光学系および撮像装置
【課題】製造容易で小型および軽量な光学系を提供する。
【解決手段】光学系は、物体側から像側へ順に、フォーカシングの際に固定されて全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、フォーカシングの際に光軸方向に移動して負の屈折力を有する第2レンズ群と、第2レンズ群よりも像側に位置して正又は負の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、第1レンズ群は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群、第2部分レンズ群、および第3部分レンズ群からなり、第1部分レンズ群は2つの正レンズ成分からなり、第2部分レンズ群は、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなり、第3部分レンズ群は第2部分レンズ群と第2レンズ群との間に位置して正の屈折力を有し、各レンズ群は適切な条件を満たすように構成されている。
【解決手段】光学系は、物体側から像側へ順に、フォーカシングの際に固定されて全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、フォーカシングの際に光軸方向に移動して負の屈折力を有する第2レンズ群と、第2レンズ群よりも像側に位置して正又は負の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、第1レンズ群は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群、第2部分レンズ群、および第3部分レンズ群からなり、第1部分レンズ群は2つの正レンズ成分からなり、第2部分レンズ群は、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなり、第3部分レンズ群は第2部分レンズ群と第2レンズ群との間に位置して正の屈折力を有し、各レンズ群は適切な条件を満たすように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラやビデオカメラ、銀塩フィルムを用いたカメラなどの撮像装置に適して用いられる光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
長焦点距離の撮影光学系として、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する前方レンズ群および負の屈折力を有する後方レンズ群からなる、所謂望遠タイプの撮影光学系(望遠レンズ)が知られている。長焦点距離とは、例えば有効撮像範囲の寸法に比べて長い焦点距離のことをいう。一般的に焦点距離の長い望遠レンズでは、焦点距離が延びるにしたがい、レンズ全長が長くなる。また、Fナンバー(口径比)が小さい望遠レンズを得ようとすると、特に前方レンズ群のレンズ径が大きくなる。
【0003】
そこで、前方レンズ群を適切に構成することでレンズ全長の短い望遠レンズが提案されている。特許文献1には、焦点距離100mm、Fナンバー4.5、望遠比(焦点距離に対する全長の比)0.68程度の望遠レンズが開示されている。特許文献2には、焦点距離300mm、Fナンバー4.6、望遠比0.70程度の望遠レンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63−194214号公報
【特許文献2】特開昭63−106714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
望遠レンズは一般に、焦点距離を長くするにつれてレンズ系全体が大型化してくる。またFナンバーが小さい望遠レンズを得ようとしてもレンズ径全体が大型化してくる。このため望遠レンズ(特に焦点距離に対してFナンバーが小さい望遠レンズ)においてはレンズ系全体の小型化を図ることが重要になってくる。
【0006】
一般に望遠レンズにおいて、Fナンバーが小さくなり、また焦点距離が長くなるにつれて、特に正の屈折力の前方レンズ群が大型化し、かつ高重量化する。前方レンズ群の小型化を図るため単純に各群の屈折力を強めると、各種の製造誤差に対して諸収差の変動量が増大する。このとき、各レンズ群(特に前方レンズ群)に要求される面精度や組み込み精度が高くなって製造が困難となり、結果的に所望の光学性能を得るのが難しくなる。このため、小型かつ軽量で製造誤差に強い望遠レンズを得ようとする場合、正の屈折力を有する前方レンズ群の構成を適切に設定することが重要である。
【0007】
しかしながら、特許文献1、2に開示された前方レンズ群の構成では、更にレンズ全長を短縮した場合に製造誤差に対する諸収差の変動量は大きくなる。このため、特許文献1、2の構成では、製造誤差に強く、かつ全長が短く軽量な望遠レンズを得ることはできない。
【0008】
そこで本発明は、製造容易で小型および軽量な光学系および撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面としての光学系は、物体側から像側へ順に、フォーカシングの際に固定され、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記フォーカシングの際に光軸方向に移動し、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群よりも前記像側に位置し、全体として正又は負の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、第1レンズ群は、前記物体側から前記像側へ順に、第1部分レンズ群、第2部分レンズ群、および、第3部分レンズ群からなり、前記第1部分レンズ群は、2つの正レンズ成分からなり、前記第2部分レンズ群は、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなり、前記第3部分レンズ群は、前記第2部分レンズ群と前記第2レンズ群との間に位置し、全体として正の屈折力を有し、各レンズ群は適切な条件を満たすように構成されている。
【0010】
本発明の他の側面としての撮像装置は、前記光学系と、前記撮影光学系により形成された像を受光する撮像素子とを有する。
【0011】
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、製造容易で小型および軽量な光学系および撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例1において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図2】実施例2において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図3】実施例3において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図4】実施例4において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図5】実施例5において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図6】実施例6において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図7】実施例7において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図8】実施例8において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図9】実施例9において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図10】実施例10において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図11】本実施例における撮像装置の概略構成図である。
【図12】本実施例における光学作用の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
本実施形態の光学系(撮影光学系)は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群L1、フォーカシングのために光軸OAの方向(光軸方向)に移動する負の屈折力を有する第2レンズ群、および、正又は負の屈折力を有する第3レンズ群を備える。ここでフォーカシングとは、無限遠物体や有限距離物体に焦点を合わせる操作のことをいう。
【0016】
図1乃至図10は、それぞれ本発明の実施例1乃至10における、物体距離無限遠時の光学系の断面図(各図の(a))および縦収差図(各図の(b))である。図11は、本実施形態における光学系をカメラ本体(撮像装置本体)に装着して構成された一眼レフカメラシステム(撮像装置)の概略構成図である。図12は、本実施形態における光学作用の説明図(近軸配置概略図)である。
【0017】
図1(a)〜図10(a)の各断面図において、L0は撮影光学系(光学系)である。SPは開口絞りである。撮影光学系L0は、正の屈折力を有する第1レンズ群L1、負の屈折力を有する第2レンズ群L2、および、正又は負の屈折力を有する第3レンズ群L3を備えて構成されている。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、固定の第1部分レンズ群L1A、固定の第2部分レンズ群L1B、および、固定の第3部分レンズ群L1Cからなる。IPは像面である。本実施形態の光学系がビデオカメラやデジタルカメラの撮影光学系として用いられる場合、像面IPは、この光学系により形成された像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)の撮像面に相当する。また、光学系が銀塩フィルム用カメラの撮像光学系として用いられる場合、像面IPはフィルム面に相当する。
【0018】
図1(b)〜図10(b)の各収差図において、dはd線、gはg線である。Mはメリディオナル像面、Sはサジタル像面である。倍率色収差はg線によって表されている。FnoはFナンバー、ωは半画角である。全ての収差図では、後述する各数値実施例をmm単位で表した場合、球面収差0.2mm、非点収差0.2mm、歪曲2%、倍率色収差0.02mmのスケールで描かれている。
【0019】
各実施例の撮影光学系L0は望遠レンズであり、例えば以下のような第1の特徴または第2の特徴を有する。第1の特徴を有する光学系は、物体側から像側へ順に、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、および、第3レンズ群L3を有する。第1レンズ群L1は、フォーカシングの際に固定され、全体として正の屈折力を有する。第2レンズ群L2は、フォーカシングの際に光軸方向に移動し(無限遠にフォーカスしているときから、より近い対象物へフォーカシングの際に像側へ移動し)、全体として負の屈折力を有する。第3レンズ群L3は、第2レンズ群L2よりも像側に位置し、全体として正又は負の屈折力を有する。また第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cからなる。第1部分レンズ群L1Aは、2つの正レンズ成分からなる。第2部分レンズ群L1Bは、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなる。第3部分レンズ群L1Cは、第2部分レンズ群L1Bと前記第2レンズ群L2との間に位置し、全体として正の屈折力を有する。そして、以下の条件式(1)〜(5)を満足する。
【0020】
−3.00<f1B/f1<−0.20 … (1)
0.50<f1C/f1<2.50 … (2)
0.40<f1A/f1C<2.50 … (3)
0.20<f12/f<3.00 … (4)
0.10<d1AB/d1<0.80 … (5)
ここで、fは無限遠にフォーカスしているときの全系の焦点距離、f1は第1レンズ群L1の焦点距離、f1Aは第1部分レンズ群L1Aの焦点距離、f1Bは第2部分レンズ群L1Bの焦点距離、f1Cは第3部分レンズ群L1Cの焦点距離である。f12は無限遠にフォーカスしているときの第1レンズ群L1と第2レンズ群L2との合成焦点距離である。d1は第1レンズ群L1の最も物体側に位置するレンズの物体側面頂点から第1レンズ群L1の最も像側に位置するレンズの像側面頂点までの光軸上の距離である。d1ABは第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bとの間隔である。
【0021】
第2の特徴を有する光学系は、物体側から像側へ順に、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、および、第3レンズ群L3を有する。第1レンズ群L1は、フォーカシングの際に固定され、全体として正の屈折力を有する。第2レンズ群L2は、フォーカシングの際に光軸方向に移動し(無限遠にフォーカスしている状態から、より近い対象物へフォーカシングの際に像側へ移動し)、全体として負の屈折力を有する。第3レンズ群L3は、第2レンズ群L2よりも像側に位置し、全体として正又は負の屈折力を有する。また第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cからなる。第1部分レンズ群L1Aは、2つの正レンズ成分からなる。第2部分レンズ群L1Bは、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなる。第3部分レンズ群L1Cは、第2部分レンズ群L1Bと前記第2レンズ群L2との間に位置し、全体として正の屈折力を有する。そして、以下の条件式(6)、(7)を満足する。
【0022】
0.20<f1×L×Fno/f2<1.30 … (6)
【0023】
【数1】
【0024】
ここで、fは無限遠にフォーカスしているときの全系の焦点距離、f1は第1レンズ群L1の焦点距離、Lは光学系の最も物体側の面頂点から像面までの長さである。Fnoは無限遠物体にフォーカシングした場合の開放Fナンバー、L1numは第1部分レンズ群L1Aから第2部分レンズ群L1Bまでのレンズ成分数の和である。βiは無限遠物体にフォーカシングした場合の物体側から順にi番目のレンズ成分よりも像側の全てのレンズの合成横倍率(横倍率)である。
【0025】
図12のモデルに示されるような望遠レンズ(光学系)において、軸上近軸光線のレンズへの入射高さは、光軸OAと瞳近軸光線の交わる点より物体側で高く、像側で低くなっている。望遠レンズはこのようにいわゆる望遠タイプの構成を有する。この場合、口径比を大きくすると(Fナンバーを小さくすると)、開放Fナンバーは物体側近傍のレンズ径で決定され、望遠レンズの中では物体側のレンズほど有効径が大きくなる。特に、Fナンバーが小さくなると、レンズの有効径が増大し、それに伴ってレンズ外径も増大し、さらにその略3乗で重量が増す。このため、大きな口径比を有する望遠レンズほど像側より物体側のレンズの重量が増大する傾向がある。このように、大きな口径比を有する望遠レンズにおいては、全系の軽量化を図ることが重要である。このような状況でレンズ系全体の重量を軽減するには、仕様や結像性能を変えずにレンズ全長(第1レンズ面から像面までの距離)を短縮し、また、第1レンズ群を構成するレンズの枚数を削減することや、レンズ有効径を小さくすることが必要となる。
【0026】
後述の各実施例では、このような構成を有する光学系において、レンズ系全体の重量を軽減するため、まずレンズ全長を短縮する。この方法として、正の屈折力を有する第1レンズ群L1の屈折力を強めることや、第1レンズ群L1自体のレンズ群の厚み(光軸方向の長さ)を薄くすることなどがある。しかし一般的に、焦点距離と比較してFナンバーが小さい(例えばf/Fno>70)望遠レンズでは、Fナンバーが大きい(例えば70>f/Fno)望遠レンズに比べて球面収差やコマ収差が増大する。そこで従来の望遠レンズでは、第1レンズ群L1のレンズ枚数を増やすことで、収差補正を行っている。
【0027】
次に、焦点距離と比較してFナンバー(開放Fナンバー)が小さい望遠レンズ(例えばf/Fno>70)において、レンズ全長を短縮する手法について考える。簡単に全長を短縮可能な方法の一つとして、第1レンズ群L1の屈折力を強めることが挙げられる。しかしながら、第1レンズ群L1の屈折力を単に強めるだけでレンズ全長を短縮しようとすると、正レンズの肉厚(中心厚)が増大する。このため、第1レンズ群L1の重量が増大し、Fナンバーが小さい望遠レンズではレンズ全長の短縮に見合った軽量化の効果が得られない。またレンズ枚数が多いため、レンズ全長を短縮するための空気間隔が少なく、ある程度以上になると十分なレンズ全長の短縮効果が得られない。
【0028】
そこで各実施例では、第1レンズ群L1内に少なくとも1つの非球面形状のレンズ面を配置して光学特性を良好に維持しつつ、第1レンズ群L1のレンズ枚数を削減して第1レンズ群L1のレンズ群厚を薄くしている。そして、更に第1レンズ群L1の屈折力を強めることでレンズ全長を短縮している。このとき、焦点距離fが長く、FナンバーFnoが小さい(例えばf/Fno>70)望遠レンズにおいて全長を短縮すると、次のような問題が生じてくる。ここで望遠レンズは、例えば焦点距離f=500mm、FナンバーFno=4.0のレンズである。また、焦点距離f=500mm、FナンバーFno=5.6のレンズや、焦点距離f=600mm、FナンバーFno=4.0のレンズ、焦点距離f=800mm、FナンバーFno=5.6のレンズなども本実施形態の望遠レンズである。
【0029】
第1レンズ群L1のレンズ枚数を削減しつつ、単純に第1レンズ群L1全体の屈折力を強めると、第1レンズ群L1の各々のレンズの屈折力も強くなり、曲率半径が小さくなる。このとき、各レンズ面や鏡筒への組み込み時の製造誤差に対する諸収差の変化量(以下、「敏感度」という)が大きくなる。このため、所望の光学性能を得ようとすると、非常に高い製造精度が要求される。この場合、設計段階で高い結像性能を導き出せたとしても、実際の製造時には結像性能がばらつき、所望の結像性能を得ることが困難となる。通常のフルハイビジョン(画素数1920×1080、画素サイズ数μm)相当の画質であれば、多少の製造誤差による収差のばらつきも許容される。しかし、画素数のアップや画素サイズの縮小による高画質化を考慮すると、一定の製造誤差に対する諸収差の変化量を小さくして(敏感度を小さくして)製造時の結像性能のばらつきを従来以上に低減させることが必要である。
【0030】
そこで各実施例では、第1レンズ群L1の屈折力を強めることでレンズ全長を短縮したことに加えて、次のような構成を採用している。第1レンズ群L1を、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cの計3つの部分レンズ群に分けている。第1部分レンズ群L1Aは、2つの正レンズ成分で構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bと第2レンズ群L2との間に、全体として正の屈折力を有する第3部分レンズ群L1Cが配置されている。
【0031】
ここで、「レンズ成分」とは、1つのレンズ(単レンズ)、および、複数のレンズを接合して構成された1つの接合レンズの両方を含む意味である。「正レンズ成分」の場合、合成屈折力として正の屈折力を有していればよいため、同符号の屈折力のレンズ同士の接合に限定されるものではなく、異符号の屈折力のレンズ同士を接合して構成してもよい。また、1つの接合レンズにおける接合枚数も限定されるものではない。第2部分レンズ群L1Bについても、1つの接合レンズとして構成されている場合の接合枚数は限定されない。また第1部分レンズ群L1Aから第3部分レンズ群L1Cまでの各レンズ(またはレンズ成分)について、レンズの表面に樹脂材料をレプリカ等の手法で張り付けて収差補正等を行ってもよい。
【0032】
次に、本実施形態の光学系において、収差補正と製造誤差に対する敏感度の低減を両立させたメカニズムについて説明する。第1部分レンズ群L1Aは、最も物体側に位置するレンズ群であるため、軸上近軸光線の高さが高く、また瞳近軸光線もレンズの周辺部分を通過する。このため、3次収差係数で言うところのI、II、III(球面収差、コマ収差、像面湾曲)が多く発生する。なお、I、II、IIIの収差係数の定義については、例えば「共立出版株式会社 光学技術シリーズ1 レンズ設計法 松居吉哉著」に説明されている。このため、第1部分レンズ群L1A分を1つのレンズ成分で構成してしまうと、敏感度が非常に大きくなってしまう。そこで、第1部分レンズ群L1Aを2つの正レンズ成分で構成することにより、敏感度をそれぞれの正レンズ成分に分散させることができる。また、第1部分レンズ群L1Aを1つのレンズ成分で構成すると、屈折力が集中して非常に強い屈折力となる。このため、レンズが厚くなり軽量化の達成が困難となる。そこで上述のように、2つの正レンズ成分で屈折力を分担することで、レンズ厚みの増大も防ぐことができ、結果的に1つのレンズ成分で構成するよりも軽量化が容易となる。
【0033】
第2部分レンズ群L1Bは、第1レンズ群L1の中ほどに位置するレンズ群であるため、第1部分レンズ群L1A程ではないが軸上近軸光線の高さが高く、また瞳近軸光線もレンズの周辺部分を通過する。このため、正の屈折力を有する第1部分レンズ群L1Aで発生した諸収差を、負レンズが含まれる第2部分レンズ群L1Bで補正している。また、第2部分レンズ群L1B内の負レンズにより、第1レンズ群L1全体で発生する色収差が補正される。
【0034】
第3部分レンズ群L1Cは、第1レンズ群L1の最も像側に位置するレンズ群であるため、瞳近軸光線がレンズの中心付近を通過する。このため、第1部分レンズ群L1A程のコマ収差や像面湾曲は発生せず、主に球面収差が発生する。そこで第3部分レンズ群L1Cでは、第2部分レンズ群L1Bまでで補正できなかった球面収差の補正残りを補正し、収差バランスを取っている。また、屈折力配置としての第3部分レンズ群L1Cの役割は、第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bの屈折力バランスの調節である。第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bで収差を補正しつつ、第1レンズ群L1全体として適切な屈折力で全長が短縮できるように、第3部分レンズ群L1Cの屈折力で調節している。
【0035】
このように第1レンズ群L1を3つの部分レンズ群で構成することで、各部分レンズ群内での収差補正と、第1レンズ群L1全体での収差補正を両立できる。このため、各々のレンズ単体での敏感度を大きく増大させることなく、第1レンズ群L1全体の屈折力を強くすることが可能となる。
【0036】
次に、前述の各条件式の技術的意味について説明する。条件式(1)は、第2部分レンズ群L1Bの焦点距離に関する。条件式(1)の上限値を超えると、第2部分レンズ群L1Bの焦点距離が短くなりすぎる。このとき、第2部分レンズ群L1Bを射出した光線は強く発散されるため、レンズ全系の小型化が難しくなるとともに、球面収差やコマ収差の補正が困難となり、好ましくない。一方、条件式(1)の下限値を超えると、第2部分レンズ群L1Bの焦点距離が長くなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1Aと第3部分レンズ群L1Cとの屈折力バランスがとりづらくなるとともに、第1レンズ群L1内の収差補正のキャンセル関係を作りにくくなるため、好ましくない。
【0037】
条件式(1)は、好ましくは次のように設定される。
【0038】
−2.30<f1B/f1<−0.30 … (1a)
また条件式(1a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0039】
−1.30<f1B/f1<−0.50 … (1b)
条件式(2)は、第3部分レンズ群L1Cの焦点距離に関する。条件式(2)の上限値を超えると、第3部分レンズ群L1Cの焦点距離が長くなりすぎる。このとき、第1レンズ群L1全体として必要な屈折力を主に第1部分レンズ群L1Aで得なければならず、第1部分レンズ群L1Aの屈折力が強くなる。このため、第1部分レンズ群L1Aで発生する球面収差やコマ収差の補正が困難となり、好ましくない。一方、条件式(2)の下限値を超えると、第3部分レンズ群L1Cの焦点距離が短くなりすぎる。このとき、第3部分レンズ群L1Cを射出した光線は強く集光されるため、レンズ全系の小型化には有効であるが、第2レンズ群L2でフォーカシングした際に、撮影物体距離によって第3部分レンズ群L1Cを通過する光線の高さや角度が大きく変化する。この場合、物体距離に応じて球面収差量やコマ収差量が大きく変化し、この変化を第2レンズ群L2で補正することが困難となるため、好ましくない。
【0040】
条件式(2)は、好ましくは次のように設定される。
【0041】
0.55<f1C/f1<2.25 … (2a)
また条件式(2a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0042】
0.60<f1C/f1<2.00 … (2b)
条件式(3)は、第1部分レンズ群L1Aと第3部分レンズ群L1Cの焦点距離のバランスに関する。条件式(3)の上限値または下限値を超えると、第1部分レンズ群L1Aと第3部分レンズ群L1Cの屈折力バランスが偏り、小型化と高い結像性能の両立が難しくなるため、好ましくない。
【0043】
条件式(3)は、好ましくは次のように設定される。
【0044】
0.50<f1A/f1C<2.25 … (3a)
また条件式(3a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0045】
0.60<f1A/f1C<2.10 … (3b)
条件式(4)は、無限遠にフォーカスしているときの第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の合成焦点距離に関する。
【0046】
条件式(4)の上限値を超えると、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の合成焦点距離が長くなりすぎる。このとき、全長の短縮が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(4)の下限値を超えると、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の合成焦点距離が短くなりすぎる。これは、全長の短縮には効果があるが、第2レンズ群L2までの合成屈折力が強くなりすぎ、第2レンズ群L2までに発生した球面収差や像面湾曲を像側の群で補正することが困難となるため、好ましくない。
【0047】
条件式(4)は、好ましくは次のように設定される。
【0048】
0.40<f12/f<2.25 … (4a)
また条件式(4a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0049】
0.50<f12/f<1.70 … (4b)
条件式(5)は、第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bとの群間隔に関する。第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bとの群間隔をこの条件式の範囲内に設定すると、第2部分レンズ群L1B径を小さくできるため、軽量化に好ましい。条件式(5)の上限値を超えると、第1レンズ群L1の厚みに対して第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bとの間隔が広くなりすぎる。このとき、第1レンズ群L1が大型化して小型化および軽量化が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(5)の下限値を超えると、第1レンズ群L1の厚みに対して第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bとの間隔が狭くなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1Aを射出した光線が十分に収束されないまま第2部分レンズ群L1Bに入射することになり、第2部分レンズ群L1Bのレンズ径が大きくなり軽量化が困難になるため、好ましくない。
【0050】
条件式(5)は、好ましくは次のように設定される。
【0051】
0.15<d1AB/d1<0.70 … (5a)
また条件式(5a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0052】
0.20<d1AB/d1<0.60 … (5b)
条件式(6)は、撮影光学系L0の第1レンズ群L1の屈折力、全長、および、Fナンバーに関する。条件式(6)の上限値を超えると、第1レンズ群L1の屈折力が弱くなりすぎるか全長が長すぎるか、またはFナンバーが大きくなりすぎる。第1レンズ群L1の屈折力が弱くなると、全長の短縮が困難になる。また全長が長い場合には、軽量化およびコンパクト化のいずれも達成することができない。Fナンバーが大きいと、レンズ径が小さくなり軽量化およびコンパクト化には有利であるが、像が暗くなるためユーザメリットが少なくなり、回折限界により結像性能も劣化するため、好ましくない。一方、条件式(6)の下限値を超えると、第1レンズ群L1の屈折力が強くなりすぎるか全長が短すぎるか、またはFナンバーが小さくなりすぎる。全長やFナンバーについてはユーザメリットが大きくなるため有利である。しかし、第1レンズ群L1の屈折力が強くなりすぎると特に球面収差やコマ収差を補正できる解が無くなり、高い結像性能を維持することが困難になるため、好ましくない。
