説明

光学式エンコーダ

【課題】光源とスケールと受光素子の配置の自由度が高い光学式エンコーダを提供する。
【解決手段】光学式エンコーダ100は、空間的に光学的特性が周期的に変化するスケールスリット122を有するスケール110と、スケール110に向けて光を発光する複数の発光部142を有する発光ユニット140と、発光部142から発光されスケールスリット122を経由した光を受光する受光部172を有する受光ユニット170を有している。発光ユニット140と受光ユニット170は共に基板192に搭載されてヘッド190を構成している。スケール110とヘッド190(受光部172)は、スケールスリット122の光学的特性の変化方向に沿って相対的に移動可能である。スケール110は、発光部142に対向した光入射部118と、受光部172に対向した光出射部120と、光入射部118から入射した光を光出射部120へ導光する導光部を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変位センサなどに用いられる光学式エンコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
小型で比較的単純な構成により位置や角度を検出できる検出器として、タルボットエンコーダや三重格子エンコーダが知られている。
【0003】
たとえば特開平9−196706は、三重格子エンコーダの一例を開示している。このエンコーダは、透過型の光源用スケールを備えた光源と、メインスケールと、受光素子のフォトダイオードアレイとで構成されている。メインスケールは、光源とフォトダイオードアレイに対して、相対的に変位する測定対象に設置されている。また、光源およびフォトダイオードアレイと、メインスケールとの間には、干渉パターンが結像するように、一定の間隔が設けられている。
【0004】
光源から出射した光は、光源用スケールを通り、メインスケールで反射される。反射された光は、フォトダイオードアレイ面に干渉パターンを形成する。この干渉パターンは、フォトダイオードアレイとメインスケールの相対的移動に伴って、フォトダイオードアレイ上を移動する。
【0005】
光学式エンコーダは、フォトダイオードアレイ上の干渉パターンの移動を調べることにより、フォトダイオードアレイとメインスケールの相対位置を求める。これにより、高分解能な変位測定を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−196706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
タルボットエンコーダや三重格子エンコーダは、他の方式エンコーダと比較して精度が良い等の利点があるが、光源からの光をスケールで反射または透過し、干渉パターンが結像する位置に受光素子を配置する必要がある。そのため、光源とスケールと受光素子の配置が限定されてしまい、光源とスケールと受光素子の配置の自由度が低い。光源とスケールと受光素子の配置の自由度が低いと、たとえば、スケールと光源及び受光素子の間隔を狭くすることができない。これは、さらなる薄型化を妨げる要因でもある。
【0008】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたもので、光源とスケールと受光素子の配置の自由度が高い光学式エンコーダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による光学式エンコーダは、空間的に光学的特性が周期的に変化するスケールスリットを有するスケールと、スケールに向けて光を発光する複数の発光部と、発光部から発光されスケールスリットを経由した光を受光する受光部を有している。スケールと受光部は、スケールスリットの光学的特性の変化方向に沿って相対的に移動可能である。スケールは、発光部に対向した光入射部と、受光部に対向した光出射部と、光入射部から入射した光を光出射部へ導光する導光部を有している。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、光源とスケールと受光素子の配置の自由度が高い光学式エンコーダが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態による光学式エンコーダの一例の斜視図である。
【図2】スケールを破断して示した図1の光学式エンコーダの側面図である。
【図3】図1に示されたスケールスと受光部であるPDアレイを示している。
【図4】図1の受光部を介して得られるA相とB相の検出信号を示している。
【図5】ただ一つの発光部によって形成される周期的光学パターンの光強度分布を示している。
【図6】三つの発光部によって形成される周期的光学パターンの光強度分布を示している。
【図7】受光部がスケールに接触または近接するように配置されて構成された光学式エンコーダを透過型モデルで示している。
【図8】受光部がスケールから離して配置されて構成された光学式エンコーダを透過型モデルで示している。
【図9】発光する発光部のいくつかの組み合わせを示している。
【図10】図7または図8の光学式エンコーダのスケールが変更された光学式エンコーダの透過型モデルを示している。
【図11】複数の発光部の中央の部分に受光部が整列した光学式エンコーダの透過型モデルを示している。
