説明

ロボットの制御装置およびロボットの軌跡制御方法

【課題】溶接線の途中からウィービング動作や溶接条件を変化させ、溶接施工継手に適応した溶接を行う。
【解決手段】教示時に、ウィービング動作の方向と、始点におけるウィービング動作の第1の振幅Xおよび終点におけるウィービング動作の第2の振幅Yと、溶接線上に存在し終点から所定距離離れた点Nとを指定し、ロボットが始点から指定点に到達するまでは第1の振幅Xでウィービング動作するとともに、指定点Nから終点に到達するまでは、第1の振幅Xから第2の振幅Yへ振幅を補間しつつウィービング動作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消耗式電極を用いて隅肉溶接などを行う際に、消耗電極をウィービング動作させるロボットの制御装置および、その軌跡制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の産業用ロボットのウィービング制御方法は、予め設定されたウィービング周波数や振幅などに従って、ウィービング開始位置から溶接終了点まで動作させていた。
また、溶接途中でウィービング動作の振幅などを変更する場合には、変更する位置を教示し、その教示位置の後方にウィービング条件を変更する命令を追加していた。
また、ウィービングの始点及び終点についてパラメータを指定して、始終点間を随時補間するという技術が開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特公平3−43941号公報(第7頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術は、始点と終点におけるウィービング動作のパラメータを設定し、始点から終点に向けてそのウィービング動作を随時補間するように経路を制御していたため、始点から終点までのウィービング動作の変化率が一定でよい場合には有効であった。しかしながら、溶接線の途中で被溶接材間のギャップ幅が急に変化するような場合には適用することができなった。
また、溶接電流値の変化に基づいて溶接線をセンシングする機能を使用する場合、ウィービング振幅が所定値以下になるとセンシングできなくなり、溶接経路を逸脱するという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、溶接線の途中からウィービング動作や溶接条件を変化させ、溶接施工継手に適応した溶接を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、予め教示された始点と終点を結ぶ溶接線に沿ってウィービング動作をしながら進行して溶接を行うロボットの制御装置において、前記教示時に、前記ウィービング動作の方向と、前記始点における前記ウィービング動作の第1の振幅および前記終点における前記ウィービング動作の第2の振幅と、前記溶接線上に存在し前記終点から所定距離離れた点とを指定する手段と、前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の振幅でウィービング動作させるとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第1の振幅から前記第2の振幅へ振幅を補間しつつウィービング動作させる手段を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、溶接電流値、溶接電圧値および溶接速度のうちいずれか1つ以上について、それぞれ前記始点における第1の値と、前記終点における第2の値とを指定する手段と、前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の値でウィービング動作させるとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第1の値から前記第2の値へと補間しつつウィービング動作させる手段を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項3に記載の発明は、予め教示された始点と終点を結ぶ溶接線上に沿ってウィービング動作をしながら進行して溶接を行うロボットの制御装置において、前記教示時に、前記ウィービング動作の方向と、前記始点における前記ウィービング動作の第1の振幅および前記終点における前記ウィービング動作の第2の振幅と、前記溶接線上に存在し前記始点から所定距離離れた点とを指定する手段と、前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の振幅から前記第2の振幅へ振幅を補間しつつウィービング動作させるともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第2の振幅でウィービング動作させる手段を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、溶接電流値、溶接電圧値および溶接速度のうちいずれか1つ以上について、それぞれ前記始点における第1の値と、前記終点における第2の値とを指定する手段と、前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の値から前記第2の値へと補間しつつウィービング動作させるとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第2の値でウィービング動作させる手段を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項5に記載の発明は、前記教示時に、前記ウィービング動作の第3の振幅を指定する手段と、前記ロボットが前記始点から前記終点に達するまでの間、前記ウィービング動作の振幅と前記第3の振幅とを比較して、前記ウィービング動作の振幅が前記第3の振幅より大きい場合は、前記振幅の端点における溶接電流値の変化を検出し、前記溶接電流値の変化に基づいて軌跡修正を行う手段を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