説明

光源駆動装置および光源駆動方法

【課題】光源の強度制御を安定して行うこと。
【解決手段】可変電源140は、可変自在な参照電圧を出力する。受光部120は、光源110から出力される光を受光して電気信号に変換する。バイアス供給部150は、受光部120によって変換された電気信号に応じた強度制御信号と、可変電源140から出力された参照電圧と、に基づくバイアス電流を光源110へ供給する。電圧制御部180は、光源110の強度制御信号に対する強度特性に関する情報を取得し、取得した強度特性に関する情報に応じて参照電圧を制御する。パルス電流供給部230は、一定の消光比制御信号と、電圧制御部180によって制御された参照電圧とに基づくパルス電流を光源110へ供給する。光源110は、入力されるデータ信号に基づいて、パルス電流供給部230によって供給されるパルス電流に応じた消光比の光信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、供給するバイアス電流を調節して光源の強度制御を行う光源駆動装置および光源駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光通信システムにおける光送信装置などの光源には、電気的な入力に応じて光を出力するLD(レーザーダイオード:Laser Diode)が用いられている。また、LDの出力光をPD(フォトダイオード:Photo Diode)によって受光し、PDから出力される電気信号に基づいてLDの出力光の強度を一定に制御する自動強度制御(APC:Auto Power Control)が用いられている。
【0003】
自動強度制御は、通常、PDから出力される電気信号に基づく強度制御信号と参照電圧とを掛け合わせたバイアス電流をLDへ供給することで行う(下記特許文献1〜3参照。)。また、光信号を出力する光源においては、PDから出力される電気信号に基づいてLDの出力光の消光比を一定に制御する消光比制御が用いられている。消光比制御は、通常、PDから出力される電気信号に基づく消光比制御信号と参照電圧とを掛け合わせたパルス電流をLDへ供給することで行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−335664号公報
【特許文献2】特開平9−326522号公報
【特許文献3】特開平9−246646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の技術においては、LDの温度変動や素子劣化などの経時変動によって、LDの駆動電流に対する強度特性(以下、「微分効率」という)が変化する。したがって、強度制御信号を変化させたときのLDの出力光の強度の単位変化量がLDの温度変動などに応じて変化する。また、消光比制御信号を変化させたときの信号光の消光比の単位変化量がLDの温度に応じて変化する。このため、LDの強度制御および消光比制御を安定して行うことができないという問題がある。以下、この問題について詳細に説明する。
【0006】
図11は、LDの駆動電流および出力光の強度の関係を示すグラフである。図11において、横軸は、LDへ供給される駆動電流[mA]を示している。縦軸は、LDの出力光の強度Pf[μW]を示している。特性線1111、特性線1112および特性線1113は、LDの温度がそれぞれ−5degC、25degCおよび80degCのときの駆動電流に対する強度Pfの特性を示している。
【0007】
特性線1111〜1113に示すように、LDの温度が変化すると、LDの駆動電流に対する強度特性が変化する。太線1120は、LDの出力光の所望の平均強度(Pave)を示している。点線1131は、出力光の「0」のとき(消光状態)の所望の強度(Plow)を示している。点線1132は、出力光の「1」のとき(発光状態)の所望の強度(Phigh)を示している。
【0008】
LDへ供給される駆動電流には、バイアス電流およびパルス電流がある。バイアス電流は、LDの出力光の平均強度を決める駆動電流である。符号1141は、LDの温度が80degCのときに、LDの出力光の平均強度を所望の平均強度1120にするためのバイアス電流を示している。
【0009】
パルス電流は、LDの出力光の「0」のときの強度および「1」のときの強度(消光比)を決める駆動電流である。符号1142は、LDの温度が80degCのときに、出力光の「0」のときの強度および「1」のときの強度をそれぞれ所望の強度1131および強度1132にするためのパルス電流を示している。
【0010】
図12は、平均強度および消光比を一定にするための駆動電流の制御を示すグラフである。図12において、横軸は、LDの温度[degC]を示している。縦軸は、LDへ供給する駆動電流[mA]を示している。特性線1210は、LDの温度と、LDの温度に応じたバイアス電流の制御値との関係を示している。特性線1220は、LDの温度と、LDの温度に応じたパルス電流の制御値との関係を示している。特性線1210および特性線1220に示すように、LDの温度変動に応じて、LDへ供給するバイアス電流およびパルス電流を制御することで、LDの出力光の平均強度および消光比を一定にする。
【0011】
図13は、制御信号および出力光の強度の関係を示すグラフである。図13において、横軸は、制御信号のコードDAC_code[LSB]を示している。特性線1311、特性線1312および特性線1313は、LDの温度がそれぞれ−5degC、25degCおよび80degCのときの制御信号に対する強度Pfの特性を示している。