【0053】
条件式(6)は、好ましくは次のように設定される。
【0054】
0.30<f1×L×Fno/f2<1.30 … (6a)
また条件式(6a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0055】
0.40<f1×L×Fno/f2<1.27 … (6b)
条件式(7)は、第1部分レンズ群L1A内と第2部分レンズ群L1B内の各々のレンズ成分よりも後ろ(像側)にあるレンズ全ての合成横倍率に関する。iは物体側から順に数えたレンズ成分番号(i番目)である。例えばβ2は、物体側から2番目のレンズ成分(第1部分レンズ群L1Aの像側の正レンズ成分)よりも像側の全てのレンズの合成横倍率である。L1numは、第1部分レンズ群L1Aから第2部分レンズ群L1Bまでのレンズ成分数の和である。
【0056】
計算例について、数値実施例6を参照して説明する。第1部分レンズ群L1Aは3枚の正レンズで構成されているが、最初の(物体側の)2枚のレンズは接合されて1つの接合レンズを形成し、この接合レンズで1つの正レンズ成分が構成されている。このため、β1は物体側から3枚目の正レンズの物体側の面から最も像側のレンズの像側の面(第4面から第29面)までの合成横倍率である。β2は第2部分レンズ群L1Bの最も物体側の面から最も像側のレンズの像側の面(第6面から第29面)までの合成横倍率である。β3は第3部分レンズ群L1Cの最も物体側の面から最も像側のレンズの像側の面(第9面から第29面)までの合成横倍率である。数値実施例6では、第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bは、合計3つのレンズ成分(2つのレンズ成分からなる第1部分レンズ群L1A、1つのレンズ成分からなる第2部分レンズ群L1B)で構成されているため、β4は無い。このため、条件式(7)を数値実施例6に当てはめると、│β1×β2×β3│×L/fとなる。
【0057】
条件式(7)の上限を超えると、第1レンズ群L1内の特にレンズ径の大きい群である第1部分レンズ群L1Aや第2部分レンズ群L1Bの各レンズ成分に対してかかる後ろ(像側)のレンズ全体の合成横倍率が大きくなりすぎる。合成横倍率が大きい場合、そのレンズの製造誤差による収差変化量が後ろのレンズの合成横倍率によって拡大される。このとき、僅かな製造誤差であっても後ろのレンズによる合成横倍率で拡大されるため、結果的に得られる像が設計値の結像性能から大きく変化する。このような状況では、レンズ製造に要求される精度や組み込みに要求される精度が高くなり、好ましくない。一方、条件式(7)の下限を超えると、合成横倍率が小さくなりすぎる。このとき、そのレンズの持つ収差補正能力も小さくなり、他のレンズの収差補正分担負荷が大きくなるため、好ましくない。
【0058】
条件式(7)は、好ましくは次のように設定される。
【0059】
【数2】
【0060】
また条件式(7a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0061】
【数3】
【0062】
本実施形態の光学系は以上のように構成されるが、更に好ましくは、次に述べる条件のうち少なくとも1つを満足するように構成される。これによれば、高い結像性能を維持しつつ、更なるレンズ全長の短縮効果と敏感度低減効果を容易に得ることができる。
【0063】
第1部分レンズ群L1A内の2つの正レンズ成分のうち、少なくとも像側の正レンズ成分は、物体側に凸のメニスカス形状を有することが好ましい。このような構成により、最も物体側の正レンズ成分で収束した光線が像側の正レンズ成分に入射する時の入射角度を緩くして(面法線の角度に近い角度で)入射させることができる。また、像側の正レンズ成分の物体側の面を通過した光線が像側の面に入射する時の入射角度を緩くする(面法線の角度に近い角度で入射させる)ことができる。このような構成により、球面収差やコマ収差の発生を低減させることができるため、好ましい。またメニスカス形状を採用すれば、ある程度の屈折力も維持することができる。このため、第1部分レンズ群L1A内での屈折力分担も可能となり敏感度を低減させることができるため、好ましい。
【0064】
更に、第1レンズ群L1には少なくとも1つ回折光学部Dを有する回折光学素子DOEが設けられていることが好ましい。回折光学素子DOEを設けることで、レンズ枚数を増やすことなく色収差を補正することが容易となり、比重が比較的重い蛍石などの異常分散ガラスを使用しなくても色収差が補正可能となる。このとき、更なる軽量化が達成できるため好ましい。
【0065】
第3部分レンズ群L1Cは1つの正レンズ成分で構成されていることが好ましい。このような構成により、最小限のレンズ枚数で第1レンズ群L1内の屈折力バランスと収差バランスを取ることができるため、軽量化に好ましい。
【0066】
第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズで構成されていることが好ましい。第2部分レンズ群L1Bを接合レンズで構成することで、正レンズと負レンズとの間の空気との界面を無くし、進む光線に対してレンズ間の屈折率差を小さくすることができる。このような構成により、単レンズのみで構成するよりも敏感度を低減させることができるため好ましい。
【0067】
第1部分レンズ群L1Aは、2つの正レンズで構成されていることが好ましい。2つの正レンズを配置して屈折力分担をすることで、敏感度も分担できるため、1つの正レンズの構成を採用するよりも敏感度を低減できる。このため、光学系の製造をより容易にすることができる。また、第1部分レンズ群L1Aでは負レンズを使用しない構成を取ることで、効率的に収束光束を作り出すことができるため、全長の短縮が容易となる。また、負レンズがないことで、重量の軽量化も図ることができるため、更に好ましい。
【0068】
第1レンズ群L1の焦点距離をf1、第1部分レンズ群L1Aの焦点距離をf1Aとする。第1部分レンズ群L1A内のメニスカス形状を有するレンズ成分において、最も物体側の空気と接している面の曲率半径をMLR1、最も像側の空気と接している面の曲率半径をMLR2とする。第1レンズ群L1の最も物体側のレンズの物体側面頂点から第1レンズ群L1の最も像側のレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1とする。第1部分レンズ群L1Aの最も物体側のレンズの物体側面頂点から第1部分レンズ群L1Aの最も像側のレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1Aとする。無限遠にフォーカスしているときの全系の焦点距離をf、第2レンズ群L2の焦点距離をf2とする。第1部分レンズ群L1A内の2つの正レンズ成分のうち物体側の正レンズ成分の焦点距離をf1G、像側の正レンズ成分の焦点距離をfG2とする。回折光学素子DOEの回折成分のみによる焦点距離をfDOEとする。このとき、以下の条件式(8)〜(13)を満足することが好ましい。
【0069】
0.60<f1A/f1<2.00 … (8)
0.20<(MLR2−MLR1)/(MLR2+MLR1)<0.95 …(9)
0.08<d1A/d1<0.60 … (10)
−0.500<f2/f<−0.050 … (11)
0.50<fG1/fG2<3.00 … (12)
5.0<fDOE/f<200.0 … (13)
条件式(8)は、第1部分レンズ群L1Aの焦点距離に関する。条件式(8)の上限値を超えると、第1部分レンズ群L1Aの焦点距離が長くなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1Aを射出した光線が十分に収束されずに第2部分レンズ群L1Bに入射する。このため、第2部分レンズ群L1Bのレンズ径が大型化して軽量化が困難になり好ましくない。一方、条件式(8)の下限値を超えると、第1部分レンズ群L1Aの焦点距離が短くなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1Aを射出した光線は強く集光されるため、レンズ全系の小型化には有効であるが、球面収差やコマ収差の補正が困難となり、好ましくない。
【0070】
条件式(8)は、好ましくは次のように設定される。
【0071】
0.65<f1A/f1<1.70 … (8a)
また条件式(8a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0072】
0.67<f1A/f1<1.40 … (8b)
条件式(9)は第1部分レンズ群L1A内の物体側に凸形状のメニスカスレンズの形状に関する。条件式(9)の上限値を超えると、物体側の面と像側の面で曲率半径差が大きくなりすぎる。このとき、物体側の面を通過した光線が像側の面に入射する時の角度を緩くすることができなくなり、球面収差やコマ収差の発生量が増大する。第1部分レンズ群L1A内でこれらの収差を補正しようとすると、キャンセルするために逆符号で同程度の収差を発生させる必要があり、敏感度の増大につながるため好ましくない。また、第1部分レンズ群L1Aよりも像側の群で補正しようとすると、それらの群は第1部分レンズ群L1Aよりも軸上近軸光線高さが低い。このため、他の収差に影響を与えずに第1部分レンズ群L1Aで発生した球面収差とコマ収差を補正することが困難になり、好ましくない。一方、条件式(9)の下限値を超えると、物体側の面と像側の面で曲率半径差が小さくなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1Aで必要な屈折力を得るために、他方の正レンズ成分の屈折力を強める必要があり、屈折力分担が偏る。このため、屈折力の強い方の正レンズ成分の敏感度が増大することになり、好ましくない。
【0073】
条件式(9)は、好ましくは次のように設定される。
【0074】
0.25<(MLR2−MLR1)/(MLR2+MLR1)<0.95 …(9a)
また条件式(9a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0075】
0.35<(MLR2−MLR1)/(MLR2+MLR1)<0.93 …(9b)
条件式(10)は、第1部分レンズ群L1Aの厚さに関する。第1部分レンズ群L1Aの厚さをこの条件式範囲内に設定すると、第1部分レンズ群L1Aの厚さが第1レンズ群L1の厚さに対して薄くなる。このとき、正レンズ成分同士を近接配置することができるため、正レンズ成分同士の軸上近軸光線の高さの差が小さくなる。このような構成により、球面収差やコマ収差の補正分担が第1部分レンズ群L1A内で容易となるため、好ましい。
【0076】
条件式(10)の上限値を超えると、第1部分レンズ群L1Aの厚さが第1レンズ群L1の厚さに対して厚くなる。このとき、第1部分レンズ群L1A内で軸上近軸光線の高さが大きく変化し、球面収差やコマ収差の補正分担が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(10)の下限値を超えると、第1部分レンズ群L1Aの厚さが第1レンズ群L1の厚さに対して薄くなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1A内のレンズの屈折力が小さくなりすぎるため、レンズの全長が長くなって小型化が困難となり好ましくない。
【0077】
条件式(10)は、好ましくは次のように設定される。
【0078】
0.09<d1A/d1<0.50 … (10a)
また条件式(10a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0079】
0.10<d1A/d1<0.40 … (10b)
条件式(11)は、第2レンズ群L2の焦点距離に関する。条件式(11)の上限値を超えると、第2レンズ群L2の焦点距離が短くなりすぎる。このとき、フォーカシングの際の第2レンズ群L2の移動量は少なくなるため、レンズの小型化には有効である。しかし、第2レンズ群L2の屈折力が強くなるため、物体距離に応じて球面収差量やコマ収差量が大きく変化し、この変化を第2レンズ群L2や他のレンズ群で補正することが困難になるため、好ましくない。一方、条件式(11)の下限値を超えると、第2レンズ群L2の焦点距離が長くなりすぎる。このとき、フォーカシングの際の第2レンズ群L2の移動量が多くなるため、広いスペースが必要となる。このような構成では、レンズの小型化が難しくなるため、好ましくない。
【0080】
条件式(11)は、好ましくは次のように設定される。
【0081】
−0.400<f2/f<−0.075 … (11a)
また条件式(11a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0082】
−0.350<f2/f<−0.100 … (11b)
条件式(12)は、第1部分レンズ群L1A内の各正レンズ成分の焦点距離バランスに関する。条件式(12)の上限値または下限値を超えると、第1部分レンズ群L1A内の屈折力バランスが偏り、収差補正分担が偏る。このとき、敏感度も片方の正レンズ成分が大きくなり、高い製造精度が要求されるため、好ましくない。
【0083】
条件式(12)は、好ましくは次のように設定される。
【0084】
0.50<fG1/fG2<2.75 … (12a)
また条件式(12a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0085】
0.55<fG1/fG2<2.50 … (12b)
条件式(13)は、第1レンズ群L1内の回折光学部Dのみによる焦点距離に関する。条件式(13)の上限値または下限値を超えると、第1レンズ群L1群内の軸上色収差と倍率色収差の補正バランスがとりづらくなる。このため、軸上色収差か倍率色収差の一方が補正不足、他方が補正過剰になる。このとき、高い光学性能を維持できなくなるため好ましくない。
【0086】
条件式(13)は、好ましくは次のように設定される。
【0087】
7.5<fDOE/f<150.0 … (13a)
また条件式(13a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0088】
10.0<fDOE/f<100.0 … (13b)
以上のとおり、本実施形態の光学系(望遠レンズ)によれば、製造容易で小型および軽量な光学系および撮像装置を提供することができる。
【0089】
次に、実施例1〜10の光学系の構成について詳述する。各実施例において、第1レンズ群L1の少なくとも1つのレンズ面は非球面形状である。第1レンズ群L1よりも像側に開口絞りSPが配置されている。第3レンズ群L3は、物体側から像側へ順に、固定の第1部分レンズ群L31、第2部分レンズ群L32、および、固定の第3部分レンズ群L33から構成される。第2部分レンズ群L32は、光軸OAに直交する方向(矢印LT)に移動することにより、画像のブレ補正を行うことが可能である。無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングは、第2レンズ群L2を像面側へ光軸上を移動させることで行われる。
【実施例1】
【0090】
まず、図1(a)を参照して、本発明の実施例1における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなり、この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合により構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、両凸レンズ1枚で構成されている。
【0091】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズと、第3部分レンズ群L1Cの両凸レンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合して構成された1つの接合レンズと、1つの両凹レンズで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズからなる接合レンズである。
【実施例2】
【0092】
次に、図2(a)を参照して、本発明の実施例2における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなり、この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。この接合レンズは、回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0093】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズと、第3部分レンズ群L1Cの両凸レンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合して構成された1つの接合レンズと、1つの両凹レンズで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、2つの接合レンズとで構成されている。2つの接合レンズはいずれも、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズからなる接合レンズである。
【実施例3】
【0094】
次に、図3(a)を参照して、本発明の実施例3における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0095】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズと、第2部分レンズ群L1Bの負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合して構成された1つの接合レンズと、1つの両凹レンズとで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの負の屈折力を有する像側に凸形状のメニスカスレンズレンズとからなる接合レンズである。
【実施例4】
【0096】
次に、図4(a)を参照して、本発明の実施例4における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0097】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズの物体側のレンズ面は、非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの両凸レンズと1つの接合レンズとからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、両凸レンズと両凹レンズとの接合で構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合して構成された1つの接合レンズと、1つの両凹レンズとで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとから構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの負の屈折力を有する像側に凸形状のメニスカスレンズからなる接合レンズである。
【実施例5】
【0098】
次に、図5(a)を参照して、本発明の実施例5における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、物体側から像側へ順に、1つの負レンズと1つの正レンズとで構成されている。負レンズは負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズであり、正レンズは正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズである。また、正レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、正レンズ成分の物体側の面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0099】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズと、第3部分レンズ群L1Cの両凸レンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合して構成された1つの接合レンズと、1つの両凹レンズで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズとからなる接合レンズである。
【実施例6】
【0100】
次に、図6(a)を参照して、本発明の実施例6における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分のうち、物体側の正レンズ成分は、2つの正レンズを接合した接合レンズで構成されている。また像側の正レンズ成分は、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。この接合レンズは、回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から順に負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。第3部分レンズ群L1Cは、物体側に凸形状を有する1つのメニスカスレンズで構成されている。
【0101】
第1部分レンズ群L1Aの最も像側の正レンズと、第3部分レンズ群L1Cのメニスカスレンズとのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から順に負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合した1つの接合レンズと、1つの両凹レンズとで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズとからなる接合レンズである。
【実施例7】
【0102】
次に、図7(a)を参照して、本発明の実施例7における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとからなる1つの接合レンズで構成されている。
【0103】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズの物体側のレンズ面と、第3部分レンズ群L1Cの負の屈折力を有するメニスカスレンズの最も物体側の空気に接するレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合した1つの接合レンズ、および、1つの両凹レンズで構成されている。第33レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズとからなる接合レンズである。
【実施例8】
【0104】
次に、図8(a)を参照して、本発明の実施例8における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する両凸単レンズで構成されている。本実施例は、第1部分レンズ群L1Aの2つのレンズ(レンズ成分)の間隔を広げることにより、第1部分レンズ群L1A内の敏感度の分担だけでなく、像側のレンズの径小化を図っている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0105】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズと、第3部分レンズ群L1Cの両凸レンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群とL3の間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズおよび両凸レンズの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合した1つの接合レンズと、1つの両凹レンズとで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズとからなる接合レンズである。
【実施例9】
【0106】
次に、図9(a)を参照して、本発明の実施例9における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0107】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズの物体側のレンズ面は、非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する両凹レンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの両凸レンズと1つの接合レンズとからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、両凸レンズと両凹レンズとの接合で構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合した1つの接合レンズ、および、1つの両凹レンズで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの負の屈折力を有する像側に凸形状のメニスカスレンズとからなる接合レンズである。
【実施例10】
【0108】
次に、図10(a)を参照して、本発明の実施例10における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、2つの両凸レンズで構成されている。
【0109】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズの物体側のレンズ面と、第3部分レンズ群L1Cの両凸レンズのうち像側の両凸レンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合した1つの接合レンズ、および、1つの両凹レンズで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズとからなる接合レンズである。
【0110】
実施例1〜8、10において、回折光学部Dは光学面の上に施されているが、そのベースは球面、平面、または、非球面のいずれでもよい。また回折光学部Dは、それらの光学面にプラスチックなどの膜を回折光学部(回折面)として添付する方法である所謂レプリカで作成してもよい。回折格子の形状について、その2i次項の位相係数をC2iとしたとき、光軸OAからの距離Hにおける位相φ(H)は以下の式(14)で表される。ただし、mは回折次数、λ0は基準波長である。
【0111】
【数4】
【0112】
以下に、実施例1〜10に対応する数値実施例1〜10を示す。各数値実施例において、iは物体側からの面の順序を示し、riは物体側より第i番目の面の曲率半径、diは物体側より第i番目と第i+1番目の間隔、ndiとνdiはそれぞれ、第i番目の光学部材の屈折率とアッベ数である。f、Fno、2ωはそれぞれ、無限遠物体に焦点を合わせたときの全系の焦点距離、Fナンバー、画角(度)を表している。各数値実施例において、最も像側の2つの面はフィルター等のガラスブロックGである。回折光学素子(回折面)は、式(14)の位相関数の位相係数を与えることで表される。非球面形状は、光軸方向にX軸、光軸と垂直方向にH軸、光の進行方向を正、Rを近軸曲率半径、kを離心率、A4、A6、A8、A10を各々非球面係数としたとき、以下の式(15)で表される。
【0113】
【数5】
【0114】
以下の各数値実施例において、例えば「e−Z」の表示は「10−Z」を意味する。また、前述の各条件式と数値実施例における諸数値との関係を表1に示す。
【0115】
(数値実施例1)
f= 584.99mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)1425.908 12.50 1.48749 70.2 141.99
2 -311.309 0.50 141.95
3 124.218 16.27 1.43387 95.1 134.78
4 339.103 91.63 133.15
5 102.812 4.20 1.88300 40.8 76.77
6(回折) 47.706 12.03 1.49700 81.5 68.78
7 102.344 55.55 67.50
8(非球面) 203.592 7.00 1.48749 70.2 53.35
9 -152.884 3.00 52.54
10 1256.465 3.00 1.57099 50.8 49.09
11 73.366 50.00 46.46
12(絞り) ∞ 11.00 34.64
13 131.621 2.00 1.83481 42.7 31.59
14 60.828 6.44 1.48749 70.2 30.83
15 -131.730 3.00 30.16
16 101.237 4.45 1.75520 27.5 29.66
17 -92.416 1.70 1.69680 55.5 29.33
18 44.393 4.95 28.47
19 -108.847 2.00 1.69680 55.5 28.79
20 100.753 4.00 29.70
21 94.758 5.16 1.61340 44.3 32.37
22 -203.567 3.00 33.08
23 -86.220 2.00 1.59282 68.6 33.63
24 59.455 8.64 1.61340 44.3 35.67
25 -90.999 0.30 36.90
26 69.415 7.65 1.74950 35.3 38.07
