説明

作業車のPTOクラッチ操作構造

【課題】 作業車のPTOクラッチ操作構造において、PTO操作手段を備えた場合、PTO操作手段の作動及び停止状態への人為的な操作、PTOクラッチの伝動及び遮断状態への人為的な操作が、違和感なく行えるように構成する。
【解決手段】 リンク機構6の上昇駆動に伴って、PTOクラッチ29を遮断状態に操作し、リンク機構6の下降駆動に伴って、PTOクラッチ29を伝動状態に操作するPTO操作手段を備える。PTO操作手段が停止状態に操作されてPTOクラッチ29が伝動状態に操作される伝動位置、PTO操作手段が停止状態に操作されてPTOクラッチ29が遮断状態に操作される遮断位置、及び、PTO操作手段が作動状態に操作される自動位置に、PTOスイッチ33を操作自在に構成する。遮断位置を間に挟んで一方側に伝動位置を配置し、他方側に自動位置を配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機体に連結された作業装置に動力を伝達可能なPTO軸、及びPTO軸に動力を伝動及び遮断自在なPTOクラッチを備えた作業車のPTOクラッチ操作構造に関する。
【背景技術】
【0002】
PTO軸及びPTOクラッチを備えた作業車の一例である農用トラクタでは、リンク機構(3点リンク機構や2点リンク機構等)、及びリンク機構を昇降駆動自在な油圧シリンダ(昇降アクチュエータに相当)を機体に備えており、作業装置(例えばロータリ耕耘装置)をリンク機構に連結可能に構成している。
この場合、特許文献1に開示されているように、ロータリ耕耘装置が地面に接地している状態で、昇降スイッチ(特許文献1の図3及び図5の27)を押し操作すると、ロータリ耕耘装置がリンク機構の上限角度の位置に上昇駆動され、次に昇降スイッチをもう一度押し操作すると、ロータリ耕耘装置が地面に接地する位置に下降駆動されるように構成されたものがある。
【0003】
特許文献1では、ロータリ耕耘装置が地面に接地している状態で、昇降スイッチを押し操作すると、PTOクラッチが遮断状態に操作されて、ロータリ耕耘装置がリンク機構の上限角度の位置に上昇駆動されるように構成されており、次に昇降スイッチをもう一度押し操作すると、ロータリ耕耘装置が地面に接地する位置に下降駆動されて、PTOクラッチが伝動状態に操作されるように構成されている(PTO操作手段に相当)。
【0004】
ロータリ耕耘装置が上昇駆動された状態で回転駆動されると、ロータリ耕耘装置の耕耘爪に付着した土が飛散したり、回転するロータリ耕耘装置の耕耘爪が畦際の障害物に接触することによる破損が生じたりすることがあるので、前述のように昇降スイッチの押し操作によってロータリ耕耘装置が上昇駆動された際に、PTOクラッチを遮断状態に操作して、ロータリ耕耘装置を停止させることにより、ロータリ耕耘装置の耕耘爪に付着した土の飛散や、回転するロータリ耕耘装置の耕耘爪が畦際の障害物に接触することによる破損を防止している。
【0005】
特許文献1のようなPTO操作手段を備えた場合、作業状態に応じてPTO操作手段を作動及び停止状態に人為的に操作できるように構成する必要がある。このようにPTO操作手段を作動及び停止状態に人為的に操作できるように構成すると、これとは別にPTOクラッチを人為的に伝動及び遮断状態に操作できるように構成する必要がある。
この場合、PTO操作手段を作動及び停止状態に人為的に操作自在なPTO操作手段の操作スイッチを備え、これとは別にPTOクラッチを伝動及び遮断状態に人為的に操作自在なPTOクラッチの操作スイッチを備えることがある。
【0006】
【特許文献1】特開平8−56413号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述のように、PTO操作手段の操作スイッチ及びPTOクラッチの操作スイッチを備えた場合、以下のような不具合の発生することが考えられる。
例えば作業装置が下降駆動された状態で、PTOクラッチの操作スイッチが伝動状態に操作されて、PTOクラッチが伝動状態となっていたとする。この状態でPTO操作手段の操作スイッチが作動状態に操作されて、作業装置が上昇駆動された場合、PTOクラッチの操作スイッチ(伝動状態)を優先させると、PTOクラッチは伝動状態に維持されるのに対して、PTO操作手段の操作スイッチ(作動状態)を優先させると、PTOクラッチは遮断状態に操作されることになる。
【0008】
このように作業状態に応じて、PTO操作手段の操作スイッチの操作状態、及びPTOクラッチの操作スイッチの操作状態に対し、PTOクラッチが相反する状態になるので、PTO操作手段の操作スイッチ及びPTOクラッチの操作スイッチに対して、作業状態に応じてどちらを優先させるかと言う優先順位を設定する必要がある。しかしながら、このような優先順位を設定しても、作業者が優先順位を忘れてしまったり、勘違いによって優先順位を逆に認識してしまったりすると、作業者が違和感を感じることになり、違和感に基づく誤解を招くことがある。
