説明

入れ子式閉チューブサンプリングアセンブリ

患者のサンプルを分析する臨床診断サンプル分析器が、開示されている。分析器は、ピアシングプローブ内に同心的に収納されたサンプルプローブを有する入れ子式閉チューブサンプリングアセンブリおよび通気メカニズムを含む。閉チューブサンプリングアセンブリは、臨床診断サンプル分析器による分析のためにサンプルチューブからサンプルを吸引するために使用される。本発明はさらに、患者のサンプル間でサンプリングしかつ閉チューブサンプル収集デバイスをきれいにし、血液サンプルの交差汚染を防ぐ方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、流体サンプル、例えば患者の血液サンプルを分析する臨床診断分析器に関する。さらに詳細には、本発明は、バイアル中の流体にアクセスする臨床診断分析器に取り付けられたピアシングプローブおよびサンプルプローブアセンブリを含む閉チューブサンプル収集デバイス、閉チューブサンプル収集デバイスと関連する通気メカニズム、ならびに患者のサンプル間でサンプリングしかつ閉チューブサンプル収集デバイスをきれいにし、血液サンプルの交差汚染を防ぐ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
処理およびテストのために医療試験室によって大量に取り扱われる血液および他の体液は、試験室に対して費用の抑制および生物学的危険問題を提示する。流体をテストすることにかかる費用を最小にするために、そのようなサンプルを処理するために利用される機器および手続きは、ますます自動化され、それによって最小の労力でできるだけ速やかに実行されることが可能となる。サンプル処理を自動化することには、血液および現在有害物質として分類されている他の体液の取り扱いを最小にするというさらなる利点がある。
【0003】
ヒトの血液を含む患者の体液のサンプルを分析するためには、サンプルが最初に患者から採取されなければならない。普通サンプルは、容器内に収納され、分析動作中、ここから吸引される。これらのサンプル容器は、自動サンプル分析器に詰め込まれる。サンプル容器にキャプがつけられている場合、サンプルが分析のために吸引される前に、キャップは除去されなければならない。これはオペレータによって手動で行なわれ得るか、または、サンプル容器に壊れやすいシールがついておれば、分析器は、ピアシング装置を含み得、容器のシールを破り、流体サンプルの吸引を可能にし得る。
【0004】
シールのついた容器を突き刺すことのできる現在利用可能な商用サンプル分析器には、サンプリングおよび分析動作の有効性ならびに効率を減ずるいくつかの不利がある。例えば、一部の分析器は、サンプル吸引器を二重のモードで使用し、壊れやすいシールを破りそしてサンプルを吸引する。二重のモードでサンプル吸引器を使用すると、シールの断片が吸引器のチップまたはサンプル吸引器に配置された通気口に入った場合、サンプル吸引器の閉塞が起こり得る。さらに、分離したピアシング装置が使用されて壊れやすいシールを破るとしても、サンプル吸引器が次に単独に穴のあけられたシールに入るとき、シールからの破片が、サンプル吸引器チップおよび/またはそれに配置された任意の通気ポートを塞ぎ得、従って、吸引されたサンプル量の精度を減じ、可能性として、サンプル吸引器を害する。詰まった通気ポートおよび吸引チップにより、患者サンプルの交差汚染の危険性が増加し、またより多くの時間が装置のクリーニングのために当てられることが必要ともなり、従って、スループット(throughput)時間が増加し、分析器の有効性を減ずる。
【0005】
さらに、一部の分析器は、サンプリングデバイスから分離されたピアシングデバイスを使用する。一部のデバイスにおいて、ピアシングデバイスは、サンプリングデバイスの非常に近くに位置付けられている。しかしながら、一部のデバイスでは、ピアシングデバイスおよびサンプリングデバイスは、分析器の異なるエリアに位置付けられ得る。その結果、最初にサンプルチューブを突き刺すために配置し、次にサンプル吸引器との関係でサンプルを再配置するか、またはサンプル吸引器をサンプルバイアルの位置に移動させるかいずれかのためにさらに時間が必要とされる。これらの動きで、サンプル分析器のスループット時間は増加し、従って、その効率は下がる。
【0006】
さらに、現在入手可能なサンプル分析器は、一度に1つのタイプのバイアルまたはサンプル容器からサンプルを吸引し得るのみである。その結果、オペレータが異なるサイズのバイアルで複数のサンプルを有した場合、類似の容器のみが同じ群で処理され得る。新しいサイクルまたは追加的な分析器調整が、目前の各スタイルのバイアルに対して必要とされる。異なるサイズのバイアルを同じ群でサンプル分析器が処理できないことで、分析器のスループット時間に悪い影響を与え、その効率は下がる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、改良されたスループット速度および改良されたプローブデザインを有するさらに効率的な自動サンプル分析器に対する当技術分野での実証された必要性がある。改良されたサンプル分析器は、サンプルバイアルキャップを突き刺すために使用される現在のデバイスに関連する問題を減ずるか、またはなくし、ピアシングメカニズムおよびサンプリングメカニズムの両方の詰まりを減じ、それによって、交差汚染を減じ、吸引するサンプル量の精度を改良し、様々に異なるサイズのサンプルチューブでのサンプルへのアクセスを改良する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の概要)
本発明は、流体サンプルチューブまたはバイアルからの流体のサンプルを獲得するアセンブリを含む臨床診断分析器を提供する。本発明はまた、流体サンプルチューブまたはバイアルからの流体をサンプリングする方法も提供する。
【0009】
一局面において、本発明は、容器内の流体をサンプリングするサンプル収集デバイスを含む臨床診断分析器を提供する。一実施形態において、デバイスは、管腔およびピアシング端を含む第1のチューブと、管腔および自由端を含む第2のチューブと、ピアシングチューブに動作可能に接合されたバルブであって、開位置および閉位置を備える、バルブと、バルブと動作可能に接合された陽気体圧を生成する陽圧気体ソースとを含む。陽圧気体ソースによって生成された陽気体圧は、バルブが開位置にあるとき、ピアシングチューブ管腔を浄化する。第2のチューブは、第1のチューブの管腔内に少なくとも部分的に収納され、第2のチューブの自由端は、第1のチューブの管腔内の包まれた位置から、第1のチューブのピアシング端を越えて開かれた位置へ移行する。第1のチューブまたは第2のチューブのうちの少なくとも1つが、他方に対して軸方向に動く。第2のチューブの自由端が、第1のチューブのピアシング端に対して開かれるとき、第2のチューブは、容器内の流体をサンプリングする。
【0010】
一実施形態において、第1のチューブおよび第2のチューブは、互いと共に同時に動き、一方別の実施形態において、第2のチューブは静止し、第1のチューブは、第2のチューブに対して動く。さらに別の実施形態において、第1のチューブは静止し、一方第2のチューブは第1のチューブに対して動く。
【0011】
別の実施形態において、第2のチューブは、気体、例えば空気を第2のチューブの管腔に通すアセンブリに結合され、一方さらに別の実施形態において、第1のチューブは、クリーニング溶液を第1のチューブの管腔に通すアセンブリに結合されている。
【0012】
別の実施形態において、装置は、該装置をトリガすることによりサンプルチューブのキャップを突き刺してサンプルチューブからサンプリングするメカニズムを含む。メカニズムは、センサシステム、および起動部材がサンプルチューブと接触するとき、装置をトリガする起動部材を含む。該部材は、フットアセンブリであり得る。
【0013】
さらなる実施形態において、第1のチューブのピアシング端は、楕円形の断面を現すような角度で切られている。端は、斜めに切られている。
【0014】
