説明

ワックス塗布装置および塗布方法

【課題】ハブホイールのインロー部に均一な膜厚で十分な量のワックスを塗布することができるワックス塗布装置および塗布方法を提供する。
【解決手段】ハブホイール50を回転駆動する回転台42と、インロー部52の外周面との間に間隙48が形成されるように配置された少なくとも一つの爪部44と、少なくとも一つの爪部44のいずれかに形成され、ハブホイール50を回転させながら間隙48にワックスを吐出する吐出口49と、吐出口49を介して間隙48に吐出するワックス量を計量するワックス計量部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワックス塗布装置および塗布方法に係り、特に、ハブホイールのインロー部にワックスを塗布するワックス塗布装置および塗布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両への車輪の取り付けは、一般的に、ハブホイールを用いて行われる。ハブホイールは、車体側に固定された滑り軸受によって回転自在に支持されており、このハブホイールに対して、タイヤホイール(車輪)やブレーキディスクロータが取り付けられる。タイヤホイールは、ハブホイールの車両外側に形成された環状の突起物であるインロー部に位置決めされるが、ハブホイールとの嵌合部分が錆びついて固着することがある。そのため、タイヤホイールの取り付け時に、予めハブホイールのインロー部外周面にワックスを塗布することが求められている。
【0003】
例えば、インロー部外周面に対する塗布ではないが、粘着性塗物を塗布する装置として、特許文献1が提案されている。特許文献1の回転式塗布装置は、シャフト部材等のピン状の被塗物を整列させて板部材で挟み込み、ピン状の被塗物を自転させて塗布した粘着性塗物による塗膜を自動的に平坦化している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−289292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された回転式塗布装置は、ハブホイールのインロー部にワックスを塗布することを想定したものではないため、特許文献1に記載された構成をインロー部のワックス塗布に用いることは難しい。また、特許文献1は、ピン状の被塗物が回転軸としての機能を果たすために粘着性塗物を単に平坦化するものであって、粘着性塗物が均一に塗れない場合や十分な量を塗れない場合があった。
タイヤホイールとハブホイールとの嵌合部分の錆びつきや固着を防止するためには、錆びつきや固着を防止するワックス量を確保するとともに、塗布ムラや塗布量のばらつきを抑えてワックスを塗布することが望まれる。
【0006】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、ハブホイールのインロー部に均一な膜厚で十分な量のワックスを塗布することができるワックス塗布装置および塗布方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るワックス塗布装置は、車両の車輪が取りつけられて前記車両と一体に回転するハブホイールの前記車両の外側に形成された環状の突起物であるインロー部にワックスを塗布するワックス塗布装置において、前記ハブホイールを回転駆動する回転台と、前記回転台により回転する前記ハブホイールのインロー部の周方向に沿って、前記インロー部の外周面との間に間隙が形成されるように配置された少なくとも一つの爪部と、前記少なくとも一つの爪部のいずれかに形成され、回転している前記ハブホイールのインロー部の外周面と前記爪部との間に形成される前記間隙にワックスを吐出する吐出口と、前記吐出口を介して前記間隙に吐出するワックス量を計量するワックス計量部とを備えることを特徴とする。
【0008】
上記ワックス塗布装置において、ハブホイールのインロー部にワックスを塗布するには、ハブホイールを前記回転台に載置した後に、前記インロー部の外周面との間に間隙が形成されるように前記爪部をインロー部に対して縮径方向に駆動する。
その後、前記間隙がワックスによって埋められるように爪部の吐出口からワックスを吐出し、ハブホイールを載置したまま回転台を回転させ、インロー部の外周面上にワックスを広げる。
