説明

予備混合および乾式繊維添加処理

【課題】材料中の繊維の含有量を増加させる。
【解決手段】本処理は、セメンタントまたは膠着成分、および粒状骨材を処方された材料であって、他の追加の成分を含むことのできる材料と、異なる種類および寸法の繊維との乾式混合用に記載されている。本処理の主たる特徴は、繊維を、材料の残りと適切に混合するようにし、繊維と成分の残りとの機械的固定を向上し、繊維含有率の高い処方(過剰繊維添加)の使用を容易にすることである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本処理は、セメンタントおよび/または接着剤もしくは膠着剤、ならびに乾燥していて不活性な状態(通常、硬化処理を開始するために活性化する前の粉末状または粒状製品)の充填剤または細骨材および/もしくは重量骨材を含有する、多様な製品用の、技術、建設、工学および産業全般における用途向けの予備混合製品の製造を革新する。特に、これらの材料は、当該処理を用いて繊維添加、微細繊維添加および/または多繊維添加され、さらに微細構造化および/または予備構造化のいずれか適用可能な方を施されることになる。
【背景技術】
【0002】
本技術分野で割れ目の形成を阻止することを促進するために、ときおり繊維を使用することはすでに公知であり、本願出願人の米国特許第6099638号は、コンクリート、微細コンクリートおよびモルタルという流体力学的な用途における繊維の使用について記載している。本技術分野で繊維の使用について言及されている(例えば、Garcia Rivero, J.L.著、Cementos Apasco刊、「Technical Construction Manual」)が、繊維をコンクリートの成分と混合することは、生の、すなわち湿った状態で行われる。上述した本願出願人の米国特許第6099638号に記載する、乾燥状態で適用を処方する必要性が、本発明の開発につながった。
【0003】
コンクリートおよびモルタルを製造する特定の場合に、セメント、砂、礫、混和剤が使用され、固化を開始するために水が加えられ、いくつかの場合、流し込みまたは塗付の前に、補強繊維が加えられた。固化中にこれらの混合物は流動的であるため、それらを収容し成形する特定の手段、例えば地面、フレーム、鋳型または成形型を使用せねばならない。
【0004】
繊維を使用して割れ目の防止を強化することを、設計者が決定した場合、これらの繊維は、水または前駆体媒体を含む混合物に混合され、乾式繊維添加処理は使用されない。繊維を湿った混合物に混合することは、繊維の均一性の欠如、密集化および層状化、ならびに混合器の詰まりという問題につながる。一方、このやり方は、繊維が混合物の残りと機械的な固定を行うことを妨げる。現在まで、これらの問題は、混合物中での繊維の高濃度化とその十分な使用とを制限してきたのであり、推奨される繊維の割合を上昇させることは、成形型または鋳型にコンクリートを適切に流し込むことに影響を与え、それを妨げている。
【0005】
湿った材料に繊維を混合することは、繊維の適切な混合を妨げてきたのであり、その際、問題が生じる。これは、密集が起きるためであり、混合が困難になり、または混合物が層になり、もしくは固化し、十分に均一な混合物を得ることができない。これにより、繊維の処方の範囲が制限されて、他の成分に対する割合が小さくなり、この種類の繊維の供給者が技術的に推奨するところでは、礫および砂とともにポルトランドタイプのセメントに基づく処方向けでは、湿った混合物に対する繊維は0.02重量%のオーダーとなり、または、湿った混合物1立方メートルあたりの繊維は通常600gとなる。この割合は、(水を添加していない)乾燥した混合物0.024重量%に相当する。
【0006】
上記特許よりも前に、これらの繊維の多くは、モルタルおよびコンクリート中で乾燥しながら収縮する間に生じる亀裂を減少させるために、かつ、この目的のためにある程度の補強を行う意図でしばしば使用されていたが、成果は限られていた。本発明よりも前に、乾式処方の成功を可能にする処理はなく、今日まで、製造業者も繊維添加基準それ自体も、(混合する時点で)生の状態で、残りの成分に対して低い割合で適用することを、推奨または規定していた。
【0007】
本技術分野で使用される上記の配合、混合および湿った材料の管理プロセスは、建設現場で先行技術において使用される適用にふさわしい。
上記の問題に加えて、岩石系の材料を使用したときに繊維の適用に生じる問題、例えば(i)材料成分の残り(セメントおよび充填剤)に対する繊維による機械的固定が弱いため、繊維の機械的耐久性が十分に利用されず、材料の処方において十分な性能を発揮することが妨げられる、および(ii)得られた材料中で繊維の濃度が均一でない、などの他のさらなる問題がある。
【0008】