【図12】複数の発光部の端の部分に受光部が整列した光学式エンコーダの透過型モデルを示している。
【図13】複数の発光部の別の端の部分に受光部が整列した光学式エンコーダの透過型モデルを示している。
【図14】図11の光学式エンコーダのスケールが変更された光学式エンコーダの透過型モデルを示している。
【図15】複数トラックのスケールを有する光学式エンコーダの一例の斜視図である。
【図16】千鳥状に配列された複数の発光部の構成例を示している。
【図17】千鳥状に配列された複数の発光部の別の構成例を示している。
【図18】二次元的に配列された複数の発光部の構成例を示している。
【図19】二次元的に配列された複数の発光部の別の構成例を示している。
【図20】PDアレイに代わる受光部の別の構成例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。図1は、実施形態による光学式エンコーダの一例を示す斜視図である。また図2は、スケールを破断して示した図1の光学式エンコーダの側面図である。
【0013】
図1と図2に示すように、光学式エンコーダ100は、光学的特性が周期的に変化するスケールスリット122を有するスケール110と、スケール110に向けて光を発光する複数の発光部142を有する発光ユニット140と、発光部142から発光されスケール110を経由した光を受光する受光部172を有する受光ユニット170を有している。
【0014】
発光ユニット140と受光ユニット170は、相対的な位置が変わらないように配置されている。たとえば、発光ユニット140と受光ユニット170は共に基板192に搭載されてヘッド190を構成している。
【0015】
スケール110とヘッド190は、それぞれ、一方向に互いに相対移動可能な一対の構造体に取り付けられる。その結果、スケール110とヘッド190(したがって受光部172)は、一方向たとえば図1中のX方向に沿って相対的に移動可能に配置される。一方向に互いに相対移動可能な一対の構造体は、たとえば、一方が不動の固定体であり、他方が固定体に対して移動可能な移動体であってよい。あるいは、一対の構造体は、両者が共に移動可能であってもよい。一例では、ヘッド190が固定体に取り付けられ、スケール110が移動体に取り付けられる。
【0016】
実際には、スケール110が移動される場合もヘッド190が移動される場合もスケール110とヘッド190の両者が移動される場合もあるが、以下の説明では、ヘッド190(したがって受光部172)に対するスケール110の相対的な移動を単にスケール110の移動と呼ぶこともある。
【0017】
スケール110は板状の形状をしており、たとえば、その表面のひとつにスケールスリット122が設けられている。スケールスリット122は、たとえば、光透過型であり、一方向に沿って交互に配列された複数の矩形状の光遮断部122aと光透過部122bを有している。スケール110は、スケール110とヘッド190の相対移動方向に応じて光学的特性が変化するように、好ましくはスケールスリット122の光学的特性の変化方向がスケール110の移動方向すなわち図1中のX方向に平行になるように配置される。
【0018】
発光部142と受光部172は、スケール110に対して同じ側に配置されている。たとえば、発光部142の発光面と受光部172の受光面は同一平面上に位置し、スケールスリット122が設けられたスケール110の表面に対して平行に位置している。発光部142と受光部172は、スケール110の移動方向に非平行な方向に、たとえばスケール110の移動方向に垂直な方向に一定の間隔を置いて配置されている。
【0019】
各発光部142は、たとえば、LEDやLD等の発光素子で構成されている。しかし各発光部142は、これに限らず、光を発光する個所を広く意味している。したがって各発光部142は、たとえば、光ファイバーなどによって導光された光を出射する個所で構成されてもよい。
【0020】
複数の発光部142は、スケール110の移動方向(図1中のX方向)に沿って一定の間隔を置いて配置されている。一例では、発光ユニット140はほぼ0.5mmの厚さに構成されており、1mmの長さ当たりに3つの受光部172が設けられている。
【0021】
受光ユニット170の受光部172は、たとえば、フォトダイオード(PD)アレイなどの受光素子で構成される。しかし受光部172は、これに限らず、光を受光する個所を広く意味している。したがって受光部172は、たとえば、光ファイバーなどによって受光素子へ導光された光を受光する個所で構成されてもよい。
【0022】
受光部172を構成するPDアレイは、図3に示すように、四相のフォトダイオードA,B,AB,BBを有している。フォトダイオードA,B,AB,BBは、スケール110の移動方向に沿って互いに連続して繰り返し並べられている。各相A,B,AB,BBのフォトダイオードは互いに電気的に接続されている。連続して並ぶ4つのフォトダイオードA,B,AB,BBが、PDアレイの検出周期の一周期を規定している。言い換えれば、フォトダイオードA,B,AB,BBは、検出周期の1/4すなわち90°ずつ、ずらして配置されている。
【0023】
スケール110は、発光部142に対向した光入射部118と、受光部172に対向した光出射部120と、光入射部118から入射した光を光出射部120へ導光する導光部を有している。スケールスリット122は光出射部120に配置されている。