これにより、インロー部の外周面に均一な膜厚で十分な量のワックスを塗布することができる。よって、ワックスの塗布ムラや塗布量のばらつきを防いで錆の発生や固着を防止することができる。
【0009】
また、前記爪部の断面形状は、前記インロー部の外周面と、前記インロー部の先端面とに沿って形成される略L字形状を有することが好ましい。
これにより、ハブホイールが鉛直下方向に向けて回転台に設置される場合であっても、塗布するワックスが下に垂れて漏れることを防ぐことができる。さらに、インロー部の外周面のみならず先端面も塗布できるので、範囲をより広げて錆の発生を防止することができる。
【0010】
また、前記爪部が前記インロー部の形状に応じて複数セット設けられていることが好ましい。
これにより、ハブホイールのインロー部の形状が異なる場合であっても、インロー部の形状にあわせて爪部の組合せを選択して、インロー部の外周面に均一な膜厚で十分な量のワックスを塗布することができる。
【0011】
さらに、前記ワックス計量部は、前記ワックスが充填されたシリンダ内を軸方向に摺動するとともに、基部よりも周方向に縮径した縮径部を有するピストンと、前記ピストンを軸方向に進退させるサーボモータと、前記サーボモータにより回転付勢されるボールねじとを含むことが好ましい。
これにより、ワックスの塗布量とワックスの吐出速度とを厳密に調節することができ、ワックスの塗布の精度が向上する。
【0012】
また、前記間隙の大きさは、0.2mm以上0.4mm以下であることが好ましい。
間隙の大きさを0.2mm以上にすることで、ワックス量が十分で錆びつきや固着が防止することができる。また、間隙の大きさを0.4mm以下にすることで、ワックスが乾燥するまでに時間がかからないので、ワックスを塗布してから乾燥するまでに周囲の部品に付着することを防止できる。さらに、ワックスが流れ落ちることなく十分な量のワックスを塗布できる。
これにより、タイヤホイールとハブホイールとの嵌合部分の錆びつきや固着を防止できるワックスの膜厚を得ることができる。
【0013】
本発明に係るワックス塗布方法は、車両の車輪が取りつけられて前記車両と一体に回転するハブホイールの前記車両の外側に形成された環状の突起物であるインロー部にワックスを塗布するワックス塗布方法において、前記ハブホイールを回転駆動する回転台に前記ハブホイールを載置する工程と、前記インロー部の周方向に沿って、前記インロー部の外周面との間に間隙が形成されるように少なくとも一つの爪部を配置させる工程と、前記ハブホイールを前記回転台により回転させながら、前記少なくとも一つの爪部のいずれかからワックスを前記間隙に吐出する工程と、前記間隙に吐出するワックス量を計量する工程とを備えることを特徴とする。
【0014】
上記ワックス塗布方法によれば、インロー部の外周面との間に間隙が形成されるように少なくとも一つの爪部を配置し、ハブホイールを回転させながらワックスを間隙に吐出することにより、インロー部の外周面に均一な膜厚で十分な量のワックスを塗布することができる。
よって、ワックスの塗布ムラや塗布量のばらつきを防いで錆の発生や固着を防止することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、インロー部の外周面との間に間隙が形成されるように少なくとも一つの爪部を配置し、ハブホイールを回転させながらワックスを間隙に吐出することにより、インロー部の外周面に均一な膜厚で十分な量のワックスを塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るワックス塗布装置の一例を示す正面図である。
【図2】ハブホイールの一例を説明する斜視図である。
【図3】ワックス計量部の一例を示す一部断面図である。
【図4】自動フローガンの組合せの一例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図5】塗布ヘッドの一例を示す正面図である。
【図6】回転台の一例を示す平面図である。
【図7】図5のC−C線断面図である。
【図8】図7の爪部の一例を示す要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るワックス塗布装置の全体構成を示す正面図である。図2は、本発明の実施形態のワークとなるハブホイールの一例を説明する斜視図である。図3は、図1に示すワックス塗布装置のワックス計量部の一例を示す一部断面図である。図4は、ワックス塗布装置の自動フローガンの組合せの一例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。図5は、ワックス塗布装置の塗布ヘッドの一例を示す正面図である。図6は、回転台の一例を示す平面図である。図7は、図5のC−C線断面図である。図8は、図7の爪部の一例を示す要部拡大図である。