その耐久性を最大まで活用するために、制御された分散力および磨耗力を加えて、繊維を均一に分散させ、それにより好ましく改変し、固体(繊維)と固体(セメンタント)との界面の表面領域を最大にし、繊維と混合物の結合成分との緊密な接触を確保することにより、本発明の主題をなす処理は、これらの問題をすべて解決する。乾燥した混合物は、繊維の濃度に関して均一であり、混合物が固化および続く適用のために水添加または活性化されたときに、この均一性は維持される。これにより、最終的な特性が混合物の処方により意図されたとおりになり、モルタル、コンクリート、微細コンクリートおよび他の複合材料の配合、多繊維添加および過剰繊維添加が増大される。この処理により、繊維または微細繊維を均一に配合する能力およびその機械的な固定が向上し、物理的な予備構造化処理の開始につながり、製品の特性の良好な改変を達成する。
【0009】
この発明が基盤としている現象は、湿式混合法の補足的な使用を妨げることなしに、主として乾燥した混合物で発生する。
(発明の基礎となる)この知識は、建設材料の短所が一般に、建設業者が良好に製造された材料または超材料(その耐久性および高い性能のゆえに、そう呼ばれている)を入手する機会がないせいであることを証明している。
【0010】
本新規な乾式繊維添加処理は、ポルトランドセメントまたはプゾランセメントに基づくコンクリートおよびモルタル、ならびに、他の異なる種類のセメンタントに基づく複合材料の両方に適用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第6099638号明細書
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Garcia Rivero, J.L.著、Cementos Apasco刊、「Technical Construction Manual」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、等方性の材料を削減することを目的として、その処方に繊維を含む複合材料の適切な繊維添加および過剰繊維添加を達成することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、材料中の繊維の含有量を増加させる(以下「過剰繊維添加」と呼ぶ)。これは、その技術分野においては、提案されているよりも、かなり少ない量の繊維が使用されているためである。「過剰繊維添加」の目的は、初期の、および続く固化中の亀裂および微細亀裂の形成を防ぐことと別に、等方性の構成における機械的耐久性を大きくすること、および、それにより、フィラメントを相互連結することによって、材料の流動性を変更することにある。
【0015】
この新規な処理により、適用処理前の材料の乾式繊維添加における、適切で正確な添加および均一性が保証される。本処理は、セメントに基づくコンクリートおよびモルタル(ポルトランドまたはプゾラン)ならびに充填剤または粒状骨材を含む他のセメントに基づく複合材料に繊維添加するために使用される。ゆえに、これは、複合材料およびいわゆる超材料および微細コンクリートの微細構造にとって、非常に重要である。
【0016】
このようにして得られる材料は、機械的耐久性が向上し、等方性を示し、細孔の減少により浸透性が減少し、固化中に縮むことで形成される割れ目(クラック)の形成を低減または除去し、弾性モジュールが良好に改変されており、裂開のパターンがより良好になっている。これは、裂開が脆くなくなり、それゆえに、過剰な応力または地震にさらされた構造の崩壊を減少させるように働く残留抵抗を維持するからである。
【0017】
生コンクリートに繊維を混合することはすでに行われているが、本特許の目的はまた、セメンタントおよび骨材に対して、より大きな割合の繊維を、本発明以前に不可能であった、実質的により多くの量(10倍までおよびそれ以上の割合)で、使用できるようにすることでもある。本発明はまた、繊維の表面特性を好ましく変更することにより、繊維を固定(アンカーリング)することもできる。
【0018】
その要素は、圧縮応力への耐久性、張力および曲げ応力、浸透性、破断への耐久性、弾性モジュール、生の状態での作業性、収縮度、表面仕上げ、固化性などの設計仕様を十分に満たすような仕方で、完璧に調整されている。
繊維の種類(材料、厚み、形状、長さ、耐久性など)は、特定の用途に適していなければならず、有機、無機、鉱物、非鉱物、天然、合成、滑性もしくは(末端もしくは節のある)組織のあるまたは機械的固定を増加させる他の所定の形状であってもよい。繊維の種類は、単一であっても、または2種以上の繊維を同時に使用してもよく、得られる材料に異なる特性を与えるために、(.02μm〜5008μmつまり0.78〜200数千分の1インチの)厚み、長さ(通常0.2〜100mm。設計者が望む場合、鋳型または成型品の長さと同程度の長さの連続した繊維)、および以下の段落に記載するような材料を有している。
【0019】
同時に、ポルトランドセメントもしくはプゾランセメントまたは(天然もしくは合成の)ポリマーに基づいていてもよいセメンタント、ガラス、(天然もしくは合成の)粘土および混和剤および充填剤は、所望の用途のために、設計者の特定の要望に基づいて配合されなければならない。