【0024】
スケール110は、ガラス板等の板状の透明部材112と、光入射部118と光出射部120を除いて透明部材112の表面を覆っている反射膜114を有している。反射膜114は、たとえばアルミニウム膜で構成されており、高い反射率を有している。発光部142と受光部172に対向した透明部材112の平面上の光入射部118と光出射部120の間に位置する反射膜114の一部114aは、スケール110の移動方向に沿って帯状に延びている。
【0025】
光入射部118は、発光部142に対向するスケール110の面上の一部の領域であって、スケール110が移動した際に発光部142からの光がスケール110に入射することを想定し得る範囲全体を指している。したがって、光入射部118は、相対位置の測定方向すなわちスケール110の移動方向に、相対位置の測定範囲とほぼ同等の長さを有している。発光部142が発光した光は、この光入射部118を通って透明部材112の内部に入射する。光入射部118は、実際の使用において、光が入射しない個所を含んでいてもよい。
【0026】
光入射部118は、入射効率を高めるために、反射防止の処理が施されていてもよい。
【0027】
導光部は、光入射部118から入射した光が光出射部120に到達するまでの経路上に存在する物質と空間を指している。本実施形態では、導光部は、透明部材112と反射膜114から構成されている。光入射部118から透明部材112に入射した光は、透明部材112の表面に設けられた反射膜114によって反射されながら透明部材112内部を進行し、少なくとも一部は光出射部120に導光される。ここで、通常の光学設計とは異なり、光入射部118から光出射部120までの間には、具体的な光路は想定していない、もしくは、複数の光路が同時に存在することを想定している。そのため、スケール110内部での反射は、主に、1回反射を含む多重反射を想定している。多重反射は、1回以上で特定回数の反射のみが起きる場合と、1回以上で反射回数が異なる反射が同時に起きる場合を想定している。検出に寄与する反射としては、特定回数の反射、たとえば1回反射の比重が大きくても構わない。また、導光部による光の伝達距離が長くなるほど具体的な光路を想定せず、決められた光入射部118から光出射部120までの間を光が伝達可能な構成・配置を狙った設計をおこなうものとする。
【0028】
導光効率を高めるための構成・配置を取ったり、部材を選定したり、適当な処理を光入射部118や導光部に施すことも検出効率を向上させるのに有効である。
【0029】
光出射部120は、受光部172に対向するスケール110の面上の一部の領域かつ光入射部118とは異なる領域であって、スケールスリット122の光遮断部122aを含み、スケール110が移動した際にスケール110から受光部172へ向かって光が出射することを想定し得る範囲全体を指している。したがって、光出射部120は、光入射部118と同様に、相対位置の測定方向すなわちスケール110の移動方向に、相対位置の測定範囲とほぼ同等の長さを有している。光出射部120に導光された光は、光出射部120からスケールスリット122を通って受光部172へ出射する。光出射部120は、実際の使用において、光が出射しない個所を含んでいてもよい。
【0030】
一例では、図2と図3に示されるように、発光部142は、スケール110の光入射部118に接触または近接するように配置され、受光部172は、スケール110の光出射部120に接触または近接するように配置される。図1では、各構成要素を見やすくするために、スケール110は発光部142と受光部172から離して描かれている。この場合、受光部172の検出周期たとえばPDアレイの各相のPDのピッチは、図3に示すように、スケール110のスケールスリット122のピッチに等しくなるように設定される。
【0031】
別の例では、発光部142は、スケール110の光入射部118に対して離して配置され、受光部172は、スケール110の光出射部120に対して離して配置される。この場合、受光部172の検出周期たとえばPDアレイの各相のPDのピッチは、スケール110のスケールスリット122のピッチを反映して受光部172上に形成される周期的光学パターンのピーク間隔に等しくなるように設定される。
【0032】
光学式エンコーダ100はさらに、複数の発光部142のおのおのの発光を独立に制御する制御部130と、受光部172を介して得られる信号を処理してスケール110と受光部172の相対移動を求める信号処理部160を有している。制御部130と信号処理部160は一体化してもよいし、ヘッド190上に配置してもよい。
【0033】
たとえば、制御部130によって、すべての発光部142が発光される。発光部142から発光された光の少なくとも一部は、光入射部118を通って透明部材112に入射する。透明部材112に入射した光の少なくとも一部は、反射膜114による1回反射または多重反射を介して光出射部120に導光される。光出射部120に導光された光の少なくとも一部は、光出射部120から受光部172に向かって出射する。光出射部120から出射した光は、スケールスリット122と受光部172の相対移動方向に沿って光強度が周期的に変化する周期的光学パターンを受光部172上に形成する。
