説明

位置センサ及び該位置センサを搭載した磁気軸受装置

【課題】 検出された位置信号の交流リップル分を低減できると共に、位相遅れの少ない位置センサ、及びこの位置センサを適用することで安定し、かつ振動のより少ない磁気軸受装置を提供する。
【解決手段】 搬送波発信器201及びセンサ107とで構成された位置信号検出部と、該位置信号検出部から抽出された信号と前記搬送波発信器201の信号とを乗算する乗算器231と、該乗算器231の出力信号を分岐し、該分岐された一方の信号を遅延させる遅延器237と、該遅延器237の出力信号と前記分岐された他方の信号とを加算する加算器235とを備えて構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は位置センサ及び該位置センサを搭載した磁気軸受装置に係わり、特に、検出された位置信号の交流リップル分を低減できると共に、位相遅れの少ない位置センサ、及びこの位置センサを適用することで安定し、かつ振動のより少ない磁気軸受装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のエレクトロニクスの発展に伴い、メモリや集積回路といった半導体の需要が急激に増大している。これらの半導体は、極めて純度の高い半導体基板に不純物をドープして電気的性質を与えたり、半導体基板上に微細な回路パターンを形成し、これを積層するなどして製造される。そして、これらの作業は空気中の塵等による影響を避けるため高真空状態のチャンバ内で行われる必要がある。このチャンバの排気には、一般にポンプ装置として真空ポンプが用いられているが、特に残留ガスが少なく、保守が容易である等の点から真空ポンプの中の1つであるターボ分子ポンプが多用されている。
【0003】
また、半導体の製造工程では、さまざまなプロセスガスを半導体の基板に作用させる工程が数多くあり、ターボ分子ポンプはチャンバ内を真空にするのみならず、これらのプロセスガスをチャンバ内から排気するのにも使用される。さらに、ターボ分子ポンプは、電子顕微鏡等の設備において、粉塵等の存在による電子ビームの屈折等を防止するため、電子顕微鏡等のチャンバ内の環境を高度の真空状態とするのにも用いられている。このターボ分子ポンプの縦断面図を図10に示す。
【0004】
図10において、ターボ分子ポンプ100には、円筒状の外筒127の上端に吸気口101が形成されている。そして、外筒127の内方には、ガスを吸引排気するためのタービンブレードによる複数の回転翼102a、102b、102c、…を周部に放射状かつ多段に形成した回転体103が備えられている。この回転体103の中心にはロータ軸113が設けられており、このロータ軸113は、例えば5軸制御の磁気軸受により空中に浮上支持かつ位置制御されている。
【0005】
上側径方向電磁石104は、4個の電磁石がX軸とY軸にかつ+方向と−方向に、それぞれの対をなして配置されている(図示しないが+側の電磁石を上側径方向電磁石104+とし、−側の電磁石を上側径方向電磁石104−とする)。また、この上側径方向電磁石104に近接かつ対応されて、4個の電磁石からなる上側径方向センサ107が備えられている。
【0006】
上側径方向センサ107は、ロータ軸113のX軸方向及びY軸方向位置をそれぞれ+方向及び−方向の2方向から検出するいわゆる差動型のインダクタンス式センサであり、ロータ軸113の径方向位置に応じたセンサ信号を制御装置に出力するようになっている。制御装置では、上側径方向センサ107からのセンサ信号に基づき上側径方向電磁石104の励磁を制御し、ロータ軸113の上側の径方向位置を調整するようになっている。
【0007】
ロータ軸113は、高透磁率材(鉄など)などにより形成され、上側径方向電磁石104の磁力により吸引されるようになっている。かかる調整は、X軸方向とY軸方向とにそれぞれ行われている。
【0008】
また、下側径方向電磁石105も、4個の電磁石がX軸とY軸にかつ+方向と−方向に、それぞれの対をなして配置されている(図示しないが+側の電磁石を下側径方向電磁石105+とし、−側の電磁石を下側径方向電磁石105−とする)。さらに、この下側径方向電磁石105に近接かつ対応されて、4個の電磁石からなる下側径方向センサ108が備えられている。
この下側径方向センサ108も差動型のインダクタンス式センサであり、制御装置により、ロータ軸113の下側の径方向位置が調整されるようになっている。
【0009】
さらに、軸方向電磁石106は、ロータ軸113の下部に備えた円板状の金属ディスク111を上下に挟んで配置されている(図10中上側の電磁石を−側の軸方向電磁石106−とし、下側の電磁石を+側の軸方向電磁石106+とする)。−側の軸方向電磁石106−は磁力により金属ディスク111を吸気口101側に吸引し、+側の軸方向電磁石106+は金属ディスク111をベース部129側に吸引するようになっている。金属ディスク111は、鉄などの高透磁率材で構成されている。
【0010】
また、外筒127の底部に設けられたベース部129には、ロータ軸113の軸方向位置Zを検出するための軸方向センサ109が備えられている。この軸方向センサ109は、ロータ軸113の下端部に埋め込まれたセンサターゲット110の位置を検出することでロータ軸113の軸方向位置Zを検出し、この軸方向位置Zに応じたセンサ信号を制御装置に出力するようになっている。
【0011】
このとき、軸方向センサ109は、上側径方向センサ107及び下側径方向センサ108と同様にインダクタンス式センサであるが、ロータ軸113の上方への取り付けの困難性や取り付けた場合の構造の複雑性の観点から、ロータ軸113の下端側のみに設けられロータ軸113の軸方向位置Zを1方向のみから検出するようになっている。また、このインダクタンス式センサは、流量重視で利用されるターボ分子ポンプ100で十分な振動品質を実現している。従って、既存のターボ分子ポンプ100では、部品点数が増えて、コスト増となる観点から差動型を採用していない。そのため、軸方向センサ109は、上述した上側径方向センサ107及び下側径方向センサ108と異なり、いわゆる単動型のインダクタンス式センサとなっている。
