説明

並列光トランシーバ・モジュールと共に使用する、浮遊物体からこのモジュールの部品を保護するための保護ソケット

【課題】並列光トランシーバ・モジュールを浮遊微粒子から保護する保護ソケットを提供する。
【解決手段】並列光トランシーバ・モジュール1を保護ソケット100の中に搭載する。保護ソケット100は4個の側壁100a〜100d及び底部100eを有している。側壁100a及び100bはカットアウト100a’及び100c’を有し、側壁100b及び100dはラチ機構100d’を有する。保護ソケット100により並列光トランシーバ・モジュール1の内部部品を煤塵、ほこり、ガス及び他の浮遊物体から保護する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信システムに関する。より詳細には、本発明は、並列光トランシーバ・モジュールと共に使用するための、ほこり、煤塵、ガスなどの浮遊物体からモジュールの部品を保護する保護ソケットに関する。
【背景技術】
【0002】
並列光トランシーバ・モジュールは、一般に、光データ信号を発生するための複数のレーザ・ダイオード、レーザ・ダイオードを駆動するためのレーザ・ダイオード駆動回路、トランシーバ・モジュールの動作を制御するためのコントローラ、光データ信号を受信するための受信用フォトダイオード、受信された光データ信号を復調及びデコードするための受信回路、及びレーザ・ダイオードの出力パワーレベルをモニタするためのモニタ用フォトダイオードを備えている。並列光トランシーバ・モジュールは、一般に、レーザ・ダイオードが発生した光データ信号を光ファイバの端部に向け、また光ファイバから受信した光データ信号を受信用フォトダイオードに向ける光学素子を有する光学サブアセンブリも備えている。
【0003】
レーザ・ダイオード駆動回路は、通常、導電体(例えば、ボンド・ワイヤ)によってレーザ・ダイオードの電気接点パッドに電気的に接続される電気接点パッドを有する集積回路(IC)の中に納められている。並列光トランシーバ・モジュールの中に含まれるレーザ・ダイオードの数は、このモジュールの設計に依存する。代表的な並列光トランシーバ・モジュールは、6個のレーザ・ダイオード及び6個の受信用フォトダイオードを含み、6個の送信チャネル及び6個の受信チャネルを提供することができる。受信用フォトダイオードを有しない代表的な並列光トランシーバ・モジュール(すなわち、光送信器モジュール)は、例えば、12個のレーザ・ダイオードを有して12個の送信チャネルを提供する。この種の並列光トランシーバ又は送信器モジュールの中で一般に使用されるレーザ・ダイオード用ドライバICは、多量の熱を発生する。この熱は、悪影響を及ぼすのを避けるために、放散されなければならない。多量の熱が発生されるため、適切な熱放散システムの設計及び製造に関連した仕事は、やりがいのある仕事である。
【0004】
多くの並列光トランシーバ又は送信器モジュールでは、空中の煤塵、ほこり、ガス、又は他の微粒子がモジュールの中に入ることができる開口が存在する。そのような浮遊物体がモジュール内に入ると、モジュールの中で問題が発生することがある。例えば、レーザ・ダイオードを含むモジュールの一部に煤塵が進入すると、レーザ・ダイオードから出射する又はフォトダイオードが受光する光を、場合によっては、阻止することがあり、これは今度は、性能に問題をもたらす可能性がある。モジュールの中には、安価に組み立てることができまたモジュールの中の湿気が容易に蒸発する比較的開いた設計をしているものがある。このため、開いたモジュールの設計は幾つかの利点を提供するが、そのような設計は煤塵、ほこり、ガス及び他の浮遊物体の進入に関連した問題に影響されやすい。さらに、幾つかのモジュールは、混合ガス流(mixed flow gas:MFG)試験を通過するように要求される。この試験の間にモジュールはチャンバの中に配置され、例えば、フッ素や塩素などのアグレッシブな化学ガスにさらされる。これらのガスはモジュールの中に入ってモジュールの金属部品(例えば、ボンド・ワイヤ、導体など)を腐食するため、モジュールに性能の問題に至る可能性があるような損傷を与えることがある。
【0005】
並列光トランシーバ・モジュールを損なう可能性がある煤塵、ほこり、ガス、及び他の浮遊微粒子の進入に対して保護機能がある並列光トランシーバ・モジュールに対する要求が存在する。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、光トランシーバ・モジュールと一緒に使用するための保護ソケットに関し、またこの光トランシーバ・モジュールを浮遊微粒子から保護する方法に関する。保護ソケットは、底部並びに第1、第2、第3及び第4の側壁を含む。それぞれの側壁は、底部と接触する第1の辺及びこの第1の辺に平行な第2の辺を有している。第1の側壁は、第2の側壁と第4の側壁との間に広がる。第2の側壁は、第1の側壁と第3の側壁との間に広がる。第3の側壁は、第2の側壁と第4の側壁との間に広がる。第4の側壁は、第1の側壁と第3の側壁との間に広がる。底部は、底面と上面とを有する。保護ソケットの側壁と底部との組合せは、光トランシーバ・モジュールを保持するレセプタクルを画定する。
【0007】
