説明

光検出装置

【課題】被設置体に対する光検出素子の位置合わせを精度良く行うことができる光検出装置を提供する。
【解決手段】光検出装置3では、光検出素子11の位置基準となる位置合わせ用マーク18A,18Bが光検出素子11の表面側に形成されている。また、ピンベース13には、コールドプレート2に嵌め合わされるネジ付嵌合ピン32が設けられ、ネジ付嵌合ピン32は、配線基板12のスリット部23及び切欠部24から露出する位置合わせ用マーク18A,18Bに対して位置決めされた位置決め部33を介して、光検出素子11に対して精度良く位置合わせされている。したがって、光検出装置3では、コールドプレート2の凹部4にネジ付嵌合ピン32を嵌め合わせるだけで、コールドプレート2に対して光検出素子11が精度良く位置合わせされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆる裏面入射型の光検出素子を備えた光検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、いわゆる裏面入射型の光検出素子が知られている。この種の光検出素子は、半導体基板の裏面側に光入射面を備え、この光入射面から入射した光を表面側の光検出部で検出する。このような光検出素子を備えた光検出装置として、例えば特許文献1に記載された半導体エネルギー検出器がある。この従来の半導体エネルギー検出器は、光検出部と反対側で半導体基板の一部が薄型化され、紫外線、軟X線、電子線といった各種のエネルギー線を高感度に検出できるBT−CCD(裏面入射薄板型CCD)を備え、例えば天体観測用の望遠鏡の受光部として用いられる。
【特許文献1】特開平6−196680号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したような望遠鏡等の用途においては、受光部の大面積化を図るため、コールドプレートなどの被設置体に複数の光検出装置をマトリクス状に並べて配置する、いわゆるバタブル配置構造を採ることが有効である。このような配置構造では、各光検出装置間の間隔を例えば100μm以下に抑えることで、光検出装置を高密度に配置することが可能となるが、その一方で、被設置体に対する光検出素子の高い位置合わせ精度が要求される。
【0004】
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、被設置体に対する光検出素子の位置合わせを精度良く行うことができる光検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題の解決のため、本発明に係る光検出装置は、一方の面から入射した光を他方の面側の光検出部で検出する光検出素子と、光検出素子の他方の側に設けられ、光検出部と電気的に接続された配線基板と、配線基板の他方の側に設けられ、所定の被設置体に設置されるベースとを備え、光検出素子の他方の面には、光検出素子の位置基準となる位置合わせ用マークが形成され、配線基板には、位置合わせ用マークを露出させる窓部が形成され、ベースは、窓部から露出する前記位置合わせ用マークに対して位置決めされた位置決め部と、この位置決め部に対して位置決めされ、被設置体に嵌め合わされる嵌合部とを有していることを特徴としている。
【0006】
この光検出装置では、光検出素子の位置基準となる位置合わせ用マークが光検出素子の他方の面に形成されている。また、ベースには、被設置体に嵌め合わされる嵌合部が設けられており、この嵌合部は、配線基板の窓部から露出する位置合わせ用マークに対して位置決めされた位置決め部を介して、光検出素子に対して精度良く位置合わせされている。したがって、この光検出装置では、被設置体に嵌合部を嵌め合わせる際に、被設置体に対して光検出素子が精度良く位置合わせされる。この結果、例えば4サイドバタブル配置を採用する場合であっても、各光検出装置における光検出素子の位置関係を精度良く合わせることができ、光検出装置の高密度化が図られる。
【0007】
また、位置合わせ用マークは、光検出素子の中心線を通るように2箇所以上に形成され、位置決め部は、ベースの一の側面と、この側面における一の端部とであることが好ましい。この場合、位置合わせ用マークを通るラインにベースの一の側面のラインを合わせることにより、光検出素子とベースとを精度良く角度合わせできる。また、位置合わせ用マークと一の端部との相対的な距離に基づいて、光検出素子とベースとを精度良く位置合わせできる。
【0008】
