説明

中継装置及びゲームシステム

【課題】専用のインターフェースを有しないゲーム装置を管理装置等の外部装置と接続可能とする。
【解決手段】中継装置のCPUは、増加指令を受信した場合、第1の増加クレジット数をRAMに記憶し(S11)、疑似排出信号を生成し(S12)、その後、第1の増加クレジット数に応じた数の疑似メダル検出パルスを生成する(S13)。次に、CPUは、疑似排出信号を非アクティブにする(S14)。これによって、ゲーム装置は、クレジット数を第1の増加クレジット数に応じた数だけ増加させることができる。また、疑似排出信号を生成するから、正規メダル検出パルスと疑似メダル検出パルスとが競合することもない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置にて使用されるクレジットを管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ゲームセンター等に設置されるメダルを用いたゲーム装置は、プレイヤーがメダルをBETする(賭ける)ことを条件にゲーム進行を制御し、そのゲーム結果に応じた枚数のメダルをプレイヤーに付与する。また、このようなゲーム装置を通信網を介して多数接続し、ジャックポット抽選を実行するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。このシステムでは、管理装置において、プレイヤーがBETしたメダルの枚数の一部に相当する数を累積して加算し、プレイヤーがゲームに参加しているゲーム装置を対象にジャックポット抽選を実行する。そして、当選したゲーム装置に対して蓄積された数に対応する大量のメダルを付与する。
【0003】
また、ゲームセンター等においてプレイヤーが保有するクレジットの総数(保有クレジット数)とプレイヤーの識別情報とを対応付けて記憶するメダル貯留装置を、ゲーム装置にて利用する技術が従来から提案されている。例えば特許文献2には、プレイヤーのICカードに記録された識別情報をゲーム装置からメダル貯留装置に転送し、この識別情報に対応して記憶された保有クレジットを、プレイヤーからの指示に応じてゲーム装置にて利用する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−179059号公報
【特許文献2】特開2008−29513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のシステムでは、ジャックポット抽選の対象となり得るゲーム装置は管理装置と接続されている必要があるため、ゲーム装置は管理装置との接続用のインターフェースを予め備える必要があった。また、特許文献2に記載のシステムにおいても、ゲーム装置にてメダル貯留装置を利用するためには、ゲーム装置はメダル貯留装置と接続されている必要があるため、ゲーム装置はメダル貯留装置との接続用のインターフェースを予め備える必要があった。このため、管理装置やメダル貯留装置との接続用のインターフェースを有しないゲーム装置は、管理装置やメダル貯留装置との間で提供された機能を利用できないといった問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、管理装置やメダル貯留装置等の外部装置との接続用の専用のインターフェースを有しないゲーム装置を外部装置と接続可能とすることを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書で付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
【0007】
本発明に係る中継装置は、メダル投入口から投入されたメダルをメダル投入センサ(111)により検出して正規メダル検出パルス(Pa1)を出力する第1出力部と、メダル検出パルス(Pa)が供給される第1入力部(160)と、前記第1入力部に供給される前記メダル検出パルス(Pa)に応じたクレジット数を加算して管理するクレジット管理部(101)と、前記投入されたメダルを機外へ排出させる正規排出信号を(Bs1)出力する第2出力部(160)と、排出信号(Bs)が供給される第2入力部と、前記第2入力部に供給される前記排出信号に応じて前記投入されたメダルを前記メダル投入センサで検出させずに機外へ排出させる排出部(112)と、を備えたゲーム装置(10A)に接続される中継装置(20)であって、外部と通信する通信部(291)と、前記通信部を介してクレジット数を増加させる増加指令を受け取る指令受取部(200)と、前記増加指令の示す増加させるべきクレジット数である第1の増加クレジット数を記憶する記憶部(220)と、疑似メダル検出パルスを生成する疑似メダル検出パルス生成部(200)と、前記正規メダル検出パルス(Pa1)と前記疑似メダル検出パルス(Pa2)との論理和で得られる前記メダル検出パルス(Pa)を前記第1入力部に出力する第1中継出力部(210)と、前記指令受取部で前記増加指令を受け取った場合に、前記投入されたメダルを機外へ排出させることを指示する疑似排出信号(Bs2)を生成する疑似排出信号生成部(200)と、前記正規排出信号(Bs1)と前記疑似排出信号(Bs2)との論理和で得られる前記排出信号(Bs)を前記第2入力部に出力する第2中継出力部(210)とを備え、前記疑似排出信号(Bs2)が生成された後に、前記記憶部に記憶された第1の増加クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルス(Pa2)を前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる制御部(200)とを備える、ことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、外部と通信不能なゲーム装置において、外部から増加指令を受け取ることが可能になる。増加指令が第1の増加クレジット数だけクレジットを増加させることを指定する場合、疑似メダル検出パルスを生成してゲーム装置に供給することにより、ゲーム装置で保持するクレジット数を増加させることができる。しかも、中継装置は疑似排出信号をゲーム装置に供給した後に、疑似メダル検出パルスを生成するので、疑似メダル検出パルスと正規メダル検出パルスの競合を無くすことができる。
なお、第1中継出力部は正規メダル検出パルスと疑似メダル検出パルスとの論理和で得られるメダル検出パルスを出力し、第2中継出力部は排出信号と疑似排出信号との論理和で得られる信号を出力するが、「論理和」には、正論理の論理和と、負論理の論理和の双方が含まれる。
【0009】
本発明に係る中継装置は、メダル投入口から投入されたメダルをメダル投入センサ(111)により検出して正規メダル検出パルス(Pa1)を出力する第1出力部と、メダル検出パルス(Pa)が供給される第1入力部(160)と、前記第1入力部に供給される前記メダル検出パルス(Pa)に応じたクレジット数を加算して管理するクレジット管理部(101)と、前記投入されたメダルを機外へ排出させる正規排出信号を(Bs1)出力する第2出力部(160)と、排出信号(Bs)が供給される第2入力部と、前記第2入力部に供給される前記排出信号(Bs)に応じて前記投入されたメダルを前記メダル投入センサで検出させずに機外へ排出させる排出部(112)と、を備えたゲーム装置(10A)に接続される中継装置(20)であって、外部と通信する通信部(291)と、前記通信部を介してクレジット数を増加させる増加指令を受け取る指令受取部(200)と、前記第1出力部から出力された前記正規メダル検出パルス(Pa1)が供給される正規メダル検出パルス入力部(210)と、前記疑似メダル検出パルス(Pa2)を生成する疑似メダル検出パルス生成部(200)と、前記増加指令の示す増加させるべきクレジット数である第1の増加クレジット数と、前記正規メダル検出パルス入力部に供給された前記正規メダル検出パルス(Pa1)をカウントした前記第2の増加クレジット数とを記憶する記憶部(220)と、前記投入されたメダルを機外へ排出させることを指示する疑似排出信号(Bs2)を生成する疑似排出信号生成部(200)と、前記正規排出信号と前記疑似排出信号との論理和で得られる前記排出信号を前記第2入力部に出力する第2中継出力部(210)とを備え、前記疑似排出信号が生成された後に、前記記憶部に記憶された第1の増加クレジット数および第2の増加クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルス(Pa2)を前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる制御部(200)とを備える、ことを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、外部と通信不能なゲーム装置において、外部から増加指令を受け取ることが可能になる。増加指令が第1の増加クレジット数だけクレジットを増加させることを指定する場合、疑似メダル検出パルスを生成してゲーム装置に供給することにより、ゲーム装置で保持するクレジット数を増加させることができる。しかも、中継装置は疑似排出信号をゲーム装置に供給した後に、疑似メダル検出パルスを生成するので、疑似メダル検出パルスと正規メダル検出パルスの競合を無くすことができる。さらに、プレイヤーがメダルをメダル投入口に投入すると、メダル数に応じた数の正規メダル検出パルスが生成されるが、中継装置はその数をカウントして、第2の増加クレジット数として記憶する。そして、第2のクレジット数に応じた数の疑似メダル検出パルスを生成する、従って、ゲーム装置の内部で発生する第2の増加クレジット数をゲーム装置の外部で発生する第1の増加クレジット数と同様に取り扱うことが可能となる。
