説明

光学部品

【課題】光増幅器等において用いられ増幅用光ファイバから励起光源へのASE光の入射を抑制することができて製造が容易な光学部品を提供する。
【解決手段】光学部品14Aは、ガラス管41、6本の光ファイバ42〜42、光ファイバ43、光ファイバ44および樹脂45を備える。ガラス管41は、第1端41aと第2端41bとの間に貫通孔を有しており、その貫通孔の中に6本の光ファイバ42〜42および光ファイバ43それぞれの被覆除去部が挿入されている。ガラス管41の第1端41aの位置において、6本の光ファイバ42〜42は、光ファイバ43の周囲を取り囲むように細密構造で配置されていて、光ファイバ44の端面は、6本の光ファイバ42〜42,光ファイバ43およびガラス管41それぞれの端面と融着接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバを含んで構成される光学部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光増幅器またはレーザ発振器として、Er元素やYb元素などの希土類元素が添加された増幅用光ファイバを用い、この増幅用光ファイバに励起光を供給して希土類元素を励起し、これにより光増幅またはレーザ発振をするものが知られている。また、このような光増幅器またはレーザ発振器において、励起光源から出力された励起光を増幅用光ファイバに導入するための光学部品として、特許文献1に開示されたものが知られている。
【0003】
この特許文献1に開示された光学部品は、励起光源から出力された励起光を増幅用光ファイバに導入するために、特殊な構造を有する1本の光ファイバを用いている。すなわち、この光ファイバは、増幅用光ファイバへ励起光を出射する端部の側のテーパ部において、外径がテーパ状とされていて、増幅用光ファイバに近いほど外径が細くなっている。また、この光ファイバは、励起光源からの励起光が入射される端部の側の分離領域において、光を導波するコアと、そのコア領域を取り囲み多数の細孔を含む多孔構造とされたエアクラッドと、このエアクラッドを取り囲むサポート層とを有する。
【0004】
特許文献1に開示された光学部品を含んで構成される光増幅器では、励起光源から出力された励起光は、光学部品の分離領域のコアおよびテーパ部を導波して増幅用光ファイバに導入され、増幅用光ファイバに添加されている希土類元素を励起する。このとき、増幅用光ファイバにおいてASE(Amplified Spontaneous Emission)光が発生する。このASE光の一部は、光学部品のテーパ部および分離領域のサポート層を導波して、外部へ放射される。したがって、励起光源に入射するASE光のパワーが低減され、これにより、励起光源が保護される。
【特許文献1】特開2004−341345号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された光学部品は、特殊な構造を有することから、製造が困難である。本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、光増幅器等において用いられ増幅用光ファイバから励起光源へのASE光の入射を抑制することができて製造が容易な光学部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る光学部品は、(1) 第1端と第2端との間に貫通孔を有するガラス管と、このガラス管の貫通孔に挿入された複数本の第1光ファイバと、これら複数本の第1光ファイバに含まれる特定の第1光ファイバに対して端面でコア同士が光学的に結合された第2光ファイバと、を備え、(2) ガラス管の第1端の位置において、第2光ファイバの端面が複数本の第1光ファイバおよびガラス管それぞれの端面と接続され、(3) ガラス管の第1端を含む長手方向に沿った第1範囲において、複数本の第1光ファイバの束の周囲がガラス管の内壁面に接して、複数本の第1光ファイバの相対的位置関係が固定されており、(4) ガラス管の第2端を含む長手方向に沿った第2範囲において、複数本の第1光ファイバとガラス管との間に間隙が設けられていることを特徴とする。
【0007】
この光学部品は例えば光増幅器において用いられる。その場合、光学部品に含まれる第2光ファイバは、増幅用光ファイバに接続され、或いは、それ自体が増幅用光ファイバであってもよい。被増幅光は、複数本の第1光ファイバに含まれる特定の第1光ファイバを経て、さらに第2光ファイバを経て、増幅用光ファイバに導入される。また、励起光源部から出力された励起光は、複数本の第1光ファイバのうち特定の第1光ファイバ以外のものを経て、さらに第2光ファイバを経て、増幅用光ファイバに導入される。そして、増幅用光ファイバにおいて被増幅光が光増幅されるが、そのときに、増幅用光ファイバにおいてASE光も発生する。そのうち光学部品に向かって進むASE光は、第2光ファイバを経て、ガラス管の第1端においてガラス管および複数本の第1光ファイバの端面に入射する。ガラス管の端面に入射したASE光は、複数本の第1光ファイバに戻ることなく、そのまま又は樹脂等の媒質を通じて外部へ放射さる。このことから、励起光源部へのASE光の入射が抑制されて、励起光源部の寿命や信頼性の向上が図られる。
