侵入検出装置及びロボットシステム
【課題】撮像部によって上方から撮像して侵入物を検出する場合、検出範囲の形が円錐形となり、検出範囲がそれだけ狭くなってしまう問題が生じる。
【解決手段】作業が行われる領域を含む作業面1と、作業面1に設けられた識別領域3と、識別領域3に対向する位置に設けられた反射鏡4と、反射鏡4を介して識別領域3を撮像する撮像部5と、撮像された識別領域3の画像に基づいて、識別領域3に侵入した侵入物を検出する侵入物検出部と、を有する。
【解決手段】作業が行われる領域を含む作業面1と、作業面1に設けられた識別領域3と、識別領域3に対向する位置に設けられた反射鏡4と、反射鏡4を介して識別領域3を撮像する撮像部5と、撮像された識別領域3の画像に基づいて、識別領域3に侵入した侵入物を検出する侵入物検出部と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、侵入検出装置及びロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロボットが作業する作業領域に関して、作業領域からのロボットの飛び出しや、作業領域への人の侵入を検出する侵入検出装置が開示されている。例えば、特許文献1では、図14に示すように、ロボットの周囲に対して、障害物の検出等を行うために、周囲パターン投射系U3により、ロボットの本体部U2の上方から床面U5に向けてパターン光U3aを投光する。そして、本体部U2の上方からカメラU8によって撮像した画像に基づいて、パターン光U3aの投射パターン像U7のずれを検知することで、本体部U2の周囲における障害物U6を検出する。これにより、周囲に人などがいる環境において、ロボットを安全に利用できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−324297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているようなロボットの場合、図14に示すように、本体部U2の上方に設置されているカメラU8の撮像範囲はU8aである。このため、カメラU8による検出範囲の形が円錐形となり、検出範囲がそれだけ狭くなってしまう問題が生じる。つまり、円錐形の範囲外のカメラU8の死角となる空間から例えば人の手がロボットの本体部U2の作業領域に侵入したり、本体部U2のアームが円錐形の範囲外に飛び出したりする場合に、これらを侵入物として検出できなくなる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]作業が行われる領域を含む作業面と、前記作業面に設けられた識別領域と、前記識別領域に対向する位置に設けられた反射鏡と、前記反射鏡を介して前記識別領域を撮像する撮像部と、撮像された前記識別領域の画像に基づいて、前記識別領域に侵入した侵入物を検出する侵入物検出部と、を有し、前記反射鏡における反射面の法線と、前記作業面に対して平行な面とのなす角度をθとし、前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をXとした場合に、前記反射鏡は、前記Xが長くなる程、前記θが小さくなるように設けられることを特徴とする侵入検出装置。
【0007】
上記した侵入検出装置によれば、反射鏡を介して撮像された識別領域の画像に基づいて、侵入物検出部が、識別領域に侵入した侵入物を検出する。このとき反射鏡は、反射鏡における反射面の法線と、作業面に対して平行な面とのなす角度をθとし、撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの交点と、反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの交点と、の距離をXとした場合に、Xが長くなる程、θが小さくなるように設けられる。
Xが長くなる程、θが小さくなるように設けられることから、反射面を介して識別領域の全体を撮像部に集光させて撮像することができる。更に、撮像する際に、識別領域から反射鏡への光路を作業面に対してより垂直に近い状態にすることができる。この結果、死角を少なくして識別領域の全体を撮像することができ、識別領域への侵入物に対して監視範囲を拡大することができる。
【0008】
[適用例2]前記反射鏡は、凹面鏡であることを特徴とする上記侵入検出装置。
【0009】
上記した侵入検出装置によれば、識別領域の全体について、凹面鏡の反射面を介して撮像部に集光させて撮像することができる。
【0010】
[適用例3]前記反射鏡は、複数の平面鏡により構成されることを特徴とする上記侵入検出装置。
【0011】
上記した侵入検出装置によれば、識別領域の全体について、複数の平面鏡の各反射面を介して撮像部に集光させて撮像することができる。また、複数の平面鏡により構成されることから、反射鏡を容易に作成することができる。
【0012】
[適用例4]前記識別領域にはマーカーが配置され、前記マーカーは、光を発光する発光体及び光を反射する反射体の少なくともいずれかを含むことを特徴とする上記侵入検出装置。
【0013】
上記した侵入検出装置によれば、発光体及び反射体の少なくともいずれかを含むマーカーが識別領域に配置される。これにより、撮像したマーカーの画像に基づいて、侵入物を正確に且つ容易に検出することができる。
【0014】
[適用例5]上記侵入検出装置を有することを特徴とするロボットシステム。
【0015】
上記したロボットシステムによれば、ロボットの作業領域からのロボットの飛び出しや、ロボットの作業領域への人の侵入を検出することができる。
【0016】
[適用例6]作業が行われる領域を含む作業面と、前記作業面に設けられた識別領域と、前記識別領域に対向する位置に設けられた反射鏡と、前記反射鏡を介して前記識別領域を撮像する撮像部と、撮像された前記識別領域の画像に基づいて、前記識別領域に侵入した侵入物を検出する侵入物検出部と、を有し、前記反射鏡の第1の位置における反射面の法線と、前記作業面に対して平行な面とのなす角度をθ1とし、前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記第1の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をX1とし、前記反射鏡の第2の位置における反射面の法線と、前記平行な面とのなす角度をθ2とし、前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記第2の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をX2とした場合に、前記反射鏡は、前記X1が前記X2より長いとき、前記θ1が前記θ2より小さくなるように設けられることを特徴とする侵入検出装置。
【0017】
上記した侵入検出装置によれば、反射鏡を介して撮像された識別領域の画像に基づいて、侵入物検出部が、識別領域に侵入した侵入物を検出する。このとき反射鏡は、反射鏡の第1の位置における反射面の法線と、作業面に対して平行な面とのなす角度をθ1とし、撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの交点と、第1の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの交点と、の距離をX1とし、反射鏡の第2の位置における反射面の法線と、前記平行な面とのなす角度をθ2とし、撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、第2の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をX2とした場合に、X1がX2より長いとき、θ1がθ2より小さくなるように設けられる。
X1がX2より長いとき、θ1がθ2より小さくなるように設けられることから、反射面を介して識別領域の全体を撮像部に集光させて撮像することができる。更に、撮像する際に、識別領域から反射鏡への光路を作業面に対してより垂直に近い状態にすることができる。この結果、死角を少なくして識別領域の全体を撮像することができ、識別領域への侵入物に対して監視範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例を示す正面図。
【図2】第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例を示す平面図。
【図3】識別領域、反射鏡及び撮像部のそれぞれの位置関係について説明する図。
【図4】侵入検出装置に関わる動作を制御する制御部の構成を示すブロック図。
【図5】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その1)。
【図6】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その2)。
【図7】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その3)。
【図8】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その4)。
【図9】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その5)。
【図10】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その6)。
【図11】変形例1におけるシステム例の平面図。
【図12】変形例1におけるシステム例の平面図。
【図13】変形例2におけるシステム例の平面図。
【図14】従来例におけるロボットの概略構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したロボットシステムのシステム例について、図面を参照して説明する。なお、以下の図面においては、図面を見易くするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
【0020】
