説明

ロールを取り扱うロボット

ウェブ材料のロールを取り扱うロボットに関する。該ロボットは、多数の数値制御された軸線に従って可動でありしかも吸引ヘッド(61A)を支持する関節型アーム(60)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブ材料のロール、不織布のロール又はリールを取り扱うロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
不織布は、種々の工業分野においていろいろに用いられる材料である。不織布は、生理用ナプキン、ベビー用おむつ及び同様な品物の製品の製造における構成要素として用いられる。また、不織布はフィルタ、特に使い捨て型の衣類、シーツ、種々の形式の生理用品及びその他の品物を作るのに利用されている。
【0003】
不織布は、通常、出口に巻取り装置を備えたシステム又は機械によって連続して製造され、巻取り装置はウェブ材料のストリップを連続して受け、直径の大きな親又はマスターリールと呼ばれるリールに巻取る機械である。これらの大きなリールは、連続して巻出され、巻直されて、種々の直径及び軸方向寸法のロールを並列に作るために比較的小さな幅のストリップに切断する。ロールの寸法は、半仕上げ製品の最終目的に関連する。その後、これらのロールは通常、最終製品を製造するための出発材料を形成するために他のシステム又はプラントに送られる。
【0004】
不織布を作る機械は、カード(カーディング機)機械的絡み合い又は流体絡み合いシステム、スパンレースシステム或いはその他の既知のシステムであることができる。
【0005】
不織布を連続して製造する機械の下流で利用可能なの巻取り装置の一例は、特許文献1に記載されている。この特殊な形式の巻取り装置では、ウェブ材料は、二つの側部パネル間に支持された巻回軸すなわちマンドレルに巻回される。形成されるリールは、巻取りローラに押し付けられて保持され、巻取りローラには製造機械からウェブ材料が供給される。
【0006】
種々の形態を成し得る巻直し装置は、リールを巻出し、そしてリールをまず長手方向に切断して複数の単一ストリップに分割した後、複数の単一ロールに巻直すのに利用される。純粋に例として、不織布の製造に利用できる幾つかの巻直し装置は特許文献2、特許文献3、特許文献4に記載されている。
【0007】
巻直し装置には、刃及びカウンタ刃のシステム、或いはその他の長手方向切断ツールが設けられている。これらシステム、或いはツールは、リールからのウェブ材料を切断することで得られることになるストリップの寸法に基いて、ウェブ材料の送り方向に対して横切って位置決めされ得る。製造すべき材料の関数として刃を自動的に位置決めする種々のシステムが考察されてきた。上記の位置決めを行う装置の例は特許文献5に記載されている。
【0008】
マスターリールから繰り出されるウェブ材料を切断ツールで分割して得たストリップの数、位置及び寸法に相応した数、位置及び寸法の管状巻芯が取付けられる巻回マンドレルは巻直し装置にその都度に挿入される。マンドレルに管状巻芯を取付ける機械及び装置は現在存在している。この形式の装置の例は特許文献6及び特許文献7に記載されている。
【0009】
巻直し装置の下流において、マンドレルは形成されたロールから外され、形成されたロールは包装工程へ送られる。
【0010】
親のロールから繰り出されたウェブ材料を切断して得られたウェブ材料のストリップを同時に巻回することによって得られたロール又はリールのセットからマンドレルが外されると、上記ロールは包装のために取り扱わなければならない。通常、これらロールは、それらの軸線方向寸法に応じて仕分けされて、パレットに乗せられる。ウェブ材料の損傷を避けるために隣接したロール間には分離用厚紙シートが配置される。ロールのスタック(積み重ね体)は発送用のプラスチックフィルムで包装される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】EP−A−1245515
【特許文献2】EP−A−0747308
【特許文献3】EP−A−1070675
【特許文献4】EP−A−1375400
【特許文献5】EP−A−1245354
【特許文献6】WO−A−0061480
【特許文献7】EP−B−1169250
