説明

乗用草刈機

【課題】乗用草刈機で下刈作業する場合に、刈取走行の操作が遅れると、運転者が果樹の枝葉に触れ易い状態にあるため、危険性を伴いやすいものである。特に、シートを横移動させたときは、足元のHSTペダルとの関係位置が変化するために、操作感覚が変わり、運転操作の姿勢変更と同時に操作感覚が急変して、迅速で的確な操作を行うことが難しい。
【解決手段】ステアリングポスト1上のハンドル2によって操向の前輪3と、エンジン4、及びHST5によって駆動される後輪6と配置した四輪走行車体7の腹部に、ブレード8を軸装のブレードデッキ9を装着して、車体7のフロア10上には、横移動可能のシート12を設けた乗用草刈機において、前記シート12の横移動側外側部に、前記HST5を変速操作するHSTレバー13を有したレバーケース14を設けて、前記シート12と一体的に横移動可能に構成したことを特徴とする乗用草刈機とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ブレードデッキを腹部に装着して乗用走行しながら果樹園等の下刈する乗用草刈機に関する。
【背景技術】
【0002】
下刈作業のために運転シートを車体に対して横側へ移動させたり、HST(油圧無段変速装置)による走行変速操作を、HSTペダル操作による他に手動操作によっても可能にHSTレバーを構成する等の技術(例えば、特許文献1,2参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−1585号公報
【特許文献2】特開2006−264457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
乗用草刈機で下刈作業する場合に、刈取走行の操作が遅れると、運転者が果樹の枝葉に触れ易い状態にあるため、危険性を伴いやすいものである。特に、シートを横移動させたときは、足元のHSTペダルとの関係位置が変化するために、操作感覚が変わり、運転操作の姿勢変更と同時に操作感覚が急変して、迅速で的確な操作を行うことが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、ステアリングポスト1上のハンドル2によって操向可能の前輪3と、エンジン4、及びHST5によって駆動される後輪6と配置した四輪走行車体7の腹部に、ブレード8を軸装のブレードデッキ9を装着して、車体7のフロア10上には、横移動可能のシート12を設けた乗用草刈機において、前記シート12の横移動側外側部に、前記HST5を変速操作するHSTレバー13を有したレバーケース14を設けて、前記シート12と一体的に横移動可能に構成したことを特徴とする乗用草刈機とする。
【0006】
運転者はシート12に着座して、前方のハンドル2を操向し、横側のHSTレバー13を操作しながら、刈取走行することができる。このとき刈取作業条件によって、シート12を車体7の中央位置から横側へ移動するときは、このシート12の横移動と共にレバーケース14が一体的に横移動されて、HSTレバー13の位置をこの横移動後のシート12の外側部に位置させる。従って、運転者はハンドル2に対する向きは変えるが、シート12に着座した姿勢のままでレバーケース14のHSTレバー13を操作して刈取走行することができる。又、下刈操作が終って、シート12を中央位置へ戻すと、このレバーケース14、及びHSTレバー13も同向移動されて、通常の刈取作業姿勢位置に復帰される。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記レバーケース14上には、前記HSTレバー13の前後回動操作域の横外側で、このHSTレバー13のレバーグリップ15よりも低い位置に沿って、かつ前記シート12の横端部のシート側縁部と略同高さに湾曲し、シート12横移動時には最横外側端となるガードハンドル16を形成したことを特徴とする。