【0012】
そして、制御装置は、軸方向センサ109からのセンサ信号に基づいて軸方向電磁石106の励磁を制御し、軸方向電磁石106が金属ディスク111に及ぼす磁力を適当に調節してロータ軸113を磁気浮上させ、空間に非接触で保持するようになっている。
【0013】
一方、モータ121は、ロータ軸113を取り囲むように周状に配置された複数の磁極を備えている。各磁極は、ロータ軸113との間に作用する電磁力を介してロータ軸113を回転駆動するように、制御装置によって制御されている。また、モータ121には図示しない回転数センサが組み込まれており、この回転数センサの検出信号によりロータ軸113の回転数が検出されるようになっている。さらに、下側径方向センサ108近傍には、図示しない位相センサが取り付けられており、ロータ軸113の回転の位相を検出するようになっている。
【0014】
回転翼102a、102b、102c、…とわずかの空隙を隔てて複数枚の固定翼123a、123b、123c、…が配設されている。回転翼102a、102b、102c、…は、それぞれ排気ガスの分子を衝突により下方向に移送するため、ロータ軸113の軸線に垂直な平面から所定の角度だけ傾斜して形成されている。また、固定翼123も、同様にロータ軸113の軸線に垂直な平面から所定の角度だけ傾斜して形成され、かつ外筒127の内方に向けて回転翼102の段と互い違いに配設されている。
【0015】
そして、固定翼123の一端は、複数の段積みされた固定翼スペーサ125a、125b、125c、…の間に嵌挿された状態で支持されている。固定翼スペーサ125はリング状の部材であり、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス、銅などの金属、又はこれらの金属を成分として含む合金などの金属によって構成されている。
【0016】
固定翼スペーサ125の外周には、わずかの空隙を隔てて外筒127が固定されている。また、固定翼スペーサ125の下部と、外筒127の底部に設けられたベース部129との間にはネジ付きスペーサ131が配設されている。そして、ベース部129中のネジ付きスペーサ131の下部には排気口133が形成され、外部に連通されている。ネジ付きスペーサ131は、アルミニウム、銅、ステンレス、鉄、又はこれらの金属を成分とする合金などの金属によって構成された円筒状の部材であり、その内周面に螺旋状のネジ溝131aが複数条刻設されている。ネジ溝131aの螺旋の方向は、回転体103の回転方向に排気ガスの分子が移動したときに、この分子が排気口133の方へ移送される方向である。
【0017】
回転体103の回転翼102a、102b、102c、…に続く最下部には回転翼102dが垂下されている。この回転翼102dの外周面は、円筒状で、かつネジ付きスペーサ131の内周面に向かって張り出されており、このネジ付きスペーサ131の内周面と所定の隙間を隔てて近接されている。
【0018】
ベース部129は、ターボ分子ポンプ100の基底部を構成する円盤状の部材であり、一般には鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属によって構成されている。ベース部129はターボ分子ポンプ100を物理的に保持するとともに、熱の伝導路の機能も兼ね備えているので、鉄、アルミニウムや銅などの剛性があり、熱伝導率も高い金属が使用されるのが望ましい。
【0019】
かかる構成において、回転翼102がモータ121により駆動されてロータ軸113とともに回転すると、回転翼102と固定翼123の作用により、吸気口101を通じてチャンバからの排気ガスが吸気される。吸気口101から吸気された排気ガスは、回転翼102と固定翼123の間を通り、ベース部129へ移送される。このとき、排気ガスが回転翼102に接触する際に生ずる摩擦熱や、モータ121で発生した熱の伝導などにより、回転翼102の温度は上昇するが、この熱は、輻射又は排気ガスの気体分子などによる伝導により固定翼123側に伝達される。
【0020】
固定翼スペーサ125は、外周部で互いに接合しており、固定翼123が回転翼102から受け取った熱や排気ガスが固定翼123に接触する際に生ずる摩擦熱などを外部へと伝達する。そして、ベース部129に移送されてきた排気ガスは、ネジ付きスペーサ131のネジ溝131aに案内されつつ排気口133へと送られる。
【0021】
ここに、先述した上側径方向センサ107回りの回路構成図の例を図11に示す。図11において、上側径方向センサ107A及び上側径方向センサ107Bは、X軸上の+方向と−方向とに、それぞれ対をなして配置されている。
そして、この上側径方向センサ107A及び上側径方向センサ107Bの一端同士(図中c点で示す)は接続されており、その他端に対し電力を供給するため、交流正弦波電圧を発生する搬送波発振器201A、201Bがブリッジ構成されている。なお、上側径方向センサ107A及び上側径方向センサ107Bは、それぞれ一個とは限らず、複数のセンサを直列や並列に接続して構成する場合もある。搬送波発振器201A、201Bは直列に接続され、中点が接地されている。搬送波発振器201A、201Bはそれぞれが互いに正負異なる極性を有するようになっている(この回路構成については、特許文献1にも記載されている。また、センサ信号に対して搬送波信号を演算する例が特許文献2に記載されている)。
【0022】
そして、この搬送波発振器201A、201Bに対しては、制御回路203からの指令により所定のタイミング及び波形からなる搬送波が生成されるようになっている。搬送波発振器201Aの出力信号は、図12中のa(図11中のa点における波形と対応されている。以下同旨。)に波形で示すように、例えば数1の正弦波である。
【0023】
【数1】

