説明

個人認証装置、およびこれを用いたカメラ、プリント注文システム、並びに個人認証方法

【課題】個人認証装置において、簡単な構成で、ユーザーに対しては扱い易く、且つ高いセキュリティ度を達成する。
【解決手段】プリント注文システム2を構成するパーソナルコンピュータ12のCPU20に構築された個人認証部30は、ハードディスクドライブに記憶された複数の画像データの中から特定数の画像データを抽出する抽出回路31と、特定数の画像データの撮影日時を記憶するメモリ32と、特定数の画像データで表される画像を、撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧を作成する一覧作成回路33と、操作部18による画像の選択順と、メモリ32に記憶された撮影日時の順を比較照合する照合回路34とを備える。ネットプリント注文を行うためのビューアーソフトを起動した際に、一覧作成回路33で作成した一覧をモニタ17に表示し、操作部18で画像を選択させることにより、個人認証を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人のプライバシー情報にアクセスする際に個人認証を行う個人認証装置、およびこれを用いたカメラ、プリント注文システム、並びに個人認証方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、個人のプライバシー情報にアクセスする際には、数字やアルファベットからなる数桁のパスワードをユーザーに入力させ、これを予め登録されたものと照合することで、個人認証を行っている。しかしながら、パスワードには、ユーザーの生年月日や電話番号など、覚え易いものが登録されることが多く、また、盗み見られたりすることによって容易に他人に覚えられ、悪用される危険性が高い。このため、パスワードの桁数を多くするといった対策が講じられているが、ユーザーがパスワードを覚えきれずに忘れてしまうという新たな問題が生じる。
【0003】
一方、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話の急激な普及によって、これらを手軽に持ち歩いて、撮影した画像を知人に閲覧させたり、あるいは、撮影した画像を自宅のパーソナルコンピュータに取り込んで、インターネットを通じて画像のプリントを注文したりするユーザーが増えてきている。このような趨勢に伴い、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話が盗難や紛失に遭って、第三者により不正に画像を閲覧、あるいは削除されたり、第三者により勝手にプリントを注文され、覚えのない請求が届いたりするなどのトラブルを防止するためにも、セキュリティ度の高い個人認証技術の開発が待たれている。
【0004】
上記のような諸問題の解決策として、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話において、個人認証の方法として、パスワードの必要がない指紋認証を用い、ユーザーが第三者への閲覧を制限したい画像を、その画像に映り込んだ被写体に対応したキャラクターの画像に置き換えて合成し、個人認証が行われない場合は合成した画像を表示し、個人認証が行われたときだけに元の画像を表示するようにした画像出力装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
また、パスワードに関連した画像と、パスワードに関連しない他の画像とを複数ランダムに表示し、例えば、パスワードの文字列がABCDであった場合、その文字列に関連した画像1〜4と、関連のない画像とが表示された中から、文字列に関連した画像を1から順番に選んだとき、あるいは、パスワードの文字列がD−X20Y100−R100G30B10(画像DのX座標20、Y座標100、RGBの階調値100、30、10の領域という意味)であった場合、その画像の該当する領域を選んだときに、アクセスを許可する認証システムが提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005−038118号公報
【特許文献2】特開2002−229948号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の発明では、パスワードによる個人認証に代えて、指紋認証を用いているが、指紋認証に限らず、声紋や手の平の静脈、瞳の中の虹彩などを用いた生体認証技術には、未だに誤認や照合時間が長いなどの多くの課題が残されている。そのうえ、指紋などを読み取るための装置が必要となるので、コストおよびスペースの面で不利であった。
【0007】
また、特許文献2に記載の発明では、パスワードの文字列と画像との対応関係を覚えておく必要があり、パスワードのみを覚える場合よりも却って煩わしく、ユーザーが忘れてしまう可能性が増すという問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、ユーザーに対しては扱い易く、且つ高いセキュリティ度を達成することができる個人認証装置、およびこれを用いたカメラ、プリント注文システム、並びに個人認証方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、個人認証装置であって、複数の画像データを記憶する第一記憶手段と、前記複数の画像データの中から特定数の画像データを抽出する抽出手段と、前記特定数の画像データの撮影日時を記憶する第二記憶手段と、前記特定数の画像データで表される画像を、前記撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧を作成する作成手段と、前記一覧を表示する表示手段と、前記一覧の画像を選択させるための第一選択手段と、前記第一選択手段による画像の選択順と、前記第二記憶手段に記憶された前記撮影日時の順を比較照合することで、個人認証を行う照合手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
