説明

二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサー及びその駆動方法

【課題】二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサー及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】光電変換領域と、光電変換領域からの電荷が保存されるフローティング拡散領域に連結された第1ゲート及び該第1ゲートと離隔された第2ゲートを備えたセンシングトランジスタと、フローティング拡散領域に連結され、フローティング拡散領域の電位をリセットするリセットトランジスタと、第2ゲートに印加される制御電圧を供給する制御電圧源と、センシングトランジスタのソースに連結されたカラム出力ラインと、を備える二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサー及びその駆動方法に係り、特に、ピクセルに入射された光が強くてセンシングトランジスタがターンオンされない場合、別途のゲートに電圧を印加して前記センシングトランジスタをターンオンさせて前記光度を測定する二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサー及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサーは、光を感知して電気的な信号に変換する光電変換素子である。一般的なイメージセンサーは、半導体基板上に行列で配列される複数の単位画素を備える。それぞれの単位画素は、フォトダイオード及びトランジスタを備える。前記フォトダイオードは、外部から光を受けて光電荷を生成する。前記トランジスタは、生成された光電荷の電荷量による電気的な信号を出力する。
相補性金属酸化物半導体(CMOS:Complimentary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサーは、光信号を制御または処理できる制御素子をCMOS製造技術を利用して製造する。CMOSイメージセンサーは、その製造工程が単純であるという長所を有し、さらに信号処理素子が、フォトダイオードと一つのチップで製造しうるという長所を有している。
CMOSイメージセンサーは、ダイナミックレンジを増加させるために研究されてきた。特に、光が強い場合、センシングトランジスタのゲートに連結されたフローティング拡散領域の電位が低下し、ゲート電圧がしきい電圧以下に低下し、したがって、センシング電圧が検出されないので、光度を表現できなくなる。このようなセンシングトランジスタのしきい電圧以下での光度を測定するために、ログスケール回路を使用する方法があるが、この方法は、トランジスタの数を増加させ、ログスケールの線形性が低いので、強い光度を正確に測定し難い。
したがって、強い光度を測定できるダイナミックレンジの広いCMOSイメージセンサーが必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーを提供することである。
本発明の他の目的は、前記イメージセンサーの駆動方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーは、光電変換領域と、前記光電変換領域からの電荷が保存されるフローティング拡散領域に連結された第1ゲート及び前記第1ゲートと離隔された第2ゲートを備えたセンシングトランジスタと、前記フローティング拡散領域に連結され、前記フローティング拡散領域の電位をリセットするリセットトランジスタと、前記第2ゲートに印加される制御電圧を供給する制御電圧源と、前記センシングトランジスタのソースに連結されたカラム出力ラインと、を備えた二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えうる。
【0005】
本発明の一態様によれば、本発明のイメージセンサーは、前記センシングトランジスタのソースに連結されるドレインと、前記カラム出力ラインに連結されるソースと、を備え、ピクセルアレイのうち、前記センシングトランジスタを含むローを選択するロー選択トランジスタをさらに備えうる。
また、前記フローティング拡散領域と前記光電変換領域との間で、前記光電変換領域からの電荷を前記フローティング拡散領域に移動させるトランスファトランジスタをさらに備えうる。
前記センシングトランジスタのドレインには、外部入力電圧が連結される。
本発明の一態様によれば、前記第1ゲート及び前記第2ゲートは、一つのトランジスタチャンネル上で相互離隔されて形成される。
前記第1ゲート及び前記第2ゲートは、誘電層を介して一部がカップリングされるように形成される。
本発明の他の態様によれば、前記第1ゲート及び第2ゲートは、チャンネルを介して相互対向して形成され、また、前記第1ゲート及び第2ゲートは、垂直に形成されることもある。
【0006】