なお、第2中継出力部は排出信号と疑似排出信号との論理和で得られる信号を出力するが、「論理和」には、正論理の論理和と、負論理の論理和の双方が含まれる。
【0011】
上述した中継装置において、前記記憶部に記憶されている第1の増加クレジット数のうち、前記ゲーム装置に取り込むべきクレジット数である取込クレジット数をプレイヤーが入力する取込クレジット数入力部(250)と、前記取込クレジット数を前記ゲーム装置へ取り込む取込指示をプレイヤーが入力する取込指示部(250)と、を備え、前記制御部(200)は、前記取込指示が入力された後に、前記第1の増加クレジット数から前記取込クレジット数を減算して得た数を新たな第1の増加クレジット数として、前記記憶部の記憶内容を更新し、前記疑似排出信号が生成された後に、前記取込クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルスを前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる、ことが好ましい。
【0012】
この発明によれば、増加指令に係る第1の増加クレジット数の一部をゲーム装置に転送することができ、どれだけ転送するかをプレイヤーが自由に定めることが可能となる。例えば、ジャックポット抽選に当選して5000枚の第1の増加クレジット数がプレイヤーに付与されたとする。その全てをゲーム装置で取り込むためには、疑似メダル検出パルスを5000個、生成する必要があり時間がかかる。プレイヤーによっては、適当な数だけクレジット数を増加させ、早く次のゲームを開始することを望む者もいる。本発明では、プレイヤーが取込クレジット数を設定できるので、ゲームの進め方ついてプレイヤーの希望を叶えることができる。
【0013】
上述した中継装置において、前記記憶部に記憶されている増加クレジット数のうち、前記ゲーム装置に取り込むべきクレジット数である取込クレジット数をプレイヤーが入力する取込クレジット数入力部(250)と、前記取込クレジット数を前記ゲーム装置へ取り込む取込指示をプレイヤーが入力する取込指示部(250)と、を備え、前記制御部は、前記記憶部に前記第1の増加クレジット数と前記第2の増加クレジット数とを記憶させる替わりに、前記第1の増加クレジット数と前記第2の増加クレジット数との合計を演算して得た増加クレジット数を記憶させ、前記取込指示が入力された後に、前記増加クレジット数から前記取込クレジット数を減算して得た数を新たな増加クレジット数として、前記記憶部の記憶内容を更新し、前記疑似排出信号が生成された後に、前記取込クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルスを前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させることが好ましい。
【0014】
この発明によれば、制御部は、第1の増加クレジット数と第2の増加クレジット数とを加算して得た増加クレジット数を管理することになる。即ち、第1の増加クレジット数及び第2の増加クレジット数を個別に管理する必要がないので、処理を簡素化できる。また、プレイヤーが取込クレジット数を設定できるので、ゲームの進め方ついてプレイヤーの希望を叶えることができる。
【0015】
上述した中継装置において、情報を表示する表示部(290)と、前記表示部に連続してメダルの投入するよう促す画像を表示させた後、前記正規メダル検出パルス(Pa1)のパルス間隔を計測する投入パルス間隔検出部(200)を備え、前記疑似メダル検出パルス生成部(200)は、前記疑似メダル検出パルスのパルス間隔が前記投入パルス間隔検出部で計測された複数のパルス間隔のうち最小のパルス間隔よりも大きくなるように、前記疑似メダル検出パルスのパルス間隔を制御することが好ましい。
【0016】
この発明によれば、疑似メダル検出パルスのパルス間隔を実際のメダルが投入された場合のパルス間隔に合わせることができるので、ゲーム装置の誤動作を防止したり、ゲーム装置が異常な状態であると判断してエラー処理を実行してしまうことを防止することができる。なお、投入パルス間隔検出部は、正規メダル検出パルスの間の立下りエッジから立上りエッジまでの時間、正規メダル検出パルス間の立上がりエッジから立下がりエッジまでの時間、正規メダル検出パルス間の立下りエッジから立下りエッジまでの時間、あるいは正規メダル検出パルス間の立上がりエッジから立上がりエッジまでの時間を、正規メダル検出パルス間のパルス間隔として検出する。また、最小のパルス間隔よりも大きくなるようにとは、例えば、複数のパルス間隔の平均値を疑似メダル検出パルスのパルス間隔として設定する場合を含む。
【0017】
上述した中継装置において、前記ゲーム装置は、メダルを貯留するホッパー(120)と、前記ホッパーに設けられメダルの払出時に動作するモータ(121)と、前記モータを動作させる正規駆動信号(Ms1)を出力する本体基板(100)と、前記ホッパーから払い出されるメダルを検出して正規メダル払出パルス(Pb1)を出力するメダル払出センサ(122)と、前記正規メダル払出パルスが少なくとも供給されるメダル払出パルス入力部(160)と、前記メダル払出パルス入力部に供給されるメダル払出パルス(Pb)をカウントしてカウント結果を前記クレジット数から減算する管理部(101)を備え、前記通信部(291)は、管理装置(30)との間で通信を実行し、前記ゲーム装置で保持するクレジット数の出力を指示する出力指示を入力可能な転送入力部(250)と、前記転送入力部に出力指示が入力されると、動作を停止させる疑似駆動信号(Ms2)を前記モータに供給するモータ制御部(200)と、前記モータの動作を停止させた後、前記本体基板から出力される前記モータを動作させる前記正規駆動信号を検知している期間、疑似メダル払出パルス(Pb2)を出力する疑似メダル払出パルス生成部(200)と、前記正規メダル払出パルスと前記疑似メダル払出パルスとの論理和で得られるメダル払出パルス(Pb)を前記メダル払出パルス入力部に出力するメダル払出パルス出力部(210)と、前記疑似メダル払出パルス生成部で出力した前記疑似メダル払出パルスの数に応じて前記ゲーム装置から前記管理装置に転送するクレジット数を生成し、生成したクレジット数を前記通信部を介して前記管理装置に転送するクレジット数転送部(200)と、を備えることが好ましい。
【0018】
この発明によれば、ゲーム装置で保持するクレジット数を外部に転送し、外部で貯留することが可能となる。ここで、クレジット数転送部は、モータの動作を停止させた後、疑似メダル払出パルスをゲーム装置に出力するので、ゲーム装置に保持するクレジット数を減少させることができ、さらに、疑似メダル払出パルスに応じた数のクレジット数を転送することがきる。
ここで、「メダル払出パルスをカウントしてカウント結果を前記クレジット数から減算」及び「出力されたクレジット数」は、1パルスにつき1クレジット減算する場合を含む。なお、複数カウントしてまとめて減算してもよい。
【0019】
上述した中継装置において、前記ゲーム装置の各部の制御信号をモニタするモニタ部と、 前記モニタ部によってモニタした制御信号に少なくとも基づいて、プレイヤーがゲームに参加している程度を示すBET情報に相当する疑似BET情報またはWIN情報に相当する疑似WIN情報を生成し、前記通信部を介して前記管理装置に送信する疑似ゲーム参加情報送信部(200)と、を備えることが好ましい。この発明によれば、プレイヤーがゲームに参加している程度を示す指標として疑似BET情報または疑似WIN情報を用いることができる。
【0020】
なお、BET情報(WIN情報)とは、利用者がゲーム装置のゲームに参加している程度を示す情報であり、具体的には利用者によりゲーム装置にBETされた(WINした)BET数(WIN数)である。しかし、中継装置はゲーム装置からBET情報(WIN情報)そのものを取得出来ないので、BET情報(WIN情報)以外の情報(モニタした各部の制御信号)を用いて、利用者によりゲーム装置にBETされた(WINした)と推測されるBET数(WIN数)である疑似BET情報(疑似WIN情報)を生成し、管理装置に送信する。管理装置は受信した情報が正規BET情報(正規WIN情報)か疑似BET情報(疑似WIN情報)であるかに関わらず、受信したBET数(WIN情報)に応じたジャックポット抽選を実行してもよい。
