説明

入場管理装置

【課題】臨時通行者の通行権限の設定に関する負担が少なく、臨時通行者の通行を一定のエリアに制限する入退室管理システムを実現する。
【解決手段】入場制限エリアの入場口付近に配置されている端末コントローラ(2)がカードリーダ(3)を介して、通行者の識別情報を入力し、通行者の識別情報が通行権限のある通行権限者の識別情報に一致する場合に、端末コントローラ(2)は、一時通行権限付与モードに移行し、一定の制限時間内に他の識別情報がカードリーダ(3)を介して入力された場合に、当該識別情報は通行権限者の同行のもと一時的に通行する臨時通行者のものであるとして、当該識別情報を有効期限とともに登録し、以降、臨時通行者が通行する場合には、端末コントローラ(2)は、カードリーダ(3)から入力された識別情報と登録している臨時通行者の識別情報との照合により、通行権限者の同行がなくても臨時通行者の通行を認める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、オフィスビル、マンション、病院などのエントランス等において入場管理を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスビルやマンション、病院などのセキュリティ向上のため、出入口に電気錠を備えた扉等を備え、扉の通過の際に利用者にIC(Integrated Circuit)カード等のID(Identification)装置をID制御装置に照合させ、ID装置を与えられた利用者のみ内部への入場を許す入退室管理システムがある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−30043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1をはじめとする従来の入退室管理システムでは、扉を通行するために予め、IDとともに個人情報の属性などとして当該扉を通行できること(扉の通行権限)を設定している。
会社の社員などではこれら通行権限の変更頻度は少ないため、最初の設定の手間はあまり問題にならない。
一方で、外来者や当該扉を稀にしか通行しない部外者に対して通行権限を設定する場合には、外来者であれば、都度異なる経路にある扉の通行権限を正しく設定しなければならず、応対に手間と時間がかかる。
また、例えば社内の部外者等であれば、本来業務にかかわらないような扉に対しても部外者に権限を設定しなければない場合もあり、権限の範囲が必要以上に広がってしまったり、通行の必要のないときでもこれらの扉が通行できてしまう。
【0004】
また、上述のような臨時通行者の権限設定に手間がかかったり、適切な権限設定が困難な場合には、臨時通行者に通行権限を設定せず、臨時通行者に内部の同行者を呼び出させて同行者を臨時通行者に同行させる運用を行うことも考えられる。
このような運用においては、臨時通行者には扉の通行権限がないため、同行者が開けた扉を一緒に通行することになり、臨時通行者が認証されないため、臨時通行者が通行したことの記録が残せないという課題がある。
さらに、入室後に、臨時通行者が室外の手洗い所などに行った場合には、再入室のために先の同行者などを呼び出して入室させてもらわなければならないという課題がある。
なお、このときも臨時通行者の通行の記録は残らない。
【0005】
本発明は、このような課題を解決することを主な目的とし、臨時通行者の通行権限の設定に関する負担が少なく、臨時通行者の通行を一定のエリアに制限するとともに、臨時通行者の通行記録を残すことが可能な入場管理装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る入場管理装置は、
入場が制限される入場制限エリアへの入場の許否を管理する入場管理装置であって、
前記入場制限エリアへの入場権限を有する入場権限者の識別情報を記憶する入場権限者識別情報記憶部と、
前記入場制限エリアへの入場を試行する入場試行者の識別情報を入力する入場試行者識別情報入力部と、
前記入場試行者識別情報入力部により入力された入場試行者の識別情報がいずれかの入場権限者の識別情報に一致するか否かを判断し、前記入場試行者の識別情報がいずれかの入場権限者の識別情報に一致する場合に、識別情報登録モードに移行し、所定の制限時間の経過前に前記入場試行者識別情報入力部により別の識別情報が入力された場合に、入力された識別情報を前記入場制限エリアへの入場を一時的に許可する一時入場許可者の識別情報として登録する入場許否管理部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、入場管理装置が、識別情報登録モードに移行後の制限時間内に入力された識別情報に対して一時入場許可を付与するので、入場権限者の同行のもと入場管理装置において管轄する入場制限エリアへの一時入場許可が臨時通行者に与えられ、臨時通行者に対して入場制限エリアごとに個別に入場権限を設定することなく臨時通行者が入場できるエリアを特定の入場制限エリアに限定することができ、また、臨時通行者の識別情報を一時入場許可者の識別情報として登録するため、臨時通行者の通行記録を残すことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
本実施の形態では、予め登録されている個人情報に対して、扉に対する通行権限を設定し、扉の開錠条件として認証媒体による認証確認(例えばICカード参照)と当該個人情報に通行権限が設定されていることを確認する入退室管理システムについて説明する。
より具体的には、扉の通行権限を与えられた者(例えば、会社の社員)が通行した直後の一定時間以内に扉の通行権限が与えられていない者(臨時通行者)が認証されれば、当日など予め決められた一定時間について当該扉を通行する権限を臨時通行者に一時的に与える入退室管理システムについて説明する。
そして、本実施の形態に係る入退室管理システムにより、外来者として登録する個人情報には外周など最低限で共通な通行権限だけ与えておけば、個別の扉については社員などの同行者とともに通行することができるので、受付時などに個別の扉に対して通行権限を設定する手間を省くことができる。
また、社内の部外者などの場合でも、広範囲な通行権限を設定するのではなく、自部門管轄の扉だけに通行権限を限定しても同行者がいれば一時的に通行することができる。
また、臨時通行者は、いったん同行者と当該扉を通行すれば、手洗い所や喫煙所など、当該扉を介して行き来する場合に、同行者の同行を求めなくて済むため、同行者にとっても、臨時通行者にとっても当該扉の通行に関してわずらわしさがなくなる。
さらに、一時的に通行権限が与えられるため、認証媒体による認証が可能であり、通行の記録を残すことができる。
【0009】
本実施の形態に係る入退室管理システムの構成例を図1で説明する。
なお、本例では認証媒体としてカードを使用しているが、その他の認証媒体(携帯電話、生体など)であってもよい。
【0010】