【0008】
本発明に係る光学部品では、特定の第1光ファイバがシングルモード光ファイバであり、複数本の第1光ファイバのうち特定の第1光ファイバ以外のものがマルチモード光ファイバであるのが好適である。この場合、この光学部品は、光増幅器において用いられる上で好ましい。
【0009】
本発明に係る光学部品では、ガラス管の第1端の位置において、複数本の第1光ファイバのうち特定の第1光ファイバ以外のものが特定の第1光ファイバの周囲を取り囲んでいるのが好適である。この場合、特定の第1光ファイバおよび第2光ファイバそれぞれのコアを互いに光学的に結合する上で好ましい。
【0010】
本発明に係る光学部品では、第2範囲において、複数本の第1光ファイバとガラス管との間に樹脂が充填されているのが好適である。樹脂が充填されることで、光学部品は補強され得る。ここで、充填される樹脂は、励起光およびASE光それぞれの波長において透明であるのが好ましい。また、樹脂の屈折率がガラス管の屈折率とほぼ同じ又は高いと、ガラス管の第2端だけでなく樹脂からもASE光が外部へ放射されるので、より好ましい。
【0011】
本発明に係る光学部品では、複数本の第1光ファイバのうち特定の第1光ファイバ以外のものが、コアを有しないコアレスファイバであり、第2光ファイバと接続された端面とは異なる端面に、コアを有する他の光ファイバが接続されているのが好適である。ここで、コアレスファイバと接続される「他の光ファイバ」は増幅用光ファイバであってもよい。
【0012】
本発明に係る光学部品では、第1範囲に含まれる一定範囲において、ガラス管の第1端に近いほどガラス管の外径が細くなっているのが好適である。
【0013】
本発明に係る光学部品では、第2光ファイバの長手方向に沿った一定範囲において、ガラス管の第1端から遠いほど第2光ファイバの外径が細くなっているのが好適である。
【0014】
本発明に係る光増幅器は、(1) 上記の本発明に係る光学部品と、励起光を出力する励起光源部と、を備え、(2) 光学部品に含まれる第2光ファイバまたはこれに接続される他の光ファイバが増幅用光ファイバであり、(3) 励起光源部から出力された励起光を、光学部品に含まれる複数本の第1光ファイバのうち特定の第1光ファイバ以外のものを経て、増幅用光ファイバに導入し、(4) 光増幅されるべき被増幅光を特定の第1光ファイバおよび増幅用光ファイバにより伝搬させて、この被増幅光を増幅用光ファイバにおいて光増幅することを特徴とする。本発明に係る光増幅器は、光学部品に含まれるガラス管の第2端から放射される光を検出する光検出器を更に備えるのが好適である。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る光学部品は、光増幅器等において用いられ増幅用光ファイバから励起光源へのASE光の入射を抑制することができ、容易に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】
図1は、本実施形態に係る光増幅器10を含むMOPA光源装置1の構成図である。この図に示されるMOPA(Master Oscillator Power Amplifier)光源装置1は、光増幅器10,種光源20および光アイソレータ30を備え、種光源20から出力されて光アイソレータ30を経た種光を光増幅器10において光増幅し、その光増幅した光を出力するものである。
【0018】
光増幅器10は、6個の励起光源11〜11、6本の光ファイバ12〜12、光ファイバ13、光学部品14および増幅用光ファイバ15を備える。光ファイバ12の一端は励起光源11の光出射端に接続されており、光ファイバ12の他端は光学部品14の光入射端に接続されている。なお、nは1以上6以下の任意の整数である。光ファイバ13の一端は光アイソレータ30の光出射端に接続されており、光ファイバ13の他端は光学部品14の光入射端に接続されている。また、増幅用光ファイバ15の一端は光学部品14の光出射端に接続されており、増幅用光ファイバ15の他端は光増幅器10の光出射端とされている。
【0019】
増幅用光ファイバ15は、Er元素やYb元素などの希土類元素が添加された石英ガラスからなる光ファイバであり、添加されている希土類元素を励起し得る波長の励起光が供給されることで、利得を有する波長帯域に含まれる波長の被増幅光を光増幅することができる。この増幅用光ファイバ15は、いわゆるダブルクラッド構造のものであって、コア,内側クラッドおよび外側クラッドを有し、被増幅光をコアに閉じ込めて導波させることができるとともに、励起光をコアおよび内側クラッドに閉じ込めて導波させることができる。