【0021】
上述した中継装置において、プレイヤーを識別する識別情報が記録された記録媒体から前記識別情報を読み出して読出信号を出力する読出部(240)を備え、前記疑似ゲーム参加情報送信部は、前記読出信号と前記モニタ部によってモニタした制御信号とに少なくとも基づいて、プレイヤーがゲームに参加している程度を示すBET情報に相当する疑似BET情報またはWIN情報に相当する疑似WIN情報を生成し、前記通信部を介して前記管理装置に送信することが好ましい。この発明によれば、識別情報を用いて疑似BET情報または疑似WIN情報を生成するので、ゲームに参加している確からしさをより正確に判定することが可能となる。
【0022】
上述した中継装置の発明は、ゲームシステムの発明としても捉えることが可能である。 管理装置と、前記管理装置と通信不能な複数の第1ゲーム装置と、前記管理装置と通信可能な複数の第2ゲーム装置と、前記複数の第1ゲーム装置の各々に対応して設けられた複数の中継装置を備えたゲームシステムであって、前記複数の第1ゲーム装置の各々は、メダル投入口から投入されたメダルをメダル投入センサにより検出して正規メダル検出パルスを出力する第1出力部と、メダル検出パルスが供給される第1入力部と、前記第1入力部に供給される前記メダル検出パルスに応じたクレジット数を加算して管理するクレジット管理部と、前記投入されたメダルを機外へ排出させる正規排出信号を出力する第2出力部と、排出信号が供給される第2入力部と、前記第2入力部に供給される前記排出信号に応じて前記投入されたメダルを前記メダル投入センサで検出させずに機外へ排出させる排出部とを備え、前記複数の中継装置の各々は、前記管理装置と通信する通信部と、前記通信部を介してクレジット数を増加させる増加指令を受け取る指令受取部と、前記増加指令の示す増加させるべきクレジット数である第1の増加クレジット数を記憶する記憶部と、疑似メダル検出パルスを生成する疑似メダル検出パルス生成部と、前記正規メダル検出パルスと前記疑似メダル検出パルスとの論理和で得られる前記メダル検出パルスを前記第1入力部に出力する第1中継出力部と、前記指令受取部で前記増加指令を受け取った場合に、前記投入されたメダルを機外へ排出させることを指示する疑似排出信号を生成する疑似排出信号生成部と、前記正規排出信号と前記疑似排出信号との論理和で得られる前記排出信号を前記第2入力部に出力する第2中継出力部とを備え、前記疑似排出信号が生成された後に、前記記憶部に記憶された第1の増加クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルスを前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる制御部とを備える。
【0023】
また、ゲームシステムの他の態様としては、管理装置と、前記管理装置と通信不能な複数の第1ゲーム装置と、前記管理装置と通信可能な複数の第2ゲーム装置と、前記複数の第1ゲーム装置の各々に対応して設けられた複数の中継装置を備えたゲームシステムであって、前記複数の第1ゲーム装置の各々は、メダル投入口から投入されたメダルをメダル投入センサにより検出して正規メダル検出パルスを出力する第1出力部と、メダル検出パルスが供給される第1入力部と、前記第1入力部に供給される前記メダル検出パルスに応じたクレジット数を加算して管理するクレジット管理部と、前記投入されたメダルを機外へ排出させる正規排出信号を出力する第2出力部と、排出信号が供給される第2入力部と、前記第2入力部に供給される前記排出信号に応じて前記投入されたメダルを前記メダル投入センサで検出させずに機外へ排出させる排出部とを備え、前記複数の中継装置の各々は、前記管理装置と通信する通信部と、前記通信部を介してクレジット数を増加させる増加指令を受け取る指令受取部と、前記第1出力部から出力された前記正規メダル検出パルスが供給される正規メダル検出パルス入力部と、前記疑似メダル検出パルスを生成する疑似メダル検出パルス生成部と、前記増加指令の示す増加させるべきクレジット数である第1の増加クレジット数と、前記正規メダル検出パルス入力部に供給された前記正規メダル検出パルスをカウントした第2の増加クレジット数とを記憶する記憶部と、前記投入されたメダルを機外へ排出させることを指示する疑似排出信号を生成する疑似排出信号生成部と、前記正規排出信号と前記疑似排出信号との論理和で得られる前記排出信号を前記第2入力部に出力する第2中継出力部と、前記疑似排出信号が生成された後に、前記記憶部に記憶された第1の増加クレジット数および第2の増加クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルスを前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる制御部とを備えることを特徴とする。
【0024】
「クレジット」とは、ゲームで使用(BETによる消費またはWINによる付与)される遊技価値の数量を意味し、典型的には、メダルやトークンといった代用硬貨やコイン(硬貨)などの、物理的な遊技媒体の数量に対応する仮想的な数量に相当する。例えば、ゲーム装置への遊技媒体の投入やゲーム結果に応じた遊技媒体の獲得によりクレジットは増加し、ゲームに対するBETなどによりクレジットは減少する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムのブロック図である。
【図2】ゲーム装置10Aの構成を示すブロック図である。
【図3】中継装置20の構成を示すブロック図である。
【図4】クレジット増加処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図5】論理和回路の態様を説明する説明図である。
【図6】疑似排出信号と疑似メダル検出パルスのタイミングチャートである。
【図7】パルス間隔調整処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図8】クレジット預入処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図9】ゲーム時の動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<1.実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムGSのブロック図である。ゲームシステムGSは、例えばゲームセンターなどの遊技施設に構築されたコンピュータネットワークシステムである。図1に示すように、ゲームシステムGSは、複数のゲーム装置10A及び中継装置20と、複数のゲーム装置10Bと、管理装置30と、メダル貯留装置40と、通信網50とを含む。
【0027】
管理装置30は、各ゲーム装置10A及び10Bに対してBETされたメダルの枚数や、各ゲーム装置10A及び10BでWINした(付与された)メダルの枚数をそれぞれ認識してジャックポット抽選を実行する。ジャックポット抽選は、各ゲーム装置10A及び10Bのうちプレイヤーがゲームに参加しているゲーム装置、つまりBETがなされているゲーム装置、もしくはWINしたゲーム装置のみを対象に実行される。また、メダル貯留装置40は、ゲームに使用されるメダルの転送(ゲーム装置からメダル貯留装置40へのメダルの預入およびメダル貯留装置40からゲーム装置への払出)に利用される。
【0028】
ゲーム装置10Bは、管理装置30やメダル貯留装置40との接続用のインターフェースを備える。一方、ゲーム装置10Aは、管理装置30やメダル貯留装置40との接続用のインターフェースを備えていない。中継装置20は、ゲーム装置10Aと共に用いられ、管理装置30やメダル貯留装置40との接続用のインターフェースとして機能する。このようにシステムを構成することにより、管理装置30やメダル貯留装置40との接続用のインターフェースを備えていないゲーム装置10Aを、ゲーム装置10Bと共に一元的に取り扱うことができ、店舗内における各ゲーム装置のメダルIN数及びメダルOUT数やBET数及びWIN数を管理(各ゲーム装置の稼働率の管理など)し、各ゲーム装置に対してなされたBETや各ゲーム装置のWINを認識することでジャックポットの抽選対象を拡大し、さらには、各ゲーム装置とメダル貯留装置40との間でのメダルの転送も可能となる。
【0029】
図2にゲーム装置10Aの構成を示す。この例のゲーム装置10Aは、例えば、スロットマシンである。プレイヤーがメダルをメダル投入口に投入すると、投入されたメダルの枚数がカウントされ、クレジットして記憶されるようになっている。そして、プレイヤーがBETボタン140を操作すると、操作に応じた数が保持しているクレジットから差し引かれ、差し引かれた分のクレジットがBETされる。この後、スタートボタン150をプレイヤーが操作すると、抽選が実行される。そして、抽選結果に応じて、表示部196に表示されるビデオリールの回転及び停止が制御される。この場合、所定の図柄の組みが停止すると入賞となり、停止した図柄に応じた枚数のメダルがプレイヤーに付与される。具体的には、クレジット数が増加する。