例えば、建設全般に適用可能な岩石系製品用の材料の特定の場合に、単独のまたは組み合わせた、および従来のものであれ、または微細繊維タイプのものであれ、単繊維および多繊維とともに、ポリオレフィン、ポリプロピレンおよびポリエチレン繊維の使用が推奨される。他の材料における繊維の使用もまた含まれており、異なるポリマー(ポリエステル、ポリアミド、アクリル、ポリビニル、アラミド(ケブラー(Kevlar;登録商標))など)、無機繊維(ガラス、石炭、金属、鉱物、セラミックなど)、有機(セルロース、植物性および動物性)などが含まれる。
【0020】
乾式繊維添加処理は、制御された仕方で磨耗力にさらされている繊維が、円筒状に改変されるようすることができる。これにより、押し出し処理および伸張処理されて、アモルファス円筒状態になるが、これは、繊維の機械的固定(アンカーリング)に相当に有益であり、繊維がセメンタントに与える表面積を著しく増加させる。
(単なる例示としての)「最適の処理」を継続するために、作業現場で、重量骨材を生のまま混合することができるようにしながら、粒状の充填剤(基本的に砂)を、次いで、適用可能であれば、例えば重量骨材や礫を、そして最後にセメンタントを、一定間隔で配合することが望ましい。
【0021】
これを(充填剤を含まない、または微細化された充填剤を含む)混和剤について行うために、混合する時間を増加する必要があり、繊維が適切に混合されて均一に分布するよう、検査を実施する必要がある。
この種類の材料向けに、磨耗処理が推奨される。これは、本技術分野における種々の混合方法により達成することができる。わずかな例を挙げると、へら(パドル)付きの「トラウザー(ずぼん)」タイプのミキサー、傘歯車、集中ミキサー、および他の高効率のものがある。本特許は、混合用の機械の最適なモデルの設計を申請してはいない。その意図は、乾式繊維添加および過剰繊維添加用の処理の新規な概念を請求することにある。
【0022】
乾式繊維添加の本新規な概念の利点は、等方性および均一性に有益であり、材料の耐久性を向上させることにより、微細構造化することさえ可能である。作業現場での適用および作業を容易にし、それにより、予備混合された繊維添加材料の利用を可能にするであろう。
この処理はまた、先端抵抗に有益であり、良好に配合して実施すれば、最終製品から細孔を除去することさえ可能である。この特徴は、特定の処方により非常に高い水準の非浸透性を有する材料が得られるという、新規な効果を有している。別の局面において、この処理から得られた新規な材料は、補強操作のために、または構成要素そのものとして、およびその低い浸透性ゆえに防水のためにも、耐久性の高い微細構造の岩石系材料として使用することができる。
【0023】
また、本明細書および本特許請求の範囲に含まれる勧めに従って、材料をふさわしい処方で配合し、繊維添加し、混合するときに、材料の応力変形曲線を平均で500%に良好に改変することができ、耐震性のように重要な耐久性に有益である。これにより、モルタルおよびコンクリートおよび様々な他の材料の新世代が実現され、セメンタントのよりよい使用が促進される。
【0024】
追加点として、本発明は、健康または環境に有害な材料の使用を示唆していない。この目的のために、アスベスト、または、その寸法および特性のために空中を浮遊し、落下しないもの等の繊維を使用しないよう推奨する。
本発明の主題を形成する処理は、以下を含んでいる。
1. 好ましくは微細構造の製品が得られる、(特定の用途向けの)製品の設計。考察している用途向けに必要である、物理的な、機械的な、および鋳造用の特徴を得るために設計者が理解している、結合媒体、粒状材料(骨材)、混和剤、硬化剤、(可能であれば)水、繊維および混合物の他の成分の割合、ならびに他の特性を、この製品は確立することになる。
2. 好ましくは、最高度に研磨性のまたは粒状の製品による、初期の混合物(らせんミキサーが推奨されるが、処理条件に対応して調整を行うことで、他の種類のミキサーも使用することができる)。
3. 製品を均一にするための、厳密な管理。最初の適用において、光学顕微鏡を検査に使用するよう推奨する。
【0025】
最適な種類の繊維が、材料を処方する際に望まれる目的のために選択されると、以下の処理に従って、繊維の投与物が、残りの成分と混合されることになる。
ステージA(第1のステップ): 粒状材料(骨材)1部を混合器に投入する。粒径は、砂およびグリッドに対応して、0.149mm〜9.5mmの範囲であるのが好ましい。
ステージB(第2のステップ): 比例する部の繊維を投入する。本発明の主題をなす処理は、円筒断面の繊維に適用可能であり、市販のさまざまな天然繊維および合成繊維などの、円筒断面でない繊維にも適用可能である。また、単繊維であってもまたは多繊維であっても、滑性、組織のある、羽毛状および所定の繊維にも適用可能である。
【0026】
本発明の主題をなす処理は、有機、無機、鉱物、非鉱物、天然および合成など、起源の異なる繊維を混合した混合物に適用するのに十分な柔軟性を有している。