別の実施形態において、装置は、第1の搬送アセンブリに結合されることにより、分析器の第1の軸における装置の動きが可能となり、一方さらなる実施形態において、第1の搬送アセンブリは、第2の搬送アセンブリに結合されることにより、分析器の第2の軸における装置の動きが可能となる。分析器は、少なくとも1つのモータおよびコンピュータも含み得る。別の実施形態において、装置は、コンピュータと情報を送受信する情報処理ユニットをさらに含む。
【0015】
本発明の別の実施形態において、第1のチューブは、バネ装備のアセンブリに結合され得る。
【0016】
本発明の別の実施形態に従って、デバイスのバルブは、2方向バルブである。デバイスは、1つ、2つ、または直列もしくは並列に配列されたさらに多くのバルブを含み得る。別の実施形態に従って、第1のバルブは、陽圧気体ソースに動作可能に接合され、第2のバルブは、大気圧で室内空気に動作可能に接合されている。代替的な実施形態に従って、バルブは3方向バルブであり、3方向バルブは、ピアシングチューブに、陽圧気体ソースに、および大気圧で室内空気に動作可能に接合されている。
【0017】
本発明の別の実施形態に従って、サンプル収集デバイスは、アキュームレータをさらに含む。アキュームレータは、バルブにおよび陽圧気体ソースに動作可能に接合されている。アキュームレータは、約25PSIA〜30PSIAに、好ましくは27PSIAに加圧される。別の実施形態に従って、デバイスは気体圧センサをさらに含む。気体圧センサは、陽圧気体ソースに動作可能に接合される。
【0018】
別の実施形態において、本発明は、容器内の流体をサンプリングする装置を含む臨床診断分析器を提供する。装置は、管腔、ピアシング端および導管と連通する別の端を含み、垂直軸方向に往復に移動可能である第1の非穴あきチューブ、ならびに管腔および自由端を含む第2の非穴あきチューブとを含む。第2のチューブは、サンプリング中に第1のチューブの管腔から分離不可能であり、かつ第1のチューブの管腔内に少なくとも部分的に収納されている。第2のチューブの自由端は、第1のチューブの管腔内で包まれた位置から第1のチューブのピアシング端を越えて開かれた位置へ移行する。一実施形態において、第1のチューブは第2のチューブに対して軸方向に動く。別の実施形態において、第2のチューブは、第1のチューブに対して軸方向に動くか、または代替的に、両チューブは互いに対して軸方向に動く。第2のチューブの自由端が、第1のチューブのピアシング端に対して開かれるとき、第2のチューブは、容器内の流体をサンプリングする。
【0019】
本発明による一実施形態において、第1のチューブのピアシング端は、例えば斜めに切られ、楕円の断面を表すような角度に切られ、面取りされ、または自由端の内側のエッジは丸みが付けられる。
【0020】
一実施形態において、本発明による臨床診断分析器は、第1のチューブに動作可能に接合されることにより第1のチューブの動きを引き起すばねを含む。第1のチューブは、第1のチューブをその垂直軸に配置する1つ以上の移動止めをさらに特徴とし得る。特定の実施形態において、分析器は、サンプルチューブと接触してサンプルチューブがピアシングおよびサンプリングするための正しい位置にあるときを決定する部材と係合するセンサシステムを含む。該部材は、例えばスルーホールを含むフットアセンブリであり得る。
【0021】
一実施形態において、臨床診断分析器の装置は、第1の搬送アセンブリに結合されることにより、分析器の第1の軸における装置の動きが可能となる。別の実施形態において、第1の搬送アセンブリは、第2の搬送アセンブリに結合されることにより、該分析器の第2の軸における該装置の動きが可能となる。
【0022】
一実施形態において、臨床診断分析器は、本発明に従って、洗浄ステーションを含む。洗浄ステーションは、洗浄容器、ラジアルリンサ、フィルタ、および/または気体ジェット、もしくは上記の組み合わせを含み得る。一実施形態において、フィルタは、洗浄容器の管腔内に配置されている。ラジアルリンサは、放射状に配置された複数のリンサポートを特徴とする。本発明による装置は、第1のチューブのチップに隣接して配置されたオリフィスを有するチューブを含む空気浄化システムをさらに含み得、空気浄化システムは、気体ソースに動作可能に接合されている。
【0023】
別の実施形態において、臨床診断分析器は、第1のチューブの管腔と連通する加圧された気体ソースを含むことにより、管腔内の残留流体を浄化する。さらに別の実施形態において、臨床診断分析器は、流体を第2のチューブの管腔に通すアセンブリに結合された第2のチューブを特徴とする。
【0024】
本発明の一実施形態において、第1のチューブは、センサと動作可能に接合されることにより、第1のチューブが流体または固体と接触したことを検出する。代替的に、第2のチューブは、センサと動作可能に接合されることにより、第2のチューブが流体または固体と接触したことを検出する。さらに別の実施形態において、第1のチューブおよび第2のチューブは、回路によって接合されることにより、他方のチューブの誤った感知の信号を防止する。
【0025】
本発明の他の局面は、次の記述および特許請求の範囲により、当業者にとって明らかとなる。記述および図面は特定の実施形態に関するものであるが、他の実施形態も本発明の範疇に入る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
(発明の詳細な説明)
図面において、同様な参照記号は一般に、異なる図面を通して同じ部品を指す。さらに、図面は、必ずしも一定比率ではなく、一般に本発明の原理を示すことに重点が置かれている。
【0027】
本発明は、バイアル(vial)の中の流体の自動化ピアシングおよびサンプリングに対する臨床診断分析器に取り付けられた入れ子式ピアシングプローブおよびサンプルプローブアセンブリ、ならびに通気メカニズムに関する。アセンブリは、ピアシングプローブ内に収納されたサンプルプローブを含む。本発明の次の実施形態のうちのすべては、ピアシングプローブおよびサンプルプローブアセンブリを含んだ自動診断サンプル分析器の効率および有効性を向上させる特徴、ならびに本発明の通気メカニズムを含む。
【0028】
図1を参照して、サンプル収集デバイス18、例えば閉チューブサンプル収集デバイスは、患者の血液サンプルを分析する自動臨床診断分析器10のコンポーネントである。臨床診断分析器10は、分析ステーション4、洗浄ステーション9、プロセッサ8、駆動モータ90およびサンプルチューブラック96をさらに含み得る。サンプルチューブラック96は、複数のサンプルチューブウェル98を含む。患者血液サンプルは、サンプルチューブ7内に含まれ、サンプルチューブウェル98内に置かれている。サンプル収集デバイス18は、閉サンプルチューブ7、カップ(図示されず)、バイアル(図示されず)、およびオープンサンプルチューブの両方を含む様々なサイズおよび形状のサンプルチューブ7からサンプルを収集し得ることが考えられている。閉サンプルチューブ7は、サンプルチューブキャップまたはシール37を含み、サンプルを大気および微粒子破片から密封する。
【0029】
さらに図1を参照して、本発明による一実施形態において、サンプル収集デバイス18は、軸方向に配置された管腔35を含むピアシングチューブ36と、軸方向に配置された管腔33を含むサンプル吸引プローブ30とを含むサンプリングアセンブリ3を含む。さらなる実施形態において、サンプル収集デバイス18は、1つ以上のバルブ40、アキュームレータ62、および陽圧気体ソース70も含み得る。
【0030】
図2Aを参照して、一実施形態において、サンプリングアセンブリ3は、アーム1のベアリングレール5を介して移動する搬送アセンブリに取り付けられている。アーム1はまた、第2のベアリングレール(図示されず)上を移動する第2の搬送アセンブリに取り付けられている。
【0031】
図2Aをさらに参照して、本発明による一実施形態において、キュペットディスペンサ(図示されず)が、分析器10の後部に配置され、サンプリングアセンブリ3によって獲得されたサンプルを受けるキュペットを分配する。キュペットは、チューブ輸送メカニズム(図示されず)によって分析ステーション4、例えばルミノメータ(luminometer)に輸送される。