本発明は作業車のPTOクラッチ操作構造において、PTO操作手段を備えた場合、PTO操作手段の作動及び停止状態への人為的な操作、PTOクラッチの伝動及び遮断状態への人為的な操作が、違和感なく行えるように構成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(構成)
本発明の第1特徴は、作業車のPTOクラッチ操作構造において次のように構成することにある。
作業装置を昇降自在に連結自在なリンク機構と、リンク機構を昇降駆動可能な昇降アクチュエータと、リンク機構に連結された作業装置に動力を伝達可能なPTO軸と、PTO軸に動力を伝動及び遮断自在なPTOクラッチとを備える。
昇降アクチュエータによるリンク機構の上昇駆動に伴って、PTOクラッチを遮断状態に操作し、昇降アクチュエータによるリンク機構の下降駆動に伴って、PTOクラッチを伝動状態に操作するPTO操作手段を備える。
PTOクラッチ及びPTOク操作手段を操作自在で人為的に操作されるPTOスイッチを備える。
PTO操作手段が停止状態に操作されてPTOクラッチが伝動状態に操作される伝動位置、PTO操作手段が停止状態に操作されてPTOクラッチが遮断状態に操作される遮断位置、及びPTO操作手段が作動状態に操作される自動位置にPTOスイッチを操作自在に構成し、遮断位置を間に挟んで一方側に伝動位置を配置し、他方側に自動位置を配置する。
【0010】
(作用)
本発明の第1特徴によれば、PTOスイッチを伝動位置に操作すると、PTO操作手段が停止状態に操作されて、PTOクラッチが伝動状態に操作される。PTOスイッチを遮断位置に操作すると、PTO操作手段が停止状態に操作されて、PTOクラッチが遮断状態に操作される。
この場合、PTO操作手段は停止状態に操作されており、PTOクラッチの伝動及び遮断状態に関係はなく、PTOスイッチの伝動位置とPTOクラッチの伝動状態とが対応して、PTOスイッチの遮断位置とPTOクラッチの遮断状態とが対応している。このように、PTOスイッチの操作位置(伝動及び遮断位置)が、そのままPTOクラッチの状態(伝動及び遮断状態)を表示することになるので、作業者はPTOスイッチによりPTOクラッチの伝動及び遮断状態への人為的な操作を違和感なく行うことができる。
【0011】
本発明の第1特徴によれば、PTOクラッチを自動位置に操作すると、PTO操作手段が作動状態に操作されるのであり、リンク機構(作業装置)が上昇駆動されるの伴って、PTOクラッチが伝動状態に操作され、リンク機構(作業装置)が下降駆動されるの伴って、PTOクラッチが遮断状態に操作される。
この場合、リンク機構(作業装置)の上昇及び下降駆動に基づいてPTOクラッチが伝動及び遮断状態に操作される。このように、PTOスイッチの操作位置(自動位置)が、そのままPTOクラッチの状態(リンク機構(作業装置)の上昇及び下降駆動に基づいてPTOクラッチが伝動及び遮断状態に操作される状態)を表示することになるので、作業者はPTOスイッチによりPTO操作手段の作動及び停止状態への人為的な操作を違和感なく行うことができる。
【0012】
本発明の第1特徴によると、遮断位置を間に挟んで一方側に伝動位置が配置され、他方側に自動位置が配置されているので、PTOスイッチを伝動位置から自動位置に操作する際及びPTOスイッチを自動位置から伝動位置に操作する際において、途中でPTOスイッチが必ず遮断位置を通過することになり、途中でPTOクラッチが必ず遮断状態に操作される。
【0013】
これによって、PTOスイッチを伝動位置から自動位置に操作する際及びPTOスイッチを自動位置から伝動位置に操作する際の両方の状態において、PTOクラッチの遮断状態から伝動状態(PTOスイッチの伝動位置)に移行し、PTOクラッチの遮断状態からリンク機構(作業装置)の上昇駆動に伴って伝動状態に操作される状態に移行する。従って、作業者はPTOクラッチの操作状態が変更されること(PTOクラッチが手動で伝動及び遮断状態に操作されると状態と、リンク機構(作業装置)の上昇及び下降駆動に基づいてPTOクラッチが伝動及び遮断状態に操作される状態との間での変更)を認識することができるのであり、作業者が違和感を感じることが少ない。
【0014】
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、作業車のPTOクラッチ操作構造において、PTO操作手段を備えた場合、PTOスイッチの操作位置がそのままPTOクラッチの状態を表示する点、並びに、PTOスイッチを伝動位置から自動位置に操作する際及びPTOスイッチを自動位置から伝動位置に操作する際に、途中でPTOクラッチが必ず遮断状態に操作される点によって、作業者がPTOスイッチによりPTOクラッチの伝動及び遮断状態への人為的な操作、並びにPTO操作手段の作動及び停止状態への人為的な操作を違和感なく行うことができるようになり、作業車のPTOクラッチ及びPTO操作手段の操作性を向上させることができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[1]