27 -85.492 2.00 1.80809 22.8 37.75
28 132.912 5.00 37.26
29 ∞ 2.00 1.51633 64.1 37.49
30 ∞ 37.58
非球面データ
第1面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.22863e-008 A 6=-1.16043e-013 A 8= 1.86005e-017
A10=-1.33160e-021
第8面
K = 7.17684e-001 A 4= 1.54167e-007 A 6= 5.45588e-011 A 8= 8.37024e-015
A10= 3.83835e-018
第6面(回折面)
C 2=-3.97172e-005 C 4=-1.98571e-009 C 6=-7.88332e-014 C 8=-9.18191e-015
C10= 1.97271e-017 C12=-1.61384e-020 C14= 2.61850e-024 C16= 3.99737e-027
C18=-2.31155e-030 C20= 3.18692e-034
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 584.99
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 420.00
BF 89.03
入射瞳位置 1246.91
射出瞳位置 -68.36
前側主点位置-342.50
後側主点位置-495.96
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 234.00 199.68 150.47 -151.28
L1A 1 238.87 29.27 4.53 -15.50
L1B 5 -249.72 16.23 17.08 6.25
L1C 8 180.27 7.00 2.71 -2.03
L2 10 -136.58 3.00 2.03 0.12
L12 1 542.72 205.68 -470.63 -362.41
L3 12 3697.55 75.29 397.48 377.00
L31 12 230.60 19.44 14.22 -2.27
L32 16 -48.22 13.10 8.66 -1.19
L33 21 71.81 35.74 5.87 -19.16
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 525.40
2 3 441.69
3 5 -105.40
4 6 165.27
5 8 180.27
6 10 -136.58
7 13 -137.24
8 14 86.31
9 16 64.61
10 17 -42.82
11 19 -74.80
12 21 106.11
13 23 -59.06
14 24 59.93
15 26 52.22
16 27 -64.12
G 29 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.113423(面番号3〜30までの横倍率)
β3=2.448971(面番号5〜30までの横倍率)
β4=1.324612(面番号8〜30までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=542.72
(数値実施例2)
f= 779.99mm Fno= 5.80 2ω=3.18
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)760.484 9.29 1.48749 70.2 134.48
2 -629.161 0.50 134.34
3 125.070 19.02 1.43387 95.1 130.40
4 898.095 100.00 128.98
5 282.886 5.00 1.88300 40.8 66.45
6(回折) 49.572 13.67 1.48749 70.2 60.58
7 940.062 60.42 59.90
8(非球面)359.016 4.40 1.56732 42.8 45.75
9 -160.298 5.00 45.34
10 3633.709 2.70 1.69680 55.5 42.00
11 80.945 55.00 40.47
12(絞り) ∞ 11.00 32.99
13 80.833 1.88 1.80000 29.8 31.21
14 42.298 7.81 1.48749 70.2 30.40
15 -104.869 10.63 29.82
16 67.224 4.07 1.84666 23.8 27.36
17 -168.460 1.94 1.69680 55.5 26.85
18 36.399 5.78 25.51
19 -94.203 1.90 1.80400 46.6 25.62
20 83.399 3.00 26.17
21 69.721 3.65 1.67270 32.1 28.02
22 783.971 5.00 28.35
23 87.512 8.46 1.65412 39.7 29.98
24 -31.310 2.00 1.59282 68.6 30.04
25 52.243 2.95 29.86
26 50.103 9.71 1.61340 44.3 30.92
27 -39.939 2.00 1.80809 22.8 30.71
28 645.254 3.17 30.95
29 ∞ 2.20 1.51633 64.1 31.31
30 ∞ 31.48
非球面データ
第1面
K = 4.82173e+000 A 4=-1.49499e-008 A 6=-1.24684e-014 A 8=-4.89473e-017
A10= 8.45086e-021 A12=-6.23176e-025
第8面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.93136e-007 A 6= 6.98495e-011 A 8= 8.70070e-015
A10=-3.33610e-018
第6面(回折面)
C 2=-4.36096e-005 C 4=-2.92033e-009 C 6=-3.19078e-012 C 8= 9.75558e-015
C10=-1.47010e-017 C12= 3.90012e-021 C14= 7.80322e-024 C16=-7.97276e-028
C18=-7.55830e-030 C20= 3.47923e-033
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 779.99
Fナンバー 5.80
画角 1.59
像高 21.64
レンズ全長 460.00
BF 97.84
入射瞳位置 1538.32
射出瞳位置 -62.02
前側主点位置-1487.36
後側主点位置 -682.14
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 273.46 212.30 157.08 -184.05
L1A 1 226.46 28.81 4.24 -15.68
L1B 5 -190.80 18.67 5.19 -6.67
L1C 8 195.94 4.40 1.95 -0.87
L2 10 -118.85 2.70 1.63 0.04
L12 1 900.89 220.00 -1288.30 -628.16
L3 12 -8991.20 87.15 1611.47 1304.53
L31 12 140.40 20.69 14.05 -3.36
L32 16 -43.68 13.69 10.74 0.05
L33 21 73.25 39.15 -0.57 -27.74
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 707.84
2 3 332.43
3 5 -69.17
4 6 105.82
5 8 195.94
6 10 -118.85
7 13 -113.37
8 14 62.92
9 16 57.20
10 17 -42.79
11 19 -54.76
12 21 113.53
13 23 36.27
14 24 -32.73
15 26 37.78
16 27 -46.48
G 29 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.101926(面番号3〜30までの横倍率)
β3=3.444245(面番号5〜30までの横倍率)
β4=1.538185(面番号8〜30までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=900.89
(数値実施例3)
f= 488.99mm Fno= 4.11 2ω=5.06
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)397.304 11.65 1.48749 70.2 119.00
2 -321.651 0.10 118.83
3 89.445 17.70 1.43387 95.1 111.04
4 417.367 46.80 109.72
5 566.564 3.70 1.74400 44.8 72.01
6(回折) 52.701 10.93 1.49700 81.5 64.86
7 231.836 20.44 64.11
8 106.515 5.88 1.43387 95.1 54.99
9 -479.033 2.00 54.31
10 906.815 2.50 1.60311 60.6 52.01
11 81.685 56.31 49.27
12(絞り) ∞ 5.00 30.29
13 196.626 1.80 1.80518 25.4 28.30
14 59.058 4.73 1.48749 70.2 27.53
15 -128.564 3.00 27.00
16 139.299 4.15 1.80518 25.4 26.43
17 -54.600 1.61 1.74320 49.3 26.24
18 49.923 3.44 25.63
19 -126.502 1.50 1.77250 49.6 25.83
20 70.386 3.00 26.48
21 64.380 4.38 1.69895 30.1 28.80
22 -189.604 19.56 29.20
23 -59.603 2.00 1.59282 68.6 32.78
24 35.328 8.62 1.61340 44.3 35.88
25 -113.243 0.50 36.58
26 93.777 8.70 1.65412 39.7 37.79
27 -41.426 1.80 1.80809 22.8 37.83
28 -271.651 5.00 38.41
29 ∞ 2.20 1.51633 64.1 38.82
30 ∞ 38.92
非球面データ
第1面
K =-5.25189e+000 A 4=-2.00466e-008 A 6=-3.28508e-013 A 8=-4.41786e-017
A10= 1.72103e-020 A12=-1.76288e-024
第6面(回折面)
C 2=-4.26153e-005 C 4= 6.04917e-009 C 6=-4.17415e-012 C 8= 5.65636e-015
C10=-1.30431e-018
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 488.99
Fナンバー 4.11
画角 2.53
像高 21.64
レンズ全長 320.00
BF 61.00
入射瞳位置 797.52
射出瞳位置 -82.46
前側主点位置-380.30
後側主点位置-427.99
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 170.17 117.19 27.77 -94.86
L1A 1 151.56 29.45 4.54 -15.58
L1B 5 -183.00 14.63 5.51 -3.87
L1C 8 201.45 5.88 0.75 -3.36
L2 10 -149.02 2.50 1.72 0.15
L12 1 327.53 121.69 -188.91 -189.58
L3 12 -453.91 81.00 -68.23 -162.76
L31 12 395.38 11.53 9.16 -0.03
L32 16 -39.97 10.70 6.87 -0.74
L33 21 64.98 52.77 10.11 -36.69
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 366.57
2 3 258.17
3 5 -78.87
4 6 132.96
5 8 201.45
6 10 -149.02
7 13 -105.45
8 14 83.70
9 16 49.19
10 17 -34.86
11 19 -58.35
12 21 69.25
13 23 -37.12
14 24 44.89
15 26 45.07
16 27 -60.70
G 29 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.333982(面番号3〜30までの横倍率)
β3=3.226446(面番号5〜30までの横倍率)
β4=1.751301(面番号8〜30までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=327.53
(数値実施例4)
f= 488.99mm Fno= 5.70 2ω=5.06
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)476.765 5.51 1.48749 70.2 85.79
2 -496.821 0.10 85.71
3 86.888 12.32 1.43387 95.1 83.85
4 1853.868 51.65 83.00
5 90.286 3.70 1.88300 40.8 50.28
6(回折) 32.248 6.91 1.48749 70.2 44.86
7 60.844 2.00 44.28
8 40.608 8.91 1.48749 70.2 44.05
9 -256.977 2.58 43.39
10 9408.721 2.50 1.51633 64.1 40.64
11 49.085 41.01 37.56
12(絞り) ∞ 11.00 25.16
13 826.153 2.99 1.48749 70.2 22.19
14 -55.391 1.00 22.18
15 83.489 3.17 1.62588 35.7 21.59
16 -53.280 2.00 1.88300 40.8 21.27
17 56.342 2.66 20.70
18 131.220 3.39 1.75520 27.5 20.84
19 -37.001 1.61 1.72916 54.7 20.80
20 48.804 2.17 20.63
21 -217.467 1.50 1.80400 46.6 20.83
22 58.202 3.00 21.33
23 52.904 4.46 1.60342 38.0 23.59
24 -91.286 8.01 24.10
25 -44.923 2.00 1.59282 68.6 25.41
26 23.379 7.31 1.61340 44.3 28.29
27 -216.829 6.32 28.92
28 78.516 8.73 1.65412 39.7 32.46
29 -29.747 1.80 1.80809 22.8 32.62
30 -151.555 2.50 33.63
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 34.10
32 ∞ 34.30
非球面データ
第1面
K =-1.52607e+001 A 4=-6.59962e-008 A 6=-2.12194e-012 A 8=-1.84794e-016
A10= 1.68254e-019 A12=-5.13172e-023
第6面(回折面)
C 2=-4.43400e-005 C 4=-1.57083e-008 C 6= 1.79439e-011 C 8=-1.39118e-013
C10= 3.83592e-016 C12=-1.31338e-019 C14=-1.17696e-021 C16= 9.23351e-026
C18= 5.32235e-027 C20=-5.58119e-030
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 488.99
Fナンバー 5.70
画角 2.53
像高 21.64
レンズ全長 280.01
BF 65.01
入射瞳位置 493.65
射出瞳位置 -74.70
前側主点位置-728.94
後側主点位置-423.99
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 115.20 91.09 37.12 -59.06
L1A 1 148.05 17.92 2.93 -9.46
L1B 5 -99.00 10.61 7.70 0.91
L1C 8 72.65 8.91 0.83 -5.22
L2 10 -95.57 2.50 1.66 0.01
L12 1 252.13 96.17 -129.86 -138.52
L3 12 -147.48 77.83 1.16 -73.55
L31 12 -383.32 20.16 40.12 21.57
L32 18 -38.62 8.67 5.53 -0.41
L33 23 62.99 43.33 9.14 -27.63
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 500.00
2 3 209.67
3 5 -58.86
4 6 128.88
5 8 72.65
6 10 -95.57
7 13 106.60
8 15 52.43
9 16 -30.75
10 18 38.55
11 19 -28.64
12 21 -56.97
13 23 56.16
14 25 -25.66
15 26 34.81
16 28 34.07
17 29 -46.11
G 31 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=0.977984(面番号3〜32までの横倍率)
β3=3.302878(面番号5〜32までの横倍率)
β4=0.659209(面番号8〜32までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=252.13
(数値実施例5)
f= 584.96mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)1425.908 12.50 1.48749 70.2 141.98
2 -317.829 0.50 141.94
3 122.327 17.01 1.43387 95.1 134.85
4 358.155 89.77 133.20
5 113.474 4.20 1.88300 40.8 76.69
6 49.809 1.00 69.04
7(回折) 50.547 12.28 1.49700 81.5 69.34
8 116.003 54.76 67.94
9(非球面) 203.033 7.00 1.48749 70.2 53.29
10 -157.576 3.02 52.44
11 1225.729 3.00 1.57099 50.8 49.03
12 72.112 50.00 46.37
13(絞り) ∞ 11.00 34.83
14 133.313 2.00 1.83481 42.7 31.84
15 61.741 6.49 1.48749 70.2 31.10
16 -127.049 3.62 30.44
17 99.543 4.71 1.75520 27.5 29.83
18 -94.492 1.70 1.69680 55.5 29.46
19 44.211 4.94 28.58
20 -108.848 2.00 1.69680 55.5 28.88
21 98.332 4.00 29.79
22 90.988 5.11 1.61340 44.3 32.51
23 -241.435 3.00 33.20
24 -91.605 2.00 1.59282 68.6 33.76
25 58.647 8.52 1.61340 44.3 35.77
26 -97.149 0.30 36.97
27 72.390 7.70 1.74950 35.3 38.13
28 -78.081 2.00 1.80809 22.8 37.87
29 156.067 5.00 37.47
30 ∞ 2.00 1.51633 64.1 37.71
31 ∞ 37.79
非球面データ
第1面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.17713e-008 A 6=-1.17506e-013 A 8= 2.06838e-017
A10=-1.46626e-021
第9面
K =-4.12136e-001 A 4= 1.36972e-007 A 6= 2.28578e-011 A 8= 4.64410e-014
A10=-3.25549e-017
第7面(回折面)
C 2=-3.92880e-005 C 4=-1.43250e-009 C 6=-3.78534e-013 C 8=-9.84054e-015
C10= 2.02008e-017 C12=-1.58310e-020 C14= 2.54095e-024 C16= 3.71644e-027
C18=-2.49284e-030 C20= 4.95371e-034
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 584.96
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 420.00
BF 88.88
入射瞳位置 1243.92
射出瞳位置 -69.49
前側主点位置-331.67
後側主点位置-496.08
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 234.00 199.02 148.69 -151.38
L1A 1 233.89 30.01 4.66 -15.89
L1B 5 -247.00 17.48 13.96 2.30
L1C 9 183.16 7.00 2.67 -2.07
L2 11 -134.31 3.00 2.03 0.12
L12 1 553.84 205.04 -496.35 -370.13
L3 13 2425.80 76.08 262.78 225.21
L31 13 223.49 19.49 14.33 -2.18
L32 17 -48.06 13.35 8.92 -1.08
L33 22 71.59 35.62 6.05 -18.98
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 534.39
2 3 419.05
3 5 -103.75
4 7 167.37
5 9 183.16
6 11 -134.31
7 14 -139.53
8 15 86.20
9 17 64.87
10 18 -43.01
11 20 -73.85
12 22 108.37
13 24 -60.02
14 25 60.88
15 27 51.24
16 28 -64.16
G 30 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.094631(面番号3〜31までの横倍率)
β3=2.500983(面番号5〜31までの横倍率)
β4=-0.491275(面番号7〜31までの横倍率)
β5=1.343973(面番号9〜31までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=553.84
(数値実施例6)
f= 584.97mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 475.006 8.35 1.48749 70.2 141.98
2(回折) ∞ 5.19 1.48749 70.2 141.69
3 -1142.700 0.50 141.38
4(非球面)129.022 19.00 1.43387 95.1 136.74
5 701.235 97.45 135.26
6 254.903 4.20 1.88300 40.8 73.94
7 66.635 10.78 1.49700 81.5 68.75
8 326.434 46.12 67.86
9(非球面) 80.814 7.00 1.48749 70.2 51.43
10 515.314 3.31 49.91
11 3420.780 3.00 1.57099 50.8 48.17
12 65.915 50.00 45.44
13(絞り) ∞ 11.00 36.06
14 122.164 2.00 1.83481 42.7 33.58
15 63.945 6.99 1.48749 70.2 32.87
16 -107.850 11.60 32.26
17 116.288 4.76 1.75520 27.5 29.30
18 -78.632 1.70 1.69680 55.5 28.96
19 47.798 4.66 28.17
20 -110.245 2.00 1.69680 55.5 28.44
21 80.015 4.00 29.32
22 80.693 5.08 1.61340 44.3 32.11
23 -360.442 3.00 32.80
24 -104.034 2.00 1.59282 68.6 33.41
25 138.445 6.49 1.61340 44.3 34.80
26 -118.722 0.30 36.03
27 87.149 7.46 1.74950 35.3 37.14
28 -68.989 2.00 1.80809 22.8 37.09
29 437.741 5.00 37.09
30 ∞ 2.00 1.51633 64.1 37.41
31 ∞ 37.50
非球面データ
第4面
K =-6.37689e-002 A 4=-7.34265e-009 A 6=-6.89356e-013 A 8= 2.40665e-017
A10=-5.82211e-021 A12= 1.47896e-025
第9面
K =-7.99756e-002 A 4=-1.91383e-008 A 6= 5.02829e-012 A 8= 1.89373e-015
A10= 2.13329e-019
第2面(回折面)
C 2=-9.85284e-006 C 4= 2.07729e-010 C 6=-2.25860e-014 C 8=-1.11708e-017
C10= 2.28295e-021 C12= 1.98737e-025 C14=-2.13222e-029 C16=-7.53789e-033
C18=-2.63284e-037 C20= 1.49734e-040
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 584.97
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 419.89
BF 82.96
入射瞳位置 1225.69
射出瞳位置 -77.14
前側主点位置 -326.72
後側主点位置 -502.01
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 234.00 198.58 125.65 -152.62
L1A 1 236.74 33.03 5.31 -17.45
L1B 6 -261.80 14.98 7.18 -2.28
L1C 9 195.58 7.00 -0.87 -5.55
L2 11 -117.75 3.00 1.95 0.04
L12 1 661.94 204.89 -761.89 -446.56
L3 13 756.09 82.04 65.89 -4.96
L31 13 169.54 19.99 14.45 -2.41
L32 17 -44.90 13.12 8.66 -1.05
L33 22 69.08 33.33 6.18 -17.68
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 956.14
2 2 2240.70
3 4 360.80
4 6 -103.26
5 7 166.17
6 9 195.58
7 11 -117.75
8 14 -163.28
9 15 83.46
10 17 62.78
11 18 -42.43
12 20 -66.25
13 22 107.96
14 24 -99.89
15 25 105.21
16 27 52.45
17 28 -73.62
G 30 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=0.859016(面番号4〜31までの横倍率)
β3=2.470923(面番号6〜31までの横倍率)
β4=1.388665(面番号9〜31までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=661.94
(数値実施例7)
f= 584.99mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)1425.908 12.50 1.48749 70.2 141.99
2 -307.397 0.50 141.96
3 125.786 16.32 1.43387 95.1 134.77
4 342.857 90.92 133.00
5 100.206 4.20 1.88300 40.8 77.18
