表示出力したり、コントローラ18に送る。さらに、レーザ出力フィードバック制御のために判定結果あるいは反射光強度測定値PRをレーザ溶接機本体10に送ることもできる。
【0037】
上記の装置機能においては、加工部正常/異常判定のために、比較部80において光ファイバ出射直後のレーザ光強度測定値PLBと反射光強度測定値PRとの比率(PR/PLB)を求めて判定基準値Dと比較した。しかし、別の手法として、レーザ光強度測定値PLBおよび反射光強度測定値PRのいずれもレーザ光LBの加工点WPにおけるレーザパワー状態と一定の関係にある点を利用して、レーザ光強度測定値PLBおよび反射光強度測定値PRの両面から加工点のレーザパワー状態を総合的または複合的に評価することも可能である。
【0038】
さらに、このモニタ装置本体16では、CCDカメラ24から信号線68を介して送信されてきた画像信号SVを受信して所要の映像信号処理を行い、ディスプレイ16bに表示出力する映像信号処理回路および表示出力回路がたとえば制御部72内に設けられている。これにより、ディスプレイ16bには、レーザ加工ヘッド12に取り付けられたレーザ光検出器20および反射光検出器22からのレーザ光強度検出信号SLおよび反射光強度検出信号SRを基に上記のようなレーザ光計測演算部74、反射光演算部76、比較部78,80で得られた計測値や判定値等が文字情報として表示出力されるだけでなく、レーザ加工ヘッド12に搭載のCCDカメラ24が撮る加工点WP付近の動画像も表示出力される。つまり、加工点WP付近におけるレーザ加工の状況が、文字情報および画像情報の両面でモニタ表示される。
【0039】
上記のように、この実施形態のレーザ加工モニタリング装置においては、レーザ加工ヘッド12に2つの光検出器20,22とCCDカメラ24とを取り付け、この加工ヘッド12内で光ファイバ14の終端面14aより出射された直後のレーザ光LBの光強度をレーザ光測定部の光検出器20を用いて測定するとともに、ワークWからレーザ加工ヘッド12に反射されてきた光RLBの光強度を反射光測定部の光検出器22を用いて測定し、レーザ光LBの光強度測定値PLBと反射光RLBの光強度測定値PRとに基づいてレーザ光LBの通る光学部品の状態、レーザ出力状態、レーザ加工状態等について光学的計測や良否判定をインラインで行うとともに、ワーク加工点WP付近の加工状態をCCDカメラ24で撮像してインラインで画像表示するようにしており、生産管理または品質管理の面でユーザに信頼性の高い有益なモニタリング情報を提供することができる。また、ワークWの異常や保護ガラス36の汚れはモニタ画像を通じて目視で確認できるため、保護ガラス交換等のメンテナンスのために生産ラインをストップさせる時間を必要最小限に食い止めることができる。
【0040】
加えて、この実施形態のレーザ加工ヘッド12においては、光ファイバ14、レーザ光検出器20、反射光検出器22およびCCDカメラ24の全部をレーザ加工ヘッド12の上面に接続または取付しているので、光ファイバ14および信号線58,66,68の全部をヘッド上方に集約して架空配線ないし敷設することができる。このことにより、図示しないヘッド支持部またはロボットアーム等への加工ヘッド12の取付または搭載が簡単になり、加工場所付近のスペース効率や使い勝手が改善され、加工ヘッド12自体のメンテナンス性も改善される。また、何らかの原因でレーザ光検出器20または反射光検出器22の取付口が開いて加工ヘッド12の中から外部へレーザ光が出たとしても、加工ヘッド12の側方ではなく上方へ漏れるため、付近の作業者に照射するおそれはなく、安全面でも優れている。
【0041】
上記した実施形態では、レーザ加工ヘッド12に取り付けるレーザ光測定部20および反射光測定部22を光電変換素子で構成し、それらの光電変換素子より出力される電気信号SL,SRを信号線58,66を介してモニタ装置本体16へ送るようにした。しかし、たとえば、レーザ加工ヘッド12において、レーザ光測定部20および/または反射光測定部22を光ファイバで構成することも可能である。
【0042】
より詳細には、図11に示すように、レーザ光検出器20(図3)の取付位置にコネクタまたはレセプタクル90を介して光ファイバ92の一端部を取り付け、ベントミラー52より垂直上方に反射したレーザ光LBの漏れ光MLBが光ファイバ92の一端面(受光面)92aに入射するようにする。また、図12に示すように、反射光検出器22(図4)の取付位置にコネクタまたはレセプタクル94を介して光ファイバ96の一端部を取り付け、ベントミラー60より垂直上方に透過した反射光RLBが光ファイバ96の一端面(受光面)96aに入射するようにする。両光ファイバ92,96の他端部(終端部)はモニタ装置本体(図示せず)に接続され、モニタ装置本体側で両光ファイバ92,96の他端面より出射されたレーザ漏れ光MLB,反射光RLBがそれぞれ光電変換素子(図示せず)によって電気信号SL,SRに変換されるようになっている。
