個人情報収集システム
【課題】
電子マネーや店舗のPANと通信可能な携帯端末において、電子マネーの決済履歴情報や携帯端末の行動履歴情報の匿名性を確保するシステムを提供する。
【解決手段】
携帯端末と前記携帯端末とプライベートエリアネットワーク(PAN)をつくる複数の情報端末からなる本発明の個人情報収集システムの携帯端末は、PANの探索信号を受信すると接続経緯のない未接続のPANかを判定し、未接続のPANの場合にはPANごとに当該携帯端末の一時IDを発行し、前記情報端末と通信をおこなって情報端末側の情報取得をおこない、本発明の情報端末は、PAN固有の識別子を含む探索信号を送信し、携帯端末から前記一時IDを受信すると前記携帯端末に当該PANの接続権限を割り当てて情報授受を可能にした。
電子マネーや店舗のPANと通信可能な携帯端末において、電子マネーの決済履歴情報や携帯端末の行動履歴情報の匿名性を確保するシステムを提供する。
【解決手段】
携帯端末と前記携帯端末とプライベートエリアネットワーク(PAN)をつくる複数の情報端末からなる本発明の個人情報収集システムの携帯端末は、PANの探索信号を受信すると接続経緯のない未接続のPANかを判定し、未接続のPANの場合にはPANごとに当該携帯端末の一時IDを発行し、前記情報端末と通信をおこなって情報端末側の情報取得をおこない、本発明の情報端末は、PAN固有の識別子を含む探索信号を送信し、携帯端末から前記一時IDを受信すると前記携帯端末に当該PANの接続権限を割り当てて情報授受を可能にした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサーネットワークやプライベートネットワーク(以後合わせてPANと呼ぶ)を通じて個人の行動履歴情報を携帯端末に収集し、収集した行動履歴を個人プロファイルとして収集するシステムに係わり、特に収集される行動履歴の匿名性を確保する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの普及により店舗情報や商品情報など様々な情報がネットワーク経由で入手できるようになったが、ユーザは公開された膨大な情報から効率よく検索、選択する必要が生じている。このため、ユーザ自身の嗜好にあった情報を容易に収集したいという要求が高まっている。例えば、特定のWebサイトではユーザの閲覧履歴や購買履歴を元に、同様の嗜好を持った他のユーザ情報を元に商品を推薦する協調フィルタリングと呼ばれる手法で、ユーザ嗜好に合った情報の提供の試みが行われている。
【0003】
しかし一方で、ユーザのプライバシーや個人情報保護のためにユーザ自身の嗜好の無制限な開示をしない方法が望まれている。
【0004】
このために、例えば特開平11−345248号公報には個人のプロファイルを詳細に登録し、開示許可したプロファイルだけを元にユーザ嗜好に合った商品を選択する方法が提案されている。
【0005】
また、特開2001−290990号公報には匿名性を保ったままでの売買を保障することにより売買の履歴を収集し、マーケットリサーチに使う技術が提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−345248号公報
【特許文献2】特開2001−290990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に示された方法で個人プロファイルを入力するには手間がかかる点や年齢と共に嗜好が変化した場合などに個人プロファイルの修正が必要になるため、個人プロファイルを適切に維持する事が難しいという問題がある。
【0008】
また、特許文献2に示された方法では入手できる情報が限られる点や嗜好が変化に対応しにくいという問題がある。
【0009】
現在はWebサイトでのユーザの行動履歴を元に個人プロファイル情報が収集されているが、今後電子マネーの普及やPANが普及に伴い、ユーザが携帯する情報端末とPANの通信履歴や電子マネーの決済履歴などを通じて個人の詳細な行動履歴が収集可能になると、これを元に個人プロファイルを生成する方法が考えられる。
【0010】
しかし一方で、店舗側が連携すれば、情報端末や電子マネーの識別情報(以降IDと呼ぶ)を元にユーザの行動履歴をトレースし、ほぼ完全なユーザの行動履歴を取得する事が可能になりプライバシーが守れない虞がある。
【0011】
本発明の目的は、上記の電子マネーや店舗のPANと通信可能な携帯端末の匿名性を確保するという問題を解決し、電子マネーの決済履歴や携帯端末の行動履歴から個人プロファイル情報を生成し、必要に応じて個人プロファイル情報を店舗に提供する事によりユーザニーズや嗜好に合ったサービスの提供を受ける事を可能にするためのシステムを提供する事にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、携帯端末と前記携帯端末とプライベートエリアネットワーク(PAN)をつくる複数の情報端末からなる本発明の個人情報収集システムの携帯端末は、PANの探索信号を受信すると接続経緯のない未接続のPANかを判定し、未接続のPANの場合にはPANごとに当該携帯端末の一時IDを発行し、前記情報端末と通信をおこなって情報端末側の情報取得をおこない、本発明の情報端末は、PAN固有の識別子を含む探索信号を送信し、携帯端末から前記一時IDを受信すると前記携帯端末に当該PANの接続権限を割り当てて情報授受を可能にした。
【0013】
さらに、本発明の個人情報収集システムは、さらに、個人情報サーバを備える構成とし、この個人情報サーバは、前記携帯端末から前記携帯端末に固有のIDを受信すると既知の固有IDか否かを判定し、既知の固有IDの場合には前記携帯端末と通信をおこない携帯端末が取得した情報を取得するようにして、個人情報サーバに前記携帯端末の使用者のプロファイルを蓄積するようにした。