【0020】
6個の励起光源11〜11は、増幅用光ファイバ15に添加されている希土類元素を励起し得る波長の励起光を出力するものであり、好適にはレーザダイオードを含む。光ファイバ12は、励起光源11から出力された励起光を一端に入力し、その励起光を光学部品14へ向けて導波させる。光ファイバ13は、種光源20から出力され光アイソレータ30を通過した種光を一端に入力し、その種光を光学部品14へ向けて導波させる。
【0021】
光学部品14は、6本の光ファイバ12〜12それぞれにより導波されて到達した励起光を入力するとともに、光ファイバ13により導波されて到達した種光を入力して、これら励起光および種光を増幅用光ファイバ15へ出力する。そして、増幅用光ファイバ15は、励起光および種光(被増幅光)を入力し、励起光により励起され、種光を光増幅して、この光増幅した光を出力する。
【0022】
このMOPA光源装置1では、種光源20から出力された種光は、光アイソレータ30を経て光増幅器10に入力される。光増幅器10では、励起光源11から出力された励起光は、光ファイバ12より伝搬され、光学部品14を経て、増幅用光ファイバ15に入力される。また、光アイソレータ30から出力されて光増幅器10に入力された種光は、光ファイバ13により伝搬され、光学部品14を経て、増幅用光ファイバ15に入力される。そして、この増幅用光ファイバ15において種光が光増幅されて、その光増幅された後の光が光増幅器10の出力となる。
【0023】
図2は、本実施形態に係る光学部品14の縦断面図である。この図に示される光学部品14は、ガラス管41、6本の光ファイバ42〜42、光ファイバ43、光ファイバ44、樹脂45、樹脂46、樹脂47、樹脂48および保護管49を備える。
【0024】
6本の光ファイバ42〜42、光ファイバ43および光ファイバ44それぞれの一端側は、保護管49の中に配置されていて、各々の一端から一定範囲において被覆層が除去されてガラスが露出している。保護管49の一方の端部において、6本の光ファイバ42〜42および光ファイバ43それぞれは被覆層が残されたままの状態とされていて、これら光ファイバと保護管49との間に樹脂46が充填されている。また、保護管49の他方の端部において、光ファイバ44は被覆層が残されたままの状態とされていて、光ファイバ44と保護管49との間に樹脂47が充填されている。
【0025】
光ファイバ44の一端は、保護管49の内部空間において、ガラス管41,6本の光ファイバ42〜42および光ファイバ43それぞれの一端と接続されている。光ファイバ44および光ファイバ43それぞれのコアは互いに光学的に結合されている。その接続部から一定範囲の6本の光ファイバ42〜42および光ファイバ43は、ガラス管41の貫通孔に挿入されている。6本の光ファイバ42〜42および光ファイバ43とガラス管41との間に樹脂45が挿入されている。また、保護管49の内部空間には樹脂48が充填されており、この樹脂を内部空間に注入するための孔部49a,49bが保護管49に設けられている。
【0026】
光ファイバ42の他端は光ファイバ12と接続されている。光ファイバ43の他端は光ファイバ13と接続されている。また、光ファイバ44の他端は光ファイバ15と接続されている。なお、光ファイバ42および光ファイバ12は一連長の光ファイバであってもよい。光ファイバ43および光ファイバ13は一連長の光ファイバであってもよい。また、光ファイバ44および光ファイバ15は一連長の光ファイバであってもよい。
【0027】
このように構成される光学部品14が光増幅器10において用いられることで、励起光源11から出力された励起光は、光ファイバ12,光ファイバ42および光ファイバ44を経て、増幅用光ファイバ15に供給される。このように、複数(本実施形態では6台)の励起光源を用いて高パワーの励起光を増幅用光ファイバ15に導入することができる。また、種光源20から出力され光アイソレータ30を通過した種光は、光ファイバ13,光ファイバ43および光ファイバ44を経て、増幅用光ファイバ15に導入される。そして、励起光により励起された増幅用光ファイバ15において種光が光増幅される。
【0028】
増幅用光ファイバ15に励起光が導入されることで、増幅用光ファイバ15においてASE光が発生する。そのうち光学部品14に向かって進むASE光は、光ファイバ44を経て、ガラス管41の第1端において、ガラス管41,6本の光ファイバ42〜42および光ファイバ43の端面に入射する。ガラス管41の端面に入射したASE光は、光ファイバ42〜42に戻ることなく、そのまま又は樹脂を通じて外部へ放射され、低屈折率層部分に戻ってきたものもより屈折率の高い樹脂層を通じて外部に放射される。このことから、励起光源11〜11へのASE光の入射が抑制されて、励起光源11〜11の寿命や信頼性の向上が図られる。