【0034】
スケールスリット122が受光部172に対して相対移動すると、受光部172上に形成された周期的光学パターンが移動する。受光部172がPDアレイで構成されている場合、PDアレイの各フォトダイオードA,B,AB,BBが検出する光量が変動する。その結果、図4に示すように、フォトダイオードA,B,AB,BBから互いに90°位相が異なる擬似正弦波信号が得られる。図4には、そのうちの位相が互いに90°異なるA相とB相の信号が描かれている。これらの擬似正弦波信号に基づいて、信号処理部160において、受光部172に対するスケール110の移動量と移動方向が求められ得る。
【0035】
図4に示した擬似正弦波信号は、信号波形の一例である。たとえば、スケール110と受光部172が接している構成では、矩形波状の信号が得られることもある。
【0036】
受光部172上に形成される周期的光学パターンの光強度分布によっては、波形が歪んだり、信号レベルが低下したりする可能性がある。特に、スケール110と受光部172の間にギャップがある場合、受光部172上に形成される周期的光学パターンの光強度分布が一定の周期を持たなかったり、スケール110と受光部172の間のギャップが設計値通りでない場合、周期的光学パターンの光強度分布の周期と受光部172の検出周期との間にずれが生じて、検出レベルが下がったりする可能性がある。
【0037】
図5は、発光ユニット140がただ一つの発光部142を有している構成において、受光部172上に形成される周期的光学パターンの光強度分布のグラフを示している。また、図6は、発光ユニット140が複数たとえば三つの発光部142を有している構成において、受光部172上に形成される周期的光学パターンの光強度分布のグラフを示している。これらの光強度分布のグラフにおいて、縦軸は光強度を示し、横軸は、スケール110の移動方向に沿った受光部172上の位置を示している。受光部172上の位置は、受光部172の中心を基準とした相対位置で表されている。
【0038】
実際の設計では、スケール110の移動方向に沿った受光部172の幅は有限であり、その幅の範囲において光強度分布と受光の仕方を調整する。
【0039】
図5に示されるように、ただ一つの発光部142によって形成される周期的光学パターンでは、山や谷における光強度がふぞろいになっており、また山や谷の間隔もふぞろいになっている。このような周期的光学パターンに対しては、PDアレイのPDの幅を一定にするのではなく、実際の周期的光学パターンの光強度分布に合わせて設定するなどの設計上の工夫が必要になる。
【0040】
これに対して、図6に示されるように、複数の発光部142によって形成される周期的光学パターンでは、各個の発光部142によって形成される周期的光学パターンの光強度分布が重ね合わされる結果、山や谷における光強度はほぼ均一にそろっており、また山や谷の間隔もほぼ均一にそろっている。言い換えれば、図6の周期的光学パターンは、図5の周期的光学像パターンに比べて、強度分布が均一と見なせる範囲が拡大されていると言える。その結果、PDに対する設計上の制約はほとんどなくなり、設計の自由度が向上する。
【0041】
本実施形態に係る光学式エンコーダ100によれば、スケール110が光入射部118と導光部と光出射部120を有しているため、発光部142から発光され光入射部118に入射した光は、スケール110の内部を導光されて光出射部120から出射する。これにより、従来のように発光部142から発光された光がスケール110で反射された後に結像する位置に受光部172がくるように、スケール110に対して発光部142と受光部172を配置する必要がなくなる。すなわち、発光部142と受光部172の位置は、スケール110が導光可能な範囲で任意に決めることができるので、設計の自由度が向上される。
また、発光部142と受光部172をスケール110に接触または近接させて配置することにより、薄型の光学式エンコーダ100が構成され得る。
【0042】
また、ヘッド190を固定体に設け、スケール110を移動体に設けた構成においては、電源や信号線などの配線が必要な発光部142と受光部172が共に固定体に配置され、移動体には配線が不要なため、取り扱いが容易である。
【0043】
スケール110に入射した光は、1回反射と多重反射の組み合わせによって導光される。1回反射による導光は反射回数が少ないので、反射による光量の低下が抑えられる。また、多重反射による導光は、光入射部118と光出射部120の位置がスケール110の厚さに比べて大きく離れているスケール110に対しても有効に作用する。
【0044】
また、スケール110のスケールスリット122を通る光は、スケール110の厚さ方向に垂直な成分を持つことでスケール110内を伝達していく。そのため、実施形態のような平行平板状のスケール110では、光出射部120から受光部172に対して斜めに光が照射されることが考えられる。そのため、発光部142と受光部172が相対位置の測定方向と同じ方向に配置されていると、測定方向に傾いた光が受光部172に当たる。そのため、スケール110と受光部172のギャップの変化により受光部172が検出する信号の位相がずれ、検出位置に誤差が生じてしまう。しかし、本実施形態では、受光部172に対して発光部142が測定方向に垂直な方向に配置されている。これにより、スケール110と受光部172のギャップが変化しても、受光部172が検出する信号の位相はずれにくくなり、その結果、検出位置に誤差が生じにくくなる。
