説明

中空状成形体およびその製造方法

【課題】 サイドウインカー1を、一次製品であるレンズ部2とハウジング4とを突き合わせた状態で樹脂材5を二次射出して形成するものにおいて、これら一次製品を容易に分解して分別収集できるようにする。
【解決手段】 ハウジング4に形成した変形辺4eを、樹脂材5の二次射出圧で変形させてレンズ部2に形成の凹孔2dに嵌合係止させ、これによって突き合わせ逆方向の抜止めがなされた状態でレンズ部2とハウジング4とを固定する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車ボディに取付けられるサイドウインカーやヘッドライト、さらにはサイドミラー、テールランプ等の中空状成形体およびその製造方法の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来技術】一般に、この種中空状成形体の例として、車両の折曲方向がボディ側面からも視認できるよう設けられるランプとして例えばサイドウインカーがある。そしてこの様なサイドウインカーは、一次製品であるレンズ部と、電球が組み込まれるハウジングとをそれぞれ型成形し、これらを突き合わせた状態で固定することになる。ところで今日、中空状成形体は、電球等の内容物があり、また中空状成形体を構成する一次製品を別素材で成形して組み付けるようにし、これにより製品の多様化を計ることが試みられる。そしてこの様な樹脂成形品について、これを処分する場合に、ゴミとして廃棄することなく、素材ごとに分別収集してリサイクルすることが要求され、状態によっては、そのままリサイクル品として再利用したいという要求もある。ところがこの場合に、一次製品同志を強固に接着固定したものでは、破壊するしか方法がなく、該破壊した場合には、一次成形品同志の分別が難しいだけでなく、電球等の他のものも一緒に破壊されることになって素材ごとの分別収集が難しいという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで一次製品同志にそれぞれ無理嵌め嵌合部を形成して、両者を無理嵌め嵌合して抜止め固定をすることが試みられているが、一次製品に無理嵌め嵌合部を型成形する場合に、どうしても型との関係において逆テーパとなってしまうため、型成形の効率が悪いだけでなく精度も悪いものとなり、しかも無理嵌めする際に無理嵌め嵌合部が相互に擦れ合って白化したりして外観が損なわれ、さらには無理嵌め嵌合部同志に誤差があった場合に、ガタが生じてしまう等の問題が発生し、ここに本発明が解決せんとする課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、まずは、固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して中空状成形体を製造するにあたり、一方の一次成形品に形成された変形可能部を二次射出される射出材の射出圧で変形させ、該変形した部位を他方の一次製品に係止することで両一次製品間の突き合わせ逆方向の抜止めを行うようにしたことを特徴とする中空状成形体の製造方法であり、また、固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して製造される中空状成形体において、該中空状成形体の突き合わせ逆方向の抜止めを、一方の一次成形品に形成の変形可能部を二次射出させた射出材の射出圧により変形せしめた変形部を他方の一次製品に係止することでなされるように構成したことを特徴とする中空状成形体である。またさらに、固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して中空状成形体を製造するにあたり、両一次成形品間に、内外間隙を存して二次射出される射出材の充填室を形成し、該充填室に充填される射出材の射出圧で少なくとも一方の一次製品を内外方向に押圧変形させたことによる密着力で両一次製品間の突き合わせ逆方向の抜止めを行うようにしたことを特徴とする中空状成形体の製造方法であり、固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して製造される中空状成形体において、該中空状成形体の突き合わせ逆方向の抜止めを、両一次成形品間に、二次射出される射出材の充填室を内外間隙を存して形成し、該充填室に充填された射出材の射出圧で少なくとも一方の一次製品を内外方向に押圧変形させたことによる密着力で行うようにしたことを特徴とする中空状成形体である。さらにまた、固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して中空状成形体を製造するにあたり、一方の一次成形品には、二次射出される射出材の充填室から続く係止凹部が形成されたものとし、該係止凹部に射出材が充填されることで両一次製品間の突き合わせ逆方向の抜止めを行うようにしたことを特徴とする中空状成形体の製造方法であり、固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して製造される中空状成形体において、該中空状成形体の突き合わせ逆方向の抜止めを、一方の一次成形品には、二次射出される射出材の充填室から続く係止凹部が形成されたものとし、該係止孔に充填された射出材により行うように構成したことを特徴とする中空状成形体である。