【0030】
ゲーム装置10Aは、本体基板100、メダルセレクタ110、メダルホッパー120、カウンタ130、BETボタン140、スタートボタン150及び精算ボタン155を備える。本体基板100とその他の構成とは、ケーブルを介して接続される。但し、本実施形態では、メダルセレクタ110、メダルホッパー120及びカウンタ130と本体基板100との間に、後述する中継装置20が設けられる。具体的には、メダルセレクタ110及びメダルホッパー120と本体基板100とを接続するケーブルの替わりに、本体基板100と中継装置20とを第1ケーブルK1で接続し、中継装置20とメダルセレクタ110及びメダルホッパー120とを第2ケーブルK2で接続し、中継装置20と本体基板100−カウンタ130間のケーブルとを第3ケーブルで接続する。
【0031】
メダルセレクタ110は、メダル投入センサ111とブロッカー112を備える。メダルセレクタ110は、払い出し用のメダルを貯留するメダルホッパー120とメダル投入口との間に設けられている。ブロッカー112は、排出信号Bsがアクティブ(ハイレベル)の場合に、投入されたメダルを機内(ゲーム装置の中のメダルホッパー120)に取り込み、排出信号Bsが非アクティブ(ローレベル)の場合に、投入されたメダルを機外(ゲーム装置の外)に排出するように構成されている。なお、排出信号Bsは、中継装置20で生成され、本体基板100から出力される正規排出信号Bs1が非アクティブの場合に少なくとも非アクティブとなる。従って、ブロッカー112の入力端子は、正規排出信号Bs1が少なくとも供給される第2入力部として機能する。
【0032】
メダル投入センサ111は、メダル投入口からメダルホッパー120に至るメダル通路において、ブロッカー112よりも下流に設けられており、ブロッカー112を通過したメダルを検出して、正規メダル検出パルスPa1を生成する。メダル投入センサ111の出力端子は、メダル投入口から投入されたメダルを検出して正規メダル検出パルスPa1を出力する第1出力部として機能する。また、ブロッカー112は、排出信号Bsに応じて、投入されたメダルをメダル投入センサ111で検出させて機内に取り込むか、メダル投入センサ111で検出させずに機外へ排出させるかを制御する排出部として機能する。
【0033】
メダルホッパー120は、ホッパーモータ121を備え、貯留されたメダルをメダル排出口に払い出す場合に動作する。ホッパーモータ121には駆動信号Msが供給される。駆動信号Msがハイレベルのときホッパーモータ121は動作し、駆動信号Msがローレベルのときホッパーモータ121は動作を停止する。メダル払出センサ122は、払い出されるメダルを検出して正規メダル払出パルスPb1を生成する。
【0034】
カウンタ130は、BETされたメダル枚数をカウントして表示する電磁カウンタ(BETカウンタ)と、WINしたメダル枚数(ゲームの結果として付与されたメダル枚数)をカウントして表示する電磁カウンタ(WINカウンタ)とで構成される。ゲームに対してBETがなされると本体基板100はBETカウンタに対してBETパルスBpを供給してBETカウンタを加算させ、ゲームの結果としてWIN(メダルの付与)が発生すると本体基板100はWINカウンタに対してWINパルスWpを供給してWINカウンタを加算させる。中継装置20と接続されていないゲーム装置10Aでは、営業が終了した後、店員がゲーム装置10Aの筺体に取り付けられたドアを開けて、カウンタ130に表示されるWIN数及びBET数を調べ、店舗全体で集計することによって、日々の稼働状態を把握する必要があった。また、中継装置20と接続されていないゲーム装置10Aでは、ゲーム装置10Aに対してBETされたメダルの枚数や、ゲーム装置10AでWINした(付与された)メダルの枚数を管理装置30が認識出来ないので、ジャックポット抽選の対象とすることが出来なかった。
【0035】
本体基板100は、ゲーム装置全体を制御するCPU101と、インターフェース部160、CPU101の作業領域として機能するRAM170、制御プログラムなどが記憶されているROM180を備える。さらに、ゲーム装置10Aは、電飾用のランプ192、CPU101の制御の下、ランプ192にランプ駆動信号を供給するランプ駆動回路191、効果音やプレイヤーをナビゲートする音声を出力するスピーカ194、CPU101の制御の下、スピーカ194にスピーカ駆動信号を供給する音声処理部193、ビデオリール等を表示する表示部196、CPU101の制御の下、表示部196に画像信号を供給する表示処理部195を備える。
【0036】
インターフェース部160は、CPU101の制御の下、正規排出信号Bs1、BETパルスBp、及びWINパルスWpを出力すると共に、ホッパーモータ121の動作を開始または停止させることを指示する正規駆動信号Ms1を出力する。また、インターフェース部160には、中継装置20から、正規メダル検出パルスPa1の替わりにメダル検出パルスPaが供給され、正規メダル払出パルスPb1の替わりにメダル払出パルスPbが供給される。
【0037】
図3に中継装置20の構成を示す。中継装置20は、中継装置全体を制御するCPU200と、ゲーム装置10Aとの間で通信を行う第1インターフェース部210、CPU200の作業領域として機能するRAM220、制御プログラムなどが記憶されているROM230を備える。さらに、中継装置20は、ICカードから情報の読み込みが可能なICカード処理部240と、プレイヤーが指示を入力可能な入力部250と、効果音やプレイヤーをナビゲートする音声を出力するスピーカ270、CPU200の制御の下、スピーカ270に駆動信号を供給する音声処理部260、画像を表示する表示部290、CPU200の制御の下、表示部290に画像信号を供給する表示処理部280、管理装置30やメダル貯留装置40との間で通信を行う第2インターフェース部291を備える。なお、ICカードは、ICカードに記憶されたプレイヤー識別情報によりプレイヤーを識別して個人認証することで、メダル貯留装置40へのクレジット数の預け入れや引き出し、ユーザーデータの更新、または管理装置30における稼働状況の把握などに用いられる。また、第2インターフェース部291と管理装置30やメダル貯留装置40等の外部装置との間の通信は、有線または無線の通信であり、有線LANやWi−Fi等の公知の技術が採用され得る。
【0038】
上述したように管理装置30は、プレイヤーがゲームに参加しているゲーム装置に対してジャックポット抽選を実行する。そして、当選したゲーム装置に対して、クレジットを増加させる増加指令を送信する。また、メダル貯留装置40は、プレイヤーからの指示に従って貯留したメダルを払い出す(メダル貯留装置40からゲーム装置のクレジットにメダルを転送する)ことがある。この場合、メダル貯留装置40は、増加指令をゲーム装置に対して送信する。ところで、ゲーム装置10Aは、本来、外部から増加指令を受け付ける機能がない。しかし、ゲーム装置10Aは、メダル検出パルスPaがゲーム装置10Aのインターフェース部160に入力されると、メダルが投入されたものと解釈してクレジット数を増加させる。中継装置20は、このことを利用して、増加指令を管理装置30やメダル貯留装置40から受け付けた場合、指令の示すクレジット数に応じて、ゲーム装置10Aに対してメダル検出パルスPaパルスを供給することでゲーム装置10Aのクレジット数を増加させる。以下、クレジットの増加指令を受け付けた場合の、中継装置20の動作について説明する。
【0039】
図4に増加指令を受け付けた場合のCPU200の動作をフローチャートで示す。まず、 CPU200は、増加指令を受信したか否かを判定し(S10)、受信した場合には、増加指令の示す増加させるべきクレジット数である第1の増加クレジット数をRAM220に記憶する(S11)。次に、CPU200は、投入されたメダルを機外へ排出させることを指示する疑似排出信号Bs2を生成して、第1インターフェース部210へ出力する(S12)。
【0040】
第1インターフェース部210は、図5(A)に示すように、正規排出信号Bs1と疑似排出信号Bs2との論理和を演算して排出信号Bsを生成する論理和回路212を備える。この論理和回路212は正規排出信号Bs1が正論理の場合は、同図(B)に示すオア回路あるいは同図(C)に示すワイヤードオアで構成してもよい。一方、正規排出信号Bs1が負論理の場合は、同図(D)に示すアンド回路で構成してもよい。このようにして生成された排出信号Bsは第1インターフェース部210の出力端子(第2中継出力部)から、ブロッカー112の入力端子(第2入力部)に出力される。