このレセプタクルは、光トランシーバ・モジュールの高さにほぼ等しいため、光トランシーバ・モジュールがレセプタクルの中に保持される場合、保護ソケットの側壁及び保護ソケットの底部は、浮遊微粒子が光トランシーバ・モジュールの内部に進入するのを防止又は制限する。第1のアレイの電気接点が、保護ソケットの底部の底面上に配置されている。第2のアレイの電気接点は、保護ソケットの底部の上面上に配置されている。第1のアレイの電気接点のレセプタクル用電気接点は、第2のアレイの電気接点のそれぞれの電気接点に電気的に接続される。第1のアレイの電気接点のそれぞれの電気接点は、第2のアレイの電気接点のそれぞれの電気接点に電気的に接続される。光トランシーバ・モジュールがレセプタクルの中に保持されると、光トランシーバ・モジュールの底部上に配置されたそれぞれの電気接点は、第2のアレイの電気接点のそれぞれの電気接点と接触する。
【0008】
方法には、保護ソケットを設けるステップと光トランシーバ・モジュールをこのソケットに挿入するステップとが含まれる。この保護ソケットは、第1、第2、第3、及び第4の側壁並びに底部を有し、これらは一緒になって高さ、幅、及び長さを有するリセプタクルを形成する。光トランシーバ・モジュールは、高さ、幅、及び長さを有する。レセプタクルの長さ及び幅は、それぞれ、光トランシーバ・モジュールの長さ及び幅よりもわずかに大きい。レセプタクルの高さは、光トランシーバ・モジュールの高さにほぼ等しい。
【0009】
別の実施形態によれば、光トランシーバ・モジュールを浮遊物体から保護するための、外部ヒート・シンク装置及びその取扱い方法が提供される。この外部ヒート・シンク装置は、内部に形成された保護カバーを有している。この保護カバーは、第1、第2、第3、及び第4の側壁並びに底部を有している。底部は、外部ヒート・シンク装置の面に対応している。この第1、第2、第3、及び第4の側壁並びに底部は、長さ、幅、及び高さを有するレセプタクルを画定する。外部ヒート・シンク装置が光トランシーバ・モジュールと接触して配置されると、レセプタクルが光トランシーバ・モジュールを取り囲んで、浮遊微粒子が光トランシーバ・モジュールの内部に進入するのを保護カバーの側壁及び底部が防止又は制限する。
【0010】
この後者の実施形態による方法は、内部に形成された保護カバーを有する外部ヒート・シンク装置を提供するステップ、及びこの外部ヒート・シンク装置を光トランシーバ・モジュールと接触するように配置して、第1、第2、第3、及び第4の側壁並びに底部によって画定される保護カバーのレセプタクルがこの光トランシーバ・モジュールを取り囲んで、浮遊微粒子が光トランシーバ・モジュールの内部に進入するのを防止又は制限するステップを含む。
【0011】
本発明のこれらの及び他の特徴や利点は、下記の説明、図面及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】保護ソケットを備えることができる並列光トランシーバ・モジュールの例示的な実施形態の上部斜視図である。
【図2】図1に示される熱放散システムが並列光トランシーバ・モジュールに固着された後の、図1に示される並列光トランシーバ・モジュールの上部斜視図を例示する図である。
【図3】図2に示される並列光トランシーバ・モジュールの上部斜視図を例示する図であり、これは光トランシーバ・モジュールのリードフレームの上面に固着される熱放散システムの熱ブロックの下面を示している。
【図4】例示的な実施形態に基づいて保護ソケットの中に固着された、図1〜図3に示される並列光トランシーバ・モジュールの上部斜視図を例示する図である。
【図5A】図4に示される保護ソケットの底部を例示する図である。
【図5B】図4に示される保護ソケットの上部を例示する図である。
【図6】例示的な実施形態による光通信システムの上部斜視図を例示する図であり、この光通信システムは、図5A及び図5Bに示される保護ソケットが上に実装された回路基板と、保護ソケットの中に固着された図1〜図3に示される並列光トランシーバ・モジュールとを備えている。
【図7】図6に示される光通信システムの上部斜視図を例示する図であり、この光通信システムは、浮遊物体が並列光トランシーバ・モジュールの中に入るのをさらに防ぐために、保護ソケットに固着されたクリップを有している。
【図8】図7に示されるクリップの上部斜視図を例示する図である。
【図9】図7に示される光通信システムの横断面図を例示する図であり、この図は浮遊物体がモジュールの中に進入するのを防止するのにクリップが役立つことを実証している。
【図10】図7に示される光通信システムの上部斜視図を例示する図であり、例示となる実施形態による外部ヒート・シンク装置が、並列光トランシーバ・モジュールの部品が発生した熱を放散するためにこのシステムに固着されている。
【図11】図7に示される光通信システムの上部斜視図を例示する図であり、別の例示となる実施形態による外部ヒート・シンク装置が、並列光トランシーバ・モジュールの部品が発生した熱を放散するためにこのシステムに固着されている。
【図12】外部ヒート・シンク装置を有する光通信システムの上部斜視図を例示する図であり、この外部ヒート・シンク装置は、図1〜図3に示された並列光トランシーバ・モジュールを取り囲む、図5A及び図5Bに示されたような保護ソケットを有している。
【図13】図12に示される外部ヒート・シンク装置の底部斜視図を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明によれば、並列光トランシーバ・モジュールと共に使用する保護ソケットが提供される。並列光トランシーバ・モジュールが保護ソケットのレセプタクルの中に据え付けられると、レセプタクルを画定する保護ソケットの側壁及び底部が並列光トランシーバ・モジュールの内部部品をほこり、煤塵、ガス、及び他の微粒子から保護する。保護ソケットの例示となる実施形態の説明の前に、この保護ソケットと共に使用される並列光トランシーバ・モジュールの例示的な実施形態が、図1〜図3を参照して説明される。保護ソケット及び他の機能の例示的な実施形態は、次に図4〜図13を参照して説明される。