前記のように、HSTレバー13を有したレバーケース14は、シート12と一体的に横移動することができて、下刈作業操作を行い易い作業姿勢とすることができるが、このレバーケース14と共にガードハンドル16が一体的に移動されるために、シート12に着座した運転姿勢では、このHSTレバー13のレバーグリップ15から把持解除した手で、この外側のガードハンドル16を把持して、前記シート12と共に横側へ移動されて不安定となる運転姿勢を支持して安定させることができる。又、前記HSTレバー13のレバーグリップ15と、ガードハンドル16は、シート12の横側に沿って略定位置に配置されるため、運転者による持替操作が行われ易い。このガードハンドル16は、シート12横移動時には最横外側端に位置させている。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明は、下刈作業操作等において、シート12を横側へ移動させるときは、このシート12と共にHSTレバー13を有したレバーケース14が移動されて、シート12に対するHSTレバー13の把持操作の関係位置を常時一定に維持するものであるから、このシート12の横移動により、ハンドル2に対する運転操作姿勢が変化されても、HSTレバー13の操作感覚は殆ど変わらず、窮屈で不安定な下刈操作姿勢でありながら、HSTレバー13を迅速、的確に操作することができる。又、このようにシート12の横移動により車体7に対する着座位置を外側へ大きく偏倚されるが、運転者はこの外側のHSTレバー13を把持して、操作姿勢を支持し、その操作性を高めることができる。又、このようなシート12とレバーケース14が一体的に横移動する形態では、構成、及び移動を簡潔化することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記のように、HSTレバー13が横移動されたときにおいても、このシート12の外側に位置するため、外側隣接物との接触、乃至接当障害を受け難いものであるが、このHSTレバー13の外側の最横外側端となる位置には、ガードハンドル16が形成されるため、このガードハンドル16によって保護されて、誤作動のないように安全操作に維持される。又、これらHSTレバー13のレバーグリップ15と、ガードハンドル16の把持位置は内、外に接近しているため、これらの間の持ち替え操作を簡単、迅速に行うことができ、前記シート12を横側へ移動させたときの一時的に窮屈な運転姿勢を、このガードハンドル16の持ち替えによって凌ぎ易くして、安全運転を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】乗用草刈機の平面図。
【図2】その側面図。
【図3】エンジンカバーを開放する状態を示す側面図。
【図4】その作業状態を示す背面図。
【図5】HSTペダル、HSTレバー等の操作機構図。
【図6】HSTのトラニオン軸の操作機構部を示す平面図。
【図7】シート横移動状態を示す平面図。
【図8】レバーケースの装着状態を示す平面図。
【図9】シート横移動の別実施例を示す平面図。
【図10】HSTレバー操作部の構成を示す組立斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面に基づいて、車体7は、ステアリングハンドル2によって操向する前輪3と、後端部に搭載のエンジン4によって連動駆動される後輪6を有して走行する四輪走行形態で、この腹部にブレードデッキ9を昇降可能に装着して、このブレードデッキ9のブレード8を前記エンジン4からベルト伝動等で回転することによって、下刈作用を行うことのできる乗用草刈機を構成する。
【0012】
前記車体7の上側部には、前記ブレードデッキ9上方に位置して開閉可能のシートフロア17の上側に、シート12を搭載して乗用運転することができる。このシートフロア17の前側のステップフロア18上にはHST(油圧無段変速装置)5を変速操作するためのHSTペダル19や、走行ブレーキを制動するためのブレーキペダル20等を配置している。このステップフロア18の前端部にステアリングポスト1を設けて、上端部にステアリングハンドル2を設ける。このステアリングポスト1の前側には、フロントボード21や、ガードフレーム22等を設けて、下刈時の枝葉等の分草案内を行い易くしている。
【0013】
又、前記車体7の後部に搭載のエンジン4は、ミッションケース23上側部にあって、このエンジン軸24からベルト25を介してHST入力軸28へ伝動し、又、ベルト29を介して前側のブレード8軸へ伝動する形態である。このHST5は、ミッションケース23の後部に一体に構成されて、入力軸28の回転をトラニオン軸(変速制御軸)26の回動操作により無段変速(主変速)してHST出力軸へ伝動回転することができるもので、ミッションケース23の副変速ギヤの変速操作によって、前記HST出力軸の伝動回転を副変速して、左右後輪6の車軸27を伝動回転する形態である。前記トラニオン軸26のトラニオンアーム30は、前記ステップフロア18上のHSTペダル19と、ペダルロッド31や、ニュートラルカム32、及びトラニオンロッド33等のリンク機構を介して連動回動するもので、このトラニオンアーム30を中立位置Nから前進位置F、又は後進位置Rへ回動することによって、前記無段主変速を前進位置F、又は後進位置Rへ増減速して変速伝動させることができる。