【発明の効果】
【0014】
上記手段を設ける事によって、電子マネーや携帯端末のID情報を頻繁に変更することで、匿名性を確保する事ができるため、個人情報の漏洩の心配なく電子マネーやPANとの通信が可能になる。
【0015】
また、電子マネーの決済履歴や携帯端末の行動履歴を個人情報サーバに蓄積し、その行動履歴から個人プロファイルを生成する事で常に余計な手間をかけることなく、最新の個人プロファイルを維持する事ができるようになる。
【0016】
店舗は個人プロファイル情報を得る事ができなくても、店舗PANで店舗や商品の情報を直接または後でインターネットから情報を取得するためのURLをユーザの携帯端末に送信することで、店舗や商品の宣伝が可能になる。また、店舗内での行動履歴を収集する事でマーケティング情報を収集する事もできる。
【0017】
店舗PAN経由で個人プロファイルを要求し個人プロファイルを入手できた場合には、得られた個人プロファイル情報を元に、よりユーザにカスタマイズされた情報を提供する事が可能になる。
【0018】
例えばレストランで食事後、電子マネーの決済時に注文した食事の情報などを電子マネーあるいは携帯端末に登録するようにすれば、後で注文した食事のカロリーや食材の情報をWeb経由で確認する事ができるようになる。
【0019】
ユーザの帰宅時に自宅の個人情報サーバに行動履歴や店舗からの情報などへ記録情報を移行してデータベースとして蓄積し、ジャンル毎や日付別、地域別などで統計を取り一覧表示することで嗜好性の高い情報を表示装置へ表示する。また、ユーザの行動履歴と関連深い店舗や商品などの最新情報をインターネット経由してWEBサーバから取得し表示装置へ表示する事などが可能になる。
【0020】
また、行動履歴からブログの大枠を自動生成することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、この発明の1実施形態による携帯端末と店舗端末、および自宅の電子演算処理装置(以下、個人情報サーバとする)による情報連携を示す説明する図である。店舗向け店舗端末100は、センサーネット101a、101bを有し、ユーザAが店舗内へ入店するとセンサが検知すると店舗端末100はユーザAの携帯端末200aとネットワークを構築する。ネットワークが構築された携帯端末200bを持つユーザBが商品を手に取るなど商品に興味を示すとセンサ101bが検知して、店舗端末100は検知したセンサ101bに近い位置にある携帯端末200bへ商品情報のデータを送信する。
【0022】
店舗情報や商品情報などのデータを記憶した携帯端末200bが自宅へ戻ると、自宅の個人情報サーバ300bとネットワーク構築され、データが個人情報サーバ300bに蓄積される。個人情報サーバ300aは、端末装置200aのデータを蓄積する。各個人情報サーバ300a、300bはデータを集計してプロファイルを作成し行動履歴として表示する。また、記憶情報に基づいてインターネット400経由で店舗Webサーバ500から新着情報や商品詳細情報を入手して表示する。
【0023】
図2は、携帯電話のブロック図であり、本発明と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。携帯電話は店舗の電子計算処理装置からの情報を無線アンテナ201と送受信回路202で受信すると、GPS処理部203で計測された位置情報と、時計機能204で取得する時刻情報を演算処理部205で受信情報へ付加し、その出力データをデータ記憶部206で記憶する。受信した情報は演算処理部205で画面生成し情報表示部207で表示できる。また、自宅の電子計算処理装置で作成するプロファイルデータを記憶する。
【0024】
図3は、店舗端末のブロック図である。本発明と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。例えばユーザの入店で赤外線センサ101aが検知すると検知信号を演算処理部104で受信し、ユーザの携帯端末と送受信回路103と無線アンテナ102によりPANに接続される。接続時に携帯端末で生成された一時的な一時IDは接続している間中はID記憶部106に保存される。
【0025】
重量センサ101bは陳列商品の下に敷くことで商品が取り上げられたことを検知する。重量センサ101cは陳列商品の正面床に敷くことでユーザが商品正面に立ち止まったことを検知する。カメラシステム101dは商品背面などに配置してユーザの視点を解析しユーザが興味を示した商品を特定する。
【0026】
演算処理部104は、前記センサで特定した商品に関する情報を情報記憶部105から読み出し、センサに反応したユーザを携帯端末の現在位置から特定して、対象の携帯端末へ情報を送信する。
【0027】
また、電子マネー処理部107では携帯端末との電子マネーの決済処理を行う。
【0028】
図4は、携帯端末と店舗端末とのPAN接続時のID送信を説明する図である。携帯端末200は、店舗端末A(100a)へは携帯端末で乱数から一時IDaを作成し店舗端末Aへ送信しPAN(a)に接続する。さらに携帯端末200がPAN(a)に接続したまま、店舗端末B(100b)のPANエリアに入ると、一時IDaと異なる一時IDbを作成し、店舗端末Bへ送信しPAN(b)に接続する。このように、携帯端末はPANへ接続する毎に異なる一時IDを作成する。これにより携帯端末から固定IDを送信することなく匿名性を保つ。
【0029】
図5は、携帯端末と店舗端末とのPAN接続時の通信を説明する図である。店舗端末はPAN内に携帯端末が入って来ていないか確認するためにPAN固有のIDを含む探査信号を送信(601)する。店舗端末のPAN内に入った携帯端末は探査信号を受信(701)すると、PANのIDから未接続のPANであるか判断(702)し、既に接続済みのPANからの探査信号であれば、待機状態へ移行する。