【0014】
図1は、例示的な実施形態による並列光トランシーバ・モジュール1の斜視図を例示している。この並列光トランシーバ・モジュール1は、熱放散システム10、この熱放散システム10が機械的に連結される光学サブアセンブリ(OSA)20、及び熱放散システム10とOSA20とに機械的に結合するように構成された電気サブアセンブリ(ESA)30を備えている。この実施形態による熱放散システム10は、OSA20の側部に機械的に連結される熱ブロック10a及び10bを備えている。この熱ブロック10aは、上面10cと下面10dとを有している。同様に、熱ブロック10bは、上面10eと下面10fとを有している。
【0015】
ESA30は上面40aを有するリードフレーム40を具備し、この上面40aに複数のレーザ・ダイオード用ドライバIC50a〜50lが搭載されている。レーザ・ダイオード60のアレイも、リードフレーム40の上面40aに搭載されている。この例示的な実施形態によれば、モジュール1は、12個の光データ信号を発生するために12個のレーザ・ダイオード60を有している。熱放散システム10を有するOSA20がESA30に取り付けられると、図2を参照して以下に説明されるように、熱ブロック10a及び10bの下面10d及び10fは、それぞれ、リードフレーム40の上面40aと接触する。OSA20は、12本のファイバ・リボン・ケーブル(図示せず)の端部を終端させる光コネクタ(図示せず)を受け入れるように構成される。このOSA20は、12個のレーザ・ダイオードが発生した光をリボン・ケーブルの12本のそれぞれの光ファイバの端部に向けるための光学部品(図示せず)を備えている。
【0016】
図2は並列光トランシーバ・モジュール1の斜視図を例示しており、OSA20に固着された熱放散システム10、及び熱放散システム10とESA30に固着されたOSA20との組合せを示している。図2では、熱ブロック10a及び10bの下面10d及び10fは、それぞれ、リードフレーム40の上面40aと接触して示されている。一般に、例えば、熱伝導性エポキシなどの熱伝導性取付け材料が、熱ブロック10a及び10bの下面10d及び10fを、それぞれ、リードフレーム40の上面40aに固着するために使用される。熱放散システム10とOSA20との組合せにより、リードフレーム40の上面40a上に搭載された電気回路がカプセル化される。リードフレーム40上に搭載された電気回路(例えば、レーザ・ダイオード及びレーザ・ダイオード用ドライバIC)のカプセル化は、電子回路がほこり、煤塵及び他の微粒子から、またトランシーバ・モジュール1の機械的な取扱いから結果として生じる力から保護される効果がある。このカプセル化は半密封シール又は中に小さい開口(例えば、寸法が1〜200マイクロメータ)を有するシールとすることができる。この並列光トランシーバ・モジュール1は、高さH1、幅W1、及び長さL1を有する。
【0017】
図3は、図2に示された並列光トランシーバ・モジュール1の斜視図を例示しているが、熱ブロック10a及び10b並びにOSA20(図1及び図2)の上部が取り除かれて、リードフレーム40の上面40a上に搭載された電気回路をより明確に示している。この並列光トランシーバ・モジュール1は送信器機能のみを有しており、受信器機能は備えていない。モジュール1は12個のレーザ・ダイオード用ドライバIC50a〜50l及び12個のレーザ・ダイオード60a〜60lを備えて、12個の送信チャネルを提供する。レーザ・ダイオード用ドライバIC50a〜50lは、ワイヤ・ボンド52によってレーザ・ダイオード60a〜60lの接点パッド(図示せず)に電気的に接続されるドライバ・パッド(図示せず)を備えて、レーザ・ダイオード60a〜60lに対してレーザ・ダイオード用バイアス信号及び変調電流信号などの電気信号を配信する。レーザ・ダイオード60a〜60lは、一般に、垂直共振器面発光レーザ・ダイオード(VCSEL)であり、単一のIC60の中にアレイとして集積されうる。並列光トランシーバ・モジュール1は、通常、ボール・グリッド・アレイ(ball grid array:BGA)、ランド・グリッド・アレイ(LGA)などの回路基板70も備えている。リードフレーム40の下面40bは、回路基板70の上面70aに固着されている。
【0018】
本発明は、並列光トランシーバ・モジュール1の構成に関して限定されないことに注意されたい。図1〜図3に示されたモジュール1は送信器機能しか備えていないが、受信器機能も備えることができる。例えば、幾つかの又は全てのレーザ・ダイオード60がフォトダイオードと置き換えられて、受信器ICがESAに加えられるか又はレーザ・ダイオード用ドライバIC50と共に集積されることができる。「トランシーバ・モジュール」という用語は、本願で使用される場合、(1)信号を送信及び受信するように構成されたモジュール、(2)信号を送信するが、受信はしないように構成されたモジュール、及び(3)信号を受信するが、送信はしないように構成されたモジュール、のいずれかを意味することが意図される。
【0019】
OSA20(図1及び図2)及びESA30は、それらが連結される場合、OSA20及びESA30を互いに整列及び連結させるアライメント機能及びロッキング機能を有している。この連結された状態では、熱ブロック10a及び10bの下面10d及び10fは、それぞれ、リードフレーム40の上面40aと接触している。OSA20及びESA30を機械的に整列及び連結させるための適当なアライメント及びロッキング機能を有する各種の構成は、当業者には明らかなように、設計されることができる。このため、簡略にするために、アライメント及びロッキング機能に関する詳細な説明は本願では提供されない。