また、嵌合部は、ベースの他方の面側に突出するピンであることが好ましい。この場合、ピンに対応する凹部を被設置体に設けておくことで、光検出装置を被設置体に対して簡単に設置することが可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る光検出装置によれば、被設置体に対する光検出素子の位置合わせを精度良く行うことができる。この結果、例えば4サイドバタブル配置を採用する場合であっても、各光検出装置における光検出素子の位置関係を精度良く位置決めでき、光検出装置の高密度化が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る光検出装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る光検出装置を搭載してなる受光部を示す図である。また、図2は、図1に示した光検出装置の斜視図であり、図3はその底面図、図4は一部を断面化して示す側面図である。
【0012】
図1に示すように、受光部1は、熱制御用のコールドプレート(被設置体)2と、複数の光検出装置3とを備え、例えば天体観測用の望遠鏡の受光部1として構成されている。コールドプレート2は、例えば銅によって円盤状に形成されており、望遠鏡の使用時には所定のガス雰囲気中で−100℃程度に冷却される。このコールドプレート2の表面には、各光検出装置3のネジ付嵌合ピン32及びフレックスPCB22(図2参照)に対応する凹部4が複数設けられている。
【0013】
各光検出装置3は、凹部4にネジ付嵌合ピン32及びフレックスPCB22を嵌め込むと共に、各ネジ付嵌合ピン32にコールドプレート2の裏側からナット36(図2参照)を螺合することによってコールドプレート2に固定され、例えば8×10のマトリクス状に配置されている。このような配置は、各光検出装置3の4つの側面が隣り合う光検出装置3の側面と対向することから4サイドバタブル配置と称され、光検出装置3の高密度化による受光部1の大面積化に適した配置となっている。また、隣り合う光検出装置3の間隔は約100μmとなっており、コールドプレート2による冷却を解除した後の熱膨張による各光検出装置3同士の接触防止が図られている。
【0014】
次に、光検出装置3の構成について説明する。各光検出装置3は、図2〜図4に示すように、光検出を行う光検出素子11と、光検出素子11に電気的に接続された配線基板12と、コールドプレート2への設置に用いるピンベース13とを備えている。光検出素子11は、厚さ約200μmのいわゆる裏面入射薄板型CCD(BT−CCD)であり、半導体による吸収の影響を受け易い紫外線、軟X線、電子線といった各種のエネルギー線を高感度に検出可能な素子である。
【0015】
光検出素子11の裏面(一方の面)側は光入射面S(図4参照)となっており、光検出素子11の表面(他方の面)側には、光入射面Sから入射した光を検出する検出領域14と、検出領域14の出力端となる第1のボンディングパッド領域15とがそれぞれ形成されている(図8(a)参照)。検出領域14には、例えば9×7のマトリクス状に配置されたCCDアレイ(光検出部)16が設けられ、第1のボンディングパッド領域15には、所定パターンのアルミ配線によってCCDアレイ16の各画素と電気的に接続された第1のボンディングパッド17Aが設けられている。第1のボンディングパッド17Aは、光検出素子11の表面側の一端部に沿って一列に配置されている。
【0016】
さらに、図3及び図8(a)に示すように、光検出素子11の表面の両端部において、検出領域14よりも外側のデッドエリア部分には、光検出素子11の中心線Lを通るように十字型の位置合わせ用マーク18(18A,18B)がそれぞれ設けられている。位置合わせ用マーク18A,18Bは、例えばアルミニウムのスパッタによって上述したアルミ配線と同時に形成され、光検出素子11の中心線Lを示す位置基準として用いられる。
【0017】
配線基板12は、図2〜図4に示すように、光検出素子11と略同面積の矩形をなしており、配線基板12の表面側の略中央部分には、CCDアレイ16の各画素に対応するリード端子21が配列されている。このリード端子21は、図2に示すように、フレックスPCB(可撓性プリント回路基板)22に接続されている。フレックスPCB22は、コールドプレート2の凹部4を通して望遠鏡内の所定の基板(図示しない)にコネクタ接続される。
【0018】
一方、図3に示すように、配線基板12の一端部及び他端部には、スリット部(窓部)23及び切欠部(窓部)24がそれぞれ設けられている。スリット部23は、配線基板12の一端部に沿って長方形状に形成され、切欠部24は、配線基板12の他端部の略中央において半円形状に形成されている。そして、配線基板12は、スリット部23から第1のボンディングパッド領域15及び位置合わせ用マーク18Aが露出し、かつ切欠部24から位置合わせ用マーク18Bが露出するように位置決めされた状態で、例えばダイボンディングによって光検出素子11の表面側に強固に固定されている。