【0024】
一方、搬送波発振器201Bの出力信号は、図示しないが、aにおける波形とは極性の異なる反転した波形となっている。
【0025】
一方、図11中のc点の波形は、上側径方向センサ107A及び上側径方向センサ107Bの誘導電位の差のとられる形となるが、その電位(数2)には振幅情報としての位置変位Aを有している。
【0026】
【数2】

【0027】
但し、周波数をfとして角周波数ωは、ω=2πfである。ここで、αはケーブル等の浮遊容量やインダクタンス等により生ずる位相変化分である。但し、αはケーブルの布設方法や長さ等によっては無視することも可能である。
【0028】
c点からの出力信号は、ノイズ除去や絶縁のためにバンドパスフィルタ205を通された後、2つに分岐される。そして、一方の信号は非反転アンプ207で信号増幅される。また、分岐された他方の信号は反転アンプ209で信号の反転が行われつつ信号増幅される。
【0029】
非反転アンプ207の出力はスイッチ211Aの一端に接続され、また、反転アンプ209の出力はスイッチ211Bの一端に接続されている。一方、スイッチ211Aとスイッチ211Bの他端同士(図中s点で示す)は接続され、その後段にリップル除去のためのローパスフィルタ213が配設されている。
【0030】
更に、スイッチ211Aとスイッチ211Bの開閉制御は制御回路203からの指令215A(図12中qの波形で示す)、215B(図中rの波形で示す)によりそれぞれ行われるようになっている。指令215Aと指令215Bとは互いに180度位相のずれた矩形波である。
【0031】
従って、s点における波形は、同期検波で整流された数2の絶対値の取られたものとなる。また、この脈動波形をローパスフィルタ213に通すことで図12中tの波形で示すようにほぼ脈動の無い平滑化された直流分信号(2A/π)を得ることができる。
【特許文献1】実開平6−65619号公報
【特許文献2】特開2004−144291号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
しかしながら、このように指令215Aと指令215Bの矩形波によりスイッチ211Aとスイッチ211Bの開閉制御を行うと、信号の断接に伴って高調波による影響が出てくる。即ち、3次高調波を基にして生じた相当程度の大きさのリップルが求めたい位置信号に重畳されることになる。この間の事情を次に説明する。
【0033】
まず、非反転アンプ207の出力であるd点に3次高調波である数3が入力したものとする。
【数3】

【0034】
但し、振幅B<<Aである。このような3次高調波は、モータ121の駆動がパルス幅制御(PWM方式)で行われている等のため、電磁的に拾われてしまったものである。
【0035】
このときのs点における信号を解析すると、奇数次高調波の直流分は、数4と矩形波である数5の乗算なので、直流分=2B/nπと求めることができる。
【0036】
【数4】

