説明

位置履歴管理装置、位置履歴管理システム、サーバ装置、位置履歴管理方法、および、プログラム

【課題】時系列において前の位置情報の履歴に基づいて補正する場合に比べて精度の高い補正必要性の判断を行うことができる、位置履歴管理装置、位置履歴管理システム、サーバ装置、位置履歴管理方法、および、プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、位置情報を時系列に記憶し、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶し、位置情報に対応する道路ネットワークデータをマッチングにより特定し、対象とする位置情報について特定した道路ネットワークデータと、当該対象とする位置情報から時系列的に後または前後の位置情報について特定した道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定し、判定した接続性の判定結果に基づいて、対象とする位置情報の補正が必要か否かを判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置履歴管理装置、位置履歴管理システム、サーバ装置、位置履歴管理方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、GPS技術等により測位された位置情報を補正する技術が開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1においては、時系列順に前の位置情報、速度情報、および、進行方向情報を用いて、道路区間における系統的誤差を算出して位置情報を補正する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−41988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、位置情報を補正する従来の技術においては、連続して測位に失敗している場合、失敗した情報に基づいて、補正することになり、より一層誤差が生じることがあるという問題点を有していた。
【0006】
例えば、特許文献1に記載の位置補正装置においては、過去の所定期間に移動した道路区間において推定した系統的誤差を参照して補正処理を行うので、誤差を拡大させる等の問題点を有していた。特に、進行方向にある複数の経路の成す角が狭い分岐(狭角分岐)など同一方向の分岐が複数ある場合等においては、従来、どの分岐を経路としているか判断することは困難であるという問題点を有していた。
【0007】
本発明は、上記問題点等に鑑みてなされたもので、時系列において前の位置情報の履歴に基づいて補正する場合に比べて精度の高い補正必要性の判断を行うことができる、位置履歴管理装置、位置履歴管理システム、サーバ装置、位置履歴管理方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するため、本発明の位置履歴管理装置は、記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置において、上記記憶部は、位置情報を時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段と、を備え、上記制御部は、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータを特定するマッチング手段と、上記マッチング手段により特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定手段と、上記接続性判定手段により判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の位置履歴管理装置は、上記記載の位置履歴管理装置において、上記道路ネットワークデータは、上記道路網上の結節点であるノードのノードデータと、上記ノード間の道路区間であるリンクのリンクデータとを含み、上記接続性判定手段は、上記対象とする上記位置情報に対応する上記リンクと、当該対象とする上記位置情報から時系列において後または前後の上記位置情報に対応する上記リンクとが同一ではなく、かつ、上記ノードまたは他の上記リンクを介していない場合に、上記接続性がないと判定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の位置履歴管理装置は、記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置において、上記記憶部は、位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを、時系列に記憶する位置履歴記憶手段、を備え、上記制御部は、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出手段と、上記パラメータ算出手段により算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較手段と、上記パラメータ比較手段により取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の位置履歴管理装置は、上記記載の位置履歴管理装置において、上記パラメータは、距離、方向、速度、および、加速度のうち、少なくとも一つであることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の位置履歴管理装置は、上記記載の位置履歴管理装置において、上記補正判定手段は、時系列において連続する複数の上記位置情報を一群として上記群同士を比較して群単位で補正が必要か否かを判定することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の位置履歴管理装置は、上記記載の位置履歴管理装置において、上記補正判定手段は、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報について時系列の逆順に、補正が必要か否か判定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の位置履歴管理装置は、上記記載の位置履歴管理装置において、更に、出力部を備え、上記制御部は、上記補正判定手段により判定された判定結果を上記出力部に出力する補正判定結果出力手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の位置履歴管理装置は、上記記載の位置履歴管理装置において、上記制御部は、上記補正判定手段により補正が必要と判定された上記位置情報に対して補正処理を行う補正処理手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の位置履歴管理システムは、位置取得部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置、を通信可能に接続した位置履歴管理システムにおいて、上記サーバ装置の上記記憶部は、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段、を備え、上記端末装置の上記制御部は、上記位置取得部を介して位置情報を取得する位置情報取得手段と、上記位置情報取得手段により取得された上記位置情報を、上記サーバ装置に送信する位置情報送信手段と、を備え、上記サーバ装置の上記制御部は、上記端末装置から送信される、上記位置情報を受信する位置情報受信手段と、上記位置情報受信手段により受信された上記位置情報の履歴を、上記記憶部に時系列に格納する位置履歴格納手段と、上記位置履歴格納手段により上記記憶部に格納された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチング手段と、上記マッチング手段により特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定手段と、上記接続性判定手段により判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の位置履歴管理システムは、位置取得部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置、を通信可能に接続した位置履歴管理システムにおいて、上記端末装置の上記制御部は、上記位置取得部を介して、位置情報とともに、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを対応付けて取得する位置情報取得手段と、上記位置情報取得手段により取得された上記位置情報および上記実測パラメータを対応付けて、上記サーバ装置に送信する位置情報送信手段と、を備え、上記サーバ装置の上記制御部は、上記端末装置から送信される、上記位置情報および上記実測パラメータを受信する位置情報受信手段と、上記位置情報受信手段により受信された上記位置情報および上記実測パラメータの履歴を、時系列に上記記憶部に格納する位置履歴格納手段と、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出手段と、上記パラメータ算出手段により算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴格納手段により上記記憶部に格納された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較手段と、上記パラメータ比較手段により取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の位置履歴管理システムは、位置情報を時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段と、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータを特定するマッチング手段と、上記マッチング手段により特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定手段と、上記接続性判定手段により判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の位置履歴管理システムは、位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを、時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出手段と、上記パラメータ算出手段により算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較手段と、上記パラメータ比較手段により取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
また、本発明のサーバ装置は、位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置において、上記記憶部は、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段、を備え、上記制御部は、上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報を受信する位置情報受信手段と、上記位置情報受信手段により受信された上記位置情報の履歴を、上記記憶部に時系列に格納する位置履歴格納手段と、上記位置履歴格納手段により上記記憶部に格納された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチング手段と、上記マッチング手段により特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定手段と、上記接続性判定手段により判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明のサーバ装置は、位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置において、上記制御部は、上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを受信する位置情報受信手段と、上記位置情報受信手段により受信された上記位置情報および上記実測パラメータの履歴を、時系列に上記記憶部に格納する位置履歴格納手段と、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出手段と、上記パラメータ算出手段により算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴格納手段により上記記憶部に格納された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較手段と、上記パラメータ比較手段により取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の位置履歴管理方法は、記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置において実行される位置履歴管理方法であって、上記記憶部は、位置情報を時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段と、を備え、上記制御部において実行される、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータを特定するマッチングステップと、上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の位置履歴管理方法は、記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置において実行される位置履歴管理方法であって、上記記憶部は、位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを、時系列に記憶する位置履歴記憶手段、を備え、上記制御部において実行される、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0024】
また、本発明の位置履歴管理方法は、位置取得部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置、を通信可能に接続した位置履歴管理システムにおいて実行される位置履歴管理方法であって、上記サーバ装置の上記記憶部は、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段、を備え、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記位置取得部を介して位置情報を取得する位置情報取得ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記位置情報取得ステップにて取得された上記位置情報を、上記サーバ装置に送信する位置情報送信ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される、上記位置情報を受信する位置情報受信ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報の履歴を、上記記憶部に時系列に格納する位置履歴格納ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチングステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0025】