【0020】
レーザ・ダイオード用ドライバIC50a〜50l(図2及び図3)及びレーザ・ダイオード・アレイ60(図3)が発生した熱の熱経路は下記のようになる。すなわち、レーザ・ダイオード用ドライバIC50a〜50l及びレーザ・ダイオード・アレイ60からリードフレーム40に下がる;リードフレーム40の上面40aから、それぞれ、熱ブロック10a及び10bの下面10d及び10fに上がる;熱ブロック10a及び10bの下面10d及び10fから、それぞれ、熱ブロック10a及び10bの上面10c及び10eに上がる;及び熱ブロック10a及び10bの上面10c及び10eから、それぞれ、顧客の熱放散システム(図示せず)へ向かう。
【0021】
熱放散システム10の熱ブロック10a及び10bは、例えば銅などの任意の熱伝導性材料から作ることができる。1つの実施形態によれば、熱ブロック10a及び10bは、従来のブランク打抜き加工を用いて形成される。ブロック10a及び10bは、次に、ニッケルめっきされ、この処理は銅が酸化されるのを防止し、また銅原子がレーザ・ダイオード60a〜60lの中に移動するのを防止する。例えば窒化アルミニウムなどの他の材料も、熱ブロック10a及び10bに使用されうる。
【0022】
図4は、例示的な実施形態に基づいて保護ソケット100の中に搭載された、図1〜図3に示す並列光トランシーバ・モジュール1の上部斜視図を例示している。この保護ソケット100は、4個の側壁100a〜100d及び底部100eを有している。側壁100a及び100cは、それぞれ内部に形成されたカットアウト100a’及び100c’を有して、モジュール1がツール(例えば、ピンセット又は同様の装置)を用いて取り外しできるようにされる。側壁100b及び100dは、それぞれ表面上に形成されたラッチ機構100b’及び100d’を有する。このラッチ機構は、例えば、クリップ(図7〜図9)、ヒート・シンク装置(図示せず)、又は光コネクタ装置(図示せず)などの外部装置上に形成された連結機構(図示せず)とともにラッチ(係合)を形成するように構成される。
【0023】
保護ソケット100のレセプタクルは、側壁100a〜100dと底部100eとによって画定される。側壁100a及び100cのそれぞれの長さはL2であり、側壁100b及び100dのそれぞれの幅はW2である。保護ソケット100の長さL2及び幅W2の寸法は、それぞれ、並列光トランシーバ・モジュール1(図2)の長さL1及び幅W1よりもほんの僅か大きい。側壁100a〜100dによって画定されたレセプタクルの高さH2は、並列光トランシーバ・モジュール1の高さH1にほぼ等しい。側壁100a〜100dの高さH2が並列光トランシーバ・モジュール1(図2)の高さH1にほぼ等しいため、このモジュール1はソケット100のレセプタクルの中に配置されて、空中の煤塵、ほこり及び他の物体のモジュール1の内部への進入が阻止又は少なくとも制限される。この機能により空中の煤塵、ほこり及び他の微粒子が、電気部品やアクティブ光学部品がESA30(図3)の中に搭載されているモジュール1の内部に進入することが阻止されるため、これらの部品が空中の煤塵、ほこり及び他の微粒子によって損なわれることが実質的に防止される。図7〜図11を参照して以下に詳細に説明するように、空中の煤塵、ほこり及び他の微粒子がモジュール1の内部に進入することがさらに確実に阻止される付加的な機能が付いたモジュール1が提供される。
【0024】
図5A及び図5Bは、図4に示された保護ソケット100の底部及び上部斜視図を例示している。底部100eは、電気接点100g’のアレイ100gが形成される底面100fを有する。アレイ100gの電気接点100g’は、例えば、ばね式接点のアレイ、BGA、はんだバンプ接点、などの任意のタイプの適当なアレイの電気接点とすることができる。図5A及び図5Bに示された例示的な実施形態では、電気接点100g’のアレイ100gはBGAであり、それはアレイ100gの中に配列された複数の導電性はんだボール100g’を有している。保護ソケット100の底部100eは上面100hを有しており、この上面に導電性スプリング・フィンガ100i’のアレイ100iが配置されている。アレイ100iのスプリング・フィンガ100i’の各々は、底部100eを通ってBGA100gのそれぞれの導電性ボール100g’に接続される。
【0025】
並列光トランシーバ・モジュール1が図4に示された方法で保護ソケット100の中に配置される場合、並列光トランシーバ・モジュール1の回路基板70(図1〜図3)の底面上に配置された電気接点(分かり易くするために図示されていない)は、それぞれの導電性スプリング・フィンガ100i’と接触するため、BGA100gのそれぞれの導電性ボール100g’に電気的に接続される。図6を参照して以下により詳細に説明するように、保護ソケット100の底面100fは、システム回路基板(分かり易くするために図示されていない)上に搭載されて、システム回路基板と並列光トランシーバ・モジュール1の電気回路との間を電気的に接続する。
【0026】
再度、図5Aを参照すると、保護ソケット100は、側壁100a〜100dに隣接した底面100f上に配置された複数のストップ・バー100jを有している。これらのストップ・バー100jは、はんだボール100g’が加熱されそしてシステム回路(図示せず)上に配置された電気接点(図示せず)と接触して配置されるときのはんだ付け工程の間に、はんだボール100g’が過度に圧縮されるのを防止する。アライメント・ポスト100kが、保護ソケット100の底部100e上の3個のコーナに配置されて、保護ソケット100をシステム回路基板(図示せず)と受動的に位置合わせさせる。機構部100b’、100d’、100j、及び100kは随意選択(オプション)であることに注意されたい。