【0041】
この後、CPU200は、第1の増加クレジット数に応じた数の疑似メダル検出パルスPa2を生成し、これを第1インターフェース部210へ出力する(S13)。第1インターフェース部210は、正規メダル検出パルスPa1と疑似メダル検出パルスPa2との論理和を演算してメダル検出パルスPaを生成する論理和回路211を備える。この論理和回路211は、論理和回路212と同様に構成されている。
次に、CPU200は、第1の増加クレジット数に応じた数の疑似メダル検出パルスPa2の生成が終了した後、疑似排出信号Bs2をアクティブにする(S14)。これによって、ゲーム装置10Aは、疑似メダル検出パルスPa2と正規メダル検出パルスPa1が競合することなく、クレジット数を第1の増加クレジット数に応じた数だけ増加させることができる。
【0042】
図6に、疑似排出信号Bs2と疑似メダル検出パルスPa2との関係を示す。上述したように疑似排出信号Bs2は疑似メダル検出パルスPa2よりも先に非アクティブとなり、疑似メダル検出パルスPa2の生成が終了してからアクティブとなる。このため、疑似メダル検出パルスPa2が生成される期間においては、ブロッカー112が作動し、プレイヤーがメダルをメダル投入口に投入しても機外へ排出される。これによって、正規メダル検出パルスPa1と疑似メダル検出パルスPa2とが競合(同時に発生)して片方が消失することを回避することができる。
【0043】
次に、疑似メダル検出パルスPa2のパルス間隔の設定方法について説明する。メダル投入センサ111は、メダルが通路の所定箇所を通過するたびに正規メダル検出パルスPa1を生成する。メダルが連続して投入された場合の正規メダル検出パルスPa1の間隔は、使用されるメダルの種類や通路の角度等によってばらつく。メダルの種類は、店舗によって相違することがあり、また、通路の角度はゲーム装置10Aの機種によって相違することがある。ここで、疑似メダル検出パルスPa2の間隔が、正規メダル検出パルスPa1の間隔より極端に短いと、ゲーム装置10Aが誤動作したり、異常な状態であると判断してエラー処理を実行する可能性がある。このため、疑似メダル検出パルスPa2の間隔は、使用されるメダルやゲーム装置10Aごとに個別に設定することが望ましい。
【0044】
そこで、CPU200は、パルス間隔調整処理を実行することによって、疑似メダル検出パルスPa2のパルス間隔を設定する。図7にパルス間隔調整処理のフローチャートを示す。まず、CPU200は、メダルの連続投入を促すメッセージを表示部290に表示させる(S21)。例えば、「メダルを連続して20枚投入してください。」といったメッセージを表示部290に表示させる。
【0045】
次に、CPU200は、メダルの連続投入により生成された複数の正規メダル検出パルスPa1のパルス間隔を計測する(S22)。この場合、CPU200は、正規メダル検出パルスPa1間の立下りエッジから立上りエッジまでの時間、正規メダル検出パルスPa1間の立上がりエッジから立下がりエッジまでの時間、正規メダル検出パルスPa1間の立下りエッジから立下りエッジまでの時間、あるいは正規メダル検出パルスPa1間の立上がりエッジから立上がりエッジまでの時間を、正規メダル検出パルスPa1のパルス間隔として検出する。
【0046】
次に、CPU200は、計測した複数のパルス間隔に基づいて、疑似メダル検出パルスPa2のパルス間隔を設定する。具体的には、計測された複数のパルス間隔のうち最小のパルス間隔以上となるように、疑似メダル検出パルスPa2のパルス間隔を設定する。この場合、複数のパルス間隔を比較して最小のパルス間隔を特定し、特定した最小の間隔パルス又はこれに所定時間を加えた時間を疑似メダル検出パルスPa2のパルス間隔として設定してもよい。あるいは、最小のパルス間隔から最大のパルス間隔までの時間範囲に含まれる時間を疑似メダル検出パルスPa2のパルス間隔として設定してもよい。また、複数のパルス間隔の平均値を疑似メダル検出パルスPa2のパルス間隔として設定してもよい。これらの場合も、疑似メダル検出パルスPa2のパルス間隔が複数のパルス間隔のうち最小のパルス間隔以上となるように設定される。もしくは、最小のパルス間隔が予め記憶された所定間隔よりも大きい場合は、適切に連続投入が行われなかったものと判断して、所定間隔を疑似メダル検出パルスPa2のパルス間隔としたり、再度メダルの連続投入を促すようにしてもよい。
【0047】
次に、ゲーム装置10Aに保持されているクレジットをメダル貯留装置40に預け入れる預入処理について説明する。図8にクレジット預入処理の処理内容を示す。まず、CPU200は、プレイヤーが入力部250を操作してクレジットの預け入れを選択したか否かを判定し(S30)、プレイヤーが預け入れを選択した場合には、表示部290に精算を促すメッセージを表示させる(S31)。例えば、「精算ボタンを押し下げて下さい。」といったものである。
【0048】
そして、プレイヤーにより精算ボタン155が押し下げられたことを判定すると(S32)、CPU200は、ホッパーモータ121の動作停止を指示する疑似駆動信号Ms2を生成する(S33)。このとき、疑似駆動信号Ms2は、正規駆動信号Ms1と同様にハイレベルでホッパーモータ121の動作を指示し、ローレベルでホッパーモータ121の動作停止を指示する。
【0049】
中継装置20のCPU200は、正規駆動信号Ms1を監視し、そのレベルがハイレベルとなる期間(即ち、ホッパーモータ121の動作を指示する期間)、疑似メダル払出パルスPb2を生成する(S34)。このとき、第1インターフェース部210において、疑似メダル払出パルスPb2と、正規メダル払出パルスPb1との論理和が演算されてメダル払出パルスPbがゲーム装置10Aに供給される。またこの間、ゲーム装置10Aでは、ホッパーモータ121を動作させるためにハイレベルの正規駆動信号Ms1を生成するが、疑似駆動信号Ms2がローレベルとなるので、論理和として演算されたローレベルのメダル払出パルスPbがゲーム装置10Aに供給される。
【0050】
したがって、プレイヤーが精算ボタン155を押し下げても、ホッパーモータ121が動作しないのでメダルが機外に払い出されることはない。その一方、疑似メダル払出パルスPb2が生成されるので、ゲーム装置10Aでは、自身はホッパーモータ121を動作させてメダルを払い出させるために正規駆動信号Ms1を生成しているので、供給されたメダル払出パルスPbを適切なものとして受け付けて処理する。その結果として、メダルが払い出されない状態で保持するクレジット数が減少する。
【0051】
次に、中継装置20のCPU200は、疑似メダル払出パルスPb2をカウントする(S35)。疑似メダル払出パルスPb2の数だけ、ゲーム装置10Aのクレジット数は減少する。やがて、ゲーム装置10Aのクレジット数がゼロになると、ゲーム装置10Aは正規駆動信号Ms1をローレベルにする。S34の処理では、正規駆動信号Ms1がハイレベルの期間は疑似メダル払出パルスPb2を生成するが、ゲーム装置10Aでクレジット数がゼロになると正規駆動信号Ms1をローレベルになったことを受けて疑似メダル払出パルスPb2の生成を停止するので、ゲーム装置10Aに保持されているクレジット数と同じ数の疑似メダル払出パルスPb2が生成される。
【0052】
そして、CPU200は、疑似メダル払出パルスPb2をカウントし(S35)、正規駆動信号Ms1がハイレベルからローレベルに変化した時点におけるカウント数を、預け入れクレジット数として生成する(S36)。このようにして生成された預け入れクレジット数は、プレイヤーを識別する識別情報と共にメダル貯留装置40に送信される。
【0053】
このように本実施形態では、ゲーム装置10Aに保持されるクレジット数を電子的にメダル貯留装置40に貯留(転送)する場合、ホッパーモータ121の動作を指示する正規駆動信号Ms1の替わりに、停止を指示する疑似駆動信号Ms2を駆動信号Msとしてホッパーモータ121に供給した。その一方で、実際にはメダルが払い出されていないにも拘わらず、疑似メダル払出パルスPb2を生成してゲーム装置10Aのインターフェース部160に供給した。これにより、ゲーム装置10Aでは、自身はホッパーモータ121を動作させてメダルを払い出させるために正規駆動信号Ms1を生成しているので、供給されたメダル払出パルスPbを適切なものとして受け付けて処理する。その結果として、メダルを機外に払い出していないにも拘わらず、疑似メダル払出パルスPb2の個数だけ、保持するクレジット数を減少させることができる。
【0054】
上述したように管理装置30は、ジャックポット抽選を実行する。この抽選の対象となるのは、プレイヤーがゲームに参加しているゲーム装置10A及び10Bである。ゲームに参加するとは、メダルをBETしてゲームを実行すること、もしくはWINしてメダルが付与されたことを意味する。このため、中継装置20はBETパルスBpおよびWINパルスWpを管理装置30に転送している。管理装置30は、BETパルスBpまたはWINパルスWpを送信するゲーム装置10A及び10Bを対象としてジャックポット抽選を実行する。
