説明

入力装置および入力装置を含む電子機器

【課題】入力部材の位置を確実に検出することが可能な入力装置を提供する。
【解決手段】この回転入力装置30は、基準交流信号Aに基づいて、回転部材31の位置に応じて基準交流信号Aと所定の位相分ずれた出力交流信号Bを出力する静電式エンコーダ38と、発振器45が発振する基準交流信号Aを基準交流信号Aの1周期(1/20秒)よりも長い時間間隔(1/10秒間隔)毎にタイマ割込処理を行う制御部42とを備えている。制御部42は、タイマ割込処理の終了後次のタイマ割込処理の開始前の期間t2で、出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を検出し、立ち上がりエッジB1の検出結果に基づいて、基準交流信号Aと出力交流信号Bとの位相差を求めるとともに、求めた位相差に基づいて、入力部材の位置を求めるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、入力装置および入力装置を含む電子機器に関し、特に、ユーザによる操作により移動可能な入力部材を備える入力装置および入力装置を含む電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザによる操作により移動可能な入力部材を備える入力装置および電子機器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、ユーザによる操作により移動可能なスケール(入力部材)と、基準信号(第1の交流信号)を発振する発振器(信号発振部)と、発振器により発振された基準信号に基づいて、スケールの位置に応じて基準信号と所定の位相分ずれた信号(第2の交流信号)を出力するトランスデューサ(静電式エンコーダ)と、発振器が発振する基準信号のリセット処理を行う制御ユニット(制御部)とを備える容量型位置測定トランスデューサ(入力装置を含む電子機器)が開示されている。また、容量型位置測定トランスデューサの制御ユニットは、基準信号のリセット処理の開始後にトランスデューサから出力された所定の位相分ずれた信号の波形の最初の立ち上がり起点を取得する処理を行うように構成されている。そして、制御ユニットは、基準信号のリセット処理の起点時と所定の位相分ずれた信号の最初の立ち上がり起点時との位相差を求めるとともに、求めた位相差に基づいて、スケールの位置を求める制御を行うように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平4−67881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1による容量型位置測定トランスデューサ(入力装置を含む電子機器)では、基準信号(第1の交流信号)と、基準信号と所定の位相分ずれた信号(第2の交流信号)との位相差が僅かな位相差である場合に、制御ユニット(制御部)による基準信号のリセット処理の開始時から終了時までのリセット処理期間と、所定の位相分ずれた信号の最初の立ち上がり起点の取得処理期間とが重なる場合がある。このように複数の割込処理(リセット処理および起点の取得処理)が衝突する場合、CPUなどからなる制御ユニットは、通常、優先度の低い方の割込処理(起点の取得処理)を無視するため、基準信号のリセット処理を優先して、トランスデューサから出力された所定の位相分ずれた信号の波形の立ち上がり起点を取得する処理を行うことができない場合があるという不都合がある。このため、上記特許文献1による容量型位置測定トランスデューサ(入力装置を含む電子機器)では、スケール(入力部材)の位置を検出することができない場合があるという問題点があると考えられる。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、入力部材の位置を確実に検出することが可能な入力装置および入力装置を含む電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の第1の局面による入力装置は、ユーザによる操作により移動可能な入力部材と、第1の交流信号を発振する信号発振部と、信号発振部により発振された第1の交流信号に基づいて、入力部材の位置に応じて第1の交流信号と所定の位相分ずれた第2の交流信号を出力する静電式エンコーダと、信号発振部が発振する第1の交流信号を第1の交流信号の1周期よりも長い所定の時間間隔毎にリセット処理をする制御を行う制御部とを備え、制御部は、リセット処理の終了後次のリセット処理の開始前の期間で、静電式エンコーダから出力された第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出し、起点の検出結果に基づいて、第1の交流信号と第2の交流信号との位相差を求めるとともに、求めた位相差に基づいて、入力部材の位置を求めるように構成されている。
【0008】