【0019】
また、図5及び図6に示すように、配線基板12において、第1のボンディングパッド領域15及び位置合わせ用マーク18Aが露出している領域よりも内側の領域には、スリット部23の長手方向に沿って段部25が設けられている。この段部25は、配線基板12の表面よりも裏面側に位置する設置面25aを有しており、この設置面25a上には、配線基板12の入力端となる第2のボンディングパッド領域26が形成されている。第2のボンディングパッド領域26には、第1のボンディングパッド17Aに対応する第2のボンディングパッド17Bが一列に配置されており、第1のボンディングパッド17Aと第2のボンディングパッド17Bとは、ボンディングワイヤ27によってそれぞれ電気的に接続されている。そして、第2のボンディングパッド17Bは、配線基板12の内部配線(図示しない)によってリード端子21にそれぞれ電気的に接続され、これにより、光検出素子11からの出力信号がリード端子21及びフレックスPCB22を介して外部に出力される。
【0020】
さらに、配線基板12の一端側の縁の略中央には、中心線L(図3参照)に沿って延びる溝部28が設けられており、配線基板12には、溝部28を塞ぐようにして、スリット部23の表面側からセラミック製の蓋部29が取り付けられている。この蓋部29の取り付けにより、第1のボンディングパッド部17A、第2のボンディングパッド17B、及びボンディングワイヤ27が外部に露出しないように保護され、光検出装置3の一端側の側面には、図5及び図7に示すように、スリット部23の内部を外部と連通させる通気孔30が形成される。
【0021】
ピンベース13は、図2〜図4に示すように、例えばチッ化アルミニウムによって扁平な直方体形状に形成されている。このピンベース13の略中央には配線基板12のリード端子21を露出させる矩形の開口部31が形成されている。また、ピンベース13の表面側には、ナット36を螺合可能な例えばチタン製のネジ付嵌合ピン(嵌合部)32が設けられている。このネジ付嵌合ピン32は、開口部31を挟むようにして、ピンベース13の一端側の中央に1本、ピンベース13の他端側の両角部寄りにそれぞれ1本ずつ計3本設けられている。
【0022】
ここで、ピンベース13の側面のうち、光検出素子11の中心線Lに沿う一方の側面34と、この側面34における一端側の角部35とは、ピンベース13の位置決め部33となっている。各ネジ付嵌合ピン32は、ピンベース13の表面側に取り付けられているが、側面34及び角部35からの相対的な距離が正確になるように芯出しされ、位置決め部33に対してそれぞれ高精度に位置決めされている。また、ピンベース13は、位置合わせ用マーク18A,18Bを通る中心線Lに、ピンベース13を表面側から見たときの側面34のラインを合わせることにより、光検出素子11に対して精度良く角度合わせされ、かつ位置合わせ用マーク18A,18Bと角部35との相対的な距離に基づいて、光検出素子11に対して精度良く位置合わせされている。この状態で、ピンベース13は、例えば熱硬化性樹脂によって配線基板12の表面側に強固に接着されている。
【0023】
続いて、上述した構成を有する光検出装置3の組立方法について説明する。
【0024】
この光検出装置3を望遠鏡の受光部1として組み立てる場合、まず、光検出素子11を準備し、図8(a)に示すように、位置合わせ用マーク18A,18Bが見えるように、表面側を上側に向けて光検出素子11を配置する。次に、配線基板12を準備し、図8(b)に示すように、スリット部23から第1のボンディングパッド領域15及び位置合わせ用マーク18Aが露出し、かつ切欠部24から位置合わせ用マーク18Bが露出するように位置決めした状態で、光検出素子11の表面側に配線基板12をダイボンディングによって固定する。
【0025】
配線基板12の固定が完了した後、ピンベース13を準備する。ピンベース13の表面側には、予め位置決め部33に対して精度良く芯出しされた状態でネジ付嵌合ピン32が取り付けられている。そして、図8(c)に示すように、ピンベース13の略中央の開口部31から配線基板12のリード端子21が露出するように、配線基板12の表面側に重ね合わせる。このとき、配線基板12のスリット部23及び切欠部24から露出する光検出素子11の位置合わせ用マーク18A,18Bを通る中心線Lに、ピンベース13を表面側から見たときの側面34のラインを合わせ、光検出素子11に対してピンベース13を精度良く角度合わせする。また、位置合わせ用マーク18A,18Bと角部35との相対的な距離に基づいて、光検出素子11に対してピンベース13を精度良く位置合わせする。光検出素子11に対する角度合わせ及び位置合わせを行った後、配線基板12の表面側にピンベース13を接着によって固定する。
