位置検出装置、位置検出システム、映像表示装置、及び映像表示システム
【課題】本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射されることにより、ユーザが位置を指示していないのにも関わらず、スクリーン上の位置が指示される誤検知を防ぐ。
【解決手段】スクリーン上に光を投射する指示体により指示された位置を検出する位置検出装置であって、指示体が光を投射する固有のタイミングを示した発光タイミング信号を出力する出力手段と、指示体が光を投射するタイミングに同期して、指示体から光が投射されたスクリーンを撮像する撮像手段と、撮像手段が撮像したスクリーンの画像に基づいて、指示体から光が投射されたスクリーン上の位置を算出する算出手段とを備え、指示体は出力手段から出力される発光タイミング信号に基づいて固有のタイミングで光を投射するものとした。
【解決手段】スクリーン上に光を投射する指示体により指示された位置を検出する位置検出装置であって、指示体が光を投射する固有のタイミングを示した発光タイミング信号を出力する出力手段と、指示体が光を投射するタイミングに同期して、指示体から光が投射されたスクリーンを撮像する撮像手段と、撮像手段が撮像したスクリーンの画像に基づいて、指示体から光が投射されたスクリーン上の位置を算出する算出手段とを備え、指示体は出力手段から出力される発光タイミング信号に基づいて固有のタイミングで光を投射するものとした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面を指示する指示体が当該表示画面を指示した位置を検出する位置検出装置、及び当該位置検出装置を用いた映像表示装置に関する。
【0002】
映像が表示されるスクリーンをユーザが指示体を用いて指示し、文字の描写やゲームの実行等を行うことができる映像表示装置がある。こうした映像表示装置は、ユーザの用いる指示体からスクリーンに投射される光を撮像手段で撮像することにより、ユーザの指示した位置を検出する位置検出装置を備えている。
【0003】
従来の位置検出装置は、スクリーンを指示する指示体の先に発光素子が設けられており、この発光素子からスクリーン上に投射された光を、スクリーンの背面に設けたビデオカメラによって撮影することにより、スクリーン上における指示体の指示位置を検出している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平5−150901号公報(段落0007、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゲームセンター等のように、映像表示装置が複数近接して設置されている場所では、近接する映像表示装置の指示体等の、本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射される場合がある。この場合、光が投射された映像表示装置は、本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射されているにも関わらず、光が投射された位置を指示された位置として検出する。そのため、当該映像表示装置のユーザが位置を指示していないのにも関わらず、スクリーン上の位置が指示されたと誤検知してしまう問題がある。
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射されることによる誤検知を防ぐことができる位置検出装置、位置検出システム、映像表示装置、及び映像表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による位置検出装置は、映像が表示されるスクリーン上の指示された位置を検出する位置検出装置であって、スクリーン上に光を投射する指示体と、指示体が光を投射する固有のタイミングを示した発光タイミング信号を出力する出力手段と、指示体が光を投射するタイミングに同期して、指示体から光が投射されたスクリーンを撮像する撮像手段と、撮像手段が撮像したスクリーンの画像に基づいて、指示体から光が投射されたスクリーン上の位置を算出する算出手段とを備え、指示体は出力手段から出力される発光タイミング信号に基づいて固有のタイミングで光を投射するものである。
【0008】
また、指示体の固有のID情報を記憶する記憶手段をさらに備え、出力手段は、記憶手段が記録した固有のID情報に引き続いて発光タイミング信号を指示体に出力し、指示体は、出力手段から固有のID情報に引き続いて入力される発光タイミング信号に基づいてスクリーンに光を投射するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、指示体が固有のタイミングで光を投射し、撮像手段が当該固有のタイミングに同期してスクリーンを撮像するため、本来使用されるべき指示体以外の指示体からスクリーンに光が投射されても、光が投射されるタイミングとスクリーンが撮像されるタイミングとは一致しない。そのため、本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射されることによる誤検知を防ぐことができる。
【0010】
また、指示体は、固有のID情報に引き続いて出力手段から入力される発光タイミング信号に基づいて光を投射するため、本来使用されるべき指示体ではない指示体は、出力手段から出力された発光タイミング信号を受信しても、当該発光タイミング信号に基づいてスクリーンに光を投射しない。そのため、本来使用されるべき指示体ではない指示体によってスクリーンが指示されてしまう誤動作を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
本発明の実施形態について、図面を用いて以下に説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態による位置検出装置を用いて構成した映像表示装置の構成図である。図1において、映像表示装置は、投影装置12、表示スクリーン11、外部インターフェース30、コンピュータ31、及び位置検出装置1から構成されており、位置検出装置1は、同期信号生成手段6、非可視光投射手段5、撮像タイミング生成手段13、撮像手段3、及び画像処理手段4を備え、また別途、指示体2A及び2B(以下、指示体を総称して指示体2とする)を含んで構成されている。
【0013】
コンピュータ31は、内部に保有する映像情報を制御し、制御した映像情報を映像信号として投影装置12に出力する。映像情報の制御は、LAN(Local Area Network)やUSB(Universal Serial Bus)等の外部インターフェース30から入力された位置情報に基づいて、コンピュータ31の内部にインストールされているアプリケーションソフトによって行われる。コンピュータ31から出力される映像信号は、垂直同期信号、水平同期信号、及びRGBの画像信号から構成される。
【0014】
投影装置12は、表示スクリーン11に映像を投影するリアプロジェクタである。投影装置12は、コンピュータ31から出力される映像信号に基づいて、表示スクリーン11の背面11b側に映像を投影する。背面11b側に投影された映像は表示スクリーン11の表示面11aで結像し、表示スクリーン11の表示面11a側に映像が表示される。また、投影装置12は、投影装置12が映像を投射しないブランキング期間を示す同期信号を同期信号生成手段6に出力する。
【0015】
投影装置12の方式としては、例えば、DMDTM(Digital Micromirror Device)を用いて図示しない光源からの光を反射することにより映像を投影するDLPTM(Digital Light Processing)方式を用いることができる。
【0016】
投影装置12による映像の投影には、映像を投射する(有効映像を出力する)期間と、映像を投射しない(有効映像を出力しない)ブランキング期間とが存在しており、このブランキング期間は、投射方式が決定すれば予めその期間を計算によって算出することが可能である。例えば、DLPTM方式の場合であれば、ブランキング期間はカラーホイールの回転に基づいて算出することができる。
【0017】
位置検出装置1は、ユーザの用いる指示体2によって指示された表示スクリーン11上の任意の位置を位置情報として検出し、外部インターフェース30を介してコンピュータ31に出力する。以下、位置検出装置1の各構成について説明する。
【0018】
同期信号生成手段6は、投影装置12から出力される同期信号を基準として、指示体2を発光させるための発光同期信号を生成する。発光同期信号は、投影装置12から映像が投射されないブランキング期間中に、指示体2を発光させるトリガを有する。生成した発光同期信号は、非可視光投射手段5および撮像タイミング信号生成手段13に出力される。
【0019】
非可視光投射手段5は、同期信号生成手段6にて生成された発光同期信号に基づき、指示体2を発光させるトリガが発生したタイミングに発光タイミング信号を、例えば赤外線などの非可視光のパルスにて表示スクリーン11に投射する。
【0020】
指示体2は、非可視光投射手段5から出力される非可視光を受光し、受光した非可視光から発光タイミング信号を解析する。そして、解析した発光タイミング信号に従って、赤、緑、または青色の波長の光を固有のタイミングで表示面11a側から表示スクリーン11に投射する。
【0021】
撮像タイミング信号生成手段13は、同期信号生成手段6から入力された発光同期信号に基づいて、撮像手段3が表示スクリーン11を撮像するタイミングを指定する撮像タイミング信号を生成し、撮像手段3に出力する。撮像タイミング信号は、発光同期信号において指示体2を発光させるトリガの発生と同時又は数μs遅れたトリガを有する信号である。当該トリガが、撮像手段3に表示スクリーン11を撮像させるトリガとなる。
【0022】
撮像手段3は、撮像タイミング生成手段13から出力された撮像タイミング信号に基づいて指示体2から投射された光を、表示スクリーン11の背面11b側から撮像する。撮像手段3は、投影装置12に近接するように筐体(図示せず)内に収納され設置されており、図1に示すように、投影装置12の前面と撮像手段3の前面とが表示スクリーン11と略平行な平面内に並ぶように設置されている。これにより、撮像手段3の撮像範囲に投影装置12が表示スクリーン11上に映像を投影する範囲を含ませることが容易となる。また、投影装置12が表示スクリーン11上に映像を投影する光路を撮像手段3が遮断することもない。
【0023】
撮像手段3には、波長によって光を区別するための光学フィルタ(図示せず)が設けられており、指示体2から投射された光を波長ごとに区別して電気信号に変換した後、画像処理手段4に出力する。指示体2から投射された光を波長ごとに区別して電気信号に変換する一般的な方法としては、撮像手段3にRGB三色のフィルタを持ったカラーカメラを使用すればよい。但し、指示体2の発光波長と、カラーカメラのRGBフィルタは夫々の波長が一致していることと、色の重なりが少ないことが要求される。
【0024】
画像処理手段4は、撮像手段3にて撮像した画像に基づいて、指示体2から投射された光の表示スクリーン11上における2次元座標を算出し、位置情報として外部インターフェース30に出力する。算出方法については、後述する。指示体が複数ある場合には、波長ごとに区別した光の電気信号を撮像手段3から入力することで各指示体を判別する。
【0025】
次に、指示体2の構成について説明する。図2は、本発明の実施形態による指示体2の構成図である。図2に示すように、指示体2は、受光部26、発光部21、スイッチ22、ドライバ23、レンズ24、同期変換部27、及びバッテリー25から構成され、それらは筐体200内に収められている。