【0030】
未接続のPANからの探査信号であれば、携帯端末は一時IDを生成(703)し、店舗端末へ一時IDを送信(704)する。店舗端末は一時IDを受信(602)すると、携帯端末にPAN接続権限を割当(603)て、承諾信号を送信(604)する。携帯端末は承諾信号を受信(705)するとPAN接続完了となる。
【0031】
図6は、店舗端末の店舗情報を携帯端末に保存する方法を説明するフローチャートである。店舗端末が店舗情報を送信(611)すろと、携帯端末は店舗情報を受信(711)し、情報へ年月日時を付加(712)し、GPSより位置情報を付加(713)する。付加された情報は携帯端末内のデータ記憶部へ保存(714)される。
【0032】
図7は、店舗端末の商品情報を携帯端末に保存する方法を説明するフローチャートである。例えば陳列商品の下に重量センサである商品センサが設置してある場合、ユーザが商品を取り上げると、店舗端末は重量変化を検出(621)し、センサに対応する商品情報を送信(622)する。携帯端末は商品情報を受信(721)すると、情報へ年月日時を付加(722)し、GPSより位置情報を付加(723)する。付加された情報は携帯端末内のデータ記憶部へ保存(724)される。
【0033】
図8は、ユーザ自宅の個人情報サーバのブロック図である。本発明と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。個人情報サーバ300は定期的に携帯端末を検索する確認信号を送受信回路部302から無線アンテナ301を通して通信する。携帯端末とは携帯端末のユニークな固定IDでPAN接続され、許可された携帯端末の固有IDをID記憶部にて保存される。携帯端末から携帯電話の情報記憶部のデータを受信すると、情報記憶部304へ蓄積する。蓄積した情報記憶部のデータを演算処理部303で集計してプロファイルを作成し、プロファイル記憶部305へ記録する。
【0034】
また、情報記憶部に蓄積された情報からインターネット端末部305を介して店舗サーバや商品紹介サーバへアクセスし、最新情報や詳細情報を入手し、情報記憶部304へ蓄積する。ユーザは情報表示部307にてプロファイル記憶部305の集計情報やインターネットから取得した最新情報および詳細情報を確認できる。
【0035】
図9は、個人情報サーバと携帯端末とのPAN接続時のID送信を説明するフローチャートである。個人情報サーバはPAN内に携帯端末が入っていないか検索のため確認信号を送信(811)する。携帯端末は確認信号を受信(751)すると固有IDを送信(752)する。
【0036】
固有IDを受信(812)した個人情報サーバは既知の固有IDであるか判別(813)し、未知の固有IDである場合パスワード要求信号を送信(814)する。パスワード要求信号を受信(753)した携帯端末は、携帯端末の情報表示部と入力部でユーザへパスワードを確認の処理(754)を行い、パスワードを判別(755)し一致しない場合はエラー信号を送信(756)する。個人情報サーバはエラー信号を受信(815)すると処理を終了し受信待機となる。
【0037】
ステップ755でパスワードが一致すると携帯端末は承諾信号を送信(757)する。承諾信号を受信(816)した個人情報サーバは、携帯端末の固有IDをID記憶部へ登録(817)し、PAN接続権限を割当(818)を行い、携帯端末へ承認信号を送信(819)する。これにより承認信号を受信(758)した携帯端末はPANに接続される。また、ステップ813で既知のIDと判断された場合、ステップ817へ移行し、PAN接続処理を実施する。
【0038】
図10は、携帯端末の情報データを個人情報端末に蓄積することを説明するフローチャートである。個人情報サーバが情報送信依頼信号を送信(821)し、携帯端末が情報送信依頼信号を受信(761)すると、データ記憶部に保存された全ての情報データを送信(762)する。個人情報サーバは情報データを受信(822)すると、情報記憶部のデータへ追加(823)する。また、情報記憶部のデータが追加される度にプロファイルデータの作成(824)を行い、その結果をプロファイル記憶部へ更新(810)する。
【0039】
図11は、店舗および商品情報として提供するデータの記述形式を説明する図であり、(a)は店舗情報、(b)は商品情報を提供する場合の例である。データ内には<カテゴリ>、<名称>、<URL>、<トピック>等の基本情報を記述することで、装置間での連携を取る。<カテゴリ>には店、商品およびどの様な形態であるかをカテゴリ区分として定義して、そのカテゴリ区分に合致した記述方法で記入する。<名称1>には店舗名または商品名など情報に関する特定できる名称を記述し、オプションとして<名称2>として店であれば本支店名などの追加情報を商品であればメーカ名などを記述する。
【0040】
<URL>には対象のホームページのURLを記述しユーザがインターネットでアクセス可能とする。<RSS>にはRichSiteSummaryなどでサイトの更新情報をメタデータで配布するURLを記述する。<トピック>は備考欄として簡易情報を記述しインターネットにアクセスしなくても端末で本欄を表示により広告または説明を可能とする。
【0041】
図12は、個人情報サーバのプロファイル記憶部に記憶するデータを説明する図である。(a)は携帯端末で収集したデータの取得年月日時、カテゴリ区分、名称、データファイルのファイル名が収録されたプロファイルデータの構造である。このプロファイルデータを集計しランクデータを作成する。個人情報サーバはプロファイルデータから各ジャンルのランキングを集計する。(b)はプロファイルデータをユーザへ提示する画面である。スケジュール表としてユーザの履歴を一覧で画面に表示する。
【0042】