項6に記載の発明は、予め教示された始点と終点を結ぶ溶接線に沿ってウィービング動作をしながら進行して溶接を行うロボットの軌跡制御方法において、前記教示時に、前記ウィービング動作の方向と、前記始点における前記ウィービング動作の第1の振幅および前記終点における前記ウィービング動作の第2の振幅と、前記溶接線上に存在し前記終点から所定距離離れた点とを指定し、前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の振幅でウィービング動作するとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第1の振幅から前記第2の振幅へ振幅を補間しつつウィービング動作することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、溶接電流値、溶接電圧値および溶接速度のうちいずれか1つ以上について、それぞれ前記始点における第1の値と、前記終点における第2の値とを指定し、前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の値でウィービング動作するとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第1の値から前記第2の値へと補間しつつウィービング動作することを特徴とする。
【0009】
請求項8に記載の発明は、予め教示された始点と終点を結ぶ溶接線上に沿ってウィービング動作をしながら進行して溶接を行うロボットの軌跡制御方法において、前記教示時に、前記ウィービング動作の方向と、前記始点における前記ウィービング動作の第1の振幅および前記終点における前記ウィービング動作の第2の振幅と、前記溶接線上に存在し前記始点から所定距離離れた点とを指定し、前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の振幅から前記第2の振幅へ振幅を補間しつつウィービング動作するとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第2の振幅でウィービング動作することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、溶接電流値、溶接電圧値および溶接速度のうちいずれか1つ以上について、それぞれ前記始点における第1の値と、前記終点における第2の値とを指定し、前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の値から前記第2の値へと補間しつつウィービング動作するとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第2の値でウィービング動作することを特徴とする。
【0010】
請求項10に記載の発明は、前記教示時に、前記ウィービング動作の第3の振幅を指定し、前記ロボットが前記始点から前記終点に達するまでの間、前記ウィービング動作の振幅と前記第3の振幅とを比較して、前記ウィービング動作の振幅が前記第3の振幅より大きい場合は、前記振幅の端点における溶接電流値の変化を検出し、前記溶接電流値の変化に基づいて軌跡修正を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、溶接線の途中までは一定の振幅でウィービング動作をしつつ、所定の位置以降はウィービング振幅を変化させたり、所定の位置以降、ウィービング動作の終点まで各種溶接条件を補間して溶接を行ったりすることができる。
逆に溶接線の途中までは振幅を変化させながらウィービング動作をしつつ、所定の位置以降はウィービング振幅を一定にしたり、ウィービング動作の始点から所定の位置まで各種溶接条件を補間して溶接を行ったりすることができる。
このように溶接線の途中から終点までの間にウィービング動作、溶接条件を随時補間して変化させることで、被溶接材間のギャップ幅が急に変化するような場合であっても安定した溶接を行うことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明を適用する溶接システムの構成図である。図において、ロボット1は多関節ロボットであり、各関節はサーボモータにより駆動する。ロボットの手首先端には、溶接トーチ2を備えている。溶接トーチ2には、ワイヤ格納部6に格納されるワイヤがワイヤ送給装置3を通じて送給される。
また、ロボット1はロボット制御装置5に接続されており、ロボット制御装置5には教示装置4が接続されている。操作者は、教示装置4のキーを操作することでロボット制御装置5からロボット1のサーボモータを駆動してロボット1に動作位置を教示する。
溶接電源7は、ロボット制御装置5と接続され、ロボット制御装置5からの指令により、溶接電流値、溶接電圧値、ワイヤ送給量を制御する。
【0014】
図2に、本発明の実施例を示す。操作者は教示装置4を用いて溶接線の始点と終点を教示し、始点位置から終点位置まで直線的に軌道補間するようにロボット制御装置5に指令する。
以降の説明では、始点と終点を直線で結んだ溶接線10(長さM)を基準として溶接トーチ2をウィービングさせながら溶接を行うとする。
ウィービング動作の向きは図2に示すように溶接線10と直交する方向とし、始点におけるウィービング振幅をXと指定する。また、終点におけるウィービング振幅をYとする。ウィービング振幅は、終点までの距離がLであるN地点までXに固定し、溶接トーチ2がN地点を通過して終点に到達する間に、XからYへと変化するよう随時補間させる。Lの値についても、予め指定しておく。こうした一連の設定についても、教示装置4を用いてロボット制御装置5に指令する。ここで、X、Y、L、Mはいずれも正の実数とする。
ロボット制御装置5は、始点および終点、ウィービング動作の方向と始点および終点における振幅、そして振幅の変化を開始する地点といったパラメータに従ってロボット1と溶接電源7に指令を出力し、溶接トーチ2による溶接を行う。
【0015】
始点をスタートする時刻を0とし、始点から終点までの距離Mを、一定の溶接速度V(Vは正の実数)で移動する場合、N地点には次の式(1)にて表される時刻tに到達する。