第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例の構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例を示す正面図である。また、図2は、第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例を示す平面図である。両図に示すように、本システム例では、作業が行われる領域を含む四角形状の作業面1に設置されて作業を行うロボット2と、作業面1の四辺のうちX方向に沿った一辺周辺に設けられている識別領域3と、作業面1の識別領域3に対向する位置に設置されて、X方向に傾斜している反射鏡4と、反射鏡4を介して識別領域3の撮像を行う撮像部5と、を備えている。ここで、対向とは、識別領域3と反射鏡4とが直接向き合う場合の他に、識別領域3と反射鏡4とが直接向き合わなくても、撮像部5が反射鏡4を介して識別領域3を撮像できる位置関係も含んでいる。
【0021】
ロボット2は、いわゆる多関節型ロボットであり、ベース21、アーム24,26、ロボットハンド28、各アーム等を回動自在に支持する関節部である第1軸23,第2軸25,第3軸27等により構成されている。
ロボット2は、作業面1の中央付近にベース21によって設置されている。ベース21は回転軸22を備えており、この回転軸22により、ロボット2本体を作業面1との鉛直軸を中心に回転させることができる。ベース21には、アーム24が第1軸23を介して回動自在に取り付けられている。更に、ベース21の内部には、ロボット2を制御する図示しない制御部6等が配置されている。
【0022】
アーム24には、アーム26が第2軸25を介して回動自在に取り付けられている。アーム26には、ロボットハンド28が第3軸27を介して回動自在に取り付けられている。ロボットハンド28は、作業面1に載置された図示しないワークを把持することができる。これらの第1〜3軸23,25,27、及びロボットハンド28は、モーターや空圧機器等により操作される複数の図示しないアクチュエーターの駆動により、回動するように構成されている。
【0023】
図2では、ロボット2のアーム24,26、及びロボットハンド28のそれぞれがX軸方向へ一直線状に延びた状態から、そのままY軸周りに回動した状態を表している。また、そのときのロボットハンド28の先端の軌跡は、軌跡R1として示されている。この軌跡R1内の領域は、ロボット2と接触する恐れのある進入禁止領域となる。更に、図2では、矢印方向(X方向に交差する方向)に進み、作業面1に近づこうとしている作業者Mを示している。
一方、図1に示すようにロボット2のアーム24,26、及びロボットハンド28の全体が屈曲している状態において、Y軸周りに回動するロボットハンド28の先端の軌跡を図2に示す軌跡R1とした場合について述べる。この場合、アーム24,26、及びロボットハンド28のそれぞれがX軸方向へ延びてY軸周りに回動すると、ロボットハンド28が識別領域3から飛び出して作業者Mと接触する恐れがある。
【0024】
識別領域3では作業面1に基板30が設置され、基板30には、複数の発光素子31が基板30の長尺方向、即ちX方向に並んで配置されている。これらの発光素子31は、光を発光する発光体からなるマーカーとして機能する。発光素子31としては、例えば、発光ダイオード(LED)、電球、LCD、エレクトロルミネセンス素子(EL)等の種々の発光素子や、蓄光塗料等の蓄光材を用いることができる。なお、識別領域3には、発光素子31に限られず、例えば照明光を反射する反射板を配置するようにしても良い。この反射板は、光を反射する反射体からなるマーカーとなる。
【0025】
反射鏡4は、回転楕円体に形成された凹面を反射面とする凹面鏡40である。撮像部5は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子51を用いて静止画像や動画像を撮影するカメラである。図1に示すように、撮像部5における撮像素子51及び反射鏡4としての凹面鏡40は、凹面鏡40の反射面を介して、識別領域3の基板30に配置された各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できる位置関係を持つように設置されている。ここで、凹面鏡40とは、平行光を集光させたり、逆に発散光を平行光もしくは集光にさせたりする機能を持つものである。
【0026】
次に、識別領域3、反射鏡4及び撮像部5のそれぞれの位置関係について説明する。
図3は、識別領域3、反射鏡4及び撮像部5のそれぞれの位置関係について説明する図である。同図に示すように、識別領域3に配置された各発光素子31からの出射光L1,L2,L3・・・について、凹面鏡40の反射面における各法線をN1,N2,N3・・・とする。そして、各法線N1,N2,N3・・・と、作業面1に平行な面1aとのなす角を、それぞれ角度θ1,θ2,θ3・・・とする。また、撮像部5の撮像素子51から面1aと平行な面に垂線を引いたときの交点と、出射光L1,L2,L3・・・についての反射面における反射点から面1aと平行な面に垂線を引いたときの交点と、の距離を、それぞれ距離X1,X2,X3・・・とする。
【0027】
本実施形態では、各発光素子31、凹面鏡40及び撮像素子51のそれぞれが、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各発光素子31からの出射光L1,L2,L3・・・のそれぞれを撮像素子51に集光することができる。即ち、凹面鏡40の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0028】
次に、ロボット2において侵入検出装置に関わる動作を制御する制御部6について説明する。
図4は、侵入検出装置に関わる動作を制御する制御部6の構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御部6は、撮像制御部61、侵入物検出部として機能する画像解析部62、警報部63、データベース部64、CPU(Central Processing Unit)65、RAM(Random Access Memory)66、ROM(Read Only Memory)67等を備えている。
【0029】
撮像制御部61は、撮像部5を制御することにより、凹面鏡40の反射面を介して識別領域3に配置された各発光素子31を撮像させる。画像解析部62は、撮像部5が撮像した各発光素子31の画像に基づいて、識別領域3における侵入物を解析する。例えば、図2において、作業者Mが矢印方向にそのまま進み識別領域3に侵入した場合、作業者Mが、各発光素子31の一部の出射光を遮光することになり、侵入物を検出することが可能になる。また、作業面1の中央付近に設置されているロボット2の設置位置が、識別領域3の方にずれたとき、ロボットハンド28の先端等が識別領域3に侵入することも考えられる。この場合、ロボットハンド28の先端等が、各発光素子31の一部の出射光を遮光することになり、ロボット2を侵入物として検出することが可能になる。
【0030】
警報部63は、画像解析部62における解析の結果、識別領域3への侵入物が有ると判断された場合、ロボット2の動作を制御するロボット駆動制御部29に対して、侵入物有りの警報データを出力する。ロボット駆動制御部29は、警報部63からの警報データを受け取ると、例えば、警告音を出力させたり、ロボット2の動作を停止させたりできる。データベース部64は、侵入物を判断するために必要な画像等の情報を記憶する。CPU65は、上記した各部の処理を実行する。RAM66は、撮像部5から取得した画像等を一時的に記憶する。ROM67は、上記した各部における動作を行うためのプログラム等を記憶する。
【0031】
上述したように、本実施形態では、撮像部5により、凹面鏡40の反射面を介して識別領域3に配置された各発光素子31を撮像する。そして、撮像した各発光素子31の画像に基づいて識別領域3への侵入物を判断する。このとき、各発光素子31、凹面鏡40及び撮像部5の撮像素子51のそれぞれは、図3に示すように、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、凹面鏡40の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。更に、撮像部5により各発光素子31を直接撮像するのではなく、凹面鏡40の反射面を介して間接的に撮像することから、撮像の際、各発光素子31から凹面鏡40への光路を作業面1に対してより垂直に近い状態にすることができる。この結果、識別領域3を撮像するときの撮像空間の範囲が広くなり、監視範囲の死角を少なくすることができる。
【0032】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例について、図面を参照して説明する。第2実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例と、第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例とでの共通の構成については、同一符号を付してあり、以下異なる構成についてのみ説明する。
【0033】
第2実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例は、第1実施形態におけるシステム例と同様の構成をとるが、反射鏡として、凹面鏡ではなく平面鏡を用いる点が異なる。
図5は、第2実施形態における反射鏡の構成を説明するための図(その1)である。同図に示すように、反射鏡4は、複数の平面鏡411,412,413・・・を用いて多面反射鏡41を構成している。
【0034】
平面鏡411は、各発光素子31からの出射光L1〜L5を反射して、それぞれを撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡412は、各発光素子31からの出射光L6〜L9を反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。また、平面鏡413以降についても、各発光素子31からの出射光L10〜を反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。