【0026】
受光部26は、非可視光投射手段5から投射された非可視光を受光し、受光した光を電気信号に変換する。同期変換部27は、受光部26から入力された電気信号から、発光タイミング信号を検出し、検出した発光タイミング信号に基づいて、ドライバ23を制御する制御信号をスイッチ22に出力する。
【0027】
発光部21は、波長の異なる3種類の発光ダイオード21a、21b、21cを備えており、発光ダイオード21aは赤(660nm)、発光ダイオード21bは緑(550nm)、発光ダイオード21cは青(440nm)の光をそれぞれ発光する。スイッチ22は、発光ダイオード21a、21b、21cのうち、発光させる1つまたは複数の発光ダイオードを選択し切り替えることにより、指示体2から投射させる光の波長を変更する。また、同期変換部27から入力された制御信号をそのままドライバ23に対して出力する。
【0028】
ドライバ23は、同期変換部27から出力された制御信号に従って発光部21を駆動させることにより、スイッチ22により選択された1つまたは複数の発光ダイオードを発光させる。レンズ24は、1つまたは複数の発光ダイオードから出力される光を効率よく投射するために、指示体2の先端部に設けられている。バッテリー25は、指示体2を駆動させるための電源である。なお、指示体2の先端部には、ユーザが指示体2をスクリーン11に押し当てることで押し下げることができるスイッチが設けられており(図示せず)、当該スイッチが押し下げられている間しか発光ダイオードが発光しないように構成されている。
【0029】
本発明の実施形態では、指示体2Aおよび指示体2Bを使用し、指示体2Aについては、スイッチ22の操作によって発光ダイオード21aを選択して赤色の光を投射するように設定する。また、指示体2Bについては、スイッチ22の操作によって発光ダイオード21bを選択して緑の光を投射するように設定する。このとき、指示体2Aおよび指示体2Bが投射する光の波長が重ならないようにする。
【0030】
次に、図3を用いて指示体2の発光タイミングについて説明する。図3において、(a)はコンピュータ31から投影装置12に入力された映像信号の垂直同期信号、(b)はコンピュータ31から投影装置12に入力された映像信号の画像出力、(c)は映像信号に基づく投影装置12の光出力、(d)はブランキング期間を示す同期信号、(e)は同期信号生成手段6から出力された発光同期信号、(f)は撮像装置3が表示スクリーン11を撮像する撮像タイミングを示した撮像タイミング信号、(g)は非可視光投射手段5の出力である。
【0031】
コンピュータ31から投影装置12に対して、図3(a)および(b)に示すようなタイミングで映像の垂直同期信号および画像信号が入力されると、投影装置12は、表示スクリーン11に対して、図3(c)に示すようなタイミングで、画像信号を光信号に変換して出力する。投影装置12の光出力には、図3(c)に示すように、映像が投射される期間である有効画像領域と、映像が投射されないブランキング期間が存在し、投影装置12は、このブランキング期間を示す同期信号(図3(d))を出力する。図3(d)の同期信号は”H”又は”L”のいずれかの値をとり、”H”の値の期間は映像が投射されている期間を示し、”L”の値の期間は映像が投射されていないブランキング期間を示している。
【0032】
同期信号生成手段6では、投影装置12から入力された同期信号を基準として図3(e)に示す発光同期信号を生成し、映像信号が投射されないブランキング期間に非可視光投射手段5に出力する。発光同期信号において指示体2を発光させるトリガが発生するタイミングは、同期信号の値が”H”から”L”に切り替わった直後とすることもできるし、切り替わってから所定時間経過後とすることもできる。非可視光投射手段5は、同期信号生成手段6から入力された発光同期信号に基づいて、ブランキング期間中の固有のタイミングで図3(g)に示す発光タイミング信号を、非可視光で表示スクリーン11に投射する。
【0033】
指示体2の受光部26は、非可視光投射手段5から投射された非可視光のパルスを受光し電気信号に変換して、同期変換部27に出力する。同期変換部27は、受光部26から入力された電気信号から発光タイミング信号を検出し、検出した発光タイミング信号に基づいて発光ダイオード21a〜21cを駆動するための制御信号をスイッチ22を介しドライバ23に出力する。制御信号は、発光タイミング信号において指示体2を発光させるトリガが発生している間、ドライバ23を駆動させるトリガが発生している信号とする。
【0034】
ドライバ23では、同期変換部27から入力された制御信号においてドライバ23を駆動させるトリガが発生している期間のみ、発光部21内の発光ダイオード21a〜21cのいずれかが駆動するように制御を行う。制御信号におけるトリガはブランキング期間に発生するため、発光ダイオード21a〜21cは、投影装置12から表示スクリーン11上に映像が投影される期間のうち、有効映像が出力されないブランキング期間内に発光するように制御される。
【0035】
図4は、本発明の実施形態による撮像手段3によって検出された指示体2Aおよび指示体2Bの位置を示す図である。図4に示すように、指示体2Aおよび指示体2Bで発光した光を同時に表示スクリーン11の表示面11aに投射すると、指示体2A(波長660nm)の光20Aと、指示体2B(波長550nm)の光20Bが表示スクリーン11の背面11b側に映し出される。
【0036】
撮像手段3では、内部に備える光学フィルタによって指示体2Aおよび指示体2Bの光を区別し、図4に示すように光20Aおよび光20Bのみが像として検出される。そして、撮像手段3は、画像処理手段4から入力された図3(f)の撮像タイミング信号に従って光20Aおよび光20Bを撮像する。なお、撮像タイミング信号は、発光同期信号において指示体2を発光させるトリガが発生してから10μs後に撮像手段3が表示スクリーン11を撮像するトリガが発生するようにする、もしくは、指示体2を発光させるトリガの有効期間が終了したと同時に、撮像手段3が表示スクリーン11を撮像するトリガが発生するようにしておく。これにより、指示体2の発光に合わせた撮像が可能となる。撮像手段3は、撮像した画像を電気信号に変換し画像処理手段4に出力する。
【0037】
画像処理手段4では、撮像手段3より入力された電気信号から光20Aの電気信号SRと光20Bの電気信号SBとを分離し、表示スクリーン11上に指示された指示体2Aおよび指示体2Bの指示位置をそれぞれ独立して演算することによって求める。図5は、撮像装置3の水平同期信号、垂直同期信号、及び出力信号を示す図である。以下図5に基づいて、画像処理手段4において図4に示すx及びy座標方向における指示体2Aおよび指示体2Bの位置を検出する座標演算の一例を説明する。
【0038】
図5において、(a)は水平同期信号、(b)は指示体2Aから投射された赤色の光20Aを検出する信号、(c)は指示体2Bから投射された青緑色の光20Bの位置を検出する信号を示している。(a)では、水平同期信号の起点SHOが表示スクリーン11上の水平方向の左端部(x=0)に対応し、終点SHeが表示スクリーン11上の水平方向の右端部(x=X)に対応する。SHOから(b)に示す指示体2Aの光20Aを最初に検出するSRHまでの時間tRHによって、表示スクリーン11上の光20Aの水平方向の位置(Rx)を算出することができる。同様に、SHOから(c)に示す指示体2Bの光20Bを検出するSBHまでの時間tBHによって、表示スクリーン11上の光20Bの水平方向の位置(Bx)を算出することができる。
【0039】
図5において、(d)は垂直同期信号、(e)は指示体2Aから投射された赤色の光20Aを検出する信号、(f)は指示体2Bから投射された青緑色の光20Bの位置を検出する信号を示している。(d)では、垂直同期信号の起点SVOが表示スクリーン11上の下端部(y=0)に対応し、終点SVeが表示スクリーン11上の上端部(y=Y)に対応する。SVOから(e)に示す指示体2Aの光20Aを最初に検出するSRVまでの時間tRHによって、表示スクリーン11上の光20Aの垂直方向の位置(Ry)を算出することができる。同様に、SVOから(f)に示す指示体2Bの光20Bを検出するSBVまでの時間tBVによって、表示スクリーン11上の光20Bの垂直方向の位置(By)を算出することができる。
【0040】
画像処理手段4によって演算された指示体2Aおよび指示体2Bの2次元の位置情報は、外部インターフェース30を経由してコンピュータ31に入力される。コンピュータ31では、入力された位置情報に基づいて保有する映像情報を制御する。そして、コンピュータ31にて制御された映像は、リアルタイムで表示スクリーン11に投射することにより表示される。
【0041】
以上のように、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、指示体2が発光タイミング信号に基づいて固有のタイミングで光を投射し、撮像手段3が発光タイミング信号により定められる撮像タイミング信号に基づいて、指示体2が光を投射するタイミングに合わせて表示スクリーン11の撮像を行うので、撮像手段3が指示体2以外からの光が投射されたスクリーン11を撮像することによる誤検知を防ぐことができる。
【0042】
また、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、撮像手段3に備えられているカメラの前面と投影装置12の前面とが表示スクリーン11に対して略平行の同一平面内に並ぶように設置したので、投影装置12から表示スクリーン11に投射された光の光路を撮像手段3が遮断することなく、表示スクリーン11に映し出される映像の質を低下させることもない。
【0043】
また、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、指示体2が投影装置12から有効映像が投射されていないブランキング期間に光を投射し、撮像手段3が指示体2の光の投射に同期して表示スクリーン11を撮像するので、撮像手段3が表示スクリーン11の背面11b側で指示体2から投射された光と投影装置12から投影された映像とが干渉した映像を撮像することによる誤検出を防ぐことができる。
【0044】
また、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、指示体2に3種類の異なる波長の光を選択して投射することができるようにしたので、複数の指示体2を同時に使用しても、各指示体2から投射される光の波長が重ならないようにスイッチ22によって調整することにより、各指示体2の指示位置を同時に独立して算出することが可能である。
【0045】
また、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、撮像手段3が指示体2から投射された所定の波長の光を区別して電気信号に変換するので、単数または複数の指示体2から表示スクリーン11に投射された光を区別し、指示体2以外の外光などを誤認識することなく正確に指示体2の指示位置を検出することができる。
【0046】
また、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、指示体2は、発光タイミング信号においてトリガが発生している期間のみ発光ダイオード21a〜21cを駆動しているため、消費電力を軽減することができ、バッテリー25の寿命を延ばすことができる。
【0047】
実施の形態2.