本発明の他の実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの駆動方法は、前記フローティング拡散領域の電位をリセットするステップと、前記光電変換領域に光を照射するステップと、前記第2ゲートに段階別に電圧を上昇させつつ、前記センシングトランジスタがターンオンされる時の前記第2ゲートに供給された第1電圧を決定するステップと、前記第1ゲート電圧を計算するステップと、前記第1ゲート電圧から前記光電変換領域に照射された光度を計算するステップと、を含む。
第1ゲート電圧を計算するステップは、予め作成したルックアップテーブルから前記第1電圧による第1ゲート電圧を探すことでありうる。
前記第1電圧を決定するステップは、前記カラム出力ラインでのカラム電流が基準電流より大きければ、前記センシングトランジスタがターンオンされたと判断しうる。
【0007】
本発明のさらに他の実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの駆動方法は、前記フローティング拡散領域の電位をリセットするステップと、前記光電変換領域に光を照射するステップと、前記第2ゲートに第2電圧を印加するステップと、前記センシングトランジスタがターンオンされたか否かを判断するステップと、前記センシングトランジスタがターンオンされていない場合、前記第2ゲートに段階別に電圧を上昇させて前記センシングトランジスタがターンオンされる時の前記第2ゲートに供給された第3電圧を測定するステップと、前記第1ゲート電圧を計算するステップと、前記第1ゲート電圧から前記光電変換領域に照射された光度を計算するステップと、を含む。
前記センシングトランジスタがターンオンされたか否かを判断するステップは、前記カラム出力ラインからの出力電流が基準電流以上であるか否かを判断するステップであり、前記出力電流が前記基準電流以上である場合、前記出力電流で前記第1ゲート電圧を計算する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、添付された図面を参照して、本発明の望ましい実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサー及びその駆動方法を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサー100の概略的な図面である。
図1を参照すれば、イメージセンサー100は、光電変換領域であるフォトダイオードPDと、リセットトランジスタRと、センシングトランジスタ110と、を備える。
センシングトランジスタ110は、p型半導体基板111上に相互離隔されて形成され、n型不純物でドーピングされたソース112及びドレイン113を備える。ソース112とドレイン113との間には、トランジスタチャンネル114が形成される。前記チャンネル114上には、絶縁層(図示せず)が形成されており、絶縁層上には、第1ゲート115及び第2ゲート116が相互離隔されて形成されている。第1ゲート115には、フローティング拡散領域FDが連結され、第2ゲート116には、制御電圧源120が連結される。ドレイン113には、外部電圧Vddが連結され、ソース112には、後述するカラム出力ラインが連結される。
【0009】
図2は、図1の等価回路図である。図1の構成要素と実質的に同じ構成要素には、同じ参照番号を使用し、ここで詳細な説明は省略する。
図1及び図2を共に参照すれば、イメージセンサー100は、ロー選択トランジスタSをさらに備えうる。ロー選択トランジスタSのドレインは、センシングトランジスタ110のソース112に連結され、ロー選択トランジスタSのソースは、カラム出力ライン130に連結される。
次いで、図1及び図2を参照して、イメージセンサー100の駆動原理を説明する。
まず、リセットトランジスタRをターンオンしてフローティング拡散領域FDの電位を外部電圧Vddにリセットする。
フォトダイオードPDに光が照射されれば、フォトダイオードPDで電子−ホール対が形成され、これらの電子−ホール対のうち、電子は、フローティング拡散領域FDに移動する。このフローティング拡散領域FDに蓄積される電荷量の増加によって、フローティング拡散領域FDに連結された第1ゲート115の電圧が低下する。
したがって、フォトダイオードPDに入射された光が強い場合、第1ゲート115電圧がセンシングトランジスタ110のしきい電圧より低く、これにより、センシングトランジスタ110がターンオンされない。したがって、ロー選択トランジスタSがターンオンされても、カラム出力ライン130から電流が検出されなくて前記光度が分からない。
【0010】
図3は、一般的なセンシングトランジスタでのVg−Id曲線グラフである。
図3を参照すれば、ゲート電圧Vがしきい電圧Vth以下である第1区間(STAGE I)で、ドレイン電流がほとんどない。また、ゲート電圧Vが飽和電圧Vsat以上に上昇する第3区間(STAGE III)で、フォトダイオードPDに入射される光がほとんどなくて、ゲート電圧Vが外部電圧Vddに近接した場合にもドレイン電流Iの変化が非常に小さい。