本処理は、異なる長さおよび直径(内径)の繊維に適用可能であり、その範囲は、長さが3mm〜80mmで直径が0.02μm〜600μm、好ましくは、長さが5mm〜50mmで直径が100μm〜200μm(単繊維の場合、または多繊維の個々の要素について)であってもよい。
ステージC(第3のステージ): 混合物を短時間で塗布(適用)する(5〜10秒)。
その後のステップ: 投入がすべて終わるまで、粒状材料および繊維を、同様の仕方で、途中で短時間混合しながら、連続して投入し続ける。次いで、繊維の全量を砂質の粒状材料と、45〜900秒の期間、好ましくは60〜720秒の範囲で、混合することを行う。より詳しくは、硬さを含む繊維自体の特徴、粒状材料、混合物の他の成分、および混合器の種類および特徴からくる磨耗性混合の強度によって、時間が決定されることになる。混合の強度および時間を増加させれば、1つのステージでも実施することができる。
終了: 次いで、混合物の処方に含まれる、大き目の粒子、セメンタントおよび他の成分などの残りの成分が加えられ、さらに10〜900秒、好ましくは90〜600秒の範囲の期間に、最後の混合が行われる。より詳しくは、最後の混合時間は、混合器の種類および特徴に基づいて、混合物成分の特性、小さめおよび大きめの寸法の成分の寸法、その密度および磨耗性混合の強度に依存することになる。
排出: このステージでは、繊維添加された混合物の均一性を維持するために、低強度の運動が維持され、機器の特徴が常に発揮されている。
【0027】
本発明の第3の態様は、以下を含んでいる。
ステージA、BおよびCが完了すると(ステップ1〜3)、第1のパターンでは、繊維の混合が以下のように行われる。
ステージD(第1のステップ): 粒状材料1部を連続式の混合器に投入する。粒径は、砂およびグリットの範囲内であるのが好ましい。粒状材料は、振動帯もしくは回動帯または傘歯車式のフィーダを介して配合することができる。
ステージE(第2のステップ): ウォーム式のフィーダにより、比例する部の繊維を投入する。
その後のステップ: 全量が投入されるまで、粒状材料および繊維が、継続的に、連続して加えられることになる。
【0028】
次いで、繊維の全量を、粒状材料と、45秒〜20分の期間、好ましくは60〜900秒の範囲で、混合することが行われる。より詳しくは、混合器の種類および特徴に基づき、(硬さを含む)繊維自体の特徴、粒状材料、混合物の他の成分、および磨耗性混合の強度によって、時間は決定されることになる。内部隔壁を有している、または有していない回転ドラム式ミキサーが推奨される。
排出: このステージは、繊維添加された混合物の均一性を維持するために、低強度の運動を維持し、混合器の特徴を常に発揮することにより実施される。
【0029】
本発明の第4の実施形態は、より長い、最大で数メートルの繊維を使用することを含んでいる。
この第4の実施形態では、方法1〜3のいずれかにおいて粒状材料のみの混合物にすることにより、繊維を調整する。
次いで、方法1〜3の記載に従って、調整された繊維は、処方の混合が行われている間に分離される。
【0030】
次いで、処方成分と、ずっと前から予備調整されている繊維との混合物が、調整で使用された細粒とともに、乾式処方の残りと混ぜ合わされるが、製造したいと望んでいる完成品の形態に従っているのが好ましい。この処置により、繊維の調整を行い、所望の方向の耐久性を与えることができる。
最後に、水または固化の活性剤を加え、混合した水または活性剤の均一性を維持するために、混合または混錬しなければならない。本発明に係る予備調整された繊維は、乾式処方で、より容易に混合することができるため、このステップは容易であり、より均一な湿った混合物が製造される。
【0031】
本実施形態は、機械的処理による押し出し成形品または成型品の製造処理に有利である。
本発明を十分かつ明瞭に記載し、これを新規であると考えているため、特許請求の範囲に各請求項の内容を権利として請求する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維および粒状材料混合物の過剰繊維添加、多繊維添加および予備構造体を実現するための、繊維および粒状材料用の予備混合および乾式繊維添加の処理であって、
比例した部の1種または複数種の種類の粒状材料および繊維を、継続的にまたはステージごとに加え、粒状材料および繊維を加える各ステップの間に混合を行い、混合時間は、ステージごとに、5〜60秒の範囲であり、好ましくは5〜10秒の範囲であり、
前記混合の強度は、前記繊維および粒状材料の特性、ならびに混合器の特徴に依存することになり、前記混合器は、トラウザー、リボン、集中ミキサー、パドルなどのタイプであり、リボンタイプが好ましく、
セメンタントおよび他の処方成分が、処理の次のステージで加えられることになり、前記ステージは、10〜900秒の、好ましくは90〜600秒の範囲の期間の最終混合により終了し、