【0012】
制御信号は、LDの出力光を制御するためのデジタル信号である。制御信号には、LDの出力光の平均強度を制御するための強度制御信号と、LDの出力光の消光比を制御するための消光比制御信号と、がある。LDへ供給される駆動電流は、一定の参照電圧に対して制御信号を掛け合わせることで生成される。
【0013】
図11に示したように、LDの温度が変化すると、LDの駆動電流に対する強度特性が変化する。したがって、特性線1311〜1313に示すように、LDの温度が変化すると、制御信号を最小単位(1LSB:Least Significant Bit)だけ変化させたときのLDの出力光の強度変化量が変化する。
【0014】
具体的には、特性線1313に示すようにLDの温度が高い(80degC)ときよりも、特性線1311に示すようにLDの温度が低い(−5degC)ときの方が、制御信号1LSBあたりの変化量が大きくなる。このため、LDの温度変動に応じて、強度制御信号による強度制御および消光比制御信号による消光比制御の精度が変化して、LDの強度制御および消光比制御を安定して行うことができない。
【0015】
これに対して、強度制御の精度を高めるために、制御信号と参照電圧とを掛け合わせるアナログ変換器を高分解能のものにすることで、制御信号の単位変化量を小さくすることが考えられる。しかしながら、高分解能のアナログ変換器は高価であるため、装置のコストが増加するという問題がある。
【0016】
また、消光比制御を行う場合は、温度センサによって取得したLDの温度情報からLDの微分効率の情報を取得することが考えられる。この場合は、取得したLDの微分効率の情報に応じて、出力光の消光比が一定となる消光比制御信号の値を算出する。しかしながら、この場合は、個々のLDの微分効率の温度特性の情報をあらかじめ取得しておく必要がある。このため、装置の製造工程が増大し、複雑化するという問題がある。また、温度センサを設ける必要があるため、装置が大型化し、コストが増大するという問題がある。
【0017】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、光源の強度制御を安定して行うことができる光源駆動装置および光源駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この光源駆動装置および光源駆動方法は、供給するバイアス電流を調節して光源の強度制御を行う光源駆動装置において、可変自在な参照電圧を出力する電源と、前記光源から出力される光を受光して電気信号に変換する受光手段と、前記受光手段によって変換された電気信号に応じた強度制御信号と、前記電源から出力された参照電圧と、に基づくバイアス電流を前記光源へ供給するバイアス供給手段と、前記光源の前記強度制御信号に対する強度特性に関する情報を取得し、取得した前記強度特性に関する情報に応じて前記参照電圧を制御する電圧制御手段と、一定の消光比制御信号と、前記電圧制御手段によって制御された参照電圧とに基づくパルス電流を前記光源へ供給するパルス供給手段と、を備え、前記光源は、入力されるデータ信号に基づいて、前記パルス供給手段によって供給されるパルス電流に応じた消光比の光信号を出力することを要件とする。
【発明の効果】
【0019】
この光源駆動装置および光源駆動方法によれば、光源の強度制御を安定して行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、実施の形態1にかかる光源駆動装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、実施の形態2にかかる光源駆動装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図2に示した光源駆動装置の具体的な構成例を示す回路図である。
【図4】図4は、パイロット信号および電気信号の波形図である。
【図5】図5は、MPUの強度制御の一例を示すフローチャートである。
【図6】図6は、MPUの電圧制御の一例を示すフローチャートである。
【図7】図7は、参照電圧Vrefおよび単位変化量ΔPfの関係を示すグラフである。
【図8】図8は、LDの温度および参照電圧Vrefの関係を示すグラフである。
【図9】図9は、LDの温度および単位変化量ΔPfの関係を示すグラフである。
【図10】図10は、強度制御信号およびLDの強度の変化量の関係を示すグラフである。
【図11】図11は、LDの駆動電流および出力光の強度の関係を示すグラフである。
【図12】図12は、平均強度および消光比を一定にするための駆動電流の制御を示すグラフである。
【図13】図13は、制御信号および出力光の強度の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる光源駆動装置および光源駆動方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる光源駆動装置の機能的構成を示すブロック図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる光源駆動装置100は、光源110と、分岐部111と、受光部120と、強度制御部130と、可変電源140と、バイアス供給部150と、重畳部160と、抽出部170と、電圧制御部180と、を備えている。実施の形態1にかかる光源駆動装置100は、光源110を用いて連続光を出力するとともに、出力光の強度制御を行う駆動装置である。