【0045】
また、発光部142に対して受光部172が相対位置の測定方向に垂直な方向に配置されているため、受光部172上に形成される光学パターンの強度分布が受光部172の中央をピークに山型となり、たとえばPDアレイの形状・配置の設定といった設計を適用しやすい。そのため、エンコーダ信号の各相の信号出力レベルをほぼ等しくすることが容易である。さらには、スケール110とヘッド190のギャップが変動した場合にも、容易に、エンコーダ信号出力レベルの変動を抑制したり、各相の信号レベルをほぼ等しく保ったりできる。
【0046】
さらに、発光ユニット140が複数の発光部142を備えていることにより、次のような効果が得られる。(1)検出に必要な光量の確保が容易となる。(2)周期的光学パターンの場所によるムラや光量ムラが低減される。(3)発光部142の光強度や光分布等のばらつきの影響が平均化の効果によって緩和される。(4)スケール110と受光部172が離して配置された構成において、受光範囲内において周期的光学パターンを理想の形に制御しやすくなる。
【0047】
[発光部142の好適な間隔]
前述したように、受光部172は、一例では、スケール110に接触または近接するように配置される。図7は、そのように構成された光学式エンコーダを透過型モデルで示している。図7において、Plは、複数の発光部142の間隔を示し、Psは、スケールスリット122のピッチを示し、Piは、受光部の受光面174上に形成される周期的光学パターン176のピーク間隔を示している。また、aは、発光部142とスケールスリット122の間隔を示し、bは、発光部142と受光部の受光面174の間隔を示している。
【0048】
この構成では、スケール110と受光部の受光面174は接触または近接しているので、a=b,Pi=Psと近似され得る。周期的光学パターン176の振幅は、PlがPsの自然数倍であるときに最大になる。周期的光学パターン176の振幅が大きいほど、相対位置検出の信号品質を高める。つまり、発光部142の間隔Plは、自然数をnとして、Pl=n・Ps=n・Piを満たしていると好ましい。
【0049】
また別の例では、受光部172は、スケール110の光出射部120から離して配置される。図8は、そのように構成された光学式エンコーダを透過型モデルで示している。図8に示される各種パラメーターPl,Ps,Pi,a,b,nは、図7に関連して説明した同じである。
【0050】
この構成では、スケール110と受光部の受光面174が離れているので、a≠b,Pi≠Psである。また、受光部の受光面174に形成される周期的光学パターンのピーク間隔Piは、スケールスリット122のピッチPsよりも大きい。周期的光学パターン176の振幅が最大となるのは、Pl=n・Pi・Ps/(Pi−Ps)を満たしているときである。したがって、発光部142の間隔Plは、Pl=n・Pi・Ps/(Pi−Ps)を満たしていると好ましい。
【0051】
以上をまとめると、光学式エンコーダの検出精度向上のために、発光部142の間隔Plは、Pi=Psのとき、Pl=n・Ps=n・Pi…(1)を満足し、Pi≠Psのとき、Pl=n・Pi・Ps/(Pi−Ps)…(2)を満足しているとよい。受光部の受光面174上に形成される周期的光学パターン176の振幅が最大となるのは、このような間隔Plのときである。
【0052】
[制御部130の変形例]
これまで、制御部130は、複数の発光部142を同時に発光させる例について説明した。本変形例では、制御部130は、発光する発光部142の組み合わせを切り替える。
【0053】
各発光部142は、たとえば、発光素子で構成されてもよい。この場合、制御部130は、たとえば、各発光素子のオンオフを制御することにより、発光する発光部142の組み合わせを切り替え得る。
【0054】
また、各発光部142が光学的開口で構成され、一つの発光部142に一つの発光素子がファイバーなどを介して接続されてもよい。この場合も、制御部130は、各発光素子のオンオフを制御することにより、発光する発光部142の組み合わせを切り替え得る。
【0055】
あるいは、複数の発光部142がファイバーなどを介して共通の光源に接続されており、各発光部142がシャッターを有していてもよい。この場合、制御部130は、たとえば、各シャッターの開閉を制御することにより、発光する発光部142の組み合わせを切り替え得る。
【0056】
図9は、発光する発光部142のいくつかの組み合わせ(A),(B),(C),(D),(E),(F),(G)を示している。図9において、白抜きの発光部142は、発光する発光部を示し、ハッチングされた発光部142は、発光しない発光部を示している。
【0057】
組み合わせ(A)では、すべての発光部142が発光し、発光する発光部142の間隔Plonは、発光部142の間隔Plに等しい。
【0058】
組み合わせ(B)と(C)のいずれでも、1個おきの発光部142が発光し、発光する発光部142の間隔Plonは、発光部142の間隔Plの2倍すなわち2Plに等しい。組み合わせ(B)と(C)では、発光する発光部142が相違している。
【0059】