図1及び図2に示すように、前輪23及び後輪24で支持された機体のミッションケース3に、トップリンク1(リンク機構に相当)と右及び左のロアリンク2(リンク機構に相当)とが上下に揺動自在に支持され、単動型の油圧シリンダ5(昇降アクチュエータに相当)により上下に揺動駆動される右及び左のリフトアーム6(リンク機構に相当)が備えられており、右及び左リフトアーム6と右及び左のロアリンク2とが、リフトロッド7及び複動型の油圧シリンダ8を介して連結されて、作業車の一例である四輪駆動型式の農用トラクタが構成されている。この場合、トップリンク1、右及び左のロアリンク2に、ロータリ耕耘装置4(作業装置に相当)が連結されている。
【0016】
図3に示すように、油圧シリンダ5に対する3位置切換式の制御弁16が制御装置22により操作されて、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される。油圧シリンダ8に対する3位置切換式の制御弁17が制御装置22により操作されて、油圧シリンダ8の伸縮作動によりロータリ耕耘装置4が、油圧シリンダ8とは反対側のロアリンク2との連結点周りにローリング駆動される。
【0017】
図1及び図2に示すように、ミッションケース3の後部にPTO軸26が備えられ、PTO軸26とロータリ耕耘装置4とに亘って伝動軸27が接続されている。機体に搭載されたエンジン28の動力が、ミッションケース3に内装された走行用の変速装置(図示せず)を介して前輪23及び後輪24に伝達されており、エンジン28の動力がミッションケース3に内装されたPTOクラッチ29を介してPTO軸26に伝達され、伝動軸27を介してロータリ耕耘装置4に伝達される。図3に示すように、PTOクラッチ29は摩擦多板型式の油圧クラッチであり、遮断状態に付勢されて、作動油が供給されることにより伝動状態に操作されるように構成されており、PTOクラッチ29に作動油の給排操作を行う制御弁30が備えられている。
【0018】
[2]
次に、昇降制御手段及びポジション制御手段について説明する。
図1,2,3に示すように、ロータリ耕耘装置4に上下揺動自在に後部カバー9が備えられ、バネ18により後部カバー9が下方側に付勢されて、ロータリ耕耘装置4に対する後部カバー9の上下角度を検出する耕深センサー10が備えられており、耕深センサー10の検出値が制御装置22に入力されている。ダイヤル操作式で人為的に操作される耕深設定器11及び人為的に操作される昇降制御スイッチ21が、運転部19に備えられて、耕深設定器11の設定耕耘深さ及び昇降制御スイッチ21の操作信号が制御装置22に入力されており、昇降制御スイッチ21は昇降制御手段を作動及び停止状態に操作するものである。
【0019】
これにより、図1,2,3に示すように、昇降制御スイッチ21により昇降制御手段を作動状態に操作した状態において、耕深センサー10の検出値が耕深設定器11の設定耕耘深さとなるように制御弁16が操作されて、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される。耕深センサー10は地面Gからロータリ耕耘装置4までの高さを検出するものであり、ロータリ耕耘装置4の耕耘深さH1を検出するものなので、ロータリ耕耘装置4が地面Gから設定高さに位置するように、ロータリ耕耘装置4の耕耘深さH1が耕深設定器11の設定耕耘深さとなるように、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される(昇降制御手段)。
【0020】
図1,2,3に示すように、リフトアーム6の機体に対する上下角度を検出する角度センサー13がリフトアーム6の基部に備えられており、角度センサー13の検出値が制御装置22に入力されている。機体の運転部19に昇降レバー12が備えられ、昇降レバー12の操作位置を検出する位置センサー25の検出値が制御装置22に入力されている。昇降レバー12は所定範囲A1に亘って人為的に操作自在であり、昇降レバー12から手を離しても摩擦保持機構(図示せず)により、昇降レバー12はその操作位置に保持される。
【0021】
これにより、図1及び図3に示すように、位置及び角度センサー25,13の検出値に基づいて、所定範囲A1での昇降レバー12の操作位置に対応する上下角度に、リフトアーム6が機体に対して位置するように、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される(ポジション制御手段)。この場合、昇降レバー12の所定範囲A1がリフトアーム6の上下範囲B1に対応しており、所定範囲A1の下限位置A2が上下範囲B1の下限角度B2に対応し、所定範囲A1の上限位置A3が上下範囲B1の上限角度B3に対応している。