図13は、プロファイルデータから集計の方法を説明する図である。(a)はランキング集計時に使用するジャンル毎の重み付けされた得点の例である。プロファイルデータの日付から名称毎に得点をカウントすることで、ユーザ嗜好に合った集計を可能とする。これにより、例えば冬にはスキー場などの季節的な場所が上位にランクされるジャンルに適したランキング集計を行うことができる。(b)は2007.3.16にジャンル:ショップである□△商店について集計した結果の例である。また、個人情報サーバは、プロファイルデータから形態基礎解析等の技術を利用して重要な事項を私的、公的などで分別しながらピックアップし、自動でブログを生成し表示する。
【0043】
図14は、プロファイルデータの集計結果をユーザへ提示する画面の説明である。(a)はジャンル毎にランキング上位の新着情報を表示している。ランキング上位からデータに指定されたRSSまたはURLへアクセスして新着情報をチェックし、新着情報がある場合表示する。表示の文にはURLがリンクされ、ユーザが選択することでホームページが容易にたどり着くことが出来る。(b)はランキングをジャンル毎に表示した画面の例である。
【0044】
図15は、本発明によるID変更型電子マネーの決済ステムを説明する図である。プリペイド方式の電子マネー200では、チャージ時にチャージ端末600はユニークなIDaを生成して、ライタ601で電子マネーにIDaを書き込む。ユーザは店舗等で電子マネーの支払いを行う場合、店舗端末100のリーダ107により電子マネー200からIDaが読み取られ、店舗端末100は決済サーバ501に照合し決済される。再びユーザが電子マネー200へチャージすると、チャージ端末600は新たにユニークなIDbを生成し、電子マネーのIDをIDbへ変更すると同時に、決済サーバ501のID情報をIDbへ更新する。これにより、店舗から商品購入履歴等をトレースされることなく、匿名性を保つことが出来る。
【0045】
図16は、本発明の1実施例のシステム形態を示す図であって、ユーザが許可した特定の情報だけを提供することで、個人にカスタマイズされたサービスを受けられるようにするために用いる事ができる。例えばユーザが自らの体重、血圧、カロリー情報等の健康管理情報を提供することを許可した場合、店舗情報機能を内蔵する電子体重計100aで体重情報を収集し、店舗情報機能を内蔵する電子血圧計100bで血圧情報を収集し、レストランの店舗端末で食事したメニュー情報から自宅の個人サーバ300aでインターネット400経由でレストランのWebサーバ500からカロリー情報を取得し、携帯端末に保存する。ユーザが会員となったスポーツクラブの個人情報サーバや掛かりつけの病院の個人情報サーバへ携帯端末を登録すると、上述の個人プロファイルである情報を送信することで、スポーツクラブではユーザに適したトレーニングメニューを作成できたり、病院であればユーザに適した健康管理が行えたりできる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態によるシステムを示す説明する図である。
【図2】携帯端末のブロック図の例を説明する図である。
【図3】店舗端末のブロック図の例を説明する図である。
【図4】携帯端末と店舗端末とのPAN接続時のID送信を説明する図である。
【図5】携帯端末と店舗端末とのPAN接続時の通信を説明するフローチャートである。
【図6】店舗端末の店舗情報を携帯端末に保存する方法を説明するフローチャートである。
【図7】店舗端末の商品情報を携帯端末に保存する方法を説明するフローチャートである。
【図8】ユーザ自宅の個人情報サーバのブロック図である。
【図9】個人情報サーバと携帯端末とのPAN接続時のID送信を説明するフローチャートである。
【図10】携帯端末の情報データを個人情報端末に蓄積することを説明するフローチャートである。
【図11】店舗および商品情報として提供するデータの記述形式を説明する図である。
【図12】自宅の個人情報サーバのプロファイル記憶部に記憶するデータを説明する図である。
【図13】プロファイルデータから集計の方法を説明する図である。
【図14】プロファイルデータの集計結果をユーザへ提示する画面の例を説明する図である。
【図15】本発明によるID変更型電子マネーの決済ステムを説明する図である。
【図16】本発明の1実施例のシステム形態を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
100…店舗端末,101…センサ,102…無線アンテナ,103…送受信回路部,104…演算処理部,105…情報記憶部,106…ID記憶部,200…携帯端末,201…無線アンテナ,202…送受信回路部,203…GPS処理部,204…時計機能部,205…演算処理部,206データ記憶部,207…情報表示部,208…電子マネー処理部,209…プロファイル記憶部,300…個人情報サーバ,301…無線アンテナ,302…送受信回路部,303…演算処理部,304…情報記憶部,305…プロファイル記憶部,306…インターネット端末部,307…情報表示部,308…入力部,309…ID記憶部,400…インターネットネットワーク,500…WEBサーバ,501…電子マネー決済サーバ,600…電子マネーチャージ端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサーネットワークやプライベートネットワーク(以後合わせてPANと呼ぶ)を通じて個人の行動履歴情報を携帯端末に収集し、収集した行動履歴を個人プロファイルとして収集するシステムに係わり、特に収集される行動履歴の匿名性を確保する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの普及により店舗情報や商品情報など様々な情報がネットワーク経由で入手できるようになったが、ユーザは公開された膨大な情報から効率よく検索、選択する必要が生じている。このため、ユーザ自身の嗜好にあった情報を容易に収集したいという要求が高まっている。例えば、特定のWebサイトではユーザの閲覧履歴や購買履歴を元に、同様の嗜好を持った他のユーザ情報を元に商品を推薦する協調フィルタリングと呼ばれる手法で、ユーザ嗜好に合った情報の提供の試みが行われている。