組み合わせ(D)は、2個おきの発光部142が発光し、発光する発光部142の間隔Plonは、発光部142の間隔Plの3倍すなわち3Plに等しい。
【0060】
組み合わせ(E)と(F)と(G)のいずれでも、一部分の連続する発光部142が発光し、発光する発光部142の間隔Plonは、発光部142の間隔Plに等しい。組み合わせ(E)と(F)と(G)では、発光する発光部142が相違している。
【0061】
たとえば、発光する発光部142の組み合わせ(A)〜(G)を切り替えることによって、所望の目的に応じて、発光する発光部142の最適な組み合わせを選ぶことができる。発光する発光部142の組み合わせの切り替えは、たとえば、a)必要な光量の確保、b)発光する発光部142のピッチの変更、c)スケール110と受光部172のギャップ変化の補償、d)実装後の発光部142と受光部172の位置ずれの補償、e)複数トラックのスケールへの対応に有効である。
【0062】
[a)必要な光量の確保]
たとえば、必要な光量を確保するのに必要な発光部142だけを発光させるができる。
【0063】
発光する発光部142の組み合わせの例としては、組み合わせ(A),(E),(G)が挙げられる。組み合わせ(E)の代わりに組み合わせ(F)であってもよい。式(1)または式(2)のPlの条件を保ちつつ、光量を調整することで検出効率そのものは変化させずに光量の切り替えが可能となる。また、この切り替えでは、一定の光量の光が届く範囲を切り替えることも可能である。
【0064】
[b)発光する発光部142のピッチの変更]
たとえば、組み合わせ(A),(B),(D)の間で切り替えることによって、発光する発光部142のピッチを変更することができる。組み合わせ(B)の代わりに組み合わせ(C)が使用されてもよい。発光する発光部142のピッチを変更することによって、異なるピッチのスケールに対応させることができる。
【0065】
たとえば、図10は、図7または図8に示される光学式エンコーダのスケール110がスケール110’に変更された光学式エンコーダの透過型モデルを示している。スケール110’のスケールスリット122’のピッチは、スケール110のスケールスリット122のピッチPsの2倍に等しい。図10において、a’は、発光部142とスケールスリット122’の間隔を示し、b’は、発光部142と受光部の受光面174の間隔b’を示している。
【0066】
スケール110からスケール110’への変更に応じて、発光する発光部142の組み合わせは、組み合わせ(A)から組み合わせ(B)または(C)に切り替えられる。
【0067】
0次光だけを検出する場合、つまり受光部の受光面174がスケール110’に接触または近接している構成では、a’,b’はそれぞれa,bに等しい。すなわち、a’=a,b’=bである。この構成は、薄型の光学式エンコーダの構成に適している。
【0068】
一方、いわゆるタルボットエンコーダの場合、つまり受光部の受光面174がスケール110’から離れている構成では、a’=4a、b’=4bとなる。この構成では、受光面174にはシャープな周期的光学パターンが形成されるため、高精度なエンコーダ信号が得られる。
【0069】
[c)スケール110と受光部172のギャップ変化の補償]
たとえば、スケール110と受光部172のギャップが変化するとき、式(2)の周期的光学パターンのピーク間隔Piすなわち受光部172の検出周期たとえばPDアレイの各相のPDのピッチを変えずにPlとPsを調整することによって、2つのギャップに対応することが可能である。
【0070】
また、受光部172が、たとえば多数の検出部を有し、検出周期を変更することが可能な構成である場合、式(2)を満足させつつ、検出周期を変更することができる。
検出周期を切り替えることは、検出分解能を変えることできることを意味する。通常、取付調整などの公差は分解能の高さに影響されるが、必要以上の分解能にしないことで、取付調整などの公差を緩和することが可能となる。
【0071】
また、1つのエンコーダで複数のエンコーダの役割を果たすことが出来るため、省スペース・低コスト化・エンコーダ構成の共通化などの利点がある。
【0072】
[d)実装後の発光部142と受光部172の位置ずれの補償]
また、光学式エンコーダとして組み上がった状態で、発光する発光部142の最適な組み合わせを選択することができる。
【0073】
組み合わせ(E)〜(G)では、発光する発光部142の組み合わせに偏りを持たせている。たとえば、実装後の光学式エンコーダにおいて、図11に示されるように、複数の発光部142の中央の部分に受光部172が整列する場合には、発光する発光部142の組み合わせ(G)を選択することによって、もっとも検出効率の良い受光が可能となる。また、図12,図13に示されるように、複数の発光部142の端の部分に受光部172が整列する場合には、それぞれ、発光する発光部142の組み合わせ(F),(E)を選択することによって、もっとも検出効率の良い受光が可能となる。
【0074】
同様に、発光する発光部142の組み合わせを、組み合わせ(B)と(C)の間で切り替えることによって、発光部142と受光部172の位置ずれに起因する周期的光学パターンと受光部の検出周期の位相ずれを調整することが可能となる。
【0075】