前記抽出手段は、前記特定数の画像データ同士の前記撮影日時の差分が、予め設定された閾値よりも大きくなるように、前記抽出を行うことが好ましい。
【0011】
前記複数の画像データをカテゴリ別に分類する分類手段を備え、前記抽出手段は、前記カテゴリにしたがって前記抽出を行うことが好ましい。
【0012】
この場合、前記抽出手段は、異なる前記カテゴリから、1個ずつ画像データを抽出する、または、異なる前記カテゴリから、略均等な個数ずつ画像データを抽出する、あるいは、同じ前記カテゴリから、画像データを抽出することが好ましい。なお、前記カテゴリは、撮影日、または撮影月であることが好ましい。
【0013】
前記抽出手段は、前記撮影日時の新しい画像データを優先的に抽出することが好ましい。
【0014】
前記抽出手段による抽出条件を設定変更するための設定変更手段を備えることが好ましい。また、前記選択順が前記撮影日時の古い順、または新しい順のうち、いずれの場合に前記照合手段でアクセスを許可するかを選択させる第二選択手段を備えることが好ましい。
【0015】
前記抽出手段は、抽出すべき画像データに連写撮影によるものが含まれていた場合、連写画像を構成する画像データのうちの一つを抽出することが好ましい。
【0016】
請求項12に記載の発明は、カメラであって、請求項1ないし11のいずれかに記載の個人認証装置を用いて、個人認証を行うことを特徴とする。
【0017】
請求項13に記載の発明は、プリント注文システムであって、請求項1ないし11のいずれかに記載の個人認証装置を用いて、個人認証を行うことを特徴とする。
【0018】
請求項14に記載の発明は、個人認証方法であって、複数の画像データを記憶する第一記憶ステップと、前記複数の画像データの中から特定数の画像データを抽出する抽出ステップと、前記特定数の画像データの撮影日時を記憶する第二記憶ステップと、前記特定数の画像データで表される画像を、前記撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧を作成する作成ステップと、前記一覧を表示する表示ステップと、前記一覧の画像を選択させるための選択ステップと、前記選択ステップにおける画像の選択順と、前記第二記憶ステップで記憶された前記撮影日時の順を比較照合することで、個人認証を行う照合ステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明の個人認証装置、並びに個人認証方法によれば、複数の画像データの中から特定数の画像データを抽出して、特定数の画像データの撮影日時を記憶しておき、特定数の画像データで表される画像を、撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧を作成して表示し、一覧の画像を選択させた順と、記憶された撮影日時の順を比較照合することで、個人認証を行うので、ユーザーは特にパスワードを覚える必要がなく、自らの撮影の記憶を辿るだけでよい。また、ユーザーの撮影の記憶のみが認証鍵となるので、第三者に漏洩することもない。さらに、生体認証技術のように特別な読み取り装置が不要となる。したがって、簡単な構成で、ユーザーに対しては扱い易く、且つ高いセキュリティ度を達成することができる。
【0020】
また、本発明のカメラ、およびプリント注文システムによれば、請求項1ないし11のいずれかに記載の個人認証装置を用いて、個人認証を行うので、高いセキュリティ度で個人情報を保護することができ、第三者により不正に画像を閲覧、あるいは削除されたり、第三者により勝手にプリントを注文され、覚えのない請求が届いたりするなどのトラブルを確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1において、プリント注文システム2は、デジタルカメラ10で撮影して得られた画像データ、あるいは、メモリカードやCD−Rなどの記録媒体11に記録された画像データ(写真フイルムをTIFFまたはJPEG形式でデジタイズしたものも含む。)をパーソナルコンピュータ(以下、PCと略す。)12に取り込み、インターネット13を介してプリント注文サーバ(以下、単にサーバという。)14にアクセスして、画像をプリント注文するものである。プリント注文システム2で注文されたプリントは、プリントラボ15に設置された業務用プリンタ16で、注文内容に応じて作成される。
【0022】
デジタルカメラ10は、例えば、IEEE1394、USB(Universal Serial Bus)などに準拠した通信ケーブルや、無線LANなどによりPC12に接続され、PC12とのデータの相互通信が可能となっている。また、記録媒体11も同様に、専用のドライバを介してPC12とのデータの遣り取りが可能となっている。
【0023】
PC12は、モニタ17と、キーボードおよびマウスからなる操作部18とを備えている。PC12の内部構成を示す図2において、CPU20は、PC12全体の動作を統括的に制御する。CPU20には、前述の操作部18の他に、データバス21を介して、RAM22、ハードディスクドライブ(以下、HDDと略す。)23、通信I/F24、および表示制御部25が接続されている。
【0024】
HDD23には、PC12を動作させるための各種プログラムやデータの他に、画像の閲覧・編集、およびプリント注文を一括して行うためのビューアーソフトのプログラムや、デジタルカメラ10、または記録媒体11から取り込まれた複数の画像データが記憶されている。CPU20は、HDD23からプログラムを読み出してRAM22に展開し、読み出したプログラムを逐次処理する。また、CPU20は、操作部18から入力される操作入力信号に応じて、PC12の各部を動作させる。
