説明

ロボットハンド

【課題】障害物があっても組付部に被組付体を組み付け可能なロボットハンドを提供する。
【解決手段】組付部と障害物との間の空間内で被組付体27を組付部に組み付けるロボットハンドであって、少なくとも2つの把持部材を相対的にスライド移動して開閉することにより、被組付体27を2つの把持部材で把持するハンド3と、ハンド3を動かして被組付体27を組付部に組み付けるアームと、を備え、アームは、ハンド3に把持された被組付体27を組付部に組み付ける際、ハンド3の2つの把持部材の開閉方向が、被組付体27を空間内に挿入する際の挿入方向と略平行になるようにハンド3の姿勢を制御し、被組付体27を組付部に組み付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットハンドに関し、特に狭小空間内で被組付体を組付部に組み付けるロボットハンドに関する。
【背景技術】
【0002】
工業製品の組立工程では、産業用ロボットを活用した製造工程の自動化が図られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、同一形状のワークを複数保持してハンドリング時間を短縮するロボットハンドに関する技術が記載されている。また、特許文献2には、一対の爪を互いに独立して開閉駆動可能にすることで、2つの爪の中心にゴムホースが位置していなくてもこれを良好に掴むロボットハンドに関する技術が記載されている。また、特許文献3及び4には、部品を保持するロボットハンドであって、異形状な複数種類の部品を保持可能なロボットハンドに関する技術が記載されている。
【特許文献1】特開平5−318375号公報
【特許文献2】特開2003−94372号公報
【特許文献3】特開2001−246591号公報
【特許文献4】特開2006−334674号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術によれば、被組付体を組み付ける組付部の周囲に障害物がある場合に、この障害物が被組付体を把持する爪の開閉動作を阻害する場合がある。爪を開くことができないと、把持した被組付体を離して組付部に組み付けることができない。
【0005】
本発明の課題は、障害物があっても組付部に被組付体を組み付け可能なロボットハンドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するため、2つの把持部材の開閉方向が、被組付体を空間内に挿入する際の挿入方向と略平行になるように、ハンドの姿勢を制御する。
【0007】
詳細には、ロボットハンドであって、組付部と障害物との間の空間内で被組付体を該組付部に組み付けるロボットハンドであって、少なくとも2つの把持部材を相対的にスライド移動して開閉することにより、前記被組付体を該2つの把持部材で把持するハンドと、前記ハンドを動かして前記被組付体を前記組付部に組み付けるアームと、を備え、前記アームは、前記ハンドに把持された前記被組付体を前記組付部に組み付ける際、該ハンドの前記2つの把持部材の開閉方向が、該被組付体を前記空間内に挿入する際の挿入方向と略平行になるように該ハンドの姿勢を制御し、該被組付体を該組付部に組み付ける。
【0008】
2つの把持部材で被組付体を把持する場合、把持した被組付体を掴んだり離したりする為、2つの把持部材を開閉するための空間が必要である。把持部材の開く方向に組付部や障害物がある場合、2つの把持部材を開くことができない。
【0009】
本発明は、被組付体を挿入する方向の空間を利用して把持部材を開閉することにより、例えば、2つの把持部材が開くことができないような空間内における被組付体の組付を可能としている。すなわち、2つの把持部材の開閉方向が、被組付体を空間内に挿入する際
の挿入方向と略平行になるように、ハンドの姿勢をアームが制御する。これにより、2つの把持部材の開閉動作が組付部と障害物とによって制限されることがなくなる。
【0010】
以上、本発明によれば、障害物があっても組付部に被組付体を組み付けることが可能となる。
【0011】
ここで、前記2つの把持部材は、外形の異なる複数種類の被組付体のそれぞれの外形に対応する形状を有するようにしてもよい。
【0012】
把持部材が外形の異なる複数種類の被組付体のそれぞれの外形に対応する形状を有していることにより、被組付体の品種変更に容易に対応可能となる。ここで、把持部材が外形の異なる複数種類の被組付体のそれぞれの外形に対応する形状とは、例えば、被組付体を把持する把持部材が様々な形状の被組付体に対応可能な爪を有するものや、あるいは様々な形状の被組付体のそれぞれに対応する爪を複数有するものが挙げられる。
【0013】