また、本発明の位置履歴管理方法は、位置取得部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置、を通信可能に接続した位置履歴管理システムにおいて実行される位置履歴管理方法であって、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記位置取得部を介して、位置情報とともに、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを対応付けて取得する位置情報取得ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記位置情報取得ステップにて取得された上記位置情報および上記実測パラメータを対応付けて、上記サーバ装置に送信する位置情報送信ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される、上記位置情報および上記実測パラメータを受信する位置情報受信ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報および上記実測パラメータの履歴を、時系列に上記記憶部に格納する位置履歴格納ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0026】
また、本発明の位置履歴管理方法は、位置情報を時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段と、マッチング手段と、接続性判定手段と、補正判定手段と、を備えた位置履歴管理システムにおいて実行される位置履歴管理方法であって、上記マッチング手段が、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータを特定するマッチングステップと、上記接続性判定手段が、上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、上記補正判定手段が、上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0027】
また、本発明の位置履歴管理方法は、位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを、時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、パラメータ算出手段と、パラメータ比較手段と、補正判定手段と、を備えた位置履歴管理システムにおいて実行される位置履歴管理方法であって、上記パラメータ算出手段が、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、上記パラメータ比較手段が、上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、上記補正判定手段が、上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0028】
また、本発明の位置履歴管理方法は、位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置において実行される位置履歴管理方法であって、上記記憶部は、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段、を備え、上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報を受信する位置情報受信ステップと、上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報の履歴を、上記記憶部に時系列に格納する位置履歴格納ステップと、上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチングステップと、上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0029】
また、本発明の位置履歴管理方法は、位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置において実行される位置履歴管理方法であって、上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを受信する位置情報受信ステップと、上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報および上記実測パラメータの履歴を、時系列に上記記憶部に格納する位置履歴格納ステップと、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0030】
また、本発明のプログラムは、記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、位置情報を時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段と、を備え、上記制御部において、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータを特定するマッチングステップと、上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0031】
また、本発明のプログラムは、記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを、時系列に記憶する位置履歴記憶手段、を備え、上記制御部において、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0032】
また、本発明のプログラムは、位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段、を備え、上記制御部において、上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報を受信する位置情報受信ステップと、上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報の履歴を、上記記憶部に時系列に格納する位置履歴格納ステップと、上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチングステップと、上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0033】
また、本発明のプログラムは、位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置に実行させるためのプログラムであって、上記制御部において、上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを受信する位置情報受信ステップと、上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報および上記実測パラメータの履歴を、時系列に上記記憶部に格納する位置履歴格納ステップと、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0034】
この発明によれば、位置情報を時系列に記憶し、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶し、位置情報に対応する道路ネットワークデータを特定し、対象とする位置情報について特定した道路ネットワークデータと、当該対象とする位置情報から時系列的に後または前後の位置情報について特定した道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定し、判定した接続性の判定結果に基づいて、対象とする位置情報の補正が必要か否かを判定する。これにより、本発明は、時系列において前の位置情報の履歴に基づいて補正する従来の場合に比べて精度の高い補正必要性の判断を行うことができるという効果を奏する。より具体的には、連続して測位に失敗している等の場合においても、測位に成功した時系列的に後または前後の位置情報を参照して、時系列的に前の位置情報を補正するので、高精度に補正必要性を判定することができる。
【0035】
また、本発明によれば、上記において、道路ネットワークデータは、道路網上の結節点であるノードのノードデータと、ノード間の道路区間であるリンクのリンクデータとを含み、対象とする位置情報に対応するリンクと、当該対象とする位置情報から時系列において後または前後の位置情報に対応するリンクとが同一ではなく、かつ、ノードまたは他のリンクを介していない場合に、接続性がないと判定する。これにより、本発明は、マップマッチング結果の対応リンク同士が接続されているか否かを高精度に判定することができるという効果を奏する。
【0036】
また、本発明によれば、位置情報、および、位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを時系列に記憶し、時系列において後または前後の位置情報に基づいてパラメータを計算パラメータとして算出し、算出した計算パラメータと、記憶する実測パラメータとを比較して、比較結果を取得し、取得した比較結果に基づいて、位置情報の補正が必要か否かを判定する。これにより、本発明は、時系列において前の位置情報の履歴に基づいて補正する従来の場合に比べて精度の高い補正必要性の判断を行うことができるという効果を奏する。より具体的には、連続して測位に失敗している等の場合においても、時系列的に前後の関係にある位置情報を参照して計算パラメータを算出して実測パラメータと比較するので、測位を失敗した箇所と成功した箇所を判別することができ、高精度に補正必要性を判定することができる。
【0037】
また、本発明によれば、上記において、パラメータは、距離、方向、速度、および、加速度のうち少なくとも一つであるので、位置履歴から距離や方向、速度、加速度等を算出して実測値と比較して、高精度に補正必要性を判定することができるという効果を奏する。
【0038】
また、本発明によれば、上記において、時系列において連続する複数の位置情報を一群として群同士を比較して群単位で補正が必要か否かを判定するので、GPSにおいてビル街や山間部等の障害物からの反射電波が大きな誤差を引き起こすマルチパス等の発生によって連続して測位に失敗した場合に、それらを一群として補正必要性を判定することができるという効果を奏する。具体的には、マルチパスが生じた場合等には、本来の位置から大きくずれた場所へマッチングしてしまうという問題点があったが、本発明によれば、補正された正しい位置情報を取得するために、各位置情報の補正の必要性を判断することができる。
【0039】
また、本発明によれば、上記において、記憶する位置情報について時系列の逆順に、補正が必要か否か判定するので、連続して測位に失敗した過去の位置情報を参照して補正必要性を判断するよりも、測位に成功した新しい位置情報を参照して高精度に補正必要性を判定することができるという効果を奏する。
【0040】
また、本発明によれば、上記において、補正の必要性を判定した判定結果を出力部に出力するので、高精度な判定結果を利用することができるようになるという効果を奏する。
【0041】
また、本発明によれば、上記において、補正が必要と判定された位置情報に対して補正処理を行うので、高精度な補正必要性の判定結果を、実際に位置情報の補正に用いることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、第1の実施形態における位置履歴管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図2は、位置履歴データベース206bに記憶される位置情報等の履歴のデータ構造の一例を示す図である。
【図3】図3は、第1の実施形態における位置履歴管理システムの処理の概要を一例として示すフローチャートである。
【図4】図4は、比較結果判定型の補正必要性判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】図5は、パラメータ算出部202eによる速度の算出方法を模式的に示した図である。
【図6】図6は、パラメータ算出部202eによる進行方向の算出方法を模式的に示した図である。
【図7】図7は、位置情報から算出した速度の計算パラメータを模式的に示した図である。
【図8】図8は、位置情報から算出した進行方向の計算パラメータと、進行方向の実測パラメータとを模式的に示した図である。
【図9】図9は、比較結果判定型の補正必要性判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、マッチング部202cにより特定されたリンク上の位置について、接続性判定部202dによる接続性判定の一例を説明するための図である。
【図11】図11は、リンク間がノードを介している場合であっても接続性なしと判定する場合を模式的に示す図である。
【図12】図12は、リンク間がノードを介している場合であっても接続性なしと判定する場合を模式的に示す図である。
【図13】図13は、仮判定に基づく最終判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】図14は、比較結果判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果を模式的に示した図である。
【図15】図15は、接続性判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果を模式的に示した図である。
【図16】図16は、図14の仮判定結果と図15の仮判定結果を統合した図である。
【図17】図17は、補正判定部202gにより判定された位置情報を一例として模式的に示した図である。
【図18】図18は、サーバ装置200の補正処理部202jによる補正処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】図19は、補正処理部202jにより算出される補正方向および補正距離の算出方法の2つの例を模式的に示した図である。
【図20】図20は、補正処理部202jにより群単位で補正処理を行う例を模式的に示した図である。
【図21】図21は、第2の実施形態における位置履歴管理装置400の構成の一例を示すブロック図である。