【0032】
図2Bを参照して、本発明による分析器10のさらなる実施形態は、洗浄ステーション9を含む。洗浄ステーション9は、サンプルチューブ7から除去されたサンプルが、キュペット(図示されず)の中にディスペンスされた後、サンプリングアセンブリ3のピアシングプローブ36およびサンプルプローブ30をきれいにする。本発明の一実施形態において、洗浄ステーション9は、洗浄流体の容器200ならびにスプレーデバイス、例えば汚染されたピアシングプローブ36および/またはサンプルプローブ30に向けられた洗浄流体をスプレーするシャワー180を含む。別の実施形態において、洗浄ステーション9は、破片を除去するフィルタ184をさらに含む。フィルタ184は、実質的に円筒状、円盤状または円錐状であり得る。特定の実施形態において、フィルタは円筒状であり、洗浄容器の管腔内に配置されている。さらに別の実施形態において、洗浄ステーション9は、乾燥気体の突風をピアシングプローブの遠位端に向けてプローブを乾かす気体ソース(図示されず)に接続されたジェット160を含む。
【0033】
再度図2Aを参照して、本発明の実施形態に従って、分析器10の様々なセンサおよび情報処理ユニットからのインプットを受信し、かつ分析器10の様々な部品の動き、例えばレール5に沿った配置アーム1の動きを指示することによって、コンピュータ(図示されず)は、分析器10の全体的活動を制御する。配置アーム1の動きは、モータ90によって駆動される。分析器10の他の部分の動きを駆動する追加的なモータがあり得る。ここに示される臨床診断サンプル分析器10は、本発明のサンプリングアセンブリ3を利用する分析器のたった1つの例にすぎない。サンプリングアセンブリ3は、本発明に従って、任意の適正に構成された臨床診断サンプル分析器と共に使用され得る。
【0034】
図3は、本発明の例示的なピアシングプローブ36を示す。ピアシングプローブ36は、遠位端、近位端、ならびに管状構造の遠位端および近位端で開く軸方向に配置された管腔35を含む管状構造である。管状構造の壁は、非穴あき;すなわち穴、ポート、または通気口なしである。一実施形態において、ピアシングプローブ36は、垂直軸方向に往復に移動可能である。
【0035】
別の実施形態に従って、サンプルチューブ7を突き刺すチップ32は、ピアシングプローブ36の遠位端に配置され、一方チップ32より近位のピアシングプローブ36は、第1の移動止め42、および第1の移動止め42より近位の第2の移動止め44を少なくとも有している。追加的な移動止めも、本発明の代替的な実施形態に従って、プローブ36に含まれ得る。特定の実施形態に従って、ピアシングプローブ36は、ただ1つの移動止め(図示されず)を含む。第1および第2の移動止めは、サンプリングプローブ30に対してピアシングプローブ36を配置する際に補助し、さらに以下で論じられる。ピアシングプローブ36の近位端は、導管と連通もし得る。
【0036】
本発明の一実施形態において、図3に示されたピアシングプローブ36のチップ32は、斜めに切られた楕円の断面が示されているけれども、チップ32は、任意の角度で切られ得る。図4A〜図4Cに示されるように、チップは、様々に異なる形状、例えば菱形、円形、卵形、長方形、歯状、および波型のうちの1つでもあり得る。図4Aは、本発明の一実施形態に従って、面取りが施されたエッジを含む鈍いチップ32を含む例示的なピアシングプローブ36の遠位部分の切断図を示す。図4Bは、図4Aに示された例示的なピアシングプローブの部分の側面図を示す。別の実施形態において、図4Cは、ピアシングプローブ36の遠位部分の側面図は、二点が尖ったチップ32であることを示している。さらに別の実施形態において、ピアシングプローブ36のチップ32は、複数の尖った点を有している。別の実施形態において、ピアシングプローブ36のチップ32の内部エッジは、丸みがつけられている(図示されず)。さらに一実施形態において、ピアシングプローブ36のチップ32は、サンプルチューブキャップ37のコアリング(coring)を減じ、従って、チューブの端面は、1つ以上の切れ目を有し得るか、または削られてコアリングを減ずる。サンプルチューブ7のシール37に穴をあけることのできるチップ32の任意の構成が使用され得る。
【0037】
図5は、本発明の例示的なサンプルプローブ30を示す。サンプルプローブ30は、軸方向に配置された管腔、近位端28、および遠位自由端34を含む管状構造である。サンプルプローブ30は、サンプリングステップの間、ピアシングプローブ36の管腔35の中に配置され、かつこれから分離不可能である。サンプルプローブ30の管腔34は、管状構造の遠位端および近位端で開く。サンプルプローブ30の管状構造の壁は、非穴あき、すなわち穴、ポート、または通気口なしである。自由端34は、プローブ管腔33とプローブ30の外側との間に流体連通のための開口部を含む。プローブの自由端34は、サンプルの中に挿入され、サンプルバイアル7からサンプルを吸引する。一実施形態において、サンプルプローブ30の近位端28は、シールアセンブリ26に結合され、これについては以下詳細に論じられる。サンプルプローブ30の近位端28は、サンプルプローブ30の管腔33をきれいにし、もしくはゆすぐための流体または気体の導入のための、またはサンプルプローブ30によるサンプルチューブ7との流体の往復輸送のための導管として役立ち得るサプライチューブまたは他のサプライ部材と連結可能である。
【0038】
図6は、本発明の一実施形態に従って、サンプリングアセンブリ3の例示的なピアシングプローブ36の遠位部分の管腔35内に収納された、例示的なサンプルプローブ30の遠位部分の部分的な切断側面図を示す。図6に示されるように、本発明の一実施形態に従って、サンプルプローブ30がサンプルバイアル7に配置されるとき、ピアシングプローブ36は、サンプルプローブ30を包むことにより、サンプルプローブ30がサンプルバイアル7のシール37に接触することを防ぐ。ピアシングプローブ36によって形成される防壁は、壊れやすいシール37の破片が、サンプルプローブ30のチップ34でのサンプルプローブ管腔33の開口部を部分的にもしくは完全に詰まらせ、または塞ぐことを妨げる。さらに、サンプルプローブ30は、サンプルバイアル7のシール37に触れないので、クリーニングの必要がなくサンプルプローブ30の表面積は、最小化され、それによって、必要とされる洗浄時間および洗浄流体の量が減ぜられ、それによって、分析器10の全体的効率が改良される。
【0039】
さらに、本発明による一実施形態において、ピアシングプローブ36の管腔35は、サンプルチューブ7のための通気口として作用する。サンプルチューブ7の通気は有利である。なぜならば、通気によって、サンプルチューブ7内側の圧力は、サンプルチューブ7外側の圧力と等しくされ、吸引容積の精度を確実にするからである。もしそうでなければ通気を可能とするために必要とされるピアシングプローブ36の通気ポートを削除することによって、シール37の断片がピアシングプローブ36を詰まらせる可能性は最小化される。サンプルプローブ30の詰まりが減ぜられることによって、より高いサンプリング精度が可能となり、サンプルプローブ30、特にサンプルプローブチップ34への損傷の可能性が減ぜられる。さらに、詰まりが減ぜられることによって、サンプルプローブ30およびピアシングプローブ36をきれいにするために必要とされる時間の量が、減ぜられ、それによって、サンプル分析器10の全体的な効率が改良される。
【0040】
図7は、本発明に従って、例示的なピアシングプローブ36の遠位部分の管腔35内に収納された例示的なサンプルプローブ30の遠位部分の斜視図を示す。図7に示されるサンプルプローブ30のチップ34は、ピアシングプローブ36の遠位チップ32における管腔35の開口部において露出されている。
【0041】
