説明

レーザ加工装置及びレーザ加工方法

【課題】変化し得る搬送速度で搬送される被加工物に対して、その搬送方向に所定間隔毎に搬送方向と非平行な方向にレーザ加工を行うレーザ加工装置において、搬送速度の急激な変化にも対応することができるようにする。
【解決手段】レーザ発振器22と、レーザ発振器22から出射されるレーザ光を被加工物12に向けて誘導する光学装置24と、を備える。光学装置24は、レーザ光を被加工物に向けて反射するポリゴンミラー40と、該ポリゴンミラー40を回転駆動するサーボモータ46と、を備える。さらに、搬送速度に対応する周期で信号を送出する第1センサ60と、ポリゴンミラー40の回転速度に対応する周期で信号を送出する第2センサ62と、を備え、第1センサからの信号の周期の変化に応じて、前記レーザ光の発射タイミングを制御すると共に、前記第2センサ62からの信号が第1センサからの信号に追従するように、サーボモータ46の回転速度を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変化し得る搬送速度で搬送される被加工物に対して、その搬送方向に所定間隔毎に搬送方向と非平行な方向にレーザ加工を行って、スリット、ミシン目といった穴あけ加工や表面の粗面加工を行うレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の搬送速度で搬送される被加工物に対して穴あけ加工を行うものとしては、カッタを使った装置が考えられるが、このようなカッタを使ったものでは、搬送しながら被加工物に対してその搬送方向と非平行な方向に加工を行うのは困難であるという問題がある。
【0003】
これに対してレーザ光及びポリゴンミラーを使って加工を行うものとして、特許文献1、2に開示されたものが知られている。
【0004】
特許文献1に開示されたものでは、レーザ発振器で発生されるレーザ光をポリゴンミラーによりスキャンさせ、このスキャンの間は被加工物の搬送速度の変化量に応じてポリゴンミラーを変位させてレーザ光の照射位置を送り方向と平行な方向に移動させており、これによって、被加工物の搬送速度が変化しても対応できるようにしている。
【0005】
また、特許文献2に開示されたものも、レーザ光源から出力されるレーザビームをポリゴンミラーにより一定面内で走査させて、その走査面を被加工物に対して被加工物の搬送速度に応じた角度に変更しており、具体的には、ポリゴンミラーを支持する支持体を被加工物の搬送速度に応じて回転駆動している。
【0006】
【特許文献1】特開2000−280081号公報
【特許文献2】特開2001−62577号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1,2に開示されるレーザ加工装置においては、搬送速度に応じてポリゴンミラーが移動するようになっているために、応答が遅く、搬送速度が速い場合、及び搬送速度が急激に変化する場合に迅速に追従することができない、という問題がある。
【0008】
本発明は、かかる課題に鑑みなされたもので、速い搬送速度または搬送速度の急激な変化にも対応することができるレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するために、請求項1記載の発明は、変化し得る搬送速度で搬送される被加工物に対して、その搬送方向に所定間隔毎に搬送方向と非平行な方向にレーザ加工を行うレーザ加工装置であって、
レーザ発振器と、
前記レーザ発振器から出射されるレーザ光を前記被加工物に向けて反射するポリゴンミラーと、
前記ポリゴンミラーを回転駆動する回転駆動部と、
前記搬送速度に対応する周期で信号を送出する第1センサと、
前記ポリゴンミラーの回転速度に対応する周期で信号を送出する第2センサと、
前記第1センサからの信号の周期の変化に応じて、前記レーザ光の発射タイミングを制御すると共に、前記第2センサからの信号が第1センサからの信号に追従するように、回転駆動部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の前記第1センサが、前記被加工物の搬送方向に所定間隔毎に設けられた第1マーカが所定位置を通過するのに対応して信号を送出するものであることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の前記第2センサが、前記回転するポリゴンミラーの各角部に対応して設けられた第2マーカが所定位置を通過するのに対応して信号を送出するものであることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の前記制御部が、搬送速度に応じて、前記レーザ発振器から出射されるレーザ光の強度を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のものが、筒状形状をなした前記被加工物内部に配置されるインナーガイドをさらに備え、該インナーガイドは搬送路近傍の固定体との間の磁力によって前記レーザ光の照射位置に位置決めされることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、レーザ発振器から出射されるレーザ光を回転駆動されるポリゴンミラーで反射して、被加工物に照射して、被加工物に対して、その搬送方向に所定間隔毎に搬送方向と非平行な方向にレーザ加工を行うレーザ加工方法であって、