より詳しくは、最終混合時間は、前記繊維またはその混合物の特徴、前記粒状材料、前記混合物の他の成分、ならびに、前記混合器の前記特徴およびタイプによる磨耗性混合の強度により決定されることになる、処理。
【請求項2】
前記繊維は、有機、無機、鉱物、非鉱物、天然、合成、組み合わせおよび所与のものであり、
単一の種類の繊維が含まれ、同一のもしくは異なる厚みであり、同一のもしくは異なる長さであり、および、単繊維もしくは多繊維である、当該単一の種類の繊維の混合物または組み合わせが含まれ、
前記繊維は、円形断面、または、自然に生じる、もしくは人工的に製造された他の形状であってもよく、
その直径は、0.02μm〜5008μm、すなわち、0.78×10-6〜200×10-3の1インチの範囲であり、好ましくは10〜80μmの範囲内であり、その長さは、0.2mm〜数メートル、より詳しくは0.2〜100mmの間である、請求項1に係る予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項3】
前記セメンタントは、ポルトランドまたはプゾランの、グレーまたはホワイトの、異なる種類の中から選択される、請求項1に係る予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項4】
前記セメンタントは、天然または合成のポリマー、ガラス、粘土、天然または合成のゴム、エラストマー、火山灰である、請求項1に係る予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項5】
前記セメンタントまたは膠着剤は、微細粉末状もしくは粒状粉末状または液状もしくは半固体状である、請求項1に係る予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項6】
投入または添加される前記粒状材料は、粒径が400メッシュ〜25mmで、微細でも、または粗くてもよい、請求項1に係る予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項7】
前記繊維が金属製である、請求項1に係る予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項8】
前記種類の前記繊維が、直線状、縮れた形状、らせん状、組織を有するものであり、端部が直線状、または機械的固定を向上させるために湾曲しており、また、割れ目、結び目、または前記機械的把持を向上させる他の形状を有している、請求項1に係る予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項9】
技術、建設、工学および産業全般に適用されて、先行技術で推奨されていたものの10倍以上の割合、すなわち前記先行技術で過剰繊維添加とされていた割合で、1つ以上の種類または寸法の繊維を有する、乾式繊維添加された材料、微細繊維添加された材料、または、多繊維添加された材料を製造するのに使用される、請求項1に係る予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項10】
前記処理により前記繊維の表面領域が大きく増加したことによって、前記製造された材料が、微細構造化されている、請求項9に係る予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項11】
前記製造された材料が、建設産業またはプラスチック技術向けのコンクリート、微細コンクリートまたはモルタルである、請求項9に係る予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項12】
特許明細書本文に記載の理由による技術の現状に対処する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の乾式繊維添加による、乾式繊維添加、過剰繊維添加、多繊維添加および予備構造体についての新規な概念。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の混合処理による、製品および混和剤の過剰繊維添加。
【請求項14】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の処理による、多繊維添加および/または予備構造体。
【請求項15】
1つ以上の種類の繊維、結合または膠着材料、ならびに、他の追加の成分を含んでいてもいなくてもよい、異なる粒種および粒径の粒状材料を含む、繊維添加製品。
【請求項16】
前記繊維は、有機、無機、鉱物、非鉱物、天然、合成、金属、組み合わせおよび所与のものであり、
単一の種類の繊維が含まれ、同一のもしくは異なる厚みであり、同一のもしくは異なる長さであり、および、単繊維もしくは多繊維である、当該単一の種類の繊維の混合物または組み合わせが含まれ、
前記繊維は、円形断面、または、自然に生じる、もしくは人工的に製造された他の形状であり、
その直径は、0.02μm〜5008μmである、請求項15に記載の製品。
