説明

交換レンズ

【課題】 小型で低コストであると共に、手動モードと電動モードとの操作を簡便に変更することができ、初期化動作を適正かつ短時間に実行して、操作性が良いズーム機能を有する交換レンズを提供すること。
【解決手段】 交換レンズは、手動モード時には手動操作による第1のレンズ群の移動を検出して第2のレンズ群をアクチュエータにより駆動してズーム動作を行い、電動モード時にはアクチュエータにより第1のレンズ群を駆動し、第1のレンズ群の移動を検出して第2のレンズ群を駆動してズーム動作を行うとともに、第1のレンズ群の光軸方向に対する移動可能な範囲外でかつ第2のレンズ群の光軸方向に対する移動可能な範囲内に、第2のレンズ群の移動に関するリセット位置を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手動又は電動により撮影光学系の焦点距離を変化させるズーム機能を有する交換レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
電動ズーム装置に関する技術は、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1は、手動ズームを自動操作に切り替えるデジタルカメラについて開示する。このデジタルカメラは、カメラボディに対してレンズユニットを装着可能とするもので、レンズユニットの外周に電動ズーム装置を着脱自在に装着し、この電動ズーム装置によってレンズユニットの外周に設けられている手動操作用のズームリングを回転させて電動ズームを行う。電動ズーム装置は、デジタルカメラに対して別体であり、ズームリングを回転させる回転体とズームボタンとが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−108373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、電動ズームでの操作を行うために、デジタルカメラに対して別体の電動ズーム装置を装着しなければならず、又、別体の電動ズーム装置をデジタルカメラに装着することからデジタルカメラ全体が大型化して使い勝手がよくなく、さらに別体の電動ズーム装置によりコストアップする。
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされるもので、小型で低コストであると共に、手動モードと電動モードとの操作を簡便に変更することができて操作性が良いズーム機能を有する交換レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の主要な局面に係る交換レンズは、光学的なズームを行うために光軸方向にそれぞれ移動可能な第1と第2のレンズ群を有する交換レンズにおいて、前記光学的なズームの操作指示を受けて前記第1のレンズ群を移動させるための操作部材と、前記操作部材に対する操作指示に応じて移動する前記第1のレンズ群の位置を検出する位置検出部と、本交換レンズの焦点距離に対応する前記第1のレンズ群と前記第2のレンズ群との各位置に関する情報を記憶する記憶部と、前記位置検出部により検出された前記第1のレンズ群の位置の情報と、前記記憶部に記憶されている前記位置に関する情報とに基づいて前記第2のレンズ群を移動制御する制御部とを具備し、前記制御部は、前記第1のレンズ群の前記光軸方向に対する移動可能な範囲外でかつ前記第2のレンズ群の前記光軸方向に対する移動可能な範囲内に、前記第2のレンズ群の移動に関するリセット位置を設定する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、小型で低コストであると共に、手動モードと電動モードとの操作を簡便に変更することができて操作性が良いズーム機能を有する交換レンズを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る交換レンズの一実施の形態を示すブロック構成図。
【図2】同交換レンズを示す構造図。
【図3】同交換レンズにおける第2と第3のズームレンズ群とのワイド(Wide)からテレ(Tele)の間における位置関係を示す図。
【図4】同交換レンズにおける第2と第3のズームレンズ群との各ズーム位置に対応するパルス数を示す図。
【図5】同交換レンズにおける第2のズーム群駆動機構を示す具体的な構成図。
【図6】同交換レンズにおける第3のズーム群駆動機構を示す具体的な構成図。
【図7】同交換レンズにおける第2のズームレンズ群のレンズ位置が第3のズームレンズ群のレンズ位置よりもワイド側の基準位置に近い場合の第3のズームレンズ群のリセット位置を示す図。
【図8】同交換レンズにおける第2のズームレンズ群のレンズ位置が第3のズームレンズ群のレンズ位置よりもテレ側の基準位置に近い場合の第3のズームレンズ群のリセット位置を示す図。
【図9】同交換レンズにおけるズーム起動開始フローチャート。
【図10】同交換レンズにおけるズーム位置リセット駆動フローチャート。
【図11】同交換レンズにおける電動ズーム状態リセット駆動フローチャート。
【図12】同交換レンズにおけるマニュアルズーム状態リセット駆動フローチャート。
【図13】同交換レンズにおけるズーム駆動フローチャート。
【図14】同交換レンズにおけるズームモード検出フローチャート。