【0035】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、各平面鏡411,412,413・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡411,412,413・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0036】
上述した多面反射鏡41による反射鏡4の構成では、複数の平面鏡411,412,413・・・を用いることから、反射鏡4を簡易な構成により実現することができる。また、反射鏡4を運搬等する際に、各平面鏡411,412,413・・・を個別の部材としてバラバラに扱うことで、大きな場所をとらないで容易に運搬等を行うことができる。
【0037】
図6は、第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その2)である。同図に示す反射鏡4では、基板420が作業面1に対して平行に対向するように設置されている。そして、この基板420の下面には、複数の平面鏡421,422,423・・・が配置されて多面反射鏡42を構成している。また、各平面鏡421,422,423・・・は、それぞれの反射面における反射点の間隔がX方向に均等になるように配置されている。なお、図6において、各平面鏡421,422,423・・・間の丸印は、それぞれの反射点の間隔が均等であることを示している。
【0038】
各平面鏡421,422,423・・・は、各発光素子31に対して1対1に対向して配置されている。平面鏡421は、発光素子31からの出射光L1を反射して、撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡422は、発光素子31からの出射光L2を反射して撮像素子51に集光している。また、平面鏡423以降についても、各発光素子31からの出射光L3〜を1対1で反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。なお、各平面鏡421,422,423・・・が、各発光素子31に対して1対1に対向するのではなく、1つの平面鏡が複数の発光素子31に対向するようにしても良い。
【0039】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、各平面鏡421,422,423・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡421,422,423・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0040】
上述した多面反射鏡42による反射鏡4の構成では、作業面1に対して平行に対向する基板420の下面に、それぞれの反射点の間隔が均等に配置された複数の平面鏡411,412,413・・・を用いる。これにより、各平面鏡を多面反射鏡42として高い精度で容易に設置することができる。
【0041】
図7は、第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その3)である。同図に示す反射鏡4では、基板430が作業面1に対して平行に対向するように設置されている。そして、この基板430の下面には、複数の平面鏡431,432,433・・・が配置されて多面反射鏡43を構成している。また、各平面鏡431,432,433・・・は、それぞれの隣り合う反射光の間隔について、撮像部5の撮像素子51における画角が均等になるように配置されている。なお、図7において、撮像素子51を中心とする円弧線VL1上の丸印は、各平面鏡431,432,433・・・の反射光の間隔について、撮像素子51における画角が均等であることを示している。
【0042】
各平面鏡431,432,433・・・は、各発光素子31に対して1対1に対向して配置されている。平面鏡431は、発光素子31からの出射光L1を反射して、撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡432は、発光素子31からの出射光L2を反射して撮像素子51に集光している。また、平面鏡433以降についても、各発光素子31からの出射光L3〜を1対1で反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。なお、各平面鏡431,432,433・・・が、各発光素子31に対して1対1に対向するのではなく、1つの平面鏡が複数の発光素子31に対向するようにしても良い。
【0043】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、各平面鏡431,432,433・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡431,432,433・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0044】
上述した多面反射鏡43による反射鏡4の構成では、作業面1に対して平行に対向する基板430の下面に、各反射光の間隔についての画角が均等に配置された複数の平面鏡431,432,433・・・を用いる。これにより、撮像した画像における各発光素子31のX方向の間隔を概ね等間隔にすることができ、侵入物を検出するための画像解析を容易に行うことができる。更に、撮像素子51の解像度が低い場合にも画像解析に対応することができる。
【0045】
図8は、第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その4)である。同図に示す反射鏡4では、基板440が作業面1に対して平行に対向するように設置されている。そして、この基板440の下面には、複数の平面鏡441,442,443・・・が配置されて多面反射鏡44を構成している。また、各平面鏡441,442,443・・・は、それぞれの隣り合う反射光の間隔について、撮像部5の撮像素子51が形成する撮像面において均等になるように配置されている。なお、図8において、撮像素子51が形成する撮像面に対しての平行線VL2上の丸印は、各平面鏡441,442,443・・・の反射光の間隔が撮像面において均等であることを示している。
【0046】
各平面鏡441,442,443・・・は、各発光素子31に対して1対1に対向して配置されている。平面鏡441は、発光素子31からの出射光L1を反射して、撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡442は、発光素子31からの出射光L2を反射して撮像素子51に集光している。また、平面鏡443以降についても、各発光素子31からの出射光L3〜を1対1で反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。なお、各平面鏡441,442,443・・・が、各発光素子31に対して1対1に対向するのではなく、1つの平面鏡が複数の発光素子31に対向するようにしても良い。
【0047】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、各平面鏡441,442,443・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡441,442,443・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0048】
上述した多面反射鏡44による反射鏡4の構成では、作業面1に対して平行に対向する基板440の下面に、反射光の間隔が撮像面において均等に配置された複数の平面鏡441,442,443・・・を用いる。これにより、撮像した画像における各発光素子31の間隔を等間隔にすることができ、侵入物を検出するための画像解析を更に容易に行うことができる。また、撮像素子51の解像度が低い場合にも画像解析に容易に対応することができる。
【0049】
図9は、第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その5)である。同図に示す反射鏡4では、基板450が、撮像部5の撮像素子51が形成する撮像面に対して平行(図9では、基板450が撮像面の中心軸に対して直角であることを示している。)に対向するように設置されている。そして、この基板450の下面には、複数の平面鏡451,452,453・・・が配置されて多面反射鏡45を構成している。また、各平面鏡451,452,453・・・は、それぞれの反射面における反射点の間隔が基板450の長尺方向に均等になるように配置されている。なお、図9において、各平面鏡451,452,453・・・間の丸印は、それぞれの反射点の間隔が均等であることを示している。
【0050】
各平面鏡451,452,453・・・は、各発光素子31に1対1に対向して配置されている。平面鏡451は、発光素子31からの出射光L1を反射して、撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡452は、発光素子31からの出射光L2を反射して撮像素子51に集光している。また、平面鏡453以降についても、各発光素子31からの出射光L3〜を1対1で反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。なお、各平面鏡451,452,453・・・が、各発光素子31に対して1対1に対向するのではなく、1つの平面鏡が複数の発光素子31に対向するようにしても良い。
【0051】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、基板450、各平面鏡451,452,453・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡451,452,453・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0052】