第2区間(STAGE II)では、ゲート電圧Vとドレイン電流Iとが直線的な関係にある。本発明の場合、第2ゲート116にセンシングトランジスタ110のしきい電圧が印加された場合、第1ゲート115の電圧によるドレイン電流Iの特性は、図3による。
図3に示したように、第1ゲート電圧が第2区間(STAGE II)にある場合、測定されるドレイン電流Iから光度が分かるが、第1ゲート電圧がしきい電圧より低い第1区間(STAGE I)では、ドレイン電流Iを正確に測定できないので、光度を正確に測定できなくなる。
【0011】
図4は、第2ゲート電圧によるカラム出力ラインからの電流Icolの変化を模写したグラフである。
図4を参照すれば、第1ゲート電圧が固定された状態で、第2ゲート116に電圧を印加せず、センシングトランジスタ110は、ターンオンされず、したがって、カラム出力ライン130での電流Icolは、ほとんど検出されない。
第2ゲート電圧Vを段階的に上昇させれば、カラム出力ライン130からの測定電流Icolは、センシングトランジスタ110がターンオンされるまでほとんど検出されないが、第2ゲート電圧Vが第1電圧V2_thに到達すれば、測定電流Icolが検出され始め、次いで、測定電流Icolは、増加し続ける。前記第1電圧V2_thは、第1ゲート15の電圧が低いほど上昇する。前記第1電圧V2_thと第1ゲート電圧との関係から、前記第1電圧が分かり、したがって、図3の第1区間(STAGE I)での光度が測定できる。したがって、センシングトランジスタ110を備えたイメージセンサー100のダイナミックレンジを向上させうる。
【0012】
図5は、本発明の一実施形態によるイメージセンサー100のセンシングトランジスタ110のターンオン電圧を測定した結果を示す図面である。
図5を参照すれば、第1ゲート115及び第2ゲート116の幅をそれぞれ22nm、第1ゲート115と第2ゲート116との間の幅が10nmであるセンシングトランジスタ110で、第1ゲート電圧を0.075Vに固定した。第2ゲート116に制御電圧Vを上昇させつつ印加するにつれて、ドレイン電流Iは、ほとんど検出されない状態で約0.2Vの制御電圧Vでセンシングトランジスタ110がターンオンされた。図5は、二つのゲートを備えたセンシングトランジスタ110が第1ゲート電圧を固定するとき、第2ゲート電圧Vの印加によってターンオンされることを示す。
【0013】
図6は、第1ゲート電圧と第2ゲート電圧との関係を示すグラフである。
図6を参照すれば、第1ゲート115及び第2ゲート116の幅がそれぞれ40nm、第1ゲート115と第2ゲート116との間の幅が10nmである第1センシングトランジスタの特性カーブG1と、第1ゲート115及び第2ゲート116の幅がそれぞれ22nm、第1ゲート115と第2ゲート116との間の幅が10nmである第2センシングトランジスタの特性カーブG2とが区別されるように示されている。
第1センシングトランジスタのしきい電圧Vth1は、特性カーブG1で第1ゲート電圧Vと第2ゲートターンオン電圧Vとが同じ電圧となり、約0.29Vで現れる。
第2センシングトランジスタのしきい電圧Vth2は、特性カーブG2で第1ゲート電圧Vと第2ゲートターンオン電圧Vとが同じ電圧となり、約0.12Vで現れる。
第1及び第2センシングトランジスタは、何れも第1ゲート115の電圧の低下によって、第2ゲート116のターンオン電圧の上昇を見られる。したがって、未知の第1ゲート電圧で、センシングトランジスタ110がターンオン時に第2ゲートのターンオン電圧を知れば、図6の特性カーブを照会して前記第1ゲート電圧を決定しうる。
図6のグラフは、センシングトランジスタの大きさなどの物理的な特性によって変わり、したがって、各センシングトランジスタ110の特性グラフを予め作成する。図6のグラフは、ルックアップテーブルのような作用を行う。
【0014】
次いで、本発明の一実施形態によるイメージセンサー100の駆動方法を、図面を参照して詳細に説明する。
まず、リセットトランジスタRをターンオンしてフローティング拡散領域FDの電位を外部電圧Vddにリセットする。
次いで、フォトダイオードPDに光が照射されれば、フォトダイオードPDで電子−ホール対が形成され、これらの電子−ホール対のうち、電子は、フローティング拡散領域FDに移動してフローティング拡散領域FDに保存される。このフローティング拡散領域FDに蓄積される電荷の量によって、フローティング拡散領域FDに連結された第1ゲート15の電圧が低下する。
次いで、ロー選択トランジスタSをターンオンして、ピクセルアレイのうち一つのローを選択する。