【0029】
また、この光学部品14では、6本の光ファイバ42〜42、光ファイバ43および光ファイバ44それぞれの被覆除去部は、保護管49内に入れられて、樹脂46,47により封止されていることにより、外力や湿気から保護される。なお、この保護管49は、これらの光ファイバの熱膨張係数と略等しい熱膨張係数を有する材料からなるのが好ましく、また、これらの光ファイバの材料と同じ石英ガラスからなるのが好ましい。
【0030】
また、保護管49内に樹脂48が充填されていることによっても、6本の光ファイバ42〜42、光ファイバ43および光ファイバ44それぞれの被覆除去部は、振動や湿気から保護される。なお、この樹脂48は、光ファイバのクラッドの屈折率より低い屈折率を有するのが好ましく、紫外線照射により硬化する樹脂であるのが好適である。この場合、保護管49は透明ガラスからなるのが好適である。すなわち、保護管49の孔部49a,49bにより樹脂を保護管49の内部空間に注入した後、外部からの紫外光が保護管49を透過して樹脂に照射され、これにより樹脂を硬化させることができる。
【0031】
次に、本実施形態に係る光学部品14の要部について変形例を含めて更に詳細に説明する。以下の実施形態の光学部品14A〜14Eの説明においては、図2中のガラス管41、光ファイバ光ファイバ42〜42、光ファイバ43、光ファイバ44および樹脂45それぞれに相当するものを含む部分を要部として説明し、その他の樹脂46〜48および保護管49それぞれに相当するものについては説明を省略する。
【0032】
図3は、本実施形態に係る光学部品14の第1構成例としての光学部品14Aを示す断面図である。同図(a)は縦断面図であり、同図(b)〜(d)は横断面図である。この図に示されるように、光学部品14Aは、ガラス管41、6本の光ファイバ(第1光ファイバ)42〜42、光ファイバ(特定の第1光ファイバ)43、光ファイバ(第2光ファイバ)44および樹脂45を備える。
【0033】
6本の光ファイバ42〜42それぞれは、コア42aおよびクラッド42bを有していて(同図(b),(c))、励起光をコア42aに閉じ込めてマルチモードで導波させることができる。具体的には、コア42aの外径は105μmであり、クラッド42bの外径は125μmであり、コア42aは純石英ガラスからなり、クラッド42bはフッ素元素が添加された石英ガラスからなる。
【0034】
光ファイバ43は、コア43aおよびクラッド43bを有していて(同図(b),(c))、種光(被増幅光)をコア43aに閉じ込めてシングルモードで導波させることができる。具体的には、コア43aの外径は約6μmであり、クラッド43bの外径は125μmであり、コア43aはGeOが添加された石英ガラスからなり、クラッド43bは純石英ガラスからなる。
【0035】
光ファイバ44は、コア44aおよび内側クラッド44bを有しており(同図(d))、また、内側クラッド44bの周囲の被覆層が外側クラッドとして作用して、励起光をコア44aおよび内側クラッド44bに閉じ込めてマルチモードで導波させることができ、また、種光(被増幅光)をコア44aに閉じ込めてシングルモードで導波させることができる。具体的には、コア44aの外径は20μmであり、クラッド44bの外径は400μmであり、コア44aはGeOが添加された石英ガラスからなり、クラッド44bは純石英ガラスからなる。光ファイバ44のコア44aは、光ファイバ43のコア43aと光学的に結合されている。
【0036】
ガラス管41は、第1端41a(光ファイバ44が接続される側)と第2端41bとの間に貫通孔を有しており、その貫通孔の中に6本の光ファイバ42〜42および光ファイバ43それぞれの被覆除去部が挿入されている。具体的には、ガラス管41は、石英ガラスからなり、第2端41bの位置において外径が約600μmであり内径が約500μmである。なお、同図(b)は第2端41b近傍の横断面図を示し、同図(c)は第1端41a近傍の横断面図を示している。
【0037】
ガラス管41の第1端41aの位置において、6本の光ファイバ42〜42は、光ファイバ43の周囲を取り囲むように細密構造で配置されている(同図(c))。そして、ガラス管41の第1端41aの位置において、光ファイバ44の端面は、6本の光ファイバ42〜42,光ファイバ43およびガラス管41それぞれの端面と融着接続されている。
【0038】
ガラス管41の第1端41aを含む長手方向に沿った第1範囲41cにおいて、6本の光ファイバ42〜42および光ファイバ43の束の周囲はガラス管41の内壁面に接して、これらの光ファイバの相対的位置関係は固定されている(同図(c))。
【0039】
ガラス管41の第2端41bを含む長手方向に沿った第2範囲41dにおいて、6本の光ファイバ42〜42および光ファイバ43とガラス管41との間に間隙が設けられている。この間隙は、真空であってもよいが、他の媒質が設けられていてもよく、例えば、好適には樹脂45である(同図(b))が、不活性ガスや空気などの気体であってもよく、マッチングオイル等の液体であってもよい。
