説明

レーダ装置

【課題】目標が複数存在し、目標の距離と角度のペアが不明な状況下でも、誤ったペアによる偽目標を排除し、正しいペアリング結果を出力可能なレーダ装置を得る。
【解決手段】距離・角度観測値を生成する距離・角度観測値検出部1と、複数の仮説を生成する仮設生成部4と、初期の距離・角度観測値を生成する初期状態量設定部5と、予測値と観測値との相関処理結果に基づいて、相関のとれた距離・角度観測値を選抜する相関処理部7と、観測値に基づいて予測値を算出する追尾フィルタ部8と、仮説の対数尤度を算出し、全サンプルの仮説の対数尤度の和およびサンプル数を算出する対数尤度算出部9と、サンプル数が所定の閾値以上である場合に仮説毎の対数尤度の和を出力するサンプル数判定部11と、信頼度が最大となる仮説に含まれる距離と角度のペアをペアリング結果として出力する最大信頼度仮説判定部12とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてセンサによる距離・角度観測値のペアリング問題を解決するレーダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーダ信号処理の1方式として、多周波ステップICW(Interrupted Continuous Wave)方式がある(例えば、非特許文献1参照)。この非特許文献1の多周波ステップICW方式では、まず目標をドップラ速度で分離する。そして、同じドップラ周波数ビンに入った目標へ超分解能測距処理を適用することで、高い距離分離性能を得ることを可能としている。
【0003】
ただし、目標の位置を検出するためには、距離と角度が必要となる。そこで、角度を得るためには、検出されたドップラ周波数ビンに対してアンテナ素子方向へ処理を行い、測角する必要がある。ここで、測角は、測距とは独立に処理されるため、同じドップラ周波数ビンにおいて複数目標による複数のピークが発生する場合には、距離と角度の対応(ペア)付けが必要となる。
【0004】
【非特許文献1】稲葉敬之,“多周波ステップICWレーダによる多目標分離法,”信学論(B),vol.J89−B,no.3,pp.373−383,March 2006
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術には次のような課題がある。
図11は、従来技術において複数の目標を検出した場合の説明図である。目標が1つの場合には、距離と角度は1つずつしか入力されないため、ペアは、一意に決定される。しかしながら、図11に示すように、目標が複数存在する場合には、距離と角度は複数入力されるため、ペアは、一意には決まらない。そこで、無理に総当たりでペアを作成すると、真目標以外に偽目標を生成してしまうことになる。
【0006】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、目標が複数存在し、目標の距離と角度のペアが不明な状況下でも、誤ったペアによる偽目標を排除し、正しいペアリング結果を出力可能なレーダ装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るレーダ装置は、目標を観測し、ドップラ速度観測値を生成するドップラ速度観測値検出部と、目標を観測し、距離・角度観測値を生成する距離・角度観測値検出部と、距離・角度観測値を組合せることで、距離と角度のペアからなる複数の仮説を生成する仮設生成部と、仮説生成部で生成された複数の仮説のそれぞれのペアについて、ドップラ速度観測値に基づいて初期の距離・角度観測値を生成する初期状態量設定部と、距離・角度予測値と距離・角度観測値検出部で生成された距離・角度観測値を入力とした相関処理結果に基づいて、相関のとれた距離・角度観測値を選抜する相関処理部と、初期の距離・角度観測値または選抜後の距離・角度観測値に基づいて距離・角度予測値およびドップラ速度予測値を算出する追尾フィルタ部と、ドップラ速度予測値とドップラ速度観測値に基づいて現時刻におけるそれぞれの仮説の対数尤度を算出し、仮説の対数尤度を算出した時刻毎に、初期時刻から現時刻までの全サンプルの仮説の対数尤度の和およびサンプル数を算出する対数尤度算出部と、算出されたサンプル数が所定の閾値以上である場合には、対数尤度算出部で算出された仮説毎の対数尤度の和を出力するサンプル数判定部と、仮説毎の対数尤度の和に基づいて仮説毎の信頼度を算出し、算出した信頼度が最大となる仮説に含まれる距離と角度のペアをペアリング結果として出力する最大信頼度仮説判定部とを備えたものである。
【0008】