【図15】同交換レンズにおけるモード処理フローチャート。
【図16】同交換レンズにおけるマニュアルズームモード処理フローチャート。
【図17】同交換レンズにおける電動ズームモード処理フローチャート。
【図18】同交換レンズにおける第3のズーム群駆動機構の変形例を示す構成図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は交換レンズ1のブロック構成図を示し、図2は同交換レンズ1の構造図を示す。この交換レンズ1は、カメラ本体2に対して着脱可能である。
交換レンズ1の外装には、マニュアルフォーカス(MF)リング3と、リング状のズーム機能切り換え用の操作部材4とが設けられている。ズーム機能切り換え用の操作部材4は、交換レンズ1の外装に対し、光軸Pと同一方向(矢印A方向)に移動可能であると共に、交換レンズ1の円周方向(矢印B方向)に回転可能である。ズーム機能切り換え用の操作部材4の矢印B方向への回転操作は、マニュアルズーム操作と称する。
【0009】
この交換レンズ1内は、第1のズームレンズ群5と、第2のズームレンズ群(第1のレンズ群:M.ZM)6と、第3のズームレンズ群(第2のレンズ群:P.ZM)7と、第4のズームレンズ群8とが設けられている。これら第1乃至第4のズームレンズ群5〜8のうち第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とが駆動可能である。第4のズームレンズ群8は、フォーカスレンズ群(以下、フォーカスレンズ群8と称する)である。又、絞り31が第1のズームレンズ群5と第2のズームレンズ群6との光軸P上に設けられている。
【0010】
図3は第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とのワイド(Wide)からテレ(Tele)の間における位置関係を示す。同図は横軸にズーム(Zoom:ZM)位置を示し、縦軸にズームレンズ群の位置を示す。図4は図3における第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7との各ズーム位置に対応するパルス数を示す。これら第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7との各ズーム位置は、レンズ制御部9から発する駆動パルス信号のパルス数によって位置制御される。
【0011】
第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7との位置関係が同図に示すような位置関係に保たれるように当該第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とをレンズ制御部9によって駆動制御すれば、合焦状態が維持されて所定のズーム位置にズームされた状態になる。なお、同図では説明の簡易化のために第2のズームレンズ群6の軌跡を直線にしている。本交換レンズ1の特性により第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とは、共に非線形な軌跡になることもある。これら第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7との位置の関係を示す情報(以下、位置関係情報と称する)は、予め記憶部10に記憶されている。
【0012】
第2のズームレンズ群6には、第2のズーム群(M.ZM)駆動機構11が設けられている。この第2のズーム群駆動機構11は、第2のズームレンズ群6を光軸Pの方向に移動する。この第2のズーム群駆動機構11は、駆動モータとして例えばステッピングモータを使用し、このステッピングモータをマイクロステップで駆動して、第2のズームレンズ群6を精度が高い位置制御で光軸Pの方向に移動させる。
この第2のズーム群駆動機構11は、マニュアルズームモードと電動ズームモードとを切り替え可能で、マニュアルズームモード設定時に、ズーム機能切り換え用の操作部材4に対するマニュアル操作に応動して第2のズームレンズ群6を光軸Pの方向に移動し、電動モード設定時に、レンズ制御部9からのズーム駆動信号を受けて上記ステッピングモータをマイクロステップで駆動し、第2のズームレンズ群6を光軸Pの方向に移動する。
なお、ズーム機能切り換え用の操作部材4は、マニュアル操作を受けて第2のズームレンズ群6を移動制御する手動ズーム、又は電動により第2のズームレンズ群6を移動制御する電動ズームのいずれかに切換えるズーム切換部として機能する。
【0013】
図5は第2のズーム群駆動機構11の具体的な構成図を示す。
この第2のズーム群駆動機構11は、例えばステッピングモータ等の第2のズーム群用アクチュエータ17を備える。この第2のズーム群用アクチュエータ17には、第2のズーム群用スクリュー40が設けられている。この第2のズーム群用スクリュー40には、例えばリードナット等から成る連結機構41を介して第2のズームレンズ群6が設けられている。
【0014】
この第2のズーム群駆動機構11は、マニュアル機構と電動機構とを備える。この第2のズーム群駆動機構11のマニュアル機構としては、ズーム機能切り換え操作部材4に設けられた支持部材42と、この支持部材42に設けられた回転支持部材43と、この回転支持部材43に軸44を介して回転自在に設けられた増速ギヤ45と、この増速ギヤ45に歯合するモータ軸ギヤ46とを有する。