【0025】
通信I/F24は、デジタルカメラ10などの外部機器や、インターネット13などの通信ネットワークとのデータの遣り取りを媒介する。表示制御部25は、モニタ17の表示を制御し、個人認証ウィンドウ40(図5参照)などをモニタ17に表示させる。
【0026】
ビューアーソフトが起動されると、CPU20には、図3に示す個人認証部30が構築される。個人認証部30は、抽出回路31、メモリ32、一覧作成回路33、および照合回路34からなる。
【0027】
図4の上段および中段に模式的に示すように、抽出回路31は、HDD23に記憶された複数の画像データをHDD23から読み出し、複数の画像データの中から特定数(一例として、A〜Iの9個。)の画像データを抽出する。このとき、抽出回路31は、画像データにExifタグなどのタグ情報として添付された撮影日時の情報を取得し、9個の画像データ同士の撮影日時の差分Δtが、予め設定された閾値Tよりも大きくなるように、画像データの抽出を行う。
【0028】
より具体的には、抽出回路31は、画像データを抽出する毎に、今まで抽出した画像データと今回抽出した画像データとの撮影日時の差分Δtを求める。そして、求めた差分Δtと閾値Tとを比較し、全ての差分Δtが閾値Tよりも大きければ、その画像データを抽出してストックする。逆に、一つの差分Δtでも閾値Tより小さければ、その画像データを抽出せずに、新たに他の画像データを抽出する。なお、言う迄もないが、最初の画像データを抽出する際には、差分Δtの算出、および閾値Tとの比較は行われない。
【0029】
抽出回路31は、上記のようにして抽出した画像データを一覧作成回路33に出力するとともに、抽出した画像データの撮影日時の情報をメモリ32に出力する。なお、閾値Tは、ユーザーによる撮影の順序の記憶が曖昧にならない程度の時間、例えば、数時間、または数日単位の値が設定される。また、図4の上段および中段では、上から下、および左から右に、撮影日時の古い画像データが順番に並べられている。つまり、左上端の画像データが最も撮影日時が古く、右下端の画像データが最も撮影日時が新しい。さらに言えば、A〜Iの画像データは、アルファベット順に撮影日時が新しくなっている。
【0030】
図3に戻って、メモリ32は、抽出回路31から出力された撮影日時の情報を一時的に記憶する。メモリ32は、例えば、個人認証部30による一回の個人認証処理が終了したとき、もしくは、ビューアーソフトが終了されたときに、記憶していた撮影日時の情報を消去する。メモリ32は、撮影日時の情報を一覧作成回路33、および照合回路34に出力する。
【0031】
図4の下段に示すように、一覧作成回路33は、メモリ32から出力される撮影日時の情報を元に、A〜Iの9個の画像データで表される画像を、撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧を作成する。すなわち、撮影日時の時系列にしたがえば、図4の中段に示すように、上から下、および左から右に撮影日時の古い画像データから順番にA〜Iの画像データで表される画像が並べられた一覧となるが、これを上下、左右のいずれから見ても、撮影日時の時系列にしたがわない順番で並べ替える。一覧作成回路33は、作成した一覧の情報を表示制御部25、および照合回路34に出力する。
【0032】
表示制御部25は、一覧作成回路33からの一覧の情報を受けて、図5に示す個人認証ウィンドウ40をモニタ17に表示させる。個人認証ウィンドウ40には、一覧作成回路33からの一覧の情報に基づいた、A〜Iの9個の画像データで表される画像(サムネイル画像)41を、撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧42が表示される。
【0033】
個人認証ウィンドウ40上で、ユーザーに操作部18のマウスを操作させ、ポインタ43を所望のサムネイル画像41に合わせてクリックさせることで、撮影日時の古い順にサムネイル画像41を選択させる。あるいは、サムネイル画像41の下のプルダウンメニュー44から、撮影日時の順に該当する数字を選択させる。
【0034】
再び図3に戻って、照合回路34は、メモリ32からの撮影日時の情報、および一覧作成回路33からの一覧の情報と、操作部18によるサムネイル画像41の選択順とを比較照合することで、個人認証を行う。すなわち、照合回路34は、一覧の情報を参照しながら、操作部18からの操作入力信号を解析して、ポインタ43を合わせて選択されたサムネイル画像41が、9個の画像データで表される画像のうち、いずれの画像であるかを検出する。そして、検出した画像の撮影日時の情報と、ポインタ43を合わせて選択した順番とが一致しているか否かを判定する。あるいは、プルダウンメニュー44で選択された数字が、その上部のサムネイル画像41の撮影日時の順と一致しているか否かを判定する。
【0035】
サムネイル画像41の選択順が撮影日時の古い順であった場合、つまり、選択順と撮影日時の順との照合がとれた場合、照合回路34は、その旨を表すアクセス許可信号を、通信I/F24、およびインターネット13経由でサーバ14に出力する。これにより、ビューアーソフトによる画像の閲覧・編集、およびインターネット13を介したプリント注文が可能となる。一方、サムネイル画像41の選択順が間違っていた場合は、例えば、「個人認証に失敗しました。」といったメッセージをモニタ17に表示した後、ビューアーソフトを強制的に終了させる。
【0036】
個人認証後、モニタ17には、図6に示すメインウィンドウ50が表示される。メインウィンドウ50の上部に配置された「ファイル」にポインタ43を合わせ、「ファイル」メニュー内の「開く」を選択して、画像データが格納された所望のフォルダを選択すると、メインウィンドウ50の中央部分には、フォルダ内のサムネイル画像41が一覧表示される。
【0037】