被加工物の搬送速度に対応する周期で第1信号を生成すると共に、ポリゴンミラーの回転速度に対応する周期で第2信号を生成し、
前記第1信号の周期の変化に応じて、前記レーザ光の発射タイミングを制御すると共に、前記第2信号が第1信号に追従するように、ポリゴンミラーの回転を制御することを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の前記レーザ光の強度を、搬送速度に反比例するように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1及び6記載の本発明によれば、搬送速度に対応する第1センサからの信号の周期の変化に応じて、レーザ光の発射タイミングを制御すると共に、第2センサからの信号が第1センサからの信号に追従するように、回転駆動部を制御することにより、ポリゴンミラーの回転速度を変化させて、搬送速度の変化に対応させることができる。ポリゴンミラー自体の位置を変えるのではなく、ポリゴンミラーの回転速度を変えるので、搬送速度が急激に変化する場合でも、その急激な変化に応答性良く追従することができ、被加工物に対して、搬送方向に所定間隔毎に搬送方向と非平行な方向に精度良く加工を行うことができる。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、第1センサが送出する信号が、被加工物の搬送方向に所定間隔毎に設けられた第1マーカが所定位置を通過するのに対応していると、レーザ光の発射タイミングを被加工物の所定間隔に正確に合わせることができる。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、第2センサが送出する信号が、回転するポリゴンミラーの各角部に対応して設けられた第2マーカが所定位置を通過するのに対応していると、レーザ光の発射タイミングとポリゴンミラーの角度の位置合わせを正確に行うことができる。
【0019】
請求項4及び7記載の発明によれば、搬送速度に応じてレーザ強度を変化させることにより、被加工物への単位面積当たりの照射エネルギを一定にすることができて、一定の加工を行うことができる。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、インナーガイドを被加工物の内部に配置することによって、レーザ光による加工が筒状形状の被加工物の下側にまで及ぶことを防ぐことができる。インナーガイドを磁力によって非接触式に位置決めするために、摩耗、摩擦を防ぎ、耐久性を持たせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
【0022】
この実施形態では、被加工物12はフィルムであり、フィルムは、長尺の筒型形状をなし、搬送手段によってその長手方向に搬送されている。この例のフィルム12には、所定間隔で印刷部分14が設けられており、レーザ加工装置10は、搬送方向に所定間隔の印刷部分14の予め決められた位置に搬送方向に直交する幅方向に所定長さのスリット16を加工するためのものである。印刷部分14と隣り合う印刷部分14との間は透明部分15となっている。
【0023】
図1ないし図4において、レーザ加工装置10は、レーザ発振器22と、レーザ発振器22から発射されるレーザ光を誘導する光学装置24を備えている。レーザ発振器22としては、COレーザ、Nd−YAGレーザ、エキシマレーザ、半導体レーザ、ファイバーレーザ等を用いることができる。
【0024】
光学装置24は、第1ミラー30、第2ミラー32、第3ミラー34、第4ミラー36、第5ミラー38、ポリゴンミラー40、fθレンズ42、照射範囲を制限するマスク44、ポリゴンミラー40を回転駆動する回転駆動部としてのサーボモータ46及び第1ミラー30と第2ミラー32との間に配置されるシャッター48を備えている。
【0025】
光学装置24によって形成されるレーザ光の光学経路は、第1ミラー30から第2ミラー32まで垂直方向に進行した後、第2ミラー32から第3ミラー34まで第1水平方向に進行し、第3ミラー34から第4ミラー36まで第1水平方向に直交する第2水平方向に進行し、第4ミラー36から第5ミラー38まで垂直方向に進行し、第5ミラー38で再び第1水平方向に進行するようになっている。