このマニュアル機構は、ズーム機能切り換え操作部材4がマニュアルズームの位置に切り換えられると、増速ギヤ45がモータ軸ギヤ46にクラッチ式に連結される。この状態でズーム機能切り換え操作部材4がユーザによってマニュアル操作されると、このズーム機能切り換え操作部材4は、第2のズーム群用アクチュエータ17のディテントトルクに打ち勝ち、モータ軸ギヤ46を回転させる。これにより第2のズームレンズ群6は、マニュアル操作によって光軸Pの方向に移動する。
【0015】
一方、電動機構としては、例えばステッピングモータ等の第2のズーム群用アクチュエータ17と、この第2のズーム群用アクチュエータ17のモータ軸14aと、このモータ軸14aに設けられた第2のズーム群用スクリュー40とを有する。
ズーム機能切り換え操作部材4が電動ズームの位置に切り換えられると、マニュアル機構である支持部材42や回転支持部材43、増速ギヤ45は、一体的に図5に示す点線の位置に退避する。これらマニュアル機構の退避により、増速ギヤ45がモータ軸ギヤ46から離れて、ズーム機能切り換え操作部材4と第2のズーム群用アクチュエータ17のモータ軸14aとの間の連結が解除される。
この電動ズームに切り換えられている状態では、レンズ制御部9から第2のズーム群駆動機構11に電動ズームの指令が発せられると、第2のズーム群用アクチュエータ17の駆動により第2のズーム群用スクリュー40が回転し、この第2のズーム群用スクリュー40の回転によって第2のズームレンズ群6が光軸Pの方向に移動する。
【0016】
この第2のズームレンズ群6には、第2のズーム群(M.ZM)位置検出部13が設けられている。この第2のズーム群位置検出部13は、第2のズームレンズ群6の位置を検出するもので、例えばリニアエンコーダである。
第3のズームレンズ群7には、第3のズーム群(P.ZM)駆動機構14が設けられている。この第3のズーム群駆動機構14は、第3のズームレンズ群7を光軸Pの方向に移動する。この第3のズーム群駆動部14は、上記図3に示す第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7との位置関係情報に従い、第2のズームレンズ群6の移動位置に対応した位置に第3のズームレンズ群7を追従動作させる。この第3のズーム群駆動機構14は、例えばステッピングモータを使用し、マイクロステップ駆動で精度の高い位置制御を行う。
図6は第3のズーム群駆動機構14の具体的な構成図を示す。
この第3のズーム群駆動機構14は、レンズ制御部9からの指令を受けて第3のズームレンズ群7を光軸Pの方向に移動駆動する。この第3のズーム群駆動機構14は、例えばステッピングモータ等の第3のズーム群用アクチュエータ50を備える。この第3のズーム群用アクチュエータ50には、当該アクチュエータ50の駆動を第3のズームレンズ群7の光軸Pの方向への移動に変換する移動機構、すなわち、第3のズーム群用アクチュエータ50に第3のズーム群用スクリュー51が設けられ、この第3のズーム群用スクリュー51に例えばリードナット等から成る連結機構52を介して第3のズームレンズ群7が設けられている。
【0017】
第3のズームレンズ群7には、リセット位置検出部としての第3のズーム群位置検出部15が設けられている。この第3のズーム群位置検出部15は、第3のズームレンズ群7がリセット位置に移動したことを検出するもので、第3のズームレンズ群7と一体に移動する移動体としての例えば遮光板53と、例えばフォトインタラプタ(PI)54等を含む。
遮光板53は、例えば細長い板状又は棒状に形成され、その長手方向が光軸Pの方向と同一方向に沿って設けられている。この遮光板53は、第3のズームレンズ群7が光軸Pの方向に移動すると、その長手方向が同光軸Pの方向に沿って移動する。
フォトインタラプタ(PI)54は、第3のズームレンズ群7のリセット位置に対応する位置に設けられ、遮光板53を検出してリセット位置信号をレンズ制御部9に送る。このフォトインタラプタ(PI)54は、例えば発光素子と受光素子とを対向配置して成るもので、これら発光素子と受光素子との間に遮光板53が入り込み、発光素子から発光されて受光素子で受光される光を遮光すると、この遮光時にリセット位置信号を出力する。
【0018】
電動ズーム操作機構16は、例えば、電動ズーム操作ボタン等を有し、この電動ズーム操作ボタンに対するユーザの押し操作時に、電動ズーム操作信号をレンズ制御部9に送る。このレンズ制御部9は、電動ズーム操作機構16から電動ズーム操作信号を入力している期間中に、第2のズーム群駆動機構11にズーム駆動信号を送り、第2のズームレンズ群6を光軸Pの方向に移動させる。
【0019】
レンズ制御部9は、電動ズームモードに設定された状態で、記憶部10に予め記憶されている例えば図3に示すような位置関係情報を読み出し、この位置関係情報に従って第2のズームレンズ群6を移動制御すると共に、この第2のズームレンズ群6の移動位置に対応した位置に第3のズームレンズ群7を追従制御する。すなわち、レンズ制御部9は、第2のズーム群位置検出部13により検出された第2のズームレンズ群6の位置の情報と、記憶部10に記憶されている位置関係情報とに基づいて第3のズームレンズ群7を移動制御する。
【0020】