【0037】
【数5】

【0038】
従って、3次高調波に対する波形は図12中のs点の波形のようになる。そして、s点における波形は、数2の絶対値の取られたものと、この3次高調波に対する波形の双方が合成された波形となっている。
【0039】
ところで、このようなリップル分はターボ分子ポンプの振動の原因になる。例えば、ローパスフィルタ213の出力信号は図示しないADコンバータに入力され、ロータ位置信号がある一定の間隔をおいてサンプリングされている。サンプリングにより得られた信号はPID調整等された後に上側径方向電磁石104等の電磁石を制御する。しかしながら、このサンプリングが行われる際に、例えば交流リップルの山と谷とで交互にサンプリング等されるとサンプリングされた振幅値に誤差が生じてしまうおそれがある。
【0040】
従って、従来はこの交流リップルを減らすために、ローパスフィルタ213は減衰力の大きいローパスフィルタ(又はノッチフィルタ)とされる必要があった。
そして、このように減衰力の大きいローパスフィルタ等を配設すると、ロータ位置信号の高周波の位相が遅れてしまう。位相が遅れると磁気軸受が回転体103を安定して浮上制御できなくなってしまうおそれがあった。
【0041】
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、検出された位置信号の交流リップル分を低減できると共に、位相遅れの少ない位置センサ、及びこの位置センサを適用することで安定し、かつ振動のより少ない磁気軸受装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0042】
このため本発明(請求項1)は、搬送波発信器及びセンサとで構成された位置信号検出部と、該位置信号検出部から抽出された信号と前記搬送波発信器の信号とを乗算する乗算器と、該乗算器の出力信号を分岐し、該分岐された一方の信号を遅延させる遅延器と、該遅延器の出力信号と前記分岐された他方の信号とを加算する加算器とを備えて構成した。
【0043】
以上により、外部から高調波信号が侵入する等してもリップル分による影響が小さく精度のよい位置信号を検出できる。従って、このリップル分を除去するためにフィルタを配設する場合でも容量の小さいもので対処可能である。このため、位相の遅れも少なくできる。なお、位置信号検出部以外はソフトウェアによるディジタル制御とされてもよい。
【0044】
また、本発明(請求項2)は、搬送波発信器及びセンサとで構成された位置信号検出部と、該位置信号検出部から抽出された信号と前記搬送波発信器の信号とを乗算する第1の乗算器と、該第1の乗算器の出力信号を分岐し、該分岐された一方の信号を遅延させる第1の遅延器と、該第1の遅延器の出力信号と前記分岐された他方の信号とを加算する第1の加算器と、該第1の加算器の出力信号を2乗する第1の2乗器と、前記搬送波発信器の信号とは約90度位相の異なる信号を生成する信号生成部と、該信号生成部で生成された信号と前記位置信号検出部から抽出された信号とを乗算する第2の乗算器と、該第2の乗算器の出力信号を分岐し、該分岐された一方の信号を遅延させる第2の遅延器と、該第2の遅延器の出力信号と前記分岐された他方の信号とを加算する第2の加算器と、該第2の加算器の出力信号を2乗する第2の2乗器と、該第2の2乗器の出力信号と前記第1の2乗器の出力信号とを加算する第3の加算器と、該第3の加算器の出力信号の平方根を算出する平方根生成器とを備えて構成した。
【0045】
以上により、搬送波発振器の周波数と位置信号検出部から抽出された信号との間に位相差が存在している場合であっても位相差の調整を行うことなく、精度の高い位置検出が行える。
【0046】
更に、本発明(請求項3)は、搬送波発信器及びセンサとで構成された位置信号検出部と、該位置信号検出部から抽出された信号と前記搬送波発信器の信号とを乗算する乗算器と、該乗算器の出力信号を整流するフィルタ回路とを備えて構成した。
【0047】
このことにより、遅延回路を用いることなく簡易な構成で精度の高い位置検出を行える。
【0048】
更に、本発明(請求項4)は、前記位置信号検出部が、2つの搬送波発信器と2つ以上のセンサとをブリッジ接続にて回路構成されたことを特徴とする。
【0049】
ブリッジ接続とすることで、浮遊インダクタンスや浮遊容量等による影響を排除しつつ精度のよい信号を抽出できる。
【0050】
更に、本発明(請求項5)は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の位置センサから出力された信号が、前記搬送波発信器の周期の偶数分の1の周期でサンプリングされることを特徴とする。
ソフトウェアによるディジタル制御を採用した場合には、信号のサンプリング箇所をいずれの箇所にするかによりエイリアシングの問題を生ずる。搬送波発振器の周期の偶数分の1、好ましくは2分の1の周期でサンプリングをすることで、波形の繰り返しに対応してサンプリングが可能となる。このため、リップル分を見かけ上減らすことができ、簡単な構成で、かつ容易に位置検出の精度を上げることができる。
【0051】
更に、本発明(請求項6)は、前記搬送波発信器の出力がsin波と、該sin波の高周波分との合成波形で形成されたことを特徴とする。
【0052】
以上により、単一のsin波の場合に比べ同一電源であっても高いセンサ感度が得られる。このため、上述の各請求項と組み合わせることでより高精度な位置信号の検出が可能である。
【0053】
更に、本発明(請求項7)は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置センサが搭載された磁気軸受装置であって、該位置センサで検出された信号を基に調整された信号により電磁石制御をすることで、回転体の位置調整を行うことを特徴とする。
【0054】
以上により、磁気軸受装置による回転体浮上制御の安定性が向上し、回転体の振動を抑制することができる。
【発明の効果】
【0055】
以上説明したように本発明によれば、位置信号検出部から抽出された信号と搬送波発信器の信号とを乗算する乗算器と、この乗算器の出力信号を分岐し、この分岐された一方の信号を遅延させる遅延器と、この遅延器の出力信号と前記分岐された他方の信号とを加算する加算器とを備えて構成したので、外部から高調波信号が侵入する等してもリップル分による影響が小さく精度のよい位置信号を検出できる。従って、このリップル分を除去するためにフィルタを配設する場合でも容量の小さいもので対処可能である。このため、位相の遅れも少なくできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0056】
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の第1実施形態の回路構成図を図1に、また回路中の各部の波形を図2に示す。なお、図12と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
図1において、搬送波発振器201A、201B(例えば50kHz)に対しては、制御回路203からの指令により所定のタイミング及び波形からなる搬送波が生成されるようになっている。搬送波発振器201Aの出力信号は、図2中にaにおける波形で示すように、数1の正弦波となっている。一方、搬送波発振器201Bの出力信号は、図示しないが、aにおける波形とは極性の異なる反転した波形となっている。
【0057】
但し、搬送波発振器201A、201Bの信号は、正弦波ではなく、矩形波、階段波、三角波等とされてもよい。この場合には、制御回路203からの指令が矩形波、階段波、三角波等に対応した信号となる。また、発振器波形を成形するためにバンドパスフィルタ等のフィルタが配設されてもよい。
【0058】
なお、b点における波形は、a点における波形の反転信号である(図示略)。そして、このa点からは非反転アンプ207Aを介して乗算器231に信号が入力されるようになっている(信号波形は図2中eで示す)。一方、c点からの出力信号は、バンドパスフィルタ205を通された後、非反転アンプ207Bを介して乗算器231に入力されるようになっている(信号波形は図2中dで示す)。そして、この乗算器231ではd点の信号とe点の信号とが乗算されるようになっている。
【0059】
c点の波形は、上側径方向センサ107A及び上側径方向センサ107Bの誘導電位の差のとられる形となるが、その電位である数6には振幅情報としての位置変位Aを有している。
【0060】
【数6】