上述した多面反射鏡45による反射鏡4の構成では、撮像面に対して平行に対向する基板450の下面に、それぞれの反射点の間隔が均等に配置された複数の平面鏡451,452,453・・・を用いる。これにより、撮像素子51から各反射面までの光路長の差を少なくすることができ、画像の遠近によるピンボケを抑制することができる。更に、撮像した画像における各発光素子31の間隔を等間隔にすることができ、侵入物を検出するための画像解析を更に容易に行うことができる。また、各平面鏡を多面反射鏡45として高い精度で容易に設置することができる。
【0053】
図10は、第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その6)である。同図に示す反射鏡4では、基板460が、作業面1に対してX方向に傾斜して対向するように設置されている。そして、この基板460の下面には、複数の平面鏡461,462,463・・・が配置されて多面反射鏡46を構成している。また、各平面鏡461,462,463・・・は、それぞれの反射面における反射点の間隔が基板460の長尺方向に均等になるように配置されている。更に、各平面鏡461,462,463・・・は、基板460の下面に対しての角度差が最小となるように配置されている。なお、図10において、各平面鏡461,462,463・・・間の丸印は、それぞれの反射点の間隔が均等であることを示している。
【0054】
各平面鏡461,462,463・・・は、各発光素子31に対して1対1に対向して配置されている。平面鏡461は、発光素子31からの出射光L1を反射して、撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡462は、発光素子31からの出射光L2を反射して撮像素子51に集光している。また、平面鏡463以降についても、各発光素子31からの出射光L3〜を1対1で反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。なお、各平面鏡461,462,463・・・が、各発光素子31に対して1対1に対向するのではなく、1つの平面鏡が複数の発光素子31に対向するようにしても良い。
【0055】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、基板460、各平面鏡461,462,463・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡461,462,463・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0056】
上述した多面反射鏡46による反射鏡4の構成では、作業面1に対してX方向に傾斜して対向する基板460の下面に、それぞれの反射点の間隔が均等に配置されて、且つ角度差が最小となるように配置されている複数の平面鏡461,462,463・・・を用いる。これにより、撮像素子51から各反射面までの光路長の差を少なくすることができ、画像の遠近によるピンボケを抑制することができ、侵入物を検出するための画像解析を更に容易に行うことができる。また、各平面鏡の角度差が少ないことから、各平面鏡を基板460の下面に容易に設置することができる。
【0057】
なお、上述した多面反射鏡46による反射鏡4の構成において、基板460の下面に、それぞれの反射点の間隔が均等に配置されて、且つ撮像素子51から各反射面までの光路長の差が最小となるように配置されている複数の平面鏡461,462,463・・・を用いるようにしても良い。これにより、撮像素子51から各反射面までの光路長の差を最小にすることができ、画像の遠近によるピンボケを最小にすることができ、侵入物を検出するための画像解析を精緻な画像により更に容易に行うことができる。
【0058】
(変形例1)
上述した実施形態では、作業面1の四辺のうち、X方向に沿った一辺周辺に識別領域3を設ける例について説明した。しかし、これに限られず、識別領域3は、作業面の領域の形状、ロボットの可動範囲、及び侵入物の状況等の環境に応じて適正な場所に設けるようにしても良い。例えば、図11(a)に示すシステム例の平面図のように、作業面1の四辺のうち、いずれかの二辺周辺に識別領域3を設けるようにしても良い。また、図11(b)に示すシステム例の平面図のように、作業面1の四辺周辺に識別領域3を設けるようにしても良い。また、図示しないが、例えば、四辺のうち、Y方向に沿った一辺周辺や、いずれかの三辺周辺に識別領域3を設けるようにしても良い。
【0059】
また、このとき、撮像部5は、識別領域3の個数及び場所や、反射鏡4の設置状況に応じて適正な場所に設置するようにしても良い。例えば、図11(a),(b)に示すシステム例の平面図のように、各識別領域3の長尺方向の一方の端部側に、各撮像部5の位置が互いに離れるようにして設置しても良い。また、図12(a)に示すシステム例の平面図のように、2つの撮像部5の位置がまとまるようにして設置しても良い。また、図12(b)〜(d)に示すシステム例の平面図のように、1つの撮像部5が複数の識別領域3を撮像するように設置しても良い。また、識別領域3及び撮像部5を作業面1に設置しないで、進入禁止領域への侵入物を監視できる位置、例えば、作業面1の上方向からの侵入を監視できる位置に設置するようにしても良い。
【0060】
(変形例2)
上述した実施形態では、作業面1の四辺のうち、一辺周辺に1つの識別領域3を設ける例について説明した。しかし、これに限られず、一辺周辺に複数の識別領域3を設けるようにしても良い。例えば、図13(a)に示すシステム例の平面図のように、作業面1の四辺のうち、一辺周辺に2つの識別領域3を設けて、2つの撮像部5が各識別領域3を撮像するように設置しても良い。また、図13(b)に示すシステム例の平面図のように、作業面1の四辺のうち、二辺周辺のそれぞれに2つの識別領域3を設けて、それぞれの一辺周辺において、1つの撮像部5が2つの識別領域3を撮像するように設置しても良い。
【0061】
このように、作業面1の一辺周辺に複数の識別領域3を設けることにより、一辺周辺に1つの識別領域3を設ける場合に比べて、侵入物の侵入速度が速い場合であっても確実に検出することができ、侵入物が進入禁止領域に侵入する前に、安全への対処を行うことができる。また、ロボット2の動作速度に応じて、複数の識別領域3の中から検出に用いる識別領域3を動的に変更することができる。更に、作業面1におけるロボット2の飛び出しや、作業者の侵入をそれぞれ独立して検出することができる。
【0062】
(変形例3)
上述した実施形態では、ロボット2は、複数のアームを有する多関節型ロボットであるが、これに限られず、例えば、1つのアームを有するロボット、複数のロボットハンドを有する双腕ロボット等にも適用することができる。また、ロボット2に関する侵入検出装置に限られず、例えば、高温炉、化学反応槽、プレス機等の他装置へ侵入物が近づくのを監視する侵入検出装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1…作業面、1a…作業面に平行な面、2…ロボット、3…識別領域、4…反射鏡、5…撮像部、6…制御部、21…ベース、22…回転軸、23…第1軸、24,26…アーム、25…第2軸、27…第3軸、28…ロボットハンド、29…ロボット駆動制御部、30…発光素子の基板、31…発光素子、40…凹面鏡、41,42,43,44,45,46…多面反射鏡、411〜413,421〜429−2,431〜439−2,441〜449−2,451〜459−2,461〜469−2…平面鏡、420,430,440,450,460…平面鏡の基板、51…撮像素子、61…撮像制御部、62…画像解析部、63…警報部、64…データベース部、65…CPU、66…RAM、67…ROM、L1〜L11…出射光、N1〜N11…法線。
【技術分野】
【0001】
本発明は、侵入検出装置及びロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロボットが作業する作業領域に関して、作業領域からのロボットの飛び出しや、作業領域への人の侵入を検出する侵入検出装置が開示されている。例えば、特許文献1では、図14に示すように、ロボットの周囲に対して、障害物の検出等を行うために、周囲パターン投射系U3により、ロボットの本体部U2の上方から床面U5に向けてパターン光U3aを投光する。そして、本体部U2の上方からカメラU8によって撮像した画像に基づいて、パターン光U3aの投射パターン像U7のずれを検知することで、本体部U2の周囲における障害物U6を検出する。これにより、周囲に人などがいる環境において、ロボットを安全に利用できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−324297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているようなロボットの場合、図14に示すように、本体部U2の上方に設置されているカメラU8の撮像範囲はU8aである。このため、カメラU8による検出範囲の形が円錐形となり、検出範囲がそれだけ狭くなってしまう問題が生じる。つまり、円錐形の範囲外のカメラU8の死角となる空間から例えば人の手がロボットの本体部U2の作業領域に侵入したり、本体部U2のアームが円錐形の範囲外に飛び出したりする場合に、これらを侵入物として検出できなくなる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]作業が行われる領域を含む作業面と、前記作業面に設けられた識別領域と、前記識別領域に対向する位置に設けられた反射鏡と、前記反射鏡を介して前記識別領域を撮像する撮像部と、撮像された前記識別領域の画像に基づいて、前記識別領域に侵入した侵入物を検出する侵入物検出部と、を有し、前記反射鏡における反射面の法線と、前記作業面に対して平行な面とのなす角度をθとし、前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をXとした場合に、前記反射鏡は、前記Xが長くなる程、前記θが小さくなるように設けられることを特徴とする侵入検出装置。
【0007】