【0023】
光源110は、バイアス供給部150から供給されるバイアス電流に応じた強度(平均強度)の光を出力する。ここでは、光源110は連続光を出力する。分岐部111は、光源110から出力された光の一部を分岐して受光部120へ出力する。受光部120は、分岐部111から出力された光を受光して電気信号に変換する。受光部120は、変換した電気信号を強度制御部130および抽出部170へ出力する。
【0024】
強度制御部130は、受光部120から出力された電気信号に基づいて、光源110の出力光の強度を制御する自動強度制御を行う。具体的には、強度制御部130は、受光部120から出力された電気信号に応じた強度制御信号を、重畳部160を介してバイアス供給部150へ出力する。強度制御信号は、受光部120から出力された電気信号に応じたデジタル信号である。
【0025】
強度制御部130は、受光部120から出力された電気信号の強度が一定になるように強度信号の値を調節することで、光源110の出力光の強度を一定に制御する。たとえば、強度制御部130は、受光部120から出力された電気信号の強度が所望の強度よりも小さい場合にはバイアス供給部150へ出力する強度制御信号の値を大きくし、電気信号の強度が所望の強度よりも大きい場合には強度制御信号の値を小さくする。
【0026】
可変電源140は、バイアス電流の基準となる参照電圧をバイアス供給部150へ出力する。また、可変電源140が出力する参照電圧は可変自在である。可変電源140は、電圧制御部180の制御により、出力する参照電圧を変化させる。
【0027】
バイアス供給部150は、強度制御部130から出力された強度制御信号と、可変電源140から出力された参照電圧と、に基づくバイアス電流を光源110へ供給する。バイアス供給部150は、可変電源140から出力された参照電圧に、強度制御部130から出力された強度制御信号を掛け合わせてバイアス電流を生成し、生成したバイアス電流を光源110へ供給する。
【0028】
重畳部160および抽出部170は、光源110の強度制御信号に対する強度特性に関する情報を取得する。光源110の強度制御信号に対する強度特性とは、強度制御部130からバイアス供給部150へ出力される強度制御信号の単位変化量1LSBに対して、光源110の出力光の強度がどれだけ変化するかを示す特性である。強度特性に関する情報とは、強度特性そのものの情報または強度特性と相関のある情報である。
【0029】
重畳部160は、強度制御部130からバイアス供給部150へ出力される強度制御信号に対して、強度制御信号とは異なる周波数の信号を重畳する。ここでは、重畳部160は、強度制御信号よりも低い周波数f0のパイロット信号を強度制御信号に重畳する。パイロット信号は、たとえば、「0,1,0,1,…」の交番信号である。
【0030】
抽出部170は、受光部120から出力された電気信号から周波数f0の成分を抽出する。抽出部170によって抽出された電気信号は、強度制御信号に重畳されたパイロット信号の値に応じて、周波数f0で強度が変化する。また、この電気信号の振幅は、光源110の強度制御信号に対する強度特性と相関を有する。抽出部170は、抽出した電気信号を、光源110の強度特性に関する情報として電圧制御部180へ出力する。
【0031】
電圧制御部180は、抽出部170から出力された光源110の強度制御信号に対する強度特性に関する情報に基づいて、可変電源140が出力する参照電圧を制御する。具体的には、電圧制御部180は、抽出部170から出力された電気信号の振幅が一定になるように可変電源140の参照電圧を制御する。たとえば、電圧制御部180は、抽出部170から出力された電気信号の振幅が所望の振幅よりも小さい場合には参照電圧を大きくし、電気信号の振幅が所望の振幅よりも大きい場合には参照電圧を小さくする。
【0032】
このように、実施の形態1にかかる光源駆動装置100によれば、光源110の強度制御信号に対する強度特性に関する情報を取得して、取得した強度特性に関する情報に基づいて参照電圧を制御することで、光源110の強度制御信号に対する強度特性を一定に保つことができる。このため、温度変動などによってバイアス電流に対する強度特性が変化しても、強度制御信号による光源110の強度制御を安定して行うことができる。
【0033】
また、周波数f0のパイロット信号を強度制御信号に重畳して、受光部120から出力された電気信号から周波数f0の成分を抽出することで、光源110の強度制御信号に対する強度特性に関する情報を取得することができる。このため、光源110の温度情報を取得する温度モニタなどを用いることなく光源110の強度制御信号に対する強度特性に関する情報を取得することができる。このため、装置の大型化およびコスト増大を抑えつつ光源110の強度制御を安定させることができる。
【0034】
また、抽出部170によって抽出された電気信号の振幅が一定になるように可変電源140の参照電圧を制御することで、光源110の強度制御信号に対する強度特性を一定にすることができる。このため、光源110の温度情報を取得したり、取得した情報に基づいて光源110の強度制御信号に対する強度特性を算出したりすることなく、簡単な制御によって光源110の強度制御を安定させることができる。
【0035】
(実施の形態2)