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の一つの特徴によれば、本発明は、ウェブ材料のロール、特に排他的ではないがティシュペーパー、不織布などのロールを取り扱うロボットに関する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態では、本発明によるロボットは、多数の数値制御された軸線に従って可動でありしかも吸引ヘッドを支持する関節型アームを有する。一実施形態によれば、吸引ヘッドは、形状がほぼ平坦でしかもほぼ半円形の、ロールを把持する面を備えている。有利には、吸引ヘッドは、取り扱われるロールの直径の関数として選択的に作動され得る吸引領域を備えることができる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態によれば、吸引領域は、吸引ダクトと流体接続したほぼ半環状部分で形成される。また、上記ほぼ半環状部分を吸引ダクトに選択的に接続する選択部材が設けられる。
【0015】
別の実施形態では、ロボットのヘッドは、吸引ダクトに接続されかつ吸引側をロボットの吸引ヘッドの把持面に向けて位置決めされた多数の自己閉鎖型弁を備えることができる。これらの自己閉鎖型弁にはそれぞれの遮断部材が設けられ得、これらの遮断部材は、ロールの表面が上記ヘッドを介してそれの前方で係合されることにならない場合に、弁を閉じる。
【0016】
本発明の特に好ましい実施形態では、ヘッドがロールに近接する際に吸引を作動させるセンサーは上記ヘッドと組み合わされる。
【0017】
本発明によるロボットのさらに好ましい付加的な特徴及び実施形態は、添付図面に示され、いかに説明され、また特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実際の限定しない実施形態を示す添付図面及び以下の説明から本発明はより良く理解される。
【図1A】ウェブ材料のロールが配置されるシャットル、並びにロボットを用いて可能な仕方で上記ロールを取り扱うために設けた上記ロボットの動作の詳細を示す側面図。
【図1B】ウェブ材料のロールが配置されるシャットル、並びにロボットを用いて可能な仕方で上記ロールを取り扱うために設けた上記ロボットの動作の詳細を示す側面図。
【図2A】第1実施形態におけるある角度位置にあるロボットのヘッドを示す側面図。
【図2B】第1実施形態における異なる角度位置にあるロボットのヘッドを示す側面図。
【図3】図2Aにおける矢印III−IIIに沿った図。
【図4】図2A、図2B及び図3におけるヘッドのある角度位置における斜視図。
【図5】図2A、図2B及び図3におけるヘッドの異なる角度位置における斜視図。
【図6】図2Aにおける矢印VI−VIに沿った正面図。
【図7】異なる実施形態のロボットのヘッドを示す斜視図。
【図8】図7におけるヘッドの展開図。
【図9】本発明のさらに別の実施形態におけるヘッドを示す斜視図。
【図10】ヘッドに設けた把持機構を示す、図9の細部の拡大斜視図。
【図11】図10における細部の正面図。
【図12】ヘッドに設けた把持機構の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1A及び図1Bには、本発明を実施しているロボットの可能な使用例を概略的に示す。ロボットは全体を61で示している。ロボットは、複数の数値制御軸線に沿って動き得るロボットアーム60及びロールRを把持し取り扱う吸引ヘッド61Aで構成されている。
【0020】
図1A及び図1Bに示す応用例では、ロボットは、シャットル11上のローラ37によって形成されたクレードル上に位置決めされる単一ロール又はリールRを捕捉する用に構成されかつ制御される。ロボットは、図1A及び図1Bに示すような可動シャットルからではなく、巻直し装置から、或いは上記巻直し装置の出口に固定配置したクレードルから直接リールを捕捉するように構成され得る。
【0021】
ロールRは、それらの軸線A−Aを水平にしてクレードル37、37に位置決めされる。ロボット61は図面直角にのびる摺動トラック(図示していない)に設けることができ、それによりロボット61は、シャットル11に位置決めした各群のロールRの最初のロールのレベルにヘッド61Aがくるように位置決めされる。
【0022】
図1A及び図1Bには、ロボット61がヘッド61Aによってそれ自体シャットル11(図1A)に置かれたロールの列からロールRを捕捉するように位置決めし、またヘッドの回転(図1B)により、パレットP上に形成されるロールRの積み重ね体の頂部上に、又はフォークリフトトラック或いは任意のその他の適当な輸送装置によってリールを捕捉できるように形成した単一面上にロールを置く動きを概略的に例示している。
【0023】
可能な実施形態では、厚紙などの分離シートSの積み重ね体は、ロボット61のヘッド61Aが容易に届くことのできる適当な位置に置かれる。分離シートはディスク形状にでき、また分離シートの直径はロールRの直径に等しくできる。
【0024】
図1Aに示す実施形態では、分離シートの積み重ね体はパレットPP上に置かれる。トロリー、シャットルなどのような異なる支持体を用いることができる。幾つかのケースでは、分離シートは、ロールRに巻回されたウェブ材料の特性に関連して分配され得る。