【0027】
再度、図5Bを参照すると、保護ソケット100は3個の正確に成形されたコーナ100mを備えていて、モジュール1がソケット100の中に配置されるとき、並列光トランシーバ・モジュール1の回路基板70の下面を、保護ソケット100のスプリング・フィンガ100i’に受動的に位置合わせさせる。他の種類の位置合わせ機能や方法がこの目的に使用されうるように、成形されたコーナも随意選択である。保護ソケット100は、通常、成形されたプラスチック材料から作られるが、他の材料も保護ソケット100を作るために使用されることができる。
【0028】
図6は、光通信システム110の上部斜視図を例示している。この光通信システム110は、システム回路基板120上に搭載された保護ソケット100を具備し、またその中に配置された並列光トランシーバ・モジュール1を有している。この保護ソケット100が搭載された位置では、BGA100gの導電性ボール100g’がシステム回路基板120のそれぞれの電気接点(分かり易くするために図示されていない)と接触している。光コネクタ130が並列光トランシーバ・モジュール1と機械的に接続されて、光ファイバ・リボン・ケーブル140の光ファイバの端部とアクティブ光学装置60(図1及び図3)との間の光を結合する。本発明は、光コネクタ130又は光ファイバ・リボン・ケーブル140の構成に対して限定されることはない。
【0029】
図7は、保護ソケット100に固着されたクリップ150を有する、図6に示された光通信システム110の上部斜視図を例示している。この保護ソケット100は、浮遊物体が並列光トランシーバ・モジュール1に進入するのをさらに防止する付加的な材料を提供すること、及び光トランシーバ・モジュール1上の所定の位置に光コネクタ130をしっかりと保持する効果がある垂直拘束力を提供することの2つの目的を果たす。このクリップ150は、通常、成形プラスチック材料又はシート・メタルから作られる。図8は、図7に示されたクリップ150の上部斜視図を例示している。図9は、保護ソケット100に固着されたクリップ150を有する、図6に示された光通信システム110の横断面図を例示している。クリップ150は、上部150a並びに第1及び第2の側部、それぞれ、150b及び150cを有する。側部150b及び150cは内部に形成された開口150b’及び150c’を有し、それらは、それぞれ、図5A及び図5Bに示されたラッチ機構100b’及び100d’と連結するように構成される。図9では、例えば、発泡体又はシリコーンなどの圧縮性材料160の部分がクリップ150の上部150aの上に置かれて、下向きの力がクリップ150及び光コネクタ130の上に加えられて、光コネクタ130を所定の位置に保持できるようにする。クリップ150を使用すること及び/又は圧縮性材料160の部分を使用することは随意選択である。
【0030】
図10は、図7に示された光通信システム110の上部斜視図を例示している。この光通信システム110は、例示的な実施形態に基づいて、そこに固着された外部ヒート・シンク装置170を備えている。この外部ヒート・シンク装置170はガスケット180に固着され、それは今度は、システム回路基板120に固着される。ガスケット180は、浮遊物体が並列光トランシーバ・モジュール1の中に進入するのを防止するために、並列光トランシーバ・モジュール1(図2)をさらにシールする効果がある。さらに、ガスケット180は、外部ヒート・シンク装置170のピース・パート(piece part)許容値を補償する取付け面を提供する。
【0031】
ガスケット180のコーナ180a及び外部ヒート・シンク装置170のコーナ170aは、内部に形成されたそれぞれの開口を有する。これらの開口は互いに位置合わせされ、それぞれの固定要素185がコーナ170a/180aの中のそれぞれの開口を通って挿入されて、これにより、ガスケット180と外部ヒート・シンク装置170とがシステム回路基板120に固着可能にされる。ガスケット180が、並列光トランシーバ・モジュール1に対して電磁妨害(EMI)シールディングを与えることを目的とする場合、このガスケット180は金属などの導電性材料で作られる。ガスケット180が、浮遊物体が並列光トランシーバ・モジュール1の内部に進入するのを防止することを目的とするが、EMIシールディングは意図していない場合、ガスケット180は一般にゴムで作られる。
【0032】
ヒート・シンク装置170は、3個の固形側壁170b〜170d、及び内部に形成された開口170fを有する側壁170eを含み、光ファイバ・リボン・ケーブル140がこの開口を通過する。外部ヒート・シンク装置170の内部(分かり易くするために図示されていない)は並列光トランシーバ・モジュール1(図2)のヒート・シンク・ブロック10(図2)と接触して、熱が並列光トランシーバ・モジュール1から外部ヒート・シンク装置170に移動できるようにする。外部ヒート・シンク装置170の上面170gは上にフィン170hを有し、それによって外部ヒート・シンク装置170に移動された熱は、フィン170hを囲む空気中に放散される。
【0033】