【図22】図22は、第2の実施形態における位置履歴管理装置400の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下に、本発明にかかる位置履歴管理装置、位置履歴管理システム、サーバ装置、位置履歴管理方法、および、プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0044】
以下、本発明の構成および処理について、第1の実施形態(位置履歴管理システム)、第2の実施形態(位置履歴管理装置(スタンドアローン型))の順にて詳細に説明する。
【0045】
[第1の実施形態]
最初に、本発明の第1の実施形態(位置履歴管理システム)について、図1乃至図20を参照して以下に説明する。但し、以下に示す第1の実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための位置履歴管理システムを例示するものであって、本発明をこの位置履歴管理システムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の位置履歴管理システムにも等しく適用し得るものである。例えば、第1の実施形態で例示する位置履歴管理システムにおけるサーバ側と端末側の機能分散の形態は以下に限られず、同様の効果や機能を奏し得る範囲において、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0046】
[位置履歴管理システムの構成]
まず、第1の実施形態における位置履歴管理システムの構成の一例について、図1を参照して以下に説明する。ここで、図1は、第1の実施形態における位置履歴管理システムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。なお、本実施形態においては、通信型の情報提供を行う位置履歴管理システムを具体例として説明するが、本発明はこれに限ることなく、スタンドアローンタイプの位置履歴管理システムなどにも適用可能である。
【0047】
図1に示すように、第1の実施形態の位置履歴管理システムは、概略的に、サーバ装置200、および、単数または複数の端末装置100、を通信可能に接続して構成される。なお、図1では、一の端末装置100を代表して例示しているが、複数の端末装置100を接続してもよい。ここで、図1に示すように、通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、これら位置履歴管理システムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0048】
図1に示すように、第1の実施形態の位置履歴管理システムにおいて、サーバ装置200は、概略的に、制御部202と記憶部206とを備えており、端末装置100は、位置取得部(信号受信部112および自律測位部114)と入力部116と出力部118と制御部102と記憶部106とを備える。
【0049】
[サーバ装置200の構成]
ここで、図1において、サーバ装置200は、端末装置100から送信された位置情報等の履歴を記憶部206に時系列に記憶し、記憶部206に記憶した位置情報等に基づいて、補正の必要性を判定する等の機能を有する。サーバ装置200は、通信制御インターフェース部204を介してネットワーク300を経由し、端末装置100と相互に通信可能に接続されており、制御部202と記憶部206とを備える。制御部202は、各種処理を行う制御手段である。通信制御インターフェース部204は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、サーバ装置200とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部204は、端末装置100等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。記憶部206は、HDD(Hard Disk Drive)等の固定ディスク装置およびSSD(Solid State Drive)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル(ネットワークデータベース206a、および、位置履歴データベース206b等)を格納する。
【0050】
これら記憶部206の各構成要素のうち、ネットワークデータベース206aは、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段である。ここで、ネットワークデータベース206aに記憶される道路ネットワークデータは、例えば、駅や交差点等の道路網表現上の結節点であるノードのノードデータと、ノード間の道路区間であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータであってもよい。ノードデータには、ノード番号、緯度経度等の位置座標、ノード種別、接続するリンク本数、接続ノード番号、信号機や一時停止標識等の車両停止位置、および、交差点名称等を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号、接続する道路の種別、国道や県道や市道等の路線番号、重用する路線情報、リンクの存在する行政区域の属性情報、リンク長、道路供用状況、異常気象時通行規制区間、車重制限、車両高さ制限、幅員、道路幅員区分、車線数、制限速度など交通規制、一時停止標識や踏切直前等の車両停止位置、高架やトンネルや橋等のリンク内属性、所要時間、および、名称等を含んでいてもよい。また、道路ネットワークデータは、交通規制データや利用料金データ等を含んでいてもよい。ここで、交通規制データは、各種の交通規制を定義するデータであり、例えば、道路の損壊や道路工事等による車両通行止、交通の安全を確保するために設置されるコミュニティ・ゾーン等による一般車の進入禁止、および、私有地への接続路であることによる一般車の進入禁止等の情報などを含んでもよい。また、利用料金データは、自動車、オートバイ等で移動する場合に消費する燃料料金、高速自動車国道や自動車専用道路等の有料道路の通行料金等を表す情報等であってもよい。また、道路ネットワークデータは、自動車、オートバイ、自転車、徒歩等で移動する場合の経路上に存在する施設等の地点の緯度経度情報などの位置情報等を記憶してもよい。これら道路ネットワークデータは、ネットワークデータベース206aに予め記憶されており、サーバ装置200の制御部202は、定期的にネットワーク300を介して最新のデータを外部機器(例えば、道路ネットワークデータを提供するネットワークデータサーバなど)等からダウンロードしてネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータをアップデートしてもよい。
【0051】
また、位置履歴データベース206bは、位置情報(緯度経度や座標等)を時系列に記憶する位置履歴記憶手段である。ここで、位置履歴データベース206bは、位置情報に加えて、当該位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを時系列に記憶してもよい。ここで、本実施形態において、「パラメータ」とは、複数の位置情報から算出可能な物理量であって、例えば、距離、方向、速度、および、加速度のうち少なくとも一つであってもよい。なお、以下の説明においては、速度等をスカラー量(速さ)として扱うことがあるが、方向を加味したベクトル量であってもよい。また、方向は、例えば進行方向であり、磁北等の基準となる方向と関連付けた方位であってもよい。
【0052】
例えば、サーバ装置200は、後述する位置情報受信部202aにより、端末装置100から送信された位置情報や実測パラメータ(以降、両者をまとめて「位置情報等」と略す場合がある。)等を受信し、受信した位置情報等を時系列に位置履歴データベース206bに格納してもよい。ここで、本実施形態において、位置情報等を「時系列に」記憶ないし格納するとは、位置情報等に対応付けて当該位置情報等を取得した時刻や取得順序等の時系列情報を記憶ないし格納することや、時系列順序が把握できるように位置情報等を時系列順等に並べて記憶ないし格納すること等を含む。また、位置履歴データベース206bは、位置情報等の履歴を、端末装置100や利用者の識別情報に対応付けて記憶してもよい。ここで、図2は、位置履歴データベース206bに記憶される位置情報等の履歴のデータ構造の一例を示す図である。
【0053】
一例として図2に示すように、位置履歴データベース206bは、ID(識別情報)と、測定時刻と(時系列情報)、位置座標(位置情報)と、進行方向(実測パラメータ)と、距離(実測パラメータ)とを対応付けて記憶する。なお、測定時刻は、同時に測定された位置座標、進行方向、および、距離の測定時刻を表す。
【0054】
再び図1に戻り、制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、位置情報受信部202a、位置履歴格納部202b、マッチング部202c、接続性判定部202d、パラメータ算出部202e、パラメータ比較部202f、補正判定部202g、判定結果出力部202h、および、補正処理部202jを備える。
【0055】
このうち、位置情報受信部202aは、端末装置100から送信される、位置情報を受信する位置情報受信手段である。ここで、位置情報受信部202aは、位置情報とともに実測パラメータを受信してもよい。また、位置情報受信部202aは、位置情報等に対応付けて送信される、時系列情報(測定時刻等)や識別情報等を受信してもよい。
【0056】
また、位置履歴格納部202bは、位置情報受信部202aにより受信された位置情報や実測パラメータの履歴を、位置履歴データベース206bに時系列に格納する位置履歴格納手段である。ここで、位置履歴格納部202bは、位置情報受信部202aにより位置情報等とともに時系列情報が受信された場合は、当該時系列情報を位置情報等に対応付けて格納してもよい。一方、位置履歴格納部202bは、位置情報受信部202aにより時系列情報が受信されなかった場合は、位置情報を受信した受信時等の時系列情報を生成して位置情報等に対応付けて格納してもよく、位置情報を受信した時系列の順序に従って位置情報を位置履歴データベース206bに格納してもよい。
【0057】
また、マッチング部202cは、位置履歴データベース206bに記憶された位置情報に対応する道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチング手段である。例えば、マッチング部202cは、ネットワークデータベース206aを参照して、各位置情報についてマッチング処理を行い、当該位置情報に対応する、道路ネットワークデータ上のリンクを特定する。また、マッチング部202cは、例えば、位置情報の履歴を、時系列情報に基づいて時系列順にソートし、ソートした位置情報の履歴を時系列の逆順に(新しいものから順に)、対応するリンクデータをネットワークデータベース206aから抽出して、対応リンクを特定してもよい。ここで、マッチング部202cは、位置情報が示す位置から最短のリンクを探索する等、公知のマッチング手法により、位置情報に対応するリンクデータ等の道路ネットワークデータを特定してもよい。
【0058】
また、接続性判定部202dは、マッチング部202cにより特定された、対象とする位置情報についての道路ネットワークデータと、当該対象とする位置情報から時系列的に後または前後の位置情報についての道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定手段である。例えば、接続性判定部202dは、対象とする位置情報に対応するリンクと、当該対象の位置情報から時系列において後または前後の位置情報に対応するリンクとが同一ではなく、かつ、ノードまたは他のリンクを介していない場合に、接続性なしと判定してもよい。また、接続性判定部202dは、対象とする位置情報に対応するリンクと、当該対象の位置情報から時系列において後または前後の位置情報に対応するリンクとが、同一、または、ノードもしくは他のリンクを介している場合であっても、位置情報の取得時間間隔等から、不自然なUターン(転回)等が考えられる場合等は、接続性なしと判定してもよい。すなわち、接続性判定部202dは、位置情報に対応するリンク上の地点を時系列に結んだ曲線を走行軌跡として、時間経過に対して進行方向が急激に変化する場合(閾値以上の旋回速度等の場合)等に、接続性なしと判定してもよい。
【0059】
また、パラメータ算出部202eは、位置履歴データベース206bに記憶された、時系列において後または前後の位置情報に基づいて、パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出手段である。例えば、パラメータ算出部202eは、距離や、方向、速度、加速度等のパラメータを、計算パラメータとして算出してもよい。なお、パラメータ算出部202eは、公知の物理法則等に基づいて、座標等の位置情報の履歴から、距離や、方向、速度、加速度等のパラメータを求めることができる。パラメータ算出部202eによる速度および方向の具体的な算出方法の一例については後述する。
【0060】
また、パラメータ比較部202fは、パラメータ算出部202eにより算出された計算パラメータと、位置履歴データベース206bに記憶された実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較手段である。一例として、パラメータ比較部202fは、計算パラメータと実測パラメータとの、差や比、比率、割合等を算出して比較結果として取得してもよく、また、算出した差や比などの値が所定の閾値を超えるか否かという情報を比較結果として取得してもよい。
【0061】
また、補正判定部202gは、接続性判定部202dにより判定された接続性の判定結果、および/または、パラメータ比較部202fにより取得された比較結果に基づいて、対象とする位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段である。例えば、補正判定部202gは、接続性判定部202dにより接続性なしと判定された位置情報に対し補正必要性ありとの判定をしてもよい。また、補正判定部202gは、パラメータ比較部202fにより取得された差や比などの値が所定の閾値を超える場合に、該当の位置情報に対し補正必要性ありとの判定をしてもよい。また、補正判定部202gは、接続性判定部202dにより判定された接続性の判定結果に基づく補正必要性の仮判定と、パラメータ比較部202fにより取得された比較結果に基づく補正必要性の仮判定とをそれぞれ行い、両者の仮判定の結果に基づいて最終的な補正必要性の判定を行ってもよい。また、補正判定部202gは、時系列において連続する複数の位置情報を一群として群同士を比較して群単位で補正が必要か否かを判定してもよい。また、補正判定部202gは、時系列の逆順に(すなわち、新しい位置情報から)補正必要性の判断を行ってもよく、位置履歴データベース206bに記憶された位置情報について時系列の逆順に、補正が必要か否か判定してもよい。
【0062】
また、判定結果出力部202hは、補正判定部202gにより判定された補正必要性の判定結果を出力する補正判定結果出力手段である。例えば、判定結果出力部202hは、補正必要性の判定結果を、記憶部206に格納してもよく、外部機器600(位置情報の補正処理を行う補正処理装置等)や端末装置100等に送信してもよい。例えば、端末装置100は、受信した判定結果を出力部118を介して表示させてもよく、入力部116を介して補正対象の位置情報を編集させてもよい。