図2は、実施の形態2にかかる光源駆動装置の機能的構成を示すブロック図である。図2において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図2に示すように、実施の形態2にかかる光源駆動装置100は、実施の形態1にかかる光源駆動装置100の光源110に代えて、信号光源210と、消光比制御部220と、パルス電流供給部230と、を備えている。
【0036】
実施の形態2にかかる光源駆動装置100は、信号光源210を用いて信号光を出力するとともに、出力光の強度制御および消光比制御を行う駆動装置である。可変電源140は、バイアス供給部150およびパルス電流供給部230へ参照電圧を出力する。可変電源140がパルス電流供給部230へ出力する参照電圧は、可変電源140がバイアス供給部150へ出力する参照電圧と共通の電圧である。
【0037】
信号光源210は、外部から入力されたデータ信号に応じた光信号を出力する。たとえば、信号光源210は、入力されたデータ信号に基づいて光信号のON/OFF(「1」/「0」)を切り替える。また、信号光源210は、パルス電流供給部230から供給されたパルス電流に応じた消光比の光信号を出力する。
【0038】
消光比制御部220は、信号光源210が出力する光信号の消光比を制御する消光比制御を行う。具体的には、消光比制御部220は、消光比制御信号をパルス電流供給部230へ出力する。消光比制御信号は、信号光源210が出力する光信号の消光比を制御するためのデジタル信号である。消光比制御部220は、温度変化などによる信号光源210の制御信号に対する強度特性の変化にかかわらず、固定の消光比制御信号を出力する。
【0039】
パルス電流供給部230は、消光比制御部220から出力された消光比制御信号と、可変電源140から出力された参照電圧と、に基づくパルス電流を信号光源210へ供給する。具体的には、パルス電流供給部230は、可変電源140から出力された参照電圧に対して、消光比制御部220から出力された消光比制御信号を掛け合わせてパルス電流を生成し、生成したパルス電流を信号光源210へ供給する。
【0040】
図3は、図2に示した光源駆動装置の具体的な構成例を示す回路図である。図3に示すように、図2に示した光源駆動装置100は、たとえば、スイッチ部310と、LD321と、MPD322と、ローパスフィルタ330と、デジタル変換器340と、MPU350と、可変電源360と、アナログ変換器370と、バイアス電流駆動部381と、パルス電流駆動部382と、を備えている。
【0041】
スイッチ部310およびLD321は、図2に示した信号光源210の機能を実現している。スイッチ部310は、スイッチ311およびスイッチ312を備えている。スイッチ311およびスイッチ312には、パルス電流駆動部382から出力されたパルス電流が入力される。また、スイッチ311およびスイッチ312にはそれぞれデータ信号および反転データ信号(Data)が入力される。
【0042】
スイッチ311へ入力されるデータ信号が「1」のときはスイッチ311からパルス電流が出力され(経路311a)、データ信号が「0」のときはスイッチ312からパルス電流が出力される(経路312a)。経路311aには抵抗311bおよびコンデンサ311cが接続されている。経路312aには抵抗312bおよびコンデンサ312cが接続されている。コンデンサ311cおよびコンデンサ312cは、パルス電流の直流成分(低周波成分)を除去するハイパスフィルタである。
【0043】
LD321は、スイッチ部310の経路311aからパルス電流が出力された場合は、バイアス電流駆動部381から供給されるバイアス電流にパルス電流を加算した強度の光を出力する(発光状態)。一方、LD321は、スイッチ部310の経路312aからパルス電流が出力された場合は、バイアス電流駆動部381から供給されるバイアス電流にパルス電流を減算した強度の光を出力する(消光状態)。
【0044】
MPD322(Monitoring Photo Diode)は、図2に示した受光部120の機能を実現している。MPD322は、点線で示すように、LD321とともにモジュール化され、LD321のバックパワーモニタとして設けられている。MPD322は、LD321の出力光を受光して電気信号に変換する。MPD322は、変換した電気信号をローパスフィルタ330へ出力する。MPD322からローパスフィルタ330へ電気信号を出力する経路には抵抗323を介して接地部324が接続されている。
【0045】
ローパスフィルタ330は、図2に示した抽出部170の機能を実現している。ローパスフィルタ330は、MPD322から出力された電気信号の、周波数f0以下の成分の電気信号331のみを通過させてデジタル変換器340へ出力する。デジタル変換器340(ADC:Analog Digital Converter)は、ローパスフィルタ330から出力された電気信号331をデジタル変換してMPU350へ出力する。
【0046】
MPU350(Micro Processing Unit)は、図2に示した強度制御部130の機能を実現している。MPU350は、デジタル変換器340から出力された電気信号331の平均値を取得する。MPU350は、取得した電気信号331の平均値に応じた強度制御信号をアナログ変換器370へ出力する。MPU350は、取得する電気信号331の平均値が一定になるように強度制御信号の値を調節する。
【0047】
また、MPU350は、図2に示した消光比制御部220の機能を実現している。MPU350は、消光比制御信号をアナログ変換器370へ出力する。MPU350がアナログ変換器370へ出力する消光比制御信号に応じて、LD321へ入力されるパルス電流の強度が変化する。ここでは、MPU350は、アナログ変換器370へ出力する消光比制御信号を一定の値に保つ。