【0026】
第2ミラー32が固定される第1支持台52は、基台50に対して水平面内で回転調整可能となっており、第3ミラー34及び第4ミラー36が固定される第2支持台54は、第1支持台52に対して前記第1水平方向に沿って移動調整可能となっている。また、第5ミラー38、ポリゴンミラー40、fθレンズ42及びマスク44が支持される第3支持台56は、第2支持台54に対して垂直方向に沿って移動調整可能となっている。
【0027】
ポリゴンミラー40は、任意の多角形とすることができる。第5ミラー38からのレーザ光はポリゴンミラー40の辺部において反射され、fθレンズ42を通して、且つマスク44の中央を通過し、被加工物12に照射される。
【0028】
レーザ加工装置10は、さらに、被加工物12の搬送速度を検出する第1センサ60と、ポリゴンミラー40の回転速度を検出する第2センサ62と、搬送手段の搬送速度即ち駆動速度を検出する第3センサ64と、を備える。
【0029】
第1センサ60は発光器と受光器とからなる光センサとすることができ、被加工物12を挟んで配置される。第1センサ60の光路上を、被加工物12の第1マーカとなる透明部分15が通過する毎に受光器が受光して信号を送出する。よって、第1センサ60から送出される信号は、被加工物12の搬送速度に対応する周期の信号となる。尚、第1マーカとしては、透明部分15に限るものではなく、被加工物12にその加工周期毎に設けられる任意のものをマーカとすることができる。
【0030】
図4及び図5に示すように、第2センサ62も発光器と受光器とからなる光センサとすることができ、ポリゴンミラー40と同軸上で一体的に回転する回転盤66を挟んで配置される。回転盤66には、ポリゴンミラー40の多角形の角部に対応して第2マーカとなる貫通孔66aが形成されている。そして第2センサ62の光路上を貫通孔66aが通過する度に受光器が受光して信号を送出する。よって、第2センサ62から送出される信号は、ポリゴンミラー40の回転速度に対応する周期の信号となる。尚、第2マーカは、貫通孔66a以外に任意のものとすることができ、また、必ずしもポリゴンミラー40の角部に整列する必要はなく、例えば、辺部の中点に整列することであってもよく、これによっても、ポリゴンミラー40の角部が所定位置を通過するのに対応した信号を生成することができる。
【0031】
第3センサ64は、搬送手段である搬送ローラの回転速度を検出するロータリエンコーダとすることができる。この第3センサ64は第1センサ60と兼用として省略することも可能である。
【0032】
これらのセンサ60、62、64の信号は図6に示すように、制御部70に入力される。制御部70は、モータドライバ76を介してサーボモータ46の回転速度を制御すると共に、レーザドライバ78を介してレーザ発振器22から出射されるレーザ光の発射タイミング及びその強度を制御するものである。
【0033】
また、この実施形態では、筒状形状をなす被加工物12に対応して、図7に示したように、ポリゴンミラー40によって照射される領域における搬送路に、筒状の被加工物12がその外側を通過するインナーガイド80が設けられる。インナーガイド80は、被加工物12にレーザ光が照射されたときに、被加工物12の上側の部分のみ加工が施され、下側の部分には加工が施されないようにレーザ光を遮蔽するものである。
【0034】
インナーガイド80の端部は、その断面形状が先端に向かうに連れて肉薄になった流線形状をなしており、その材料としては、アルミニウム等の軽量な金属を主体とすることができる。また、その上面の中央部には、レーザ光の照射位置に対応して凹部80aが形成される。この照射部分はカーボン等を用いて構成されるとよい。インナーガイド80の下側には磁石82が埋め込まれている。
【0035】
インナーガイド80の磁石82に対向して、搬送路には固定体83に設けられた磁石84が配置される。このインナーガイド80の磁石82と固定の磁石84との間では、磁力の吸引力と反発力を利用して、インナーガイド80の位置及び姿勢が保持されるように、S極またはN極の配置が設定される。
【0036】
以上のように構成されるレーザ加工装置10においてその作用を説明する。
【0037】
まず、レーザ加工装置10は、予め、前記第1支持台52の角度を調整することによって、ポリゴンミラー40が被加工物12の搬送方向に対してある程度の角度を持つようにして配置される。また、第2支持台54の位置を調整することによって、ポリゴンミラー40が、被加工物12の幅方向に適切な位置になるように配置され、第3支持台56の位置を調整することによって、fθレンズ42と被加工物12との距離が適切な距離になるように配置される。
【0038】