メインウィンドウ50の左側部分には、写真閲覧ボタン51、プリントボタン52などの各種メニューボタンが配置されている。写真閲覧ボタン51にポインタ43を合わせて選択すると、モニタ17には、メインウィンドウ50で選択されたサムネイル画像41が拡大表示され、自動補正やリサイズなどの各種画像処理を施すことが可能となっている。
【0038】
プリントボタン52にポインタ43を合わせて選択すると、モニタ17には、図7に示すプリントメニュー選択ウィンドウ53が表示される。プリントメニュー選択ウィンドウ53の上段には、ユーザーが所有するプリンタで画像をプリントする際に選択される通常プリントボタン54、メインウィンドウ50で選択したフォルダ内の画像をインデックスプリントする際に選択されるインデックスプリントボタン55、および文字やテンプレートなどの各種装飾を画像に施してプリントする際に選択されるデザインプリントボタン56が配置され、下段には、ネットプリント注文ボタン57が配置されている。
【0039】
ネットプリント注文ボタン57にポインタ43を合わせて選択すると、モニタ17には、図8に示すネットプリント注文ウィンドウ58が表示される。ネットプリント注文ウィンドウ58には、サムネイル画像41が一覧表示され、サムネイル画像41毎にプリントの有無や枚数を設定することが可能となっている。
【0040】
次に、上記構成を有するプリント注文システム2の処理手順について、図9のフローチャートを参照して説明する。まず、ビューアーソフトが起動されると、CPU20に個人認証部30が構築される。そして、抽出回路31によって、HDD23に記憶された複数の画像データの中から特定数(本実施形態では9個。)の画像データが抽出される。
【0041】
抽出回路31では、画像データに添付された撮影日時の情報が取得され、画像データを抽出する毎に、今まで抽出した画像データと今回抽出した画像データとの撮影日時の差分Δtが求められる。次いで、差分Δtと、ユーザーによる撮影の順序の記憶が曖昧にならない程度の時間が設定された閾値Tとが比較される。そして、全ての差分Δtが閾値Tよりも大きい画像データが抽出され、ストックされる。また、抽出回路31で抽出された画像データの撮影日時が、メモリ32に記憶される。上記一連の処理は、画像データが特定数抽出されるまで続行される。
【0042】
上記のように、差分Δtと閾値Tとを比較して画像データを抽出するので、抽出された画像データの撮影日時が近すぎて、ユーザーが撮影の順序の記憶を辿ることが困難となり、操作部18で画像を選択する際に選択順を間違ってしまい、正規のユーザーであるのにアクセスができないといった不具合を防止することができる。
【0043】
画像データが特定数抽出された後、抽出回路31から特定数の画像データが一覧作成回路33に出力される。一覧作成回路33では、メモリ32から出力される撮影日時の情報を元に、特定数の画像データで表される画像を、撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧が作成される。一覧作成回路33で作成された一覧の情報は、表示制御部25、および照合回路34に出力される。
【0044】
表示制御部25により、一覧作成回路33からの一覧の情報に基づいた、特定数の画像データで表されるサムネイル画像41を撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧42を有する個人認証ウィンドウ40がモニタ17に表示される。ユーザーは、この個人認証ウィンドウ40上で操作部18のマウスを操作して、自分の撮影の記憶を辿りながら、撮影日時の古い順に、ポインタ43を所望のサムネイル画像41に合わせてクリックし、選択していく。あるいは、プルダウンメニュー44から、撮影日時の順に該当する数字を選択していく。
【0045】
照合回路34では、メモリ32からの撮影日時の情報、および一覧作成回路33からの一覧の情報と、操作部18によるサムネイル画像41の選択順とが比較照合される。サムネイル画像41の選択順が撮影日時の古い順であった場合は、通信I/F24、およびインターネット13経由で、照合回路34からアクセス許可信号がサーバ14に出力される。これにより、画像の閲覧・編集、およびネットプリント注文などの各処理への移行が可能となる。一方、サムネイル画像41の選択順が間違っていた場合は、ビューアーソフトが強制終了される。このように、特にパスワードを必要とせず、ユーザーの撮影の記憶のみが認証鍵となっているので、ユーザーは煩わしさを感じることなく、安心してビューアーソフトで各処理を行うことができ、且つ第三者が不正にアクセスすることが極めて難しい高いセキュリティ度を確保することができる。
【0046】
個人認証後、モニタ17にメインウィンドウ50が表示される。ユーザーは、メインウィンドウ50上でマウスを操作するなどして、写真閲覧ボタン51を選択して画像を閲覧・編集する。もしくは、プリントボタン52を選択してプリントメニュー選択ウィンドウ53をモニタ17に表示させ、通常プリントボタン54、インデックスプリントボタン55、あるいはデザインプリントボタン56を選択してホームプリントを行う。さらには、ネットプリント注文ボタン57を選択して、ネットプリント注文ウィンドウ58をモニタ17に表示させ、ネットプリント注文を行う。
【0047】
ネットプリント注文ウィンドウ58でプリント注文された画像の画像データは、枚数やサイズなどのプリント条件の情報とともに、通信I/F24、およびインターネット13経由でサーバ14に送信される。そして、送信されたプリント条件に基づいたプリントを実行させるべく、動作を制御する制御信号がサーバ14から業務用プリンタ16に送信される。これにより、サーバ14からの制御信号に基づいて、業務用プリンタ16で画像のプリントが行われる。業務用プリンタ16から出力されたプリントは、プリントラボ15からユーザーの元に届けられる。また、プリント条件に見合った代金が、ユーザーから支払われる。