【0022】
前述の昇降制御手段及びポジション制御手段において、昇降制御スイッチ21により昇降制御手段を停止状態に操作している場合、昇降制御手段が停止し、ポジション制御手段が作動する。昇降制御スイッチ21を作動位置に操作している場合(昇降制御手段の作動状態)、昇降レバー12を所定範囲A1の下限位置A2に操作すると、昇降制御手段が作動し、ポジション制御手段が作動するのであり、昇降レバー12を所定範囲A1の下限位置A2以外の操作位置に操作すると、昇降制御手段が停止し、ポジション制御手段が作動する。
【0023】
[3]
次に、強制昇降手段及びローリング制御手段について説明する。
図1及び図2に示すように、前輪23の操向操作を行う操縦ハンドル31の右下側に強制昇降レバー32が備えられており、強制昇降レバー32の操作位置が制御装置22に入力されている。強制昇降レバーは中立位置、上昇位置及び下降位置に操作自在に構成されて、中立位置に付勢されている。
【0024】
強制昇降レバー32を上昇位置に操作すると(上昇位置に操作して中立位置に操作すると)、油圧シリンダ8によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が、現在のリフトアーム6の上下角度から上下範囲B1の上限角度B3に上昇駆動される。強制昇降レバー32を下降位置に操作すると(下降位置に操作して中立位置に操作すると)、油圧シリンダ8によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が、上下範囲B1の上限角度B3から上昇駆動される前のリフトアー6の上下角度に下降駆動される(強制昇降手段)。
【0025】
後述する[6][7][8]に記載のPTO操作手段の作動及び停止状態に関係なく、強制昇降レバー32を上昇位置に操作すると(上昇位置に操作して中立位置に操作すると)、油圧シリンダ8によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が上昇駆動され始めるのと同時に、PTOクラッチ29が遮断状態に操作されて、昇降制御手段及びポジション制御手段が停止状態に操作される。後述するローリング制御手段が停止状態に操作されて、油圧シリンダ8がリフトロッド7と同じ長さになるように伸縮作動して、機体に対してロータリ耕耘装置4が機体左右方向で平行に保持される。
【0026】
後述する[6][7][8]に記載のPTO操作手段の作動及び停止状態に関係なく、強制昇降レバー32を下降位置に操作すると(下降位置に操作して中立位置に操作すると)、油圧シリンダ8によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が下降駆動され始めるのと同時に、PTOクラッチ29が伝動状態に操作されて、昇降制御手段及びポジション制御手段、ローリング制御手段が作動状態に操作される。
【0027】
図2及び図3に示すように、油圧シリンダ8の作動位置を検出するストロークセンサー14、機体の水平面に対する機体左右方向の角度を検出する重錘式の傾斜センサー15が備えられており、ストロークセンサー14の検出値及び傾斜センサー15の検出値が制御装置22に入力されている。ストロークセンサー14により油圧シリンダ8の作動位置を検出することによって、ロータリ耕耘装置4の機体に対する機体左右方向の角度を検出することができるので、傾斜センサー15により機体の水平面に対する機体左右方向の角度を検出することにより、ロータリ耕耘装置4の水平面に対する機体左右方向の角度を検出することができる。
【0028】
図2及び図3に示すように、ダイヤル操作式で人為的に操作される傾斜設定器20が運転部19に備えられ、傾斜設定器20の設定角度が制御装置22に入力されている。傾斜設定器20の設定角度は、ロータリ耕耘装置4の水平面に対して維持されるべき機体左右方向の角度を意味しており、傾斜設定器20の設定角度を水平位置から右下り側及び左下り側に任意に設定及び変更することができる。
これにより、ロータリ耕耘装置4の水平面に対する機体左右方向の角度を、傾斜設定器20の設定角度に維持するように、油圧シリンダ8によりトップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)がローリング駆動される(ローリング制御手段)。
【0029】
[4]
次に、PTOスイッチ33について説明する。
図3に示すように、ダイヤル操作式で人為的に操作されるPTOスイッチ33が運転部19に備えられている。PTOスイッチ33は中央に遮断位置が設定されて、遮断位置の右側に伝動位置が設定され、遮断位置の左側に自動位置が設定されており、PTOスイッチ33の操作位置が制御装置22に入力されている。