映像表示装置が複数近接して配置されるような場所では、近接する映像表示装置の指示体2等の、本来使用されるべき指示体以外の指示体から表示スクリーン11に光が投射される場合がある。本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射されても、光が投射されるタイミングと表示スクリーン11が撮像されるタイミングは、ほとんどの場合一致せず問題とはならない。しかし、本来使用されるべき指示体以外の指示体が、近接する映像表示装置から出力された発光タイミング信号に基づいて、当該映像表示装置に光を投射した場合、光が投射されるタイミングと表示スクリーン11が撮像されるタイミングとが一致してしまう。そこで、以下では、指示体が当該指示体に入力された発光タイミング信号を識別し、入力された発光タイミング信号が対応する映像表示装置から出力されたものでない場合には、光を投射しないようにした映像表示装置について説明する。
【0048】
図6は、本発明の他の実施形態による位置検出装置を用いて構成した映像表示装置の構成図である。図6において、図1と同一又は相当する構成については同一の符号を付し、説明を省略する。図6の映像表示装置は、ID記憶手段7を備える点が図1と相違する。
【0049】
ID記憶手段7は、図示しない赤外線受信手段を有しており、図6における指示体32A及び指示体32B(以下、指示体32と総称する。)から赤外線通信により送信される指示体32の固有のID情報を受信し記憶する。また、ID記憶手段7は、記憶したID情報を非可視光投射手段52に出力する。
【0050】
本実施の形態における同期信号生成手段62は、投影装置12から出力される同期信号を基準として、指示体32を発光させるための発光同期信号を生成する。生成した発光同期信号は、非可視光投射手段52及び撮像タイミング信号生成手段13に出力される。また、同期信号生成手段62は、投影装置12から出力された同期信号をそのまま非可視光投射手段52に出力する。
【0051】
本実施の形態における非可視光投射手段52は、同期信号生成手段62から入力された同期信号と、ID記憶手段7から入力されたID情報に基づいてID識別信号を出力する。また、同期信号生成手段62から入力された発光同期信号に基づいて発光タイミング信号を出力する。ID識別信号の出力は映像信号に基づく映像が投射されている期間に行われ、発光タイミング信号の出力は映像が投射されていないブランキング期間に行われる。
【0052】
本実施の形態における指示体32は、非可視光投射手段52から出力される非可視光を受光し、受光した非可視光からID情報を解析する。そして、解析したID情報が当該指示体32に登録されたID情報と一致したときのみ、引き続いて受光した非可視光から解析した発光タイミング信号に従って、所定の波長の光を固有のタイミングで表示面11a側から表示スクリーン11に投射する。
【0053】
次に、指示体32の構成について説明する。図7は、本発明の実施形態による指示体32の構成図である。図7において、図2と同一又は相当する構成については同一の符号を付し、説明を省略する。図7の指示体32は、ID識別部28、及びID情報出力部29を備える点が図2の指示体2と相違する。
【0054】
本実施の形態における受光部36は、非可視光投射手段52から投射された非可視光を受光し、電気信号に変換した上でID識別部28に出力する。ID識別部28は、受光部36から出力された電気信号からID情報を検出し、指示体32内の図示しないID記憶手段に登録されているID情報と一致するか否かを判定する。検出したID情報と記録されているID情報とが一致する場合は、スイッチ22に制御信号を出力する。
【0055】
ID情報出力部29は、赤外線等の通信回路になっており、指示体32内の図示しないID記憶手段に記憶されているID情報を位置検出装置1内にあるID記憶手段7に対して送信する。ID情報の送信は、図示しないID情報送信スイッチがONになった時点で行われるものとし、このID情報送信スイッチは、例えばユーザが指示体32を映像表示装置の指示体フォルダ(図示せず)に収納した時点でONになるものとする。
【0056】
次に、図8を用いて非可視光投射手段52の出力について説明する。図8において、図3と同一の信号については同一の名称を付し、説明を省略する。図7において、(h)非可視光投射手段52の出力は、図3の(g)非可視光投射手段5の出力とID情報を含んでいる点で相違する。
【0057】
ユーザは、指示体32を使用する前に予め指示体32内のID情報をID記憶手段7に登録しておく必要がある。ユーザが指示体32を映像表示装置の指示体フォルダ(図示せず)に収納すると、指示体32のID情報出力部29からID情報がID記憶手段7に送信される。ID情報は指示体毎に割り当てられており、情報量は例えば8bitとする。
【0058】
ID記憶手段7では、各指示体32のID情報(8bit)を順次記憶し、非可視光投射手段52にID情報を出力する。例えば、指示体32AのID情報を1、指示体32BのID情報を2としてID記憶手段7に記憶する。
【0059】
ユーザが指示体32を使用する際には、ID記憶手段7は非可視光投射手段52に記憶したID情報を出力する。非可視光投射手段52は、ID記憶手段7から出力されたID情報及び同期信号生成手段62から出力された同期信号に基づいてID識別信号を生成し、非可視光のパルスに変換して表示スクリーン11上に投射する。また、同期信号生成手段62から出力された発光同期信号に基づいて発光タイミング信号を生成し、同様に表示スクリーン11上に投射する。
【0060】
非可視光投射手段52は、図8(h)に示すように、図8(d)の同期信号の値がブランキング期間を示す”L”の期間では撮像タイミングと同期した発光タイミング信号を出力し、図8(d)の同期信号の値が映像を投射する期間を示す”H”の期間では登録されているID識別情報のみを出力よう制御を行う。
【0061】
ここで、ID識別信号におけるID割り当ての一例として、ID情報が8bitとし、指示体毎に16進数で00h〜7Fhのうちいずれかの値を割り当てた場合の非可視光投射手段52の出力について説明する。
【0062】
例えば指示体32AのID情報が01、指示体32BのID情報が02で登録されている場合、非可視光投射手段52は図8(h)に2重枠で示す”1”及び”2”の期間にID識別信号を出力し、1重枠で示す”0”、”3”、”7F”の期間(16進数で00h、03h〜7Fhの期間)はID記憶手段7にIDが登録されていないものとしてID識別信号を出力しない。
【0063】
指示体32では、非可視光投射手段52から投射された非可視光のパルスを受光部36によって受光する。受光部36にて受光した非可視光のパルスを電気信号に変換して、ID識別部28に出力する。ID識別部28では、図8(h)に示すID識別信号に含まれるID情報が、指示体32内に登録されているID情報と一致するか否かを判定する。ID情報が一致すると判定された場合は、引き続いて入力される発光タイミング信号をトリガにして、発光ダイオード21a〜21cを駆動するための制御信号をドライバ23に出力する。
【0064】
以上のように、実施の形態2に係る映像表示装置によれば、非可視光投射手段52が、ID記憶手段7が記憶した指示体32各々の固有のID情報に引き続いて発光タイミング信号を出力し、指示体32が、入力されたID情報と当該指示体32に登録されたID情報とが一致したときのみ、引き続いて入力される発光タイミング信号に基づいて光の投射を行うようにしたので、複数の映像表示装置が近接して配置されている場所においても、ある映像表示装置の撮像手段3が、他の映像表示装置の指示体32から光が投射された表示スクリーン11を撮像することによる誤検知を防ぐことができる。
【0065】
なお、本実施形態では、非可視光投射手段5では図8(h)に示すように128個のID情報の出力タイミングが用意されており、このうちID記憶手段7に登録されているIDの期間のみID識別信号が出力されるよう選択して制御を行っていたが、すべてのIDに対するID情報の出力タイミングを用意する必要はなくID記憶手段7に登録されているID識別情報のみを送信するように制御を行っても問題ない。
【0066】
なお、本実施形態では、ID情報出力部29からID記憶手段7への通信は、赤外線等により行うものとしたが、RFIDなど他の無線通信手段を用いても同様の効果がある。
【0067】
実施の形態3
投影装置12が単一光源から出力される光をR,G,Bの3板式カラーホイールを使って時分割処理する構成の場合は、投影装置12から出力される映像の有効領域はカラーホイールのR,G,B単位でまとめて出力される。以下、図9を用いて投影装置12の出力がR,G,Bに分割されている場合の、指示体32の発光タイミング及び撮像手段3の撮像タイミングについて説明する。図9において、図8と同一の信号については同一の名称を付し、説明を省略する。
【0068】
カラーホイールを映像信号の3倍速で回転させた場合は図9(i)に示すように投影装置12から出力される映像の有効領域は9分割されて出力されるため、1枚の画像に対応する期間中にブランキング期間が9回存在することになる。図9(i)において、各有効画像領域毎に示すR,G,Bは、その有効画像領域における画像出力がR,G,Bのうちいずれに対応するものであるかを表している。
【0069】
例えば投影装置12が出力する2番目のブランキング期間に同期して指示体32と撮像手段3を制御する場合は、投影装置12から出力される同期信号は図9(j)に示すように、1番目のRを示す有効画像領域と1番目のGを示す有効画像領域との間に”L”の値を出力し、その他の期間では”H”の値を出力する。
【0070】
同期信号生成手段62では、同期信号の値が”L”である期間に図9(k)に示す発光同期信号を非可視光投射手段52及び撮像タイミング信号生成手段13に出力する。非可視光投射手段52では図9(m)に示すように、同期信号の値が”H”である期間では順次指示体32のID識別情報を出力し、同期信号の値が”L”である期間では発光同期信号に基づいて発光タイミング信号”OUT”を出力する。指示体32は、発光タイミング信号に基づいて発光する。撮像タイミング信号生成手段13は発光同期信号に基づいて図9(l)に示す撮像タイミング信号を生成し、撮像手段3は、撮像タイミング信号に基づいて、表示スクリーン11を撮像する。
【0071】
以上のように、実施の形態3に係る映像表示装置によれば、投射映像装置12がR,G,Bの画像出力間におけるブランキング期間を示す同期信号を出力するようにしたので、投影装置12が単一光源から出力される光を時分割処理する場合においても、映像が投射されないブランキング期間内に発光タイミング信号を投射することができる。
【0072】
なお、上述では、投影装置12は、単一光源から出力される光をR,G,Bの3板式カラーホイールを使って時分割処理するものとしたが、R,G,Bの波長の光を出力するレーザー光源を用いて映像を出力するものとすることもできる。
【0073】
なお、上述では、2番目のブランキング期間に同期して発光及び撮像を行うものとしたが、同期するブランキング期間は、9回あるブランキング期間のうちいずれの期間であってもよい。
【0074】
実施の形態4
上述では、1つの映像表示装置の構成について説明したが、ネットワークで接続された複数の映像表示装置により映像表示システムを構築することで、映像表示システム内における複数の映像表示装置の間で発光タイミングを共有することが可能となる。
【0075】
図10は、本願の他の実施形態による位置検出装置を備える映像表示装置に関するブロック図である。図10において、図6と同一又は相当する構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0076】