6(回折) 48.006 12.00 1.49700 81.5 69.21
7 96.988 54.40 67.77
8(非球面) 175.992 2.00 1.71700 47.9 53.97
9 112.893 7.71 1.51633 64.1 53.07
10 -161.456 3.03 52.41
11 1190.004 3.00 1.57099 50.8 49.03
12 73.995 50.00 46.43
13(絞り) ∞ 11.00 34.46
14 132.310 2.00 1.83481 42.7 31.37
15 60.597 6.41 1.48749 70.2 30.61
16 -132.000 3.00 29.94
17 102.546 4.67 1.75520 27.5 28.14
18 -91.025 1.70 1.69680 55.5 27.80
19 44.555 4.87 27.10
20 -109.897 2.00 1.69680 55.5 27.49
21 96.936 4.00 28.36
22 92.914 5.14 1.61340 44.3 31.01
23 -209.388 3.00 31.76
24 -86.701 2.00 1.59282 68.6 32.35
25 59.799 8.53 1.61340 44.3 34.28
26 -93.175 0.30 35.60
27 70.626 7.64 1.74950 35.3 36.74
28 -82.384 2.00 1.80809 22.8 36.46
29 144.949 5.00 36.10
30 ∞ 2.00 1.51633 64.1 36.40
31 ∞ 36.50
非球面データ
第1面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.29528e-008 A 6=-1.12849e-013 A 8= 1.90778e-017
A10=-1.33716e-021
第8面
K =-4.94625e-001 A 4= 1.34701e-007 A 6= 3.67659e-011 A 8= 6.29464e-015
A10= 1.93458e-018
第6面(回折面)
C 2=-3.96910e-005 C 4=-2.60235e-009 C 6= 2.32784e-013 C 8=-1.00827e-014
C10= 2.00981e-017 C12=-1.61122e-020 C14= 2.58520e-024 C16= 3.97268e-027
C18=-2.33111e-030 C20= 3.37125e-034
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 584.99
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 420.00
BF 88.15
入射瞳位置 1247.51
射出瞳位置 -68.65
前側主点位置 -349.94
後側主点位置 -496.84
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 234.78 200.55 144.56 -151.85
L1A 1 239.47 29.32 4.55 -15.53
L1B 5 -251.56 16.20 17.86 6.98
L1C 8 183.48 9.71 3.29 -3.02
L2 11 -138.32 3.00 2.04 0.13
L12 1 537.14 206.58 -464.80 -358.88
L3 13 4689.01 75.27 511.83 505.89
L31 13 233.91 19.41 14.22 -2.23
L32 17 -47.71 13.25 8.79 -1.12
L33 22 71.09 35.62 6.02 -18.98
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 519.97
2 3 447.73
3 5 -109.38
4 6 174.32
5 8 -445.04
6 9 129.92
7 11 -138.32
8 14 -135.65
9 15 86.13
10 17 64.52
11 18 -42.71
12 20 -73.62
13 22 105.60
14 24 -59.40
15 25 60.67
16 27 51.85
17 28 -64.75
G 30 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.125051(面番号3〜31までの横倍率)
β3=2.442828(面番号5〜31までの横倍率)
β4=1.324515(面番号8〜31までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=537.14
(数値実施例8)
f= 585.00mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)570.363 17.50 1.48749 70.2 141.99
2 -223.144 101.84 141.96
3 153.396 15.16 1.43387 95.1 98.74
4 -392.996 10.00 96.94
5 101.100 4.20 1.88300 40.8 79.81
6(回折) 46.884 11.85 1.48749 70.2 70.07
7 77.130 35.26 67.91
8(非球面)158.783 8.00 1.48749 70.2 57.67
9 -193.428 6.77 56.54
10 594.556 3.00 1.72000 50.2 49.48
11 71.752 50.00 46.57
12(絞り) ∞ 11.00 32.79
13 154.358 2.00 1.88300 40.8 29.29
14 63.925 6.02 1.48749 70.2 28.57
15 -120.573 3.00 27.87
16 95.547 4.20 1.75520 27.5 26.68
17 -77.601 1.70 1.72916 54.7 26.42
18 40.248 4.99 25.76
19 -99.709 2.00 1.72916 54.7 26.31
20 131.126 4.00 27.27
21 87.759 5.32 1.62588 35.7 30.27
22 -162.461 3.00 31.06
23 -75.968 2.00 1.59282 68.6 31.62
24 39.954 10.01 1.61340 44.3 34.07
25 -88.338 0.30 35.44
26 73.105 8.55 1.74950 35.3 36.54
27 -55.157 2.00 1.80809 22.8 36.28
28 155.904 5.00 35.94
29 ∞ 2.00 1.51633 64.1 36.28
30 ∞ 36.40
非球面データ
第1面
K =-3.11334e+001 A 4=-5.87845e-008 A 6=-1.05457e-012 A 8= 1.00743e-016
A10=-3.78864e-021
第8面
K =-3.56990e+000 A 4= 4.44588e-007 A 6= 9.23332e-011 A 8=-2.52278e-014
A10= 2.36989e-017
第6面(回折面)
C 2=-4.28779e-005 C 4=-7.91727e-009 C 6= 6.91143e-012 C 8=-2.35760e-014
C10= 2.87129e-017 C12=-1.24028e-020 C14=-4.46710e-024 C16= 3.48824e-027
C18= 1.78080e-030 C20=-1.12866e-033
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 585.00
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 420.00
BF 79.33
入射瞳位置 1189.18
射出瞳位置 -71.38
前側主点位置 -496.57
後側主点位置 -505.67
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 197.21 203.81 137.15 -122.71
L1A 1 177.18 134.50 83.25 -65.49
L1B 5 -177.83 16.05 14.94 4.24
L1C 8 180.22 8.00 2.44 -2.98
L2 10 -113.61 3.00 1.99 0.24
L12 1 468.00 213.58 -404.45 -311.76
L3 12 -1309.25 77.09 -155.60 -247.96
L31 12 278.04 19.02 14.95 -1.21
L32 16 -44.18 12.89 7.92 -1.74
L33 21 67.91 38.18 6.31 -20.28
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 331.41
2 3 256.45
3 5 -103.64
4 6 213.17
5 8 180.22
6 10 -113.61
7 13 -124.87
8 14 86.62
9 16 57.30
10 17 -36.13
11 19 -77.40
12 21 91.79
13 23 -43.89
14 24 46.22
15 26 43.18
16 27 -50.21
G 29 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.765160(面番号3〜30までの横倍率)
β3=3.301811(面番号5〜30までの横倍率)
β4=1.691282(面番号8〜30までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=468.00
(数値実施例9)
f= 488.99mm Fno= 5.70 2ω=5.06
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)1060.812 7.87 1.43387 95.1 85.79
2 -174.666 0.10 85.78
3 70.309 11.38 1.43387 95.1 81.54
4 223.604 51.18 80.41
5 91.679 3.70 1.80400 46.6 47.31
6 29.991 6.82 1.43387 95.1 41.85
7 59.574 2.00 41.24
8 36.875 8.07 1.43387 95.1 40.70
9 -446.247 2.00 40.00
10 -1295.347 2.50 1.60311 60.6 38.30
11 54.530 39.90 35.87
12(絞り) ∞ 11.00 25.81
13 167.281 3.33 1.51742 52.4 23.19
14 -64.161 1.00 23.17
15 95.024 3.30 1.62588 35.7 22.58
16 -52.904 2.00 1.80610 33.3 22.25
17 52.977 4.29 21.58
18 102.690 3.57 1.80518 25.4 21.76
19 -40.530 1.61 1.77250 49.6 21.66
20 48.970 2.16 21.32
21 -312.560 1.50 1.88300 40.8 21.49
22 56.932 3.00 21.88
23 53.955 4.54 1.66680 33.0 24.07
24 -90.740 7.61 24.50
25 -45.334 2.00 1.59282 68.6 25.33
26 23.149 6.95 1.61340 44.3 27.80
27 -606.529 6.30 28.37
28 75.876 8.81 1.65412 39.7 31.67
29 -30.138 1.80 1.80809 22.8 31.84
30 -182.472 2.50 32.76
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 33.25
32 ∞ 33.47
非球面データ
第1面
K =-4.07013e+002 A 4=-6.54214e-008 A 6=-8.69411e-012 A 8= 1.87393e-015
A10=-4.20368e-019 A12= 5.23053e-023
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 488.99
Fナンバー 5.70
画角 2.53
像高 21.64
レンズ全長 280.00
BF 65.01
入射瞳位置 506.39
射出瞳位置 -70.01
前側主点位置-775.53
後側主点位置-423.98
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 121.55 91.13 26.22 -66.15
L1A 1 138.00 19.35 3.12 -10.26
L1B 5 -94.18 10.52 7.14 0.19
L1C 8 78.90 8.07 0.43 -5.23
L2 10 -86.70 2.50 1.50 -0.06
L12 1 302.90 95.63 -217.09 -173.61
L3 12 -198.94 79.46 13.68 -57.21
L31 12 5346.33 20.62 -380.94 -370.96
L32 18 -39.90 8.85 6.04 0.04
L33 23 63.19 42.70 6.25 -29.10
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 346.33
2 3 231.18
3 5 -56.96
4 6 130.12
5 8 78.90
6 10 -86.70
7 13 90.07
8 15 54.77
9 16 -32.56
10 18 36.50
11 19 -28.48
12 21 -54.44
13 23 51.39
14 25 -25.57
15 26 36.50
16 28 34.10
17 29 -44.91
G 31 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.411928(面番号3〜32までの横倍率)
β3=3.543524(面番号5〜32までの横倍率)
β4=0.931654(面番号8〜32までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=302.90
(数値実施例10)
f= 584.99mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面) 1425.908 12.50 1.48749 70.2 141.99
2 -309.210 0.50 141.96
3 124.343 16.80 1.43387 95.1 134.79
4 369.366 88.48 133.16
5 100.180 4.20 1.88300 40.8 76.89
6(回折) 46.871 11.71 1.49700 81.5 68.63
7 94.112 55.55 67.36
8 453.421 5.00 1.48749 70.2 54.27
9 -303.092 0.10 53.63
10(非球面)-46082.357 5.00 1.48749 70.2 53.05
11 -169.963 3.00 52.22
12 958.750 3.00 1.57099 50.8 48.94
13 72.538 50.00 46.35
14(絞り) ∞ 11.00 34.83
15 123.637 2.00 1.83481 42.7 31.84
16 60.357 6.46 1.48749 70.2 31.39
17 -138.474 3.00 31.52
18 96.197 4.24 1.75520 27.5 31.21
19 -97.470 1.70 1.69680 55.5 30.91
20 43.008 5.91 29.83
21 -105.633 2.00 1.69680 55.5 30.24
22 107.699 4.00 31.21
23 90.998 5.25 1.61340 44.3 34.04
24 -211.886 3.00 34.69
25 -88.893 2.00 1.59282 68.6 35.19
26 64.933 7.88 1.61340 44.3 37.21
27 -93.928 0.30 38.16
28 69.168 7.63 1.74950 35.3 39.33
29 -87.609 2.00 1.80809 22.8 39.01
30 128.184 5.00 38.40
31 ∞ 2.00 1.51633 64.1 38.59
32 ∞ 38.66
非球面データ
第1面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.38242e-008 A 6=-1.07500e-013 A 8= 1.96345e-017
A10=-1.44101e-021
第10面
K =-5.83493e+006 A 4= 1.98187e-007 A 6= 7.15901e-011 A 8= 1.00934e-015
A10= 7.73846e-018
第6面(回折面)
C 2=-3.89607e-005 C 4=-2.55335e-009 C 6=-9.69247e-014 C 8=-9.17547e-015
C10= 1.98506e-017 C12=-1.61546e-020 C14= 2.56719e-024 C16= 3.97713e-027
C18=-2.30592e-030 C20= 3.23739e-034
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 584.99
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 420.00
BF 88.78
入射瞳位置 1251.01
射出瞳位置 -68.05
前側主点位置 -345.98
後側主点位置 -496.21
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 238.01 199.85 146.21 -154.17
L1A 1 232.89 29.80 4.82 -15.60
L1B 5 -231.15 15.91 16.65 6.02
L1C 8 181.87 10.10 4.53 -2.34
L2 12 -137.61 3.00 2.07 0.16
L12 1 556.74 205.85 -498.05 -372.32
L3 14 2630.44 75.37 261.46 222.26
L31 14 221.30 19.46 13.86 -2.63
L32 18 -48.31 13.85 9.10 -1.56
L33 23 71.92 35.06 5.14 -19.38
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 522.49
2 3 423.25
3 5 -104.41
4 6 171.18
5 8 373.45
6 10 349.93
7 12 -137.61
8 15 -143.32
9 16 87.15
10 18 64.72
11 19 -42.61
12 21 -76.24
13 23 104.47
14 25 -62.99
15 26 63.79
16 28 52.67
17 29 -64.13
G 31 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.119630(面番号3〜32までの横倍率)
β3=2.511903(面番号5〜32までの横倍率)
β4=1.293097(面番号8〜32までの横倍率)
β5=1.868973(面番号10〜32までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=556.74
【0116】
【表1】
【0117】
次に、図11を参照して、本実施形態の光学系を適用した撮像装置(カメラシステム)について説明する。図11は、一眼レフカメラの概略構成図である。図11において、10は実施例1〜10のいずれか1つの撮影光学系1(光学系)を備えた撮像レンズである。撮影光学系1は、保持部材である鏡筒2に保持されている。20はカメラ本体である。カメラ本体20は、撮像レンズ10からの光束を上方に反射するクイックリターンミラー3、撮像レンズ10の像形成位置に配置された焦点板4、および、焦点板4に形成された逆像を正立像に変換するペンタダハプリズム5を有する。またカメラ本体20は、その正立像を観察するための接眼レンズ6等を備えている。
【0118】
7は感光面であり、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)や銀塩フィルムが感光面7に配置される。撮影時にはクイックリターンミラー3が光路から退避し、感光面7上に撮影レンズ10によって像が形成される。なお、本実施形態の撮影光学系1はクイックリターンミラー3のない撮像装置にも適用可能である。このように、実施例1〜10の撮影光学系1を写真用カメラや、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、製造容易な軽量で高い光学性能を有する撮像装置を実現できる。したがって上記各実施例によれば、製造容易で小型および軽量な撮影光学系および撮像装置を提供することができる。
【0119】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0120】
L0 撮影光学系(光学系)
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L1A 第1部分レンズ群
L1B 第2部分レンズ群
L1C 第3部分レンズ群
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラやビデオカメラ、銀塩フィルムを用いたカメラなどの撮像装置に適して用いられる光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
長焦点距離の撮影光学系として、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する前方レンズ群および負の屈折力を有する後方レンズ群からなる、所謂望遠タイプの撮影光学系(望遠レンズ)が知られている。長焦点距離とは、例えば有効撮像範囲の寸法に比べて長い焦点距離のことをいう。一般的に焦点距離の長い望遠レンズでは、焦点距離が延びるにしたがい、レンズ全長が長くなる。また、Fナンバー(口径比)が小さい望遠レンズを得ようとすると、特に前方レンズ群のレンズ径が大きくなる。
【0003】
そこで、前方レンズ群を適切に構成することでレンズ全長の短い望遠レンズが提案されている。特許文献1には、焦点距離100mm、Fナンバー4.5、望遠比(焦点距離に対する全長の比)0.68程度の望遠レンズが開示されている。特許文献2には、焦点距離300mm、Fナンバー4.6、望遠比0.70程度の望遠レンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63−194214号公報
【特許文献2】特開昭63−106714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
望遠レンズは一般に、焦点距離を長くするにつれてレンズ系全体が大型化してくる。またFナンバーが小さい望遠レンズを得ようとしてもレンズ径全体が大型化してくる。このため望遠レンズ(特に焦点距離に対してFナンバーが小さい望遠レンズ)においてはレンズ系全体の小型化を図ることが重要になってくる。
【0006】
一般に望遠レンズにおいて、Fナンバーが小さくなり、また焦点距離が長くなるにつれて、特に正の屈折力の前方レンズ群が大型化し、かつ高重量化する。前方レンズ群の小型化を図るため単純に各群の屈折力を強めると、各種の製造誤差に対して諸収差の変動量が増大する。このとき、各レンズ群(特に前方レンズ群)に要求される面精度や組み込み精度が高くなって製造が困難となり、結果的に所望の光学性能を得るのが難しくなる。このため、小型かつ軽量で製造誤差に強い望遠レンズを得ようとする場合、正の屈折力を有する前方レンズ群の構成を適切に設定することが重要である。
【0007】
しかしながら、特許文献1、2に開示された前方レンズ群の構成では、更にレンズ全長を短縮した場合に製造誤差に対する諸収差の変動量は大きくなる。このため、特許文献1、2の構成では、製造誤差に強く、かつ全長が短く軽量な望遠レンズを得ることはできない。
【0008】
そこで本発明は、製造容易で小型および軽量な光学系および撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面としての光学系は、物体側から像側へ順に、フォーカシングの際に固定され、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記フォーカシングの際に光軸方向に移動し、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群よりも前記像側に位置し、全体として正又は負の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、第1レンズ群は、前記物体側から前記像側へ順に、第1部分レンズ群、第2部分レンズ群、および、第3部分レンズ群からなり、前記第1部分レンズ群は、2つの正レンズ成分からなり、前記第2部分レンズ群は、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなり、前記第3部分レンズ群は、前記第2部分レンズ群と前記第2レンズ群との間に位置し、全体として正の屈折力を有し、各レンズ群は適切な条件を満たすように構成されている。
【0010】
本発明の他の側面としての撮像装置は、前記光学系と、前記撮影光学系により形成された像を受光する撮像素子とを有する。
【0011】
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、製造容易で小型および軽量な光学系および撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例1において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図2】実施例2において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図3】実施例3において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図4】実施例4において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図5】実施例5において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図6】実施例6において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図7】実施例7において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図8】実施例8において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図9】実施例9において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図10】実施例10において、物体距離無限遠時の光学系の断面図および収差図である。
【図11】本実施例における撮像装置の概略構成図である。
【図12】本実施例における光学作用の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
本実施形態の光学系(撮影光学系)は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群L1、フォーカシングのために光軸OAの方向(光軸方向)に移動する負の屈折力を有する第2レンズ群、および、正又は負の屈折力を有する第3レンズ群を備える。ここでフォーカシングとは、無限遠物体や有限距離物体に焦点を合わせる操作のことをいう。
【0016】
図1乃至図10は、それぞれ本発明の実施例1乃至10における、物体距離無限遠時の光学系の断面図(各図の(a))および縦収差図(各図の(b))である。図11は、本実施形態における光学系をカメラ本体(撮像装置本体)に装着して構成された一眼レフカメラシステム(撮像装置)の概略構成図である。図12は、本実施形態における光学作用の説明図(近軸配置概略図)である。
【0017】
図1(a)〜図10(a)の各断面図において、L0は撮影光学系(光学系)である。SPは開口絞りである。撮影光学系L0は、正の屈折力を有する第1レンズ群L1、負の屈折力を有する第2レンズ群L2、および、正又は負の屈折力を有する第3レンズ群L3を備えて構成されている。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、固定の第1部分レンズ群L1A、固定の第2部分レンズ群L1B、および、固定の第3部分レンズ群L1Cからなる。IPは像面である。本実施形態の光学系がビデオカメラやデジタルカメラの撮影光学系として用いられる場合、像面IPは、この光学系により形成された像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)の撮像面に相当する。また、光学系が銀塩フィルム用カメラの撮像光学系として用いられる場合、像面IPはフィルム面に相当する。