【0055】
ところで、プレイヤーによっては、複数のゲーム装置10Aを掛け持ちで占有し、メインのゲーム装置10A以外では、ゲームを実行する頻度を少なくして、ジャックポットの抽選にあやかろうとする者もいる。掛け持ちでプレイするゲーム装置10Aをジャックポット抽選から除外するために、中継装置20のCPU200は、ICカードから識別情報を周期的に読み出し、識別情報が読み出せる期間に限って、BETパルスBpを管理装置30に送信してもよい。即ち、中継装置20は、ICカードから読み出した識別情報とBETパルスBpもしくはWINパルスWpとに基づいて、ゲームに参加している程度を示す情報を生成し、これを管理装置30に送信する。これによって、ICカードを用いてプレイしていないゲーム装置10Aをジャックポット抽選から除外できるので、掛け持ちのプレイを抑制することが可能となる。なお、中継装置20は、ICカードから読み出した識別情報にのみ基づいて、ゲームに参加している程度を示す情報を生成し、これを管理装置30に送信してもよい。
【0056】
以上、説明したように本実施形態によれば、管理装置30やメダル貯留装置40とのインターフェースを備えていないゲーム装置10Aを、管理装置30やメダル貯留装置40と接続することが可能となる。これにより、外部装置からゲーム装置10Aへクレジットを転送することや、ゲーム装置10Aから外部装置へクレジットを転送することが可能となった。さらに、ゲーム装置10Aをジャックポット抽選の対象に含めることも可能となる。従って、外部装置とのインターフェースを備えるゲーム装置10Bとインターフェースを備え無いゲーム装置10Aとが混在しても、これを一元的に取り扱うことが可能となる。
【0057】
<2.変形例>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に述べる変形が可能である。以下の例示から任意に選択された1または複数の態様は適宜に併合され得る。
(1)上述した実施形態において、第1の増加クレジット数はそのままゲーム装置10Aのクレジットに加算されたが、入力部250を用いて、プレイヤーが第1の増加クレジット数のうちゲーム装置10Aに取り込むべきクレジット数である取込クレジット数を入力できるようにしてもよい。この場合、プレイヤーは取込クレジット数をゲーム装置10Aへ取り込む取込指示を入力部250を用いて入力する。CPU200は取込指示を検知した後、第1の増加クレジット数から取込クレジット数を減算して得た数を新たな第1の増加クレジット数として、RAM220の記憶内容を更新し、疑似排出信号Bs2が生成された後に、取込クレジット数に応じた数の疑似メダル検出パルスPa2を生成する。この場合、第1インターフェース部は、正規メダル検出パルスPa1と疑似メダル検出パルスPa2との論理和を演算し、メダル検出パルスPaとしてゲーム装置10Aに供給する。
この変形例によれば、例えば、ジャックポットに当選した場合、第1の増加クレジット数の全部をゲーム装置10Aに取り込む必要はなく、その一部を取り込むことができ、残りを中継装置のクレジットで保持することができる。
【0058】
(2)上述した実施形態の中継装置20は、増加指令で指定される第1の増加クレジット数に応じた数の疑似メダル検出パルスPa2を生成し、これをメダル検出パルスPaとしてゲーム装置10Aに供給していた。本発明はこれに限定されるものではなく、CPU200は、増加指令の示す第1の増加クレジット数をRAM220に記憶するだけでなく、正規メダル検出パルスPa1をカウントし、カウント結果を第2の増加クレジット数としてRAM220に記憶してもよい。そして、CPU200は、外部装置から増加指令を受信すると、疑似排出信号Bs2を生成した後、第1の増加クレジット数および第2の増加クレジット数に応じた数の疑似メダル検出パルスPa2を生成し、これをメダル検出パルスPaとしてゲーム装置10Aに出力してもよい。
【0059】
この場合には、プレイヤーがメダル投入口からメダルを投入した場合にも、中継装置20では、正規メダル検出パルスPa1をカウントし、第2の増加クレジット数を生成し、これをRAM220に記憶する。したがって、第1の増加クレジット数と第2の増加クレジット数とを同様に取り扱うことができる。なお、変形例では、第1インターフェース部210には、正規メダル検出パルスPa1と疑似メダル検出パルスPa2との論理和を演算する論理和回路211を設ける必要はない。但し、排出信号Bsについては、正規排出信号Bs1と疑似排出信号Bs2と論理和を演算する論理和回路によって生成すればよい。
【0060】
また、中継装置20からゲーム装置10Aに取り込むべきクレジット数である取込クレジット数、及び取込クレジット数をゲーム装置10Aへ取り込む取込指示をプレイヤーが入力部250を用いて入力するようにしてもよい。この場合、CPU101は、RAM220部に第1の増加クレジット数と第2の増加クレジット数とを記憶させる替わりに、第1の増加クレジット数と第2の増加クレジット数との合計を演算し、その結果である増加クレジット数をRAM220に記憶させてもよい。この場合、取込指示が入力された後に、増加クレジット数から取込クレジット数を減算して得た数を新たな増加クレジット数として、RAM220の記憶内容を更新する。そして、疑似排出信号Bs2を生成した後に、取込クレジット数に応じた数の疑似メダル検出パルスPa2を生成し、これをメダル検出パルスPaとして、ゲーム装置10Aに供給すれば良い。さらに、例えば所定のクレジット数が表示されたボタンを押下することで、所定のクレジット数が中継装置20からゲーム装置10Aに取り込まれるというように、取込クレジット数の指示と取込指示とを1回の入力で可能とした構成を採用してもよい。この場合は、取込クレジット数入力部と取込指示部とが一体として構成されることになる。
【0061】
(3)上述したゲーム装置10Aは、BETされたメダル枚数をカウントして表示する電磁カウンタ(BETカウンタ)と、WINしたメダル枚数(ゲームの結果として付与されたメダル枚数)をカウントして表示する電磁カウンタ(WINカウンタ)のカウンタ値を加算させるためにBETパルスBpやWINパルスWpを生成した。しなしながら、BETパルスBpやWINパルスWpを生成しないゲーム装置(電磁カウンタを備えていないゲーム装置など)も存在する。この場合、中継装置20は、ゲーム装置の各部を制御する制御信号をモニタし、モニタした制御信号あるいはこれに基づいて生成したプレイヤーがゲームに参加していることを示す疑似BET情報もしくは疑似WIN情報を管理装置30に送信してもよい。
【0062】
上述のBETパルスBpも制御信号の一種であるが、その他の制御信号としては、以下の信号が例示できる。
第1に各種のボタンから出力される信号である。例えば、スタートボタン150や、あるいは、BETとゲーム開始の両方を指示するボタンが該当する。BETされるメダルの枚数が一定のゲームであればその枚数が疑似BET情報として利用でき、BETされるメダルの枚数が一定でなくとも、少なくとも1枚以上のBETがなされたと判断できるので、これが疑似BET情報として利用できる。
第2にランプ駆動回路191の出力信号を用いてもよい。例えば、WIN当選した場合BET、WIN、あるいはゲームの開始などのゲームの状態をプレイヤーに知らせるランプを駆動するランプ駆動信号が該当する。WIN(当選)が発生したことや、ゲームが実行されているということから、ゲームに対して何らかのBETがなされたと判断できるので、これが疑似BET情報として利用できる。
【0063】
第3にBETボタンやスタートボタンが、表示部196と兼用されたタッチパネルによって構成される場合には、タッチパネルに触ったことを示す制御信号を用いてもよい。この場合は、プレイヤーがどのボタンを押し下げたかは、専用のソフトを用いないと特定することができないが、ハードウエアからは接触を検知して得た信号が出力されるので、これを用いてもよい。
第4にゲーム装置が回転リールなどの機構を用いてゲームを進行させる場合には、リール機構を駆動する制御信号を用いてもよい。リールが回転してるということはゲームが実行されているということであり、ゲームに対して何らかのBETがなされたと判断できるので、これが疑似BET情報として利用できる。
【0064】
第5にクレジットを所定の表示デバイス(例えば、7セグメントの表示装置)で表示する場合には、表示デバイスへの制御信号が該当する。この場合、クレジット数の増減を制御信号を監視することによって検知できるので、プレイヤーがBETしたか否か、及びBETされたメダルの枚数等を知ることができる。