マニュアルズームモードに設定された状態で、ズーム機能切り換え用の操作部材4がユーザによってマニュアル操作(矢印B方向)されると、第2のズームレンズ群6は、ズーム機能切り換え用の操作部材4のマニュアル操作に応動して光軸P方向に移動する。このマニュアルズームモードの状態で、レンズ制御部9は、記憶部10に予め記憶されている位置関係情報に従い、マニュアル操作による第2のズームレンズ群6に移動位置に対応した位置に第3のズームレンズ群7を追従制御する。
【0021】
レンズ制御部9は、第2のズームレンズ群6の光軸Pの方向に対する移動可能な範囲外で、かつ第3のズームレンズ群7の光軸Pの方向に対する移動可能な範囲内に、第3のズームレンズ群7の移動に関するリセット位置を設定する。
このリセット位置は、第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とが干渉しない位置に設定される。
図7及び図8はワイド(Wide)−テレ(Tele)のズーム位置に対する第2及び第3のズームレンズ群6、7のレンズ位置を示し、又それぞれ第2のズームレンズ群6のレンズ位置の相違による第3のズームレンズ群7の各リセット位置を示す。
図7では、任意のズーム位置において、第2のズームレンズ群6のレンズ位置が第3のズームレンズ群7のレンズ位置よりも基準位置(0パルス)に近い光学的構成の場合の第3のズームレンズ群7のリセット位置を示し、又第3のズーム群7のリセット位置が、第2のズーム群6の移動可能な範囲の外側であってかつワイド(Wide)側に位置している設定を示す。
同図では第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とがぶつかる(衝突)可能性がある領域Gを示す。メカマニュアルモードにおいて、第3のズームレンズ群7は、第2のズームレンズ群6の移動に追従して同第2のズームレンズ群6の位置に対応する位置に移動する。第2のズームレンズ群6が例えばユーザのメカマニュアル操作のズーム動作によって急激な速度で移動した場合、第3のズームレンズ群7は、第2のズームレンズ群6の急激な速度による移動に追従できない場合がある。第3のズームレンズ群7が領域Gの範囲内に位置する場合であって、第2のズームレンズ群6がマニュアル操作により領域Gの範囲内で急激に移動した場合に、第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とが衝突し、脱調してしまうことがある。
このような脱調状態になった場合には正常なズーム動作を行うことはできないので、第2のズームレンズ群6、第3のズームレンズ群7をリセット(初期化)する必要がある。
【0022】
本交換レンズ1では、第3のズームレンズ群7のリセット位置RS1は、光軸方向において第2のズームレンズ群6の移動可能な範囲のワイド(Wide)側の端点と第3のズームレンズ群7のワイド(Wide)側の端点との間に設定される。すなわち、第3のズームレンズ群7のリセット位置RS1は、ワイド(Wide)側で、第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とのぶつかる(衝突)領域G外に設定される。
第2のズームレンズ群6のリセット位置は、第3のズームレンズ群7のリセット位置RS1に対応して所定の光学的ズーム状態をなす第2のズーム群6の位置であるリセット位置RS2に配置される。例えば、リセット動作の際に、第2のズームレンズ群6をリセット位置RS1に位置させ、第3のズームレンズ群7をリセット位置RS2に位置させることにより、光学的ズーム状態を図7に示すリセット時のズーム位置に設定することが可能である。
【0023】
図8は変形例を示しており、任意のズーム位置において、第3のズームレンズ群7のレンズ位置が第2のズームレンズ群6のレンズ位置よりも基準位置(0パルス)に近い光学的構成の場合の第3のズームレンズ群7のリセット位置RS3を示し、又第3のズームレンズ群7のリセット位置を、第2のズームレンズ群6の移動可能な範囲の外側で、かつテレ(Tele)側に位置している設定を示す。
本変形例の交換レンズ1では、第3のズームレンズ群7のリセット位置RS3は、第2のズームレンズ群6の移動可能な範囲のテレ(Tele)側の端点と第3のズームレンズ群7のテレ(Tele)側端との間に設定される。すなわち、第3のズームレンズ群7のリセット位置RS3は、テレ(Tele)側で、第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とのぶつかる(衝突)領域G外に設定される。
なお、第3のズームレンズ群7のリセット位置RS1、RS3は、第2のズームレンズ群6の移動可能な範囲外で、かつ第2のズームレンズ群6の移動範囲端の近傍に設定される。この第2のズームレンズ群6の移動範囲端の近傍は、マニュアルズームモードに設定されているときの第2のズーム群駆動機構11の駆動のばらつきや、同機構11の温度変化による駆動のばらつきを考慮に入れた第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とが干渉しない位置である。例えば、第2のズームレンズ群6の移動範囲端の近傍は、第2のズームレンズ群6の移動範囲内外の境界から同移動範囲外に例えば1cmと設定される。
【0024】