【0063】
また、補正処理部202jは、補正判定部202gにより補正が必要と判定された位置情報に対して補正処理を行う補正処理手段である。なお、補正処理部202jによる補正処理の具体例については後述する。
【0064】
[端末装置100の構成]
また、図1において、端末装置100は、位置取得部(信号受信部112および自律測位部114)を介して位置情報等を取得し、取得した位置情報等をサーバ装置200に送信する等の機能を有する。端末装置100は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、携帯電話、スマートフォン、PHS、およびPDA等の携帯端末装置、および、走行経路案内や乗換案内等を行なうナビゲーション端末(例えば、PND(Portable Navigation Device)等のカーナビゲーション装置など)等である。ここで、端末装置100は、インターネットブラウザ等を搭載していてもよく、経路案内アプリケーション、乗換案内アプリケーション、および、情報検索アプリケーション等を搭載していてもよい。なお、端末装置100を汎用コンピュータで構成する場合、インターネットブラウザを搭載して、上述のアプリケーションを提供するサーバ装置200に接続することにより経路案内等を実現してもよい。また、端末装置100は、リアルタイムに現在位置取得が行えるよう、GPS機能やIMES機能等を有する信号受信部112と、リアルタイムにパラメータ取得が行えるよう、車速センサや加速度センサ等の自立測位部114とを備える。また、端末装置100は、入力部116および出力部118を備える。
【0065】
ここで、出力部118は、例えば、画面表示を行う表示手段(例えば、液晶または有機EL等から構成されるディスプレイおよびモニタ等)であってもよい。また、出力部118は、表示手段に限られず、音声データを音声として出力する音声出力手段(例えば、スピーカ等)であってもよい。また、端末装置100は、表示画面上の座標入力や、数値入力、文字入力、音声入力等を行うための入力部116(例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、およびマイク等)を備えていてもよい。また、入出力制御インターフェース部108は、信号受信部112、自律測位部114、入力部116、および、出力部118等の制御を行う。
【0066】
また、信号受信部112は、現在位置測位のための信号を受信する信号受信手段であって、一例として、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する。ここで、位置発信装置500は、位置情報信号(GPS信号)を発信するGPS装置であってもよい。また、位置発信装置500は、端末装置100との間で無線通信を行うための装置等である基地局(例えば、携帯電話、自動車電話、および、PHS等の基地局等)であってもよい。また、位置発信装置500は、GPS信号と類似した特徴を持つ位置情報信号を用いて屋内測位を可能とするIMES(Indoor Message System)技術を実現するIMES装置であってもよい。なお、IMES技術は測位衛星システムである準天頂衛星の枠組みから発案されたシステムである。
【0067】
また、位置発信装置500は、屋外で受信したGPS信号を屋内で発信するGPSリピータであってもよい。また、位置発信装置500は、建物(例えば、立体駐車場等)内の各フロアや地下構造物(例えば、地下鉄駅、地下街、地下連絡通路、および地下駐車場等)の各所に任意に設置される小型発信装置であってもよい。なお、この小型発信装置には、設置場所に応じた自己位置情報(位置ID等)が割り振られている。そして、端末装置100が通信可能範囲に入ると、端末装置100は、小型発信装置から送信される自己位置情報を位置情報信号として受信する。この際の通信方式は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグシステムやBluetooth(登録商標)等の各種近距離無線方式や、赤外線通信方式等であってもよい。また、位置発信装置500は、無線LANのアクセスポイントであってもよい。本実施形態において、信号受信部112は、無線LAN信号等を受信して、アクセスポイントの識別情報を取得してもよい。そして、制御部102は、信号受信部112にて取得したアクセスポイント固有の識別情報からアクセスポイントの位置を特定して位置情報を取得してもよい。また、本実施形態において、制御部102は、信号受信部112にて取得された位置情報信号から、ENU座標系における座標や、緯度、経度、および、高さ情報を含む位置情報を算出してもよい。
【0068】
また、信号受信部112は、更に、通信装置を備えていてもよく、端末装置100が車両用の情報処理端末である場合、各車両に搭載された当該通信装置の車車間通信から自車位置を示す位置情報を取得してもよい。
【0069】
また、自律測位部114は、端末装置100の変化量や変位量等のパラメータを取得するセンサ等である。例えば、自律測位部114は、速度を検出する速度センサ、加速度を検出する加速度センサ、方位(例えば、東・西・南・北・天・地等)および傾きを検出する方位センサ、移動距離(変位)を検出する距離センサ等であってもよい。ここで、速度センサは、レーザドップラ振動計等であってもよく、検出したドップラー効果によって生じた周波数の差等から端末装置100の速度を検出してもよい。また、加速度センサは、機械式加速度センサ、FBG光ファイバ式等の光学式加速度センサ、および、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加速度センサ等の半導体式加速度センサなどであってもよい。また、方位センサには、端末装置100の絶対走行方位を検出する地磁気センサおよび端末装置100の相対走行方位を検出する光ジャイロ等が使用されてもよい。また、方位センサは、地磁気センサと加速度センサを組み合わせることで方位や傾きに関する情報を取得できる電子コンパス等であってもよい。また、距離センサは、端末装置100が車両用の情報処理端末である場合、車軸の回転数に比例してパルス信号を発生させ、パルス信号の数量に比例した移動距離を検出してもよい。なお、自律測位部114を介して取得されるパラメータは、位置情報に基づいて算出されるパラメータ(計算パラメータ)と区別するために実測パラメータと呼ぶ。
【0070】
また、通信制御インターフェース部104は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、端末装置100とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部104は、サーバ装置200等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。また、ネットワーク300は、端末装置100およびサーバ装置200と、外部の地図提供サーバ等の外部機器600または外部システムとを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網(携帯端末回線網および一般電話回線網等)、イントラネット、または、電力線通信(PLC)等であってもよい。
【0071】
また、記憶部106は、HDDやSSD等の大容量のストレージ手段、および/または、SRAM(Static Random Access Memory)等を用いて構成される小容量高速メモリ(例えば、キャッシュメモリ)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやファイルやテーブルを格納してもよい。ここで、記憶部106は、外部機器600等から受信した地図情報や、サーバ装置200から受信した補正必要性の判定結果などの各種のファイル等を一時的に記憶するものであってもよい。
【0072】
また、制御部102は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、位置情報取得部102a、および、位置情報送信部102bを備える。
【0073】
このうち、位置情報取得部102aは、信号受信部112等の位置取得部を介して位置情報を取得する位置情報取得手段である。例えば、位置情報取得部102aは、信号受信部112にて位置発信装置500から受信した位置情報信号に基づいて算出した位置情報を取得してもよい。ここで、位置情報取得部102aは、位置情報とともに、自律測位部114等の位置取得部を介して実測パラメータを取得してもよい。すなわち、位置情報取得部102aは、信号受信部112を介した位置情報の取得時に、自律測位部114を介して実測されたパラメータである実測パラメータを対応付けて取得してもよい。また、位置情報取得部102aは、位置情報等を取得した取得時刻や取得順序や取得カウント数等の時系列情報を対応付けて取得してもよい。ここで、位置情報取得部102aは、位置情報等を所定時間(所定周期)ごと(例えば、1秒ごと、または、3分ごと等)に取得してもよい。
【0074】
また、位置情報送信部102bは、位置情報取得部102aにより取得された位置情報を、サーバ装置200に送信する位置情報送信手段である。ここで、位置情報送信部102bは、位置情報取得部102aにより取得された位置情報および実測パラメータを対応付けて、サーバ装置200に送信してもよい。また、位置情報送信部102bは、位置情報等を、時系列情報および/または識別情報に対応付けて、サーバ装置200に送信してもよい。例えば、図2を用いて上述したように、位置情報送信部102bは、ID(識別情報)と、測定時刻と(時系列情報)、位置座標(位置情報)と、進行方向(実測パラメータ)と、距離(実測パラメータ)とを対応付けたデータ構造でサーバ装置200に送信してもよい。また、位置情報送信部102bは、位置情報取得部102aにより取得される毎に更新された位置情報等をサーバ装置200に送信してもよく、また、一定期間、位置情報取得部102aにより取得された複数の位置情報等をまとめてサーバ装置200に送信してもよい。なお、まとめて送信する際は、位置情報送信部102bは、位置情報等を取得した時系列順序が崩れないように、それぞれの位置情報等に時系列情報を対応付けるか、または、時系列順序等に位置情報等を整列したデータ構造でサーバ装置200に送信してもよい。
【0075】
以上で、第1の実施形態における位置履歴管理システムの構成の一例の説明を終える。
【0076】
[位置履歴管理システムの処理]
次に、このように構成された第1の実施形態における位置履歴管理システムの処理の一例について、以下に図3から図20を参照して詳細に説明する。図3は、第1の実施形態における位置履歴管理システムの処理の概要を一例として示すフローチャートである。
【0077】
図3に示すように、まず、端末装置100の位置情報取得部102aは、信号受信部112を介して位置情報を取得する(ステップSA−1)。例えば、位置情報取得部102aは、信号受信部112にて位置発信装置500から受信した位置情報信号に基づいて算出した位置情報を取得してもよい。ここで、位置情報取得部102aは、位置情報とともに、自律測位部114を介して実測パラメータを取得してもよい。その際、位置情報取得部102aは、位置情報の取得時に実測パラメータが取得されるように自律測位部114を制御し、位置情報と実測パラメータを対応付けて取得する。また、位置情報取得部102aは、位置情報等(位置情報および/または実測パラメータ)を取得した取得時刻や取得順序や取得カウント数等の時系列情報を対応付けて取得してもよい。ここで、位置情報取得部102aは、位置情報等を所定時間(所定周期)ごと(例えば、1秒ごと、または、3分ごと等)に取得してもよい。
【0078】
そして、端末装置100の位置情報送信部102bは、位置情報取得部102aにより取得された位置情報等を、サーバ装置200に送信する(ステップSA−2)。ここで、実測パラメータを送信する際は、位置情報送信部102bは、位置情報と、当該位置情報の取得時に実測された実測パラメータとを対応付けて、サーバ装置200に送信してもよい。また、位置情報送信部102bは、位置情報等を、位置情報取得部102aにより取得された取得時刻や取得順序や取得カウント数等の時系列情報、および/または、利用者や端末装置100の識別情報に対応付けて、サーバ装置200に送信してもよい。例えば、位置情報送信部102bは、IDと測定時刻と位置座標と進行方向と距離とを対応付けたデータ構造でサーバ装置200に送信してもよい。また、位置情報送信部102bは、位置情報取得部102aにより取得された位置情報等を一定期間蓄積からサーバ装置200に送信してもよい。一定期間蓄積した位置情報等を送信する場合には、位置情報送信部102bは、それぞれの位置情報等に時系列情報を対応付けるか、時系列順序等に位置情報等を整列したデータ構造でサーバ装置200に送信してもよい。
【0079】
そして、サーバ装置200の位置情報受信部202aは、端末装置100から送信された位置情報等を受信する(ステップSA−3)。
【0080】
そして、サーバ装置200の位置履歴格納部202bは、位置情報受信部202aにより受信された位置情報や実測パラメータの履歴を、位置履歴データベース206bに時系列に格納する(ステップSA−4)。ここで、位置履歴格納部202bは、位置情報受信部202aにより位置情報等とともに時系列情報が受信された場合は、当該時系列情報を位置情報等に対応付けて位置履歴データベース206bに格納してもよい。なお、位置情報受信部202aにより時系列情報が受信されなかった場合は、位置履歴格納部202bは、位置情報を受信した受信時等の時系列情報を生成して位置情報等に対応付けて格納してもよく、位置情報を受信した時系列に沿って位置情報等を整列させて位置履歴データベース206bに格納してもよい。
【0081】
なお、上記ステップSA−1〜SA−4の処理は、繰り返し行われてもよいものである。すなわち、位置情報取得部102aが位置情報等を取得する毎に繰り返されてもよく、位置情報送信部102bが一定期間蓄積した位置情報等を送信する毎に繰り返されてもよい。
【0082】
そして、サーバ装置200の制御部202は、位置履歴データベース206bに記憶された位置情報等を用いて補正必要性判定処理を実行し、各位置情報について補正の必要性があるか否かを判定する(ステップSA−5)。この補正必要性判定処理については、大きく分けて2種類の判定方法があり、図4および図9を参照して一例を後に詳述する。
【0083】
そして、サーバ装置200は、判定結果出力部202hの処理により、補正判定部202gにより判定された補正必要性の判定結果を出力、または、補正処理部202jの処理により、補正判定部202gにより補正が必要と判定された位置情報に対して補正処理を行う(ステップSA−6)。例えば、判定結果出力部202hは、補正必要性の判定結果を、記憶部206に格納してもよく、外部機器600(位置情報の補正処理を行う補正処理装置等)や端末装置100等に送信してもよい。
【0084】