また、本発明に係るレーダ装置は、目標を観測し、距離・角度観測値を生成する距離・角度観測値検出部と、距離・角度観測値を組合せることで、距離と角度のペアからなる複数の仮説を生成する仮設生成部と、仮説生成部で生成された複数の仮説のそれぞれのペアを初期の距離・角度観測値として出力する初期仮ペア設定部と、前時刻の距離・角度観測値と、距離・角度観測値検出部で生成される現時刻の距離・角度観測値を入力とした相関処理に基づいて、相関のとれた距離・角度観測値を選抜する相関処理部と、初期の距離・角度観測値または相関のとれた距離・角度観測値を入力とし、観測値が得られた時刻を遅延し、次時刻に時刻の距離・角度観測値として出力する遅延部と、初期の距離・角度観測値または相関のとれた距離・角度観測値を入力とし、目標の基本的な運動を等速直線運動と仮定した際の等速直線運動と直交するx方向の観測位置へ変換し、x方向観測位置を生成する座標変換部と、x方向観測位置を入力とし、あらかじめ設定された複数のx方向基準位置の中からx方向観測位置に最も近いx方向基準位置を選択する基準値選択部と、x方向観測位置と選択されたx方向基準位置に基づいて現時刻におけるそれぞれの仮説の対数尤度を算出し、仮説の対数尤度を算出した時刻毎に、初期時刻から現時刻までの全サンプルの仮説の対数尤度の和およびサンプル数を算出する対数尤度算出部と、算出されたサンプル数が所定の閾値以上である場合には、対数尤度算出部で算出された仮説毎の対数尤度の和を出力するサンプル数判定部と、仮説毎の対数尤度の和に基づいて仮説毎の信頼度を算出し、算出した信頼度が最大となる仮説に含まれる距離と角度のペアをペアリング結果として出力する最大信頼度仮説判定部とを備えたものである。
【0009】
さらに、本発明に係るレーダ装置は、目標を観測し、距離・角度観測値を生成する距離・角度観測値検出部と、目標を観測し、角度観測値を生成し、生成した角度観測値の信号強度を検出する角度観測値信号強度検出部と、距離・角度観測値検出部で生成された距離・角度観測値について、角度観測値信号強度検出部で検出された信号強度の大きい角度観測値から順に、距離が近い距離観測値とペアを作成してペアリング結果として出力するペアリング部とを備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、仮説の対数尤度あるいは角度観測値の信号強度に基づいて、距離と角度のペアリングを適切に行うことで、目標が複数存在し、目標の距離と角度のペアが不明な状況下でも、誤ったペアによる偽目標を排除し、正しいペアリング結果を出力可能なレーダ装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明のレーダ装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
本発明に係るレーダ装置は、目標との距離と角度の対応がとれずに観測値が入力された場合においても、距離と角度のペアリングをする方法に関し、目標を追尾する際に必要な目標状態ベクトルの初期値を早期に算出し、追尾に入ることができる点を特徴としている。
【0012】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるレーダ装置の構成図である。この図1のレーダ装置は、距離・角度観測値検出部1、ドップラ速度観測値検出部2、およびペアリング手段3で構成されている。さらに、ペアリング手段3は、仮説生成部4、初期状態量設定部5、相関処理部7、追尾フィルタ部8、対数尤度算出部9、仮説尤度記憶部10、サンプル数判定部11、および最大尤度仮説判定部12で構成されている。
【0013】
ここで、仮説生成部4および初期状態量設定部5は、初期状態量設定手段に相当する。また、相関処理部7、追尾フィルタ部8、および対数尤度算出部9は、仮説尤度算出手段に相当する。なお、本実施の形態1では、ペアリング手段3内の処理に特徴を有する。従って、距離・角度観測値検出部1、およびドップラ速度観測値検出部2の説明は、省略する。
【0014】
まず始めに、それぞれの構成要素の機能について説明する。
図1において、仮説生成部4は、距離・角度観測値検出部1から出力される複数目標からのペアとなっていない距離と角度を入力とし、仮説を生成する。そして、仮説生成部4は、仮説毎に距離と角度のペアを出力する。
【0015】
初期状態量設定部5−1〜5−Mは、仮説生成部4から出力される仮説1〜Mのそれぞれにおける距離と角度のペア、およびドップラ速度観測値検出部2から出力されるドップラ速度観測値を入力とし、仮説毎に初期状態量を設定し、出力する。
【0016】
相関処理部7−1〜7−Mは、距離・角度観測値検出部1から出力される複数目標からのペアとなっていない距離・角度観測値と、後述する追尾フィルタ部8−1〜8−Mから出力される予測値とを入力とし、予測値と相関のとれた距離・角度観測値を出力する。
【0017】
追尾フィルタ8−1〜8−Mは、初期状態量設定部5−1〜5−Mから出力される初期状態量を入力とし、初期化が行われる。さらに、追尾フィルタ8−1〜8−Mは、相関処理部7−1〜7−Mより出力される距離と角度のペアを観測値として追尾処理を実施し、追尾推定値からドップラ速度予測値を出力する。
【0018】