この場合、遮断位置の左側に伝動位置を設定し、遮断位置の右側の自動位置を設定するように構成してもよい。
【0030】
図3に示すように、PTOスイッチ33は押し操作自在、且つ右及び左の回転操作自在に構成されており、PTOスイッチ33を遮断位置に操作している状態において、PTOスイッチ33を押し操作しながら右に回転操作することにより、PTOスイッチ33を伝動位置に操作することができる。PTOスイッチ33を遮断位置に操作している状態において、PTOスイッチ33を押し操作しながら左に回転操作することにより、PTOスイッチ33を自動位置に操作することができる。PTOスイッチ33を伝動及び自動位置に操作している状態において、PTOスイッチ33を押し操作すると、PTOスイッチ33が自動的に遮断位置に戻し操作される。
【0031】
この場合、PTOスイッチ33を回転操作自在に構成するのではなく、PTOスイッチ33を直線的にスライド操作するように構成してもよい。この構成において、中央に遮断位置を設定して、遮断位置の右側に伝動位置(又は自動位置)を設定し、遮断位置の左側に自動位置(又は伝動位置)を設定する。
【0032】
[5]
次に、PTOスイッチ33を伝動及び遮断位置に操作した場合の制御について、図4に基づいて説明する。
PTOスイッチ33を伝動位置に操作すると(ステップS1)、後述する[6][7][8]に記載のPTO操作手段が停止状態に操作されて(ステップS2)、PTOクラッチ29が伝動状態に操作される(ステップS3)。PTOスイッチ33を遮断位置に操作すると(ステップS1)、後述する[6][7][8]に記載のPTO操作手段が停止状態に操作されて(ステップS4)、PTOクラッチ29が遮断状態に操作される(ステップS5)。
【0033】
昇降レバー12の操作位置が検出されて(ステップS6)、昇降レバー12を所定範囲A1の下限位置A2以外の操作位置に操作していると(ステップS7)、昇降制御手段が停止状態に操作され(ステップS8)、ポジション制御手段が作動状態に操作されて(ステップS9)、昇降レバー12の操作位置(位置及び角度センサー25,13の検出値)及びポジション制御手段に従って、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される。
【0034】
昇降レバー12を所定範囲A1の下限位置A2に操作していると(ステップS7)、昇降制御スイッチ21が作動位置に操作されていれば(ステップS10)、昇降制御手段が作動状態に操作され(ステップS11)、ポジション制御手段が停止状態に操作されて(ステップS12)、耕深センサー10の検出値、耕深設定器11の設定耕耘深さ及び昇降制御手段に従って、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される。この場合、昇降制御スイッチ21が停止位置に操作されていると(ステップS10)、昇降制御手段が停止状態に操作され(ステップS8)、ポジション制御手段が作動状態に操作される(ステップS9)。
【0035】
図3に示すように、上下範囲B1において、上下範囲B1の上限角度B3よりも下降側に第1ローリング切換角度B4が設定されて、第1ローリング切換角度B4よりも下降側に第2ローリング切換角度B5が設定されている。上下範囲B1の中央角度よりも上昇側に、第1及び第2ローリング切換角度B4,B5が設定されており、第1及び第2ローリング切換角度B4,B5の間に、間隔(例えば不感帯のような間隔)が存在している。
【0036】
前述のように、昇降レバー12の操作位置(位置及び角度センサー25,13の検出値)及びポジション制御手段に従って、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される状態において、リフトアーム6の上下角度が検出されている(ステップS13)。
【0037】
この場合、リフトアーム6の上下角度が第1ローリング切換角度B4を越えて上昇側に変化すると(図3の矢印BY1参照)(ステップS14)、ローリング制御手段が停止状態に操作されて(ステップS15)、油圧シリンダ8がリフトロッド7と同じ長さになるように伸縮作動し(ステップS16)、機体に対してロータリ耕耘装置4が機体左右方向で平行に保持される。リフトアーム6の上下角度が第2ローリング切換角度B5を越えて下降側に変化すると(図3の矢印BY2参照)(ステップS17)、ローリング制御手段が作動状態に操作される(ステップS18)。
【0038】
[6]
次に、PTO操作手段及びPTOスイッチ33を自動位置に操作した場合の制御の前半について、図4に基づいて説明する。
PTOスイッチ33を自動位置に操作した場合(ステップS1)、昇降制御スイッチ21が停止位置に操作されていると(ステップS19)、PTOスイッチ33が遮断位置に操作される(ステップS21)。これにより、PTO操作手段が停止状態に操作されて(ステップS4)、PTOクラッチ29が遮断状態に操作される(ステップS5)(昇降制御手段が停止状態に操作されていると、PTO操作手段が停止状態に操作される状態に相当)。