そして、これらのようにすることにより、二次射出される射出材の射出圧を有効に利用して抜止め固定がなされるため、一次製品の型成形に無理がないだけでなく、製品の精度が向上し、ガタの発生等の不具合も回避することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】次ぎに、本発明の第一の実施の形態について、図1〜図3を用いて説明する。該図面において、1はサイドウインカーであって、該サイドウインカー1は、レンズ部2と、電球3が組み込まれるハウジング4とで構成されるが、レンズ部2、ハウジング4は半割り製品である一次製品として固定型、可動型でそれぞれ成形された後、可動型をスライド移動させて両一次製品同士を突合せ、後述するように該突合せ面部に樹脂材5を二次射出して成形される従来から知られたダイスライドインジェクション方式により成形されるものであり、その詳細については省略する。因みに、二次射出される射出材としては、熱可塑性の樹脂材の他に、エラストマー、ゴム等、射出可能な素材であれば通常知られたものを採用できることはいうまでもない。
【0006】前記レンズ部2とハウジング4とは、互いに接着しづらい異なる素材、例えば6、6−ナイロンとポリプロピレンでそれぞれ成形されている。そしてレンズ部2は椀形状になっており、その開口端縁部には凸部2aが形成されているが、該凸部2aの内周面は、開口端側ほど拡開するテーパ面2bとなっている。さらに凸部2aの外周側にはフランジ状の平面部2cが延設形成されている。
【0007】一方、ハウジング4側には、前記テーパ面2bに面接触する状態のテーパ面4bが形成された嵌合凸部4aが形成され、該嵌合凸部4aから外径方向に延設する状態でフランジ部4cが形成されているが、該フランジ部4cには、レンズ部凸部2aの先端に接触対向すると共にレンズ部平面部2cに間隙を存して対向する平面部4dが形成されている。さらに該平面部4dには、肉薄な変形片(本発明の「変形可能部」に相当する)4eがレンズ部凸部2aの外周面に接触対向する状態で突設されている。また、レンズ部凸部2aには、周回り方向所定の間隔を存して凹孔(凹溝でもよい)2dが横方向(レンズ部2とハウジング4の突き合わせ方向とは交差する向き)に形成されている。そしてレンズ部2とハウジング4とが突き合せ対向せしめた場合に、変形片4eの外側の平面部2c、4dとのあいだの対向空間が二次射出される樹脂材5の充填室(二次射出室)Sになるが、該樹脂材5の二次射出をした場合に、変形片4eの凹孔2dに対向する部位が、図3に示すようにその射出圧を受けて内側に変形し、これによって該変形した部位が凹孔2dに入り込んだ係止状態になって突き合わせ逆方向の抜止めがなされた状態で固定されるように設定されている。因みに、充填室Sの表面(内面)にシボ(皺)加工等を施して表面を粗面や凹凸面にして、必要において二次射出される樹脂材5の充填室Sでの食い付き性能を向上させるように配慮することもできる。
【0008】叙述の如く構成された本発明の第一の実施の形態において、サイドウインカー1は、一次製品であるレンズ部2とハウジング4を突き合わせた状態で樹脂材5を充填室Sに二次射出することで形成されるが、この場合に、レンズ部2とハウジング4との固定は、二次射出される樹脂材5の射出圧を受けて変形片4eが変形し、この変形した部位がハウジング4側に形成の凹孔2dに入り込むことになり、これによってレンズ部2とハウジング4とは、突き合わせ方向に無理嵌め状態となって両者の抜止め固定が形成される。
【0009】そしてこの様な二次射出される樹脂材5の射出圧を受けた変形片4eの変形で抜止め固定したものでは、樹脂材5の素材は、射出成形されるものであるため熱可塑性の素材を選択する必要はあるものの、レンズ部2、ハウジング4の何れにも接着性のない素材、あるいは何れか一方の素材に接着する素材を採用することができ、このようにしたものでは、樹脂材5がレンズ部2およびハウジング4の両者に接着した一体ものになることはない。この結果、サイドウインカー1を廃棄しようとする場合に、前記変形した部位を凹孔2dから無理抜きすることで簡単に分解されることになり、これによつて接着して一体化した場合のように破壊を伴う必要がなく、これら製品の素材ごとの分割ができることになって、分別収集が簡単となってリサイクル(再利用)原料にまわすことができる。しかもこのものでは、前記抜止め機能を有する無理嵌め部を、レンズ部2、ハウジング4の両者に予め形成しておく必要はなく、二次射出される樹脂材5の射出圧を受けた変形により無理嵌め状態にして抜止め係止するものであるから、一次製品としての型成形に無理がないだけでなく、加工誤差に影響されない無理嵌め嵌合ができ、ガタが生じるようなこともない。