この第1の局面による入力装置では、上記のように、1周期よりも長い所定の時間間隔毎にリセット処理をする制御を行う制御部を、リセット処理の終了後次のリセット処理の開始前の期間で、静電式エンコーダから出力された第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出するように構成することによって、リセット処理後次のリセット処理までの期間が1周期よりも長くなるので、リセット処理後次のリセット処理前に、第2交流信号の1回目の立ち上がりまたは立ち下がり起点のみならず、2回目以降の立ち上がりまたは立ち下がり起点を検出することができる。これにより、制御部によるリセット処理期間と、第2の交流信号の波形の1回目の立ち上がり起点または立ち下がり起点とが重複する場合にも、第2の交流信号の2回目以降の立ち上がり起点または立ち下がり起点を検出することにより、第2の交流信号の波形の立ち上がり起点または立ち下がり起点を確実に検出することができる。その結果、第1の交流信号の位相と第2の交流信号の位相との位相差に関わらず、入力部材の位置を求めることができるので、入力部材の位置を確実に検出することができる。
【0009】
上記第1の局面による入力装置において、好ましくは、制御部は、静電式エンコーダから出力された第2の交流信号の波形のうち1回目の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出せずに、2回目以降の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出するように構成されている。このように構成すれば、2回目以降の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出することにより、リセット処理期間と第2の交流信号の波形の立ち上がり起点または立ち下がり起点が属する期間とを異ならせることができるので、容易に、第2の交流信号の波形の立ち上がり起点または立ち下がり起点を確実に検出することができる。
【0010】
この場合において、好ましくは、制御部は、第1の交流信号の波形の1回目の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点から第1の交流信号の1周期分の時間が経過した後に、静電式エンコーダから出力された第2の交流信号の波形のうち2回目以降の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、より確実に第2の交流信号の波形の立ち上がり起点または立ち下がり起点を検出することができる。
【0011】
上記第1の局面による入力装置において、好ましくは、制御部は、信号発振部が発振する第1の交流信号を第1の交流信号の2周期分と同じ時間間隔毎にリセット処理を行う制御を行うように構成されている。このように構成すれば、第1の交流信号の2周期毎に第2の交流信号の波形の2回目の立ち上がり起点または立ち下がり起点を確実に検出することができるので、第1の交流信号の2周期毎に入力部材の位置を検出することができる。これにより、第1の交流信号を第1の交流信号の2周期よりも長い時間間隔毎にリセット処理を行う場合に比べて、検出期間を短くしながら確実に入力部材の位置を検出することができる。
【0012】
上記第1の局面による入力装置において、好ましくは、制御部は、信号発振部により発振された第1の交流信号の波形の1回目の立ち上がりの起点と、静電式エンコーダから出力された第2の交流信号の波形の2回目の立ち上がりの起点との位相差を求めるとともに、求めた位相差に基づいて、入力部材の位置を求めるように構成されている。このように構成すれば、第1の交流信号の波形の1回目の立ち上がりの起点と第2の交流信号の2回目の立ち上がりの起点との位相差を求めることにより、位相差を求める演算パターンを1つにすることができるので、その分、容易に第1の交流信号と第2の交流信号との位相差を求める演算パターンを単純化することができる。
【0013】
上記第1の局面による入力装置において、好ましくは、制御部は、リセット処理を行う期間と、第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出する期間とが重複しないように、第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、確実に第2の交流信号の波形の2回目の立ち上がり起点または立ち下がり起点を検出することができるので、第1の交流信号の位相と第2の交流信号の位相との位相差を求めることにより、入力部材の位置を確実に求めることができる。
【0014】
上記第1の局面による入力装置において、好ましくは、入力部材は、回転可能な回転部材を含み、制御部は、第1の交流信号と第2の交流信号との位相差を求めるとともに、求めた位相差に基づいて、回転部材の角度位置を求めるように構成されている。このように構成すれば、入力部材が回転する回転部材である場合にも、確実に回転部材の角度位置を求めることができる。
【0015】
この発明の第2の局面による入力装置を含む電子機器は、ユーザによる操作により移動可能な入力部材と、第1の交流信号を発振する信号発振部と、信号発振部により発振された第1の交流信号に基づいて、入力部材の位置に応じて第1の交流信号と所定の位相分ずれた第2の交流信号を出力する静電式エンコーダと、信号発振部が発振する第1の交流信号を第1の交流信号の1周期よりも長い所定の時間間隔毎にリセット処理をする制御を行う制御部とを備え、制御部は、リセット処理の終了後次のリセット処理の開始前の期間で、静電式エンコーダから出力された第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出し、起点の検出結果に基づいて、第1の交流信号と第2の交流信号との位相差を求めるとともに、求めた位相差に基づいて、入力部材の位置を求めるように構成されている。
【0016】