【0048】
上記実施形態では、ビューアーソフトを起動することで、CPU20に個人認証部30が構築される例を挙げて説明したが、個人認証部30をディスクリート回路やFPGAなどのハードウェアの形でPC12に搭載してもよい。また、個人認証部30を別個の装置として、PC12に接続する構成としてもよい。
【0049】
上記実施形態では、ビューアーソフトの起動時に個人認証を行っているが、ビューアーソフトの起動時には行わずに、課金の対象となるネットプリント注文を行う際に個人認証を行ってもよい。また、ポインタ43を合わせて選択する例を挙げて説明したが、ユーザーが指を触れながら操作するタッチパネルを採用してもよい。さらに、上記実施形態で示した個人認証ウィンドウ40やメインウィンドウ50などの構成や表示手順は一例であり、本発明を特に限定するものではない。
【0050】
なお、上記では特に触れていないが、HDD23に記憶された画像データの撮影日時の情報は、当然ながら、ビューアーソフトを起動して個人認証を行わない限り、第三者が確認することができないようにプロテクトがかかっている。
【0051】
上記実施形態では、プリント注文システム2を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図10〜図12に示すデジタルカメラ60などのカメラに適用してもよい。
【0052】
図10および図11において、デジタルカメラ60は、略矩形状のカメラ本体60aを有する。カメラ本体60aの前面には、撮像レンズ61を保持するレンズ鏡胴62などが設けられている。上面には、レリーズボタン63と、その周囲を取り囲む円環状のモードダイヤル64とが設けられている。また、カメラ本体60aの一側面には、開閉自在な蓋65が設けられている。蓋65を開くと、メモリカード66が着脱自在に装填されるメモリカードスロット67が露呈される。
【0053】
カメラ本体60aの背面には、液晶表示器(以下、LCDと略す。)68、および操作部69などが設けられている。LCD68は、メモリカード66から読み出した画像やスルー画像、各種設定画面を表示する。操作部69は、電源をON/OFFするための電源ボタン70、LCD68に設定画面を表示させる際や、選択内容を決定する際に操作される決定ボタン71、および設定画面内でカーソルを移動させるための十字キー72から構成される。
【0054】
光学ファインダまたはLCD68による被写体のフレーミングの後に、レリーズボタン63が押圧されると、一回の撮影が行われる。また、モードダイヤル64が回動操作されると、静止画撮影を行う静止画撮影モード、動画撮影を行う動画撮影モード、撮影した画像をLCD68に表示する再生モード、および各種設定を行う設定モードが選択的に切り替えられる。
【0055】
図12において、撮像レンズ61の背後には、CCD80が配置されている。CCD80は、撮像レンズ61を透過して撮像面に結像された被写体像を光電変換して、撮像信号を出力する。CCD80には、CPU81によって制御されるCCDドライバ82が接続されている。CCDドライバ82は、CCD80の電荷蓄積時間と電荷掃き出しタイミングを制御するためのタイミング信号(クロックパルス)をCCD80に出力する。
【0056】
CCD80から出力された撮像信号は、アナログ信号処理部83に入力される。アナログ信号処理部83は、撮像信号に対して相関二重サンプリングを施し、CCD80の各セルの蓄積電荷量に正確に対応したR、G、Bの画像信号を出力する。そして、この画像信号を所定の増幅率で増幅し、A/D変換器(以下、A/Dと略す。)84に出力する。
【0057】
A/D84は、画像信号をA/D変換してデジタルの画像データを出力する。A/D84から出力された画像データは、データバス85を介してSDRAM86に入力され、SDRAM86に一旦格納される。なお、アナログ信号処理部83、およびA/D84は、タイミングジェネレータ(図示せず)から入力されるタイミング信号に応じて同期駆動し、一定のフレームレートで画像データを出力する。
【0058】
デジタル信号処理部87は、SDRAM86から画像データを読み出して、画像データに対して、階調変換、ホワイトバランス補正、γ補正などの各種画像処理を施す。デジタル信号処理部87で画像処理が施された画像データは、SDRAM86に再度格納される。
【0059】
YC変換処理部88は、SDRAM86から画像データを読み出し、画像データに対して、RGBの信号を輝度信号Yと色差信号Cr、Cbとに変換するYC変換を施す。圧縮伸張処理部89は、YC変換処理部88で本格的なYC変換が施された画像データに対して、所定の圧縮形式(例えば、JPEG形式)で画像圧縮を施す。圧縮伸張処理部89で圧縮された画像データは、SDRAM86に再度格納される。
【0060】
メモリ制御部90は、SDRAM86から圧縮処理後の画像データを読み出し、メモリカード66に記録する。また、メモリカード66に記録された画像データは、メモリ制御部90を経てSDRAM86に一旦格納され、圧縮伸張処理部89に読み出されて圧縮される前の画像データに伸張される。
【0061】
LCDドライバ91には、YC変換処理部88で簡易YC変換された二フレーム分の画像データが格納されるVRAM(図示せず)が接続されている。VRAMは、画像データの書き込みと読み出しとを並行して行う。LCDドライバ91は、VRAMから読み出した画像データをアナログのコンポジット信号に変換し、これをLCD68にスルー画像として表示させる。また、LCDドライバ91は、圧縮伸張処理部89で伸張された画像データを、LCD68に再生画像として表示させる。
【0062】