【0026】
ピンベース13の固定が完了した後、第1のボンディングパッド17Aと第2のボンディングパッド17Bとをワイヤボンディングによってそれぞれ電気的に接続する。ワイヤボンディングの後、スリット部23の表面側から蓋部29を取り付け、第1のボンディングパッド17A及び第2のボンディングパッド17Bを隠蔽すると共に、光検出装置3の一端側の側面に通気孔30を形成する。また、ピンベース13の開口部31から露出するリード端子21にフレックスPCBを接続する。これにより、図2〜図4に示した光検出装置3の組み立てが完了する。
【0027】
そして、光検出装置3のネジ付嵌合ピン32及びフレックスPCB22をコールドプレート2の凹部4に嵌め込むと共に、各ネジ付嵌合ピン32にコールドプレート2の裏側からナット36を螺合させることにより、光検出装置3をコールドプレート2に固定する。このとき、ネジ付嵌合ピン32は、ピンベース13の位置決め部33を介して光検出素子11と精度良く位置合わせされているので、光検出装置3は、コールドプレート2に対して精度良く位置合わせされる。以下、同様の手順によって複数の光検出装置3を組み立て、コールドプレート2上に光検出装置3をマトリクス状に配置することにより、図1に示した受光部1が完成する。
【0028】
以上説明したように、光検出装置3では、光検出素子11の位置基準となる位置合わせ用マーク18A,18Bが光検出素子11の表面側に形成されている。また、ピンベース13には、コールドプレート2に嵌め合わされるネジ付嵌合ピン32が設けられており、このネジ付嵌合ピン32は、配線基板12のスリット部23及び切欠部24から露出する位置合わせ用マーク18A,18Bに対して位置決めされた位置決め部33を介して、光検出素子11に対して精度良く位置合わせされている。したがって、この光検出装置3では、コールドプレート2の凹部4にネジ付嵌合ピン32を嵌め合わせるだけで、コールドプレート2に対して光検出素子11が精度良く位置合わせされる。この結果、4サイドバタブル配置において、隣り合う光検出装置3,3における光検出素子11,11の位置関係を精度良く合わせることができ、各光検出装置3を高密度に配置することが可能となる。
【0029】
また、光検出装置3では、光検出素子11の中心線Lを通るように位置合わせ用マーク18A,18Bが形成されており、位置決め部33は、ピンベース13の側面34と、この側面34における角部35とによって構成されている。このため、位置合わせ用マーク18A,18Bを通る中心線Lに、ピンベース13を表面側から見たときの側面34のラインを合わせることにより、光検出素子11とピンベース13とを精度良く角度合わせできると共に、位置合わせ用マーク18A,18Bと角部35との相対的な距離に基づいて、光検出素子11とピンベース13とを精度良く位置合わせできる。
【0030】
さらに、この光検出装置3では、配線基板12において、第1のボンディングパッド領域15よりも内側の領域に第2のボンディングパッド17Bが形成されている。このような構成より、光検出装置3では、ワイヤボンディングの形成スペースを光検出素子11の内側に位置させることができ、配線基板12と光検出素子11とをほぼ同じサイズにすることが可能となる。この結果、この光検出装置3では、当該光検出装置3に対して光検出素子11が占める面積を十分に確保でき、コールドプレート2に光検出装置3をバタブル配置した際に、隣り合う光検出装置3,3における光検出素子11,11間の間隔を十分に小さくできるので、不感領域の縮小化を実現できる。また、第2のボンディングパッド領域26を段部25の設置面25aに設けることで、ボンディングワイヤ27が配線基板12の表側に突出することを防ぐことができる。これにより、光検出装置3をコールドプレート2に配置する際に、ボンディングワイヤ27を断線等から保護できる。さらに、第2のボンディングパッド17Bの形成部分に厚みを残しているので、ワイヤボンディングを行う際のボンディングパッド17Bの強度も確保できる。
【0031】
配線基板12には、スリット部23の表面側から蓋部29が取り付けられており、第1のボンディングパッド17A、第2のボンディングパッド17B、及びボンディングワイヤ27が外部に露出しないように保護されると共に、スリット部23の内部を外部と連通させる通気孔30が形成されている。このように、光検出素子11と配線基板12とのワイヤボンディング部分を保護することにより、光検出装置3をコールドプレート2に配置する際のボンディングワイヤ27の断線等を防止できる。また、通気孔30の形成により、蓋部29を取り付けた後もスリット部23の内部を外部と等圧に保つことができるので、受光部1の使用の前後でコールドプレート2による冷却及び冷却の解除がなされても、スリット部23内の気体の収縮・膨張による光検出装置3の変形や破損を抑止できる。