この第2の局面による入力装置を含む電子機器では、上記のように、1周期よりも長い所定の時間間隔毎にリセット処理をする制御を行う制御部を、リセット処理の終了後次のリセット処理の開始前の期間で、静電式エンコーダから出力された第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出するように構成することによって、リセット処理後次のリセット処理までの期間が1周期よりも長くなるので、リセット処理後次のリセット処理前に、第2交流信号の1回目の立ち上がりまたは立ち下がり起点のみならず、2回目以降の立ち上がりまたは立ち下がり起点を検出することができる。これにより、制御部によるリセット処理期間と、第2の交流信号の波形の1回目の立ち上がり起点または立ち下がり起点とが重複する場合にも、第2の交流信号の2回目以降の立ち上がり起点または立ち下がり起点を検出することにより、第2の交流信号の波形の立ち上がり起点または立ち下がり起点を確実に検出することができる。その結果、第1の交流信号の位相と第2の交流信号の位相との位相差に関わらず、入力部材の位置を求めることができるので、入力部材の位置を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態による携帯電話機の構成を説明するための平面図である。
【図2】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の回転入力装置の構成を説明するための斜視図である。
【図4】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の回転入力装置の構成を説明するための分解斜視図である。
【図5】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の回転入力装置の構成を説明するための断面図である。
【図6】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の静電式エンコーダのロータの構成を説明するための平面図である。
【図7】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の静電式エンコーダのステータの構成を説明するための平面図である。
【図8】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機内で処理される基準交流信号と出力交流信号との位相差が小さい場合の基準交流信号および出力交流信号を説明するための図である。
【図9】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機内で処理される基準交流信号と出力交流信号との位相差が大きい場合の基準交流信号および出力交流信号を説明するための図である。
【図10】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の回転入力装置の回転部材の回転角度位置を決定する際におけるメイン制御部が行う処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の回転入力装置の回転部材の回転角度位置を決定する際におけるタイマ割込制御部が行う処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の回転入力装置の回転部材の回転角度位置を決定する際におけるエッジ検出割込制御部が行う処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態の第1変形例による回転入力装置を説明するための基準交流信号および出力交流信号を表わした図である。
【図14】本発明の一実施形態の第2変形例による回転入力装置を説明するための基準交流信号および出力交流信号を表わした図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
まず、図1〜図9を参照して、本発明の一実施形態による携帯電話機1の構成について説明する。
【0020】
図1および図2に示すように、携帯電話機1は、携帯電話機本体10(図1参照)と、表示部20と、回転入力装置30と、ボタン入力部50とにより構成されている。なお、携帯電話機1は、本発明の「入力装置を含む電子機器」の一例であり、回転入力装置30は、本発明の「入力装置」の一例である。
【0021】
回転入力装置30は、ユーザにより回転部材31を回転および押圧操作することが可能なように構成されており、ユーザの操作に伴って所定の入力を行うことが可能なように構成されている。具体的には、図3に示すように、回転入力装置30は、ユーザによる回転操作により回転移動可能な回転部材31と、回転部材31の下部側に設けられ、回転部材31を回転可能に支持する支持台32とを含んでいる。図4および図5に示すように、回転部材31と支持台32との間には空間が形成されており、この空間には複数の部材が配置されている。また、支持台32の下部側には、検知部33が搭載される感圧センサ34が配置されている。なお、回転部材31は、本発明の「入力部材」の一例である。
【0022】
回転部材31は、鉄を含む磁性材料からなる。また、回転部材31は、中央に開口部31aを有する円板形状に形成されており、支持台32の上側開口を覆う位置に設けられている。
【0023】