対数尤度算出部9−1〜9−Mは、ドップラ速度観測値検出部2から出力されるドップラ速度観測値と、追尾フィルタ8−1〜8−Mから出力されるドップラ速度予測値とを入力とし、尤度計算式より、その仮説の対数尤度を算出する。
【0019】
さらに、対数尤度算出部9−1〜9−Mは、サンプル毎に算出した対数尤度に基づいて、仮説毎に初期サンプルから現サンプルまでの対数尤度の和を求め、仮説尤度記憶部10に記憶させる。
【0020】
サンプル数判定部11は、現サンプル数が閾値以上であれば、仮説毎に算出された初期サンプルから現サンプルまでの対数尤度の和を最大尤度仮説判定部12に出力する。そして、最大尤度仮説判定部12は、仮説1〜Mの中から、対数尤度の和が最大となる仮説を選出し、その仮説における距離と角度のペアを出力する。
【0021】
次に、本実施の形態1におけるレーダ装置の動作を、数式を交えて具体的に説明する。本実施の形態1におけるレーダ装置では、次の4つのステップを順次実行して、最終的に距離と角度のペアを出力している。
ステップ1)複数目標から得られたペアになっていない距離と角度から、考え得る組合せを作り、仮説を生成する。
ステップ2)仮説毎に含まれるペアを追尾処理する。
ステップ3)尤度算出式を用いて各仮説の尤度を算出する。
ステップ4)全仮説中の最大尤度となる仮説に含まれるペアを出力する。
【0022】
例えば、下式(1)、(2)のように、距離観測値と角度観測値が各々2つずつ得られるとする。
【0023】
【数1】

【0024】
この場合の相関仮説行列は、下式(3)のように定義され、仮説は、下式(4)、(5)のように2つ設定される(Ω(X)、Ω(X))。
【0025】
【数2】

【0026】
追尾フィルタの目標の運動モデルを下式(6)、観測モデルを下式(7)のように仮定する。ここで、xは、時刻tにおける目標運動諸元の真値を表す状態ベクトルである。
【0027】
【数3】

【0028】
例えば、目標の基本的な運動を等速直線運動と仮定し、x−yの2次元直交座標系における目標の位置と速度を推定する場合には、状態ベクトルxと状態遷移行列Φを、下式(8)、(9)のように定義する。ただし、Tはベクトル、行列の転置、ドットは時間微分を表す。また、In×n、On×n、はそれぞれn行n列の単位行列及び零行列であり、ΔTはサンプリング間隔を表す。
【0029】
【数4】

【0030】
また、距離rと角度θが観測されるため、観測ベクトルzと観測行列Hを下式(10)、(11)のように定義する。また、追尾フィルタの初期状態ベクトルxinitは、例えば、ドップラ速度rが観測され、x方向の速度を0とすると、下式(12)のように与えられる。
【0031】
【数5】

【0032】
時刻tにおける仮説m中のあるペアP1の尤度を、下式(13)、(14)で定義する。式(13)は、平均をペアP1より算出されるドップラ速度予測値とし(式(14)参照)、標準偏差をドップラ速度の観測精度σrdとしたガウス分布にドップラ速度観測値が従うとした場合のペアP1の尤度を表す式である。
【0033】
【数6】

仮説m中のペア数は、2であるため、時刻tにおける仮説mの対数尤度は、下式(15)で定義され、Nサンプリング分の対数尤度は、下式(16)で定義される。
【0034】
【数7】

【0035】
時刻tにおいて、Nサンプリング分の対数尤度が最大となる仮説中のペアを出力する。
【0036】
次に、上式(1)〜(16)を用いて説明した動作について、先の図1の構成に対応させて説明する。なお、ここでは、説明を簡略化するために、仮説1〜MのMが2である場合について説明する。
【0037】
仮説生成部4は、時刻tにおいて距離・角度観測値検出部1から入力される距離r1,1、距離r2,1(上式(1)に相当)と、角度θ1,1、角度θ2,1(上式(2)に相当)から、相関仮説行列Ω(X)(上式(3)に相当)を生成する。さらに、仮説生成部4は、その相関仮説行列から考えられる仮説Ω(X)(上式(4)に相当)、仮説Ω(X)(上式(5)に相当)を出力する。
【0038】
初期状態量設定部5−1には仮説Ω(X)が入力され、初期状態量設定部5−2には仮説Ω(X)が入力される。そして、初期状態量設定部5−1、5−2のそれぞれは、ドップラ速度観測値検出部2から出力されるドップラ速度観測値rd,kと各仮説中に含まれるペアより、複数目標(ペア)の初期状態量を出力する(上式(12)に相当)。
【0039】
相関処理部7−1は、時刻tにおいて距離・角度観測値検出部1から出力される距離r1,k、距離r2,k(上式(1)に相当)と、角度θ1,k、角度θ2,k(上式(2)に相当)、そして追尾フィルタ部8−1から出力されるペアP1、P2の各々の距離予測値r、角度予測値θを入力とし、各々の予測値と相関のとれた距離・角度観測値のペアを出力する。
【0040】