【0025】
ロボットヘッド61A及びロールR及び分離シートSを把持するためロボットヘッド61Aに設けられた関連した把持部材の種々の実施形態を図2A〜図12に示し、以下に詳細に説明する。
【0026】
ロボット61のヘッド61Aの第1の実施形態は図2A〜図6に示され、図2A及び図2Bの側面図では、把持部材を二つの異なる位置、特に軸線A−Aを水平状態にしてロールを把持する位置(図2B)と垂直軸線の状態でロールを解放する位置(図2A)とで示している。図3は図2Aにおける矢印III−IIIに沿った平面図であり、また図6は図2Aにおける矢印VI−VIに沿った正面図であり、図4及び図5は、図2A及び図2Bに概略的に示す二つの位置における把持部材の斜視図である。
【0027】
本発明の有利な実施形態では、ロボット61の吸引ヘッド61Aは、ほぼ平坦な半円形形状のロール把持面501を備えている。さらに特に、ロール把持面501は、円形中央領域501Aと半円形伸張部501Bとを備えている。本発明の可能な実施形態によれば、ロール把持面501は五つの吸引領域503A、503B、503Cに分けられており(図4)、また円形中央領域は、ロールの軸孔と一致するので吸引部を備えていない。
【0028】
吸引領域503Aは、ほぼ環状形であり、二つの同心環状突起部で規定され、これらの同心環状突起部の内側には仕切り室が規定され、仕切り室は吸引孔505Aを介してたわみ性吸引ダクト507に流体接続して配置され、たわみ性吸引ダクト507は吸引ラインに接続される。符号505Bは、中心部分501Aと同心の環状面の一部にのびる二つの領域503Bに関連した吸引孔を示している。符号505Cは、吸引領域503Cを吸引ライン507に接続する吸引孔を示している。
【0029】
例えば、電磁型のアクチュエータ507(図5)によって作動される摺動弁は、吸引孔505A、505B、505Cと組み合わされている。動作は、吸引孔505A、505B、505Cを選択に開閉するように行われる。このようにして、吸引孔505B、505Cを閉じたまま吸引孔505Aだけを吸引ダクト507に流体接続し、或いは吸引孔505B及び任意ではあるが吸引孔505Cを吸引ダクト507に流体接続するように交互に行なうことが可能である。吸引孔505A、505B、505Cの開閉は、係合されることになるロールの直径の関数として行われる。ロールの直径が大きくなればなるほど、吸引ライン507と接続される環状又は半環状領域503A、503B、503Cの数が増える。これにより、ロールの直径の関数として最大把持及び最少空気消費量が保証される。
【0030】
有利な実施形態によれば、近接センサー511及び誘導センサーと共動するス条片513は501で示すロールを把持する面と組み合わされる。条片513は、吸引ヘッド及びさらに正確には把持面501が吸引ヘッドと係合することになるロールの前面と接触すると曲げられる。条片の偏りによって誘導センサーは付勢され、吸引を行う。近接センサー511はロールからの距離を測定するソナーから成り得る。
【0031】
把持面501は、フレーム523で支持された軸521に振動するように装着される。符号525はピストン・シリンダアクチュエータを表し、ピストン・シリンダアクチュエータ525のロッド527は軸529によって、把持面501にしっかりと接続されたタブ531に回動支持されている。ピストン・シリンダアクチュエータ525は、把持面501の振動軸521と同様にフレーム523に支持されている。ピストン・シリンダアクチュエータ525とフレーム523との間の拘束によってピストン・シリンダアクチュエータ525は振動でき、それにより軸521に対して把持面501の各角度位置における正しい位置となる(図2A及び図2B参照)。符号533は、ロボット61のアームのヘッド端部にフレーム523を緊締するプレートを表している。さらに、符号535は配線用のたわみ性通路を表している。
【0032】
図7及び図8には、ロール把持部材の変更実施形態が示されている。図2A〜図6の実施形態と同じ符号は同じ又は同等の部分を表している。
【0033】
この実施形態では、把持面501が摺動弁を介して吸引ラインに連通して選択的に置かれ得る環状又は円形領域で特徴付けられるのではなく、異なった形態の吸引部材が設けられ、比較的小さな又は大きな吸引面を自動的に作動状態または非作動状態にできるようにしている。この実施形態によれば、吸引把持面501は、吸引なしの中央領域を備えたほぼ円形の中央部分501Aを備え、上記中央領域は、中心軸線のまわりに同心に配置した吸引領域502、504で囲まれている。この中心軸線のまわりには、孔506を設けた環状セクター501Dを備えた二つの部分が位置決めされている。図8の展開図に見られるように、孔506はプレート508に形成され、プレート508は環状セクター501Dの外面を規定し、プレート508の背後にはフィルタ510が配置されている。フィルタ510の背後にはフレーム512が設けられ、このフレーム512には自己閉鎖型弁514が装着され、これらの自己閉鎖型弁514の数及び位置は孔506の数及びレイアウトに相応している。これらの自己閉鎖型弁514は、孔506をそれらの背後の吸引領域に接続させ、ダクト507と流体接続させる弁である。