【請求項17】
前記セメンタントは、グレーまたはホワイトの、ポルトランドまたはプゾランの、異なる種類の中から選択される、請求項15に記載の製品。
【請求項18】
前記セメンタントは、天然または合成のポリマー、ガラス、粘土、天然または合成のゴム、エラストマーなどであり、微細粉末状もしくは粒状粉末状または液状もしくは半固体状である、請求項15に記載の製品。
【請求項19】
前記粒状材料、充填剤または骨材は、粒径が400メッシュ〜25mmで、微細でも、または粗くてもよい、請求項15に記載の製品。
【請求項20】
前記種類の前記繊維が、直線状、縮れた形状、らせん状、組織を有するものであり、端部が直線状、または機械的固定を向上させるために湾曲しており、また、割れ目、結び目、または前記機械的固定を向上させる他の形状を有している、請求項15に記載の製品。
【請求項21】
技術、建設、工学および産業全般に適用されて、1つ以上の種類または寸法の繊維を有する、乾式繊維添加された材料、微細繊維添加された材料、または多繊維添加された材料を製造するのに使用される、請求項15に記載の製品。
【請求項22】
微細構造化されている、請求項15に記載の製品。
【請求項23】
前記製造された材料が、建設産業またはプラスチック技術向けのコンクリート、微細コンクリートまたはモルタルである、請求項16に記載の製品。
【請求項24】
固化中に成形または鋳型を使用することなしに、所望の形状を有する部品を得るために使用される、請求項9または15による製品。
【請求項25】
高い不浸透性を有し、前記建設産業において防水用に使用される、請求項9または15による製品。
【請求項26】
建設要素の割れ目および亀裂を封止または充填するために使用される、請求項9または15による製品。
【請求項27】
建設要素の製造または建造用の材料として使用され、建設作業を終了し塗装し、単独である、または異なる寸法の金属製の補強材を有している、請求項9または15による製品。
【請求項28】
押し出し成形および他の機械的手段による、建設用の部品の製造用の、請求項1ないし27のいずれか1項における材料。
【請求項29】
請求項1ないし28のいずれか1項に記載したあらゆる種類の粒状材料および繊維の添加が、ウォーム、振動、回転もしくはバンド式の1つ以上の連続的な機械式フィーダまたは固体の配合用の他の機器により、連続的に行われ、それにより、単独式であれ、それらのうちの2つ以上の方式の組み合わせであれ、回転、ドラム、二重円錐、らせん、集中振動混合、揺動、超音波または他の種類の、1つまたは複数の部位からなる連続混合器に供給し、
前記混合の強度を制御するための、パドルおよび内部板を有する機器であって、複数の供給口が設けられた回転円筒式の機器により、混合物が形成されることになるのが好ましい、繊維および粒状材料用の予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項30】
前記繊維が長く、50mm〜数メートルの長さを有している、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の繊維および粒状材料用の予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項31】
前記繊維の長さが、数メートルである、請求項30に記載の繊維および粒状材料用の予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項32】
1つまたは複数の種類の粒状材料および繊維の、直接的、順次的または比例層的な添加を特徴とし、混合が、単一のステージにおいて、集中および磨耗性混合器により行われ、
セメントおよび処方の他の成分が、繊維および粒状材料の層の頂部に加えられ、
混合時間は、30〜1000秒の間、より詳しくは100〜600秒の間である、繊維および粒状材料用の予備混合および乾式繊維添加処理。
【請求項33】
含有する繊維の量が、その製造業者により推奨されるものよりも1.1〜10倍であり、過剰繊維添加されていると分類される、請求項9、15、16、17、18、19、20、29または32に記載の製品。
【請求項34】
前記繊維含有量が、乾燥している混合物の重量の0.025〜0.45%の間、より詳しくは、乾燥している混合物の重量の0.1〜0.25%の間である、請求項33に記載の製品。

【公表番号】特表2010−510088(P2010−510088A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537098(P2009−537098)
【出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【国際出願番号】PCT/MX2006/000130
【国際公開番号】WO2008/063040
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(509140777)
【Fターム(参考)】