上記した侵入検出装置によれば、反射鏡を介して撮像された識別領域の画像に基づいて、侵入物検出部が、識別領域に侵入した侵入物を検出する。このとき反射鏡は、反射鏡における反射面の法線と、作業面に対して平行な面とのなす角度をθとし、撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの交点と、反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの交点と、の距離をXとした場合に、Xが長くなる程、θが小さくなるように設けられる。
Xが長くなる程、θが小さくなるように設けられることから、反射面を介して識別領域の全体を撮像部に集光させて撮像することができる。更に、撮像する際に、識別領域から反射鏡への光路を作業面に対してより垂直に近い状態にすることができる。この結果、死角を少なくして識別領域の全体を撮像することができ、識別領域への侵入物に対して監視範囲を拡大することができる。
【0008】
[適用例2]前記反射鏡は、凹面鏡であることを特徴とする上記侵入検出装置。
【0009】
上記した侵入検出装置によれば、識別領域の全体について、凹面鏡の反射面を介して撮像部に集光させて撮像することができる。
【0010】
[適用例3]前記反射鏡は、複数の平面鏡により構成されることを特徴とする上記侵入検出装置。
【0011】
上記した侵入検出装置によれば、識別領域の全体について、複数の平面鏡の各反射面を介して撮像部に集光させて撮像することができる。また、複数の平面鏡により構成されることから、反射鏡を容易に作成することができる。
【0012】
[適用例4]前記識別領域にはマーカーが配置され、前記マーカーは、光を発光する発光体及び光を反射する反射体の少なくともいずれかを含むことを特徴とする上記侵入検出装置。
【0013】
上記した侵入検出装置によれば、発光体及び反射体の少なくともいずれかを含むマーカーが識別領域に配置される。これにより、撮像したマーカーの画像に基づいて、侵入物を正確に且つ容易に検出することができる。
【0014】
[適用例5]上記侵入検出装置を有することを特徴とするロボットシステム。
【0015】
上記したロボットシステムによれば、ロボットの作業領域からのロボットの飛び出しや、ロボットの作業領域への人の侵入を検出することができる。
【0016】
[適用例6]作業が行われる領域を含む作業面と、前記作業面に設けられた識別領域と、前記識別領域に対向する位置に設けられた反射鏡と、前記反射鏡を介して前記識別領域を撮像する撮像部と、撮像された前記識別領域の画像に基づいて、前記識別領域に侵入した侵入物を検出する侵入物検出部と、を有し、前記反射鏡の第1の位置における反射面の法線と、前記作業面に対して平行な面とのなす角度をθ1とし、前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記第1の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をX1とし、前記反射鏡の第2の位置における反射面の法線と、前記平行な面とのなす角度をθ2とし、前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記第2の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をX2とした場合に、前記反射鏡は、前記X1が前記X2より長いとき、前記θ1が前記θ2より小さくなるように設けられることを特徴とする侵入検出装置。
【0017】
上記した侵入検出装置によれば、反射鏡を介して撮像された識別領域の画像に基づいて、侵入物検出部が、識別領域に侵入した侵入物を検出する。このとき反射鏡は、反射鏡の第1の位置における反射面の法線と、作業面に対して平行な面とのなす角度をθ1とし、撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの交点と、第1の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの交点と、の距離をX1とし、反射鏡の第2の位置における反射面の法線と、前記平行な面とのなす角度をθ2とし、撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、第2の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をX2とした場合に、X1がX2より長いとき、θ1がθ2より小さくなるように設けられる。
X1がX2より長いとき、θ1がθ2より小さくなるように設けられることから、反射面を介して識別領域の全体を撮像部に集光させて撮像することができる。更に、撮像する際に、識別領域から反射鏡への光路を作業面に対してより垂直に近い状態にすることができる。この結果、死角を少なくして識別領域の全体を撮像することができ、識別領域への侵入物に対して監視範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例を示す正面図。
【図2】第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例を示す平面図。
【図3】識別領域、反射鏡及び撮像部のそれぞれの位置関係について説明する図。
【図4】侵入検出装置に関わる動作を制御する制御部の構成を示すブロック図。
【図5】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その1)。
【図6】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その2)。
【図7】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その3)。
【図8】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その4)。
【図9】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その5)。
【図10】第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その6)。
【図11】変形例1におけるシステム例の平面図。
【図12】変形例1におけるシステム例の平面図。
【図13】変形例2におけるシステム例の平面図。
【図14】従来例におけるロボットの概略構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したロボットシステムのシステム例について、図面を参照して説明する。なお、以下の図面においては、図面を見易くするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
【0020】
第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例の構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例を示す正面図である。また、図2は、第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例を示す平面図である。両図に示すように、本システム例では、作業が行われる領域を含む四角形状の作業面1に設置されて作業を行うロボット2と、作業面1の四辺のうちX方向に沿った一辺周辺に設けられている識別領域3と、作業面1の識別領域3に対向する位置に設置されて、X方向に傾斜している反射鏡4と、反射鏡4を介して識別領域3の撮像を行う撮像部5と、を備えている。ここで、対向とは、識別領域3と反射鏡4とが直接向き合う場合の他に、識別領域3と反射鏡4とが直接向き合わなくても、撮像部5が反射鏡4を介して識別領域3を撮像できる位置関係も含んでいる。
【0021】
ロボット2は、いわゆる多関節型ロボットであり、ベース21、アーム24,26、ロボットハンド28、各アーム等を回動自在に支持する関節部である第1軸23,第2軸25,第3軸27等により構成されている。
ロボット2は、作業面1の中央付近にベース21によって設置されている。ベース21は回転軸22を備えており、この回転軸22により、ロボット2本体を作業面1との鉛直軸を中心に回転させることができる。ベース21には、アーム24が第1軸23を介して回動自在に取り付けられている。更に、ベース21の内部には、ロボット2を制御する図示しない制御部6等が配置されている。
【0022】
アーム24には、アーム26が第2軸25を介して回動自在に取り付けられている。アーム26には、ロボットハンド28が第3軸27を介して回動自在に取り付けられている。ロボットハンド28は、作業面1に載置された図示しないワークを把持することができる。これらの第1〜3軸23,25,27、及びロボットハンド28は、モーターや空圧機器等により操作される複数の図示しないアクチュエーターの駆動により、回動するように構成されている。
【0023】
図2では、ロボット2のアーム24,26、及びロボットハンド28のそれぞれがX軸方向へ一直線状に延びた状態から、そのままY軸周りに回動した状態を表している。また、そのときのロボットハンド28の先端の軌跡は、軌跡R1として示されている。この軌跡R1内の領域は、ロボット2と接触する恐れのある進入禁止領域となる。更に、図2では、矢印方向(X方向に交差する方向)に進み、作業面1に近づこうとしている作業者Mを示している。
一方、図1に示すようにロボット2のアーム24,26、及びロボットハンド28の全体が屈曲している状態において、Y軸周りに回動するロボットハンド28の先端の軌跡を図2に示す軌跡R1とした場合について述べる。この場合、アーム24,26、及びロボットハンド28のそれぞれがX軸方向へ延びてY軸周りに回動すると、ロボットハンド28が識別領域3から飛び出して作業者Mと接触する恐れがある。
【0024】