【0010】このような変形片4eで代表される変形可能部材の二次射出圧を受けての変形により抜止め機能を発揮させる構成としては、前記実施の形態に限定されるものではなく、さらに、図4(A)(B)(C)に示す第二、第三、第四の実施の形態のようにしても実施することができる。まず図4(A)に示される第二の実施の形態のものは、レンズ部2の周縁部に凹溝2eを形成すると共に、該凹溝2eの外側壁2fに凹孔2gを形成する一方、ハウジング4側には、前記外側壁2fの内側面に対向する変形片4fを突設して、凹溝2eの変形片4fの内側に二次射出材5の充填室Sを形成する。そして該充填室Sに二次射出材5を二次射出することによる射出圧を受けた変形片4fが外周側に変形することで抜止め係止する構成にでき、このものでも前記第一の実施の形態のものと同様の効果を発揮する。また図4(B)に示される第三の実施の形態のものは、レンズ部2側に変形可能部材である変形片2hを形成し、ハウジング4側に形成の凸部4gに凹孔4hを形成し、樹脂材5の射出圧で変形片2hを凹孔4hに内嵌係合するよう変形させることで、同様の抜止め固定の構成とすることができる。さらにまた図4(C)に示される第四の実施の形態のものは、ハウジング4に形成される変形片4eが形成される点については、前記第一の実施の形態のものと同様であるのに対し、レンズ部2側に形成される前記変形片4eの変形を許容するためのものを凹溝2d’とし、充填室Sに二次射出材5を充填した場合に、変形片4eを傾斜状に変形するようにしたもので、このようにして本発明を実施することができる。尚、このように二次射出材の射出圧を受けて変形させる変形可能材の肉厚は、二次射出圧、変形可能材の材質、二次射出時の温度等により種々調整することができ、例えば二次射出時の温度を、変形可能材のガラス点移温度以上にしておけば、二次射出圧を受けての容易な変形が可能となるため、肉厚にしたものでも勿論良い。
【0011】さらに本発明は、図5に示す第五の実施の形態のようにしても実施することができる。このものは、レンズ部2とハウジング4にそれぞれ段差凹部2i、4iを形成し、この両段差凹部2i、4iのあいだに二次射出される樹脂材5の充填室Sを形成する。そして該充填室Sに樹脂材5を充填した場合に、その射出圧を受けて両段差凹部2i、4iが内外方向に押圧力を受けることになって、密接触状態となり、この密接触状態となったことによる密接力で抜止め固定がなされるようにしたものである。このものは、前記各実施の形態のような係止による抜止め固定でないため、抜止め力に劣るところもあるが、大きな負荷が働かないところであれば充分な抜止め機能を発揮することができる。
【0012】次ぎに、図6に第六〜第十一の実施の形態を説明する。まず、図6(A)の第六の実施の形態のものは、レンズ部2側に、レンズ面側に貫通する係止孔2jを突き合わせ方向に向けて開設したものであり、この係止孔2jに二次射出される樹脂材5を充填することで、該樹脂材5とレンズ部2とが接着性がない素材同志であった場合の抜け止め固定ができる。尤もこの場合、ハウジング4と樹脂材5とは抜止め手段がないため、互いに接着性のある素材、同一素材を選択する必要がある。そしてこの場合、係止孔2jは、充填室から遠くなるほど孔径が大きくなった錐形状にすることで、より確実な抜止め固定がなされる。そしてこれらを分解する場合、最も細径に縊れた部位の樹脂材5が破断点5aとなつて分解されることになる。さらに第6図(B)に示す第七の実施の形態のものは、ハウジング4側にもこのように錐形状の係止孔4jを形成したもので、このようにすることにより、樹脂材5が、レンズ部2、ハウジング4との何れにも接着性がない素材のものとすることができる。また、図6(C)に示す第八の実施の形態のものは、レンズ部2側に、突き合わせ方向とは交差(例えば直交)する方向の係止孔2kを開設したもので、このようにしても突き合わせ方向逆側への抜止め固定ができる。勿論、この場合には、樹脂材5がハウジング4と接着する素材である必要があるが、図6(D)に示す第九の実施の形態のように、ハウジング4側の凸部4kに係止凹部4lを形成しておいて、ここに樹脂材5が入り込む構成としておけば、突き合わせ逆方向への抜止めが、樹脂材4が、レンズ部2、ハウジング4の何れにも接着しない素材であっても抜止め固定ができることになる。さらに図6(E)(F)に示す第十、第十一の実施の形態のものは、上記実施の形態のように係止孔としたものではなく係止溝2m、4mとしたものであり、このものでは、一次製品の成形には逆テーパの型抜きが必要になるという問題はあるものの、これら楔型に形成される充填室に二次射出材5が充填されることで、両部材2、4をガタが発生したりする等の不具合の内状態で確実に抜止め固定ができることになる。