第6にメダルINまたはメダルOUTに基づいてゲームへの参加を推測してもよい。例えば、正規メダル検出パルスPa1(正規メダル払出パルスPb1)やメダル貯留装置40からのメダル払い出し操作に用いる信号が、制御信号に該当する。さらに、所定枚数以上のメダルINまたはメダルOUTから所定期間を、プレイヤーがゲームに参加している期間として判定してもよい。この場合、判定処理は、中継装置20で実行してもよいし、管理装置30で実行してもよい。
【0065】
なお、上述した変形例で述べたように増加指令に係る第1の増加クレジット数をRAM220に記憶し、プレイヤーが入力部を操作することで、中継装置で保持している第1の増加クレジット数から指定した取込クレジット数をゲーム装置10Aに転送する場合には、取込クレジット数に上限を設けることが好ましい。上限数を小さく(例えば、50枚以下、あるいは10ゲームを実行可能なメダル数以下)設定することで、プレイヤーがBETを行いゲームを継続するために、入力部250の操作頻度が上がることになり、ゲームへの参加判定(所定期間になされたBETの枚数の判定)の精度を向上させることができる。
【0066】
(4)また、プレイヤーの在席を座席に備えた人感センサによって検知してもよい。なお、人感センサには人間が発する赤外線に反応するものを採用すればよい。あるいは、中継装置20にカメラを取り付けてプレイヤーの存在を判定する。この場合には、画像解析により人が座っていることを判定すればよい。これらの在席情報は、中継装置20から管理装置30に送信させる。また、プレイヤーの在席情報は、上述したBETやWINなどの各種制御信号とともに用いることで、生成した疑似BET情報の信頼性を向上させることができる。
【0067】
(5)また、中継装置20に参加ボタンを設け、ボタン押下からの一定期間をゲームへ参加とし、定期的に参加ボタンを押させることでゲームへの参加を判定してもよい。この場合、参加ボタン押下からの一定期間の終了後に参加ボタンが再び押下されなかった場合は次に押されるまでゲームへの参加が無いと判定してもよい。
【0068】
(6)また、ゲーム装置10Aがいわゆるプッシャーゲーム装置10Cである場合、中継装置20は、図9に示すように構成することができる。プッシャーゲーム装置10Cは、メダル投入口からレールを用いてメダルをフィールドに投入するものである。フィールドの端部は、有効端と無効端からなり、無効端に落ちたメダルはプッシャーゲーム装置10Cに回収され、有効端に落ちたメダルはプレイヤーに払い出される。フィールドには有効端側にスライドするプッシャーが設けられている。プレイヤーはプッシャーの動きに合わせて、メダルが有効端から落下するように狙いをつけてメダルを投入する。
【0069】
プッシャーゲーム装置10Cでは、メダル投入口から投入されたメダルは、フィールドに直接投入され、ゲームに用いられるため、ブロッカー112は設けられていない。このことから、メダル投入口への投入されたメダルの枚数は、ゲームへのBETされたメダルの枚数としてジャックポット抽選等で利用することができる。また、メダルホッパー120は、メダル貯留装置40に貯留されていたメダルの払い出しに用いられる。カウントホッパー125は、有効端に落下したメダルを払い出すためのホッパーであり、メダルが有効端に落下すると、モータが自動的に作動してメダルを機外に払い出すようになっている。カウントホッパー125には、払い出されるメダルを検出してメダルカウントパルスMcを出力するセンサが設けられている。
【0070】
中継装置20は、増加指令を受信すると、正規メダル払出パルスPb1の個数が第1の増加メダル数に達するまで、ホッパーモータ121を動作させる疑似駆動信号Ms2を生成し、これを駆動信号Msとしてホッパーモータ121に供給する。これにより、メダル貯留装置40からのメダルの引き出しやジャックポット抽選の対象にプッシャーゲーム装置10Cを含ませることが可能となる。
【0071】
(7)また、管理装置30で実行するのはジャックポット抽選に限られない。所定の抽選を実行して、抽選の結果として選択されたゲーム装置に対してメダルを付与するものであれば、必ずしも各ゲーム装置でなされたBETされたメダル枚数を認識しなくてもよく、また、付与する対象としてのメダルは、必ずしも各ゲーム装置でBETされたメダルの枚数の一部に相当する数を累積して加算したものでなくとも構わない。
【符号の説明】
【0072】
GS……ゲームシステム、10A,10B……ゲーム装置、10C……プッシャーゲーム装置、20……中継装置、30……管理装置、40……メダル貯留装置、110……メダルセレクタ、111……メダル投入センサ、112……ブロッカー、120……メダルホッパー、121……ホッパーモータ、122……メダル払出センサ、140……BETボタン、160……インターフェース部、210……第1インターフェース部、200……CPU、220……RAM(記憶部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メダル投入口から投入されたメダルをメダル投入センサにより検出して正規メダル検出パルスを出力する第1出力部と、
メダル検出パルスが供給される第1入力部と、
前記第1入力部に供給される前記メダル検出パルスに応じたクレジット数を加算して管理するクレジット管理部と、
前記投入されたメダルを機外へ排出させる正規排出信号を出力する第2出力部と、
排出信号が供給される第2入力部と、
前記第2入力部に供給される前記排出信号に応じて前記投入されたメダルを前記メダル投入センサで検出させずに機外へ排出させる排出部と、
を備えたゲーム装置に接続される中継装置であって、
外部と通信する通信部と、
前記通信部を介してクレジット数を増加させる増加指令を受け取る指令受取部と、
前記増加指令の示す増加させるべきクレジット数である第1の増加クレジット数を記憶する記憶部と、
疑似メダル検出パルスを生成する疑似メダル検出パルス生成部と、
前記正規メダル検出パルスと前記疑似メダル検出パルスとの論理和で得られる前記メダル検出パルスを前記第1入力部に出力する第1中継出力部と、
前記指令受取部で前記増加指令を受け取った場合に、前記投入されたメダルを機外へ排出させることを指示する疑似排出信号を生成する疑似排出信号生成部と、
前記正規排出信号と前記疑似排出信号との論理和で得られる前記排出信号を前記第2入力部に出力する第2中継出力部とを備え、
前記疑似排出信号が生成された後に、前記記憶部に記憶された第1の増加クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルスを前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる制御部とを備える
ことを特徴とする中継装置。
【請求項2】
メダル投入口から投入されたメダルをメダル投入センサにより検出して正規メダル検出パルスを出力する第1出力部と、
メダル検出パルスが供給される第1入力部と、
前記第1入力部に供給される前記メダル検出パルスに応じたクレジット数を加算して管理するクレジット管理部と、
前記投入されたメダルを機外へ排出させる正規排出信号を出力する第2出力部と、
排出信号が供給される第2入力部と、
前記第2入力部に供給される前記排出信号に応じて前記投入されたメダルを前記メダル投入センサで検出させずに機外へ排出させる排出部と、
を備えたゲーム装置に接続される中継装置であって、
外部と通信する通信部と、
前記通信部を介してクレジット数を増加させる増加指令を受け取る指令受取部と、
前記第1出力部から出力された前記正規メダル検出パルスが供給される正規メダル検出パルス入力部と、
疑似メダル検出パルスを生成する疑似メダル検出パルス生成部と、
前記増加指令の示す増加させるべきクレジット数である第1の増加クレジット数と、前記正規メダル検出パルス入力部に供給された前記正規メダル検出パルスをカウントした第2の増加クレジット数とを記憶する記憶部と、
前記投入されたメダルを機外へ排出させることを指示する疑似排出信号を生成する疑似排出信号生成部と、
前記正規排出信号と前記疑似排出信号との論理和で得られる前記排出信号を前記第2入力部に出力する第2中継出力部とを備え、
前記疑似排出信号が生成された後に、前記記憶部に記憶された第1の増加クレジット数および第2の増加クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルスを前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる制御部とを備える
ことを特徴とする中継装置。
【請求項3】
前記記憶部に記憶されている第1の増加クレジット数のうち、前記ゲーム装置に取り込むべきクレジット数である取込クレジット数をプレイヤーが入力する取込クレジット数入力部と、
前記取込クレジット数を前記ゲーム装置へ取り込む取込指示をプレイヤーが入力する取込指示部と、を備え、
前記制御部は、前記取込指示が入力された後に、前記第1の増加クレジット数から前記取込クレジット数を減算して得た数を新たな第1の増加クレジット数として、前記記憶部の記憶内容を更新し、前記疑似排出信号が生成された後に、前記取込クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルスを前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