【0039】
PTOスイッチ33を自動位置に操作した場合に(ステップS1)、機体が中断状態であるか否かが検出されて、機体が中断状態であると(ステップS20)、PTOスイッチ33が遮断位置に操作され(ステップS21)、PTO操作手段が停止状態に操作されて(ステップS4)、PTOクラッチ29が遮断状態に操作される(ステップS5)。
【0040】
この場合に、中断状態とは、通常の作業状態では走行しない高速で一定時間以上に亘って走行した状態、通常の作業状態では走行しない高速で一定距離以上に亘って走行した状態、走行用の変速装置(図示せず)を路上走行用の高速位置に操作した状態、低速ではあるが作業を行わずに一定距離以上に亘って走行した状態、エンジン28の停止操作を行った後に再始動操作を行った状態、ロータリ耕耘装置4(作業装置に相当)がトップリンク1、右及び左のロアリンク2から取り外された状態等のことを言う。
【0041】
[7]
次に、PTO操作手段及びPTOスイッチ33を自動位置に操作した場合の制御の後半について、図5に基づいて説明する。
PTOスイッチ33を自動位置に操作した場合(ステップS1)、昇降制御スイッチ21が作動位置に操作され(ステップS19)、機体が中断状態になっていないと(ステップS20)、PTO操作手段が作動状態に操作される(ステップS31)。昇降レバー12の操作位置が検出され(ステップS32)、昇降レバー12の操作位置が微分処理されて、昇降レバー12の操作速度が検出されている(ステップS33)。
【0042】
昇降レバー12を所定範囲A1の下限位置A2以外の操作位置に操作していると(ステップS34)、昇降制御手段が停止状態に操作され(ステップS35)、ポジション制御手段が作動状態に操作されて(ステップS36)、昇降レバー12の操作位置(位置及び角度センサー25,13の検出値)及びポジション制御手段に従って、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される。
【0043】
昇降レバー12を所定範囲A1の下限位置A2に操作していると(ステップS34)、昇降制御手段が作動状態に操作され(ステップS37)、ポジション制御手段が停止状態に操作されて(ステップS38)、耕深センサー10の検出値、耕深設定器11の設定耕耘深さ及び昇降制御手段に従って、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される。
【0044】
図3に示すように、所定範囲A1において、所定範囲A1の上限位置A3よりも下降側に第1PTO切換位置A4が設定されて、第1PTO切換位置A4よりも下降側に第2PTO切換位置A5が設定されている。所定範囲A1の中央位置よりも上昇側に、第1及び第2PTO切換位置A4,A5が設定されており、第1及び第2PTO切換位置A4,A5の間に、間隔(例えば不感帯のような間隔)が存在している。
この場合、第1PTO切換位置A4と第1ローリング切換位置B4とが対応している(第1PTO切換位置A4に対応する上下角度が、第1ローリング切換角度B4と一致している)。第2ローリング切換角度B5が第2PTO切換位置A5よりも少し上昇側になるように設定されている(第2PTO切換位置A5に対応する上下角度が、第2ローリング切換角度B5よりも少し下降側に設定されている)。
【0045】
前述のように、昇降レバー12の操作位置(位置及び角度センサー25,13の検出値)及びポジション制御手段に従って、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される状態において、昇降レバー12の操作位置が第1PTO切換位置A4を越えて上昇側に変化すると(図3の矢印AY1参照)(ステップS39)、PTOクラッチ29が遮断状態に操作され(ステップS40)、ブザー(図示せず)が作動すると同時に、図1に示すメータパネル34に報知メッセージ(PTO操作手段の作動状態においてPTOクラッチ29が遮断状態に操作されたこと)が表示される(ステップS41)。
【0046】
リフトアーム6の上下角度が検出されており(ステップS46)、リフトアーム6の上下角度が微分処理されて、リフトアーム6の作動速度が検出されている(ステップS47)。リフトアーム6の上下角度が第1ローリング切換角度B4を越えて上昇側に変化すると(図3の矢印BY1参照)(ステップS48)、ローリング制御手段が停止状態に操作されて(ステップS49)、油圧シリンダ8がリフトロッド7と同じ長さになるように伸縮作動し(ステップS50)、機体に対してロータリ耕耘装置4が機体左右方向で平行に保持される。
【0047】