CPU81は、制御バス92を介して各部に制御信号を送信するとともに、各部からの応答信号を受信して、各部の動作を統括的に制御する。CPU81には、前述のレリーズボタン63、および操作部69などの他に、各種制御用のプログラムや設定情報が記録されたEEPROM93が接続されている。CPU81は、レリーズボタン63からのレリーズ信号を受けて、これに伴う処理を各部に実行させる。また、CPU81は、操作部69から入力される操作入力信号に応じて各部を動作させ、各種情報をEEPROM93から内蔵RAMに読み出して、処理を実行する。
【0063】
モードダイヤル64が操作されて再生モードが選択されると、CPU81には、上記実施形態と同様の個人認証部30が構築される。この場合、抽出回路31は、メモリカード66に記憶された複数の画像の中から、特定数の画像を抽出する。また、LCDドライバ91は、上記実施形態の個人認証ウィンドウ40に類する特定数の画像の一覧(図示せず)をLCD68に表示させる。そして、操作部18の場合と同様に、操作部69で画像の選択を行わせる。さらに、照合回路34で画像の選択順と撮影日時との照合がとれた場合は再生モードに移行し、画像の再生表示や加工、削除などが可能となる。一方、照合がとれなかった場合は、電源を強制的にOFFする。
【0064】
次に、上記構成を有するデジタルカメラ60の動作について説明する。デジタルカメラ60で静止画撮影を行う際には、電源ボタン70を操作して電源を投入し、モードダイヤル64を操作して静止画撮影モードを選択する。
【0065】
静止画撮影モードでは、撮像レンズ61を介して入射した被写体像がCCD80の撮像面に結像され、これによりCCD80から撮像信号が出力される。CCD80から出力された撮像信号は、アナログ信号処理部83で相関二重サンプリングされて増幅され、A/D84でデジタルの画像データに変換される。
【0066】
A/D84でデジタル化された画像データは、データバス85を介してSDRAM86に入力され、SDRAM86に一旦格納される。SDRAM86に格納された画像データは、デジタル信号処理部87で各種画像処理が施され、YC変換処理部88で簡易YC変換が施された後、VRAMに格納される。VRAMに格納された画像データは、逐次LCDドライバ91に読み出されて、LCDドライバ91でコンポジット信号に変換され、LCD68にスルー画像として表示される。
【0067】
スルー画像の表示中にレリーズボタン63が押下されて撮影が実行されると、このときに得られた画像データがSDRAM86に格納される。SDRAM86に格納された画像データは、デジタル信号処理部87で各種画像処理が施され、今度はYC変換処理部88で本格的なYC変換が施された後、圧縮伸張処理部89で圧縮処理され、SDRAM86に再び格納される。SDRAM86に格納された圧縮処理後の画像データは、メモリ制御部90に読み出され、メモリ制御部90の制御の下に、メモリカード66に記録される。
【0068】
モードダイヤル64が操作されて再生モードが選択されると、CPU81に個人認証部30が構築される。そして、抽出回路31により、メモリカード66に記憶された複数の画像の中から、特定数の画像データが抽出される。次いで、抽出された特定数の画像データで表される画像を撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧が一覧作成回路33で作成され、LCDドライバ91により、LCD68に一覧が表示される。
【0069】
ユーザーにより操作部69が操作されて画像の選択が行われ、照合回路34で画像の選択順と撮影日時とが照合される。照合がとれた場合は再生モードに移行し、メモリカード66に記録された画像データがSDRAM86に格納される。そして、SDRAM86から圧縮伸張処理部89に画像データが読み出され、圧縮伸張処理部89で伸張されて元の画像データとなり、再びSDRAM86に格納される。SDRAM86に格納された伸張後の画像データは、LCDドライバ91に読み出されてLCD68に再生表示される。一方、照合がとれなかった場合は、電源が強制的にOFFされる。
【0070】
このようにすれば、デジタルカメラ60が盗難や紛失に遭ったときに、第三者に画像を閲覧されたり、削除されたりすることを確実に防止することができる。また、たとえデジタルカメラ60が第三者の手に渡っても、個人認証によって使用が制限されているので、第三者が拾得物として届け出、正規のユーザーの元に返還される可能性が大きくなるという、副次的な効果も期待することができる。
【0071】
上記実施形態では、再生モードを選択したときに個人認証を行っているが、電源ボタン70を操作して電源を投入したときに個人認証を行ってもよい。但し、この場合は、個人認証をしているうちにシャッタチャンスを逃すおそれがあるので、毎回は実施せずに、電源投入の規定回数毎、あるいは電源投入の間隔が一定期間空いたときに行うなど、別途対策を講じる必要がある。あるいは、再生モードを選択して画像データを削除する操作がされたときに個人認証を行ってもよい。なお、カメラとしてデジタルカメラ60を例示して説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、カメラ付き携帯電話にも適用することができる。
【0072】
上記実施形態では、撮影日時の差分Δtが閾値Tよりも大きい画像データを抽出しているが、これに加えて、あるいはこれに代えて、図13に示す個人認証部100のように、例えば、撮影日や撮影月といったカテゴリ別に画像データを分類する分類回路101を設け、分類されたカテゴリにしたがって抽出を行ってもよい。
【0073】
分類回路101は、画像データをHDD23やメモリカード66などの記憶手段から読み出し、画像データに添付された撮影日時の情報を参照して、カテゴリ(本実施形態では撮影月、図14参照。)毎に用意されたフォルダに分類する。この場合、抽出回路31は、異なる撮影月、あるいは、同じ撮影月から特定数の画像データを抽出する。
【0074】