第2のズームレンズ群6のリセット位置は、第3のズームレンズ群7のリセット位置RS3に対応して所定の光学的ズーム状態をなす第2のズーム群6の位置であるリセット位置RS4に配置される。例えば、リセット動作の際に、第2のズームレンズ群6をリセット位置RS3に位置させ、第3のズームレンズ群7をリセット位置RS4に位置させることにより、光学的ズーム状態を図8に示すリセット時のズーム位置に設定することが可能である。
後述するように、レンズ制御部9は、電源投入時に電動ズームモードである場合、第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7をリセット時のズーム位置に移動制御する。また、レンズ制御部9は、電源遮断時にも電動ズームモードである場合、第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7をリセット時のズーム位置に移動制御してもよい。
【0025】
図7に示す光学的構成の場合、レンズ制御部9は、第3のズームレンズ群7をリセット位置RS1に移動するリセット動作後、第2のズーム群位置検出部13により検出された第2のズームレンズ群6の位置情報と、記憶部10に記憶されている位置関係情報とに基づいて本交換レンズ1の焦点距離を成す位置に第3のズームレンズ群7を移動制御する。
レンズ制御部9は、ズーム機能切り換え用の操作部材4により電動ズームに切換られた場合、電源投入時に第3のズームレンズ群7をリセット位置RS1に移動すると共に、記憶部10に記憶された位置関係情報に基づいて第3のズームレンズ群7のリセット位置RS1に対応して光学的に本交換レンズ1の焦点距離を成す位置に第2のズームレンズ群6を移動制御する。
【0026】
次に、上記の如く構成された交換レンズのズーム動作について説明する。
先ず、レンズ制御部9は、図9に示すズーム起動開始フローチャートに従ってズーム動作を起動する。
レンズ制御部9は、ステップS1において、本交換レンズ1の電源がオン(ON)されたことを確認すると、ステップS2において、第2及び第3のズームレンズ群6、7によるズーム位置をリセットする動作を行い、ステップS3において、当該ズーム位置のリセット動作が行われたか否か、すなわちリセット動作が成功したか否かを判定する。この判定の結果、ズーム位置のリセット動作が成功すれば、レンズ制御部9は、ステップS4において、ズームモード及びズーム操作に応じて第2及び第3のズームレンズ群6、7を移動させてのズーム駆動処理を行う。
【0027】
このズーム駆動処理中に、レンズ制御部9は、ステップS5において、本交換レンズ1の電源がオフ(OFF)されたか否かを判定し、電源がオフ(OFF)されなければ、ズーム駆動処理を継続する。電源がオフ(OFF)されると、レンズ制御部9は、ズーム駆動処理を終了する。
【0028】
次に、上記ステップS2のズーム位置リセット駆動について図10に示すズーム位置リセット駆動フローチャートに従って説明する。
レンズ制御部9は、上記の通り本交換レンズ1の電源がオン(ON)されたことを確認すると、ステップS10において、第2及び第3のズームレンズ群6、7の電気回路の状態を初期化し、ステップS11において、第3のズーム群位置検出器15をオン状態とすると共に、第2のズーム群位置検出器13をオン状態とする。
【0029】
レンズ制御部9は、ステップS12において、ズーム機能切り換え用の操作部材4の切り替え状態を読み取って電動ズームモードの設定であるか否かを判定する。この判定の結果、電動ズームモードの設定であれば、レンズ制御部9は、ステップS13において、電動ズーム状態における第2及び第3のズームレンズ群6、7のリセット駆動を行う。
又、上記判定の結果、電動ズームモードの設定でなく、マニュアルズームモードの設定であると判定すると、レンズ制御部9は、ステップS14において、マニュアルズームモードにおける第2及び第3のズームレンズ群6、7のリセット駆動を行う。
【0030】
この後、電動ズームモード又はマニュアルズームモードでの第2及び第3のズームレンズ群6、7のリセット駆動が終了すると、レンズ制御部9は、ステップS15において、第3のズーム群位置検出器15をオフ状態とすると共に、第2のズーム群位置検出器13をオフ状態とする。
【0031】
次に、上記ステップS13の電動ズーム状態のリセット駆動について図11に示す電動ズーム状態リセット駆動フローチャートに従って説明する。
レンズ制御部9は、ステップS20において、第2のズームレンズ群6の光軸Pの方向に対する移動可能な範囲外で、かつ第3のズームレンズ群7の光軸Pの方向に対する移動可能な範囲内、例えば図7に示す光学的構成の場合、第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とが干渉しないリセット位置RS1に第3のズームレンズ群7を移動する。
レンズ制御部9は、ステップS21において、第2のズームレンズ群6を、第3のズームレンズ群7のリセット位置RS1に対応するリセット位置RS2に移動する。
【0032】