前述のように、昇降レバー12の操作位置(位置及び角度センサー25,13の検出値)及びポジション制御手段に従って、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が昇降駆動される状態において、昇降レバー12の操作位置が第2PTO切換位置A5を越えて下降側に変化し(図3の矢印AY2参照)(ステップS42)、且つ、昇降レバー12の操作速度が設定操作速度V1よりも高速であると(ステップS43)、PTOクラッチ29が伝動状態に操作され(ステップS44)、ブザー(図示せず)が停止すると同時に、図1に示すメータパネル34の報知メッセージが消える(ステップS45)。
【0048】
リフトアーム6の上下角度が第2ローリング切換角度B5を越えて下降側に変化し(図3の矢印BY2参照)(ステップS51)、且つ、リフトアーム6の作動速度が設定作動速度V2(ステップS43の設定操作速度V1に対応)よりも高速であると(ステップS52)、ローリング制御手段が作動状態に操作される(ステップS53)。
この場合、第2ローリング切換角度B5が第2PTO切換位置A5よりも少し上昇側になるように設定されているので(第2PTO切換位置A5に対応する上下角度が、第2ローリング切換角度B5よりも少し下降側に設定されているので)、前述のように昇降レバー12の操作位置が第2PTO切換位置A5を越えて下降側に変化した場合(図3の矢印AY2参照)(ステップS42)、ローリング制御手段が作動状態に操作されてから、PTOクラッチ29が伝動状態に操作されるような状態となる。
【0049】
[8]
前項[7]に記載の図5のステップS43において、昇降レバー12の操作位置が第2PTO切換位置A5を越えて下降側に変化しても(図3の矢印AY2参照)(ステップS42)、昇降レバー12の操作速度が設定操作速度V1よりも低速であると(ステップS43)、PTOクラッチ44は伝動状態に操作されずに遮断状態に維持される。
前項[7]に記載の図5のステップS52において、リフトアーム6の上下角度が第2ローリング切換角度B5を越えて下降側に変化しても(図3の矢印BY2参照)(ステップS51)、リフトアーム6の作動速度が設定作動速度V2よりも低速であると(ステップS52)、ローリング制御手段が作動状態に操作されずに停止状態に維持される。
【0050】
前述のように、昇降レバー12の操作速度が設定操作速度V1よりも低速である状態(リフトアーム6の作動速度が設定作動速度V2よりも低速である状態)は、昇降レバー12を任意の操作位置に操作した後に、作業者が昇降レバー12から手を離し、走行時の機体の振動によって、昇降レバー12が現在の操作位置から次第に下降側に移動していく状態と考えられる。
【0051】
これにより昇降レバー12の操作位置が第2PTO切換位置A5を越えて下降側に変化しても、昇降レバー12の操作速度が設定操作速度V1よりも低速であることによって、PTOクラッチ29が伝動状態に操作されなかった場合(リフトアーム6の上下角度が第2ローリング切換角度B5を越えて下降側に変化しても、リフトアーム6の作動速度が設定作動速度V2よりも低速であることによって、ローリング制御手段が作動状態に操作されなかった場合)、作業者は昇降レバー12を持ち、第2PTO切換位置A5を越えて上昇側に昇降レバー12を操作した後、再び第2PTO切換位置A5を越えて下降側に昇降レバー12を、設定操作速度V1よりも高速の操作速度で操作すれば、図5のステップS44,S45,S53に復帰する。
【0052】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]の図4のステップS19において、昇降制御スイッチ21が停止位置に操作されたことに代えて、ロータリ耕耘装置4(作業装置に相当)がトップリンク1及びロアリンク2から取り外されると、又はロータリ耕耘装置4から後部カバー9が取り外されると、PTOスイッチ33が遮断位置に操作されるように構成してもよい(ステップS21)。
【0053】
前述の[発明を実施するための最良の形態]の図4のステップS19において、昇降制御スイッチ21が停止位置に操作されたことに代えて、ローリング制御手段が停止状態に操作されたこと、又はオートアップ手段が停止状態に操作されたこと、又はバックアップ手段が停止状態に操作されたことに基づいて、PTOスイッチ33が遮断位置に操作されるように構成してもよい(ステップS21)。
【0054】
この場合、オートアップ手段とは、操縦ハンドル31により前輪23を操向操作して旋回を行うと、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が、現在のリフトアーム6の上下角度から上下範囲B1の上限角度B3に上昇駆動される機能のことを言う。バックアップ手段とは、走行用の変速装置(図示せず)が後進位置に操作されると、油圧シリンダ5によりリフトアーム6、トップリンク1及びロアリンク2(ロータリ耕耘装置4)が、現在のリフトアーム6の上下角度から上下範囲B1の上限角度B3に上昇駆動される機能のことを言う。