【0014】
前記ニュートラルカム32には、揺動アーム34のロール35がスプリング36によって押圧されて、この圧接されるロール35の位置に、ニュートラルカム32の窪位置37が係合するように付勢して、前記トラニオンアーム30、及びトラニオン軸26が中立位置Nに復帰回動し易く設定している。又、前記ペダルロット31とニュートラルカム32との嵌合摺動部には、緩衝スプリング38が介装されていて、トラニオン軸26の変速操作を円滑に行わせる。又、前記ミッションケース23には、前記車軸27を連動するための伝動機構を制動するブレーキを設けて、このブレーキアーム39をミッションケース23の横側に突出させて、前記ステップフロア18上のブレーキペダル20から、ブレーキワイヤ40、カウンタアーム41、スプリング42、及びブレーキリンク43等を介して、このブレーキアーム39を回動操作して走行ブレーキを働かせることができる。
【0015】
前記ミッションケース23や、HST5、及びエンジン4等を配置するエンジンルーム46は、後端のヒンジ軸44の周りに後方上部へ開放回動するエンジン5カバー45を設け、このエンジンカバー45の前下端部にシート12及びレバーケース14を取付けている。このエンジンカバー45を後方へ回動すると、これらシート12やレバーケース14等をも一体的に回動することができる。
【0016】
ここにおいて、請求項1に記載の発明は、ステアリングポスト1上のハンドル2によって操向可能の前輪3と、エンジン4、及びHST5によって駆動される後輪6と配置した四輪走行車体7の腹部に、ブレード8を軸装のブレードデッキ9を装着して、車体7のフロア10上には、横移動可能のシート12を設けた乗用草刈機において、前記シート12の横移動側外側部に、前記HST5を変速操作するHSTレバー13を有したレバーケース14を設けて、前記シート12と一体的に横移動可能に構成したことを特徴とする乗用草刈機とする。
【0017】
運転者はシート12に着座して前方の、ハンドル2を操向し、横側のHSTレバー13を操作しながら、刈取走行することができる。このとき刈取作業条件によって、シート12を車体7の中央位置から横側へ移動するときは、このシート12の横移動と共にレバーケース14が一体的に横移動されて、HSTレバー13の位置をこの横移動後のシート12の外側部に位置させる。従って、運転者はハンドル2に対する向きは変えるが、シート12に着座した姿勢のままでレバーケース14のHSTレバー13を操作して刈取走行することができる。又、下刈操作が終って、シート12を中央位置へ戻すと、このレバーケース14、及びHSTレバー13も同向移動されて、通常の刈取作業姿勢位置に復帰される。
【0018】
前記レバーケース14上には、前記HSTレバー13の前後回動操作域の横外側で、このHSTレバー13のレバーグリップ15よりも低い位置に沿って、かつ前記シート12の横端部のシート側縁部と略同高さに湾曲し、シート12移動時には最横外側端となる位置にガードハンドル16を形成したことを特徴とする。
前記のように、HSTレバー13を有したレバーケース14は、シート12と一体的に横移動することができて、下刈作業操作を行い易い作業姿勢とすることができるが、このレバーケース14と共にガードハンドル16が一体的に移動されるために、シート12に着座した運転姿勢では、このHSTレバー13のレバーグリップ15から把持解除した手で、この外側のガードハンドル16を把持して、前記シート12と共に横側へ移動されて不安定となる運転姿勢を支持して安定させることができる。又、前記HSTレバー13のレバーグリップ15を、ガードハンドル16は、シート12の横側にそって略定位置に配置されるため、運転者による切替操作が行われ易い。このガードハンドル16は、シート12横移動時には最横外側端に位置させている。
【0019】
前記ヒンジ軸44周りに開閉回動するエンジンカバー45は、前端低部にシート12を支持装着するシートベース47を有する。このシートベース47に左右一対の平行リンク48を介してシート12、及びレバーケース14が、右側横方向へ水平状に移動することができる。前記平行リンク48の後端部はシートベース47に対して左右一定角度領域を回動自在に枢支49し、前端部上にはシート12を取付ける取付プレートを重合させるようにして枢支51して、このシート12が平行リンク48を介して左右水平方向へ略平行状態で移動できる形態としている。