図8は、本発明の例示的なピアシングプローブ36の管腔35内に収納された例示的なサンプルプローブ30の別の斜視図を示す。図8に示されるように、サンプルプローブ30のチップ34(輪郭線で示されている)は、ピアシングプローブ36の管腔35の中に近位側に引き込まれ、そこでピアシングプローブ36の遠位部分によって包まれ、ピアシングプローブ36の遠位チップ32の管腔35の開口部においては露出されない。サンプルプローブ30およびピアシングプローブ36は、互いに対して、軸方向にスライド可能に移動可能である。例えば、ピアシングプローブ36を近位側に引き、かつサンプルプローブ30を静止の状態に維持することによって、サンプルプローブ30の遠位チップ34は配置される。すなわち、ピアシングプローブ36の遠位チップ32の管腔35の開口部において露出される。代替的に、サンプルプローブ30は、遠位側に前進させられる一方、ピアシングプローブ36は、静止のまま残る。本発明のさらに別の実施形態において、サンプルプローブ30およびピアシングプローブ36の両方は、スライド可能に移動可能である。サンプルプローブ30とピアシングプローブ36との相対運動のために、ピアシングプローブ36がサンプルチューブ7上のシール37に刺し穴をあけるとき、サンプルプローブ30の遠位チップ34はピアシングプローブ36の管腔35内に配置され、すなわち、包まれ、図8に示されるように、ピアシングプローブ36のチップ32を越えては、伸ばされない。サンプルチューブ7からサンプルを吸引する準備ができたとき、サンプルプローブ30の遠位チップ34は降ろされる。すなわち、図6に示されるように、ピアシングプローブチップ32を越えて伸ばされ、ピアシングプローブ36のチップ32の管腔35の開口部内に配置される。ピアシングプローブ36のチップ32は、シール37を突き刺すプロセスの間、サンプルにあたり得るが、チップ32より近位の、ピアシングプローブ36の部分は、サンプルに浸されない。サンプルに露出されるピアシングプローブ36の表面積を最小にすることによって、ピアシングプローブ36のクリーニングが必要な表面積は減ぜられる。
【0042】
図9Aは、解放されていない位置における、本発明の例示的な閉チューブピアシングプローブおよびサンプルプローブアセンブリの斜視図である。図9Bは、図9Aの例示的な閉チューブピアシングプローブの近位部分、およびサンプルプローブアセンブリの斜視図である。図9Aに示される解放されていない位置において、ピアシングプローブ36のチップ32、およびサンプルプローブ30のチップ34の両方は、包まれている。ピアシングプローブ36のチップ32は、フット22によって覆われ、サンプルプローブ30のチップ34は、ピアシングプローブ36内に収納されている。
【0043】
引き続き図9Aを参照して、フット22は管腔(図2Bに最もよく示されている)を有し、サンプルプローブ30を収納しているピアシングプローブ36は、この管腔の中を通る。本発明の一実施形態に従って、フット22は、ブレーキロッド21に結合されている。サンプリングサイクルが起きている間、ブレーキロッド21およびフット22は、サンプリングアセンブリ3の他の要素から独立して移動し、サンプルチューブ7を正しい位置に保持する。さらなる実施形態において、ブレーキロッド21は、配置アーム1に取り付けられ得る。
【0044】
図9Aおよび図9Bを引き続き参照して、本発明の一実施形態に従って、サンプリングアセンブリ3は、ピアシングプローブ36の近位端41(図3を参照)と係合し、近位端41を外部環境から密封するシールアセンブリ26を含む。一実施形態において、シールアセンブリ26は、ピアシングプローブ36の管腔35をきれいにするための流体または気体の導入のためのオリフィス49を提供する。一実施形態において、サンプルプローブ30の近位端28は、例えばサンプルプローブ30の管腔をきれいにするために使用され得る流体または気体の導入のための入り口点28として役立つ。
【0045】
図1に戻って、一実施形態に従って、サンプリングアセンブリ3のピアシングプローブ36の近位端41は、ある長さの配管80に密封的に接合される。配管80は、重合体、例えばTygonTMで形成され得る。配管80は、シールアセンブリ26のオリフィス49でピアシングプローブ36の近位端41と接続することにより、陽圧気体ソース70と流体連通する。配管80は、単一のある長さの配管、または追加的なオリフィス、ガスケット、バルブ、もしくは他の密封可能な接合によって密封的に接合される複数のある長さの配管であり得る。
【0046】
引き続き図1を参照して、特定の実施形態において、サンプル収集デバイス18は、アキュームレータ62を含むことにより、加圧された空気または他の気体状流体を含む。アキュームレータ62は、ある長さの配管80を通して、一端でサンプリングアセンブリ3に密封的に接合され、他端で陽圧気体ソース70に接合される。アキュームレータ62は、ある容積の加圧された気体を含むこと、および所望の大きさの陽圧で加圧された気体を維持することのできる容器である。本発明の一実施形態に従って、アキュームレータ62は、約200cc〜約500ccの範囲での、最も好ましくは、300CCの容積の気体を含むことができる。
【0047】
引き続き図1を参照して、本発明の一実施形態従って、陽圧気体ソース70は、例えば加圧された気体を生成することのできる陽圧気体ポンプである。代替的な実施形態に従って、加圧された気体は、遠隔の陽圧気体ソース、例えばピアシングプローブの管腔35と流体連通し、集中された「組織内」加圧気体ラインを通して、サンプル収集デバイス18に提供される。一実施形態において、陽圧気体ソース70は、アキュームレータ62と共に、またはアキュームレータ62なしで提供される。
【0048】
本発明の別の実施形態において、なおも図1を参照して、アキュームレータ62は、気体圧メータ66および/または気体圧センサ72を含む。例示的な気体圧メータ66は、アキュームレータ62内での現在の気体圧の視覚的な表示を提供する。気体圧センサ72は、アキュームレータ62内での気体圧を測定し、信号を陽圧気体ソース70、例えば陽圧空気ポンプに提供する。アキュームレータ62内での気体圧が、所望の気体圧の高さよりも下に下がるとき、センサ72は、気体ソース70に信号を送ることにより、スイッチを入れ、アキュームレータ62内の気体圧を上げる。いったん気体圧センサ72が、所望の高さの気体圧を測定すると、センサ72は、気体ソース70に信号を送ることにより、スイッチを切る。
【0049】
センサ72と気体ソース70との組み合わせで、アキュームレータ62内でほぼ一定の所望の気体圧が維持される。本発明の一実施形態に従って、アキュームレータ62内での気体圧は、好ましくは、約25PSIA〜30PSIAの範囲であり、より好ましくは、約27PSIA〜28PSIAであり、好ましくは27PSIAである。
【0050】
なおも図1を参照して、本発明の一実施形態に従って、サンプル収集デバイス18は、バルブ40を含む。バルブ40は、スイッチ42の動きを通して開位置および閉位置との間で可逆的に交互に切り替わる。バルブ40が開位置にあるとき、ピアシングチューブ36の管腔35は、バルブ40ならびにピアシングチューブ36の自由端32とアキュームレータ62との間の配管80と連通する。バルブ40が、閉位置にあるとき、バルブ40とピアシングチューブ36のチップ32との間における管腔35の気体圧は、ピアシングチューブ36の自由端32での大気圧に等しい第1の気体圧を維持する。バルブ40が、閉位置にあるとき、配管80の管腔31における、バルブ40からアキュームレータ62までの間に存在する気体圧は、陽圧気体ソース70によって生成される気体圧に等しい第2の気体圧を維持する。
【0051】
ここで図10を参照して、代替的実施形態に従って、サンプル収集デバイス18は、第1のバルブ40および第2のバルブ50を含んでいる。この実施形態に従って、第1のバルブ40は、2方向バルブであり、気体配管80の管腔31とアキュームレータ62内の加圧された気体との間の流体連通を開き、かつ閉じる。第2のバルブ50は、3方向バルブであり、気体配管80の管腔31と大気圧で室内空気に開放されているオリフィス56との間の流体連通を開き、かつ閉じる。従って、閉位置において、第2のバルブ50のオリフィス56は、もはや開放されて(開かれて)おらず、すなわち閉じている。第1のバルブ40が閉位置にあり、かつ第2のバルブ50が閉位置にあるとき、管腔31における圧力は、大気圧、すなわち、開かれている唯一のオリフィスでの気体圧、ピアシングチューブ36の開放端32(図1に示される)での気体圧に等しい。