以上が、第1の実施形態における位置履歴管理システムの処理の概要である。なお、上記においては、位置情報等を位置履歴データベース206bに蓄積しながら補正必要性判定処理等を行う例について説明したが、これに限られず、位置履歴データベース206bに既に位置情報等の履歴が蓄積されていることを前提として補正必要性判定処理等を行ってもよい。
【0085】
[補正必要性判定処理(比較結果判定型)]
つづいて、上述した位置履歴管理システムの処理における補正必要性判定処理(ステップSA−5)の一例(比較結果判定型)について、以下に図4から図8を参照して説明する。この比較結果判定型の補正必要性判定処理においては、サーバ装置200は、位置情報から計算した計算パラメータと、実測パラメータとの比較結果に基づいて、補正必要性の判定を行う。ここで、図4は、比較結果判定型の補正必要性判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0086】
図4に示すように、まず、サーバ装置200のパラメータ算出部202eは、位置履歴データベース206bに記憶された、時系列において後または前後の位置情報に基づいて、距離や、方向、速度、加速度等のパラメータを、計算パラメータとして算出する(ステップSB−1)。ここで、図5は、パラメータ算出部202eによる速度の算出方法を模式的に示した図である。図において、i番目の位置情報をNと表し、出発地からの経過時刻をTと表し、速度をV、移動距離をLと表す。なお、ダッシュ(´)を付けた記号は、計算値(計算パラメータ)であることを示す。
【0087】
図5に示すように、パラメータ算出部202eは、距離L´を、NとNi−1の座標値から算出する。また、パラメータ算出部202eは、速度V´を、NとNi−1の座標値と、その間の経過時間(TとTi−1の差)から算出する(例えば、V´=L´/(T−Ti−1))。パラメータ算出部202eは、距離L´i+1と速度V´i+1についても、同様に算出する。なお、後述するパラメータ比較部202fは、速度変化ΔV´を、V´とV´i−1の差により求める。つづいて、パラメータ算出部202eによる進行方向の算出方法について説明する。ここで、図6は、パラメータ算出部202eによる進行方向の算出方法を模式的に示した図である。図5と同様に、i番目の位置情報をNと表す。また、図6において、θは、前後の位置情報の位置に対する、対象の位置情報の位置を中心とした角度である。また、φは、基準方向に対する角度、すなわち方位を示す。
【0088】
図6に示すように、Ni−1からNへのベクトルをベクトルAとすると、ベクトルAは、Ni−1とNの座標値から求められ(A,A)で表せる。また、ベクトルAの大きさ(絶対値)は、Ni−1からNまでの距離Aで求められる。同様に、NからNi+1へのベクトルをベクトルBとすると、ベクトルBは、NとNi+1の座標値から求められ(B,B)と表せる。また、ベクトルBの大きさは、NからNi+1までの距離Bで求められる。そして、下記の内積の関係式(式1)を利用して、式2からθを求めることができる。さらに、方位φを求めるには、磁北等の基準方向の平行線を利用した関係式θ=π+φ−φi−1を用いた下記の式3を利用して、各方位φを求めることができる。
【数1】

【数2】

【数3】

【0089】
なお、上記図5および図6を用いた説明では、i番目の位置情報Nを補正判断の対象となる位置情報として、時系列において前後の位置情報Ni−1,Ni+1を参照して計算パラメータを算出したが、本実施の形態はこれに限られず、上記において、i−1番目の位置情報Ni−1を補正判断の対象とみなして、時系列において後のみの位置情報N,Ni+1を用いて計算パラメータを算出して、以降の処理を行ってもよいものである。
【0090】
再び図4に戻り、サーバ装置200のパラメータ比較部202fは、パラメータ算出部202eにより算出された計算パラメータと、位置履歴データベース206bに記憶された実測パラメータとを比較して、比較結果を取得する(ステップSB−2)。一例として、パラメータ比較部202fは、計算パラメータと実測パラメータとの、差や比、比率、割合等を比較結果として取得してもよい。ここで、図7は、位置情報から算出した速度の計算パラメータを模式的に示した図である。図の白い丸は、各位置情報が示す地点を表している。また、矢印の長さは、算出した速度の大きさを表している。なお、実測パラメータは図示されていない。
【0091】
図7に示すように、パラメータ算出部202eにより位置情報から算出された速度の計算パラメータに基づくと、速度60km/hで走っていた状態から、急に速度100km/hに変化し、更に急激に40km/hまで減速して、元の60km/hに戻っている。この例では、左から4番目の位置情報に大きな誤差があるために、速度も誤って算出されている(図中の丸で囲んだ部分)。そのため、パラメータ比較部202fは、計算速度と実測速度とを比較して差分等の比較結果を得る。例えば、パラメータ比較部202fは、100km/hの計算速度と60km/hの実測速度との差40km/hを比較結果として求める。そして、この差が閾値を超えるか否か等に基づいて、後述する補正判定部202gが、補正必要性を判定する。ここで、図8は、位置情報から算出した進行方向の計算パラメータと、進行方向の実測パラメータとを模式的に示した図である。図の矢印の向きは、その地点における進行方向を表し、実線の矢印は、実測の進行方向であり、破線の矢印は、計算の進行方向を表している。
【0092】
図8に示すように、パラメータ算出部202eにより位置情報から算出された進行方向の計算パラメータ(破線の矢印)に基づくと、図の右向きに走行していた状態から、急に図上方向へ旋回し、更に急激に図下方向へ旋回してから、元の右方向へ進行方向が戻っている。この例では、左から3番目の位置情報に大きな誤差があるために、進行方向も誤って算出されている(図中の丸で囲んだ部分)。そのため、パラメータ比較部202fは、計算の進行方向と実測の進行方向とを比較して角度の差等の比較結果を得る。そして、この差が閾値を超えるか否か等に基づいて、後述する補正判定部202gが、補正必要性を判定する。
【0093】
そして、サーバ装置200の補正判定部202gは、パラメータ比較部202fにより取得された比較結果に基づいて、対象とする位置情報の補正が必要か否かを判定する(ステップSB−3)。例えば、補正判定部202gは、パラメータ比較部202fにより取得された差や比などの値が所定の閾値を超える場合に、対象の位置情報に対し補正必要性ありとの判定をしてもよい。
【0094】
以上が、比較結果判定型の補正必要性判定処理の一例である。
【0095】
[補正必要性判定処理(接続性判定型)]
つぎに、上述した位置履歴管理システムの処理における補正必要性判定処理(ステップSA−5)の一例(接続性判定型)について、以下に図9から図12を参照して説明する。この接続性判定型の補正必要性判定処理においては、サーバ装置200は、マッチング処理により位置情報に対応するリンクを特定し、特定したリンク間の接続性に基づいて、補正必要性の判定を行う。ここで、図9は、比較結果判定型の補正必要性判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0096】
図9に示すように、まず、サーバ装置200のマッチング部202cは、位置履歴データベース206bに記憶された位置情報に対応する道路ネットワークデータ上のリンクをマッチングにより特定する(ステップSC−1)。より具体的には、マッチング部202cは、ネットワークデータベース206aを参照して、各位置情報についてマッチング処理を行い、当該位置情報に対応する、道路ネットワークデータ上のリンクを特定する。ここで、マッチング部202cは、位置情報が示す位置から最短のリンクを探索するなど公知のマッチング手法により、位置情報に対応するリンクデータのリンクを特定してもよい。
【0097】
そして、サーバ装置200の接続性判定部202dは、対象とする位置情報についてマッチング部202cにより特定された道路ネットワークデータ上のリンクと、当該対象とする位置情報から時系列的に後または前後の位置情報について特定された道路ネットワークデータ上のリンクとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する(ステップSC−2)。例えば、接続性判定部202dは、対象とする位置情報に対応するリンクと、当該対象の位置情報から時系列において後の位置情報に対応するリンクとが同一ではなく、かつ、ノードまたは他のリンクを介していない場合に、接続性なしと判定してもよい。ここで、図10は、マッチング部202cにより特定されたリンク上の位置について、接続性判定部202dによる接続性判定の一例を説明するための図である。図において(以降の図11および図12においても同様)、黒線は、リンクを表し、白丸は、マッチング部202cにより位置情報からリンク上に特定された位置を表している。なお、i番目の位置をNと表している。なお、破線は、時系列に沿って各位置を結んだ曲線であり、位置履歴から予想される走行軌跡を表している。また、N´は、補正されるべき位置を表している。
【0098】
図10に示すように、Ni−2,Ni−1がリンクB上にマッチングしているのに対し、Nは突然、リンクA上にマッチングされており、さらに、Ni+1,Ni+2では、リンクB上に戻っており、接続が不自然である。このように、一例として、接続性判定部202dは、対象とする位置情報Nに対応するリンクAと、当該対象の位置情報から時系列において前後の位置情報Ni−1,i+1に対応するリンクBとが同一ではなく、ノードや他のリンクで接続されていない場合等に接続性なしと判定してもよい。ここで、接続性判定部202dは、対象とする位置情報に対応するリンクと、当該対象の位置情報から時系列において後または前後の位置情報に対応するリンクとが、同一、または、ノードもしくは他のリンクを介している場合であっても、物理的に不自然な移動を想定しなければならない場合等には接続性なしと判定してもよい。ここで、図11および図12は、リンク間がノードを介している場合であっても接続性なしと判定する場合を模式的に示す図である。
【0099】
図11に示すように、対象とする位置情報NがリンクCにマッチングされているのに対して、時系列において前のNi−2,Ni−1はリンクAにマッチングされ、時系列において後ろのNi+1,Ni+2はリンクBにマッチングされている。リンクAからリンクCおよびリンクCからリンクBは、道路ネットワークデータ上においてノードを介して結合されており、移動は可能である。しかしながら、図の破線で示すように、位置情報の取得時間間隔等から考えて、不自然なUターン(転回)を想定しなければならず、この移動は不自然である。このような場合、接続性判定部202dは、位置情報に対応するリンク上の地点を時系列に結んだ曲線(図の破線)に基づいて、位置情報の取得時間による時間経過に対して進行方向が急激に変化する場合(曲線の曲率が閾値以上の場合や旋回速度が閾値以上の場合など)は、接続性なしと判定してもよい。
【0100】
また、図12においては、対象とする位置情報NがリンクDにマッチングされているのに対して、時系列において前のNi−2,Ni−1はリンクAにマッチングされ、時系列において後ろのNi+1,Ni+2はリンクCにマッチングされている。リンクAからリンクDへは、道路ネットワークデータ上においてノードを介して結合されており、移動は可能である。また、リンクDからリンクCへは、リンクBを介しているものの移動は可能である。しかしながら、図の破線で示すように、位置情報の取得時間間隔等から考えて、不自然なUターン(転回)を想定しなければならず、このリンクDからリンクBへの移動は不自然である。このような場合は、上記と同様に、接続性判定部202dは、位置情報に対応するリンク上の地点を時系列に結んだ曲線(図の破線)に基づいて、位置情報の取得時間による時間経過に対して進行方向が急激に変化するとして接続性なしと判定してもよい。
【0101】
なお、上記図10から図12を用いた説明では、i番目の位置情報Nを補正判断の対象となる位置情報として、時系列において前後の位置情報Ni−2,Ni−1,Ni+1,i+2を参照して接続性を判定したが、本実施の形態はこれに限られず、接続性判定部202dは、上記において、位置情報Nを補正判断の対象として、時系列において後のみの位置情報Ni+1,Ni+2を参照して接続性を判定してもよいものである。
【0102】
そして、サーバ装置200の補正判定部202gは、接続性判定部202dにより判定された比較結果に基づいて、対象とする位置情報の補正が必要か否かを判定する(ステップSC−3)。例えば、補正判定部202gは、接続性判定部202dにより接続性なしと判定された場合に、対象の位置情報に対し補正必要性ありとの判定をしてもよい。例えば、上述の図10〜図12に示したように、接続性判定部202dが位置情報Nについて接続性なしと判定すると、補正判定部202gは、当該位置情報Nに対し補正必要性ありとの判定を行う。なお、このように補正判定部202gにより補正必要性ありと判定された位置情報Nは、補正処理部202j等により、図10〜図12に示すN´の位置に補正される(図11の場合、N´とN´´のどちらか)。
【0103】
以上が、接続性判定型の補正必要性判定処理の一例である。なお、上述においては、接続性判定部202dは、接続性ありか接続性なしかの二元の判定を行っていたが、接続可能性を例えば確率等で判定してもよい。そして、補正判定部202gも、接続性判定部202dに判定された確率等の判定結果に基づいて、補正必要性を度合いで数値化してもよい。
【0104】
[仮判定に基づく最終判定処理]
ここで、サーバ装置200は、上述の比較結果判定型の補正必要性判定処理による判定結果、および、接続性判定型の補正必要性判定処理による判定結果のそれぞれを、仮判定として、両者の仮判定結果に基づいて、最終的な補正必要性の判定を行ってもよいものである。ここで、図13は、仮判定に基づく最終判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0105】
図13に示すように、サーバ装置200は、上述のステップSB−1〜SB−3の比較結果判定型の補正必要性判定処理を行い、補正判定部202gによる仮判定結果を得る(ステップSD−1)。
【0106】
そして、サーバ装置200は、上述のステップSC−1〜SC−3の接続性判定型の補正必要性判定処理を行い、補正判定部202gによる仮判定結果を得る(ステップSD−2)。なお、上記ステップSD−1およびステップSD−2の処理は、いずれが先に行われてもよく、また、並列処理を行ってもよい。
【0107】
そして、補正判定部202gは、比較結果判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果と、接続性判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果に基づいて、最終的な補正必要性の判定を行う(ステップSD−3)。ここで、仮判定結果に基づく最終判定の判定基準の一例を以下に示す。
【0108】
基準(A) 比較結果判定型の仮判定において、時系列において後ろの位置情報が補正必要性なしと仮判定されており、かつ、対象の(時系列において前の)位置情報が補正必要性ありと仮判定されている場合、当該後ろの位置情報でマッチングしている道路ネットワークと対象の位置情報でマッチングしている道路ネットワークとが、合致または接続していないときには、対象の位置情報について補正必要性ありと判定する。