【0018】
図1(b)〜図10(b)の各収差図において、dはd線、gはg線である。Mはメリディオナル像面、Sはサジタル像面である。倍率色収差はg線によって表されている。FnoはFナンバー、ωは半画角である。全ての収差図では、後述する各数値実施例をmm単位で表した場合、球面収差0.2mm、非点収差0.2mm、歪曲2%、倍率色収差0.02mmのスケールで描かれている。
【0019】
各実施例の撮影光学系L0は望遠レンズであり、例えば以下のような第1の特徴または第2の特徴を有する。第1の特徴を有する光学系は、物体側から像側へ順に、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、および、第3レンズ群L3を有する。第1レンズ群L1は、フォーカシングの際に固定され、全体として正の屈折力を有する。第2レンズ群L2は、フォーカシングの際に光軸方向に移動し(無限遠にフォーカスしているときから、より近い対象物へフォーカシングの際に像側へ移動し)、全体として負の屈折力を有する。第3レンズ群L3は、第2レンズ群L2よりも像側に位置し、全体として正又は負の屈折力を有する。また第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cからなる。第1部分レンズ群L1Aは、2つの正レンズ成分からなる。第2部分レンズ群L1Bは、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなる。第3部分レンズ群L1Cは、第2部分レンズ群L1Bと前記第2レンズ群L2との間に位置し、全体として正の屈折力を有する。そして、以下の条件式(1)〜(5)を満足する。
【0020】
−3.00<f1B/f1<−0.20 … (1)
0.50<f1C/f1<2.50 … (2)
0.40<f1A/f1C<2.50 … (3)
0.20<f12/f<3.00 … (4)
0.10<d1AB/d1<0.80 … (5)
ここで、fは無限遠にフォーカスしているときの全系の焦点距離、f1は第1レンズ群L1の焦点距離、f1Aは第1部分レンズ群L1Aの焦点距離、f1Bは第2部分レンズ群L1Bの焦点距離、f1Cは第3部分レンズ群L1Cの焦点距離である。f12は無限遠にフォーカスしているときの第1レンズ群L1と第2レンズ群L2との合成焦点距離である。d1は第1レンズ群L1の最も物体側に位置するレンズの物体側面頂点から第1レンズ群L1の最も像側に位置するレンズの像側面頂点までの光軸上の距離である。d1ABは第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bとの間隔である。
【0021】
第2の特徴を有する光学系は、物体側から像側へ順に、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、および、第3レンズ群L3を有する。第1レンズ群L1は、フォーカシングの際に固定され、全体として正の屈折力を有する。第2レンズ群L2は、フォーカシングの際に光軸方向に移動し(無限遠にフォーカスしている状態から、より近い対象物へフォーカシングの際に像側へ移動し)、全体として負の屈折力を有する。第3レンズ群L3は、第2レンズ群L2よりも像側に位置し、全体として正又は負の屈折力を有する。また第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cからなる。第1部分レンズ群L1Aは、2つの正レンズ成分からなる。第2部分レンズ群L1Bは、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなる。第3部分レンズ群L1Cは、第2部分レンズ群L1Bと前記第2レンズ群L2との間に位置し、全体として正の屈折力を有する。そして、以下の条件式(6)、(7)を満足する。
【0022】
0.20<f1×L×Fno/f2<1.30 … (6)
【0023】
【数1】
【0024】
ここで、fは無限遠にフォーカスしているときの全系の焦点距離、f1は第1レンズ群L1の焦点距離、Lは光学系の最も物体側の面頂点から像面までの長さである。Fnoは無限遠物体にフォーカシングした場合の開放Fナンバー、L1numは第1部分レンズ群L1Aから第2部分レンズ群L1Bまでのレンズ成分数の和である。βiは無限遠物体にフォーカシングした場合の物体側から順にi番目のレンズ成分よりも像側の全てのレンズの合成横倍率(横倍率)である。
【0025】
図12のモデルに示されるような望遠レンズ(光学系)において、軸上近軸光線のレンズへの入射高さは、光軸OAと瞳近軸光線の交わる点より物体側で高く、像側で低くなっている。望遠レンズはこのようにいわゆる望遠タイプの構成を有する。この場合、口径比を大きくすると(Fナンバーを小さくすると)、開放Fナンバーは物体側近傍のレンズ径で決定され、望遠レンズの中では物体側のレンズほど有効径が大きくなる。特に、Fナンバーが小さくなると、レンズの有効径が増大し、それに伴ってレンズ外径も増大し、さらにその略3乗で重量が増す。このため、大きな口径比を有する望遠レンズほど像側より物体側のレンズの重量が増大する傾向がある。このように、大きな口径比を有する望遠レンズにおいては、全系の軽量化を図ることが重要である。このような状況でレンズ系全体の重量を軽減するには、仕様や結像性能を変えずにレンズ全長(第1レンズ面から像面までの距離)を短縮し、また、第1レンズ群を構成するレンズの枚数を削減することや、レンズ有効径を小さくすることが必要となる。
【0026】
後述の各実施例では、このような構成を有する光学系において、レンズ系全体の重量を軽減するため、まずレンズ全長を短縮する。この方法として、正の屈折力を有する第1レンズ群L1の屈折力を強めることや、第1レンズ群L1自体のレンズ群の厚み(光軸方向の長さ)を薄くすることなどがある。しかし一般的に、焦点距離と比較してFナンバーが小さい(例えばf/Fno>70)望遠レンズでは、Fナンバーが大きい(例えば70>f/Fno)望遠レンズに比べて球面収差やコマ収差が増大する。そこで従来の望遠レンズでは、第1レンズ群L1のレンズ枚数を増やすことで、収差補正を行っている。
【0027】
次に、焦点距離と比較してFナンバー(開放Fナンバー)が小さい望遠レンズ(例えばf/Fno>70)において、レンズ全長を短縮する手法について考える。簡単に全長を短縮可能な方法の一つとして、第1レンズ群L1の屈折力を強めることが挙げられる。しかしながら、第1レンズ群L1の屈折力を単に強めるだけでレンズ全長を短縮しようとすると、正レンズの肉厚(中心厚)が増大する。このため、第1レンズ群L1の重量が増大し、Fナンバーが小さい望遠レンズではレンズ全長の短縮に見合った軽量化の効果が得られない。またレンズ枚数が多いため、レンズ全長を短縮するための空気間隔が少なく、ある程度以上になると十分なレンズ全長の短縮効果が得られない。
【0028】
そこで各実施例では、第1レンズ群L1内に少なくとも1つの非球面形状のレンズ面を配置して光学特性を良好に維持しつつ、第1レンズ群L1のレンズ枚数を削減して第1レンズ群L1のレンズ群厚を薄くしている。そして、更に第1レンズ群L1の屈折力を強めることでレンズ全長を短縮している。このとき、焦点距離fが長く、FナンバーFnoが小さい(例えばf/Fno>70)望遠レンズにおいて全長を短縮すると、次のような問題が生じてくる。ここで望遠レンズは、例えば焦点距離f=500mm、FナンバーFno=4.0のレンズである。また、焦点距離f=500mm、FナンバーFno=5.6のレンズや、焦点距離f=600mm、FナンバーFno=4.0のレンズ、焦点距離f=800mm、FナンバーFno=5.6のレンズなども本実施形態の望遠レンズである。
【0029】
第1レンズ群L1のレンズ枚数を削減しつつ、単純に第1レンズ群L1全体の屈折力を強めると、第1レンズ群L1の各々のレンズの屈折力も強くなり、曲率半径が小さくなる。このとき、各レンズ面や鏡筒への組み込み時の製造誤差に対する諸収差の変化量(以下、「敏感度」という)が大きくなる。このため、所望の光学性能を得ようとすると、非常に高い製造精度が要求される。この場合、設計段階で高い結像性能を導き出せたとしても、実際の製造時には結像性能がばらつき、所望の結像性能を得ることが困難となる。通常のフルハイビジョン(画素数1920×1080、画素サイズ数μm)相当の画質であれば、多少の製造誤差による収差のばらつきも許容される。しかし、画素数のアップや画素サイズの縮小による高画質化を考慮すると、一定の製造誤差に対する諸収差の変化量を小さくして(敏感度を小さくして)製造時の結像性能のばらつきを従来以上に低減させることが必要である。
【0030】
そこで各実施例では、第1レンズ群L1の屈折力を強めることでレンズ全長を短縮したことに加えて、次のような構成を採用している。第1レンズ群L1を、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cの計3つの部分レンズ群に分けている。第1部分レンズ群L1Aは、2つの正レンズ成分で構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bと第2レンズ群L2との間に、全体として正の屈折力を有する第3部分レンズ群L1Cが配置されている。
【0031】
ここで、「レンズ成分」とは、1つのレンズ(単レンズ)、および、複数のレンズを接合して構成された1つの接合レンズの両方を含む意味である。「正レンズ成分」の場合、合成屈折力として正の屈折力を有していればよいため、同符号の屈折力のレンズ同士の接合に限定されるものではなく、異符号の屈折力のレンズ同士を接合して構成してもよい。また、1つの接合レンズにおける接合枚数も限定されるものではない。第2部分レンズ群L1Bについても、1つの接合レンズとして構成されている場合の接合枚数は限定されない。また第1部分レンズ群L1Aから第3部分レンズ群L1Cまでの各レンズ(またはレンズ成分)について、レンズの表面に樹脂材料をレプリカ等の手法で張り付けて収差補正等を行ってもよい。
【0032】
次に、本実施形態の光学系において、収差補正と製造誤差に対する敏感度の低減を両立させたメカニズムについて説明する。第1部分レンズ群L1Aは、最も物体側に位置するレンズ群であるため、軸上近軸光線の高さが高く、また瞳近軸光線もレンズの周辺部分を通過する。このため、3次収差係数で言うところのI、II、III(球面収差、コマ収差、像面湾曲)が多く発生する。なお、I、II、IIIの収差係数の定義については、例えば「共立出版株式会社 光学技術シリーズ1 レンズ設計法 松居吉哉著」に説明されている。このため、第1部分レンズ群L1A分を1つのレンズ成分で構成してしまうと、敏感度が非常に大きくなってしまう。そこで、第1部分レンズ群L1Aを2つの正レンズ成分で構成することにより、敏感度をそれぞれの正レンズ成分に分散させることができる。また、第1部分レンズ群L1Aを1つのレンズ成分で構成すると、屈折力が集中して非常に強い屈折力となる。このため、レンズが厚くなり軽量化の達成が困難となる。そこで上述のように、2つの正レンズ成分で屈折力を分担することで、レンズ厚みの増大も防ぐことができ、結果的に1つのレンズ成分で構成するよりも軽量化が容易となる。
【0033】
第2部分レンズ群L1Bは、第1レンズ群L1の中ほどに位置するレンズ群であるため、第1部分レンズ群L1A程ではないが軸上近軸光線の高さが高く、また瞳近軸光線もレンズの周辺部分を通過する。このため、正の屈折力を有する第1部分レンズ群L1Aで発生した諸収差を、負レンズが含まれる第2部分レンズ群L1Bで補正している。また、第2部分レンズ群L1B内の負レンズにより、第1レンズ群L1全体で発生する色収差が補正される。
【0034】
第3部分レンズ群L1Cは、第1レンズ群L1の最も像側に位置するレンズ群であるため、瞳近軸光線がレンズの中心付近を通過する。このため、第1部分レンズ群L1A程のコマ収差や像面湾曲は発生せず、主に球面収差が発生する。そこで第3部分レンズ群L1Cでは、第2部分レンズ群L1Bまでで補正できなかった球面収差の補正残りを補正し、収差バランスを取っている。また、屈折力配置としての第3部分レンズ群L1Cの役割は、第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bの屈折力バランスの調節である。第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bで収差を補正しつつ、第1レンズ群L1全体として適切な屈折力で全長が短縮できるように、第3部分レンズ群L1Cの屈折力で調節している。
【0035】
このように第1レンズ群L1を3つの部分レンズ群で構成することで、各部分レンズ群内での収差補正と、第1レンズ群L1全体での収差補正を両立できる。このため、各々のレンズ単体での敏感度を大きく増大させることなく、第1レンズ群L1全体の屈折力を強くすることが可能となる。
【0036】
次に、前述の各条件式の技術的意味について説明する。条件式(1)は、第2部分レンズ群L1Bの焦点距離に関する。条件式(1)の上限値を超えると、第2部分レンズ群L1Bの焦点距離が短くなりすぎる。このとき、第2部分レンズ群L1Bを射出した光線は強く発散されるため、レンズ全系の小型化が難しくなるとともに、球面収差やコマ収差の補正が困難となり、好ましくない。一方、条件式(1)の下限値を超えると、第2部分レンズ群L1Bの焦点距離が長くなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1Aと第3部分レンズ群L1Cとの屈折力バランスがとりづらくなるとともに、第1レンズ群L1内の収差補正のキャンセル関係を作りにくくなるため、好ましくない。
【0037】
条件式(1)は、好ましくは次のように設定される。
【0038】
−2.30<f1B/f1<−0.30 … (1a)
また条件式(1a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0039】
−1.30<f1B/f1<−0.50 … (1b)
条件式(2)は、第3部分レンズ群L1Cの焦点距離に関する。条件式(2)の上限値を超えると、第3部分レンズ群L1Cの焦点距離が長くなりすぎる。このとき、第1レンズ群L1全体として必要な屈折力を主に第1部分レンズ群L1Aで得なければならず、第1部分レンズ群L1Aの屈折力が強くなる。このため、第1部分レンズ群L1Aで発生する球面収差やコマ収差の補正が困難となり、好ましくない。一方、条件式(2)の下限値を超えると、第3部分レンズ群L1Cの焦点距離が短くなりすぎる。このとき、第3部分レンズ群L1Cを射出した光線は強く集光されるため、レンズ全系の小型化には有効であるが、第2レンズ群L2でフォーカシングした際に、撮影物体距離によって第3部分レンズ群L1Cを通過する光線の高さや角度が大きく変化する。この場合、物体距離に応じて球面収差量やコマ収差量が大きく変化し、この変化を第2レンズ群L2で補正することが困難となるため、好ましくない。
【0040】
条件式(2)は、好ましくは次のように設定される。
【0041】
0.55<f1C/f1<2.25 … (2a)
また条件式(2a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0042】
0.60<f1C/f1<2.00 … (2b)
条件式(3)は、第1部分レンズ群L1Aと第3部分レンズ群L1Cの焦点距離のバランスに関する。条件式(3)の上限値または下限値を超えると、第1部分レンズ群L1Aと第3部分レンズ群L1Cの屈折力バランスが偏り、小型化と高い結像性能の両立が難しくなるため、好ましくない。
【0043】
条件式(3)は、好ましくは次のように設定される。
【0044】
0.50<f1A/f1C<2.25 … (3a)
また条件式(3a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0045】
0.60<f1A/f1C<2.10 … (3b)
条件式(4)は、無限遠にフォーカスしているときの第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の合成焦点距離に関する。
【0046】
条件式(4)の上限値を超えると、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の合成焦点距離が長くなりすぎる。このとき、全長の短縮が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(4)の下限値を超えると、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の合成焦点距離が短くなりすぎる。これは、全長の短縮には効果があるが、第2レンズ群L2までの合成屈折力が強くなりすぎ、第2レンズ群L2までに発生した球面収差や像面湾曲を像側の群で補正することが困難となるため、好ましくない。
【0047】
条件式(4)は、好ましくは次のように設定される。
【0048】
0.40<f12/f<2.25 … (4a)
また条件式(4a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0049】
0.50<f12/f<1.70 … (4b)
条件式(5)は、第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bとの群間隔に関する。第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bとの群間隔をこの条件式の範囲内に設定すると、第2部分レンズ群L1B径を小さくできるため、軽量化に好ましい。条件式(5)の上限値を超えると、第1レンズ群L1の厚みに対して第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bとの間隔が広くなりすぎる。このとき、第1レンズ群L1が大型化して小型化および軽量化が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(5)の下限値を超えると、第1レンズ群L1の厚みに対して第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bとの間隔が狭くなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1Aを射出した光線が十分に収束されないまま第2部分レンズ群L1Bに入射することになり、第2部分レンズ群L1Bのレンズ径が大きくなり軽量化が困難になるため、好ましくない。
【0050】
条件式(5)は、好ましくは次のように設定される。
【0051】
0.15<d1AB/d1<0.70 … (5a)
また条件式(5a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0052】
0.20<d1AB/d1<0.60 … (5b)
条件式(6)は、撮影光学系L0の第1レンズ群L1の屈折力、全長、および、Fナンバーに関する。条件式(6)の上限値を超えると、第1レンズ群L1の屈折力が弱くなりすぎるか全長が長すぎるか、またはFナンバーが大きくなりすぎる。第1レンズ群L1の屈折力が弱くなると、全長の短縮が困難になる。また全長が長い場合には、軽量化およびコンパクト化のいずれも達成することができない。Fナンバーが大きいと、レンズ径が小さくなり軽量化およびコンパクト化には有利であるが、像が暗くなるためユーザメリットが少なくなり、回折限界により結像性能も劣化するため、好ましくない。一方、条件式(6)の下限値を超えると、第1レンズ群L1の屈折力が強くなりすぎるか全長が短すぎるか、またはFナンバーが小さくなりすぎる。全長やFナンバーについてはユーザメリットが大きくなるため有利である。しかし、第1レンズ群L1の屈折力が強くなりすぎると特に球面収差やコマ収差を補正できる解が無くなり、高い結像性能を維持することが困難になるため、好ましくない。
【0053】
条件式(6)は、好ましくは次のように設定される。
【0054】
0.30<f1×L×Fno/f2<1.30 … (6a)
また条件式(6a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0055】
0.40<f1×L×Fno/f2<1.27 … (6b)
条件式(7)は、第1部分レンズ群L1A内と第2部分レンズ群L1B内の各々のレンズ成分よりも後ろ(像側)にあるレンズ全ての合成横倍率に関する。iは物体側から順に数えたレンズ成分番号(i番目)である。例えばβ2は、物体側から2番目のレンズ成分(第1部分レンズ群L1Aの像側の正レンズ成分)よりも像側の全てのレンズの合成横倍率である。L1numは、第1部分レンズ群L1Aから第2部分レンズ群L1Bまでのレンズ成分数の和である。
【0056】
計算例について、数値実施例6を参照して説明する。第1部分レンズ群L1Aは3枚の正レンズで構成されているが、最初の(物体側の)2枚のレンズは接合されて1つの接合レンズを形成し、この接合レンズで1つの正レンズ成分が構成されている。このため、β1は物体側から3枚目の正レンズの物体側の面から最も像側のレンズの像側の面(第4面から第29面)までの合成横倍率である。β2は第2部分レンズ群L1Bの最も物体側の面から最も像側のレンズの像側の面(第6面から第29面)までの合成横倍率である。β3は第3部分レンズ群L1Cの最も物体側の面から最も像側のレンズの像側の面(第9面から第29面)までの合成横倍率である。数値実施例6では、第1部分レンズ群L1Aと第2部分レンズ群L1Bは、合計3つのレンズ成分(2つのレンズ成分からなる第1部分レンズ群L1A、1つのレンズ成分からなる第2部分レンズ群L1B)で構成されているため、β4は無い。このため、条件式(7)を数値実施例6に当てはめると、│β1×β2×β3│×L/fとなる。
【0057】
条件式(7)の上限を超えると、第1レンズ群L1内の特にレンズ径の大きい群である第1部分レンズ群L1Aや第2部分レンズ群L1Bの各レンズ成分に対してかかる後ろ(像側)のレンズ全体の合成横倍率が大きくなりすぎる。合成横倍率が大きい場合、そのレンズの製造誤差による収差変化量が後ろのレンズの合成横倍率によって拡大される。このとき、僅かな製造誤差であっても後ろのレンズによる合成横倍率で拡大されるため、結果的に得られる像が設計値の結像性能から大きく変化する。このような状況では、レンズ製造に要求される精度や組み込みに要求される精度が高くなり、好ましくない。一方、条件式(7)の下限を超えると、合成横倍率が小さくなりすぎる。このとき、そのレンズの持つ収差補正能力も小さくなり、他のレンズの収差補正分担負荷が大きくなるため、好ましくない。
【0058】
条件式(7)は、好ましくは次のように設定される。
【0059】
【数2】
【0060】
また条件式(7a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0061】
【数3】
【0062】
本実施形態の光学系は以上のように構成されるが、更に好ましくは、次に述べる条件のうち少なくとも1つを満足するように構成される。これによれば、高い結像性能を維持しつつ、更なるレンズ全長の短縮効果と敏感度低減効果を容易に得ることができる。
【0063】
第1部分レンズ群L1A内の2つの正レンズ成分のうち、少なくとも像側の正レンズ成分は、物体側に凸のメニスカス形状を有することが好ましい。このような構成により、最も物体側の正レンズ成分で収束した光線が像側の正レンズ成分に入射する時の入射角度を緩くして(面法線の角度に近い角度で)入射させることができる。また、像側の正レンズ成分の物体側の面を通過した光線が像側の面に入射する時の入射角度を緩くする(面法線の角度に近い角度で入射させる)ことができる。このような構成により、球面収差やコマ収差の発生を低減させることができるため、好ましい。またメニスカス形状を採用すれば、ある程度の屈折力も維持することができる。このため、第1部分レンズ群L1A内での屈折力分担も可能となり敏感度を低減させることができるため、好ましい。
【0064】
更に、第1レンズ群L1には少なくとも1つ回折光学部Dを有する回折光学素子DOEが設けられていることが好ましい。回折光学素子DOEを設けることで、レンズ枚数を増やすことなく色収差を補正することが容易となり、比重が比較的重い蛍石などの異常分散ガラスを使用しなくても色収差が補正可能となる。このとき、更なる軽量化が達成できるため好ましい。
【0065】
第3部分レンズ群L1Cは1つの正レンズ成分で構成されていることが好ましい。このような構成により、最小限のレンズ枚数で第1レンズ群L1内の屈折力バランスと収差バランスを取ることができるため、軽量化に好ましい。
【0066】
第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズで構成されていることが好ましい。第2部分レンズ群L1Bを接合レンズで構成することで、正レンズと負レンズとの間の空気との界面を無くし、進む光線に対してレンズ間の屈折率差を小さくすることができる。このような構成により、単レンズのみで構成するよりも敏感度を低減させることができるため好ましい。
【0067】
第1部分レンズ群L1Aは、2つの正レンズで構成されていることが好ましい。2つの正レンズを配置して屈折力分担をすることで、敏感度も分担できるため、1つの正レンズの構成を採用するよりも敏感度を低減できる。このため、光学系の製造をより容易にすることができる。また、第1部分レンズ群L1Aでは負レンズを使用しない構成を取ることで、効率的に収束光束を作り出すことができるため、全長の短縮が容易となる。また、負レンズがないことで、重量の軽量化も図ることができるため、更に好ましい。
【0068】
第1レンズ群L1の焦点距離をf1、第1部分レンズ群L1Aの焦点距離をf1Aとする。第1部分レンズ群L1A内のメニスカス形状を有するレンズ成分において、最も物体側の空気と接している面の曲率半径をMLR1、最も像側の空気と接している面の曲率半径をMLR2とする。第1レンズ群L1の最も物体側のレンズの物体側面頂点から第1レンズ群L1の最も像側のレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1とする。第1部分レンズ群L1Aの最も物体側のレンズの物体側面頂点から第1部分レンズ群L1Aの最も像側のレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1Aとする。無限遠にフォーカスしているときの全系の焦点距離をf、第2レンズ群L2の焦点距離をf2とする。第1部分レンズ群L1A内の2つの正レンズ成分のうち物体側の正レンズ成分の焦点距離をf1G、像側の正レンズ成分の焦点距離をfG2とする。回折光学素子DOEの回折成分のみによる焦点距離をfDOEとする。このとき、以下の条件式(8)〜(13)を満足することが好ましい。
【0069】
0.60<f1A/f1<2.00 … (8)
0.20<(MLR2−MLR1)/(MLR2+MLR1)<0.95 …(9)
0.08<d1A/d1<0.60 … (10)
−0.500<f2/f<−0.050 … (11)
0.50<fG1/fG2<3.00 … (12)
5.0<fDOE/f<200.0 … (13)
条件式(8)は、第1部分レンズ群L1Aの焦点距離に関する。条件式(8)の上限値を超えると、第1部分レンズ群L1Aの焦点距離が長くなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1Aを射出した光線が十分に収束されずに第2部分レンズ群L1Bに入射する。このため、第2部分レンズ群L1Bのレンズ径が大型化して軽量化が困難になり好ましくない。一方、条件式(8)の下限値を超えると、第1部分レンズ群L1Aの焦点距離が短くなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1Aを射出した光線は強く集光されるため、レンズ全系の小型化には有効であるが、球面収差やコマ収差の補正が困難となり、好ましくない。
【0070】
条件式(8)は、好ましくは次のように設定される。
【0071】
0.65<f1A/f1<1.70 … (8a)
また条件式(8a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0072】
0.67<f1A/f1<1.40 … (8b)
条件式(9)は第1部分レンズ群L1A内の物体側に凸形状のメニスカスレンズの形状に関する。条件式(9)の上限値を超えると、物体側の面と像側の面で曲率半径差が大きくなりすぎる。このとき、物体側の面を通過した光線が像側の面に入射する時の角度を緩くすることができなくなり、球面収差やコマ収差の発生量が増大する。第1部分レンズ群L1A内でこれらの収差を補正しようとすると、キャンセルするために逆符号で同程度の収差を発生させる必要があり、敏感度の増大につながるため好ましくない。また、第1部分レンズ群L1Aよりも像側の群で補正しようとすると、それらの群は第1部分レンズ群L1Aよりも軸上近軸光線高さが低い。このため、他の収差に影響を与えずに第1部分レンズ群L1Aで発生した球面収差とコマ収差を補正することが困難になり、好ましくない。一方、条件式(9)の下限値を超えると、物体側の面と像側の面で曲率半径差が小さくなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1Aで必要な屈折力を得るために、他方の正レンズ成分の屈折力を強める必要があり、屈折力分担が偏る。このため、屈折力の強い方の正レンズ成分の敏感度が増大することになり、好ましくない。