一方、図8に示す光学的構成の場合、レンズ制御部9は、ステップS20において、第2のズームレンズ群6の光軸Pの方向に対する移動可能な範囲外で、かつ第3のズームレンズ群7の光軸Pの方向に対する移動可能な範囲内であり、第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とが干渉しないリセット位置RS3に第3のズームレンズ群7を移動する。レンズ制御部9は、ステップS21において、第2のズームレンズ群6を、第3のズームレンズ群7のリセット位置RS3に対応するリセット位置RS4に移動する。
【0033】
すなわち、第3のズーム群駆動機構14では、図6に示すようにレンズ制御部9からリセット位置への駆動の指令を受けると、例えばステッピングモータ等の第3のズーム群用アクチュエータ50が駆動し、この駆動により第3のズーム群用スクリュー51の回転によって例えばリードナット等から成る連結機構52を介して第3のズームレンズ群7が光軸Pの方向に移動する。この第3のズームレンズ群7の移動方向は、リセット位置RS1の存在する方向である。この第3のズームレンズ群7の移動と共に、遮光板53も光軸Pの方向に移動する。
【0034】
フォトインタラプタ(PI)54は、第3のズームレンズ群7のリセット位置に対応して設けられているので、遮光板53がフォトインタラプタ(PI)54の発光素子と受光素子との間に遮光板53が入り込み、発光素子から発光されて受光素子で受光される光を遮光すると、この遮光時にリセット位置信号を出力する。
レンズ制御部9は、フォトインタラプタ(PI)54から出力されたリセット位置信号を取り込んだ時点で、第3のズーム群用アクチュエータ50の駆動を停止するので、この停止時に、第2のズームレンズ群6は、リセット位置RS1に停止する。
また、第3のズームレンズ群7を上記と逆方向に移動させてリセット位置RS1に位置させる場合、レンズ制御部9は、フォトインタラプタ(PI)53の発光素子と受光素子との間に遮光板53が入り込んで遮光している状態から、移動により遮光状態ではなくなるとリセット位置信号を出力する。
【0035】
次に、上記ステップS14のマニュアルズーム状態のリセット駆動について図12に示すマニュアルズーム状態リセット駆動フローチャートに従って説明する。
【0036】
このマニュアルズームモードの状態であっても、レンズ制御部9は、ステップS30において、上記ステップS20と同様に、第2のズームレンズ群6の光軸Pの方向に対する移動可能な範囲外で、かつ第3のズームレンズ群7の光軸Pの方向に対する移動可能な範囲内、例えば上記図7及び図8に示すように第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とが干渉しないリセット位置RS1又はRS3に第3のズームレンズ群7を移動する。
【0037】
レンズ制御部9は、第3のズームレンズ群7をリセット位置RS1に移動した後、ステップS31において、図4に示すような位置関係に保たれるように、当該第3のズームレンズ群7を第2のズームレンズ群6が位置している光学ズーム状態に対応する位置へ駆動する。すなわち、マニュアルズームモードにおいて、ユーザが操作設定したズーム位置である第2ズームレンズ群6の位置に対応する光学ズーム状態となるように、第3のズームレンズ群7を移動させる。
また、図8に示す光学的構成の場合、レンズ制御部9は、第3のズームレンズ群7をリセット位置RS3に駆動後、図4に示すような位置関係に保たれるように、当該第3のズームレンズ群7を第2のズームレンズ群6が位置している光学ズーム状態に対応する位置へ駆動する。
【0038】
以上、本交換レンズ1の電源がオン(ON)されたことを確認すると、第2及び第3のズームレンズ群6、7によるズーム位置をリセットする動作を行う一例について説明したが、これに限らず、レンズ制御部9は、電源遮断時に、第2及び第3のズームレンズ群6、7の位置をリセットする動作を行ってもよい。
【0039】
次に、上記ステップS4のズーム駆動について図13に示すズーム駆動フローチャートに従って説明する。
レンズ制御部9は、ステップS40において、ズームモードがマニュアルズームモードの設定であるか、又は電動ズームモードの設定であるのかを判定し、ステップS41において、判定されたマニュアルズームモード又は電動ズームモードに応じたズーム駆動の処理を行い、ステップS42において待機処理(Wait)を行い、ステップS43において、異常状態であるか否かの判定を行う。この判定の結果、レンズ制御部9は、異常状態でなければ、ステップS40に戻り、異常であれば、第2及び第3のズームレンズ群6、7を移動させてのズーム駆動を停止する。
【0040】
次に、上記ステップS40のズームモード検出について図14に示すズームモード検出フローチャートに従って説明する。
レンズ制御部9は、ステップS50において、ズーム機能切り換え操作部材4がマニュアルズームの位置に切り換えられ、ズームモードがマニュアルズームモードの設定であるか、又は電動ズームモードの設定であるのかを判定する。この判定の結果、ズーム機能切り換え操作部材4がマニュアルズームの位置に切り換えられていれば、レンズ制御部9は、マニュアルズームモードの設定であると判定する。
一方、ズーム機能切り換え操作部材4がマニュアルズームの位置に切り換えられておらず、電動ズームモードの位置に切り換えられていれば、レンズ制御部9は、ステップS51において、電動ズームモードの設定であると判定する。
【0041】
次に、上記ステップS41のモード処理について図15に示すモード処理フローチャートに従って説明する。