図10におけるコンピュータ310は、外部のコンピュータと接続するための接続手段を有しており、近接して配置される他の映像表示装置内のコンピュータ310と接続している。コンピュータ310は、図10における同期信号生成手段63から発光同期信号を入力し、他の映像表示装置内のコンピュータに送信する。他の映像表示装置内のコンピュータ310からも同様に発光同期信号が送信されるため、複数の映像表示装置間において発光同期信号を共有することができる。
【0077】
また、コンピュータ310は、他の映像表示装置内のコンピュータ310から受信した発光同期信号における発光タイミングと、同期信号生成手段63から入力された発光同期信号における発光タイミングとが一致しないように同期信号生成手段63から入力された発光同期信号を変更し、同期信号生成手段63に出力する。同期信号生成手段63は、コンピュータ310から入力された発光同期信号を非可視光投射手段52及び撮像タイミング信号生成手段13に出力する。
【0078】
以上のように、実施の形態4に係る映像表示装置によれば、複数の映像表示装置の間における発光タイミングを一致しないように設定することで、他の映像表示装置の指示体32から光が投射された表示スクリーン11を撮像することによる誤作動を防止できる。
【0079】
なお、本実施の形態では、発光同期信号を共有するものとしたが、投影装置12から出力される同期信号を共有してもよい。
【0080】
実施の形態5
実施の形態4では、映像表示システム内における複数の映像表示の間で発光タイミングを共有することについて説明したが、指示体のID情報を共有することもできる。
【0081】
図11は、本願の他の実施形態による位置検出装置を備える映像表示装置に関するブロック図である。図11において、図10と同一又は相当する部分については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0082】
図11におけるコンピュータ311は、外部のコンピュータと接続するための接続手段を有しており、近接して配置される他の映像表示装置内のコンピュータ311と接続している。コンピュータ311は、図11におけるID記憶手段73からID情報を入力し、他の映像表示装置内のコンピュータに送信する。他の映像表示装置内のコンピュータからも同様に、ID情報が送信されるため、複数の映像表示装置間においてID情報を共有することができる。
【0083】
また、コンピュータ311は、他の映像表示装置内のコンピュータから受信したID情報と、ID記憶手段73から入力されたID情報とが一致しないようにID記憶手段73から入力されたID情報を変更し、ID記憶手段73に出力する。
【0084】
ID記憶手段73は、コンピュータ311から入力されたID情報を記憶し、非可視光投射手段53に出力する。非可視光投射手段53は、ID記憶手段73から入力されたID情報を非可視光により図11における指示体42A及び指示体42B(以下、総称して指示体42とする。)に投射する。指示体42は、非可視光投射手段53から投射されたID情報を、自身のID情報として、指示体42内の図示しないID記憶手段に登録する。この指示体42によるID情報の登録は、ユーザが指示体42を使用する前に、予め行っておく。
【0085】
以上より、本実施の形態に係る映像表示装置によれば、近接して配置される他の映像表示装置の指示体とID情報を一致しないように設定することで、他の映像表示装置の指示体から光が投射された表示スクリーン11を撮像することによる誤作動を防止できる。
【0086】
なお、上述では、投影装置12の方式としてDLPTM方式を用いたが、3LCD方式又はLCOS方式を用いることもできる。
【0087】
なお、上述では、指示体を表示スクリーン11に押し当てることで発光ダイオード21a〜21cを駆動させていたが、指示体にレーザー光のように高指向性を有する光源を搭載して、離れた位置から表示スクリーン11にスポット的に光を照射できるようにすれば、指示体を表示スクリーン11に押し当てることなく位置を指示することが可能である。
【0088】
なお、上述では、指示体は、赤、青、緑のうち少なくとも1つの光を発光することができるものとし、撮像手段3は、指示体から出力された光を波長により区別するものとしたが、指示体から投射される光の波長の種類を増加させ、合わせて撮像手段3は区別可能な波長の種類を増加させることにより、同時に使用できる指示体の数を増加させることが可能である。また、指示体の夫々の発光ダイオードを同時に点灯させることで、同時に使用できる指示体の数を増加させることが可能である。
【0089】
なお、本発明の実施形態では、2つの指示体を使用したが、1つまたは3つ以上の指示体を用いてもよい。用いる指示体が3つより多い場合は、同時に2つ以上の発光ダイオードを選択することにより、個々の指示体を区別することができる。
【0090】
なお、上述では同期信号生成手段6及び同期信号生成手段62は、同期信号の値が”H”から”L”に切り替わった直後または所定期間経過後に、指示体をさせるトリガが発生した発光同期信号を生成するものとしたが、指示体を発光させるトリガは、投影装置12から出力される映像信号のブランキング期間に同期して発生するものであればよい。
【0091】
なお、上述では、非可視光投射手段5又は非可視光投射手段52から赤外線などの非可視光を投射したが、電波などを用いて発光タイミング信号またはID識別情報を伝達しても同様の効果を奏する。
【0092】
なお、上述では、指示体の指示位置を、表示スクリーン11上の2次元座標の位置として検出するようにしたが、X軸またはY軸のみの1次元座標として位置を検出するようにしてもよい。
【0093】
なお、上述では、画像処理手段4は、水平同期信号及び垂直同期信号の起点から出力信号を最初に検出するまでの時間に基づいて光が投射された位置を算出するものとしたが、複数の出力信号を検出し、複数の検出信号に基づいて光が投射された位置を算出するものとしてもよい。これによれば、光がスクリーン上で広がりをもって分布している場合にも、より正確に光の位置を検出することが可能となる。
【0094】
なお、上述では、ID識別信号は同期信号の値が”H”である期間に出力するものとしたが、発光タイミング信号が同期信号の値が”L”である期間に出力されるのであれば、ID識別信号は同期信号の値が”L”である期間に出力するものであってもよい。
【0095】
なお、上述では、ID記憶手段5が図示しない非可視光受信手段を備えるものとしたが、非可視光受信手段をコンピュータ31が備え、指示体から受信したID情報をID記憶手段5に出力するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施形態による画像表示装置の構成図である。
【図2】本発明の実施形態による指示体2の構成図である。
【図3】本発明の実施形態による発光及び撮像のタイミングを説明するための波形図である。
【図4】本発明の実施形態による撮像手段3によって検出された光の位置を示す図である。
【図5】本発明の実施形態による画像処理手段4における座標演算の一例を示す図である。
【図6】本発明の他の実施形態による画像表示装置の構成図である。
【図7】本発明の他の実施形態による指示体32の構成図である。
【図8】本発明の他の実施形態による発光及び撮像のタイミングを説明するための波形図である。
【図9】本発明の他の実施形態による発光及び撮像のタイミングを説明するための波形図である。
【図10】本発明の他の実施形態による画像表示装置の構成図である。
【図11】本発明の他の実施形態による画像表示装置の構成図である。
【符号の説明】
【0097】
2A,2B,32A,32B,42A,42B 指示体、3 撮像手段、4 画像処理手段、5,52,53 非可視光投射手段、6,62,63 同期信号生成手段、7,73 ID記憶手段、13 撮像タイミング信号生成手段、11 表示スクリーン、12 投影装置、30 外部インターフェース、31,310,311 コンピュータ、21 発光部、22 スイッチ、23 ドライバ、24 レンズ、25 バッテリー、26 受光部、28 ID識別部、29 ID情報出力部、200 筐体。
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面を指示する指示体が当該表示画面を指示した位置を検出する位置検出装置、及び当該位置検出装置を用いた映像表示装置に関する。
【0002】
映像が表示されるスクリーンをユーザが指示体を用いて指示し、文字の描写やゲームの実行等を行うことができる映像表示装置がある。こうした映像表示装置は、ユーザの用いる指示体からスクリーンに投射される光を撮像手段で撮像することにより、ユーザの指示した位置を検出する位置検出装置を備えている。
【0003】
従来の位置検出装置は、スクリーンを指示する指示体の先に発光素子が設けられており、この発光素子からスクリーン上に投射された光を、スクリーンの背面に設けたビデオカメラによって撮影することにより、スクリーン上における指示体の指示位置を検出している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平5−150901号公報(段落0007、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゲームセンター等のように、映像表示装置が複数近接して設置されている場所では、近接する映像表示装置の指示体等の、本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射される場合がある。この場合、光が投射された映像表示装置は、本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射されているにも関わらず、光が投射された位置を指示された位置として検出する。そのため、当該映像表示装置のユーザが位置を指示していないのにも関わらず、スクリーン上の位置が指示されたと誤検知してしまう問題がある。
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射されることによる誤検知を防ぐことができる位置検出装置、位置検出システム、映像表示装置、及び映像表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による位置検出装置は、映像が表示されるスクリーン上の指示された位置を検出する位置検出装置であって、スクリーン上に光を投射する指示体と、指示体が光を投射する固有のタイミングを示した発光タイミング信号を出力する出力手段と、指示体が光を投射するタイミングに同期して、指示体から光が投射されたスクリーンを撮像する撮像手段と、撮像手段が撮像したスクリーンの画像に基づいて、指示体から光が投射されたスクリーン上の位置を算出する算出手段とを備え、指示体は出力手段から出力される発光タイミング信号に基づいて固有のタイミングで光を投射するものである。
【0008】
また、指示体の固有のID情報を記憶する記憶手段をさらに備え、出力手段は、記憶手段が記録した固有のID情報に引き続いて発光タイミング信号を指示体に出力し、指示体は、出力手段から固有のID情報に引き続いて入力される発光タイミング信号に基づいてスクリーンに光を投射するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、指示体が固有のタイミングで光を投射し、撮像手段が当該固有のタイミングに同期してスクリーンを撮像するため、本来使用されるべき指示体以外の指示体からスクリーンに光が投射されても、光が投射されるタイミングとスクリーンが撮像されるタイミングとは一致しない。そのため、本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射されることによる誤検知を防ぐことができる。