異なる撮影月から画像データを抽出する場合には、例えば、図14に模式的に示すように、「2005年4月」〜「2006年9月」の計18個のフォルダがあって、9個の画像データを抽出する場合、丸印が付された9つのフォルダ(「2005年4月」、「2005年6月」、「2005年9月」、「2005年11月」、「2006年1月」、「2006年2月」、「2006年5月」、「2006年7月」、および「2006年9月」)からそれぞれ、1個ずつ画像データを抽出する。このとき、ユーザーによる撮影の順序の記憶が曖昧にならないように、撮影日時が比較的近い隣り合う月からの抽出はできるだけ行わないことが好ましい。
【0075】
また、9つのフォルダからそれぞれ1個ずつ画像データを抽出するのではなく、例えば、3つのフォルダから9個の画像データを抽出してもよい。この場合、抽出される画像データが撮影月によって偏ってしまうのを避けるために、撮影月毎に略均等な個数ずつ画像データを抽出することが好ましい。つまり、上記の3つのフォルダから9個の画像データを抽出する例で説明すると、3つのフォルダからそれぞれ、3個ずつ画像データを抽出する。なお、同じ撮影月から画像データを抽出する場合は、ユーザーの撮影の記憶が風化していない、直近の撮影月のフォルダをなるべく選んで抽出を行うことが好ましい。
【0076】
なお、カテゴリとしては、上記の撮影日、撮影月に限らず、四季、昼、夜などの時間帯、山、海などの撮影場所などでもよく、あるいはユーザーが閲覧した回数であってもよい。また、分類回路101では、記憶手段から画像データを読み出して分類を行っているが、記憶手段に記憶する際に分類してしまってもよく、ユーザーが手動で分類したカテゴリにしたがってもよい。
【0077】
上記実施形態では、撮影日時の新旧による画像の抽出の仕方については特に言及していないが、画像データを撮影月別に分類して同じ撮影月から抽出する場合で述べたように、ユーザーの撮影の記憶が風化していない、撮影日時が新しい画像データを優先的に抽出することが好ましい。
【0078】
なお、上記実施形態で述べた、差分Δtと閾値Tとの比較による画像データの抽出や、画像データをカテゴリ別に分類して、異なるカテゴリ、または同じカテゴリから画像データを抽出する、あるいは、撮影日時が新しい画像データを優先的に抽出するなどの画像データの抽出条件の意図するところは、要するに、ユーザーが撮影順の選択を迷うことなく円滑に行うことができ、且つ第三者に撮影順を簡単に類推することができないようにすることにある。したがって、このような意図を逸脱しなければ、画像データの抽出条件を適宜設定変更することが可能である。なお、上記のような画像データの抽出条件を、操作部18や操作部69、または専用の操作部材を操作することで、設定変更することができるように構成してもよい。
【0079】
上記実施形態では、撮影日時の古い順に画像を選択することで、アクセスを許可する例を挙げて説明したが、逆に、撮影日時の新しい順に選択したときにアクセスを許可してもよく、選択順が撮影日時の古い順、または新しい順のうち、いずれの場合にアクセスを許可するかを、操作部18や操作部69、または専用の操作部材で選択することができるようにしてもよい。
【0080】
ここで、デジタルカメラの中には、連写機能を備えるものがあり、連写機能で撮影した画像の画像データが抽出の対象になる場合も有り得る。もし、同じ連写画像から二つ以上の画像データが抽出された場合、ユーザーだけでなく第三者でも撮影日時の順が分かってしまうため、個人認証のセキュリティ度が低下するおそれがある。これを避けるために、図15に模式的に示すように、抽出すべき画像に連写画像(この場合はファイル名DSC0001.JPG〜DSC0005.JPGの5枚)が含まれていた場合は、連写画像を構成する画像データのうちの一つ(例えば、丸印が付された先頭のDSC0001.JPG)を抽出する。
【0081】
上記実施形態では、照合回路34で画像の選択順と撮影日時の順の照合がとれなかった場合に、ビューアーソフトを強制的に終了させたり、デジタルカメラ60の電源を強制的にOFFさせたりしているが、1回の認証失敗で強制終了させるのではなく、同じ一覧、または画像の抽出をやり直して作成した新たな一覧で何回か画像の選択を行わせ、規定回数繰り返しても照合がとれない場合に強制終了させてもよい。あるいは、画像を選択する時間に制限時間を設け、制限時間内に照合がとれない場合に強制終了させてもよい。もしくは、照合がとれず抽出をやり直す際に、前回と比べて画像データの特定数を増やし、セキュリティ度を高めるようにしてもよい。
【0082】
なお、高いセキュリティ度を維持するためには、抽出する画像データの無作為性が高まるので、記憶手段に記憶された画像データは多いほどよいが、記憶手段に記憶された画像データの数と、抽出する画像データの特定数とが近い値であった場合は、必要なセキュリティ度を維持することができなくなるおそれがある。このため、例えば、記憶手段に記憶された画像データの数と、抽出する画像データの特定数との比率が予め設定された閾値よりも小さい場合は、従前通りパスワードによる個人認証を行うなどすることが好ましい。
【0083】
上記実施形態では、プリント注文システム2、およびデジタルカメラ60に適用した例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、他の如何なる装置の個人認証についても、同様に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】プリント注文システムのハードウェア構成を示す概略図である。
【図2】パーソナルコンピュータの内部構成を示すブロック図である。
【図3】個人認証部の構成を示すブロック図である。
【図4】抽出回路、および一覧作成回路による処理を模式的に示す説明図である。
【図5】個人認証ウィンドウを示す説明図である。
【図6】メインウィンドウを示す説明図である。
【図7】プリントメニュー選択ウィンドウを示す説明図である。