【0034】
自己閉鎖型弁514は、空気の限定された流量が流れている間、開放したままであるように構成されている。流量がある特定の限界を越えて増大すると、弁は自動的に閉じる。このようにして、ロボットが作動し、前方吸引把持面501がロールの平坦面に接触すると、この平坦面はある特定の数の孔506を領域502、504と共に遮断する。これらは常に、遮断弁がセンサー513によって開放されると、吸引ダクト507と流体接続し、一方、孔506は、把持面501を介して係合されることになるロールの前面が孔506の前方にある場合のみ吸引ダクト507と流体接続する。捕捉すべきロールの前面によって閉じられてない孔506のレベルにある自己閉鎖型弁514は、孔506を介しての空気の自由な流れのために自動的に閉じる。この方法により、吸引の生じられることになる領域は相対制御型アクチュエータを備えた弁を用いずに自動的に調整され得る。また、全吸引面が孔506及びそれら孔の背後の自己閉鎖型弁を備えて構成されるシステムを作ることも可能である。
【0035】
自己閉鎖型弁はそれ自体公知であり、従ってここでは説明する必要がない。例えば、この目的のためにFESTOAG&CoKG.(ドイツ国)で製造されたモデルISV 1/8”弁を利用することができる。
【0036】
図9〜図12にはロボットヘッド61の別の実施形態を示している。前述の実施形態で示すものと同一符号は同一又は同等の部分を表すのに用いている。ヘッド61Aは、取り扱うべきロールの直径に関連する比較的大きい又は小さい領域において吸引を自動的に行うように構成されかつ設けられた吸引部材を備える吸引ヘッドである。
【0037】
幾つかの場合に、例えばウェブ材料の特性、ロールの軸方向長さ、重さ及びその他の製品(製造)パラメータに関連して、ヘッド61Aによって施すべき吸引により、ヘッド61Aの作用する第1のロールに隣接した第2のロールがヘッドによって吸引され得る。これにより二つのロールが同時に捕捉されることになる。これは、ロールが分離シートSによってそれらロールを分離するように個々に重ねて置かれることになる場合に問題となる。図9〜図11の実施形態はこの問題を避ける又は解決する吸引ヘッド61Aを提供する。
【0038】
吸引ヘッド61Aの中央部分には、全体を符号701で示す機械的把持装置が設けられている。機械的把持装置701は一対のジョー703から成っている。これらのジョー703は摺動子705で支持され、摺動子705はブロック709に設けたガイドチャンネル707において摺動可能である。ジョー703の矢印f703に租って開閉運動を制御するアクチュエータ(図示していない)がブロック709に収容されている。
【0039】
一実施形態では、ジョー703は外方湾曲把持面703Aを備え、この外方湾曲把持面703Aは、各ロールRの形成される巻芯WC(図1A)を把持するように形成されている。
【0040】
ブロック709は、把持面501の背後でヘッド61Aに設けた管状ハウジング711内に摺動可能に設けられている。ブロック709は、双方向矢印f709(図12)に沿って動くことができる。一実施形態では、この目的のために二つのシリンダ・ピストンアクチュエータ713が設けられる。矢印f709に沿ったブロック709の軸方向動きは、ジョー703が把持面501から突出する突出位置と、把持面501から突出せずに管状ハウジング711内に収容される引込み位置との取ることのできるようにされる。
【0041】
ヘッド61Aは次のように作動する。ヘッド61Aがロールの積み重ね体から、例えばクレードル37、37(図1A)から一つのロールRを把持しなければならない場合には、ジョー703は突出した位置にされる。これらのジョーは互いに近づき、ヘッド61AをロールRの表面に向って動かすことにより、ジョー703は、ロールの巻芯WCの内側の空間に入ることができるようにされている。把持面501がロールRの前面と接触したことを、ヘッド61Aに設けたセンサーが指示すると、ジョー703は開放され、それでそれらの外方円筒状面703Aでロールの内方面を把持するようにされている。その後、ヘッド61Aは、ジョー703の外方円筒状面703Aで把持したロールを次のロールから離すように僅かに動かされる。この時点で、真空が施される。ジョー703に係合したロールは隣接ロールから分離されるので、隣接したロールは把持されたロールに付着しない。隣接ロール間の相互付着を避けるのに非常に僅かな間隔(1〜数mm)で十分である。