【0010】
また、指示体は、固有のID情報に引き続いて出力手段から入力される発光タイミング信号に基づいて光を投射するため、本来使用されるべき指示体ではない指示体は、出力手段から出力された発光タイミング信号を受信しても、当該発光タイミング信号に基づいてスクリーンに光を投射しない。そのため、本来使用されるべき指示体ではない指示体によってスクリーンが指示されてしまう誤動作を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
本発明の実施形態について、図面を用いて以下に説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態による位置検出装置を用いて構成した映像表示装置の構成図である。図1において、映像表示装置は、投影装置12、表示スクリーン11、外部インターフェース30、コンピュータ31、及び位置検出装置1から構成されており、位置検出装置1は、同期信号生成手段6、非可視光投射手段5、撮像タイミング生成手段13、撮像手段3、及び画像処理手段4を備え、また別途、指示体2A及び2B(以下、指示体を総称して指示体2とする)を含んで構成されている。
【0013】
コンピュータ31は、内部に保有する映像情報を制御し、制御した映像情報を映像信号として投影装置12に出力する。映像情報の制御は、LAN(Local Area Network)やUSB(Universal Serial Bus)等の外部インターフェース30から入力された位置情報に基づいて、コンピュータ31の内部にインストールされているアプリケーションソフトによって行われる。コンピュータ31から出力される映像信号は、垂直同期信号、水平同期信号、及びRGBの画像信号から構成される。
【0014】
投影装置12は、表示スクリーン11に映像を投影するリアプロジェクタである。投影装置12は、コンピュータ31から出力される映像信号に基づいて、表示スクリーン11の背面11b側に映像を投影する。背面11b側に投影された映像は表示スクリーン11の表示面11aで結像し、表示スクリーン11の表示面11a側に映像が表示される。また、投影装置12は、投影装置12が映像を投射しないブランキング期間を示す同期信号を同期信号生成手段6に出力する。
【0015】
投影装置12の方式としては、例えば、DMDTM(Digital Micromirror Device)を用いて図示しない光源からの光を反射することにより映像を投影するDLPTM(Digital Light Processing)方式を用いることができる。
【0016】
投影装置12による映像の投影には、映像を投射する(有効映像を出力する)期間と、映像を投射しない(有効映像を出力しない)ブランキング期間とが存在しており、このブランキング期間は、投射方式が決定すれば予めその期間を計算によって算出することが可能である。例えば、DLPTM方式の場合であれば、ブランキング期間はカラーホイールの回転に基づいて算出することができる。
【0017】
位置検出装置1は、ユーザの用いる指示体2によって指示された表示スクリーン11上の任意の位置を位置情報として検出し、外部インターフェース30を介してコンピュータ31に出力する。以下、位置検出装置1の各構成について説明する。
【0018】
同期信号生成手段6は、投影装置12から出力される同期信号を基準として、指示体2を発光させるための発光同期信号を生成する。発光同期信号は、投影装置12から映像が投射されないブランキング期間中に、指示体2を発光させるトリガを有する。生成した発光同期信号は、非可視光投射手段5および撮像タイミング信号生成手段13に出力される。
【0019】
非可視光投射手段5は、同期信号生成手段6にて生成された発光同期信号に基づき、指示体2を発光させるトリガが発生したタイミングに発光タイミング信号を、例えば赤外線などの非可視光のパルスにて表示スクリーン11に投射する。
【0020】
指示体2は、非可視光投射手段5から出力される非可視光を受光し、受光した非可視光から発光タイミング信号を解析する。そして、解析した発光タイミング信号に従って、赤、緑、または青色の波長の光を固有のタイミングで表示面11a側から表示スクリーン11に投射する。
【0021】
撮像タイミング信号生成手段13は、同期信号生成手段6から入力された発光同期信号に基づいて、撮像手段3が表示スクリーン11を撮像するタイミングを指定する撮像タイミング信号を生成し、撮像手段3に出力する。撮像タイミング信号は、発光同期信号において指示体2を発光させるトリガの発生と同時又は数μs遅れたトリガを有する信号である。当該トリガが、撮像手段3に表示スクリーン11を撮像させるトリガとなる。
【0022】
撮像手段3は、撮像タイミング生成手段13から出力された撮像タイミング信号に基づいて指示体2から投射された光を、表示スクリーン11の背面11b側から撮像する。撮像手段3は、投影装置12に近接するように筐体(図示せず)内に収納され設置されており、図1に示すように、投影装置12の前面と撮像手段3の前面とが表示スクリーン11と略平行な平面内に並ぶように設置されている。これにより、撮像手段3の撮像範囲に投影装置12が表示スクリーン11上に映像を投影する範囲を含ませることが容易となる。また、投影装置12が表示スクリーン11上に映像を投影する光路を撮像手段3が遮断することもない。
【0023】
撮像手段3には、波長によって光を区別するための光学フィルタ(図示せず)が設けられており、指示体2から投射された光を波長ごとに区別して電気信号に変換した後、画像処理手段4に出力する。指示体2から投射された光を波長ごとに区別して電気信号に変換する一般的な方法としては、撮像手段3にRGB三色のフィルタを持ったカラーカメラを使用すればよい。但し、指示体2の発光波長と、カラーカメラのRGBフィルタは夫々の波長が一致していることと、色の重なりが少ないことが要求される。
【0024】
画像処理手段4は、撮像手段3にて撮像した画像に基づいて、指示体2から投射された光の表示スクリーン11上における2次元座標を算出し、位置情報として外部インターフェース30に出力する。算出方法については、後述する。指示体が複数ある場合には、波長ごとに区別した光の電気信号を撮像手段3から入力することで各指示体を判別する。
【0025】
次に、指示体2の構成について説明する。図2は、本発明の実施形態による指示体2の構成図である。図2に示すように、指示体2は、受光部26、発光部21、スイッチ22、ドライバ23、レンズ24、同期変換部27、及びバッテリー25から構成され、それらは筐体200内に収められている。
【0026】
受光部26は、非可視光投射手段5から投射された非可視光を受光し、受光した光を電気信号に変換する。同期変換部27は、受光部26から入力された電気信号から、発光タイミング信号を検出し、検出した発光タイミング信号に基づいて、ドライバ23を制御する制御信号をスイッチ22に出力する。
【0027】
発光部21は、波長の異なる3種類の発光ダイオード21a、21b、21cを備えており、発光ダイオード21aは赤(660nm)、発光ダイオード21bは緑(550nm)、発光ダイオード21cは青(440nm)の光をそれぞれ発光する。スイッチ22は、発光ダイオード21a、21b、21cのうち、発光させる1つまたは複数の発光ダイオードを選択し切り替えることにより、指示体2から投射させる光の波長を変更する。また、同期変換部27から入力された制御信号をそのままドライバ23に対して出力する。
【0028】
ドライバ23は、同期変換部27から出力された制御信号に従って発光部21を駆動させることにより、スイッチ22により選択された1つまたは複数の発光ダイオードを発光させる。レンズ24は、1つまたは複数の発光ダイオードから出力される光を効率よく投射するために、指示体2の先端部に設けられている。バッテリー25は、指示体2を駆動させるための電源である。なお、指示体2の先端部には、ユーザが指示体2をスクリーン11に押し当てることで押し下げることができるスイッチが設けられており(図示せず)、当該スイッチが押し下げられている間しか発光ダイオードが発光しないように構成されている。
【0029】
本発明の実施形態では、指示体2Aおよび指示体2Bを使用し、指示体2Aについては、スイッチ22の操作によって発光ダイオード21aを選択して赤色の光を投射するように設定する。また、指示体2Bについては、スイッチ22の操作によって発光ダイオード21bを選択して緑の光を投射するように設定する。このとき、指示体2Aおよび指示体2Bが投射する光の波長が重ならないようにする。
【0030】
次に、図3を用いて指示体2の発光タイミングについて説明する。図3において、(a)はコンピュータ31から投影装置12に入力された映像信号の垂直同期信号、(b)はコンピュータ31から投影装置12に入力された映像信号の画像出力、(c)は映像信号に基づく投影装置12の光出力、(d)はブランキング期間を示す同期信号、(e)は同期信号生成手段6から出力された発光同期信号、(f)は撮像装置3が表示スクリーン11を撮像する撮像タイミングを示した撮像タイミング信号、(g)は非可視光投射手段5の出力である。
【0031】
コンピュータ31から投影装置12に対して、図3(a)および(b)に示すようなタイミングで映像の垂直同期信号および画像信号が入力されると、投影装置12は、表示スクリーン11に対して、図3(c)に示すようなタイミングで、画像信号を光信号に変換して出力する。投影装置12の光出力には、図3(c)に示すように、映像が投射される期間である有効画像領域と、映像が投射されないブランキング期間が存在し、投影装置12は、このブランキング期間を示す同期信号(図3(d))を出力する。図3(d)の同期信号は”H”又は”L”のいずれかの値をとり、”H”の値の期間は映像が投射されている期間を示し、”L”の値の期間は映像が投射されていないブランキング期間を示している。
【0032】
同期信号生成手段6では、投影装置12から入力された同期信号を基準として図3(e)に示す発光同期信号を生成し、映像信号が投射されないブランキング期間に非可視光投射手段5に出力する。発光同期信号において指示体2を発光させるトリガが発生するタイミングは、同期信号の値が”H”から”L”に切り替わった直後とすることもできるし、切り替わってから所定時間経過後とすることもできる。非可視光投射手段5は、同期信号生成手段6から入力された発光同期信号に基づいて、ブランキング期間中の固有のタイミングで図3(g)に示す発光タイミング信号を、非可視光で表示スクリーン11に投射する。
【0033】
指示体2の受光部26は、非可視光投射手段5から投射された非可視光のパルスを受光し電気信号に変換して、同期変換部27に出力する。同期変換部27は、受光部26から入力された電気信号から発光タイミング信号を検出し、検出した発光タイミング信号に基づいて発光ダイオード21a〜21cを駆動するための制御信号をスイッチ22を介しドライバ23に出力する。制御信号は、発光タイミング信号において指示体2を発光させるトリガが発生している間、ドライバ23を駆動させるトリガが発生している信号とする。
【0034】
ドライバ23では、同期変換部27から入力された制御信号においてドライバ23を駆動させるトリガが発生している期間のみ、発光部21内の発光ダイオード21a〜21cのいずれかが駆動するように制御を行う。制御信号におけるトリガはブランキング期間に発生するため、発光ダイオード21a〜21cは、投影装置12から表示スクリーン11上に映像が投影される期間のうち、有効映像が出力されないブランキング期間内に発光するように制御される。