【0048】
また、MPU350は、図2に示した重畳部160の機能を実現している。MPU350は、周波数f0のパイロット信号351を生成する。MPU350は、生成したパイロット信号351をアナログ変換器370へ出力する強度制御信号に重畳する。MPU350によるパイロット信号351の生成はソフトウエア的に行うことができるため、発振器などの部品を別途設ける必要はない。
【0049】
また、MPU350は、図2に示した電圧制御部180の機能を実現している。MPU350は、デジタル変換器340から出力された電気信号331の振幅を取得する。MPU350は、取得する電気信号331の振幅が一定になるように可変電源360が出力する参照電圧を制御する。可変電源360は、図2に示した可変電源140と同様の構成である。可変電源360は、参照電圧をアナログ変換器370へ出力する。また、可変電源360は、MPU350の制御によって、出力する参照電圧を変化させる。
【0050】
アナログ変換器370(DAC:Digital Analog Converter)およびバイアス電流駆動部381は、図2に示したバイアス供給部150の機能を実現している。バイアス電流駆動部381には接地部383が接続されている。アナログ変換器370は、可変電源360から出力された参照電圧に対して、MPU350から出力された強度制御信号を掛け合わせることで強度制御信号をアナログ変換する。
【0051】
アナログ変換器370は、アナログ変換した強度制御信号をバイアス電流駆動部381へ出力する。バイアス電流駆動部381は、アナログ変換器370から出力された強度制御信号の電圧を電流に変換する。バイアス電流駆動部381は、変換した強度制御信号をバイアス電流としてLD321へ出力する。
【0052】
アナログ変換器370およびパルス電流駆動部382は、図2に示したパルス電流供給部230の機能を実現している。パルス電流駆動部382には接地部384が接続されている。アナログ変換器370は、可変電源360から出力された参照電圧に対して、MPU350から出力された消光比制御信号を掛け合わせることで消光比制御信号をアナログ変換する。
【0053】
アナログ変換器370は、アナログ変換した消光比制御信号をパルス電流駆動部382へ出力する。パルス電流駆動部382は、アナログ変換器370から出力された消光比制御信号の電圧を電流に変換する。パルス電流駆動部382は、変換した強度制御信号をパルス電流としてスイッチ部310へ出力する。
【0054】
図4は、パイロット信号および電気信号の波形図である。図4において、点線410はMPU350が出力する強度制御信号の値を示している。図4に示すように、MPU350が強度制御信号に重畳するパイロット信号351は、強度制御信号の値から1LSB増加させた値と、強度制御信号の値から1LSB減少させた値とを繰り返す。このため、パイロット信号351の振幅は2LSBになる。
【0055】
デジタル変換器340から出力された電気信号331の振幅は、強度制御信号を1LSB変化させたときのLD321の出力光の強度Pfの変化量ΔPfに、パイロット信号351の振幅を掛け合わせた振幅になる。このため、電気信号331の振幅は、ΔPf×2LSBとなり、LD321の強度制御信号に対する強度特性(単位変化量ΔPf×1LSB=ΔPf)と相関を有する。
【0056】
ここで、MPU350による電圧制御について説明する。LD321の微分効率(バイアス電流に対する強度特性)をη[μW/mA]、バイアス電流駆動部381の電圧−電流変換係数をA[mA/mV]、アナログ変換器370から出力されるバイアス電流の電圧をVdac1[mV]、可変電源360が出力する参照電圧をVref[mV]、MPU350が出力する強度制御信号のコード(8ビット)をDAC_code1[LSB]とすると、LD321の出力光の強度Pf[μW]は下記(1)式で示すことができる。
【0057】
Pf=η×A×Vdac1
=η×A×Vref×DAC_code1/(2−1) …(1)
【0058】
微分効率ηは温度変動などによって変化する。これに対して、MPU350は、η×Vrefが一定となるように可変電源360の参照電圧Vrefを制御する。具体的には、MPU350は、デジタル変換器340から出力された電気信号331の振幅を取得する。電気信号331の振幅はη×Vrefと相関を有する。このため、MPU350は、電気信号331の振幅が一定になるように可変電源360が出力する参照電圧を制御する。
【0059】
つぎに、MPU350による消光比制御について説明する。LD321から出力される光信号の「1」の強度をPhigh[μW]、光信号の「0」の強度をPlow[μW]、パルス電流駆動部382の電圧−電流変換係数をB[mA/mV]、アナログ変換器370から出力されるパルス電流の電圧をVdac2[mV]、MPU350が出力する消光比制御信号のコード(8ビット)をDAC_code2[LSB]とすると、LD321へ出力されるパルス電流Ip[mA]は下記(2)式で示すことができる。
【0060】
Ip=(Phigh−Plow)/η
=B×Vdac2
=B×Vref×DAC_code2/(2−1) …(2)
【0061】
上記(2)式を変換すると下記(3)式になる。
【0062】
【数1】

【0063】