図1において、データ設定端末(1)は、個人情報に対して、図4のように扉ごとに割り当てられた扉番号ごとに通行可(○)、不可(×)を設定する。
また、データ設定端末(1)は、図5のように個人情報として個人に割り当てたカード番号を設定する。
一時的に通行許可された情報は図6のような臨時通行者テーブルに、個人番号と有効期間によって管理する。有効期間の過ぎたレコードは削除されることで、領域を有効に使用することができる。
個人情報はデータ設定端末(1)上のデータベースにあってもよいが、最終的には端末コントローラ(2)に設定されるか、端末コントローラ(2)が参照可能な方法でデータ設定端末(1)上のデータベースは公開されなければならない。
本例では、すべての情報が端末コントローラ(2)に設定されているものとして説明する。
【0011】
端末コントローラ(2)は、カードリーダ(3)によってカードの検出とカード番号を読み取る。
一時的な通行権限を与える一時通行権限付与モード(識別情報登録モード)であることをあらわすランプ(5)を制御して、通行者に一時通行権限付与モードの開始を知らせる。
このランプ(5)が点灯中に認証された通行権限のないカードには、臨時通行者テーブルに追加されることで一時的な通行権限が与えられると同時に電気錠(4)が開錠され通行することができる。
なお、端末コントローラ(2)は、入場管理装置の例である。
【0012】
端末コントローラ(2)は、例えば、図2に示すように、入場制限エリア100への入場口の近傍に配置され、入場制限エリア100への入場を試行する者の認証を行い、入場制限エリア100への入場の可否を判断する。
入場制限エリア100とは、入場が制限されているエリアであり、通行権限(入場権限)を有する通行権限者(入場権限者)でないと入場できないエリアである。
入場制限エリア100への入場口には、電気錠4を備えた電気錠付き扉40(ゲート装置の例)が配置されている。電気錠付き扉40は、端末コントローラ(2)から閉鎖解除指示が出力されない限り閉鎖状態を維持して入場制限エリア100への入場を制限する。
【0013】
本実施の形態では、入場制限エリアの入場口付近に配置されている端末コントローラ(2)がカードリーダ(3)を介して、通行者の識別情報を入力し、通行者の識別情報が通行権限のある通行権限者の識別情報に一致する場合に、端末コントローラ(2)は、一時通行権限付与モードに移行し、一定の制限時間内に他の識別情報がカードリーダ(3)を介して入力された場合に、当該識別情報は通行権限者の同行のもと一時的に通行する臨時通行者のものであるとして、当該識別情報を有効期限とともに登録する。
以降、臨時通行者が通行する場合には、端末コントローラ(2)は、カードリーダ(3)から入力された識別情報と登録している臨時通行者の識別情報との照合により、入場権限者の同行がなくても臨時通行者の通行を認める。
また、端末コントローラ(2)は、臨時通行者の通行の度に臨時通行者の通行記録を残す。
【0014】
図3は、本実施の形態に係る端末コントローラ(2)の構成例を示す。
【0015】
通行権限テーブル記憶部(201)は、通行権限者の識別情報を記憶する。通行権限テーブル記憶部(201)は、入場権限者識別情報記憶部の例である。
通行権限テーブルは、図4に例示している通りであり、個人番号に対して、扉番号ごとに通行可(○)、不可(×)が示される。
扉番号は電気錠付き扉の番号である。
通行権限テーブルには、会社の社員等の内部の者の個人番号の他、訪問者の個人番号も示される。社員等の内部の者の場合は、例えば、従業員番号等の個人に指定されている既定の番号が用いられ、訪問者の場合は、受付時に指定される番号が用いられる。
また、訪問者の場合は、単独では共用エリア(共用廊下、共用エレベータホール等)への入場しか認められないので、通行権限テーブルにおいて管理される通行可能な扉番号は、共用エリアへの入場扉の扉番号に限られる。
一方、社員等の内部の者は、所属、業務内容、職責等に応じて、共用エリア以外の執務室等の入場制限エリアへ入場することが可能であるため、様々な扉番号において通行可能となっている。
図4において、例えば、個人番号「00000499」から「00000500」は訪問者の番号であり、共用エリアへの入場扉の扉番号「0001」及び「0002」のみが通行可能となっており、他の扉番号では通行不可となっている。
一方、例えば、個人番号「00000001」から「00000004」は社員の番号であり、様々な扉番号で通行可能となっている。これらの個人番号に対して通行が許可されている扉番号(「0003」、「0004」、「0099」及び「0100」)は、入場制限エリアの入場口に設置されている扉の番号である。
【0016】
また、図3において、個人情報テーブル記憶部(202)は、図5に示す個人情報テーブルを記憶している。
図5の個人情報テーブルは、個人番号とカード番号を対応付けるテーブルである。
カード番号は、個人番号で特定される個人が所持しているICカード等の番号である。
【0017】
また、図3において、臨時通行者テーブル記憶部(203)は、図6に示す臨時通行者テーブルを記憶する。
図6の臨時通行者テーブルは、後述する通行許否管理部(207)により一時的に入場制限エリア100への入場が許可された臨時通行者(一時入場許可者)の個人番号を有効期限とともに登録するためのテーブルである。
【0018】
なお、通行権限テーブル及び個人情報テーブルは、データ設定端末(1)において管理されており、データ設定端末(1)でテーブル内容の更新等の処理が行われる。前述したように、端末コントローラ(2)では、データ設定端末(1)から通行権限テーブル及び個人情報テーブルを取得して、通行権限テーブル記憶部(201)及び個人情報テーブル記憶部(202)に格納している。
一方、臨時通行者テーブルは、端末コントローラ(2)が単独で管理するテーブルであり、テーブル内容の更新は端末コントローラ(2)が単独で行う。
【0019】
また、図3において、カードリーダI/F(204)は、カードリーダ(3)とのインタフェースとなる。
カードリーダI/F(204)は、カードリーダ(3)から、入場制限エリアへの入場を試行する入場試行者の識別情報であるカード番号を入力する。カードリーダI/F(204)は、入場試行者識別情報入力部の例である。
【0020】
また、図3において、電気錠I/F(205)は、電気錠(4)とのインタフェースとなる。
例えば、電気錠I/F(205)は、電気錠(4)に対して、閉鎖状態を解除するよう指示する閉鎖解除指示を出力する。
【0021】
また、図3において、ランプI/F(206)は、ランプ(5)とのインタフェースとなる。
例えば、ランプI/F(206)は、一時通行権限付与モードの開始を通知するために、ランプ(5)を点灯させ、また、一時通行権限付与モードの終了を通知するために、ランプ(5)を消灯させる。
【0022】
また、図3において、通行許否管理部(207)は、カードリーダI/F(204)によりカード番号が入力された場合は、個人情報テーブル(図5)を参照して、入力されたカード番号に対応する個人番号を抽出する。