調整後、レーザ発振器22からはパルス波のレーザ光が発射され、ポリゴンミラー40が回転することによって、ポリゴンミラー40の各辺部で反射したレーザ光が被加工物12に照射されて、被加工物12の搬送方向に間隔を空けて加工を施すことができる。また、ポリゴンミラー40の向きが搬送方向に対して傾斜しているので、ポリゴンミラー40の回転による走査により、搬送方向に非平行、この場合であれば、搬送方向に垂直な被加工物12の幅方向に加工を施すことができる。
【0039】
しかしながら、被加工物12の搬送速度は、様々に変動する。例えば、上流での被加工物12の交換の際には、搬送速度が最小になるまで減速されて、交換作業は最小搬送速度において行われ、交換後は再び搬送速度が最大になるまで加速される。それ以外にも搬送速度は、搬送ラインの状況に応じて変動する。被加工物12の搬送速度が変動すると、加工間隔が変化し、または加工方向が変化する。そのため、本実施形態の制御部70は、レーザ光の発射タイミングを変化させると共に、ポリゴンミラー40の走査速度を変化させて、加工間隔及び加工方向が変化しないようにし、且つ、ポリゴンミラー40の辺部で必ずレーザ光を反射し、角部でレーザ光を反射することのないように制御する。
【0040】
制御部70は、具体的には、プログラマブルコントローラで構成することができ、第1センサ60及び第2センサ62からの信号S1,S2をそれぞれ取り込み、図8(a)に示すように、第1センサ60からの信号S1に基づき、信号S1の立ち上がり後、ある遅延時間経過後に立ち上がる照射許可信号S3を生成する。照射許可信号S3に同期して、レーザ光が発射される。この照射許可信号S3の遅延時間は、第1センサ60の位置で第1マーカである透明部分15を検出してから、レーザ光の照射位置に加工するべき部分が到達するまでの時間に相当する。制御部70は、照射許可信号S3の生成タイミングを、信号S1の周期の変化に応じて変化させて、信号S1の周期に遅延時間が比例するように制御する。
【0041】
さらに、制御部70は、照射許可信号S3と第2センサ62からの信号S2との関係に基づき、サーボモータ46の回転速度を制御する。
【0042】
図8(b)に示すように、搬送速度が加速されると、第1センサ60の周期が短くなっていくので、第2センサ62からの信号S2の立ち下がりは、照射許可信号S3のLレベル期間にずれるため、その場合には、サーボモータ46の回転速度を上げて、信号S2の周期を短くなるようにして、信号S2の立ち上がりと立ち下がりが両方とも照射許可信号S3のHレベル期間にくるように常に調整する。
【0043】
反対に、図8(c)に示すように、搬送速度が減速されると、第1センサ60の周期が長くなっていくので、第2センサ62からの信号S2の立ち上がりが、照射許可信号S3のLレベル期間にずれるため、その場合には、サーボモータ46の回転速度を下げて、信号S2の周期を長くなるようにして、信号S2の立ち上がりと立ち下がりの両方が照射許可信号S3のHレベル期間にくるように常に調整する。
【0044】
第2センサ62からの信号S2の立ち上がりと立ち下がりの両方が、照射許可信号S3のLレベル期間になる場合には、適切な加工ができないので、加工不良として、警告信号を出力する。
【0045】
こうして、第1センサ60からの信号S1の周期の変化に応じて、照射許可信号S3の生成タイミングを変化させると共に、照射許可信号S3のタイミングに、ポリゴンミラー40の角部の位置を合わせるようにすると、被加工物12の予め決められた位置に、搬送方向に垂直な幅方向に所定長さのスリット16を加工することができる。
【0046】
これらの調整は電気的に行われ、サーボモータ46の回転速度を応答性良く加減速することができるので、精度良く搬送速度の加減速に追従することができる。
【0047】
具体例を挙げると、40m/min〜400m/minの間で変化する搬送速度に対して、100mm±2mmの間隔毎に、搬送方向に対して90度±2度の角度で加工を行うことが可能となる。
【0048】
さらに、搬送速度が変化すると、制御部70に入力される第3センサ64からの信号の周波数も変化する。制御部70は、F/V変換器を備え、第3センサ64からの信号の周波数の変化に応じてレーザドライバ78への供給電圧を変化させ、周波数が上がると電圧を上げて、周波数が下がると電圧を下げる。これによって、レーザ発振器22からのレーザ光の強度を変化させることができる。
【0049】
このようにレーザ強度を搬送速度に反比例させるようにすると、被加工物への単位面積当たりの照射エネルギを一定にすることができて、搬送速度が加減速したときにも、一定の加工程度、例えば、一定の加工幅を保持することができる。
【0050】
また、レーザの照射領域に対応してインナーガイド80が配置されるために、レーザ強度の如何にかかわらず、被加工物12の上側の部分にのみ加工を施すことができ、下側の部分まで加工が及ぶことを防ぐことができる。インナーガイド80は磁力によって非接触方式でその位置及び傾きが規定されているために、摩擦・摩耗等を防ぐことができて、耐久性を持たせることができる。