これにより、発光部142と受光部172の実装・配置ずれに強い構成を取ることが可能となる。これは、組立後の調整や使用時の調整によって所望の信号を得ることを可能にするため、製造時に要求される組み立て精度を低減し、製造時間やコストの削減・性能向上につながる。
【0076】
さらに、発光部142と受光部172の位置ずれの補償は、前述の発光する発光部142のピッチの変更と組み合わされてもよい。たとえば、図14に示されるように、スケール110’のスケールスリット122’のピッチ2Psに応じて、発光する発光部142のピッチをたとえば2Plに変更するとともに、発光部142に対する受光部172の位置に応じて、発光する発光部142の範囲を変更してもよい。
【0077】
[e)複数トラックのスケールへの対応]
さらに、発光する発光部142の切り替えを信号検出中に切り替えることによって、複数トラックのスケールに対応することも可能である。
【0078】
そのようなスケールを有する光学式エンコーダ100Aを図15に示す。光学式エンコーダ100Aは、互いに相対的に移動可能なスケール110Aとヘッド190Aを有している。ヘッド190Aは、複数の発光部142を有する発光ユニット140と、受光部172Aを有する受光ユニット170Aと、受光部172Bを有する受光ユニット170Bを有している。受光部172A,172Bの構成は、検出周期の違いを除けば、前述した受光部172と同様である。
【0079】
スケール110Aは、発光部142に対向した光入射部118と、受光部172A,172Bにそれぞれ対向した光出射部120Aと、光出射部120A,120Bにそれぞれ設けられたスケールスリット122A,122Bと、光入射部118から入射した光を光出射部120A,120Bへ導光する導光部とを有している。たとえば、スケールスリット122Bのピッチは、スケールスリット122Aのピッチの2倍である。そのほか、スケール110Aの詳細な構成は、前述したスケール110と同様である。
【0080】
タイムシェアリングによって一定時間ごとに、発光する発光部142の組み合わせが、各トラックにスケールスリット122A,122Bに適したものに切り替えられる。スケールスリット122A,122Bを経由した光は、それぞれ、一定時間ごとに、受光部172A,172Bを介して検出される。その結果、スケールスリット122A,122Bによる2トラック検出がリアルタイムに可能となる。これにより、絶対位置検出も可能となる。
【0081】
発光部142の切り替えには、発光部142は少なくとも2個あればよい。また、受光部172の検出可能範囲の外側には周期的光学パターンは必要ないので、複数の発光部142の個数および設置範囲は必要以上に大きく設定する必要はない。
【0082】
[発光部142の変形例]
これまでに説明した例では、複数の発光部142は、スケール110の移動方向に平行な一本の直線上に配列されている。しかし、スケールスリット122のピッチに比べて発光部142の大きさが比較的大きい場合には、複数の発光部142は、図16や図17に示されるように、千鳥状に配列されてもよい。つまり、複数の発光部142は、スケール110の移動方向に沿って、スケール110の移動方向に垂直な方向に偏差をもって(言い換えれば、ずれを伴って)配列されてもよい。図16と図17において、スケール110の移動方向Xに平行な一直線上に、その中心が位置する発光部142の間隔をPlとする。図16に示される配列では、複数の発光部142の間隔は実質的にPl/2に狭められている。また、図17に示される配列では、複数の発光部142の間隔は実質的にPl/3に狭められている。
【0083】
また、複数の発光部142は、スケール移動方向に並べて間隔Plで配置されている、つまり一次元的に配列されている。しかし、複数の発光部142は、たとえば図18に示されるように、スケール移動方向に加えてスケール移動方向に垂直な方向にも並べて配置されてもよい、つまり二次元的に配列されてもよい。これにより、たとえば、ヘッド190とスケール110のトラックずれ(すなわちスケール110の移動方向に垂直な方向のヘッド190とスケール110の相対的な位置ずれ)の影響が低減され得る。
【0084】
二次元配列の場合、たとえば、図19に示されるように、スケール110の移動方向に間隔Plで並ぶ発光部142を、スケール110の移動方向に垂直な方向にも、スケール110の移動方向の位置を変えて、たとえば間隔Plの1/2ずらして配置してもよい。あるいは、図18の二次元配置の発光部142において、発光する発光部142の組み合わせが図19の二次元配置の発光部142と同じになるように、各発光部142の発光を制御してもよい。これにより、特に回折等の周期的な構造による結像への影響が回避または低減され得る。
【0085】
[受光部172の変形例]
これまで、受光部172がPDアレイで構成された例について説明したが、受光部172はまた、図20に示すように、四つの受光素子184A,184B,184C,184Dと、1枚の部材に設けられた四つの透過スリット182A,182B,182C,182Dの組み合わせで構成されてもよい。透過スリット182A〜182Dは、それぞれ、受光素子184A〜184Dの受光面に配置されている。図20では、理解を促すために、受光素子184A〜184Dと透過スリット182A〜182Dは離して描かれている。透過スリット182A〜182Dは、スケールスリット122と同様に、スケール110の移動方向に沿って交互に配列された複数の矩形状の光遮断部と光透過部を有している。各透過スリット182A〜182Dのピッチは、それぞれ、スケールスリット122のピッチと同じである。四つの透過スリット182A〜182Dは互いに位相が90°ずれている。受光素子184A〜184Dが受光する光量は、スケール110のスケールスリット122と透過スリット182A〜182Dの位置関係で変化し、受光素子184A〜184Dから互いに90°位相が異なる擬似正弦波信号が得られる。これらの擬似正弦波信号に基づいて、受光部172に対するスケール110の移動量と移動方向が求められ得る。