そして、通行許否管理部(207)は、入場試行者の個人番号が、いずれかの通行権限者(入場権限者)の識別情報である個人番号に一致するか否かを判断し、入場試行者の個人番号がいずれかの通行権限者の個人番号に一致する場合に、一時通行権限付与モード(識別情報登録モード)に移行し、所定の制限時間の経過前にカードリーダI/F(204)により別のカード番号が入力された場合に、入力されたカード番号に対応する個人番号を入場制限エリアへの入場を一時的に許可する臨時通行者(一時入場許可者)の個人番号として登録する。
臨時通行者の個人番号の登録は、臨時通行者テーブル記憶部(203)の臨時通行者テーブルに行う。
また、通行許否管理部(207)は、入場試行者の個人番号がいずれかの臨時通行者の個人番号に一致するか否かを判断するが、いずれかの臨時通行者の個人番号に一致する場合には、一時通行権限付与モードに移行しない。
また、通行許否管理部(207)は、入場試行者の個人番号が通行権限者又は臨時通行者の個人番号に一致する場合には、電気錠I/F(205)を介して電気錠(4)に閉鎖解除指示を出力し、また、後述の入場履歴管理部(209)に入場履歴としてカードリーダI/F(204)から入力された個人番号を出力する。
なお、通行許否管理部(207)は、入場許否管理部の例である。
【0023】
また、図3において、タイマ(208)は、一時通行権限付与モードの制限時間の計時を行う。
【0024】
また、図3において、入場履歴管理部(209)は、個人番号ごとに入場制限エリアへの入場履歴を管理しており、通行許否管理部(207)から出力された個人番号を時刻とともに記録する。
【0025】
次に、本実施の形態に係る端末コントローラ(2)の動作の前提となる、訪問者へのカードの貸与について説明する。
訪問者は、オフィスビル等の建物に到着すると、通常、受付に立ち寄り、受付にて訪問先の担当者の呼び出し等を行う。
この際に、受付では、当該訪問者に対してカードの貸与を行う。このカードは、「GUEST」などと表記された訪問者用のカードである。
訪問者用カードでは、共用エリアのみ通行可能なように通行権限が設定されている(図4、図6)。
このため、訪問者は、当該訪問者用カードをカードリーダ(3)にかざすことにより単独で共用エリアには入場できるが、執務室等の入場制限エリアには入場することができない。訪問者が入場制限エリアに入場できるようにするには入場制限エリアごとの個別の通行権限の設定が必要である。
本実施の形態では、このような個別の通行権限の設定を受付では行わずに、各端末コントローラ(2)で行う。
【0026】
次に、本実施の形態に係る端末コントローラ(2)の処理を図7及び図8を参照して説明する。
【0027】
まず、カードリーダ(3)において、入場試行者(以下、通行者ともいう)のカードが検出されると(S1で検出あり)、カードリーダ(3)から端末コントローラ(2)のカードリーダI/F(204)にカード情報が入力される。
端末コントローラ(2)では、通行許否管理部(207)がカード情報を読み取り、カード内のデータ領域に書き込まれているカード番号を取り出し、個人情報テーブル(図5)を参照して、カード番号に一致する個人番号を検索する(S2)。
見つからない場合には当該カードは無効なカードであり、通行できないことを表すNG表示(S24)の後、カード検出待ち(S1)に戻る。
【0028】
一方、カード番号に一致する個人番号が見つかった場合には、通行許否管理部(207)は、通行権限テーブル(図4)において当該個人番号の通行権限を参照し、当該端末コントローラ(2)が管理する扉番号が当該個人番号に許可されているか否かを確認する(S3)。
許可されていなければ、通行許否管理部(207)は、臨時通行者テーブル(図6)を参照して、当該個人番号が臨時通行者として登録されているか否か、有効期間内であるか否かを確認する(S4)。前述したように、臨時通行者の個人番号は臨時通行者テーブル(図6)に登録されている。
当該通行者の個人番号が、通行権限テーブル(図4)及び臨時通行者テーブル(図6)のいずれにも登録されていない場合(S4でNO)は、通行できないことを表すNG表示(S24)の後、カード待ち(S1)に戻る。
【0029】
一方、通行者の個人番号が通行権限テーブル又は臨時通行者テーブルに存在する場合(S3でYES又はS4でYES)は、当該通行者の通行が許可され、通行許否管理部(207)は電気錠I/F(205)を介して電気錠(4)に閉鎖解除指示を出力して電気錠(4)を開錠(S5)し、入場履歴管理部(209)に個人番号を通知して通行を記録(S6)させる。
【0030】
次に、通行許否管理部(207)は、通行を許可した通行者が臨時通行者テーブルに登録されていた臨時通行者であるかどうかを判断する(S7)。
当該通行者が臨時通行者であれば(S7でYES)、通常のカード待ち(S1)に戻している。
一方、当該通行者が臨時通行者でなければ(S7でNO)、通行許否管理部(207)は一時通行権限付与モードに移行し、その後、一定時間は一時的な通行権限を設定するためのカード認証を待つことになる。
【0031】
これは、臨時通行者が同行者となって他の者に一時的な通行権限を設定できないようにするために、当該通行者が臨時通行者テーブルで許可された者であれば(S7でYES)、通常のカード待ち(S1)に戻している。
つまり、一時通行権限付与モードへの移行は、通行権限者が同行者である場合、すなわち、入場試行者の個人番号が通行権限者の個人番号に一致する場合(S3でYESとなった場合)のみ行われる。
【0032】
一時通行権限付与モードでは、通行許否管理部(207)はまず、一定時間経過を監視するためのタイマ(208)を起動し(S8)、通行者に一時通行権限付与モードの開始を通知するためにランプ(5)を点灯する(S9)。
そして、通行許否管理部(207)は、一定時間経過を監視(S10)しながら、カードリーダ(3)でカードが検出されることを待つ(S11)。
一定時間以内にカードが検出されなければ(S10でタイムアウト)、通常動作に戻るため、最初のカード待ち(S1)に戻る。このとき、通行者に一時通行権限付与モードの終了を通知するためにランプ(5)を消灯する(S18)。
【0033】
一方、一定時間内にカードが検出されたら、通行許否管理部(207)はカード情報を読み取り、カード内のデータ領域に書き込まれているカード番号を取り出し、個人情報テーブル(図5)を参照して、カード番号に一致する個人番号を検索する(S12)。
カード番号に一致する個人番号が見つからない場合には当該カードは無効なカードであり、通行できないことを表すNG表示(S24)の後、カード待ち(S1)に戻る。
このとき、通行者に一時通行権限付与モードの終了を通知するためにランプ(5)を消灯する(S19)。
【0034】
一方、カード番号に一致する個人番号が見つかった場合には、通行許否管理部(207)は、通行権限テーブル(図4)における当該個人番号の通行権限を参照し、当該端末コントローラ(2)が管理する扉番号が当該個人番号に許可されているか否かを確認する(S13)。