【0061】
位置変位Aは回転体103の位置により変化するものである。但し、αは、バンドパスフィルタ205(例えば50kHz)等によりa点の信号とe点の信号、c点の信号とd点の信号とをそれぞれ同相とすることでほぼ0とすることが可能である。また、d点とe点の信号の位相を合わせるためにd点側又はe点側に位相調整回路を配設するようにしてもよい。
【0062】
このようにαの値をほぼ0とすることにより、乗算器231の出力であるf点の信号は数7となる。
【0063】
【数7】

【0064】
ここに、f点の信号は搬送波発振器201Aの周波数の2倍になっている。また、f点からの信号は分岐され、一方が加算器235に入力されるようになっている。分岐された他方は、遅延器237を介して加算器235に入力されるようになっている。遅延器237では、入力信号に対して出力信号が、搬送波発振器201Aの周波数の1/4周期分だけ位相が遅延するようになっている(出力信号の波形は図2のgを参照)。
【0065】
このため、g点の信号は数8となる。従って、加算器235の出力信号は、図2のhの波形で示すように直流分Aとなる。
なお、f点の信号とg点の信号の位相を合わせるためにf点側又はg点側に位相調整回路を配設するようにしてもよい。
【0066】
【数8】

【0067】
次に3次高調波について考慮すると、3次高調波はd点において数3で代表することができ、このd点における3次高調波成分とe点における搬送波発振器201Aからの信号である数1とが乗算器231で乗算され、その結果(f点の波形)は、数9となる。
【0068】
【数9】