レンズ制御部9は、ステップS60において、上記ステップS40において判定されたモードがマニュアルズームモードであるか否かを判定する。この判定の結果、マニュアルズームモードであれば、レンズ制御部9は、ステップS61において、マニュアルズームモードの処理を行う。一方、モードが電動ズームモードであれば、レンズ制御部9は、ステップS62において、電動ズームモードの処理を行う。
【0042】
次に、上記ステップS61のマニュアルズームモード処理について図16に示すマニュアルズームモード処理フローチャートに従って説明する。
マニュアルズームモードに設定されていると、第2のズーム群駆動機構11では、図5に示すように増速ギヤ45がモータ軸ギヤ46にクラッチ式に連結された状態にある。ズーム機能切り換え操作部材4がユーザによってマニュアル操作されると、このズーム機能切り換え操作部材4は、第2のズーム群用アクチュエータ17のディテントトルクに打ち勝ち、モータ軸ギヤ46を回転させる。これにより第2のズームレンズ群6は、光軸Pの方向に移動する。
【0043】
第2のズーム群位置検出器13は、例えばリニアエンコーダ等によって第2のズームレンズ群6の位置を検出する。レンズ制御部9は、ステップS70において、第2のズーム群位置検出器13により検出された第2のズームレンズ群6の位置検出を取り込む。
レンズ制御部9は、ステップS71において、第2のズーム群位置検出器13によって第2のズームレンズ群6の現在位置を検出し、当該第2のズームレンズ群6の現在位置を逐次更新する。
レンズ制御部9は、ステップS72において、記憶部10に記憶されている図3に示すような第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7との位置関係情報を読み取り、ステップS73において、第2のズームレンズ群6の位置に追従して第3のズームレンズ群7を駆動する。
【0044】
次に、上記ステップS62の電動ズームモード処理について図17に示す電動ズームモード処理フローチャートに従って説明する。
電動ズームモードに設定されていると、図5に示すように第2のズーム群駆動機構11において、マニュアル機構である支持部材42や回転支持部材43、増速ギヤ45は、一体的に図5に示す点線の位置に退避するので、増速ギヤ45がモータ軸ギヤ46から離れて、ズーム機能切り換え操作部材4と第2のズーム群用アクチュエータ17のモータ軸14aとの間の連結が解除される。この状態に、レンズ制御部9から第2のズーム群駆動機構11に電動ズームの指令が発せられると、第2のズーム群用アクチュエータ17の駆動により第2のズーム群用スクリュー40が回転し、この第2のズーム群用スクリュー40の回転によって第2のズームレンズ群6が光軸Pの方向に移動する。
【0045】
第2のズーム群位置検出器13は、例えばリニアエンコーダ等によって第2のズームレンズ群6の位置を検出する。レンズ制御部9は、ステップS80において、第2のズーム群位置検出器13により検出された第2のズームレンズ群6の位置検出を取り込み、ステップS81において、第2のズームレンズ群6の現在位置を検出し、当該第2のズームレンズ群6の現在位置を逐次更新する。
レンズ制御部9は、ステップS72において、記憶部10に記憶されている図3に示すような第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7との位置関係情報を読み取り、ステップS73において、第2のズームレンズ群6の位置に追従して第3のズームレンズ群7を駆動する。
【0046】
このように上記一実施の形態によれば、第2のズーム群位置検出部13により検出された第2のズームレンズ群6の位置情報と、記憶部10に記憶されている位置関係情報とに基づいて本交換レンズ1の焦点距離を成す位置に第3のズームレンズ群7を移動制御するので、デジタルカメラに対して別体の電動ズーム装置を装着することがなく、デジタルカメラ全体が小型化することが出来て使い勝手を向上させ、さらに別体の電動ズーム装置を用いないことからコストダウンを図れる。
【0047】
又、2のズームレンズ群6の光軸Pの方向に対する移動可能な範囲外で、かつ第3のズームレンズ群7の光軸Pの方向に対する移動可能な範囲内に、第3のズームレンズ群7の移動に関するリセット位置RS1、RS4、すなわち第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7とが干渉しないリセット位置RS1、RS4を設定する。これにより、マニュアルモードにおいて、リセット駆動をするとき、第2のズームレンズ群6が例えばユーザのメカマニュアル操作のズーム動作によって急激な速度で移動した場合、第3のズームレンズ群7は、第2のズームレンズ群6の急激な速度による移動に追従できなかったとしても、第3のズームレンズ群7を第2のズームレンズ群6と干渉しないリセット位置RS1、RS4に移動するので、第2のズームレンズ群6と第3のズームレンズ群7との衝突を回避できる。
【0048】
なお、本発明は、上記一実施の形態に限らず、次のように変形してもよい。
図18は第3のズーム群駆動機構14の構成図を示す。移動体としての例えば遮光板53は、連結機構52に設けられている。この遮光板53は、上記同様に、例えば細長い板状又は棒状に形成され、その長手方向が光軸Pの方向と同一方向に沿って設けられている。