【0040】
また、ガラス管41の第2端41bの端面には、増幅用光ファイバ15で発生する蛍光の波長において反射率を低減する反射低減膜が形成されているのが好ましい。このようにすることにより、増幅用光ファイバ15で発生しガラス管41の第1端41aに入力されたASE光は、ガラス管41の第2端41bから外部へ効率よく放射される。
【0041】
図4は、光学部品14Aの製造工程を説明する図である。この図には、ガラス管41、光ファイバ42〜42および光ファイバ43について製造工程が示されている。初めに、同図(a)に示されるように、光ファイバ43の周囲を取り囲むように6本の光ファイバ42〜42が配置されて、これら7本の光ファイバ42〜42,43の束がガラス管41Aの内部に挿入され、この状態でガラス管41Aの両端が保持具91,92により保持される。このとき用いられるガラス管41Aは、外径(約600μm)および内径(約500μm)それぞれが軸方向に沿って略一様である。また、このとき、7本の光ファイバ42〜42,43には張力が加えられない。
【0042】
続いて、同図(b)に示されるように、ガラス管41Aの中央領域が加熱され、その加熱された中央領域が表面張力により収縮する。このときの加熱は、例えば、炭酸ガスレーザ光源から出力される波長10.6μmのレーザ光、放電、マイクロバーナなどが用いられる。これにより、中央領域が収縮したガラス管41Bの該中央領域において、7本の光ファイバ42〜42,43の束の周囲はガラス管41Bの内壁面に接し、さらに、両者間に空洞部が無くなって、これらの光ファイバの相対的位置関係は固定される。
【0043】
そして、同図(c)に示されるように、ガラス管41Bの中央領域の中央で切断される。これにより、ガラス管41,光ファイバ42〜42および光ファイバ43からなる半成品が2組できる。その後、その切断面が研磨されて、その切断面に光ファイバ44が融着接続される。また、7本の光ファイバとガラス管41との間に樹脂45が充填される。このように光学部品14Aは容易に製造され得る。
【0044】
なお、ガラス管41の第2端41bの端面に反射低減膜が形成されたものとする場合には、同図(a)の工程の際に用意されるガラス管41Aの両端面に反射低減膜が形成されているのが好ましい。後の同図(b)の工程においてガラス管41Aの中央領域が加熱されるが、ガラスの熱伝導率が悪いので、ガラス管41Aの両端面に形成された反射低減膜が熱によって悪影響を受けることはない。
【0045】
仮に、同図(b)または(b)の工程の後に反射低減膜を形成しようとすると、7本の光ファイバとともに真空蒸着装置等の製膜装置に入れる必要があるが、そのような工程は、面倒であり、また、光ファイバに付着した埃や塵をも製膜装置に入れることになる。さらに、光ファイバの樹脂被覆から製膜装置内の真空中へガスが放出されるので、信頼性が高い製膜を行うことが困難である。
【0046】
このようにして製造される光学部品14Aでは、ガラス管41の第1端41a(光ファイバ44が接続される側)の近傍において、図3(c)に示されるような断面構造となる。加熱されて表面張力により収縮したガラス管41は、7本の光ファイバ42〜42,43の束との間の隙間を埋めるように収縮する。
【0047】
また、7本の光ファイバ42〜42,43それぞれの外形は、円形から変形する場合がある。中央にある光ファイバ43の外形は六角形状に変形し、この光ファイバ43のコア部分も影響を受けるものの、対称に力を受けることから、伝搬モードへの影響はほとんどない。周囲の6本の光ファイバ42〜42は、非対称な変形を受けるものの、マルチモードファイバであるので、損失の増加などの影響は生じない。
【0048】
この状態では、ガラス管41は加熱・収縮しただけのものであり、その断面積は加熱前の7本の光ファイバ及びガラス管41Aの断面積の合計と等しく、その断面積は軸方向に沿って一様である。このときの外径は約470μmである。また、ガラス管41が純石英ガラスからなり、6本の光ファイバ42〜42それぞれのクラッドがフッ素元素添加の石英ガラスからなるとすれば、ガラス管41と6本の光ファイバ42〜42との間では、光は互いに分離されて導波され得る。この励起光が閉じこめられている領域の最大の径は約350μmである。
【0049】
7本の光ファイバ42〜42,43と光ファイバ44とを融着接続したとき、光ファイバ43および光ファイバ44それぞれのモードフィールド径が相違することから、被増幅光の結合効率は30〜40%程度であるが、光ファイバ43のコアを熱拡散により拡大させることで結合効率を70%以上まで改善することもできる。また、7本の光ファイバ42〜42,43の束の外径は光ファイバ44の外径より大きいものの、6本の光ファイバ42〜42において励起光の閉じこめられている領域の外径は、これよりも狭く、6本の光ファイバ42〜42それぞれは90〜95%の効率で励起光を光ファイバ44へ結合することができる。