【0109】
基準(B) 比較結果判定型の仮判定において、対象の位置情報が補正必要性なしと仮判定されている場合、時系列において後ろの位置情報でマッチングしている道路ネットワークと、対象の位置情報でマッチングしている道路ネットワークとが合致していないときには、対象の位置情報について補正必要性ありと判定する。ここで、図14は、比較結果判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果を模式的に示した図であり、図15は、接続性判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果を模式的に示した図である。
【0110】
図14に示すように、比較結果判定型の補正必要性判定処理においては、移動速度や向きに関する計算パラメータと実測パラメータが比較され、両者の差異が大きい位置情報N,N,N,N(図の黒丸)について補正必要性ありとの仮判定がなされる。また、図15に示すように、接続性判定型の補正必要性判定処理においては、リンクにマッチングしているか否か等によって接続性が判定され、接続性がない位置情報N〜N(図の横縞の丸)について補正必要性ありとの仮判定がなされる。ここで、図16は、図14の仮判定結果と図15の仮判定結果を統合した図である。
【0111】
図16に示すように、補正判定部202gは、比較結果判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果と、接続性判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果に基づいて、図の矩形で囲んだ位置情報には補正必要性ありとの仮判定がなされているとして、最終的な補正必要性の判定を行う。ここで、補正判定部202gは、時系列において連続する複数の位置情報を一群として群同士を比較して群単位で補正が必要か否かを判定してもよい。図16の例では、補正判定部202gは、接続性判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果等に基づいて(例えば、マッチングしているリンクが同じもの同士を一群として)、NおよびNを含む群と、N〜Nの群と、NおよびNを含む群とに分け、N〜Nの群に対し補正必要性ありとの判定を行ってもよい。ここで、図17は、補正判定部202gにより判定された位置情報を一例として模式的に示した図である。
【0112】
図17のMA−1に示すように、補正判定部202gは、接続性判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果に基づいて、位置情報N13に対して、リンク接続が不自然であり、補正の必要があると判定してもよい。また、図のMA−2に示すように、補正判定部202gは、比較結果判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果に基づいて、位置情報N16に対して、速度変化や角度が不自然であり、補正の必要があると判定してもよい。また、図のMA−3に示すように、補正判定部202gは、時系列において後の位置情報についての比較結果判定型の補正必要性判定処理による仮判定結果(MA−4)を参照して、時系列において前の位置情報を対象として補正必要性判定処理を行い、リンク接続が不自然であるので補正の必要性ありと判定してもよい。
【0113】
以上で、仮判定に基づく最終判定処理の一例の説明を終える。
【0114】
[補正処理]
つづいて、上述した位置履歴管理システムの処理における補正処理(ステップSA−6)の一例について、以下に図18から図20を参照して説明する。ここで、図18は、サーバ装置200の補正処理部202jによる補正処理の一例を示すフローチャートである。
【0115】
図18に示すように、まず、サーバ装置200の補正処理部202jは、補正判定部202gにより補正が必要と判定された位置情報に対して、補正方向および補正距離の算出を行う(ステップSE−1)。ここで、図19は、補正処理部202jにより算出される補正方向および補正距離の算出方法の2つの例を模式的に示した図である。なお、ここでは、Nが補正対象の位置情報となっている。
【0116】
図19の矢印MB−1では、移動速度および移動距離が、実測パラメータの値に近づくように補正方向と補正距離を算出する。すなわち、補正処理部202jは、位置履歴データベース206bに記憶された速度の実測パラメータに基づいて、N〜NとN〜Nとの実測移動速度比率をs:1−sとして算出する(0≦s≦1)。また、補正処理部202jは、位置履歴データベース206bに記憶された位置情報に基づいて、N〜NとN〜Nとの計算移動速度比率をt:1−tとして算出する(0≦t≦1)。そして、補正処理部202jは、sとtの値が近くなるように補正方向および補正距離を決定する。
【0117】
例えば、補正処理部202jは、s>tの場合、NからNに向かう方向を補正方向として、全長×(t−s)の距離を補正距離として算出する。また、補正処理部202jは、t>sの場合、NからNに向かう方向を補正方向として、全長×(t−s)の距離を補正距離として算出する。上記移動ベクトルをUとすると、移動速度からの補正ベクトルBは、B=Ub(bは定数)となる。
【0118】
また、図19の矢印MB−2では、NからNへの向きが進行方向へ近づくように方向を補正する。そのため、補正処理部202jは、実測パラメータの進行方向と、計算パラメータの進行方向との差が小さくなる方向へ座標回転を行う角度θを算出する。Nの座標(x,y)とし、Nの座標(x´,y´)とし、方向差θとすると、下記の関係式が得られる。
x´=xcosθ−ysinθ
y´=xsinθ+ycosθ
移動方向ベクトルV=(x´−x,y´−y)
【0119】
そして、補正処理部202jは、上記の関係式から座標回転のための角度θを得る。進行方向からの補正ベクトルをAとすると、A=Va(aは定数)となる。
【0120】
再び図18に戻り、サーバ装置200の補正処理部202jは、以上のように算出した補正方向や補正距離等に基づいて、補正対象の位置情報を補正する補正処理を行う(ステップSE−2)。ここで、図20は、補正処理部202jにより群単位で補正処理を行う例を模式的に示した図である。
【0121】
上述した図16の例において補正判定部202gによりN〜Nの群について補正の必要性ありと判定された判定結果に基づいて、図20に示すように、補正処理部202jは、各位置情報N〜Nについて補正距離および補正方向MB−3を算出し、移動ベクトル平均によって一群を移動させてもよい。
【0122】
再び図18に戻り、サーバ装置200の補正処理部202jは、前後関係から補正が適切か整合性の判断を行う(ステップSE−3)。例えば、補正処理部202jは、補正後の位置情報に基づく計算パラメータと、位置履歴データベース206bに記憶された実測パラメータとを比較して、所定の閾値範囲内であるかを判定してもよい。なお、整合性なしと判定した場合は、補正処理部202jは、補正後の位置情報に対して、再び上述のステップSE−1およびステップSE−2の処理を実行してもよい。また、補正処理部202jは、(整合性ありと判定した場合でも)再度、補正後の位置情報について、マッチング処理を行って補正を完了してもよい。
【0123】
以上で、第1の実施形態における位置履歴管理システムの処理の説明を終える。
【0124】
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態(位置履歴管理装置400(スタンドアローン型))について、図21および図22を参照して以下に説明する。ここで、図21は、第2の実施形態における位置履歴管理装置400の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。また、図22は、第2の実施形態における位置履歴管理装置400の処理の一例を示すフローチャートである。
【0125】
なお、第2の実施形態においては、全ての機能を位置履歴管理装置400に集約し、ネットワーク300を介した位置履歴管理システムとして構成することなく、利用者により入力部416を介してカテゴリが入力されるよう制御し、記憶する施設情報に基づいて、入力されたカテゴリに該当する所定数の施設が表示領域に含まれる地図情報の縮尺を推奨縮尺として算出し、算出した推奨縮尺を出力させる等の機能を有する。このように、第2の実施形態は、位置履歴管理装置400がスタンドアローン型に構成され単独で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
【0126】
[位置履歴管理装置400(スタンドアローン型)の構成]
まず、第2の実施形態における位置履歴管理装置400(スタンドアローン型)の構成の一例について、図21を参照して以下に説明する。
【0127】
図21に示すように、本発明の第2の実施形態の位置履歴管理装置400は、位置取得部(信号受信部412および自律測位部414)と入力部416と出力部418と制御部402と記憶部406とを備える。これら位置履歴管理装置400の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されてもよい。位置履歴管理装置400は、例えば、PND(Portable Navigation Device)等の各種ナビゲーション端末、ノート型のパーソナルコンピュータ等の各種情報処理装置、または、携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置等であってもよい。
【0128】
図21において、入出力制御インターフェース部408、通信制御インターフェース部404、位置取得部(信号受信部412および自律測位部414)、入力部416、出力部418、並びに、ネットワーク300、外部機器600、および、位置発信装置500の各機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、記憶部406の各部(ネットワークデータベース406a、および、位置履歴データベース406b等)についても、サーバ装置200ではなく位置履歴管理装置400に備えられている点を除き、各機能が第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0129】
また、制御部402の各部については、本実施形態の位置履歴管理装置400がスタンドアローン型であり、制御部402が各送受信部を備えていない点を除き、各機能は第1の実施形態と基本的に同様である。
【0130】
また、図21において、制御部402は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部402は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部402は、機能概念的に、位置情報取得部402a、位置履歴格納部402b、マッチング部402c、接続性判定部402d、パラメータ算出部402e、パラメータ比較部402f、補正判定部402g、判定結果出力部402h、および、補正処理部402jを備える。これらは、第1の実施形態における、位置情報取得部102a、位置履歴格納部202b、マッチング部202c、接続性判定部202d、パラメータ算出部202e、パラメータ比較部202f、補正判定部202g、判定結果出力部202h、および、補正処理部202jの機能と同様であるので説明を省略する。
【0131】
以上で、第2の実施形態における位置履歴管理装置400の構成の一例の説明を終える。
【0132】
[位置履歴管理装置400(スタンドアローン型)の処理]
次に、このように構成された第2の実施形態における位置履歴管理装置400の処理の一例について、以下に図22を参照して詳細に説明する。
【0133】
図22に示すように、まず、位置情報取得部402aは、信号受信部412を介して位置情報を取得する(ステップSF−1)。例えば、位置情報取得部402aは、信号受信部412にて位置発信装置500から受信した位置情報信号に基づいて算出した位置情報を取得してもよい。ここで、位置情報取得部402aは、位置情報とともに、自律測位部414を介して実測パラメータを取得してもよい。その際、位置情報取得部402aは、位置情報の取得時に実測パラメータが取得されるように自律測位部414を制御し、位置情報と実測パラメータを対応付けて取得する。また、位置情報取得部402aは、位置情報等(位置情報および/または実測パラメータ)を取得した取得時刻や取得順序や取得カウント数等の時系列情報を対応付けて取得してもよい。
【0134】
そして、位置履歴格納部402bは、位置情報取得部402aにより取得された位置情報や実測パラメータの履歴を、位置履歴データベース406bに時系列に格納する(ステップSF−2)。ここで、位置履歴格納部402bは、位置情報受信部402aにより位置情報等とともに時系列情報が取得された場合は、当該時系列情報を位置情報等に対応付けて位置履歴データベース406bに格納してもよい。なお、位置情報取得部402aにより時系列情報が取得されなかった場合は、位置履歴格納部402bは、位置情報が取得された時系列に沿って位置情報等を整列させて位置履歴データベース406bに格納してもよい。
【0135】
そして、位置履歴格納部402bは、位置情報取得部402aによる位置情報の取得が開始されてから所定期間(時間間隔)が経過したか否かを判定する(ステップSF−3)。すなわち、位置履歴格納部402bは、所定期間分の位置情報の履歴が位置履歴データベース406bに格納されたか否かを判定する。一例として、位置履歴格納部402bは、位置履歴データベース406bに格納した時系列情報を参照して判定を行ってもよい。例えば、位置情報取得部402aにより位置情報等が所定周期ごと(例えば、1秒ごと等)に取得される場合で、所定期間が5分に設定されている場合は、位置履歴格納部402bは、300回分の位置情報の履歴が位置履歴データベース406bに蓄積されたときに、所定時間が経過したと判定してもよい。なお、位置履歴格納部402bにより所定期間が経過していないと判定された場合は(ステップSF−3、No)、処理をステップSF−1に戻し、位置履歴管理装置400は、上述したステップSF−1〜SF−3の処理を繰り返す。
【0136】
位置履歴格納部402bにより所定期間が経過したと判定された場合(ステップSF−3、Yes)、位置履歴管理装置400は、補正必要性判定処理を実行し、各位置情報について補正の必要性があるか否かを判定する(ステップSF−4)。例えば、マッチング部402c、接続性判定部402d、および、補正判定部402gにより、第1の実施形態で上述した接続性判定型の補正必要性判定処理が実行されてもよく、パラメータ算出部402e、パラメータ比較部402f、および、補正判定部402gにより、第1の実施形態で上述した比較結果判定型の補正必要性判定処理が実行されてもよく、また、これらを統合した仮判定に基づく最終判定処理が実行されてもよい。なお、これら補正必要性判定処理の詳細については、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0137】