支持台32は、鉄を含む磁性材料からなる。また、支持台32は、中央に開口を有する円板形状の底板部32aと、底板部32aの縁部から上方に向かって突出する側壁部32bと、底板部32aの上面側中央から上方に向かって突出するように形成され、底板部32aの開口と連通する開口(雌ネジが内面に形成されたネジ穴)を有する円筒部32cとにより構成されている。
【0024】
また、回転部材31の開口部31a内には、図4および図5に示すように、ワッシャ35が配置されている。このワッシャ35の貫通孔35aには、回転部材31の回転軸となるネジ36が挿入されている。また、回転部材31の下面には、円環形状の摺動部材37が取り付けられている。摺動部材37は、回転部材31に固着されており、回転部材31と共に回転するように構成されている。
【0025】
また、回転部材31の下面には、静電式エンコーダ38が配置されている。この静電式エンコーダ38は、後述する発振器45(図2参照)から発振される基準交流信号A(図8参照)が入力されるとともに、入力された基準交流信号Aに基づいて、回転部材31の回転位置に対応する基準交流信号Aと所定の位相分ずれた出力交流信号B(図8参照)を出力するように構成されている。なお、基準交流信号Aは、本発明の「第1の交流信号」の一例であり、出力交流信号Bは、本発明の「第2の交流信号」の一例である。また、静電式エンコーダ38は、回転部材31と共に回転する回転子38a(図6参照)と、回転部材31(図5参照)および回転子38aの回転位置を検知する固定子38b(図7参照)と、固定子38bと外部(後述する制御部42および復調器46(図2参照))とを接続するためのケーブル部38cとにより主に構成されている。
【0026】
回転子38aは、フレキシブルプリント基板(FPC)からなり、図6に示すように、回転子38aの下側面に形成された円形状の電極部38dと、回転子38aの下側面のうち電極部38d以外の部分を占める電極部38dと絶縁された電極部38eとを有している。回転子38aの電極部38dは、回転子38aの中央部に対して偏心するように配置されている。また、回転子38aは、図5に示すように、摺動部材37の内周部の内側部分に収容されており、回転部材31の下面に固着されている。これにより、回転子38aは、回転部材31と共に回転するように構成されている。なお、固定子38bおよびケーブル部38cの構成については、後に詳細に説明する。
【0027】
また、図4および図5に示すように、支持台32には、円板形状の励磁コイル39が配置されている。励磁コイル39は、両面テープ40により支持台32の底板部32aの上面に固定されている。また、励磁コイル39は、支持台32を磁化させることにより、回転部材31が支持台32に吸着するように構成されている。この回転部材31を支持台32に吸着させた場合に、回転部材31に固着された摺動部材37が支持台32の側壁部32bの上面に押圧されるので、回転部材31の回転方向の力に抗する抵抗力を付与することが可能となる。
【0028】
また、励磁コイル39の上部には、静電式エンコーダ38の固定子38bが配置されている。この静電式エンコーダ38の固定子38bは、固定子38bの中心が回転部材31の中心と一致するように配置された状態で、両面テープ41により励磁コイル39の上部に固定されている。また、固定子38bは、円板形状を有しており、回転子38aと対向するように配置されている。また、固定子38bは、FPCからなり、図7に示すように、固定子38bの中心に形成された中心電極部38fと、中心電極部38fの周囲に形成された4つの電極部38gと、固定子38bの外周に沿って形成された円環状の外周電極部38hとを有している。また、図4に示すように、ケーブル部38cは外部に導出されており、後述する制御部42(図2参照)および復調器46(図2参照)と接続されている。
【0029】
図7に示すように、固定子38bの中心電極部38fと外周電極部38hとは、それぞれ、基準交流信号A(図8参照)を入力するための電極である。また、中心電極部38fに入力された基準交流信号A(図8参照)は、回転子38aの円形状の電極部38d(図6参照)に入力されるとともに、外周電極部38hに入力された基準交流信号A(図8参照)は、回転子38aの電極部38e(図6参照)に入力されるように構成されている。また、固定子38bの4つの電極部38gは、それぞれ、基準交流信号Aを回転子38aの電極部38d(図6参照)および電極部38e(図6参照)から入力するように構成されている。また、固定子38bの4つの電極部38gは、回転子38aの電極部38d(図6参照)および電極部38e(図6参照)を介して入力された基準交流信号Aに対応する出力交流信号Bをケーブル部38cを介して復調器46に出力するように構成されている。この出力交流信号Bは、図8に示すように、回転子38aの固定子38bに対する相対的な回転位置関係に応じて位相のずれの量(位相差α)が異なる。
【0030】
また、支持台32の下側には、図4および図5に示すように、感圧センサ34が配置されている。感圧センサ34は、ユーザが回転部材31をネジ36の軸方向(下方)に押圧した際の圧力を検知するために設けられている。また、検知部33は、感圧センサ34の上部に回転部材31の回転中心軸を中心として約90度間隔で4つ取り付けられている。
【0031】
また、感圧センサ34、励磁コイル39および静電式エンコーダ38の固定子38bは、図2に示すように、回転入力装置30の制御部42と接続されている。また、制御部42には、RAM43、ROM44、発振器45および復調器46が接続されている。なお、発振器45は、本発明の「信号発振部」の一例である。
