説明

ワイヤーハーネス固定具

【課題】部品点数を低減しつつワイヤーハーネスの取付作業性を向上させ得るワイヤーハーネス固定具を提供する。
【解決手段】本固定具は、ワイヤーハーネス2を相手部品(ピラートリム3)に固定するためのワイヤーハーネス固定具1であって、ワイヤーハーネスをその径方向に挟持する一対のクランプ部6,7と、相手部品に固定される固定部8と、固定部に対して一対のクランプ部のそれぞれをワイヤーハーネスの径方向に回動可能に連結する一対の連結部9,10と、一対のクランプ部の間にワイヤーハーネスを挟持させることにより一対のクランプ部を挟持状態に保持する保持部11と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤーハーネス固定具に関し、さらに詳しくは、部品点数を低減しつつワイヤーハーネスの取付作業性を向上させ得るワイヤーハーネス固定具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ワイヤーハーネスを相手部品に固定するためのワイヤーハーネス固定具として様々なものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、半割れの筒状体11の間にワイヤーハーネスを挟んだ状態で筒状体11同士をロックして、その筒状体11を相手部品Pに設けたバネ片21に嵌め込むことにより、ワイヤーハーネスを相手部品に固定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−55679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1の技術では、ワイヤーハーネスを筒状体に挟持させ、その筒状体を相手部品に設けたバネ片に嵌め込んでいるため、相手部品に設けられるバネ片等の別部材を用意する必要があり、部品点数が多くなりコストも高くなる。また、2段階の取付作業を必要とし、相手部品に対するワイヤーハーネスの取付作業性が低い。
【0005】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、部品点数を低減しつつワイヤーハーネスの取付作業性を向上させることができるワイヤーハーネス固定具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ワイヤーハーネスを相手部品に固定するためのワイヤーハーネス固定具であって、前記ワイヤーハーネスをその径方向に挟持する一対のクランプ部と、前記相手部品に固定される固定部と、前記固定部に対して前記一対のクランプ部のそれぞれを前記ワイヤーハーネスの径方向に回動可能に連結する一対の連結部と、前記一対のクランプ部の間に前記ワイヤーハーネスを挟持させることにより、該一対のクランプ部を挟持状態に保持する保持部と、を備えることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記保持部は、前記固定部に対して前記一対のクランプ部のそれぞれを係合する第1係合部及び第2係合部を有することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載において、前記第1係合部及び前記第2係合部のそれぞれは、前記固定部に前記クランプ部に向かって突出するように設けられる係合爪と、前記クランプ部に設けられ該係合爪が係合する被係合部と、を有することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか記載において、前記固定部は、前記相手部品に一体に形成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のワイヤーハーネス固定具によると、一対のクランプ部の間にワイヤーハーネスを挟持させることにより、保持部により一対のクランプ部が挟持状態に保持される。これにより、相手部品に対してワイヤーハーネスをワンタッチで取り付けることができ、相手部品に対するワイヤーハーネスの取付作業性を向上させることができる。また、従来のように相手部品に設けられるバネ片等の別部品を用意する必要がなく、部品点数を低減できる。
また、前記保持部が、第1係合部及び第2係合部を有する場合、一対のクランプ部の間にワイヤーハーネスを挟持させることにより、第1及び第2係合部により固定部に対して一対のクランプ部のそれぞれが係合されて一対のクランプ部が挟持状態に保持される。これにより、ワイヤーハーネスの挟持状態をより強固に保持することができる。
また、前記第1係合部及び前記第2係合部のそれぞれが、係合爪と、被係合部と、を有する場合は、一対のクランプ部の間にワイヤーハーネスを挟持させることにより、第1及び第2係合部では、係合爪が被係合部に係合して一対のクランプ部が挟持状態に保持される。これにより、ワイヤーハーネスの挟持状態をより強固に保持することができる。また、指先操作により各係合部の係合を容易に解除できる。