制御電圧源120から第2ゲート116に印加される制御電圧を段階別に上昇させつつ、カラム出力ライン130からカラム電流Icolを測定する。前記カラム電流Icolが所定の基準値より大きければ、センシングトランジスタ110がターンオンされたと判断し、この時の第2ゲート116に供給された第2電圧を決定する。前記基準値は、カラム電流Icolでのノイズを勘案した最小の値となる。
次いで、予め作成したセンシングトランジスタ110の特性カーブ(図6参照)またはルックアップテーブルを参照して、前記第2電圧での第1ゲート電圧を決定する。前記第1ゲート電圧から前記フォトダイオードPDに照射された光度が計算される。
【0015】
次いで、本発明の他の実施形態によるイメージセンサーの駆動方法を、図面を参照して説明する。
まず、リセットトランジスタRをターンオンしてフローティング拡散領域FDの電位を外部電圧Vddにリセットする。
次いで、フォトダイオードPDに光が照射されれば、フォトダイオードPDで電子−ホール対が形成され、これらの電子−ホール対のうち、電子は、フローティング拡散領域FDに移動してフローティング拡散領域FDに保存される。このフローティング拡散領域FDに蓄積される電荷の量によって、フローティング拡散領域FDに連結された第1ゲートの電圧が低下する。
制御電圧源120から前記第2ゲート116に所定の電圧、例えば、前記センシングトランジスタ110のしきい電圧を印加する。そして、ロー選択トランジスタSをターンオンさせて、ピクセルアレイのうち一つのローを選択する。
そして、センシングトランジスタ110がターンオンされたか否かを判断する。
【0016】
前記センシングトランジスタ110がターンオンされていない場合、前記カラムラインからの出力電圧が測定できない。制御電圧源120から第2ゲート116に制御電圧を段階別に上昇させつつ、センシングトランジスタ110をターンオンさせる。センシングトランジスタ110がターンオンされれば、この時の第2ゲート116に供給された前記制御電圧を決定する。
次いで、予め作成したルックアップテーブルから前記制御電圧による第1ゲート電圧を求める。前記第1ゲート電圧から前記フォトダイオードPDに照射された光度が測定される。
前記センシングトランジスタ110のターンオンの判断は、カラム出力ライン130からの出力電圧が所定電圧以上に測定されれば、ターンオンされたと判断する。
センシングトランジスタ110のターンオン判断過程で、センシングトランジスタ110がターンオンされたと判断されれば、前記カラム出力ライン130からのカラム電流Icolを測定する。前記カラム電流Icolから第1ゲート電圧が計算される。
【0017】
前記実施形態では、3個のトランジスタを備えたイメージセンサー100を開示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、ロー選択トランジスタSがない2個のトランジスタを備えたイメージセンサーでも、二つのゲートを備えたセンシングトランジスタ110を採用して前述した作用を行える。図7は、本発明のさらに他の実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタ110を備えたイメージセンサーの等価回路図である。図2の構成要素と実質的に同じ構成要素には、同じ参照番号を使用し、ここで詳細な説明は省略する。
図7を参照すれば、イメージセンサー200は、図2のイメージセンサーと比較して、フォトダイオードPDとフローティング拡散領域FDとの間にトランスファトランジスタTをさらに備えた4個のトランジスタを備えたイメージセンサーである。
トランスファトランジスタTは、ターンオンされれば、フォトダイオードPDで生成された電荷をフローティング拡散領域FDに移動させる。その他の構成要素の作用は、図2のイメージセンサー100と実質的に同じであるので、ここで詳細な説明は省略する。
【0018】
図8は、本発明のさらに他の実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサー300の概略的な図面である。図1の構成要素と実質的に同じ構成要素には、同じ参照番号を使用し、ここで詳細な説明は省略する。
図8を参照すれば、イメージセンサー300は、図1のイメージセンサー100と比較して二つのゲート315,316の一部が相互カップリングされている。第1ゲート315上に第2ゲート316が延びて重畳されて配されている。このようなカップリングされたゲート315,316を備えたセンシングトランジスタ310は、第2ゲート316に制御電圧を印加するとき、図1のセンシングトランジスタ110より低い制御電圧でセンシングトランジスタ310がターンオンされる。それ以外の作用は、図1のイメージセンサー100と実質的に同じであるので、ここで詳細な説明は省略する。
【0019】
図9は、本発明のさらに他の実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタ410を備えたイメージセンサー400の概略的な図面である。図1の構成要素と実質的に同じ構成要素には、同じ参照番号を使用し、ここで詳細な説明は省略する。