【請求項4】
前記記憶部に記憶されている増加クレジット数のうち、前記ゲーム装置に取り込むべきクレジット数である取込クレジット数をプレイヤーが入力する取込クレジット数入力部と、
前記取込クレジット数を前記ゲーム装置へ取り込む取込指示をプレイヤーが入力する取込指示部と、を備え、
前記制御部は、前記記憶部に前記第1の増加クレジット数と前記第2の増加クレジット数とを記憶させる替わりに、前記第1の増加クレジット数と前記第2の増加クレジット数との合計を演算して得た増加クレジット数を記憶させ、
前記取込指示が入力された後に、前記増加クレジット数から前記取込クレジット数を減算して得た数を新たな増加クレジット数として、前記記憶部の記憶内容を更新し、前記疑似排出信号が生成された後に、前記取込クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルスを前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる
ことを特徴とする請求項2に記載の中継装置。
【請求項5】
情報を表示する表示部と、
前記表示部に連続してメダルの投入するよう促す画像を表示させた後、前記正規メダル検出パルスのパルス間隔を計測する投入パルス間隔検出部を備え、
前記疑似メダル検出パルス生成部は、前記疑似メダル検出パルスのパルス間隔が前記投入パルス間隔検出部で計測された複数のパルス間隔のうち最小のパルス間隔よりも大きくなるように、前記疑似メダル検出パルスのパルス間隔を制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の中継装置。
【請求項6】
前記ゲーム装置は、メダルを貯留するホッパーと、前記ホッパーに設けられメダルの払出時に動作するモータと、前記モータを動作させる正規駆動信号を出力する本体基板と、前記ホッパーから払い出されるメダルを検出して正規メダル払出パルスを出力するメダル払出センサと、メダル払出パルスが供給されるメダル払出パルス入力部と、前記メダル払出パルス入力部に供給される前記メダル払出パルスをカウントしてカウント結果を前記クレジット数から減算する管理部を備え、
前記通信部は、管理装置との間で通信を実行し、
前記ゲーム装置で保持するクレジット数の出力を指示する出力指示を入力可能な転送入力部と、
前記転送入力部に出力指示が入力されると、動作を停止させる疑似駆動信号を前記モータに供給するモータ制御部と、
前記モータの動作を停止させた後、前記本体基板から出力される前記モータを動作させる前記正規駆動信号を検知している期間、疑似メダル払出パルスを出力する疑似メダル払出パルス生成部と、
前記正規メダル払出パルスと前記疑似メダル払出パルスとの論理和で得られる前記メダル払出パルスを前記メダル払出パルス入力部に出力するメダル払出パルス出力部と、
前記疑似メダル払出パルス生成部で出力した前記疑似メダル払出パルスの数に応じて前記ゲーム装置から前記管理装置に転送するクレジット数を生成し、生成したクレジット数を前記通信部を介して前記管理装置に転送するクレジット数転送部と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の中継装置。
【請求項7】
前記ゲーム装置の各部の制御信号をモニタするモニタ部と、
前記モニタ部によってモニタした制御信号に少なくとも基づいて、プレイヤーがゲームに参加している程度を示すBET情報に相当する疑似BET情報またはWIN情報に相当する疑似WIN情報を生成し、前記通信部を介して前記管理装置に送信する疑似ゲーム参加情報送信部と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の中継装置。
【請求項8】
プレイヤーを識別する識別情報が記録された記録媒体から前記識別情報を読み出して読出信号を出力する読出部を備え、
前記疑似ゲーム参加情報送信部は、前記読出信号と前記モニタ部によってモニタした制御信号とに少なくとも基づいて、プレイヤーがゲームに参加している程度を示すBET情報に相当する疑似BET情報またはWIN情報に相当する疑似WIN情報を生成し、前記通信部を介して前記管理装置に送信する、
ことを特徴とする請求項8に記載の中継装置。
【請求項9】
管理装置と、前記管理装置と通信不能な複数の第1ゲーム装置と、前記管理装置と通信可能な複数の第2ゲーム装置と、前記複数の第1ゲーム装置の各々に対応して設けられた複数の中継装置を備えたゲームシステムであって、
前記複数の第1ゲーム装置の各々は、
メダル投入口から投入されたメダルをメダル投入センサにより検出して正規メダル検出パルスを出力する第1出力部と、
メダル検出パルスが供給される第1入力部と、
前記第1入力部に供給される前記メダル検出パルスに応じたクレジット数を加算して管理するクレジット管理部と、
前記投入されたメダルを機外へ排出させる正規排出信号を出力する第2出力部と、
排出信号が供給される第2入力部と、
前記第2入力部に供給される前記排出信号に応じて前記投入されたメダルを前記メダル投入センサで検出させずに機外へ排出させる排出部とを備え、
前記複数の中継装置の各々は、
前記管理装置と通信する通信部と、
前記通信部を介してクレジット数を増加させる増加指令を受け取る指令受取部と、
前記増加指令の示す増加させるべきクレジット数である第1の増加クレジット数を記憶する記憶部と、
疑似メダル検出パルスを生成する疑似メダル検出パルス生成部と、
前記正規メダル検出パルスと前記疑似メダル検出パルスとの論理和で得られる前記メダル検出パルスを前記第1入力部に出力する第1中継出力部と、
前記指令受取部で前記増加指令を受け取った場合に、前記投入されたメダルを機外へ排出させることを指示する疑似排出信号を生成する疑似排出信号生成部と、
前記正規排出信号と前記疑似排出信号との論理和で得られる前記排出信号を前記第2入力部に出力する第2中継出力部とを備え、
前記疑似排出信号が生成された後に、前記記憶部に記憶された第1の増加クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルスを前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる制御部とを備える、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
管理装置と、前記管理装置と通信不能な複数の第1ゲーム装置と、前記管理装置と通信可能な複数の第2ゲーム装置と、前記複数の第1ゲーム装置の各々に対応して設けられた複数の中継装置を備えたゲームシステムであって、
前記複数の第1ゲーム装置の各々は、
メダル投入口から投入されたメダルをメダル投入センサにより検出して正規メダル検出パルスを出力する第1出力部と、
メダル検出パルスが供給される第1入力部と、
前記第1入力部に供給される前記メダル検出パルスに応じたクレジット数を加算して管理するクレジット管理部と、
前記投入されたメダルを機外へ排出させる正規排出信号を出力する第2出力部と、
排出信号が供給される第2入力部と、
前記第2入力部に供給される前記排出信号に応じて前記投入されたメダルを前記メダル投入センサで検出させずに機外へ排出させる排出部とを備え、
前記複数の中継装置の各々は、
前記管理装置と通信する通信部と、
前記通信部を介してクレジット数を増加させる増加指令を受け取る指令受取部と、
前記第1出力部から出力された前記正規メダル検出パルスが供給される正規メダル検出パルス入力部と、
疑似メダル検出パルスを生成する疑似メダル検出パルス生成部と、
前記増加指令の示す増加させるべきクレジット数である第1の増加クレジット数と、前記正規メダル検出パルス入力部に供給された前記正規メダル検出パルスをカウントした第2の増加クレジット数とを記憶する記憶部と、
前記投入されたメダルを機外へ排出させることを指示する疑似排出信号を生成する疑似排出信号生成部と、
前記正規排出信号と前記疑似排出信号との論理和で得られる前記排出信号を前記第2入力部に出力する第2中継出力部と、
前記疑似排出信号が生成された後に、前記記憶部に記憶された第1の増加クレジット数および第2の増加クレジット数に応じた数の前記疑似メダル検出パルスを前記疑似メダル検出パルス生成部に生成させる制御部とを備える、
ことを特徴とするゲームシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−147969(P2012−147969A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9254(P2011−9254)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】