さらに、前記固定部が、前記相手部品に一体に形成されている場合は、固定部を相手部品に固定する作業を必要とせず、相手部品に対するワイヤーハーネスの取付作業性を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
【図1】実施例に係るワイヤーハーネス固定具を備えるピラートリムを示す斜視図である。
【図2】図1の要部拡大斜視図である。
【図3】上記ワイヤーハーネス固定具の開口状態を示す正面図である。
【図4】図3のIV矢視図である。
【図5】上記ワイヤーハーネス固定具の作用を説明するための説明図である。
【図6】上記ワイヤーハーネス固定具の作用を説明するための説明図である。
【図7】上記ワイヤーハーネス固定具の作用を説明するための説明図である。
【図8】その他の形態のワイヤーハーネス固定具を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
1.ワイヤーハーネス固定具
本実施形態1.に係るワイヤーハーネス固定具は、ワイヤーハーネスを相手部品に固定するためのワイヤーハーネス固定具であって、ワイヤーハーネスをその径方向に挟持する一対のクランプ部(6,7)と、相手部品に固定される固定部(8)と、この固定部に対して一対のクランプ部のそれぞれをワイヤーハーネスの径方向に回動可能に連結する一対の連結部(9,10)と、一対のクランプ部の間にワイヤーハーネスを挟持させることにより、一対のクランプ部を挟持状態に保持する保持部(11)と、を備えることを特徴とする(例えば、図3等参照)。
【0011】
本実施形態1.のワイヤーハーネス固定具としては、例えば、上記保持部は、固定部に対して一対のクランプ部のそれぞれを係合する第1係合部(17)及び第2係合部(18)を有する形態(例えば、図3等参照)を挙げることができる。この場合、例えば、第1係合部及び第2係合部のそれぞれは、固定部にクランプ部に向かって突出するように設けられる係合爪(17a,18a)と、クランプ部に設けられ係合爪が係合する被係合部(17b,18b)と、を有することができる(例えば、図3等参照)。この被係合部としては、例えば、鍔部、凹部等を挙げることができる。これらのうち、係合部の係合を解除し易いといった観点から、鍔部であることが好ましい。
【0012】
上述の形態では、例えば、一対のクランプ部によるワイヤーハーネスの挟持方向(P)と、第1及び第2係合部による固定部と各クランプ部との係合方向(Q)とは交差していることができる。これにより、ワイヤーハーネスの挟持状態をより強固に保持できる。
【0013】
上述の形態では、例えば、第1係合部及び第2係合部のそれぞれは、ワイヤーハーネスの挟持方向(P)に略直交する方向に沿って複数配置され、これら複数の係合部がワイヤーハーネスの挟持方向(P)に位置をずらして配置されていることができる(例えば、図4等参照)。これにより、係合部がワイヤーハーネスの挟持方向に分散して配置されるので、係合部の係合及び解除をより円滑に実施できる。
【0014】
本実施形態1.のワイヤーハーネス固定具としては、例えば、上記固定部は、前記相手部品に一体に形成されている形態(例えば、図1等参照)を挙げることができる。この場合、成形性といった観点から、ワイヤーハーネス固定具及び相手部品が樹脂からなることが好ましい。
【実施例】
【0015】
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
【0016】
(1)ワイヤーハーネス固定具
本実施例に係るワイヤーハーネス固定具1は、図1に示すように、ワイヤーハーネス2を車両のピラートリム3(本発明に係る「相手部品」として例示する。)の裏面に固定するものである。このワイヤーハーネス固定具1は、樹脂製であり、ピラートリム3と一体に形成されている。
【0017】
上記ワイヤーハーネス固定具1は、図2〜図4に示すように、ワイヤーハーネス2をその径方向(即ち、挟持方向P;図3参照)に挟持する一対のクランプ部6,7と、ピラートリム3に一体に形成された固定部8と、この固定部8に対して一対のクランプ部6,7のそれぞれをワイヤーハーネス2の径方向に回動可能に連結する一対の連結部9,10と、一対のクランプ部6,7の間にワイヤーハーネス2を挟持させることにより、一対のクランプ部6,7を挟持状態に保持する保持部11と、を備えている。なお、本実施例では、本発明に係る「ワイヤーハーネス」として、コルゲート管4で外周を保護してなるワイヤーハーネス2を例示する。
【0018】
上記各クランプ部6,7は、略C字状の本体6a,7aと、この本体6a,7aの一端側に連なる台座6b,7bと、を有している。この本体6a,7aは、ワイヤーハーネス2の外周面を挟持する円弧面状の挟持面13を有している。また、上記固定部8は、平板状に形成され、ワイヤーハーネス2を挟持したときに各クランプ部6,7の台座6b,7bが当接する当接面14を有している。なお、本実施例では、ワイヤーハーネス2のコルゲート管4に対応してひだ状に形成された挟持面13を採用するものとする。
【0019】