【0042】
ヘッド61Aが分離シートSを把持しなければならない場合には、ジョー703はハウジング711内に引き込まれ、ジョー703がヘッドの動作と干渉しないようにされる。こうして、把持面501は分離シートSと完全に接触することができる。
【0043】
図面は単に、本発明の実施形態として提供した例を示すだけであり、本発明の概念の範囲から逸脱することなしに形態及び構成において変えることができることが理解される。特許請求の範囲における参照符号は、明細書の記載及び図面を参照して特許請求の範囲を容易に読むことができるようにするためのものであり、特許請求の範囲に記載した保護の範囲を限定するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の数値制御された軸線に従って可動でありしかも吸引ヘッドを支持する関節型アームを有することを特徴とするウェブ材料のロールを取り扱うロボット。
【請求項2】
吸引ヘッドは、形状がほぼ平坦でしかもほぼ半円形の、ロールを把持する面を備えていることを特徴とする請求項1記載のロボット。
【請求項3】
吸引ヘッドが、取り扱われるロールの直径の関数として選択的に作動できる吸引領域を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のロボット。
【請求項4】
吸引領域が、吸引ダクトと流体接続したほぼ半環状部分で形成され、また、上記ほぼ半環状部分を吸引ダクトに選択的に接続する選択部材が設けられることを特徴とする請求項3記載のロボット。
【請求項5】
選択部材が弁から成ることを特徴とする請求項4記載のロボット。
【請求項6】
吸引ヘッドが、吸引ダクトに接続されかつ吸引側をロボットの吸引ヘッドの把持面に向けて位置決めされた多数の自己閉鎖型弁を備え、これらの自己閉鎖型弁は、ロールの表面がヘッドを介してそれの前方で係合されることにならない場合に、弁を閉じるそれぞれの遮断部材を備えていることを特徴とする請求項1又は2又は3記載のロボット。
【請求項7】
吸引ヘッドがロールに近接している時に、吸引を行わせるセンサーが吸引ヘッドに組み合わされることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載のロボット。
【請求項8】
ロールの軸線が水平である位置からロールの軸線が垂直である位置へロールを立てるように制御されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載のロボット。
【請求項9】
さらに、ロールの巻芯を把持する機械的把持装置を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載のロボット。
【請求項10】
機械的把持装置が少なくとも一対のジョーを備えていることを特徴とする請求項9記載のロボット。
【請求項11】
ジョーが、巻芯の内方面に接触するように構成されかつ設けられた湾曲面を備えていることを特徴とする請求項10記載のロボット。
【請求項12】
機械的把持装置が、ヘッドの吸引面の背後の位置に引っ込むことができることを特徴とする請求項9又は10または11記載のロボット。
【請求項13】
機械的把持装置が、ヘッドの吸引面の背後に設けたハウジングに摺動可能に設けられるブロックを備え、このブロックが突出した位置と引っ込んだ位置となるようにハウジング内で可動であることを特徴とする請求項12記載のロボット。
【請求項14】
ブロックが複数のガイドを備え、これらガイドに沿ってジョーが摺動して、巻芯を把持及び解放するようにされることを特徴とする請求項10又は13記載のロボット。
【請求項15】
ジョーを開閉するアクチュエータが上記ブロックに設けられていることを特徴とする請求項14記載のロボット。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2009−543704(P2009−543704A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−520132(P2009−520132)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際出願番号】PCT/IT2007/000460
【国際公開番号】WO2008/010251
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(509018812)ア.チエリ ノンヴオヴエンス ソチエタ ペル アチオーニ (1)
【Fターム(参考)】