【0050】
なお、ガラス管41の収縮していない部分にできる空隙に充填される樹脂45は、石英ガラスの屈折率と略同じ又はそれより大きい屈折率を有するのが好ましい。その充填の際には、内部に未充填部分が残らないように、ガラス管41の中心付近に設けられた穴から樹脂が注入されるのが好ましい。
【0051】
図5は、本実施形態に係る光学部品14の第2構成例としての光学部品14Bを示す断面図である。同図(a)は縦断面図であり、同図(b)〜(d)は横断面図である。この図に示されるように、光学部品14Bは、ガラス管41、6本の光ファイバ(第1光ファイバ)42〜42、光ファイバ(特定の第1光ファイバ)43、光ファイバ(第2光ファイバ)44および樹脂45を備える。
【0052】
前に図3に示された第1構成例の光学部品14Aと比較すると、この図5に示される第2構成例の光学部品14Bは、ガラス管41の第1端41a(光ファイバ44が接続される側)の位置においてガラス管41および光ファイバ44それぞれの外径が互いに略等しい点で相違する。
【0053】
このような光学部品14Bを製造するには、前に図4に示された製造工程において、予めガラス管を加熱・延伸して外径約460μmで肉厚20〜30μmに引き延ばしたものをガラス管41Aとして用いて、図4(a)〜(c)で説明した工程に従って製造すればよい。このようにすることにより、ガラス管41の第1端41aにおける断面(図5(c))の外径は、約400μmとなって、光ファイバ44の断面(図5(d))の外径と略等しくなる。ガラス管41の第2端41b近傍の断面(図5(b))は、第1構成例と略同様であるが、ガラス管41の内径および外径が小さくなる。
【0054】
この光学部品14Bでは、ガラス管41の第1端41aにおける外径が光ファイバ44の外径と略等しいので、両者を融着接続する際に、光ファイバ43および光ファイバ44それぞれのコアの軸を互いに一致させ易い。また、製造された光学部品14Bにおいて、光ファイバ43および光ファイバ44の間の種光の結合効率の向上が図られる。さらに、ガラス管41の端面に入射するASE光の割合が多くなり、励起光源11〜11へ入射するASE光が少なくなるので、この点でも好都合である。
【0055】
図6は、本実施形態に係る光学部品14の第3構成例としての光学部品14Cを示す断面図である。同図(a)は縦断面図であり、同図(b)〜(e)は横断面図である。この図に示されるように、光学部品14Cは、ガラス管41、6本の光ファイバ(第1光ファイバ)42〜42、光ファイバ(特定の第1光ファイバ)43、光ファイバ(第2光ファイバ)44および樹脂45を備える。
【0056】
前に図5に示された第2構成例の光学部品14Bと比較すると、この図6に示される第3構成例の光学部品14Cは、6本の光ファイバ42〜42それぞれがコアを有しないコアレスファイバである点で相違する。これら光ファイバ42〜42それぞれは純石英ガラスからなる。また、光ファイバ42の他端は、コアを有する他の光ファイバ(例えば光ファイバ12)と接続される。
【0057】
同図(b)は、7本の光ファイバ12〜12,13の横断面図である。同図(c)は、ガラス管41の第2端41b近傍の横断面図である。同図(d)は、ガラス管41の第1端41a近傍の横断面図である。また、同図(e)は、光ファイバ44の横断面図である。
【0058】
このような光学部品14Cは、6本の光ファイバ42〜42それぞれとしてコアレスファイバを用いて、前述の光学部品14Bと同様にして製造することができる。
【0059】
この光学部品14Cでは、ガラス管41の第1端41a近傍においては、光ファイバ43のコア43aが高屈折率であるのに対して、光ファイバ43のクラッド43b,光ファイバ42〜42およびガラス管41が低屈折率である。また、ガラス管41の第2端41b近傍においては、光ファイバ43のコア43aが高屈折率であるのに対して、光ファイバ43のクラッド43b,光ファイバ42〜42,ガラス管41および樹脂45が低屈折率である。すなわち、横断面を全体として見れば、高屈折率のコア43aに対して、非常に大面積の低屈折率のクラッドが存在することになり、その面積比は第1端41a側より第2端41b側で大きい。
【0060】
したがって、この光学部品14Cでは、ASEのより低NAの成分も光ファイバ42〜42に閉じ込められることないので、ガラス管41の第2端41b側で多くのASE光が空間へ放射され、励起光源11〜11へ入射するASE光が更に少なくなる