上記各連結部9,10は、略U字状に形成され、クランプ部6,7の台座6b,7bの外端側と固定部8の外端側とを連結している。また、各連結部9,10は、各クランプ部6,7の間に挟持されたワイヤーハーネス2の軸心から挟持方向Pに所定間隔をもって離間して配置されている。そして、各連結部9,10によって、各クランプ部6,7は、ワイヤーハーネス2が挿入可能な開口15を形成する開口状態(図6参照)と、ワイヤーハーネス2を挟持した挟持状態(図7参照)との間で回動するようになっている。
【0020】
上記保持部11は、固定部8に対して各クランプ部6,7のそれぞれを係合させる第1係合部17及び第2係合部18を有している。これら各係合部17,18は、固定部8にクランプ部6,7に向かって突出するように設けられる係合爪17a,18aと、クランプ部6,7の台座6b,7bに設けられ係合爪17a,18aが弾性変形を伴って係合する鍔部17b,18b(本発明に係る「被係合部」として例示する。)と、を有している。そして、各係合部17,18の係合方向Qは、ワイヤーハーネス2の挟持方向Pと略直交している(図3参照)。また、各係合部17,18は、図4に示すように、ワイヤーハーネス2の挟持方向Pに略直交する方向に沿って複数(図中2つ)配置されている。これら複数の係合部17,18がワイヤーハーネス2の挟持方向Pに位置をずらして配置されている。
【0021】
(2)ワイヤーハーネス固定具の作用
次に、上記構成のワイヤーハーネス固定具1の作用について説明する。開口15を介して一対のクランプ部6,7の間にワイヤーハーネス2を挿入し(図5及び図6参照)、ワイヤーハーネス2の外周で各クランプ部6,7の挟持面13を固定部8に向かって押圧する。すると、各クランプ部6,7が挟持方向Pに回動されて各クランプ部6,7の間にワイヤーハーネス2が挟持される。この挟持動作と略同時に、第1及び第2係合部17,18では、係合爪17a,18aが鍔部17b,18bに係合して各クランプ部6,7の挟持状態が保持され、ピラートリム3にワイヤーハーネス2が取り付けられる(図7参照)。
【0022】
なお、ピラートリム3からワイヤーハーネス2を取り外す場合、第1及び第2係合部17,18において、指先操作により係合爪17a、18a及び鍔部17b,18bの係合を解除すれば、各クランプ部6,7の間からワイヤーハーネス2を引き出して取り外すことができる。
【0023】
(3)実施例の効果
以上より、本実施例のワイヤーハーネス固定具1によると、一対のクランプ部6,7の間にワイヤーハーネス2を挟持させることにより、保持部11により一対のクランプ部6,7が挟持状態に保持される。これにより、ピラートリム3に対してワンタッチでワイヤーハーネス2を取り付けることができ、ピラートリム3に対するワイヤーハーネス2の取付作業性を向上させることができる。また、従来のように相手部品に設けられるバネ片等の別部品を用意する必要がなく、部品点数を低減できる。
【0024】
また、本実施例では、保持部11を、第1及び第2係合部17,18を有して構成したので、一対のクランプ部6,7の間にワイヤーハーネス2を挟持させることにより、第1及び第2係合部17,18により固定部8に対して一対のクランプ部6,7のそれぞれが係合されて一対のクランプ部6,7が挟持状態に保持される。これにより、ワイヤーハーネス2の挟持状態をより強固に保持することができる。
【0025】
また、本実施例では、一対のクランプ部6,7によるワイヤーハーネス2の挟持方向Pと、第1及び第2係合部17,18による固定部8と各クランプ部6,7との係合方向Qとを略直交させているので、これにより、ワイヤーハーネス2の挟持状態をより強固に保持することができる。
【0026】
また、本実施例では、第1及び第2係合部17,18のそれぞれを、係合爪17a,18aと、鍔部17b,18bと、を有して構成したので、一対のクランプ部6,7の間にワイヤーハーネス2を挟持させることにより、第1及び第2係合部17,18では、係合爪17a,18aが鍔部17b,18bに係合して一対のクランプ部6,7が挟持状態に保持される。これにより、ワイヤーハーネス2の挟持状態をより強固に保持することができる。また、指先操作により各係合部17,18の係合を容易に解除することができる。
【0027】
また、本実施例では、第1及び第2係合部17,18を、ワイヤーハーネス2の挟持方向Pに略直交する方向に沿って複数配置し、それら複数の係合部17,18をワイヤーハーネス2の挟持方向Pに位置をずらして配置したので、各係合部17,18がワイヤーハーネス2の挟持方向Pに分散して配置される。よって、各係合部17,18の係合及び解除をより円滑に実施できる。
【0028】
さらに、本実施例では、固定部8を、ピラートリム3に一体に形成したので、固定部8をピラートリム3に固定する作業を何ら必要とせず、ピラートリム3に対するワイヤーハーネス2の取付作業性を更に向上させることができる。これに対して、例えば、固定部8をテープ等で貼着する形態では、貼着位置にバラツキが生じたり、貼着力が弱まってワイヤーハーネス2が動いて異音が発生したりする恐れがある。
【0029】