【0020】
前記シート12下方に、シート12と一体的に設けた取付プレートの右側にはサイドブラケット53が一体構成されていて、前記平行リンク48の横回動によってシート12と共に、右横側へ移動することができる。このサイドブラケット53の右外側部からHSTレバー13を有したレバーケース14が着脱される。このレバーケース14は、前記HSTレバー13を中立位置N、前進位置F、及び後進位置R等に変速案内する案内溝を形成したレバーガイド55を設け、このレバーガイド55の右端縁部上に沿ってループ形態に突出のガードハンドル16を形成して、HSTレバー13を操作する運転者が、このレバーグリップ15から持ち替えて外側部のガードハンドル16を容易に把持することができる関係位置に設定している。前記レバーガイド55の上面幅は広幅に形成して、運転者がレバーグリップ15や、ガードハンドル16を把持し易く、かつ操作し易い形態にしている。又、このレバーガイド55の上面や、ガードハンドル16の上縁は、前下り傾斜面に形成して、分草時に草や枝葉が摺接しても速やかに逃がすことができるようにして、HSTレバー13を誤作動させないように構成している。
【0021】
前記レバーケース14は、シート12と一体的な構成とするもよいが、着脱形態とする場合は、このレバーケース14の内側に突出した前後のセットピン56を、サイドブラケット53のパイプ81,82に右横側から差込んで取付ける。その際ロックフック57がロックプレート80に係止するよう構成してある。又、このレバーケース14の係止状態をチェックするために、レバーケース14上面に透視穴59を形成して、この透視穴59直下にロックプレート80の合いマーク83が位置したか否かを確認することができる。このレバーケース14サイドブラケット53から取外すときは、前記ロックフック57をスプリングに抗して揺動させて、ロックプレート80との間の係止状態を外して、右横側へ引き抜いて外すことができる。
【0022】
前記シート12の横移動には、このシートベース47の下側面にロックレバーを構成(図面省略)しておき、このロックレバーを操作してシート12とのロック係合を外した状態で、シート12を右横側へ引き出すように操作すれば、これらシート12、及びレバーケース14を簡単、容易に移動したり、又、このシート12、及びレバーケース14等の位置を正規の車体7左右中央部位置に復帰させることができる。
【0023】
又、前記シート12の左側には、車体7側に操作パネル60を設けて、刈取クラッチレバー61や、ブレードデッキ9の高さを調節して刈取高さを設定する刈取昇降レバー62、及び2輪駆動と4輪駆動とを切替え可能の2駆4駆切替レバー63等を配置する。尚、図8に示すように、刈取クラッチレバー61に刈取昇降スイッチ85を設けて1本レバーの形態とし、シート12と一体的に横移動するよう構成することも可能である。
【0024】
前記レバーケース14の外側には、HSTレバー13をレバー軸64周りに前後回動可能にして設け、内側には、HSTレバーブレーキ65を同レバー軸64周りに装着し、このHSTレバー13の基部のレバーアーム66と、前記ペダルロット31の前後部との間をワイヤー67,68で連結して、このHSTレバー13による変速操作を、HSTペダル19による変速操作と同様に行わせることができる。又、このHSTレバー13はスプリング93によって外側へ張圧されていて、レバーガイド55の案内溝に形成される中立位置Nの係止溝69側へ係合するように付勢されている。HSTレバー13を係止溝69係合状態からレバーガイド55側(左側)へ向け回動操作すると、HSTレバー13はレバーアーム66上端部に設けた係止溝95へ係合し、該HSTレバー13をレバーガイド55に沿った前後方向へ回動操作することに伴ってレバーアーム66が回動し、このレバーアーム66とペタルロッド31との間を連結のワイヤー67,68によりHSTレバー13操作による前,後進走行が可能である。
【0025】