図7は、本実施形態に係る光学部品14の第4構成例としての光学部品14Dを示す断面図である。同図(a)は縦断面図であり、同図(b)〜(f)は横断面図である。この図に示されるように、光学部品14Dは、ガラス管41、6本の光ファイバ(第1光ファイバ)42〜42、光ファイバ(特定の第1光ファイバ)43、光ファイバ(第2光ファイバ)44および樹脂45を備える。
【0061】
前に図6に示された第3構成例の光学部品14Cと比較すると、この図7に示される第4構成例の光学部品14Dは、6本の光ファイバ42〜42および光ファイバ43の束の周囲がガラス管41の内壁面に接している第1範囲41cに含まれる一定範囲において、ガラス管41の第1端41aに近いほどガラス管41の外径が細くなっている点で相違する。
【0062】
同図(b)は、7本の光ファイバ12〜12,13の横断面図である。同図(c)は、ガラス管41の第2端41b近傍の横断面図である。同図(d)は、ガラス管41の第1範囲41c中の太径部の横断面図である。同図(e)は、ガラス管41の第1範囲41c中の細径部の横断面図である。また、同図(f)は、光ファイバ44の横断面図である。
【0063】
このような光学部品14Dは、6本の光ファイバ42〜42それぞれとしてコアレスファイバを用い、図4(b)で説明した工程においてガラス管41を加熱して収縮し更に延伸して、その延伸後のガラス管41の外径を光ファイバ44の外径と等しくすることで製造することができる。図中、コアレスファイバとシングルモードファイバのクラッド部とガラス管との境界を便宜上、実線で示してあるが、実際は融着によってそれらの境界は存在しない。
【0064】
この光学部品14Dでは、より細い光ファイバ44を用いることができる。例えば、光ファイバ44のコア44aの外径は25μmであり、クラッド44bの外径が250μmであり、この場合に、励起光の結合効率は80%以上が得られ、また、信号光の結合効率は少なくとも30%程度が得られる。
【0065】
図8は、本実施形態に係る光学部品14の第5構成例としての光学部品14Eを示す断面図である。同図(a)は縦断面図であり、同図(b)〜(g)は横断面図である。この図に示されるように、光学部品14Eは、ガラス管41、6本の光ファイバ(第1光ファイバ)42〜42、光ファイバ(特定の第1光ファイバ)43、光ファイバ(第2光ファイバ)44および樹脂45を備える。
【0066】
前に図6に示された第3構成例の光学部品14Cと比較すると、この図8に示される第5構成例の光学部品14Eは、光ファイバ44の長手方向に沿った一定範囲において、ガラス管41の第1端41aから遠いほど光ファイバ44の外径が細くなっている点で相違する。
【0067】
同図(b)は、7本の光ファイバ12〜12,13の横断面図である。同図(c)は、ガラス管41の第2端41b近傍の横断面図である。同図(d)は、ガラス管41の第1端41a近傍の横断面図である。同図(e)は、光ファイバ44の太径部の横断面図である。同図(f)は、光ファイバ44の細径部の横断面図である。また、同図(g)は、増幅用光ファイバ15の横断面図である。
【0068】
この光学部品14Eは、より細い増幅用光ファイバ15と接続することができる。
【0069】
なお、上記実施形態では光ファイバ43の周りに6本の光ファイバ42〜42を配置したが、これらの周りに更に12本の励起光導波用の光ファイバを配置する二重構造としてもよいし、更に18本の励起光導波用の光ファイバを配置する三重構造としてもよい。
【0070】
また、この光部品は、光増幅器だけでなく、ファイバーレーザ発振器において増幅用光ファイバに励起光を供給する際にも応用することができる。
【0071】
次に、図9を用いて、本実施形態に係る光増幅器の変形例について説明する。図9は、変形例に係る光増幅器10Aを含むMOPA光源装置1Aの構成図である。図1に示された構成と比較すると、この図9に示されるMOPA光源装置1Aは、光増幅器10に替えて光増幅器10Aを備える点で相違する。また、光増幅器10Aは、光増幅器10の構成に加えて光ファイバ16および光検出器17を更に備える。光ファイバ16の一端は光学部品14に含まれるガラス管41の第2端に接続され、光ファイバ16の他端は光検出器17に接続されている。光検出器17は、ガラス管41の第2端から放射されて光ファイバ16を経て到達した光を検出する。これにより、簡単な構成で、光検出器17により、増幅用光ファイバ15を励起した際の蛍光強度やASE光を測定することができ、また、寄生発振を検出することが可能になる。また、レーザ光を照射した対象物からの反射光を光検出器17により測定することも可能である。光ファイバ16はガラス管41の第2端に融着接続や接着または突き合わせ接続しても良いし、ガラス管41内の樹脂に光ファイバ16先端を埋め込んでも良い。測定または検出した信号は、光増幅器10Aの動作の安定化や損傷防止、あるいは、装置の状態を把握する等、目的に応じて活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本実施形態に係る光増幅器10を含むMOPA光源装置1の構成図である。
