説明

住宅火災警報器

【課題】煙感知センサの感度を切り替えることができる住宅火災警報器を提供する。
【解決手段】住宅火災を感知する住宅火災警報器において、発光素子を発光させる発光部と、発光部からの光を受光した時に煙信号を送信する受光部と、煙信号が所定レベル以上かを判定する警報器CPUと、居室内に人物がいるかを判断する人感センサと、人感センサで人物を感知した時に所定レベルを変更することができる所定レベル変更部と、警報器CPUにて火災と判断した時に報知する警報発報部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、煙感知センサの感度を切り替えることができる住宅火災警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、煙感知センサを用いた住宅火災警報機が知られている。例えば、特許文献1には、住宅火災警報器は、住宅火災警報器内のLED等の発光素子と、発光素子からの光が煙によって散乱された散乱光を受信する受光素子とで構成された煙感知センサを有しており、受光素子にて受信した受光信号が所定レベル以上の時に警報発報を行う内容が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平05−166080
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、設置環境による誤動作を防ぐため、煙感知センサの感度を設定してあるため、住警器が警報音を発報したときには、既に火災がある程度の規模になってしまっている場合があった。だからといって、煙感知センサの感度を高くすると日常生活で発生する煙、例えばタバコの煙などに対し過敏に反応してしまうこととなり使い勝手が悪かった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑み、煙感知センサの感度を複数段階に切り替えることにより、状況に応じた最適な煙感知センサ感度とすることができる住宅火災警報器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、住宅火災を感知する住宅火災警報器において、発光素子を発光させる発光部と、発光部からの光を受光した時に煙信号を送信する受光部と、煙信号が所定レベル以上かを判定する警報器CPUと、居室内に人物がいるかを判断する人感センサと、人感センサで人物を感知した時に所定レベルを変更することができる所定レベル変更部と、警報器CPUにて火災と判断した時に報知する警報発報部とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、住宅火災を感知する住宅火災警報器と、住宅火災警報器からの信号によりか再発法するインターホン端末とで構成されたインターホンシステムにおいて住宅火災警報器には、発光素子を発光させる発光部と、発光部からの光を受光した時に煙信号を送信する受光部と、煙信号が所定レベル以上かを判定する警報器CPUと、所定レベルを変更することができる所定レベル変更部と、警報器CPUにて火災と判断した時に報知する警報発報部とを備え、インターホン端末は、所定レベルを変更するための所定レベル変更操作部と、所定レベル操作部にて操作をした時、所定レベルを変更するための所定レベル変更信号を送信するインターホンCPUを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、居室内に人物が居るかどうかを判断して煙感知センサの感度を切り替えることができる。
請求項2の発明によれば、インターホン端末を操作することによって、煙感知センサの感度を切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係る第一の実施形態である住宅火災警報器のブロック図である。
【図2】本発明に係る第二の実施形態であるインターホンシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の住宅火災警報器を適用した好ましい形態の第一の実施例について、図を参照して説明する。図1に示すように、住宅火災警報器1内の煙侵入部Aに侵入した煙を感知する煙感知部101と、煙感知部101からの煙信号が所定値レベルよりも大きな値の時に火災と判定する警報器CPU102と、所定値レベルを変更するための所定値レベル変更部103と、警報器CPU102にて火災と判定した時に、発報する警報発報部104と、住宅火災警報器1周辺に人がいるかを判断する人感センサ105とで構成されている。煙感知部101は、LED等の発光素子にて発光する発光部1011と、発光部からの光を受光する受光部1012とで構成されている。
【0010】
このような住宅火災警報器の動作について説明する。