【0069】
従って、f点における3次高調波の直流分は0となる。そして、この信号が遅延器237を介すると、図2のgの波形で示すように搬送波発振器201Aの周波数の1/4周期分だけ位相が遅延する。f点の波形とg点の波形とを加算器235で加算すると、図2のhの波形となる。リップル分は残るが振幅は小さいものである。また、この場合でも直流分は0となる。従って、加算器235の出力信号は振幅の小さいリップル分を除去できれば足り、ローパスフィルタ238(例えば5kHz)を配設する場合でも次数の少ないもので足りる。
【0070】
以上により、モータ制御側から第3次高調波信号が侵入してもリップル分による影響が小さく精度のよい位置信号を検出できる。このため、磁気軸受の振動の少ないターボ分子ポンプを提供できる。位相の遅れも少ないため、磁気軸受の浮上制御の安定性が向上する。
なお、図1の回路構成はすべてをアナログ回路を基にハードウェアで構成することも可能であるが、この回路構成の中で、搬送波発振器201A、201B、上側径方向センサ107A及び上側径方向センサ107B(下側径方向センサ108についても同様)部分を除いてソフトウェアによるディジタル制御とすることも可能である。
【0071】
ソフトウェアによるディジタル制御を採用した場合には、信号のサンプリング箇所をいずれの箇所にするかによりエイリアシングの問題を生ずる。即ち、図2のhの波形で分かるように、極端に言えば、信号の振幅の最大値をまず一つ目のサンプリング点で抽出し、続いて2つ目のサンプリング点では、振幅の最小値を抽出する等すると、この振幅の差が誤差となってしまう。しかしながら、すべてをアナログ回路を基にハードウェアで構成した場合には、このようなエイリアシングの問題は生じずに安定した信号を取得できる。
【0072】
また、h点には、高周波ゲインを下げて平滑化するためローパスフィルタ238に代えてノッチフィルタが配設されてもよい。このようにノッチフィルタを配設する場合でも、従来より次数が低く位相遅れの小さいフィルタで足りる。
【0073】
更に、ソフトウェアによるディジタル制御を採用した場合であっても、図1中のi点の信号を次段の図示しないADコンバータに入力するに際し、搬送波発振器201Aの周波数の1/2周期にてサンプリングをすることで、リップル分を見かけ上減らすことができる。このことにより、容易に位置検出の精度を上げることができる。これは、図2のf、g、hの波形等を参照すれば分かるように、搬送波発振器201Aの周波数の1/2周期にて波形が繰り返されていることから、サンプリングのタイミングをこの周期に同期させたものである。この同期により同じ振幅部分の値を順次周期的にサンプリングすることになり振幅の変動を少なくできる。
【0074】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態の回路構成図を図3に、また回路中の各部の波形を図4に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。本発明の第2実施形態が本発明の第1実施形態と異なる点は、本発明の第1実施形態では、位相差αを無くすべくローパスフィルタ等により位相調整するとして説明したが、本発明の第2実施形態では、位相差αが存在した状態で調整されていなくても精度の高い位置検出を行えるようにするものである。
【0075】
また、このため、本発明の第2実施形態の回路構成図は本発明の第1実施形態の回路構成図と、図3に示すように、d点において分岐され、乗算器、遅延器及び2乗器を並列に持たせた点等において主に相違する。なお、本発明の第1実施形態に相当する回路要素には例えば乗算器231Aのように符号Aを付記する。ここに、乗算器231Aの出力信号波形は、図4にfで示すようになり(数式では数10、αが無視されないとすると、直流分は数11となる。
【0076】
【数10】

【0077】
【数11】

【0078】
そして、その後、加算器235Aでf点の信号と遅延器237Aの信号とを加算することで、h点での波形はほぼ数12となる。
【0079】
【数12】

【0080】
更に、h点での波形は2乗器239Aで2乗化されるようになっている(j点において数13)。
【0081】
【数13】

【0082】
一方、d点において分岐された信号は乗算器231Bに入力されるようになっている。この乗算器231Bには、制御回路203から出力された信号が入力されるようになっている。この信号は図4にe1で示すように、数14の信号である。
【0083】
【数14】

【0084】
乗算器231Bの出力信号波形は、図4にf1で示すようになり(数式では数15、αが無視されないとすると、直流分は数16となる。
【0085】
【数15】

【0086】
【数16】

【0087】
そして、その後、加算器235Bでf1点の信号と遅延器237Bの信号とを加算することで、h1点での波形は図4に示すようにほぼ数17となる。
【0088】
【数17】