初期状態量設定部5−1から出力される初期状態量によって初期化された追尾フィルタ8−1は、相関処理部7−1より出力される距離・角度観測値のペアを入力して、追尾処理を実施する。そして、追尾フィルタ8−1は、仮説1中におけるペアP1のドップラ速度予測値r(^)d、P1、1、k(上式(14)に相当)と、ペアP2のドップラ速度予測値r(^)d、P1、1、kを出力する。なお、(^)という表記は、()の前の記号の上に^が付された予測値を意味している。
【0041】
対数尤度算出部9−1は、ドップラ速度観測値検出部2から出力されるドップラ速度観測値rd,kと、追尾フィルタ8−1から出力される各ペアのドップラ速度予測値r(^)d、P1、1、k、r(^)d、P2、1、kを入力とし、尤度計算式(上式(15)に相当)より、時刻tにおいて仮説1の対数尤度を算出する。同様の処理を仮説2についても行う。
【0042】
仮説尤度記憶部10は、仮説毎に初期サンプルから現サンプルまでの対数尤度の和を記憶しておく。サンプル数判定部11は、現サンプル数が所定の閾値N以上であれば、その時点での仮説毎の初期サンプルから現サンプルまでのNサンプリング分の対数尤度の和を最大尤度仮説判定部12に出力する。最大尤度仮説判定部12は、Nサンプリング分の対数尤度(上式(16)に相当)が最大となる仮説をM個の仮説の中から選出し、その仮説におけるペアを出力する。
【0043】
以上のように、実施の形態1によれば、距離と角度のペアが不明であっても、距離と角度をペアリングできる。さらに、距離と角度がそれぞれ2つ以上得られる場合にも、対応できる。この場合には、仮説数が増えるが、仮説数分だけ同様の処理を繰り返し、対数尤度が最大となるペアを特定することにより、距離と角度をペアリングできる。
【0044】
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2におけるレーダ装置の構成図である。この図2のレーダ装置は、距離・角度観測値検出部1およびペアリング手段13で構成されている。さらに、ペアリング手段13は、仮説生成部4、初期仮ペア設定部14、相関処理部16、座標変換部17、対数尤度算出部19、仮説尤度記憶部10、サンプル数判定部11、および最大尤度仮説判定部12で構成されている。
【0045】
このような構成を有する本実施の形態2におけるレーダ装置は、先の実施の形態1と比較すると、ドップラ速度観測値検出部2が不要になっているとともに、ペアリング手段13の内部構成が異なっている。そこで、先の実施の形態1とは異なる構成要素を中心に、以下に説明する。
【0046】
図2において、初期仮ペア設定部14−1〜14−Mは、仮説中の距離・角度観測値のペアを生成する。本実施の形態2では、追尾処理は行わず、観測値のペアから算出されるX方向の位置と基準位置x( ̄)とを使用して仮説の対数尤度を算出し、ペアリング結果を出力する。
【0047】
図3は、本発明の実施の形態2における観測結果の具体例を示した図であり、目標(黒丸)が2つ(真目標1、真目標2)存在する状況下で、距離観測値と角度観測値がそれぞれ2つずつ得られた場合を例示している。この場合、距離と角度のペアリングを誤ると偽目標1、偽目標2(点線の丸)を生成してしまうこととなる。
【0048】
図3のように、真目標2がコース上を進んでいるとすると、偽目標2は、コースの中心(X)から外れる傾向がある。本実施の形態2では、この傾向を利用し、尤度計算式の平均値をコース中心のX座標(X、Xc、Xなど)とすることで、コース上に存在する真目標の尤度が、偽目標より上がる工夫をしている。
【0049】
次に、本実施の形態2におけるレーダ装置の動作を、数式を交えて具体的に説明する。
図2において、初期仮ペア設定部14−1は、仮説Ω(X)(上式(4)に相当)中の距離・角度観測値のペアP1、P2を生成し、出力する。遅延部15−1〜15−Mは、前時刻tk−1における距離・角度観測値ペアP1、P2を出力する。この際、遅延部15−1〜15−Mは、初回は、初期仮ペア設定部14−1〜14−Mからの初期値のペアを取り込み、2回目以降は、相関処理部16−1〜16−Mの出力結果であるペアを取り込み、前時刻tk−1における距離・角度観測値ペアP1、P2を出力する。
【0050】
相関処理部16−1〜16−Mは、前時刻tk−1の距離・角度観測値のペアP1、P2と、現時刻tの距離・角度観測値のペアとの相関をとり、相関のとれた現時刻tの距離・角度観測値のペアP1、P2を出力する。
【0051】
座標変換部17−1は、入力された距離・角度観測値のペアP1、P2よりX方向の位置座標xP1,1,k(下式(17)に相当)とxP2,1,kを算出し、出力する。この際、座標変換部17−1〜17−Mは、初回は、相関処理結果がないため初期仮ペア設定部14−1〜14−Mからの初期値のペアを取り込み、2回目以降は、相関処理部16−1〜16−Mの出力結果であるペアを取り込むこととなる。
【0052】
【数8】

【0053】
基準値選択部18−1は、ペアP1、P2のX座標と最も近い基準位置x( ̄)P1、1、k、x( ̄)P2、1、kを決定し、出力する。なお、( ̄)という表記は、()の前の記号の上に ̄が付された基準位置を意味している。