なお、ここでは、MPU350が、取得した振幅ΔPf×2LSBに基づいて単位変化量ΔPf×1LSB=ΔPfを算出する場合について説明したが、MPU350は、単位変化量ΔPfを算出せずに、取得した振幅ΔPf×2LSBが一定になるように可変電源360が出力する参照電圧を制御してもよい。この制御により、上記(3)式のη×Vrefが一定に保たれることから、ηが変化しても固定値のDAC_code2での消光比一定制御が可能となる。
【0064】
図5は、MPUの強度制御の一例を示すフローチャートである。図5に示すように、MPU350は、まず、デジタル変換器340から出力される電気信号331の平均値の目標値を設定する(ステップS501)。電気信号331の平均値の目標値は、LD321の出力光の強度の目標値に応じて設定する。つぎに、デジタル変換器340から出力される電気信号331の平均値を取得する(ステップS502)。
【0065】
つぎに、ステップS502によって取得された電気信号331の平均値が、ステップS501によって設定された目標値と一致しているか否かを判断する(ステップS503)。平均値が目標値と一致している場合(ステップS503:Yes)はステップS507へ進む。平均値が目標値と一致していない場合(ステップS503:No)は、ステップS502によって取得された電気信号331の平均値が、ステップS501によって設定された目標値よりも大きいか否かを判断する(ステップS504)。
【0066】
ステップS504において、平均値が目標値よりも大きい場合(ステップS504:Yes)は、アナログ変換器370へ出力する強度制御信号DAC_code1を減少させて(ステップS505)、ステップS507に進む。平均値が目標値よりも小さい場合(ステップS504:No)は、アナログ変換器370へ出力する強度制御信号DAC_code1を増加させて(ステップS506)、ステップS507に進む。
【0067】
つぎに、所定の終了条件を満たしているか否かを判断する(ステップS507)。終了条件を満たしていない場合(ステップS507:No)はステップS502に戻る。終了条件を満たしている場合(ステップS507:Yes)は、一連の強度制御を終了する。以上のステップS502〜S507によって、LD321の出力光の強度を、ステップS501によって設定した目標値に応じた一定の強度に制御することができる。
【0068】
図6は、MPUの電圧制御の一例を示すフローチャートである。図6に示すように、MPU350は、まず、デジタル変換器340から出力される電気信号331の振幅の目標値を設定する(ステップS601)。電気信号331の振幅の目標値は、LD321の強度制御信号に対する強度特性の目標値に応じて設定する。つぎに、デジタル変換器340から出力される電気信号331の振幅を取得する(ステップS602)。
【0069】
つぎに、ステップS602によって取得された電気信号331の振幅が、ステップS601によって設定された目標値と一致しているか否かを判断する(ステップS603)。振幅が目標値と一致している場合(ステップS603:Yes)はステップS607へ進む。振幅が目標値と一致していない場合(ステップS603:No)は、ステップS602によって取得された電気信号331の振幅が、ステップS601によって設定された目標値よりも大きいか否かを判断する(ステップS604)。
【0070】
ステップS604において、振幅が目標値よりも大きい場合(ステップS604:Yes)は、可変電源360の参照電圧Vrefを減少させて(ステップS605)、ステップS607に進む。振幅が目標値よりも大きくない場合(ステップS604:No)は、参照電圧Vrefを増加させて(ステップS606)、ステップS607に進む。つぎに、所定の終了条件を満たしているか否かを判断する(ステップS607)。
【0071】
ステップS607において、終了条件を満たしていない場合(ステップS607:No)はステップS602に戻る。終了条件を満たしている場合(ステップS607:Yes)は、一連の電圧制御を終了する。以上のステップS602〜S607によって、LD321の強度制御信号に対する強度特性を、ステップS601によって設定した目標値に応じた一定の強度特性に制御することができる。
【0072】
図7は、参照電圧Vrefおよび単位変化量ΔPfの関係を示すグラフである。図7において、横軸は、可変電源360の参照電圧Vref[mV]を示している。縦軸は、LD321の強度制御信号に対する強度の単位変化量ΔPf[μW/LSB]を示している。特性線711、特性線712および特性線713は、LD321の温度がそれぞれ−5degC、25degCおよび80degCのときの参照電圧Vrefに対する単位変化量ΔPfの特性を示している。点線720は、所望の単位変化量ΔPfである。
【0073】
図7に示すように、LD321の温度がそれぞれ−5degC、25degCおよび80degCと変化すると、参照電圧Vrefに対する単位変化量ΔPfの特性が特性線711、特性線712および特性線713に示すように変化する。MPU350は、単位変化量ΔPfが常に点線720に示す値になるように参照電圧Vrefを制御する(符号711a,712a,713a)。なお、MPU350は、参照電圧Vrefの制御を電気信号331の振幅に基づいて行うため、LD321の温度の情報を取得する必要はない。
【0074】