【0089】
更に、h1点での波形は2乗器239Bで2乗化されるようになっている(j1点において数18)。
【0090】
【数18】

【0091】
その後、j点とj1点の波形は加算器241で加算されるようになっている。その結果、数19となる。
【0092】
【数19】

【0093】
そして、この信号は平方根生成器243を通されることで図4にlで示すようにAを得ることができる。平方根生成器243の回路構成図を図5に示す。このように、乗算器をオペアンプのフィードバックループに入れると平方根生成器となる。また、平方根生成器243の後段には、信号にリップルが混在している可能性を配慮してローパスフィルタ245が配設されている。しかしながら、このローパスフィルタ245は省略されてもよい。
以上により、センサ信号d点の位相が搬送波発振器201A、201Bの位相とずれても精度のよい位置信号を得ることができる。
【0094】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本発明の第3実施形態の回路構成図を図6に、また回路中の各部の波形を図7に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。本発明の第3実施形態が本発明の第1実施形態と異なる点は、本発明の第1実施形態では、f点の波形を整流するのに遅延器237と加算器235とを用いて精度の高い位置情報データを得ようとしたが、本発明の第3実施形態では、遅延回路を用いることなく簡易な構成で精度の高い位置検出を行えるようにするものである。即ち、フィルタを用いて整流をしたり、あるいは信号のサンプリングに工夫を施すことで整流したのと等価な程度に精度の高い位置情報データを得ようとするものである。
【0095】
図6において、b点における波形は、a点における波形の反転信号である(図示略)。f点の波形は、図7に示すように、αを無視出来ないとすると、数20となる。
【0096】
【数20】

【0097】
但し、d点とe点の位相を合わせるため、d点又はe点に位相調整回路が配設されてもよい。そして、この波形は、フィルタ回路261を通すことでg点の波形のようにリップル率の小さい脈動にすることができる。このフィルタ回路261には、発信器周波数の2倍の中心周波数のノッチフィルタ、及び/又はセンサ検出周波数帯域を表すローパスフィルタを用いる。例えば、100kHzノッチフィルタ及び/又は5kHz位のローパスフィルタを用いる。
【0098】
ここに、脈動が完全に取りきれずに残るのは、主に増幅度やオフセット等の回路の誤差による。そして、この波形は次段のアンチエイリアシングフィルタ263に入力されるようになっている。
【0099】
ADコンバータ265では、図7のf及びgの波形中に示すように、搬送波発振器201Aの周波数の1/2周期にてサンプリングをすることで、リップル分を見かけ上減らすことができる。これは、図7のf、hの波形等を参照すれば分かるように、1/2周期にて波形が繰り返されていることから、サンプリングのタイミングをこの周期に同期させることで同じ振幅部分の値を順次サンプリングすることができるようになり変動を見かけ上少なくできるからである。アンチエイリアシングフィルタ263の出力波形は図7中のhに示すようにほぼA/2になる。
【0100】
ADコンバータ265では、アンチエイリアシングフィルタ263から入力された信号が、制御回路203から出力されたAD変換指令信号に基づきアナログディジタル変換されるようになっている。そして、ここでディジタル変換された信号はDSP267に入力されるようになっている。
【0101】
このように、フィルタ回路261を配設することで、整流がされ、ほぼ脈流分のない波形を得ることができる。または、脈流が存在していたとしても、サンプリングのタイミングを搬送波発振器201Aの周波数の1/2周期とすることで、見かけ上脈流分の少ないデータを得ることができる。
【0102】
次に3次高調波について考慮すると、3次高調波はd点において数3で代表することができ、このd点における3次高調波成分とe点における搬送波発振器201Aからの信号数1とが乗算器231で乗算され、その結果(f点の波形)は、数21となる。
【0103】
【数21】

【0104】
従って、f点における3次高調波の直流分は0となる。この3次高調波の信号をフィルタ回路261に通すことで、図7のhのような小さい脈動を有し、かつ直流分が0である波形を得ることができる。
【0105】
なお、バンドパスフィルタ205、非反転アンプ207A、207B、フィルタ回路261、アンチエイリアシングフィルタ263は省略されてもよい。
また、搬送波発振器201A、201Bの信号は、sin波に限るものではなく、階段波等を用いた擬似的なsin波でもよい。その場合、搬送波発振器201A、201B出力にバンドパスフィルタ等を追加して波形をなめらかにするとよい。
【0106】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本発明の第4実施形態の回路構成図を図8に、また回路中の各部の波形を図9に示す。なお、図6と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。本発明の第4実施形態は、搬送波発振器201A、201Bの信号をsin波とそのいくつかの高周波の合成波形とすることで、単一のsin波の場合に比べ同一電源で高いセンサ感度が得られるようにしたものである。
【0107】
図9の上段aに示すように、従来は搬送波発振器201A、201Bの発信器電圧がsin波である。このsin波を形成するため、直流電源を基にsin波形が形成される訳であるが、電源電圧は図9の発信器電圧ロスbで示すように図中ハッチング部分が有効には利用されず、ロス分となっていた。
【0108】
このロス分を極力小さくするため、本発明の第4実施形態では、図9の下段cに示すように、例えば数22のように矩形波により近い波形を作成した。
【0109】
【数22】