識別領域3では作業面1に基板30が設置され、基板30には、複数の発光素子31が基板30の長尺方向、即ちX方向に並んで配置されている。これらの発光素子31は、光を発光する発光体からなるマーカーとして機能する。発光素子31としては、例えば、発光ダイオード(LED)、電球、LCD、エレクトロルミネセンス素子(EL)等の種々の発光素子や、蓄光塗料等の蓄光材を用いることができる。なお、識別領域3には、発光素子31に限られず、例えば照明光を反射する反射板を配置するようにしても良い。この反射板は、光を反射する反射体からなるマーカーとなる。
【0025】
反射鏡4は、回転楕円体に形成された凹面を反射面とする凹面鏡40である。撮像部5は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子51を用いて静止画像や動画像を撮影するカメラである。図1に示すように、撮像部5における撮像素子51及び反射鏡4としての凹面鏡40は、凹面鏡40の反射面を介して、識別領域3の基板30に配置された各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できる位置関係を持つように設置されている。ここで、凹面鏡40とは、平行光を集光させたり、逆に発散光を平行光もしくは集光にさせたりする機能を持つものである。
【0026】
次に、識別領域3、反射鏡4及び撮像部5のそれぞれの位置関係について説明する。
図3は、識別領域3、反射鏡4及び撮像部5のそれぞれの位置関係について説明する図である。同図に示すように、識別領域3に配置された各発光素子31からの出射光L1,L2,L3・・・について、凹面鏡40の反射面における各法線をN1,N2,N3・・・とする。そして、各法線N1,N2,N3・・・と、作業面1に平行な面1aとのなす角を、それぞれ角度θ1,θ2,θ3・・・とする。また、撮像部5の撮像素子51から面1aと平行な面に垂線を引いたときの交点と、出射光L1,L2,L3・・・についての反射面における反射点から面1aと平行な面に垂線を引いたときの交点と、の距離を、それぞれ距離X1,X2,X3・・・とする。
【0027】
本実施形態では、各発光素子31、凹面鏡40及び撮像素子51のそれぞれが、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各発光素子31からの出射光L1,L2,L3・・・のそれぞれを撮像素子51に集光することができる。即ち、凹面鏡40の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0028】
次に、ロボット2において侵入検出装置に関わる動作を制御する制御部6について説明する。
図4は、侵入検出装置に関わる動作を制御する制御部6の構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御部6は、撮像制御部61、侵入物検出部として機能する画像解析部62、警報部63、データベース部64、CPU(Central Processing Unit)65、RAM(Random Access Memory)66、ROM(Read Only Memory)67等を備えている。
【0029】
撮像制御部61は、撮像部5を制御することにより、凹面鏡40の反射面を介して識別領域3に配置された各発光素子31を撮像させる。画像解析部62は、撮像部5が撮像した各発光素子31の画像に基づいて、識別領域3における侵入物を解析する。例えば、図2において、作業者Mが矢印方向にそのまま進み識別領域3に侵入した場合、作業者Mが、各発光素子31の一部の出射光を遮光することになり、侵入物を検出することが可能になる。また、作業面1の中央付近に設置されているロボット2の設置位置が、識別領域3の方にずれたとき、ロボットハンド28の先端等が識別領域3に侵入することも考えられる。この場合、ロボットハンド28の先端等が、各発光素子31の一部の出射光を遮光することになり、ロボット2を侵入物として検出することが可能になる。
【0030】
警報部63は、画像解析部62における解析の結果、識別領域3への侵入物が有ると判断された場合、ロボット2の動作を制御するロボット駆動制御部29に対して、侵入物有りの警報データを出力する。ロボット駆動制御部29は、警報部63からの警報データを受け取ると、例えば、警告音を出力させたり、ロボット2の動作を停止させたりできる。データベース部64は、侵入物を判断するために必要な画像等の情報を記憶する。CPU65は、上記した各部の処理を実行する。RAM66は、撮像部5から取得した画像等を一時的に記憶する。ROM67は、上記した各部における動作を行うためのプログラム等を記憶する。
【0031】
上述したように、本実施形態では、撮像部5により、凹面鏡40の反射面を介して識別領域3に配置された各発光素子31を撮像する。そして、撮像した各発光素子31の画像に基づいて識別領域3への侵入物を判断する。このとき、各発光素子31、凹面鏡40及び撮像部5の撮像素子51のそれぞれは、図3に示すように、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、凹面鏡40の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。更に、撮像部5により各発光素子31を直接撮像するのではなく、凹面鏡40の反射面を介して間接的に撮像することから、撮像の際、各発光素子31から凹面鏡40への光路を作業面1に対してより垂直に近い状態にすることができる。この結果、識別領域3を撮像するときの撮像空間の範囲が広くなり、監視範囲の死角を少なくすることができる。
【0032】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例について、図面を参照して説明する。第2実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例と、第1実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例とでの共通の構成については、同一符号を付してあり、以下異なる構成についてのみ説明する。
【0033】
第2実施形態に係る侵入検出装置を適用したシステム例は、第1実施形態におけるシステム例と同様の構成をとるが、反射鏡として、凹面鏡ではなく平面鏡を用いる点が異なる。
図5は、第2実施形態における反射鏡の構成を説明するための図(その1)である。同図に示すように、反射鏡4は、複数の平面鏡411,412,413・・・を用いて多面反射鏡41を構成している。
【0034】
平面鏡411は、各発光素子31からの出射光L1〜L5を反射して、それぞれを撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡412は、各発光素子31からの出射光L6〜L9を反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。また、平面鏡413以降についても、各発光素子31からの出射光L10〜を反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。
【0035】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、各平面鏡411,412,413・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡411,412,413・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0036】
上述した多面反射鏡41による反射鏡4の構成では、複数の平面鏡411,412,413・・・を用いることから、反射鏡4を簡易な構成により実現することができる。また、反射鏡4を運搬等する際に、各平面鏡411,412,413・・・を個別の部材としてバラバラに扱うことで、大きな場所をとらないで容易に運搬等を行うことができる。
【0037】
図6は、第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その2)である。同図に示す反射鏡4では、基板420が作業面1に対して平行に対向するように設置されている。そして、この基板420の下面には、複数の平面鏡421,422,423・・・が配置されて多面反射鏡42を構成している。また、各平面鏡421,422,423・・・は、それぞれの反射面における反射点の間隔がX方向に均等になるように配置されている。なお、図6において、各平面鏡421,422,423・・・間の丸印は、それぞれの反射点の間隔が均等であることを示している。
【0038】
各平面鏡421,422,423・・・は、各発光素子31に対して1対1に対向して配置されている。平面鏡421は、発光素子31からの出射光L1を反射して、撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡422は、発光素子31からの出射光L2を反射して撮像素子51に集光している。また、平面鏡423以降についても、各発光素子31からの出射光L3〜を1対1で反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。なお、各平面鏡421,422,423・・・が、各発光素子31に対して1対1に対向するのではなく、1つの平面鏡が複数の発光素子31に対向するようにしても良い。
【0039】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、各平面鏡421,422,423・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡421,422,423・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0040】
上述した多面反射鏡42による反射鏡4の構成では、作業面1に対して平行に対向する基板420の下面に、それぞれの反射点の間隔が均等に配置された複数の平面鏡411,412,413・・・を用いる。これにより、各平面鏡を多面反射鏡42として高い精度で容易に設置することができる。
【0041】