許可されていれば(S13でYES)、正規の通行者であるので、通行許否管理部(207)は、一時通行権限付与モードの終了を通知するために、ランプ(5)を消灯(S20)し、通常の開錠処理(S5)に戻る。これは、その次のカード認証に対して一時的に通行権限を設定できるようにするためである。
【0035】
通行権限が設定されていなければ(S13でNO)、通行許否管理部(207)は、臨時通行者テーブル(図6)を参照して、当該個人番号が臨時通行者として登録されているか否か、有効期間内であるか否かを確認する(S14)。
当該個人番号が臨時通行者テーブルに登録されていれば(S14でYES)、一時的な通行権限を付与する必要がないので、一時通行権限付与モードの終了を通知するために、ランプ(5)を消灯(S21)し、扉を開錠(S22)して、通行を記録(S23)した後、カード待ち(S1)に戻る。
【0036】
臨時通行者としても登録(図6)されておらず、通行権限が設定されていない(図4)場合(S14でNO)には、通行許否管理部(207)は、一時的な通行権限として、臨時通行者テーブル(図6)に当該個人番号と、有効期間を記録する(S15)。
その後、扉を開錠(S16)し、通行を記録(S17)する。このときの通行の記録は、一時的に通行許可を設定した者(S2で検出した個人番号)とあわせて記録することで誰が許可したのか記録が残る。
図8のフロー例では一定時間以内であれば複数人の臨時通行者に対して一時的に通行許可できるようにS10に戻している。一人しかできないようにするのであれば、一時的な通行権限を与えるモードであることをあらわすランプ(5)を消灯してS1に戻せばよい。
【0037】
このように、通行権限が設定された個人の通行に続けて、通行権限が設定されていない個人が通行した場合には、後者に対して一時的な通行権限が期限付きで与えられ、個別に通行権限を設定しなくても通行することができる。
つまり、受付等において訪問者に対して個別の入場制限エリアへの通行権限を設定しなくても、入場制限エリアへの入場の際に、社員等の通行権限がある者(同行者)のカード認証の後に訪問者のカード情報を端末コントローラに読み込ませることで、訪問者に一時的な通行権限を付与することができる。これにより、訪問者が手洗いや喫煙等により入場制限エリアを一時的に退場する際に、社員等の同行を求める必要がなくなる。
また、訪問者が同行者とともに通行する場合及び訪問者が単独で通行する場合の双方において通行記録を残すことが可能である。
更に、臨時通行者の通行時には、一時通行権限付与モードに移行しないので、臨時通行者を同行者として他の者に一時通行権限が付与されることはない。
【0038】
なお、以上の説明では、個人番号とカード番号の二種類の番号が用いられる例を説明したが、個人番号をそのままカードに設定していてもよい。
この場合は、図5の個人情報テーブル及び図7のS2及び図8のS12の処理は不要となる。
【0039】
実施の形態2.
図9は、本実施の形態に係る入退室管理システムの構成例を示す。
図9では、端末コントローラ(2)には、一時的に通行を許可するための操作を行うための操作ボタン(6)、操作を行えることを表す操作ランプ(7)が接続される。
なお、図9における他の構成要素は実施の形態1において説明したものと同様である。
また、本実施の形態に係る端末コントローラ(2)の構成例を図10に示す。
図10では、図3と比較して、操作ボタンI/F(210)と操作ランプI/F(211)が追加されている。
操作ボタンI/F(210)は、操作ボタン(6)とのインタフェースであり、操作ランプI/F(211)は操作ランプ(7)とのインタフェースである。操作ボタンI/F(210)及び操作ランプI/F(211)以外の要素は、図3に示したものと同様である。
【0040】
本実施の形態では、同行者として訪問者に一時的に通行権限を設定する者は、この操作ランプ(7)によって操作が可能であることを知り、操作ボタン(6)を操作する。
この後、ランプ(5)により、一時通行権限付与モードであることを知らせる。
このランプ(5)が点灯中に認証された通行権限のないカードには一時的な通行権限が与えられると同時に電気錠(4)が開錠され通行することができる。
【0041】
次に、本実施の形態に係る端末コントローラ(2)の処理を図11及び図12を用いて説明する。
本実施の形態では、図12のS31からS43が実施の形態1と異なっている。他の処理は、実施の形態1とほぼ同様である。
【0042】
まず、カードリーダ(3)において、入場試行者(以下、通行者ともいう)のカードが検出されると(S1で検出あり)、カードリーダ(3)から端末コントローラ(2)のカードリーダI/F(204)にカード情報が入力される。
端末コントローラ(2)では、通行許否管理部(207)がカード情報を読み取り、カード内のデータ領域に書き込まれているカード番号を取り出し、個人情報テーブル(図5)を参照して、カード番号に一致する個人番号を検索する(S2)。
見つからない場合には当該カードは無効なカードであり、通行できないことを表すNG表示(S24)の後、カード検出待ち(S1)に戻る。
【0043】
一方、カード番号に一致する個人番号が見つかった場合には、通行許否管理部(207)は、通行権限テーブル(図4)において当該個人番号の通行権限を参照し、当該端末コントローラ(2)が管理する扉番号が当該個人番号に許可されているか否かを確認する(S3)。
許可されていなければ、通行許否管理部(207)は、臨時通行者テーブル(図6)を参照して、当該個人番号が臨時通行者として登録されているか否か、有効期間内であるか否かを確認する(S4)。前述したように、臨時通行者の個人番号は臨時通行者テーブル(図6)に登録されている。
当該通行者の個人番号が、通行権限テーブル(図5)及び臨時通行者テーブル(図6)のいずれにも登録されていない場合(S4でNO)は、通行できないことを表すNG表示(S32)の後、カード待ち(S1)に戻る。
【0044】
一方、通行者の個人番号が通行権限テーブル又は臨時通行者テーブルに存在する場合(S3でYES又はS4でYES)は、当該通行者の通行が許可され、通行許否管理部(207)は電気錠I/F(205)を介して電気錠(4)に閉鎖解除指示を出力して電気錠(4)を開錠(S5)し、入場履歴管理部(209)に個人番号を通知して通行を記録(S6)させる。
【0045】
次に、通行許否管理部(207)は、通行を許可した通行者が臨時通行者テーブルに登録されていた臨時通行者であるかどうかを判断する(S7)。
当該通行者が臨時通行者であれば(S7でYES)、通常のカード待ち(S1)に戻している。
一方、当該通行者が臨時通行者でなければ(S7でNO)、通行許否管理部(207)は、その後、一定時間は一時的な通行権限を設定するためのカード認証を待つことになる。
【0046】
通行許否管理部(207)はまず、一定時間経過を監視するためのタイマ(208)を起動し(S31)、操作者(同行者)に一時的な通行権限を与えるための操作待ち(S34)であることを知らせる操作ランプ(7)を点灯する(S32)。