【0054】
対数尤度算出部19−1は、ペアP1、P2によるX方向の位置座標xP1,1,k,xP2,1,k、基準位置x( ̄)P1、1、k、x( ̄)P2、1、kを入力とし、仮説の対数尤度(下式(18)に相当)を算出する。ここで、X方向の観測精度をσとすると、時刻tにおける仮説m中のペアP1の尤度は、下式(19)で定義される。同様の処理を残りの仮説についても実施する。
【0055】
【数9】

【0056】
仮説生成部4、仮説尤度記憶部10、サンプル数判定部11、最大尤度仮説判定部12の処理動作は、先の実施の形態1と同様とする。
【0057】
以上のように、実施の形態2によれば、追尾処理を行わずに、観測値のペアから算出される位置データを使用して仮説の対数尤度を算出することにより、距離と角度のペアが不明であっても、距離と角度をペアリングできる。この結果、先の実施の形態1と比較して簡易な構成により、同様の効果を得ることができる。
【0058】
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3におけるレーダ装置の構成図である。この図4のレーダ装置は、距離・角度観測値検出部1、ドップラ速度観測値検出部2、およびペアリング手段3で構成されている。さらに、ペアリング手段3は、先の実施の形態1における図1の構成要素に加え、新仮ペア判定部21、ペア数記憶部22、ペア記憶部23、およびペア類似判定部24をさらに備えている。そして、本実施の形態3では、新仮ペア判定部21により、新仮説と新ペアを生成し、仮ペア類似判定部24により既存仮説、新仮説に含まれる仮ペア同士の類似判定を実施する。
【0059】
図5は、本発明の実施の形態3における観測結果の具体例を示した図である。例えば、前時刻tm−1までは距離と角度が2つずつ、現時刻tには距離・角度観測値が3つずつ得られる場合には、現時刻tの距離・角度観測値の内、追尾予測値などと相関がとれなかった観測値をr、θとする。この場合、図5に示すように、新仮ペア判定部21は、相関のとれなかった観測値から新仮説および新仮ペアを生成する。また、新仮説は、既存仮説とは独立に最大尤度判定を行うものとする。
【0060】
次に、図6は、本発明の実施の形態3における既存仮説と新仮説の決定に関する説明図である。図6に示すように、時刻tに既存仮説のペア(以下、既存ペアと呼ぶ)が決定し、時刻tの時に生成された新仮説は、時刻tN+mにペア(以下、新ペアと呼ぶ)が決定する。そこで、ペア類似判定部24は、時刻tN+mにおいて、既存ペアと新ペアの類似性を判定し、同一とみなせれば統合し、類似度が所定値よりも低く既存ペアとは同一と見なせない新ペアのみを、既存ペアに追加して出力する。類似性の判定方法は、例えば、既存ペアの位置を速度で外挿し、新ペアとの位置が閾値以内であれば同一とみなすなどの方法がある。
【0061】
次に、図4の構成を有する本実施の形態3のレーダ装置の動作について、図1の構成とは異なる要素を中心に説明する。新仮ペア判定部21は、距離・角度観測値検出部1から入力される現時刻の最大ペア数、ペア数記憶部22から出力される前時刻までのペア数、相関処理部20−1から出力される前時刻の追尾予測値などと相関のとれなかった現時刻の距離・角度観測値を入力とし、現時刻の最大ペア数が前時刻までのペア数より大きい場合のみ距離・角度観測値を出力する。
【0062】
この結果、新仮ペア判定部21は、入力情報に基づいて、先の図5で説明したような、独立した仮説を新たに生成することができる。また、ペア数記憶部22は、仮説生成部4から出力されるペア数を入力とし、これまで記憶したペア数に新ペア数を足した数を出力する。
【0063】
一方、ペア記憶部23は、最大尤度仮説判定部12から出力される既存ペアを記憶しておく。そして、ペア類似判定部24は、新ペアおよびペア記憶部23から出力される既存ペアを入力とし、既存ペアと最大尤度仮説判定部12から出力される現時刻の新ペアとの類似性を判定して、ペアを出力する。
【0064】
以上のように、実施の形態3によれば、新仮ペア判定部21により新仮説と新ペアを生成し、仮ペア類似判定部により既存仮説、新仮説に含まれる仮ペア同士の類似判定を実施することができる。この結果、先の実施の形態1の効果に加え、さらに追尾性能を向上させることが可能となる。
【0065】
なお、本実施の形態3においては、先の実施の形態1における図1の構成要素に加え、新仮ペア判定部21、ペア数記憶部22、ペア記憶部23、およびペア類似判定部24をさらに備えている場合について説明した。しかしながら、本実施の形態3は、このような構成に限定されるものではなく、先の実施の形態2における図2の構成要素に加え、新仮ペア判定部21、ペア数記憶部22、ペア記憶部23、およびペア類似判定部24をさらに備えることも可能であり、同様の効果を得ることができる。
【0066】
実施の形態4.