【0052】
引き続き図10を参照して、第1のバルブ40が、開位置にあり、第2のバルブ50が、閉位置にあるとき、第2のバルブ50とアキュームレータ62との間の管腔31内での圧力は、アキュームレータ62内に含まれた気体圧の圧力に等しい。第1のバルブ40が、最初に開かれる場合、管腔31は、陽に加圧された気体の突然の吹き出しを経験する。第1のバルブ40が、開いたままであるとき、管腔31および開いた気体アキュームレータ62を含むシステム全体が、ピアシングチューブ36の開放端32(図1に示される)における気体圧と等しくなるまで、気体の圧力は下がる。本発明の一実施形態に従って、第1のバルブ40は、ほんの数ミリ秒間だけ開き、陽に加圧された気体の短い突風が脱出し、ピアシングチューブ36の管腔35を浄化し、ピアシングチューブ36の外側チップを乾燥させるが、気体ソース70による陽圧の実質的な再充填を必要とせず次の突風サイクルのためにアキュームレータ62内で十分な気体圧を維持する。本発明の一実施形態に従って、第1のバルブ40は、10ミリ秒〜4秒開かれ;より好ましくは30ミリ秒〜2秒;最も好ましくは、50ミリ秒〜1秒開かれる。
【0053】
なおも図10を参照して、第1のバルブ40が閉位置にあり、第2のバルブ50が、開位置にあるとき、配管80の管腔31およびピアシングチューブ36(図示されず)内の気体は、大気圧に等しい気体圧にある。再度図1を参照して、ピアシングチューブ36の自由端32が、サンプルチューブ7の外側にあるとき、ピアシングチューブ36の管腔35内の圧力は、大気圧に等しい。代替的に、ピアシングチューブ36の自由端32が、サンプルチューブ7の中に延長されるとき、ピアシングチューブ36の管腔35内の圧力は、サンプルチューブ7の正か、または負かいずれかの圧力と平衡状態となる。例えば、サンプルチューブ7が、サンプルチューブキャップ37で密封される場合、サンプルチューブ7は、大気圧よりも高いかまたは低いかいずれかの内部気体圧を有し得る。さらに、サンプルプローブ30によるサンプルチューブ7からのサンプルの吸引によって、サンプルチューブ7内の気体圧は下がり得、その後ピアシングチューブ36の管腔35内では、大気圧より低い気体圧に下がり得る。この状況において、ピアシングチューブ36の自由端32内の圧力は、第2のバルブ50のオープンオリフィス56を通して通気することにより、大気圧と平衡状態となる。
【0054】
大気圧よりも高いかまたは低いかいずれかの、サンプリングアセンブリ内に残る気体圧は、吸引されたサンプルの量における誤差を導入し得る。例えば、自動吸引プローブが、所定の期間または所定の量を吸引するようにプログラムされ得ることにより、標準化されたサンプル量が、各手続き間に吸引され得る。サンプルが、大気圧よりも高いかまたは低いかいずれかの気体圧で吸引された場合、時間の決められたサンプル吸引は、サンプルが過大または過少に吸引されるという結果に終わり、その後の分析に誤差を導入し得る。大気圧への通気により、そのようなサンプリング誤差が生じる可能性が減ずる。
【0055】
ここで図11を参照して、代替的な実施形態において、サンプル収集デバイス18は、ピアシングチューブ36(図示されず)の管腔35をアキュームレータ62、および大気圧での室内空気に開放されているオリフィス56にも接続している単一の3方向バルブ100を含む。本発明の一実施形態に従って、3方向バルブ100は、ピアシングチューブ36の管腔35と、アキュームレータ62または大気いずれかとの間での流体連通を交互に切り替える単一のトグルスイッチ92を含む。代替的な実施形態に従って、バルブ100は、3つの流体連通状態を可能にする2つのトグルスイッチ94、96を含む。両方のスイッチ94、96が閉位置にあるとき、ピアシングチューブ36(図示されず)の管腔35は、自由端32でのみ開放され、管腔35内の気体圧は、自由端32での気体圧(大気圧)の方に向かう。第1のスイッチ94が、閉位置にあり、第2のスイッチ96が開位置にあるとき、管腔31における気体圧は、大気圧の方に向かう。第1のスイッチ94が開位置にあり、第2のスイッチ96が閉位置にあるとき、管腔35は、アキュームレータ62に格納されかつこれから放出される加圧された気体に晒される。少なくとも1つの3方向バルブ、または少なくとも2つの2方向バルブ、2方向および3方向バルブの組み合わせを含む代替え的なバルブ概略構成が利用され得ることにより、少なくとも2つの所望の状態間の切り替えを可能とすることが考えられる。
【0056】
ここで図12を参照して、本発明の一実施形態に従って、サンプリングアセンブリ3は、ピアシングプローブ36の上移動止め44または下移動止め42を係合するロック24を制御するソレノイド25を含む。
【0057】
本発明による一実施形態に従って、サンプルプローブ30は、シールアセンブリ26を介してサンプリングアセンブリ3と結合されている。ピアシングプローブ36の垂直の動きが、サンプルプローブ30の遠位端34を露出させまたは包む、すなわち覆うために必要である。ロック24が、上移動止め44と係合するとき、ピアシングプローブ36は、低められた位置でロックされることにより、サンプルプローブ30のチップ34は、ピアシングプローブ36の管腔35内で包まれ、露出されない。ロック24が下移動止め42と係合する場合、ピアシングプローブ36は、高められた位置でロックされ、サンプルプローブ30の遠位端34を露出させる。従って、一実施形態において、サンプルプローブ30は、サンプリングアセンブリ3に対して常に固定された位置に残り、一方ピアシングプローブ36は、サンプルプローブ30およびサンプリングアセンブリ3に対して動く。しかしながら、別の実施形態において、サンプルプローブ30は、サンプリングアセンブリ3に対して一定の位置に固定されたピアシングプローブ36に対し相対的に動くように、代替的に設計され得る。さらなる実施形態において、サンプルプローブ30もピアシングプローブ36もいずれも固定されず、両方は、他方に対する、およびサンプリングアセンブリ3に対する運動が可能である。
【0058】
引き続き図12を参照して、本発明の一実施形態において、サンプリングアセンブリ3は、情報処理ユニット8、例えばPCボード、コントローラまたはデジタル信号プロセッサを含み、サンプリングアセンブリ3と関連する様々なセンサ45と情報を送受信する。情報処理ユニット8は、ロック24を解除またはこれと係合するように動作するソレノイド25を制御もする。さらに、本発明による一実施形態において、情報処理ユニット8は、分析器を動作する主要コンピュータ(図示されず)と通信する。
【0059】
引き続き図12を参照して、本発明の一実施形態に従って、サンプリングアセンブリ3は、z−ラック23によって配置アーム1に取り付けられている。配置アーム1のモータ(図示されず)は、z−軸(垂直)において上下にz−ラック23を駆動し、従ってサンプリングアセンブリ3をz−軸において上下に動かし、それによってサンプルプローブ30およびピアシングプローブ36を上方または下方に動かし、ピアシングプローブ36によってサンプルチューブのキャップ37を突き刺し、かつサンプルプローブ30によってバイアル7中の患者の体液をサンプリングする。本発明による一実施形態において、サンプルプローブ30および/またはピアシングプローブ36は、センサプローブ30が流体または固体と接触したことを検出するセンサ(図示されず)と通信している。本明細書にわたって使用される場合、用語センサは、例えば光学的、機械的、電気機械的センサを含む。センサは、キャパシタンスのシフトを検出する回路でもあり得る。例えば、センサは、サンプルプローブ30またはピアシングプローブ36の長さに対して平行な動きを検出し、装置を動かし、ショルダねじのヘッドを検出し、目標位置の座標を決定する。同じ動きが、チューブ、カップ、またはキュペット内の流体を検出するために使用され得る。代替的にプローブの長さに対して直角の動きが、使用され得る。さらに別の実施形態において、サンプリングプローブ30とピアシングプローブ36とは、例えば回路、コネクタまたはケーブルによって接合され、サンプルプローブ30とピアシングプローブ36との間の動きを検出し、プローブ間の動きが流体の誤った検出を引き起こさないようにし、それによって誤った流体高さの検出をなくする。