図7は、第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その3)である。同図に示す反射鏡4では、基板430が作業面1に対して平行に対向するように設置されている。そして、この基板430の下面には、複数の平面鏡431,432,433・・・が配置されて多面反射鏡43を構成している。また、各平面鏡431,432,433・・・は、それぞれの隣り合う反射光の間隔について、撮像部5の撮像素子51における画角が均等になるように配置されている。なお、図7において、撮像素子51を中心とする円弧線VL1上の丸印は、各平面鏡431,432,433・・・の反射光の間隔について、撮像素子51における画角が均等であることを示している。
【0042】
各平面鏡431,432,433・・・は、各発光素子31に対して1対1に対向して配置されている。平面鏡431は、発光素子31からの出射光L1を反射して、撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡432は、発光素子31からの出射光L2を反射して撮像素子51に集光している。また、平面鏡433以降についても、各発光素子31からの出射光L3〜を1対1で反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。なお、各平面鏡431,432,433・・・が、各発光素子31に対して1対1に対向するのではなく、1つの平面鏡が複数の発光素子31に対向するようにしても良い。
【0043】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、各平面鏡431,432,433・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡431,432,433・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0044】
上述した多面反射鏡43による反射鏡4の構成では、作業面1に対して平行に対向する基板430の下面に、各反射光の間隔についての画角が均等に配置された複数の平面鏡431,432,433・・・を用いる。これにより、撮像した画像における各発光素子31のX方向の間隔を概ね等間隔にすることができ、侵入物を検出するための画像解析を容易に行うことができる。更に、撮像素子51の解像度が低い場合にも画像解析に対応することができる。
【0045】
図8は、第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その4)である。同図に示す反射鏡4では、基板440が作業面1に対して平行に対向するように設置されている。そして、この基板440の下面には、複数の平面鏡441,442,443・・・が配置されて多面反射鏡44を構成している。また、各平面鏡441,442,443・・・は、それぞれの隣り合う反射光の間隔について、撮像部5の撮像素子51が形成する撮像面において均等になるように配置されている。なお、図8において、撮像素子51が形成する撮像面に対しての平行線VL2上の丸印は、各平面鏡441,442,443・・・の反射光の間隔が撮像面において均等であることを示している。
【0046】
各平面鏡441,442,443・・・は、各発光素子31に対して1対1に対向して配置されている。平面鏡441は、発光素子31からの出射光L1を反射して、撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡442は、発光素子31からの出射光L2を反射して撮像素子51に集光している。また、平面鏡443以降についても、各発光素子31からの出射光L3〜を1対1で反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。なお、各平面鏡441,442,443・・・が、各発光素子31に対して1対1に対向するのではなく、1つの平面鏡が複数の発光素子31に対向するようにしても良い。
【0047】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、各平面鏡441,442,443・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡441,442,443・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0048】
上述した多面反射鏡44による反射鏡4の構成では、作業面1に対して平行に対向する基板440の下面に、反射光の間隔が撮像面において均等に配置された複数の平面鏡441,442,443・・・を用いる。これにより、撮像した画像における各発光素子31の間隔を等間隔にすることができ、侵入物を検出するための画像解析を更に容易に行うことができる。また、撮像素子51の解像度が低い場合にも画像解析に容易に対応することができる。
【0049】
図9は、第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その5)である。同図に示す反射鏡4では、基板450が、撮像部5の撮像素子51が形成する撮像面に対して平行(図9では、基板450が撮像面の中心軸に対して直角であることを示している。)に対向するように設置されている。そして、この基板450の下面には、複数の平面鏡451,452,453・・・が配置されて多面反射鏡45を構成している。また、各平面鏡451,452,453・・・は、それぞれの反射面における反射点の間隔が基板450の長尺方向に均等になるように配置されている。なお、図9において、各平面鏡451,452,453・・・間の丸印は、それぞれの反射点の間隔が均等であることを示している。
【0050】
各平面鏡451,452,453・・・は、各発光素子31に1対1に対向して配置されている。平面鏡451は、発光素子31からの出射光L1を反射して、撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡452は、発光素子31からの出射光L2を反射して撮像素子51に集光している。また、平面鏡453以降についても、各発光素子31からの出射光L3〜を1対1で反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。なお、各平面鏡451,452,453・・・が、各発光素子31に対して1対1に対向するのではなく、1つの平面鏡が複数の発光素子31に対向するようにしても良い。
【0051】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、基板450、各平面鏡451,452,453・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡451,452,453・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0052】
上述した多面反射鏡45による反射鏡4の構成では、撮像面に対して平行に対向する基板450の下面に、それぞれの反射点の間隔が均等に配置された複数の平面鏡451,452,453・・・を用いる。これにより、撮像素子51から各反射面までの光路長の差を少なくすることができ、画像の遠近によるピンボケを抑制することができる。更に、撮像した画像における各発光素子31の間隔を等間隔にすることができ、侵入物を検出するための画像解析を更に容易に行うことができる。また、各平面鏡を多面反射鏡45として高い精度で容易に設置することができる。
【0053】
図10は、第2実施形態における反射鏡の構成を示す図(その6)である。同図に示す反射鏡4では、基板460が、作業面1に対してX方向に傾斜して対向するように設置されている。そして、この基板460の下面には、複数の平面鏡461,462,463・・・が配置されて多面反射鏡46を構成している。また、各平面鏡461,462,463・・・は、それぞれの反射面における反射点の間隔が基板460の長尺方向に均等になるように配置されている。更に、各平面鏡461,462,463・・・は、基板460の下面に対しての角度差が最小となるように配置されている。なお、図10において、各平面鏡461,462,463・・・間の丸印は、それぞれの反射点の間隔が均等であることを示している。
【0054】
各平面鏡461,462,463・・・は、各発光素子31に対して1対1に対向して配置されている。平面鏡461は、発光素子31からの出射光L1を反射して、撮像部5の撮像素子51に集光している。平面鏡462は、発光素子31からの出射光L2を反射して撮像素子51に集光している。また、平面鏡463以降についても、各発光素子31からの出射光L3〜を1対1で反射して、それぞれを撮像素子51に集光している。なお、各平面鏡461,462,463・・・が、各発光素子31に対して1対1に対向するのではなく、1つの平面鏡が複数の発光素子31に対向するようにしても良い。
【0055】
ここで、図示しないが、第1実施形態(図3参照)と同様に、各反射面における法線とのなす角を角度θ1,θ2,θ3・・・とし、撮像素子51の位置に基づいた各反射点までの距離を距離X1,X2,X3・・・とする。この場合、各発光素子31、基板460、各平面鏡461,462,463・・・、及び撮像素子51のそれぞれは、各距離X1,X2,X3・・・が長くなる程、各角度θ1,θ2,θ3・・・が小さくなるような位置関係に設置する。これにより、各平面鏡461,462,463・・・の反射面を介して各発光素子31の全てを撮像範囲として撮像できるようになる。
【0056】
上述した多面反射鏡46による反射鏡4の構成では、作業面1に対してX方向に傾斜して対向する基板460の下面に、それぞれの反射点の間隔が均等に配置されて、且つ角度差が最小となるように配置されている複数の平面鏡461,462,463・・・を用いる。これにより、撮像素子51から各反射面までの光路長の差を少なくすることができ、画像の遠近によるピンボケを抑制することができ、侵入物を検出するための画像解析を更に容易に行うことができる。また、各平面鏡の角度差が少ないことから、各平面鏡を基板460の下面に容易に設置することができる。
【0057】