ここで、前記空間は、ブレーキキャリパの面であってブレーキパッドのクリップを組み付ける組付面と、該ブレーキキャリパの面であって該組付面と対向し、他のクリップを組み付ける面と、によって挟まれる空間であり、前記被組付体は、ブレーキパッドのクリップであり、前記ハンドは、前記クリップを把持し、前記アームは、前記クリップを前記組付面に組み付けるものであってもよい。
【0014】
また、前記空間は、ブレーキキャリパの一部であってブレーキパッドのプレッシャプレートを押圧して車両を制動する押圧部材と、該ブレーキキャリパの一部であって該押圧部材と対向し、他のブレーキパッドのプレッシャプレートを押圧する部材と、によって挟まれる空間であり、前記被組付体は、ブレーキパッドであり、前記ハンドは、前記ブレーキパッドを把持し、前記アームは、前記ブレーキパッドを前記押圧部材の位置に組み付けるものであってもよい。
【0015】
ブレーキキャリパは、キャリパ本体やサポートで構成される。ここで、クリップやブレーキパッドは、これらを保持するキャリパ本体やサポートに組み付けられる。クリップは、ロータが何れの方向に回転してもその機能を発揮するよう、2つのクリップが互いに対向するようにキャリパ本体やサポートに組み付けられる。また、ブレーキパッドは、ロータを把持することで制動力を発揮するよう、2つの摩擦面が互いに対向するようにキャリパ本体に組み付けられる。このクリップやブレーキパッドをキャリパ本体やサポートに組み付ける場合、対向する側にあるクリップ、ブレーキパッド、あるいは組付部は、組み付け作業の際の障害物となる。
【0016】
本発明は、キャリパ本体やサポートの形状に着目している。すなわち、クリップやブレーキパッドを組み付ける場合に、2つの把持部材の開閉方向が、被組付体を空間内に挿入する際の挿入方向と略平行になるように、アームがハンドの姿勢を制御する。これにより、2つの把持部材を開閉動作する際、この動きがキャリパ本体やサポートの形状によって制限されることがなくなる。なお、ここで、押圧部材とは車両を制動する際にブレーキパッドのプレッシャプレートを押圧する部材であり、例えば、プレッシャプレートを直接押圧するブレーキピストンや、或いはプレッシャプレートの押圧面を支持するキャリパ本体の一部である。
【0017】
以上、本発明によれば、キャリパ本体やサポートのような、クリップやブレーキパッドを組み付けることが困難な空間であっても、組付部にこれら部品を組み付けることが可能となる。
【0018】
ここで、上記ロボットハンドは、前記ハンドは、1つの被組付体を把持する一組の把持部材を、各組の把持部材の開閉方向が互いに平行な状態で複数組有するようにしてもよい。
【0019】
ハンドが、1つの被組付体を把持する一組の把持部材を複数有していることにより、1つのハンドで複数の被組付体を同時に掴むことができる。また、ハンドは、複数組の把持部材を、各組の把持部材の開閉方向が互いに平行となる状態で有していることにより、被組付体を空間内に挿入する際の挿入方向と各組の把持部材の開閉方向とを平行にすることができる。換言すると、複数組の把持部材を有していても、組付部と障害物との間の空間内であっても各組の把持部材を開閉することができるので、係る空間内で被組付体を組付部に組み付けることが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
障害物があっても組付部に被組付体を組み付け可能なロボットハンドを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を例示的に説明する。本実施形態に係るロボットハンドは、フローティングキャリパ型ディスクブレーキのサポートにクリップとブレーキパッドとを組み付けるものである。なお、本発明は、これに限定されるものでなく、如何なる被組付体の組み付けに用いても良い。また、本発明は、障害物のある狭小空間内でその効果を最も発揮するが、障害物の無い空間において被組付体の組み付けを行うことが可能であることは言うまでもない。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るロボットハンド1の斜視図である。図1において示すように、ロボットハンド1は、アーム2と、アーム2の先端の手首部に組み付けられたハンド3と、を備える。
【0022】
まず、アーム2について説明する。アーム2は、6軸式の多関節ロボットである。アーム2は、床面に設置される架台部4、架台部4に連結された第一腕部5、第一腕部5に連結された第二腕部6、第二腕部6に連結された第三腕部7、及び第三腕部7に連結された手首部8と、を備えている。
【0023】
架台部4は、床面に固定されており、アーム2全体を支える。架台部4は、図示しない回転駆動装置を内蔵しており、鉛直方向の軸9A及び水平方向の軸9Bを中心に第一腕部5を回転する。