一定時間以内に操作ボタン(6)が操作されなければ(S33でタイムアウト)、通行許否管理部(207)は、当該操作は無効として操作ランプ(7)を消灯(S21)し、通常のカード待ち(S1)に戻る。
また、通行許否管理部(207)は、操作待ち時間内にカードを検出した場合(S42で検出あり)には、この操作での一時的な通行権限の設定は行われずに別のカードが認証のためにカードリーダ(3)にかざされたとみなすため、当該別のカードについての個人情報検索処理(S2)に戻る。このとき、操作ランプ(7)は消灯しなければならない(S43)。
【0047】
一方、時間内に操作ボタン(6)が押されたら(S34で操作あり)、通行許否管理部(207)は、一定時間の間、一時的な通行権限を設定するためのカード認証を待つことになる。
このため、通行許否管理部(207)はまず、一時的な通行権限を与えるための操作待ちは終了しているので操作ランプ(7)を消灯する(S35)。
その後、−定時間経過を監視するためのタイマを起動し(S36)、ランプ(5)を点灯させて(S37)通行者に一時通行権限付与モードであることを通知する。
また、通行許否管理部(207)は、一定時間経過を監視(S38)しながら、カードが検出されることを待ち、一定時間以内にカードが検出されなければ(S38でタイムアウト)、通常動作に戻るため、最初のカード待ち(S1)に戻る。このとき、通行者に一時通行権限付与モードの終了を通知するためにランプ(5)を消灯する(S40)。
なお、S38以降の処理は、図8のS11以降の処理と同様である。図12では、作図上の理由より記載を省略している。
なお、図12においては、図8のS17の処理が行われた後は、S38に処理が戻る。
【0048】
このように、本実施の形態によれば、一時的な通行権限の設定を、当該扉の通行権限が与えられている者が通行許可された後、特定の操作を行えるようにして、次に認証された者に一時的な権限を与えることができる。
このため、同行者の明確な操作によって一時的な通行権限を与えることができるので、通行権限を与えられている者が通行許可された後、この者が関知しない者が不正に次の認証を行って一時的に通行権限が与えられることを防ぐことができる。
なお、この例では、同行者の明確な操作はS1以降で可能としているが、S1の前で操作させることで、操作者が明確な操作前に立ち去った場合にタイムアウト前に不正に当該操作が行われるタイミングを排除できる。
【0049】
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態1、2で説明したように臨時通行者テーブル(図6)は、端末コントローラ(2)内に記憶されているため、当該扉を管理しない他の端末コントローラには影響せず、それらとは何も情報を交換する必要がない。
このため、無駄な端末コントローラ間の通信や、データ設定端末との通信を行わなくてよい。
臨時通行者は扉通行の都度同行者に一時的な通行権限を設定してもらわなければならないが、このことが逆に経路を固定することになる。
【0050】
このように、本実施の形態によれば、システムで個人情報に対する通行権限の設定内容が複数のサブシステムに分散されている場合、一時的な通行権限は当該扉を管理する最小限のサブシステムで管理する個人情報だけに限定される。
このため、扉を管理しないサブシステムに対して不要な個人情報の変更のための電文を発生させないため、サブシステム間の通信トラフィックに影響を与えない。
【0051】
実施の形態4.
図13は、本実施の形態に係る入退室管理システムの構成例を示す。
本実施の形態では、図13のように、入室操作のための入カードリーダ(3)と退室操作のための出カードリーダ(8)を備えている。
なお、図13における他の構成要素は実施の形態1において説明したものと同様である。
また、本実施の形態に係る端末コントローラ(2)の構成例は図3に示したものと同様であるが、カードリーダI/F(204)は、出カードリーダ(8)又は後述する他の端末コントローラが管理する入カードリーダ(3)からのカード情報も入力するので、カードリーダI/F(204)は退場者識別情報入力部の例となる。
【0052】
ある個人が入カードリーダ(3)を操作すると、当該個人は入室中となり、当該個人の出カードリーダ(8)の操作により、入室中でなくなる。
なお、端末コントローラ間で通行状態を通知しあう仕組みが設けられていれば、個人1が端末コントローラ1が管理する入カードリーダを操作することで入室状態となった後、別の端末コントローラ2が管理する入カードリーダが操作されたことが端末コントローラ2から端末コントローラ1へ通知されれば、端末コントローラ1では個人1を入室中でなくすことができる。
本実施の形態では、このように入室中が区別できればよいので、出カードリーダ(8)は必須ではない。
【0053】
本実施の形態では、臨時通行者テーブル(図14)は実施の形態1の臨時通行者テーブル(図6)に、新たな情報「同行者個人番号」が追加されている。同行者個人番号は同行者識別情報の例である。
本実施の形態では、通行許否管理部(207)は、図8のS15で臨時通行者テーブルに臨時通行者の個人番号を追加する際に、先に検出された同行者(一時通行権限付与モードへの移行の契機となった入場試行者)の個人番号も合わせて記録する。
また、通行許否管理部(207)は、カードリーダI/F(204)が出カードリーダ(8)又は他の端末コントローラが管理する入カードリーダ(3)から、いずれかの個人のカード番号又は個人番号を入力し、いずれかの個人が入場制限エリアから退場している状態となった場合に、通行許否管理部(207)は、臨時通行者テーブル(図14)の同行者個人番号が、当該個人番号と一致した場合には、当該レコードを抹消する。
つまり、同行者が入場制限エリアから退場した場合には、当該同行者の操作により一時通行権限を与えられた臨時通行者の個人番号が臨時通行者テーブルから削除されることになる。
この結果、実施の形態1のS4、S14、実施の形態2のS4では、抹消された個人番号で通行することができなくなる。
たとえば、個人番号「00000001」が入室中でなくなったときには、当該個人番号が「同行者個人番号」に設定されているすべてのレコードが抹消されるため、「00000500」の臨時通行者は入場制限エリアに入場できなくなる。
【0054】
このように、本実施の形態によれば、個人が入室中であることを管理できる入室管理装置の場合には、一時的に与えられた通行権限は、同行者として一時的な通行権限を与えた者が入室状態でなくなったときに抹消され、臨時通行者の一時的な通行権限が無効になる。
また、扉が退室操作が可能であれば、退室操作によって入室状態ではなくなるが、当該扉が退室操作可能でなくても、当該扉以外の扉が操作されることで退室操作されたとみなすことができる。
このため、同行者がすでに退室した場合には当該臨時通行者は単独で勝手に入室できず、セキュリティレベルを高めることができる。
【0055】
実施の形態5.