【0003】
しかし一方で、ユーザのプライバシーや個人情報保護のためにユーザ自身の嗜好の無制限な開示をしない方法が望まれている。
【0004】
このために、例えば特開平11−345248号公報には個人のプロファイルを詳細に登録し、開示許可したプロファイルだけを元にユーザ嗜好に合った商品を選択する方法が提案されている。
【0005】
また、特開2001−290990号公報には匿名性を保ったままでの売買を保障することにより売買の履歴を収集し、マーケットリサーチに使う技術が提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−345248号公報
【特許文献2】特開2001−290990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に示された方法で個人プロファイルを入力するには手間がかかる点や年齢と共に嗜好が変化した場合などに個人プロファイルの修正が必要になるため、個人プロファイルを適切に維持する事が難しいという問題がある。
【0008】
また、特許文献2に示された方法では入手できる情報が限られる点や嗜好が変化に対応しにくいという問題がある。
【0009】
現在はWebサイトでのユーザの行動履歴を元に個人プロファイル情報が収集されているが、今後電子マネーの普及やPANが普及に伴い、ユーザが携帯する情報端末とPANの通信履歴や電子マネーの決済履歴などを通じて個人の詳細な行動履歴が収集可能になると、これを元に個人プロファイルを生成する方法が考えられる。
【0010】
しかし一方で、店舗側が連携すれば、情報端末や電子マネーの識別情報(以降IDと呼ぶ)を元にユーザの行動履歴をトレースし、ほぼ完全なユーザの行動履歴を取得する事が可能になりプライバシーが守れない虞がある。
【0011】
本発明の目的は、上記の電子マネーや店舗のPANと通信可能な携帯端末の匿名性を確保するという問題を解決し、電子マネーの決済履歴や携帯端末の行動履歴から個人プロファイル情報を生成し、必要に応じて個人プロファイル情報を店舗に提供する事によりユーザニーズや嗜好に合ったサービスの提供を受ける事を可能にするためのシステムを提供する事にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、携帯端末と前記携帯端末とプライベートエリアネットワーク(PAN)をつくる複数の情報端末からなる本発明の個人情報収集システムの携帯端末は、PANの探索信号を受信すると接続経緯のない未接続のPANかを判定し、未接続のPANの場合にはPANごとに当該携帯端末の一時IDを発行し、前記情報端末と通信をおこなって情報端末側の情報取得をおこない、本発明の情報端末は、PAN固有の識別子を含む探索信号を送信し、携帯端末から前記一時IDを受信すると前記携帯端末に当該PANの接続権限を割り当てて情報授受を可能にした。
【0013】
さらに、本発明の個人情報収集システムは、さらに、個人情報サーバを備える構成とし、この個人情報サーバは、前記携帯端末から前記携帯端末に固有のIDを受信すると既知の固有IDか否かを判定し、既知の固有IDの場合には前記携帯端末と通信をおこない携帯端末が取得した情報を取得するようにして、個人情報サーバに前記携帯端末の使用者のプロファイルを蓄積するようにした。
【発明の効果】
【0014】
上記手段を設ける事によって、電子マネーや携帯端末のID情報を頻繁に変更することで、匿名性を確保する事ができるため、個人情報の漏洩の心配なく電子マネーやPANとの通信が可能になる。
【0015】
また、電子マネーの決済履歴や携帯端末の行動履歴を個人情報サーバに蓄積し、その行動履歴から個人プロファイルを生成する事で常に余計な手間をかけることなく、最新の個人プロファイルを維持する事ができるようになる。
【0016】
店舗は個人プロファイル情報を得る事ができなくても、店舗PANで店舗や商品の情報を直接または後でインターネットから情報を取得するためのURLをユーザの携帯端末に送信することで、店舗や商品の宣伝が可能になる。また、店舗内での行動履歴を収集する事でマーケティング情報を収集する事もできる。
【0017】
店舗PAN経由で個人プロファイルを要求し個人プロファイルを入手できた場合には、得られた個人プロファイル情報を元に、よりユーザにカスタマイズされた情報を提供する事が可能になる。
【0018】
例えばレストランで食事後、電子マネーの決済時に注文した食事の情報などを電子マネーあるいは携帯端末に登録するようにすれば、後で注文した食事のカロリーや食材の情報をWeb経由で確認する事ができるようになる。
【0019】
ユーザの帰宅時に自宅の個人情報サーバに行動履歴や店舗からの情報などへ記録情報を移行してデータベースとして蓄積し、ジャンル毎や日付別、地域別などで統計を取り一覧表示することで嗜好性の高い情報を表示装置へ表示する。また、ユーザの行動履歴と関連深い店舗や商品などの最新情報をインターネット経由してWEBサーバから取得し表示装置へ表示する事などが可能になる。
【0020】