【0110】
このことにより、同じ電源電圧で21/2倍の電圧をセンサに印加できる。即ち、図9の発信器電圧ロスdで示すように図中ハッチング部分は従来に比べて小さくなっていることが分かる。
【0111】
ここに、本発明の第3実施形態において、乗算器231により生じた2倍の周波数成分をフィルタ回路261で除去したが、本発明の第4実施形態でも同様に、数1の基本波成分について乗算器231により生じた2倍の周波数成分を、発信器周波数の2倍の中心周波数のノッチフィルタを備えるフィルタ回路271に通すことで除去し、一方、数23について乗算器231により生じた2倍の周波数成分を、発信器周波数の6倍の中心周波数のノッチフィルタを備えるフィルタ回路273に通すことで除去する。
【0112】
【数23】

【0113】
以上により、単一のsin波の場合に比べ同一電源であっても高いセンサ感度が得られる。このため、第1〜第3実施形態と組み合わせることでより高精度な位置信号の検出が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の第1実施形態の回路構成図
【図2】図1の回路中の各部の波形
【図3】本発明の第2実施形態の回路構成図
【図4】図3の回路中の各部の波形
【図5】平方根生成器の回路構成図
【図6】本発明の第3実施形態の回路構成図
【図7】図6の回路中の各部の波形
【図8】本発明の第4実施形態の回路構成図
【図9】図8の回路中の各部の波形
【図10】ターボ分子ポンプの縦断面図
【図11】上側径方向センサ回りの回路構成図の例
【図12】図11の回路中の各部の波形
【符号の説明】
【0115】
100 ターボ分子ポンプ
103 回転体
107A、107B 上側径方向センサ
108A、108B 下側径方向センサ
201A、201B 搬送波発振器
203 制御回路
205 バンドパスフィルタ
207、207A、207B 非反転アンプ
231、231A、231B 乗算器
235、235A、235B、241 加算器
237、237A、237B 遅延器
238、245 ローパスフィルタ
239A、239B 2乗器
243 平方根生成器
261、271、273 フィルタ回路
263 アンチエイリアシングフィルタ
265 ADコンバータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送波発信器及びセンサとで構成された位置信号検出部と、
該位置信号検出部から抽出された信号と前記搬送波発信器の信号とを乗算する乗算器と、
該乗算器の出力信号を分岐し、該分岐された一方の信号を遅延させる遅延器と、
該遅延器の出力信号と前記分岐された他方の信号とを加算する加算器とを備えたことを特徴とする位置センサ。
【請求項2】
搬送波発信器及びセンサとで構成された位置信号検出部と、
該位置信号検出部から抽出された信号と前記搬送波発信器の信号とを乗算する第1の乗算器と、
該第1の乗算器の出力信号を分岐し、該分岐された一方の信号を遅延させる第1の遅延器と、
該第1の遅延器の出力信号と前記分岐された他方の信号とを加算する第1の加算器と、
該第1の加算器の出力信号を2乗する第1の2乗器と、
前記搬送波発信器の信号とは約90度位相の異なる信号を生成する信号生成部と、該信号生成部で生成された信号と前記位置信号検出部から抽出された信号とを乗算する第2の乗算器と、
該第2の乗算器の出力信号を分岐し、該分岐された一方の信号を遅延させる第2の遅延器と、
該第2の遅延器の出力信号と前記分岐された他方の信号とを加算する第2の加算器と、
該第2の加算器の出力信号を2乗する第2の2乗器と、
該第2の2乗器の出力信号と前記第1の2乗器の出力信号とを加算する第3の加算器と、
該第3の加算器の出力信号の平方根を算出する平方根生成器とを備えたことを特徴とする位置センサ。
【請求項3】
搬送波発信器及びセンサとで構成された位置信号検出部と、
該位置信号検出部から抽出された信号と前記搬送波発信器の信号とを乗算する乗算器と、
該乗算器の出力信号を整流するフィルタ回路とを備えたことを特徴とする位置センサ。
【請求項4】
前記位置信号検出部が、2つの搬送波発信器と2つ以上のセンサとをブリッジ接続にて回路構成されたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の位置センサ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の位置センサから出力された信号が、前記搬送波発信器の周期の偶数分の1の周期でサンプリングされることを特徴とする位置センサ。
【請求項6】
前記搬送波発信器の出力がsin波と、該sin波の高周波分との合成波形で形成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の位置センサ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置センサが搭載された磁気軸受装置であって、該位置センサで検出された信号を基に調整された信号により電磁石制御をすることで、回転体の位置調整を行うことを特徴とする磁気軸受装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−317419(P2006−317419A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−143328(P2005−143328)
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(598021579)BOCエドワーズ株式会社 (44)
【Fターム(参考)】