【0086】
[そのほかの変形例]
また、90°異なる位相差信号を生成するPDアレイの構成について説明したが、90°に限定する必要はなく、任意の位相差にしてもよい。
【0087】
また、スケール110のスケールスリット122が透過型の構成について説明しているが、スケールスリット122は透過型に限らず反射型であってもよい。この場合、スケールスリット122は、たとえば、スケール110の移動方向に沿って交互に配列された複数の光反射部と光遮断部(または光透過部)で構成され得る。
【0088】
さらに、スケール110のスケールスリット122と、光入射部118と導光部と光出射部120は一体でなくてもよく、受光部172に対して同一の相対移動をする構成であれば、分かれていてもよい。
【0089】
また、発光部142と受光部172がヘッド190として一体になっている例を説明したが、たとえば、相対移動可能な一対の構造体の一方にスケール110が設けられ、他方に受光部172が設けられてさえいればよい。すなわち、スケール110と受光部172が相対移動可能に設けられていればよい。発光部142は、スケール110の光入射部118に光を入射させ得ればよく、受光部172から分離して設けられても、スケール110に設けられても、受光部172やスケール110から独立して移動可能に設けられてもよい。
【0090】
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。ここにいう様々な変形や変更は、上述した実施形態を適当に組み合わせた実施も含む。
【符号の説明】
【0091】
100,100A…光学式エンコーダ、110,110’,110A…スケール、112…透明部材、114…反射膜、118…光入射部、120,120A,120B…光出射部、122,122’,122A,122B…スケールスリット、122a…光遮断部、122b…光透過部、130…制御部、140…発光ユニット、142…発光部、160…信号処理部、170,170A,170B…受光ユニット、172,172A,172B…受光部、174…受光面、176…周期的光学パターン、182A,182B,182C,182D…透過スリット、184A,184B,184C,184D…受光素子、190,190A…ヘッド、192…基板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間的に光学的特性が周期的に変化するスケールスリットを有するスケールと、
前記スケールに向けて光を発光する複数の発光部と、
前記発光部から発光され前記スケールスリットを経由した光を受光する受光部を有しており、
前記スケールと前記受光部は、前記スケールスリットの光学的特性の変化方向に沿って相対的に移動可能であり、
前記スケールは、前記発光部に対向した光入射部と、前記受光部に対向した光出射部と、前記光入射部から入射した光を前記光出射部へ導光する導光部を有している光学式エンコーダ。
【請求項2】
前記複数の発光部は、前記受光部と前記スケールの相対移動の方向に沿って間隔を置いて配置されている請求項1に記載の光学式エンコーダ。
【請求項3】
前記受光部に受光される光は、前記スケールスリットの周期的な結像パターンを前記受光部上に作り出し、前記間隔は、前記受光部上に形成される周期的な光学パターンの光強度の振幅を最大にする間隔である請求項2に記載の光学式エンコーダ。
【請求項4】
前記スケールスリットのピッチをPs、前記受光部上に形成される結像パターンの強度ピークの間隔をPi、前記複数の発光部の前記間隔をPlとするとき、前記一定の間隔Plは以下の式、
Pi≠Psのとき、 Pl=n・Pi・Ps/(Pi−Ps) (nは自然数)
Pi=Psのとき、 Pl=n・Ps=n・Pi (nは自然数)
を満足する請求項3に記載の光学式エンコーダ。
【請求項5】
前記複数の発光部のおのおのの発光を独立に制御する制御部を有し、前記制御部は、発光する発光部の組み合わせを切り替え可能である請求項1に記載の光学式エンコーダ。
【請求項6】
前記制御部は、発光する発光部の間隔を切り替え可能である請求項5に記載の光学式エンコーダ。
【請求項7】
前記制御部は、前記発光する発光部の組み合わせを時間の経過と共に切り替え可能である請求項5に記載の光学式エンコーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−19800(P2013−19800A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−154016(P2011−154016)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】