【0013】さらに本発明は、図7に示す実施の形態のようにすることもできる。つまり図7(A)に示す第十二の実施の形態のものは、一次製品としての再利用可能性を考慮したもので、このものは前述した第一の実施の形態のように変形片4nを備えたものであるが、この変形片4nが二次射出圧を受けて変形して係止嵌合する嵌合溝2nをV溝状にして分解時に抜きやすくする一方で、分解した後において容易に再挿入できるようコーナー部を例えばR形状のガイドを形成したもので、このようにすることもできる。また、図7(B)に示す第13の実施の形態のものは、レンズ部2側に所定間隔離間した一対の挟持片2o、2pを形成する一方、ハウジング4側に、楔形状をした被挟持片4oを形成し、レンズ部2とハウジング4とを突き合わせた際に、被挟持片4oが挟持片2o、2pを強制的に拡開するようにし、この状態で二次射出材5を射出することで、挟持片2o、2pと被挟持片4oとの挟持を確実なものにして高い抜止め性を確保できるようにしたもので、このようにしても本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サイドウインカーの横断面図である。
【図2】サイドウインカーのレンズ部とハウジングとを突き合わせた状態の要部拡大部分断面図である。
【図3】樹脂材が二次射出された状態の要部拡大部分断面図である。
【図4】(A)(B)(C)は第二、第三、第四の実施の形態を示すサイドウインカーの要部拡大部分断面図である。
【図5】第五の実施の形態を示すサイドウインカーの要部拡大部分断面図である。
【図6】(A)〜(F)は第六〜第十一の実施の形態を示すサイドウインカーの要部拡大部分断面図である。
【図7】(A)(B)は第十二、第十三の実施の形態を示すサイドウインカーの要部拡大部分断面図である。
【符号の説明】
1 サイドウインカー
2 レンズ部
2d 凹孔
2g 凹孔
2h 変形片
2j 係止孔
4 ハウジング
4e 変形片
4f 変形片
4h 凹孔
4j 係止孔
4l 係止凹部
5 樹脂材(二次射出材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して中空状成形体を製造するにあたり、一方の一次成形品に形成された変形可能部を二次射出される射出材の射出圧で変形させ、該変形した部位を他方の一次製品に係止することで両一次製品間の突き合わせ逆方向の抜止めを行うようにしたことを特徴とする中空状成形体の製造方法。
【請求項2】 固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して製造される中空状成形体において、該中空状成形体の突き合わせ逆方向の抜止めを、一方の一次成形品に形成の変形可能部を二次射出させた射出材の射出圧により変形せしめた変形部を他方の一次製品に係止することでなされるように構成したことを特徴とする中空状成形体。
【請求項3】 固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して中空状成形体を製造するにあたり、両一次成形品間に、内外間隙を存して二次射出される射出材の充填室を形成し、該充填室に充填される射出材の射出圧で少なくとも一方の一次製品を内外方向に押圧変形させたことによる密着力で両一次製品間の突き合わせ逆方向の抜止めを行うようにしたことを特徴とする中空状成形体の製造方法。
【請求項4】 固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して製造される中空状成形体において、該中空状成形体の突き合わせ逆方向の抜止めを、両一次成形品間に、二次射出される射出材の充填室を内外間隙を存して形成し、該充填室に充填された射出材の射出圧で少なくとも一方の一次製品を内外方向に押圧変形させたことによる密着力で行うようにしたことを特徴とする中空状成形体。
【請求項5】 固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して中空状成形体を製造するにあたり、一方の一次成形品には、二次射出される射出材の充填室から続く係止凹部が形成されたものとし、該係止凹部に射出材が充填されることで両一次製品間の突き合わせ逆方向の抜止めを行うようにしたことを特徴とする中空状成形体の製造方法。
【請求項6】 固定型と可動型とで半割り状の一次製品をそれぞれ射出成形した後、前記可動型を移動して該可動型側の一次製品を固定型側の一次製品に突合せ、しかる後、射出材を二次射出して両一次製品同志を固定して製造される中空状成形体において、該中空状成形体の突き合わせ逆方向の抜止めを、一方の一次成形品には、二次射出される射出材の充填室から続く係止凹部が形成されたものとし、該係止孔に充填された射出材により行うように構成したことを特徴とする中空状成形体。

【図5】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2002−36289(P2002−36289A)
【公開日】平成14年2月5日(2002.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−231321(P2000−231321)
【出願日】平成12年7月31日(2000.7.31)
【出願人】(000149468)株式会社大嶋電機製作所 (89)
【Fターム(参考)】