【0035】
図4は、本発明の実施形態による撮像手段3によって検出された指示体2Aおよび指示体2Bの位置を示す図である。図4に示すように、指示体2Aおよび指示体2Bで発光した光を同時に表示スクリーン11の表示面11aに投射すると、指示体2A(波長660nm)の光20Aと、指示体2B(波長550nm)の光20Bが表示スクリーン11の背面11b側に映し出される。
【0036】
撮像手段3では、内部に備える光学フィルタによって指示体2Aおよび指示体2Bの光を区別し、図4に示すように光20Aおよび光20Bのみが像として検出される。そして、撮像手段3は、画像処理手段4から入力された図3(f)の撮像タイミング信号に従って光20Aおよび光20Bを撮像する。なお、撮像タイミング信号は、発光同期信号において指示体2を発光させるトリガが発生してから10μs後に撮像手段3が表示スクリーン11を撮像するトリガが発生するようにする、もしくは、指示体2を発光させるトリガの有効期間が終了したと同時に、撮像手段3が表示スクリーン11を撮像するトリガが発生するようにしておく。これにより、指示体2の発光に合わせた撮像が可能となる。撮像手段3は、撮像した画像を電気信号に変換し画像処理手段4に出力する。
【0037】
画像処理手段4では、撮像手段3より入力された電気信号から光20Aの電気信号SRと光20Bの電気信号SBとを分離し、表示スクリーン11上に指示された指示体2Aおよび指示体2Bの指示位置をそれぞれ独立して演算することによって求める。図5は、撮像装置3の水平同期信号、垂直同期信号、及び出力信号を示す図である。以下図5に基づいて、画像処理手段4において図4に示すx及びy座標方向における指示体2Aおよび指示体2Bの位置を検出する座標演算の一例を説明する。
【0038】
図5において、(a)は水平同期信号、(b)は指示体2Aから投射された赤色の光20Aを検出する信号、(c)は指示体2Bから投射された青緑色の光20Bの位置を検出する信号を示している。(a)では、水平同期信号の起点SHOが表示スクリーン11上の水平方向の左端部(x=0)に対応し、終点SHeが表示スクリーン11上の水平方向の右端部(x=X)に対応する。SHOから(b)に示す指示体2Aの光20Aを最初に検出するSRHまでの時間tRHによって、表示スクリーン11上の光20Aの水平方向の位置(Rx)を算出することができる。同様に、SHOから(c)に示す指示体2Bの光20Bを検出するSBHまでの時間tBHによって、表示スクリーン11上の光20Bの水平方向の位置(Bx)を算出することができる。
【0039】
図5において、(d)は垂直同期信号、(e)は指示体2Aから投射された赤色の光20Aを検出する信号、(f)は指示体2Bから投射された青緑色の光20Bの位置を検出する信号を示している。(d)では、垂直同期信号の起点SVOが表示スクリーン11上の下端部(y=0)に対応し、終点SVeが表示スクリーン11上の上端部(y=Y)に対応する。SVOから(e)に示す指示体2Aの光20Aを最初に検出するSRVまでの時間tRHによって、表示スクリーン11上の光20Aの垂直方向の位置(Ry)を算出することができる。同様に、SVOから(f)に示す指示体2Bの光20Bを検出するSBVまでの時間tBVによって、表示スクリーン11上の光20Bの垂直方向の位置(By)を算出することができる。
【0040】
画像処理手段4によって演算された指示体2Aおよび指示体2Bの2次元の位置情報は、外部インターフェース30を経由してコンピュータ31に入力される。コンピュータ31では、入力された位置情報に基づいて保有する映像情報を制御する。そして、コンピュータ31にて制御された映像は、リアルタイムで表示スクリーン11に投射することにより表示される。
【0041】
以上のように、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、指示体2が発光タイミング信号に基づいて固有のタイミングで光を投射し、撮像手段3が発光タイミング信号により定められる撮像タイミング信号に基づいて、指示体2が光を投射するタイミングに合わせて表示スクリーン11の撮像を行うので、撮像手段3が指示体2以外からの光が投射されたスクリーン11を撮像することによる誤検知を防ぐことができる。
【0042】
また、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、撮像手段3に備えられているカメラの前面と投影装置12の前面とが表示スクリーン11に対して略平行の同一平面内に並ぶように設置したので、投影装置12から表示スクリーン11に投射された光の光路を撮像手段3が遮断することなく、表示スクリーン11に映し出される映像の質を低下させることもない。
【0043】
また、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、指示体2が投影装置12から有効映像が投射されていないブランキング期間に光を投射し、撮像手段3が指示体2の光の投射に同期して表示スクリーン11を撮像するので、撮像手段3が表示スクリーン11の背面11b側で指示体2から投射された光と投影装置12から投影された映像とが干渉した映像を撮像することによる誤検出を防ぐことができる。
【0044】
また、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、指示体2に3種類の異なる波長の光を選択して投射することができるようにしたので、複数の指示体2を同時に使用しても、各指示体2から投射される光の波長が重ならないようにスイッチ22によって調整することにより、各指示体2の指示位置を同時に独立して算出することが可能である。
【0045】
また、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、撮像手段3が指示体2から投射された所定の波長の光を区別して電気信号に変換するので、単数または複数の指示体2から表示スクリーン11に投射された光を区別し、指示体2以外の外光などを誤認識することなく正確に指示体2の指示位置を検出することができる。
【0046】
また、実施の形態1に係る映像表示装置によれば、指示体2は、発光タイミング信号においてトリガが発生している期間のみ発光ダイオード21a〜21cを駆動しているため、消費電力を軽減することができ、バッテリー25の寿命を延ばすことができる。
【0047】
実施の形態2.
映像表示装置が複数近接して配置されるような場所では、近接する映像表示装置の指示体2等の、本来使用されるべき指示体以外の指示体から表示スクリーン11に光が投射される場合がある。本来使用されるべき指示体以外の指示体から光が投射されても、光が投射されるタイミングと表示スクリーン11が撮像されるタイミングは、ほとんどの場合一致せず問題とはならない。しかし、本来使用されるべき指示体以外の指示体が、近接する映像表示装置から出力された発光タイミング信号に基づいて、当該映像表示装置に光を投射した場合、光が投射されるタイミングと表示スクリーン11が撮像されるタイミングとが一致してしまう。そこで、以下では、指示体が当該指示体に入力された発光タイミング信号を識別し、入力された発光タイミング信号が対応する映像表示装置から出力されたものでない場合には、光を投射しないようにした映像表示装置について説明する。
【0048】
図6は、本発明の他の実施形態による位置検出装置を用いて構成した映像表示装置の構成図である。図6において、図1と同一又は相当する構成については同一の符号を付し、説明を省略する。図6の映像表示装置は、ID記憶手段7を備える点が図1と相違する。
【0049】
ID記憶手段7は、図示しない赤外線受信手段を有しており、図6における指示体32A及び指示体32B(以下、指示体32と総称する。)から赤外線通信により送信される指示体32の固有のID情報を受信し記憶する。また、ID記憶手段7は、記憶したID情報を非可視光投射手段52に出力する。
【0050】
本実施の形態における同期信号生成手段62は、投影装置12から出力される同期信号を基準として、指示体32を発光させるための発光同期信号を生成する。生成した発光同期信号は、非可視光投射手段52及び撮像タイミング信号生成手段13に出力される。また、同期信号生成手段62は、投影装置12から出力された同期信号をそのまま非可視光投射手段52に出力する。
【0051】
本実施の形態における非可視光投射手段52は、同期信号生成手段62から入力された同期信号と、ID記憶手段7から入力されたID情報に基づいてID識別信号を出力する。また、同期信号生成手段62から入力された発光同期信号に基づいて発光タイミング信号を出力する。ID識別信号の出力は映像信号に基づく映像が投射されている期間に行われ、発光タイミング信号の出力は映像が投射されていないブランキング期間に行われる。
【0052】
本実施の形態における指示体32は、非可視光投射手段52から出力される非可視光を受光し、受光した非可視光からID情報を解析する。そして、解析したID情報が当該指示体32に登録されたID情報と一致したときのみ、引き続いて受光した非可視光から解析した発光タイミング信号に従って、所定の波長の光を固有のタイミングで表示面11a側から表示スクリーン11に投射する。
【0053】
次に、指示体32の構成について説明する。図7は、本発明の実施形態による指示体32の構成図である。図7において、図2と同一又は相当する構成については同一の符号を付し、説明を省略する。図7の指示体32は、ID識別部28、及びID情報出力部29を備える点が図2の指示体2と相違する。
【0054】
本実施の形態における受光部36は、非可視光投射手段52から投射された非可視光を受光し、電気信号に変換した上でID識別部28に出力する。ID識別部28は、受光部36から出力された電気信号からID情報を検出し、指示体32内の図示しないID記憶手段に登録されているID情報と一致するか否かを判定する。検出したID情報と記録されているID情報とが一致する場合は、スイッチ22に制御信号を出力する。
【0055】
ID情報出力部29は、赤外線等の通信回路になっており、指示体32内の図示しないID記憶手段に記憶されているID情報を位置検出装置1内にあるID記憶手段7に対して送信する。ID情報の送信は、図示しないID情報送信スイッチがONになった時点で行われるものとし、このID情報送信スイッチは、例えばユーザが指示体32を映像表示装置の指示体フォルダ(図示せず)に収納した時点でONになるものとする。
【0056】
次に、図8を用いて非可視光投射手段52の出力について説明する。図8において、図3と同一の信号については同一の名称を付し、説明を省略する。図7において、(h)非可視光投射手段52の出力は、図3の(g)非可視光投射手段5の出力とID情報を含んでいる点で相違する。
【0057】
ユーザは、指示体32を使用する前に予め指示体32内のID情報をID記憶手段7に登録しておく必要がある。ユーザが指示体32を映像表示装置の指示体フォルダ(図示せず)に収納すると、指示体32のID情報出力部29からID情報がID記憶手段7に送信される。ID情報は指示体毎に割り当てられており、情報量は例えば8bitとする。
【0058】
ID記憶手段7では、各指示体32のID情報(8bit)を順次記憶し、非可視光投射手段52にID情報を出力する。例えば、指示体32AのID情報を1、指示体32BのID情報を2としてID記憶手段7に記憶する。
【0059】
ユーザが指示体32を使用する際には、ID記憶手段7は非可視光投射手段52に記憶したID情報を出力する。非可視光投射手段52は、ID記憶手段7から出力されたID情報及び同期信号生成手段62から出力された同期信号に基づいてID識別信号を生成し、非可視光のパルスに変換して表示スクリーン11上に投射する。また、同期信号生成手段62から出力された発光同期信号に基づいて発光タイミング信号を生成し、同様に表示スクリーン11上に投射する。