【0073】
条件式(9)は、好ましくは次のように設定される。
【0074】
0.25<(MLR2−MLR1)/(MLR2+MLR1)<0.95 …(9a)
また条件式(9a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0075】
0.35<(MLR2−MLR1)/(MLR2+MLR1)<0.93 …(9b)
条件式(10)は、第1部分レンズ群L1Aの厚さに関する。第1部分レンズ群L1Aの厚さをこの条件式範囲内に設定すると、第1部分レンズ群L1Aの厚さが第1レンズ群L1の厚さに対して薄くなる。このとき、正レンズ成分同士を近接配置することができるため、正レンズ成分同士の軸上近軸光線の高さの差が小さくなる。このような構成により、球面収差やコマ収差の補正分担が第1部分レンズ群L1A内で容易となるため、好ましい。
【0076】
条件式(10)の上限値を超えると、第1部分レンズ群L1Aの厚さが第1レンズ群L1の厚さに対して厚くなる。このとき、第1部分レンズ群L1A内で軸上近軸光線の高さが大きく変化し、球面収差やコマ収差の補正分担が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(10)の下限値を超えると、第1部分レンズ群L1Aの厚さが第1レンズ群L1の厚さに対して薄くなりすぎる。このとき、第1部分レンズ群L1A内のレンズの屈折力が小さくなりすぎるため、レンズの全長が長くなって小型化が困難となり好ましくない。
【0077】
条件式(10)は、好ましくは次のように設定される。
【0078】
0.09<d1A/d1<0.50 … (10a)
また条件式(10a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0079】
0.10<d1A/d1<0.40 … (10b)
条件式(11)は、第2レンズ群L2の焦点距離に関する。条件式(11)の上限値を超えると、第2レンズ群L2の焦点距離が短くなりすぎる。このとき、フォーカシングの際の第2レンズ群L2の移動量は少なくなるため、レンズの小型化には有効である。しかし、第2レンズ群L2の屈折力が強くなるため、物体距離に応じて球面収差量やコマ収差量が大きく変化し、この変化を第2レンズ群L2や他のレンズ群で補正することが困難になるため、好ましくない。一方、条件式(11)の下限値を超えると、第2レンズ群L2の焦点距離が長くなりすぎる。このとき、フォーカシングの際の第2レンズ群L2の移動量が多くなるため、広いスペースが必要となる。このような構成では、レンズの小型化が難しくなるため、好ましくない。
【0080】
条件式(11)は、好ましくは次のように設定される。
【0081】
−0.400<f2/f<−0.075 … (11a)
また条件式(11a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0082】
−0.350<f2/f<−0.100 … (11b)
条件式(12)は、第1部分レンズ群L1A内の各正レンズ成分の焦点距離バランスに関する。条件式(12)の上限値または下限値を超えると、第1部分レンズ群L1A内の屈折力バランスが偏り、収差補正分担が偏る。このとき、敏感度も片方の正レンズ成分が大きくなり、高い製造精度が要求されるため、好ましくない。
【0083】
条件式(12)は、好ましくは次のように設定される。
【0084】
0.50<fG1/fG2<2.75 … (12a)
また条件式(12a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0085】
0.55<fG1/fG2<2.50 … (12b)
条件式(13)は、第1レンズ群L1内の回折光学部Dのみによる焦点距離に関する。条件式(13)の上限値または下限値を超えると、第1レンズ群L1群内の軸上色収差と倍率色収差の補正バランスがとりづらくなる。このため、軸上色収差か倍率色収差の一方が補正不足、他方が補正過剰になる。このとき、高い光学性能を維持できなくなるため好ましくない。
【0086】
条件式(13)は、好ましくは次のように設定される。
【0087】
7.5<fDOE/f<150.0 … (13a)
また条件式(13a)は、更に好ましくは次のように設定される。
【0088】
10.0<fDOE/f<100.0 … (13b)
以上のとおり、本実施形態の光学系(望遠レンズ)によれば、製造容易で小型および軽量な光学系および撮像装置を提供することができる。
【0089】
次に、実施例1〜10の光学系の構成について詳述する。各実施例において、第1レンズ群L1の少なくとも1つのレンズ面は非球面形状である。第1レンズ群L1よりも像側に開口絞りSPが配置されている。第3レンズ群L3は、物体側から像側へ順に、固定の第1部分レンズ群L31、第2部分レンズ群L32、および、固定の第3部分レンズ群L33から構成される。第2部分レンズ群L32は、光軸OAに直交する方向(矢印LT)に移動することにより、画像のブレ補正を行うことが可能である。無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングは、第2レンズ群L2を像面側へ光軸上を移動させることで行われる。
【実施例1】
【0090】
まず、図1(a)を参照して、本発明の実施例1における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなり、この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合により構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、両凸レンズ1枚で構成されている。
【0091】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズと、第3部分レンズ群L1Cの両凸レンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合して構成された1つの接合レンズと、1つの両凹レンズで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズからなる接合レンズである。
【実施例2】
【0092】
次に、図2(a)を参照して、本発明の実施例2における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなり、この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。この接合レンズは、回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0093】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズと、第3部分レンズ群L1Cの両凸レンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合して構成された1つの接合レンズと、1つの両凹レンズで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、2つの接合レンズとで構成されている。2つの接合レンズはいずれも、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズからなる接合レンズである。
【実施例3】
【0094】
次に、図3(a)を参照して、本発明の実施例3における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0095】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズと、第2部分レンズ群L1Bの負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合して構成された1つの接合レンズと、1つの両凹レンズとで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの負の屈折力を有する像側に凸形状のメニスカスレンズレンズとからなる接合レンズである。
【実施例4】
【0096】
次に、図4(a)を参照して、本発明の実施例4における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0097】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズの物体側のレンズ面は、非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの両凸レンズと1つの接合レンズとからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、両凸レンズと両凹レンズとの接合で構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合して構成された1つの接合レンズと、1つの両凹レンズとで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとから構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの負の屈折力を有する像側に凸形状のメニスカスレンズからなる接合レンズである。
【実施例5】
【0098】
次に、図5(a)を参照して、本発明の実施例5における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、物体側から像側へ順に、1つの負レンズと1つの正レンズとで構成されている。負レンズは負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズであり、正レンズは正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズである。また、正レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、正レンズ成分の物体側の面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0099】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズと、第3部分レンズ群L1Cの両凸レンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合して構成された1つの接合レンズと、1つの両凹レンズで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズとからなる接合レンズである。
【実施例6】
【0100】
次に、図6(a)を参照して、本発明の実施例6における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分のうち、物体側の正レンズ成分は、2つの正レンズを接合した接合レンズで構成されている。また像側の正レンズ成分は、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。この接合レンズは、回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から順に負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。第3部分レンズ群L1Cは、物体側に凸形状を有する1つのメニスカスレンズで構成されている。
【0101】
第1部分レンズ群L1Aの最も像側の正レンズと、第3部分レンズ群L1Cのメニスカスレンズとのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から順に負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合した1つの接合レンズと、1つの両凹レンズとで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズとからなる接合レンズである。
【実施例7】
【0102】
次に、図7(a)を参照して、本発明の実施例7における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとからなる1つの接合レンズで構成されている。
【0103】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズの物体側のレンズ面と、第3部分レンズ群L1Cの負の屈折力を有するメニスカスレンズの最も物体側の空気に接するレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合した1つの接合レンズ、および、1つの両凹レンズで構成されている。第33レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズとからなる接合レンズである。
【実施例8】
【0104】
次に、図8(a)を参照して、本発明の実施例8における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する両凸単レンズで構成されている。本実施例は、第1部分レンズ群L1Aの2つのレンズ(レンズ成分)の間隔を広げることにより、第1部分レンズ群L1A内の敏感度の分担だけでなく、像側のレンズの径小化を図っている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0105】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズと、第3部分レンズ群L1Cの両凸レンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群とL3の間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズおよび両凸レンズの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合した1つの接合レンズと、1つの両凹レンズとで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズとからなる接合レンズである。
【実施例9】
【0106】
次に、図9(a)を参照して、本発明の実施例9における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。第3部分レンズ群L1Cは、1つの両凸レンズで構成されている。
【0107】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズの物体側のレンズ面は、非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する両凹レンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの両凸レンズと1つの接合レンズとからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、両凸レンズと両凹レンズとの接合で構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合した1つの接合レンズ、および、1つの両凹レンズで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの負の屈折力を有する像側に凸形状のメニスカスレンズとからなる接合レンズである。
【実施例10】
【0108】
次に、図10(a)を参照して、本発明の実施例10における撮影光学系L0(光学系)について説明する。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、第1部分レンズ群L1A、第2部分レンズ群L1B、および、第3部分レンズ群L1Cで構成されている。第1部分レンズ群L1Aにおける2つの正レンズ成分は、いずれも正の屈折力を有する単レンズからなり、物体側から像側へ順に、両凸レンズ、および、物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。第2部分レンズ群L1Bは、1つの接合レンズからなる。この接合レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと、正の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズとの接合で構成されている。また、この接合レンズは回折光学素子DOEを構成している。回折光学素子DOEを構成する回折光学部Dは、接合レンズの接合面に配置されている。第3部分レンズ群L1Cは、2つの両凸レンズで構成されている。
【0109】
第1部分レンズ群L1Aの最も物体側の正レンズの物体側のレンズ面と、第3部分レンズ群L1Cの両凸レンズのうち像側の両凸レンズのそれぞれの物体側のレンズ面は、いずれも非球面である。第2レンズ群L2は、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズで構成されている。また開口絞りSPは、開口径可変の開口絞りとして、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間に配置されている。第3レンズ群L3において、第1部分レンズ群L31は、1つの接合レンズからなり、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する物体側に凸形状のメニスカスレンズと両凸レンズとの接合レンズで構成されている。第2部分レンズ群L32は、両凸レンズと両凹レンズとを接合した1つの接合レンズ、および、1つの両凹レンズで構成されている。第3部分レンズ群L33は、1つの両凸レンズと、2つの接合レンズとで構成されている。物体側の接合レンズは、1つの両凹レンズと1つの両凸レンズとからなる接合レンズである。また像側の接合レンズは、1つの両凸レンズと1つの両凹レンズとからなる接合レンズである。
【0110】
実施例1〜8、10において、回折光学部Dは光学面の上に施されているが、そのベースは球面、平面、または、非球面のいずれでもよい。また回折光学部Dは、それらの光学面にプラスチックなどの膜を回折光学部(回折面)として添付する方法である所謂レプリカで作成してもよい。回折格子の形状について、その2i次項の位相係数をC2iとしたとき、光軸OAからの距離Hにおける位相φ(H)は以下の式(14)で表される。ただし、mは回折次数、λ0は基準波長である。
【0111】
【数4】
【0112】
以下に、実施例1〜10に対応する数値実施例1〜10を示す。各数値実施例において、iは物体側からの面の順序を示し、riは物体側より第i番目の面の曲率半径、diは物体側より第i番目と第i+1番目の間隔、ndiとνdiはそれぞれ、第i番目の光学部材の屈折率とアッベ数である。f、Fno、2ωはそれぞれ、無限遠物体に焦点を合わせたときの全系の焦点距離、Fナンバー、画角(度)を表している。各数値実施例において、最も像側の2つの面はフィルター等のガラスブロックGである。回折光学素子(回折面)は、式(14)の位相関数の位相係数を与えることで表される。非球面形状は、光軸方向にX軸、光軸と垂直方向にH軸、光の進行方向を正、Rを近軸曲率半径、kを離心率、A4、A6、A8、A10を各々非球面係数としたとき、以下の式(15)で表される。
【0113】
【数5】
【0114】
以下の各数値実施例において、例えば「e−Z」の表示は「10−Z」を意味する。また、前述の各条件式と数値実施例における諸数値との関係を表1に示す。
【0115】
(数値実施例1)
f= 584.99mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)1425.908 12.50 1.48749 70.2 141.99
2 -311.309 0.50 141.95
3 124.218 16.27 1.43387 95.1 134.78
4 339.103 91.63 133.15
5 102.812 4.20 1.88300 40.8 76.77
6(回折) 47.706 12.03 1.49700 81.5 68.78
7 102.344 55.55 67.50
8(非球面) 203.592 7.00 1.48749 70.2 53.35
9 -152.884 3.00 52.54
10 1256.465 3.00 1.57099 50.8 49.09
11 73.366 50.00 46.46
12(絞り) ∞ 11.00 34.64
13 131.621 2.00 1.83481 42.7 31.59
14 60.828 6.44 1.48749 70.2 30.83
15 -131.730 3.00 30.16
16 101.237 4.45 1.75520 27.5 29.66
17 -92.416 1.70 1.69680 55.5 29.33
18 44.393 4.95 28.47
19 -108.847 2.00 1.69680 55.5 28.79
20 100.753 4.00 29.70
21 94.758 5.16 1.61340 44.3 32.37
22 -203.567 3.00 33.08
23 -86.220 2.00 1.59282 68.6 33.63
24 59.455 8.64 1.61340 44.3 35.67
25 -90.999 0.30 36.90
26 69.415 7.65 1.74950 35.3 38.07
27 -85.492 2.00 1.80809 22.8 37.75
28 132.912 5.00 37.26
29 ∞ 2.00 1.51633 64.1 37.49
30 ∞ 37.58
非球面データ
第1面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.22863e-008 A 6=-1.16043e-013 A 8= 1.86005e-017
A10=-1.33160e-021
第8面
K = 7.17684e-001 A 4= 1.54167e-007 A 6= 5.45588e-011 A 8= 8.37024e-015
A10= 3.83835e-018
第6面(回折面)
C 2=-3.97172e-005 C 4=-1.98571e-009 C 6=-7.88332e-014 C 8=-9.18191e-015
C10= 1.97271e-017 C12=-1.61384e-020 C14= 2.61850e-024 C16= 3.99737e-027
C18=-2.31155e-030 C20= 3.18692e-034
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 584.99
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 420.00
BF 89.03
入射瞳位置 1246.91
射出瞳位置 -68.36
前側主点位置-342.50
後側主点位置-495.96
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 234.00 199.68 150.47 -151.28
L1A 1 238.87 29.27 4.53 -15.50
L1B 5 -249.72 16.23 17.08 6.25
L1C 8 180.27 7.00 2.71 -2.03
L2 10 -136.58 3.00 2.03 0.12
L12 1 542.72 205.68 -470.63 -362.41
L3 12 3697.55 75.29 397.48 377.00
L31 12 230.60 19.44 14.22 -2.27
L32 16 -48.22 13.10 8.66 -1.19
L33 21 71.81 35.74 5.87 -19.16
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 525.40
2 3 441.69
3 5 -105.40
4 6 165.27
5 8 180.27
6 10 -136.58
7 13 -137.24
8 14 86.31
9 16 64.61
10 17 -42.82
11 19 -74.80
12 21 106.11
13 23 -59.06
14 24 59.93
15 26 52.22
16 27 -64.12
G 29 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.113423(面番号3〜30までの横倍率)
β3=2.448971(面番号5〜30までの横倍率)
β4=1.324612(面番号8〜30までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=542.72
(数値実施例2)
f= 779.99mm Fno= 5.80 2ω=3.18
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)760.484 9.29 1.48749 70.2 134.48
2 -629.161 0.50 134.34
3 125.070 19.02 1.43387 95.1 130.40
4 898.095 100.00 128.98
5 282.886 5.00 1.88300 40.8 66.45
6(回折) 49.572 13.67 1.48749 70.2 60.58
7 940.062 60.42 59.90
8(非球面)359.016 4.40 1.56732 42.8 45.75
9 -160.298 5.00 45.34
10 3633.709 2.70 1.69680 55.5 42.00
11 80.945 55.00 40.47
12(絞り) ∞ 11.00 32.99
13 80.833 1.88 1.80000 29.8 31.21
14 42.298 7.81 1.48749 70.2 30.40
15 -104.869 10.63 29.82
16 67.224 4.07 1.84666 23.8 27.36
17 -168.460 1.94 1.69680 55.5 26.85
18 36.399 5.78 25.51
19 -94.203 1.90 1.80400 46.6 25.62
20 83.399 3.00 26.17
21 69.721 3.65 1.67270 32.1 28.02
22 783.971 5.00 28.35
23 87.512 8.46 1.65412 39.7 29.98
24 -31.310 2.00 1.59282 68.6 30.04
25 52.243 2.95 29.86
26 50.103 9.71 1.61340 44.3 30.92
27 -39.939 2.00 1.80809 22.8 30.71
28 645.254 3.17 30.95
29 ∞ 2.20 1.51633 64.1 31.31
30 ∞ 31.48
非球面データ
第1面
K = 4.82173e+000 A 4=-1.49499e-008 A 6=-1.24684e-014 A 8=-4.89473e-017
A10= 8.45086e-021 A12=-6.23176e-025
第8面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.93136e-007 A 6= 6.98495e-011 A 8= 8.70070e-015
A10=-3.33610e-018
第6面(回折面)
C 2=-4.36096e-005 C 4=-2.92033e-009 C 6=-3.19078e-012 C 8= 9.75558e-015
C10=-1.47010e-017 C12= 3.90012e-021 C14= 7.80322e-024 C16=-7.97276e-028
C18=-7.55830e-030 C20= 3.47923e-033
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 779.99
Fナンバー 5.80
画角 1.59
像高 21.64
レンズ全長 460.00
BF 97.84
入射瞳位置 1538.32
射出瞳位置 -62.02
前側主点位置-1487.36
後側主点位置 -682.14
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 273.46 212.30 157.08 -184.05
L1A 1 226.46 28.81 4.24 -15.68
L1B 5 -190.80 18.67 5.19 -6.67
L1C 8 195.94 4.40 1.95 -0.87
L2 10 -118.85 2.70 1.63 0.04
L12 1 900.89 220.00 -1288.30 -628.16
L3 12 -8991.20 87.15 1611.47 1304.53
L31 12 140.40 20.69 14.05 -3.36
L32 16 -43.68 13.69 10.74 0.05
L33 21 73.25 39.15 -0.57 -27.74
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 707.84
2 3 332.43
3 5 -69.17
4 6 105.82
5 8 195.94
6 10 -118.85
7 13 -113.37
8 14 62.92
9 16 57.20
10 17 -42.79
11 19 -54.76
12 21 113.53
13 23 36.27
14 24 -32.73