本実施の形態に係る入退室管理システムも図13に示す構成を有する。
また、本実施の形態においても、端末コントローラ(2)の構成例は図3に示したものと同様であるが、カードリーダI/F(204)は、出カードリーダ(8)又は他の端末コントローラが管理する入カードリーダ(3)からのカード情報も入力するので、カードリーダI/F(204)は退場者識別情報入力部の例となる。
【0056】
本実施の形態では、臨時通行者テーブル(図15)は実施の形態1の臨時通行者テーブル(図6)に、新たな情報「最終退室時刻」が追加されている。「最終退室時刻」は、退場時刻の例である。
本実施の形態では、通行許否管理部(207)は、ある個人が入室中でなくなったときに、臨時通行者テーブル(図15)を検索し、個人番号が一致するレコードを検索する。
当該個人番号が存在しなければ、この者は臨時通行者ではないため特別な処理は行われない。
当該個人番号が存在すれば、通行許否管理部(207)は、該当レコードの最終退室時刻に現在時刻を記録する。
【0057】
本実施の形態では、実施の形態1のS4、S14、実施の形態2のS4の処理において、通行許否管理部(207)は、現在時刻(通行時)と、見つかった臨時通行者テーブル(図15)のレコードに記録されている最終退室時刻を比較し、両時刻の差が一定時間以上であれば臨時通行者の通行を許可しない。
このとき、臨時通行者テーブルの当該レコードを削除してもよいし、これらの処理とは別に一定周期で実行されるタスクによって、実行時刻と最終退室時刻を比較して両時刻の差が一定時間以上であればすでに当該レコードは無効なので削除してもよい。
【0058】
このように、最終退室時刻が記録されることでこの時刻を一定時間経過した後の臨時通行者テーブルでの通行権限を無効とすることができるので、必要以上長い時間外部にいた臨時通行者が再入場することを禁止できる。
【0059】
このように、本実施の形態によれば、扉の臨時通行者の退室操作後、一定時間が経過すると臨時通行者に一時的に与えられた通行権限が無効になる。
このため、たとえば、必要以上に長い時間退室されたことにより、不正な認証媒体の交換(カードを他人に渡すなど)を防ぐことができる。なお、当該扉が退室操作可能でなくても、当該扉以外の扉が操作されることで退室操作されたとみなすことができる。
【0060】
実施の形態6.
本実施の形態では、図16に示すように、個人に対して一時的な通行権限を与えるための属性(「一時的な通行権限の設定属性」)を個人情報テーブル(図5)に含めている。
このテーブルは、例えば、データ設定端末(1)により、個人に割り当てたカード番号を設定する際にあわせて「一時的な通行権限の設定属性」を設定し、各端末コントローラに設定する。
この「一時的な通行権限の設定属性」は、通行権限者の個人番号ごとに、一時通行権限付与モードへの移行許否を示す情報であり、図16の個人情報テーブルは、移行許否情報の例である。また、このため、図3に示す個人情報テーブル記憶部(202)は、移行許否情報記憶部の例である。
なお、本実施の形態に係る入退室管理システムの構成例は図1に示す通りであり、また、端末コントローラ(2)の構成も図3に示す通りである。
【0061】
図17は、本実施の形態に係る端末コントローラ(2)の動作例を示すフローチャートである。
図17のフローチャートでは、図7に対して、点線で囲まれた手順(S61)を追加している。
つまり、本実施の形態では、通行許否管理部(207)は、カード認証によって特定された個人番号に対応する「一時的な通行権限の設定属性」(図16)を確認し、一時的な通行権限の設定が許可されている個人の場合のみ、次にカード認証された個人に通行権限が設定されていない場合に一時的な通行権限を設定する。
属性が設定されていなければ、新たなカード検出待ちに戻るので一時的な通行権限は設定されない。
なお、S7以降の処理は、図8に示した通りである。
【0062】
このように、本実施の形態では、一時的な通行権限を与えることを許可するための属性を同行者個人情報に設けたため、権限のない同行者が臨時通行者に一時的にせよ通行権限を与えることを防ぐことができる。
【0063】
実施の形態7.
図18は、本実施の形態に係る入退室管理システムの構成例を示す。
本実施の形態では、図18に示すとおり当該扉に対して一時的な通行権限を与えることの可否を決定するために、端末コントローラ(2)に設定スイッチ(9)を追加している。
設定スイッチ(9)は端末コントローラ(2)の筐体内に設定し、当該スイッチのON/OFF状態により、当該扉に対して一時的な通行権限を与えることの可否(一時通行権限付与モードへの移行許否)を設定する。
この設定はメモリ上に設定された値でもよく、この値をデータ設定端末(1)で書き換える仕組みを設ければ、ハードウェアスイッチとしての設定スイッチ(9)を設ける必要はない。
なお、設定スイッチ(9)又は設定スイッチ(9)と同様の役割を果たすメモリの値は、移行許否設定スイッチの例である。
【0064】
本実施の形態の詳細は、図17と基本的に同じあり、点線で囲まれた手順S61の内容が異なる。
本実施の形態では、この手順(S61)は、設定スイッチ(9)がONの場合には一時的な通行権限の設定を許可し、OFFの場合には一時的な通行権限の設定は禁止するものになる。
【0065】
このように、扉ごとの設定によって、当該扉に対して一時的な通行権限の設定可否を指定することができるので、扉の重要度に応じて一時的な通行権限に対する設定動作を制限することができる。
【0066】
以上のように、本実施の形態によれば、一時的な通行権限を与えることを許可するための属性を扉の情報に設けたので、事務所など常時誰かがいるような比較的部屋自体の安全性が高い場所と、サーバー室のように基本的に無人で、高いセキュリティ性が要求される場所での動作を区別することができる。また、メモリ値として実施されれば、このメモリ値が時間帯などでON/OFFする仕組みにより、無人となる時間帯で一時的な通行権限の付与を禁止するなども可能である。
【0067】
実施の形態8.