図8は、LDの温度および参照電圧Vrefの関係を示すグラフである。図8において、横軸はLD321の温度[degC]を示している。縦軸は、可変電源360の参照電圧Vref[mV]を示している。特性線810は、LD321の温度の変化に対する、MPU350が制御する参照電圧Vrefの制御値の関係を示している。
【0075】
たとえば、LD321の温度が−5degCのときは、MPU350は、参照電圧Vrefをおよそ1500[mV]に制御する(符号811)。また、LD321の温度が25degCのときは、MPU350は、参照電圧Vrefをおよそ1700[mV]に制御する(符号812)。また、LD321の温度が80degCのときは、MPU350は、参照電圧Vrefをおよそ2500[mV]に制御する(符号813)。
【0076】
図9は、LDの温度および単位変化量ΔPfの関係を示すグラフである。図9において、横軸はLD321の温度[degC]を示している。縦軸は単位変化量ΔPf[μW/LSB]を示している。特性線910は、従来の光源駆動装置における、LDの温度に対する単位変化量ΔPfの特性を示している。特性線910に示すように、従来の光源駆動装置においては、LDの温度が変化すると単位変化量ΔPfも変化する。
【0077】
特性線920は、光源駆動装置100における、LD321の温度に対する単位変化量ΔPfの特性を示している。光源駆動装置100のMPU350は、単位変化量ΔPfが一定になるように参照電圧Vrefを制御する。このため、特性線920に示すように、LD321の温度が変化しても単位変化量ΔPfは変化しない。
【0078】
図10は、強度制御信号およびLDの強度の変化量の関係を示すグラフである。図9において、横軸は、MPU350が出力する制御信号のコードDAC_code[LSB]を示している。縦軸は、LD321の出力光の強度Pf[μW]を示している。MPU350が出力する制御信号とは、強度制御信号および消光比制御信号である。
【0079】
特性線1011、特性線1012および特性線1013は、LD321の温度がそれぞれ−5degC、25degCおよび80degCのときの制御信号に対する強度Pfの特性を示している。太線1020は、LD321が出力する光の平均強度(Pave)を示している。点線1031は、光信号の「0」のときの強度(Plow)を示している。点線1032は、光信号の「1」のときの強度(Phigh)を示している。
【0080】
特性線1011、特性線1012および特性線1013に示すように、LD321の温度が変化しても、制御信号1LSBあたりの出力光の強度変化量は変化しない。このため、温度変動などによってLD321の駆動電流に対する強度特性が変化しても、制御信号に対する信号光の強度特性を一定に保つことができる。このため、温度変動などによって駆動電流に対する強度特性が変化しても、強度制御信号による強度制御および消光比制御信号による消光比制御を安定して行うことができる。
【0081】
このように、実施の形態2にかかる光源駆動装置100によれば、実施の形態1にかかる光源駆動装置100の効果を奏するとともに、電圧制御部180によって制御された参照電圧を用いて信号光源210へ供給するパルス電流を生成することで、消光比制御信号に対する信号光の消光比特性を一定に保つことができる。このため、温度変動などによってパルス電流に対する消光比特性が変化しても、消光比制御信号による信号光源210の消光比制御を安定して行うことができる。
【0082】
また、電圧制御部180によって制御された参照電圧を用いて信号光源210へ供給するパルス電流を生成することで、消光比制御信号の値を固定値にすることができる。このため、温度センサを設けたり、個々の信号光源210の微分効率の温度特性の情報をあらかじめ取得したりすることなく、簡単な制御によって信号光源210の出力光の消光比を一定にすることができる。
【0083】
以上説明したように、各実施の形態にかかる光源駆動装置100によれば、光源の強度制御を安定して行うことができる。また、光源の消光比制御を行う場合も、消光比制御を安定して行うことができる。なお、実施の形態2においては、図1に示した光源110をLD321によって構成する場合について説明したが、光源110にはLED(Light Emitting Diode)などの各種光源を適用することが可能である。
【0084】
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0085】
(付記1)供給するバイアス電流を調節して光源の強度制御を行う光源駆動装置において、
可変自在な参照電圧を出力する電源と、
前記光源から出力される光を受光して電気信号に変換する受光手段と、
前記受光手段によって変換された電気信号に応じた強度制御信号と、前記電源から出力された参照電圧と、に基づくバイアス電流を前記光源へ供給するバイアス供給手段と、
前記光源の前記強度制御信号に対する強度特性に関する情報を取得し、取得した前記強度特性に関する情報に応じて前記参照電圧を制御する電圧制御手段と、
を備えることを特徴とする光源駆動装置。
【0086】
(付記2)前記強度制御信号とは異なる周波数の信号を前記強度制御信号に重畳する重畳手段と、
前記受光手段によって変換された電気信号の前記周波数の成分を抽出する抽出手段と、
を備え、
前記電圧制御手段は、前記強度特性に関する情報として、前記抽出手段によって抽出された電気信号の振幅に応じて前記参照電圧を制御することを特徴とする付記1に記載の光源駆動装置。
【0087】
(付記3)前記電圧制御手段は、前記抽出手段によって抽出された電気信号の振幅が一定になるように前記参照電圧を制御することを特徴とする付記2に記載の光源駆動装置。