【0060】
一局面において、本発明は、サンプル収集デバイスを含む臨床診断分析器による患者体液の自動サンプリングのための方法である。患者サンプルを含むサンプルチューブ7からサンプルを獲得するために、サンプルチューブ7のシール37は、ピアシングプローブ36のチップ32によって最初に突き刺されなければならない。シール37を突き刺す前に、サンプルプローブ30は、引っ込められた位置でロックされ、シール37が突き刺される間のサンプルプローブへの損傷を防ぐ。
【0061】
図9Aおよび図9Bを参照して、第1の配置において、ピアシングプローブ36の上移動止め44が、ロック24によって係合される。これによって、例えば図9Aに示されるようにピアシングプローブ36に対して引っ込められた位置に、サンプルプローブ30は配置され、これによって、サンプルプローブ30のチップ34は、ピアシングプローブ36によって包まれ、シール37を突き刺すステップの間、露出されたり、または損傷を受けたりしない。
【0062】
図9Aを引き続き参照して、ピアシングプローブ36が、サンプルチューブ7のシール37を突き刺すために、フット22が最初にシール37と接触する。フット22が、サンプルチューブ7の上面に接触するとき、ブレーキロッド21はz−軸において上方に動き、センサ47からのフラッグを解除する。これによってz−ラック23が下方に駆動され、フット22の管腔を通ってピアシングプローブ36は動かされ、チューブ7のシール37に穴をあける。本発明の一実施形態において、ピアシングプローブ36にはバネが装備され得、キャップのはずされたサンプルチューブ7からサンプリングするとき、ピアシングプローブ36の上方への動きを可能にする。キャップのついたチューブ7の中のサンプルにアクセスするとき、いったんピアシングプローブ36がキャップ37の中に入ると、摩擦により、バネが解除されてピアシングプローブ36を上方に動かすことから妨げられる。従って、いったんシールが破られると、z−ラック23は上向きに駆動し、ロック24が解除されスプリング(図示されず)が伸びることを可能にし、ピアシングプローブ36を上方に動かしてその中に収納されたサンプルプローブ30を露出させる。このステップの間、ピアシングプローブ36のチップ32は、サンプルチューブ7内に残る。ロック24は次に、下移動止め42においてピアシングプローブ36と再係合する。z−ラック23はその後、下向きにサンプリングアセンブリ3を駆動することにより、サンプルプローブの30のチップ34は、チューブ7の中のサンプルを吸引し得る。z−ラック23は次に、上向きに駆動し、サンプルプローブ30およびピアシングプローブ36が、同時にサンプルチューブ7を出ることを可能にする。ピアシングプローブ36がz−ラック23によって上向きに駆動されるとき、フット22は、ピアシングプローブ36からサンプルチューブ7を剥ぎ取る。
【0063】
図2Aに戻って、サンプリングアセンブリ3は、分析器10の別の位置に移動し、サンプルをキュペット108の中に放出する。x−軸およびy−軸において移動するために、サンプリングアセンブリは、配置アーム1のz−軸に沿って移動し、一方配置アーム1は同時にレール5のx−軸に沿って移動する。
【0064】
図2Bを参照して、本発明の一実施形態において、洗浄ステーション9は、サンプルプローブ30の遠位部分34およびピアシングプローブ36の遠位部分32をディープウォッシングするためのディープウォッシャを含む。ディープウォッシャは、ピアシングプローブ36の外部、ピアシングプローブ36チップ32の内部およびサンプルプローブ30チップ34の外部をリンスするためのラジアルリンサ180を含む。ラジアルリンサは、ピアシングプローブがz−軸において持ち上げられるとき起動されるラジアルリンスポンプ(図示されず)に取り付けられている。ラジアルリンサ180は、放射状に配列された複数のリンスポート182を通して、リンス溶液の半径方向のシャワーを噴霧する。ディープウォッシャ9は、内部サンプルプローブリンサをさらに特徴とする。
【0065】
サンプルプローブ30の管腔33は、サンプルプローブリンサポンプと流体連通するサンプルプローブ30の管腔33を通されたリンス流体の流れによって洗浄される。サンプルプローブ30の管腔33を通るリンス流体の流れの速度は、約0.25〜2.0ml/秒の範囲であり、好ましくは、約1.0〜1.5ml/秒、さらに好ましくは、1.05ml/秒である。
【0066】
さらなる実施形態において、空気ポンプまたは気体ソース70、例えば通気メカニズムに関して上記された気体ソース70は、ピアシングプローブ36の管腔35と流体連通して接合されている。気体ソース70からの加圧された気体は、ディープウォッシュサイクルの後、サンプルプローブ30とピアシングプローブ36との間での環状エリアから残留流体を浄化する。気体ソース70は、本明細書に記述された閉チューブシステムにおける吸引の間必要とされるきれいな通気経路を維持することが要求されている。きれいな通気経路がなければ、サンプルチューブの内部圧は、大気圧ではない。大気圧より高い部分的なチューブ圧は、過剰吸引につながり;部分的な真空は、過少吸引につながる。きれいな通気経路により、サンプルチューブ内で即刻の圧力等化が可能となり、サンプリングに対して良好な正確さおよび精度が維持される。本発明によるさらなる実施形態において、気体ソース70は、空気浄化システム、例えばフット22におけるオリフィスを通る空気の短い吹き出しをピアシングプローブチップの外側に供給する、ピアシングプローブチップに隣接して配置された開口部を有するチューブ160を含むジェットである。空気の短い吹き出しは、ディープウォッシュの後ピアシングプローブチップ上に残り得るあらゆる残留リンス流体を除去する。
【0067】
別の実施形態において、ディープウォッシャ9は、ピアシングプローブ36によってサンプルチューブシールを突き刺した後の破片を除去する、取替え可能なフィルタ184を含む。破片は、突き刺しプロセス間に生成された、チューブキャップから遊離した物質である。フィルタは、破片がウォッシャと配管との間を塞ぐことを防ぐ。フィルタは、実験室の職員によって取替え可能であり、高価なサービスコールを無用とする。通常、フィルタは、5000サイクル毎に取り替えられる。検証システム、例えばセンサは、フィルタが正しい位置にあることを検証するために設置され得る。
【0068】
本発明による、サンプル収集デバイス3の少なくとも1つの利点は、サンプルチューブ7は、ピアシングプローブ36によって突き刺され、サンプル流体は、サンプリングアセンブリ3が、x−軸またはy−軸において移動する必要なくサンプルプローブ30によって吸引されることである。この特徴により、サンプルチューブ7からサンプルの一定分量を獲得するのに要する時間が減じ、スループット時間が向上し、従って分析器10の効率が向上する。例えば、以下の表は、
【0069】
【表1】

プロトロンビン時間(PT)および活性化された部分的トロンボプラスチン時間(APTT)に対する本発明(A)によるサンプル収集デバイスの実際のスループットを、同じテストに対する既存のサンプル収集デバイス(B)の実際のスループットと比較する。本発明によるサンプル収集デバイスは、270PTテスト/時間および270APTTテスト/時間を処理する一方、既存のサンプル収集デバイスは、228PTおよび120APTTテスト/時間を処理する。従って、本発明によるサンプル収集デバイスのスループットは、既存のサンプル収集デバイスのスループットの2倍以上である。