なお、上述した多面反射鏡46による反射鏡4の構成において、基板460の下面に、それぞれの反射点の間隔が均等に配置されて、且つ撮像素子51から各反射面までの光路長の差が最小となるように配置されている複数の平面鏡461,462,463・・・を用いるようにしても良い。これにより、撮像素子51から各反射面までの光路長の差を最小にすることができ、画像の遠近によるピンボケを最小にすることができ、侵入物を検出するための画像解析を精緻な画像により更に容易に行うことができる。
【0058】
(変形例1)
上述した実施形態では、作業面1の四辺のうち、X方向に沿った一辺周辺に識別領域3を設ける例について説明した。しかし、これに限られず、識別領域3は、作業面の領域の形状、ロボットの可動範囲、及び侵入物の状況等の環境に応じて適正な場所に設けるようにしても良い。例えば、図11(a)に示すシステム例の平面図のように、作業面1の四辺のうち、いずれかの二辺周辺に識別領域3を設けるようにしても良い。また、図11(b)に示すシステム例の平面図のように、作業面1の四辺周辺に識別領域3を設けるようにしても良い。また、図示しないが、例えば、四辺のうち、Y方向に沿った一辺周辺や、いずれかの三辺周辺に識別領域3を設けるようにしても良い。
【0059】
また、このとき、撮像部5は、識別領域3の個数及び場所や、反射鏡4の設置状況に応じて適正な場所に設置するようにしても良い。例えば、図11(a),(b)に示すシステム例の平面図のように、各識別領域3の長尺方向の一方の端部側に、各撮像部5の位置が互いに離れるようにして設置しても良い。また、図12(a)に示すシステム例の平面図のように、2つの撮像部5の位置がまとまるようにして設置しても良い。また、図12(b)〜(d)に示すシステム例の平面図のように、1つの撮像部5が複数の識別領域3を撮像するように設置しても良い。また、識別領域3及び撮像部5を作業面1に設置しないで、進入禁止領域への侵入物を監視できる位置、例えば、作業面1の上方向からの侵入を監視できる位置に設置するようにしても良い。
【0060】
(変形例2)
上述した実施形態では、作業面1の四辺のうち、一辺周辺に1つの識別領域3を設ける例について説明した。しかし、これに限られず、一辺周辺に複数の識別領域3を設けるようにしても良い。例えば、図13(a)に示すシステム例の平面図のように、作業面1の四辺のうち、一辺周辺に2つの識別領域3を設けて、2つの撮像部5が各識別領域3を撮像するように設置しても良い。また、図13(b)に示すシステム例の平面図のように、作業面1の四辺のうち、二辺周辺のそれぞれに2つの識別領域3を設けて、それぞれの一辺周辺において、1つの撮像部5が2つの識別領域3を撮像するように設置しても良い。
【0061】
このように、作業面1の一辺周辺に複数の識別領域3を設けることにより、一辺周辺に1つの識別領域3を設ける場合に比べて、侵入物の侵入速度が速い場合であっても確実に検出することができ、侵入物が進入禁止領域に侵入する前に、安全への対処を行うことができる。また、ロボット2の動作速度に応じて、複数の識別領域3の中から検出に用いる識別領域3を動的に変更することができる。更に、作業面1におけるロボット2の飛び出しや、作業者の侵入をそれぞれ独立して検出することができる。
【0062】
(変形例3)
上述した実施形態では、ロボット2は、複数のアームを有する多関節型ロボットであるが、これに限られず、例えば、1つのアームを有するロボット、複数のロボットハンドを有する双腕ロボット等にも適用することができる。また、ロボット2に関する侵入検出装置に限られず、例えば、高温炉、化学反応槽、プレス機等の他装置へ侵入物が近づくのを監視する侵入検出装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1…作業面、1a…作業面に平行な面、2…ロボット、3…識別領域、4…反射鏡、5…撮像部、6…制御部、21…ベース、22…回転軸、23…第1軸、24,26…アーム、25…第2軸、27…第3軸、28…ロボットハンド、29…ロボット駆動制御部、30…発光素子の基板、31…発光素子、40…凹面鏡、41,42,43,44,45,46…多面反射鏡、411〜413,421〜429−2,431〜439−2,441〜449−2,451〜459−2,461〜469−2…平面鏡、420,430,440,450,460…平面鏡の基板、51…撮像素子、61…撮像制御部、62…画像解析部、63…警報部、64…データベース部、65…CPU、66…RAM、67…ROM、L1〜L11…出射光、N1〜N11…法線。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業が行われる領域を含む作業面と、
前記作業面に設けられた識別領域と、
前記識別領域に対向する位置に設けられた反射鏡と、
前記反射鏡を介して前記識別領域を撮像する撮像部と、
撮像された前記識別領域の画像に基づいて、前記識別領域に侵入した侵入物を検出する侵入物検出部と、を有し、
前記反射鏡における反射面の法線と、前記作業面に対して平行な面とのなす角度をθとし、
前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をXとした場合に、
前記反射鏡は、前記Xが長くなる程、前記θが小さくなるように設けられることを特徴とする侵入検出装置。
【請求項2】
前記反射鏡は、凹面鏡であることを特徴とする請求項1に記載の侵入検出装置。
【請求項3】
前記反射鏡は、複数の平面鏡により構成されることを特徴とする請求項1に記載の侵入検出装置。
【請求項4】
前記識別領域にはマーカーが配置され、前記マーカーは、光を発光する発光体及び光を反射する反射体の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の侵入検出装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の侵入検出装置を有することを特徴とするロボットシステム。
【請求項6】
作業が行われる領域を含む作業面と、
前記作業面に設けられた識別領域と、
前記識別領域に対向する位置に設けられた反射鏡と、
前記反射鏡を介して前記識別領域を撮像する撮像部と、
撮像された前記識別領域の画像に基づいて、前記識別領域に侵入した侵入物を検出する侵入物検出部と、を有し、
前記反射鏡の第1の位置における反射面の法線と、前記作業面に対して平行な面とのなす角度をθ1とし、
前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記第1の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をX1とし、
前記反射鏡の第2の位置における反射面の法線と、前記平行な面とのなす角度をθ2とし、
前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記第2の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をX2とした場合に、
前記反射鏡は、前記X1が前記X2より長いとき、前記θ1が前記θ2より小さくなるように設けられることを特徴とする侵入検出装置。
【請求項1】
作業が行われる領域を含む作業面と、
前記作業面に設けられた識別領域と、
前記識別領域に対向する位置に設けられた反射鏡と、
前記反射鏡を介して前記識別領域を撮像する撮像部と、
撮像された前記識別領域の画像に基づいて、前記識別領域に侵入した侵入物を検出する侵入物検出部と、を有し、
前記反射鏡における反射面の法線と、前記作業面に対して平行な面とのなす角度をθとし、
前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をXとした場合に、
前記反射鏡は、前記Xが長くなる程、前記θが小さくなるように設けられることを特徴とする侵入検出装置。
【請求項2】
前記反射鏡は、凹面鏡であることを特徴とする請求項1に記載の侵入検出装置。
【請求項3】
前記反射鏡は、複数の平面鏡により構成されることを特徴とする請求項1に記載の侵入検出装置。
【請求項4】
前記識別領域にはマーカーが配置され、前記マーカーは、光を発光する発光体及び光を反射する反射体の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の侵入検出装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の侵入検出装置を有することを特徴とするロボットシステム。
【請求項6】
作業が行われる領域を含む作業面と、
前記作業面に設けられた識別領域と、
前記識別領域に対向する位置に設けられた反射鏡と、
前記反射鏡を介して前記識別領域を撮像する撮像部と、
撮像された前記識別領域の画像に基づいて、前記識別領域に侵入した侵入物を検出する侵入物検出部と、を有し、
前記反射鏡の第1の位置における反射面の法線と、前記作業面に対して平行な面とのなす角度をθ1とし、
前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記第1の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をX1とし、
前記反射鏡の第2の位置における反射面の法線と、前記平行な面とのなす角度をθ2とし、
前記撮像部から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、前記第2の位置における反射面から前記平行な面に垂線を引いたときの前記平行な面との交点と、の間の距離をX2とした場合に、
前記反射鏡は、前記X1が前記X2より長いとき、前記θ1が前記θ2より小さくなるように設けられることを特徴とする侵入検出装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−52485(P2013−52485A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193593(P2011−193593)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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