図11は、ガスケット180が別のガスケット210と置き換えられた、図10に示された光通信システム110の上部斜視図を例示している。ガスケット210は、ガスケット210がタブ210aを備えていることを除いて、ガスケット180と同一である。このタブ210aは、開口170fの中に折り畳まれて開口170fを部分的にカバーして、浮遊物体が開口170fを通って並列光トランシーバ・モジュール1(図2)内へ進入するのを防止するのに役立つ。別の方法では、開口170fをカバー又は充填するのに、テープ(図示せず)又は他の材料の部分を使用できる。本発明は、外部ヒート・シンク装置170又はガスケット180、210の構成に限定されないことに注意されたい。
【0034】
図12は、別の例示となる実施形態による光通信システム220の上部斜視図を例示している。この図では、並列光トランシーバ・モジュール1を浮遊物体から保護する保護カバー230が、外部ヒート・シンク装置240の中に形成される。図13は、保護カバー230の内部構造を表すために、システム回路基板250から取り外されて上下逆に反転された、図12に示された外部ヒート・シンク装置240の底部斜視図を例示している。図12及び図13に示された保護カバー230の構造は、保護カバー230の一方の側がBGA100g(図5A)ではなく、外部ヒート・シンク装置240の一部から作られていることを除いて、図5A及び図5Bに示された保護ソケット100の構造とほぼ同一である。
【0035】
保護カバー230によってカバーされる並列光トランシーバ・モジュール1は、図1〜図3に示された並列光トランシーバ・モジュール1と同一にすることができる。並列光トランシーバ・モジュール1の回路基板70(図1〜図3)は、システム回路基板250上に直接装着される、又は図5A及び図5Bに示されたタイプの電気接続体を有する電気ソケット(分かり易くするために図示されていない)の中に装着されることができる。この電気ソケットは、次に、システム回路基板250上に取り付けられる。後者の場合、電気ソケットの側壁は、浮遊物体の並列光トランシーバ・モジュール1内への進入を防止する機能を行わないため、電気ソケットの側壁の高さは、並列光トランシーバ・モジュール1の高さH1ほど高い必要はないことを除いて、電気ソケットは図5A及び図5Bに示された側壁100a〜100dと同様の側壁を有することができる。
【0036】
図12及び図13に示された保護カバー230は、浮遊物体が並列光トランシーバ・モジュール1の中に進入することを防止又は制限するという、図4〜図5Bを参照して前述された同じ機能を実行する。保護カバーの側壁230a〜230dは、並列光トランシーバ・モジュール1の高さH1にほぼ等しい高さを有するため、保護カバー230は少なくとも実質的に並列光トランシーバ・モジュール1をカバーする。この方法では、浮遊物体が並列光トランシーバ・モジュール1に入ることができるエア・ギャップは、例えあるとしてもごく僅かである。
【0037】
本発明の原理及び概念を説明するために、本発明を例示となる実施形態に関連して説明したことに注意されたい。本発明はこれらの実施形態に限定されることはない。本願でなされた説明に鑑みて当業者には明らかなように、本発明の目標を達成する保護ソケット又はカバーを提供するために本願で説明された実施形態に対して変更を行うことができる、また全てのそのような変更は本発明の範囲に入るものとする。
【符号の説明】
【0038】
1:並列光トランシーバ・モジュール
100:保護ソケット
100a:側壁
100b:側壁
100c:側壁
100d:側壁
100e:底部
100a’:カットアウト
100b’:ラッチ機構
100c’:カットアウト
100d’:ラッチ機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光トランシーバ・モジュールと共に使用する保護ソケットであって、
底部並びに第1、第2、第3及び第4の側壁と、
前記保護ソケットの底部の底面上に配置された電気接点の第1のアレイと、
前記保護ソケットの前記底部の上面上に配置された電気接点の第2のアレイと、
を具備し、
前記側壁の各々は、前記底部と接触する第1の側及び該第1の側に平行な第2の側を有し、前記第1の側壁は、前記第2の側壁と前記第4の側壁との間に広がり、前記第2の側壁は、前記第1の側壁と前記第3の側壁との間に広がり、前記第3の側壁は、前記第2の側壁と前記第4の側壁との間に広がり、前記第4の側壁は、前記第1の側壁と前記第3の側壁との間に広がり、前記底部は、底面と上面とを有し、前記保護ソケットの前記側壁と前記底部との組合せは、光トランシーバ・モジュールを保持するレセプタクルを画定し、該レセプタクルは、前記光トランシーバ・モジュールの高さに実質的に等しいため、前記光トランシーバ・モジュールが前記レセプタクルの中に保持される場合、前記保護ソケットの前記側壁及び前記保護ソケットの前記底部は、浮遊微粒子が前記光トランシーバ・モジュールの内部に進入するのを防止又は制限し、
前記第1のアレイの電気接点の各電気接点は、前記第2のアレイの電気接点のうちの対応する電気接点に電気的に接続され、前記光トランシーバ・モジュールが前記保護ソケットの前記レセプタクルの中に保持されると、前記光トランシーバ・モジュールの底部上に配置されたそれぞれの電気接点は、前記第2のアレイの電気接点のうちの対応する電気接点と接触する、保護ソケット。
【請求項2】
前記第1及び第2のアレイの電気接点と前記保護ソケットの底部とがボール・グリッド・アレイを構成する、請求項1に記載の保護ソケット。
【請求項3】
前記保護ソケットの前記側壁及び前記底部が成形プラスチックで作製される、請求項1に記載の保護ソケット。
【請求項4】
前記保護ソケットが搭載されるシステム回路基板をさらに具備し、該システム回路基板は、前記保護ソケットの電気接点の第1のアレイの各電気接点と接触する電気接点を上に有する、請求項1に記載の保護ソケット。