【図8】ネットプリント注文ウィンドウを示す説明図である。
【図9】個人認証部の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】デジタルカメラの正面外観斜視図である。
【図11】デジタルカメラの背面外観斜視図である。
【図12】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図13】個人認証部の別の実施形態を示すブロック図である。
【図14】異なるカテゴリから1個ずつ画像データを抽出する場合の例を模式的に示す説明図である。
【図15】連写画像から画像データを抽出する場合の例を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0085】
2 プリント注文システム
10 デジタルカメラ
12 パーソナルコンピュータ(PC)
17 モニタ
18 操作部
20 CPU
23 ハードディスクドライブ(HDD)
30 個人認証部
31 抽出回路
32 メモリ
33 一覧作成回路
34 照合回路
42 一覧
60 デジタルカメラ
66 メモリカード
68 液晶表示器(LCD)
69 操作部
81 CPU
100 個人認証部
101 分類回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像データを記憶する第一記憶手段と、
前記複数の画像データの中から特定数の画像データを抽出する抽出手段と、
前記特定数の画像データの撮影日時を記憶する第二記憶手段と、
前記特定数の画像データで表される画像を、前記撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧を作成する作成手段と、
前記一覧を表示する表示手段と、
前記一覧の画像を選択させるための第一選択手段と、
前記第一選択手段による画像の選択順と、前記第二記憶手段に記憶された前記撮影日時の順を比較照合することで、個人認証を行う照合手段とを備えることを特徴とする個人認証装置。
【請求項2】
前記抽出手段は、前記特定数の画像データ同士の前記撮影日時の差分が、予め設定された閾値よりも大きくなるように、前記抽出を行うことを特徴とする請求項1に記載の個人認証装置。
【請求項3】
前記複数の画像データをカテゴリ別に分類する分類手段を備え、
前記抽出手段は、前記カテゴリにしたがって前記抽出を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の個人認証装置。
【請求項4】
前記抽出手段は、異なる前記カテゴリから、1個ずつ画像データを抽出することを特徴とする請求項3に記載の個人認証装置。
【請求項5】
前記抽出手段は、異なる前記カテゴリから、略均等な個数ずつ画像データを抽出することを特徴とする請求項3または4に記載の個人認証装置。
【請求項6】
前記抽出手段は、同じ前記カテゴリから、画像データを抽出することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の個人認証装置。
【請求項7】
前記カテゴリは、撮影日、または撮影月であることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の個人認証装置。
【請求項8】
前記抽出手段は、前記撮影日時の新しい画像データを優先的に抽出することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の個人認証装置。
【請求項9】
前記抽出手段による抽出条件を設定変更するための設定変更手段を備えることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の個人認証装置。
【請求項10】
前記選択順が前記撮影日時の古い順、または新しい順のうち、いずれの場合に前記照合手段でアクセスを許可するかを選択させる第二選択手段を備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の個人認証装置。
【請求項11】
前記抽出手段は、抽出すべき画像データに連写撮影によるものが含まれていた場合、連写画像を構成する画像データのうちの一つを抽出することを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の個人認証装置。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれかに記載の個人認証装置を用いて、個人認証を行うことを特徴とするカメラ。
【請求項13】
請求項1ないし11のいずれかに記載の個人認証装置を用いて、個人認証を行うことを特徴とするプリント注文システム。
【請求項14】
複数の画像データを記憶する第一記憶ステップと、
前記複数の画像データの中から特定数の画像データを抽出する抽出ステップと、
前記特定数の画像データの撮影日時を記憶する第二記憶ステップと、
前記特定数の画像データで表される画像を、前記撮影日時の時系列とは無関係に並べ替えた一覧を作成する作成ステップと、
前記一覧を表示する表示ステップと、
前記一覧の画像を選択させるための選択ステップと、
前記選択ステップにおける画像の選択順と、前記第二記憶ステップで記憶された前記撮影日時の順を比較照合することで、個人認証を行う照合ステップとを備えることを特徴とする個人認証方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2008−165302(P2008−165302A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−351156(P2006−351156)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】