【0070】
さらに、ピアシングプローブ36のチップ32は、最初の突き刺しからサンプルが吸引されるまでサンプルチューブ7内に配置されているので、もしそうでなければ、サンプルチューブ7の中に複数回入ることから生じる汚染の可能性が減ぜられる。
【0071】
本明細書の記述された本発明によるサンプリングアセンブリ3の他の利点は、一部のチューブ7はキャップがつけられまたは密封され、一部のチューブ7はキャップまたはシールを欠く一群のサンプルチューブ7を処理する本発明のサンプリングアセンブリ3を利用する分析器10の能力を含む。これが可能であるのは、ピアシングプローブ36およびサンプルプローブ30が、キャップの有無のかかわらず、サンプルチューブに対して同じステップを実行し得るからである。
【0072】
さらに、サンプルプローブ30およびピアシングプローブ36の入れ子式構成により、ピアシングおよびサンプリング段階中にx−軸またはy−軸に置ける動きの必要性が削除され、サンプリングアセンブリ3がさらに容易にサンプルチューブキャップ37に集中されることを可能にする。従って、サンプリングアセンブリ3は、異なる直径および幾何学的形状のサンプルチューブ7からサンプリングし、かつ異なる直径および材料のサンプルチューブキャップまたはシール37からサンプリングする。さらに、サンプリングアセンブリ3がz−軸において動くことができることにより、サンプリングアセンブリ3が同じ群における異なる高さのチューブ7からサンプリングすることが可能となる。従って、様々な任意のサンプルバイアルが、サンプルチューブ受けエリア102に置かれ得る(例えば図2A参照)。
【0073】
本明細書に記述された通気メカニズムを含むサンプリングアセンブリは、好ましくは患者のサンプルを吸引する際に使用されるが、該サンプリングアセンブリは、例えば試薬を含んで他の流体または液体の容積を吸引するためにも有用である。これらの流体は、バイアル、テストチューブ、およびサンプルチューブを含んで、しかしこれらに限定されず任意の数の容器から吸引され得る。本明細書に記述されたものの他の変形、変更および実装が、主張された本発明の精神および範囲から逸脱することなく当業者に想到される。従って、本発明は、前記の例示的な記述によって定義されるのではなく、添付された特許請求の範囲および精神によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1は、本発明の例示的な実施形態による、サンプル収集デバイスを含む臨床診断分析器の概略図である。
【図2A】図2Aは、臨床診断サンプル分析器に収納された、本発明の例示的な閉チューブサンプリングアセンブリの正面透視図である。
【図2B】図2Bは、本発明による、図2Aに示された洗浄ステーションの側面部分的切断図である。
【図3】図3は、本発明の例示的なピアシングプローブを示す。
【図4A】図4Aは、鈍いチップおよび面取りが施されたエッジを含む例示的なピアシングプローブの一部の切断図を示す。
【図4B】図4Bは、図4Aの例示的なピアシングプローブの一部の側面図を示す。
【図4C】図4Cは、二点が尖ったチップ32を有する例示的なピアシングプローブの一部の側面図を示す。
【図5】図5は、本発明の例示的なサンプルプローブを示す。
【図6】図6は、本発明の例示的なサンプリングアセンブリの例示的なピアシングプローブの遠位部分の管腔内に収納された、本発明による例示的なサンプルプローブの遠位部分の部分的切断側面図を示す。
【図7】図7は、本発明による、例示的なピアシングプローブの遠位端の管腔内に収納され、開口部を越えて延長された、例示的なサンプルプローブの遠位部分の透視図を示す。
【図8】図8は、本発明による、例示的なピアシングプローブの遠位端の管腔内に収納されかつ完全に包まれた例示的なサンプルプローブの遠位部分の透視図を示し、サンプルプローブの遠位部分が包まれている。
【図9A】図9Aは、解放されていない位置における、本発明の例示的な閉チューブピアシングプローブおよびサンプルプローブを含むサンプリングアセンブリの斜視図である。
【図9B】図9Bは、図9Aの例示的な閉チューブピアシングプローブおよびサンプルプローブアセンブリを含むサンプリングアセンブリの近位部分の斜視図である。
【図10】図10は、本発明の例示的な実施形態による、第1のバルブおよび第2のバルブを含む図1におけるサンプル収集デバイスの一部の概略図である。
【図11】図11は、本発明の別の例示的な実施形態によるバルブを含む図1におけるサンプル収集デバイスの一部の概略図である。
【図12】図12は、本発明の例示的な閉チューブピアシングプローブ、およびサンプルプローブアセンブリサンプリングアセンブリの透視図であり、ピアシングプローブのチップおよびサンプルプローブのチップが露出されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
臨床診断分析器であって、
容器内の流体をサンプリングする装置であって、該装置は、
管腔、ピアシング端および導管と連通する別の端を備え、垂直軸において往復に移動可能である第1の非穴あきチューブと、
管腔および自由端を備えている第2の非穴あきチューブであって、該第2のチューブは、サンプリング中に該第1のチューブの該管腔から分離不可能であり、該第1のチューブの該管腔内に少なくとも部分的に収納され、該自由端は、該第1のチューブの該管腔内で包まれた位置から該第1のチューブの該ピアシング端を越えて開かれた位置へ移行する、第2の非穴あきチューブと
を備えていて、
該第1のチューブまたは該第2のチューブのうちの少なくとも1つが、他方に対して軸方向に移動可能であり、該第2のチューブの該自由端が、該第1のチューブの該ピアシング端に対して開かれるとき、該第2のチューブは、該容器内の流体をサンプリングし、
該該第1のチューブは、センサに動作可能に接合されることにより、該第1のチューブが流体または固体に接触したことを検出する、装置
を備えている、臨床診断分析器。
【請求項2】
前記第1のチューブの前記ピアシング端は、斜めに切られ、楕円の断面を表すような角度に切られている、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項3】
前記第1のチューブおよび前記第2のチューブは同時に動く、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項4】
前記第2のチューブは静止し、前記該第1のチューブは、前記該第2のチューブに対して動く、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項5】
バネが前記第1のチューブと動作可能に接合されることにより、該第1のチューブの動きを引き起す該バネをさらに備えている、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項6】
前記第1のチューブは、複数の移動止めをさらに含む、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項7】
サンプルチューブと接触する部材によって係合されたセンサシステムは、サンプルチューブが、ピアシングおよびサンプリングのための正しい位置にあるときを決定する、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項8】
前記部材は、スルーホールを備えているフットアセンブリを備えている、請求項7に記載の臨床診断分析器。
【請求項9】
前記装置は、第1の搬送アセンブリに結合されることにより、第1の軸における該装置の動きが可能となる、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項10】
前記第1の搬送アセンブリは、第2の搬送アセンブリに結合されることにより、第2の軸における該装置の動きが可能となる、請求項9に記載の臨床診断分析器。
【請求項11】