【0043】
この構成例においても、CCDカメラ24は、ビデオレンズ44、ベントミラー42,40、光学レンズ38および保護ガラス36を介して被加工物Wの加工点WPおよびその周囲を撮像し、撮像した被写体を表す画像信号SVを信号線68を通じてモニタ装置本体16に送る。
【0044】
上記した実施形態ではレーザ伝送用の光ファイバ14やレーザ光測定部20、反射光測定部22、CCDカメラ24の全部をレーザ加工ヘッド12の上面に取り付けたが、一変形例としてその一部または全部をレーザ加工ヘッド12の側面に取り付ける構成も可能である。CCDカメラ24で撮像した加工点WP付近の画像をモニタ装置本体16のディスプレイ16bとは別体の専用ディスプレイに表示することも可能である。CCDカメラ24で撮影する画像は動画に限らず、静止画でもよい。また、図示省略するが、レーザ加工ヘッドにおいて光ファイバの終端面をレーザ出射口または保護レンズと対向する位置に取り付け、光ファイバの終端面より出たレーザ光をベントミラーを介さずにまっすぐ直進させて保護レンズの外に出射させることも可能である。その場合は、途中に反射率の非常に低いミラーを配置し、該ミラーで反射した光をレーザ光測定部の受光面に導くようにすればよい。本発明は、上記実施形態におけるようなレーザ溶接に限定されるものではなく、光ファイバを利用する任意のレーザ加工に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明によるレーザ加工モニタリング装置の適用可能なレーザ加工装置の全体構成を示す図である。
【図2】実施形態におけるレーザ加工ヘッドの構成を示す平面図である。
【図3】実施形態におけるレーザ加工ヘッドの構成を示す図2のIII−III線についての縦断面図である。
【図4】実施形態におけるレーザ加工ヘッドの構成を示す図2のIV−IV線についての縦断面図である。
【図5】実施形態のモニタ装置本体内の信号処理部の機能的な構成を示すブロック図である。
【図6】実施形態のレーザ加工用モニタリング装置の各部におけるパルスレーザ光の波形を示す波形図である。
【図7】実施形態において単一のパルスレーザ光に対するモニタ区間および演算区間および光強度測定演算の方法(一例)を示す図である。
【図8】実施形態において単一のパルスレーザ光に対するモニタ区間および演算区間および光強度測定演算の方法(一例)を示す図である。
【図9】実施形態において一連(複数ショット)のパルスレーザ光に対するモニタ区間および演算区間および光強度測定演算の方法(一例)を示す図である。
【図10】実施形態において一連(複数ショット)のパルスレーザ光に対するモニタ区間および演算区間および光強度測定演算の方法(一例)を示す図である。
【図11】別の実施形態におけるレーザ加工ヘッドの構成を示す図2のIII−III線についての縦断面図である。
【図12】別の実施形態におけるレーザ加工ヘッドの構成を示す図2のIV−IV線についての縦断面図である。
【符号の説明】
【0046】
10 レーザ加工機本体
10a レーザ発振器
12 レーザ加工ヘッド
14 レーザ伝送用光ファイバ
16 モニタ装置本体
18 コントローラ
20 レーザ光検出器
22 反射光検出器
24 CCDカメラ
26 ヘッド本体
36 保護ガラス
38 集束レンズ
40,42,50,52,60 ベントミラー
54,62 光拡散板
58,66,68 信号線
72 制御部
16b ディスプレイ
92,96 モニタリング用光ファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ発振部より発振出力されたレーザ光をレーザ伝送用の光ファイバに通してレーザ加工ヘッドまで伝送し、前記レーザ加工ヘッドより前記レーザ光を被加工物の加工点に照射するレーザ加工のモニタリング装置であって、
前記レーザ加工ヘッド内で前記光ファイバの終端面から出た前記レーザ光の光強度を測定するために前記レーザ加工ヘッド内に配置された受光面を有するレーザ光測定部と、
前記被加工物の加工点から前記レーザ加工ヘッド内に反射されてきた光の光強度を測定するために前記レーザ加工ヘッド内に配置された受光面を有する反射光測定部と、