【0032】
発振器45は、所定の周期T(1/20秒)を有する基準交流信号Aを発振するように構成されている。この基準交流信号Aの周期T(1/20秒)毎の発振は、ダイレクトメモリアクセス(DMA:Direct Memory Access)によりRAM43から直接的に制御される。また、復調器46は、静電式エンコーダ38の固定子38bの4つの電極部38g(図7参照)から出力された出力交流信号Bを復元するように構成されている。また、復調器46は、復元した出力交流信号Bを制御部42に出力するように構成されている。
【0033】
また、制御部42は、メイン制御部42aと、タイマ割込制御部42bと、エッジ検出割込制御部42cとを含んでいる。なお、メイン制御部42a、タイマ割込制御部42bおよびエッジ検出割込制御部42cは、本発明の「制御部」の一例である。以下、制御部42の構成について詳細に説明する。
【0034】
本実施形態では、制御部42は、発振器45が発振する基準交流信号Aが入力されるように構成されている。制御部42のタイマ割込制御部42bは、この入力された基準交流信号Aの起点のリセットを行うタイマ割込処理を行うように構成されている。また、制御部42のタイマ割込制御部42bは、このタイマ割込処理を発振器45が発振する基準交流信号Aを基準交流信号Aの1周期(1/20秒)よりも長い時間間隔t1(図8参照)(1/10秒)毎に行うように構成されている。具体的には、タイマ割込制御部42bは、基準交流信号Aの2周期(1/10秒)分と同じ時間間隔t1毎にタイマ割込処理を行うように構成されている。なお、タイマ割込処理は、本発明の「リセット処理」の一例であり、時間間隔t1は、本発明の「所定の時間間隔」の一例である。また、制御部42のタイマ割込制御部42bは、タイマ割込処理を始める時から終了する時までにある程度の処理期間(タイマ割込処理期間C1)を必要とする。
【0035】
ここで、本実施形態では、制御部42は、復調器46により復元された出力交流信号Bを復調器46から入力するように構成されている。制御部42のエッジ検出割込制御部42cは、この入力された出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を検出するエッジ検出割込処理を行うように構成されている。なお、立ち上がりエッジB1は、本発明の「第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点」の一例である。また、制御部42のエッジ検出割込制御部42cは、タイマ割込処理の終了後(タイマ割込処理期間C1の後)次のタイマ割込処理(タイマ割込処理期間C1)の開始前の期間t2(図8参照)内で、静電式エンコーダ38から出力された出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を検出するように構成されている。具体的には、制御部42のエッジ検出割込制御部42cは、基準交流信号Aの波形の1回目の立ち上がりエッジA1から基準交流信号Aの1周期分(1/20秒)の時間(t3(図8参照))が経過した後に、静電式エンコーダ38から出力された出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を検出するように構成されている。これにより、制御部42のエッジ検出割込制御部42cは、静電式エンコーダ38から出力された出力交流信号Bの波形のうち1回目の立ち上がりエッジB2を検出せずに、2回目の立ち上がりエッジB1を検出する。このように、制御部42は、タイマ割込処理期間C1(図8参照)と、出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を検出するエッジ検出割込処理期間C2(図8参照)とが重複しないように、出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を検出する制御を行うように構成されている。
【0036】
また、制御部42のエッジ検出割込制御部42cは、タイマ割込処理の開始時(基準交流信号Aの波形の1回目の立ち上がりエッジA1(図8参照)の時間)とエッジ検出割込処理の開始時(出力交流信号Bの波形の2回目の立ち上がりエッジB1(図8参照)の時間)との検出結果に基づいて、両者の差(2π+位相差α)を求めた後、基準交流信号Aと出力交流信号Bとの位相差αを求めるように構成されている。また、制御部42のエッジ検出割込制御部42cは、求めた基準交流信号A(図8参照)と出力交流信号B(図8参照)との位相差αに基づいて、静電式エンコーダ38の回転子38a(図6参照)が固定子38b(図7参照)に対する回転角度位置を演算するように構成されている。上述のように、回転子38aは、回転部材31に固定されているため、回転子38aの回転角度位置に基づいて、回転部材31の回転角度位置を認識することが可能となる。
【0037】