図7は、本発明の実施の形態4におけるレーダ装置の構成図である。この図7のレーダ装置は、距離・角度観測値検出部1、角速度算出・判定部25、およびペアリング手段13で構成されている。さらに、ペアリング手段13は、先の実施の形態2における図2の構成と同じである。本実施の形態4の構成では、先の実施の形態2の構成と比較すると、角速度算出・判定部25をさらに備えている点が異なっており、この角速度算出・判定部25により、ペアリング手段13の処理を実施するか否かを判定することとなる。
【0067】
次に、図7の構成を有する本実施の形態4のレーダ装置の動作について、角速度算出・判定部25の動作を中心に説明する。角速度算出・判定部25は、距離・角度観測値を入力とし、入力された角度観測値のある一定期間のサンプリングデータより角速度を算出する。そして、算出した角速度が所定の閾値以上であれば、距離・角度観測値をペアリング手段13へ出力する。一方、所定の閾値に満たない場合は、距離・角度観測値をペアリング手段13へ出力はしない。
【0068】
以上のように、実施の形態4によれば、角度観測値に基づいて算出した角速度が所定値以上の場合のみ、距離・角度観測値をペアリング手段13へ出力する角速度算出・判定部を備えている。この結果、先の実施の形態2の効果に加え、追尾性能の向上を図ることができる。
【0069】
なお、本実施の形態4で説明した角速度算出・判定部25は、必ずしも独立した構成をとる必要はなく、距離・角度観測値検出部1内に含まれる機能として構成することも可能である。
【0070】
また、本実施の形態4においては、先の実施の形態2の構成に対して角速度算出・判定部25をさらに付加した構成を説明したが、このような構成に限定されるものではない。先の実施の形態1あるいは先の実施の形態3の構成に対して角速度算出・判定部25をさらに付加した構成とすることも可能であり、同様の効果を得ることができる。
【0071】
実施の形態5.
図8は、本発明の実施の形態5におけるレーダ装置の構成図である。この図8のレーダ装置は、距離・角度観測値検出部1、角度観測値信号強度検出部26、およびペアリング部27で構成されている。本実施の形態5では、角度観測値信号強度検出部26より角度の信号強度を検出し、ペアリング部27において、信号強度が大きい角度と近い距離観測値とをペアリングする。
【0072】
図9は、本発明の実施の形態5における角度の信号強度と距離観測値との関連づけの説明図である。例えば、上式(1)、(2)のように、距離・角度観測値が2つずつ得られる場合に、信号強度が大きい観測値は、近い距離にあると仮定する。このような仮定のもとでは、図9に示すように、角度の信号強度の大きさから、距離とのペアリングが成立する。つまり、ペアリング部27は、信号強度の大きい角度から順に、距離が近い距離観測値とペアを作成する。
【0073】
次に、図8の構成を有する本実施の形態5のレーダ装置の動作について説明する。角度観測値信号強度検出部26は、角度の信号強度を出力する。ペアリング部27は、角度の信号強度と距離・角度観測値を入力とし、信号強度が大きい角度と距離が近い距離観測値とをペアリングする。
【0074】
以上のように、実施の形態5によれば、信号強度の大きい角度から順に、距離が近い距離観測値とペアを作成する構成を備えている。この結果、目標が複数存在し、目標の距離と角度のペアが不明な状況下でも、簡易構成により、誤ったペアによる偽目標を排除し、正しいペアリング結果を出力可能なレーダ装置を得ることができる。
【0075】
実施の形態6.