また、行動履歴からブログの大枠を自動生成することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、この発明の1実施形態による携帯端末と店舗端末、および自宅の電子演算処理装置(以下、個人情報サーバとする)による情報連携を示す説明する図である。店舗向け店舗端末100は、センサーネット101a、101bを有し、ユーザAが店舗内へ入店するとセンサが検知すると店舗端末100はユーザAの携帯端末200aとネットワークを構築する。ネットワークが構築された携帯端末200bを持つユーザBが商品を手に取るなど商品に興味を示すとセンサ101bが検知して、店舗端末100は検知したセンサ101bに近い位置にある携帯端末200bへ商品情報のデータを送信する。
【0022】
店舗情報や商品情報などのデータを記憶した携帯端末200bが自宅へ戻ると、自宅の個人情報サーバ300bとネットワーク構築され、データが個人情報サーバ300bに蓄積される。個人情報サーバ300aは、端末装置200aのデータを蓄積する。各個人情報サーバ300a、300bはデータを集計してプロファイルを作成し行動履歴として表示する。また、記憶情報に基づいてインターネット400経由で店舗Webサーバ500から新着情報や商品詳細情報を入手して表示する。
【0023】
図2は、携帯電話のブロック図であり、本発明と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。携帯電話は店舗の電子計算処理装置からの情報を無線アンテナ201と送受信回路202で受信すると、GPS処理部203で計測された位置情報と、時計機能204で取得する時刻情報を演算処理部205で受信情報へ付加し、その出力データをデータ記憶部206で記憶する。受信した情報は演算処理部205で画面生成し情報表示部207で表示できる。また、自宅の電子計算処理装置で作成するプロファイルデータを記憶する。
【0024】
図3は、店舗端末のブロック図である。本発明と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。例えばユーザの入店で赤外線センサ101aが検知すると検知信号を演算処理部104で受信し、ユーザの携帯端末と送受信回路103と無線アンテナ102によりPANに接続される。接続時に携帯端末で生成された一時的な一時IDは接続している間中はID記憶部106に保存される。
【0025】
重量センサ101bは陳列商品の下に敷くことで商品が取り上げられたことを検知する。重量センサ101cは陳列商品の正面床に敷くことでユーザが商品正面に立ち止まったことを検知する。カメラシステム101dは商品背面などに配置してユーザの視点を解析しユーザが興味を示した商品を特定する。
【0026】
演算処理部104は、前記センサで特定した商品に関する情報を情報記憶部105から読み出し、センサに反応したユーザを携帯端末の現在位置から特定して、対象の携帯端末へ情報を送信する。
【0027】
また、電子マネー処理部107では携帯端末との電子マネーの決済処理を行う。
【0028】
図4は、携帯端末と店舗端末とのPAN接続時のID送信を説明する図である。携帯端末200は、店舗端末A(100a)へは携帯端末で乱数から一時IDaを作成し店舗端末Aへ送信しPAN(a)に接続する。さらに携帯端末200がPAN(a)に接続したまま、店舗端末B(100b)のPANエリアに入ると、一時IDaと異なる一時IDbを作成し、店舗端末Bへ送信しPAN(b)に接続する。このように、携帯端末はPANへ接続する毎に異なる一時IDを作成する。これにより携帯端末から固定IDを送信することなく匿名性を保つ。
【0029】
図5は、携帯端末と店舗端末とのPAN接続時の通信を説明する図である。店舗端末はPAN内に携帯端末が入って来ていないか確認するためにPAN固有のIDを含む探査信号を送信(601)する。店舗端末のPAN内に入った携帯端末は探査信号を受信(701)すると、PANのIDから未接続のPANであるか判断(702)し、既に接続済みのPANからの探査信号であれば、待機状態へ移行する。
【0030】
未接続のPANからの探査信号であれば、携帯端末は一時IDを生成(703)し、店舗端末へ一時IDを送信(704)する。店舗端末は一時IDを受信(602)すると、携帯端末にPAN接続権限を割当(603)て、承諾信号を送信(604)する。携帯端末は承諾信号を受信(705)するとPAN接続完了となる。
【0031】
図6は、店舗端末の店舗情報を携帯端末に保存する方法を説明するフローチャートである。店舗端末が店舗情報を送信(611)すろと、携帯端末は店舗情報を受信(711)し、情報へ年月日時を付加(712)し、GPSより位置情報を付加(713)する。付加された情報は携帯端末内のデータ記憶部へ保存(714)される。
【0032】
図7は、店舗端末の商品情報を携帯端末に保存する方法を説明するフローチャートである。例えば陳列商品の下に重量センサである商品センサが設置してある場合、ユーザが商品を取り上げると、店舗端末は重量変化を検出(621)し、センサに対応する商品情報を送信(622)する。携帯端末は商品情報を受信(721)すると、情報へ年月日時を付加(722)し、GPSより位置情報を付加(723)する。付加された情報は携帯端末内のデータ記憶部へ保存(724)される。
【0033】
図8は、ユーザ自宅の個人情報サーバのブロック図である。本発明と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。個人情報サーバ300は定期的に携帯端末を検索する確認信号を送受信回路部302から無線アンテナ301を通して通信する。携帯端末とは携帯端末のユニークな固定IDでPAN接続され、許可された携帯端末の固有IDをID記憶部にて保存される。携帯端末から携帯電話の情報記憶部のデータを受信すると、情報記憶部304へ蓄積する。蓄積した情報記憶部のデータを演算処理部303で集計してプロファイルを作成し、プロファイル記憶部305へ記録する。
【0034】