【0060】
非可視光投射手段52は、図8(h)に示すように、図8(d)の同期信号の値がブランキング期間を示す”L”の期間では撮像タイミングと同期した発光タイミング信号を出力し、図8(d)の同期信号の値が映像を投射する期間を示す”H”の期間では登録されているID識別情報のみを出力よう制御を行う。
【0061】
ここで、ID識別信号におけるID割り当ての一例として、ID情報が8bitとし、指示体毎に16進数で00h〜7Fhのうちいずれかの値を割り当てた場合の非可視光投射手段52の出力について説明する。
【0062】
例えば指示体32AのID情報が01、指示体32BのID情報が02で登録されている場合、非可視光投射手段52は図8(h)に2重枠で示す”1”及び”2”の期間にID識別信号を出力し、1重枠で示す”0”、”3”、”7F”の期間(16進数で00h、03h〜7Fhの期間)はID記憶手段7にIDが登録されていないものとしてID識別信号を出力しない。
【0063】
指示体32では、非可視光投射手段52から投射された非可視光のパルスを受光部36によって受光する。受光部36にて受光した非可視光のパルスを電気信号に変換して、ID識別部28に出力する。ID識別部28では、図8(h)に示すID識別信号に含まれるID情報が、指示体32内に登録されているID情報と一致するか否かを判定する。ID情報が一致すると判定された場合は、引き続いて入力される発光タイミング信号をトリガにして、発光ダイオード21a〜21cを駆動するための制御信号をドライバ23に出力する。
【0064】
以上のように、実施の形態2に係る映像表示装置によれば、非可視光投射手段52が、ID記憶手段7が記憶した指示体32各々の固有のID情報に引き続いて発光タイミング信号を出力し、指示体32が、入力されたID情報と当該指示体32に登録されたID情報とが一致したときのみ、引き続いて入力される発光タイミング信号に基づいて光の投射を行うようにしたので、複数の映像表示装置が近接して配置されている場所においても、ある映像表示装置の撮像手段3が、他の映像表示装置の指示体32から光が投射された表示スクリーン11を撮像することによる誤検知を防ぐことができる。
【0065】
なお、本実施形態では、非可視光投射手段5では図8(h)に示すように128個のID情報の出力タイミングが用意されており、このうちID記憶手段7に登録されているIDの期間のみID識別信号が出力されるよう選択して制御を行っていたが、すべてのIDに対するID情報の出力タイミングを用意する必要はなくID記憶手段7に登録されているID識別情報のみを送信するように制御を行っても問題ない。
【0066】
なお、本実施形態では、ID情報出力部29からID記憶手段7への通信は、赤外線等により行うものとしたが、RFIDなど他の無線通信手段を用いても同様の効果がある。
【0067】
実施の形態3
投影装置12が単一光源から出力される光をR,G,Bの3板式カラーホイールを使って時分割処理する構成の場合は、投影装置12から出力される映像の有効領域はカラーホイールのR,G,B単位でまとめて出力される。以下、図9を用いて投影装置12の出力がR,G,Bに分割されている場合の、指示体32の発光タイミング及び撮像手段3の撮像タイミングについて説明する。図9において、図8と同一の信号については同一の名称を付し、説明を省略する。
【0068】
カラーホイールを映像信号の3倍速で回転させた場合は図9(i)に示すように投影装置12から出力される映像の有効領域は9分割されて出力されるため、1枚の画像に対応する期間中にブランキング期間が9回存在することになる。図9(i)において、各有効画像領域毎に示すR,G,Bは、その有効画像領域における画像出力がR,G,Bのうちいずれに対応するものであるかを表している。
【0069】
例えば投影装置12が出力する2番目のブランキング期間に同期して指示体32と撮像手段3を制御する場合は、投影装置12から出力される同期信号は図9(j)に示すように、1番目のRを示す有効画像領域と1番目のGを示す有効画像領域との間に”L”の値を出力し、その他の期間では”H”の値を出力する。
【0070】
同期信号生成手段62では、同期信号の値が”L”である期間に図9(k)に示す発光同期信号を非可視光投射手段52及び撮像タイミング信号生成手段13に出力する。非可視光投射手段52では図9(m)に示すように、同期信号の値が”H”である期間では順次指示体32のID識別情報を出力し、同期信号の値が”L”である期間では発光同期信号に基づいて発光タイミング信号”OUT”を出力する。指示体32は、発光タイミング信号に基づいて発光する。撮像タイミング信号生成手段13は発光同期信号に基づいて図9(l)に示す撮像タイミング信号を生成し、撮像手段3は、撮像タイミング信号に基づいて、表示スクリーン11を撮像する。
【0071】
以上のように、実施の形態3に係る映像表示装置によれば、投射映像装置12がR,G,Bの画像出力間におけるブランキング期間を示す同期信号を出力するようにしたので、投影装置12が単一光源から出力される光を時分割処理する場合においても、映像が投射されないブランキング期間内に発光タイミング信号を投射することができる。
【0072】
なお、上述では、投影装置12は、単一光源から出力される光をR,G,Bの3板式カラーホイールを使って時分割処理するものとしたが、R,G,Bの波長の光を出力するレーザー光源を用いて映像を出力するものとすることもできる。
【0073】
なお、上述では、2番目のブランキング期間に同期して発光及び撮像を行うものとしたが、同期するブランキング期間は、9回あるブランキング期間のうちいずれの期間であってもよい。
【0074】
実施の形態4
上述では、1つの映像表示装置の構成について説明したが、ネットワークで接続された複数の映像表示装置により映像表示システムを構築することで、映像表示システム内における複数の映像表示装置の間で発光タイミングを共有することが可能となる。
【0075】
図10は、本願の他の実施形態による位置検出装置を備える映像表示装置に関するブロック図である。図10において、図6と同一又は相当する構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0076】
図10におけるコンピュータ310は、外部のコンピュータと接続するための接続手段を有しており、近接して配置される他の映像表示装置内のコンピュータ310と接続している。コンピュータ310は、図10における同期信号生成手段63から発光同期信号を入力し、他の映像表示装置内のコンピュータに送信する。他の映像表示装置内のコンピュータ310からも同様に発光同期信号が送信されるため、複数の映像表示装置間において発光同期信号を共有することができる。
【0077】
また、コンピュータ310は、他の映像表示装置内のコンピュータ310から受信した発光同期信号における発光タイミングと、同期信号生成手段63から入力された発光同期信号における発光タイミングとが一致しないように同期信号生成手段63から入力された発光同期信号を変更し、同期信号生成手段63に出力する。同期信号生成手段63は、コンピュータ310から入力された発光同期信号を非可視光投射手段52及び撮像タイミング信号生成手段13に出力する。
【0078】
以上のように、実施の形態4に係る映像表示装置によれば、複数の映像表示装置の間における発光タイミングを一致しないように設定することで、他の映像表示装置の指示体32から光が投射された表示スクリーン11を撮像することによる誤作動を防止できる。
【0079】
なお、本実施の形態では、発光同期信号を共有するものとしたが、投影装置12から出力される同期信号を共有してもよい。
【0080】
実施の形態5
実施の形態4では、映像表示システム内における複数の映像表示の間で発光タイミングを共有することについて説明したが、指示体のID情報を共有することもできる。
【0081】
図11は、本願の他の実施形態による位置検出装置を備える映像表示装置に関するブロック図である。図11において、図10と同一又は相当する部分については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0082】
図11におけるコンピュータ311は、外部のコンピュータと接続するための接続手段を有しており、近接して配置される他の映像表示装置内のコンピュータ311と接続している。コンピュータ311は、図11におけるID記憶手段73からID情報を入力し、他の映像表示装置内のコンピュータに送信する。他の映像表示装置内のコンピュータからも同様に、ID情報が送信されるため、複数の映像表示装置間においてID情報を共有することができる。
【0083】
また、コンピュータ311は、他の映像表示装置内のコンピュータから受信したID情報と、ID記憶手段73から入力されたID情報とが一致しないようにID記憶手段73から入力されたID情報を変更し、ID記憶手段73に出力する。
【0084】
ID記憶手段73は、コンピュータ311から入力されたID情報を記憶し、非可視光投射手段53に出力する。非可視光投射手段53は、ID記憶手段73から入力されたID情報を非可視光により図11における指示体42A及び指示体42B(以下、総称して指示体42とする。)に投射する。指示体42は、非可視光投射手段53から投射されたID情報を、自身のID情報として、指示体42内の図示しないID記憶手段に登録する。この指示体42によるID情報の登録は、ユーザが指示体42を使用する前に、予め行っておく。
【0085】
以上より、本実施の形態に係る映像表示装置によれば、近接して配置される他の映像表示装置の指示体とID情報を一致しないように設定することで、他の映像表示装置の指示体から光が投射された表示スクリーン11を撮像することによる誤作動を防止できる。
【0086】
なお、上述では、投影装置12の方式としてDLPTM方式を用いたが、3LCD方式又はLCOS方式を用いることもできる。
【0087】
なお、上述では、指示体を表示スクリーン11に押し当てることで発光ダイオード21a〜21cを駆動させていたが、指示体にレーザー光のように高指向性を有する光源を搭載して、離れた位置から表示スクリーン11にスポット的に光を照射できるようにすれば、指示体を表示スクリーン11に押し当てることなく位置を指示することが可能である。
【0088】
なお、上述では、指示体は、赤、青、緑のうち少なくとも1つの光を発光することができるものとし、撮像手段3は、指示体から出力された光を波長により区別するものとしたが、指示体から投射される光の波長の種類を増加させ、合わせて撮像手段3は区別可能な波長の種類を増加させることにより、同時に使用できる指示体の数を増加させることが可能である。また、指示体の夫々の発光ダイオードを同時に点灯させることで、同時に使用できる指示体の数を増加させることが可能である。
【0089】
なお、本発明の実施形態では、2つの指示体を使用したが、1つまたは3つ以上の指示体を用いてもよい。用いる指示体が3つより多い場合は、同時に2つ以上の発光ダイオードを選択することにより、個々の指示体を区別することができる。
【0090】
なお、上述では同期信号生成手段6及び同期信号生成手段62は、同期信号の値が”H”から”L”に切り替わった直後または所定期間経過後に、指示体をさせるトリガが発生した発光同期信号を生成するものとしたが、指示体を発光させるトリガは、投影装置12から出力される映像信号のブランキング期間に同期して発生するものであればよい。
【0091】