又、前記レバーケース14内側に取付けられるHSTレバーブレーキ65は、このレバーケース14に固定のブレーキケース70と、この内部でレバー軸64と一体的に回動するシューケース90と、このシューケース90の内部でスプリング91の張力に効して拡張されるブレーキシュー71と、このブレーキシュー71をカム回動によって拡張するカム軸72等から構成してある。このカム軸72は、通常ブレーキアーム94に取着したスプリング92によってブレーキシュー71を拡張する方向へ付勢した制動状態であり、HSTレバー13の変速操作位置を保持させるものである。ブレーキアーム94及びカム軸72は、ワイヤー73で連結されたブレーキペダル20を踏み込むことによって、ブレーキシュー71のシューケース90に対する拡張状態が解除され、すなわち、HSTレバー13の変速操作位置での保持力(制動力)が解除されて、HSTレバー13は中立位置Nに戻るよう構成してある。
【0026】
前記レバーケース14には、このHSTレバー13による操作ワイヤー67,68や、前記HSTレバーブレーキ65の操作ワイヤー73等が連結されるが、これらの各ワイヤー67,68,73等は、束ねて蛇腹可撓ホース74を通して保護し、前部をステップフロア18面に沿わせて敷設している。又、このレバーケース14、及び可撓ホース74の移動域を制限して各ワイヤー67,68,73等の変形や破損を少なくするために、ステップフロア18、乃至シートベース47等の車体7側部材と、レバーケース14との間を短い牽制ワイヤ75で連結してある。これは、レバーケース14をシート12側へ装着したままの状態でエンジンカバー45やシート12を一体的に開放させようとした場合にも、その開放操作を制限して、各ワイヤー67,68,73の変形や破損を防止するためである。図例では、エンジンカバー45をヒンジ軸44周りに後方へ開放回動させるときは、レバーケース14を予め取外して、ステップフロア18等の上面に載置した状態で、このエンジンカバー45やシート12を一体として後方へ大きく開放回動することが可能となる。
【0027】
前記シート12の下側に位置するシートフロア17や、ブレードデッキ9の上面には、刈削が溜り易く、ブレード軸のベルト伝動の抵抗にもなり易いため、前記のようにエンジンカバー45や、シート12を後方へ大きく回動させて、これらブレードデッキ9の上面やベルト伝動部周りの清掃、点検を行い易くする。しかも、このときレバーケース14には、前記HSTペダル19との間のワイヤー67,68や、ブレーキペダル20との間のワイヤー73等が連結されていて、このレバーケース14の移動を制限されるが、このレバーケース14をエンジンカバー45、又はシート12側から取外すことによって、これらエンジンカバー45や、シート12の開放回動を、これらワイヤー67,68,73等の連結に制限されないで、大きく回動することができ、メンテナンスし易い形態とすることができる。しかも、これら各ワイヤー67,68,73等の長さを必要限度に短くして簡潔な構成とすることができる。
【符号の説明】
【0028】
1 ステアリングポスト
2 ハンドル
3 前輪
4 エンジン
5 HST
6 後輪
7 車体
8 ブレード
9 ブレードデッキ
10 フロア
12 シート
13 HSTレバー
14 レバーケース
15 レバーグリップ
16 ガードハンドル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリングポスト(1)上のハンドル(2)によって操向可能の前輪(3)と、エンジン(4)、及びHST(5)によって駆動される後輪(6)と配置した四輪走行車体(7)の腹部に、ブレード(8)を軸装のブレードデッキ(9)を装着して、車体(7)のフロア(10)上には、横移動可能のシート(12)を設けた乗用草刈機において、前記シート(12)の横移動側外側部に、前記HST(5)を変速操作するHSTレバー(13)を有したレバーケース(14)を設けて、前記シート(12)と一体的に横移動可能に構成したことを特徴とする乗用草刈機。
【請求項2】
前記レバーケース(14)上には、前記HSTレバー(13)の前後回動操作域の横外側で、このHSTレバー(13)のレバーグリップ(15)よりも低い位置に沿って、かつ前記シート(12)の横端部のシート側縁部と略同高さに湾曲し、シート(12)横移動時には最横外側端となる位置にガードハンドル(16)を形成したことを特徴とする請求項1の乗用草刈機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−165711(P2012−165711A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30521(P2011−30521)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(000144980)株式会社アテックス (111)
【Fターム(参考)】