また、本実施形態では、図9に示すように、制御部42のエッジ検出割込制御部42cは、基準交流信号Aと出力交流信号B(図8参照)との位相差αよりも基準交流信号Aと大きな位相差βの出力交流信号Dが静電エンコーダ38から出力される場合にも、2回目の立ち上がりエッジD1を検出するように構成されている。具体的には、出力交流信号Dは、出力交流信号Dの1回目の立ち上がりエッジD2がタイマ割込処理期間C1と重複しない信号である。この場合、制御部42のエッジ検出割込制御部42cは、エッジ検出割込処理により出力交流信号Dの1回目の立ち上がりエッジD2を検出することが可能である。しかしながら、本実施形態では、制御部42のエッジ検出割込制御部42cは、出力交流信号Dの1回目の立ち上がりエッジD2の検出結果ではなく、2回目の立ち上がりエッジD1の検出結果に基づいて、基準交流信号Aと出力交流信号Dとの位相差βを求めるように構成されている。
【0038】
次に、図2および図10を参照して、本実施形態による携帯電話機1の回転部材31の回転角度位置を決定する際におけるメイン制御部42aが行う処理フローについて説明する。
【0039】
まず、図10に示すように、ステップS1において、メイン制御部42a(図2参照)により、タイマ割込処理およびエッジ検出割込処理の初期設定が行われ、ステップS2に進む。そして、ステップS2において、後述するタイマ割込処理およびエッジ検出割込処理が行われた際の割込処理情報の処理が割込み毎に繰り返して行われる。
【0040】
次に、図2および図11を参照して、本実施形態による携帯電話機1の回転部材31の回転角度位置を決定する際におけるタイマ割込制御部42bが行う処理フローについて説明する。なお、この処理は、タイマ割込処理毎(1/10秒間隔)に実行される。
【0041】
まず、図11に示すように、ステップS11において、タイマ割込制御部42b(図2参照)により、ダイレクトメモリアクセスの制御がリセットされ、その後、タイマ割込制御部42bが行う処理フローが終了する。これにより、発振器45から発振される基準交流信号Aがリセットされるため、1/10秒間隔でタイマ割込処理を行うことが可能となる。
【0042】
次に、図2、図8および図12を参照して、本実施形態による携帯電話機1の回転部材31の回転角度位置を決定する際におけるエッジ検出割込制御部42cが行う処理フローについて説明する。このエッジ検出割込制御部42cが行うエッジ検出割込処理は、タイマ割込処理の開始時から1/20秒経過した後に行われる。
【0043】
まず、ステップS21において、エッジ検出割込制御部42cにより、タイマ割込処理の開始時(基準交流信号Aの波形の1回目の立ち上がりエッジA1(図8参照)の時間)と、エッジ検出割込処理の開始時(出力交流信号Bの波形の2回目の立ち上がりエッジB1(図8参照)の時間)との差分(2π+位相差α)が計数される。
【0044】
その後、ステップS22において、エッジ検出割込制御部42cにより、計数されたタイマ割込処理の開始時と、エッジ検出割込処理の開始時との差分に基づいて、位相差αが演算され、ステップS23に進む。
【0045】
そして、ステップS23において、エッジ検出割込制御部42cにより、演算された位相差αに基づいて、静電式エンコーダ38の回転子38aの回転角度位置が決定される。これにより、回転部材31は、回転子38aと固定されているので、回転子38aの回転角度位置に基づいて、回転部材31の回転角度位置が決定され、エッジ検出割込制御部42cが行う処理フローが終了する。
【0046】
本実施形態では、上記のように、2周期毎にタイマ割込処理を行う制御部42を、タイマ割込処理の終了後次のタイマ割込処理の開始前の期間t2で、静電式エンコーダ38から出力された出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を検出するように構成することによって、タイマ割込処理後次のタイマ割込処理までの期間が1周期よりも長くなるので、タイマ割込処理後次のタイマ割込処理前に、出力交流信号Bの1回目の立ち上がりエッジB2のみならず、2回目の立ち上がりエッジB1を検出することができる。これにより、制御部42によるタイマ割込処理期間と、出力交流信号Bの波形の1回目の立ち上がりエッジB2とが重複する場合にも、出力交流信号Bの2回目の立ち上がりエッジB1を検出することにより、出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を確実に検出することができる。その結果、基準交流信号Aの位相と出力交流信号Bの位相との位相差に関わらず、回転部材31の位置を求めることができるので、回転部材31の位置を確実に検出することができる。
【0047】
また、本実施形態では、上記のように、静電式エンコーダ38から出力された出力交流信号Bの波形のうち1回目の立ち上がりエッジB2を検出せずに、2回目の立ち上がりエッジB1を検出することによって、タイマ割込処理期間(タイマ割込処理期間C1)と出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1が属する期間とを異ならせることができるので、容易に、出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を確実に検出することができる。
【0048】