15 26 37.78
16 27 -46.48
G 29 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.101926(面番号3〜30までの横倍率)
β3=3.444245(面番号5〜30までの横倍率)
β4=1.538185(面番号8〜30までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=900.89
(数値実施例3)
f= 488.99mm Fno= 4.11 2ω=5.06
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)397.304 11.65 1.48749 70.2 119.00
2 -321.651 0.10 118.83
3 89.445 17.70 1.43387 95.1 111.04
4 417.367 46.80 109.72
5 566.564 3.70 1.74400 44.8 72.01
6(回折) 52.701 10.93 1.49700 81.5 64.86
7 231.836 20.44 64.11
8 106.515 5.88 1.43387 95.1 54.99
9 -479.033 2.00 54.31
10 906.815 2.50 1.60311 60.6 52.01
11 81.685 56.31 49.27
12(絞り) ∞ 5.00 30.29
13 196.626 1.80 1.80518 25.4 28.30
14 59.058 4.73 1.48749 70.2 27.53
15 -128.564 3.00 27.00
16 139.299 4.15 1.80518 25.4 26.43
17 -54.600 1.61 1.74320 49.3 26.24
18 49.923 3.44 25.63
19 -126.502 1.50 1.77250 49.6 25.83
20 70.386 3.00 26.48
21 64.380 4.38 1.69895 30.1 28.80
22 -189.604 19.56 29.20
23 -59.603 2.00 1.59282 68.6 32.78
24 35.328 8.62 1.61340 44.3 35.88
25 -113.243 0.50 36.58
26 93.777 8.70 1.65412 39.7 37.79
27 -41.426 1.80 1.80809 22.8 37.83
28 -271.651 5.00 38.41
29 ∞ 2.20 1.51633 64.1 38.82
30 ∞ 38.92
非球面データ
第1面
K =-5.25189e+000 A 4=-2.00466e-008 A 6=-3.28508e-013 A 8=-4.41786e-017
A10= 1.72103e-020 A12=-1.76288e-024
第6面(回折面)
C 2=-4.26153e-005 C 4= 6.04917e-009 C 6=-4.17415e-012 C 8= 5.65636e-015
C10=-1.30431e-018
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 488.99
Fナンバー 4.11
画角 2.53
像高 21.64
レンズ全長 320.00
BF 61.00
入射瞳位置 797.52
射出瞳位置 -82.46
前側主点位置-380.30
後側主点位置-427.99
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 170.17 117.19 27.77 -94.86
L1A 1 151.56 29.45 4.54 -15.58
L1B 5 -183.00 14.63 5.51 -3.87
L1C 8 201.45 5.88 0.75 -3.36
L2 10 -149.02 2.50 1.72 0.15
L12 1 327.53 121.69 -188.91 -189.58
L3 12 -453.91 81.00 -68.23 -162.76
L31 12 395.38 11.53 9.16 -0.03
L32 16 -39.97 10.70 6.87 -0.74
L33 21 64.98 52.77 10.11 -36.69
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 366.57
2 3 258.17
3 5 -78.87
4 6 132.96
5 8 201.45
6 10 -149.02
7 13 -105.45
8 14 83.70
9 16 49.19
10 17 -34.86
11 19 -58.35
12 21 69.25
13 23 -37.12
14 24 44.89
15 26 45.07
16 27 -60.70
G 29 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.333982(面番号3〜30までの横倍率)
β3=3.226446(面番号5〜30までの横倍率)
β4=1.751301(面番号8〜30までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=327.53
(数値実施例4)
f= 488.99mm Fno= 5.70 2ω=5.06
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)476.765 5.51 1.48749 70.2 85.79
2 -496.821 0.10 85.71
3 86.888 12.32 1.43387 95.1 83.85
4 1853.868 51.65 83.00
5 90.286 3.70 1.88300 40.8 50.28
6(回折) 32.248 6.91 1.48749 70.2 44.86
7 60.844 2.00 44.28
8 40.608 8.91 1.48749 70.2 44.05
9 -256.977 2.58 43.39
10 9408.721 2.50 1.51633 64.1 40.64
11 49.085 41.01 37.56
12(絞り) ∞ 11.00 25.16
13 826.153 2.99 1.48749 70.2 22.19
14 -55.391 1.00 22.18
15 83.489 3.17 1.62588 35.7 21.59
16 -53.280 2.00 1.88300 40.8 21.27
17 56.342 2.66 20.70
18 131.220 3.39 1.75520 27.5 20.84
19 -37.001 1.61 1.72916 54.7 20.80
20 48.804 2.17 20.63
21 -217.467 1.50 1.80400 46.6 20.83
22 58.202 3.00 21.33
23 52.904 4.46 1.60342 38.0 23.59
24 -91.286 8.01 24.10
25 -44.923 2.00 1.59282 68.6 25.41
26 23.379 7.31 1.61340 44.3 28.29
27 -216.829 6.32 28.92
28 78.516 8.73 1.65412 39.7 32.46
29 -29.747 1.80 1.80809 22.8 32.62
30 -151.555 2.50 33.63
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 34.10
32 ∞ 34.30
非球面データ
第1面
K =-1.52607e+001 A 4=-6.59962e-008 A 6=-2.12194e-012 A 8=-1.84794e-016
A10= 1.68254e-019 A12=-5.13172e-023
第6面(回折面)
C 2=-4.43400e-005 C 4=-1.57083e-008 C 6= 1.79439e-011 C 8=-1.39118e-013
C10= 3.83592e-016 C12=-1.31338e-019 C14=-1.17696e-021 C16= 9.23351e-026
C18= 5.32235e-027 C20=-5.58119e-030
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 488.99
Fナンバー 5.70
画角 2.53
像高 21.64
レンズ全長 280.01
BF 65.01
入射瞳位置 493.65
射出瞳位置 -74.70
前側主点位置-728.94
後側主点位置-423.99
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 115.20 91.09 37.12 -59.06
L1A 1 148.05 17.92 2.93 -9.46
L1B 5 -99.00 10.61 7.70 0.91
L1C 8 72.65 8.91 0.83 -5.22
L2 10 -95.57 2.50 1.66 0.01
L12 1 252.13 96.17 -129.86 -138.52
L3 12 -147.48 77.83 1.16 -73.55
L31 12 -383.32 20.16 40.12 21.57
L32 18 -38.62 8.67 5.53 -0.41
L33 23 62.99 43.33 9.14 -27.63
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 500.00
2 3 209.67
3 5 -58.86
4 6 128.88
5 8 72.65
6 10 -95.57
7 13 106.60
8 15 52.43
9 16 -30.75
10 18 38.55
11 19 -28.64
12 21 -56.97
13 23 56.16
14 25 -25.66
15 26 34.81
16 28 34.07
17 29 -46.11
G 31 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=0.977984(面番号3〜32までの横倍率)
β3=3.302878(面番号5〜32までの横倍率)
β4=0.659209(面番号8〜32までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=252.13
(数値実施例5)
f= 584.96mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)1425.908 12.50 1.48749 70.2 141.98
2 -317.829 0.50 141.94
3 122.327 17.01 1.43387 95.1 134.85
4 358.155 89.77 133.20
5 113.474 4.20 1.88300 40.8 76.69
6 49.809 1.00 69.04
7(回折) 50.547 12.28 1.49700 81.5 69.34
8 116.003 54.76 67.94
9(非球面) 203.033 7.00 1.48749 70.2 53.29
10 -157.576 3.02 52.44
11 1225.729 3.00 1.57099 50.8 49.03
12 72.112 50.00 46.37
13(絞り) ∞ 11.00 34.83
14 133.313 2.00 1.83481 42.7 31.84
15 61.741 6.49 1.48749 70.2 31.10
16 -127.049 3.62 30.44
17 99.543 4.71 1.75520 27.5 29.83
18 -94.492 1.70 1.69680 55.5 29.46
19 44.211 4.94 28.58
20 -108.848 2.00 1.69680 55.5 28.88
21 98.332 4.00 29.79
22 90.988 5.11 1.61340 44.3 32.51
23 -241.435 3.00 33.20
24 -91.605 2.00 1.59282 68.6 33.76
25 58.647 8.52 1.61340 44.3 35.77
26 -97.149 0.30 36.97
27 72.390 7.70 1.74950 35.3 38.13
28 -78.081 2.00 1.80809 22.8 37.87
29 156.067 5.00 37.47
30 ∞ 2.00 1.51633 64.1 37.71
31 ∞ 37.79
非球面データ
第1面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.17713e-008 A 6=-1.17506e-013 A 8= 2.06838e-017
A10=-1.46626e-021
第9面
K =-4.12136e-001 A 4= 1.36972e-007 A 6= 2.28578e-011 A 8= 4.64410e-014
A10=-3.25549e-017
第7面(回折面)
C 2=-3.92880e-005 C 4=-1.43250e-009 C 6=-3.78534e-013 C 8=-9.84054e-015
C10= 2.02008e-017 C12=-1.58310e-020 C14= 2.54095e-024 C16= 3.71644e-027
C18=-2.49284e-030 C20= 4.95371e-034
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 584.96
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 420.00
BF 88.88
入射瞳位置 1243.92
射出瞳位置 -69.49
前側主点位置-331.67
後側主点位置-496.08
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 234.00 199.02 148.69 -151.38
L1A 1 233.89 30.01 4.66 -15.89
L1B 5 -247.00 17.48 13.96 2.30
L1C 9 183.16 7.00 2.67 -2.07
L2 11 -134.31 3.00 2.03 0.12
L12 1 553.84 205.04 -496.35 -370.13
L3 13 2425.80 76.08 262.78 225.21
L31 13 223.49 19.49 14.33 -2.18
L32 17 -48.06 13.35 8.92 -1.08
L33 22 71.59 35.62 6.05 -18.98
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 534.39
2 3 419.05
3 5 -103.75
4 7 167.37
5 9 183.16
6 11 -134.31
7 14 -139.53
8 15 86.20
9 17 64.87
10 18 -43.01
11 20 -73.85
12 22 108.37
13 24 -60.02
14 25 60.88
15 27 51.24
16 28 -64.16
G 30 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.094631(面番号3〜31までの横倍率)
β3=2.500983(面番号5〜31までの横倍率)
β4=-0.491275(面番号7〜31までの横倍率)
β5=1.343973(面番号9〜31までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=553.84
(数値実施例6)
f= 584.97mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 475.006 8.35 1.48749 70.2 141.98
2(回折) ∞ 5.19 1.48749 70.2 141.69
3 -1142.700 0.50 141.38
4(非球面)129.022 19.00 1.43387 95.1 136.74
5 701.235 97.45 135.26
6 254.903 4.20 1.88300 40.8 73.94
7 66.635 10.78 1.49700 81.5 68.75
8 326.434 46.12 67.86
9(非球面) 80.814 7.00 1.48749 70.2 51.43
10 515.314 3.31 49.91
11 3420.780 3.00 1.57099 50.8 48.17
12 65.915 50.00 45.44
13(絞り) ∞ 11.00 36.06
14 122.164 2.00 1.83481 42.7 33.58
15 63.945 6.99 1.48749 70.2 32.87
16 -107.850 11.60 32.26
17 116.288 4.76 1.75520 27.5 29.30
18 -78.632 1.70 1.69680 55.5 28.96
19 47.798 4.66 28.17
20 -110.245 2.00 1.69680 55.5 28.44
21 80.015 4.00 29.32
22 80.693 5.08 1.61340 44.3 32.11
23 -360.442 3.00 32.80
24 -104.034 2.00 1.59282 68.6 33.41
25 138.445 6.49 1.61340 44.3 34.80
26 -118.722 0.30 36.03
27 87.149 7.46 1.74950 35.3 37.14
28 -68.989 2.00 1.80809 22.8 37.09
29 437.741 5.00 37.09
30 ∞ 2.00 1.51633 64.1 37.41
31 ∞ 37.50
非球面データ
第4面
K =-6.37689e-002 A 4=-7.34265e-009 A 6=-6.89356e-013 A 8= 2.40665e-017
A10=-5.82211e-021 A12= 1.47896e-025
第9面
K =-7.99756e-002 A 4=-1.91383e-008 A 6= 5.02829e-012 A 8= 1.89373e-015
A10= 2.13329e-019
第2面(回折面)
C 2=-9.85284e-006 C 4= 2.07729e-010 C 6=-2.25860e-014 C 8=-1.11708e-017
C10= 2.28295e-021 C12= 1.98737e-025 C14=-2.13222e-029 C16=-7.53789e-033
C18=-2.63284e-037 C20= 1.49734e-040
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 584.97
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 419.89
BF 82.96
入射瞳位置 1225.69
射出瞳位置 -77.14
前側主点位置 -326.72
後側主点位置 -502.01
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 234.00 198.58 125.65 -152.62
L1A 1 236.74 33.03 5.31 -17.45
L1B 6 -261.80 14.98 7.18 -2.28
L1C 9 195.58 7.00 -0.87 -5.55
L2 11 -117.75 3.00 1.95 0.04
L12 1 661.94 204.89 -761.89 -446.56
L3 13 756.09 82.04 65.89 -4.96
L31 13 169.54 19.99 14.45 -2.41
L32 17 -44.90 13.12 8.66 -1.05
L33 22 69.08 33.33 6.18 -17.68
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 956.14
2 2 2240.70
3 4 360.80
4 6 -103.26
5 7 166.17
6 9 195.58
7 11 -117.75
8 14 -163.28
9 15 83.46
10 17 62.78
11 18 -42.43
12 20 -66.25
13 22 107.96
14 24 -99.89
15 25 105.21
16 27 52.45
17 28 -73.62
G 30 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=0.859016(面番号4〜31までの横倍率)
β3=2.470923(面番号6〜31までの横倍率)
β4=1.388665(面番号9〜31までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=661.94
(数値実施例7)
f= 584.99mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)1425.908 12.50 1.48749 70.2 141.99
2 -307.397 0.50 141.96
3 125.786 16.32 1.43387 95.1 134.77
4 342.857 90.92 133.00
5 100.206 4.20 1.88300 40.8 77.18
6(回折) 48.006 12.00 1.49700 81.5 69.21
7 96.988 54.40 67.77
8(非球面) 175.992 2.00 1.71700 47.9 53.97
9 112.893 7.71 1.51633 64.1 53.07
10 -161.456 3.03 52.41
11 1190.004 3.00 1.57099 50.8 49.03
12 73.995 50.00 46.43
13(絞り) ∞ 11.00 34.46
14 132.310 2.00 1.83481 42.7 31.37
15 60.597 6.41 1.48749 70.2 30.61
16 -132.000 3.00 29.94
17 102.546 4.67 1.75520 27.5 28.14
18 -91.025 1.70 1.69680 55.5 27.80
19 44.555 4.87 27.10
20 -109.897 2.00 1.69680 55.5 27.49
21 96.936 4.00 28.36
22 92.914 5.14 1.61340 44.3 31.01
23 -209.388 3.00 31.76
24 -86.701 2.00 1.59282 68.6 32.35
25 59.799 8.53 1.61340 44.3 34.28
26 -93.175 0.30 35.60
27 70.626 7.64 1.74950 35.3 36.74
28 -82.384 2.00 1.80809 22.8 36.46
29 144.949 5.00 36.10
30 ∞ 2.00 1.51633 64.1 36.40
31 ∞ 36.50
非球面データ
第1面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.29528e-008 A 6=-1.12849e-013 A 8= 1.90778e-017
A10=-1.33716e-021
第8面
K =-4.94625e-001 A 4= 1.34701e-007 A 6= 3.67659e-011 A 8= 6.29464e-015
A10= 1.93458e-018
第6面(回折面)
C 2=-3.96910e-005 C 4=-2.60235e-009 C 6= 2.32784e-013 C 8=-1.00827e-014
C10= 2.00981e-017 C12=-1.61122e-020 C14= 2.58520e-024 C16= 3.97268e-027
C18=-2.33111e-030 C20= 3.37125e-034
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 584.99
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 420.00
BF 88.15
入射瞳位置 1247.51
射出瞳位置 -68.65
前側主点位置 -349.94
後側主点位置 -496.84
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 234.78 200.55 144.56 -151.85
L1A 1 239.47 29.32 4.55 -15.53
L1B 5 -251.56 16.20 17.86 6.98
L1C 8 183.48 9.71 3.29 -3.02
L2 11 -138.32 3.00 2.04 0.13
L12 1 537.14 206.58 -464.80 -358.88
L3 13 4689.01 75.27 511.83 505.89
L31 13 233.91 19.41 14.22 -2.23
L32 17 -47.71 13.25 8.79 -1.12
L33 22 71.09 35.62 6.02 -18.98
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 519.97
2 3 447.73
3 5 -109.38
4 6 174.32
5 8 -445.04
6 9 129.92
7 11 -138.32
8 14 -135.65
9 15 86.13
10 17 64.52
11 18 -42.71
12 20 -73.62
13 22 105.60
14 24 -59.40
15 25 60.67
16 27 51.85
17 28 -64.75
G 30 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.125051(面番号3〜31までの横倍率)
β3=2.442828(面番号5〜31までの横倍率)
β4=1.324515(面番号8〜31までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=537.14
(数値実施例8)
f= 585.00mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)570.363 17.50 1.48749 70.2 141.99
2 -223.144 101.84 141.96
3 153.396 15.16 1.43387 95.1 98.74
4 -392.996 10.00 96.94
5 101.100 4.20 1.88300 40.8 79.81
6(回折) 46.884 11.85 1.48749 70.2 70.07
7 77.130 35.26 67.91
8(非球面)158.783 8.00 1.48749 70.2 57.67
9 -193.428 6.77 56.54
10 594.556 3.00 1.72000 50.2 49.48
11 71.752 50.00 46.57
12(絞り) ∞ 11.00 32.79
13 154.358 2.00 1.88300 40.8 29.29
14 63.925 6.02 1.48749 70.2 28.57
15 -120.573 3.00 27.87
16 95.547 4.20 1.75520 27.5 26.68
17 -77.601 1.70 1.72916 54.7 26.42
18 40.248 4.99 25.76
19 -99.709 2.00 1.72916 54.7 26.31
20 131.126 4.00 27.27
21 87.759 5.32 1.62588 35.7 30.27
22 -162.461 3.00 31.06
23 -75.968 2.00 1.59282 68.6 31.62
24 39.954 10.01 1.61340 44.3 34.07
25 -88.338 0.30 35.44
26 73.105 8.55 1.74950 35.3 36.54
27 -55.157 2.00 1.80809 22.8 36.28
28 155.904 5.00 35.94
29 ∞ 2.00 1.51633 64.1 36.28
30 ∞ 36.40
非球面データ
第1面
K =-3.11334e+001 A 4=-5.87845e-008 A 6=-1.05457e-012 A 8= 1.00743e-016
A10=-3.78864e-021
第8面
K =-3.56990e+000 A 4= 4.44588e-007 A 6= 9.23332e-011 A 8=-2.52278e-014
A10= 2.36989e-017
第6面(回折面)
C 2=-4.28779e-005 C 4=-7.91727e-009 C 6= 6.91143e-012 C 8=-2.35760e-014
C10= 2.87129e-017 C12=-1.24028e-020 C14=-4.46710e-024 C16= 3.48824e-027
C18= 1.78080e-030 C20=-1.12866e-033
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 585.00
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 420.00
BF 79.33