なお、上述では、非可視光投射手段5又は非可視光投射手段52から赤外線などの非可視光を投射したが、電波などを用いて発光タイミング信号またはID識別情報を伝達しても同様の効果を奏する。
【0092】
なお、上述では、指示体の指示位置を、表示スクリーン11上の2次元座標の位置として検出するようにしたが、X軸またはY軸のみの1次元座標として位置を検出するようにしてもよい。
【0093】
なお、上述では、画像処理手段4は、水平同期信号及び垂直同期信号の起点から出力信号を最初に検出するまでの時間に基づいて光が投射された位置を算出するものとしたが、複数の出力信号を検出し、複数の検出信号に基づいて光が投射された位置を算出するものとしてもよい。これによれば、光がスクリーン上で広がりをもって分布している場合にも、より正確に光の位置を検出することが可能となる。
【0094】
なお、上述では、ID識別信号は同期信号の値が”H”である期間に出力するものとしたが、発光タイミング信号が同期信号の値が”L”である期間に出力されるのであれば、ID識別信号は同期信号の値が”L”である期間に出力するものであってもよい。
【0095】
なお、上述では、ID記憶手段5が図示しない非可視光受信手段を備えるものとしたが、非可視光受信手段をコンピュータ31が備え、指示体から受信したID情報をID記憶手段5に出力するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施形態による画像表示装置の構成図である。
【図2】本発明の実施形態による指示体2の構成図である。
【図3】本発明の実施形態による発光及び撮像のタイミングを説明するための波形図である。
【図4】本発明の実施形態による撮像手段3によって検出された光の位置を示す図である。
【図5】本発明の実施形態による画像処理手段4における座標演算の一例を示す図である。
【図6】本発明の他の実施形態による画像表示装置の構成図である。
【図7】本発明の他の実施形態による指示体32の構成図である。
【図8】本発明の他の実施形態による発光及び撮像のタイミングを説明するための波形図である。
【図9】本発明の他の実施形態による発光及び撮像のタイミングを説明するための波形図である。
【図10】本発明の他の実施形態による画像表示装置の構成図である。
【図11】本発明の他の実施形態による画像表示装置の構成図である。
【符号の説明】
【0097】
2A,2B,32A,32B,42A,42B 指示体、3 撮像手段、4 画像処理手段、5,52,53 非可視光投射手段、6,62,63 同期信号生成手段、7,73 ID記憶手段、13 撮像タイミング信号生成手段、11 表示スクリーン、12 投影装置、30 外部インターフェース、31,310,311 コンピュータ、21 発光部、22 スイッチ、23 ドライバ、24 レンズ、25 バッテリー、26 受光部、28 ID識別部、29 ID情報出力部、200 筐体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像が表示されるスクリーン上の指示された位置を検出する位置検出装置において、
前記スクリーン上に光を投射する指示体と、
前記指示体が光を投射する固有のタイミングを示した発光タイミング信号を出力する出力手段と、
前記指示体が光を投射するタイミングに同期して、前記指示体から光が投射された前記スクリーンを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した前記スクリーンの画像に基づいて、前記指示体から光が投射された前記スクリーン上の位置を算出する算出手段とを備え、
前記指示体は、前記出力手段から出力される発光タイミング信号に基づいて固有のタイミングで光を投射することを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の位置検出装置を複数備えて構成される位置検出システムであって、
前記位置検出システムを構成する位置検出装置のうち、第1の位置検出装置の指示体が光を投射するタイミングを、第2の位置検出装置の撮像手段が当該第2の位置検出装置の前記スクリーンを撮像するタイミングと同期しないように設定することを特徴とする位置検出システム。
【請求項3】
映像を出力する映像出力手段と、
前記映像出力手段から出力された映像を表示するスクリーンと、
前記スクリーン上に光を投射する指示体と、
前記指示体が光を投射する固有のタイミングを示した発光タイミング信号を出力する出力手段と、
前記指示体が光を投射するタイミングに同期して、前記指示体から光が投射された前記スクリーンを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した前記スクリーンの画像に基づいて、前記指示体から光が投射された前記スクリーン上の位置を算出する算出手段とを備え、
前記指示体は、前記出力手段から出力される発光タイミング信号に基づいて固有のタイミングで光を投射することを特徴とする映像表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の映像表示装置を複数備えて構成される映像表示システムであって、
前記映像表示システムを構成する映像表示装置のうち、第1の映像表示装置の前記指示体が光を投射するタイミングを、第2の映像表示装置の前記撮像手段が当該第2の映像表示装置の前記スクリーンを撮像するタイミングと同期しないように設定することを特徴とする映像表示システム。
【請求項5】
前記指示体の固有のID情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記記憶手段が記録した前記固有のID情報に引き続いて前記発光タイミング信号を前記指示体に出力し、
前記指示体は、前記出力手段から前記固有のID情報に引き続いて入力される前記発光タイミング信号に基づいて、前記スクリーンに光を投射することを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の位置検出装置を複数備えて構成される位置検出システムであって、
前記位置検出システムを構成する位置検出装置のうち、第1の位置検出装置の前記指示体におけるID情報を、第2の位置検出装置の前記指示体におけるID情報と一致しないよう設定することを特徴とする位置検出システム。
【請求項7】
前記指示体の固有のID情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記記憶手段が記録した前記ID情報に引き続いて前記発光タイミング信号を前記指示体に出力し、
前記指示体は、前記出力手段から前記ID情報に引き続いて入力される前記発光タイミング信号に基づいて前記スクリーンに光を投射することを特徴とする請求項3に記載の映像表示装置。
【請求項8】
請求項7に記載の映像表示装置を複数備えて構成される映像表示システムであって、
前記映像表示システムを構成する映像表示装置のうち、第1の映像表示装置の前記指示体におけるID情報を、第2の映像表示装置の前記指示体におけるID情報と一致しないように設定することを特徴とする映像表示システム。
【請求項1】
映像が表示されるスクリーン上の指示された位置を検出する位置検出装置において、
前記スクリーン上に光を投射する指示体と、
前記指示体が光を投射する固有のタイミングを示した発光タイミング信号を出力する出力手段と、
前記指示体が光を投射するタイミングに同期して、前記指示体から光が投射された前記スクリーンを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した前記スクリーンの画像に基づいて、前記指示体から光が投射された前記スクリーン上の位置を算出する算出手段とを備え、
前記指示体は、前記出力手段から出力される発光タイミング信号に基づいて固有のタイミングで光を投射することを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の位置検出装置を複数備えて構成される位置検出システムであって、
前記位置検出システムを構成する位置検出装置のうち、第1の位置検出装置の指示体が光を投射するタイミングを、第2の位置検出装置の撮像手段が当該第2の位置検出装置の前記スクリーンを撮像するタイミングと同期しないように設定することを特徴とする位置検出システム。
【請求項3】
映像を出力する映像出力手段と、
前記映像出力手段から出力された映像を表示するスクリーンと、
前記スクリーン上に光を投射する指示体と、
前記指示体が光を投射する固有のタイミングを示した発光タイミング信号を出力する出力手段と、
前記指示体が光を投射するタイミングに同期して、前記指示体から光が投射された前記スクリーンを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した前記スクリーンの画像に基づいて、前記指示体から光が投射された前記スクリーン上の位置を算出する算出手段とを備え、
前記指示体は、前記出力手段から出力される発光タイミング信号に基づいて固有のタイミングで光を投射することを特徴とする映像表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の映像表示装置を複数備えて構成される映像表示システムであって、
前記映像表示システムを構成する映像表示装置のうち、第1の映像表示装置の前記指示体が光を投射するタイミングを、第2の映像表示装置の前記撮像手段が当該第2の映像表示装置の前記スクリーンを撮像するタイミングと同期しないように設定することを特徴とする映像表示システム。
【請求項5】
前記指示体の固有のID情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記記憶手段が記録した前記固有のID情報に引き続いて前記発光タイミング信号を前記指示体に出力し、
前記指示体は、前記出力手段から前記固有のID情報に引き続いて入力される前記発光タイミング信号に基づいて、前記スクリーンに光を投射することを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の位置検出装置を複数備えて構成される位置検出システムであって、
前記位置検出システムを構成する位置検出装置のうち、第1の位置検出装置の前記指示体におけるID情報を、第2の位置検出装置の前記指示体におけるID情報と一致しないよう設定することを特徴とする位置検出システム。
【請求項7】
前記指示体の固有のID情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記記憶手段が記録した前記ID情報に引き続いて前記発光タイミング信号を前記指示体に出力し、
前記指示体は、前記出力手段から前記ID情報に引き続いて入力される前記発光タイミング信号に基づいて前記スクリーンに光を投射することを特徴とする請求項3に記載の映像表示装置。
【請求項8】
請求項7に記載の映像表示装置を複数備えて構成される映像表示システムであって、
前記映像表示システムを構成する映像表示装置のうち、第1の映像表示装置の前記指示体におけるID情報を、第2の映像表示装置の前記指示体におけるID情報と一致しないように設定することを特徴とする映像表示システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−289243(P2009−289243A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−144441(P2008−144441)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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