【0019】
図1に示すワックス塗布装置1は、主に、ワックスを計量するワックス計量部2と、自動フローガン組合せ3と、ハブホイール(ワーク)50にワックスを塗布する塗布ヘッド4と、ハブホイール50を搬送するコンベア6と、ハブホイール50を塗布ヘッド4の所定位置に載置するローダー8とで構成される。
【0020】
ハブホイール50は、図2に示すように、車両外側に形成された環状の突起物であるインロー部52を有しており、このインロー部52の外周面52Aにワックスを塗布する。
なお、ハブホイール50は、上述のインロー部52と、軸心回りに回転する軸部からラジアル方向に突出する環状のハブフランジ55と、ハブフランジ55に形成される挿通孔46に挿通するハブボルト57とを有している。
【0021】
まず、ハブホイール50は、コンベア6によって搬送され、その後、ローダー8により塗布ヘッド4の回転台に載置される。なお、回転台の詳細な説明については、後述する。
【0022】
ワックス計量部2は、図3に示すように、ハブホイールのインロー部に塗布するワックスが充填されたシリンダ12と、シリンダ12内を軸方向に摺動するピストン14と、ピストン14を軸方向に進退させるサーボモータ18と、サーボモータにより回転付勢されるボールねじ20とを備える。
また、シリンダ12は、シリンダ12内にワックスを供給する供給口22と、シリンダ12内からワックスを排出する排出口24とを含む。
さらに、ピストン14は、ピストン14の先端部(基部)14Aよりも周方向に縮径して形成された縮径部14Bを有しており、ピストン14の先端部14Aの外径Rと、縮経部14Bの外径Rとの関係は、R>Rを満たすものとする。
【0023】
ワックスは、供給口22を介して供給されてシリンダ12内に充填され、縮経部14Bを有するピストン14の摺動によってハブホイールのインロー部に塗布するワックス量を計量した後に、排出口24から排出される。
ワックス計量部2によって計量されるワックス量は、シリンダ12内における縮経部14Bの位置によって変動する。例えば、シリンダ12内のワックス量は、ピストン14が押し出されてシリンダ12の先端に位置する場合(図3の実線位置)に最大となり、ピストン14が引っ張られた場合(図3の破線位置)に最小となる。
【0024】
シリンダ12内における縮径部14Bの位置は、ピストン14の摺動位置によって求められる。ピストン14は、ボールねじ20を用いてサーボモータ18の回転を軸方向の直線運動に変換することにより、軸方向に摺動する。すなわち、ワックス計量部2によって計量されるワックス量は、ボールねじ20の回転量を検出してその回転量を変動させることによって制御する。これにより、ワックスの塗布量とワックスの吐出速度とを厳密に調節することができる。
【0025】
自動フローガン組合せ3は、図4(a)に示すように、ワックス計量部2の排出口24に接続されワックスを分配するマニホールド32と、自動フローガン36と、自動フローガン34とを備える。自動フローガン組合せ3は、ワックスの流路に配置される弁である。なお、自動フローガンの構成は特に限定されないが、例えば、エアツールとバネとを備え、エアツールからエアが注入されることにより弁が開く構成にしてもよい。
また、自動フローガン組合せ3は、図4(b)に示すように、自動フローガン34へ供給するワックスが流れる配管33と、自動フローガン36から後述する塗布ヘッドへワックスを排出するときに介在するアダプタ35とを備える。なお、図4(b)では、自動フローガン34および36以外の自動フローガンの記載を省略して図示している。
【0026】
ワックスは、例えば、不図示の圧送ポンプによって、ワックス入りペール缶より配管33を介して自動フローガン組合せ3に供給される。そして、ワックスは自動フローガン34に送られ、自動フローガン34の弁が開いた状態で供給口22を介してワックス計量部2に送られ、シリンダ12(図3参照)に充填される。