図10は、本発明の実施の形態6におけるレーダ装置の構成図である。この図2のレーダ装置は、距離・角度観測値検出部1、ドップラ速度観測値検出部、角度観測値信号強度検出部26、およびペアリング手段3で構成されている。さらに、ペアリング手段3は、先の実施の形態1における図1の構成と同じである。本実施の形態6の構成では、先の実施の形態1の構成と比較すると、角度観測値信号強度検出部26をさらに備えている点が異なっており、この角度観測値信号強度検出部26は、角度の信号強度を出力する。
【0076】
仮説生成部4は、角度観測値信号強度検出部26を介して入力された角度の信号強度を用いてペアの可能性を限定することで、仮説数を制限することが可能となる。例えば、下式(20)、(21)のように、距離観測値が3つ、角度観測値が2つ得られる場合の相関仮説行列は、下式(22)のように定義され、仮説は、下式(23)〜(28)まで生成され、計6つの仮説について演算が必要となる。
【0077】
【数10】

【0078】
そこで、先の実施の形態5と同様に、信号強度が大きい観測値は、近い距離にあると仮定すると、上式(26)〜(28)の仮説は、削除することができ、仮説数を式(23)〜(25)の3つまで減らすことができる。
【0079】
次に、図10の構成を有する本実施の形態6のレーダ装置の動作について、図1の構成とは異なる要素を中心に説明する。角度観測値信号強度検出部26は、角度の信号強度を出力する。仮説生成部4は、入力された角度の信号強度を用いてペアの可能性を限定することで、仮説数を削減し、残った仮説を出力する。これ以降の動作は、先の実施の形態1もしくは先の実施の形態2と同様なので、説明を省略する。
【0080】
以上のように、実施の形態6によれば、角度観測値信号強度検出部を備えた構成とすることで、角度の信号強度を用いてペアの可能性を限定することができ、仮説数の削減を図ることができる。
【0081】
なお、本実施の形態6においては、先の実施の形態1における図1の構成要素に加え、角度観測値信号強度検出部26をさらに備えている場合について説明した。しかしながら、本実施の形態6は、このような構成に限定されるものではなく、先の実施の形態2〜4の構成に対して角度観測値信号強度検出部26をさらに備える構成とすることも可能であり、同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施の形態1におけるレーダ装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態2におけるレーダ装置の構成図である。
【図3】本発明の実施の形態2における観測結果の具体例を示した図である。
【図4】本発明の実施の形態3におけるレーダ装置の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態3における観測結果の具体例を示した図である。
【図6】本発明の実施の形態3における既存仮説と新仮説の決定に関する説明図である。
【図7】本発明の実施の形態4におけるレーダ装置の構成図である。
【図8】本発明の実施の形態5におけるレーダ装置の構成図である。
【図9】本発明の実施の形態5における角度の信号強度と距離観測値との関連づけの説明図である。
【図10】本発明の実施の形態6におけるレーダ装置の構成図である。
【図11】従来技術において複数の目標を検出した場合の説明図である。
【符号の説明】
【0083】
1 距離・角度観測値検出部、2 ドップラ速度観測値検出部、3、13 ペアリング手段、4 仮説生成部、5−1〜5−M 初期状態量設定部、7−1〜7−M、16−1〜16−M 相関処理部、8−1〜8−M 追尾フィルタ部、9−1〜9−M、19−1〜19−M 対数尤度算出部、10 仮説尤度記憶部、11 サンプル数判定部、12 最大尤度仮説判定部、15−1〜15−M 遅延部、17−1〜17−M 座標変換部、18−1〜18−M 基準値選択部、21 新仮ペア判定部、22 ペア数記憶部、23 ペア記憶部、24 ペア類似判定部、25 角速度算出・判定部、26 角度観測値信号強度検出部、27 ペアリング部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標を観測し、ドップラ速度観測値を生成するドップラ速度観測値検出部と、
目標を観測し、距離・角度観測値を生成する距離・角度観測値検出部と、
前記距離・角度観測値を組合せることで、距離と角度のペアからなる複数の仮説を生成する仮設生成部と、
前記仮説生成部で生成された複数の仮説のそれぞれのペアについて、前記ドップラ速度観測値に基づいて初期の距離・角度観測値を生成する初期状態量設定部と、
距離・角度予測値と前記距離・角度観測値検出部で生成された前記距離・角度観測値を入力とした相関処理結果に基づいて、相関のとれた距離・角度観測値を選抜する相関処理部と、
前記初期の距離・角度観測値または選抜後の前記距離・角度観測値に基づいて距離・角度予測値およびドップラ速度予測値を算出する追尾フィルタ部と、
前記ドップラ速度予測値と前記ドップラ速度観測値に基づいて現時刻におけるそれぞれの仮説の対数尤度を算出し、前記仮説の対数尤度を算出した時刻毎に、初期時刻から現時刻までの全サンプルの仮説の対数尤度の和およびサンプル数を算出する対数尤度算出部と、