【請求項5】
前記システム回路基板に固着され、かつ前記保護ソケットを取り囲む外部ヒート・シンク装置をさらに具備し、前記外部ヒート・シンク装置の1つ以上の部分は、前記光トランシーバ・モジュールの1つ以上のヒート・シンク・ブロックと接触する、請求項4に記載の保護ソケット。
【請求項6】
第1の側部、第2の側部、及び頂部を有するクリップをさらに具備し、前記第1及び第2の側部は、それぞれ、前記保護ソケットの前記第2及び第4の側壁に機械的に結合され、前記クリップは、浮遊微粒子が前記光トランシーバ・モジュールの内部に進入するのを防止する効果を有する、請求項1に記載の保護ソケット。
【請求項7】
光コネクタが前記光トランシーバ・モジュールの頂部に接続され、前記クリップの頂部の下面が前記光コネクタに接触し、前記クリップが、前記光トランシーバ・モジュールの頂部の所定の位置に前記光コネクタを保持する力を前記光コネクタ上に加え、該光コネクタは、光ファイバ・ケーブルの第1の端部に接続され、前記光ファイバ・ケーブルの第1の端部は、前記クリップの前記第1の側部内に形成された開口を通過する、請求項6に記載の保護ソケット。
【請求項8】
前記クリップが成形プラスチックで作製される、請求項7に記載の保護ソケット。
【請求項9】
前記クリップがシート・メタルで作製される、請求項7に記載の保護ソケット。
【請求項10】
前記保護ソケットが搭載されるシステム回路基板をさらに具備し、該システム回路基板は、前記保護ソケットの電気接点の第1のアレイの各電気接点と接触する電気接点を上に有する、請求項7に記載の保護ソケット。
【請求項11】
前記システム回路基板に固着され、かつ前記保護ソケットを取り囲む外部ヒート・シンク装置をさらに具備し、前記外部ヒート・シンク装置の1つ以上の部分が前記光トランシーバ・モジュールの1つ以上のヒート・シンク・ブロックに接触する、請求項10に記載の保護ソケット。
【請求項12】
高さH1、幅W1、及び長さL2の光トランシーバ・モジュールと、
保護ソケットと、
を具備し、
前記保護ソケットは、底部並びに第1、第2、第3及び第4の側壁を備え、該側壁の各々は、前記底部と接触する第1の側及び該第1の側に平行な第2の側を有し、前記第1の側壁は、前記第2の側壁と前記第4の側壁との間に広がり、前記第2の側壁は、前記第1の側壁と前記第3の側壁との間に広がり、前記第3の側壁は、前記第2の側壁と前記第4の側壁との間に広がり、前記第4の側壁は、前記第1の側壁と前記第3の側壁との間に広がり、前記底部は、底面と上面とを有し、前記保護ソケットの前記側壁と前記底部との組合せは、光トランシーバ・モジュールを保持するレセプタクルを画定し、該レセプタクルは、前記光トランシーバ・モジュールの高さH1に実質的に等しい高さH2を有し、前記レセプタクルは、それぞれ、前記光トランシーバ・モジュールの幅W1及び長さL1よりも僅かに大きい幅W2及び長さL2を有し、前記保護ソケットの前記側壁及び前記保護ソケットの前記底部が前記光トランシーバ・モジュールを取り囲んで、浮遊微粒子が前記光トランシーバ・モジュールの内部に進入するのを防止又は制限する、光通信システム。
【請求項13】
前記保護ソケットの底部の底面上に配置された電気接点の第1のアレイと、
前記保護ソケットの底部の頂面上に配置された電気接点の第2のアレイと、
をさらに具備し、
前記第1のアレイの電気接点の各電気接点は、前記第2のアレイの電気接点のうちの対応する電気接点に電気的に接続され、前記光トランシーバ・モジュールの底部上に配置された各電気接点が、前記第2のアレイの電気接点のうちの対応する電気接点に接触する、
請求項12に記載の光通信装置。
【請求項14】
前記第1及び第2のアレイの電気接点と前記保護ソケットの底部とがボール・グリッド・アレイを構成する、請求項13に記載の光通信装置。
【請求項15】
前記保護ソケットの前記側壁及び前記底部が成形プラスチックで作製される、請求項13に記載の光通信装置。
【請求項16】
前記保護ソケットが搭載されるシステム回路基板をさらに具備し、該システム回路基板は、前記保護ソケットの前記第1のアレイの電気接点のうちの対応する電気接点と接触する電気接点を上に有する、請求項13に記載の光通信装置。
【請求項17】
前記システム回路基板に固着され、かつ前記保護ソケットを取り囲む外部ヒート・シンク装置をさらに具備し、該外部ヒート・シンク装置の1つ以上の部分は、前記光トランシーバ・モジュールの1つ以上のヒート・シンク・ブロックと接触する、請求項16に記載の光通信装置。
【請求項18】
第1の側部、第2の側部、及び頂部を有するクリップをさらに具備し、前記第1及び第2の側部は、それぞれ、前記保護ソケットの前記第2及び第4の側壁に機械的に結合され、前記クリップは、浮遊微粒子が前記光トランシーバ・モジュールの内部に進入するのを防止する効果を有する、請求項13に記載の光通信装置。
【請求項19】
光コネクタが前記光トランシーバ・モジュールの頂部に接続され、前記クリップの頂部の下面が前記光コネクタに接触し、前記クリップが、前記光トランシーバ・モジュールの頂部の所定の位置に前記光コネクタを保持する力を前記光コネクタ上に加え、前記光コネクタは、光ファイバ・ケーブルの第1の端部に接続され、前記光ファイバ・ケーブルの第1の端部は、前記クリップの前記第1の側部内に形成された開口を通過する、請求項18に記載の光通信装置。
【請求項20】
前記クリップが成形プラスチックで作製される、請求項19に記載の光通信装置。
【請求項21】
前記クリップがシート・メタルで作製される、請求項19に記載の光通信装置。
【請求項22】