そして、補正判定部402gにより判定された補正必要性の判定結果に基づいて、位置履歴管理装置400は、判定結果出力部402hの処理により判定結果を出力、または、補正処理部402jの処理により位置情報に対して補正処理を行う(ステップSF−5)。例えば、判定結果出力部402hは、補正必要性の判定結果を、記憶部406に格納してもよく、外部機器600(位置情報の補正処理を行う補正処理装置等)等に送信してもよい。なお、補正処理部402jによる補正処理の詳細については、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0138】
以上が、第2の実施形態における位置履歴管理装置400の処理の一例である。なお、上述したステップSF−1〜SF−5の処理は、繰り返し実行されてもよいものである。また、上記においては、位置情報等を位置履歴データベース406bに蓄積しながら定期的に蓄積された位置情報等の履歴に対して補正必要性判定処理等を行う例について説明したが、これに限られず、既に位置履歴データベース406bに蓄積された位置情報等の履歴に対して補正必要性判定処理等を行ってもよい。
【0139】
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
【0140】
特に、上述した実施の形態のうち、補正判断の対象となる位置情報に対して、時系列において前後の位置情報に基づいて接続性や計算パラメータ等を求めると説明したものは、当該対象の位置情報に対して、時系列において後のみの位置情報に基づいて接続性や計算パラメータ等を求めてもよいものである。反対に、上述した実施の形態において、補正判断の対象となる位置情報に対して、時系列において後の位置情報に基づいて接続性や計算パラメータ等を求めると説明したものは、当該対象の位置情報に対して、時系列において前後の位置情報に基づいて接続性や計算パラメータ等を求めてもよいものである。
【0141】
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0142】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0143】
また、端末装置100、サーバ装置200、および、位置履歴管理装置400に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0144】
例えば、端末装置100、サーバ装置200、および、位置履歴管理装置400の各装置が備える処理機能、特に制御部102、制御部402、および、制御部402にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100、サーバ装置200、および、位置履歴管理装置400に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDDなどの記憶部106、記憶部206、および、記憶部406などには、OS(Operating System)として協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0145】
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100、サーバ装置200、および、位置履歴管理装置400に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0146】
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USBメモリ、SDカード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、および、Blu−ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0147】
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0148】
記憶部106、記憶部206、および、記憶部406に格納される各種のデータベース等(ネットワークデータベース206a,406a、および、位置履歴データベース206b,406b等)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0149】
また、サーバ装置200は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、サーバ装置200は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0150】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0151】
以上詳述したように、本発明によれば、時系列において前の位置情報の履歴に基づいて補正する場合に比べて精度の高い補正必要性の判断を行うことができる、位置履歴管理装置、位置履歴管理システム、サーバ装置、位置履歴管理方法、および、プログラムを提供することができるので、ナビゲーションを支援する情報機器や情報処理分野などの様々な分野において極めて有用である。
【符号の説明】
【0152】
100 端末装置
102 制御部
102a 位置情報取得部
102b 位置情報送信部
104 通信制御インターフェース部
106 記憶部
108 入出力制御インターフェース部
112 信号受信部
114 自律測位部
116 入力部
118 出力部
200 サーバ装置
202 制御部
202a 位置情報受信部
202b 位置履歴格納部
202c マッチング部
202d 接続性判定部
202e パラメータ算出部
202f パラメータ比較部
202g 補正判定部
202h 判定結果出力部
202j 補正処理部
204 通信制御インターフェース部
206 記憶部
206a ネットワークデータベース
206b 位置履歴データベース
300 ネットワーク
400 位置履歴管理装置
402 制御部
402a 位置情報取得部
402b 位置履歴格納部
402c マッチング部
402d 接続性判定部
402e パラメータ算出部
402f パラメータ比較部
402g 補正判定部
402h 判定結果出力部
402j 補正処理部
404 通信制御インターフェース部
406 記憶部
406a ネットワークデータベース
406b 位置履歴データベース
408 入出力制御インターフェース部
412 信号受信部
414 自律測位部
416 入力部
418 出力部
500 位置発信装置
600 外部機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置において、
上記記憶部は、
位置情報を時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、
道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段と、
を備え、
上記制御部は、
上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータを特定するマッチング手段と、
上記マッチング手段により特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定手段と、
上記接続性判定手段により判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、
を備えたことを特徴とする、位置履歴管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の位置履歴管理装置において、
上記道路ネットワークデータは、
上記道路網上の結節点であるノードのノードデータと、上記ノード間の道路区間であるリンクのリンクデータとを含み、
上記接続性判定手段は、
上記対象とする上記位置情報に対応する上記リンクと、当該対象とする上記位置情報から時系列において後または前後の上記位置情報に対応する上記リンクとが同一ではなく、かつ、上記ノードまたは他の上記リンクを介していない場合に、上記接続性がないと判定することを特徴とする、位置履歴管理装置。
【請求項3】
記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置において、
上記記憶部は、
位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを、時系列に記憶する位置履歴記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出手段と、
上記パラメータ算出手段により算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較手段と、
上記パラメータ比較手段により取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、
を備えたことを特徴とする、位置履歴管理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の位置履歴管理装置において、
上記パラメータは、
距離、方向、速度、および、加速度のうち、少なくとも一つであることを特徴とする、位置履歴管理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つに記載の位置履歴管理装置において、
上記補正判定手段は、
時系列において連続する複数の上記位置情報を一群として上記群同士を比較して群単位で補正が必要か否かを判定することを特徴とする、位置履歴管理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一つに記載の位置履歴管理装置において、
上記補正判定手段は、
上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報について時系列の逆順に、補正が必要か否か判定することを特徴とする、位置履歴管理装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一つに記載の位置履歴管理装置において、
更に、出力部を備え、
上記制御部は、
上記補正判定手段により判定された判定結果を上記出力部に出力する補正判定結果出力手段、
を更に備えたことを特徴とする、位置履歴管理装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一つに記載の位置履歴管理装置において、
上記制御部は、
上記補正判定手段により補正が必要と判定された上記位置情報に対して補正処理を行う補正処理手段、
を更に備えたことを特徴とする、位置履歴管理装置。
【請求項9】
位置取得部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置、を通信可能に接続した位置履歴管理システムにおいて、
上記サーバ装置の上記記憶部は、
道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記端末装置の上記制御部は、
上記位置取得部を介して位置情報を取得する位置情報取得手段と、
上記位置情報取得手段により取得された上記位置情報を、上記サーバ装置に送信する位置情報送信手段と、
を備え、
上記サーバ装置の上記制御部は、
上記端末装置から送信される、上記位置情報を受信する位置情報受信手段と、
上記位置情報受信手段により受信された上記位置情報の履歴を、上記記憶部に時系列に格納する位置履歴格納手段と、
上記位置履歴格納手段により上記記憶部に格納された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチング手段と、
上記マッチング手段により特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定手段と、
上記接続性判定手段により判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、
を備えたことを特徴とする、位置履歴管理システム。
【請求項10】
位置取得部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置、を通信可能に接続した位置履歴管理システムにおいて、
上記端末装置の上記制御部は、
上記位置取得部を介して、位置情報とともに、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを対応付けて取得する位置情報取得手段と、
上記位置情報取得手段により取得された上記位置情報および上記実測パラメータを対応付けて、上記サーバ装置に送信する位置情報送信手段と、
を備え、
上記サーバ装置の上記制御部は、
上記端末装置から送信される、上記位置情報および上記実測パラメータを受信する位置情報受信手段と、
上記位置情報受信手段により受信された上記位置情報および上記実測パラメータの履歴を、時系列に上記記憶部に格納する位置履歴格納手段と、
上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出手段と、
上記パラメータ算出手段により算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴格納手段により上記記憶部に格納された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較手段と、
上記パラメータ比較手段により取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、
を備えたことを特徴とする、位置履歴管理システム。
【請求項11】
位置情報を時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、
道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段と、
上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータを特定するマッチング手段と、
上記マッチング手段により特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定手段と、
上記接続性判定手段により判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、
を備えたことを特徴とする、位置履歴管理システム。
【請求項12】
位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを、時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、
上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出手段と、
上記パラメータ算出手段により算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較手段と、