本実施の形態は、図19に示すように、個人情報テーブルに「一時的な通行権限の設定属性」を設けている。
実施の形態6で説明した図16の個人情報テーブルでも、「一時的な通行権限の設定属性」が含まれており、図19と図16はテーブルの構造としては同様であるが、「一時的な通行権限の設定属性」の役割が異なる。
図19における「一時的な通行権限の設定属性」は、当該個人が一時的な権限を与えられることをあらわすものである。
つまり、図19の個人情報テーブルの「一時的な通行権限の設定属性」において一時的通行権限が許可されている場合(○の場合)は、当該個人番号に対して一時的な通行権限が与えられ、当該個人番号が臨時通行者テーブルに登録されることになる。
図19の個人情報テーブルは、一時入場許可認定者識別情報の例であり、このため、
図3の個人情報テーブル記憶部(202)は、一時入場許可認定者識別情報記憶部の例の例である。
また、実施の形態6と同じように、このテーブルは、例えば、データ設定端末(1)により、個人に割り当てたカード番号を設定する際にあわせて属性を設定し、各端末コントローラに設定する。
なお、本実施の形態に係る入退室管理システムの構成例は図1に示す通りであり、また、端末コントローラ(2)の構成も図3に示す通りである。
【0068】
図20は、本実施の形態に係る端末コントローラ(2)の動作例を示すフローチャートである。
図20のフローチャートでは、図8に対して、点線で囲まれた手順(S81)を追加している。
つまり、一時的な通行権限を設定するためのカード認証待ちで、当該扉の通行権限がないカードが検出された場合に、検出されたカードに対応する個人番号に対応する「一時的な通行権限の設定属性」(図19)を確認し、一時的な通行権限の設定が許可されている個人の場合のみ、当該個人番号に対して臨時通行者テーブルにレコードを追加する。
属性が設定されていなければ、次の一時的な通行権限を設定するためのカード検出待ちとなる。
【0069】
このように、本実施の形態では、権限が設定されていない通行者の属性で、一時的な通行権限の設定可否を決められるので、来訪者のレベルによって、同行者がいても一時的な通行権限の設定を制限することができる。
【0070】
以上のように、本実施の形態によれば、一時的な通行権限が与えられることを許可するための属性を、臨時通行者の個人情報に設けたので、外来者であっても、社内出張者と、業者などを区別し、社内出張者では一時的な通行権限を与えることを許可し、業者などでは不可とすることができる。
【0071】
最後に、実施の形態1〜8に示した端末コントローラ(2)のハードウェア構成例について説明する。
図21は、実施の形態1〜8に示す端末コントローラ(2)のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図21の構成は、あくまでも端末コントローラ(2)のハードウェア構成の一例を示すものであり、端末コントローラ(2)のハードウェア構成は図21に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0072】
図21において、端末コントローラ(2)は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、ランプ903、通行者の撮影用のカメラ904、カードリーダ905、磁気ディスク装置920等と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
更に、CPU911は、コンパクトディスク装置(CDD)、プリンタ装置、スキャナ装置と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、CDD、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
通信ボード915、キーボード902、スキャナ装置、カメラ904、カードリーダ905などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、ランプ903、プリンタ装置などは、出力装置の一例である。
【0073】
通信ボード915は、図1に示すように、ネットワークに接続されている。例えば、通信ボード915は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。
【0074】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。
プログラム群923のプログラムは、CPU911がオペレーティングシステム921を利用しながら実行する。
【0075】
また、RAM914には、CPU911に実行させるオペレーティングシステム921のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。
また、RAM914には、CPU911による処理に必要な各種データが格納される。
【0076】
また、ROM913には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが格納され、磁気ディスク装置920にはブートプログラムが格納されている。
端末コントローラ(2)の起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
【0077】
上記プログラム群923には、実施の形態1〜8の説明において「〜部」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0078】
ファイル群924には、実施の形態1〜8の説明において、「〜の判断」、「〜の計算」、「〜の比較」、「〜の検出」、「〜の更新」、「〜の設定」、「〜の登録」、「〜の選択」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1〜8で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0079】
また、実施の形態1〜8の説明において「〜部」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、実施の形態1〜8の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1〜8の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0080】
このように、実施の形態1〜8に示す端末コントローラ(2)は、処理装置たるCPU、記憶装置たるメモリ、磁気ディスク等、入力装置たるキーボード、カードリーダ、通信ボード等、出力装置たる表示装置、通信ボード、ランプ等を備えるコンピュータであり、上記したように「〜部」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】実施の形態1に係る入退室管理システムの構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係る入場制限エリアと端末コントローラの配置例を示す図。
【図3】実施の形態1に係る端末コントローラの構成例を示す図。
【図4】実施の形態1に係る通行権限テーブルの例を示す図。
【図5】実施の形態1に係る個人情報テーブルの例を示す図。
【図6】実施の形態1に係る臨時通行者テーブルの例を示す図。
【図7】実施の形態1に係る端末コントローラの動作例を示すフローチャート図。
【図8】実施の形態1に係る端末コントローラの動作例を示すフローチャート図。
【図9】実施の形態2に係る入退室管理システムの構成例を示す図。
【図10】実施の形態2に係る端末コントローラの構成例を示す図。
【図11】実施の形態2に係る端末コントローラの動作例を示すフローチャート図。
【図12】実施の形態2に係る端末コントローラの動作例を示すフローチャート図。
【図13】実施の形態4及び5に係る入退室管理システムの構成例を示す図。
【図14】実施の形態4に係る臨時通行者テーブルの例を示す図。
【図15】実施の形態5に係る臨時通行者テーブルの例を示す図。
【図16】実施の形態6に係る個人情報テーブルの例を示す図。