前記システム回路基板に固着され、かつ前記保護ソケットを取り囲む外部ヒート・シンク装置をさらに具備し、該外部ヒート・シンク装置の1つ以上の部分が、前記光トランシーバ・モジュールの1つ以上のヒート・シンク・ブロックと接触する、請求項19に記載の光通信装置。
【請求項23】
浮遊微粒子が光トランシーバ・モジュールの中に進入するのを防止又は制限する方法であって、
第1、第2、第3、及び第4の側壁並びに底部を有し、一緒になって、高さ、幅、及び長さを有するリセプタクルを形成する保護ソケットを提供するステップと、
光トランシーバ・モジュールを前記レセプタクルに挿入するステップと、
を含み、
前記光トランシーバ・モジュールは、高さ、幅、及び長さを有し、前記レセプタクルの長さ及び幅は、それぞれ、前記光トランシーバ・モジュールの長さ及び幅よりも僅かに大きく、かつ前記レセプタクルの高さは、前記光トランシーバ・モジュールの高さに実質的に等しい、方法。
【請求項24】
前記保護ソケットが、
前記保護ソケットの底部の底面上に配置された電気接点の第1のアレイと、
前記保護ソケットの底部の頂面上に配置された電気接点の第2のアレイと、
を具備し、
前記第1のアレイの電気接点の各電気接点は、前記第2のアレイの電気接点のうちの対応する電気接点に電気的に接続され、前記光トランシーバ・モジュールの底部上に配置された各電気接点が、前記第2のアレイの電気接点のうちの対応する電気接点に接触する、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1及び第2のアレイの電気接点と前記保護ソケットの底部とがボール・グリッド・アレイを構成する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記保護ソケットが搭載されるシステム回路基板を提供するステップをさらに含み、前記システム回路基板は、前記保護ソケットの前記第1のアレイの電気接点の各電気接点と接触する電気接点を上に有する、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記システム回路基板に固着され、かつ前記保護ソケットを取り囲む外部ヒート・シンク装置を提供するステップをさらに含み、該外部ヒート・シンク装置の1つ以上の部分が前記光トランシーバ・モジュールの1つ以上のヒート・シンク・ブロックに接触する、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
第1の側部、第2の側部、及び頂部を有するクリップを提供するステップをさらに含み、前記第1及び第2の側部は、前記保護ソケットの前記第2及び第4の側壁に機械的に結合され、前記クリップは、浮遊微粒子が前記光トランシーバ・モジュールの内部に進入するのを防止する効果を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
光コネクタが前記光トランシーバ・モジュールの頂部に接続され、前記クリップの頂部の下面が前記光コネクタに接触し、前記クリップが、前記光トランシーバ・モジュールの頂部の所定の位置に前記光コネクタを保持する力を前記光コネクタ上に加え、前記光コネクタは、光ファイバ・ケーブルの第1の端部に接続され、前記光ファイバ・ケーブルの第1の端部は、前記クリップの前記第1の側部内に形成された開口を通過する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
光トランシーバ・モジュールと共に使用する外部ヒート・シンク装置であって、
前記外部ヒート・シンク装置は、該外部ヒート・シンク装置の中に形成された保護カバーを具備し、該保護カバーは、第1、第2、第3、及び第4の側壁並びに底部を有し、前記底部は、前記外部ヒート・シンク装置の表面に対応し、前記第1、第2、第3、及び第4の側壁並びに底部がレセプタクルを画定し、該レセプタクルが長さ、幅、及び高さを有し、前記外部ヒート・シンク装置が前記光トランシーバ・モジュールに固着される場合、前記レセプタクルは前記光トランシーバ・モジュールを取り囲んで、前記保護カバーの側壁及び底部が、浮遊微粒子が前記光トランシーバ・モジュールの内部に進入するのを防止又は制限する、外部ヒート・シンク装置。
【請求項31】
光トランシーバ・モジュールの中に浮遊微粒子が進入するのを防止又は制限する方法であって、
内部に形成された保護カバーを有する外部ヒート・シンク装置を提供するステップと、
前記外部ヒート・シンク装置を前記光トランシーバ・モジュールに接触して配置するステップと、
を含み、
前記保護カバーは、第1、第2、第3、及び第4の側壁並びに底部を有し、該底部は前記外部ヒート・シンク装置の表面に対応し、前記第1、第2、第3、及び第4の側壁並びに底部はレセプタクルを画定し、該レセプタクルは長さ、幅、及び高さを有し、
前記保護カバーの前記レセプタクルは前記光トランシーバ・モジュールを取り囲んで、前記保護カバーの側壁及び底部が、浮遊微粒子が前記光トランシーバ・モジュールの内部に進入するのを防止又は制限する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−253180(P2011−253180A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−97042(P2011−97042)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(506098789)アバゴ・テクノロジーズ・ファイバー・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド (36)
【Fターム(参考)】