フォトインタラプタ(PI)54は、遮光板53の配置位置に対向して設けられ、第3のズームレンズ群7のリセット位置に対応する位置に設けられ、遮光板53を検出してリセット位置信号をレンズ制御部9に送る。
【0049】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1:交換レンズ、2:カメラ本体、3:マニュアルフォーカス(MF)リング、4:ズーム機能切り換え用の操作部材、5:第1のズームレンズ群、6:第2のズームレンズ群(第1のレンズ群:M.ZM)、7:第3のズームレンズ群(第2のレンズ群:P.ZM)、8:第4のズームレンズ群、31:絞り、9:レンズ制御部、10:記憶部、11:第2のズーム群(M.ZM)駆動機構、13:第2のズーム群位置検出部、14:第3のズーム群(P.ZM)駆動機構、14a:第2のズーム群用アクチュエータのモータ軸、17:第2のズーム群用アクチュエータ、40:第2のズーム群用スクリュー、41:連結機構、42:支持部材、43:回転支持部材、44:軸、45:増速ギヤ、46:モータ軸ギヤ、50:第3のズーム群用アクチュエータ、51:第3のズーム群用スクリュー、52:連結機構、53:遮光板53と、54:フォトインタラプタ(PI)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学的なズームを行うために光軸方向にそれぞれ移動可能な第1と第2のレンズ群を有する交換レンズにおいて、
前記光学的なズームの操作指示を受けて前記第1のレンズ群を移動させるための操作部材と、
前記操作部材に対する操作指示に応じて移動する前記第1のレンズ群の位置を検出する位置検出部と、
本交換レンズの焦点距離に対応する前記第1のレンズ群と前記第2のレンズ群との各位置に関する情報を記憶する記憶部と、
前記位置検出部により検出された前記第1のレンズ群の位置の情報と、前記記憶部に記憶されている前記位置に関する情報とに基づいて前記第2のレンズ群を移動制御する制御部と、
を具備し、
前記制御部は、前記第1のレンズ群の前記光軸方向に対する移動可能な範囲外でかつ前記第2のレンズ群の前記光軸方向に対する移動可能な範囲内に、前記第2のレンズ群の移動に関するリセット位置を設定する、
ことを特徴とする交換レンズ。
【請求項2】
前記リセット位置は、前記第2のレンズ群と前記第1のレンズ群とが干渉しない位置に設定されることを特徴とする請求項1記載の交換レンズ。
【請求項3】
前記操作部材は、手動ズームのモードで前記第1のレンズ群を移動させ、
前記制御部は、前記手動ズームのモード時に移動した前記第1のレンズ群の位置の情報と、前記記憶部に記憶されている前記位置に関する情報とに基づいて前記第2のレンズ群を移動制御する、
ることを特徴とする請求項1又は2記載の交換レンズ。
【請求項4】
前記制御部は、電源投入時に、前記第2のレンズ群を前記リセット位置に移動制御することを特徴とする請求項1又は2記載の交換レンズ。
【請求項5】
前記制御部は、電源遮断時に、前記第2のレンズ群を前記リセット位置に移動制御することを特徴とする請求項1又は2記載の交換レンズ。
【請求項6】
前記制御部は、前記第2のレンズ群を前記リセット位置に移動するリセット動作後、前記位置検出部により検出された前記第1のレンズ群の位置情報と前記記憶部に記憶されている前記位置に関する情報とに基づいて前記焦点距離を成す位置に前記第2のレンズ群を移動制御することを特徴とする請求項4又は5記載の交換レンズ。
【請求項7】
前記制御部は、前記リセット動作後、前記第1レンズ群に対応するズーム位置に前記第2レンズ群を移動制御することを特徴とする請求項6記載の交換レンズ。
【請求項8】
前記操作部材に対する操作指示を受けて前記第1のレンズ群を移動制御する手動ズーム、又は電動により前記第1のレンズ群を移動制御する電動ズームのいずれかに切換えるズーム切換部を備え、
前記制御部は、前記ズーム切換部により前記電動ズームに切換られた場合、前記電源投入時に前記第2のレンズ群を前記リセット位置に移動すると共に、前記記憶部に記憶された前記位置に関する情報に基づいて前記第2のレンズ群の前記リセット位置に対応して前記光学的に前記焦点距離を成す位置に前記第1のレンズ群を移動制御する、
こと特徴とする請求項1記載の交換レンズ。
【請求項9】
前記制御部からの指令を受けて前記第2のレンズ群を移動駆動するズーム駆動機構を備え、
前記ズーム駆動機構は、モータと、前記モータの駆動を前記第2のレンズ群の前記光軸方向への移動に変換する移動機構と、前記第2のレンズ群と一体に移動する移動体と、前記第2のレンズ群の前記リセット位置に対応する位置に設けられ、前記移動体を検出してリセット位置信号を前記制御部に送るリセット位置検出部とを有する、
ことを特徴とする請求項1記載の交換レンズ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2013−64885(P2013−64885A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203710(P2011−203710)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】