図9を参照すれば、イメージセンサー400は、図1のイメージセンサー100と比較して、二つのゲート415,416がチャンネル114の上部及び下部に設置されている。第2ゲート416と基板111との間には、絶縁層440が形成される。イメージセンサー400の作用は、図1のイメージセンサー100と実質的に同じであるので、ここで詳細な説明は省略する。
【0020】
図10は、本発明のさらに他の実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタ510を備えたイメージセンサー500の概略的な図面である。図1の構成要素と実質的に同じ構成要素には、同じ参照番号を使用し、ここで、詳細な説明は省略する。
図10を参照すれば、イメージセンサー500は、図1のイメージセンサー100と比較して、二つのゲート515,516がチャンネル514の両側にそれぞれ垂直に設置されている。ソース512、ドレイン513及びチャンネル514は、基板(図示せず)上に垂直に形成されている。
イメージセンサー500の作用は、図1のイメージセンサー100と実質的に同じであるので、ここで、詳細な説明は省略する。
【0021】
本発明によるイメージセンサーは、ピクセルに入射される光が強い場合にも、広いダイナミックレンジを表現できるので、正確なイメージを具現しうる。
また、本発明による駆動方法によれば、前記イメージセンサーを使用して効果的に広いダイナミックレンジを具現しうる。
以上、本発明の望ましい実施形態を参照して説明したが、当業者は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させうるということが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、半導体素子関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの概略的な図面である。
【図2】図1の等価回路図である。
【図3】一般的なセンシングトランジスタでのV−I曲線グラフである。
【図4】第2ゲート電圧によるカラム出力ラインからの電流の変化を模写したグラフである。
【図5】本発明の一実施形態によるイメージセンサーのセンシングトランジスタのターンオン電圧を測定した結果を示す図面である。
【図6】第1ゲート電圧と第2ゲート電圧との関係を示すグラフである。
【図7】本発明のさらに他の実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの等価回路図である。
【図8】本発明のさらに他の実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの概略的な図面である。
【図9】本発明のさらに他の実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの概略的な図面である。
【図10】本発明のさらに他の実施形態による二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの概略的な図面である。
【符号の説明】
【0024】
100 イメージセンサー
110 センシングトランジスタ
111 p型半導体基板
112 ソース
113 ドレイン
114 トランジスタチャンネル
115 第1ゲート
116 第2ゲート
120 制御電圧源
リセットトランジスタ
PD フォトダイオード
dd 外部電圧
col カラム電流
FD フローティング拡散領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電変換領域と、
前記光電変換領域からの電荷が保存されるフローティング拡散領域に連結された第1ゲート及び前記第1ゲートと離隔された第2ゲートを備えたセンシングトランジスタと、
前記フローティング拡散領域に連結され、前記フローティング拡散領域の電位をリセットするリセットトランジスタと、
前記第2ゲートに印加される制御電圧を供給する制御電圧源と、
前記センシングトランジスタのソースに連結されたカラム出力ラインと、を備えた二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えるイメージセンサー。
【請求項2】
前記センシングトランジスタのソースに連結されるドレインと、前記カラム出力ラインに連結されるソースと、を備え、ピクセルアレイのうち、前記センシングトランジスタを含むローを選択するロー選択トランジスタをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項3】
前記フローティング拡散領域と前記光電変換領域との間で、前記光電変換領域からの電荷を前記フローティング拡散領域に移動させるトランスファトランジスタをさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサー。
【請求項4】