また、情報記憶部に蓄積された情報からインターネット端末部305を介して店舗サーバや商品紹介サーバへアクセスし、最新情報や詳細情報を入手し、情報記憶部304へ蓄積する。ユーザは情報表示部307にてプロファイル記憶部305の集計情報やインターネットから取得した最新情報および詳細情報を確認できる。
【0035】
図9は、個人情報サーバと携帯端末とのPAN接続時のID送信を説明するフローチャートである。個人情報サーバはPAN内に携帯端末が入っていないか検索のため確認信号を送信(811)する。携帯端末は確認信号を受信(751)すると固有IDを送信(752)する。
【0036】
固有IDを受信(812)した個人情報サーバは既知の固有IDであるか判別(813)し、未知の固有IDである場合パスワード要求信号を送信(814)する。パスワード要求信号を受信(753)した携帯端末は、携帯端末の情報表示部と入力部でユーザへパスワードを確認の処理(754)を行い、パスワードを判別(755)し一致しない場合はエラー信号を送信(756)する。個人情報サーバはエラー信号を受信(815)すると処理を終了し受信待機となる。
【0037】
ステップ755でパスワードが一致すると携帯端末は承諾信号を送信(757)する。承諾信号を受信(816)した個人情報サーバは、携帯端末の固有IDをID記憶部へ登録(817)し、PAN接続権限を割当(818)を行い、携帯端末へ承認信号を送信(819)する。これにより承認信号を受信(758)した携帯端末はPANに接続される。また、ステップ813で既知のIDと判断された場合、ステップ817へ移行し、PAN接続処理を実施する。
【0038】
図10は、携帯端末の情報データを個人情報端末に蓄積することを説明するフローチャートである。個人情報サーバが情報送信依頼信号を送信(821)し、携帯端末が情報送信依頼信号を受信(761)すると、データ記憶部に保存された全ての情報データを送信(762)する。個人情報サーバは情報データを受信(822)すると、情報記憶部のデータへ追加(823)する。また、情報記憶部のデータが追加される度にプロファイルデータの作成(824)を行い、その結果をプロファイル記憶部へ更新(810)する。
【0039】
図11は、店舗および商品情報として提供するデータの記述形式を説明する図であり、(a)は店舗情報、(b)は商品情報を提供する場合の例である。データ内には<カテゴリ>、<名称>、<URL>、<トピック>等の基本情報を記述することで、装置間での連携を取る。<カテゴリ>には店、商品およびどの様な形態であるかをカテゴリ区分として定義して、そのカテゴリ区分に合致した記述方法で記入する。<名称1>には店舗名または商品名など情報に関する特定できる名称を記述し、オプションとして<名称2>として店であれば本支店名などの追加情報を商品であればメーカ名などを記述する。
【0040】
<URL>には対象のホームページのURLを記述しユーザがインターネットでアクセス可能とする。<RSS>にはRichSiteSummaryなどでサイトの更新情報をメタデータで配布するURLを記述する。<トピック>は備考欄として簡易情報を記述しインターネットにアクセスしなくても端末で本欄を表示により広告または説明を可能とする。
【0041】
図12は、個人情報サーバのプロファイル記憶部に記憶するデータを説明する図である。(a)は携帯端末で収集したデータの取得年月日時、カテゴリ区分、名称、データファイルのファイル名が収録されたプロファイルデータの構造である。このプロファイルデータを集計しランクデータを作成する。個人情報サーバはプロファイルデータから各ジャンルのランキングを集計する。(b)はプロファイルデータをユーザへ提示する画面である。スケジュール表としてユーザの履歴を一覧で画面に表示する。
【0042】
図13は、プロファイルデータから集計の方法を説明する図である。(a)はランキング集計時に使用するジャンル毎の重み付けされた得点の例である。プロファイルデータの日付から名称毎に得点をカウントすることで、ユーザ嗜好に合った集計を可能とする。これにより、例えば冬にはスキー場などの季節的な場所が上位にランクされるジャンルに適したランキング集計を行うことができる。(b)は2007.3.16にジャンル:ショップである□△商店について集計した結果の例である。また、個人情報サーバは、プロファイルデータから形態基礎解析等の技術を利用して重要な事項を私的、公的などで分別しながらピックアップし、自動でブログを生成し表示する。
【0043】
図14は、プロファイルデータの集計結果をユーザへ提示する画面の説明である。(a)はジャンル毎にランキング上位の新着情報を表示している。ランキング上位からデータに指定されたRSSまたはURLへアクセスして新着情報をチェックし、新着情報がある場合表示する。表示の文にはURLがリンクされ、ユーザが選択することでホームページが容易にたどり着くことが出来る。(b)はランキングをジャンル毎に表示した画面の例である。
【0044】
図15は、本発明によるID変更型電子マネーの決済ステムを説明する図である。プリペイド方式の電子マネー200では、チャージ時にチャージ端末600はユニークなIDaを生成して、ライタ601で電子マネーにIDaを書き込む。ユーザは店舗等で電子マネーの支払いを行う場合、店舗端末100のリーダ107により電子マネー200からIDaが読み取られ、店舗端末100は決済サーバ501に照合し決済される。再びユーザが電子マネー200へチャージすると、チャージ端末600は新たにユニークなIDbを生成し、電子マネーのIDをIDbへ変更すると同時に、決済サーバ501のID情報をIDbへ更新する。これにより、店舗から商品購入履歴等をトレースされることなく、匿名性を保つことが出来る。
【0045】