また、本実施形態では、上記のように、基準交流信号Aの波形の1回目の立ち上がりエッジA1から基準交流信号Aの1周期分の時間t3が経過した後に、静電式エンコーダ38から出力された出力交流信号Bの波形のうち2回目の立ち上がりエッジB1を検出することによって、より確実に出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を検出することができる。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、発振器45が発振する基準交流信号Aを、基準交流信号Aの2周期分と同じ時間t1(1/10秒)間隔毎にリセット処理を行うことによって、基準交流信号Aの2周期毎に出力交流信号Bの波形の2回目の立ち上がりエッジB2を確実に検出することができるので、基準交流信号Aの2周期毎に回転部材31の回転角度位置を検出することができる。これにより、基準交流信号Aを基準交流信号Aの2周期よりも長い時間間隔毎にリセット処理を行う場合に比べて、検出期間を短くしながら確実に回転部材31の回転角度位置を検出することができる。
【0050】
また、本実施形態では、上記のように、信号器45により発振された基準交流信号Aの波形の1回目の立ち上がりエッジA1と、静電式エンコーダ38から出力された出力交流信号Bの2回目の立ち上がりエッジB1との位相差αを求めるとともに、求めた位相差αに基づいて、回転部材31の位置を求めることによって、位相差αを求める演算パターンを1つにすることができるので、その分、容易に基準交流信号Aと出力交流信号Bとの位相差αを求める演算パターンを単純化することができる。
【0051】
また、本実施形態では、上記のように、タイマ割込処理を行う期間(タイマ割込処理期間C1)と、出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を検出する期間(エッジ検出割込処理期間C2)とが重複しないように、出力交流信号Bの波形の立ち上がりエッジB1を検出することによって、確実に出力交流信号Bの波形の2回目の立ち上がりエッジB1を検出することができるので、基準交流信号Aの位相と出力交流信号Bの位相との位相差αを求めることにより、回転部材31の位置を確実に求めることができる。
【0052】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0053】
たとえば、上記実施形態では、回転部材により入力操作可能な回転入力装置に本発明の入力装置を適用した例について示したが、本発明はこれに限らない。回転入力装置以外の直線的または曲線的に移動可能な入力部材を用いることにより入力操作可能な入力装置に適用してもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、本発明を携帯電話機に適用した例について示したが、本発明はこれに限られない。入力装置を含む電子機器であれば、たとえば、携帯型音楽プレーヤー、リモートコントローラおよびカーナビゲーション装置などの携帯電話機以外の入力装置を含む電子機器に適用してもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、基準交流信号の波形の立ち上がりエッジと基準交流信号の立ち上がりエッジとにより、基準交流信号と出力交流信号との位相差を求めた例について示したが、本発明はこれに限らない。基準交流信号の立ち下がり起点をタイマ割込処理による起点とする場合には、出力交流信号の立ち下がり起点を用いて位相差を求めてもよい。たとえば、図11に示すように、基準交流信号Eの1回目の立ち下がりエッジE1をタイマ割込処理による起点とするとともに、基準交流信号Eの立ち下がりエッジE1と、出力交流信号Fの立ち下がりエッジF1またはF2とにより、基準交流信号Eと出力交流信号Fとの位相差γを求めるようにしてもよい。また、基準交流信号の立ち下がりエッジをタイマ割込処理による起点とする場合にも、出力交流信号の立ち上がりエッジ(たとえば、図11のエッジF3およびF4など)を用いて位相差を求めてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、出力交流信号の波形の2回目の立ち上がりエッジのみを用いて基準交流信号と出力交流信号との位相差を求めた例について示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、図12の出力交流信号Dのように1回目の立ち上がりエッジD2がタイマ割込処理を行う期間(タイマ割込処理期間C1)と重複しないような場合には、1回目の立ち上がりエッジD2を用いて基準交流信号Aと出力交流信号Dとの位相差βを求めるようにしてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、基準交流信号の波形の立ち上がりエッジと出力交流信号の波形の立ち上がりエッジとを用いて基準交流信号と出力交流信号との位相差を求めた例について示したが、本発明はこれに限らない。基準交流信号の波形の立ち上がりエッジと出力交流信号の波形の立ち下がりエッジ(たとえば、図12の立ち下がりエッジD3およびD4など)とを用いて基準交流信号と出力交流信号との位相差を求めてもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、タイマ割込処理を基準交流信号の2周期分と同じ時間間隔で行う例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、出力交流信号の立ち下がりエッジを用いて基準交流信号と出力交流信号との位相差を求める場合には、タイマ割込処理を基準交流信号の1.5周期分と同じ時間間隔で行うなど、タイマ割込処理を基準交流信号の1周期よりも長ければ、2周期分と同じ時間間隔以外の時間間隔でタイマ割込処理を行ってもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 携帯電話機(入力装置を含む電子機器)