前記被加工物の加工点付近を撮像するために前記レーザ加工ヘッドに取り付けられたカメラと
を有するレーザ加工モニタリング装置。
【請求項2】
前記レーザ光測定部より出力された前記レーザ光の光強度を表す第1の電気信号に基づいて、前記レーザ加工ヘッドより前記被加工物の加工点に照射される直前の前記レーザ光のレーザパワーに関するモニタリング情報を生成する第1の信号処理部を有する請求項1に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項3】
前記反射測定部より出力された前記反射光の光強度を表す第2の電気信号に基づいて、前記加工点におけるレーザパワーの状態に関するモニタリング情報を生成する第2の信号処理部を有する請求項1または請求項2に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項4】
前記カメラより出力された映像信号に基づいて前記被加工物の加工点付近を写す画像を表示するディスプレイを有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項5】
前記第1の信号処理部、前記第2の信号処理部および前記ディスプレイを1つのユニットに具備したモニタ装置本体を有する請求項4に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項6】
前記光ファイバの終端面から出た前記レーザ光を前記被加工物の加工点に集光させるために前記レーザ加工ヘッド内に設けられる光学レンズと、
前記レーザ加工ヘッド内で前記光学レンズと前記カメラとの間に配置され、前記光ファイバの終端面からの前記レーザ光を前記光学レンズに向けて反射するとともに、前記被加工物の加工点側からの可視光を前記カメラに向けて透過させる第1のミラーと
を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項7】
前記光学レンズと前記カメラとを同軸上に配置する請求項6に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項8】
前記光ファイバの終端部を取り付けるための光ファイバ接続部が、前記カメラから前記光学レンズの光軸と平行にオフセットした位置で前記レーザ加工ヘッドに設けられる請求項7に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項9】
前記光ファイバの終端面から出た前記レーザ光を前記第1のミラーに向けて反射するために前記レーザ加工ヘッド内に設けられる第2のミラーを有する請求項8に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項10】
前記レーザ光測定部が、前記カメラから前記光ファイバ接続部とは反対側に前記光学レンズの光軸と平行にオフセットした位置で前記レーザ加工ヘッドに設けられる請求項8または請求項9に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項11】
前記レーザ光に対応する前記第1のミラーの裏側に漏れる光を前記レーザ光測定部の受光面に向けて反射するために前記レーザ加工ヘッド内に設けられる第3のミラーを有する請求項10に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項12】
前記反射光測定部が、前記カメラから前記光ファイバ接続部とは直交する側に前記光学レンズの光軸と平行にオフセットした位置で前記レーザ加工ヘッドに設けられる請求項8〜11のいずれか一項に記載のレーザ加工モニタリング装置。
【請求項13】
前記第1のミラーを透過した所定の非可視光を前記反射光測定部の受光面に向けて反射するために前記レーザ加工ヘッド内に設けられる第4のミラーを有する請求項12に記載のレーザ加工モニタリング装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−54881(P2007−54881A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−246032(P2005−246032)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(000161367)ミヤチテクノス株式会社 (103)
【Fターム(参考)】