【図17】実施の形態6に係る端末コントローラの動作例を示すフローチャート図。
【図18】実施の形態7に係る入退室管理システムの構成例を示す図。
【図19】実施の形態8に係る個人情報テーブルの例を示す図。
【図20】実施の形態8に係る端末コントローラの動作例を示すフローチャート図。
【図21】実施の形態1〜3に係る端末コントローラのハードウェア構成例を示す図。
【符号の説明】
【0082】
1 データ設定端末、2 端末コントローラ、3 カードリーダ、4 電気錠、5 ランプ、40 電気錠付き扉、100 入場制限エリア、201 通行権限テーブル記憶部、202 個人情報テーブル記憶部、203 臨時通行者テーブル記憶部、204 カードリーダI/F、205 電気錠I/F、206 ランプI/F、207 通行許否管理部、208 タイマ、209 入場履歴管理部、210 操作ボタンI/F、211 操作ランプI/F。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入場が制限される入場制限エリアへの入場の許否を管理する入場管理装置であって、
前記入場制限エリアへの入場権限を有する入場権限者の識別情報を記憶する入場権限者識別情報記憶部と、
前記入場制限エリアへの入場を試行する入場試行者の識別情報を入力する入場試行者識別情報入力部と、
前記入場試行者識別情報入力部により入力された入場試行者の識別情報がいずれかの入場権限者の識別情報に一致するか否かを判断し、前記入場試行者の識別情報がいずれかの入場権限者の識別情報に一致する場合に、識別情報登録モードに移行し、所定の制限時間の経過前に前記入場試行者識別情報入力部により別の識別情報が入力された場合に、入力された識別情報を前記入場制限エリアへの入場を一時的に許可する一時入場許可者の識別情報として登録する入場許否管理部とを有することを特徴とする入場管理装置。
【請求項2】
前記入場許否管理部は、
前記入場試行者識別情報入力部により入力された入場試行者の識別情報がいずれかの入場権限者の識別情報に一致するか否かを判断するとともに、前記入場試行者の識別情報がいずれかの一時入場許可者の識別情報に一致するか否かを判断し、前記入場試行者の識別情報がいずれの入場権限者の識別情報にも一致せずにいずれかの一時入場許可者の識別情報に一致する場合には、前記識別情報登録モードに移行しないことを特徴とする請求項1に記載の入場管理装置。
【請求項3】
前記入場管理装置は、
前記入場制限エリアへの入場口に配置され、前記入場許否管理部より閉鎖解除指示が出力されない限り閉鎖状態を維持して前記入場口からの前記入場制限エリアへの入場を制限するゲート装置と接続されており、
前記入場許否管理部は、
前記入場試行者識別情報入力部により入力された入場試行者の識別情報がいずれかの一時入場許可者の識別情報に一致するか否かを判断し、前記入場試行者の識別情報がいずれかの一時入場許可者の識別情報に一致する場合に、前記ゲート装置に対して閉鎖状態を解除するよう指示する閉鎖解除指示を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の入場管理装置。
【請求項4】
前記入場管理装置は、更に、
識別情報ごとに、前記入場制限エリアへの入場履歴を管理する入場履歴管理部を有し、
前記入場許否管理部は、
前記入場試行者の識別情報がいずれかの一時入場許可者の識別情報に一致する場合に、前記ゲート装置に対して閉鎖解除指示を出力するとともに、前記入場試行者の識別情報について前記入場制限エリアへの入場を前記入場履歴管理部に記録することを特徴とする請求項3に記載の入場管理装置。
【請求項5】
前記入場許否管理部は、
前記識別情報登録モードにおいて前記制限時間の経過前に前記入場試行者識別情報入力部により入力された識別情報を一時入場許可者の識別情報として登録するとともに、前記識別情報登録モードへの移行の契機となった入場試行者の識別情報を同行者識別情報として前記一時入場許可者の識別情報に対応付けて登録することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の入場管理装置。
【請求項6】
前記入場管理装置は、更に、
前記入場制限エリアから退場した退場者の識別情報を入力する退場者識別情報入力部を有し、
前記入場許否管理部は、
前記退場者識別情報入力部により入力された退場者の識別情報がいずれかの同行者識別情報に一致するか否かを判断し、前記退場者の識別情報がいずれかの同行者識別情報に一致する場合に、当該同行者識別情報に対応付けられている一時入場許可者の識別情報の登録を消去することを特徴とする請求項5に記載の入場管理装置。
【請求項7】
前記入場管理装置は、更に、
前記入場制限エリアから退場した退場者の識別情報を入力する退場者識別情報入力部を有し、
前記入場許否管理部は、
前記退場者識別情報入力部により入力された退場者の識別情報がいずれかの一時入場許可者の識別情報に一致するか否かを判断し、前記退場者の識別情報がいずれかの一時入場許可者の識別情報に一致する場合に、当該一時入場許可者の識別情報に対応付けて当該一時入場許可者の退場時刻を登録し、退場時刻が登録されている一時入場許可者の識別情報の登録を退場時刻から所定時間が経過した後に消去することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の入場管理装置。
【請求項8】
前記入場管理装置は、更に、
入場権限者の識別情報ごとに、前記識別情報登録モードへの移行許否が示される移行許否情報を記憶する移行許否情報記憶部を有し、
前記入場許否管理装置は、
前記入場試行者識別情報入力部により入力された入場試行者の識別情報がいずれかの入場権限者の識別情報に一致する場合に、前記移行許否情報に基づき、当該入場試行者の識別情報に対して前記識別情報登録モードへの移行が許可されているか否かを判断し、当該入場試行者の識別情報に対して前記識別情報登録モードへの移行が許可されている場合は、前記識別情報登録モードへ移行し、当該入場試行者の識別情報に対して前記識別情報登録モードへの移行が許可されていない場合は、前記識別情報登録モードへ移行しないことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の入場管理装置。
【請求項9】
前記入場管理装置は、
前記入場許否管理部の前記識別情報登録モードへの移行許否を設定する移行許否設定スイッチに接続されており、
前記入場許否管理装置は、
前記移行許否設定スイッチにより前記識別情報登録モードへの移行が許可されている場合は、前記入場試行者の識別情報がいずれかの入場権限者の識別情報に一致すれば、前記識別情報登録モードへ移行し、前記移行許否設定スイッチにより前記識別情報登録モードへの移行が禁止されている場合は、前記入場試行者の識別情報がいずれかの入場権限者の識別情報に一致していても、前記識別情報登録モードへ移行しないことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の入場管理装置。
【請求項10】
前記入場管理装置は、更に、
前記一時入場許可者とすることが認められる者の識別情報を一時入場許可認定者識別情報として記憶する一時入場許可認定者識別情報記憶部を有し、
前記入場許否判断部は、
前記識別情報登録モードに移行した後所定の制限時間の経過前に前記入場試行者識別情報入力部により入力された識別情報がいずれかの一時入場許可認定者識別情報に一致するか否かを判断し、入力された識別情報がいずれかの一時入場許可認定者識別情報に一致する場合に、入力された識別情報を前記一時入場許可者の識別情報として登録することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の入場管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−26733(P2010−26733A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−186486(P2008−186486)
【出願日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】