洗浄容器、ラジアルリンサ、フィルタ、および気体ジェットを備えている洗浄ステーションをさらに備えている、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項12】
前記第1のチューブの前記管腔と連通する加圧された気体ソースを備えることにより、該管腔内の残留流体または破片を浄化する、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項13】
前記フィルタが、前記洗浄容器内に配置された、請求項11に記載の臨床診断分析器。
【請求項14】
前記第2のチューブが、流体を該第2のチューブの管腔に通すアセンブリに結合された、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項15】
前記第1のチューブが、流体または気体を該第1のチューブの前記管腔に通すアセンブリに結合された、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項16】
前記第1のチューブのチップに隣接して配置されたオリフィスを有するチューブを備えている空気浄化システムをさらに備え、該空気浄化システムは、気体ソースと動作可能に接合されている、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項17】
前記第1のチューブは静止し、前記第2のチューブは、該第1のチューブに対して動く、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項18】
前記第2のチューブと動作可能に接合されたモータをさらに備えている、請求項16に記載の臨床診断分析器。
【請求項20】
前記第2のチューブは、動作可能にセンサに接合されることにより、該第2のチューブが流体または固体に接触したことを検出する、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項21】
前記第1のチューブおよび前記第2のチューブは、回路によって接合されることにより、他方のチューブの誤った感知の信号を防止する、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項22】
前記第1のチューブから前記容器を剥ぎ取るフットをさらに備えている、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項23】
放射状に配置された複数のリンサポートを備えているリンサをさらに備えている、請求項1に記載の臨床診断分析器。
【請求項24】
サンプルチューブ内の体液をサンプリングするサンプル収集デバイスであって、
(a)管腔を備えているピアシングチューブと、
(b)サンプル吸引プローブと、
(c)陽気体圧を生成する陽圧気体ソースと、
(d)該ピアシングチューブを動作可能に接続するバルブであって、開位置および閉位置を備えている、バルブと
を備え、
該バルブが該開位置にあるとき、該陽圧気体ソースによって生成された該陽気体圧が、該ピアシングチューブ管腔を浄化する、デバイス。
【請求項25】
前記ピアシングチューブは自由端をさらに備えている、請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記自由端は切削端である、請求項25に記載のデバイス。
【請求項27】
前記自由端は斜めに切られている、請求項25に記載のデバイス。
【請求項28】
前記自由端は面取りされている、請求項25に記載のデバイス。
【請求項29】
前記サンプル吸引プローブは、前記管腔内に配置されている、請求項24に記載のデバイス。
【請求項30】
前記サンプル吸引プローブおよび前記ピアシングチューブは、互いに対して選択的に移動可能である、請求項24に記載のデバイス。
【請求項31】
前記バルブは2方向バルブである、請求項24に記載のデバイス。
【請求項32】
第2の2方向バルブをさらに備えている、請求項31に記載のデバイス。
【請求項33】
前記第1のバルブおよび前記第2のバルブは並列に接続されている、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
前記第1のバルブは、前記陽圧気体ソースに動作可能に接合され、前記第2のバルブは、大気圧で室内空気に動作可能に接合され、該第1のバルブおよび該第2のバルブは、動作可能にピアサチューブに接合されている、請求項32に記載のデバイス。
【請求項35】
前記バルブは、3方向バルブである、請求項24に記載のデバイス。
【請求項36】
前記3方向バルブは、前記ピアシングチューブに、前記陽圧気体ソースに、および大気圧で室内空気に動作可能に接合されている、請求項35に記載のデバイス。
【請求項37】
アキュームレータをさらに備えている、請求項24に記載のデバイス。
【請求項38】
前記アキュームレータは、前記バルブと、前記陽圧気体ソースとに動作可能に接合され、該バルブが開位置にあるとき、気体流れの量を増加させる、請求項37に記載のデバイス。
【請求項39】
前記アキュームレータは、25PSIA〜30PSIAに加圧される、請求項37に記載のデバイス。
【請求項40】
前記アキュームレータは、27PSIA〜28PSIAに加圧される、請求項39に記載のデバイス。
【請求項41】
気体圧センサをさらに備えている、請求項24に記載のデバイス。
【請求項42】
前記気体圧センサは、前記陽圧気体ソースに動作可能に接合されている、請求項41に記載のデバイス。
【請求項43】
洗浄ステーションをさらに備えている、請求項24に記載のデバイス。
【請求項44】
前記自由端の内部エッジは、丸みがつけられている、請求項25に記載のデバイス。
【請求項45】
3軸並進運動ラックをさらに備えている、請求項24に記載のデバイス。
【請求項46】
前記洗浄ステーションは、ピアシングチューブの浄化により破片を除去する取替え可能なフィルタを収納する、請求項43に記載のデバイス。
【請求項47】
放射状に配列された複数の穴を有し、ピアシングチューブの外面を噴霧する噴霧リンサをさらに含む、請求項43に記載のデバイス。
【請求項48】
放射状に配列された複数の穴を有し、サンプル吸引プローブの外面を噴霧する噴霧リンサをさらに含む、請求項43に記載のデバイス。
【請求項49】
第2の3方向バルブをさらに含む、請求項35に記載のデバイス。
【請求項50】
前記第1のバルブおよび前記第2のバルブは直列に接続されている、請求項35に記載のデバイス。
【請求項51】
サンプル収集アセンブリをフラッシュする方法であって、
(a)管腔を備えているピアシングチューブと、該ピアシングチューブに動作可能に接合されたバルブであって、開位置および閉位置を備えている、バルブと、陽気体圧を生成する陽圧気体ソースであって、該バルブおよびサンプルチューブに動作可能に接合された陽圧気体ソースとを提供するステップであって、該サンプルチューブは該ピアシングチューブの管腔内において軸方向に配置される、ステップと、
(b)該閉位置に該バルブを置くステップと、
(c)該陽圧気体ソースを動作して、陽気体圧を生成するステップと、
(d)該バルブを該閉位置から該開位置へ切り替えるステップと、
(e)該陽圧気体を該管腔の中に放出するステップと
を包含し、
該陽気体圧が、該チューブ管腔をフラッシュする、方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2008−542689(P2008−542689A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510223(P2008−510223)
【出願日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2006/017238
【国際公開番号】WO2006/121789
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(506391864)インストゥルメンテーション ラボラトリー カンパニー (7)
【Fターム(参考)】