【0024】
第一腕部5、第二腕部6、及び第三腕部7は、図示しない回転駆動装置をそれぞれ内蔵している。第一腕部5は、水平方向の軸9Cを中心に第二腕部6を回転する。また、第二腕部6は、水平方向の軸9Dを中心に第三腕部7を回転する。また、第三腕部7は、水平方向の軸9Eを中心に手首部8を回転する。
【0025】
手首部8は、図示しない回転駆動装置を内蔵しており、ハンド3の組付方向の軸9Fを中心に、ハンド3を捻るように回転することが可能である。
【0026】
なお、アーム2に内蔵されている各回転駆動装置は、図示しない制御装置によって制御される。各回転駆動装置は、サーボモータやポテンショメータを備えており、予め設定されたプログラムに基づいて動作を指令する制御装置からの制御信号に基づいて関節の角度を制御する。また、各回転駆動装置は、サーボモータの負荷を検知する圧電ゲージを備えており、サーボモータの過負荷を検知したらモータを停止するように構成されている。
【0027】
アーム2は、以上のように6軸の関節軸を有していることにより、ハンド3を所望の位置に所望の姿勢で動かすことが可能となる。
【0028】
次に、ハンド3について説明する。図2は、ハンド3の斜視図である。また、図3はハンド3の正面図であり、図4はハンド3の側面図である。図2、3、および4において示すように、ハンド3は、ハンド3全体をアーム2の手首部8に固定するためのベース10、ベース10に固定される固定部材11、ベース10に本体が固定されたエアシリンダ12、及びエアシリンダ12によってスライド移動が可能な可動部材13を備えている。エアシリンダ12は、図示しない圧縮空気供給装置から供給される圧縮空気によって可動部材13をスライドする。なお、圧縮空気供給装置とエアシリンダ12との間には図示しない電磁弁が備えられており、制御装置からの指令に応じて電磁弁が開閉することにより圧縮空気の流れが制御され、可動部材13がスライドする。
【0029】
固定部材11は、ブレーキパッドを支持するパッド用爪14A、及びクリップを支持するクリップ用爪15Aを備えている。また、可動部材13は、ブレーキパッドを支持するパッド用爪14B、及びクリップを支持するクリップ用爪15Bを備えている。可動部材13がエアシリンダ12によって固定部材11側にスライドされることにより、可動部材13と固定部材11とが対象物を把持する。例えば、ブレーキパッドを把持する場合であれば、可動部材13がスライドされることにより、パッド用爪14Aとパッド用爪14Bとの間にブレーキパッドが把持される。また、クリップを把持する場合であれば、可動部材13がスライドされることにより、クリップ用爪15Aとクリップ用爪15Bとの間にクリップが把持される。
【0030】
なお、ハンド3は、エアシリンダ12、可動部材13、及び固定部材11で構成される把持機構を2組、ベース10を挟んで対称に備えている。これにより、ブレーキパッドやクリップを同時に2つ把持することが可能である。
【0031】
ロボットハンド1の構成は、以上である。次に、ロボットハンド1が組立を行うフローティングキャリパ型ディスクブレーキのサポート、クリップ、およびブレーキパッドについて説明する。
【0032】
まず、サポートについて説明する。図5は、サポート16の斜視図である。サポート16は、車輪と共に回転するロータに隣接して車体に固定され、ロータの周方向のトルクをブレーキパッドを介して受け止める。図5において示すように、サポート16は、ブレーキパッドを介してロータの周方向のトルクを受け止めるトルク受け部17、およびロータを跨ぐブリッジ部18を有している。トルク受け部17は、クリップを嵌める溝19をそれぞれ有している。トルク受け部17は、溝19の開口方向が反対側のトルク受け部17を向くように配置されている。よって、どちらかのトルク受け部17の溝19にクリップを嵌め込む場合、他方のトルク受け部17が嵌め込み作業の際の障害物となる。
【0033】
次に、クリップについて説明する。図6は、クリップ27の斜視図である。図6において示すように、クリップ27は、ブレーキの非制動時にブレーキパッドがロータから離れるように弾性力を与える弾性片20を有している。また、クリップ27は、サポート16の溝19に嵌め合い可能な嵌合部28を有している。なお、ハンド3のクリップ用爪15Aは、嵌合部28の弾性片20側に挿入され、クリップ27を支持する。クリップ用爪15Aがこの嵌合部28を押すことにより、嵌合部28が溝19に嵌る。また、クリップ27は、クリップ用爪15Bが当たる肩部21を有している。この肩部21がクリップ用爪15Bに支持されることにより、クリップ27がハンド3に把持される。
【0034】