【0032】
本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば、上述した実施形態では、コールドプレート2上に光検出装置3を4サイドバタブル配置して受光部1を構成しているが、光検出装置3を2列に配置することにより、光検出装置3の3つの側面が隣り合う光検出素子11の側面と対向する3サイドバタブル配置を採用してもよい。
【0033】
また、上述した実施形態では、ピンベース13において、光検出素子11の中心線Lに沿う一方の側面34と、この側面34における一端側の角部35とを位置決め部33としているが、光検出素子11の中心線Lに直交する一方の側面と、この側面における一端側の角部を位置決め部33としてもよい。さらに、上述した実施形態では、配線基板12の一端側の縁の略中央に通気孔30を形成するための溝部28を設けているが、このような溝部28は、蓋部29側に設けるようにしてもよく、スリット部23及び蓋部29の双方に設けてもよい。
【0034】
さらに、上述した実施形態では、光検出素子11からの出力信号がリード端子21及びフレックスPCB22を介して外部に出力されるが、これに限るものではなく、例えば、リード端子21に嵌合するコネクタをピンベース13の開口部から嵌め込んでもよい。また、切欠部24は、半円形状としたが、これに限らず、例えば長方形状であってもよい。また、第1のボンディングパッド17Aと第2のボンディングパッド17Bとをワイヤボンディングによってそれぞれ電気的に接続する際には、打ち下ろしでも打ち上げでもよい。また、凹部4は、凹部としているが、ネジ付嵌合ピン32を嵌め込むことができ、かつフレックスPCB22を通すことのできる複数の孔部であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係る光検出装置を搭載してなる受光部を示す図である。
【図2】光検出装置の斜視図である。
【図3】光検出装置を表面側から見た図である。
【図4】光検出装置の一部を断面化して示す側面図である。
【図5】スリット部近傍の拡大断面図である。
【図6】蓋部を取り除いた状態において、スリット部を表面側から見た拡大図である。
【図7】光検出装置を一端側から見た側面図である。
【図8】光検出装置の組立工程を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
2…コールドプレート(被設置体)、3…光検出装置、11…光検出素子、12…配線基板、13…ピンベース(ベース)、16…CCDアレイ(光検出部)、18A,18B…位置合わせ用マーク、23…スリット部(窓部)、24…切欠部(窓部)、32…ネジ付嵌合ピン(嵌合部)、33…位置決め部、34…側面(一の側面)、35…角部(一の端部)、L…中心線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面から入射した光を他方の面側の光検出部で検出する光検出素子と、
前記光検出素子の他方の側に設けられ、前記光検出部と電気的に接続された配線基板と、
前記配線基板の他方の側に設けられ、所定の被設置体に設置されるベースとを備え、
前記光検出素子の他方の面には、前記光検出素子の位置基準となる位置合わせ用マークが形成され、
前記配線基板には、前記位置合わせ用マークを露出させる窓部が形成され、
前記ベースは、前記窓部から露出する前記位置合わせ用マークに対して位置決めされた位置決め部と、この位置決め部に対して位置決めされ、前記被設置体に嵌め合わされる嵌合部とを有していることを特徴とする光検出装置。
【請求項2】
前記位置合わせ用マークは、前記光検出素子の中心線を通るように2箇所以上に形成され、
前記位置決め部は、前記ベースの一の側面と、この側面における一の端部とであることを特徴とする請求項1記載の光検出装置。
【請求項3】
前記嵌合部は、前記ベースの他方の面側に突出するピンであることを特徴とする請求項1又は2記載の光検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−98866(P2008−98866A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−276907(P2006−276907)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【出願人】(000236436)浜松ホトニクス株式会社 (1,479)
【Fターム(参考)】