ワックス計量部2では、自動フローガン34の弁が閉った状態かつ自動フローガン36の弁が開いた状態でピストンをストロークさせると、シリンダ12内の体積が変化する。この体積変化分ΔVがワックス計量部2によって計量されるワックス量として排出口24から押し出される。
ワックス計量部2から押し出されたワックスは、自動フローガン36に送られ、自動フローガン36の弁が開いた状態でアダプタ35を介して塗布ヘッドへ向う。なお、ワックス計量部2で計量するワックス量は、インロー部の外周面に均一な膜厚で塗布できる十分な量である。
【0027】
塗布ヘッド4は、図5に示すように、複数設けられており、それぞれに区別するために4A、4B、4Cの符号が付されている。
また、塗布ヘッド4は、図5〜図7に示すように、円環状の回転台42と、回転台42の内側に配設される爪部44と、ハブホイール50のハブボルトが挿通される挿通孔46と、ハブホイール50の軸方向の位置を定める位置決め部54とを有している。
なお、塗布ヘッド4は、ハブホイール50の形状に応じていずれか一つが選択される。
【0028】
回転台42は、図6に示すように、塗布ヘッド4にあわせて複数設けられている。
回転台42を回転させる駆動源として、各回転台につきそれぞれモーターを設けてもよいが、各回転台同士をギアで連結して連動させ、何れか一つの回転台のみを一つのモーターで回転駆動させるように構成してもよい。
【0029】
図7は、塗布ヘッド4にハブホイール50を載置させた状態を示している。
ハブホイール50は、図7に示すように、ハブホイール50のハブボルトを挿通孔46に挿通し、位置決め部54により軸方向の位置を定めて回転台42に載置される。このとき、ハブホイール50のインロー部52と爪部44との間には、間隙48が形成されている。
【0030】
ハブホイール50のインロー部52にワックスを塗布するために、本実施形態におけるワックス塗布装置は、ハブホイール50を回転駆動する回転台42と、インロー部52の外周面との間に間隙48が形成されるように配置された少なくとも一つの爪部44と、爪部44に形成され、ハブホイール50を回転させながら間隙48にワックスを吐出する吐出口49と、吐出口49を介して間隙48に吐出するワックス量を計量するワックス計量部2(図2参照)とを備える。
【0031】
爪部44は、インロー部52の外周面との間に間隙48が形成されるように配置されれば、少なくとも一つあればよいが、ワックスの塗布時間を短縮する観点から、図6および図7に示すように、複数設けてもよい。例えば、三爪チャックを用いてもよい。
爪部44の吐出口49は、少なくとも一つの爪部44のいずれかに設ければ足りる。
【0032】
上述した間隙48は、タイヤホイールとハブホイールとの嵌合部分の錆びつきや固着を防止できるワックスの膜厚を得るため、0.2mm以上0.4mm以下が好ましい。
間隙の大きさが0.2mmよりも小さい場合は、ワックス量が十分でなく錆びつきや固着が防止できない恐れがある。特に、間隙0mmmの場合は、設備構造上、爪部44がハブホイール50のインロー部52をクランプしてしまうため、ハブホイール50が回転しない。そのため、インロー部52の外周面にはワックスが一部しか塗布されず、また均一に塗ることができない。
また、間隙の大きさを0.4mmよりも大きい場合は、ワックスが乾燥するまでに時間がかかり、ワックスを塗布してから乾燥するまでに周囲の部品に付着することがある。よって、清掃頻度が増大する。加えて、特にワックスの粘度が低い場合ではワックスが爪部44から鉛直下方向に流れ落ちることもあり、流れ落ちてワックスの膜厚が薄くなる。そのため、ワックス量が十分でなく、タイヤホイールとハブホイールとの嵌合部分の錆びつきや固着が防止できない。さらに、間隙にあわせて爪部44から吐出するワックス量を増やす必要があるため、コストがかかる。

それに対し、間隙0.2mm〜0.4mmの場合は、インロー部52の外周面に均一な膜厚で十分な量のワックスを塗布することができる。したがって、タイヤホイールとハブホイールとの嵌合部分の錆びつきや固着を防止できるワックスの膜厚を得ることができる。
【0033】
また、インロー部52との間に間隙48を形成して配置される爪部44の断面形状は、図8に示すように、インロー部52の外周面52Aと、インロー部52の先端面52Bとに沿って形成される略L字形状を有することが好ましい。
なお、爪部44は金属製であって、間隙48にワックスを吐出する吐出口49を有している。
【0034】