算出された前記サンプル数が所定の閾値以上である場合には、前記対数尤度算出部で算出された仮説毎の対数尤度の和を出力するサンプル数判定部と、
前記仮説毎の対数尤度の和に基づいて仮説毎の信頼度を算出し、算出した前記信頼度が最大となる仮説に含まれる距離と角度のペアをペアリング結果として出力する最大信頼度仮説判定部と
を備えたレーダ装置。
【請求項2】
目標を観測し、距離・角度観測値を生成する距離・角度観測値検出部と、
前記距離・角度観測値を組合せることで、距離と角度のペアからなる複数の仮説を生成する仮設生成部と、
前記仮説生成部で生成された複数の仮説のそれぞれのペアを初期の距離・角度観測値として出力する初期仮ペア設定部と、
前時刻の距離・角度観測値と、前記距離・角度観測値検出部で生成される現時刻の距離・角度観測値を入力とした相関処理に基づいて、相関のとれた距離・角度観測値を選抜する相関処理部と、
前記初期の距離・角度観測値または相関のとれた前記距離・角度観測値を入力とし、観測値が得られた時刻を遅延し、次時刻に前時刻の距離・角度観測値として出力する遅延部と、
前記初期の距離・角度観測値または相関のとれた前記距離・角度観測値を入力とし、前記目標の基本的な運動を等速直線運動と仮定した際の前記等速直線運動と直交するx方向の観測位置へ変換し、x方向観測位置を生成する座標変換部と、
前記x方向観測位置を入力とし、あらかじめ設定された複数のx方向基準位置の中から前記x方向観測位置に最も近いx方向基準位置を選択する基準値選択部と、
前記x方向観測位置と選択された前記x方向基準位置に基づいて現時刻におけるそれぞれの仮説の対数尤度を算出し、前記仮説の対数尤度を算出した時刻毎に、初期時刻から現時刻までの全サンプルの仮説の対数尤度の和およびサンプル数を算出する対数尤度算出部と、
算出された前記サンプル数が所定の閾値以上である場合には、前記対数尤度算出部で算出された仮説毎の対数尤度の和を出力するサンプル数判定部と、
前記仮説毎の対数尤度の和に基づいて仮説毎の信頼度を算出し、算出した前記信頼度が最大となる仮説に含まれる距離と角度のペアをペアリング結果として出力する最大信頼度仮説判定部と
を備えたレーダ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のレーダ装置において、
前記距離・角度観測値検出部は、生成した前記距離・角度観測値に基づいて角速度を算出し、算出した前記角速度が所定の閾値以上となった距離・角度観測値を出力する角速度算出判定部を有するレーダ装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のレーダ装置において、
前記距離・角度観測値検出部で生成された前記距離・角度観測値が前時刻から増えた場合には、前記相関処理部で前時刻に選抜されなかった距離・観測値に基づいて新たな仮説を生成し、前記仮説生成部で生成される前記複数の仮説に対して前記新たな仮説を追加する新仮ペア判定部と、
前記最大信頼度仮説判定部により、前記仮説生成部で生成された前記複数の仮説に対して算出された信頼度が最大となる仮説に含まれる距離と角度のペアに対して、前記新仮ペア判定部で生成され追加された前記新たな仮説に対して算出された信頼度が最大となる新たな仮説に含まれる距離と角度のペアの類似性を判定し、前記新たな仮説に含まれる距離と角度のペアの中で、所定値以上の類似度を有する距離と角度のペアは既存ペアと同一であると判断して出力せず、所定値未満の類似度を有する距離と角度のペアを前記ペアリング結果に新たなペアリングとして追加して出力するペア類似判定部と
をさらに備えたレーダ装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のレーダ装置において、
目標を観測し、角度観測値を生成し、生成した前記角度観測値の信号強度を検出する角度観測値信号強度検出部をさらに備え、
前記仮説生成部は、前記距離・角度観測値検出部で生成された前記距離・角度観測値について、前記角度観測値信号強度検出部で検出された前記信号強度の大きい角度観測値から順に、距離が近い距離観測値と組合せることで、距離と角度のペアからなる複数の仮説を生成し、仮説数の削減を図る
レーダ装置。
【請求項6】
目標を観測し、距離・角度観測値を生成する距離・角度観測値検出部と、
目標を観測し、角度観測値を生成し、生成した前記角度観測値の信号強度を検出する角度観測値信号強度検出部と、
前記距離・角度観測値検出部で生成された前記距離・角度観測値について、前記角度観測値信号強度検出部で検出された前記信号強度の大きい角度観測値から順に、距離が近い距離観測値とペアを作成してペアリング結果として出力するペアリング部と
を備えたレーダ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−32356(P2010−32356A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−194679(P2008−194679)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】