図16は、本発明の1実施例のシステム形態を示す図であって、ユーザが許可した特定の情報だけを提供することで、個人にカスタマイズされたサービスを受けられるようにするために用いる事ができる。例えばユーザが自らの体重、血圧、カロリー情報等の健康管理情報を提供することを許可した場合、店舗情報機能を内蔵する電子体重計100aで体重情報を収集し、店舗情報機能を内蔵する電子血圧計100bで血圧情報を収集し、レストランの店舗端末で食事したメニュー情報から自宅の個人サーバ300aでインターネット400経由でレストランのWebサーバ500からカロリー情報を取得し、携帯端末に保存する。ユーザが会員となったスポーツクラブの個人情報サーバや掛かりつけの病院の個人情報サーバへ携帯端末を登録すると、上述の個人プロファイルである情報を送信することで、スポーツクラブではユーザに適したトレーニングメニューを作成できたり、病院であればユーザに適した健康管理が行えたりできる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態によるシステムを示す説明する図である。
【図2】携帯端末のブロック図の例を説明する図である。
【図3】店舗端末のブロック図の例を説明する図である。
【図4】携帯端末と店舗端末とのPAN接続時のID送信を説明する図である。
【図5】携帯端末と店舗端末とのPAN接続時の通信を説明するフローチャートである。
【図6】店舗端末の店舗情報を携帯端末に保存する方法を説明するフローチャートである。
【図7】店舗端末の商品情報を携帯端末に保存する方法を説明するフローチャートである。
【図8】ユーザ自宅の個人情報サーバのブロック図である。
【図9】個人情報サーバと携帯端末とのPAN接続時のID送信を説明するフローチャートである。
【図10】携帯端末の情報データを個人情報端末に蓄積することを説明するフローチャートである。
【図11】店舗および商品情報として提供するデータの記述形式を説明する図である。
【図12】自宅の個人情報サーバのプロファイル記憶部に記憶するデータを説明する図である。
【図13】プロファイルデータから集計の方法を説明する図である。
【図14】プロファイルデータの集計結果をユーザへ提示する画面の例を説明する図である。
【図15】本発明によるID変更型電子マネーの決済ステムを説明する図である。
【図16】本発明の1実施例のシステム形態を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
100…店舗端末,101…センサ,102…無線アンテナ,103…送受信回路部,104…演算処理部,105…情報記憶部,106…ID記憶部,200…携帯端末,201…無線アンテナ,202…送受信回路部,203…GPS処理部,204…時計機能部,205…演算処理部,206データ記憶部,207…情報表示部,208…電子マネー処理部,209…プロファイル記憶部,300…個人情報サーバ,301…無線アンテナ,302…送受信回路部,303…演算処理部,304…情報記憶部,305…プロファイル記憶部,306…インターネット端末部,307…情報表示部,308…入力部,309…ID記憶部,400…インターネットネットワーク,500…WEBサーバ,501…電子マネー決済サーバ,600…電子マネーチャージ端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と前記携帯端末とプライベートエリアネットワーク(PAN)をつくる複数の情報端末からなる個人情報システムにおいて、
前記携帯端末は、PANの探索信号を受信すると接続経緯のない未接続のPANかを判定し、未接続のPANの場合にはPANごとに当該携帯端末の一時IDを発行し、前記情報端末と通信をおこなって情報端末側の情報取得をおこない、
前記情報端末は、PAN固有の識別子を含む探索信号を送信し、携帯端末から前記一時IDを受信すると、前記携帯端末に当該PANの接続権限を割り当てて情報授受を可能にすることを特徴とする個人情報収集システム。
【請求項2】
請求項1に記載の個人情報収集システムは、さらに、
前記携帯端末から前記携帯端末に固有のIDを受信すると既知の固有IDか否かを判定し、既知の固有IDの場合には前記携帯端末と通信をおこない携帯端末が取得した情報を取得する個人情報サーバを備え、前記個人情報サーバに前記携帯端末の使用者のプロファイルを蓄積することを特徴とする個人情報収集システム。
【請求項1】
携帯端末と前記携帯端末とプライベートエリアネットワーク(PAN)をつくる複数の情報端末からなる個人情報システムにおいて、
前記携帯端末は、PANの探索信号を受信すると接続経緯のない未接続のPANかを判定し、未接続のPANの場合にはPANごとに当該携帯端末の一時IDを発行し、前記情報端末と通信をおこなって情報端末側の情報取得をおこない、
前記情報端末は、PAN固有の識別子を含む探索信号を送信し、携帯端末から前記一時IDを受信すると、前記携帯端末に当該PANの接続権限を割り当てて情報授受を可能にすることを特徴とする個人情報収集システム。
【請求項2】
請求項1に記載の個人情報収集システムは、さらに、
前記携帯端末から前記携帯端末に固有のIDを受信すると既知の固有IDか否かを判定し、既知の固有IDの場合には前記携帯端末と通信をおこない携帯端末が取得した情報を取得する個人情報サーバを備え、前記個人情報サーバに前記携帯端末の使用者のプロファイルを蓄積することを特徴とする個人情報収集システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−80594(P2009−80594A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−248356(P2007−248356)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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