次に、ブレーキパッドについて説明する。図7は、ブレーキパッド22の斜視図である。図7において示すように、ブレーキパッド22は、摩擦材23、及びプレッシャプレート24で構成される。ブレーキパッド22は、サポート16のトルク受け部17にロータの周方向のトルクを与える側部25に弾性片20からの弾性力を受け止める突起26を有している。
<組立フロー>
次に、ロボットアーム2を用いてブレーキを組み立てる組立フローについて説明する。図8は、組立フローの図である。以下、図8のフローチャートを参照しつつ、ブレーキの組立方法について説明する。
【0035】
(ステップS101:クリップの把持)ロボットハンド1は、エアシリンダ12を収縮方向に駆動して可動部材13を動かし、クリップ用爪15A,Bを開く。そして、ロボットハンド1は、クリップ用爪15A,Bでクリップ27を引っ掛け、エアシリンダ12を伸張方向に駆動して可動部材を動かし、クリップ27を把持する。図9において、このときのハンド3の状態図を示す。図9において示すように、ハンド3は、クリップ27を把持している。
【0036】
(ステップS102:クリップの組み付け)ロボットハンド1は、アーム2を動かし、クリップ27を2つのトルク受け部17で囲まれる空間に挿入する。そして、トルク受け部17の溝19にクリップ27の嵌合部28を押し当てる。ロボットハンド1は、溝19に嵌合部28を押し込んだら、エアシリンダ12を収縮方向に動かし、クリップ27を離す。これにより、クリップ27の組付が完了する。ロボットハンド1は、アーム2を動かしてハンド3をブレーキパッド22の置いてある位置に移動する。図10において、クリップ27を組み付ける際の状態図を示す。図10において示すように、ハンド3は、2つのトルク受け部17で囲まれた狭小空間内でクリップ27を組み付けている。
【0037】
(ステップS103:ブレーキパッドの把持)次に、ロボットハンド1は、エアシリンダ12を収縮方向に駆動して可動部材13を動かし、パッド用爪14A,Bを開く。そして、ロボットハンド1は、パッド用爪14A,Bでブレーキパッド22を引っ掛け、エアシリンダ12を伸張方向に駆動して可動部材を動かし、ブレーキパッド22を把持する。図11において、このときのハンド3の状態図を示す。図11において示すように、ハンド3は、2つのブレーキパッド22を把持している。
【0038】
(ステップS104:ブレーキパッドの組み付け)ロボットハンド1は、アーム2を動かし、2つのブレーキパッド22をサポート16のアウター側、及びインナー側にそれぞれ組み付ける。ロボットハンド1は、ブレーキパッド22を、ブレーキパッド22の突起26が弾性片20の部分に押し込まれるように動かし、サポート16に組み付ける。ロボットハンド1は、突起26を弾性片20の部分に押し込んだら、エアシリンダ12を収縮方向に動かし、ブレーキパッド22を離す。これにより、サポート16にブレーキパッド22が組み付けられる。図12において、ブレーキパッド22を組み付ける際の状態図を示す。図12において示すように、ハンド3は、ブレーキパッド22の突起26を弾性片20の部分に押し込んでいる。
【0039】
以上により、サポート16にクリップ27、及びブレーキパッド22を組み付ける作業が完了する。なお、クリップ27、及びブレーキパッド22を組み付けたサポート16の案内孔にキャリパ本体の案内ピンを嵌めることで、ブレーキが完成する。
<効果>
以上、本実施形態に係るロボットハンドによれば、クリップを組み付ける2つのトルク受け部が互いに向き合うような狭小空間内でクリップを組み付ける場合であっても、クリップ用爪が開閉する際の開閉方向と略平行な方向にクリップを挿入するため、クリップ用
爪を開いてクリップを離す際にもトルク受け部が障害物になることがない。これにより、従来技術に係るロボットハンドではクリップを組み付けることが困難であった狭小空間内であっても、ロボットハンドによる部品の組み付けが可能となる。これにより、製造工程の自動化を図ることが可能となる。
【0040】
また、本実施形態に係るロボットハンドによれば、クリップ用爪の開閉方向が、クリップを挿入する際の挿入方向と略平行になるように、ハンドの姿勢をアームが制御しているため、複数の把持機構を有していても狭小空間内で爪を容易に開閉することが可能である。よって、多数の被組付体を把持しながら狭小空間における組み付け作業を行うことが可能となり、作業効率を向上させることが可能となる。これにより、クリップとブレーキパッドをサポートに組み付ける作業が、従来の30秒から半分の15秒以下に低減することが可能となる。
【0041】