入射瞳位置 1189.18
射出瞳位置 -71.38
前側主点位置 -496.57
後側主点位置 -505.67
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 197.21 203.81 137.15 -122.71
L1A 1 177.18 134.50 83.25 -65.49
L1B 5 -177.83 16.05 14.94 4.24
L1C 8 180.22 8.00 2.44 -2.98
L2 10 -113.61 3.00 1.99 0.24
L12 1 468.00 213.58 -404.45 -311.76
L3 12 -1309.25 77.09 -155.60 -247.96
L31 12 278.04 19.02 14.95 -1.21
L32 16 -44.18 12.89 7.92 -1.74
L33 21 67.91 38.18 6.31 -20.28
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 331.41
2 3 256.45
3 5 -103.64
4 6 213.17
5 8 180.22
6 10 -113.61
7 13 -124.87
8 14 86.62
9 16 57.30
10 17 -36.13
11 19 -77.40
12 21 91.79
13 23 -43.89
14 24 46.22
15 26 43.18
16 27 -50.21
G 29 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.765160(面番号3〜30までの横倍率)
β3=3.301811(面番号5〜30までの横倍率)
β4=1.691282(面番号8〜30までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=468.00
(数値実施例9)
f= 488.99mm Fno= 5.70 2ω=5.06
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面)1060.812 7.87 1.43387 95.1 85.79
2 -174.666 0.10 85.78
3 70.309 11.38 1.43387 95.1 81.54
4 223.604 51.18 80.41
5 91.679 3.70 1.80400 46.6 47.31
6 29.991 6.82 1.43387 95.1 41.85
7 59.574 2.00 41.24
8 36.875 8.07 1.43387 95.1 40.70
9 -446.247 2.00 40.00
10 -1295.347 2.50 1.60311 60.6 38.30
11 54.530 39.90 35.87
12(絞り) ∞ 11.00 25.81
13 167.281 3.33 1.51742 52.4 23.19
14 -64.161 1.00 23.17
15 95.024 3.30 1.62588 35.7 22.58
16 -52.904 2.00 1.80610 33.3 22.25
17 52.977 4.29 21.58
18 102.690 3.57 1.80518 25.4 21.76
19 -40.530 1.61 1.77250 49.6 21.66
20 48.970 2.16 21.32
21 -312.560 1.50 1.88300 40.8 21.49
22 56.932 3.00 21.88
23 53.955 4.54 1.66680 33.0 24.07
24 -90.740 7.61 24.50
25 -45.334 2.00 1.59282 68.6 25.33
26 23.149 6.95 1.61340 44.3 27.80
27 -606.529 6.30 28.37
28 75.876 8.81 1.65412 39.7 31.67
29 -30.138 1.80 1.80809 22.8 31.84
30 -182.472 2.50 32.76
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 33.25
32 ∞ 33.47
非球面データ
第1面
K =-4.07013e+002 A 4=-6.54214e-008 A 6=-8.69411e-012 A 8= 1.87393e-015
A10=-4.20368e-019 A12= 5.23053e-023
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 488.99
Fナンバー 5.70
画角 2.53
像高 21.64
レンズ全長 280.00
BF 65.01
入射瞳位置 506.39
射出瞳位置 -70.01
前側主点位置-775.53
後側主点位置-423.98
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 121.55 91.13 26.22 -66.15
L1A 1 138.00 19.35 3.12 -10.26
L1B 5 -94.18 10.52 7.14 0.19
L1C 8 78.90 8.07 0.43 -5.23
L2 10 -86.70 2.50 1.50 -0.06
L12 1 302.90 95.63 -217.09 -173.61
L3 12 -198.94 79.46 13.68 -57.21
L31 12 5346.33 20.62 -380.94 -370.96
L32 18 -39.90 8.85 6.04 0.04
L33 23 63.19 42.70 6.25 -29.10
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 346.33
2 3 231.18
3 5 -56.96
4 6 130.12
5 8 78.90
6 10 -86.70
7 13 90.07
8 15 54.77
9 16 -32.56
10 18 36.50
11 19 -28.48
12 21 -54.44
13 23 51.39
14 25 -25.57
15 26 36.50
16 28 34.10
17 29 -44.91
G 31 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.411928(面番号3〜32までの横倍率)
β3=3.543524(面番号5〜32までの横倍率)
β4=0.931654(面番号8〜32までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=302.90
(数値実施例10)
f= 584.99mm Fno= 4.12 2ω=4.24
面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(非球面) 1425.908 12.50 1.48749 70.2 141.99
2 -309.210 0.50 141.96
3 124.343 16.80 1.43387 95.1 134.79
4 369.366 88.48 133.16
5 100.180 4.20 1.88300 40.8 76.89
6(回折) 46.871 11.71 1.49700 81.5 68.63
7 94.112 55.55 67.36
8 453.421 5.00 1.48749 70.2 54.27
9 -303.092 0.10 53.63
10(非球面)-46082.357 5.00 1.48749 70.2 53.05
11 -169.963 3.00 52.22
12 958.750 3.00 1.57099 50.8 48.94
13 72.538 50.00 46.35
14(絞り) ∞ 11.00 34.83
15 123.637 2.00 1.83481 42.7 31.84
16 60.357 6.46 1.48749 70.2 31.39
17 -138.474 3.00 31.52
18 96.197 4.24 1.75520 27.5 31.21
19 -97.470 1.70 1.69680 55.5 30.91
20 43.008 5.91 29.83
21 -105.633 2.00 1.69680 55.5 30.24
22 107.699 4.00 31.21
23 90.998 5.25 1.61340 44.3 34.04
24 -211.886 3.00 34.69
25 -88.893 2.00 1.59282 68.6 35.19
26 64.933 7.88 1.61340 44.3 37.21
27 -93.928 0.30 38.16
28 69.168 7.63 1.74950 35.3 39.33
29 -87.609 2.00 1.80809 22.8 39.01
30 128.184 5.00 38.40
31 ∞ 2.00 1.51633 64.1 38.59
32 ∞ 38.66
非球面データ
第1面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.38242e-008 A 6=-1.07500e-013 A 8= 1.96345e-017
A10=-1.44101e-021
第10面
K =-5.83493e+006 A 4= 1.98187e-007 A 6= 7.15901e-011 A 8= 1.00934e-015
A10= 7.73846e-018
第6面(回折面)
C 2=-3.89607e-005 C 4=-2.55335e-009 C 6=-9.69247e-014 C 8=-9.17547e-015
C10= 1.98506e-017 C12=-1.61546e-020 C14= 2.56719e-024 C16= 3.97713e-027
C18=-2.30592e-030 C20= 3.23739e-034
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 584.99
Fナンバー 4.12
画角 2.12
像高 21.64
レンズ全長 420.00
BF 88.78
入射瞳位置 1251.01
射出瞳位置 -68.05
前側主点位置 -345.98
後側主点位置 -496.21
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 238.01 199.85 146.21 -154.17
L1A 1 232.89 29.80 4.82 -15.60
L1B 5 -231.15 15.91 16.65 6.02
L1C 8 181.87 10.10 4.53 -2.34
L2 12 -137.61 3.00 2.07 0.16
L12 1 556.74 205.85 -498.05 -372.32
L3 14 2630.44 75.37 261.46 222.26
L31 14 221.30 19.46 13.86 -2.63
L32 18 -48.31 13.85 9.10 -1.56
L33 23 71.92 35.06 5.14 -19.38
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 522.49
2 3 423.25
3 5 -104.41
4 6 171.18
5 8 373.45
6 10 349.93
7 12 -137.61
8 15 -143.32
9 16 87.15
10 18 64.72
11 19 -42.61
12 21 -76.24
13 23 104.47
14 25 -62.99
15 26 63.79
16 28 52.67
17 29 -64.13
G 31 0.00
無限遠物体にフォーカシングしたときの第1レンズ群内の各レンズより後ろのβ
β2=1.119630(面番号3〜32までの横倍率)
β3=2.511903(面番号5〜32までの横倍率)
β4=1.293097(面番号8〜32までの横倍率)
β5=1.868973(面番号10〜32までの横倍率)
第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
f12=556.74
【0116】
【表1】
【0117】
次に、図11を参照して、本実施形態の光学系を適用した撮像装置(カメラシステム)について説明する。図11は、一眼レフカメラの概略構成図である。図11において、10は実施例1〜10のいずれか1つの撮影光学系1(光学系)を備えた撮像レンズである。撮影光学系1は、保持部材である鏡筒2に保持されている。20はカメラ本体である。カメラ本体20は、撮像レンズ10からの光束を上方に反射するクイックリターンミラー3、撮像レンズ10の像形成位置に配置された焦点板4、および、焦点板4に形成された逆像を正立像に変換するペンタダハプリズム5を有する。またカメラ本体20は、その正立像を観察するための接眼レンズ6等を備えている。
【0118】
7は感光面であり、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)や銀塩フィルムが感光面7に配置される。撮影時にはクイックリターンミラー3が光路から退避し、感光面7上に撮影レンズ10によって像が形成される。なお、本実施形態の撮影光学系1はクイックリターンミラー3のない撮像装置にも適用可能である。このように、実施例1〜10の撮影光学系1を写真用カメラや、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、製造容易な軽量で高い光学性能を有する撮像装置を実現できる。したがって上記各実施例によれば、製造容易で小型および軽量な撮影光学系および撮像装置を提供することができる。
【0119】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0120】
L0 撮影光学系(光学系)
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L1A 第1部分レンズ群
L1B 第2部分レンズ群
L1C 第3部分レンズ群
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に、
フォーカシングの際に固定され、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、
前記フォーカシングの際に光軸方向に移動し、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、
前記第2レンズ群よりも前記像側に位置し、全体として正又は負の屈折力を有する第3レンズ群と、を有し、
第1レンズ群は、前記物体側から前記像側へ順に、第1部分レンズ群、第2部分レンズ群、および、第3部分レンズ群からなり、
前記第1部分レンズ群は、2つの正レンズ成分からなり、
前記第2部分レンズ群は、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなり、
前記第3部分レンズ群は、前記第2部分レンズ群と前記第2レンズ群との間に位置し、全体として正の屈折力を有し、
無限遠にフォーカスしているときの全系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第1部分レンズ群の焦点距離をf1A、前記第2部分レンズ群の焦点距離をf1B、前記第3部分レンズ群の焦点距離をf1C、無限遠にフォーカスしているときの前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との合成焦点距離をf12、前記第1レンズ群の最も物体側に位置するレンズの物体側面頂点から前記第1レンズ群の最も像側に位置するレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1、前記第1部分レンズ群と前記第2部分レンズ群との間隔をd1ABとするとき、
−3.00<f1B/f1<−0.20
0.50<f1C/f1<2.50
0.40<f1A/f1C<2.50
0.20<f12/f<3.00
0.10<d1AB/d1<0.80
なる条件式を満足することを特徴とする光学系。
【請求項2】
物体側から像側へ順に、
フォーカシングの際に固定され、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、
前記フォーカシングの際に光軸方向に移動し、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、
前記第2レンズ群よりも前記像側に位置し、全体として正又は負の屈折力を有する第3レンズ群と、を有し、
第1レンズ群は、前記物体側から前記像側へ順に、第1部分レンズ群、第2部分レンズ群、および、第3部分レンズ群からなり、
前記第1部分レンズ群は、2つの正レンズ成分からなり、
前記第2部分レンズ群は、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなり、
前記第3部分レンズ群は、前記第2部分レンズ群と前記第2レンズ群との間に位置し、全体として正の屈折力を有し、
無限遠にフォーカスしているときの全系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、光学系の最も物体側の面頂点から像面までの長さをL、無限遠物体にフォーカシングした場合の開放FナンバーをFno、前記第1部分レンズ群から前記第2部分レンズ群までのレンズ成分数の和をL1num、無限遠物体にフォーカシングした場合の前記物体側から順にi番目のレンズ成分よりも前記像側の全てのレンズの合成横倍率をβiとするとき、
0.20<f1×L×Fno/f2<1.30
なる条件式を満足することを特徴とする光学系。
【請求項3】
前記第1部分レンズ群の焦点距離をf1A、前記第2部分レンズ群の焦点距離をf1B、前記第3部分レンズ群の焦点距離をf1Cとするとき、
0.40<f1A/f1C<2.50
−3.00<f1B/f1<−0.20
0.60<f1A/f1<2.00
0.50<f1C/f1<2.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の光学系。
【請求項4】
無限遠にフォーカスしているときの前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との合成焦点距離をf12、前記第1レンズ群の最も物体側に位置するレンズの物体側面頂点から前記第1レンズ群の最も像側に位置するレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1、前記第1部分レンズ群と前記第2部分レンズ群との間隔をd1ABとするとき、
0.20<f12/f<3.00
0.10<d1AB/d1<0.80
なる条件式を満足することを特徴とする請求項2または3に記載の光学系。
【請求項5】
前記第1部分レンズ群の前記2つの正レンズ成分のうち少なくとも像側の正レンズ成分は、前記物体側に凸のメニスカス形状を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項6】
前記第1部分レンズ群の前記メニスカス形状を有する前記正レンズ成分において、最も物体側の空気と接している面の曲率半径をMLR1、最も像側の空気と接している面の曲率半径をMLR2とするとき、
0.20<(MLR2−MLR1)/(MLR2+MLR1)<0.95
なる条件式を満足することを特徴とする請求項5に記載の光学系。
【請求項7】
前記第1レンズ群の最も物体側のレンズの物体側面頂点から該第1レンズ群の最も像側のレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1、前記第1部分レンズ群の最も物体側のレンズの物体側面頂点から該第1部分レンズ群の最も像側のレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1Aとするとき、
0.08<d1A/d1<0.60
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項8】
前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第1部分レンズ群の2つの正レンズ成分のうち物体側の正レンズ成分の焦点距離をf1G、像側の正レンズ成分の焦点距離をfG2とするとき、
−0.500<f2/f<−0.050
0.50<fG1/fG2<3.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項9】
前記第1レンズ群は、少なくとも1つの回折光学素子を有し、
前記回折光学素子の回折成分のみによる焦点距離をfDOEとするとき、
5.0<fDOE/f<200.0
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項10】
前記第3部分レンズ群は、1つの正レンズ成分からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項11】
前記第2部分レンズ群は、1つの接合レンズからなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項12】
前記第1部分レンズ群は、2つの正レンズからなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の光学系と、
前記光学系により形成された像を受光する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項1】
物体側から像側へ順に、
フォーカシングの際に固定され、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、
前記フォーカシングの際に光軸方向に移動し、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、
前記第2レンズ群よりも前記像側に位置し、全体として正又は負の屈折力を有する第3レンズ群と、を有し、
第1レンズ群は、前記物体側から前記像側へ順に、第1部分レンズ群、第2部分レンズ群、および、第3部分レンズ群からなり、
前記第1部分レンズ群は、2つの正レンズ成分からなり、
前記第2部分レンズ群は、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなり、
前記第3部分レンズ群は、前記第2部分レンズ群と前記第2レンズ群との間に位置し、全体として正の屈折力を有し、
無限遠にフォーカスしているときの全系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第1部分レンズ群の焦点距離をf1A、前記第2部分レンズ群の焦点距離をf1B、前記第3部分レンズ群の焦点距離をf1C、無限遠にフォーカスしているときの前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との合成焦点距離をf12、前記第1レンズ群の最も物体側に位置するレンズの物体側面頂点から前記第1レンズ群の最も像側に位置するレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1、前記第1部分レンズ群と前記第2部分レンズ群との間隔をd1ABとするとき、
−3.00<f1B/f1<−0.20
0.50<f1C/f1<2.50
0.40<f1A/f1C<2.50
0.20<f12/f<3.00
0.10<d1AB/d1<0.80
なる条件式を満足することを特徴とする光学系。
【請求項2】
物体側から像側へ順に、
フォーカシングの際に固定され、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、
前記フォーカシングの際に光軸方向に移動し、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、
前記第2レンズ群よりも前記像側に位置し、全体として正又は負の屈折力を有する第3レンズ群と、を有し、
第1レンズ群は、前記物体側から前記像側へ順に、第1部分レンズ群、第2部分レンズ群、および、第3部分レンズ群からなり、
前記第1部分レンズ群は、2つの正レンズ成分からなり、
前記第2部分レンズ群は、少なくとも1つの正レンズと1つの負レンズとが接合されて負の合成屈折力を有する1つの接合レンズ、または、負の合成屈折力を有する1つの正レンズと1つの負レンズとからなり、
前記第3部分レンズ群は、前記第2部分レンズ群と前記第2レンズ群との間に位置し、全体として正の屈折力を有し、
無限遠にフォーカスしているときの全系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、光学系の最も物体側の面頂点から像面までの長さをL、無限遠物体にフォーカシングした場合の開放FナンバーをFno、前記第1部分レンズ群から前記第2部分レンズ群までのレンズ成分数の和をL1num、無限遠物体にフォーカシングした場合の前記物体側から順にi番目のレンズ成分よりも前記像側の全てのレンズの合成横倍率をβiとするとき、
0.20<f1×L×Fno/f2<1.30
なる条件式を満足することを特徴とする光学系。
【請求項3】
前記第1部分レンズ群の焦点距離をf1A、前記第2部分レンズ群の焦点距離をf1B、前記第3部分レンズ群の焦点距離をf1Cとするとき、
0.40<f1A/f1C<2.50
−3.00<f1B/f1<−0.20
0.60<f1A/f1<2.00
0.50<f1C/f1<2.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の光学系。
【請求項4】
無限遠にフォーカスしているときの前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との合成焦点距離をf12、前記第1レンズ群の最も物体側に位置するレンズの物体側面頂点から前記第1レンズ群の最も像側に位置するレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1、前記第1部分レンズ群と前記第2部分レンズ群との間隔をd1ABとするとき、
0.20<f12/f<3.00
0.10<d1AB/d1<0.80
なる条件式を満足することを特徴とする請求項2または3に記載の光学系。
【請求項5】
前記第1部分レンズ群の前記2つの正レンズ成分のうち少なくとも像側の正レンズ成分は、前記物体側に凸のメニスカス形状を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項6】
前記第1部分レンズ群の前記メニスカス形状を有する前記正レンズ成分において、最も物体側の空気と接している面の曲率半径をMLR1、最も像側の空気と接している面の曲率半径をMLR2とするとき、
0.20<(MLR2−MLR1)/(MLR2+MLR1)<0.95
なる条件式を満足することを特徴とする請求項5に記載の光学系。
【請求項7】
前記第1レンズ群の最も物体側のレンズの物体側面頂点から該第1レンズ群の最も像側のレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1、前記第1部分レンズ群の最も物体側のレンズの物体側面頂点から該第1部分レンズ群の最も像側のレンズの像側面頂点までの光軸上の距離をd1Aとするとき、
0.08<d1A/d1<0.60
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項8】
前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第1部分レンズ群の2つの正レンズ成分のうち物体側の正レンズ成分の焦点距離をf1G、像側の正レンズ成分の焦点距離をfG2とするとき、
−0.500<f2/f<−0.050
0.50<fG1/fG2<3.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項9】
前記第1レンズ群は、少なくとも1つの回折光学素子を有し、
前記回折光学素子の回折成分のみによる焦点距離をfDOEとするとき、
5.0<fDOE/f<200.0
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項10】
前記第3部分レンズ群は、1つの正レンズ成分からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項11】
前記第2部分レンズ群は、1つの接合レンズからなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項12】
前記第1部分レンズ群は、2つの正レンズからなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学系。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の光学系と、
前記光学系により形成された像を受光する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
【図11】
【図12】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−92575(P2013−92575A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233190(P2011−233190)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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