上記パラメータ比較手段により取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、
を備えたことを特徴とする、位置履歴管理システム。
【請求項13】
位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置において、
上記記憶部は、
道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報を受信する位置情報受信手段と、
上記位置情報受信手段により受信された上記位置情報の履歴を、上記記憶部に時系列に格納する位置履歴格納手段と、
上記位置履歴格納手段により上記記憶部に格納された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチング手段と、
上記マッチング手段により特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定手段と、
上記接続性判定手段により判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、
を備えたことを特徴とする、サーバ装置。
【請求項14】
位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置において、
上記制御部は、
上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを受信する位置情報受信手段と、
上記位置情報受信手段により受信された上記位置情報および上記実測パラメータの履歴を、時系列に上記記憶部に格納する位置履歴格納手段と、
上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出手段と、
上記パラメータ算出手段により算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴格納手段により上記記憶部に格納された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較手段と、
上記パラメータ比較手段により取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定手段と、
を備えたことを特徴とする、サーバ装置。
【請求項15】
記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置において実行される位置履歴管理方法であって、
上記記憶部は、
位置情報を時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、
道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段と、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータを特定するマッチングステップと、
上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、
上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を含むことを特徴とする、位置履歴管理方法。
【請求項16】
記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置において実行される位置履歴管理方法であって、
上記記憶部は、
位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを、時系列に記憶する位置履歴記憶手段、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、
上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、
上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を含むことを特徴とする、位置履歴管理方法。
【請求項17】
位置取得部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置、を通信可能に接続した位置履歴管理システムにおいて実行される位置履歴管理方法であって、
上記サーバ装置の上記記憶部は、
道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記端末装置の上記制御部において実行される、
上記位置取得部を介して位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、
上記位置情報取得ステップにて取得された上記位置情報を、上記サーバ装置に送信する位置情報送信ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記端末装置から送信される、上記位置情報を受信する位置情報受信ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報の履歴を、上記記憶部に時系列に格納する位置履歴格納ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチングステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を含むことを特徴とする、位置履歴管理方法。
【請求項18】
位置取得部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置、を通信可能に接続した位置履歴管理システムにおいて実行される位置履歴管理方法であって、
上記端末装置の上記制御部において実行される、
上記位置取得部を介して、位置情報とともに、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを対応付けて取得する位置情報取得ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、
上記位置情報取得ステップにて取得された上記位置情報および上記実測パラメータを対応付けて、上記サーバ装置に送信する位置情報送信ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記端末装置から送信される、上記位置情報および上記実測パラメータを受信する位置情報受信ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報および上記実測パラメータの履歴を、時系列に上記記憶部に格納する位置履歴格納ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を含むことを特徴とする、位置履歴管理方法。
【請求項19】
位置情報を時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段と、マッチング手段と、接続性判定手段と、補正判定手段と、を備えた位置履歴管理システムにおいて実行される位置履歴管理方法であって、
上記マッチング手段が、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータを特定するマッチングステップと、
上記接続性判定手段が、上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、
上記補正判定手段が、上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を含むことを特徴とする、位置履歴管理方法。
【請求項20】
位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを、時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、パラメータ算出手段と、パラメータ比較手段と、補正判定手段と、を備えた位置履歴管理システムにおいて実行される位置履歴管理方法であって、
上記パラメータ算出手段が、上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、
上記パラメータ比較手段が、上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、
上記補正判定手段が、上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を含むことを特徴とする、位置履歴管理方法。
【請求項21】
位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置において実行される位置履歴管理方法であって、
上記記憶部は、
道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報を受信する位置情報受信ステップと、
上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報の履歴を、上記記憶部に時系列に格納する位置履歴格納ステップと、
上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチングステップと、
上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、
上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を含むことを特徴とする、位置履歴管理方法。
【請求項22】
位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置において実行される位置履歴管理方法であって、
上記制御部において実行される、
上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを受信する位置情報受信ステップと、
上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報および上記実測パラメータの履歴を、時系列に上記記憶部に格納する位置履歴格納ステップと、
上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、
上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、
上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を含むことを特徴とする、位置履歴管理方法。
【請求項23】
記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
位置情報を時系列に記憶する位置履歴記憶手段と、
道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段と、
を備え、
上記制御部において、
上記位置履歴記憶手段に記憶された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータを特定するマッチングステップと、
上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、
上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項24】
記憶部と制御部とを少なくとも備えた位置履歴管理装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを、時系列に記憶する位置履歴記憶手段、
を備え、
上記制御部において、
上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、
上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴記憶手段に記憶された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、
上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項25】
位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
道路網を規定する道路ネットワークデータを記憶する道路ネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記制御部において、
上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報を受信する位置情報受信ステップと、
上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報の履歴を、上記記憶部に時系列に格納する位置履歴格納ステップと、
上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記位置情報に対応する上記道路ネットワークデータをマッチングにより特定するマッチングステップと、
上記マッチングステップにて特定された、対象とする上記位置情報についての上記道路ネットワークデータと、当該対象とする上記位置情報から時系列的に後または前後の上記位置情報についての上記道路ネットワークデータとを比較して、当該位置情報間の接続性を判定する接続性判定ステップと、
上記接続性判定ステップにて判定された上記接続性の判定結果に基づいて、上記対象とする上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項26】
位置取得部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えたサーバ装置に実行させるためのプログラムであって、
上記制御部において、
上記端末装置から送信される、上記位置取得部を介して取得された位置情報、および、上記位置情報の取得時に実測されたパラメータである実測パラメータを受信する位置情報受信ステップと、
上記位置情報受信ステップにて受信された上記位置情報および上記実測パラメータの履歴を、時系列に上記記憶部に格納する位置履歴格納ステップと、
上記位置履歴記憶手段に記憶された、時系列において後または前後の上記位置情報に基づいて上記パラメータを計算パラメータとして算出するパラメータ算出ステップと、
上記パラメータ算出ステップにて算出された上記計算パラメータと、上記位置履歴格納ステップにて上記記憶部に格納された上記実測パラメータとを比較して、比較結果を取得するパラメータ比較ステップと、
上記パラメータ比較ステップにて取得された上記比較結果に基づいて、上記位置情報の補正が必要か否かを判定する補正判定ステップと、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−159367(P2012−159367A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18607(P2011−18607)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】