30 回転入力装置(入力装置)
31 回転部材(入力部材)
38 静電式エンコーダ
42 制御部
42a メイン制御部(制御部)
42b タイマ割込制御部(制御部)
42c エッジ検出割込制御部(制御部)
45 発振器(信号発振部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる操作により移動可能な入力部材と、
第1の交流信号を発振する信号発振部と、
前記信号発振部により発振された前記第1の交流信号に基づいて、前記入力部材の位置に応じて前記第1の交流信号と所定の位相分ずれた第2の交流信号を出力する静電式エンコーダと、
前記信号発振部が発振する前記第1の交流信号を前記第1の交流信号の1周期よりも長い所定の時間間隔毎にリセット処理をする制御を行う制御部とを備え、
前記制御部は、前記リセット処理の終了後次の前記リセット処理の開始前の期間で、前記静電式エンコーダから出力された前記第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出し、前記起点の検出結果に基づいて、前記第1の交流信号と前記第2の交流信号との位相差を求めるとともに、求めた前記位相差に基づいて、前記入力部材の位置を求めるように構成されている、入力装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記静電式エンコーダから出力された前記第2の交流信号の波形のうち1回目の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出せずに、2回目以降の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出するように構成されている、請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1の交流信号の波形の1回目の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点から前記第1の交流信号の1周期分の時間が経過した後に、前記静電式エンコーダから出力された前記第2の交流信号の波形のうち2回目以降の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出する制御を行うように構成されている、請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記信号発振部が発振する前記第1の交流信号を前記第1の交流信号の2周期分と同じ時間間隔毎にリセット処理を行う制御を行うように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記信号発振部により発振された前記第1の交流信号の波形の1回目の立ち上がりの起点と、前記静電式エンコーダから出力された前記第2の交流信号の波形の2回目の立ち上がりの起点との位相差を求めるとともに、求めた前記位相差に基づいて、前記入力部材の位置を求めるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記リセット処理を行う期間と、前記第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出する期間とが重複しないように、前記第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出する制御を行うように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項7】
前記入力部材は、回転可能な回転部材を含み、
前記制御部は、前記第1の交流信号と前記第2の交流信号との位相差を求めるとともに、求めた前記位相差に基づいて、前記回転部材の角度位置を求めるように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項8】
ユーザによる操作により移動可能な入力部材と、
第1の交流信号を発振する信号発振部と、
前記信号発振部により発振された前記第1の交流信号に基づいて、前記入力部材の位置に応じて前記第1の交流信号と所定の位相分ずれた第2の交流信号を出力する静電式エンコーダと、
前記信号発振部が発振する前記第1の交流信号を前記第1の交流信号の1周期よりも長い所定の時間間隔毎にリセット処理をする制御を行う制御部とを備え、
前記制御部は、前記リセット処理の終了後次の前記リセット処理の開始前の期間で、前記静電式エンコーダから出力された前記第2の交流信号の波形の立ち上がりの起点または立ち下がりの起点を検出し、前記起点の検出結果に基づいて、前記第1の交流信号と前記第2の交流信号との位相差を求めるとともに、求めた前記位相差に基づいて、前記入力部材の位置を求めるように構成されている、入力装置を含む電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−18477(P2012−18477A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−154149(P2010−154149)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】