なお、本実施形態において、ブレーキパッドはサポートに組み付けているため、ブレーキパッドを狭小空間内で組みつけていない。しかし、ブレーキパッドをキャリパ本体に組み付ける場合に本発明に係るロボットハンドを適用すれば、キャリパ本体のシリンダとプレッシャプレートの押圧面との間の狭小空間内でクリップやブレーキパッドの組み付けを行うことが可能である。その際は、クリップ用爪やパッド用爪を支える固定部材や可動部材を小さくしておくことが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】ロボットハンドの斜視図。
【図2】ハンドの斜視図。
【図3】ハンドの正面図。
【図4】ハンドの側面図。
【図5】サポートの斜視図。
【図6】クリップの斜視図。
【図7】ブレーキパッドの斜視図。
【図8】組立フロー図。
【図9】ハンドの状態図。
【図10】クリップを組み付ける際の状態図。
【図11】ハンドの状態図。
【図12】ブレーキパッドを組み付ける際の状態図。
【符号の説明】
【0043】
1・・・・・・・・・・・・・・・・・・ロボットハンド
2・・・・・・・・・・・・・・・・・・アーム
3・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハンド
4・・・・・・・・・・・・・・・・・・架台部
5・・・・・・・・・・・・・・・・・・第一腕部
6・・・・・・・・・・・・・・・・・・第二腕部
7・・・・・・・・・・・・・・・・・・第三腕部
8・・・・・・・・・・・・・・・・・・手首部
9A,B,C,D,E,F・・・・・・・軸
10・・・・・・・・・・・・・・・・・ベース
11・・・・・・・・・・・・・・・・・固定部材
12・・・・・・・・・・・・・・・・・エアシリンダ
13・・・・・・・・・・・・・・・・・可動部材
14A,B・・・・・・・・・・・・・・パッド用爪
15A,B・・・・・・・・・・・・・・クリップ用爪
16・・・・・・・・・・・・・・・・・サポート
17・・・・・・・・・・・・・・・・・トルク受け部
18・・・・・・・・・・・・・・・・・ブリッジ部
19・・・・・・・・・・・・・・・・・溝
20・・・・・・・・・・・・・・・・・弾性片
21・・・・・・・・・・・・・・・・・肩部
22・・・・・・・・・・・・・・・・・ブレーキパッド
23・・・・・・・・・・・・・・・・・摩擦材
24・・・・・・・・・・・・・・・・・プレッシャプレート
25・・・・・・・・・・・・・・・・・側部
26・・・・・・・・・・・・・・・・・突起
27・・・・・・・・・・・・・・・・・クリップ
28・・・・・・・・・・・・・・・・・嵌合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組付部と障害物との間の空間内で被組付体を該組付部に組み付けるロボットハンドであって、
少なくとも2つの把持部材を相対的にスライド移動して開閉することにより、前記被組付体を該2つの把持部材で把持するハンドと、
前記ハンドを動かして前記被組付体を前記組付部に組み付けるアームと、を備え、
前記アームは、前記ハンドに把持された前記被組付体を前記組付部に組み付ける際、該ハンドの前記2つの把持部材の開閉方向が、該被組付体を前記空間内に挿入する際の挿入方向と略平行になるように該ハンドの姿勢を制御し、該被組付体を該組付部に組み付ける、
ロボットハンド。
【請求項2】
前記2つの把持部材は、外形の異なる複数種類の被組付体のそれぞれの外形に対応する形状を有する、
請求項1に記載のロボットハンド。
【請求項3】
前記空間は、ブレーキキャリパの面であってブレーキパッドのクリップを組み付ける組付面と、該ブレーキキャリパの面であって該組付面と対向し、他のクリップを組み付ける面と、によって挟まれる空間であり、
前記被組付体は、ブレーキパッドのクリップであり、
前記ハンドは、前記クリップを把持し、
前記アームは、前記クリップを前記組付面に組み付ける、
請求項1または2に記載のロボットハンド。
【請求項4】
前記空間は、ブレーキキャリパの一部であってブレーキパッドのプレッシャプレートを押圧して車両を制動する押圧部材と、該ブレーキキャリパの一部であって該押圧部材と対向し、他のブレーキパッドのプレッシャプレートを押圧する部材と、によって挟まれる空間であり、
前記被組付体は、ブレーキパッドであり、
前記ハンドは、前記ブレーキパッドを把持し、
前記アームは、前記ブレーキパッドを前記押圧部材の位置に組み付ける、
請求項1または2に記載のロボットハンド。
【請求項5】
前記ハンドは、1つの被組付体を把持する一組の把持部材を、各組の把持部材の開閉方向が互いに平行な状態で複数組有する、
請求項1から4の何れかに記載のロボットハンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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