また、爪部44がインロー部52の形状に応じて複数セット設けられていることが好ましい。これにより、ハブホイール50のインロー部52の形状が異なる場合であっても、インロー部52の形状にあわせて爪部の組合せを選択できる。
【0035】
上述したように構成したワックス塗布装置を用いて、ハブホイール50のインロー部52にワックスを塗布するには、まずローダー8(図1参照)にてハブホイール50を回転台42に載置した後に、インロー部52の外周面との間に間隙48が形成されるように爪部44をインロー部52に対して縮径方向に駆動する。
【0036】
その後、ハブホイール50を回転させながら、爪部44の吐出口49から吐出されるワックスを間隙48に吐出し、インロー部52の外周面52Aにワックスを塗布する。
なお、ワックスは、インロー部52の形状にあわせてワックス計量部2(図3参照)で計量され、自動フローガン組合せのアダプタ35を介して爪部44へ供給される。
このようにして、インロー部52の外周面52Aに均一な膜厚で十分な量のワックスを塗布することができる。
【符号の説明】
【0037】
1 ワックス塗布装置
2 ワックス計量部
3 自動フローガン組合せ
4 塗布ヘッド
6 コンベア
8 ローダー
12 シリンダ
14 ピストン
14A 先端部(基部)
14B 縮径部
18 サーボモータ
20 ボールねじ
34,36 自動フローガン
42 回転台
44 爪部
48 間隙
49 吐出口
50 ハブホイール
52 インロー部
52A 外周面
57 ハブボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車輪が取りつけられて前記車両と一体に回転するハブホイールの前記車両の外側に形成された環状の突起物であるインロー部にワックスを塗布するワックス塗布装置において、
前記ハブホイールを回転駆動する回転台と、
前記回転台により回転する前記ハブホイールのインロー部の周方向に沿って、前記インロー部の外周面との間に間隙が形成されるように配置された少なくとも一つの爪部と、
前記少なくとも一つの爪部のいずれかに形成され、回転している前記ハブホイールのインロー部の外周面と前記爪部との間に形成される前記間隙にワックスを吐出する吐出口と、
前記吐出口を介して前記間隙に吐出するワックス量を計量するワックス計量部とを備えることを特徴とするワックス塗布装置。
【請求項2】
前記爪部の断面形状は、前記インロー部の外周面と、前記インロー部の先端面とに沿って形成される略L字形状を有することを特徴とする請求項1記載のワックス塗布装置。
【請求項3】
前記爪部が前記インロー部の形状に応じて複数セット設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のワックス塗布装置。
【請求項4】
前記ワックス計量部は、
前記ワックスが充填されたシリンダ内を軸方向に摺動するとともに、基部よりも周方向に縮径した縮径部を有するピストンと、
前記ピストンを軸方向に進退させるサーボモータと、
前記サーボモータにより回転付勢されるボールねじとを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のワックス塗布装置。
【請求項5】
前記間隙は、0.2mm以上0.4mm以下であることを特徴とする請求項1記載のワックス塗布装置。
【請求項6】
車両の車輪が取りつけられて前記車両と一体に回転するハブホイールの前記車両の外側に形成された環状の突起物であるインロー部にワックスを塗布するワックス塗布方法において、
前記ハブホイールを回転駆動する回転台に前記ハブホイールを載置する工程と、
前記インロー部の周方向に沿って、前記インロー部の外周面との間に間隙が形成されるように少なくとも一つの爪部を配置させる工程と、
前記ハブホイールを前記回転台により回転させながら、前記少なくとも一つの爪部のいずれかからワックスを前記間隙に吐出する工程と、
前記間隙に吐出するワックス量を計量する工程とを備えることを特徴とするワックス塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−83735(P2011−83735A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−239948(P2009−239948)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】