【0088】
(付記4)一定の消光比制御信号と前記参照電圧とに基づくパルス電流を前記光源へ供給するパルス供給手段を備え、
前記光源は、入力されるデータ信号に基づいて、前記パルス供給手段によって供給されるパルス電流に応じた消光比の光信号を出力することを特徴とする付記1に記載の光源駆動装置。
【0089】
(付記5)前記光源はレーザーダイオードであることを特徴とする付記1に記載の光源駆動装置。
【0090】
(付記6)バイアス供給手段は、デジタル信号である前記強度制御信号と前記参照電圧とを掛け合わせたバイアス電流を前記光源へ供給することを特徴とする付記1に記載の光源駆動装置。
【0091】
(付記7)供給するバイアス電流を調節して光源の強度制御を行う光源駆動方法において、
前記光源から出力される光を受光して電気信号に変換する受光工程と、
前記受光工程によって変換された電気信号に応じた強度制御信号と、可変自在な参照電圧と、に基づくバイアス電流を前記光源へ供給するバイアス供給工程と、
前記光源の前記強度制御信号に対する強度特性に関する情報を取得して、取得した前記強度特性に関する情報に応じて前記参照電圧を制御する電圧制御工程と、
を含むことを特徴とする光源駆動方法。
【符号の説明】
【0092】
100 光源駆動装置
110 光源
111 分岐部
120 受光部
130 強度制御部
140,360 可変電源
150 バイアス供給部
160 重畳部
170 抽出部
180 電圧制御部
210 信号光源
220 消光比制御部
230 パルス電流供給部
310 スイッチ部
311,312 スイッチ
311a,312a 経路
311b,312b,323 抵抗
311c,312c コンデンサ
321 LD
322 MPD
324,383,384 接地部
330 ローパスフィルタ
331 電気信号
340 デジタル変換器
350 MPU
351 パイロット信号
370 アナログ変換器
381 バイアス電流駆動部
382 パルス電流駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給するバイアス電流を調節して光源の強度制御を行う光源駆動装置において、
可変自在な参照電圧を出力する電源と、
前記光源から出力される光を受光して電気信号に変換する受光手段と、
前記受光手段によって変換された電気信号に応じた強度制御信号と、前記電源から出力された参照電圧と、に基づくバイアス電流を前記光源へ供給するバイアス供給手段と、
前記光源の前記強度制御信号に対する強度特性に関する情報を取得し、取得した前記強度特性に関する情報に応じて前記参照電圧を制御する電圧制御手段と、
一定の消光比制御信号と、前記電圧制御手段によって制御された参照電圧とに基づくパルス電流を前記光源へ供給するパルス供給手段と、
を備え、
前記光源は、入力されるデータ信号に基づいて、前記パルス供給手段によって供給されるパルス電流に応じた消光比の光信号を出力することを特徴とする光源駆動装置。
【請求項2】
前記強度制御信号とは異なる周波数の信号を前記強度制御信号に重畳する重畳手段と、
前記受光手段によって変換された電気信号の前記周波数の成分を抽出する抽出手段と、
を備え、
前記電圧制御手段は、前記強度特性に関する情報として、前記抽出手段によって抽出された電気信号の振幅に応じて前記参照電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の光源駆動装置。
【請求項3】
前記電圧制御手段は、前記抽出手段によって抽出された電気信号の振幅が一定になるように前記参照電圧を制御することを特徴とする請求項2に記載の光源駆動装置。
【請求項4】
前記光源はレーザーダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の光源駆動装置。
【請求項5】
供給するバイアス電流を調節して光源の強度制御を行う光源駆動方法において、
前記光源から出力される光を受光して電気信号に変換する受光工程と、
前記受光工程によって変換された電気信号に応じた強度制御信号と、可変自在な参照電圧と、に基づくバイアス電流を前記光源へ供給するバイアス供給工程と、
前記光源の前記強度制御信号に対する強度特性に関する情報を取得して、取得した前記強度特性に関する情報に応じて前記参照電圧を制御する電圧制御工程と、
一定の消光比制御信号と、前記電圧制御工程によって制御された参照電圧とに基づくパルス電流を前記光源へ供給するパルス供給工程と、
を含み、
前記光源は、入力されるデータ信号に基づいて、前記パルス供給工程によって供給されるパルス電流に応じた消光比の光信号を出力することを特徴とする光源駆動方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−138643(P2012−138643A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−98271(P2012−98271)
【出願日】平成24年4月23日(2012.4.23)
【分割の表示】特願2007−330464(P2007−330464)の分割
【原出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(309015134)富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社 (72)
【Fターム(参考)】