【0055】
[発明の実施の第2別形態]
図1に示すように、後輪24の上方を覆う後輪フェンダ35の後部にブレーキランプ36が備えられて、右及び左の後輪フェンダ35の間にロプスフレーム37が備えられており、ロプスフレーム37の上部の右及び左側部の外側(又は内側)に、右及び左の方向指示器38が備えられている。この場合、ロプスフレーム37において右(又は左)の方向指示器38の下側に報知ランプ39を備えたり、ロプスフレーム37において右(又は左)の方向指示器38の上側に報知ランプ39を備えたり(図示せず)、ロータリ耕耘装置4に報知ランプ39を備えたり(図示せず)、メータパネル34に報知ランプ(図示せず)を備えたりしてもよい。
【0056】
これにより、前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]の図5のステップS41において、以下のように構成してもよい。
(1)ブザー(図示せず)を作動させ、ロプスフレーム37の報知ランプ39を点灯(又は点滅)させる。
(2)ブザー(図示せず)を作動させ、メータパネル34の報知ランプを点灯(又は点滅)させる。
(3)ブザー(図示せず)を作動させ、ロータリ耕耘装置4の報知ランプ39を点灯(又は点滅)させる。
(4)ブザー(図示せず)を作動させ、右及び左の方向指示器38を点滅(ハザード状態)させる。
【0057】
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、角度センサー13をトップリンク1の基部又はロアリンク2の基部に備えて、トップリンク1の機体に対する上下角度又はロアリンク2の機体に対する上下角度に基づいて、ポジション制御手段を作動させてもよい。トップリンク1を備えずに、右及び左のロアリンク2と右及び左のリフトアーム6とを備えた2点リンク機構にも本発明は適用できる。
【0058】
[発明の実施の第4別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第3別形態]において、第1及び第2PTO切換位置A4,A5を所定範囲A1において同じ位置に設定して、第1及び第2PTO切換位置A4,A5に対して不感帯を設定してもよい。第1及び第2ローリング切換角度B4,B5を上下範囲B1において同じ角度に設定して、第1及び第2ローリング切換角度B4,B5に対して不感帯を設定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】農用トラクタ及びロータリ耕耘装置の全体側面図
【図2】農用トラクタの後部及びロータリ耕耘装置の全体斜視図
【図3】昇降レバー、リフトアーム、PTOクラッチ及びPTOスイッチ等の関係を示す図
【図4】PTOスイッチを伝動及び遮断位置に操作した場合の制御の流れを示す図
【図5】PTOスイッチを自動位置に操作した場合の制御の流れを示す図
【符号の説明】
【0060】
1,2,6 リンク機構
4 作業装置
5 昇降アクチュエータ
26 PTO軸
29 PTOクラッチ
33 PTOスイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業装置を昇降自在に連結自在なリンク機構と、前記リンク機構を昇降駆動可能な昇降アクチュエータとを備え、
前記リンク機構に連結された作業装置に動力を伝達可能なPTO軸と、前記PTO軸に動力を伝動及び遮断自在なPTOクラッチとを備えて、
前記昇降アクチュエータによるリンク機構の上昇駆動に伴って、前記PTOクラッチを遮断状態に操作し、前記昇降アクチュエータによるリンク機構の下降駆動に伴って、前記PTOクラッチを伝動状態に操作するPTO操作手段を備え、
前記PTOクラッチ及びPTO操作手段を操作自在で人為的に操作されるPTOスイッチを備えて、
前記PTO操作手段が停止状態に操作されてPTOクラッチが伝動状態に操作される伝動位置、前記PTO操作手段が停止状態に操作されてPTOクラッチが遮断状態に操作される遮断位置、及び前記PTO操作手段が作動状態に操作される自動位置に、前記PTOスイッチを操作自在に構成し、
前記遮断位置を間に挟んで一方側に伝動位置を配置し、他方側に自動位置を配置してある作業車のPTOクラッチ操作構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−74131(P2008−74131A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−252344(P2006−252344)
【出願日】平成18年9月19日(2006.9.19)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】