住宅火災警報器1内部には発光部1011と受光部1012が設置されており、発光部1011からの光が直接受光部1012で受光されない角度で配置されている。このような配置の時に煙侵入部Aに煙が充満すると、発光部1011からの光が煙によって散乱され受光部1012で受光される。このとき、受光部1012から煙の濃度に応じた煙信号を警報器CPU102に送信し、警報器CPU102では煙信号が所定レベル以上の時に、警報発報部104に警報発報信号を送り、警報音、表示が成される。警報器CPU102には火災と判断するための所定レベルを低レベル感度、高レベル感度の2段階に変更することができ、人感センサ105によって人物を検出した時に、所定レベル変更部103によって変更することができる。具体的には、人がいないと判断したとき、タバコの煙をも感知することができる高レベル感度設定、人物がいると判断したとき、焚き火程度の煙を感知する低レベル感度設定とすることができる。
【0011】
次に、以下、本発明の住宅火災警報器を適用した好ましい形態の第二の実施例について、図を参照して説明する。図2に示すように、住宅火災警報器1内の煙侵入部Aに侵入した煙を感知する煙感知部101と、煙感知部101からの煙信号が所定値レベルよりも大きな値の時に火災と判定する警報器CPU102と、所定値レベルを変更するための所定値レベル変更部103と、警報器CPU102にて火災と判定した時に、発報する警報発報部104と、インターホン端末2と通信する警報器I/F106とで構成されている。煙感知部101は、LED等の発光素子にて発光する発光部1011と、発光部からの光を受光する受光部1012とで構成されている。インターホン端末2は、警報器CPU102で火災と判定した時に発報するインターホン部203と、居住者が所定値レベルを変更操作するための所定値レベル変更操作部202と、所定レベル操作部にて操作をした時、所定レベルを変更するための所定レベル変更信号を送信するインターホンCPU203と、インターホン端末I/F203を備えている。
【0012】
このようなインターホンシステムの動作について説明する。
の警報器CPU102の火災判定を行う動作は第一の実施例と同様であるためここでは省略し、インターホン端末2にて所定値レベルを変更する動作の説明を行う。
居住者が外出するときに、所定レベル変更操作部103を操作すると、インターホン端末CPU201から所定レベル変更信号が所定レベル変更部103に送信され、タバコの煙をも感知することができる高レベル感度設定にする。また、居住者が帰宅した時には、再度、所定値レベル変更部103を操作すると、インターホン端末CPU201から所定レベル変更信号が所定レベル変更部103に送信され、焚き火程度の煙を感知する低レベル感度設定とすることができる。
なお、居住者が外出するとき、または就寝するときに行う防犯設定操作と連動させて、所定レベル変更信号を住宅火災警報器1に送信するようにしても良い。
【符号の説明】
【0013】
1・・・ 住宅火災警報器
1011・・・ 発光部
1012・・・ 受光部
102・・・ 警報器CPU
103・・・ 所定レベル変更部
104・・・ 警報発報部
105・・・ 人感センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅火災を感知する住宅火災警報器(1)において、
発光素子を発光させる発光部(1011)と、前記発光部からの光を受光した時に煙信号を送信する受光部(1012)と、前記煙信号が所定レベル以上かを判定する警報器CPU(102)と、居室内に人物がいるかを判断する人感センサ(105)と、前記人感センサで人物を感知した時に前記所定レベルを変更することができる所定レベル変更部(103)と、前記警報器CPUにて火災と判断した時に報知する警報発報部(104)とを備えたことを特徴とする住宅火災警報器。
【請求項2】
住宅火災を感知する住宅火災警報器(1)と、前記住宅火災警報器からの信号によりか再発法するインターホン端末(2)とで構成されたインターホンシステムにおいて
前記住宅火災警報器には、発光素子を発光させる発光部(1011)と、前記発光部からの光を受光した時に煙信号を送信する受光部(1012)と、前記煙信号が所定レベル以上かを判定する警報器CPU(102)と、前記所定レベルを変更することができる所定レベル変更部(103)と、前記警報器CPUにて火災と判断した時に報知する警報発報部(104)とを備え、
前記インターホン端末は、前記所定レベルを変更するための所定レベル変更操作部(202)と、前記所定レベル操作部にて操作をした時、前記所定レベルを変更するための所定レベル変更信号を送信するインターホンCPU(203)を備えたことを特徴とするインターホンシステム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−198406(P2010−198406A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−43456(P2009−43456)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000100908)アイホン株式会社 (777)
【Fターム(参考)】