【0051】
尚、以上の実施形態では、加工方向は搬送方向に垂直な方向としているが、これに限るものではなく、搬送方向に非平行な任意の角度とすることができる。また、スリット加工に限らず、任意のレーザ加工に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態によるレーザ加工装置の全体概略図である。
【図2】本発明の実施形態によるレーザ加工装置の概略平面図である。
【図3】本発明の実施形態によるレーザ加工装置の概略側面図である。
【図4】本発明の実施形態によるレーザ加工装置の概略背面図である。
【図5】本発明の実施形態によるレーザ加工装置の一部の分解斜視図である。
【図6】本発明の実施形態によるレーザ加工装置のブロック図である。
【図7】本発明の実施形態によるレーザ加工装置の部分断面図である。
【図8】本発明の実施形態によるレーザ加工装置のセンサの信号のタイミングチャートであり、(a)は搬送速度が一定、(b)は搬送速度が加速中、(c)は搬送速度が減速中を表す。
【符号の説明】
【0053】
10 レーザ加工装置
12 被加工物
15 第1マーカ
22 レーザ発振器
40 ポリゴンミラー
46 サーボモータ(回転駆動部)
60 第1センサ
62 第2センサ
66a 第2マーカ
70 制御部
80 インナーガイド
S1 第1信号
S2 第2信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変化し得る搬送速度で搬送される被加工物に対して、その搬送方向に所定間隔毎に搬送方向と非平行な方向にレーザ加工を行うレーザ加工装置であって、
レーザ発振器と、
前記レーザ発振器から出射されるレーザ光を前記被加工物に向けて反射するポリゴンミラーと、
前記ポリゴンミラーを回転駆動する回転駆動部と、
前記搬送速度に対応する周期で信号を送出する第1センサと、
前記ポリゴンミラーの回転速度に対応する周期で信号を送出する第2センサと、
前記第1センサからの信号の周期の変化に応じて、前記レーザ光の発射タイミングを制御すると共に、前記第2センサからの信号が第1センサからの信号に追従するように、回転駆動部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項2】
前記第1センサは、前記被加工物の搬送方向に所定間隔毎に設けられた第1マーカが所定位置を通過するのに対応して信号を送出するものであることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置。
【請求項3】
前記第2センサは、前記回転するポリゴンミラーの各角部に対応して設けられた第2マーカが所定位置を通過するのに対応して信号を送出するものであることを特徴とする請求項1または2記載のレーザ加工装置。
【請求項4】
前記制御部は、搬送速度に応じて、前記レーザ発振器から出射されるレーザ光の強度を制御することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
【請求項5】
筒状形状をなした前記被加工物内部に配置されるインナーガイドをさらに備え、該インナーガイドは搬送路近傍の固定体との間の磁力によって前記レーザ光の照射位置に位置決めされることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
【請求項6】
レーザ発振器から出射されるレーザ光を回転駆動されるポリゴンミラーで反射して、被加工物に照射して、被加工物に対して、その搬送方向に所定間隔毎に搬送方向と非平行な方向にレーザ加工を行うレーザ加工方法であって、
被加工物の搬送速度に対応する周期で第1信号を生成すると共に、ポリゴンミラーの回転速度に対応する周期で第2信号を生成し、
前記第1信号の周期の変化に応じて、前記レーザ光の発射タイミングを制御すると共に、前記第2信号が第1信号に追従するように、ポリゴンミラーの回転を制御することを特徴とするレーザ加工方法。
【請求項7】
前記レーザ光の強度を、搬送速度に反比例するように制御することを特徴とする請求項6記載のレーザ加工方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−254029(P2008−254029A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−99523(P2007−99523)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(501492535)カンタムエレクトロニクス株式会社 (4)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】