【図2】本実施形態に係る光学部品14の縦断面図である。
【図3】本実施形態に係る光学部品14の第1構成例としての光学部品14Aを示す断面図である。
【図4】光学部品14Aの製造工程を説明する図である。
【図5】本実施形態に係る光学部品14の第2構成例としての光学部品14Bを示す断面図である。
【図6】本実施形態に係る光学部品14の第3構成例としての光学部品14Cを示す断面図である。
【図7】本実施形態に係る光学部品14の第4構成例としての光学部品14Dを示す断面図である。
【図8】本実施形態に係る光学部品14の第5構成例としての光学部品14Eを示す断面図である。
【図9】変形例に係る光増幅器10Aを含むMOPA光源装置1Aの構成図である。
【符号の説明】
【0073】
1…MOPA光源装置、10…光増幅器、11〜11…励起光源、12〜12…光ファイバ、13…光ファイバ、14,14A〜14E…光学部品、15…増幅用光ファイバ、20…種光源、30…光アイソレータ、41…ガラス管、42〜42…光ファイバ、43…光ファイバ、44…光ファイバ、45〜48…樹脂、49…保護管。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端と第2端との間に貫通孔を有するガラス管と、このガラス管の貫通孔に挿入された複数本の第1光ファイバと、これら複数本の第1光ファイバに含まれる特定の第1光ファイバに対して端面でコア同士が光学的に結合された第2光ファイバと、を備え、
前記ガラス管の第1端の位置において、前記第2光ファイバの端面が前記複数本の第1光ファイバおよび前記ガラス管それぞれの端面と接続され、
前記ガラス管の第1端を含む長手方向に沿った第1範囲において、前記複数本の第1光ファイバの束の周囲が前記ガラス管の内壁面に接して、前記複数本の第1光ファイバの相対的位置関係が固定されており、
前記ガラス管の第2端を含む長手方向に沿った第2範囲において、前記複数本の第1光ファイバと前記ガラス管との間に間隙が設けられている、
ことを特徴とする光学部品。
【請求項2】
前記特定の第1光ファイバがシングルモード光ファイバであり、前記複数本の第1光ファイバのうち前記特定の第1光ファイバ以外のものがマルチモード光ファイバである、ことを特徴とする請求項1記載の光学部品。
【請求項3】
前記ガラス管の第1端の位置において、前記複数本の第1光ファイバのうち前記特定の第1光ファイバ以外のものが前記特定の第1光ファイバの周囲を取り囲んでいる、ことを特徴とする請求項1記載の光学部品。
【請求項4】
前記第2範囲において、前記複数本の第1光ファイバと前記ガラス管との間に樹脂が充填されている、ことを特徴とする請求項1記載の光学部品。
【請求項5】
前記複数本の第1光ファイバのうち前記特定の第1光ファイバ以外のものが、
コアを有しないコアレスファイバであり、
前記第2光ファイバと接続された端面とは異なる端面に、コアを有する他の光ファイバが接続されている、
ことを特徴とする請求項1記載の光学部品。
【請求項6】
前記第1範囲に含まれる一定範囲において、前記ガラス管の第1端に近いほど前記ガラス管の外径が細くなっている、ことを特徴とする請求項1記載の光学部品。
【請求項7】
前記第2光ファイバの長手方向に沿った一定範囲において、前記ガラス管の第1端から遠いほど前記第2光ファイバの外径が細くなっている、ことを特徴とする請求項1記載の光学部品。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか1項に記載の光学部品と、励起光を出力する励起光源部と、を備え、
前記光学部品に含まれる前記第2光ファイバまたはこれに接続される他の光ファイバが増幅用光ファイバであり、
前記励起光源部から出力された励起光を、前記光学部品に含まれる前記複数本の第1光ファイバのうち前記特定の第1光ファイバ以外のものを経て、前記増幅用光ファイバに導入し、
光増幅されるべき被増幅光を前記特定の第1光ファイバおよび前記増幅用光ファイバにより伝搬させて、この被増幅光を前記増幅用光ファイバにおいて光増幅する、
ことを特徴とする光増幅器。
【請求項9】
前記光学部品に含まれる前記ガラス管の第2端から放射される光を検出する光検出器を更に備えることを特徴とする請求項8記載の光増幅器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−64875(P2008−64875A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−240515(P2006−240515)
【出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【出願人】(000236436)浜松ホトニクス株式会社 (1,479)
【Fターム(参考)】