=(M−L)/V ・・・ 式(1)
【0016】
時刻t以後は、距離Lを移動する間にウィービング振幅をXからYへと変化させるので、時刻tにおけるウィービング振幅をW(t)とすると、W(t)は次の式(2)で表される。
W(t)=X+{(Y−X)/L・V・(t−t)} ・・・ 式(2)
【0017】
ただし、式(2)における時刻tは、t≧tであるとする。
図3は、縦軸をウィービング振幅、横軸を位置とし、図2の場合のウィービング振幅の変化を示したグラフである。
【0018】
また、図2とは逆に、始点から所定の距離に達するまではウィービング振幅を随時補間させ、その後は終点までウィービング振幅を固定することも可能である。
図4はそのようなウィービング動作を示す図である。始点におけるウィービング振幅をYとし、終点におけるウィービング振幅をXとしている。ウィービング振幅は、始点からの距離がLであるN’地点に到達する間にYからXへと変化するよう随時補間させ、溶接トーチ2がN’地点を通過して終点に到達するまではXに固定する。
図5は、縦軸をウィービング振幅、横軸を位置とし、図4の場合のウィービング振幅の変化を示したグラフである。
【実施例2】
【0019】
本発明の第2実施例を図6を用いて説明する。
溶接線の終点までの距離がLであるN地点までは溶接電流をAに固定し、溶接トーチ2がN地点から終点に到達する間に、溶接電流値がAからAへ変化するよう、随時補間させる。また、同様にN地点までは溶接速度をVに固定し、溶接トーチ2がN地点を通過して終点に到達する間に、溶接速度がVからVへと変化するよう、随時補間させる。ここで、A、A、V、Vはいずれも正の実数とする。
始点からの距離がm(mは正の実数)である地点における溶接電流値をAとすると、Aは次の式(3)で表される。
=A+(A−A)/L・(m−M+L) ・・・ 式(3)
【0020】
ただし、式(3)における距離mは、m≧(M−L)であるとする。
また、始点からの距離がmである地点における溶接速度をVとすると、Vは次の式(4)で表される。
=V+(V−V)/L・(m−M+L) ・・・ 式(4)
【0021】
ただし、式(4)における距離mも、m≧(M−L)であるとする。
図6は、縦軸を溶接電流値および溶接速度とし、横軸を位置とし、図2の場合の溶接電流値および溶接速度の変化を示したグラフである。
【0022】
また、図4に示すように、溶接線の始点からの距離がLであるN’地点に到達する間に、溶接電流値がAからAへ変化するよう、随時補間させ、溶接トーチ2がN’地点を通過して終点に到達するまでは溶接電流をAに固定してもよい。
溶接速度についても同様に、N’地点に到達する間に溶接速度がVからVへと変化するよう、随時補間させ、溶接トーチ2がN’地点を通過して終点に到達するまでは溶接速度をVに固定してもよい。
【0023】
なお、本実施例の溶接電流値に代えて、溶接電圧を制御するようにしてもよい。
【実施例3】
【0024】
本発明の第3実施例では、図7を用いてアークセンサとの関連について説明する。
アークセンサは、ウィービング動作の振幅の端点における溶接電流値を検出し、ロボット制御装置5は、その変化により溶接線のズレを検出し、ウィービング動作軌跡の修正を行う。
しかしウィービング振幅が一定値以下の場合は、ウィービングによる溶接電流値の変化が小さいためズレ量を検出できない。
図7は、縦軸をウィービング振幅とし、横軸を位置としたグラフで、図3と同様にウィービング開始時の振幅をX、終了点での振幅をYと設定した場合の例である。ここで、振幅Zはアークセンサにて溶接線のズレを検出可能な最小振幅値である。ここで、X、Y、Zはいずれも正の実数とし、さらにX>Yとする。
【0025】
溶接線の終点までの距離がLであるN地点までウィービング振幅をXに固定し、N地点から終点に到達する間に、ウィービング振幅がXからYへと変化するよう、随時補間させる。
ウィービング振幅がZとなる地点をKとし、現在のウィービング振幅がZより大きい場合(K地点より手前)は、アークセンサを有効とし、溶接トーチ2がK地点を通過した後はアークセンサの検出値に基づくウィービング動作軌跡の修正を行わないか、もしくはアークセンサ機能を無効とする。
本発明によると、ユーザは、アークセンサが有効に働く最小のウィービング振幅を設定さえしておけば、いつ、どの時点でアークセンサの有効/無効を切替えるかなどを詳細に設定することなく、溶接品質が向上できるという格段の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明を適用する溶接システムの構成図
【図2】本発明によるウィービング動作を示す図
【図3】本発明によるウィービング振幅の変化を示すグラフ
【図4】本発明によるウィービング動作を示す図
【図5】本発明によるウィービング振幅の変化を示すグラフ
【図6】本発明の第2実施例による溶接電流値および溶接速度の変化を示すグラフ
【図7】本発明の第3実施例によるウィービング振幅の変化とアークセンサの機能について示すグラフ
【符号の説明】
【0027】
1 ロボット
2 溶接トーチ
3 ワイヤ送給装置
4 教示装置
5 ロボット制御装置
6 ワイヤ格納部
7 溶接電源
10 溶接線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め教示された始点と終点を結ぶ溶接線に沿ってウィービング動作をしながら進行して溶接を行うロボットの制御装置において、
前記教示時に、前記ウィービング動作の方向と、前記始点における前記ウィービング動作の第1の振幅および前記終点における前記ウィービング動作の第2の振幅と、前記溶接線上に存在し前記終点から所定距離離れた点とを指定する手段と、
前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の振幅でウィービング動作させるとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第1の振幅から前記第2の振幅へ振幅を補間しつつウィービング動作させる手段を備えることを特徴とするロボットの制御装置。