前記センシングトランジスタのドレインには、外部入力電圧が連結されたことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項5】
前記第1ゲート及び前記第2ゲートは、一つのトランジスタチャンネル上で相互離隔されて形成されたことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項6】
前記第1ゲート及び前記第2ゲートは、誘電層を介して一部がカップリングされたことを特徴とする請求項5に記載のイメージセンサー。
【請求項7】
前記第1ゲート及び第2ゲートは、チャンネルを介して相互対向して配されたことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項8】
前記第1ゲート及び第2ゲートは、垂直に配されたことを特徴とする請求項7に記載のイメージセンサー。
【請求項9】
請求項1に記載の二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの駆動方法において、
前記フローティング拡散領域の電位をリセットするステップと、
前記光電変換領域に光を照射するステップと、
前記第2ゲートに段階別に電圧を高めつつ、前記センシングトランジスタがターンオンされる時の前記第2ゲートに供給された第1電圧を決定するステップと、
前記第1ゲート電圧を計算するステップと、
前記第1ゲート電圧から前記光電変換領域に照射された光度を計算するステップと、を含む二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの駆動方法。
【請求項10】
第1ゲート電圧を計算するステップは、予め作成したルックアップテーブルから前記第1電圧による前記第1ゲート電圧を探すことを特徴とする請求項9に記載のイメージセンサーの駆動方法。
【請求項11】
前記第1電圧を決定するステップは、
前記カラム出力ラインにおけるカラム電流が基準電流より大きければ、前記センシングトランジスタがターンオンされたと判断することを特徴とする請求項9に記載のイメージセンサーの駆動方法。
【請求項12】
請求項1に記載の二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの駆動方法において、
前記フローティング拡散領域の電位をリセットするステップと、
前記光電変換領域に光を照射するステップと、
前記第2ゲートに第2電圧を印加するステップと、
前記センシングトランジスタがターンオンされたか否かを判断するステップと、
前記センシングトランジスタがターンオンされていない場合、前記第2ゲートに段階別に電圧を高めて前記センシングトランジスタがターンオンされる時の前記第2ゲートに供給された第3電圧を測定するステップと、
前記第1ゲート電圧を計算するステップと、
前記第1ゲート電圧から前記光電変換領域に照射された光度を計算するステップと、を含む二つのゲートからなるセンシングトランジスタを備えたイメージセンサーの駆動方法。
【請求項13】
前記センシングトランジスタがターンオンされたか否かを判断するステップは、前記カラム出力ラインからの出力電流が基準電流以上であるか否かを判断するステップであり、前記出力電流が前記基準電流以上である場合、前記出力電流で前記第1ゲート電圧を計算することを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサーの駆動方法。
【請求項14】
第1ゲート電圧を計算するステップは、予め作成したルックアップテーブルから前記第3電圧による第1ゲート電圧を探すことを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサーの駆動方法。
【請求項15】
前記第1ゲート及び前記第2ゲートは、一つのチャンネル上で相互離隔されて形成されたことを特徴とする請求項9ないし14のうち何れか1項に記載のイメージセンサーの駆動方法。
【請求項16】
前記第1ゲート及び第2ゲートは、誘電層を介して一部がカップリングされたことを特徴とする請求項9ないし14のうち何れか1項に記載のイメージセンサーの駆動方法。
【請求項17】
前記第1ゲート及び第2ゲートは、チャンネルを介して相互対向して配されたことを特徴とする請求項9ないし14のうち何れか1項に記載のイメージセンサーの駆動方法。
【請求項18】
前記第1ゲート及び第2ゲートは、垂直に配されたことを特徴とする請求項17に記載のイメージセンサーの駆動方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2009−260210(P2009−260210A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−206165(P2008−206165)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】