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、保持部11として、各クランプ部6,7と固定部8とを係合する第1及び第2係合部17,18を例示したが、これに限定されず、例えば、図8に示すように、各クランプ部6,7の一方に設けられる係合爪20aと、他方に設けられ係合爪20aが係合する凹部20bと、を有する係合部20により保持部を構成してもよい。
【0030】
また、上記実施例では、クランプ部6,7に係合爪17a,18aが係合する鍔部17b,18bを設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、クランプ部6,7に係合爪17a,18aが係合する凹部を設けるようにしてもよい。
【0031】
また、上記実施例では、固定部8にクランプ部6,7に向かって突出するように係合爪17a,18aを設け、クランプ部6,7に係合爪17a,18aが係合する鍔部17b,18bを設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、図8に示すように、クランプ部6,7に固定部8に向かって突出するように係合爪22を設け、固定部8に係合爪22が係合する凹部23又は鍔部を設けるようにしてもよい。
【0032】
また、上記実施例では、各係合部6,7をワイヤーハーネス2の挟持方向Pと略直交する方向に沿って複数配置するようにしたが、これに限定されず、例えば、これに加えて又は替えて、各係合部6,7をワイヤーハーネス2の挟持方向Pに複数配置するようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施例では、相手部品(ピラートリム3)に一体に形成される固定部8を例示したが、これに限定されず、例えば、相手部品に溶着、接着、貼着、嵌合等される固定部としてもよい。
【0034】
また、上記実施例では、外周をコルゲート管4で被覆してなるワイヤーハーネス2を例示したが、これに限定されず、例えば、外周を何ら被覆されないワイヤーハーネスとしたり、外周に保護テープを巻き付けてなるワイヤーハーネスとしたりしてもよい。
【0035】
また、上記実施例では、樹脂製のワイヤーハーネス固定具1を例示したが、これに限定されず、例えば、金属製又は異種材料からなるワイヤーハーネス固定具としてもよい。
【0036】
さらに、上記実施例では、相手部品としてピラートリム3を例示したが、これに限定されず、例えば、相手部品としては、車両内装材(例えば、ドアトリム、インストルメントパネル、コンソールボックス等)、車両天井材、車両フロア材等を挙げることができる。さらに、車両用以外の電化製品等の構成部品としてもよい。
【0037】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
【0038】
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
相手部品にワイヤーハーネスを固定する技術として広く利用される。特に、乗用車、バス、トラック等の他、列車、汽車等の鉄道車両、建設車両、農業車両、産業車両などの車両用部品にワイヤーハーネスを固定する技術として好適に利用される。
【符号の説明】
【0040】
1;ワイヤーハーネス固定具、2;ワイヤーハーネス、3;ピラートリム、6,7;クランプ部、8;固定部、9,10;連結部、11;保持部、17;第1係合部、18;第2係合部、17a,18a;係合爪、17b,18b;鍔部、20;係合部、22;係合爪、23;凹部、P;挟持方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤーハーネスを相手部品に固定するためのワイヤーハーネス固定具であって、
前記ワイヤーハーネスをその径方向に挟持する一対のクランプ部と、
前記相手部品に固定される固定部と、
前記固定部に対して前記一対のクランプ部のそれぞれを前記ワイヤーハーネスの径方向に回動可能に連結する一対の連結部と、
前記一対のクランプ部の間に前記ワイヤーハーネスを挟持させることにより、該一対のクランプ部を挟持状態に保持する保持部と、を備えることを特徴とするワイヤーハーネス固定具。
【請求項2】
前記保持部は、前記固定部に対して前記一対のクランプ部のそれぞれを係合する第1係合部及び第2係合部を有する請求項1記載のワイヤーハーネス固定具。
【請求項3】
前記第1係合部及び前記第2係合部のそれぞれは、前記固定部に前記クランプ部に向かって突出するように設けられる係合爪と、前記クランプ部に設けられ該係合爪が係合する被係合部と、を有する請求項2記載のワイヤーハーネス固定具。
【請求項4】
前記固定部は、前記相手部品に一体に形成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載のワイヤーハーネス固定具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−85453(P2012−85453A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−230037(P2010−230037)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】