【請求項2】
溶接電流値、溶接電圧値および溶接速度のうちいずれか1つ以上について、それぞれ前記始点における第1の値と、前記終点における第2の値とを指定する手段と、
前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の値でウィービング動作させるとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第1の値から前記第2の値へと補間しつつウィービング動作させる手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のロボットの制御装置。
【請求項3】
予め教示された始点と終点を結ぶ溶接線上に沿ってウィービング動作をしながら進行して溶接を行うロボットの制御装置において、
前記教示時に、前記ウィービング動作の方向と、前記始点における前記ウィービング動作の第1の振幅および前記終点における前記ウィービング動作の第2の振幅と、前記溶接線上に存在し前記始点から所定距離離れた点とを指定する手段と、
前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の振幅から前記第2の振幅へ振幅を補間しつつウィービング動作させるともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第2の振幅でウィービング動作させる手段を備えることを特徴とするロボットの制御装置。
【請求項4】
溶接電流値、溶接電圧値および溶接速度のうちいずれか1つ以上について、それぞれ前記始点における第1の値と、前記終点における第2の値とを指定する手段と、
前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の値から前記第2の値へと補間しつつウィービング動作させるとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第2の値でウィービング動作させる手段を備えることを特徴とする請求項3に記載のロボットの制御装置。
【請求項5】
前記教示時に、前記ウィービング動作の第3の振幅を指定する手段と、
前記ロボットが前記始点から前記終点に達するまでの間、前記ウィービング動作の振幅と前記第3の振幅とを比較して、前記ウィービング動作の振幅が前記第3の振幅より大きい場合は、前記振幅の端点における溶接電流値の変化を検出し、前記溶接電流値の変化に基づいて軌跡修正を行う手段を備えることを特徴とする請求項1または3に記載のロボットの制御装置。
【請求項6】
予め教示された始点と終点を結ぶ溶接線に沿ってウィービング動作をしながら進行して溶接を行うロボットの軌跡制御方法において、
前記教示時に、前記ウィービング動作の方向と、前記始点における前記ウィービング動作の第1の振幅および前記終点における前記ウィービング動作の第2の振幅と、前記溶接線上に存在し前記終点から所定距離離れた点とを指定し、
前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の振幅でウィービング動作するとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第1の振幅から前記第2の振幅へ振幅を補間しつつウィービング動作することを特徴とするロボットの軌跡制御方法。
【請求項7】
溶接電流値、溶接電圧値および溶接速度のうちいずれか1つ以上について、それぞれ前記始点における第1の値と、前記終点における第2の値とを指定し、前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の値でウィービング動作するとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第1の値から前記第2の値へと補間しつつウィービング動作することを特徴とする請求項6に記載のロボットの軌跡制御方法。
【請求項8】
予め教示された始点と終点を結ぶ溶接線上に沿ってウィービング動作をしながら進行して溶接を行うロボットの軌跡制御方法において、
前記教示時に、前記ウィービング動作の方向と、前記始点における前記ウィービング動作の第1の振幅および前記終点における前記ウィービング動作の第2の振幅と、前記溶接線上に存在し前記始点から所定距離離れた点とを指定し、
前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の振幅から前記第2の振幅へ振幅を補間しつつウィービング動作するとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第2の振幅でウィービング動作することを特徴とするロボットの軌跡制御方法。
【請求項9】
溶接電流値、溶接電圧値および溶接速度のうちいずれか1つ以上について、それぞれ前記始点における第1の値と、前記終点における第2の値とを指定し、前記ロボットが前記始点から前記指定点に到達するまでは前記第1の値から前記第2の値へと補間しつつウィービング動作するとともに、前記指定点から前記終点に到達するまでは、前記第2の値でウィービング動作することを特徴とする請求項8に記載のロボットの軌跡制御方法。
【請求項10】
前記教示時に、前記ウィービング動作の第3の振幅を指定し、前記ロボットが前記始点から前記終点に達するまでの間、前記ウィービング動作の振幅と前記第3の振幅とを比較して、前記ウィービング動作の振幅が前記第3の振幅より大きい場合は、前記振幅の端点における溶接電流値の変化を検出し、前記溶接電流値の変化に基づいて軌跡修正を行うことを特徴とする請求項6または8に記載のロボットの軌跡制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−275969(P2007−275969A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−108486(P2006−108486)
【出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】